(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117614
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】情報処理システム、航空機、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
B64D 45/00 20060101AFI20240822BHJP
B64F 5/40 20170101ALI20240822BHJP
B64F 1/36 20240101ALI20240822BHJP
B64C 27/04 20060101ALI20240822BHJP
B64C 11/16 20060101ALI20240822BHJP
B64U 10/17 20230101ALI20240822BHJP
B64U 10/13 20230101ALI20240822BHJP
B64U 30/21 20230101ALI20240822BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20240822BHJP
【FI】
B64D45/00 Z
B64F5/40
B64F1/36
B64C27/04
B64C11/16
B64U10/17
B64U10/13
B64U30/21
G06F3/0481
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023023803
(22)【出願日】2023-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】519015117
【氏名又は名称】株式会社SkyDrive
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】芝野 好希
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA28
5E555BA02
5E555BA86
5E555BB02
5E555CC22
5E555DB18
5E555DD06
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】飛行体の状態について視覚的に容易に把握可能な技術を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムでは、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な少なくとも1つプロセッサを備える。取得ステップでは、飛行体に配置された複数のセンサから、飛行体が具備する部品の状態に関する状態情報をそれぞれ取得する。表示制御ステップでは、状態情報それぞれを視認可能な複数の視覚情報を、部品それぞれの配置位置に対応するように描画して表示させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な少なくとも1つプロセッサを備え、
取得ステップでは、飛行体に配置された複数のセンサから、前記飛行体が具備する部品の状態に関する状態情報をそれぞれ取得し、
表示制御ステップでは、前記状態情報それぞれを視認可能な複数の視覚情報を、前記部品それぞれの配置位置に対応するように描画して表示させる、システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記部品は、回転翼であり、
前記状態情報は、回転方向と回転数とを含み、
前記視覚情報は、前記回転方向と前記回転数とを把握可能な態様で描画される、システム。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記視覚情報は、略U字状の第1のゲージを有し、
前記回転方向は、前記第1のゲージにおけるメータ部分が延在し且つ湾曲する向きによって表され、
前記回転数は、前記メータ部分が延在する長さによって表される、システム。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記状態情報は、前記飛行体に関する電流値又は電圧値であり、
前記視覚情報は、前記電流値又は前記電圧値を表す第2のゲージをさらに有する、システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記表示制御ステップでは、前記視覚情報と、飛行中の前記飛行体が撮像された、少なくとも1つの飛行体画像とを一覧可能に表示させる、システム。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理システムにおいて、
前記飛行体画像は、画角の異なる複数の画像を有する、システム。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理システムにおいて、
前記飛行体画像は、前記飛行体の飛行高度を視認可能に撮像された画像と、前記飛行体の前記部品を視認可能に撮像された画像とを有する、システム。
【請求項8】
請求項5に記載の情報処理システムにおいて、
前記表示制御ステップでは、前記視覚情報と、前記飛行体画像と、前記飛行体に設けられた撮像部より撮像された空中画像とを一覧可能に表示させる、システム。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理システムにおいて、
前記空中画像は、前記飛行体の飛行姿勢を視認可能に撮像された画像である、システム。
【請求項10】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
ディスプレイ装置をさらに備え、
前記ディスプレイ装置は、前記視覚情報を表示するように構成される、システム。
【請求項11】
航空機であって、
請求項1~請求項10の何れか1つに記載の情報処理システムを備える、航空機。
【請求項12】
請求項11に記載の航空機において、
有人航空機であり且つ電動垂直離着陸機である、航空機。
【請求項13】
情報処理方法であって、
請求項1~請求項10の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、方法。
【請求項14】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項10の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、航空機、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、無人飛行体を動作させるシステムが開示されている。
【0003】
この無人飛行体を動作させるシステムでは、地面効果の影響を利用して地面又は他の表面を検出することができる。種々の実施態様では、無人飛行体の動作パラメータを監視して、地面効果がパラメータに影響を及ぼしている時点を判断することができ、この時点はそれに応じて、表面(例えば、地面)への接近度合いを示唆する。種々の実施態様では、地面効果を利用する検出方法を主センサシステムに対するバックアップ手段として利用して、地面への接近度合いを判断することにより、着陸地に起伏があるかどうか等を判断することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、飛行体の状態について視覚的に容易に把握することができないという問題があった。
【0006】
本発明では上記事情に鑑み、飛行体の状態について視覚的に容易に把握可能な技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムでは、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な少なくとも1つプロセッサを備える。取得ステップでは、飛行体に配置された複数のセンサから、飛行体が具備する部品の状態に関する状態情報をそれぞれ取得する。表示制御ステップでは、状態情報それぞれを視認可能な複数の視覚情報を、部品それぞれの配置位置に対応するように描画して表示させる。
【0008】
本開示によれば、飛行体の状態について視覚的に容易に把握可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】飛行体システム1の全体構成を示す図である。
【
図2】情報処理装置2の機能を示す機能ブロック図である。
【
図3】飛行体システム1において実行される情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0011】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0012】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態に係る飛行体システム1のハードウェア構成について説明する。
図1は、飛行体システム1の全体構成を示す図である。
【0015】
1.1.飛行体システム1
情報処理システムである飛行体システム1は、情報処理装置2と、撮像装置5と、飛行体FOとを備え、これらが通信ネットワーク11を介して接続されている。これらの構成要素についてさらに説明する。ここで、飛行体システム1に例示されるシステムとは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。したがって、例えば後述の情報処理装置2単体であっても飛行体システム1の一例となりうる。
【0016】
1.2.情報処理装置2
図1に示される通り、情報処理装置2は、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、表示部24と、入力部25と、撮像部26とを備え、これらの構成要素が情報処理装置2の内部において通信バス20を介して電気的に接続している。情報処理装置2は、スマートフォン、タブレット端末、送信機(プロポ)、コンピュータ等であり、その形態は問わない。
【0017】
通信部21は、USB、IEEE1394、Thuderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。
【0018】
記憶部22は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部23によって実行される情報処理装置2に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。また、これらの組合せであってもよい。
【0019】
制御部23は、情報処理装置2に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部23は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、情報処理装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各種機能部として実行されうる。なお、制御部23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0020】
表示部24は、情報処理装置2筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。表示部24は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。これは例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、情報処理装置2の種類に応じて使い分けて実施することが好ましい。以下では、表示部24は、情報処理装置2の筐体に含まれるものとして説明する。
【0021】
入力部25は、情報処理装置2の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部25は、表示部24と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、ジョイスティック、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部25がユーザによってなされた操作入力を受け付ける。当該入力が命令信号として、通信バス20を介して制御部23に転送され、制御部23が必要に応じて所定の制御や演算を実行しうる。
【0022】
撮像部26は、情報処理装置2の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。撮像部26は、外界の情報を静止画又は動画として撮像可能に構成される、いわゆるビジョンセンサー(例えば、カメラ)である。撮像部26によって生成された撮像画像は、記憶部22に記憶されてよい。以下では、撮像部26は、情報処理装置2の筐体に含まれるものとして説明する。
【0023】
1.3.撮像装置5
撮像装置5は、いわゆるビジョンセンサ(カメラ)であり、飛行する飛行体FOを撮像可能に構成されていれば、その形態は問わない。撮像装置5は、不図示の通信部と、記憶部と、制御部と、表示部と、入力部と、撮像部とを備え、これらの構成要素が撮像装置5の内部において通信バスを介して電気的に接続している。撮像装置5の説明は、情報処理装置2と略同様のため、省略する。
【0024】
1.4.飛行体FO
飛行体FOは、複数の回転翼41を有することで飛行可能に構成される。具体的には例えば、マルチコプター型の無人航空機又は有人航空機であり、垂直離着陸機であってもよく、その形態は問わない。また、
図1に示される通り、飛行体FOは、制御装置3と、回転翼41と、センサ42とを具備し、制御装置3と回転翼41との間で及び制御装置3とセンサ42との間でそれぞれ電気的に接続されている。
図1で示す本実施形態では、飛行体FOの全ての機能構成要素が1つの場合を示しているが、回転翼41やセンサ42等構成要素の数を限定するものでは無い。さらに、飛行体FOは、フレームFLを有し、フレームFLに対し、制御装置3、回転翼41、センサ42、電源装置等が機械的に接続されている。
【0025】
制御装置3は、飛行体FOに具備され、飛行体FOを制御可能に構成される。制御装置3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、駆動部34と、計測部35と、撮像部36とを備え、これらの構成要素が制御装置3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。通信部31、記憶部32、制御部33及び撮像部36の説明は、情報処理装置2における各部の説明と同様のため省略する。
【0026】
駆動部34は、飛行体FOが具備する部品を駆動させるための電力等を出力するように構成される。具体的には一例として、駆動部34は、回転翼41を駆動させるために電力を供給する。
【0027】
計測部35は、センサ42から取得する電力信号の電気信号特性を計測するように構成される。具体的には、計測部35は、電流、電圧、周波数、パルス数、パルス幅及びパルスタイミングのうち少なくとも1つを計測可能な構成とする。
【0028】
回転翼41は、飛行体FOに具備される部品の一つであり、飛行体FOを飛行させるための揚力を発生させるよう構成される。具体的には、回転翼41は、制御装置3と電気的に接続される電動回転モータを動力源として回転軸を回転させ、回転軸と機械的に接続される翼が回転するよう構成される。電動回転モータの種類は、限定されない。具体的には例えば、電動回転モータは、ブラシ付きやブラシレスの直流モータ、単相や三相の誘導機もしくは同期機等の交流モータ等である。また、回転軸は、直接もしくは変速機を介して翼に機械的に接続されてもよい。さらに、回転翼41は、飛行体FOに複数具備され、3つ以上、具体的には例えば、3,4,5,6,7,8,9,10,11,12個を具備している場合が多いが、ここでは数に制限はない。また、1つの回転翼41あたりの羽根の数も制限されるものではなく、具体的には2,3,4,5,6,7,8等である.なお、回転翼41は、羽根のピッチ(Pitch:角度)を動的に調整できるものでもよく、ピッチが固定された羽根を採用してもよい。
【0029】
センサ42は、飛行体FOに具備される部品の一つであり、様々な計測を行うよう構成される。センサ42は、飛行中に光、圧力等の物理量を検知し、アナログ電気信号に変換する。これらのアナログ電気信号は、アナログ-デジタル(A/D)変換器(不図示)で、デジタル電気信号に変換されて、飛行体FOの姿勢制御等に用いられる入力データにも使用される。具体的には、センサ42は、回転翼41の回転数を計測する回転数センサ(不図示)、飛行体FOの角度を検知するジャイロセンサ(不図示)、飛行体FOの加速度を検知する加速度センサ(不図示)、方位を検知する地磁気センサ(不図示)、障害物を検知する超音波センサ、又は赤外線センサ等の物理量を検知してアナログ電気信号に変換する装置である。さらに、センサ42は、衛星から電波を受信して飛行体FOが地球上のどの位置で飛行しているかを測定するGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機を含んでもよい。
【0030】
2.機能構成
本実施形態の機能構成について説明する。
図2は、情報処理装置2の機能を示す機能ブロック図である。前述の通り、記憶部22に記憶されたソフトウェアによる情報処理がハードウェア(具体的には、制御部23)によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各機能部として実行されうる。換言すると、飛行体システム1は、各機能部を備える。
【0031】
具体的には、制御部23は、各機能部として、取得部230と、表示制御部231と、演算部232と、特定部233とを備える。
【0032】
取得部230は、取得ステップとして、種々のデータを取得するように構成される。具体的には、取得部230は、通信ネットワーク11を介して制御装置3又は撮像装置5からの種々のデータを取得可能に構成される。
【0033】
表示制御部231は、表示制御ステップを実行可能に構成される。具体的には、表示制御部231は、制御装置3又は撮像装置5から受信した若しくは記憶部32に記憶された種々の情報、又はこれらを含む画面、画像等を、情報処理装置2で視認可能な態様で表示させる。例えば、表示制御部231は、画面、静止画又は動画を含む画像、アイコン、メッセージ等の視覚で認識可能な情報を、情報処理装置2の表示部24に表示させるように制御する。表示制御部231は、視覚で認識可能な情報を情報処理装置2の表示部24に表示させるためのレンダリング情報だけを生成してもよい。
【0034】
演算部232は、情報処理装置2に係る種々の情報処理演算を実行するように構成される。
【0035】
特定部233は、情報処理装置2に係る種々の情報の特定を行うように構成される。
【0036】
3.情報処理の概要
本節では、図を参照しながら、飛行体システム1が実行する情報処理方法の流れについて説明する。下記に示す通り、情報処理方法は、次の各ステップを備える。なお、処理の順番は適宜入れ替えることができ、複数の処理が同時に実行されてもよいし、一部の処理が省略されてもよい。
【0037】
図3は、飛行体システム1において実行される情報処理の流れの一例を示すアクティビティ図である。以下説明する情報処理方法は、一例として、ユーザの操作に基づいて、飛行体FOを飛行制御する準備から、その後の飛行中において実行される情報処理までの場面を用いて説明をする。
【0038】
まず、情報処理装置2における取得部230は、ユーザの操作に基づいて、飛行体FOの飛行を制御する準備として、飛行体FOを識別する情報を取得する(アクティビティA001)。具体的には例えば、情報処理装置2における取得部230は、通信ネットワーク11を介して飛行体FOを識別する情報を検出し取得する。情報処理装置2における特定部233は、取得された飛行体FOを識別する情報と記憶部22に記憶された飛行体FOに関する情報とに基づいて、飛行体FOの仕様を特定する。飛行体FOの仕様とは、飛行体FOが具備する部品の情報、飛行体FOの性能及び制御に関する情報、飛行体FOの形状及び寸法等である。これによって例えば、情報処理装置2における特定部233は、飛行体FOに具備される回転翼41の数、フレームFL上の配置、回転方向、フレームFLの形状等を特定する。
【0039】
次に、情報処理装置2における取得部230は、ユーザの操作を取得する。係るユーザの指示に基づいて、情報処理装置2と飛行体FOとの通信が開始される(アクティビティA002)。これにより、情報処理装置2は、飛行体FOの飛行を制御可能な状態となる。
【0040】
次に、情報処理装置2における取得部230は、通信ネットワーク11を介して、センサ42の計測によって得られたデータを取得する。具体的には、情報処理装置2における取得部230は、センサ42から状態情報の取得をする(アクティビティA003)。換言すると、取得部230は、飛行体FOに配置された複数のセンサ42から、飛行体FOが具備する部品の状態に関する状態情報をそれぞれ取得する。ここで、状態情報とは、例えば、飛行体FOの飛行速度、高度等、回転翼41についての回転数、電流値、電圧値等である。以下、本実施形態での状態情報は、回転翼41についての回転数、電圧値、飛行体FOの電源装置の電圧値として説明する。つまり、部品は、複数の回転翼41であり、状態情報は、複数の回転翼41それぞれの回転方向と回転数とを含む、とする。
【0041】
さらに、表示制御部231は、取得した状態情報に基づいて、視覚情報IF1(
図4等参照)を作成する(アクティビティA004)。ここで、視覚情報IF1は、飛行体FOが具備する部品それぞれの配置位置に対応するように、部品の状態に関する状態情報に基づいて描画する情報である。換言すると、表示制御部231は、状態情報それぞれを視認可能な複数の視覚情報IF1を、部品それぞれの配置位置に対応するように描画して表示させる。具体的には例えば、視覚情報IF1は、フレームFLに配置される回転翼41の配置位置に対応するように回転翼41の状態に関する情報を描画する。すなわち好ましくは、視覚情報IF1は、複数の回転翼41それぞれの回転方向と回転数とを把握可能な態様で描画してもよい。
【0042】
次に、取得部230は、通信ネットワーク11を介して、飛行体FOに設けられた撮像部36により撮像される空中画像IF3(
図7参照)を取得する(アクティビティA005)。
【0043】
さらに、取得部230は、通信ネットワーク11を介して、撮像部26又は撮像装置5により撮像される飛行体画像IF2(
図5等参照)を取得する(アクティビティA006)。具体的には、飛行体画像IF2は、飛行中の飛行体FOを撮像する画像である。好ましくは、飛行体画像IF2は、飛行体FOを飛行制御する準備段階から飛行終了までの間に飛行体FOを撮像する画像であってもよい。
【0044】
次に、演算部232は、視覚情報IF1と飛行体画像IF2と空中画像IF3とを同期させるための同期処理を実行する(アクティビティA007)。具体的には例えば、演算部232は、視覚情報IF1と飛行体画像IF2と空中画像IF3とがそれぞれ時間情報を有している場合、これらの時間を同期させるように同期処理を実行する。より好ましくは、演算部232は、飛行体FOが飛行準備から飛行開始に移行する際における回転翼41が回転するタイミングを用いて、視覚情報IF1と飛行体画像IF2と空中画像IF3とを同期させるようにしてもよい。
【0045】
続いて、表示制御部231は、視覚情報IF1と飛行体画像IF2と空中画像IF3を表示部24に一覧可能に表示させる(アクティビティA008)。
【0046】
すなわち、飛行体システム1によって上記概説される情報処理が実行される。
【0047】
以上をまとめると、本実施形態に係る情報処理システムは、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な少なくとも1つプロセッサを備える。取得ステップは、飛行体FOに配置された複数のセンサ42から、飛行体FOが具備する部品の状態に関する状態情報をそれぞれ取得する。表示制御ステップは、状態情報それぞれを視認可能な複数の視覚情報IF1を、部品それぞれの配置位置に対応するように描画して表示させる。また、本実施形態に係る情報処理方法は、情報処理システムの各ステップを備える。また、このプログラムは、コンピュータに、情報処理システムの各ステップを実行させる。このような態様によれば、飛行体FOの状態を視覚的に容易に把握可能とすることができる。
【0048】
4.情報処理の詳細
本節では、前節で概説した情報処理の詳細部分を、
図4~
図7を参照しながら説明する。
図4~
図7は、情報画面6の一例を示す概略図である。ここでは、飛行体FOが飛行中における画面例を表している。また、情報画面6は、例えば、情報処理装置2の表示部24等のディスプレイ装置に表示される。換言すると、情報処理システムである飛行体システム1は、ディスプレイ装置をさらに備え、ディスプレイ装置は、視覚情報IF1を表示するように構成されてもよい。このような態様によれば、ディスプレイ装置によって、下記に詳述する視覚情報IF1等を視覚的に容易に把握可能とすることができる。
【0049】
図4に示される情報画面61は、領域611を有する。領域611には、視覚情報IF1と、フレームFLの略形状とが互いに重畳されて描画されている。視覚情報IF1は、状態情報を示しており、飛行体FOが具備する部品それぞれの配置位置に対応する位置に描画されている。具体的には、視覚情報IF1は、回転翼41の回転数の状態に関する状態情報と電源装置の状態に関する状態情報とを示している。また、フレームFLは、飛行体FOを上方から視認する場合における外形又は軸形状部の中心線等を破線で示される態様で描画されている。
【0050】
領域611には、第1のゲージGA1とメータME1と値VA1とが視覚情報IF1として描画されている。これらの視覚情報IF1は、回転翼41の回転数の状態に関する状態情報を示している。例えば、第1のゲージGA11は、対応する回転翼41の配置位置の略中心に対し左側に凸部があるような略U字状を有する。メータME11は、第1のゲージGA11の略U字状の形状に沿って、伸び縮みするように構成される。メータME11は、対応する回転翼41の回転数を示し、回転数が増加すると、メータME11が下部から上部に向かって延伸する。値VA11は、第1のゲージGA11の近傍に表示され、対応する回転翼41の回転数の値とその単位とを示している。
【0051】
また、第1のゲージGA12は、対応する回転翼41の配置位置の略中心に対し右側に凸部があるような略U字状を有する。メータME12は、第1のゲージGA12の略U字状の形状に沿って、伸び縮みするように構成される。メータME12は、対応する回転翼41の回転数を示し、回転数が増加すると、メータME12が下部から上部に向かって延伸する。値VA12は、第1のゲージGA12の近傍に表示され、対応する回転翼41の回転数の値とその単位とを示している。
【0052】
換言すると、視覚情報IF1は、略U字状の第1のゲージGA1を有し、回転方向は、第1のゲージGA1におけるメータME1部分が延在し且つ湾曲する向きによって表され、回転数は、メータME1部分が延在する長さによって表される。このような態様によれば、飛行体FOが具備する回転翼41の状態を詳細に視覚的に容易に把握可能とすることができる。
【0053】
また、領域611には、第2のゲージGA2とメータME2と値VA2とが視覚情報IF1として描画されている。これらの視覚情報IF1は、回転翼41の電流値の状態に関する状態情報を示している。第2のゲージGA2は、対応する回転翼41の回転数の状態に関する状態情報である第1のゲージGA11の近傍に描画されている。第2のゲージGA2は、矩形を有し、メータME2は、第2のゲージGA2の矩形の形状に沿って、伸び縮みするように構成される。メータME2は、対応する回転翼41の電流値を示し、電流値が増加すると、メータME2が下部から上部に向かって延伸する。値VA2は、第2のゲージGA2の近傍に表示され、対応する回転翼41の電流値の値とその単位とを示している。
【0054】
また、領域611には、ゲージGAbとメータMEbと値VAbとが視覚情報IF1として描画されている。これらの視覚情報IF1は、電源装置の状態に関する状態情報を示している。ゲージGAbは、飛行体FOに具備される配置位置であるフレームFLの略中央の位置に描画されている。ゲージGAbは、電源装置の略形状を有し、メータMEbは、ゲージGAbの電源装置の略形状に沿って、伸び縮みするように構成される。メータMEbは、電源装置の電池残量を示し、電池残量に応じた割合で、メータMEbが下部から上部に向かって延伸する。値VAbは、ゲージGAbの内部に表示され、電源装置の電池残量の値とその単位とを示している。
【0055】
図5に示される情報画面62は、領域621と、領域622とを有する。領域621には、飛行体画像IF2aが描画され、領域622には、視覚情報IF1が描画されている。飛行体画像IF2aには、飛行中の飛行体FOが撮像されている。具体的には、飛行体FOに具備される回転翼41が視認可能に撮像されている。領域622に描画される視覚情報IF1は、情報画面61における領域611に描画される視覚情報IF1と同一の情報としている。つまり、情報画面62は、視覚情報IF1と飛行体画像IF2aとが一覧可能に配置された画面である。換言すると、情報処理装置2における表示制御部231は、視覚情報IF1と、飛行中の飛行体FOが撮像された、少なくとも1つの飛行体画像IF2とを一覧可能に表示させる。このような態様によれば、飛行体FOの状態についての視覚情報IF1と飛行体FOが撮像された飛行体画像IF2との一覧によって、視覚的に容易に情報を把握可能とすることができる。
【0056】
例えば、ユーザは、情報画面62によって、飛行体FOに具備される回転翼41の状態についての情報を視覚的に容易に把握することができる。具体的には、飛行体画像IF2aでは、飛行体FOが具備する複数の回転翼41のうち、一部の回転翼413の回転が停止した状態が示されている。
図5の視覚情報IF1と同一の情報である
図4の視覚情報IF1を参照すると、視覚情報IF1では、回転翼413に対応する第1のゲージGA13においてメータME13が延伸していない。また、回転翼413に対応する回転数の値VA13が「0 rpm」と示している。すなわち視覚情報IF1では、回転翼413の回転数が停止した状態が示されている。これらの情報によって、回転翼413の回転が停止していることを視覚的に容易に把握することができる。
【0057】
図6に示される情報画面63は、領域631と、領域632と、領域633とを有する。領域631には、飛行体画像IF2bが描画され、領域632には、飛行体画像IF2aが描画され、領域633には、視覚情報IF1が描画されている。飛行体画像IF2bは、飛行中の飛行体FOと地面GRとを含むように撮像された画像である。例えば、飛行体画像IF2bは、飛行体画像IF2aに比べて広い画角で撮像された画像である。このような態様により、飛行体画像IF2bは、飛行体FOと地面GRとの位置関係から、飛行体FOの飛行高度を視認可能に示すことができる。領域632に描画される飛行体画像IF2aは、情報画面62における領域621に描画される飛行体画像IF2aと同一の画像としている。領域633に描画される視覚情報IF1は、情報画面61における領域611に描画される視覚情報IF1と同一の情報としている。つまり、情報画面63は、視覚情報IF1と飛行体画像IF2aと飛行体画像IF2bとが一覧可能に配置された画面である。換言すると、飛行体画像IF2は、画角の異なる複数の画像を有する。このような態様によれば、視覚情報IF1と飛行体FOについて画角の異なる複数の飛行体画像IF2との一覧によって、視覚的に容易に情報を把握可能とすることができる。さらに、飛行体画像IF2は、飛行体FOの飛行高度を視認可能に撮像された画像と、飛行体FOの部品を視認可能に撮像された画像とを有する。このような態様によれば、視覚情報IF1と飛行体FOについての飛行高度及び部品を視認可能な飛行体画像IF2との一覧によって、視覚的に容易に情報を把握可能とすることができる。
【0058】
図7に示される情報画面64は、領域641と、領域642と、領域643と、領域644とを有する。領域641には、空中画像IF3が描画され、領域642には、飛行体画像IF2bが描画され、領域643には、飛行体画像IF2aが描画され、領域644には、視覚情報IF1が描画されている。空中画像IF3は、飛行中の飛行体FO(回転翼41、フレームFL等を含む)と地面GRとを含むように撮像された画像である。このような態様により、空中画像IF3は、飛行体FOと地面GRとの位置関係から、飛行体FOの飛行姿勢を視認可能に示すことができる。領域642に描画される飛行体画像IF2bは、情報画面63における領域631に描画される飛行体画像IF2bと同一の画像としている。領域643に描画される飛行体画像IF2aは、情報画面62における領域621に描画される飛行体画像IF2aと同一の画像としている。領域644に描画される視覚情報IF1は、情報画面61における領域611に描画される視覚情報IF1と同一の情報としている。つまり、情報画面64は、視覚情報IF1と飛行体画像IF2aと飛行体画像IF2bと空中画像IF3とが一覧可能に配置された画面である。換言すると、情報処理装置2における表示制御部231は、視覚情報IF1と、飛行体画像IF2と、飛行体FOに設けられた撮像部36より撮像された空中画像IF3とを一覧可能に表示させる。このような態様によれば、視覚情報IF1と飛行体画像IF2と飛行体FOに設けられた撮像部36より撮像された空中画像IF3との一覧によって、視覚的に容易に情報を把握可能とすることができる。さらに、空中画像IF3は、飛行体FOの飛行姿勢を視認可能に撮像された画像である。このような態様によれば、視覚情報IF1と飛行体画像IF2と飛行体FOについての飛行姿勢を視認可能な空中画像IF3との一覧によって、視覚的に容易に情報を把握可能とすることができる。
【0059】
[その他]
前述の実施形態に係る飛行体システム1に関して、以下のような態様を採用してもよい。
【0060】
図4~
図7に例示される視覚情報IF1は、回転翼41の電流値の状態に関する状態情報に基づいて描画される態様であったが、回転翼41の電圧値の状態に関する状態情報に基づいて描画される態様であってもよい。つまり、状態情報は、飛行体FOに関する電流値又は電圧値であり、視覚情報IF1は、部品の電流値又は電圧値を表す第2のゲージGA2をさらに有する。このような態様によれば、前記飛行体FOに関する電流値又は電圧値を視覚的に容易に把握可能とすることができる。さらに、状態情報は、飛行体FOが具備する部品の状態として、バッテリの温度、モータの温度、ESC(Electric Speed Controller)の温度等であってもよい。また、視覚情報IF1は、飛行体FOの飛行高度、飛行姿勢(航空機の姿勢指示器)、飛行速度(GPS等の情報)、気温、湿度、気圧等の環境情報等を、描画する態様であってもよい。
【0061】
図4~
図7に示される視覚情報IF1は、一例であり、例えば、対応する回転翼41の配置位置の略中心を基準として、本実施形態における第1のゲージGA1及びメータME1を回転させて描画する態様が採用されてもよい。具体的には例えば、第1のゲージGA11は、対応する回転翼41の配置位置の略中心に対し上側に凸部があるよう略U字状を採用してもよい。係る場合は、メータME11が左部から右部に向かって延伸する。このような態様であっても、ユーザは、回転翼41の回転方向が右回りであることを把握することができる。
【0062】
図4に示される情報画面61は一例であり、例えば、領域611には視覚情報IF1のみが描画され且つフレームFLの略形状が描画されない態様を採用してもよい。また他の例として、領域611は、視覚情報IF1と、飛行体FOが上方から撮像された画像とが互いに重畳されて描画される態様を採用してもよい。さらに他の例として、領域611は、飛行体FOが飛行する方向に応じて、視覚情報IF1を回転させて描画させる態様を採用してもよい。これらの態様は、情報画面61における領域611に限らず、情報画面62における領域622、情報画面63における領域633及び情報画面64における領域644においても採用してもよい。
【0063】
図4~
図7に示される視覚情報IF1は、一例であり、例えば、電源装置の状態に関する状態情報として、飛行体FOに具備される全ての回転翼41の電流値を合計した電流値を、描画する態様であってもよい。
【0064】
視覚情報IF1は、状態情報に応じて色、フォント、形状等を変更してもよい。例えば、視覚情報IF1は、回転翼41の回転数、電流値又は温度等の状態に関する状態情報について、飛行体FOが飛行できないほどの低い値の場合は、視覚情報IF1を青色で示し、飛行体FOに生じる負荷が比較的に小さい(低い値)場合は、視覚情報IF1を青色で示し、飛行体FOに生じる負荷が比較的に大きい(高い値)場合は、視覚情報IF1を黄色で示し、飛行体FOに生じる負荷がより大きい(より高い値)場合は、視覚情報IF1を赤色太字で示し且つ負荷が高いことを知らせる視覚情報をさらに示す、態様であってもよい。
【0065】
図5に例示される情報画面62は、画面上部に位置する領域621と、画面下部に位置する領域622とに、それぞれの情報が描画されているが、領域621及び領域622の位置、大きさ等を限定するものではない。
図6に例示される情報画面63は、画面上部左側に位置する領域631と、画面上部右側に位置する領域632と、画面下部中央に位置する領域633とに、それぞれの情報が描画されているが、領域631、領域632及び領域633の位置、大きさ等を限定するものではない。
図7に例示される情報画面64は、画面下部左側に位置する領域641と、画面上部左側に位置する領域642と、画面上部右側に位置する領域643と、画面下部右側に位置する領域644とに、それぞれの情報が描画されているが、領域641、領域642、領域643及び領域644の位置、大きさ等を限定するものではない。
【0066】
図6に示される情報画面63は一例であり、例えば、領域631に、飛行体画像IF2bと、測定された飛行高度の値とが互いに重畳して描画されてもよい。
【0067】
本実施形態では、飛行体システム1が、情報処理装置2と、撮像装置5と、飛行体FOとを備える構成を例示したが、これに限られず、飛行体システム1を備える航空機であってもよいし、飛行体システム1を備える有人航空機であり且つ電動垂直離着陸機であってもよい。換言すると、航空機は、情報処理システムである飛行体システム1を備えてもよいし、航空機は、飛行体システム1を備える有人航空機であり且つ電動垂直離着陸機であってもよい。このような態様によれば、航空機の状態を視覚的に容易に把握可能とすることができる。また、有人航空機であり且つ電動垂直離着陸機の状態を視覚的に容易に把握可能とすることができる。
【0068】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0069】
(1)情報処理システムであって、次の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な少なくとも1つプロセッサを備え、取得ステップでは、飛行体に配置された複数のセンサから、前記飛行体が具備する部品の状態に関する状態情報をそれぞれ取得し、表示制御ステップでは、前記状態情報それぞれを視認可能な複数の視覚情報を、前記部品それぞれの配置位置に対応するように描画して表示させる、システム。
【0070】
このような態様によれば、飛行体の状態を視覚的に容易に把握可能とすることができる。
【0071】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記部品は、回転翼であり、前記状態情報は、回転方向と回転数とを含み、前記視覚情報は、前記回転方向と前記回転数とを把握可能な態様で描画される、システム。
【0072】
このような態様によれば、飛行体が具備する回転翼の状態を視覚的に容易に把握可能とすることができる。
【0073】
(3)上記(2)に記載の情報処理システムにおいて、前記視覚情報は、略U字状の第1のゲージを有し、前記回転方向は、前記第1のゲージにおけるメータ部分が延在し且つ湾曲する向きによって表され、前記回転数は、前記メータ部分が延在する長さによって表される、システム。
【0074】
このような態様によれば、飛行体が具備する回転翼の状態を詳細に視覚的に容易に把握可能とすることができる。
【0075】
(4)上記(1)~(3)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記状態情報は、前記飛行体に関する電流値又は電圧値であり、前記視覚情報は、前記電流値又は前記電圧値を表す第2のゲージをさらに有する、システム。
【0076】
このような態様によれば、前記飛行体に関する電流値又は電圧値を視覚的に容易に把握可能とすることができる。
【0077】
(5)上記(1)~(4)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記表示制御ステップでは、前記視覚情報と、飛行中の前記飛行体が撮像された、少なくとも1つの飛行体画像とを一覧可能に表示させる、システム。
【0078】
このような態様によれば、飛行体の状態についての視覚情報と飛行体が撮像された飛行体画像との一覧によって、視覚的に容易に情報を把握可能とすることができる。
【0079】
(6)上記(5)に記載の情報処理システムにおいて、前記飛行体画像は、画角の異なる複数の画像を有する、システム。
【0080】
このような態様によれば、視覚情報と飛行体について画角の異なる複数の飛行体画像との一覧によって、視覚的に容易に情報を把握可能とすることができる。
【0081】
(7)上記(6)に記載の情報処理システムにおいて、前記飛行体画像は、前記飛行体の飛行高度を視認可能に撮像された画像と、前記飛行体の前記部品を視認可能に撮像された画像とを有する、システム。
【0082】
このような態様によれば、視覚情報と飛行体についての飛行高度及び部品を視認可能な飛行体画像との一覧によって、視覚的に容易に情報を把握可能とすることができる。
【0083】
(8)上記(5)~(7)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、前記表示制御ステップでは、前記視覚情報と、前記飛行体画像と、前記飛行体に設けられた撮像部より撮像された空中画像とを一覧可能に表示させる、システム。
【0084】
このような態様によれば、視覚情報と飛行体画像と飛行体に設けられた撮像部より撮像された空中画像との一覧によって、視覚的に容易に情報を把握可能とすることができる。
【0085】
(9)上記(8)に記載の情報処理システムにおいて、前記空中画像は、前記飛行体の飛行姿勢を視認可能に撮像された画像である、システム。
【0086】
このような態様によれば、視覚情報と飛行体画像と飛行体についての飛行姿勢を視認可能な空中画像との一覧によって、視覚的に容易に情報を把握可能とすることができる。
【0087】
(10)上記(1)~(9)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、ディスプレイ装置をさらに備え、前記ディスプレイ装置は、前記視覚情報を表示するように構成される、システム。
【0088】
このような態様によれば、ディスプレイ装置によって、視覚情報を視覚的に容易に把握可能とすることができる。
【0089】
(11)航空機であって、上記(1)~(10)の何れか1つに記載の情報処理システムを備える、航空機。
【0090】
このような態様によれば、航空機の状態を視覚的に容易に把握可能とすることができる。
【0091】
(12)上記(11)に記載の航空機において、有人航空機であり且つ電動垂直離着陸機である、航空機。
【0092】
このような態様によれば、有人航空機であり且つ電動垂直離着陸機の状態を視覚的に容易に把握可能とすることができる。
【0093】
(13)情報処理方法であって、上記(1)~(10)の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、方法。
【0094】
このような態様によれば、飛行体の状態を視覚的に容易に把握可能とすることができる。
【0095】
(14)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)~(10)の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、プログラム。
【0096】
このような態様によれば、飛行体の状態を視覚的に容易に把握可能とすることができる。
もちろん、この限りではない。
【0097】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0098】
1 :飛行体システム
11 :通信ネットワーク
2 :情報処理装置
20 :通信バス
21 :通信部
22 :記憶部
23 :制御部
24 :表示部
25 :入力部
26 :撮像部
230 :取得部
231 :表示制御部
232 :演算部
233 :特定部
3 :制御装置
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
34 :駆動部
35 :計測部
36 :撮像部
41 :回転翼
413 :回転翼
42 :センサ
5 :撮像装置
6 :情報画面
61 :情報画面
611 :領域
62 :情報画面
621 :領域
622 :領域
63 :情報画面
631 :領域
632 :領域
633 :領域
64 :情報画面
641 :領域
642 :領域
643 :領域
644 :領域
IF1 :視覚情報
IF2 :飛行体画像
IF2a :飛行体画像
IF2b :飛行体画像
IF3 :空中画像
GA1 :第1のゲージ
GA11 :第1のゲージ
GA12 :第1のゲージ
GA13 :第1のゲージ
GA2 :第2のゲージ
GAb :ゲージ
ME1 :メータ
ME11 :メータ
ME12 :メータ
ME13 :メータ
ME2 :メータ
MEb :メータ
VA1 :値
VA11 :値
VA12 :値
VA13 :値
VA2 :値
VAb :値
FL :フレーム
FO :飛行体
GR :地面