(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117681
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】多数個の反応チャンバーを有するモジュールタイプ廃ガス低減装置
(51)【国際特許分類】
F23G 7/06 20060101AFI20240822BHJP
【FI】
F23G7/06 N
F23G7/06 D ZAB
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023085790
(22)【出願日】2023-05-24
(31)【優先権主張番号】10-2023-0021350
(32)【優先日】2023-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0038766
(32)【優先日】2023-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523196013
【氏名又は名称】トリプル コアズ コリア
【氏名又は名称原語表記】TRIPLE CORES KOREA
【住所又は居所原語表記】46-8, Giheungdanji-ro 141beon-gil, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, 17086 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(72)【発明者】
【氏名】キム イク ニョン
(72)【発明者】
【氏名】ユ ジェ ボン
(72)【発明者】
【氏名】ピョン カンチェ
【テーマコード(参考)】
3K078
【Fターム(参考)】
3K078AA06
3K078BA20
3K078BA26
(57)【要約】
【課題】多数の反応チャンバーを有するガス低減装置を提供して設置空間の効率性を高め、不必要な部品を節約して、水の使用量も節約することができるガス低減装置を提供する。
【解決手段】ガス低減装置は、具体的には、反応チャンバー120を内部に備え、水処理排気管220を備えない反応モジュール100と、水処理排気管220を内部に備えた水処理モジュール200と、反応モジュール100内部の反応チャンバー120および水処理モジュール200の水処理排気管220を連結する連結管140と、を含む。反応モジュール100は多数個配置され、反応モジュール100それぞれの反応チャンバー120は、連結管140を介して水処理排気管220に連結される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応チャンバー(120)を内部に備え、水タンクおよび水処理排気管を備えない反応モジュール(100)と、
水タンクおよび水処理排気管(220)を内部に備えた水処理モジュール(200)と、
前記反応モジュール内部の前記反応チャンバーと前記水処理モジュールの水処理排気管とを連結する連結管(140)と、
を含み、
前記反応モジュールが多数個配置され、前記反応モジュールそれぞれの前記反応チャンバーは前記連結管を介して前記水処理排気管に連結されることを特徴とする、廃ガス低減装置。
【請求項2】
前記反応チャンバーの下部に位置する前記連結管の両側および前記連結管の上部に遮断弁(150、155)が備えられていることを特徴とする、請求項1に記載の廃ガス低減装置。
【請求項3】
前記水処理排気管の下部に位置する前記連結管の両側には、遮断弁(250)が備えられており、
前記水処理排気管が隣り合う前記反応チャンバーと連通される状態を遮断できることを特徴とする、請求項2に記載の廃ガス低減装置。
【請求項4】
前記反応モジュールは、前記水処理モジュールの左右両側に隣接して複数個配置されることを特徴とする、請求項1に記載の廃ガス低減装置。
【請求項5】
前記反応モジュールと前記水処理モジュールが隣接して配置される形状は、全体として
をなすように配置されることを特徴とする、請求項4に記載の廃ガス低減装置。
【請求項6】
前記反応モジュールは、前記水処理モジュールの左側または右側に隣接して一つまたは複数個配置されることを特徴とする、請求項1に記載の廃ガス低減装置。
【請求項7】
前記反応モジュールは、前記水処理モジュールを中央に置いて放射形に複数個配置されることを特徴とする、請求項1に記載の廃ガス低減装置。
【請求項8】
前記反応チャンバーは、ヒーター方式(Thermal)、バーン方式(Burn Type)、プラズマ(Plasma)、触媒を利用した方式のいずれか一つの反応を利用することを特徴とする、請求項1に記載の廃ガス低減装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数個の反応チャンバーを有するモジュールタイプ廃ガス低減装置に関し、より具体的には、既存POU(Point Of Use)スクラバーの限界である導入管(Inlet)、反応部(Reaction Chamber)、水タンク(Wet Tank)、水洗浄排気管(Wet Tower)からなる構成方式を新たに改善して、これらの構成中、共通した部品を統合した新たな概念のスクラバー装置であって多数の反応チャンバーを有するガス低減装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスは、酸化、食刻、蒸着およびフォト工程などの多様な製造工程を経て製造され、このような製造工程には、有毒性化工薬品や化学ガスなどが使用され得る。例えば、半導体デバイスの製造工程には、四フッ化炭素、六フッ化硫黄、三フッ化窒素、アンモニア、酸化窒素、アルシン、ホスフィン、ジボロンおよびボロントリクロライドなどのような有毒性ガスが使用され得る。したがって、半導体製造工程で発生した廃ガスが大気中にそのまま放出される場合、前記のような有毒性ガスによって人体に致命的な影響を及ぼし得る。また、多様な温室ガスで排出による気候変化または地球温暖化は、現在、最も重要な国際環境問題である。このような理由で、半導体製造工程では多様な形態のガス低減装備(スクラバー)を使用している。ガス低減装備は、半導体製造工程で発生した廃ガスを分解するか希釈して精製して大気に放出させる装備である。
【0003】
半導体製造工程で排出される有害廃ガスは、各工程によって非常に多様な種類が排出されており、特に、半導体の洗浄および食刻用として使用されるガスが一度大気に放出されれば、長い時間大気に存在しつつ地表面に放出されるべき赤外線を遮断して地表の大気温度が高くなるようにする役割をするようになる。そのため、産業体で使用されているフッ化系列ガスを大気に放出する前に完全に破壊して排出させなければならない国際的規制が強化されている。フッ化系列ガスを除去しようとする研究が多方面で進行されており、そのうち一つがプラズマを利用してこの分子をイオン化して無害な他の分子にして排出しようとする努力がある。
【0004】
半導体排気ガスには、「PFCs(パーフルオロコンパウンド)」と呼ばれるフッ素化合物を始めとして、酸素(O2)、水素(H2)、アンモニア(NH3)、メタン(CH4)、タングステン(WO3)、二酸化チタニウム(TiO2)、アルミナ(Al2O3)などの物質が単独または複合的に含まれるが、特に、PFCsが占める割合は、窒素(N2)やアルゴン(Ar)などの他のガスと比較して小さな量であるが、このPFCsは、地球温暖化係数(GWP)が二酸化炭素(CO2)と比較して数千から数万倍で非常に大きく、大気寿命もCO2と比較して数千から数万年で長いため、大気中に少量排出した場合にも、その影響は非常に大きいものとなる。CF4やC2F6を代表にするパーフルオロカーボンは、C-F結合が安定的であるため、分解が容易でないことが知られている。よって、使用済みのPFCsを含む各種有害物質を半導体排気ガス中から除去する様々な技術開発が行われている。
【0005】
従来のシステムは、メンテナンス費用と反応のための熱効率側面で限界があり、既存半導体用POU特殊ガス低減装備は、除去効率を一定水準以上に保持するために定期的なメンテナンスを必要とし、このためにシステムの頻繁な分解および結合が要求されるが、作業の難易度が高く、これにより安全事故などの危険が存在する。ところで、既存の特殊ガス低減装備は効率的な装備管理のために多くの人員が投入され、十分な空間確保が難しく且つ装備間距離があって装備間互いにバックアップ時に費用が多く所要されるなどの問題があった。
【0006】
図1は、半導体製造工程などで使用される一般的な特殊ガス低減装備の構造を概略的に示した図面である。
図1を参考すると、ガス低減装備10は、半導体製造工程などで発生した廃ガスを燃焼させるための反応チャンバー11と、反応チャンバー11で燃焼された廃ガスを水処理する水処理排気管12などで構成される。このとき、反応チャンバー11は、廃ガスを燃焼させて廃ガス中に含有された有害性分を無害または毒性の低いガスに分解するようになる。例えば、廃ガス中に含有されたCF4、NF3などの成分は、反応チャンバー11で燃焼されてCO2+HFに分解されるようになる。
【0007】
一方、前記のようなHF、F-は、外気に露出時に人体に有害であるため、反応チャンバー11、水処理排気管12を経て捕集されるようになる。このとき、反応チャンバー11を経て出された廃ガスは、反応チャンバー11内における燃焼によって高温状態であるところ、パウダーの捕集効率を向上させるために、反応チャンバー11で水処理排気管12に流動する過程で冷却するようになる。反応チャンバー11に分解されてHF、F-を含有している廃ガスは、反応チャンバー11と水処理排気管12を連結しつつ冷却をする連結管13を経て溶解される。
【0008】
ところで、従来に使用されるこのようなガス低減装備は、反応チャンバー11、水処理排気管12などを何れもそれぞれ一つの装備構成として備えていたため、冷却のための非常に多くの量の水が必要な問題があり、それぞれの反応モジュールに反応チャンバーと水処理排気管を全て備えていなければならないので、ガス低減装備の設置空間が大きくなって空間活用性に劣る問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1265818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、多数の反応チャンバーを有するガス低減装置を提供して設置空間の効率性を高め、不必要な部品を節約して、水の使用量も節約することができる新たな概念のガス低減装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、モジュール方式を適用した廃ガス低減装置であって、多数の反応チャンバーを備える廃ガス低減装置である。具体的には、反応チャンバー120を内部に備え、水タンクおよび水処理排気管を備えない反応モジュール100;水タンクと水処理排気管220を内部に備えた水処理モジュール200;前記反応モジュール内部の反応チャンバーと前記水処理モジュールの水処理排気管とを連結する連結管140;を含み、前記反応モジュールは多数個が配置され、反応モジュールそれぞれの反応チャンバーは、前記連結管を介して前記水処理排気管に連結されることが特徴である。
【0012】
前記連結管は、前記反応チャンバー下部に位置して反応チャンバーと連通され、前記連結管両側および上部には遮断弁150、155;が備えられており、個別反応モジュールの反応チャンバーが隣り合う反応モジュールの反応チャンバーと連通する状態を遮断することができる構造を有する。
【0013】
また、前記水処理排気管下部に位置する連結管両側には、遮断弁250;が備えられており、個別水処理排気管が隣り合う反応チャンバーと連通される状態を遮断することができる構造を有する。
【0014】
前記反応モジュールは、前記水処理モジュールの左右両側に隣接して複数個配置される構造であってよく、また前記反応モジュールは、前記水処理モジュールを中央に置いて放射形に複数個配置される構造からなってよい。
【発明の効果】
【0015】
既存のスクラバー装備は導入管(Inlet)、反応チャンバー(Reaction Chamber)、水タンク(Wet Tank)、水洗浄排気管(Wet Tower)を全て含んで一つの装置構成になっていたが、本発明は、導入管、反応部のみで構成される個別反応用ハウジングとこれらに所要される水タンクと洗浄排気管は別途に備えた共用水タンクおよび共用水洗浄排気管で構成することで、多数個のスクラバー装置をシステム的に統合したものであり、これを通じて洗浄のために多量の水が消耗した問題を解決し、エネルギーを節約して装備のメンテナンス費用が減少し、装備設置空間の効率的な利用が可能な有利な効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】従来技術によるスクラバー配置構成の例示である。
【
図2】本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の内部姿である。
【
図3】本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の斜視図であって前面ドアおよび本体ケース一部を除去した内部の姿である。
【
図4a】本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の一構成である反応モジュールの姿である。
【
図4b】本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の一構成である反応モジュールの姿である。
【
図5】本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の一構成である反応モジュールの姿である。
【
図6】本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の一構成である水処理モジュールの姿を他の角度から見た姿である。
【
図7】本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の一構成である水処理モジュールの姿を他の角度から見た姿である。
【
図8】本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の配置構造の一例示であって、円形に配置される姿である。
【
図9】本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の配置構造の一例示であって、円形に配置される姿である。
【
図10】本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の配置構造の一例示であって、円形に配置されると共にいずれか一つの反応モジュールが省略された姿である。
【
図11】本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の配置構造の一例示であって、円形に配置されると共にいずれか一つの反応モジュールが省略された姿である。
【
図12】
図8ないし
図11に示されたガス低減装置に使用される水処理モジュールの姿である。
【
図13】本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の配置構造の他の例示的な形態である。
【
図14】本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の配置構造の他の例示的な形態である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の目的、特定の長所および新規な特徴は、添付の図面と関連する以下の詳細な説明と好ましい実施例からより明らかになるはずである。また、使用された用語は、本発明における機能を考慮して正義された用語であって、これは、使用者運用者の意図または慣例によって変わることがある。そのため、このような用語に対する正義は、本明細書の全般に亘った内容に基づいて下されるはずである。
【0018】
また、本発明の構成要素を説明するに当たって、同一の名称の構成要素について図面によって異なる参照符号を与えてもよく、互いに異なる図面であっても同一の参照符号を与えてもよい。しかし、このような場合であるとしても、該当構成要素が実施例によって互いに異なる機能を有するということを意味するか、互いに異なる実施例で同一の機能を有するということを意味するものではなく、それぞれの構成要素の機能は、該当実施例におけるそれぞれの構成要素に対する説明に基づいて判断するはずである。
【0019】
また、本明細書において使用される技術的用語は、本明細書において特に他の意味で正義されない限り、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解される意味で解釈されなければならず、極めて包括的な意味で解釈されるか、極めて縮小した意味で解釈されなければならない。また、本明細書において使用される単数の表現は、文脈上異なって意味しない限り、複数の表現を含む。
【0020】
本出願において、「構成される」または「含む」などの用語は、明細書上に記載された様々な構成要素、または様々なステップを必ずしも全て含むものと解析されてはならず、その一部の構成要素または一部ステップは含まれなくてもよく、或いは追加的な構成要素またはステップをさらに含んでよいものと解析されなければならない。
【0021】
本発明は、既存スクラバーに代替してより効率的且つ水とエネルギーを節減できる方式であり、効率的管理とメンテナンスが容易な方式である。以下、説明する本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置(スクラバー)は、反応部(反応チャンバー)は既存の一般的なヒーター方式(Thermal)、バーン方式(Burn Type)、プラズマ(Plasma)方式、触媒を利用したスクラバーなどを全て適用することができる構造であり、このような方式は、この分野の一般的な技術であるため、具体的な説明は省略する。
【0022】
図2は、本発明による多数(例えば複数)の反応チャンバーを有するガス低減装置の内部姿であり、
図3は、本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の斜視図であって、前面ドアおよび本体ケースの一部を除去した内部の姿であり、
図4a、
図4bおよび
図5は、本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の一構成である反応モジュールの姿であり、
図6および
図7は、本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の一構成である水処理モジュールの姿を他の角度から見た姿であり、
図8および
図9は、本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の配置構造の一例示であって、円形に配置される姿であり、
図10および
図11は、本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の配置構造の一例示であって、円形に配置されると共にいずれか一つの反応モジュールが省略された姿であり、
図12は、
図8ないし
図11に示されたガス低減装置に使用される水処理モジュールの姿である。
【0023】
図2および
図3を参照すると、本発明は、スクラバー装置は反応チャンバー(反応チャンバー)を含む個別単位装備で水処理用冷却タワー(冷却塔)を除去し、これら冷却塔を共通の水処理用冷却塔にして別途キャビネット(ハウジング)で構成したことが最も核心である。すなわち、多数個の反応チャンバーを連続的に備えることができるモジュールタイプ構造を有する廃ガス低減装置である。
【0024】
具体的に見ると、本発明は、多数個の反応モジュール100および反応モジュールとともに配置される一つの水処理モジュール200で構成される。そして、水タンクおよび水処理排気管は反応モジュール100内部には配置されず、前記水処理モジュール200にのみ統合して一つに配置されることが特徴である。言い換えれば、反応モジュール100は反応チャンバー120を内部に備えているが、水タンクおよび水処理排気管を備えない。水タンクと水処理排気管220は水処理モジュール200内部に一つで統合されて配置される。
【0025】
反応モジュール100の内部には、廃ガスと反応するチャンバーとして既存と類似した反応チャンバー120が位置する。そして、水処理モジュール200の内部には、反応チャンバー120で燃焼された廃ガスを精製する水処理排気管220が位置する。そして、反応モジュール100内部の反応チャンバー120と水処理モジュール200の水処理排気管220は、連結管140で互いに連結されて廃ガスまたは水が移動するようになる。反応モジュール100は、多数個が一つの水処理モジュール200の近隣に配置されるが、配置される姿は多様な姿が可能である(以下、説明する)。水処理モジュール200を中に置いて側面に配置される反応モジュール100の4個ないし10個など必要な個数だけ配置が可能である。
【0026】
図4aないし
図5を見ると、反応チャンバー120の下部に位置して反応チャンバー120と連通され、水処理排気管220と連結される連結管140が備えられるが、連結管140の両側には、それぞれ遮断弁150が備えられる。連結管140の上側にも遮断弁155がさらに備えられて反応チャンバー120とも遮断されるようにする。すなわち、一つの単位反応モジュールには、前記遮断弁が左右側および上側に3個備えられる。これは、一つの反応チャンバーの故障が生じるなどの状況で個別反応チャンバーを個別的に遮断して互いに連通されないようにする構成である。すなわち、前記遮断弁150が作動することで、特定反応モジュールの反応チャンバー120を隣り合う反応モジュールの反応チャンバーと連通されないように遮断して孤立させるものである。
【0027】
図4bの構造は、
図4aの構造から連結管140の構造が変形したものであって、工程中にパウダーが多く発生する工程には
図4bに示された連結管に交替が可能であることを見せる。すなわち、既存の姿にパウダーをしばらくの間集めておくことができるようにするために、筒状の構造にしたものであり、これは、定期整備時に掃除する部分となる。
【0028】
また、
図6および
図7に示されているように、水処理排気管220の下部に位置する連結管の両側にも遮断弁250が備えられており、水処理排気管が隣り合う反応チャンバーと連通される状態を遮断できる構造を有することが好ましい。
図6および
図7は、水処理モジュール200を互いに異なる角度から見た姿である。
【0029】
反応モジュール100は、水処理モジュール200の左右両側に隣接して複数個配置される構造であるが、その配置構造の形状は、多様な形状を有してよい。
図2に示されているように、側面に横方向に配置され得るだけでなく、
図8および
図9に示されているように、反応モジュール100が水処理モジュール200を中央に置いて放射形に複数個配置される構造からなってよい。
図9は、
図8を上側から見た平面図の姿である。そして、
図8の姿で必要に応じては反応モジュール100一つまたは二つが省略されてもよいが(
図10、
図11参照)、これは、本発明のガス低減装置が設置される場所の状況(柱の有無または空間活用上、必要に応じて)によっていずれか一つの構成を除去することができることから空間の活用性が高いことを見せる。
図11は、
図10のガス低減装置を上側から見た姿である。
【0030】
図12においては、
図8ないし
図11に示された形態の中央に位置する水処理モジュール200の姿を示しており、中央下部において遮断弁250が放射状に構成されていることが分かり、これらのそれぞれに連結管が連結されて反応モジュールが放射状に連結される構造である。
【0031】
図13および
図14は、本発明による多数の反応チャンバーを有するガス低減装置の配置構造の他の例示的な形態である。図を見ると、ガス低減装置の反応モジュールが前記水処理モジュールの左右両側に隣接して複数個配置される形状でありながらも、全体として
をなすことを見せる。すなわち、本発明のガス低減装置の形状は、上記に示した一字型と円形の以外にも多様な形状
も可能であり、連結部品ごとに特別な遮断装置(Gate valve)を設置して外部空気および水を遮断し、追加で必要な部分ごとに水噴霧器を設置してガス上の洗浄と内部温度を下げる役割をするようにできる。
【0032】
また、本発明のガス低減装置の長所としては、近距離に多くのスクラバーがあることから装備の状態確認および管理が容易であり、一定地域の独立した空間に設置が可能となり、空間が節約される。すなわち、既存の個別装置1台を運営するための空間に複数台を束ねることで互いに共有して使用することになり、省スペース(装備底面的節約)が可能である。また、非常状況に備えて隣り合う装備間に互いにバックアップが可能でなければならないが、装備間の間隔が近いほどバックアップ機能設定に有利となる。したがって、2~10台が集まっていることで、連結配管が費用が節約され、必要時に追加装備設置も非常に簡単に設置が可能である。本発明は、このように、設置現場の状況に合わせて多様な形態で製作が可能であることから、現場空間配置によってオーダーメード型方式を適用可能である。
【0033】
本発明のガス低減装置が既存の装備に比べて費用削減となる内容は、以下の表を参照可能である。
【0034】
【表1】
上記の表を見ると、空間活用は約56%節減効果があり、運営費は水を共用で使用することで15%程度節減され、さらに廃水量減少で最終費用はより一層減少する効果が発生する。そして、製品の価格は、水タンク(Wet Tank)、水洗浄排気管(Wet Tower)を共用で使用することで約30%以上の費用削減効果が発生する。また、本発明は、既存にスクラバー空間がない古い工場にも狭い空間に多くの設備を設置可能であることで接近が容易であり、新規工場設置時にも管理に便利になる。
【0035】
以上において、本発明の好ましい実施例に対して詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の請求の範囲において定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形および改良形態もまた本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0036】
100…反応モジュール、120…反応チャンバ―、140…連結管、200…水処理モジュール、220…水処理排気管。