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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117718
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】積層型電子部品
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/30 20060101AFI20240822BHJP
   H01F 17/00 20060101ALI20240822BHJP
   H01F 27/29 20060101ALI20240822BHJP
   H01C 7/02 20060101ALI20240822BHJP
   H01C 7/04 20060101ALI20240822BHJP
   H01C 7/10 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
H01G4/30 513
H01G4/30 516
H01G4/30 201F
H01G4/30 201G
H01G4/30 201N
H01G4/30 512
H01G4/30 517
H01G4/30 311E
H01F17/00 B
H01F27/29 123
H01C7/02
H01C7/04
H01C7/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024003550
(22)【出願日】2024-01-12
(31)【優先権主張番号】10-2023-0021756
(32)【優先日】2023-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カン、ドンウー
【テーマコード(参考)】
5E001
5E034
5E070
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AD03
5E001AF06
5E034DC01
5E034DC09
5E034DC10
5E070AA01
5E070CB03
5E070CB13
5E070EA01
5E070EB04
5E082AA01
5E082AB03
5E082BC19
5E082EE04
5E082FF05
5E082FG04
5E082FG26
5E082GG10
5E082GG12
5E082PP05
5E082PP06
5E082PP09
5E082PP10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】耐湿信頼性が向上した積層型電子部品を提供する。
【解決手段】積層型電子部品は、誘電体層111及び内部電極121,122を含む本体と、本体上に配置される外部電極131,132と、本体の外表面のうち少なくとも一部に配置されるコーティング膜141,142とを含み、そのコーティング膜は、誘電体層の少なくとも一部に接するように配置され、酸化グラフェン層を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体層及び内部電極を含む本体と、
前記本体上に配置される外部電極と、
前記本体の外表面のうち少なくとも一部に配置されるコーティング膜と、を含み、
前記コーティング膜は、前記誘電体層の少なくとも一部に接するように配置され、酸化グラフェン層を含む、積層型電子部品。
【請求項2】
前記コーティング膜は、前記本体と前記外部電極との間に配置される、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項3】
前記コーティング膜の平均厚さは0.345nm以上30nm以下である、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項4】
前記酸化グラフェン層は1層以上20層以下である、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項5】
前記酸化グラフェン層は還元された酸化グラフェン層を含む、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項6】
前記本体は、前記誘電体層及び前記誘電体層と第1方向に交互に配置される内部電極を含む容量形成部、及び前記容量形成部の前記第1方向の両端面に配置されるカバー部を含み、前記第1方向に対向する第1面及び第2面、前記第1面及び前記第2面と連結され、第2方向に対向する第3面及び第4面、及び前記第1面~前記第4面と連結され、第3方向に対向する第5面及び第6面を含み、
前記誘電体層及び前記内部電極は、前記本体の前記第3面及び前記第4面に露出され、
前記コーティング膜は、前記本体の前記第3面及び前記第4面の少なくとも一部に接するように配置され、
前記外部電極は、前記本体の前記第3面及び前記第4面上に配置される、請求項2に記載の積層型電子部品。
【請求項7】
前記本体の前記第5面及び前記第6面に配置されるサイドマージン部をさらに含み、
前記コーティング膜は、前記サイドマージン部の前記第2方向の両端面の少なくとも一部にさらに配置される、請求項6に記載の積層型電子部品。
【請求項8】
前記コーティング膜が配置される面積をS、前記コーティング膜のうち厚さが0.345nm以上30nm以下の領域の面積をFと定義するとき、
30%≦F/S≦100%を満たす、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項9】
前記外部電極は、前記本体上に配置され、第1導電性金属とガラスを含む第1電極層と、前記第1電極層上に配置され、第2導電性金属と樹脂を含む第2電極層と、を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
【請求項10】
内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを積層し、切断して積層体を形成する段階と、
前記積層体を焼成する段階と、
前記焼成された積層体の外表面の少なくとも一部にスプレーコーティング法を通じて酸化グラフェンを含む溶液を噴射して、酸化グラフェン層を含むスプレーコーティング膜を形成する段階と、
前記焼成された積層体上に外部電極ペーストを塗布する段階と、
前記外部電極ペーストを熱処理する段階と、を含む、積層型電子部品の製造方法。
【請求項11】
前記スプレーコーティング膜は、前記焼成された積層体と前記外部電極ペーストとの間に配置される、請求項10に記載の積層型電子部品の製造方法。
【請求項12】
前記スプレーコーティング膜の平均厚さは0.345nm以上30nm以下である、請求項10に記載の積層型電子部品の製造方法。
【請求項13】
前記酸化グラフェン層は1層以上20層以下である、請求項10に記載の積層型電子部品の製造方法。
【請求項14】
前記酸化グラフェンの濃度は0.01mg/mL以上0.50mg/mL以下である、請求項10に記載の積層型電子部品の製造方法。
【請求項15】
前記積層体は、前記セラミックグリーンシート及び前記セラミックグリーンシートと第1方向に交互に配置される内部電極パターンを含む容量形成部、及び前記容量形成部の前記第1方向の両端面に配置されるカバー部グリーンシートを含み、前記第1方向に対向する第1面及び第2面、前記第1面及び前記第2面と連結され、第2方向に対向する第3面及び第4面、及び前記第1面~前記第4面と連結され、第3方向に対向する第5面及び第6面を含み、
前記セラミックグリーンシート及び前記内部電極パターンは、本体の前記第3面及び前記第4面に露出され、
前記スプレーコーティング膜は、前記積層体の前記第3面及び前記第4面の少なくとも一部に接するように配置され、
前記外部電極ペーストは、前記本体の前記第3面及び前記第4面上に塗布される、請求項11に記載の積層型電子部品の製造方法。
【請求項16】
前記積層体を形成する段階の後、前記積層体の前記第5面及び前記第6面にサイドマージン部グリーンシートを形成する段階をさらに含み、
前記スプレーコーティング膜は、前記サイドマージン部グリーンシートの前記第2方向の両端面の少なくとも一部にさらに配置される、請求項15に記載の積層型電子部品の製造方法。
【請求項17】
前記スプレーコーティング膜を形成する段階の後、前記スプレーコーティング膜を還元する段階をさらに含み、
前記スプレーコーティング膜を還元する段階は、水素濃度1.0%以上5.0%以下の還元雰囲気及び230℃以上250℃以下の温度で23時間以上25時間以下の間行われる、請求項10に記載の積層型電子部品の製造方法。
【請求項18】
前記外部電極ペーストを塗布する段階は、前記焼成された積層体上に第1導電性金属とガラスを含む第1電極層ペーストを塗布する段階と、前記第1電極層ペースト上に第2導電性金属と樹脂を含む第2電極層ペーストを塗布する段階と、を含む、請求項10に記載の積層型電子部品の製造方法。
【請求項19】
前記外部電極ペーストを熱処理する段階は、水素濃度1.0%以上5.0%以下の還元雰囲気及び230℃以上250℃以下の温度で23時間以上25時間以下の間行われる、請求項10から18のいずれか一項に記載の積層型電子部品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型電子部品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
積層型電子部品の一つである積層セラミックキャパシタ(MLCC:Multi-Layered Ceramic Capacitor)は、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)及びプラズマ表示装置パネル(PDP:Plasma Display Panel)などの映像機器、コンピュータ、スマートフォン及び携帯電話などの様々な電子製品のプリント回路基板に装着されて電気を充電または放電させる役割を果たすチップ型のコンデンサである。
【0003】
このような積層セラミックキャパシタは、小型でありながらも高容量が保障され、実装が容易であるという利点により、様々な電子装置の部品として用いられることができる。コンピュータ、モバイル機器など、各種の電子機器が小型化、高出力化されるにつれて、積層セラミックキャパシタに対する小型化及び高容量化の要求が増大している。
【0004】
積層型電子部品の小型化及び高容量化の進行に伴い、耐湿信頼性の改善に対する重要性が高まっている。特に高容量の積層型電子部品を作製するために積層数が増加し、内部電極を保護するためのカバー部又はサイドマージン部の厚さが薄くなるにつれて、外部からの水分の浸透経路が多様化していることから、これを最小化して耐湿信頼性を向上させる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許公報第10-2022-0052640号
【特許文献2】韓国公開特許公報第10-2021-0078010号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の解決しようとする様々な課題の一つは、耐湿信頼性が向上した積層型電子部品を提供することである。
【0007】
但し、本発明の解決しようとする様々な課題は上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態による積層型電子部品は、誘電体層及び内部電極を含む本体と、上記本体上に配置される外部電極と、上記本体の外表面のうち少なくとも一部に配置されるコーティング膜と、を含み、上記コーティング膜は、上記誘電体層の少なくとも一部に接するように配置され、酸化グラフェン層を含むことができる。
【0009】
本発明の他の一実施形態による積層型電子部品の製造方法は、内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを積層し、切断して積層体を形成する段階と、上記積層体を焼成する段階と、上記焼成された積層体の外表面の少なくとも一部にスプレーコーティング法を通じて酸化グラフェンを含む溶液を噴射して、酸化グラフェン層を含むスプレーコーティング膜を形成する段階と、上記焼成された積層体上に外部電極ペーストを塗布する段階と、上記外部電極ペーストを熱処理する段階と、を含むことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の様々な効果の一つとして、積層型電子部品の耐湿信頼性を向上させることができる。
【0011】
但し、本発明の多様かつ有益な利点及び効果は、上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態による積層型電子部品の斜視図を概略的に示したものである。
図2図1の本体及びサイドマージン部の外観とコーティング膜の分離斜視図を概略的に示したものである。
図3図1の内部電極の積層構造を示す分離斜視図を概略的に示したものである。
図4図1のI-I'線に沿った断面図を概略的に示したものである。
図5図1のA方向の断面を概略的に示したものである。
図6】本発明の他の一実施形態である積層型電子部品のA'方向の断面を概略的に示したものである。
図7】(a)は、コーティング膜が形成されていない比較例の端面SEMイメージであり、(b)は、コーティング膜が形成された実施例の端面SEMイメージであり、(c)は、図7の(b)の一部の領域を拡大した端面SEMイメージである。
図8】(a)は、コーティング膜の厚さによる外部からの水分透過性を概略的に示したグラフであり、(b)は、グラフェン層の積層数によるコーティング膜の厚さを概略的に示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、具体的な実施形態及び添付の図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。しかし、本発明の実施形態は、いくつかの他の形態に変形することができ、本発明の範囲が以下説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、通常の技術者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがあり、図面上に同一符号で示される要素は同一要素である。
【0014】
尚、図面において本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、図示した各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために任意で示したものであるため、本発明は必ずしも図示により限定されない。また、同一の思想の範囲内の機能が同一である構成要素は、同一の参照符号を用いて説明することができる。さらに、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」というのは、特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0015】
図面において、第1方向は積層方向または厚さ(T)方向、第2方向は長さ(L)方向、第3方向は幅(W)方向と定義することができる。
【0016】
積層型電子部品
図1は、 本発明の一実施形態による積層型電子部品の斜視図を概略的に示したものであり、図2は、図1の本体及びサイドマージン部の外観とコーティング膜の分離斜視図を概略的に示したものであり、図3は、図1の内部電極の積層構造を示す分離斜視図を概略的に示したものであり、図4は、図1のI-I'線に沿った断面図を概略的に示したものであり、図5は、図1のA方向の断面を概略的に示したものであり、図6は、本発明の他の一実施形態である積層型電子部品のA'方向の断面を概略的に示したものである。
【0017】
以下、図1図6を参照して、本発明の一実施形態による積層型電子部品について詳細に説明する。但し、積層型電子部品の一例として、積層セラミックキャパシタについて説明するが、本発明は、誘電体組成物を用いる様々な電子製品、例えば、インダクタ、圧電体素子、バリスタ、またはサーミスタなどにも適用されることができる。
【0018】
本発明の一実施形態による積層型電子部品100は、誘電体層111及び内部電極121、122を含む本体110と、上記本体110上に配置される外部電極131、132と、上記本体110の外表面のうち少なくとも一部に配置されるコーティング膜141、142と、を含み、上記コーティング膜141、142は、上記誘電体層111の少なくとも一部に接するように配置され、酸化グラフェン層を含むことができる。
【0019】
本体110は、誘電体層111及び内部電極121、122が交互に積層されている。
【0020】
より具体的に、本体110は、本体110の内部に配置され、誘電体層111を挟んで対向するように交互に配置される第1内部電極121及び第2内部電極122を含んで容量を形成する容量形成部Acを含むことができる。
【0021】
本体110の具体的な形状に特に制限はないが、図示のように、本体110は六面体形状やこれと類似の形状からなることができる。焼成過程における本体110に含まれたセラミック粉末の収縮により、本体110は完全な直線を有した六面体形状ではないが、実質的に六面体形状を有することができる。
【0022】
本体110は、第1方向に対向する第1面1及び第2面2、第1面1及び第2面2と連結され、第2方向に対向する第3面3及び第4面4、第1面1~第4面4と連結され、第3方向に対向する第5面5及び第6面6を有することができる。
【0023】
本体110を形成する複数の誘電体層111は焼成された状態であり、隣接する誘電体層111間の境界は、走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認しにくいほど一体化することができる。
【0024】
誘電体層111を形成する原料は、十分な静電容量が得られる限り制限されない。一般的にペロブスカイト(ABO)系材料を使用することができ、例えば、チタン酸バリウム系材料、鉛複合ペロブスカイト系材料、又はチタン酸ストロンチウム系材料などを使用することができる。チタン酸バリウム系材料は、BaTiO系セラミック粉末を含むことができ、セラミック粉末の例として、BaTiO、BaTiOにCa(カルシウム)、Zr(ジルコニウム)などが一部固溶された(Ba1-xCa)TiO(0<x<1)、Ba(Ti1-yCa)O(0<y<1)、(Ba1-xCa)(Ti1-yZr)O(0<x<1、0<y<1)、又はBa(Ti1-yZr)O(0<y<1)などが挙げられる。
【0025】
また、誘電体層111を形成する原料は、チタン酸バリウム(BaTiO)などの粉末に、本発明の目的に応じて様々なセラミック添加剤、有機溶剤、結合剤、分散剤などが添加されることができる。
【0026】
誘電体層111の厚さtdは、特に限定する必要はない。
【0027】
但し、積層型電子部品の高容量化を達成するために、誘電体層111の厚さは3.0μm以下であることができる。積層型電子部品の小型化及び高容量化をより容易に達成するために、誘電体層111の厚さは1.0μm以下であることができ、好ましくは0.6μm以下であることができ、より好ましくは0.4μm以下であることができる。
【0028】
ここで、誘電体層111の厚さtdは、第1内部電極121及び第2内部電極122間に配置される誘電体層111の厚さtdを意味することができる。
【0029】
一方、誘電体層111の厚さtdは、誘電体層111の第1方向の大きさを意味することができる。また、誘電体層111の厚さtdは、誘電体層111の平均厚さtdを意味することができ、誘電体層111の第1方向の平均大きさを意味することができる。
【0030】
誘電体層111の第1方向の平均大きさは、本体110の第1方向及び第2方向の断面(cross-section)を1万倍率の走査電子顕微鏡(SEM)でイメージをスキャンして測定することができる。より具体的に、1つの誘電体層111の第1方向の平均大きさは、スキャンされたイメージにおいて、1つの誘電体層111を第2方向に等間隔の30の地点で第1方向の大きさを測定して計算した平均値を意味することができる。上記等間隔の30の地点は容量形成部Acで指定されることができる。また、このような平均値の測定を10の誘電体層111に拡張して平均値を測定すると、誘電体層111の第1方向の平均大きさをさらに一般化することができる。
【0031】
内部電極121、122は、誘電体層111と交互に積層されることができる。
【0032】
内部電極121、122は、第1内部電極121及び第2内部電極122を含むことができ、第1内部電極121及び第2内部電極122は、本体110を構成する誘電体層111を挟んで対向するように交互に配置され、本体110の第3面3及び第4面4にそれぞれ露出されることができる。
【0033】
より具体的に、第1内部電極121は、第4面4と離隔され、第3面3を介して露出されることができ、第2内部電極122は、第3面3と離隔され、第4面4を介して露出されることができる。本体110の第3面3上には第1外部電極131が配置され、第1内部電極121と連結され、本体110の第4面4上には第2外部電極132が配置され、第2内部電極122と連結されることができる。
【0034】
すなわち、第1内部電極121は、第2外部電極132とは連結されずに第1外部電極131と連結され、第2内部電極122は、第1外部電極131とは連結されずに第2外部電極132と連結されることができる。このとき、第1内部電極121及び第2内部電極122は、中間に配置された誘電体層111によって互いに電気的に分離されることができる。
【0035】
一方、本体110は、第1内部電極121が印刷されたセラミックグリーンシートと第2内部電極122が印刷されたセラミックグリーンシートとを交互に積層した後、焼成して形成されることができる。
【0036】
内部電極121、122を形成する材料は、特に制限されず、電気伝導性に優れた材料を使用することができる。例えば、内部電極121、122は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、スズ(Sn)、タングステン(W)、チタン(Ti)、及びこれらの合金のうちの1つ以上を含むことができる。
【0037】
また、内部電極121、122は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、スズ(Sn)、タングステン(W)、チタン(Ti)、及びこれらの合金のうちの1つ以上を含む内部電極用導電性ペーストをセラミックグリーンシートに印刷して形成することができる。上記内部電極用導電性ペーストの印刷方法は、スクリーン印刷法又はグラビア印刷法などを用いることができ、本発明がこれに限定されるものではない。
【0038】
一方、内部電極121、122の厚さteは、特に限定する必要はない。
【0039】
但し、積層型電子部品の高容量化を達成するために、内部電極121、122の厚さは1.0μm以下であることができる。積層型電子部品の小型化及び高容量化をより容易に達成するために、内部電極121、122の厚さは0.6μm以下であることができ、より好ましくは0.4μm以下であることができる。
【0040】
ここで、内部電極121、122の厚さteは、内部電極121、122の第1方向の大きさを意味することができる。また、内部電極121、122の厚さteは、内部電極121、122の平均厚さteを意味することができ、内部電極121、122の第1方向の平均大きさを意味することができる。
【0041】
内部電極121、122の第1方向の平均大きさは、本体110の第1方向及び第2方向の断面(cross-section)を1万倍率の走査電子顕微鏡(SEM)でイメージをスキャンして測定することができる。より具体的に、1つの内部電極121の第1方向の平均大きさは、スキャンされたイメージにおいて、1つの内部電極121を第2方向に等間隔の30の地点で第1方向の大きさを測定して計算した平均値であることができる。上記等間隔の30の地点は容量形成部Acで指定されることができる。また、このような平均値の測定を10つの内部電極121、122に拡張して平均値を測定すると、内部電極121、122の第1方向の平均大きさをさらに一般化することができる。
【0042】
一方、本発明の一実施形態において、複数の誘電体層111のうち少なくとも1つの平均厚さtdと、複数の内部電極121、122のうち少なくとも1つの平均厚さteは、2×te<tdを満たすことができる。
【0043】
言い換えると、誘電体層111の1つの平均厚さtdは、内部電極121、122のうちいずれか1つの平均厚さteの2倍よりもさらに大きくてよい。好ましくは、複数の誘電体層111の平均厚さtdは、複数の内部電極121、122の平均厚さteの2倍よりもさらに大きくてよい。
【0044】
一般的に高電圧電場用電子部品は、高電圧環境下での絶縁破壊電圧(BDV:Breakdown Voltage)の低下による信頼性問題が主なイシューである。
【0045】
そこで、高電圧環境下での絶縁破壊電圧の低下を防ぐために、誘電体層111の平均厚さtdを内部電極121、122の平均厚さteの2倍よりもさらに大きくすることにより、内部電極間の距離である誘電体層の厚さを増加させることができ、絶縁破壊電圧特性を向上させることができる。
【0046】
誘電体層111の平均厚さtdが内部電極121、122の平均厚さteの2倍以下である場合は、内部電極間の距離である誘電体層の平均厚さが薄くて絶縁破壊電圧が低下することがあり、内部電極間の短絡が発生する可能性がある。
【0047】
高電圧電子部品において、内部電極の平均厚さteは1μm以下であることができ、誘電体層の平均厚さtdは3.0μm以下であることができるが、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0048】
一方、本体110は、容量形成部Acの第1方向の両端面(end-surface)上に配置されるカバー部112、113を含むことができる。
【0049】
より具体的に、容量形成部Acの第1方向の上部に配置される上部カバー部112及び容量形成部Acの第1方向の下部に配置される下部カバー部113を含むことができる。
【0050】
上部カバー部112及び下部カバー部113は、単一の誘電体層111又は2つ以上の誘電体層111を容量形成部Acの上下面にそれぞれ第1方向に積層して形成することができ、基本的に物理的又は化学的ストレスによる内部電極121、122の損傷を防止する役割を果たすことができる。
【0051】
上部カバー部112及び下部カバー部113は内部電極121、122を含まなくてもよく、誘電体層111と同一の材料を含むことができる。すなわち、上部カバー部112及び下部カバー部113は、セラミック材料を含むことができ、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)系セラミック材料を含むことができる。
【0052】
一方、カバー部112、113の厚さtcは、特に限定する必要はない。
【0053】
但し、積層型電子部品の小型化及び高容量化をより容易に達成するために、カバー部112、113の厚さtcは100μm以下であることができ、好ましくは30μm以下であることができ、超小型製品においては、より好ましくは20μm以下であることができる。
【0054】
ここで、カバー部112、113の厚さtcは、カバー部112、113の第1方向の大きさを意味することができる。また、カバー部112、113の厚さtcは、カバー部112、113の平均厚さtcを意味することができ、カバー部112、113の第1方向の平均大きさを意味することができる。
【0055】
カバー部112、113の第1方向の平均大きさは、本体110の第1方向及び第2方向の断面(cross-section)を1万倍率の走査電子顕微鏡(SEM)でイメージをスキャンして測定することができる。より具体的に、1つのカバー部112をスキャンしたイメージにおいて、第2方向に等間隔の30の地点で第1方向の大きさを測定して計算した平均値を意味することができる。
【0056】
また、前述した方法で測定したカバー部112の第1方向の平均大きさは、本体110の第1方向及び第3方向の断面(cross-section)において、カバー部112の第1方向の平均大きさと実質的に同一の大きさを有することができる。
【0057】
一方、積層型電子部品100は、本体110の第3方向の両端面(end-surface)上に配置されるサイドマージン部114、115を含むことができる。
【0058】
より具体的に、サイドマージン部114、115は、本体110の第5面5に配置された第1サイドマージン部114及び本体110の第6面6に配置された第2サイドマージン部115を含むことができる。
【0059】
サイドマージン部114、115は、図示のように、本体110の第1方向及び第3方向の断面(cross-section)を基準として、第1内部電極121及び第2内部電極122の第3方向の両端面(end-surface)と本体110の境界面の間の領域を意味することができる。
【0060】
サイドマージン部114、115は、容量形成部Acに適用されるセラミックグリーンシート上にサイドマージン部114、115が形成されるところを除いて、導電性ペーストを塗布して内部電極121、122を形成し、内部電極121、122による段差を抑制するために、積層後の内部電極121、122が本体110の第5面5及び第6面6に露出されるように切断した後、単一の誘電体層111又は2つ以上の誘電体層111を容量形成部Acの第3方向の両端面(end-surface)上に第3方向に積層して形成することもできる。
【0061】
サイドマージン部114、115は、基本的に物理的又は化学的ストレスによる内部電極121、122の損傷を防止する役割を果たすことができる。
【0062】
第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115は内部電極121、122を含まなくてもよく、誘電体層111と同一の材料を含むことができる。すなわち、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115は、セラミック材料を含むことができ、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)系セラミック材料を含むことができる。
【0063】
一方、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の幅wmは、特に限定する必要はない。
【0064】
但し、積層型電子部品100の小型化及び高容量化をより容易に達成するために、サイドマージン部114、115の幅wmは100μm以下であることができ、好ましくは30μm以下であることができ、超小型製品においては、より好ましくは20μm以下であることができる。
【0065】
ここで、サイドマージン部114、115の幅wmは、サイドマージン部114、115の第3方向の大きさを意味することができる。また、サイドマージン部114、115の幅wmは、サイドマージン部114、115の平均幅wmを意味することができ、サイドマージン部114、115の第3方向の平均大きさを意味することができる。
【0066】
サイドマージン部114、115の第3方向の平均大きさは、本体110の第1方向及び第3方向の断面(cross-section)を1万倍率の走査電子顕微鏡(SEM)でイメージをスキャンして測定することができる。より具体的に、1つのサイドマージン部114をスキャンしたイメージにおいて、第1方向に等間隔の10の地点で第3方向の大きさを測定して計算した平均値を意味することができる。
【0067】
一方、積層型電子部品の小型化及び高容量化の進行に伴い、耐湿信頼性の改善に対する重要性が高まっており、特に高容量の積層型電子部品を作製するために積層数が増加している。また、内部電極を保護するためにカバー部又はサイドマージン部を付着することができるが、これらの厚さが薄くなるにつれて、外部からの水分の浸透経路が多様化していることから、これを最小化して耐湿信頼性を向上させる必要がある。
【0068】
これに対し、本発明は、外部からの水分の様々な浸透経路となり得る積層型電子部品内にグラフェン層を形成することにより、耐湿信頼性を向上させることができる。
【0069】
グラフェンは、化学的に極めて安定しており、優れた機械的特性を有しており、電気伝導性に優れた物質である。加えて、微細な格子構造のおかげで、水素分子(H)とヘリウム原子(He)の通過を遮断する不浸透性の性質を持っていることが知られている。グラフェンを不浸透性薄膜として利用するためには、目標とする基板又は機構上に均一にコーティングする技術が求められるが、このとき、スプレーコーティング法を用いると、グラフェンを様々な材料上に均一に形成することができる。
【0070】
本発明の一実施形態は、本体110の外表面のうち少なくとも一部に配置されるコーティング膜141、142を含み、コーティング膜141、142は、誘電体層111の少なくとも一部に接するように配置され、酸化グラフェン層を含むことができる。
【0071】
このとき、上記酸化グラフェン層は、還元された酸化グラフェン層を含むことができる。
【0072】
より具体的に、コーティング膜141、142は、本体110の外部に露出された誘電体層111及び内部電極121、122の少なくとも一部に接するように配置されることができる。
【0073】
酸化グラフェン(GO:Graphene Oxide)は、グラフェンに含まれた炭素粒子が酸により酸化された状態を意味し、還元された酸化グラフェン(rGO:Reduced Graphene Oxide)は、酸化グラフェン(GO)を還元雰囲気で熱処理して還元された状態を意味する。
【0074】
一方、グラフェンの特性による凝集現象やスプレーコーティング法の特性上、グラフェンを含む溶液を噴射してもグラフェンが検出されない領域が存在することができるが、これは向上した耐湿信頼性に悪影響を与えない程度の微細なものに該当する。
【0075】
前述したように、第1内部電極121は、本体110の第3面3を介して露出されることができ、本体110の第3面3上に配置される第1外部電極131と連結されることができる。また、第2内部電極122は、本体110の第4面4を介して露出されることができ、本体110の第4面4上に配置される第2外部電極132と連結されることができる。
【0076】
このとき、第1コーティング膜141が本体110の第3面3に接するように配置され、第2コーティング膜142が本体110の第4面4に接するように配置されることにより、外部からの水分の浸透経路となり得る本体110と外部電極131、132との間の接合面を保護して耐湿信頼性を向上させることができる。
【0077】
コーティング膜141、142が本体110と外部電極131、132との間に配置されても、コーティング膜141、142の電気伝導性により、内部電極121、122と外部電極131、132間の電気的連結性が低下しないことができる。
【0078】
本発明において特に説明がない限り、コーティング膜141、142についての説明は、第1コーティング膜141と第2コーティング膜142をいずれも含めて説明することとする。
【0079】
また、外部電極131、132が本体110の第3面3及び第4面4から延長して第1面1、第2面2、第5面5及び第6面6上の一部に配置される場合、コーティング膜141、142も、本体110の第3面3及び第4面4から延長して第1面1、第2面2、第5面5及び第6面6の一部に配置されることができる。
【0080】
すなわち、コーティング膜141、142は、本体110と、本体110上に配置される外部電極131、132との間に配置されることができ、本体110と外部電極131、132の界面間へ浸透する外部からの水分を遮断することができる。
【0081】
また、本体110の第5面5及び第6面6にサイドマージン部114、115が配置される場合、本体110の第5面5及び第6面6にコーティング膜が配置されることができ、または、サイドマージン部114、115と外部電極131、132との間の界面にコーティング膜が配置されることができる。
【0082】
本発明の一実施形態は、サイドマージン部114、115の第2方向の両端面(end-surface)に酸化グラフェン層を含むコーティング膜141、142が配置されることができる。
【0083】
このとき、酸化グラフェン層は、還元された酸化グラフェン層を含むことができる。
【0084】
言い換えると、本体110の第2方向の一面である第3面3と、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の第2方向の一面に該当する第3面3の延長面に第1コーティング膜141が配置されることができる。また、本体110の第2方向の他面である第4面4と、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の第2方向の他面に該当する第4面4の延長面に第2コーティング膜142が配置されることができる。
【0085】
耐湿信頼性向上のためのコーティング膜141、142の平均厚さは、特に制限されるものではない。
【0086】
ここで、コーティング膜141、142の厚さは、酸化グラフェン層の厚さを意味することができ、コーティング膜141、142を形成しようとする対象物体からのコーティング膜の大きさを意味することができる。平均厚さは、複数の地点で対象物体からのコーティング膜の大きさを測定して平均した値を意味することができる。
【0087】
例えば、本体の第3面3及び第4面4にコーティング膜141、142がそれぞれ形成される場合、それぞれのコーティング膜141、142の第2方向の大きさを厚さと定義することができ、第1方向に100nmの等間隔で測定した3の地点におけるコーティング膜141、142の第2方向の大きさをそれぞれのコーティング膜141、142の平均厚さと定義することができる。
【0088】
本発明の一実施形態である、コーティング膜141、142の厚さによる外部からの水分浸透性を概略的に示した図8の(a)を参照して説明すると、コーティング膜141、142が形成されれば、外部からの水分浸透が減少することを確認することができ、厚さが増加するにつれて耐湿信頼性が向上する傾向があることを確認することができる。
【0089】
但し、本体110と外部電極131、132との間の剥離(delamination)又は浮き現象、並びに酸化グラフェンの凝集(aggregation)と再積層(restacking)現象が発生することを抑制するために、コーティング膜141、142の平均厚さは30nm以下であることが好ましい。
【0090】
下限は特に制限されないが、コーティング膜141、142が微細に形成されても耐湿信頼性は向上されることができ、例えば、0.345nm以上であることができ、これはグラフェン層1つの厚さを意味することもできる。コーティング膜141、142の厚さが15nm以上である場合、耐湿信頼性をより向上することができる。
【0091】
コーティング膜141、142の厚さを測定する方法は、例えば、次のような方法で確認することができるが、特にこれに制限されるものではない。
【0092】
積層型電子部品100の第1方向及び第2方向の断面(cross-section)を基準として、本体110の第3面3及び第4面4に形成されたコーティング膜141、142を含むように、集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)を用いて試料を取得した後、高解像度透過電子顕微鏡(HR-TEM:High Resolution-Transmission Electron Microscopy)を用いて撮影したイメージを分析し、コーティング膜141、142の厚さを測定することができる。
【0093】
HR-TEM測定のための試料取得の際に、コーティング膜141、142のグラフェン層が損傷する可能性があるため、前処理過程が重要である。FIBを用いてコーティング膜141、142を取得する前に、コーティング膜141、142の第1方向に平行ないずれか一面から第2方向に一定間隔離隔した領域に、炭素層-白金層-炭素層を含む防止層を蒸着する場合、FIBによるグラフェン層の損傷を最小化することができるため、コーティング膜141、142の厚さの測定が容易である。
【0094】
また他の方法としては、ラマン分光法(Raman Spectroscopy)を用いてグラフェン層の厚さ比率を測定するか、走査探針顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscopy)を用いて表面分析を行うことで厚さを測定することができる。
【0095】
本発明の一実施形態である、グラフェン層の積層数によるコーティング膜の厚さを概略的に示した図8の(b)を参照して説明すると、コーティング膜141、142の厚さは、酸化グラフェン層の層数によって制御することができる。より具体的に、酸化グラフェン層はスプレー工法を用いて積層することができ、例えば、スプレー噴射量、噴射される酸化グラフェン溶液の濃度、スプレーコーティング回数を調節して最適の厚さに形成することができる。
【0096】
また、コーティング膜141、142に含まれる酸化グラフェン層は、1層以上20層以下であることができる。
【0097】
ここで、酸化グラフェン層(GO)は、還元された酸化グラフェン層(rGO)を含むことができ、還元された酸化グラフェン層(rGO)は、作用基によって、COOを含む負電荷を帯びる還元された酸化グラフェン層(rGO)及びNH を含む正電荷を帯びる還元された酸化グラフェン層(rGO)を含むことができる。
【0098】
負電荷を帯びる還元された酸化グラフェン層(rGO)と還元性を帯びる還元された酸化グラフェン層(rGO)のいずれも1つの還元された酸化グラフェン層(rGO)を意味することができ、還元された酸化グラフェン層(rGO)は、負電荷を帯びる還元された酸化グラフェン層(rGO)と正電荷を帯びる還元された酸化グラフェン層(rGO)が交互に積層された構造を含むことが好ましい。より好ましくは、還元性を帯びる還元された酸化グラフェン層(rGO)と酸化性を帯びる還元された酸化グラフェン層(rGO)を含んで1つの二重層(bilayer)をなすことができ、コーティング膜141、142は、1つ以上10つ以下の二重層を含むことができる。
【0099】
但し、特にこれに制限されるものではなく、二重層ではなく酸化グラフェン層を基準として1層以上20層以下を含むことができる。
【0100】
グラフェン層の層数は、例えば、ラマン分光法、反射分光光度法(RAS:Reflectance Anisotropy Spectroscopy)、角度分解光電子放出分光法(ARPES:Angle-Resolved Photoemission Spectroscopy)、楕円計測法(Ellipsometry)といった方法で確認することができるが、特にこれに制限されるものではない。前述した方法で酸化グラフェン層の層数を明確に確認することが困難である場合は、1つの酸化グラフェン層の厚さとコーティング膜に含まれた酸化グラフェン層の厚さとから逆算して酸化グラフェン層の層数を計算する方法を用いることもできる。
【0101】
一方、本発明の一実施形態において、コーティング膜141、142が配置される面積をS、コーティング膜141、142のうち厚さが0.345nm以上30nm以下の面積をFと定義するとき、30%≦F/S≦100%を満たすことができる。
【0102】
例えば、コーティング膜141、142が本体110のいずれか一面に配置された場合、すなわち、第1コーティング膜141が配置される本体110の第3面3の面積をS、第1コーティング膜141のうち厚さが1nm以上30nm以下の領域の面積をFとすることができ、同様に、第2コーティング膜142が配置された本体110の第4面4の面積をS、第2コーティング膜142のうち厚さが1nm以上30nm以下の領域の面積をFとすることができる。
【0103】
但し、特にこれに制限されるものではなく、サイドマージン部114、115を含む場合、本体110の第2方向に配置される一面の面積S1と、サイドマージン部114、115の第2方向に配置される一面の面積S2とを合わせた面積をSとして計算することもできる。これに対応して、第2方向の他面においても同様の説明を適用することができる。
【0104】
コーティング膜141、142が配置される面積Sに対する、コーティング膜141、142のうち厚さが0.345nm以上30nm以下の領域の面積Fに関する分率F/Sが30%以上100%以下を満たすことにより、耐湿信頼性をより向上することができる。
【0105】
コーティング膜141、142が配置される面積Sに対する、コーティング膜141、142のうち厚さが0.345nm以上30nm以下の領域の面積Fに関する分率F/Sが30%未満の場合、目標とする耐湿信頼性が劣る恐れがある。
【0106】
図6を参照して説明すると、第1コーティング膜141が本体110の第3面3及び第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の第2方向の一面、言い換えると、本体110の第3面3と同一の延長面に配置された第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の第2方向の一面に配置される場合において、厚さが1nm以上30nm以下の領域の面積141'が分布することができる。
【0107】
より具体的に、図7を参照して説明すると、図7の(a)は、コーティング膜が形成されていない比較例の端面(end-surface)を撮ったSEMイメージであり、図7の(b)は、コーティング膜が形成された実施例の端面(end-surface)を撮ったSEMイメージであり、図7の(c)は、図7の(b)の一部の領域を拡大したSEMイメージである。
【0108】
図7の(c)のように、誘電体層111及び第1内部電極121が共に露出される本体110の第3面3をSEMを通じて観察したとき、ムラのようにアイランド(island)形状に暗く観察される領域が、1nm厚さ以上の第1コーティング膜141に該当し、露出された誘電体層111及び第1内部電極121に分散して配置されていることを確認することができる。但し、アイランド形状でない領域からも酸化グラフェン層が検出されることができ、第1コーティング膜141が配置されていることができる。
【0109】
本発明の一実施形態においては、セラミック電子部品100が2つの外部電極131、132を有する構造を説明しているが、外部電極131、132の個数や形状などは、内部電極121、122の形態やその他の目的に応じて変更されることができる。
【0110】
外部電極131、132は、本体110上に配置され、内部電極121、122と連結されることができる。
【0111】
より具体的に、外部電極131、132は、本体110の第3面3及び第4面4にそれぞれ配置され、第1内部電極121及び第2内部電極122とそれぞれ連結される第1外部電極131及び第2外部電極132を含むことができる。すなわち、第1外部電極131は、本体の第3面3に配置され、第1内部電極121と連結されることができ、第2外部電極132は、本体の第4面4に配置され、第2内部電極122と連結されることができる。
【0112】
一方、外部電極131、132は、金属などのように電気伝導性を有するものであれば、どのような物質を使用しても形成されることができ、電気的特性、構造的安定性などを考慮して具体的な物質が決定されることができ、さらに多層構造を有することができる。
【0113】
例えば、外部電極131、132は、本体110に配置される電極層131a、132a、131b、132b及び電極層131a、132a、131b、132b上に配置されるめっき層131c、132cを含むことができる。
【0114】
電極層131a、132a、131b、132bについてより具体的な例を挙げると、電極層131a、132a、131b、132bは、第1導電性金属及びガラスを含む第1電極層であるか、第2導電性金属及び樹脂を含む第2電極層であることができる。
【0115】
ここで、第1導電性金属は、第1電極層131a、132aに含まれる導電性金属を意味することができ、第2導電性金属は、第2電極層131b、132bに含まれる導電性金属を意味することができる。このとき、第1導電性金属及び第2導電性金属は同一であっても異なっていてもよく、同一の金属物質を含むことができるが、特にこれに制限されるものではない。
【0116】
また、第1電極層131a、132aは焼成電極であることができ、第2電極層131b、132bは導電性樹脂層であることができる。
【0117】
また、電極層131a、132a、131b、132bは、本体上に焼成電極及び樹脂系電極が順次形成された形態であることができる。
【0118】
また、電極層131a、132a、131b、132bは、本体上に導電性金属を含むシートを転写する方式で形成されるか、焼成電極上に導電性金属を含むシートを転写する方式で形成されるものであることができる。
【0119】
電極層131a、132a、131b、132bに含まれる導電性金属として、電気伝導性に優れた材料を使用することができ、例えば、導電性金属は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、スズ(Sn)、タングステン(W)、チタン(Ti)、及びこれらの合金からなる群から選択される1つ以上を含むことができるが、特にこれに限定されない。
【0120】
本発明の一実施形態において、電極層131a、132a、131b、132bは、第1電極層131a、132a及び第2電極層131b、132bを含む2層の構造を有することができ、これにより、外部電極131、132は、導電性金属及びガラスを含む第1電極層131a、132a、及び上記第1電極層131a、132a上に配置され、導電性金属及び樹脂を含む第2電極層131b、132bを含むことができる。
【0121】
第1電極層131a、132aは、ガラスを含むことにより本体110との接合性を向上させる役割を果たし、第2電極層131b、132bは、樹脂を含むことにより反り強度を向上させる役割を果たすことができる。
【0122】
第1電極層131a、132aに使用される導電性金属は、静電容量を形成するために、上記内部電極121、122と電気的に連結されることができる材質であれば特に制限されず、例えば、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、スズ(Sn)、タングステン(W)、チタン(Ti)、及びこれらの合金からなる群から選択される1つ以上を含むことができる。第1電極層131a、132aは、上記導電性金属粉末にガラスフリットを添加して設けられた導電性ペーストを塗布した後、焼成することにより形成されることができる。
【0123】
第2電極層131b、132bに含まれる導電性金属は、第1電極層131a、132aと電気的に連結されるようにする役割を果たすことができる。
【0124】
第2電極層131b、132bに含まれる導電性金属は、電極層131a、132aと電気的に連結されることができる材質であれば特に制限されず、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、スズ(Sn)、タングステン(W)、チタン(Ti)、及びこれらの合金からなる群から選択される1つ以上を含むことができる。
【0125】
第2電極層131b、132bに含まれる導電性金属は、球状粒子及びフレーク状粒子のうち1つ以上を含むことができる。すなわち、導電性金属は、フレーク状粒子のみからなるか、球状粒子のみからなることができ、フレーク状粒子と球状粒子とが混合された形態であることもできる。ここで、球状粒子は、完全な球状ではない形態も含むことができ、例えば、長軸と短軸の長さ比率(長軸/短軸)が1.45以下の形態を含むことができる。フレーク状粒子は、平たくてかつ細長い形態を有する粒子を意味し、特に制限されるものではないが、例えば、長軸と短軸の長さ比率(長軸/短軸)が1.95以上であることができる。上記球状粒子及びフレーク状粒子の長軸と短軸の長さは、セラミック電子部品の第3方向の中央部で切断した第1方向及び第2方向の断面(cross-section)を走査電子顕微鏡(SEM)でスキャンして得られたイメージから測定することができる。
【0126】
第2電極層131b、132bに含まれる樹脂は、接合性確保及び衝撃吸収の役割を果たすことができる。第2電極層131b、132bに含まれる樹脂は、接合性及び衝撃吸収性を有し、導電性金属粉末と混合してペーストを作製できるものであれば特に制限されず、例えば、エポキシ系樹脂を含むことができる。
【0127】
また、第2電極層131b、132bは、複数の金属粒子、金属間化合物及び樹脂を含むことができる。上記金属間化合物を含むことにより、第1電極層131a、132aとの電気的連結性をより向上させることができる。上記金属間化合物は、複数の金属粒子を連結して電気的連結性を向上させる役割を果たし、複数の金属粒子を取り囲んで互いに連結する役割を果たすことができる。
【0128】
このとき、上記金属間化合物は、樹脂の硬化温度よりも低い融点を有する金属を含むことができる。すなわち、上記金属間化合物が樹脂の硬化温度よりも低い融点を有する金属を含むため、樹脂の硬化温度よりも低い融点を有する金属が乾燥及び硬化工程を経る過程で溶融され、金属粒子の一部と金属間化合物を形成して金属粒子を取り囲むようになる。このとき、金属間化合物は、好ましくは300℃以下の低融点金属を含むことができる。
【0129】
例えば、213~220℃の融点を有するSnを含むことができる。乾燥及び硬化工程を経る過程でSnが溶融され、溶融されたSnがAg、Ni又はCuのような高融点の金属粒子を毛細管現象により濡らすようになり、Ag、Ni又はCu金属粒子の一部と反応してAgSn、NiSn、CuSn、CuSnなどの金属間化合物を形成するようになる。反応に参加しなかったAg、Ni又はCuは金属粒子の形態で残るようになる。
【0130】
従って、上記複数の金属粒子は、Ag、Ni及びCuのうちの1つ以上を含み、上記金属間化合物は、AgSn、NiSn、CuSn及びCuSnのうちの1つ以上を含むことができる。
【0131】
めっき層131c、132cは、実装特性を向上させる役割を果たすことができる。
【0132】
めっき層131c、132cの種類は特に限定されず、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、パラジウム(Pd)、及びこれらの合金のうちの1つ以上を含む単一の層のめっき層131c、132cであることができ、複数の層で形成されることができる。
【0133】
めっき層131c、132cについてより具体的な例を挙げると、めっき層131c、132cは、Niめっき層又はSnめっき層であることができ、電極層131a、132a、131b、132b上にNiめっき層及びSnめっき層が順次形成された形態であることができ、Snめっき層、Niめっき層及びSnめっき層が順次形成された形態であることができる。また、めっき層131c、132cは、複数のNiめっき層及び/又は複数のSnめっき層を含むこともできる。
【0134】
積層型電子部品の製造方法
以下、本発明の他の一実施形態による積層型電子部品の製造方法について詳細に説明する。但し、前述した積層型電子部品と重複する内容は省略する。
【0135】
本発明の他の一実施形態による積層型電子部品の製造方法は、内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを積層し、切断して積層体を形成する段階と、上記積層体を焼成する段階と、上記焼成された積層体の外表面の少なくとも一部にスプレーコーティング法を通じて酸化グラフェンを含む溶液を噴射して、酸化グラフェン層を含むスプレーコーティング膜を形成する段階と、上記焼成された積層体上に外部電極ペーストを塗布する段階と、上記外部電極ペーストを熱処理する段階と、を含むことができる。
【0136】
まず、内部電極パターンが形成されたセラミックグリーンシートを積層し、上記セラミックグリーンシート及び内部電極パターンが外部に露出されるように切断して積層体を形成する段階を行うことができ、積層体を焼成する段階を行うことができる。
【0137】
これについては、従来の方法と同一であるか、前述した内容と同一であるため、説明を省略する。
【0138】
本発明の一実施形態によると、切断された積層体の外部に露出されたセラミックグリーンシート及び内部電極パターンの少なくとも一部にスプレーコーティング法を通じて酸化グラフェンを含む溶液を噴射して、酸化グラフェン層を含むスプレーコーティング膜を形成する段階を含むことができる。
【0139】
前述のように、セラミックグリーンシート及び内部電極パターンは、切断された積層体の第2方向のいずれか一面、例えば、第3面及び第4面を介して外部に露出されることができ、積層体の第3面及び第4面にスプレーコーティング法を通じて酸化グラフェンを含む溶液を噴射して、酸化グラフェン層を含むスプレーコーティング膜を形成することができる。
【0140】
スプレーコーティング法は、例えば、噴射しようとする領域にNH の作用基を含む正電荷を帯びる酸化グラフェン層(GO)を含む溶液を噴射して1層のグラフェン層を形成することができる。
【0141】
次に、超純水(DI:Deionized Water)溶液を噴射することができる。
【0142】
この後、COOの作用基を含む負電荷を帯びる酸化グラフェン層(GO)を含む溶液を噴射して1層のグラフェン層を積層することができる。
【0143】
次に、再度超純水溶液を噴射することができる。
【0144】
このような4工程を経たスプレーコーティング法を用いて1つのサイクルをなすことができ、2層のグラフェン層である二重層のグラフェンを形成することができる。
【0145】
ここで、超純水は、正電荷を帯びる酸化グラフェン層(GO)と負電荷を帯びる酸化グラフェン層(GO)を分散させて懸濁液(suspension)を作製するための溶媒の役割を果たすことができる。そこで、正電荷を帯びる酸化グラフェン層(GO)を含む溶液と負電荷を帯びる還元グラフェン層(GO)を含む溶液との間に静電気的引力が作用し、コーティング膜の形成をより容易にすることができる。
【0146】
本発明の一実施形態において、酸化グラフェンを含む溶液の酸化グラフェン濃度は0.01mg/mL以上0.50mg/mL以下であることができる。
【0147】
酸化グラフェンの濃度が0.01mg/mL以上0.50mg/mL以下を満たす場合、均一なグラフェン層を含むスプレーコーティング膜を形成することができる。
【0148】
酸化グラフェンの濃度が0.50mg/mLを超える場合、グラフェン間の静電気的結合などにより凝集現象が発生するおそれがある。
【0149】
スプレーコーティング膜の平均厚さは、0.345nm以上30nm以下であることができる。
【0150】
また、スプレーコーティング膜に含まれる酸化グラフェン層は、1層以上20層以下であることができる。
【0151】
但し、正電荷を帯びる酸化グラフェン層(GO)と負電荷を帯びる酸化グラフェン層(GO)の静電気的結合のためには二重層を含むことが好ましく、言い換えると、1回~10回のサイクルを行って二重層の構造が1つ以上10つ以下となるようにすることができる。
【0152】
積層体の第5面及び第6面にサイドマージン部グリーンシートが形成される場合、サイドマージン部グリーンシートを付着した後に、積層体及びサイドマージン部グリーンシートの第2方向の両端面にスプレーコーティング法を適用してスプレーコーティング膜を形成することができる。
【0153】
スプレーコーティング膜を形成した後、スプレーコーティング膜を還元する段階を含むことができる。
【0154】
このとき、スプレーコーティング膜を還元する段階は、水素濃度1.0%以上5.0%以下の還元雰囲気及び230℃以上250℃以下の温度で23時間以上25時間以下の間行われることができ、これにより、酸化グラフェン層(GO)が還元された酸化グラフェン層(rGO)に還元されることができる。
【0155】
一方、スプレーコーティング膜を形成した後、外部電極ペーストを塗布し、熱処理して外部電極を形成することができる。このとき、スプレーコーティング膜上に外部電極ペーストを塗布することが好ましい。
【0156】
より具体的に、スプレーコーティング膜上に第1導電性金属とガラスを含む第1電極層ペーストを塗布する段階を含むことができ、上記第1電極層ペースト上に第2導電性金属と樹脂を含む第2電極層ペーストを塗布する段階を含むことができる。
【0157】
ここで、外部電極ペーストを熱処理する段階は、水素濃度1.0%以上5.0%以下の還元雰囲気及び230℃以上250℃以下の温度で23時間以上25時間以下の間行われることができる。
【0158】
より具体的に、第2電極層ペーストの焼成時、水素濃度1.0%以上5.0%以下の還元雰囲気及び230℃以上250℃以下の温度で23時間以上25時間以下の間行うことができ、当該条件において、スプレーコーティング膜に含まれる酸化グラフェン層(GO)が還元された酸化グラフェン層(rGO)に還元されることができる。
【0159】
好ましくは、導電性樹脂層に該当する第2電極層ペーストをエポキシ硬化条件である、240℃で24時間熱処理して、酸化グラフェン層(GO)を還元された酸化グラフェン層(rGO)に還元することもできる。
【0160】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態及び添付の図面によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって限定される。したがって、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で、当技術分野における通常の知識を有する者によって多様な形態の置換、変形、及び変更が可能であり、これも本発明の範囲に属するといえる。
【0161】
また、本発明で用いられた「一実施形態」という表現は、互いに同一の実施形態を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかしながら、上記提示された一実施形態は、他の一実施形態の特徴と組み合わせて実現されることを排除しない。例えば、特定の一実施形態において説明された事項が他の一実施形態に説明されていなくても、他の一実施形態においてその事項と反対または矛盾する説明がない限り、他の一実施形態に関連する説明として理解することができる。
【0162】
本発明で用いられた用語は、単に一実施形態を説明するために用いられたものであり、本発明を限定する意図ではない。このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なるものを意味しない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0163】
100 積層型電子部品
110 本体
111 誘電体層
112、113 カバー部
114、115 サイドマージン部
121、122 内部電極
131、132 外部電極
141、142 コーティング膜
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8