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特開2024-117720多目的オキシピリジノン及びその機能的使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117720
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】多目的オキシピリジノン及びその機能的使用
(51)【国際特許分類】
   C10M 133/40 20060101AFI20240822BHJP
   C10M 135/14 20060101ALI20240822BHJP
   C10M 135/28 20060101ALI20240822BHJP
   C10M 133/12 20060101ALI20240822BHJP
   C10M 129/10 20060101ALI20240822BHJP
   C10M 137/10 20060101ALI20240822BHJP
   C10M 139/00 20060101ALI20240822BHJP
   C10N 10/04 20060101ALN20240822BHJP
   C10N 10/12 20060101ALN20240822BHJP
   C10N 30/10 20060101ALN20240822BHJP
   C10N 30/06 20060101ALN20240822BHJP
   C10N 40/04 20060101ALN20240822BHJP
   C10N 30/12 20060101ALN20240822BHJP
   C10N 40/08 20060101ALN20240822BHJP
   C10N 40/22 20060101ALN20240822BHJP
   C10N 40/25 20060101ALN20240822BHJP
   C10N 40/30 20060101ALN20240822BHJP
   C10N 50/10 20060101ALN20240822BHJP
【FI】
C10M133/40
C10M135/14
C10M135/28
C10M133/12
C10M129/10
C10M137/10 A
C10M139/00 Z
C10N10:04
C10N10:12
C10N30:10
C10N30:06
C10N40:04
C10N30:12
C10N40:08
C10N40:22
C10N40:25
C10N40:30
C10N50:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024005298
(22)【出願日】2024-01-17
(31)【優先権主張番号】23157262.9
(32)【優先日】2023-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】500010875
【氏名又は名称】インフィニューム インターナショナル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100123766
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 七重
(72)【発明者】
【氏名】デヴィッド アール コルタス
(72)【発明者】
【氏名】ジョアン トーリー
(72)【発明者】
【氏名】アビー ケイシー
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ジェイ フィリップス
(72)【発明者】
【氏名】ピーター エム ライト
(72)【発明者】
【氏名】アラステア エイ カント
(72)【発明者】
【氏名】ピーター スコット
(72)【発明者】
【氏名】フアロン ソン
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ ジェイ ロジャーズ - シンプソン
【テーマコード(参考)】
4H104
【Fターム(参考)】
4H104BA02A
4H104BA04A
4H104BA07A
4H104BB05C
4H104BB08A
4H104BB23A
4H104BB24A
4H104BB41A
4H104BE07C
4H104BE27C
4H104BG08C
4H104BG15A
4H104BH07C
4H104CB14A
4H104DA02A
4H104DA06A
4H104EB05
4H104EB07
4H104EB08
4H104EB09
4H104EB10
4H104EB13
4H104EB15
4H104FA02
4H104FA06
4H104LA03
4H104LA05
4H104LA06
4H104PA03
4H104PA05
4H104PA20
4H104PA21
4H104PA22
4H104PA41
4H104QA18
(57)【要約】
【課題】非水性媒体、及び構造(I):
(I)
の3,4-オキシピリジノン化合物を含む組成物。
【解決手段】各Aは酸素及び/又は硫黄であり、R1~R5の様々な置換基は、非水性媒体中での溶液又は少なくとも半安定エマルションの形成を可能にする、組成物が提供される。本明細書には、組成物を潤滑剤及び/又は冷却剤として使用することができる状況に重点が置かれていてもよい使用方法が含まれる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非水性媒体、及び構造(I):
【化1】
(I)
の3,4-オキシピリジノン化合物を含む組成物であって、
式中、
各Aは、個々に、酸素原子、硫黄原子、オキシメチル(-CH2-O-)部分、又はチオメチル(-CH2-S-)部分であり、
1は、水素;アンモニウムイオン;C1~C6モノアルキルアンモニウムイオン;C1~C6ジアルキルアンモニウムイオン;C1~C6トリアルキルアンモニウムイオン;C1~C6テトラアルキルアンモニウムイオン;C1~C6モノアルキルシリル部分;C1~C6ジアルキルシリル部分;C1~C6トリアルキルシリル部分;置換されていてもよいアリール、アルキル、アルカリル、若しくはアラルキルスルホニル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルスルフィド;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオエーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エステル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオエステル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20アシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20チオアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルオキシアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルオキシチオアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルチオカルボニル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルチオ-チオアシル部分;アミド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオアミド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ケトン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオケトン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオアルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;メルカプタン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;1~20個の炭素原子、少なくとも1つの窒素原子、並びに任意選択で少なくとも1つの硫黄及び/若しくは酸素原子を含む、非イオン性の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは(ヘテロ)環状部分;エーテル若しくはチオエーテルとしてその環窒素にメタ位で接続されている別の3,4-オキシピリジノン;又はそれらの組合せであり、
2は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アミン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せであり、
3は、任意選択でスペーサーを有する、1つ若しくは複数の反復単位にペンダントされているオリゴマー及び/若しくはポリマー部分であり、前記オリゴマー及び/若しくはポリマー部分は、400g/mol~300000g/molの数平均分子量を有し、
4は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アミン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せであり、
5は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ヒドロキシル化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C6部分;R1-A-部分;又はそれらの組合せであり、
或いは代替的に、R1及びR2並びにR4及びR5の1つまたは複数は、一緒になって1つ又は複数の(ヘテロ)環式環を形成してもよい、
組成物。
【請求項2】
前記非水性媒体は、グループI、グループII、グループIII、グループIV、及び/又はグループV潤滑油ベースストックを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
全てのAは酸素原子であり、
1は、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;エーテルとしてその環窒素にメタ位で接続されている別の3,4-オキシピリジノン;又はそれらの組合せであり、
2は、水素;直鎖状、分岐状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;又はそれらの組合せであり、
3は、反応オレフィン、水素化共役ジエン、若しくはそれらの組合せを含む反復単位を含むオリゴマー及び/若しくはポリマー部分であり、前記反復単位の少なくとも1つは、任意選択でスペーサーにより前記環窒素に付着しており、前記オリゴマー及び/若しくはポリマー部分の数平均分子量は、700g/mol~30000g/molであり、
4は、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;又はそれらの組合せであり、
5は、水素;R1-A-部分;又はそれらの組合せであり、
或いは、R4及びR5は、一緒になって3~12個の炭素を含み、(ヘテロ)環式環構造を形成する、
請求項1又は請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
カルシウム含有及び/又はマグネシウム含有清浄剤、無灰分散剤、腐食防止剤、抗酸化剤、摩擦調整剤、耐摩耗剤、消泡剤、粘度調整剤、流動点降下剤、粘着付与剤、抗乳化剤、極圧剤、シール膨潤剤、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの潤滑剤添加剤を更に含む、請求項1~3のいずれかに一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記少なくとも1つの潤滑剤添加剤は、置換されていてもよいジアリールアミン抗酸化剤、ヒンダードフェノール抗酸化剤、又は両方を含む、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
構造(I)の3,4-オキシピリジノン(3,4-オキシピリジノン環+任意選択のスペーサーのみに基づき、接続されたオリゴマー及び/若しくはポリマー部分は含まない)対前記置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤の合計の質量比は、10:1~1:10又は5:1~1:5である、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記少なくとも1つの潤滑剤添加剤は、
ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤、
有機摩擦調整剤、モリブデン含有摩擦調整剤、又はそれらの組合せ、
置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、トリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤、又はそれらの組合せ、並びに/又は
マルチアーム星形粘度調整剤、オレフィンコポリマー粘度調整剤、水素化ジエンブロックコポリマー粘度調整剤、ポリスチレンコポリマー粘度調整剤、ポリ(メタ)アクリレート粘度調整剤、ポリ(フマル酸ジアルキル)ベース粘度調整剤、ポリ(ビニルアシルエステル)ベース粘度調整剤、又はそれらの組合せ若しくはコポリマー
を含む、請求項4~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記少なくとも1つの潤滑剤添加剤は、モリブデン含有摩擦調整剤を実質的に含まない、請求項4~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
潤滑剤組成物である、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
鉄キレート化により酸化触媒作用を妨害するのに効果的な量の、請求項1~9のいずれか一項に記載の3,4-オキシピリジノン組成物を添加することにより、又はその複合体若しくは反応生成物を形成することにより、非水性媒体を含む組成物の粘度増加を抑制及び/又は緩和する方法。
【請求項11】
例えば、鉄キレート化により酸化触媒作用を効果的に妨害することによる、請求項1~9のいずれか一項に記載の非水性3,4-オキシピリジノン含有組成物又はその複合体若しくは反応生成物の、前記組成物を含む潤滑剤組成物の粘度増加を抑制及び/又は緩和するための使用。
【請求項12】
鉄キレート化により酸化触媒作用を妨害するのに効果的な量の、請求項1~9のいずれか一項に記載の3,4-オキシピリジノン組成物を添加することにより、又はその複合体若しくは反応生成物を形成することにより、非水性媒体を含む組成物の酸化安定性を向上させるための及び/又は酸化劣化の影響を緩和する方法。
【請求項13】
例えば、鉄キレート化により酸化触媒作用を効果的に妨害することによる、請求項1~9のいずれか一項に記載の非水性3,4-オキシピリジノン含有組成物又はその複合体若しくは反応生成物の、前記組成物を含む潤滑剤組成物の酸化劣化を改善させるための及び/又は粘度増加を緩和するための使用。
【請求項14】
構造(I)の3,4-オキシピリジノン及び前記置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤のいずれか又は両方(及び任意選択で更にマグネシウム清浄剤及び/又はサリシレート清浄剤)を含む前記潤滑剤組成物は、約150℃で少なくとも200時間(例えば、約216時間及び/又は約240時間)のCEC L-109酸化試験に供されると、
前記CEC L-109酸化試験の開始直前(0時間)の同じ潤滑剤組成物のKV100値を最大で40%上回り、
同一期間の前記CEC L-109酸化試験に供された比較組成物のKV100値を少なくとも30%下回る、
約100℃での動粘度(KV100)の値の増加を呈し、
前記比較組成物は、前記置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤のいずれか又は両方のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まない、
請求項5~9のいずれか一項に記載の潤滑剤組成物、請求項10若しくは請求項12に記載の方法、又は請求項11若しくは請求項13に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、非水性媒体中に3,4-オキシピリジノン化合物を含む組成物、並びに例えば車両エンジンのドライブトレイン部品及び/又は電子部品の潤滑及び/又は冷却などの様々な機能のためにそれらを使用するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本開示は、ヒドロキシピリジノン(hydroxypyrid(in)one)(略称HOPO)の多目的性質に基づく。HOPOは、酸化的損傷が病理の発症にとって重要である神経変性疾患及び金属イオン過負荷などの応用において酸化還元活性金属を抑制することが可能な抗酸化薬として研究されている。1つのそのようなHOPOファミリーメンバーは、鉄キレート能力を有することが知られている1,2-ジメチル-3-ヒドロキシ-4-ピリジノン(別名、デフェリプロン、欧州ではin vivoで臨床試験されている)である。
【0003】
こうしたHOPOキレート剤は、正常な二酸素代謝に由来する活性酸素種の形成を阻害するため、脂質及び他の生体分子の自動酸化の低減又は防止を支援するために水性媒体中で使用されている。とりわけ、R.C.Hider;S.Roy;Y.M.Ma;X.Le Kong;及びJ.Preston、Metallomics 2011年、3巻、239頁;G.Crisponi及びM.Remelli、Coord.Chem.Rev.2008年、252巻、1225頁;M.A.Santos、Coord.Chem.Rev.2008年、252巻、1213頁;並びにM.A.Santos、Coord.Chem.Rev.2002年、228巻、187~203頁を参照されたい。
【0004】
HOPOの抗酸化作用は、主に、Fe3+酸化還元化学の阻害及びFe(III)との錯体の安定性に核心があると考えられている。例示として、少数の生物学的に関連する金属カチオンに対する1,2-ジメチル-3-ヒドロキシ-4-ピリジノンの安定性定数logβ130は、Fe3+:37.2;Fe2+:12.1;Cu2+:21.7である。例えば、A.L.Crumbliss及びJ.M.Harrington、Adv.Inorg.Chem.2009年、61巻、179頁を参照されたい。更に、ハードドナーHOPO配位子によるFe3+イオンのキレート化は、高次酸化状態を安定化し、Fe(II)への還元反応が生物学的還元剤(例えば、NADPH、O2 -)の影響を受けないことを確実にすることができる。例えば、Z.D.LiuおよびR.C.Hider、Coord.Chem.Rev.2002年、232巻、151頁又はハーバーワイス反応を参照されたい。まとめると、Feイオンは、HOPO配位子に配位すると、非常に安定した酸化還元不活性の形態で結合する。
【0005】
生物学的(水性)系では、3,4-HOPOは、3,2-HOPOよりも強力な鉄キレート剤である傾向があり、3,2-HOPOは、ひいては1,2-HOPOよりも強力である。
【0006】
しかしながら、既知3,4-HOPOバリアントは、生物学的/水性環境でのみ研究されており、水性最終使用を可能にすることが可能な手段により合成されることが知られているに過ぎないため、それらの金属(鉄)キレート能力が非水性媒体にまで及ぶことになるか否かについても、潤滑剤油ベースストックなどの非水性媒体に適合するように容易に合成することができるか否かについても、潤滑剤/冷却剤などの非生物学的使用のための非水性媒体において任意の有用性を示すことができるか否かについても、まったく見当がついていなかった。
【0007】
HOPOに潜在的に類似する化学的性質及び/又は機能性を含む化合物に関する出版物の他の例としては、必ずしもこれらに限定されないが、米国特許第6,432,313号明細書、第8,815,789号明細書、第8,943,910号明細書、第9,617,541号明細書、第9,677,075号明細書、第9,439,984号明細書が挙げられる。
【発明の概要】
【0008】
従って、本開示は、非水性媒体、及び構造(I):
【化1】
(I)
の3,4-オキシピリジノン化合物を含む組成物を提供する。
【0009】
構造(I)において、各Aは、個々に酸素原子又は硫黄原子であってもよい(例えば、少なくとも一部、おそらくは全てのA原子は、酸素原子であってもよい)。
【0010】
構造(I)において、R1は、水素;アンモニウムイオン;C1~C6モノアルキルアンモニウムイオン;C1~C6ジアルキルアンモニウムイオン;C1~C6トリアルキルアンモニウムイオン;C1~C6テトラアルキルアンモニウムイオン;C1~C6モノアルキルシリル部分;C1~C6ジアルキルシリル部分;C1~C6トリアルキルシリル部分;置換されていてもよいアリール、アルキル、アルカリル、若しくはアラルキルスルホニル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルスルフィド;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオエーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エステル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオエステル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20アシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20チオアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルオキシアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルオキシチオアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルチオカルボニル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルチオ-チオアシル部分;アミド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオアミド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ケトン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオケトン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオアルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;メルカプタン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;1~20個の炭素原子、少なくとも1つの窒素原子、並びに任意選択で少なくとも1つの硫黄及び/若しくは酸素原子を含む、非イオン性の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは(ヘテロ)環状部分;エーテル若しくはチオエーテルとしてその環窒素にメタ位で接続されている別の3,4-オキシピリジノン;又はそれらの組合せ(例えば、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;エーテルとしてその環窒素にメタ位で接続されている別の3,4-オキシピリジノン;又はそれらの組合せ)であってもよい。加えて又は代替的に、構造(I)において、R1は、400g/mol(ダルトン;「D」)~300kg/モル(キロダルトン;「kD」)、例えば、700D~8000D、700D~30kD、7500D~300kD、又は5000D~100kDの数平均分子量;又はそれらの組合せを有する、1つ又は複数の反復単位に任意選択でスペーサーによりペンダントされたオリゴマー及び/又はポリマー部分であってもよい。
【0011】
構造(I)において、R2は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アミン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せ(例えば、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せ)であってもよい。
【0012】
構造(I)において、R3は、水素、ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C6~C24ヒドロカルビル部分;又はそれらの組合せ(例えば、直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C8~C20ヒドロカルビル部分)であってもよい。加えて又は代替的に、構造(I)において、R3は、反復単位(典型的には、反応オレフィン、水素化ジエン、又はそれらの組合せを含むなど、付加反応により形成されるが、代替的には縮合反応により形成される)を含むオリゴマー及び/若しくはポリマー部分(つまり、30個よりも多くの炭素、好ましくは36個よりも多くの炭素、少なくとも60個の炭素、及び/又は少なくとも80個の炭素)であってもよく、反復単位の少なくとも1つは、任意選択でスペーサーにより環窒素に付着しており、オリゴマー及び/又はポリマー部分の数平均分子量は、400D~300kD、例えば、600D~8kD、700D~30kD、8kD~300kD、若しくは5kD~100kD;又はそれらの組合せであってもよい。
【0013】
構造(I)において、R4は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アミン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せ(例えば、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分、又はそれらの組合せ)であってもよい。
【0014】
構造(I)において、R5は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ヒドロキシル化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C6部分;R1-A-部分;又はそれらの組合せ(例えば、水素;R1-A-部分;又はそれらの組合せ)であってもよい。
【0015】
代替的に、構造(I)において、R1及びR2、R2及びR3、R3及びR4、並びにR4及びR5の1つ又は複数は、一緒になって1つ又は複数の(ヘテロ)環式環を形成してもよい(例えば、R4及びR5は一緒になって3~12個の炭素を含み、(ヘテロ)環式環構造を形成してもよい)。
【0016】
構造(I)の好ましい実施形態では、R1及びR3は両方が同時には水素ではない。
【0017】
特に、非水性媒体がグループI、グループII、グループIII、グループIV、及び/又はグループV潤滑油ベースストックを含む場合、組成物は、潤滑剤及び/又は(バッテリー)冷却剤組成物とみなすことができる。
【0018】
また、本開示は、潤滑剤及び/又は冷却剤組成物の(a)粘度増加を抑制及び/又は緩和するための、並びに(b)酸化安定性を向上させ及び/又は酸化劣化の影響を緩和するための方法であって、鉄キレート化による酸化触媒作用の妨害に効果的な、ある量の構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を添加すること、又はその複合体若しくは反応生成物を形成することを含む方法を提供する。これらは、代替的には、鉄キレート化により酸化触媒作用を妨害することにより、潤滑剤及び/又は冷却剤組成物の(a)粘度増加を抑制及び/又は緩和するための、並びに(b)酸化安定性を向上させ及び/又は酸化劣化の影響を緩和するための、構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物の使用又はその複合体若しくは反応生成物の形成と表現することができる。
【0019】
また、本開示は、(c)パワートレイン表面の摩擦及び/又は磨耗を低減するための、並びに(d)組成物に曝露されたパワートレインの燃費を向上させるための方法であって、ある量の構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を組み込むこと、又はその効果的な複合体若しくは反応生成物を形成することにより、パワートレイン表面に曝露させるための本開示による組成物を得ることを含む方法を提供する。これらは、代替的には、(c)パワートレイン表面の摩擦及び/又は磨耗を低減するため、及び(d)前記組成物に曝露されたパワートレインの燃費を向上させるための、構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物の使用、又はその複合体若しくは反応生成物の形成と表現することができる。
【0020】
また、本開示は、(e)組成物に曝露されたパワートレイン表面の銅及び/又は鉛腐食を抑制及び/又は緩和するための方法であって、ある量の構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を組み込むこと、又はその効果的な複合体若しくは反応生成物を形成することにより、パワートレイン表面に曝露させるための本開示による組成物を得ることを含む方法を提供する。これは、代替的には、(e)前記組成物に曝露されたパワートレイン表面の銅及び/又は鉛腐食を抑制及び/又は緩和するための、構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物の使用、又はその複合体若しくは反応生成物の形成と表現することができる。
【0021】
また、本開示は、(f)本開示による組成物において、一定期間にわたって全塩基価(TBN)を実質的に変化させずに、同じ期間にわたって全酸価(TAN)増加を抑制及び/又は緩和するための方法であって、ある量の構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を組成物に組み込むこと、又はその有効な複合体若しくは反応生成物を組成物中で形成することを含む方法を提供する。これは、代替的には、(f)全塩基価(TBN)を実質的に変化させずに、一定期間にわたって全酸価(TAN)増加を抑制及び/又は緩和するための、構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物の使用、又はその複合体若しくは反応生成物の形成と表現することができる。
【0022】
本開示の他の態様は、以下の発明を実施するための形態及び実施例セクションから明らかになるだろう。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示による非水性組成物は、非水性媒体、及び構造(I):
【化2】
(I)
による3,4-オキシピリジノンを含んでいてもよい。
【0024】
しかしながら、構造(I)には、比較的平衡状態の(より低いエネルギーの)立体配座が記述されているが、構造(I)は、ほぼ同一の異性体/共鳴形態/非平衡構造を表すために多くの異なる様式で表すことができることが理解されるべきである。例えば、構造(I)は、下記に示すように、再配置されて両性イオン形態の芳香族特性を呈することができる。
【化3】
【0025】
右側/両性イオン形態では、副反応としては、下記に示すように、環窒素に対してメタ位のA原子から、環窒素に対してパラ位のA原子へのR1基の再配置を挙げることができる。
【化4】
【0026】
この互変異性化反応の両性イオン左側は、上記のように容易に再配置されて非イオン性3,4-オキシピリジノンに戻る可能性があるが、右側の双性イオンはそれほど容易には再配置されない可能性がある。それにもかかわらず、R1が、十分に安定な脱離基であるか、又は何からの他の成分及び/若しくは非水性媒体により安定化/複合体化される場合、下記に示すように、特に活性鉄キレート配位子が作出される可能性がある(内部再配置によるか、又は鉄などの金属原子/イオンの存在により「触媒」されるかに関わらず)。
【化5】
【0027】
構造(I)において、各Aは、個々に、酸素原子、硫黄原子、オキシメチル(-CH2-O-)部分、又はチオメチル(-CH2-S-)部分であってもよく、特に少なくとも一部の、おそらくは全てのAは、酸素原子及び/又はオキシメチル部分であってもよい。明瞭性のため、Aがオキシメチル部分若しくはチオメチル部分であるか又はそれを含む場合、ヘテロ原子は、メチル(メチレン)基が環に向かって、及びオキシ部分/チオ部分がR1に向かって配向していると理解されるべきである(ヘテロ原子が逆に配向していることが意図されている場合は、メトキシ部分又はメチルチオ部分と記載されることになるだろう)。
【0028】
構造(I)において、R1は、水素;アンモニウムイオン;C1~C6モノアルキルアンモニウムイオン;C1~C6ジアルキルアンモニウムイオン;C1-C6トリアルキルアンモニウムイオン;C1~C6テトラアルキルアンモニウムイオン;C1~C6モノアルキルシリル部分;C1~C6ジアルキルシリル部分;C1~C6トリアルキルシリル部分;置換されていてもよいアリール、アルキル、アルカリル、若しくはアラルキルスルホニル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルスルフィド;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオエーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エステル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオエステル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20アシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20チオアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルオキシアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルオキシチオアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルチオカルボニル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルチオ-チオアシル部分;アミド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状環式C1~C20部分;チオアミド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ケトン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオケトン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオアルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;メルカプタン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;1~20個の炭素原子、少なくとも1つの窒素原子、並びに任意選択で少なくとも1つの硫黄及び/若しくは酸素原子を含む、非イオン性の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは(ヘテロ)環状部分;エーテル若しくはチオエーテルとしてその環窒素にメタ位で接続されている別の3,4-オキシピリジノン;400g/mol(ダルトン;「D」)~300kg/モル(キロダルトン;「kD」)、例えば、700D~8000D、700D~30kD、7500D~300kD、又は5000D~100kDの数平均分子量を有する、1つ又は複数の反復単位に任意選択でスペーサーによりペンダントされたオリゴマー及び/又はポリマー部分;又はそれらの組合せ、特に、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;エーテルとしてその環窒素にメタ位で接続されている別の3,4-オキシピリジノン;又はそれらの組合せ)であってもよい。
【0029】
構造(I)において、R2は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アミン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せ、特に、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分、エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;又はそれらの組合せであってもよい。
【0030】
構造(I)において、R3は、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C6~C24ヒドロカルビル部分;反復単位(典型的には、反応オレフィン、水素化ジエン、又はそれらの組合せを含むなど、付加反応により形成されるが、代替的には縮合反応により形成される)を含むオリゴマー及び/若しくはポリマー部分(つまり、30個よりも多くの炭素、好ましくは36個よりも多くの炭素、少なくとも60個の炭素、及び/又は少なくとも80個の炭素)であって、反復単位の少なくとも1つは、任意選択でスペーサーと共に環窒素に付着しており、オリゴマー及び/又はポリマー部分の数平均分子量は、400D~300kD、例えば、600D~8kD、700D~30kD、8kD~300kD、若しくは5kD~100kD;又はそれらの組合せであってもよい、オリゴマー及び/若しくはポリマー部分、特に直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C8~C20ヒドロカルビル部分;オリゴマー及び/若しくはポリマー部分;又はそれらの組合せであってもよい。
【0031】
構造(I)において、R4は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アミン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せ(例えば、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;又はそれらの組合せ)であってもよい。
【0032】
構造(I)において、R5は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ヒドロキシル化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C6部分;R1-A-部分;又はそれらの組合せ、特に、水素;R1-A-部分;又はそれらの組合せであってもよい。
【0033】
代替的に、構造(I)において、R1及びR2、R2及びR3、R3及びR4、並びにR4及びR5の1つ又は複数は、一緒になって1つ又は複数の(ヘテロ)環式環を形成してもよく、-特に、少なくともR4及びR5は一緒になって3~15個の炭素(例えば、4~13個の炭素、5~11個の炭素、又は6~10個の炭素)を含み、(ヘテロ)環式環構造を形成してもよい。
【0034】
構造(I)の特定の実施形態では、R1及びR3は両方が同時には水素ではないことが望ましい場合がある。
【0035】
構造(I)の特定の実施形態では、米国特許第6,432,313号明細書に開示されているものなどの化合物を除外するために、R2、R4、又はその両方は、カルボン酸もアミド部分も、任意選択でカルボン酸エステル部分も含まないことが望ましい場合がある。この文献の関連開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0036】
構造(I)の特定の実施形態では、米国特許第9,617,541号明細書に開示されているものなど化合物を除外するために、R3は、アジド部分を含まないことが望ましい場合がある。この文献の関連開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0037】
構造(I)の特定の実施形態では、米国特許第9,677,075号明細書及び/又は第9,439,984号明細書に開示されているものなど化合物を除外するために、R3は、チアゾリジニル部分もリン含有部分も、任意選択でオリゴヌクレオチド及び/又はポリヌクレオチドも含まないことが望ましい場合がある。こうした文献の関連開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0038】
特定の実施形態では、米国特許第8,815,789号明細書に開示されているものなどの化合物を除外するために、非水性3,4-オキシピリジノン組成物は、漂白触媒組成物ではない。この文献の関連開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0039】
特定の実施形態では、米国特許第8,943,910号明細書に開示されているものなどの物質の化合物を除外するために、3,4-オキシピリジノン化合物は、非水性媒体に可溶性及び/又は分散性であり、従って、基材、粒子、繊維、又はビーズの表面などの表面に共有結合で付着していなくてもよい。この文献の関連開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0040】
本開示による3,4-オキシピリジノンの例は、以下のものを含んでいてもよく、から本質的になっていてもよく、又はそれらであってもよいが、決してそれらに限定されるものでない:N-水素化獣脂-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3-ヒドロキシメチル-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2,3-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3-メトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3-メトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3-メトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3-メトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3-メトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3-メトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2,3-ジメトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3,6-ジメトキシピリジン-4-オン、
N-水素化獣脂-2-メチル-3,6-ジメトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3,6-ジメトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3,6-ジメトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3,6-ジメトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3,6-ジメトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3,5-ジメトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3,5-ジメトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3,5-ジメトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3,5-ジメトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3,5-ジメトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3,5-ジメトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3-エトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3-エトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3-エトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3-エトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3-エトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3-エトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2,3-ジエトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3,6-ジエトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3,6-ジエトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3,6-ジエトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3,6-ジエトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3,6-ジエトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3,6-ジエトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3,5-ジエトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3,5-ジエトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3,5-ジエトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3,5-ジエトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3,5-ジエトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3,5-ジエトキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-メチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、
N-水素化獣脂-2-シアノ-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、
N-水素化獣脂-2-メチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-エチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-ホルミル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-アセチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-水素化獣脂-2-シアノ-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-ホルミル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-アセチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、
N-(2-エチルヘキシル)-2-メチル-3-ヒドロキシメチル-ピリジン-4-オン N-(2-エチルヘキシル)-2,3-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-メチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-エチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-ホルミル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-アセチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-メチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-エチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-ホルミル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-アセチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-メチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-エチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-ホルミル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-アセチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-メチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-ホルミル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-アセチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-メチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-エチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-ホルミル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-アセチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-メチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-エチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-ホルミル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-アセチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-メチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-エチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-ホルミル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-アセチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-メチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-エチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-ホルミル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-アセチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-メチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-エチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-ホルミル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-アセチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-ホルミル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-アセチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-シアノ-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-メチル-3-ヒドロキシメチル-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2,3-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-メチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-エチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-ホルミル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-アセチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-シアノ-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-メチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-エチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-ホルミル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-アセチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-シアノ-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-メチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-エチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-ホルミル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-アセチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-シアノ-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-メチル-3-ベンジルオキシ-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-ホルミル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-アセチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-シアノ-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-メチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-エチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-ホルミル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-アセチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-シアノ-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-テトラデシル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-メチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-エチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-ホルミル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-アセチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-シアノ-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-メチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-エチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-ホルミル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-アセチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、
N-テトラデシル-2-シアノ-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、
N-テトラデシル-2-メチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-エチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-ホルミル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-アセチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-シアノ-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-メチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-エチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-ホルミル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-アセチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-テトラデシル-2-シアノ-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-ホルミル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-アセチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-シアノ-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-メチル-3-ヒドロキシメチル-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2,3-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-メチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、
N-ヘキサデシル-2-エチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-ホルミル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-アセチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-シアノ-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-メチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-エチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-ホルミル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-アセチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-シアノ-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-メチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-エチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-ホルミル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-アセチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-シアノ-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-メチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-ホルミル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-アセチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-シアノ-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-メチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-エチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-ホルミル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-アセチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-シアノ-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-メチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-エチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-ホルミル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-アセチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-シアノ-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-メチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-エチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-ホルミル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-アセチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-シアノ-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-メチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-エチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-ホルミル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-アセチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-シアノ-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-メチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-エチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-ホルミル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-アセチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-シアノ-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-ホルミル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-アセチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-シアノ-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-メチル-3-ヒドロキシメチル-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2,3-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-メチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-エチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-ホルミル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-アセチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-シアノ-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-メチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-エチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-ホルミル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-アセチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-シアノ-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-メチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-エチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-ホルミル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-アセチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-シアノ-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-メチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-ホルミル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-アセチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-シアノ-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-メチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-エチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-ホルミル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-アセチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-シアノ-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデシル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-メチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-エチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-ホルミル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-アセチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-シアノ-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-メチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-エチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-ホルミル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-アセチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-シアノ-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-メチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-エチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、
N-オクタデシル-2-ホルミル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-アセチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-シアノ-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-メチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-エチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-ホルミル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-アセチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデシル-2-シアノ-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-ホルミル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-アセチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-シアノ-3-ヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-メチル-3-ヒドロキシメチル-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2,3-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-メチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-エチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、
N-オクタデセニル-2-ホルミル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-アセチル-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-シアノ-3,6-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-メチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-エチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-ホルミル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-アセチル-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-シアノ-3,5-ジヒドロキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-メチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-エチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-ホルミル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-アセチル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-シアノ-3-t-ブチルカルボニルオキシ-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-メチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-ホルミル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-アセチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-シアノ-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-メチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-エチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-ホルミル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-アセチル-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-シアノ-3-テトラヒドロピラニルオキシピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-メチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-エチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-ホルミル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-アセチル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-シアノ-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-メチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-エチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-ホルミル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-アセチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-シアノ-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-メチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-エチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-ホルミル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-アセチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、
N-オクタデセニル-2-シアノ-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-メチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-エチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-ホルミル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-アセチル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、N-オクタデセニル-2-シアノ-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン、3,3’-オキシビス(N-水素化獣脂-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-水素化獣脂-2-メチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-水素化獣脂-2-エチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-水素化獣脂-2-ホルミル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-水素化獣脂-2-アセチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-水素化獣脂-2-シアノ-ピリジン-4-オン)、3,3’-オキシビス(N-(2-エチルヘキシル)-ピリジン-4-オン、5,5’-オキシビス(N-(2-エチルヘキシル)-2-メチル-ピリジン-4-オン、5,5’-オキシビス(N-(2-エチルヘキシル)-2-エチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-(2-エチルヘキシル)-2-ホルミル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-(2-エチルヘキシル)-2-アセチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-ピリジン-4-オン)、3,3’-オキシビス(N-テトラデシル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-テトラデシル-2-メチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-テトラデシル-2-エチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-テトラデシル-2-ホルミル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-テトラデシル-2-アセチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-テトラデシル-2-シアノ-ピリジン-4-オン)、3,3’-オキシビス(N-ヘキサデシル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-ヘキサデシル-2-メチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-ヘキサデシル-2-エチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-ヘキサデシル-2-ホルミル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-ヘキサデシル-2-アセチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-ヘキサデシル-2-シアノ-ピリジン-4-オン)、3,3’-オキシビス(N-オクタデシル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデシル-2-メチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデシル-2-エチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデシル-2-ホルミル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデシル-2-アセチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデシル-2-シアノ-ピリジン-4-オン)、3,3’-オキシビス(N-オクタデセニル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデセニル-2-メチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデセニル-2-エチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデセニル-2-ホルミル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデセニル-2-アセチル-ピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデセニル-2-シアノ-ピリジン-4-オン),5,5’-オキシビス(N-水素化獣脂-3-ヒドロキシピリジン-4-オン),5,5’-オキシビス(N-水素化獣脂-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-水素化獣脂-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-水素化獣脂-2-ホルミル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-水素化獣脂-2-アセチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-水素化獣脂-2-シアノ-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-(2-エチルヘキシル)-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-(2-エチルヘキシル)-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-(2-エチルヘキシル)-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-(2-エチルヘキシル)-2-ホルミル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-(2-エチルヘキシル)-2-アセチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-(2-エチルヘキシル)-2-シアノ-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-テトラデシル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-テトラデシル-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-テトラデシル-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-テトラデシル-2-ホルミル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-テトラデシル-2-アセチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-テトラデシル-2-シアノ-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-ヘキサデシル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-ヘキサデシル-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-ヘキサデシル-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-ヘキサデシル-2-ホルミル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-ヘキサデシル-2-アセチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-ヘキサデシル-2-シアノ-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデシル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデシル-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデシル-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデシル-2-ホルミル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデシル-2-アセチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデシル-2-シアノ-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデセニル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデセニル-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデセニル-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデセニル-2-ホルミル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデセニル-2-アセチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、5,5’-オキシビス(N-オクタデセニル-2-シアノ-3-ヒドロキシピリジン-4-オン)、N-水素化獣脂-2-フェニル-3-ヒドロキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3-メトキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3-エトキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3-ベンジルオキシ-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3-テトラヒドロピラニルオキシ-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3-ヒドロキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3-メトキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3-エトキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3-ベンジルオキシ-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3-テトラヒドロピラニルオキシ-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3-ヒドロキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3-メトキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3-エトキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3-ベンジルオキシ-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3-テトラヒドロピラニルオキシ-キノリン-4-オン、N-テトラデシル--2-フェニル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3-ヒドロキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3-メトキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3-エトキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3-ベンジルオキシ-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3-テトラヒドロピラニルオキシ-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3-(
2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3-ヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3-メトキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3-エトキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3-ベンジルオキシ-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3-テトラヒドロピラニルオキシ-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3-(4-メトキシベンジルオキ
シ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3-ヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3-メトキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3-エトキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3-ベンジルオキシ-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3-テトラヒドロピラニルオキシ-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3-(4-ヒドロキシベンジルオキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジエトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジ-t-ブチルカルボニルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリ-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジベンジルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシ-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジエトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジ-t-ブチルカルボニルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリ-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジベンジルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシ-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジエトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジ-t-ブチルカルボニルオキシフェニル)-3,5,7-トリ-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジベンジルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシ-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシ-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジエトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジ-t-ブチルカルボニルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリ-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジベンジルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシ-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジエトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジ-t-ブチルカルボニルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリ-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジベンジルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシ-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシ-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジエトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジ-t-ブチルカルボニルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリ-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジベンジルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシ-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(4-ヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(4-メトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(4-エトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(4-t-ブチルカルボニルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリ-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(4-ベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(4-(2-プロペニル-1-オキシ)フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(4-ヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(4-メトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(4-エトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(4-t-ブチルカルボニルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリ-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(4-ベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(4-(2-プロペニル-1-オキシ)フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(4-ヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(4-メトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(4-エトキシフェニル)-3,5,
7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(4-t-ブチルカルボニルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリ-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(4-ベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(4-(2-プロペニル-1-オキシ)フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(4-ヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(4-メトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(4-エトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(4-t-ブチルカルボニルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリ-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(4-ベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(4-(2-プロペニル-1-オキシ)フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(4-ヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(4-メトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、
N-オクタデシル-2-(4-エトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(4-t-ブチルカルボニルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリ-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(4-ベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(4-(2-プロペニル-1-オキシ)フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(4-ヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(4-メトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(4-エトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(4-t-ブチルカルボニルオキシ-フェニル)-3,5,7-トリ-t-ブチルカルボニルオキシ-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(4-ベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(4-(2-プロペニル-1-オキシ)フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、
N-オクタデセニル-2-(4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4,5-トリメトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4,5-トリエトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4,5-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4,5-トリベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4,5-トリテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4,5-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4,5-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4,5-トリメトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4,5-トリエトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4,5-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4,5-トリベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4,5-トリテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4,5-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4,5-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4,5-トリメトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4,5-トリエトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4,5-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4,5-トリベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4,5-トリテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4,5-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4,5-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、
N-ヘキサデシル-2-(3,4,5-トリメトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4,5-トリエトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4,5-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4,5-トリベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、
N-ヘキサデシル-2-(3,4,5-トリテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4,5-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4,5-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4,5-トリメトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4,5-トリエトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4,5-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4,5-トリベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4,5-トリテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4,5-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4,5-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4,5-トリメトキシフェニル)-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4,5-トリエトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4,5-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4,5-トリベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4,5-トリテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4,5-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4,5-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,7-ジヒドロキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-3,7-ジメトキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジエトキシフェニル)-3,7-ジエトキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジベンジルオキシフェニル)-3,7-ジベンジルオキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,7-ジテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3,4-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,7-ジヒドロキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-3,7-ジメトキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジエトキシフェニル)-3,7-ジエトキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジベンジルオキシフェニル)-3,7-ジベンジルオキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,7-ジテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3,4-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,7-ジヒドロキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-3,7-ジメトキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジエトキシフェニル)-3,7-ジエトキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジベンジルオキシフェニル)-3,7-ジベンジルオキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,7-ジテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3,4-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,7-ジヒドロキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-3,7-ジメトキシキノリン-4-オン、
N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジエトキシフェニル)-3,7-ジエトキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジベンジルオキシフェニル)-3,7-ジベンジルオキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,7-ジテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3,4-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,7-ジヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-3,7-ジメトキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジエトキシフェニル)-3,7-ジエトキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジベンジルオキシフェニル)-3,7-ジベンジルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,7-ジテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3,4-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-3,7-ジヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-3,7-ジメトキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジエトキシフェニル)-3,7-ジエトキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジベンジルオキシフェニル)-3,7-ジベンジルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジテトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,7-ジテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3,4-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,7-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-フェニル-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、
N-水素化獣脂-2-フェニル-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N--テトラデシル-2-フェニル-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-フェニル-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-フェニル-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-フェニル-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3,5,7-トリメトキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-フェニル-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4-エトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4--(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、
N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-エトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4-エトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4--(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4-エトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4--(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4-エトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4--(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4-エトキシフェニル)-3,5,7-トリエトキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4--(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-3,5,7-トリベンジルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-3,5,7-トリテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-3,5,7-トリ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-3,7-ジメトキシ-5-ヒドロキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-3,7-ジメトキシ-5-ヒドロキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-3,7-ジメトキシ-5-ヒドロキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-3,7-ジメトキシ-5-ヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-3,7-ジメトキシ-5-ヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-3,7-ジメトキシ-5-ヒドロキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジヒドロキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4-エトキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジエトキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジベンジルオキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-2-(3-メトキシ-4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジヒドロキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-エトキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジエトキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジベンジルオキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-2-(3-メトキシ-4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジヒドロキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4-エトキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジエトキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジベンジルオキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、
N-テトラデシル-2-(3-メトキシ-4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジヒドロキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4-エトキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジエトキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジベンジルオキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-ヘキサデシル-2-(3-メトキシ-4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4-エトキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジエトキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジベンジルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデシル-2-(3-メトキシ-4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジヒドロキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4-エトキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジエトキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4-(t-ブチルカルボニルオキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(t-ブチルカルボニルオキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジベンジルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4-テトラヒドロピラニルオキシフェニル)-7-メトキシ-3,5-ジテトラヒドロピラニルオキシキノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4-(2-プロペニル-1-オキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(2-プロペニル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-オクタデセニル-2-(3-メトキシ-4-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-フェニル)-7-メトキシ-3,5-ジ-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-キノリン-4-オン、N-水素化獣脂-8-フェニル-7-メトキシ-フロ[3,2-h]キノリン-6-オン、N,N-ジ-水素化獣脂-8-フェニル-7-メトキシ-ピロロ[3,2-h]キノリン-6-オン、N-(2-エチルヘキシル)-8-フェニル-7-メトキシ-フロ[3,2-h]キノリン-6-オン、N,N-ジ-(2-エチルヘキシル)-8-フェニル-7-メトキシ-ピロロ[3,2-h]キノリン-6-オン、N-テトラデシル-8-フェニル-7-メトキシ-フロ[3,2-h]キノリン-6-オン、N,N-ジ-テトラデシル-8-フェニル-7-メトキシ-ピロロ[3,2-h]キノリン-6-オン、N-ヘキサデシル-8-フェニル-7-メトキシ-フロ[3,2-h]キノリン-6-オン、N,N-ジ-ヘキサデシル-8-フェニル-7-メトキシ-ピロロ[3,2-h]キノリン-6-オン、N-オクタデシル-8-フェニル-7-メトキシ-フロ[3,2-h]キノリン-6-オン、N,N-ジ-オクタデシル-8-フェニル-7-メトキシ-ピロロ[3,2-h]キノリン-6-オン、N-オクタデセニル-8-フェニル-7-メトキシ-フロ[3,2-h]キノリン-6-オン、N,N-ジ-オクタデセニル-8-フェニル-7-メトキシ-ピロロ[3,2-h]キノリン-6-オン、N-水素化獣脂-9-フェニル-8-メトキシ-2,2-ジメチル-ピラノ[3,2-h]キノリン-6-オン、
N,N-ジ-水素化獣脂-2-フェニル-3-メトキシ-9,9-ジメチル-1,10-フェナントロリン-4-オン、N-(2-エチルヘキシル)-9-フェニル-8-メトキシ-2,2-ジメチル-ピラノ[3,2-h]キノリン-6-オン、N,N-ジ-(2-エチルヘキシル)-2-フェニル-3-メトキシ-9,9-ジメチル-1,10-フェナントロリン-4-オン、N-テトラデシル-9-フェニル-8-メトキシ-2,2-ジメチル-ピラノ[3,2-h]キノリン-6-オン、N,N-ジ-テトラデシル-2-フェニル-3-メトキシ-9,9-ジメチル-1,10-フェナントロリン-4-オン、N-ヘキサデシル-9-フェニル-8-メトキシ-2,2-ジメチル-ピラノ[3,2-h]キノリン-6-オン、N,N-ジ-ヘキサデシル-2-フェニル-3-メトキシ-9,9-ジメチル-1,10-フェナントロリン-4-オン、N-オクタデシル-9-フェニル-8-メトキシ-2,2-ジメチル-ピラノ[3,2-h]キノリン-6-オン、N,N-ジ-オクタデシル-2-フェニル-3-メトキシ-9,9-ジメチル-1,10-フェナントロリン-4-オン、N-オクタデセニル-9-フェニル-8-メトキシ-2,2-ジメチル-ピラノ[3,2-h]キノリン-6-オン、N,N-ジ-オクタデセニル-2-フェニル-3-メトキシ-9,9-ジメチル-1,10-フェナントロリン-4-オン、又はそれらの組合せ。
【0041】
加えて又は代替的に、本開示による3,4-オキシピリジノンは、反復単位を含むオリゴマー及び/又はポリマー部分を含んでいてもよく又はから本質的になっていてもよく又はそれらであってよく、反復単位の少なくとも1つは、任意選択でスペーサーにより環窒素に付着している。環窒素は第二級窒素であり、立体的にある程度拘束されているため、比較的反応性のスペーサーを窒素に付加することにより、オリゴマー/ポリマーへの容易な付着を可能にすることができ、そのため一部の実施形態では、スペーサーが好ましい可能性がある。
【0042】
一部の実施形態、特に、3,4-オキシピリジノンを、環窒素位置に酸素を有する環状アナログから合成することができる実施形態では、オリゴマー及び/若しくはポリマー部分は、3,4-オキシピリジノンに直接付着させるための官能基を含んでいてもよく(例えば、環酸素の反応/置換のためのペンダント第一級アミンを介して)、スペーサーを介して間接的に3,4-オキシピリジノンに付着させるための官能基を含んでもよい(例えば、スペーサーがジアミンの場合、官能基は、ペンダント無水物、ペンダントカルボン酸、ペンダントカルボン酸イオン、ペンダントカルボン酸(ヒドロカルビル)エステル、及び/若しくはジアミンスペーサーによる環酸素の反応/置換の前若しくは後のいずれかでそれと直鎖状若しくは環状アミド/イミドを形成することが可能な何らかの他のペンダント部分であってもよい)モノマーから重合させてもよく、介在スペーサーを用いて又は用いずに3,4-オキシピリジノンに直接付着された重合性官能基を含んでいてもよいモノマーから重合させてもよく(例えば、重合性官能基がビニル若しくはビニリデン部分である場合、環窒素は、その部位に直接接続していてもよく、若しくは環窒素とその部位との間の任意選択のヘテロ原子含有スペーサーを介してその部位に間接的に接続していてもよく、ビニル若しくはビニリデン部位は、その後、任意選択で1つ若しくは複数のオレフィン性コモノマーとの付加反応によるなど、重合/オリゴマー化されてもよい)、オリゴマー化後/重合後に反応させて、3,4-オキシピリジノンに直接付着させるための官能基を含有させてもよく(例えば、環酸素の反応/置換のための、ペンダント第一級アミンを介して)、オリゴマー化後/重合後に反応させて、スペーサーを介して間接的に3,4-オキシピリジノンに付着させるための官能基を含有させてもよく(例えば、スペーサーがジアミンの場合、官能基は、ジアミンスペーサーによる環酸素の反応/置換の前若しくは後のいずれかで、ペンダント無水コハク酸などの無水物、ペンダントカルボン酸、ペンダントカルボン酸イオン、ペンダントカルボン酸(ヒドロカルビル)エステル、及び/若しくはそれと直鎖状若しくは環状アミド/イミドを形成することが可能な何らかの他のペンダント部分であってもよい)、オリゴマー化/重合の終了時に官能化して、3,4-オキシピリジノンに直接付着させるための官能基を提示させてもよく(例えば、環酸素の反応/置換のための、ペンダント第一級アミンを介して)、及び/又はオリゴマー化/重合の終了時に官能化して、スペーサーを介して間接的に3,4-オキシピリジノンに付着させるための官能基を提示させてもよい(例えば、スペーサーがジアミンの場合、官能基は、ペンダント無水コハク酸などの無水物、ペンダントカルボン酸、ペンダントカルボン酸イオン、ペンダントカルボン酸(ヒドロカルビル)エステル、及び/又はジアミンスペーサーによる環酸素の反応/置換の前又は後のいずれかでそれと直鎖状又は環状アミド/イミドを形成することが可能な何らかの他のペンダント部分であってもよい)。一部の実施形態では、およそ1つのオリゴマー及び/又はポリマー部分が1つの3,4-オキシピリジノンに付着していてもよいが、およそ1つのオリゴマー及び/又はポリマー部分が、2つの別々の3,4-オキシピリジノン(又は一部の実施形態では、あまり好ましくないが、3つ以上の別々の3,4-オキシピリジノン)に対する2つの付着点を含んでいてもよいことが企図される。一部のそのような状況は、比較的低いパーセンテージ(例えば、モル基準で10%以下、又は5%以下)の、そうでなければ化学量論的である反応から逸脱する「副反応」から生じる可能性があるが、一部の実施形態では、一官能性及び/又は二官能性以外の意図的な官能化が望ましいとみなされる可能性があることが企図される。
【0043】
更に、加えて又は代替的に、本開示による3,4-オキシピリジノンは、反復単位を含むオリゴマー及び/又はポリマー部分を含んでいてもよく又はから本質的になっていてもよく又はそれらであってよく、反復単位の少なくとも1つは、任意選択でスペーサーにより、環の3位(3-アルファヘテロ原子)に付着したヘテロ原子(酸素又は硫黄)に付着している。環の3位及び4位に付着するヘテロ原子は近接しており、3-アルファヘテロ原子への結合は立体的にある程度拘束されるため、比較的反応性のスペーサーを3-アルファヘテロ原子に付加するとオリゴマー/ポリマーへの付着を容易にすることができ、そのため一部の実施形態では、スペーサーが好ましい可能性がある。
【0044】
一部の実施形態では、オリゴマー及び/又はポリマー部分は、介在スペーサーを用いて又は用いずに、3,4-オキシピリジノンに直接付着した重合性官能基を含んでいてもよく(例えば、重合性官能基がビニル又はビニリデン部分の場合、3-アルファヘテロ原子は、その部分に直接接続してもよく又は3-アルファヘテロ原子とその部分との間にヘテロ原子を含んでいてもよいスペーサーを介してその部位に間接的に接続してもよく、ビニル又はビニリデン部分は、その後、任意選択で1つ又は複数のオレフィン性コモノマーとの付加反応によるなど、重合/オリゴマー化することができる)、スペーサーを介して間接的に3,4-オキシピリジノンに付着させるための官能基を含んでもよい(例えば、スペーサーがジアミンの場合、官能基は、ペンダント無水物、ペンダントカルボン酸、ペンダントカルボン酸イオン、ペンダントカルボン酸(ヒドロカルビル)エステル、及び/又はそれと直鎖状若しくは環状アミド/イミドを形成することが可能な何らかの他のペンダント部分であってもよい)モノマーから重合してもよく、オリゴマー化後/重合後に反応させて、3,4-オキシピリジノンに直接付着させるための官能基を含有させてもよく(例えば、ペンダントカルボン酸、カルボン酸(ヒドロカルビル)エステル、カルボン酸イオン、及び/又は3-アルファヘテロ原子を含むヒドロキシル/メルカプチル基と反応することが可能な、重合/オリゴマー化(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸に由来するペンダントなど何らかの他の部分を介して)、オリゴマー化後/重合後に反応させて、スペーサーを介して間接的に3,4-オキシピリジノンに付着させるための官能基を含有させてもよく(例えば、スペーサーがジアミンの場合、官能基は、ペンダント無水物、ペンダントカルボン酸、ペンダントカルボン酸イオン、ペンダントカルボン酸エステル、及び/又はそれと直鎖状若しくは環状アミド/イミドを形成することが可能な何らかの他のペンダント部分であってもよい)、オリゴマー化/重合の終了時に官能化して、3,4-オキシピリジノンに直接付着させるための官能基を提示させてもよく(例えば、環酸素の反応/置換のための、ペンダント第一級アミンを介して)、及び/又はオリゴマー化後/重合後に反応させて、スペーサーを介して間接的に3,4-オキシピリジノンに付着させるための官能基を提示させてもよい(例えば、スペーサーがエーテルアミンの場合、官能基は、ペンダント無水コハク酸などの無水物、ペンダントカルボン酸、ペンダントカルボン酸イオン、ペンダントカルボン酸(ヒドロカルビル)エステル、及び/又はそれと直鎖状又は環状アミド/イミドを形成することが可能な何らかの他のペンダント部分であってもよい)。一部の実施形態では、および1つのオリゴマー及び/又はポリマー部分が1つの3,4-オキシピリジノンに付着していてもよいが、およそ1つのオリゴマー及び/又はポリマー部分が、2つの別々の3,4-オキシピリジノン(又は一部の実施形態では、あまり好ましくないが、3つ以上の別々の3,4-オキシピリジノン)に対する2つの付着点を含んでいてもよいことが企図される。一部のそのような状況は、比較的低いパーセンテージ(例えば、モル基準で10%以下、又は5%以下)の、そうでなければ化学量論的である反応から逸脱する「副反応」から生じる可能性があるが、一部の実施形態では、一官能性及び/又は二官能性以外の意図的な官能化が望ましいとみなされる可能性があることが企図される。
【0045】
3,4-オキシキシピリジノン(oxypyrid(in)one)環がオリゴマー及び/又はポリマー部分に付着している(例えば、R1及び/又はR3を介して、任意選択でスペーサーを介して)実施形態では、官能性は、それぞれ環の4位及び3位にある>C=A及び/又は>C-A-R1部分が中心であると考えられるため(おそらくは、芳香族窒素含有環と併せて)、「構造(I)の3,4-オキシピリジノン」又は「構造(I)の3,4-オキシピリジノン基」(又はあらゆる類似物)の質量及び/又はモル量への言及は、当業者であれば、オリゴマー/ポリマーに効果的にペンダントしているが、オリゴマー及び/又はポリマー部分自体の骨格又は他のペンダント部分には効果的にペンダントしていない窒素含有環(たとえイオン的に結合している場合でさえ、その環にペンダントしている基を含む)及びその任意選択のスペーサーのみを指すと理解されるべきである。例えば、約2,300g/mol数平均分子量のポリイソブチレン骨格に接続され、少なくとも1つのペンダント無水コハク酸(無水マレイン酸との重合後反応により形成されるものなど)を有するヘキサメチレンジアミンスペーサー(反応すると、環窒素に接続された、アミノヘキシル部分である基がもたらされる)を有する2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オンの場合、3,4-オキシピリジノン「部分」/配位子/基の分子量は約326.2gであり、オリゴマー/ポリマーコハク酸イミドを作出する反応(無水物酸素との縮合)中に消費されるアミンスペーサーの2つの水素以外の全てが無視され、含まれる。実際、本明細書では、1つのオリゴマー及び/又はポリマー部分が、2つ以上のペンダント3,4-オキシピリジノン配位子を有していてもよいことが企図され、特にモル量、当量、残余、及び/又は比が関与する場合、それらの各々は別々に/独立して考慮しなければならない。
【0046】
3,4-オキシピリジノンに付着したオリゴマー及び/又はポリマー部分は、単に追加の油溶解性/分散性を提供することが可能であってもよく、又は粘度調整(粘度指数向上)、流動点降下、消泡能力、抗乳化、分散性、洗浄力、摩擦向上、耐摩耗能力、及び劣化/失活に対する安定性などの1つ若しくは複数の他の機能を更に付与することが可能であってもよい。オリゴマー及び/又はポリマー部分の非限定的な例としては、オレフィン(コ)ポリマー、少なくとも部分的に(例えば実質的に)水素化された共役ジエン(コ)ポリマー、ペンダントエステル付加(コ)ポリマー、ペンダント無水物付加(コ)ポリマー、ペンダントアクリルアミド付加(コ)ポリマー、ジヒドロカルビル-シロキサン(コ)ポリマー、スチレン(コ)ポリマー、C2~C6アルキレンオキシド(コ)ポリマー、若しくは2-ヒドロカルビル-2-オキサゾリン(コ)ポリマーなど、又はそれらの組合せを挙げることができる。
【0047】
オレフィン(コ)ポリマーの例としては、必ずしもこれらに限定されないが、ポリイソブチレン、メタロセン触媒ポリ(アルファ-オレフィン)(mPAO、例えば、1-オクテン、1-デセン、及び1-ドデセンから本質的になるモノマーから製作される反復単位を有するもの)、エチレン-プロピレン(EP)コポリマー、エチレンとC4~C20オレフィン(例えば、アルファ-オレフィン)とのコポリマー、例えば、エチレン-ブテン(EB)コポリマー、エチレン-ヘキセンコポリマー、エチレン-オクテンコポリマー、又はエチレン-デセンコポリマーなど、並びにそれらの組合せ、並びにそれらのランダム/交互/ブロック/櫛型/勾配、及び/又はアタクチック/アイソタクチック/シンジオタクチックコポリマーが挙げられる。
【0048】
少なくとも部分的に水素化された共役ジエンコポリマーの例としては、必ずしもこれらに限定されないが、(少なくとも部分的に)水素化されたポリイソプレン(コ)ポリマー、及び(少なくとも部分的に)水素化されたポリブタジエン(コ)ポリマー、並びにそれらの組合せ、並びにそれらのランダム/交互/ブロック/櫛型/勾配、及び/又はアタクチック/アイソタクチック/シンジオタクチックコポリマーを挙げることができる。
【0049】
ペンダントエステル付加(コ)ポリマーの例としては、必ずしも限定されないが、ヒドロカルビル(C1~C2アルク(alk))アクリレート(コ)ポリマー、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート リノレイル(メタ)アクリレート、リノレニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、及びナフチル(メタ)アクリレートなどの1つ又は複数のモノマーを含むヒドロカルビル(メタ)アクリレート(コ)ポリマー、ペンダントヒドロキシル及び/又はペンダントヒドロカルビルエーテル/エステル部分を有するエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド(メタ)アクリレートコポリマーなどのアルキレンオキシド(メタ)アクリレートコポリマー、ジヒドロカルビルマレエート(コ)ポリマー、ジヒドロカルビルイタコネート(コ)ポリマー、ジヒドロカルビルムコネート(コ)ポリマー、C12~C30ジヒドロカルビルフマレート(コ)ポリマー、C2~C25モノカルボン酸と後反応して、ビニルアシレート(コ)ポリマー、ギ酸ビニル(つまり、C1ビニルアシレート)(コ)ポリマー、酢酸ビニル(コ)ポリマー、プロピオン酸ビニル(コ)ポリマー、酪酸ビニル(コ)ポリマー、吉草酸ビニル(コ)ポリマー、安息香酸ビニル(コ)ポリマーを形成するビニルアルコール(コ)ポリマー、米国特許第9,683,195号明細書(その関連開示は参照により本明細書に組み込まれる)の式(1)の、X1が(とりわけ)-NH-ではないモノマーを使用して製作される(コ)ポリマー、米国特許第9,683,195号明細書の式(2)の、X2が(とりわけ)-NH-ではないモノマーを使用して製作される(コ)ポリマー、及び米国特許第9,683,195号明細書の式(3)の、X3が(とりわけ)-NH-ではないモノマーを使用して製作される(コ)ポリマーなど、並びにそれらの組合せ、並びにそれらのランダム/交互/ブロック/櫛型/勾配、及び/又はアタクチック/アイソタクチック/シンジオタクチックコポリマーが挙げられる。
【0050】
ペンダント無水物付加(コ)ポリマーの例としては、これらに限定されないが、無水マレイン酸(コ)ポリマーなどが挙げられる。
【0051】
ペンダントアクリルアミド付加(コ)ポリマーの例としては、これらに限定されないが、ビニルピロリドン(コ)ポリマー、ヒドロカルビル(メタ)アクリルアミド(コ)ポリマー、アミノヒドロカルビル(メタ)アクリルアミド(コ)ポリマー、N,N-ジヒドロカルビルアミノヒドロカルビル(メタ)アクリルアミド(コ)ポリマー、米国特許第9,683,195号明細書の式(1)の、X1が(とりわけ)-NH-ではないモノマーを使用して製作される(コ)ポリマー、米国特許第9,683,195号明細書の式(2)の、X2が(とりわけ)-NH-ではないモノマーを使用して製作される(コ)ポリマー、及び米国特許第9,683,195号明細書の式(3)の、X3が(とりわけ)-NH-ではないモノマーを使用して製造される(コ)ポリマーなど、並びにそれらの組合せ、並びにそれらのランダム/交互/ブロック/櫛型/勾配、及び/又はアタクチック/アイソタクチック/シンジオタクチックコポリマーが挙げられる。
【0052】
ジヒドロカルビル-シロキサン(コ)ポリマーの例としては、必ずしもこれらに限定されないが、ポリジメチルシロキサン又はシリコーン(コ)ポリマーなどのジアルキルシロキサン(コ)ポリマー、ジアリールシロキサン(コ)ポリマー、ジアラルキルシロキサン(コ)ポリマー、ジアルカリルシロキサン(コ)ポリマー、及びモノアルキル-モノアリールシロキサン(コ)ポリマーなど、並びにそれらの組合せ、並びにそれらのランダム/交互/ブロック/櫛型/勾配、及び/又はアタクチック/アイソタクチック/シンジオタクチックコポリマーが挙げられる。
【0053】
スチレン(コ)ポリマーの例としては、必ずしもこれらに限定されないが、スチレン(コ)ポリマー、ビニルピリジン(コ)ポリマー、ビニルナフタレン(コ)ポリマー、ビニルカルバゾール(コ)ポリマー、ビニルピリミジン(コ)ポリマー、ビニルフェノール(コ)ポリマー、アルファ-メチルスチレン(コ)ポリマーなどのアルキルスチレン(コ)ポリマー、メチルビニルピリジン(コ)ポリマーなどのアルキルビニルピリジン(コ)ポリマー、及びスチレンスルホネート(コ)ポリマーなど、並びにそれらの組合せ、並びにそれらのランダム/交互/ブロック/櫛型/勾配、及び/又はアタクチック/アイソタクチック/シンジオタクチックコポリマーを挙げることができる。
【0054】
2~C6アルキレンオキシド(コ)ポリマーの例としては、必ずしもこれらに限定されないが、エチレンオキシド(EO)(コ)ポリマー、プロピレンオキシド(PO)(コ)ポリマー、ブチレンオキシド(BO)(コ)ポリマー、ヘキシレンオキシド(コ)ポリマー、EO-POジブロックコポリマー、EO-PO-EOトリブロックコポリマー、及びPO-EO-POトリブロックコポリマーなど、並びにそれらの組合せ、並びにそれらのランダム/交互/ブロック/櫛形/勾配及び/又はアタクチック/アイソタクチック/シンジオタクチックコポリマーを挙げることができる。
【0055】
オリゴマー及び/又はポリマー部分の非限定的な例としては、ポリイソブチレン、(少なくとも部分的に)水素化されたポリイソプレン、(少なくとも部分的に)水素化されたポリブタジエン、メタロセン触媒ポリ(アルファ-オレフィン)(mPAO)、エチレン-プロピレン(EP)コポリマー、ポリアルキル(メタ)アクリレートホモポリマー及び/又はコポリマー(PAMA/PAA)、ポリ(メタ)アクリルアミド、アルファオレフィン-無水マレイン酸コポリマーなどのオレフィンコポリマー(OCP)、ポリスチレンなどのポリアレーン、ポリアクリロニトリル、ポリ(C1~C6アルキレンオキシド)、並びにそれらの混合物、反応生成物、及び(ジ/マルチ)ブロック、ランダム、櫛型、勾配、マルチアームスター、交互、及び/又は統計学的コポリマーを挙げることができる。
【0056】
任意選択のスペーサー及び/又は(ペンダント)3,4-ヒドロキシピリジノン部分の有無に関わらず、オリゴマー及び/又はポリマー部分は、400D~300kD、例えば、400D~250kD、400D~200kD、400D~150kD、400D~100kD、400D~80kD、400D~60kD、400D~40kD、400D~30kD、400D~20kD、400D~10kD、400D~8000D、400D~6000D、400D~5000D、400D~4000D、400D~3000D、400D~2500D、400D~2000D、400D~1500D、400D~1000D、700D~300kD、700D~250kD、700D~200kD、700D~150kD、700D~100kD、700D~80kD、700D~60kD、700D~40kD、700D~30kD、700D~20kD、700D~10kD、700D~8000D、700D~6000D、700D~5000D、700D~4000D、700D~3000D、700D~2500D、700D~2000D、700D~1500D、700D~1000D、800D~300kD、800D~250kD、800D~200kD、800D~150kD、800D~100kD、800D~80kD、800D~60kD、800D~40kD、800D~30kD、800D~20kD、800D~10kD、800D~8000D、800D~6000D、800D~5000D、800D~4000D、800D~3000D、800D~2500D、800D~2000D、800D~1500D、800D~1000D、900D~300kD、900D~250kD、900D~200kD、900D~150kD、900D~100kD、900D~80kD、900D~60kD、900D~40kD、900D~30kD、900D~20kD、900D~10kD、900D~8000D、900D~6000D、900D~5000D、900D~4000D、900D~3000D、900D~2500D、900D~2000D、900D~1500D、1200D~300kD、1200D~250kD、1200D~200kD、1200D~150kD、1200D~100kD、1200D~80kD、1200D~60kD、1200D~40kD、1200D~30kD、1200D~20kD、1200D~10kD、1200D~8000D、1200D~6000D、1200D~5000D、1200D~4000D、1200D~3000D、1200D~2500D、1200D~2000D、1200D~1500D、1500D~300kD、1500D~250kD、1500D~200kD、1500D~150kD、1500D~100kD、1500D~80kD、1500D~60kD、1500D~40kD、1500D~30kD、1500D~20kD、1500D~10kD、1500D~8000D、1500D~6000D、1500D~5000D、1500D~4000D、1500D~3000D、1500D~2500D、1500D~2000D、1800D~300kD、1800D~250kD、1800D~200kD、1800D~150kD、1800D~100kD、1800D~80kD、1800D~60kD、1800D~40kD、1800D~30kD、1800D~20kD、1800D~10kD、600D~8000D、600D~6000D、1800D~5000D、1800D~4000D、1800D~3000D、1800D~2500D、2100D~300kD、2100D~250kD、2100D~200kD、2100D~150kD、2100D~100kD、2100D~80kD、2100D~60kD、2100D~40kD、2100D~30kD、2100D~20kD、2100D~10kD、2100D~8000D、2100D~6000D、2100D~5000D、2100D~4000D、2100D~3000D、2500D~300kD、2500D~250kD、2100D~200kD、2500D~150kD、2500D~100kD、2500D~80kD、2500D~60kD、2500D~40kD、2500D~30kD、2500D~20kD、2500D~10kD、2500D~8000D、2500D~6000D、2500D~5000D、2500D~4000D、2500D~3000D、5000D~300kD、5000D~250kD、5000D~200kD、5000D~150kD、5000D~100kD、5000D~80kD、5000D~60kD、5000D~40kD、5000D~30kD、5000D~20kD、5000D~10kD、5000D~8000D、7500D~300kD、7500D~250kD、7500D~200kD、7500D~150kD、7500D~100kD、7500D~80kD、7500D~60kD、7500D~40kD、7500D~30kD、7500D~20kD、7500D~10kD、10kD~300kD、10kD~250kD、10kD~200kD、10kD~150kD、10kD~100kD、10kD~80kD、10kD~60kD、10kD~40kD、10kD~30kD、10kD~20kD、20kD~300kD、20kD~250kD、20kD~200kD、20kD~150kD、20kD~100kD、20kD~80kD、20kD~60kD、20kD~40kD、20kD~30kD、30kD~300kD、30kD~250kD、30kD~200kD、30kD~150kD、30kD~100kD、30kD~80kD、30kD~60kD、50kD~300kD、50kD~250kD、50kD~200kD、50kD~150kD、50kD~100kD、50kD~80kD;特に、400D~300kD、700D~8000D、700D~30kD、又は7500D~300kDの数平均分子量を有してもよい。
【0057】
本開示による組成物の非水性媒体としては、一般に、実質的な(例えば、約5質量%以下、約2質量%以下、約1質量%以下、約0.5質量%以下、約0.1質量%以下、約500wppm以下、又は約200wppm以下)又は意図的な水含有量を有しないあらゆる流体及び/又は粘弾性媒体(又は相分離混合媒体の相)を挙げることができる。そのような媒体の非限定的な例としては、有機溶媒、無機溶媒、(コ)ポリマー溶融物、架橋(コ)ポリマー/ゲル、超臨界流体(超臨界CO2など)、潤滑油ベースストック、潤滑剤流体、脱ロウ潤滑油、(バイオ)燃料、トランスミッション流体、グリース、ギアオイル、冷凍機油、バッテリー冷却液、金属加工/切削液、油圧作動油、電気粘性流体、潤滑剤/燃料添加剤、原油輸送添加剤、爆発物(例えば、エマルジョン爆発物)、コーティング配合物、並びにそれらの混合物及び組合せを挙げることができる。
【0058】
有機溶媒、無機溶媒、及び超臨界流体は、様々な特定の応用において及び/又は様々な機能で使用される媒体であってもよい。例えば、ペイント/エマルションは、1つ又は複数の水性相と共存する1つ又は複数の非水性相を有してもよく、そのような例では、非水性相の1つ又は複数は、本開示による3,4-オキシピリジノンを含んでいてもよい。有機溶媒の非限定的な例としては、以下のものを挙げることができる:ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン、テトラデカン、ヘキサデカン、オクタデカン、Exxsol(商標)(非芳香化炭化水素)流体、Isopar(商標)(パラフィン性炭化水素)流体、シクロヘキサン、シクロオクタン、デカヒドロナフタレン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ナフタレン、Solvesso(商標)(芳香族炭化水素)流体、四塩化炭素、四臭化炭素、ブロモホルム、クロロホルム、ヨードホルム、塩化メチレン、臭化メチレン、ヨウ化メチレン、クロロメタン、ヨードメタン、クロロブタン、トリクロロエタン、トリクロロトリフルオロエタン、テトラクロロエチレン、トリフルオロエタノール、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、流体(超臨界)二酸化炭素、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ドデカノール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノール、シクロヘキサノール、シクロオクタノール、フェノール、カテコール、ナフトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ヘキサデカンジオール、オクタデカンジオール、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エトキシエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、石油エーテル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、アセチルアセトン、シクロヘキサンジオン、ベンゾキノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチロラクトン、カプロラクトン、ラクチド、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、安息香酸、サリチル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グリコール酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、クエン酸、アスコルビン酸、無水酢酸、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、アセトニトリル、ピリジン、N-メチルピロリジノン(methylpyrrolid(in)one)、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、エチレンジアミン四酢酸、ニトロメタン、ニトロベンゼン、二硫化炭素、ジメチルスルホキシド、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロエチルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタリンスルホン酸、テトラメチルオルトシリケート、及びテトラエチルオルトシリケートなど、並びにそれらの組合せ。無機溶媒の非限定的な例としては、硝酸、塩酸、フッ化水素酸、硫酸、リン酸、王水、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、三塩化チタン、四塩化チタン、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、過マンガン酸カリウムが挙げられる。
【0059】
潤滑油ベースストックは、当技術分野で周知である。天然潤滑油ベースストック及び合成潤滑油ベースストックの両方が好適であり得る。天然潤滑油としては、動物油、植物油(例えば、ヒマシ油及びラード油)、石油、鉱油、石炭又はシェールに由来する油、及びそれらの組合せを挙げることができる。1つの特定の天然潤滑油は、鉱油を含むか又は鉱油である。
【0060】
好適な鉱油としては、化学構造がナフテン性又はパラフィン性である油を含む、全ての一般的な鉱油ベースストックを挙げることができる。好適な油は、酸、アルカリ、及びクレー、又は塩化アルミニウムなどの他の作用剤を使用して従来の方法論により精製することができるか、又は例えば、フェノール、二酸化硫黄、フルフラール、ジクロロジエチルエーテルなど若しくはそれらの組合せなどの溶媒による溶媒抽出により生産される抽出油であってもよい。これらは、水素処理若しくは水素精製、冷却若しくは接触脱ロウプロセスによる脱ロウ、水素化分解、又はそれらの一部の組合せを受けていてもよい。好適な鉱油は、天然粗供給源から生産してもよく、又は異性化ロウ材料若しくは他の精製プロセスの残留物で構成されていてもよい。
【0061】
合成潤滑油ベースストックとしては、オリゴマー化、重合化、及び共重合化(interpolymerized)オレフィン(例えば、ポリブチレン、ポリプロピレン、プロピレン、イソブチレンコポリマー、塩素化ポリラクテン、ポリ(1-ヘキセン)、ポリ(1-オクテン)、ポリ-(1デセン)など、及びそれらの混合物);アルキルベンゼン(例えば、ドデシル-ベンゼン、テトラデシルベンゼン、ジノニル-ベンゼン、ジ(2-エチルヘキシル)ベンゼンなど);ポリフェニル(例えば、ビフェニル、ターフェニル、アルキル化ポリフェニルなど);アルキル化ジフェニルエーテル、アルキル化ジフェニルスルフィドなどの炭化水素油及びハロ置換炭化水素油、並びにそれらの誘導体、アナログ、及びホモログ;並びにそれらの組合せ及び/又は反応生成物を挙げることができる。
【0062】
一部の実施形態では、このクラスの合成油ベースストックに由来する油は、フリーラジカルプロセス、チーグラー触媒作用、又はカチオン触媒作用により生成されるものなど、アルファ-オレフィンの水素化オリゴマー、特に1-デセンのオリゴマーを含む、ポリアルファオレフィン(PAO)を含んでいてもよく又はそれらであってもよい。それらは、例えば、2~16個の炭素原子を有する分岐鎖又は直鎖アルファ-オレフィンのオリゴマーであってもよく、特定の非限定的な例としては、ポリプロピレン、ポリイソブテン、ポリ-1-ブテン、ポリ-1-ヘキセン、ポリ-1-オクテン、ポリ-1-デセン、ポリ-1-ドデセン、並びにそれらの混合物及び/又はインターポリマー/コポリマーが挙げられる。
【0063】
合成潤滑油ベースストックとしては、加えて又は代替的に、任意の(ほとんどの)末端ヒドロキシル基がエステル化、エーテル化などにより修飾されているアルキレンオキシドポリマー、インターポリマー、コポリマー、及びそれらの誘導体を挙げることができる。このクラスの合成油は、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドの重合により調製されるポリオキシアルキレンポリマー;こうしたポリオキシアルキレンポリマーのアルキルエーテル及びアリールエーテル(例えば、約1000ダルトンの平均Mnを有するメチル-ポリイソプロピレングリコールエーテル、約1000~約1500ダルトンの平均Mnを有するポリプロピレングリコールのジフェニルエーテル);及びそれらのモノカルボン酸エステル及びポリカルボン酸エステル(例えば、酢酸エステル、混合C3~C8脂肪酸エステル、若しくはテトラエチレングリコールのC12オキソ酸ジエステルなど、又はそれらの組合せ)により例示することができる。
【0064】
別の好適なクラスの合成潤滑油ベースストックは、ジカルボン酸(例えば、フタル酸、コハク酸、アルキルコハク酸及びアルケニルコハク酸、マレイン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、アジピン酸、リノール酸ダイマー、マロン酸、アルキルマロン酸、アルケニルマロン酸など)と、様々なアルコール(例えば、ブチルアルコール、ヘキシルアルコール、ドデシルアルコール、2-エチルヘキシルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコールモノエーテル、プロピレングリコールなど)とのエステルを含んでいてもよい。こうしたエステルの特定の例としては、アジピン酸ジブチル、セバシン酸ジ(2-エチルヘキシル)、フマル酸ジ-n-ヘキシル、セバシン酸ジオクチル、アゼライン酸ジイソオクチル、アゼライン酸ジイソデシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジデシル、セバシン酸ジエイコシル、リノール酸ダイマーの2-エチルヘキシルジエステル、及び1モルのセバシン酸を2モルのテトラエチレングリコール及び2モルの2-エチル-ヘキサン酸と反応させることにより形成される複合エステルなど、並びにそれらの組合せが挙げられる。このクラスの合成油の好ましいタイプの油としては、C4~C12アルコールのアジピン酸エステルを挙げることができる。
【0065】
合成潤滑油ベースストックとして有用なエステルとしては、加えて又は代替的に、C5~C12モノカルボン酸、ポリオール、及び/又はポリオールエーテルから製作されるもの、例えば、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパンペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、及びトリペンタエリスリトールなど、並びにそれらの組合せを挙げることができる。
【0066】
潤滑油ベースストックは、未精製油、精製油、再精製油、又はそれらの混合物から誘導することができる。未精製油は、更なる精製又は処理をせずに、天然供給源又は合成供給源(例えば、石炭、シェール、又はタールサンドビチューメン)から直接得られる。未精製油の例としては、レトルト操作から直接得られるシェールオイル、蒸留から直接得られる石油、又はエステル化プロセスから直接得られるエステル油を挙げることができ、これらの各々又は組合せは、次いで、更なる処理をせずに使用することができる。精製油は、化学構造を変化させるために及び/又は1つ若しくは複数の特性を向上させるために、典型的には1つ又は複数の精製ステップで処理されていることを除いて、未精製油と同様である。好適な精製技法としては、蒸留、水素化処理、脱ロウ、溶媒抽出、酸又は塩基抽出、濾過、及びパーコレーションを挙げることができ、これらは全て当業者に公知である。再精製油は、最初に精製油を得るために使用されたものと同様のプロセスで使用済油及び/又は精製油を処理することにより得ることができる。そのような再精製油は、再生油又は再処理油として知られており、多くの場合、廃添加剤及び油分解生成物を除去するための技法により更に処理されていてもよい。
【0067】
別の追加の又は代替的なクラスの好適な潤滑油ベースストックとしては、天然ガス供給原料のオリゴマー化又はロウの異性化から生産されるベースストックを挙げることができる。こうしたベースストックは、任意の数の様式で呼ばれるが、一般的には、ガス液化(GTL)ベースストック又はフィッシャー-トロプシュベースストックとして知られている。
【0068】
本開示による潤滑油ベースストックは、類似のタイプであるか又は異なるタイプであるかに関わらず、本明細書に記載の油/ベースストックの1つ又は複数のブレンドであってもよく、天然油及び合成潤滑油のブレンド(つまり、部分的に合成)は、本開示のために明示的に企図される。
【0069】
潤滑油は、米国石油協会(API)刊行物「Engine Oil Licensing and Certification System」、Industry Services Department,、第14版、1996年12月、補遺1、1998年12月に記載のように分類することができ、この文献では、油は以下のように分類される:
a)グループIベースストックは、90パーセント未満の飽和物及び/又は0.03質量パーセントよりも多くの硫黄を含み、80以上及び120未満の粘度指数を有し、
b)グループIIベースストックは、90パーセント以上の飽和物及び0.03質量パーセント以下の硫黄を含み、80以上及び120未満の粘度指数を有し、
c)グループIIIベースストックは、90パーセント以上の飽和物及び0.03質量パーセント以下の硫黄を含み、120以上の粘度指数を有し、
d)グループIVベースストックは、ポリアルファオレフィン(PAO)であり、
e)グループVベースストックは、グループI、II、III、又はIVに含まれない全ての他のベースストック油を含む。
【0070】
本開示の一実施形態では、非水性媒体が潤滑油ベースストックを含む場合、非水性媒体は、鉱油又は鉱油の混合物、特にグループII及び/又はグループIII(API分類)の鉱油を含んでいてもよく又はそれらであってもよい。加えて又は代替的に、潤滑油ベースストックは、ポリアルファオレフィン(グループIV)及び/又はグループVの油などの合成油を含んでいてもよく又はそれであってもよい。
【0071】
非水性媒体が、任意選択で別の非水性共媒体を含む、潤滑油ベースストック又は潤滑油ベースストックの混合物を含むか又はそれである実施形態では、潤滑油ベースストックは(個々に又は集合的に)、ASTM D445で測定して、1.0cSt~10cSt(例えば、1.0cSt~8.1cSt、1.0cSt~7.2cSt、1.0cSt~6.5cSt、1.0cSt~6.0cSt、1.0cSt~5.5cSt、1.0cSt~5.0cSt、1.0cSt~4.5cSt、1.0cSt~4.0cSt、1.0cSt~3.5cSt、1.5cSt~3.3cSt、1.0cSt~3.0cSt、1.0cSt~2.5cSt、1.0cSt~2.0cSt、1.5cSt~10cSt、1.5cSt~8.1cSt、1.5cSt~7.2cSt、1.5cSt~6.5cSt、1.5cSt~6.0cSt、1.5cSt~5.5cSt、1.5cSt~5.0cSt、1.5cSt~4.5cSt、1.5cSt~4.0cSt、1.5cSt~3.5cSt、1.5cSt~3.3cSt、1.5cSt~3.0cSt、1.5cSt~2.5cSt、2.0cSt~10cSt、2.0cSt~8.1cSt、2.0cSt~7.2cSt、2.0cSt~6.5cSt、2.0cSt~6.0cSt、2.0cSt~5.5cSt、2.0cSt~5.0cSt、2.0cSt~4.5cSt、2.0cSt~4.0cSt、2.0cSt~3.5cSt、2.0cSt~3.0cSt、2.0cSt~2.5cSt、2.5cSt~10cSt、2.5cSt~8.1cSt、2.5cSt~7.2cSt、2.5cSt~6.5cSt、2.5cSt~6.0cSt、2.5cSt~5.5cSt、2.5cSt~5.0cSt、2.5cSt~4.5cSt、2.5cSt~4.0cSt、2.5cSt~3.5cSt、2.5cSt~3.0cSt、2.7cSt~10cSt、2.7cSt~8.1cSt、2.7cSt~7.2cSt、2.7cSt~6.5cSt、2.7cSt~6.0cSt、2.7cSt~5.5cSt、2.7cSt~5.0cSt、2.7cSt~4.5cSt、2.7cSt~4.0cSt、2.7cSt~3.5cSt、2.7cSt~3.0cSt、3.0cSt~10cSt、3.0cSt~8.1cSt、3.0cSt~7.2cSt、3.0cSt~6.5cSt、3.0cSt~6.0cSt、3.0cSt~5.5cSt、3.0cSt~5.0cSt、3.0cSt~4.5cSt、3.0cSt~4.0cSt、3.0cSt~3.5cSt、3.5cSt~10cSt、3.5cSt~8.1cSt、3.5cSt~7.2cSt、3.5cSt~6.5cSt、3.5cSt~6.0cSt、3.5cSt~5.5cSt、3.5cSt~5.0cSt、3.5cSt~4.5cSt、3.5cSt~4.0cSt、4.0cSt~10cSt、4.0cSt~8.1cSt、4.0cSt~7.2cSt、4.0cSt~6.5cSt、4.0cSt~6.0cSt、4.0cSt~5.5cSt、4cSt~5.0cSt,orfrom4.0cSt~4.5cSt)、特に1.0cSt~10cSt、1.5cSt~3.3cSt、2.7cSt~8.1cSt、3.0cSt~7.2cSt、又は2.5cSt~6.5cStの100℃動粘度(KV100)を呈してもよい。
【0072】
非水性媒体(例えば、潤滑油ベースストック)を使用して濃縮物を製作する場合、例えば5質量%~95質量%(5質量%~80質量%、5質量%~70質量%、5質量%~60質量%、5質量%~50質量%、5質量%~40質量%、5質量%~30質量%、5質量%~25質量%、5質量%~20質量%、5質量%~15質量%、10質量%~95質量%、10質量%~80質量%、10質量%~70質量%、10質量%~60質量%、10質量%~50質量%、10質量%~40質量%、10質量%~30質量%、10質量%~25質量%、10質量%~20質量%、20質量%~95質量%、20質量%~80質量%、20質量%~70質量%、20質量%~60質量%、20質量%~50質量%、20質量%~40質量%、30質量%~95質量%、30質量%~80質量%、30質量%~70質量%、30質量%~60質量%、30質量%~50質量%、30質量%~40質量%、40質量%~95質量%、40質量%~80質量%、40質量%~70質量%、40質量%~60質量%、50質量%~95質量%、50質量%~80質量%、又は50質量%~70質量%など;特に5質量%~80質量%、10質量%~70質量%、又は5質量%~50質量%)の活性成分(例えば、3,4-オキシプリジノン)又は活性成分の組合せ(例えば、3,4-オキシプリジノン+任意選択の1つ又は複数の共添加剤)を集合的に含む濃縮物がもたらされるような濃縮物形成量で存在することが有利であり得る。3,4-オキシピリジノン含有濃縮物を使用して、本開示による潤滑剤及び/又は冷却剤を製作する場合、100部の3,4-オキシピリジノン含有濃縮物を、例えば101質量部から2400質量部(例えば、101部~2000部、101部~1600部、101部~1200部、101部~1000部、101部~800部、101部~600部、101部~400部、250部~2400部、250部~2000部、250部~1600部、250部~1200部、250部~1000部、250部~800部、250部~600部、400部~2400部、400部~2000部、400部~1600部、400部~1200部、400部~1000部、400部~800部、600部~2400部、600部~2000部、600部~1600部、600部~1200部、又は600部~1000部)の潤滑油ベースストック(任意選択で、1つ又は複数の追加の共添加剤と共に)で更に希釈してもよい。
【0073】
一部の場合では、状況に応じて、3,4-オキシピリジノン含有組成物は、1つの、一部の、又は全ての追加共添加剤を実質的に含まないことが望ましい場合がある。
【0074】
潤滑剤/冷却剤共添加剤
(エンジン、トランスミッション、ギアオイル、ドライブトレイン、パワートレイン)潤滑剤及び/又は(電気/電子部品/バッテリー)冷却剤に一般的に見出される共添加剤を、任意選択で、本開示の非水性3,4-オキシピリジノン組成物に添加してもよい。そのような共添加剤の一部又は全ては、加えて又は代替的に、必ずしもこれらに限定されないが、燃料、機能性/油圧流体、金属加工/金属切削流体、レオロジー及び/又は電気的応用のための流体、グリース、コンプレッサー流体、コーティング、ポリマー製造/加工、並びに爆発物(例えば、エマルジョン爆発物)など、並びにそれらの組合せを含んでいてもよい、他の応用に好適な組成物中に見出すことができる。好適な共添加剤は、関連分野の当業者であれば公知であろう。一部の非限定的な例が本明細書に記載されている。
【0075】
3,4-オキシピリジノン及び任意の追加成分を、互いに別々に非水性媒体に添加して本開示による組成物(例えば、潤滑剤及び/又は冷却剤組成物)を形成してもよく、又はより便利には、少なくとも1つの共添加剤及び3,4-オキシピリジノンを、非水媒体中に溶解又は分散させて機能性添加剤パッケージを形成してもよく、それを後で更に希釈してもよい。特に、潤滑剤及び/又は冷却剤組成物の場合、任意選択で、添加剤パッケージは更に、又は添加剤パッケージとは別々の機能性組成物(後で一緒に組み合わせるために)は、下記で規定される1つ又は複数の共添加剤を含んでいてもよい。
【0076】
分散剤
分散剤は、不溶性酸化副生成物などのある特定の化合物を溶液中に保持することを支援し、従って、基材(典型的には金属)表面へのそれらの堆積を減少させる。本明細書の組成物に使用される/有用な分散剤は、性質が無灰性及び/又は灰形成性(好ましくは無灰性)であってもよい。いわゆる無灰分散剤は、燃焼時に灰分を実質的に形成しない有機物質である。例えば、非金属含有分散剤及び/又はホウ素含有金属を含まない分散剤は、無灰であるとみなされる。対照的に、金属含有清浄剤は、燃焼すると灰分を形成する傾向がある。
【0077】
本明細書で有用な分散剤は、典型的には、比較的高分子量の炭化水素鎖に付着した極性基を含む。極性基は、典型的には、窒素、酸素、又はリンの少なくとも1つの元素を含む。典型的な炭化水素鎖は、40~500個の炭素原子、例えば、50~400個の炭素原子を含む。
【0078】
塩基性窒素含有無灰分散剤は、有利には、以下の構造(II):
【化6】
(II)
の化合物を含むか、又はから本質的になるか、又はそれであってもよく、
式中、R6及びR7は、各々独立して、36個よりも多くの炭素、例えば、40個よりも多くの炭素原子を有し、一次分散機能を提供することが可能なヒドロカルビル基であり、各R8は、独立して、水素、アセチル部分、又はエチレンカーボネートと>N-R8との反応により形成される部分であり、xは、1~10であり、構造(II)の全ての分子で同じであるか、又は構造(II)の分子の混合物中の構造(II)の全ての分子の平均である。一部の粘度調整剤添加剤は分散機能も有する場合があるが、分子量が非常に高いため(典型的には、数平均分子量(Mn)が10000~20000ダルトン以上)、粘度調整機能が一次的であり、分散性は二次的になる。
【0079】
一部の実施形態では、R6及びR7の一方又は各々は、直鎖状ポリスチレン標準物質を参照してGPCにより測定して、500~5000ダルトン又は750~2500ダルトンの数平均分子量(Mn)を有するオリゴマー/ポリマーポルキルアルケニル(例えば、ポリイソブテニル、少なくとも部分的に水素化されたポリブタジエニル、及び/又は少なくとも部分的に水素化されたポリイソプレニル)部分を含んでいてもよく、から本質的になっていてもよく、又はそれらであってもよい。そのような無灰分散剤の非限定的な例としては、ポリイソブテニルコハク酸イミド、ポリイソブテニルコハク酸アミド、ポリイソブテニル置換コハク酸の混合エステル/アミド、ポリイソブテニル置換コハク酸のヒドロキシエステル、並びにそれらの反応生成物及び混合物を挙げることができる。
【0080】
加えて又は代替的に、R6及びR7の一方又は各々は、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-オクタデセン、又はそれらの混合物を含む(特に、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、又はそれらの混合物を含むか、から本質的になるか、又はそれらである)α-オレフィン供給原料のメタロセン触媒重合により製作される部分を含んでいてもよく、から本質的になっていてもよく、又はそれらであり、R6及びR7の分散剤アーム又はエンドキャップは各々、メタロセン触媒ポリ(アルファ-オレフィン)又はmPAOである。こうしたmPAO実施形態では、mPAOエンドキャップ又はアーム(R6及びR7部分)の1つ又は各々は、独立して、直鎖状ポリスチレン標準物質を参照してGPCにより決定して、300~20000ダルトン、例えば、400~15000ダルトン、450~10000ダルトン、500~8000ダルトン、650~6500ダルトン、800~5000ダルトン、又は900~3000ダルトン、特に、300~20000ダルトン、500~8000ダルトン、又は800~5000ダルトンの数平均分子量(Mn)を呈してもよい。そのような追加の無灰分散剤の非限定的な例としては、mPAOベースコハク酸イミド、mPAOベースコハク酸アミド、mPAO置換コハク酸(mPAOSA)の混合エステル/アミド、及びmPAO置換コハク酸のヒドロキシエステル、並びにそれらの反応生成物及び混合物を挙げることができる。
【0081】
潤滑剤及び/又は冷却剤組成物では典型的にはあまり好ましくないが、分散剤は、代替的に、窒素含有反復単位及びC5~C25(メタ)アクリル酸エステルから誘導される反復単位などを含む、ポリ(メタ)アクリレート誘導体に基づいていてもよい。代表的な例は、とりわけ、米国特許第2,100,993号明細書及び第6,323,164号明細書に開示されており、それらの関連開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0082】
また、典型的にはあまり好ましくない分散剤は、任意選択で、ヒドロカルビル置換(例えば、アルキル置換)フェノール、ホルムアルデヒドなどのアルデヒド、及び(ポリ)アミン成分のマンニッヒ縮合生成物に基づいていてもよい。代表的な例は、とりわけ、米国特許第4,767,551号明細書及び第10,899,986号明細書に開示されており、それらの関連開示は参照により本明細書に組み込まれる。オレイン酸及びスルホン酸などの加工助剤及び触媒も、任意選択で、反応混合物の一部であってもよい。代表的な例は、米国特許第3,697,574号明細書;第3,703,536号明細書、第3,704,308明細書、第3,751,365明細書;第3,756,953明細書、第3,798,165明細書、第3,803,039明細書、第4,231,759明細書、第9,938,479明細書、第7,491,248明細書、及び第10,899,986号明細書、並びに国際公開第01/42399号パンフレットに示されており、それらの関連開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0083】
無灰分散剤は、使用される場合、非水性3,4-オキシピリジノン組成物の質量に基づき0.01質量%~15質量%、例えば、0.05質量%~12質量%、0.1質量%~10質量%、又は0.5質量%~8質量%の量で存在してもよい。一部の実施形態では、3,4-オキシピリジノン含有組成物は、分散剤及び/又は無灰分散剤を実質的に含んでいなくてもよい(例えば、0.03質量%以下、0.01質量%以下、意図的に非添加、及び/又は全く含まれていない)。
【0084】
一部の実施形態では、こうした分散剤は、当技術分野で公知の他の分散剤と同様に、更に処理することができる(例えば、無水酢酸及び/又はエチレンカーボネートなどの第二級窒素キャッピング剤で、ホウ酸化/ホウ素化剤、及び/又はリンの無機酸で)。後処理分散剤の好適な例は、一般に、例えば、米国特許第3,254,025号明細書、第3,502,677号明細書、及び第4,857,214号明細書に見出すことができ、こうした文献の関連開示は参照により本明細書に組み込まれる。分散剤などの共添加剤がホウ酸化/ホウ素化されている本開示によるそのような実施形態では、組成物は、有利には、組成物の総質量に基づき、250質量百万分率(wppm)未満のホウ素、例えば、200wppm未満のホウ素、150wppm未満のホウ素、100wppm未満のホウ素、70wppm未満のホウ素、又は50wppm未満のホウ素を含んでいてもよい。
【0085】
清浄剤
一般に、清浄剤としては多様な無灰物を挙げることができるが、ほとんどの清浄剤は金属を含む傾向がある。清浄剤は、一般に、1つ又は複数の比較的極性/イオン性の頭部基と、1つ又は複数の比較的長い(典型的には疎水性の)尾部基とを含む。潤滑剤及び/又は冷却剤組成物では、金属清浄剤は、酸中和剤/防錆剤として機能することができるだけでなく、堆積物を低減及び/又は除去することにより、摩耗/腐食の可能性及び/又は深刻性の低下、並びに願わくば基材(エンジン、トランスミッション、電子/バッテリー部品)寿命の延長をもたらすことができる。
【0086】
非水性3,4-オキシピリジノン組成物が金属含有清浄剤を含む場合、非水性3,4-オキシピリジノン組成物は、少なくとも1つのアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含んでいてもよい。有用な清浄剤は、典型的には、パワートレイン部品、例えばエンジン部品及び/又はトランスミッション部品などの固体基材である意図されている作用部位へと輸送可能にするために、非水性媒体中に溶解又は分散したままであるなど、十分に油溶性及び/又は油分散性である。潤滑剤及び/又は冷却剤の実施形態では、清浄剤が存在する場合、清浄剤は、好ましくは、カルシウム清浄剤及び/又はマグネシウム清浄剤などのアルカリ土類金属清浄剤である。そのような清浄剤は潤滑剤分野で周知であり、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、アルカリルスルホン酸、アルキルフェノール、硫化アルキルフェノール、アルキルフェネート(alkyl phenate)、硫化アルキルフェネート、サリチル酸アルキル、硫化サリチル酸アルキル、ナフテン酸アルキル、チオホスホン酸アルキル、他の油溶性/油分散性アリール及び/又はアルカリルカルボン酸、並びにそうした物質の混合物又はハイブリッドなどの、酸性物質との中性及び/又は過塩基性アルカリ土類金属塩を含んでいてもよい。
【0087】
本開示の組成物に使用することができる/有用であり得る金属清浄剤の例としては、必ずしもこれらに限定されないが、以下のものを挙げることができる:サリシレートの中性及び/又は過塩基性金属塩(例えば、各芳香族基は、炭化水素溶解性を付与するために1つ又は複数の脂肪族基を有する);硫化サリシレート(例えば、各芳香族基は、炭化水素溶解性を付与するために1つ又は複数の脂肪族基を有する);フェネート(phenate)(例えば、各芳香族基は、炭化水素溶解性を付与するために1つ又は複数の脂肪族基を有してもよい);硫化フェネート(sulfurized phenate)(例えば、各芳香族基は、炭化水素溶解性を付与するために1つ又は複数の脂肪族基を有してもよい);スルホネート(例えば、各スルホン酸部分は芳香核に付着しており、芳香核はひいては炭化水素溶解性を付与するために1つ又は複数の脂肪族及び/又は芳香族置換基を含んでいてもよい);加水分解ホスホ硫化オレフィン(例えば、10~2000個の炭素原子を有する)、加水分解ホスホ硫化アルコール、及び/又は脂肪族置換フェノール化合物(例えば、10~2000個の炭素原子を有する);脂肪族カルボン酸及び/又は脂肪族置換脂環式カルボン酸;並びにそれらの組合せ及び/又は反応生成物;並びに油溶性有機酸の多くの他の同様の塩。必要に応じて、2つ以上の異なる清浄剤の中性及び/又は過塩基性塩の混合物を使用することができる(例えば、1つ若しくは複数の過塩基性スルホン酸マグネシウムとの1つ若しくは複数の過塩基性スルホン酸カルシウム、又は代替的に、1つ若しくは複数の過塩基性スルホン酸カルシウムとの1つ若しくは複数の過塩基性サリチル酸カルシウム)。
【0088】
油溶性中性及び過塩基性アルカリ土類金属清浄剤を生産するための方法は、当業者であれば周知であり、特許文献に広く報告されている。アルカリ土類金属含有清浄剤は、任意選択で、例えばホウ素を含むように(ホウ酸化又はホウ素化などにより)後処理されていてもよい。ホウ酸化清浄剤を調製するための方法は、当業者であれば周知であり、特許文献に広く報告されている。
【0089】
中性清浄剤は、一般に、清浄剤に存在する(ルイス)酸性部分の量に対しておよそ化学量論的に当量のカルシウムを含むものである。従って、一般に、中性清浄剤は、典型的には、過塩基性対応物と比較して比較的低い塩基性を有することができる。
【0090】
「過塩基性」という用語は、例えば、アルカリ土類金属清浄剤との関連では、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム及び/又はマグネシウム)成分が、対応する(ルイス)酸成分よりも化学量論的に多量に存在するという事実を示すために使用される。過塩基性塩を調製するために一般的に使用される方法は、化学量論的に過剰の中和剤を有する、酸の鉱油溶液を適切な温度で加熱すること(この場合、酸化物、水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、硫化物、又はそれらの組合せなどの、カルシウム及び/又はマグネシウム中和剤を約50℃の温度に)、並びに得られた生成物を濾過することを含む。大過剰の塩/塩基の組込みを助けるために、中和ステップにおいて「促進剤」を使用することが同様に公知である。促進剤として有用な化合物の例としては、必ずしもこれらに限定されないが、フェノール、ナフトール、アルキルフェノール、チオフェノール、硫化アルキルフェノールなどのフェノール性物質、及びホルムアルデヒドとフェノール性物質との縮合生成物;メタノール、2-プロパノール、オクタノール、Cellosolve(商標)アルコール、Carbitol(商標)アルコール、エチレングリコール、ステアリルアルコール、及びシクロヘキシルアルコールなどのアルコール;アニリン、フェニレンジアミン、フェノチアジン、フェニル-ベータ-ナフチルアミン、及びドデシルアミンなどのアミン;並びにそれらの組合せを挙げることができる。塩基性塩を調製するための特に効果的な方法は、酸性物質を過剰なアルカリ土類金属中和剤及び少なくとも1つのアルコール促進剤と混合すること、並びに混合物を60~200℃などの高温で炭酸化することを含む。
【0091】
スルホネート清浄剤は、典型的には、石油の分留から得られるもの等のアルキル置換芳香族炭化水素のスルホン化により、又は芳香族炭化水素のアルキル化により得ることができるスルホン酸から調製することができる。例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、ジフェニル、又はクロロベンゼン、クロロトルエン、及びクロロナフタレンなどのそれらのハロゲン誘導体をアルキル化することにより得られるものが挙げられる。アルキル化は、約3個から70個よりも多くの炭素原子を有するアルキル化剤により触媒の存在下で実施することができる。アルカリルスルホネートは、通常、1アルキル置換芳香族部分当たり9~80個以上の炭素原子、例えば16~60個の炭素原子を含んでいてもよい。油溶性/油分散性スルホネート又はアルカリルスルホン酸は、金属の酸化物、水酸化物、アルコキシド、カルボネート、カルボキシレート、硫化物、水硫化物、ニトレート、ボレート、及び/又はエーテルで中和することができる。金属化合物の量は、最終生成物の所望のTBNを考慮して選択することができるが、典型的には、化学量論的に必要なものの約100質量%~約220質量%(好ましくは少なくとも125質量%)の範囲であってもよい。
【0092】
フェノール及び硫化フェノールの金属塩は、酸化物若しくは水酸化物などの適切な金属化合物との反応により調製することができ、中性及び/又は過塩基性生成物は、当技術分野で周知の方法により得ることができる。硫化フェノールは、フェノールを、硫黄又は硫黄含有化合物、例えば硫化水素、モノハロゲン化硫黄、又はジハロゲン化硫黄と反応させて、一般に、2つ以上のフェノールが硫黄含有架橋により架橋されていてもよい化合物の混合物である生成物を形成することにより調製することができる。
【0093】
カルボキシレート清浄剤(サリシレートを含む)は、芳香族カルボン酸を、適切な金属化合物、例えば酸化物又は水酸化物と反応させることにより調製することができ、中性又は過塩基性生成物は、当技術分野で周知の方法により得ることができる。芳香族カルボン酸の芳香族部分は、窒素及び酸素などのヘテロ原子を含んでいてもよい。好ましくは、この部分は炭素原子のみ、例えば6個以上の炭素原子を含んでいてもよく、例えば、1つの好ましい芳香族部分はベンゼンである。芳香族カルボン酸は、縮合されているか又はアルキレン架橋を介して接続されているかのいずれかの、1つ又は複数のベンゼン環などの1つ又は複数の芳香族部分を含んでいてもよい。
【0094】
油溶性/油分散性サリチル酸の好ましい置換基は、アルキル置換基を含んでいてもよく又はそれらであってもよい。アルキル置換サリチル酸では、アルキル基は、有利には、5~100個(例えば、9~30個、又は14~20個)の炭素原子を含んでいてもよい。1つよりも多くのアルキル基が存在する場合、非水性媒体において適切な溶解性/分散性を確保するために、アルキル基の全ての平均炭素原子数は、有利には少なくとも9個の炭素であってもよい。
【0095】
存在する場合、組成物は、1つ又は複数のアルカリ土類金属清浄剤を、組成物の総質量に基づき、0.05質量%~20.0質量%、例えば、0.07質量%~10.0質量%、0.1質量%~7.0質量%、又は0.5質量%~5.0質量%の個々の及び/又は集合的な量で含んでもよい。加えて又は代替的に、アルカリ土類金属清浄剤は、存在する場合、組成物の質量に基づき、50~8000質量百万分率(wppm)、例えば、60~6000wppm、75~4000wppm、又は100~3500ppmのアルカリ土類金属(例えば、カルシウム及び/又はマグネシウム)を組成物に十分に提供することができる。1000~1200wppmの又はそれを上回る量のアルカリ土類金属が組成物中に存在する場合、典型的には、清浄剤のアルカリ土類金属は、カルシウム及びマグネシウムを両方とも含むことになる。カルシウム及びマグネシウム含有量は、ASTM D5185に準拠して測定することができる。一部の実施形態では、3,4-オキシピリジノン含有組成物は、中性清浄剤、過塩基性清浄剤、カルシウム清浄剤、マグネシウム清浄剤、フェネート清浄剤、ナフテネート清浄剤、スルホネート清浄剤、サリシレート清浄剤、カルボキシレート清浄剤、それらの組合せ、及び/又は全ての清浄剤を実質的に含んでいなくてよい(例えば、0.03質量%以下、0.01質量%以下、意図的に非添加、及び/又は全く含まれていない)。
【0096】
抗酸化剤
抗酸化剤は、酸化防止剤と呼ばれることもあり、非水性3,4-オキシピリジノン組成物の、並びにそれらが曝露される基材/物質の組成物の、酸化に対する耐性を増加させる(又は感受性を減少させる)ことができる。抗酸化剤は、過酸化物及び他のフリーラジカル形成化合物などの酸化剤と組み合わせること及びそれらを修飾することにより、例えば、酸化剤を分解することにより又は触媒若しくは酸化促進剤を不活性化することにより無害化するように作用することができる。酸化劣化は、使用の増加による流体中のスラッジの出現、金属表面のワニス状堆積物、若しくは粘度増加など、又はそれらの組合せなど、種々の手段により明らかにすることができる。
【0097】
幅広く様々な酸化防止剤が潤滑油組成物に有用である。例えば、Lubricants and Related Products、Klamann、Wiley VCH、1984年;とりわけ米国特許第4,798,684号明細書及び第5,084,197号明細書を参照されたい。それらの関連開示は参照により本明細書に組み込まれる。好適な抗酸化剤の例としては、これらに限定されないが、銅含有抗酸化剤、触媒抗酸化剤、硫黄含有抗酸化剤、芳香族アミン含有及び/又はアミド含有抗酸化剤、ヒンダードフェノール系抗酸化剤、及びジチオホスフェート及び誘導体など、並びにそれらの組合せ及びある特定の反応生成物などを挙げることができる。一部の抗酸化剤は無灰であってもよい(つまり、存在する場合でも、微量の又は夾雑物以外の金属原子を少ししか含んでいなくてもよい)。好ましい実施形態では、本開示による潤滑剤及び/又は冷却剤組成物には1つ又は複数の抗酸化剤が存在する。
【0098】
ヒンダードフェノール系抗酸化剤は、無灰(無金属)フェノール系化合物、又はある特定のフェノール系化合物の中性若しくは塩基性金属塩であってもよい。典型的なヒンダードフェノール系抗酸化剤化合物は、立体障害ヒドロキシル基を含み、そうしたものとしては、ヒドロキシル基が互いにオルト位又はパラ位にあるジヒドロキシアリール化合物の誘導体が挙げられる。典型的なフェノール系抗酸化剤としては、少なくとも6個の炭素を含む基(例えば、酸素及び/又は硫黄などの任意のヘテロ原子を有するアルキル又はヒドロカルビル)で置換されたヒンダードフェノール、及びそうしたヒンダードフェノールのアルキレンカップリング誘導体が挙げられる。このタイプのフェノール系物質の例としては、必ずしもこれらに限定されないが、2-t-ブチル-4-ヘプチルフェノール、2-t-ブチル-4-オクチルフェノール、2-t-ブチル-4-ドデシルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-ヘプチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-ドデシルフェノール、置換がエステル/チオエステル又はエーテル/チオエーテル含むC8~C14部分である2,6-ジ-t-ブチル-4-置換フェノール、2-メチル-6-t-ブチル-4-ヘプチルフェノール、2-メチル-6-t-ブチル-4-ドデシルフェノール、及びそれらの組合せが挙げられる。
【0099】
他の有用なヒンダードモノフェノール系抗酸化剤としては、例えば、ヒンダード2,6-ジ-アルキル-フェノール系プロピオン酸エステル誘導体が挙げられる。本明細書では、加えて又は代替的に、ビス-フェノール系抗酸化剤を使用することができる。オルトカップリングフェノールの非限定的な例としては、2,2’-ビス(4-ヘプチル-6-t-ブチルフェノール)、2,2’-ビス(4-オクチル-6-t-ブチルフェノール)、及び2,2’-ビス(4-ドデシル-6-t-ブチル-フェノール)などが挙げられる。パラカップリングビスフェノールの非限定的な例としては、4,4’-ビス(2,6-ジ-t-ブチルフェノール)、及び4,4’-メチレン-ビス(2,6-ジ-t-ブチルフェノール)などが挙げられる。こうした群のいずれかの間又は内の組合せも企図される。
【0100】
また、有効量の1つ又は複数の触媒性抗酸化剤を使用することができる。触媒性抗酸化剤は、有効量のa)1つ若しくは複数の油溶性ポリ金属有機化合物、並びに有効量のb)1つ若しくは複数の置換N,N’-ジアリール-o-フェニレンジアミン化合物、c)1つ若しくは複数のヒンダードフェノール化合物、又はb)及びc)の両方の組合せを含んでいてもよい。触媒抗酸化剤は、米国特許第8,048,833号明細書により詳しく記載されており、この文献の関連開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0101】
非フェノール系抗酸化剤の非限定的な例としては、式R91011Nの芳香族モノアミンなどのアルキル化及び非アルキル化芳香族アミンが挙げられ、式中、R9は、脂肪族基、芳香族基、又は置換芳香族基であり、R10は、芳香族基又は置換芳香族基であり、R11は、H、アルキル、アリール、又は-R12S(O)X13であり、ここでR12は、アルキレン基、アルケニレン基、又はアラルキレン基であり、R13は、アルキル基、又はアルケニル基、アリール基、又はアルカリル基であり、xは、0、1、又は2である。R9が脂肪族基である場合、R9は、1~約20個の炭素原子(好ましくは、約6~12個の炭素原子)を含んでいてもよく、典型的には飽和している。好ましくは、R9及びR10は両方とも芳香族基又は置換芳香族基であり、芳香族基は、ナフチルなどの縮合環芳香族基であってもよい。芳香族基R9及びR10は、-S-などの他の部分と一緒になっていてもよい。
【0102】
芳香族アミン抗酸化剤の非限定的な例は、典型的には、少なくとも約6個の炭素原子のアルキル置換基(例えば、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、及び/又はデシル)を有してもよい。一般に、脂肪族基は、約14個以下の炭素原子を含んでいてもよい。ジフェニルアミン、フェニルナフチルアミン、フェノチアジン、イミドジベンジル、及び/又はジフェニルフェニレンジアミンは各々又は全て、潜在的に有用な芳香族アミン抗酸化剤である。2つ以上の芳香族アミンの混合物も有用であり得る。加えて又は代替的に、ポリマーアミン抗酸化剤を使用してもよい。本開示に有用な芳香族アミン抗酸化剤の特定の例としては、p,p’-ジオクチルジフェニルアミン、t-オクチルフェニル-アルファ-ナフチルアミン、フェニル-アルファナフチルアミン、及びp-オクチルフェニル-アルファ-ナフチルアミンなど、並びにそれらの組合せを挙げることができる。
【0103】
加えて又は代替的に、本明細書では、硫黄含有抗酸化剤が有用であり得る。例えば、硫化アルキルフェノール及びそれらのアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩は、本明細書に有用な抗酸化剤である。存在する場合、1つ又は複数の硫黄含有抗酸化剤は、本開示による組成物に、組成物の総質量に基づき0.02質量%~0.2質量%、例えば、0.02質量%~0.15質量%、0.02質量%~0.1質量%、又は0.04質量%~0.1質量%の硫黄を提供することができる。任意選択で、存在する場合、油溶性又は油分散性硫黄含有抗酸化剤は、硫化C4~C25オレフィン、硫化脂肪族(C7~C29)ヒドロカルビル脂肪酸エステル、無灰硫化フェノール系抗酸化剤、及びそれらの組合せから選択することができる。抗酸化剤として有用な硫化物質に関する更なる情報については、米国特許第10,731,101号明細書(例えば、第15欄55行目~第22欄12行目)を参照されたい。この文献の関連開示は参照により本明細書に組み込まれる。一部の実施形態では、3,4-オキシピリジノン含有組成物は、銅含有抗酸化剤、触媒抗酸化剤、硫黄含有抗酸化剤、芳香族アミン含有及び/又はアミド含有抗酸化剤、ヒンダードフェノール系抗酸化剤、ジチオホスフェート抗酸化剤、それらの組合せ、又は全ての抗酸化剤を実質的に含んでいなくてもよい(例えば、0.01質量%以下、0.005質量%以下、意図的に非添加、及び/又は全く含まれていない)。
【0104】
腐食防止剤
腐食防止剤は、金属の腐食を低減するために使用することができ、代替的には、金属不活性化剤又は金属不動態化剤と呼ばれることも多い。一部の腐食防止剤は、代替的に、抗酸化剤として特徴付けられる場合もある。
【0105】
好適な腐食防止剤としては、トリアゾール(例えば、ベンゾトリアゾール)、置換チアジアゾール、イミダゾール、チアゾール、テトラゾール、ヒドロキシキノリン、オキサゾリン、イミダゾリン、チオフェン、インドール、インダゾール、キノリン、ベンゾキサジン、ジチオール、オキサゾール、オキサトリアゾール、ピリジン、ピペラジン、トリアジン、及びそれらのいずれか1つ又は複数の誘導体などの、窒素及び/又は硫黄含有複素環式化合物を挙げることができる。特定の腐食防止剤は、ドイツ国ルートヴィッヒスハーフェンのBASFから市販されているIrgamet(登録商標)30などの、置換されていてもよいトリアゾールである。別の特定の腐食防止剤は、以下の構造:
【化7】
により表されるベンゾトリアゾールであり、
式中、R14は存在しないか(水素であるか)、又は直鎖状若しくは分岐鎖状の飽和若しくは不飽和であってもよいC1~C20ヒドロカルビル基若しくは置換ヒドロカルビル基である。この構造は、性質がアルキル又は芳香族である環構造を含んでもよく、及び/又はN、O、若しくはSなどのヘテロ原子を含んでもよい。好適な化合物の例としては、ベンゾトリアゾール、アルキル置換ベンゾトリアゾール(例えば、トリルトリアゾール、エチルベンゾトリアゾール、ヘキシルベンゾトリアゾール、オクチルベンゾトリアゾールなど)、アリール置換ベンゾトリアゾール、及びアルカリル置換又はアラルキル置換ベンゾトリアゾールなど、並びにそれらの組合せを挙げることができる。例えば、トリアゾールは、ベンゾトリアゾール、及び/又はアルキル基が1~約20個の炭素原子若しくは1~約8個の炭素原子を含むアルキルベンゾトリアゾールを含んでいてもよく又はそれらであってもよい。そのような腐食防止剤の非限定的な例は、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、及び/又はドイツ国ルートヴィヒスハーフェンのBASF社から市販されているIrgamet(商標)39などの置換されていてもよいベンゾトリアゾールを含んでいてもよく又はそれらであってもよい。
【0106】
加えて又は代替的に、腐食防止剤は、以下の構造:
【化8】
により表される置換チアジアゾールを含んでいてもよく、
式中、R15及びR16は、独立して、水素又は炭化水素基であり、炭化水素基は、環式、脂環式、アラルキル、アリール、及びアルカリルを含む、脂肪族又は芳香族であってもよく、各wは、独立して1~6である(好ましくは2~4、特に2である)。こうした置換チアジアゾールは、2,5-ジメルカプト-1,3,4-チアジアゾール(DMTD)分子から誘導される。DMTDの多くの誘導体が当技術分野に記載されており、そのような化合物はいずれも本開示による組成物に含めることができる。例えば、米国特許第2,719,125号明細書、第2,719,126号明細書、及び第3,087,937号明細書には、種々の2,5-ビス-(炭化水素ジチオ)-1,3,4-チアジアゾールの調製が記載されている。
【0107】
更に、加えて又は代替的に、腐食防止剤は、R15及びR16がカルボニル基を介して硫化物硫黄原子に接合していてもよいカルボン酸エステルなどの、DMTDの1つ又は複数の他の誘導体を含んでもよい。こうしたチオエステル含有DMTD誘導体の調製は、例えば米国特許第2,760,933号明細書に記載されている。DMTDと、少なくとも10個の炭素原子を有するアルファ-ハロゲン化脂肪族モノカルボン酸カルボン酸(alpha-halogenated aliphatic monocarboxylic carboxylic acid)との縮合により生成されるDMTD誘導体は、例えば、米国特許第2,836,564号明細書に記載されている。このプロセスにより、R15及びR16がHOOC-CH(R17)-である(R17はヒドロカルビル基である)DMTD誘導体が生成される。こうした末端カルボン酸基のアミド化又はエステル化により更に生成されるDMTD誘導体も有用であり得る。
【0108】
2-ヒドロカルビルジチオ-5-メルカプト-1,3,4-チアジアゾールの調製は、例えば、米国特許第3,663,561号明細書に記載されている。
【0109】
DMTD誘導体のクラスとしては、2-ヒドロカルビルジチオ-5-メルカプト-1,3,4-チアジアゾール及び2,5-ビス-ヒドロカルビルジチオ-1,3,4-チアジアゾールの混合物を挙げることができる。そのような混合物は、商品名HiTEC(商標)4313で販売されており、Afton Chemical社から市販されている。
【0110】
また更に、加えて又は代替的に、腐食防止剤は、構造B(OR463を有する三官能性ボレートを含んでもよく、式中、各R46は同じであってもよく又は異なっていてもよい。ボレートは、典型的には、組成物の非水性媒体と相溶性であることが望ましい場合があるため、各R46は、特に、ヒドロカルビルC1~C8部分を含むか又はそれであってもよい。例えば、非水性媒体が潤滑油ベースストックを含むか又はそれである組成物の場合、典型的には、ヒドロカルビル部分が各々少なくともC4であると、より良好な相溶性を達成することができる。従って、そのような腐食防止剤の非限定的な例としては、これらに限定されないが、トリエチルボレート、トリイソプロピルボレートなどのトリプロピルボレート、トリ-tert-ブチルボレートなどのトリブチルボレート、トリペンチルボレート、トリヘキシルボレート、トリ-(2-エチルヘキシル)ボレートなどのトリオクチルボレート、及びモノヘキシルジブチルボレートなど、並びにそれらの組合せが挙げられる。
【0111】
使用される場合、腐食防止剤は、置換チアジアゾール、置換ベンゾトリアゾール、置換トリアゾール、三置換ボレート、又はそれらの組合せを含んでいてもよい。
【0112】
必要に応じて、腐食防止剤は、任意の有効量で使用することができるが、使用される場合、典型的には、組成物の質量に基づき、約0.001質量%~5.0質量%、例えば0.005質量%~3.0質量%、又は0.01質量%~1.0質量%の量で使用することができる。一部の実施形態では、3,4-オキシピリジノン含有組成物は、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、置換チアジアゾール、イミダゾール、チアゾール、テトラゾール、ヒドロキシキノリン、オキサゾリン、イミダゾリン、チオフェン、インドール、インダゾール、キノリン、ベンゾオキサジン、ジチオール、オキサゾール、オキサトリアゾール、ピリジン、ピペラジン、トリアジン、それらの誘導体、それらの組合せ、又は全ての腐食防止剤を実質的に含んでいなくてもよい(例えば、0.001質量%未満、0.0005質量%以下、意図的に非添加、及び/又は全く含まれていない)。
【0113】
耐摩耗化合物
耐摩耗化合物は、典型的には、動く可能性のある部品/基材の摩耗、及び/又は他の部品/基材と物理的(例えば、機械的/摩擦)相互作用を起こす可能性のある部品/基材の摩耗を防止/緩和し、及び/又は1つ若しくは複数の他の添加剤と連携して防止/緩和を集合的支援するように作用する。潤滑剤及び/又は冷却剤組成物では、耐摩耗成分は、典型的にはリン並びに潜在的には他の機能性を含んでいてもよく、摩耗損傷を受けやすい部品/基材の表面トライボフィルムの少なくとも部分的な形成に寄与する可能性がある。耐摩耗化合物は、無灰(例えば、無金属)であってもよく、並びに/又は亜鉛及びモリブデンなどの1つ又は複数の金属を含んでもよい。
【0114】
無灰耐摩耗化合物の例としては、成分(i)及び(ii)を両方とも含む硫黄含有及びリン含有反応生成物を挙げることができる。そのような反応生成物の非限定的な例は、例えば、米国特許第5,242,612号明細書、第5,326,487号明細書、及び第5,534,170号明細書、並びにとりわけ米国特許出願公開第2020/0354647号明細書に開示されている。耐摩耗成分(i)は、有利には、構造(III):
【化9】
(III)
の2つ以上の化合物の混合物を含んでいてもよく、
式中、基R18、R19、及びR20は、各々独立して、1~18個の炭素原子を有するアルキル基、及び/又はアルキル鎖がチオエーテル連結により中断されている1~18個の炭素原子を有するアルキル基を含んでいてもよく又はそれらであってもよく、ただし、全ての構造(III)化合物における全ての基R18、R19、及びR20のセットの少なくとも一部は、集合的に、アルキル鎖がチオエーテル連結により中断されている1~18個の炭素原子を有するアルキル基を含んでいてもよく又はそれらであってもよい。混合物は、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上の構造(III)の化合物を含んでもよい。
【0115】
一部の実施形態では、基R18、R19、及びR20は、各々独立して、4~10個の炭素原子を有するアルキル基、及び/又はアルキル鎖がチオエーテル連結により中断されている4~10個の炭素原子を有するアルキル基を含んでいてもよく又はそれらであってもよく、ただし、全ての構造(III)化合物における全ての基R18、R19、及びR20のセットの少なくとも一部は、集合的に、アルキル鎖がチオエーテル連結により中断されている4~10個の炭素原子を有するアルキル基を含んでいてもよく又はそれらであってもよい。
【0116】
基R18、R19、及びR20がアルキル基(アルキル鎖がチオエーテル連結により中断されていない)を含む場合、例としては、これらに限定されないが、メチル、エチル、プロピル、及びブチルを挙げることができ、特にブチルを含むか又はブチルである。
【0117】
基R18、R19、及びR20が、アルキル鎖がチオエーテル連結により中断されているアルキル基を含む場合、例としては、構造-R’-S-R’’の基が挙げられ、式中、R’は-(CH2n-であり、nは2~4の整数であってもよく、R’’は-(CH2m-CH3であってもよく、mは、1~7などの1~15の整数であってもよい。
【0118】
特に、成分(i)を含む構造(III)の化合物の混合物では、混合物の少なくとも10質量%(例えば、少なくとも20質量%、少なくとも30質量%、又は少なくとも40質量%)は、R18、R19、及びR20の少なくとも1つが、アルキル鎖がチオエーテル連結により中断されているアルキル基、特に構造-R’-S-R’’(式中、R’は、-(CH2n-であってもよく、nは2~4の整数であってもよく、R’’は-(CH2m-CH3であってもよく、mは、1~15などの1~15の整数であってもよい)を有するアルキル基を含むか又はそれである、構造(III)の化合物を含む。
【0119】
成分(ii)は、有利には、構造(IV):
【化10】

(IV)
の1つ又は複数の化合物を含んでいてもよく、
式中、基R21及びR24は、各々独立して、1~12個の炭素原子を有するアルキル基を含んでいてもよく又はそれらであってもよく、R22及びR23は、各々独立して、2~12個の炭素原子を有するアルキル連結を含んでいてもよく又はそれらであってもよい。特に、R21及びR24は、各々独立して、-(CH2m-CH3を含んでいてもよく又はでそれであってよく、式中、mは、1~7などの1~15の整数であり、R22及びR23(存在する場合)は、各々独立して、-(CH2n-を含んでいてもよく又はそれであってもよく、式中、nは2~4の整数である。混合物は、構造(IV)の2つ以上又は3つ以上の化合物を含んでいてもよい。
【0120】
一部の潤滑剤実施形態では、構造(III)の化合物(成分(i))及び構造(IV)の化合物(成分(ii))は各々、組成物の総質量に基づき0.04質量%~1.0質量%、例えば、0.05質量%~0.8質量%、0.05質量%~0.5質量%、又は0.07質量%~0.4質量%の量で組成物中に存在してもよい。加えて又は代替的に、ある特定の潤滑剤実施形態では、構造(III)の化合物(成分(i))及び構造(IV)の化合物(成分(ii))は、集合的に、組成物の総質量に基づき80~800質量百万分率、例えば100~700wppm、150~600wppm、又は200~500wppmのリンを組成物に提供してもよい。リン含有量は、ASTM D5185に準拠して測定することができる。更に、加えて又は代替的に、存在する場合、構造(III)の化合物(成分(i))及び構造(IV)の化合物(成分(ii))の質量比は、2:1~1:2、5:3~3:5、3:2~2:3、又は4:3~3:4であってもよい。
【0121】
他の無硫黄無灰耐摩耗成分としては、例えば、構造HO-P-(OR*2と平衡状態にあってもよい構造H-P(=O)-(OR*2を有する1つ又は複数の亜リン酸水素ジヒドロカルビル化合物を挙げることができ、式中、各R*は、独立して、チオエーテル連結を含まない12~24個の炭素原子を有する直鎖状、分岐鎖状、及び/又は環状のアルキル、アルケニル、アルキニル、アルカジエニル、及び/又はアルカトリエニル基を含んでいてもよく又はそれらであってもよい(つまり、アルキル鎖の少なくとも一部がチオエーテル連結により中断されている、成分(i)のリン含有構造(III)とは異なる)。例えば、各R*アルキル部分は、同じであってもよく又は異なっていてもよく、各々独立して、14~22個の炭素原子(16~18個の炭素原子など)を有する直鎖状及び/又は分岐鎖状アルキル基及び/又はアルケニル基を含んでもよい。
【0122】
存在する場合、組成物は、そのような無硫黄亜リン酸水素ジヒドロカルビル化合物を、組成物の総質量に基づき0.05質量%~2.0質量%、例えば、0.1質量%~1.4質量%、0.2質量%~1.0質量%、又は0.25質量%~0.8質量%の集合的な量で含んでもよい。加えて又は代替的に、特に、そのような無硫黄亜リン酸水素ジヒドロカルビル化合物は、存在する場合、トランスミッション流体組成物に、組成物の総質量に基づき35~2200質量百万分率、例えば、50~2000wppm、100~1000wppm、又は300~750wppmのリンを集合的に提供してもよい。リン含有量は、ASTM D5185に準拠して測定することができる。
【0123】
一部の実施形態では、非水性3,4-オキシピリジノン組成物は、リン含有及び/又は無硫黄無灰耐摩耗化合物(例えば、構造(III)の任意の1つ又は複数の化合物、又は構造(III)及び構造(IV)の少なくとも1つの化合物の組合せだが、構造(IV)の1つ又は複数の化合物単独は、本明細書では無灰耐摩耗化合物とはみなされない)を実質的に含んでいなくてもよい。
【0124】
一部の実施形態では、非水性3,4-オキシピリジノン組成物は、加えて又は代替的に、1つ又は複数のジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛化合物などの、1つ又は複数の亜鉛系リン含有化合物を含んでもよい。そのような化合物は当技術分野で公知であり、ZDDPと呼ばれることが多い。他の実施形態では、非水性3,4-オキシピリジノン組成物は、亜鉛系リン含有化合物を実質的に含んでいなくてもよく、又はZDDPを実質的に含んでいなくてもよい(その場合、それにもかかわらず、ジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛などの他の亜鉛系リン含有化合物が存在してもよい)。
【0125】
ZDDP化合物は、通常は、1つ又は複数のアルコール又はフェノールとP25との反応により、まずジヒドロカルビルジチオリン酸(DDPA)を形成し、次いで形成されたDDPAを亜鉛化合物で中和することによるなど、公知の技法に準拠して調製することができる。例えば、ジチオリン酸は、第一級アルコール及び第二級アルコールの混合物を反応させることにより製作することができる。代替的に、ヒドロカルビル基が完全に第二級の特徴であるか、又はヒドロカルビル基が完全に第一級の特徴であるジチオリン酸を調製してもよい。亜鉛塩を製作するためには、任意の塩基性又は中性亜鉛化合物を使用することができるが、典型的には、酸化物、水酸化物、及び炭酸塩が使用される。市販の添加剤を使用する場合、中和反応にて過剰な塩基性亜鉛化合物が使用されるため、過剰な亜鉛が含まれている可能性があることが多い。
【0126】
有利なジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛は、以下の式:
【化11】
により表されるものなどの、ジヒドロカルビルジチオリン酸の油溶性塩を含んでいてもよく又はそれらであってよく、
式中、R25及びR26は、1~18個(例えば、2~12個又は2~8個)の炭素原子を含む同じ又は異なるヒドロカルビルラジカルであってもよく、ヒドロカルビルラジカルの例としては、アルキル、アルケニル、アリール、アリールアルキル、アルカリル、及び脂環式ラジカルの1つ又は複数を挙げることができる。ヒドロカルビルラジカルの例は、必ずしもこれらに限定されないが、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、アミル、n-ヘキシル、i-ヘキシル、n-オクチル、デシル、ドデシル、オクタデシル、2-エチルヘキシル、フェニル、ベンジル、ブチルフェニル、シクロヘキシル、メチルシクロペンチル、プロペニル、ブテニル、及びそれらの組合せを含んでいてもよく又はそれらであってもよい。油溶性を得るために及び/又は維持するために、各ジヒドロカルビルジチオリン酸配位子(つまり、単一のR25及びR26対)の炭素原子の総数は、一般に、少なくとも約5個であってもよい。従って、特に、ジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛は、ジアルキルジチオリン酸亜鉛を含んでいてもよく又はそれであってもよい。
【0127】
必要に応じて、1つ又は複数のZDDP組成物は、非水性3,4-オキシピリジノン組成物中に、組成物の総質量に基づき0.4質量%~5.0質量%、例えば、0.6質量%~3.5質量%、1.0質量%~3.0質量%、又は1.2質量%~2.5質量%の量で含まれていてもよい。加えて又は代替的に、ZDDP化合物は、存在する場合、組成物の総質量に基づき300~4000質量百万分率、例えば、500~2500wppm、750~2000wppm、又は800~1600wppmのリンを個々に組成物に提供してもよい。更に、加えて又は代替的に、ZDDP化合物は、存在する場合、組成物の総質量に基づき400~4500質量百万分率、例えば、500~3000wppm、800~2600wppm、又は1000~2200wppmの亜鉛を個々に組成物に提供してもよい。亜鉛及びリン含有量は、ASTM D5185に準拠して測定することができる。
【0128】
一部の実施形態では、非水性3,4-オキシピリジノン組成物は、油溶性又は油分散性有機モリブデン化合物及び/又は有機タングステン化合物などの、1つ又は複数の油溶性又は油分散性モリブデン含有及び/又はタングステン含有化合物を更に含んでいてもよい。他の実施形態では、非水性3,4-ジヒドロキシピリジノン組成物は、油溶性又は油分散性モリブデン含有又はタングステン含有化合物を実質的に含んでいなくてもよい。
【0129】
そのような油溶性又は油分散性有機モリブデン化合物の非限定的な例としては、必ずしもこれらに限定されないが、ジチオカルバミン酸モリブデン、ジチオリン酸モリブデン、ジチオホスフィン酸モリブデン、キサントゲン酸モリブデン、チオキサントゲン酸モリブデン、及び硫化モリブデンなど、並びにそれらの混合物、特に、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン、ジアルキルジチオリン酸モリブデン、アルキルキサントゲン酸モリブデン、及びアルキルチオキサントゲン酸モリブデンの1つ又は複数を挙げることができる。代表的なアルキルキサントゲン酸モリブデン及びアルキルチオキサントゲン酸モリブデン化合物は、それぞれ、Mo(R27OCS24及びMo(R27SCS24の式を使用して表すことができ、式中、各R27は、独立して、アルキル、アリール、アラルキル、及びアルコキシアルキルからなる群から選択され、一般に1~30個の炭素原子又は2~12個の炭素原子を有する有機基であってもよく、特に各々は2~12個の炭素原子を有するアルキル基である。
【0130】
一部の実施形態では、油溶性又は油分散性有機モリブデン化合物は、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンなどのジチオカルバミン酸モリブデンを含んでいてもよく、及び/又はジチオリン酸モリブデン、特にジアルキルジチオリン酸モリブデンを実質的に含んでいなくてもよい。一部の実施形態では、任意の油溶性又は油分散性モリブデン化合物は、組成物中のモリブデン原子の唯一の供給源として、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンなどのジチオカルバミン酸モリブデン、及び/又はジアルキルジチオリン酸モリブデンなどのジチオリン酸モリブデンからなっていてもよい。いずれのセットの実施形態でも、油溶性又は油分散性モリブデン化合物は、存在する場合、組成物中のモリブデン原子の唯一の供給源として、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンなどのジチオカルバミン酸モリブデンから本質的になっていてもよい。
【0131】
モリブデン化合物は、存在する場合、単核、二核、三核、又は四核であってもよく、特に二核及び/又は三核モリブデン化合物を含むか又はそれらである。
【0132】
好適な二核又は二量体ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンは、例えば、以下の式:
【化12】
により表すことができ、
式中、R28~R31は、各々独立して、1~24個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖、又は芳香族ヒドロカルビル基を表していてもよく、X1~X4は、各々独立して、酸素原子又は硫黄原子を表していてもよい。4つのヒドロカルビル基、R28~R31は、互いに同一であってもよく又は異なっていてもよい。
【0133】
好適な三核有機モリブデン化合物としては、式:Mo3knzを有するもの及びそれらの混合物を挙げることができる。そのような三核式において、3つのモリブデン原子は、複数の硫黄原子(S)に連結していてもよく、kは4~7の範囲である。加えて、各Lは、化合物を油溶性又は油分散性にするのに十分な数の炭素原子を有する、独立して選択される有機配位子であってもよく、nは1~4である。更に、zがゼロでない場合、Qは、水、アミン、アルコール、ホスフィン、及び/又はエーテルなどの中性電子供与性化合物の群から選択することができ、zは、0~5の範囲であり、非化学量論的(非整数)値を含む。
【0134】
そのような三核式では、典型的には、全ての配位子(Ln)の組合せの中に、合計で少なくとも21個(例えば、少なくとも25個、少なくとも30個、又は少なくとも35個)の炭素原子が存在してもよい。しかしながら、重要なことは、配位子の有機基が、有利には、化合物を非水性媒体に可溶性又は分散性にするのに十分な数の炭素原子を集合的に呈することができることである。例えば、各配位子L内の炭素原子の数は、一般に、1~100、例えば1~30又は4~20の範囲であってもよい。
【0135】
式Mo3knzを有する三核モリブデン化合物は、有利には、以下の構造:
【化13】
及び
の一方又は両方により表されるものなど、アニオン性配位子により囲まれたカチオン性コアを呈してもよく、
そのようなカチオン性コアは、各々が+4の正味電荷を有してもよい(例えば、Mo原子の酸化状態が各々+4であるため)。従って、こうしたコアを可溶化するためには、全ての配位子中の総電荷が一致する必要があり、この場合は-4である。4つのモノアニオン性配位子は、有利なコア中和を提供することができる。いかなる理論にも束縛されることは望まないが、2つ以上の三核コアは、1つ又は複数の配位子により結合又は相互接続されてもよく、配位子は多座性であってもよいと考えられる。これは、単一のコアに対して複数の接続を有する多座配位子の場合を含む。酸素及び/又はセレンが、コアのいずれかの硫黄原子の一部の部分を置き換えていてもよい。
【0136】
上記に記載の三核コアの配位子の非限定的な例としては、必ずしもこれらに限定されないが、ジアルキルジチオホスフェートなどのジチオホスフェート、アルキルキサンテート及び/又はアルキルチオキサンテートなどのキサンテート、ジアルキルジチオカルバメートなどのジチオカルバメート、並びにそれらの組合せを挙げることができるが、特に各々は、ジアルキルジチオカルバメートを含むか又はそれである。加えて又は代替的に、三核モリブデン含有コアの配位子は、独立して、以下のもの:
【化14】
の1つ又は複数であってもよく、
式中、X5、X6、X7、及びYは、各々独立して酸素又は硫黄であり、Zは窒素又はホウ素であり、R32、R33、R34、R35、R36、R37、及びR38は、各々独立して、水素、又は互いに同じであってもよく若しくは異なっていてもよく、特に同じである、ヒドロカルビル基などの有機(炭素含有)部分である。例示的な有機部分としては、アルキル(例えば、配位子の残部に付着している炭素原子が第一級又は第二級である)、アリール、置換アリール、アルカリル、置換アルカリル、アラルキル、置換アラルキル、エーテル、チオエーテル、又はそれらの組合せ若しくは反応生成物、特にアルキルを挙げることができるか又はそれらであってもよい。
【0137】
油溶性又は油分散性三核モリブデン化合物は、(NH42Mo313・n(H2O)(nは、非化学量論(非整数)値を含む、0~2の範囲である)などのモリブデン供給源を、適切な液体/溶媒中で、テトラアルキルチウラムジスルフィドなどの好適な配位子供給源と反応させることにより調製することができる。他の油溶性又は分散性三核モリブデン化合物は、(NH42Mo313・n(H2O)などのモリブデン供給源、テトラアルキルチウラムジスルフィド、ジアルキルジチオカルバメート、又はジアルキルジチオホスフェートなどの配位子供給源、及びシアン化物イオン、亜硫酸イオン、又は置換ホスフィンなどの硫黄引抜き剤を適切な溶媒中で反応させている間に形成することができる。代替的に、[M’]2[Mo376](式中、M’は対イオンであり、Aは、Cl、Br、又はIなどのハロゲンである)などの三核モリブデン-ハロゲン化硫黄塩を、適切な液体/溶媒(系)中で、ジアルキルジチオカルバメート又はジアルキルジチオホスフェートなどの配位子供給源と反応させて、油溶性又は油分散性三核モリブデン化合物を形成してもよい。適切な液体/溶媒(系)は、例えば、水性であってもよく又は有機であってもよい。
【0138】
他のモリブデン前駆体としては、酸性モリブデン化合物を挙げることができる。こうした化合物は、塩基性窒素化合物と反応することができ、ASTM D664又はD2896滴定手順により測定して、典型的には6価であってもよい。例としては、必ずしもこれらに限定されないが、モリブデン酸、モリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウム、及び他のアルカリ金属モリブデート、及び他のモリブデン塩、例えばモリブデン酸水素ナトリウム、MoOCl4、MoO2Br2、Mo23Cl6、三酸化モリブデン、若しくは類似の酸性モリブデン化合物、又はそれらの組合せを挙げることができる。従って、加えて又は代替的に、本開示の組成物には、必要に応じて、例えば、米国特許第4,263,152号明細書、第4,285,822号明細書、第4,283,295号明細書、第4,272,387号明細書、第4,265,773号明細書、第4,261,843号明細書、第4,259,195号明細書、及び第4,259,194号明細書、及び/又は国際公開第94/06897号パンフレットに記載の塩基性窒素化合物のモリブデン/硫黄複合体によりモリブデンが提供されてもよい。
【0139】
モリブデン含有(及び/又はタングステン含有)化合物は、本明細書では耐摩耗剤として記載されているが、代替的には摩擦調整剤として特徴付けることもできる。
【0140】
存在する場合、モリブデン含有化合物は、組成物の総質量に基づき0.1質量%~2.0質量%、例えば、0.1質量%~1.5質量%、0.2質量%~1.2質量%、又は0.2質量%~0.8質量%の量で組成物に使用することができる。加えて又は代替的に、モリブデン含有化合物は、存在する場合、組成物の総質量に基づき50~1000質量百万分率、例えば、50~800wppm、100~650wppm、又は100~500wppmのモリブデンを組成物に提供してもよい。モリブデン含有量は、ASTM D5185に準拠して測定することができる。
【0141】
摩擦調整剤
モリブデン及び/又はタングステンを含むある特定の有機金属化合物は、耐摩耗剤又は摩擦調整剤として特徴付けることができるが、ほとんどの他の摩擦調整剤は有機/無灰である。
【0142】
無灰摩擦調整剤としては、ポリエチレンポリアミン及び/又はエトキシル化長鎖アミンの誘導体を挙げることができる。ポリエチレンポリアミンの誘導体は、有利には、規定の構造のコハク酸イミドを含んでいてもよく、又は単純アミドであってもよい。
【0143】
ポリエチレンポリアミンから誘導される好適なコハク酸イミドとしては、以下の構造:
【化15】
のものを挙げることができ、
式中、x+yは8~15であり、zは0又は1~5の整数であってもよく、特にx+yは11~15(例えば、13)であってもよく、zは1~3であってもよい。より広範には、そのような摩擦調整剤は、以下の一般構造:
【化16】
を使用して表すことができ、
式中、R39及びR40の各々は、独立して、
【化17】
であり、
x+yは、8~15(特に11~15、例えば13)であり、zは0又は1~5の整数(特に、1~5の整数又は1~3の整数)であり、各R41は、独立して、水素、アセチル部分、又はエチレンカーボネートと>N-R41との反応により形成される部分である(特に、水素又はアセチル部分である)。
【0144】
そのような摩擦調整剤の調製は、例えば、米国特許第5,840,663号明細書に記載されている。
【0145】
上記のコハク酸イミドを、無水酢酸と後反応させて、以下の構造(z=1):
【化18】
により例示される、各R41が独立してアセチル基である摩擦調整剤を形成することができる。この摩擦調整剤の調製は、例えば、米国特許出願公開第2009/0005277号明細書に見出すことができる。他の試薬、例えばホウ酸化剤との後反応も当技術分野で公知である。
【0146】
そのようなコハク酸イミド摩擦調整剤は、存在する場合、任意の有効量で使用することができる。潤滑剤実施形態では、そのようなコハク酸イミド摩擦調整剤は、組成物の総質量に基づき0.1質量%~10.0質量%、例えば、0.5質量%~6.0質量%、又は2.0質量%~5.0質量%の量で使用することができる。
【0147】
代替的な単純アミドの例は、以下の構造:
【化19】
を有してもよく、
式中、R42及びR43は、同じ又は異なるアルキル基又はアルケニル基であってもよい。例えば、R42及びR43は、直鎖状又は分岐鎖状であってもよいC14~C20アルキル基又はアルケニル基であってもよく、mは1~5の整数であってもよい。特に、R42及びR43は両方ともイソステアリン酸に由来してもよく、mは4であってもよい。単純アミドの他の例は、構造R42-C(=O)-NHk43 2-kを有してもよく、式中、kは0、1、又は2であり、R42及びR43は同じ又は異なるアルキル基又はアルケニル基、例えば、C14~C20直鎖状又は分岐鎖状アルキル基又はアルケニル基であってもよく、特に、kは2であってもよく、R42は、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、及び/又はリノレン酸から誘導されていてもよい。
【0148】
そのような単純アミド摩擦調整剤は、存在する場合、任意の有効量で使用することができる。潤滑剤実施形態では、そのような単純アミド摩擦調整剤は、組成物の総質量に基づき0.05質量%~5.0質量%、例えば、0.08質量%~3.0質量%、又は0.1質量%~2.5質量%の量で使用することができる。
【0149】
好適なエトキシル化アミン摩擦調整剤としては、第一級アミン及び/又はジアミンとエチレンオキシドとの反応生成物を挙げることができるか又はそれらであってもよい。エチレンオキシドとの反応は、実質的に全ての第一級アミン及び第二級アミンが第三級アミンへと変換され得るような化学量論を使用して好適に実施することができる。そのようなアミンは、例示的な構造:
【化20】
を有してもよく、
式中、R44及びR45は、約10~20個の炭素原子を含むアルキル基又は硫黄若しくは酸素連結を含むアルキル基であってよい。例示的なエトキシル化アミン摩擦調整剤としては、R44及び/又はR45が、16~20個の炭素原子、例えば16~18個の炭素原子を含んでいてもよい物質を挙げることができる。このタイプの物質は、市販されており、Akzo Nobel社によりEthomeen(登録商標)及びEthoduomeen(登録商標)という商品名で販売されている。Akzo Nobel社製の好適な物質としては、とりわけ、Ethomeen(登録商標)T/12及びEthoduomeen(登録商標)T/13を挙げることができる。
【0150】
そのようなエトキシル化アミンは、存在する場合、任意の有効量で使用することができる。潤滑剤実施形態では、そのようなエトキシル化アミンは、組成物の総質量に基づき0.01質量%~1.0質量%、例えば、0.05質量%~0.5質量%、又は0.1質量%~0.3質量%の量で使用することができる。
【0151】
本明細書に記載の組成物に使用することができる/有用であり得る他の例示的な摩擦調整剤としては、例えば、アルコキシル化脂肪酸エステル、アルカノールアミド、ポリオール脂肪酸エステル、ホウ酸化グリセロール脂肪酸エステル、脂肪族アルコールエーテル、及びそれらの混合物を挙げることができる。
【0152】
例示的なアルコキシル化脂肪酸エステルとしては、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン及び脂肪酸ポリグリコールエステルなどが挙げられる。そうしたものとしては、ステアリン酸ポリオキシプロピレン、ステアリン酸ポリオキシブチレン、イソステル酸ポリオキシエチレン、イソステアリン酸ポリオキシプロピレン、及びパルミチン酸ポリオキシエチレンなど、並びにそれらの組合せを挙げることができる。
【0153】
例示的なアルカノールアミドとしては、例えば、ラウリン酸ジエチルアルカノールアミド及びパルミチン酸(palmic acid)ジエチルアルカノールアミドなどが挙げられる。そうしたものとしては、オレイン酸ジエチルアルカノールアミド、ステアリン酸ジエチルアルカノールアミド、オレイン酸ジエチルアルカノールアミド、ポリエトキシル化ヒドロカルビルアミド、及びポリプロポキシル化ヒドロカルビルアミドなど、並びにそれらの組合せを挙げることができる。
【0154】
例示的なポリオール脂肪酸エステルとしては、例えば、モノオレイン酸グリセロール、飽和モノ、ジ、及びトリグリセリドエステル、及びモノステアリン酸グリセロールなど、並びにそれらの組合せが挙げられる。そうしたものとしては、ポリオールエステル及びヒドロキシル含有ポリオールエステルなどを挙げることができる。
【0155】
例示的なホウ酸化グリセロール脂肪酸エステルとしては、例えば、ホウ酸化モノオレイン酸グリセロール、ホウ酸化飽和モノ、ジ、及びトリグリセリドエステル、及びホウ酸化モノステアリン酸グリセロールなど、並びにそれらの組合せが挙げられる。グリセロールポリオールに加えて、そうしたものとしては、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、及び/又はソルビタンを挙げることができる。こうしたエステルは、ポリオールモノカルボン酸エステル、ポリオールジカルボン酸エステル、及び場合によってはポリオールトリカルボン酸エステルであってもよい。一部の実施形態では、モノオレイン酸グリセロール、ジオレイン酸グリセロール、トリオレイン酸グリセロール、モノステアリン酸グリセロール、ジステアリン酸グリセロール、及びトリステアリン酸グリセロール、並びに対応するモノパルミチン酸グリセロール、ジパルミチン酸グリセロール、及びトリパルミチン酸グリセロール、並びにそれぞれのイソステアレート及びリノレエートなど、並びにそれらの組合せが好ましい可能性がある。本明細書では、特に、基礎となるポリオールとしてグリセロールが使用されている、ポリオールのエトキシル化、プロポキシル化、ブトキシル化脂肪酸エステルが有用であってもよい。
【0156】
例示的な脂肪族アルコールエーテルとしては、例えば、ステアリルエーテル及びミリスチルエーテルなどを挙げることができる。C3~C50の炭素数を有するものを含むアルコールを、エトキシル化、プロポキシル化、又はブトキシル化して、対応する脂肪アルキルエーテルを形成することができる。基礎となるアルコール部分は、好ましくは、ステアリル、ミリスチル、C11~C13炭化水素、オレイル、及びイソステリルなどであってもよい。
【0157】
存在する場合、組成物は、組成物の総質量に基づき、集合的に0.01質量%~5質量%、例えば、0.1質量%~2.5質量%、0.1質量%~1.5質量%、又は0.1質量%~1質量%の範囲の1つ又は複数の摩擦調整剤を含んでいてもよい。しかしながら、一部の実施形態では、非水性3,4-オキシピリジノン組成物をハイブリッドエンジン又は完全電気エンジンと共に使用することができるものなどの組成物は、任意選択で、摩擦調整剤を実質的に含んでいなくてもよく(例えば、0.01質量%未満、0.005質量%以下、意図的に非添加、及び/又は全く含まれていない)、無灰摩擦調整剤を実質的に含んでいなくてもよく、及び/又は本明細書に記載のタイプの摩擦調整剤を実質的に含んでいなくてもよい。
【0158】
他の添加剤
当技術分野で公知の他の添加剤、例えば、消泡剤、抗乳化剤、粘着付与剤、極圧剤、シール適合剤(seal compatibility agent)、粘度調整剤(VM;別名、粘度指数向上剤、又はVII)、及び流動点降下剤などを、任意選択で、非水性3,4-オキシピリジン組成物に添加してもよい。こうした添加剤は、典型的には、例えば、C.V.Smallheer及びR.Kennedy Smith、1967年、1~11頁の「Lubricant Additives」に開示されている。加えて又は代替的に、こうしたクラス又は以前に列挙されているものに適合するか否かに関わらず、非水性3,4-オキシピリジン組成物は、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート(例えば、4,4’-メチレンビス(ジブチル-ジチオカルバメート)、例えば、米国コネチカット州ノーウォークのVanderbilt Chemicals社から商品名Vanlube(登録商標)7723で市販されているもの)、C8~C18アクリレート(例えば、ラウリルアクリレート)、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル(例えば、ジプロピレングリコールジベンゾエート)、C12~C24アルケン(例えば、ヘキサデカン)、及びヒドロキシアルキルイミダゾリン(例えば、ヒドロキシエチル-イミダゾリン、例えば、インド国ムンバイのLakeland Chemicals社から商品名イミダゾリン-12-OH(商標)及びイミダゾリン-18-OH(商標)で市販されているもの)など、並びにそれらの組合せを含んでいてもよい。にもかかわらず、一部の実施形態では、非水性3,4-オキシピリジノン組成物は、消泡剤、抗乳化剤、極圧剤、シール適合剤、粘度調整剤、流動点降下剤、及び/又はこれらの2つ、3つ、4つ、5つ、若しくは全ての組合せをいずれも実質的に含んでいなくてもよい(例えば、0.001質量%未満、0.0005質量%以下、意図的に非添加、及び/又は全く含まれていない)。
【0159】
潤滑剤/冷却剤組成物
本明細書で言及されているように、本開示による潤滑剤及び/又は冷却剤組成物は、構造(I)の3,4-オキシピリドン、並びにグループI、グループII、グループIII、グループIV、グループIV、及び/又はグループV潤滑油ベースストックなどの非水性媒体、並びに任意選択で、抗酸化剤(例えば、置換されていてもよいジアリールアミン、ヒンダードフェノール、又はそれらの組合せ)などの1つ又は複数の(追加の)添加剤を含んでいてもよい。そのような潤滑剤及び/又は冷却剤組成物は、有利には、抗酸化相乗効果を呈することができる。
【0160】
その抗酸化相乗効果は、任意の少なからぬ数の方法で明らかにすることができる。1つのそのような方法は、CEC L-109(-14)酸化試験の実施を含んでいてもよい。CEC L-109(14)酸化試験は、DIN 51 453による分析的(例えば、FTIR)ピーク高さによる鉄触媒(Fe(III)Acac)及びバイオ燃料の存在下での酸化並びに更にASTM D445によるKV100などの動粘度を測定することを含んでいてもよい。試料試験における、CEC L-109-14標準手順からの逸脱は、本明細書に注記されている。0時間の試料又はCEC L-109酸化試験開始直前の試料は、SOT(試験開始)試料とみなされる。一定温度で約216時間のCEC L-109酸化試験に供された試料は、EOT(試験終了)試料とみなされるが、一部の場合では、試験は、約168時間で中止され(これは注記されることになる)、その時点でその値がEOT試料とみなされるだろう。本明細書のCEC L-109(-14)試験(KV100など)において、動粘度の測定が少なくとも2回(又は少なくとも3回)行われた場合、報告される値は平均値を表す。本明細書では、1つの値であるか又は複数の値であるかにか関わらず、全ての値は平均値として略記される。
【0161】
別のそのような方法は、標準試験法D55 3099(2016)によるTOC酸化試験の実施を含んでいてもよい。この酸化試験は、約10L/時で流動する空気の存在下における約170℃での約360ppmの鉄の存在下で酸化を測定することを含んでいてもよい。0時間の試料又はTOC酸化試験開始直前の試料は、SOT(試験開始)試料とみなされる。試料は、約16時間、約96時間、任意選択で約136時間、及び任意選択で約168時間の時点でも採取される。一部の場合では、試験は、約96時間の試料の採取後に中止するように変更されていてもよい。試験開始からのKV40増加パーセント及び試験開始からのKV100増加パーセントは、特に興味深い可能性がある。
【0162】
更に別のそのような方法は、可変容量ターボチャージャー(VGT)を有する大型排気ガス再循環(EGR)ディーゼルエンジンでの、少なくとも約360時間(及び任意選択で少なくとも約420時間)の酸化試験の実施を含んでいてもよい。この試験は、ピストンリング摩耗、シリンダーライナー摩耗、鉛腐食、「油」消費、酸化、及び硝化を最小限に抑える組成物の能力を評価することができる燃料エンジン-動力計試験である。この試験は、単一段階の定常状態試験(一定の速度及び負荷)であり、大型EGRを用いて実行される。試験エンジンは、EGR及びVGTを有し、6つの個々の電子ポンプからの燃料噴射が電子制御される直列6気筒4ストロークのVolvo D13ディーゼルエンジン又はMack MP8エンジンであってもよい。各試験ごとに新しいエンジン構築体が使用されるため、各試験の前に手順に従って慣らし運転を実施してもよい。この場合、粘度増加は酸化現象により著しい影響を受ける(触媒される)と考えられるため、種々の間隔でのKV40の測定から酸化性能を推定することができる。

上記の表に示されている基本条件は実行時間が約360時間であることを示しているが、試験は更に長期にわたって、例えば上記で言及されているように約420時間にわたって実行することができることが企図される。
【0163】
有利な実施形態では、約150℃で少なくとも約168時間(例えば、約150℃で約168時間及び/又は約216時間)又は約150℃で少なくとも約200時間(例えば、約150℃で約216時間)のCEC L-109酸化試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、CEC L-109酸化試験の開始直前の同じ潤滑剤組成物(0時間;別名、SOT試料)のKV100値を、最大で60%上回る(例えば、最大で55%上回る、最大で50%上回る、最大で45%上回る、最大で40%上回る、最大で35%上回る、最大で30%上回る、最大で25%上回る、最大で20%上回る、最大で15%上回る、最大で10%上回る、最大で5%上回るか又は等しいか又は未満;特に最大で50%上回る、最大で40%上回る、最大で30%上回る、又は最大で10%上回る)約100℃での動粘度(KV100)の値の増加を呈することができる。この状況では、KV100減少は、負のKV100増加とみなすことができ、例えば、約10%のKV100減少は、約-10%のKV100増加であると理解されるべきであり、従って、例えば最大で5%であるKV100増加の範囲に含まれることになる。
【0164】
加えて又は代替的に、有利な実施形態では、約150℃で少なくとも約168時間(例えば、約150℃で約168時間及び/又は約216時間)又は約150℃で少なくとも約200時間(例えば、約150℃で約216時間)のCEC L-109酸化試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、同一期間にわたるCEC L-109酸化試験に供された比較組成物のKV100値を、少なくとも10%下回る(例えば、少なくとも12%下回る、少なくとも13%下回る、少なくとも15%下回る、少なくとも20%下回る、少なくとも25%下回る、少なくとも30%下回る、少なくとも35%下回る、少なくとも40%下回る、少なくとも45%下回る、少なくとも50%下回る、少なくとも55%下回る、少なくとも60%下回る、少なくとも70%下回る、少なくとも80%下回る、又は少なくとも90%下回る;特に、少なくとも30%下回る、少なくとも35%下回る、少なくとも50%下回る、又は少なくとも80%下回る約100℃での動粘度(KV100)の値の増加を呈することができる。この状況では、特定の期間での3,4-オキシピリドン含有(「本発明の」)組成物のKV100増加は、その同一のSOT試料(別名、DKVi 100℃、下付き文字「i」は特定の期間を表す)を基準にして評価され、特定の期間での比較組成物のKV100増加も、その同一のSOT試料(同じ期間「i」のDKVi 100℃)を基準にして評価され、この表現のKV100増加は、本発明のDKVi 100℃値と比較DKVi 100℃値との差異により近似される。また、この状況では、比較組成物は、(a)置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤のいずれか又は両方のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まず;(b)置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール系抗酸化剤を、本発明の組成物と同一の質量比で含み、本発明の組成物中の置換されていてもよいジアリールアミン抗酸化剤、ヒンダードフェノール抗酸化剤、及び構造(I)の3,4-オキシピリジノンの量の合計と同一である、置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤の集合的な量を含む。
【0165】
更に、加えて又は代替的に、有利な実施形態では、約150℃で約175時間未満(例えば、約150℃で約72時間、約144時間、及び/又は約168時間)のCEC L-109酸化試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、CEC L-109酸化試験の開始直前の同じ潤滑剤組成物(0時間;別名、SOT試料)の酸化ピーク高さ値を、全ての時点で、最大で70%上回る(例えば、最大で65%上回る、最大で60%上回る、最大で55%上回る、最大で50%上回る、最大で45%上回る、最大で40%上回る、最大で35%上回る、最大で30%上回る、最大で25%上回る、最大で15%上回る、最大で5%上回る;特に最大で55%上回る、最大で45%上回る、最大で40%上回る、又は最大で35%上回る)酸化ピーク高さ値の増加(CEC L-109-14規格で指定されているDIN 51 453による)を呈することができる。この状況では、酸化ピーク高さの減少は、負の酸化ピーク高さの増加とみなすことができ、例えば、約10%の酸化ピーク高さの減少は、約-10%の酸化ピーク高さの増加であると理解されるべきである。
【0166】
更に、加えて又は代替的に、有利な実施形態では、約150℃で175時間未満(例えば、約150℃で約72時間、約144時間、及び/又は約168時間)のCEC L-109酸化試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、同一期間のCEC L-109酸化試験に供された比較組成物の酸化ピーク高さ値を、全ての時点で、少なくとも40%下回る(例えば、少なくとも45%下回る、少なくとも50%下回る、少なくとも55%下回る、少なくとも60%下回る、少なくとも65%下回る、少なくとも70%下回る、又は少なくとも75%下回る;特に少なくとも45%下回る、少なくとも55%下回る、又は少なくとも60%下回る)酸化ピーク高さ値の増加(CEC L-109-14規格で指定されているDIN 51 453による)を呈することができる。この状況では、特定の期間での3,4-オキシピリドン含有(「本発明の」)組成物の酸化ピーク高さの増加は、その同一のSOT試料(別名、そのDOPHi、下付き文字「i」は特定の期間である)を基準にして評価され、特定の期間での比較組成物の酸化ピーク高さの増加も、その同一のSOT試料(同じ期間「i」でのそのDOPHi)を基準にして評価され、この表現の酸化ピーク高さの増加は、本発明のDOPHi値と比較DOPHi値との差異により近似される。また、この状況では、比較組成物は、(a)構造(I)の3,4-オキシピリジノンのみを含み、置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤をいずれも含まず、(b)本発明の組成物中の置換されていてもよいジアリールアミン抗酸化剤、ヒンダードフェノール抗酸化剤、及び構造(I)の3,4-オキシピリジノンの量の合計と同一である、構造(I)の3,4-オキシピリジノンの量を含む。
【0167】
また更に、加えて又は代替的に、有利な実施形態では、約170℃で少なくとも4日間(例えば、少なくとも約96時間)の標準試験法D55 3099によるTOC酸化試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、TOC酸化試験の開始直前の同じ潤滑剤組成物(0時間;別名、SOT試料)のKV40値を、最大で15%上回る(例えば、最大で10%上回る、最大で5%上回る、ほぼ少なくとも5%以下下回る、ほぼ少なくとも10%以下下回る、ほぼ少なくとも15%以下下回る、ほぼ少なくとも20%以下下回る、ほぼ少なくとも25%以下下回る、又はほぼ少なくとも20%以下下回る;特に、最大で5%上回る、少なくとも10%下回る、又は少なくとも20%下回る)約40℃での動粘度(KV40)の値の増加を呈することができる。この状況では、KV40の減少は、負のKV40の増加とみなすことができ、例えば、約15%のKV40の減少は、約-15%のKV40の増加であると理解されるべきであり、従って、例えば最大で10%であるKV40の増加の範囲に含まれることになる。
【0168】
また更に、加えて又は代替的に、有利な実施形態では、約170℃で少なくとも4日間(例えば、少なくとも約96時間)の標準試験法D55 3099によるTOC酸化試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、同一期間のTOC酸化試験に供された比較組成物のKV40値を、少なくとも15%下回る(例えば、少なくとも20%下回る、少なくとも25%下回る、少なくとも30%下回る、少なくとも35%下回る、少なくとも40%下回る、少なくとも45%下回る、少なくとも50%下回る、少なくとも55%下回る、少なくとも60%下回る、少なくとも70%下回る、少なくとも80%下回る、又は少なくとも90%下回る;特に、少なくとも30%下回る、少なくとも35%下回る、少なくとも50%下回る、又は少なくとも80%下回る)約40℃での動粘度(KV40)の値の増加を呈することができる。この状況では、特定の期間での3,4-オキシピリドン含有(「本発明の」)組成物のKV40の増加は、その同一のSOT試料を基準して評価され、特定の期間での比較組成物のKV40の増加も、その同一のSOT試料を基準にして評価され、この表現のKV40の増加は、本発明のKV40差次的値と比較KV40差次的値との差異により近似される。また、この状況では、比較組成物は、(a)置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤のいずれか又は両方のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まず、任意選択で(b)置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール系抗酸化剤を、本発明の組成物と同一の質量比で含み、本発明の組成物中の置換されていてもよいジアリールアミン抗酸化剤、ヒンダードフェノール抗酸化剤、及び構造(I)の3,4-オキシピリジノンの量の合計と同一である、置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤の集合的な量を含む。
【0169】
なおまた更に、加えて又は代替的に、有利な実施形態では、約170℃で少なくとも4日間(例えば、少なくとも約96時間)の標準試験法D55 3099によるTOC酸化試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、TOC酸化試験の開始直前の同じ潤滑剤組成物(0時間;別名、SOT試料)のVI値を、最大で30%下回る(例えば、最大で25%下回る、最大で20%下回る、最大で15%下回る、又は最大で10%下回る;特に、最大で5%上回る、少なくとも10%下回る、又は少なくとも20%下回る)粘度指数(VI)の値の減少を呈するすることができる。
【0170】
なおまた更に、加えて又は代替的に、有利な実施形態では、約170℃で少なくとも4日間(例えば、少なくとも約96時間)の標準試験法D55 3099によるTOC酸化試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、同一期間のTOC酸化試験に供された比較組成物のVI値を、少なくとも15%下回る(例えば、少なくとも20%下回る、少なくとも25%下回る、少なくとも30%下回る、少なくとも35%下回る、少なくとも40%下回る、少なくとも45%下回る、少なくとも50%下回る、少なくとも55%下回る、少なくとも60%下回る、少なくとも70%下回る、少なくとも80%下回る、又は少なくとも90%下回る;特に、少なくとも30%下回る、少なくとも35%下回る、少なくとも50%下回る、又は少なくとも80%下回る)粘度指数(VI)の値の増加を呈することができる。この状況では、特定の期間での3,4-オキシピリドン含有(「本発明の」)組成物のVIの増加は、その同一のSOT試料を基準にして評価され、特定の期間での比較組成物のVIの増加も、その同一のSOT試料を基準にして評価され、この表現のVIの増加は、本発明のVI差次的値及び比較VI差次的値との差異により近似される。また、この状況では、比較組成物は、(a)置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤のいずれか又は両方のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まず、任意選択で(b)置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤を、本発明の組成物と同一の質量比で含み、本発明の組成物中の置換されていてもよいジアリールアミン抗酸化剤、ヒンダードフェノール抗酸化剤、及び構造(I)の3,4-オキシピリジノンの量の合計と同一である、置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤の集合的な量を含む。
【0171】
また更に、加えて又は代替的に、有利な実施形態では、可変容量ターボチャージャー(VGT)を有する大型排気ガス再循環(EGR)ディーゼルエンジンでの最大で約420時間の酸化試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、ディーゼルエンジン酸化試験の開始直前の同じ潤滑剤組成物(0時間、別名、SOT試料)のKV40値を、約360時間後に、最大で2cSt上回る(例えば、最大で1.8cSt上回る、最大で1.7cSt上回る、最大で1.6cSt上回る、最大で1.5cSt上回る、最大で1.4cSt上回る、最大で1.3cSt上回る、又は最大で1.2cSt上回る;特に最大で1.7cSt上回る、最大で1.5cSt上回る、又は最大で1.4cSt上回る)約40℃での動粘度(KV40)の値の増加を呈することができる。この状況では、KV40の減少は、負のKV40の増加とみなすことができ、例えば、約1cStのKV40の減少は、約-1cStのKV40の増加であると理解されるべきであり、従って、例えば最大で0.5cStであるKV40の増加の範囲に含まれることになる。
【0172】
その上なおまた更に、追加的又は代替的に、有利な実施形態では、可変容量ターボチャージャー(VGT)を有する大型排気ガス再循環(EGR)ディーゼルエンジン(Volvo(商標)T13エンジンなど)での最大で約420時間の酸化試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、同一の期間のディーゼルエンジン酸化試験に供された比較組成物のKV40値を、少なくとも336時間後に、少なくとも5%下回る(例えば、少なくとも10%下回る、少なくとも12%下回る、少なくとも13%下回る、少なくとも15%下回る、少なくとも20%下回る、少なくとも25%下回る、又は少なくとも30%下回る;特に、少なくとも10%下回る、少なくとも12%下回る、又は少なくとも13%下回る)、約40℃での動粘度(KV40)の値の増加を呈することができる。この状況では、比較組成物は、(a)置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤のいずれか又は両方のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まず、任意選択で(b)置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤を、本発明の組成物と同一の質量比で含み、本発明の組成物中の置換されていてもよいジアリールアミン抗酸化剤、ヒンダードフェノール抗酸化剤、及び構造(I)の3,4-オキシピリジノンの量の合計と同一である、置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤の集合的な量を含む。
【0173】
本明細書で言及されているように、本開示による潤滑剤及び/又は冷却剤組成物は、構造(I)の3,4-オキシピリドン、グループI、グループII、グループIII、グループIV、及び/又はグループV潤滑油ベースストックを含む(例えば、グループI、グループII、及び/又はグループIII潤滑油ベースストックを含む)ものなどの非水性媒体、並びに任意選択で1つ又は複数の(追加の)添加剤、例えば、耐摩耗化合物(例えば、ZDDPなどの亜鉛ベースリン含有化合物、油溶性又は油分散性モリブデン含有及び/又はタングステン含有化合物、両成分(i)(構造(III)の2つ以上の化合物)及び(ii)(構造(IV)の1つ又は複数の化合物)又はそれらの組合せを含む硫黄含有及びリン含有反応生成物)、有機摩擦調整剤などの摩擦調整剤、又はそれらの組合せを含んでいてもよい。そのような潤滑剤及び/又は冷却剤組成物は、有利には、耐摩耗相乗効果を呈することができる。耐摩耗性能と密接に関係しているのが摩擦性能である。従って、そのような潤滑剤及び/又は冷却剤組成物は、加えて又は代替的に、摩擦相乗効果を呈することができる。一部の状況では、望ましい耐摩耗及び/又は望ましい摩擦性能は、構造(I)の3,4-オキシピリドンを含むが、耐摩耗成分を実質的に含まず、摩擦調整剤を実質的に含まず、及び/又は有機摩擦調整剤を実質的に含まない組成物によってのみ達成することができる。
【0174】
耐摩耗及び/又は摩擦相乗効果は、任意の少なからぬ数の方法で明らかにすることができる。1つのそのような方法は、高周波往復動リグ(HFRR)耐摩耗/摩擦試験の実施を含んでいてもよい。HFRRデバイスは、英国ロンドンのPCS Instruments社から市販されており、典型的には、AUTOHFRソフトウェアを実行する(v2.0は、PCS4ユーザーマニュアル下での操作を表す)。このデバイスでは、上部標本として直径約6mmのボールが使用され、このボールは、直径約10mm×厚さ約3mmのディスク形態の下部標本を、荷重が加えられた状態で往復運動する。ボール及びディスクは、AISI52100研磨鋼製である(試験前に防錆コーティングを除去しなければならない)。試験条件は以下の通りである:往復周波数約40Hz;ストローク長約1mm;適用負荷約400g;及び接触圧力約1GPa。試料は、約40℃~約140℃の範囲の温度で分析される。試料実行は、試料を約40℃で約1分間保持してから開始し、約5分間試験条件に供し、約5~15℃/分の勾配で更に約20℃上昇させ、その上昇した温度で約1分間保持し、このサイクルを約20℃ごとに約140℃まで繰り返し、その後温度を室温(約20~25℃)まで徐々に降下させる。このような条件下では、典型的には、摩耗痕が形成される。上部ボール標本の磨耗痕は、較正済みマイクロメーターを有する光学顕微鏡を使用して、ボールをホルダー内に配置して測定した。これは、本明細書では、平均摩耗痕直径(WSD、摩耗痕の最長の長さ及び最短の長さの単純平均に基づく)としてmm単位で報告した。下部ディスク標本の摩耗痕を、非接触干渉焦点走査法を使用し、ZeScope(商標)3D光学式表面形状計(米国アリゾナ州ツーソンのZemetrics Inc.社から市販されている)を使用して分析した。適正な較正を行うと、形状測定技法は、試験中にディスクから失われた物質を決定することにより摩耗量の測定を可能にすることができる。これを、本明細書では摩耗痕容積(WSV)としてmm3の単位で報告した。HFRRデバイスには(及びPCSデバイスには)、ボールとディスクとの間の平均摩擦係数を測定することができる圧電トランスデューサーが装備されている。本明細書で報告される平均摩耗痕直径、平均摩耗痕容積、及び平均摩擦係数は、別々のHFRR試験での少なくとも2つ又は少なくとも3つ(特に2つ又は3つ)の測定値の平均を表す。
【0175】
別のそのような方法は、電動摩擦B48試験の実施を含んでいてもよい。電動摩擦B48試験は、一連の温度にわたって及び一連のrpm速度にわたって行うことができ、様々なエンジン状態を総合的にシミュレートする。こうしたB48試験では、電気モーターが、ドライブシャフト及び任意選択のフライホイールを介してエンジンクランクシャフトに回転力を提供する。得られるトルクは、ドライブシャフトにインラインで取り付けられたトルク計により、少なからぬ数の定常状態エンジン速度及び流体温度設定値で測定及び記録することができる。次いで、こうしたトルク測定値を、標準試料及び/又は対照試料と比較することができる。異なる一連の運転設定値条件を、異なる排気駆動サイクルの所望の又は一般的な特徴に基づいて重み付け、補間、及び/又は組み合わせて、全体的燃費を近似することができる。各一連の運転設定値内で、より低い測定トルク値は、燃費の定量可能な増加と相関し、これは、標準試料又は対照試料と比べた向上パーセンテージ又は低下パーセンテージとして表すことができる。
【0176】
更に別のそのような方法は、シーケンスXタイミングチェーン摩耗試験の実施を含んでいてもよい。シーケンスXタイミングチェーン摩耗試験は、燃焼エンジンダイナモメーター潤滑剤試験であり、試験潤滑剤が、タイミングチェーン摩耗を抑制する(又は対照潤滑剤若しくは基準潤滑剤に対して低減する)能力を評価することができる。この試験方法はサイクル試験であり、合計実行時間は最大で約216時間であるが、任意選択で、必要に応じて更に長期間にわたって実行することができる。シーケンスXは、試験装置として水冷4サイクル直列シリンダー2.0リッターFord EccoTechエンジンで実行することができる。Fordエンジンには、デュアルオーバーヘッドカム、1シリンダー当たり4つのバルブ(吸気2つ、排気2つ)、及び直動機械式バケットリフターバルブトレイン設計が組み込まれている。タイミングチェーンは,各試験の前に交換される。試験条件に入る前に、約8時間の慣らしスケジュールが実施される。ASTM D8279は、標準的な方法を提供するが、その変法も企図される。タイミングチェーンは、取り付け前、慣らし運転後、及び/又は約24時間ごと、及び試験終了時に測定される。典型的には、試験シーケンスは、54回の試験サイクルで繰り返される。各サイクルは、下記の表に概説されている2つの段階で構成される。
【0177】
有利な実施形態では、約40℃~約140℃の温度で高周波往復動リグ(HFRR)に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物であって、ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まず、及び/又は構造(I)の3,4-オキシピリジノンのみを含み、ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤を含まない比較組成物の平均摩擦係数値を、少なくとも0.012下回る(例えば、少なくとも0.014下回る、少なくとも0.016下回る、少なくとも0.018下回る、又は少なくとも0.020下回る、特に少なくとも0.012下回る、少なくとも0.014下回る、又は少なくとも0.018下回る)、高温(例えば、約80℃から約140℃、約85℃~約140℃、約90℃~約140℃、約95℃~約140℃、又は約100℃~約140℃、特に約90℃から約140℃又は約100℃から約140℃)での平均摩擦係数値の減少を呈することができる。
【0178】
加えて又は代替的に、約140℃の温度での高周波往復動リグ(HFRR)に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、(i)同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物の摩耗痕空隙容積値を、少なくとも10%下回る(例えば、少なくとも15%下回る、少なくとも20%下回る、少なくとも25%下回る、少なくとも30%下回る、少なくとも35%下回る、少なくとも40%下回る、少なくとも45%下回る、少なくとも50%下回る、少なくとも55%下回る、少なくとも60%下回る、又は少なくとも65%下回る、特に、少なくとも15%下回る、少なくとも25%下回る、少なくとも50%下回る、又は少なくとも60%下回る)平均摩耗痕空隙容積の減少、並びに/又は(ii)同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物の摩耗痕直径値を、少なくとも9%下回る(例えば、少なくとも10%下回る、少なくとも12%下回る、少なくとも15%下回る、少なくとも18%下回る、少なくとも20%下回る、少なくとも22%下回る、又は少なくとも25%下回る、特に、少なくとも10%下回る、少なくとも12%下回る、少なくとも20%下回る、又は少なくとも25%下回る)平均摩耗痕直径の減少を呈することができ、比較組成物は、ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まず、及び/又は構造(I)の3,4-オキシピリジノンのみを含み、ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤を含まない。
【0179】
更に、加えて又は代替的に、約140℃の温度での高周波往復動リグ(HFRR)に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、(i)同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物の摩耗痕空隙容積値を、少なくとも10%下回る(例えば、少なくとも12%下回る、少なくとも14%下回る、少なくとも15%下回る、少なくとも16%下回る、少なくとも18%下回る、少なくとも20%下回る、又は少なくとも22%下回る、特に、少なくとも12%下回る、少なくとも15%下回る、又は少なくとも20%下回る)平均摩耗痕空隙容積の減少、並びに/又は(ii)同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物の摩耗痕直径値を、少なくとも2.5%下回る(例えば、少なくとも3%下回る、少なくとも3.5%下回る、少なくとも5%下回る、少なくとも7.5%下回る、少なくとも10%下回る、少なくとも12.5%下回る、少なくとも15%下回る、又は少なくとも17.5%下回る、特に、少なくとも3%下回る、少なくとも3.5%下回る、少なくとも10%下回る、又は少なくとも15%下回る)平均摩耗痕直径値の減少を呈することができ、比較組成物は、有機摩擦調整剤のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まず、及び/又は構造(I)の3,4-オキシピリジノンのみを含み、有機摩擦調整剤を含まない。そのような実施形態では、潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、15:1~2.5:1、10:1~3:1、又は9:1~4:1、特に、10:1~3:1又は9:1~4:1の有機摩擦調整剤対構造(I)の3,4-オキシピリジノンの質量比を呈することができる。
【0180】
また更に、加えて又は代替的に、約40℃~約140℃の温度での高周波往復動リグ(HFRR)に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、0.080~0.115の、同一温度で同一時間のHFRRに供された比較組成物の平均摩擦係数値よりも低い平均摩擦係数値を呈することができ、比較組成物は、本発明の組成物中の有機摩擦調整剤及び構造(I)の3,4-オキシピリジノンの組合せ量と等しい量の有機摩擦調整剤のみを含む。そのような実施形態では、潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、9:1~1:1、8:1~4:3、又は5:1~3:2、特に、8:1~4:3又は5:1~3:2の有機摩擦調整剤対構造(I)の3,4-オキシピリジノンの質量比を呈することができる。
【0181】
また更に、加えて又は代替的に、約40℃~約140℃の温度での高周波往復動リグ(HFRR)に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、(i)同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物の平均摩擦係数値を、全ての温度で、少なくとも0.01下回る(例えば、少なくとも0.015下回る、少なくとも0.018下回る、少なくとも0.02下回る、少なくとも0.022下回る、少なくとも0.025下回る、又は少なくとも0.03下回る)、並びに(ii)同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物の平均摩擦係数値を、中~高温で(例えば、約70℃~約140℃、約75℃~約140℃、約80℃~約140℃、約85℃~約140℃、又は約90℃~約140℃;特に、約80℃~約140℃又は約90℃~約140℃)、少なくとも0.05下回る(例えば、少なくとも0.055下回る、少なくとも0.06下回る、少なくとも0.065下回る、又は少なくとも0.07下回る、特に、少なくとも0.0055下回る、少なくとも0.06下回る、又は少なくとも0.07下回る)平均摩擦係数値の減少を呈することができ、比較組成物は、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを実質的に含まず、摩擦調整剤も実質的に含まない。
【0182】
また更に、加えて又は代替的に、電動摩擦B48燃費試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を含まない同一の組成物に対して、少なくとも0.4%(例えば、少なくとも0.5%、少なくとも0.6%、少なくとも0.7%、又は少なくとも0.8%;特に少なくとも0.5%又は0.7%)の燃費向上を呈することができる。
【0183】
またなお更に、加えて又は代替的に、ASTM D8279による少なくとも216時間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、(i)同一期間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験に供された比較組成物の平均タイミングチェーン伸長値を、約72時間から約216時間の時点で、少なくとも15%下回る(例えば、少なくとも20%下回る、少なくとも25%下回る、少なくとも30%下回る、少なくとも35%下回る、少なくとも40%下回る、又は少なくとも45%下回る、特に少なくとも25%下回る、少なくとも30%下回る、又は少なくとも40%下回る)平均タイミングチェーン伸長値の減少、並びに/又は(ii)同一期間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験に供された比較組成物の平均タイミングチェーン伸長値を、約120時間の時点で、少なくとも30%下回る(例えば、少なくとも35%下回る、少なくとも40%下回る、少なくとも45%下回る、少なくとも50%下回る、又は少なくとも55%下回る、特に少なくとも40%下回る、少なくとも45%下回る、又は少なくとも55%下回る)平均タイミングチェーン伸長値の減少を呈することができ、比較組成物は、ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まない。
【0184】
本明細書で言及されているように、本開示による潤滑剤及び/又は冷却剤組成物は、構造(I)の3,4-オキシピリドン、並びにグループI、グループII、グループIII、グループIV、及び/又はグループV潤滑油ベースストックを含む(例えば、グループI、グループII、及び/又はグループIII潤滑油ベースストックを含む)ものなどの非水性媒体、並びに任意選択で1つ又は複数の(追加の)添加剤、例えば腐食防止剤(例えば、置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、トリヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤、又はそれらの組合せ)を含んでいてもよい。そのような潤滑剤及び/又は冷却剤組成物は、有利には、抗腐食相乗効果を呈することができる。抗腐食性能と密接に関係するのは、全酸価(TAN)の増加(又は高い絶対値)及び/又は全塩基価(TBN)の減少(又は低い絶対値)である。従って、そのような潤滑剤及び/又は冷却剤組成物は、加えて又は代替的に、抗腐食相乗効果を呈することができる。構造(I)の3,4-オキシピリジノンは、ある特定の状況において、ある特定のタイプの腐食(例えば、銅、鉛、スズ、及び/又は青銅、特に銅及び/又は鉛)を、場合によっては大幅に悪化させる可能性があるため、腐食の比較的わずかな増加でさえ又は腐食の比較的大きな増加の著しい緩和は、「相乗効果」とみなすことができる。一部の状況では、望ましい(銅及び/又は鉛)腐食性能は、構造(I)の3,4-オキシピリドンを含むが、腐食防止剤成分を実質的に含まない組成物によってのみ達成することができる。しかしながら、より多くの場合、許容可能な(銅及び/又は鉛)腐食性能は、構造(I)の3,4-オキシピリドンと、任意選択で他の成分を含んでいてもよいある特定の腐食防止剤(又はそれらのある特定の混合物)との特定の組合せにより達成することができる。
【0185】
その抗腐食相乗効果は、任意の少なからぬ数の方法で明らかにすることができる。1つのそのような方法は、高温腐食ベンチ試験(HTCBT)の実施を含んでいてもよい。HTCBTは、少なくとも銅及び鉛の場合(及び任意選択でスズの場合も)、ASTM D6594に従って行うことができ、この場合、銅及び鉛(及びまた必要に応じてスズ)クーポンを、約135℃に加熱された約100mLの組成液体試料に懸濁する。空気を約5L/分で供給し、約168時間にわたって種々の間隔で測定値を取り、液体試料中の銅及び鉛(及びまた任意選択でスズ)の濃度(質量ppmで表す)を決定し、こうした測定値を、加熱中の蒸発損失について補正する。ASTM D6594では様々条件下で実施されるが、約168時間にわたって約135℃に供した銅クーポンは、ASTM D130の尺度を使用して視覚的に格付けすることできる。ASTM D6594では指定されていないと思われるが、HTCBTを同じ条件下で拡張して、青銅の腐食を評価するための青銅クーポンを含めることもできる。
【0186】
別のそのような方法は、シーケンスVIIIエンジン試験の実施を含んでいてもよい。シーケンスVIIIエンジン試験では、定常運転中に(例えば、約3150rpmで)単気筒CLR評価エンジンの銅又は鉛ビッグエンドコネクティングロッドベアリングに組成物を曝露することにより、高温運転条件下でのせん断安定性と共に、銅及び鉛腐食制御能力について、組成物を評価する。4時間の慣らし運転及び1/2時間のフラッシュ後、エンジンを、一定速度、空気燃料比、及び燃料流量条件下で更に40時間運転する。このエンジン試験は、有利には、ASTM D6709に規定された条件に従って実施することができる。組成物でのベアリング質量損失(基準ベアリングに対して調整される)を基準組成物と比較して、調整されたベアリング質量損失(%単位)を得ることができ、組成物は、種々の間隔で分析することができ、試験終了時には、約100℃でのストリップ粘度(stripped viscosity)を測定することにより評価することができる。
【0187】
更に別のそのような方法は、酸化/粘度増加の状況において上記で言及されているような、可変容量ターボチャージャー(VGT)を有する大型排気ガス再循環(EGR)ディーゼルエンジンでの、少なくとも約360時間(及び任意選択で少なくとも約420時間)の酸化試験の実施を含んでいてもよい。こうした手順/条件下で、試験に供した組成物の全酸価(TAN)及び全塩基価(TBN)の任意選択の追加測定を、種々の関連する間隔で定期的に行うことができる。このようにして、TAN及びTBNの変化を経時的に評価し、参照組成物と比較することができる。
【0188】
更に別のそのような方法は、耐摩耗/摩擦の状況で上記に言及されている条件及び手順下でのシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験の実施を含んでいてもよい。ASTM D8279手順/条件下でさえ、試験に供した組成物の全酸価(TAN)及び全塩基価(TBN)の追加測定を、定期的に行うことができる(例えば、タイミングチェーン伸長を測定する際とほぼ同じ間隔で)。このようにして、TAN及びTBNの変化を経時的に評価し、参照組成物と比較することができる。
【0189】
更に別のそのような方法は、シーケンスIVBバルブトレイン摩耗試験の実施を含んでいてもよい。シーケンスIVBエンジンバルブトレイン摩耗試験は、バルブトレイン摩耗を低減する試験組成物の能力を評価する燃焼エンジン動力計潤滑剤試験である。この試験方法は、低温サイクル試験であり、合計実行時間は約200時間である。シーケンスIVB試験では、試験装置としてトヨタ2NR-FE水冷4サイクル直列シリンダー1.5リッターエンジンが使用され、このエンジンには、デュアルオーバーヘッドカム、1シリンダー当たり4つのバルブ(吸気2つ、排気2つ)、及び直動機械式バケットリフターバルブトレイン設計が組み込まれている。重要な試験部品(カムシャフト、直動機械式バケットリフター)は試験ごとに交換される。ロングブロック又はシリンダーヘッドが新しい部品に交換される度に、ケイ素(Si)パシフィケーション(pacification)のために、約95分間の慣らし運転スケジュール、続いて50時間のエージングスケジュールが実施される。シーケンスIVBバルブトレイン摩耗試験は、フラッシュアンドラン(flush-and-run)タイプの潤滑剤試験であり、実際の試験開始前に、1回の約6分間エンジン油系フラッシュ及び3回の約38分間エンジン油系フラッシュが実施される。試験シーケンスは、約24,000回の試験サイクルで繰り返される。各サイクルは、下記の表に概説されている4つの段階で構成される。

また、試験に供した組成物の全酸価(TAN)及び全塩基価(TBN)の任意選択の追加測定を、種々の関連する間隔で定期的に行うことができる。このようにして、TAN及びTBNの変化を経時的に評価し、参照組成と比較することができ、それにより、金属(例えば、銅及び/又は鉛)腐食の相対的可能性に関して情報を得ることができる。
【0190】
有利な実施形態では、ASTM D6594に従って約135℃での高温腐食ベンチ試験(HTCBT)に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、40ppm以下のCu(例えば、35ppm以下のCu、30ppm以下のCu、25ppm以下のCu、23ppm以下のCu、20ppm以下のCu、18ppm以下のCu、又は15ppm以下のCu;特に、40ppm以下のCu、25ppm以下のCu、又は20ppm以下のCu)の約168時間後の溶解銅レベル;及び150ppm以下のPb(例えば、140ppm以下のPb、130ppm以下のPb、120ppm以下のPb、110ppm以下のPb、100ppm以下のPb、又は90ppm以下のPb;特に140ppm以下のPb、130ppm以下のPb、又は100ppm以下のPb)の168時間後の溶解鉛レベルを呈することができる。一部のそのような実施形態では、潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、(i)トリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤、(ii)置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤及び/又は置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、(iii)無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、及びC2~C6ジアルキレングリコールジエステルの1つ若しくは複数;又は(iv)それらの任意の組合せを更に含んでいてもよい。しかしながら、他のそのような実施形態では、潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、以下のもの:置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、及びトリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤をいずれも実質的に含んでいなくともよい。
【0191】
加えて又は代替的に、ASTM D6709によるシーケンスVIIIエンジン試験(例えば、銅又は鉛ベアリングを含む)に供されると、2つ以上の腐食防止剤を含む(例えば、トリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤、及び置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤又は置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤のいずれかを含む)本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、(a)同一試験条件下での比較組成物の調整されたベアリング質量損失を、-7%~+70%下回る(例えば、-7%~+60%下回る、-7%~+55%下回る、-7%~+50%下回る、-7%~+45%下回る、-7%~+40%下回る、-5%~+70%下回る、-5%~+60%下回る、-5%~+55%下回る、-5%~+50%下回る、5%~+45%下回る、-5%~+40%下回る、-3%~+70%下回る、3%~+60%下回る、-3%~+55%下回る、-3%~+50%下回る、3%~+45%下まわる、又は-3%~+40%下まわる;特に、-5%~+60%下回る、-5%~+50%下回る、又は-3%~+50%下回る)調整されたベアリング質量損失、並びに/又は(b)同一試験条件下での比較組成物の約100℃でのストリップ粘度を、5%以下上回る(例えば、4.5%以下上回る、4%以下上回る、3.5%以下上回る、3%以下上回る、2.5%以下上回る、又は2%以下上回る;特に、3%以下上回るか又は2.5%以下上回る)、約100℃でのストリップ粘度を呈することができ、比較組成物は、構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を実質的に含まず、2つ以上の腐食防止剤をいずれも実質的に含まない(例えば、トリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤を実質的に含まず、置換されいてもよいトリアゾール腐食防止剤又は置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤をいずれも実質的に含まない)。こうした状況では、試料の負のベアリング質量損失は、比較試料と比べたベアリング質量増加を表し、試料の負のストリップ粘度増加は、比較試料と比べたストリップ粘度減少を表すことが理解されるべきである。
【0192】
更に、加えて又は代替的に、可変容量ターボチャージャー(VGT)を有する大型排気ガス再循環(EGR)ディーゼルエンジンでの少なくとも約360時間の酸化試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、(a)同一期間のディーゼルエンジン酸化試験に供された比較組成物のTAN値を、少なくとも20%下回る(例えば、少なくとも25%下回る、少なくとも30%下回る、少なくとも35%下回る、少なくとも40%下回る、少なくとも45%下回る、又は少なくとも50%を下回る;特に、少なくとも25%下回る、少なくとも35%下回る、又は少なくとも40%下回る)、ASTM D664に従って測定した、試験終了時のTAN値の減少、並びに/或いは(b)(i)同一期間のディーゼルエンジン酸化試験に供された比較組成物のTBN値を、0.9mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る(例えば、0.8mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.7mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.6mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.5mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.4mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、又は0.3mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る;特に、0.7mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る又は0.5mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る)、ASTM D4739に従って測定した、試験終了時のTBN値の差;(b)(ii)同一期間のディーゼルエンジン酸化試験に供された比較組成物のTBN値を、1.5mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る(例えば、1.3mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、1.2mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、1.1mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、1.0mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.9mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、又は0.8mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る;特に、1.2mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、1.0mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、又は0.9mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る)、ASTM D4739に従って測定した、試験中の任意の時点でのTBN値に差;又は(b)(iii)(b)(i)及び(b)(ii)の両方を呈することができ、比較組成物は、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを実質的に含まないが、それ以外は潤滑剤組成物と同一である。一部のそのような実施形態では、潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、以下のもの:置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、及びトリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤をいずれも実質的に含んでいなくともよい。
【0193】
また更に、加えて又は代替的に、ASTM D8279に従って、少なくとも216時間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、(a)同一期間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験に供された比較組成物のTAN値を、少なくとも0.8mg KOH/g下回る(例えば、少なくとも0.9mg KOH/g下回る、少なくとも1.0mg KOH/g下回る、少なくとも1.1mg KOH/g下回る、少なくとも1.2mg KOH/g下回る、少なくとも1.3mg KOH/g下回る、少なくとも1.4mg KOH/g下回る、又は1.5mg KOH/g下回る;特に、少なくとも0.8mg KOH/g下回るか又は少なくとも1.0mg KOH/g下回る)、約120時間~約216時間(又は約144時間~約216時間)の時点の、ASTM D664に従って測定されるTAN値の減少;並びに/或いは(b)(i)同一期間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験に供された比較組成物のTBN値を、0.9mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る(例えば、0.8mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.7mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.6mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.5mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.4mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、又は0.3mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る;特に、0.7mg KOH/g以下上回るか若しくは下回るか又は0.5mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る)、ASTM D4739に従って測定した、試験終了時のTBN値の差;(b)(ii)同一期間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験に供された比較組成物のTBN値を、1.5mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、1.3mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、1.2mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、1.1mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、1.0mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.9mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、又は0.8mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る;特に、1.2mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、1.0mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、又は0.9mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、ASTM D4739に従って測定した、試験中の任意の時点でのTBN値の差;又は(b)(iii)(b)(i)及び(b)(ii)の両方を呈することができ、比較組成物は、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを実質的に含まないが、それ以外は潤滑剤組成物と同一である。一部のそのような実施形態では、潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、以下のもの:置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、及びトリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤をいずれも実質的に含んでいなくともよい。
【0194】
なお更に、加えて又は代替的に、ASTM D8350に従って、約200時間のシーケンスIVBバルブトレイン摩耗試験に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、(a)同一期間のシーケンスIVBバルブトレイン摩耗試験に供された比較組成物のTAN値を、少なくとも0.9mg KOH/g下回る(例えば、少なくとも1.0mg KOH/g下回る、少なくとも1.1mg KOH/g下回る、少なくとも1.2mg KOH/g下回る、少なくとも1.3mg KOH/g下回る、少なくとも1.4mg KOH/g下回る、1.5mg KOH/g下回る、又は少なくとも1.6mg KOH/g下回る;特に、少なくとも1.0mg KOH/g下回る、少なくとも1.2mg KOH/g下回る、又は少なくとも1.4mg KOH/g下回る)、少なくとも約175時間の時点の、ASTM D664に従って測定されるTAN値の減少;並びに/或いは(b)(i)同一期間のシーケンスIVBバルブトレイン摩耗試験に供された比較組成物のTBN値を、0.9mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る(例えば、0.8mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.7mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.6mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.5mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.4mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、又は0.3mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る;特に、0.7mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る又は0.5mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る)、ASTM D4739に従って測定した、試験終了時のTBN値の差;(b)(ii)同一期間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験に供された比較組成物のTBN値を、1.5mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る(1.3mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、1.2mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、1.1mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、1.0mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、0.9mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、又は0.8mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る;特に、1.2mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、1.0mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、又は0.9mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、ASTM D4739に従って測定した、試験中の任意の時点でのTBN値の差;又は(b)(iii)(b)(i)及び(b)(ii)の両方を呈することができ、比較組成物は、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを実質的に含まないが、それ以外は潤滑剤組成物と同一である。一部のそのような実施形態では、潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、以下のもの:置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、及びトリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤をいずれも実質的に含んでいなくともよい。
【0195】
なお更に、加えて又は代替的に、(a)可変容量ターボチャージャー(VGT)を有する大型排気ガス再循環(EGR)ディーゼルエンジンでの少なくとも約360時間(しかしながら約420時間以下)の酸化試験、(b)ASTM D8279による、少なくとも約168時間(特に、少なくとも約216時間;しかしながら約420時間未満)のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験、及び/又はASTM D8350による、約200時間のシーケンスIVBバルブトレイン摩耗試験の1つ又は複数に供されると、本開示による3,4-オキシピリドン化合物を含む潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、同一期間の1つ又は複数の試験に供された比較組成物のTAN値を、少なくとも8%下回る(例えば、9%下回る、少なくとも10%下回る、少なくとも12%下回る、少なくとも14%下回る、少なくとも15%下回る、少なくとも16%下回る、少なくとも18%下回る、又は少なくとも20%下回る;特に少なくとも10%下回るか又は少なくとも12%下回る)及び/又は少なくとも0.5mg KOH/g下回る(例えば、少なくとも0.6mg KOH/g下回る、少なくとも0.7mg KOH/g下回る、少なくとも0.8mg KOH/g下回る、少なくとも0.9mg KOH/g下回る、少なくとも1.0mg KOH/g下回る、少なくとも1.1mg KOH/g下回る、少なくとも1.2mg KOH/g下回る、少なくとも1.3mg KOH/g下回る、又は少なくとも1.5mg KOH/g下回る;特に、少なくとも0.7mg KOH/g下回る、少なくとも0.9mg KOH/g下回る、又は少なくとも1.0mg KOH/g下回る)、ASTM D664に従って測定した、TAN-TBNクロスオーバー後から試験終了までのある時点でのTAN値の減少を呈することができ、比較組成物は、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを実質的に含まないが、それ以外は潤滑剤組成物と同一である。そのような実施形態では、「TAN-TBNクロスオーバー」は、ASTM D4739に従って測定した、潤滑剤組成物及び比較組成物の両方のTBN値が、潤滑剤組成物及び比較組成物の両方のTAN値を、それぞれ少なくとも1%(例えば、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、又は少なくとも5%;特に、少なくとも3%、又は少なくとも5%)超えたが、試験開始時(0時間)では、両方のTAN値は、両方のTBN値を少なくとも1%(例えば、少なくとも2%、少なくとも3%、少なくとも4%、又は少なくとも5%;特に少なくとも3%又は少なくとも5%)超えていた、試験中の時点を表す。一部のそのような実施形態では、潤滑剤及び/又は冷却剤配合物は、以下のもの:置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、及びトリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤をいずれも実質的に含んでいなくともよい。
【0196】
追加の実施形態
加えて又は代替的に、本開示は、以下の実施形態の1つ又は複数を含んでいてもよい。
【0197】
実施形態A1.非水性媒体、及び構造(I):
【化21】
(I)
の3,4-オキシピリジノン化合物を含む組成物であって、
式中、
各Aは、個々に、酸素原子、硫黄原子、オキシメチル(-CH2-O-)部分、又はチオメチル(-CH2-S-)部分であり、
1は、水素;アンモニウムイオン;C1~C6モノアルキルアンモニウムイオン;C1~C6ジアルキルアンモニウムイオン;C1~C6トリアルキルアンモニウムイオン;C1~C6テトラアルキルアンモニウムイオン;C1~C6モノアルキルシリル部分;C1~C6ジアルキルシリル部分;C1~C6トリアルキルシリル部分;置換されていてもよいアリール、アルキル、アルカリル、若しくはアラルキルスルホニル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルスルフィド;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオエーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エステル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオエステル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20アシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20チオアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルオキシアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルオキシチオアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルチオカルボニル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルチオ-チオアシル部分;アミド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状環式C1~C20部分;チオアミド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ケトン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオケトン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオアルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;メルカプタン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;1~20個の炭素原子、少なくとも1つの窒素原子、並びに任意選択で少なくとも1つの硫黄及び/若しくは酸素原子を含む、非イオン性の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは(ヘテロ)環状部分;エーテル若しくはチオエーテルとしてその環窒素にメタ位で接続されている別の3,4-オキシピリジノン;又はそれらの組合せであり、
2は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アミン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せであり、
3は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C6~C24ヒドロカルビル部分;又はそれらの組合せであり、
4は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アミン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せであり、
5は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ヒドロキシル化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C6部分;R1-A-部分;又はそれらの組合せであり、
或いは代替的に、R1及びR2、R2及びR3、R3及びR4、並びにR4及びR5の1つ又は複数は、一緒になって1つ又は複数の(ヘテロ)環式環を形成してもよく、
ただし、R1及びR3は共に水素ではない、組成物。
【0198】
実施形態A2.非水性媒体は、グループI、グループII、グループIV、及び/又はグループV潤滑油ベースストックを含む、実施形態A1の組成物。
【0199】
実施形態A3.
全てのAは酸素原子であり、
1は、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;エーテルとしてその環窒素にメタ位で接続されている別の3,4-オキシピリジノン;又はそれらの組合せであり、
2は、水素;直鎖状、分岐状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;又はそれらの組合せであり、
3は、直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C8~C20ヒドロカルビル部分;反応オレフィン、水素化共役ジエン、若しくはそれらの組合せを含む反復単位を含むオリゴマー及び/若しくはポリマー部分であり、反復単位の少なくとも1つは、任意選択でスペーサーにより環窒素に付着しており、オリゴマー及び/若しくはポリマー部分の数平均分子量は、400g/mol~8000g/molである、オリゴマー及び/若しくはポリマー部分;又はそれらの組合せであり、
4は、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;又はそれらの組合せであり、
5は、水素;R1-A-部分;又はそれらの組合せであり、
或いは、R4及びR5は、一緒になって3~12個の炭素を含み、(ヘテロ)環式環構造を形成する、
実施形態A1又は実施形態A2の組成物。
【0200】
実施形態A4.カルシウム含有及び/又はマグネシウム含有清浄剤、無灰分散剤、腐食防止剤、抗酸化剤、摩擦調整剤、耐摩耗剤、消泡剤、粘度調整剤、流動点降下剤、粘着付与剤、抗乳化剤、極圧剤、シール膨潤剤(seal swell agent)、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの潤滑剤添加剤を更に含む、実施形態A1~A3のいずれかに記載の組成物。
【0201】
実施形態A5.少なくとも1つの潤滑剤添加剤は、置換されていてもよいジアリールアミン抗酸化剤、ヒンダードフェノール抗酸化剤、又は両方を含む、実施形態A4に記載の潤滑剤組成物。
【0202】
実施形態A6.構造(I)の3,4-オキシピリジノン対置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤の合計の質量比は、10:1~1:10である、実施形態A5に記載の潤滑剤組成物。
【0203】
実施形態A7.少なくとも1つの潤滑剤添加剤は、ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤、有機摩擦調整剤、モリブデン含有摩擦調整剤、又はそれらの組合せ;及び置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、トリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤、又はそれらの組合せの1つ又は複数を含む、実施形態A4~A6のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物。
【0204】
実施形態A8.少なくとも1つの潤滑剤添加剤は、マルチアーム星形粘度調整剤、オレフィンコポリマー粘度調整剤、水素化ジエンブロックコポリマー粘度調整剤、ポリスチレンコポリマー粘度調整剤、ポリ(メタ)アクリレート粘度調整剤、ポリ(フマル酸ジアルキル)ベース粘度調整剤、ポリ(酢酸ビニル)などのポリ(ビニルアシルエステル)ベース粘度調整剤、又はそれらの組合せ若しくはコポリマーを含む、実施形態A4~A7のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物。
【0205】
実施形態A9.鉄キレート化により酸化触媒作用を妨害するのに効果的な量の、実施形態A1~A8のいずれか1つの3,4-オキシピリジノン組成物を添加することにより、又はその複合体若しくは反応生成物を形成することにより、非水性媒体を含む組成物の粘度増加を抑制及び/又は緩和するための方法。
【0206】
実施形態A10.例えば、鉄キレート化により酸化触媒作用を効果的に妨害することにより、前記組成物を含む潤滑剤組成物の粘度増加を抑制及び/又は緩和するための、実施形態A1~A8のいずれか1つに記載の非水性3,4-オキシピリジノン含有組成物又はその複合体若しくは反応生成物の使用。
【0207】
実施形態A11.鉄キレート化により酸化触媒作用を妨害するのに効果的な量の、実施形態A1~A18のいずれか1つの3,4-オキシピリジノン組成物を添加することにより、又はその複合体若しくは反応生成物を形成することにより、非水性媒体を含む組成物の酸化安定性を向上させるための及び/又は酸化劣化の影響を緩和するための方法。
【0208】
実施形態A12.例えば、鉄キレート化により酸化触媒作用を効果的に妨害することにより、前記組成物を含む潤滑剤組成物の酸化劣化を改善させるための及び/又は粘度増加を緩和するための、実施形態A1~A8のいずれか1つに記載の非水性3,4-オキシピリジノン含有組成物又はその複合体若しくは反応生成物の使用。
【0209】
実施形態A13.構造(I)の3,4-オキシピリジノン及び置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤のいずれか又は両方を含む潤滑剤組成物は、約150℃で少なくとも200時間(例えば、約216時間及び/又は約240時間)のCEC L-109酸化試験に供されると、
CEC L-109酸化試験の開始直前(0時間)の同じ潤滑剤組成物のKV100値を最大で40%上回り、
同一期間のCEC L-109酸化試験に供された比較組成物のKV100値を少なくとも30%下回る、
約100℃での動粘度(KV100)の値の増加を呈し、
比較組成物は、
(a)置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤のいずれか又は両方のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まず、
(b)置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤を潤滑剤組成物と同一の質量比で含み、潤滑剤組成物中の置換されていてもよいジアリールアミン、ヒンダードフェノール抗酸化剤、及び構造(I)の3,4-オキシピリジノンの量の合計と同一である、置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤の集合的な量を含む、
実施形態A5~A8のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態A9若しくは実施形態A11に記載の方法、又は実施形態A10若しくは実施形態A12に記載の使用。
【0210】
実施形態A14.構造(I)の3,4-オキシピリジノン及び置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤のいずれか又は両方(及び任意選択で更にマグネシウム清浄剤)を含む潤滑剤組成物は、約150℃で少なくとも200時間(例えば、約216時間及び/又は約240時間)のCEC L-109酸化試験に供されると、
CEC L-109酸化試験の開始直前(0時間)の同じ潤滑剤組成物のKV100値を最大で30%上回り、
同一期間のCEC L-109酸化試験に供された比較組成物のKV100値を少なくとも12%下回る、
約100℃での動粘度(KV100)の値の増加を呈し、
比較組成物は、
(a)置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤のいずれか又は両方のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含んでおらず、
(b)置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤を潤滑剤組成物と同一の質量比で含み、潤滑剤組成物中の置換されていてもよいジアリールアミン、ヒンダードフェノール抗酸化剤、及び構造(I)の3,4-オキシピリジノンの量の合計と同一である、置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤の集合的な量を含む、
実施形態A5~A8及びA13のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態A9、A11、及びA13のいずれか1つに記載の方法、又は実施形態A10、A12、及びA13のいずれか1つに記載の使用。
【0211】
実施形態A15.構造(I)の3,4-オキシピリジノン(任意選択で、潤滑剤組成物の質量に基づき0.25質量%~1.3質量%の量の)及び置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードアミンフェノール抗酸化剤のいずれか又は両方を含む潤滑剤組成物は、可変容量ターボチャージャー(VGT)を有する大型排気ガス再循環(EGR)ディーゼルエンジンでの最大で420時間の酸化試験に供されると、
約360時間後に、ディーゼルエンジン酸化試験の開始直前(0時間)の同じ潤滑剤組成物のKV40値を最大で20cSt上回り、
少なくとも324時間後に、同一期間のディーゼルエンジン酸化試験に供された比較組成物のKV40値を少なくとも15%下回る、
約40℃での動粘度(KV40)の値の増加を呈し、
比較組成物は、置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤の両方のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まない、
実施形態A6~A8及びA13~A14のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態A9、A11、及びA13~A14のいずれか1つに記載の方法、又は実施形態A10及びA12~A14のいずれか1つに記載の使用。
【0212】
実施形態A16.構造(I)の3,4-オキシピリジノン及び置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤のいずれか又は両方を含む潤滑剤組成物は、可変容量ターボチャージャー(VGT)を有する大型排気ガス再循環(EGR)ディーゼルエンジンでの最大で420時間の酸化試験に供されると、
約360時間後に、ディーゼルエンジン酸化試験の開始直前(0時間)の同じ潤滑剤組成物のKV40値を最大で1.5cSt上回り、
少なくとも336時間後に、同一期間のディーゼルエンジン酸化試験に供された比較組成物のKV40値を少なくとも10%下回る、
約40℃での動粘度(KV40)の値の増加を更に呈し、
比較組成物は、置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤の両方のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まない、
実施形態A15に記載の潤滑剤組成物、方法、又は使用。
【0213】
実施形態B1.非水性媒体及び構造(I):
【化22】
(I)
の3,4-オキシピリジノン化合物を含む組成物であって、
式中、
各Aは、個々に、酸素原子、硫黄原子、オキシメチル(-CH2-O-)部分、又はチオメチル(-CH2-S-)部分であり、
1は、水素;アンモニウムイオン;C1~C6モノアルキルアンモニウムイオン;C1~C6ジアルキルアンモニウムイオン;C1~C6トリアルキルアンモニウムイオン;C1~C6テトラアルキルアンモニウムイオン;C1~C6モノアルキルシリル部分;C1~C6ジアルキルシリル部分;C1~C6トリアルキルシリル部分;置換されていてもよいアリール、アルキル、アルカリル、若しくはアラルキルスルホニル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルスルフィド;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオエーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エステル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオエステル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20アシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20チオアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルオキシアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルオキシチオアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルチオカルボニル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルチオ-チオアシル部分;アミド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状環式C1~C20部分;
チオアミド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ケトン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオケトン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオアルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;メルカプタン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;1~20個の炭素原子、少なくとも1つの窒素原子、並びに任意選択で少なくとも1つの硫黄及び/若しくは酸素原子を含む、非イオン性の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは(ヘテロ)環状部分;エーテル若しくはチオエーテルとしてその環窒素にメタ位で接続されている別の3,4-オキシピリジノン;又はそれらの組合せであり、
2は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アミン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せであり、
3は、任意選択でスペーサーを有する、1つ又は複数の反復単位にペンダントされているオリゴマー及び/又はポリマー部分であり、オリゴマー及び/又はポリマー部分は、400g/mol~300000g/molの数平均分子量を有し、
4は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アミン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せであり、
5は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ヒドロキシル化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C6部分;R1-A-部分;又はそれらの組合せであり、
或いは代替的に、R1及びR2並びにR4及びR5の一方又は両方は、一緒になって1つ又は複数の(ヘテロ)環式環を形成してもよい、
組成物。
【0214】
実施形態B2.非水性媒体は、グループI、グループII、グループIV、及び/又はグループV潤滑油ベースストックを含む、実施形態B1の組成物。
【0215】
実施形態B3.
全てのAは酸素原子であり、
1は、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;エーテルとしてその環窒素にメタ位で接続されている別の3,4-オキシピリジノン;又はそれらの組合せであり、
2は、水素;直鎖状、分岐状、及び/又は環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/又は環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/又は環状C1~C12部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/又は環状C1~C12部分;又はそれらの組合せであり、
3は、反応オレフィン、水素化共役ジエン、又はそれらの組合せを含む反復単位を含むオリゴマー及び/又はポリマー部分であり、反復単位の少なくとも1つは、任意選択でスペーサーにより環窒素に付着しており、オリゴマー及び/又はポリマー部分の数平均分子量は、700g/mol~30000g/molであり、
4は、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;又はそれらの組合せであり、
5は、水素;R1-A-部分;又はそれらの組合せであり、
或いは、R4及びR5は一緒になって3~12個の炭素を含み、(ヘテロ)環式環構造を形成する、
実施形態B1又は実施形態B2の組成物。
【0216】
実施形態B4.カルシウム含有及び/又はマグネシウム含有清浄剤、無灰分散剤、腐食防止剤、抗酸化剤、摩擦調整剤、耐摩耗剤、消泡剤、粘度調整剤、流動点降下剤、粘着付与剤、抗乳化剤、極圧剤、シール膨潤剤、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの潤滑剤添加剤を更に含む、実施形態B1~B3のいずれか1つに記載の組成物。
【0217】
実施形態B5.少なくとも1つの潤滑剤添加剤は、置換されていてもよいジアリールアミン抗酸化剤、ヒンダードフェノール抗酸化剤、又は両方を含む、実施形態B4に記載の潤滑剤組成物。
【0218】
実施形態B6.構造(I)の3,4-オキシピリジノン(3,4-オキシピリジノン環+任意選択のスペーサーのみに基づき、接続されたオリゴマーおよび/またはポリマー部分は含まない)対置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤の合計の質量比は、10:1~1:10又は5:1~1:5である、実施形態B5に記載の潤滑剤組成物。
【0219】
実施形態B7.少なくとも1つの潤滑剤添加剤は、
ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤、
有機摩擦調整剤、モリブデン含有摩擦調整剤、若しくはそれらの組合せ、
置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、トリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤、若しくはそれらの組合せ、及び/或いは
マルチアーム星形粘度調整剤、オレフィンコポリマー粘度調整剤、水素化ジエンブロックコポリマー粘度調整剤、ポリスチレンコポリマー粘度調整剤、ポリ(メタ)アクリレート粘度調整剤、ポリ(フマル酸ジアルキル)ベース粘度調整剤、ポリ(ビニルアシルエステル)ベース粘度調整剤、又はそれらの組合せ若しくはコポリマー
を含む、実施形態B4~B6のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物。
【0220】
実施形態B8.少なくとも1つの潤滑剤添加剤は、モリブデン含有摩擦調整剤を含まない、実施形態B4~B7のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物。
【0221】
実施形態B9.鉄キレート化により酸化触媒作用を妨害するのに効果的な量の、実施形態B1~B8のいずれか1つの3,4-オキシピリジノン組成物を添加することにより、又はその複合体若しくは反応生成物を形成することにより、非水性媒体を含む組成物の粘度増加を抑制及び/又は緩和するための方法。
【0222】
実施形態B10.例えば、鉄キレート化により酸化触媒作用を効果的に妨害することにより、前記組成物を含む潤滑剤組成物の粘度増加を抑制及び/又は緩和するための、実施形態B1~B8のいずれか1つに記載の非水性3,4-オキシピリジノン含有組成物又はその複合体若しくは反応生成物の使用。
【0223】
実施形態B11.鉄キレート化により酸化触媒作用を妨害するのに効果的な量の、実施形態B1~B8のいずれか1つの3,4-オキシピリジノン組成物を添加することにより、又はその複合体若しくは反応生成物を形成することにより、非水性媒体を含む組成物の酸化安定性を向上させるための及び/又は酸化劣化の影響を緩和するための方法。
【0224】
実施形態B12.例えば、鉄キレート化により酸化触媒作用を効果的に妨害することにより、前記組成物を含む潤滑剤組成物の酸化劣化を改善させるための及び/又は粘度増加を緩和するための、実施形態B1~B8のいずれか1つに記載の非水性3,4-オキシピリジノン含有組成物又はその複合体若しくは反応生成物の使用。
【0225】
実施形態B13.構造(I)の3,4-オキシピリジノン及び置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤のいずれか又は両方(並びに任意選択で更にマグネシウム清浄剤及び/又はサリシレート清浄剤)を含む潤滑剤組成物は、約150℃で少なくとも200時間(例えば、約216時間及び/又は約240時間)のCEC L-109酸化試験に供されると、
CEC L-109酸化試験の開始直前(0時間)の同じ潤滑剤組成物のKV100値を最大で40%上回り、
同一期間のCEC L-109酸化試験に供された比較組成物のKV100値を少なくとも30%下回る、
約100℃での動粘度(KV100)値の増加を呈し、
比較組成物は、置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤のいずれか又は両方のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まない、
実施形態B5~B8のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態B9若しくは実施形態B11に記載の方法、又は実施形態B10若しくは実施形態B12に記載の使用。
【0226】
実施形態C1.
グループI、グループII、グループIII、グループIV、及び/又はグループV潤滑油ベースストック、
構造(I):
【化23】
(I)
の3,4-オキシピリジノン化合物を含む潤滑剤組成物であって、
式中、
各Aは、個々に、酸素原子、硫黄原子、オキシメチル(-CH2-O-)部分、又はチオメチル(-CH2-S-)部分であり、
1は、水素;アンモニウムイオン;C1~C6モノアルキルアンモニウムイオン;C1~C6ジアルキルアンモニウムイオン;C1~C6トリアルキルアンモニウムイオン;C1~C6テトラアルキルアンモニウムイオン;C1~C6モノアルキルシリル部分;C1~C6ジアルキルシリル部分;C1~C6トリアルキルシリル部分;置換されていてもよいアリール、アルキル、アルカリル、若しくはアラルキルスルホニル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルスルフィド;
直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオエーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エステル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオエステル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20アシル部分;
直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20チオアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルオキシアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルオキシチオアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルチオカルボニル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルチオ-チオアシル部分;アミド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状環式C1~C20部分;
チオアミド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ケトン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオケトン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオアルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;メルカプタン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;
ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;1~20個の炭素原子、少なくとも1つの窒素原子、並びに任意選択で少なくとも1つの硫黄及び/若しくは酸素原子を含む、非イオン性の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは(ヘテロ)環状部分;エーテル若しくはチオエーテルとしてその環窒素にメタ位で接続されている別の3,4-オキシピリジノン;又はそれらの組合せであり、
2は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アミン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せであり、
3は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C6~C24ヒドロカルビル部分;又はそれらの組合せであり、
4は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アミン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せであり、
5は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ヒドロキシル化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C6部分;R1-A-部分;又はそれらの組合せであり、
或いは代替的に、R1及びR2、R2及びR3、R3及びR4、並びにR4及びR5の1つ又は複数は、一緒になって1つ又は複数の(ヘテロ)環式環を形成してもよく、
ただし、R1及びR3は共に水素ではなく、
ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤、有機摩擦調整剤、若しくは両方を含むか、又は
有機摩擦調整剤を実質的に含まない(及び任意選択で摩擦調整剤を実質的に含まない)かのいずれかである、
潤滑剤組成物。
【0227】
実施形態C2.潤滑油ベースストックは、グループI、グループII、及び/又はグループIII潤滑油ベースストックを含む、実施形態C1の組成物。
【0228】
実施形態C3.
全てのAは酸素原子であり、
1は、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;エーテルとしてその環窒素にメタ位で接続されている別の3,4-オキシピリジノン;又はそれらの組合せであり、
2は、水素;直鎖状、分岐状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;又はそれらの組合せであり、
3は、直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C8~C20ヒドロカルビル部分であり、
4は、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;又はそれらの組合せであり、
5は、水素;R1-A-部分;又はそれらの組合せであり、
或いは、R4及びR5は、一緒になって3~12個の炭素を含み、(ヘテロ)環式環構造を形成する、
実施形態C1又は実施形態C1の組成物。
【0229】
実施形態C4.カルシウム含有及び/又はマグネシウム含有清浄剤、無灰分散剤、腐食防止剤、抗酸化剤、摩擦調整剤、追加の耐摩耗剤、消泡剤、粘度調整剤、流動点降下剤、粘着付与剤、抗乳化剤、極圧剤、シール膨潤剤、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの追加の潤滑剤添加剤を更に含む、実施形態C1~C3のいずれか1つに記載の組成物。
【0230】
実施形態C5.少なくとも1つの潤滑剤添加剤は、
置換されていてもよいジアリールアミン抗酸化剤、ヒンダードフェノール抗酸化剤、若しくは両方を含み、両方が存在する場合、構造(I)の3,4-オキシピリジノン対置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤の合計の質量比は、10:1~1:10であり、
モリブデン含有摩擦調整剤を実質的に含まず、
置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、トリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤、若しくはそれらの組合せを含み、及び/或いは
マルチアーム星形粘度調整剤、オレフィンコポリマー粘度調整剤、水素化ジエンブロックコポリマー粘度調整剤、ポリスチレンコポリマー粘度調整剤、ポリ(メタ)アクリレート粘度調整剤、ポリ(フマル酸ジアルキル)ベース粘度調整剤、ポリ(ビニルアシルエステル)ベース粘度調整剤、又はそれらの組合せ若しくはコポリマーを含む、
実施形態C4に記載の潤滑剤組成物。
【0231】
実施形態C6.組成物に曝露されたパワートレイン表面の摩擦及び/又は磨耗を低減するための方法であって、ある量の構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を組み込むこと、又はその効果的な複合体若しくは反応生成物を形成することにより、実施形態C1~C5のいずれか1つの組成物を及び/又はパワートレイン表面で得ることを含み、組成物は、ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤、有機摩擦調整剤、又は両方を含む、方法。
【0232】
実施形態C7.前記組成物に曝露されたパワートレイン表面の摩擦及び/又は摩耗を低減するための、実施形態C1~C5のいずれか1つに記載の非水性3,4-オキシピリジノン含有組成物又はその複合体若しくは反応生成物の使用であって、組成物は、ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤、有機摩擦調整剤、又は両方を含む、使用。
【0233】
実施形態C8.組成物に曝露されたパワートレインの燃費を向上させるための方法であって、ある量の構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を組み込むこと、又はその効果的な複合体若しくは反応生成物を形成することにより、実施形態C1~C5のいずれか1つの組成物を及び/又はパワートレイン表面若しくはその付近で得ることを含み、組成物は、有機摩擦調整剤を含み、任意選択で、燃費は、電動摩擦B48試験に従って測定して、構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を含まない同一の組成物に対して、少なくとも0.5%燃費向上を示す、方法。
【0234】
実施形態C9.前記組成物に曝露された表面を有するパワートレインの燃費を向上させるための、実施形態C1~C5のいずれか1つに記載の非水性3,4-オキシピリジノン含有組成物又はその複合体若しくは反応生成物の使用であって、組成物は、有機摩擦調整剤を含み、任意選択で、燃費は、電動摩擦B48試験に従って測定して、構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を含まない同一の組成物に対して、少なくとも0.5%燃費向上を示す、使用。
【0235】
実施形態C10.構造(I)の3,4-オキシピリジノン及びジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤(及び任意選択で更にカルシウム清浄剤)を含む潤滑剤組成物は、約40℃~約140℃の温度での高周波往復動リグ(HFRR)供されると、同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物の平均摩擦係数値を少なくとも0.012下回る、高温での平均摩擦係数値の減少を呈し、比較組成物は、(a)ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まず、(b)構造(I)の3,4-オキシピリジノンのみを含み、ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤を含まず、高温は約90℃~約140℃である、実施形態C1~C5のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態C6若しくは実施形態C8に記載の方法、又は実施形態C7若しくは実施形態C9に記載の使用。
【0236】
実施形態C11.構造(I)の3,4-オキシピリジノン及びジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤(及び任意選択で更にカルシウム清浄剤)を含む潤滑剤組成物は、約140℃の温度での高周波往復動リグ(HFRR)に供されると、
同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物の平均摩耗痕空隙容積値を少なくとも15%下回る平均摩耗痕空隙容積値の減少;及び/又は
同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物の平均摩耗痕直径値を少なくとも10%下回る平均摩耗痕直径値の減少
を呈し、
比較組成物は、
(a)ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まず、
(b)構造(I)の3,4-オキシピリジノンのみを含み、ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤を含まない、
実施形態C1~C5及びC10のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態C6、C8、及びC10のいずれか1つに記載の方法、又は実施形態C7、C9、及びC10のいずれか1つに記載の使用。
【0237】
実施形態C12.構造(I)の3,4-オキシピリジノン及びジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤を含む潤滑剤組成物は、ASTM D8279による少なくとも216時間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験に供されると、
72時間~216時間の時点で、同一期間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験に供された比較組成物の平均タイミングチェーン伸長値を少なくとも25%下回る平均タイミングチェーン伸長値の減少;及び/又は
約120時間の時点で、同一期間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験に供された比較組成物の平均タイミングチェーン伸長値を少なくとも40%下回る平均タイミングチェーン伸長値の減少
を呈し、
比較組成物は、ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まない、
実施形態C1~C5及びC10~C11のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態C6、C8、及びC10~C11のいずれか1つに記載の方法、又は実施形態C7、C9、及びC10~C11のいずれか1つに記載の使用。
【0238】
実施形態C13.構造(I)の3,4-オキシピリジノン及び有機摩擦調整剤(任意選択で、有機摩擦調整剤対構造(I)の3,4-オキシピリジノンの質量比は、10:1~3:1であってもよい)を含む潤滑剤組成物は、約140℃の温度での高周波往復動リグ(HFRR)に供されると、
同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物の平均摩耗痕空隙容積値を少なくとも15%下回る平均摩耗痕空隙容積値の減少;及び/又は
同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物の平均摩耗痕直径値を少なくとも3.5%下回る平均摩耗痕直径値の減少
を呈し、
比較組成物は、
(a)有機摩擦調整剤のみを含み、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含まず、
(b)構造(I)の3,4-オキシピリジノンのみを含み、有機摩擦調整剤を含まない、
実施形態C1~C5及びC10~C12のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態C6、C8、及びC10~C12のいずれか1つに記載の方法、又は実施形態C7、C9、及びC10~C12のいずれか1つに記載の使用。
【0239】
実施形態C14.構造(I)の3,4-オキシピリジノン及び有機摩擦調整剤(任意選択で、有機摩擦調整剤対構造(I)の3,4-オキシピリジノンの質量比は、8:1~4:3であってもよい)を含む潤滑剤組成物は、約40℃~約140℃の温度での高周波往復動リグ(HFRR)に供されると、0.080~0.115の、同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物の平均摩擦係数値よりも低い平均摩擦係数値を呈し、比較組成物は、有機摩擦調整剤及び構造(I)の3,4-オキシピリジノンの組合せ量と等しい量の有機摩擦調整剤のみを含む、実施形態C1~C5及びC10~C13のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態C6、C8、及びC10~C13のいずれか1つに記載の方法、又は実施形態C7、C9、及びC10~C13のいずれか1つに記載の使用。
【0240】
実施形態C15.組成物に曝露されたパワートレイン表面の摩擦及び/又は磨耗を低減するための方法であって、ある量の構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を組み込むこと、又はその効果的な複合体若しくは反応生成物を形成することにより、実施形態C1~C5のいずれか1つの組成物を及び/又はパワートレイン表面で得ることを含み、任意選択で、約40℃から約140℃の温度での高周波往復動リグ(HFRR)に供されると、組成物は、
全ての温度において、同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物の平均摩擦係数値を少なくとも0.02下回り、
中~高温において、同一温度で同一期間のHFRRに供された比較組成物の平均摩擦係数値を少なくとも0.06下回り、中~高温は、約80℃~約140℃である、
平均摩擦係数値の減少を呈し、
比較組成物は、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを実質的に含まず、摩擦調整剤も実質的に含まない、方法
【0241】
実施形態D1.
グループI、グループII、グループIII、グループIV、及び/又はグループV潤滑油ベースストック、
構造(I):
【化24】
(I)
の3,4-オキシピリジノン化合物を含む潤滑剤組成物であって、
式中、
各Aは、個々に、酸素原子、硫黄原子、オキシメチル(-CH2-O-)部分、又はチオメチル(-CH2-S-)部分であり、 R1は、水素;アンモニウムイオン;C1~C6モノアルキルアンモニウムイオン;C1~C6ジアルキルアンモニウムイオン;C1~C6トリアルキルアンモニウムイオン;C1~C6テトラアルキルアンモニウムイオン;C1~C6モノアルキルシリル部分;C1~C6ジアルキルシリル部分;C1~C6トリアルキルシリル部分;置換されていてもよいアリール、アルキル、アルカリル、若しくはアラルキルスルホニル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルスルフィド;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオエーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エステル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオエステル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20アシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20チオアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルオキシアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルオキシチオアシル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルチオカルボニル部分;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20ヒドロカルビルチオ-チオアシル部分;アミド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状環式C1~C20部分;チオアミド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ケトン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオケトン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;チオアルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;メルカプタン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;1~20個の炭素原子、少なくとも1つの窒素原子、並びに任意選択で少なくとも1つの硫黄及び/若しくは酸素原子を含む、非イオン性の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは(ヘテロ)環状部分;エーテル若しくはチオエーテルとしてその環窒素にメタ位で接続されている別の3,4-オキシピリジノン;又はそれらの組合せであり、
2は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アミン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せであり、
3は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C6~C24ヒドロカルビル部分;又はそれらの組合せであり、
4は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アミン含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ヒドロキシル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C20部分;又はそれらの組合せであり、
5は、水素;ハロゲン;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;少なくとも部分的にハロゲン化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ヒドロキシル化された直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C6部分;R1-A-部分;又はそれらの組合せであり、
或いは代替的に、R1及びR2、R2及びR3、R3及びR4、並びにR4及びR5の1つ又は複数は、一緒になって1つ又は複数の(ヘテロ)環式環を形成してもよく、
ただし、R1及びR3は共に水素ではなく、
置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、トリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤、若しくはそれらの組合せを含むか、又は
以下のもの:置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、及びトリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤をいずれも実質的に含まないか、のいずれかである、組成物。
【0242】
実施形態D2.潤滑油ベースストックは、グループI、グループII、及び/又はグループIII潤滑油ベースストックを含む、実施形態D1の組成物。
【0243】
実施形態D3.
全てのAは酸素原子であり、
1は、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;エーテルとしてその環窒素にメタ位で接続されている別の3,4-オキシピリジノン;又はそれらの組合せであり、
2は、水素;直鎖状、分岐状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;又はそれらの組合せであり、
3は、直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C8~C20ヒドロカルビル部分であり、
4は、水素;直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12ヒドロカルビル部分;エーテル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;アルデヒド含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;ニトリル含有の直鎖状、分岐鎖状、及び/若しくは環状C1~C12部分;又はそれらの組合せであり、
5は、水素;R1-A-部分;又はそれらの組合せであり、
或いは、R4及びR5は、一緒になって3~12個の炭素を含み、(ヘテロ)環式環構造を形成する、
実施形態D1又は実施形態D2の組成物。
【0244】
実施形態D4.カルシウム含有及び/又はマグネシウム含有清浄剤、無灰分散剤、追加の腐食防止剤、抗酸化剤、摩擦調整剤、耐摩耗剤、消泡剤、粘度調整剤、流動点降下剤、粘着付与剤、抗乳化剤、極圧剤、シール膨潤剤、及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの追加の潤滑剤添加剤を更に含む、実施形態D1~D3のいずれか1つに記載の組成物。
【0245】
実施形態D5.少なくとも1つの潤滑剤添加剤は、
置換されていてもよいジアリールアミン抗酸化剤、ヒンダードフェノール抗酸化剤、若しくは両方を含み、両方が存在する場合、構造(I)の3,4-オキシピリジノン対置換されていてもよいジアリールアミン及びヒンダードフェノール抗酸化剤の合計の質量比は、10:1~1:10であり、
ジアルキルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤、有機摩擦調整剤、若しくは両方を含み、
モリブデン含有摩擦調整剤を実質的に含まず、
置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、トリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤、若しくはそれらの組合せを含み、並びに/或いは
マルチアーム星形粘度調整剤、オレフィンコポリマー粘度調整剤、水素化ジエンブロックコポリマー粘度調整剤、ポリスチレンコポリマー粘度調整剤、ポリ(メタ)アクリレート粘度調整剤、ポリ(フマル酸ジアルキル)ベース粘度調整剤、ポリ(ビニルアシルエステル)ベース粘度調整剤、又はそれらの組合せ若しくはコポリマーを含む、
実施形態D4に記載の潤滑剤組成物。
【0246】
実施形態D6.少なくとも1つの潤滑剤添加剤は、モリブデン含有摩擦調整剤を含む、実施形態D4に記載の潤滑剤組成物。
【0247】
実施形態D7.組成物に曝露されたパワートレイン表面の銅及び/又は鉛腐食を抑制及び/又は緩和するための方法であって、ある量の構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を組み込むこと、又はその効果的な複合体若しくは反応生成物を形成することにより、実施形態D1~D6のいずれか1つの組成物を及び/又はパワートレイン表面で得ることを含み、組成物は、置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、トリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤、又はそれらの組合せを含む、方法。
【0248】
実施形態D8.実施形態D1~D6のいずれか1つに記載の非水性3,4-オキシピリジノン含有組成物又はその複合体若しくは反応生成物の、前記組成物に曝露されたパワートレイン表面の銅及び/又は鉛腐食を抑制及び/又は緩和するための使用であって、組成物は、置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、トリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤、又はそれらの組合せを含む、使用。
【0249】
実施形態D9.組成物に曝露されたパワートレイン表面の銅及び/又は鉛腐食を抑制及び/又は緩和するための方法であって、ある量の構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を組み込むこと、又はその効果的な複合体若しくは反応生成物を形成することにより、実施形態D1~D6のいずれか1つの組成物を及び/又はパワートレイン表面で得ることを含み、組成物は、以下のもの:置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、及びトリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤をいずれも実質的に含まない、方法。
【0250】
実施形態D10.実施形態D1~D6のいずれか1つに記載の非水性3,4-オキシピリジノン含有組成物又はその複合体若しくは反応生成物の、前記組成物に曝露されたパワートレイン表面の銅及び/又は鉛腐食を抑制及び/又は緩和するための使用であって、組成物は、以下のもの:置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、及びトリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤をいずれも実質的に含まない、使用。
【0251】
実施形態D11.構造(I)の3,4-オキシピリジノン及びトリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤を含む(並びに任意選択で更に、カルシウム含有清浄剤を含み、及びマグネシウム含有清浄剤を実質的に含まず、及び/又はサリチル酸カルシウム清浄剤を含む)潤滑剤組成物は、ASTM D6594による約135℃での高温腐食ベンチ試験(HTCBT)に供されると、168時間後に25ppm Cu以下の溶解銅レベル及び168時間後に100ppm Pb以下の溶解鉛レベルを呈する、実施形態D1~D6のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態D7に記載の方法、又は実施形態D8に記載の使用。
【0252】
実施形態D12.構造(I)の3,4-オキシピリジノン並びに置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤及び/又は置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤を含む(並びに任意選択で更に、カルシウム含有清浄剤を含み、及びマグネシウム含有清浄剤を実質的に含まず、及び/又はサリチル酸カルシウム清浄剤を含む)潤滑剤組成物は、ASTM D6594による約135℃での高温腐食ベンチ試験(HTCBT)に供されると、168時間後に25ppm Cu以下の溶解銅レベル及び168時間後に140ppm Pb以下の溶解鉛レベルを呈する、実施形態D1~D6及びD11のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態D7若しくは実施形態D11に記載の方法、又は実施形態D8若しくは実施形態D11に記載の使用。
【0253】
実施形態D13.構造(I)の3,4-オキシピリジノン、並びに無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、及びC2~C6ジアルキレングリコールジエステルの1つ又は複数を含む(及び任意選択でサリチル酸カルシウム清浄剤を更に含む)潤滑剤組成物は、ASTM D6594による約135℃での高温腐食ベンチ試験(HTCBT)に供されると、168時間後に25ppm Cu以下の溶解銅レベル及び168時間後に140ppm Pb以下の溶解鉛レベルを呈する、実施形態D1~D6及びD11~D12のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態D7及びD11~D12のいずれか1つに記載の方法、又は実施形態D8及びD11~D12のいずれか1つに記載の使用。
【0254】
実施形態D14.構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含み、置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、及びトリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤をいずれも実質的に含まない(並びに任意選択で、サリチル酸カルシウム清浄剤、マグネシウム含有及びカルシウム含有清浄剤の組合せ、実質的に含まれていないスルホネート清浄剤、実質的に含まれていないモリブデン摩擦調整剤、ヒドロカルビル基が第二級炭素原子を介してジチオホスフェート部分に接続しているジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤、及び少なくとも1つのホウ素含有化合物の1つ又は複数を更に含む)潤滑剤組成物は、ASTM D6594による約135℃での高温腐食ベンチ試験(HTCBT)に供されると、168時間後に25ppm Cu以下の溶解銅レベル及び168時間後に140ppm Pb以下の溶解鉛レベルを呈する、実施形態D1~D6のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態D9に記載の方法、又は実施形態D10に記載の使用。
【0255】
実施形態D15.構造(I)の3,4-オキシピリジノン、トリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤、及び置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤又は置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤のいずれかを含む潤滑剤組成物は、ASTM D6709によるシーケンスVIIIエンジン試験に供されると、
同一の試験条件下の比較組成物の調整されたベアリング質量損失を-3%~+50%下回る、調整されたベアリング質量損失、及び
同一の試験条件下の比較組成物の約100℃でのストリップ粘度を2.5%以下上回る約100℃でのストリップ粘度
を呈し、
比較組成物は、構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を実質的に含まず、トリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤を実質的に含まず、置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤又は置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤をいずれも実質的に含まない、
実施形態D1~D6及びD11~D13のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態D7及びD11~D13のいずれか1つに記載の方法、又は実施形態D8及びD11~D13のいずれか1つに記載の使用。
【0256】
実施形態D16.実施形態D1~D6及びD14のいずれかに記載の組成物において、一定期間にわたる全酸価(TAN)増加を抑制及び/又は緩和するための方法であって、同じ期間にわたる全塩基価(TBN)の変化が実質的になく(この状況では、例えば、7%以下、5%以下、又は3%以下、特に5%以下又は3%以下)、ある量の構造(I)の3,4-オキシピリジノン化合物を組成物に組み込むこと、又はその効果的な複合体若しくは反応生成物を組成物中で形成することを含み、組成物は、以下のもの:置換されていてもよいトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいベンゾトリアゾール腐食防止剤、置換されていてもよいチアジアゾール腐食防止剤、無灰ジヒドロカルビルジチオカルバメート、C8~C18アクリレート、C2~C6ジアルキレングリコールジエステル、及びトリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート腐食防止剤をいずれも実質的に含まない、方法。
【0257】
実施形態D17.構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含む(並びに任意選択で、ジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤、モリブデン含有摩擦調整剤、及びサリシレート清浄剤を更に含む)潤滑剤組成物は、ASTM D8279による少なくとも216時間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験に供すると、
120時間~216時間の時点で、同一期間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験に供された比較組成物のTAN値を少なくとも1.0mg KOH/g下回る、ASTM D664に従って測定されるTAN値の減少、並びに
(i)同一期間のディーゼルエンジン酸化試験に供された比較組成物のTBN値を0.5mg KOH/g以下上回るか又は下回る、ASTM D4739に従って測定される試験終了時のTBN値の差、及び/又は(ii)同一期間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験に供された比較組成物のTBN値を1.0mg KOH/g以下上回るか又は下回る、ASTM D4739に従って測定される試験中の任意の時点におけるTBN値の差
を呈し、
比較組成物は、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを実質的に含まないが、それ以外は潤滑剤組成物と同一である、
実施形態D1~D6及びD14のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態D9、D14、及びD16のいずれか1つに記載の方法、又は実施形態D10若しくは実施形態D14に記載の使用。
【0258】
実施形態D18.構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含む(並びに任意選択で、ジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛耐摩耗剤、モリブデン含有摩擦調整剤、及びサリシレート清浄剤を更に含む)潤滑剤組成物は、ASTM D8350による約200時間のシーケンスIVBバルブトレイン摩耗試験に供されると、
少なくとも175時間の時点で、同一期間のシーケンスIVBバルブトレイン摩耗試験に供された比較組成物のTAN値を少なくとも1.2mg KOH/g下回る、ASTM D664に従って測定されるTAN値の減少、並びに/或いは
(i)同一期間のシーケンスIVBバルブトレイン摩耗試験に供された比較組成物のTBN値を0.5mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、ASTM D4739に従って測定される試験終了時のTBN値の差、及び/又は(ii)同一期間のシーケンスIVBバルブトレイン摩耗試験に供された比較組成物のTBN値を各々1.0mg KOH/g以下上回るか若しくは下回る、ASTM D4739に従って測定される少なくとも25時間の時点におけるTBN値の差
を呈し、
比較組成物は、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを実質的に含まないが、それ以外は潤滑剤組成物と同一である、
実施形態D1~D6、D14、及びD17のいずれか1つに記載の潤滑剤組成物、実施形態D9、D14、及びD16~D17のいずれか1つに記載の方法、又は実施形態D10、D14、及びD17に記載の使用。
【0259】
実施形態D19.構造(I)の3,4-オキシピリジノンを含む潤滑剤組成物は、(a)可変容量ターボチャージャー(VGT)を有する大型排気ガス再循環(EGR)ディーゼルエンジンでの少なくとも360時間の酸化試験、(b)ASTM D8279による少なくとも216時間のシーケンスXタイミングチェーン摩耗試験、及び/又は(c)ASTM D8350による約200時間のシーケンスIVBバルブトレイン摩耗試験の1つ又は複数に供されると、TAN-TBNクロスオーバー後から試験終了までのある時点で、同一期間の1つ又は複数の試験に供された比較組成物のTAN値を少なくとも10%及び/又は少なくとも0.7mg KOH/g下回る、ASTM D664に従って測定されるTAN値の減少を呈し、
TAN-TBNクロスオーバーは、潤滑剤組成物及び比較組成物の両方のTBN値が、ASTM D4739に従って測定して、潤滑剤組成物及び比較組成物の両方のTAN値をそれぞれ少なくとも3%超えたが、両方のTAN値は、試験開始時(0時間)には、両方のTBN値を少なくとも3%超えていた、試験中の時点を表し、
比較組成物は、構造(I)の3,4-オキシピリジノンを実質的に含まないが、それ以外は潤滑剤組成物と同一である、
実施形態D1~D6、D14、及びD17~D18のいずれか1つに記載の潤滑組成物、実施形態D9、D14、及びD16~D18のいずれか1つに記載の方法、又は実施形態D10、D14、及びD17~D18のいずれか1つに記載の使用。
【0260】
実施形態E1.実施形態A1~A16のいずれか1つ、実施形態B1~B13のいずれか1つ、実施形態C1~C15のいずれか1つ、及び/又は実施形態D1~D19のいずれか1つに記載の潤滑組成物、方法、又は使用の任意の組合せを含む、潤滑組成物、方法、又は使用。
【0261】
これから、非限定的な例のみによって本発明を説明するものとする。
【実施例0262】
こうした実施例を通して、ベースラインとしての、並びに本開示による3,4-オキシピリジノン及び場合によっては比較のための他の配位子と併せての両方の性能特徴を説明するために幾つかの例示的な潤滑剤配合物を使用した。一部の場合では、こうした配合物のバリエーションを使用した。そうしたバリエーションは本明細書に注記されている。下記に例示的な潤滑剤配合物を示す。
【0263】
潤滑剤配合物Vを、質量比が約1:約4の中性サリチル酸カルシウム清浄剤(TBN 約60~65)及び過塩基性サリチル酸カルシウム清浄剤(TBN 200を上回る)の混合物;アルキルリン酸エステルが、10未満の平均炭素対亜鉛原子比を有する第一級及び第二級アルキル基の混合物であるZDDP耐摩耗剤;ポリイソブチレンアームが、それぞれより低い分子量(例えば、約800~1200g/mol)及びより高い分子量(例えば、約1800~2500g/mol)であり、約1:約10の質量比で存在するPIBSA-PAM分散剤の組合せ;ポリシロキサン消泡剤;ジアリールアミン抗酸化剤;粘着付与剤;並びに少量のグループII及び/又はグループIII潤滑油ベースストックを含む約12質量%の添加剤パッケージから製作する。添加剤パッケージに加えて、潤滑剤配合物Vは、流動点降下剤;その中間ブロックはポリスチレンであり、その内側ブロック及び外側ブロックは水素化ジエンであるトリブロックコポリマーアームを有する星形コポリマー粘度調整剤;並びに75質量%よりも多くのグループII及び/又はグループIII潤滑油ベースストック/希釈剤を含む。
【0264】
潤滑剤配合物Wを、過塩基性サリチル酸マグネシウム清浄剤(TBN 300を上回る);アルキルリン酸エステルが10未満の平均炭素対亜鉛原子比を有する第二級アルキル基であるZDDP耐摩耗剤;ポリイソブチレンアームが、それぞれより低い分子量(例えば、約800~1200g/mol)及びより高い分子量(例えば、約1800~2500g/mol)であり、約1:約14の質量比で存在するPIBSA-PAM分散剤の組合せ;グリセロールモノオレエート有機摩擦調整剤;ポリシロキサン消泡剤;ジアリールアミン抗酸化剤;粘着付与剤;並びに少量のグループII及び/又はグループIII潤滑油ベースストックを含む約13質量%の添加剤パッケージから製作する。添加剤パッケージに加えて、潤滑剤配合物Wは、流動点降下剤;その中間ブロックがポリスチレンであり、その内側ブロック及び外側ブロックが水素化ジエンであるトリブロックコポリマーアームを有する星形コポリマー粘度調整剤;並びに少なくとも80質量%のグループII及び/又はグループIII潤滑油ベースストック/希釈剤を含む。
【0265】
潤滑剤配合物Xを、質量比が約3:約4の過塩基性スルホン酸カルシウム清浄剤(TBN 275を上回る)及び過塩基性スルホン酸マグネシウム清浄剤(TBN 375を上回る)の混合物;アルキルリン酸エステルが、10未満の平均炭素対亜鉛原子比を有する第一級及び第二級アルキル基の混合物であるZDDP耐摩耗剤;ポリイソブチレンアームがそれぞれより低い分子量(例えば、約800~1200g/mol)及びより高い分子量(例えば、約1800~2500g/mol)であり、LMW分散剤及びHMW分散剤は約1:約4の質量比で存在する、PIBSA-PAM分散剤の組合せ;三量体ジチオカルバミン酸モリブデン摩擦調整剤;ポリシロキサン消泡剤;ジアリールアミン抗酸化剤;粘着付与剤;並びに少量のグループII及び/又はグループIII潤滑油ベースストックを含む約11質量%の添加剤パッケージから製作する。添加剤パッケージに加えて、潤滑剤配合物Xは、流動点降下剤;その中間ブロックがポリスチレンであり、その内側ブロック及び外側ブロックが水素化ジエンであるトリブロックコポリマーアームを有する星形コポリマー粘度調整剤;並びに少なくとも80質量%のグループII及び/又はグループIII潤滑油ベースストック/希釈剤を含む。
【0266】
潤滑剤配合物Yを、質量比が約5:約3の過塩基性サリチル酸カルシウム清浄剤(TBN 200を上回る)及び過塩基性サリチル酸マグネシウム清浄剤(TBN 300を上回る)の混合物;アルキルリン酸エステルの一方が第一級アルキル基及び第二級アルキル基の混合物であり、アルキルリン酸エステルの他方が全て第一級アルキル基であり、一方対他方の質量比が約10:約3であるZDDP耐摩耗剤の混合物;イソブチレンオリゴマーと、ペンダント無水コハク酸及びアルキレン架橋ヒドロキシアルコキシ芳香族化合物との反応生成物を含む分散剤;ポリイソブチレンアームがそれぞれより低い分子量(例えば、約800~1200g/mol)及びより高い分子量(例えば、約1800~2500g/mol)であり、質量比が約1:約14のホウ酸化PIBSA-PAM分散剤及び非ホウ酸化PIBSA-PAM分散剤の組合せを提供するように、約2:約11の質量比で存在するPIBSA-PAM分散剤の組合せ;三量体ジチオカルバミン酸モリブデン摩擦調整剤;ポリシロキサン消泡剤;ジアリールアミン抗酸化剤;粘着付与剤;並びに少量のグループII及び/又はグループIII潤滑油ベースストックを含む約13~14質量%の添加剤パッケージから製作する。添加剤パッケージに加えて、潤滑剤配合物Yは、流動点降下剤;その中間ブロックがポリスチレンであり、その内側ブロック及び外側ブロックが水素化ジエンであるトリブロックコポリマーアームを有する星形コポリマー粘度調整剤;並びに70質量%よりも多くのグループII及び/又はグループIII潤滑油ベースストック/希釈剤を含む。
【0267】
潤滑剤配合物Zを、重量比が約3:約4の過塩基性スルホン酸カルシウム清浄剤(TBN 275を上回る)及び過塩基性スルホン酸マグネシウム清浄剤(TBN 375を上回る)の混合物;アルキルリン酸エステルが、10未満の平均炭素対亜鉛原子比を有する第一級及び第二級アルキル基の混合物であるZDDP耐摩耗剤;比較的より高い分子量(例えば、約1800~2500g/mol)のポリイソブチレンアームを有するPIBSA-PAM分散剤;三量体ジチオカルバミン酸モリブデン摩擦調整剤;ポリシロキサン消泡剤;ジアリールアミン抗酸化剤;粘着付与剤;並びに少量のグループI、グループII、及び/又はグループIII潤滑油ベースストックを含む約12質量%の添加剤パッケージから製作する。添加剤パッケージに加えて、潤滑剤配合物Zは、流動点降下剤;その中間ブロックがポリスチレンであり、その内側ブロック及び外側ブロックが水素化ジエンであるトリブロックコポリマーアームを有する星形コポリマー粘度調整剤;並びに少なくとも80質量%のグループI、グループII、及び/又はグループIII潤滑油ベースストック/希釈剤を含む。
【0268】
実施例1~2
サイクリックボルタンメトリー及びUV-VIS分光法
実施例1では、サイクリックボルタンメトリー実験を実施して、様々な配位子がFe3+/Fe2+酸化還元に影響を及ぼす潜在的な能力を評価した。理論に束縛されるものではないが、作用電極における電流の流れ(アンペア、μAで測定)と比較して、還元電位(電圧、ボルト単位のEとして測定)が負であるほど、三価鉄種の二価鉄種への還元はより困難になる。これは、Fe(III)複合体の安定性に関すると考えられる。従って、理論的には、より低い還元電位(より負の電圧)は、複合体安定性の指標であるはずであり、これは、鉄により媒介される酸化プロセスの抑制により望ましい。こうした結果をCEC L-109酸化試験と結び付けることが望ましい可能性があるため、及び一部の三価鉄化合物はベンチマークとして有用であるため、比較のためにFe(Acac)3を特定した。Ag/AgCl還元電位は、0ボルトに対する「正規化」を表す。各実験(実施例1Pを除く)では、鉄化合物に対して(実施例1Pでは、鉄化合物のみが存在し、他は存在しなかった)、およそ3モル当量の各配位子に加えて0.1mM Fe(Acac)3を添加した(1モル当量の配位子を添加した実施例1D及び2モル当量の配位子を添加した1Kを除く)。下記の表1では、一部の配位子には、1つよりも多くの明確な還元電位が観察された。にも関わらず、下記の表1から理解することができるように、実施例1Aの1,2-ジメチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン配位子は、試験したこうした配位子の中で最も負である単一の明確な還元電位を示したことにも留意すべきである。
【表1】
【0269】
結合親和性は、鉄ベース触媒酸化の妨害において、潜在的な配位子の有効性に役割を果たすと考えられる。従って、実施例2では、0.1mMのFe(Acac)3及びおよそ3モル当量の1,2-ジメチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン(実施例2A)及びカテコール配位子(実施例2G)の混合物に対して、UV-Vis分光法を実施した。比較のために、水中0.1mM Fe(Acac)3のみの試料及び水中約3当量の各々の対応する配位子のみの試料((Acac)3を有しない)も分析した。
【0270】
カテコール(実施例1Gの)は、サイクリックボルタンメトリー実験において最も大きな還元電位を呈したため、UV-Vis分光法を使用して、UV-Vis波長(約300~900nm)を吸収することができる複合体により、鉄に対する結合親和性を調べた。1,2-ジメチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン配位子(実施例2A;0.1mM Fe(Acac)3と共に約3当量)は、約450nmを中心とするわずかに幅広いピークを示し、400nm付近に小さなショルダーを示したが、約630nmまで延びているに過ぎず(図示せず)、その一方で、カテコール配位子(実施例2G;0.1mM Fe(Acac)3と共に約3当量)は、約650nmを中心とし、約900nmを超えて伸びる極めて幅広い主ピークを示し、より低い波長に小さな重なり合うピークがあった(これも図示せず)。理論に束縛されるものではないが、カテコールの極めて幅広いUV-Visピークは、鉄(III)との結合が種の混合物をもたらすことを示すのに対し、1,2-ジメチル-3-ヒドロキシピリジン-4のピーク幅がわずかであることは、結合が、本質的に単一の多配位子、おそらくはトリス-キレート化鉄(III)複合体をもたらすことを示すと考えられる。従って、後者の1,2-ジメチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン配位子は、カテコール(及び、ひいては隣接環位置にジヒドロキシル官能基を有する他の配位子)よりも、Fe(Acac)3の鉄に対してより高い結合効率を有すると考えられる。従って、高い還元電位及び高い結合効率、並びに鉄触媒酸化プロセスに対するその総合的な効果に関する仮説の確認を追求した。
【0271】
実施例3~93
CEC L-109酸化/KV100増加
CECL-109(-14)酸化試験は、鉄触媒(Fe(III)Acac)及びバイオ燃料の存在下での、DIN 51 453による分析的(例えば、FTIR)ピーク高さによる酸化の測定、並びに更にASTM D445によるKV100などの動粘度の測定を含む。試料試験におけるCEC L-109-14標準手順からのあらゆる逸脱は、本明細書に注記されている。0時間の試料又はCEC L-109酸化試験開始直前の試料を、SOT(試験開始)試料とみなす。一定温度で約216時間のCEC L-109酸化試験に供された試料は、EOT(試験終了)試料とみなされるが、一部の場合では、試験は、約168時間で中止され(これは記録されることになる)、その時点でその値がEOT試料とみなされることになる。本明細書のCEC L-109(-14)試験(KV100など)において、動粘度の測定が少なくとも2回(又は少なくとも3回)行われた場合、報告された値は平均値を表す。本明細書では、1つの値であるか又は複数の値であるかにか関わらず、全ての値は平均値として略記される。
【0272】
下記の表2は、様々な配合物の、SOTからの酸化ピーク高さの変化(単位は、1cm当たりの吸光度)、約100℃での動粘度(KV100;単位は、mm2/秒)、及びSOTからのKV100変化(無単位、%として)を示す。潜在的な鉄キレート配位子化合物は、以下の英数字命名体系により特定される。潜在的な鉄キレート配位子化合物は、下記の表2では[配合物]「+」配位子の量として列挙されているが、本明細書において上付き文字「s」を用いて特に注記されている場合、配位子の量は、より正確には、組成物中の等量の希釈剤(ベースストック)を置き換えるものであり(任意選択で、添加剤パッケージでは、更に希釈される前に、企図されるもののほとんどの状況ではあまり好ましくないが、3,4-オキシピリジノン成分は、流動点降下剤及び/若しくは粘度調整剤の添加時又はその前若しくは後など、別々に添加することできる)。
・ AA=N-ヘキサデシル-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン
・ AB=N-ヘキサデシル-2-メチル-3-(4-メトキシベンジルオキシ)-ピリジン-4-オン
・ AC=N-ヘキサデシル-2-メチル-3-t-ブチルカルボニルオキシピリジン-4-オン
・ AD=2-ヘキサデシル-5-ヒドロキシピラン-4-オン
・ AE=Vanlube(登録商標)7723
・ AF=N-ヘキサデシル-2-メチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン
・ AG=N-(2-エチルヘキシル)-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン
・ AH=N-(2-エチルヘキシル)-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン
・ AI=N-オレイル-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン
・ AJ=N-オレイル-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン
・ AK=N-ヘキサデシル-2-メチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン
・ AL=N-(2-エチルヘキシル)-2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン
・ AM=N-ヘキサデシル-2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン
・ AN=N-ヘキサデシル-2-エチル-3-(2-プロペニル-1-オキシ)-ピリジン-4-オン
・ AO=N-オレイル-2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン
・ AP=N-水素化獣脂-2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン
・ AQ=N-ヘキサデシル-2-メチル-3-ヒドロキシメチル-ピリジン-4-オン
・ AR=N-ヘキサデシル-3-メトキシピリジン-4-オン
・ AS=N-デシル-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン
・ AT=N-ヘキシル-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン
・ AU=2-ヘキサデシル-5-ヒドロキシピリジン-4-オン
・ AV=N-メチル-2-ヘキサデシル-5-ヒドロキシピリジン-4-オン
・ AW=N-ヘキサデシル-3-ヒドロキシピリジン-4-オン
・ AX=N-ヘキサデシルピリジン-4-オン
・ CA=N-ヘキサデシル-3-ヒドロキシピリジン-2-オン
・ CB=4-ヘキサデシル-1-ヒドロキシピリジン-2-オン
・ PA=N-アミノエチル-2-メチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オンと、1鎖当たり約1つの無水コハク酸を有する約950Mnのポリイソブチレン(モノ-PIBSA)との反応生成物
・ PB=N-ヒドロキシエチル-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オンと、クロロマレイン化により製作され、1鎖当たり約1つの無水コハク酸を有する約950Mnのポリイソブチレン(モノ-PIBSA)との反応生成物
・ PC=N-ヒドロキシエチル-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オンと、熱マレイン化により製作され、1鎖当たり約1つの無水コハク酸を有する約950Mnのポリイソブチレン(モノ-PIBSA)との反応生成物
・ PD=N-アミノエチル-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オンと、クロロマレイン化により製作され、1鎖当たり約1つの無水コハク酸を有する約950Mnのポリイソブチレン(モノ-PIBSA)との反応生成物
・ PE=N-アミノエチル-2-エチル-3-ヒドロキシピリジン-4-オンと、熱マレイン化により製作され、1鎖当たり約1つの無水コハク酸を有する約950Mnのポリイソブチレン(モノ-PIBSA)との反応生成物
・ PF=無水マレイン酸(MA)と26~28個の炭素原子を有するα-オレフィンコモノマー(OL)との、質量比が約1:約1 MA:OLの共重合生成物(Mn 約10kDa)
・ PG=N-ヒドロキシエチル-2-エチル-3-ベンジルオキシ-ピリジン-4-オンとPFとのエステル化反応生成物(ピリジノン対無水物のモル比は約1:約1)
・ PH=N-ヒドロキシエチル-2-エチル-3-ベンジルオキシ-ピリジン-4-オンとPFとのエステル化反応生成物(ピリジノン対無水物のモル比は約1:約5)
・ PI=2-(2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン)エチルアクリレートと2-エチルヘキシルアクリレートとの共重合生成物(ピリジノン対2-エチルヘキシルアクリレートのモル比は約1:約9)
・ PJ=2-(2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン)エチルアクリレートと2-エチルヘキシルアクリレートとの共重合生成物(ピリジノン対2-エチルヘキシルアクリレートのモル比は約1:約25)
・ PK=N-(2-(2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン)エチル)アクリルアミドと2-エチルヘキシルアクリレートとの共重合生成物(ピリジノン対2-エチルヘキシルアクリレートのモル比は約1:約9)
・ PL=N-(2-(2-エチル-3-ベンジルオキシピリジン-4-オン)エチル)アクリルアミドと2-エチルヘキシルアクリレートとの共重合生成物(ピリジノン対2-エチルヘキシルアクリレートのモル比は約1:約50)
【表2】




【0273】
表2では、配位子の量は、CEC L-109検査計画においてFe(III)の約1当量モル量とみなされたものと比べて、3,4-オキシピリジノン(又は類似のもの)のおよそ約9当量であると計算した。
【0274】
データ全体から、本開示による3,4-オキシピリジノンを既存の配合物に添加すると、より長いCEC L-109酸化時間(例えば、少なくとも168時間及び/又は少なくとも216時間)でKV100増加が根本的に向上した(この場合、低減された)。酸化ピーク高さが著しい酸化を示すと思われる場合でさえ、その酸化は、対応する劇的なKV100増加と経時的に相関するとは考えられなかった(通常は相関する)。これは、本開示による3,4-オキシピリジノンが、Fe(III)触媒酸化機序を(例えば、キレート化により)妨害するという仮説、及びこの妨害がこうした3,4-オキシピリジノンの物理化学的構造に特異的であると考えられるという仮説を両方とも裏付ける。幾つかの例では、KV100の減少が負の数値として反映されており、幾つかの例では、KV100は実際には経時的に減少した。
【0275】
こうした結果は、こうした3,4-オキシピリジノンに対する強力な抗酸化特性、及びベースライン配合物内に既に含まれている1つ又は複数の他の抗酸化添加剤(例えば、ジアリールアミン及び/又はヒンダードフェノール)と併せて使用される場合は、おそらくは相乗効果を示すと考えられる。この潜在的な抗酸化相乗効果については、更なる探求が求められる。
【0276】
実施例94~117
抗酸化相乗効果
こうした実施例では、ベースライン配合物W及びXを改変し、CEC L-109(-14)に従って試験した。表2の比較例31及び69は、それぞれ配合物W及びXのベースラインに関する状況を再現した。比較例94及び106では、ジアリールアミン抗酸化剤(DAA)を完全に除去した。比較例95及び107では、ジアリールアミン抗酸化剤を、配合物Wでは約40%増加させ、配合物Xでは約50%増加させた。抗酸化剤を増加させた配合物(「Hi W」又は「Hi X」)では、本開示による3,4-オキシピリジノン(前述の実施例では、配位子AAと特定されている)を、ジアリールアミン抗酸化剤+3,4-オキシピリジン配位子の合計含有量が異なる質量比で増加レベルを維持するように、ジアリールアミン抗酸化剤の一部に置き換えた。こうした実施例における「1:0」の質量比は、増加レベルでは全てがジアリールアミン抗酸化剤に相当し(3,4-オキシピリジノン配位子無し)、こうした実施例における「0:1」の質量比は、増加レベルでは全てが3,4-オキシピリジノン配位子であることに相当し(ジアリールアミン抗酸化剤無し)、「0:0」の質量比は、ジアリールアミン抗酸化剤も3,4-オキシピリジノン配位子も無いことを指す。他の質量比は自明であろう他の抗酸化剤を増加させた配合物では、ジアリールアミン抗酸化剤(DAA)の代わりに、2,6-ジ-t-ブチル-4-置換ヒンダードフェノール抗酸化剤(HPA)を用いた。その場合、ヒンダードフェノール抗酸化剤を、ヒンダードフェノール抗酸化剤+3,4-オキシピリジン配位子の合計含有量が異なる質量比で増加レベルを維持するように、本開示による3,4-オキシピリジノンの一部(前述の実施例では配位子AAと特定されている)に置き換えた。同様に、ヒンダードフェノール/3,4-オキシピリジノンの質量比「1:0」及び他の質量比は自明であろう。しかしながら、ヒンダードフェノール抗酸化剤に関する「0:1」質量比は、ジアリールアミン抗酸化剤の場合と同一であるため(抗酸化剤はゼロ、配位子のみ)、繰り返さなかった。CEC L-109の結果は、下記の表3を参照されたい。
【表3】

【0277】
表3には、2つのダッシュ(又は「N/A」)が付いたセルは、測定しなかったか、又は例えば測定するには試料の粘度が高過ぎたため測定できなかった値を表す。
【0278】
実施例118~142
酸化誘導(PDSC)
こうした実施例では、圧力示差走査熱量測定(PDSC)酸化試験を使用して、ASTM D6186により酸化誘導時間を測定する。試料試験におけるASTM D6186からの逸脱は、本明細書に注記されている。この試験は、任意選択で約100ppmの鉄(クロロホルム中約50mMの溶液として添加した(AcAc)3として)を含む約3mg±約0.2mgの試料を、酸素含有ガスに曝露することを含む。試験は、約200℃の定常状態条件下で実行した。酸化開始時間は、外挿されたベースラインと、酸化を表す(発熱)PDSC曲線の接線(前縁)との交点である。
【0279】
こうした実施例では、全ての配位子を、配合物Wベースライン組成物に添加し(又は配合物Wのベースラインの注記されている改変物を使用)、100ppmのFe(III)有する場合及び有しない場合の両方について、酸化誘導時間(分単位の「INDT」)を測定し/下記の表4に報告した(実施例3~93を含む表2と同じ英数字命名体系を使用)。「変化%」は、配位子が存在しないベースライン配合物W(下記の比較例118)とのパーセント差を指す。
【表4】
【0280】
実施例143~148
TOC酸化試験
こうした実施例では、標準試験法D55 3099(2016)によるTOC酸化試験を行って、他の酸化試験を補完した。この酸化試験は、約10L/時で流動する空気の存在下で約170℃にて約360ppmの鉄の存在下での酸化の測定を含んでいた。0時間の試料又はTOC酸化試験開始直前の試料を、SOT(試験開始)試料とみなす。試料は、約16時間、約96時間、任意選択で約136時間、及び任意選択で約168時間の時点でも採取した。一部の場合では、約96時間の試料の採取後に試験を中止するように変更されていてもよい。試験開始からのKV40増加パーセント及び試験開始からのKV100増加パーセントは、特に興味深いものであり得る。TOC酸化試験は、酸化ピーク面積の計算を含んでいてもよいが、これは報告されていない。
【0281】
配合物V及びXを比較のためのベースラインとして使用し(比較例143及び146)、粘度変化を調べるための例として配位子AA及びAFを添加した。簡潔性のために、SOTから試験終了まで(この場合は約168時間)のKV40及びKV100測定値の変化のみを下記に報告する。
【表5】
【0282】
実施形態149~166
HFRR耐摩耗/摩擦試験
高周波往復動リグ(HFRR)試験を使用して、耐摩耗及び/又は摩擦挙動を調査した。使用したHFRRデバイスは、英国ロンドンのPCS Instruments社から市販されており、典型的には、AUTOHFRソフトウェアを実行する(v2.0は、PCS4ユーザーマニュアル下での操作を表す)。このデバイスでは、上部標本として直径約6mmのボールが使用され、このボールは、直径約10mm×厚さ約3mmのディスク形態の下部標本を、荷重が加えられた状態で往復運動する。ボール及びディスクは、AISI 52100研磨鋼製である(試験前に防錆コーティングを除去しなければならない)。試験条件は以下の通りである:往復周波数約40Hz;ストローク長約1mm;適用負荷約400g;及び接触圧力約1GPa。試料を、約40℃~約140℃の範囲の温度で分析した。試料実行は、試料を約40℃で約1分間保持してから開始し、約5分間試験条件に供し、約5~15℃/分の勾配で更に約20℃上昇させ、その上昇した温度で約1分間保持し、このサイクルを約20℃ごとに140℃まで繰り返し、その後温度を室温(約20~25℃)まで徐々に降下させた。このような条件下では、典型的には、摩耗痕が形成された。上部ボール標本の磨耗痕を、較正済みマイクロメーターを有する光学顕微鏡を使用してボールをホルダー内に配置して測定した。これは、本明細書では、平均摩耗痕直径(WSD、摩耗痕の最長の長さ及び最短の長さの単純平均に基づく)としてmm単位で報告した。下部ディスク標本の摩耗痕を、非接触干渉焦点走査法を使用し、ZeScope(商標)3D光学式表面形状計(米国アリゾナ州ツーソンのZemetrics Inc.社から市販されている)を使用して分析した。適正な較正を行うと、形状測定技法は、試験中にディスクから失われた物質を決定することにより摩耗量の測定を可能にすることができる。これは、摩耗痕容積(WSV)としてmm3の単位で本明細書に報告した。HFRRデバイスには、ボールとディスクとの間の平均摩擦係数を測定するための圧電トランスデューサーが装備されていた。本明細書で報告される平均摩耗痕直径、平均摩耗痕容積、及び平均摩擦係数は、別々のHFRR試験での少なくとも2回又は少なくとも3回(特に2回又は3回)の測定値の平均を表す。
【0283】
こうした実施例では、0.73質量%(CEC L-109(-14)試験条件で存在するFe(III)の量に対しておよそ9モル当量)の配位子AM及び/又は0.56質量%(CEC L-109(-14)試験条件で存在するFe(III)の量に対しておよそ9モル当量)の配位子AAを、追加成分として(実質的にはトップトリート(top-treat)として)、種々の表記温度でベースライン配合物V、W、及びXに添加した(簡潔に「+[A?]Lig」と特定される)。加えて、ベースライン配合物のみを含む試料(配位子無し、比較例149、155、及び161では「ベースライン」と特定される)、全てのZDDP成分がベースストック/希釈剤で置き換えられたベースライン配合物を含む試料(簡潔に「-P」と特定される)、及び配位子を含むがZDDP成分を含まない試料(「-P+[A?]Lig」と特定される)を、比較のために試験した。各組成物の摩擦係数、摩耗痕直径(mm単位)、及び摩耗痕容積(mm3単位;全て平均)を各温度で計算し、下記の表6に報告する。
【表6】
【0284】
ほとんど全ての状況において、いずれの3,4-オキシピリジノン配位子を添加しても、高温平均摩擦係数が低減されると思われた。これは、配位子及びZDDPが両方とも配合物中に存在する場合、より顕著になると考えられた。また、3-ヒドロキシル基のキャッピングは、試験/潤滑条件下では解除される可能性が高いと考えられるが(理論に束縛されるものではないが)、キャッピングされた配位子(AM)は、温度全体にわたって平均摩擦係数の変化を平準化した傾向があるように思われ、キャッピングされていない(AA)配位子とキャッピングされている(AM)配位子との間の結果に差異があることは、非常に興味深く、直感的に理解されるものではない。しかしながら、酸化試験中に指摘されたように、配位子のみの耐摩耗能力(抗酸化能力のような)は、既存の機能性作用剤が無い場合は大きくないよう思われる。既存の機能性作用(この場合は、ZDDPなど)と併用すると、相乗効果的な結果がもたらされると考えられる。
【0285】
平均摩耗痕に関しては、キャッピングされた配位子(AM)は、全般的に、キャッピングされていない配位子(AA)と比べてより低い摩耗痕直径/容積に結び付き、場合によっては(既存の耐摩耗剤ZDDPと併せて用いた場合)ベースライン配合物自体からの向上を示した。
【0286】
実施例167~179
摩擦調整剤とのHFRR相乗効果
こうした実施例では、同じHFRRデバイス及び試験方法を使用して、本開示による3,4-オキシピリジノンの摩擦調整剤としての相対的能力を、単独で、又は1つ若しくは複数の既存の摩擦調整剤と併用して試験するために行った。こうした実験では、試験試料は、完全な配合物に基づいておらず、ベースラインは、グループII及び/又はグループIIIベースストック/希釈剤(この場合、韓国ソウルのSK Lubricants社から市販されているYubase(商標)4であり、これは「D」と略されており、表では比較例167と特定される)の100質量%だった。同一量のベースストック/希釈剤の代わりに、互いに対して種々の質量比の、本開示の量の配位子AM、モノオレイン酸グリセロール(GMO)有機摩擦調整剤、又は両方を用いた(表では、添加ではなく置換の場合でも、「+[amt]AM」、「+[amt]GMO」、又は「+[?]」:[?]AM:GMO)と略されている)。配位子及び摩擦調整剤が両方とも存在する場合、希釈剤中の両方の合計量は約1質量%である。こうした実施例での「0:1」質量比は、全てが有機摩擦調整剤であること(3,4-オキシピリジノン配位子無し)に相当し、こうした実施例での「1:0」質量比は、全てが3,4-オキシピリジノン配位子であること(有機摩擦調整剤無し)に相当する。他の質量比は自明であろう。下記の表7は、各実施例の摩擦係数、摩耗痕直径(mm単位)、及び摩耗痕容積(mm3単位;全て平均)の結果を示す。
【表7】
【0287】
こうした値は、完全な配合物に関するHFRR結果と絶対的基準で比較可能ではない可能性があるが、パーセンテージ差異を含む、単離された3,4-オキシピリジノン及び有機摩擦調整剤成分からの傾向は、こうした実験から定性的に(及びおそらくは定量的にも)導かれることになると考えられる。こうした実験は、3,4-オキシピリジノンそれ自体では摩擦特性及び/又は耐摩耗特性の改変にそれほど効率的ではないことを示しているが、こうした実験は、有機摩擦調整剤(この場合はGMO)及び3,4-オキシピリジノン配位子がある特定の比で両方とも存在する場合、それらの間に相乗効果があることを示していると考えられる。
【0288】
実施例180~221
腐食試験
こうした実施例では、高温腐食ベンチ試験(HTCBT)を実施して、ベースライン配合物の腐食挙動及びそれに対する3,4-オキシピリジノン配位子の効果を評価した。銅及び鉛の場合、HTCBTはASTM D6594に従って行うことができ、その場合、銅及び鉛クーポンを、約135℃に加熱された約100mLの液体組成物試料に懸濁する。空気を約5L/分で供給し、約168時間にわたって種々の間隔で測定値を取り、液体試料中の銅及び鉛の濃度(質量ppmで表す)を決定し、こうした測定値を、加熱中の蒸発損失について補正する。ASTM D6594では異なる条件下で実施されるが、にも関わらず、約168時間にわたって約135℃に供された銅クーポンを、ASTM D130の尺度を使用して視覚的に格付けすることができる。
【0289】
こうした実施例では、前述の例と同様に、CECL-109(-14)試験方法では、Fe(III)濃度に対してある特定のモル当量数(約3、約6、又は約9)の3,4-オキシピリジノン配位子を使用した。配合物V、W、X、及びYをベースラインとして使用し(それぞれ、比較例180、192、203、及び215)、配位子含有実施例における種々の3,4-オキシピリジノンの量は、前述の実施例と同様に英数字配合物+各配位子の量として表8に特定されている(特に上付き文字「s」で注記されている一部の場合でさえ、配位子の量は、より正確に同量の希釈剤/ベースストックに置き換えられている)。下記の表8では、約168時間の試験後の溶解銅の平均量(質量ppm)、約168時間の試験後の溶解鉛の平均量(この場合も質量ppm)、及び約168時間の試験(ASTM D6594による)後の銅腐食格付けが、各実施例について報告されている。
【表8】
【0290】
幾つかの場合では、本開示による3,4-オキシピリジノン配位子を配合物に添加すると、銅及び/又は鉛が関与する腐食が悪化する可能性がある。一部の場合では、配位子を含む腐食レベルは許容可能であるとみなされる可能性があり、そのような銅及び/又は鉛腐食問題を緩和することができるか否か、及びどの程度まで緩和することできるかを決定するために更なる実験を実施した。
【0291】
実施例222~326
HTCBTでの腐食緩和
こうした実施例では、実施例180~221のHTCBT実験を基礎として(同じ方法を使用)、ある特定量の種々の化合物/成分(主に腐食防止剤)を、既存の3,4-オキシピリジノン含有配合物に添加した。前述の実施例と同様に、種々の化合物/成分の量は各々、表中では、各化合物/成分の量に「+」として特定されている。添加される化合物/成分はニートであってもよく、又はグループI、II、及び/若しくはIIIベースストック、並びに合成副生成物及び/又は分離アーチファクトで、潤滑剤添加剤に典型的な何らかの有効成分(AI)含有量になるまで希釈されていてもよい。数字のみを含む表中の識別名/説明は、そのままの状態の又は特定されている改変を有するかのいずれかの、その実施例を参照することが意図されている。ベースライン配合物V、W、X、及びYのみの結果(それぞれ、比較例180、192、203、及び215)は、比較のためにだけに繰り返されている。下記の表9では、約168時間の試験後の溶解銅の平均量(質量ppm)及び約168時間の試験後の溶解鉛の平均量(この場合も質量ppm)が、各実施例について報告されている。
【0292】
こうした実施例において腐食防止剤として試験した化合物/成分は、以下のように略記されている。
・TDZ=置換されていてもよいチアジアゾール
・TB=トリ-ヒドロカルビルC1~C8ボレート
・IR39=Irgamet(商標)39
・SLO=硫化ラード油及びパーム油脂肪酸メチルエステル
・IR30=Irgamet(商標)30
・BDis=PIBアームが約1000Mnを有する高度ホウ酸化PIBSA-PAM分散剤
・HDE=1-ヘキサデセン
・AE=Vanlube(登録商標)7723
・TTZ=10質量%トリルトリアゾール活性成分
・IDZ=置換されていてもよいヒドロキシエチルイミダゾリン
・LA=ラウリルアクリレート
・OA=オレアミド
【表9】



【0293】
このデータには普遍的な傾向がないかもしれないが、HTCBT試験(及び、ひいては、潤滑されたエンジン、トランスミッションなどの動作中)における銅及び/又は鉛溶解は、本開示による3,4-オキシピリジノンの添加と併せて、ある特定の(組合せの)腐食防止化合物/成分を添加することにより緩和することができると思われる。
【0294】
あらゆる優先権文書及び/又は試験手順を含む、本明細書に記載の全ての文書は、この本文と矛盾しない範囲で、参照により本明細書に組み込まれる。上述の基本的説明及び特定の実施形態から明らかなように、本発明の形態が図示及び説明されているが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく種々の改変をなすことができる。「含む(comprising)」という用語は、記載の特徴、ステップ、整数、又は成分の存在を指定するが、1つ又は複数の他の特徴、ステップ、整数、成分、又はそれらの群の存在又は追加を排除しない。同様に、「含む(comprising)」という用語は、「含む(including)」という用語と同義であるとみなされる。同様に、組成物、要素、又は要素の群に「含む(comprising)」という移行句が先行している場合は常に、組成物、1つ又は複数の要素の記載に先行する、「から本質的になる(consisting essentially of)」、「からなる(consisting of)」、「からなる群から選択される(selected from the group of consisting of)」、又は「であってもよい(can be)」/「であってもよい(may be)」/「である(is)」という移行句を伴う同じ組成物又は要素の群も企図され、その逆も同様であることが理解される。「以下に続くもの及びそれ以外のものを含む」[オープン]を意味する「含む(comprising)」及び「以下のもののみを含む」[クローズド]を意味する「からなる(consisting of)」という周知の用語を踏まえて、「から本質的になる(consisting essentially of)」という用語は、「半包括的」であり、米国司法解釈に準じて、以下に続くもの、及び基本的及び新規特性に実質的に影響を及ぼさない他のものを含むことを意味すると理解されるべきである。
【外国語明細書】