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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117734
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】ギヤ付きターボ機械
(51)【国際特許分類】
   F16H 57/023 20120101AFI20240822BHJP
   F16H 1/22 20060101ALI20240822BHJP
   F04D 29/62 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
F16H57/023
F16H1/22
F04D29/62 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024015551
(22)【出願日】2024-02-05
(31)【優先権主張番号】20 2023 100 768.6
(32)【優先日】2023-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】512068581
【氏名又は名称】アトラス・コプコ・エネルガス・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100191938
【弁理士】
【氏名又は名称】高原 昭典
(72)【発明者】
【氏名】ウルリヒ・シュタウフ
【テーマコード(参考)】
3H130
3J009
3J063
【Fターム(参考)】
3H130AA12
3H130AB27
3H130AB42
3H130AB65
3H130AB70
3H130AC03
3H130BA91A
3H130CA21
3H130DA02X
3H130DD01Z
3H130DE04X
3H130DJ06X
3H130EA01A
3H130ED01A
3J009EA11
3J009EA43
3J009EB24
3J063AB02
3J063AC01
3J063BA01
3J063BA07
3J063BB48
3J063CA01
3J063CD43
3J063CD45
3J063XA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ギヤ付きターボ機械の製造及び保守を更に単純化する。
【解決手段】ギヤハウジング(2)が、少なくとも、ハウジング下部分(4b)と、少なくとも部分的に垂直方向(z)に対して垂直に延在する主分割面(5)に沿ってハウジング下部分(4b)に接続するハウジング上部分(4a)を備え、第1のピニオンカバー(8)が、第1のピニオン分割面(9)に沿ってハウジング上部分(4a)に接続し、第1のピニオンシャフトが、第1のピニオン分割面(9)内に配置されているギヤ付きターボ機械(1)において、第1のピニオン分割面(9)が、垂直方向(z)に対して垂直に延在する第1の水平部分(9a)と、第1の角度(α)を成して第1の水平部分(9a)に接続する第1の垂直部分(9b)から成る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ギヤハウジング(2)と、ギヤハウジング(2)内に収容された大歯車(3)と、少なくとも1つの第1のピニオンシャフト(6)を有するギヤ付きターボ機械(1)であって、第1のピニオンシャフト(6)が、第1のシャフト体(6a)と、大歯車(3)と噛み合いかつギヤハウジング(2)内に配置されかつ第1のシャフト体(6a)と結合された第1のピニオン(6b)と、第1のシャフト体(6a)と結合された少なくとも1つの第1のターボインペラ(6c)を有し、ギヤハウジング(2)が、少なくとも、ハウジング下部分(4b)と、少なくとも部分的に垂直方向(z)に対して垂直に延在する主分割面(5)に沿ってハウジング下部分(4b)に接続するハウジング上部分(4a)を備え、第1のピニオンカバー(8)が、第1のピニオン分割面(9)に沿ってハウジング上部分(4a)に接続し、第1のピニオンシャフト(6)が、第1のピニオン分割面(9)内に配置されているギヤ付きターボ機械(1)において、
第1のピニオン分割面(9)が、垂直方向(z)に対して垂直に延在する第1の水平部分(9a)と、第1の角度(α)を成して第1の水平部分(9a)に接続する第1の垂直部分(9b)から成ること、を特徴とするギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項2】
第1の垂直部分(9b)が、第1の法線方向(n)に対して垂直に延在すること、を特徴とする請求項1に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項3】
第1の角度(α)が、90°以下であること、を特徴とする請求項1又は2に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項4】
第2のシャフト体(12a)と、大歯車(3)と噛合いかつギヤハウジング(2)内に配置されかつ第2のシャフト体(12a)と結合された第2のピニオン(12b)と、第2のシャフト体(12a)と結合された少なくとも1つの第2のターボインペラ(12c)を有する第2のピニオンシャフト(12)が設けられていること、を特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項5】
第2のピニオンカバー(14)が、第2のピニオン分割面(15)に沿ってハウジング上部分(4a)に接続すること、第2のピニオンシャフト(12)が、第2のピニオン分割面(15)内に配置されていること、及び、第2のピニオン分割面(15)が、垂直方向(z)に対して垂直に延在する第2の水平部分(15a)と、第2の角度(β)を成して第2の水平部分(15a)に接続する第2の垂直部分(15b)から成ること、を特徴とする請求項4に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項6】
第2の垂直部分(15b)が、第2の法線方向(n)に対して垂直に延在すること、を特徴とする請求項5に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項7】
第1の角度(α)と第2の角度(β)が、同じ大きさに形成されていること、を特徴とする請求項5又は6に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項8】
ギヤ付きターボ機械(1)が、複数のピニオンシャフト(6,12,16,17)を備え、これらピニオンシャフトが、それぞれ、シャフト体(6a,12a,16a,17a)と、大歯車(3)と噛み合いかつギヤハウジング(2)内に配置されかつシャフト体(6a,12a,16a,17a)と結合されたピニオン(6b,12b,16b,17b)と、シャフト体(6a,12a,16a,17a)と結合された少なくとも1つのターボインペラ(6c,12c,16c,17c)を有すること、及び、各ピニオンシャフト(6,12,16,17)が、主分割面(5)内又はピニオン分割面(9,15)内のいずれかに配置され、この主分割面又はピニオン分割面でもって、ピニオンカバー(8,14)が、ハウジング上部分(4a)に接続すること、を特徴とする請求項4~7のいずれか1つに記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項9】
各ピニオン分割面(9,15)が、垂直方向に対して垂直に延在する水平部分(9a,15a)と、角度(α,β)を成して水平部分(9a,15a)に接続する垂直部分(9b,15b)から成ること、を特徴とする請求項8に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項10】
各ピニオン分割面(9,15)において、角度(α,β)が、同じ大きさに形成されていること、を特徴とする請求項9に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項11】
各ピニオン分割面(9,15)内に、ただ1つのピニオンシャフト(6,12)が配置されていること、を特徴とする請求項1~10のいずれか1つに記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項12】
大歯車(3)が、主分割面(5)に対して上方にオフセットされて配置された大歯車軸(x)を中心として回転可能にギヤハウジング(2)に支承されていること、を特徴とする請求項1~11のいずれか1つに記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項13】
第1のターボインペラ(6c)が、ギヤハウジング(2)に取り付けられた及び/又はギヤハウジング(2)とワンピースに形成された第1のインペラハウジング(7)内に収容されていること、を特徴とする請求項1~12のいずれか1つに記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項14】
第1のギヤハウジング(2)が、第1のピニオン分割面(9)に沿って分割されていること、を特徴とする請求項13に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ギヤハウジングと、ギヤハウジング内に収容された大歯車と、少なくとも1つの第1のピニオンシャフトを有するギヤ付きターボ機械に関する。第1のピニオンシャフトは、第1のシャフト体と、大歯車と噛み合いかつギヤハウジング内に配置されかつ第1のシャフト体と結合されたピニオンと、第1のシャフト体と結合された少なくとも1つの第1のターボインペラを備える。ギヤハウジングは、少なくとも、ハウジング下部分と、少なくとも部分的に垂直方向に対して垂直に延在する主分割面に沿ってハウジング下部分に接続するハウジング上部分を備える。第1のピニオンカバーは、第1のピニオン分割面に沿ってハウジング上部分に接続し、第1のピニオンシャフトは、第1のピニオン分割面内に配置されている。
【背景技術】
【0002】
ターボ機械は、1つ又は複数のプロセス流体の圧力及び/又は流動エネルギーを機械的な回転運動に変換するため及びその逆のために使用される。これには、例えば、ターボポンプ、ターボコンプレッサ、ターボエキスパンダ、もしくはタービンが含まれる。ターボ機械は、しばしば、例えば発電所又は熱エネルギー回収設備のようなプロセス技術的な設備及び/又はエネルギー変換設備に適用される。
【0003】
しばしば複数のターボ機械が並列に操作されるので、これらターボ機械は、ギヤによって機械的に連結することができる。この場合、本発明の基礎をなすいわゆるギヤ付きターボ機械が考えられる。本発明は、特に、1つ又は複数のピニオンシャフトが噛合う、即ち、大歯車の回転運動をピニオンシャフトに伝達する及びその逆をするように機械的に係合する中央の大歯車が設けられたバリエーションに関する。このため、大歯車は、中央の軸(大歯車軸)を中心として回転可能にギヤハウジング内に収容されている。機械的な連結により、個々のピニオンシャフト及び大歯車の回転数は、互いに固定の比率であり、互いに負荷を分配することもしくは負荷を合算することを可能にする。
【0004】
どの方向にエネルギーが伝達されるかに応じて、大歯車は、駆動もしくは被動ためにエネルギー伝達装置と連結することができる。一方、個々のピニオンシャフトは、通常は、電気モータまたはジェネレータによるような直接てきな駆動又は被動なしで形成されている。それにもかかわらず、ギヤ付きターボ機械において、それぞれ同じ又は異なるピニオンシャフト上で駆動されるターボインペラ(例えばコンプレッサインペラ)と、駆動するターボインペラ(例えばエキスパンダインペラ)を互いに組み合わせることが可能である。
【0005】
ギヤ及び個々のピニオンシャフト、特にそこに配置されたターボインペラの組立て及び保守のため、一時的にギヤハウジングを開放し得ることが必要である。本発明は、ギヤハウジングを開放するために互いに分離され得る、ハウジング下部分とハウジング上部分を有する実施形態に基づく。ハウジング上部分とハウジング下部分を互いにシールするため、これらハウジング部分は、互いにクランプされる。
【0006】
ハウジング上部分とハウジング下部分は、少なくとも部分的に、特に重力方向と同一である垂直方向に対して垂直に延在する主分割面に沿って互いに接続する。これにより、ハウジング上部分とハウジング下部分が、まずは付加的な固定をせずに上下に位置することが可能であり、その際、ハウジング上部分がハウジング下部分から滑り落ちることはない。
【0007】
本発明は、更に、第1のピニオンシャフトの特に簡単な組立て及び保守のため、第1のピニオン分割面に沿ってハウジング上部分に接続する第1のピニオンカバーを設けることに基づく。主分割面と第1のピニオン分割面は接触しない。
【0008】
第1のピニオンシャフトは、この第1のピニオンシャフトが、第1のピニオンカバーを除去した後に第1のピニオン分割面に沿ってアクセス可能であり、第1のピニオンシャフトの除去が、ギヤハウジングによって妨害されないように、第1のピニオン分割面内に配置されている。ギヤハウジング内に配置される例えば軸受装置のような別の構成要素を緩め、開き、及び/又は除去した後に、第1のピニオンシャフトは、ギヤハウジングから除去することができる。
【0009】
一般的なギヤ付きターボ機械は、例えば、独国特許出願公開第102015222907号明細書及び独国実用新案第202018107058号明細書から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】独国特許出願公開第102015222907号明細書
【特許文献2】独国実用新案第202018107058号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
この背景に対して、本発明の根底にある課題は、ギヤ付きターボ機械の製造及び保守を更に単純化することである。特に個々のピニオンシャフトの組立て及び交換を単純化すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の対象及びこの課題の解決策は、請求項1に記載のギヤ付きターボ機械である。好ましい形成は、従属請求項に記載されている。
【0013】
本発明によれば、第1のピニオン分割面が、垂直方向に対して垂直に延在する第1の水平部分と、第1の角度を成して第1の水平部分に接続する第1の垂直部分から成ること、が企図されている。換言すれば、ハウジング上部分は、段状の収容部を構成し、この収容部に、第1のピニオンカバーが、鈍角、鋭角又は直角の楔として挿入される。最1の水平部分と第1の垂直部分は、第1のエッジにおいて直接的に互いに当接する。第1の水平部分から第1の垂直部分への移行部に、特に技術的な理由から、5cm以下の曲率半径を有するR部を形成することができる。
【0014】
第1の水平部分は、特に、垂直方向に対して垂直に延在する水平平面内で完全に、この領域内でハウジング上部分及び第1のピニオンカバーによって構成されるギヤハウジングの周縁にまで延在する。第1の水平部分が、垂直方向(重力方向)に対して垂直に延在することにより、第1のピニオンカバーは、ハウジング上部分の対応付けられた支持面上に力を加えずに載置することができ、これらは、第1の水平部分に沿って互いに面で当接する。
【0015】
第1のターボインペラは、好ましくは、第1のターボハウジング内に配置されている。これにより、第1のターボインペラが、第1のプロセス流体を、第1の入力圧力レベルから、回転する第1のターボインペラによって第1の出力圧力レベルに移行させる第1のターボ段を構成する。第1の入力圧力レベルは、第1のターボ段がコンプレッサ段又はエキスパンダ段もしくはタービン段であるかに応じて、第1の出力圧力レベルよりも高くても低くてもよい。
【0016】
好ましい形成によれば、ギヤ付きターボ機械は、複数のターボ段を備える。これらターボ段は、互いに独立して及び/又は互いに組み合わせて使用することができる。特に、ギヤ付きターボ機械によって形成されるターボ段の2つ以上、特に全てが、同じプロセス流体の作用を受けている。ターボ段は、特に、同じプロセスフロー内に、特に、互いに直列及び/又は並列に配置することができる。また、ギヤ付きターボ機械が、複数の互いに独立したプロセスフロー及び/又は回路を操作することも可能である。例えば、ギヤ付きターボ機械の一部は、多段のギヤ付きコンプレッサとして形成することができる。
【0017】
更に、1つ又は複数のターボ段を、熱から機械的エネルギーを得るためのプロセスフロー又は回路内に形成することが可能である。例えば、コンプレッサ及びエキスパンダ段は、特に超臨界二酸化炭素(SCO2)を使用して、サイクルの一部に組み込むことができる。
【0018】
好ましくは、第1のピニオンシャフトに、別のターボ段を構成するために、少なくとも1つの別のターボインペラが配置されること、が企図されている。特に、別のターボインペラが、第1のターボインペラに対して、大歯車の反対側に配置されること、が企図され得る。
【0019】
特に、第1のターボインペラ(及び/又は任意の別のターボインペラ)は、第1のピニオンシャフトのシャフト端に片持ち式に配置されている。これにより、ターボ段の特に省スペースの配置が可能になる。
【0020】
第1のターボインペラは、好ましくは、ギヤハウジングに取り付けられた及び/又はギヤハウジングとワンピースに形成された第1のインペラハウジング内に収容されている。特に、ギヤハウジングの少なくとも一部は、同じ材料でかつ中断なく、ギヤハウジング-もしくはその構成要素の少なくとも1つ-に接続する。
【0021】
特に好ましい形成によれば、第1のインペラハウジングは、第1のピニオン分割面に沿って分割されている。従って、第1のピニオンカバーの取外し時もしくは取外しにより、第1のインペラハウジングを開放するも可能である。これにより、第1のインペラハウジングからのターボインペラの除去が可能になる。
【0022】
特に好ましい形成によれば、第1の垂直部分が、第1の法線方向に対して垂直に形成されている。第1の法線方向と垂直方向の間に、第1の角度も含まれている。この好ましい形成によれば、第1の水平部分が、水平に整向された平面内に完全に延在し、かつ、第1の垂直部分が、第1の角度だけ水平平面に対して傾斜した第1の垂直平面内に延在する。この形成は、第1のピニオンカバーとハウジング上部分の間の移行部での固定とシールの両方を容易にする。
【0023】
特に好ましい形成によれば、第1の角度が、90°以下である。第1の好ましいバリエーションによれば、第1の角度は、30°~60°、特に約45°である。
【0024】
特に好ましい選択的な形成によれば、角度は、ちょうど90°である。第1のピニオン分割面は、ハウジング下部分と第1のピニオンカバーの間にL字状の直角の切り込みを構成する。これら構成で、ピニオンカバーは、特に容易に、上から垂直方向にハウジング上部分に取り付けることができる。
【0025】
好ましくは、ギヤ付きターボ機械は、第2のシャフト体と、大歯車と噛合いかつギヤハウジング内に配置されかつ第2のシャフト体と結合された第2のピニオンと、第2のシャフト体と結合された少なくとも1つの第2のターボインペラを有する第2のピニオンシャフトを備える。第2のターボインペラは、特に第2のインペラチャンバ内に配置され、第2のターボ段を構成する。
【0026】
特に好ましくは、第2のピニオンカバーが、第2のピニオン分割面に沿ってハウジング上部分に接続し、第2のピニオンシャフトが、第2のピニオン分割面内に配置されている。第2のピニオン分割面は、垂直方向に対して垂直に延在する第2の水平部分と、第2の角度を成して第2の水平部分に接続する第2の垂直部分から成る。また、角度のついた第2のピニオンカバーの形成は、第2のピニオンシャフトのモジュールでの-第1のピニオンシャフトに依存しない-保守及び除去も可能にする。
【0027】
特に好ましくは、第2の垂直部分が、第2の法線方向に対して垂直に延在する。垂直方向と第2の法線方向の間には、第2の角度も形成されている。1つの平面内に形成された第2のピニオン分割面の水平部分と垂直部分により、組立て及びシールも単純化される。
【0028】
特に好ましい形成によれば、第1の角度と第2の角度は、同じ大きさに形成されている。これにより、第1のピニオンカバー及び第2のピニオンカバーにおいて、同様の状態が得られ、組立ては、統一することができる。特に好ましい形成によれば、第1のピニオンカバーと第2のピニオンカバーは、互いに交換可能であり、特に同一に形成されている。
【0029】
特に好ましくは、本発明によるギヤ付きターボ機械の場合は、ギヤ付きターボ機械が、複数のピニオンシャフトを備え、これらピニオンシャフトが、それぞれ、シャフト体と、大歯車と噛み合いかつギヤハウジング内に配置されかつシャフト体と結合されたピニオンと、シャフト体と結合された少なくとも1つのターボインペラを有すること、が企図されている。各ピニオンシャフトが、主分割面内又はピニオン分割面内のいずれかに配置され、この主分割面又はピニオン分割面でもって、ピニオンカバーが、ハウジング上部分に接続する。全てのピニオン分割面と主分割面は、互いに対で結合されてはいない。この形成の範囲内で、個々のピニオンシャフトの特に容易な組立てもしくは保守が可能である。主分割面内では、大歯車の両側に、ピニオンシャフトを配置しないこと、又は、1つ又は2つのピニオンシャフトを配置することができる。
【0030】
好ましくは、各ピニオン分割面が、垂直方向に対して垂直に延在する水平部分と、角度を成して水平部分に接続する垂直部分から成る。角度は、各ピニオンシャフトにおいて、特に好ましくは同じ大きさに形成されている。
【0031】
更に、本発明の範囲内で、特に好ましくは、各ピニオン分割面内に、ただ1つのピニオンシャフトが配置されていること、が企図されている。従って、このピニオン分割面においてハウジング上部分(又は場合によってはハウジング下部分)に接続するそれぞれのピニオンカバーは、特定のピニオンシャフトに対応付けられている。このピニオンシャフトをギヤハウジングから除去し得るため、それぞれ、対応付けられたこのピニオンカバーをピニオン分割面に沿って除去することしか必要ない。
【0032】
複数のピニオンシャフトを有する実施形態の場合、これらピニオンシャフトは、本発明の範囲内で、付加的なターボ段を構成するための付加的なターボインペラを備えることもできる。特に好ましい形成によれば、各ピニオンシャフトは、それぞれ、ピニオンシャフトのシャフト端に片持ち式に配置された1つ又は好ましくは2つのターボインペラを備える。
【0033】
好ましくは、大歯車が、主分割面に対して好ましくは上方にオフセットされて配置された大歯車軸を中心として回転可能にハウジングに支承されている。上方にとは、垂直方向(即ち、重力方向とは反対方向)のオフセットを指す。特に好ましくは、少なくとも5cm、好ましくは10cm~50cmのオフセットが企図されている。
【0034】
特に、大歯車は、大歯車シャフトでもって回転可能にギヤハウジングに支承されている。特に好ましくは、大歯車シャフトは、大歯車シャフトの半径よりも大きい値だけ上方にオフセットされている。これにより、ハウジング下部分は、大歯車シャフト用の軸受が配置された連続的な上端を有するように形成することができる。上方にオフセットされた大歯車軸の場合、主分割面は、特に好ましくは、上方への隆起部を備える。
【0035】
選択的に、主分割面は、連続的に1つの平面内に延在することができ、大歯車シャフトは、シャフト貫通部により、特にいわゆるエンドシールドを使用してハウジング上部分から引き出すことができる。この場合、ハウジング下部分は、特に好ましくは、ハウジング上部分内に突出する少なくとも1つの隆起部-いわゆる軸受ブロック-を有し、この隆起部に、大歯車シャフトが支承されている。少なくとも1つの軸受ブロックは、特にハウジング下部分に一体的に鋳造されている。
【0036】
本発明を、以下で、実施例のみを図示した図によって説明する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明によるギヤ付きターボ機械の側面図
図2】ギヤハウジングのカバーを有しないギヤ付きターボ機械の平面図
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1は、大歯車3が大歯車軸xを中心として回転可能に支承されたギヤハウジング2を有する本発明によるギヤ付きターボ機械1を示す。ギヤハウジング2は、ハウジング上部分4aと、主分割面5に沿ってハウジング上部分4aに接続するハウジング下部分4bを備える。主分割面5は、垂直方向zに対して垂直に延在する水平面H内にのみ延在する。
【0039】
図2には、ギヤ付きターボ機械1が、ハウジング上部分4aなしの平面図で図示されている。ギヤ付きターボ機械1が、更に、第1のシャフト体6aと、大歯車3と噛み合いかつギヤハウジング2内に配置されかつ第1のシャフト体6a上に配置された第1のピニオン6bを有する第1のピニオンシャフト6を備えることが分かる。更に、第1のピニオンシャフト6は、第1のシャフト体と結合された第1のターボインペラ6cを有する。第1のターボインペラは、第1のインペラハウジング7内に配置され、この第1のインペラハウジングと共に、第1のターボ段Iを構成する。
【0040】
図示した実施例では、ギヤ付きターボ機械1は、第1のターボ段Iが、プロセス流体を、第1の入口領域7aで吸い込み、第1の出口領域7bで圧縮して高い圧力で排出する第1のコンプレッサ段を構成するギヤ付きコンプレッサとして形成されている。第1のターボインペラ6cは、第1のシャフト体6aのシャフト端に片持ち式に配置されている。
【0041】
第1のピニオンシャフト6に対応付けられて、第1のピニオンカバー8が、第1のピニオン分割面9に沿ってハウジング上部分4hに接続する。第1のピニオンシャフト6は、第1のピニオンカバー8のハウジング上部分4aからの取外し後に、第1のピニオンシャフト6のギヤハウジング2からの除去が可能であるように、第1のピニオン分割面9内に配置されている。
【0042】
本発明によれば、第1のピニオン分割面9が、垂直方向zに対して垂直に延在する第1の水平部分9aと、第1の角度αを成して第1の水平部分9aに接続する第1の垂直部分9bから成ること、が企図されている。第1のピニオン分割面9は、ギヤハウジング2の一方の周縁から他方の周縁まで連続的に延在し、第1のピニオンカバー8とハウジング上部分4aの間に切断面を連続的に構成する。このインターフェースは、第1のシャフト体6a用の図示してないシャフト貫通部を除いて、ギヤハウジング2の内部を周囲に対してシールするために、環状にシールされている。これにより、特に、大歯車3と、この大歯車と噛合うピニオンが作用を受ける潤滑剤(例えばオイル)の漏れが回避される。第1のシャフト体6aにより、第1のピニオンシャフト6は、ギヤハウジングから導き出されるので、第1ターボインペラ6cは、ギヤハウジング2外に配置することができる。
【0043】
示した実施例では、第1の水平部分9aは、垂直方向zに対して垂直な平面内に形成されているだけでなく、第1の垂直部分9bも形成されている。この第1の垂直部分は、第1の法線方向nに対して垂直に延在する第1の垂直平面v内に延在する。垂直方向zと第1の法線方向nの間には、第1の角度αも含まれている。この第1の角度は、示した実施例では90°である。第1のピニオン分割面9は、ギヤハウジング2をハウジング上部分4aと第1ピニオンカバー8の間で分割するL字状の直角の切込みを構成する。
【0044】
第1のターボインペラ6cは、シャフト体6aのシャフト端に片持ち式に配置されている。反対側のシャフト端には、第1の別のターボインペラ10aが、対応付けられた別のインペラハウジング11a内に配置されている。これにより、第1の別のターボ段I’が構成される。
【0045】
本発明による楔形ピニオンカバーのコンセプトは、拡大することができる。示した実施例の場合、第2のシャフト体12aと、大歯車3と噛み合いかつギヤハウジング2内に配置されかつ第2のシャフト体12aと結合された第2のピニオン12bと、第2のシャフト体12aと結合された少なくとも1つの第2のターボインペラ12cを有する第2のピニオンシャフト12が設けられている。第2のターボインペラ12cは、第2のインペラハウジング13内に配置され、この第2のインペラハウジングは、直接的にギヤハウジング2に接続し、この第2のインペラハウジング内で、プロセス流体が入口領域13aから出口領域13bに搬送されると共に圧縮される。第2のターボインペラ12cと第2のインペラハウジング13の組合せは、第2のターボ段II(コンプレッサ段)を形成する。
【0046】
図1から分かるように、ギヤハウジング2の一部は、第2のピニオン分割面15に沿ってハウジング上部分4aに接続する第2のピニオンカバー14によって構成される。第2ピニオンシャフト12は、第2ピニオン分割面15内に配置されている。第2のピニオン分割面15は、垂直方向zに対して垂直に延在する第2の水平部分15aと、第2の角度βを成して第2の水平部分15aに接続する第2の垂直部分15bから成る。示した実施例では、第2の角度βは約90°であり、これにより第1の角度αと同じ大きさである。
【0047】
第2の垂直部分15bも、第2法線方向nに対して垂直に第2の垂直平面vに延在する。第1の法線方向nと第2の法線方向nの両方が、それぞれ、大歯車軸xもしくはこの大歯車軸に対して平行に延在するピニオンシャフト6,12の回転軸に対して垂直である。
【0048】
第1のピニオンカバー8によって覆われた第1のピニオンシャフト6及び第2のピニオンカバー14によって覆われた第2のピニオンシャフト12に対して付加的に、示した実施例における本発明によるギヤ付きターボ機械1は、第3のシャフト体16aと、第3のシャフト体16a上に配置された第3のピニオン16bと、第3のシャフト体16aと結合されたに第3のターボインペラ16cを有する第3のピニオンシャフト16も備える。
同様に、第4のシャフト体17aと、大歯車3と噛み合う第4のピニオン17bと、第4のターボインペラ17cを有する第4のピニオンシャフト17も形成されている。
【0049】
第3のピニオンシャフト16と第4ピニオンシャフト17の両方が、大歯車の両側で主分割面5内に配置されている。各ピニオンシャフト6,12,16,17は、ピニオン分割面9,15又は主分割面5のいずれ内に配置されている。各ピニオン分割面9,15は、ただ1つのピニオンシャフト6,12を把持する。
【0050】
更に、図2から、第2,第3及び第4のピニオンシャフト12,16,17に、それぞれ、第2,第3もしくは第4の別のターボインペラ10b,10c,10dが片持ち式に配置され、これらターボインペラは、対応付けられた別のインペラハウジング11b,11c,11dに収容されている。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-05-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ギヤハウジング(2)と、ギヤハウジング(2)内に収容された大歯車(3)と、少なくとも1つの第1のピニオンシャフト(6)を有するギヤ付きターボ機械(1)であって、第1のピニオンシャフト(6)が、第1のシャフト体(6a)と、大歯車(3)と噛み合いかつギヤハウジング(2)内に配置されかつ第1のシャフト体(6a)と結合された第1のピニオン(6b)と、第1のシャフト体(6a)と結合された少なくとも1つの第1のターボインペラ(6c)を有し、ギヤハウジング(2)が、少なくとも、ハウジング下部分(4b)と、少なくとも部分的に垂直方向(z)に対して垂直に延在する主分割面(5)に沿ってハウジング下部分(4b)に接続するハウジング上部分(4a)を備え、第1のピニオンカバー(8)が、第1のピニオン分割面(9)に沿ってハウジング上部分(4a)に接続し、第1のピニオンシャフト(6)が、第1のピニオン分割面(9)内に配置されているギヤ付きターボ機械(1)において、
第1のピニオン分割面(9)が、垂直方向(z)に対して垂直に延在する第1の水平部分(9a)と、第1の角度(α)を成して第1の水平部分(9a)に接続する第1の垂直部分(9b)から成ること、を特徴とするギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項2】
第1の垂直部分(9b)が、第1の法線方向(n)に対して垂直に延在すること、を特徴とする請求項1に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項3】
第1の角度(α)が、90°以下であること、を特徴とする請求項1又は2に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項4】
第2のシャフト体(12a)と、大歯車(3)と噛合いかつギヤハウジング(2)内に配置されかつ第2のシャフト体(12a)と結合された第2のピニオン(12b)と、第2のシャフト体(12a)と結合された少なくとも1つの第2のターボインペラ(12c)を有する第2のピニオンシャフト(12)が設けられていること、を特徴とする請求項に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項5】
第2のピニオンカバー(14)が、第2のピニオン分割面(15)に沿ってハウジング上部分(4a)に接続すること、第2のピニオンシャフト(12)が、第2のピニオン分割面(15)内に配置されていること、及び、第2のピニオン分割面(15)が、垂直方向(z)に対して垂直に延在する第2の水平部分(15a)と、第2の角度(β)を成して第2の水平部分(15a)に接続する第2の垂直部分(15b)から成ること、を特徴とする請求項4に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項6】
第2の垂直部分(15b)が、第2の法線方向(n)に対して垂直に延在すること、を特徴とする請求項5に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項7】
第1の角度(α)と第2の角度(β)が、同じ大きさに形成されていること、を特徴とする請求項5又は6に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項8】
ギヤ付きターボ機械(1)が、複数のピニオンシャフト(6,12,16,17)を備え、これらピニオンシャフトが、それぞれ、シャフト体(6a,12a,16a,17a)と、大歯車(3)と噛み合いかつギヤハウジング(2)内に配置されかつシャフト体(6a,12a,16a,17a)と結合されたピニオン(6b,12b,16b,17b)と、シャフト体(6a,12a,16a,17a)と結合された少なくとも1つのターボインペラ(6c,12c,16c,17c)を有すること、及び、各ピニオンシャフト(6,12,16,17)が、主分割面(5)内又はピニオン分割面(9,15)内のいずれかに配置され、この主分割面又はピニオン分割面でもって、ピニオンカバー(8,14)が、ハウジング上部分(4a)に接続すること、を特徴とする請求項4~のいずれか1つに記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項9】
各ピニオン分割面(9,15)が、垂直方向に対して垂直に延在する水平部分(9a,15a)と、角度(α,β)を成して水平部分(9a,15a)に接続する垂直部分(9b,15b)から成ること、を特徴とする請求項8に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項10】
各ピニオン分割面(9,15)において、角度(α,β)が、同じ大きさに形成されていること、を特徴とする請求項9に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項11】
各ピニオン分割面(9,15)内に、ただ1つのピニオンシャフト(6,12)が配置されていること、を特徴とする請求項1,2又は4~6のいずれか1つに記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項12】
大歯車(3)が、主分割面(5)に対して上方にオフセットされて配置された大歯車軸(x)を中心として回転可能にギヤハウジング(2)に支承されていること、を特徴とする請求項1,2又は4~6のいずれか1つに記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項13】
第1のターボインペラ(6c)が、ギヤハウジング(2)に取り付けられた及び/又はギヤハウジング(2)とワンピースに形成された第1のインペラハウジング(7)内に収容されていること、を特徴とする請求項1,2又は4~6のいずれか1つに記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【請求項14】
第1のギヤハウジング(2)が、第1のピニオン分割面(9)に沿って分割されていること、を特徴とする請求項13に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
更に、図2から、第2,第3及び第4のピニオンシャフト12,16,17に、それぞれ、第2,第3もしくは第4の別のターボインペラ10b,10c,10dが片持ち式に配置され、これらターボインペラは、対応付けられた別のインペラハウジング11b,11c,11dに収容されている。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の態様として以下も包含し得る。
1.
ギヤハウジング(2)と、ギヤハウジング(2)内に収容された大歯車(3)と、少なくとも1つの第1のピニオンシャフト(6)を有するギヤ付きターボ機械(1)であって、第1のピニオンシャフト(6)が、第1のシャフト体(6a)と、大歯車(3)と噛み合いかつギヤハウジング(2)内に配置されかつ第1のシャフト体(6a)と結合された第1のピニオン(6b)と、第1のシャフト体(6a)と結合された少なくとも1つの第1のターボインペラ(6c)を有し、ギヤハウジング(2)が、少なくとも、ハウジング下部分(4b)と、少なくとも部分的に垂直方向(z)に対して垂直に延在する主分割面(5)に沿ってハウジング下部分(4b)に接続するハウジング上部分(4a)を備え、第1のピニオンカバー(8)が、第1のピニオン分割面(9)に沿ってハウジング上部分(4a)に接続し、第1のピニオンシャフト(6)が、第1のピニオン分割面(9)内に配置されているギヤ付きターボ機械(1)において、
第1のピニオン分割面(9)が、垂直方向(z)に対して垂直に延在する第1の水平部分(9a)と、第1の角度(α)を成して第1の水平部分(9a)に接続する第1の垂直部分(9b)から成ること、を特徴とするギヤ付きターボ機械(1)。
2.
第1の垂直部分(9b)が、第1の法線方向(n )に対して垂直に延在すること、を特徴とする上記1に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
3.
第1の角度(α)が、90°以下であること、を特徴とする上記1又は2に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
4.
第2のシャフト体(12a)と、大歯車(3)と噛合いかつギヤハウジング(2)内に配置されかつ第2のシャフト体(12a)と結合された第2のピニオン(12b)と、第2のシャフト体(12a)と結合された少なくとも1つの第2のターボインペラ(12c)を有する第2のピニオンシャフト(12)が設けられていること、を特徴とする上記1~3のいずれか1つに記載のギヤ付きターボ機械(1)。
5.
第2のピニオンカバー(14)が、第2のピニオン分割面(15)に沿ってハウジング上部分(4a)に接続すること、第2のピニオンシャフト(12)が、第2のピニオン分割面(15)内に配置されていること、及び、第2のピニオン分割面(15)が、垂直方向(z)に対して垂直に延在する第2の水平部分(15a)と、第2の角度(β)を成して第2の水平部分(15a)に接続する第2の垂直部分(15b)から成ること、を特徴とする上記4に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
6.
第2の垂直部分(15b)が、第2の法線方向(n )に対して垂直に延在すること、を特徴とする上記5に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
7.
第1の角度(α)と第2の角度(β)が、同じ大きさに形成されていること、を特徴とする上記5又は6に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
8.
ギヤ付きターボ機械(1)が、複数のピニオンシャフト(6,12,16,17)を備え、これらピニオンシャフトが、それぞれ、シャフト体(6a,12a,16a,17a)と、大歯車(3)と噛み合いかつギヤハウジング(2)内に配置されかつシャフト体(6a,12a,16a,17a)と結合されたピニオン(6b,12b,16b,17b)と、シャフト体(6a,12a,16a,17a)と結合された少なくとも1つのターボインペラ(6c,12c,16c,17c)を有すること、及び、各ピニオンシャフト(6,12,16,17)が、主分割面(5)内又はピニオン分割面(9,15)内のいずれかに配置され、この主分割面又はピニオン分割面でもって、ピニオンカバー(8,14)が、ハウジング上部分(4a)に接続すること、を特徴とする上記4~7のいずれか1つに記載のギヤ付きターボ機械(1)。
9.
各ピニオン分割面(9,15)が、垂直方向に対して垂直に延在する水平部分(9a,15a)と、角度(α,β)を成して水平部分(9a,15a)に接続する垂直部分(9b,15b)から成ること、を特徴とする上記8に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
10.
各ピニオン分割面(9,15)において、角度(α,β)が、同じ大きさに形成されていること、を特徴とする上記9に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
11.
各ピニオン分割面(9,15)内に、ただ1つのピニオンシャフト(6,12)が配置されていること、を特徴とする上記1~10のいずれか1つに記載のギヤ付きターボ機械(1)。
12.
大歯車(3)が、主分割面(5)に対して上方にオフセットされて配置された大歯車軸(x)を中心として回転可能にギヤハウジング(2)に支承されていること、を特徴とする上記1~11のいずれか1つに記載のギヤ付きターボ機械(1)。
13.
第1のターボインペラ(6c)が、ギヤハウジング(2)に取り付けられた及び/又はギヤハウジング(2)とワンピースに形成された第1のインペラハウジング(7)内に収容されていること、を特徴とする上記1~12のいずれか1つに記載のギヤ付きターボ機械(1)。
14.
第1のギヤハウジング(2)が、第1のピニオン分割面(9)に沿って分割されていること、を特徴とする上記13に記載のギヤ付きターボ機械(1)。
【外国語明細書】