(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117743
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】片側光源を伴う間接照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20240822BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20240822BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240822BHJP
F21V 5/00 20180101ALI20240822BHJP
F21V 7/00 20060101ALI20240822BHJP
F21V 7/24 20180101ALI20240822BHJP
F21V 5/08 20060101ALI20240822BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240822BHJP
【FI】
F21S8/04 100
F21V19/00 213
F21S2/00 233
F21V5/00 510
F21V7/00 300
F21V7/24
F21V5/08
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024019632
(22)【出願日】2024-02-13
(31)【優先権主張番号】18/170,850
(32)【優先日】2023-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】524057751
【氏名又は名称】ション チェン
【氏名又は名称原語表記】Xiong CHEN
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ション チェン
【テーマコード(参考)】
3K013
【Fターム(参考)】
3K013DA02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】直接光からの光源点における光を、間接光に変化させることができる間接照明器具を提供する。
【解決手段】間接照明器具は、主本体を有する。LEDストリップ41は、このLEDストリップに取り付けられたLEDチップ42を有する。LEDストリップは、ストリップの配向面71において取り付けられる。反射体は、反射体チャネルの輪郭を有し、それはストリップの配向面とハウジングの配向面との間に延びる。ハウジングの配向面は、水平面に画定される。ストリップの配向面72は、LEDストリップに従って画定される。ストリップの配向角は、ハウジングの配向面とストリップの配向面との間に画定される。ストリップの配向角は、90~145°である。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
間接照明器具であって、
a.主本体、
b.取り付けられた複数のLEDチップを有し、ストリップの配向面に取り付けられた、LEDストリップ、
c.反射体であって、ストリップの配向面とハウジングの配向面との間に延びた反射体チャネルの輪郭を有する、反射体、
d.水平面に画定された、ハウジングの配向面、
e.前記LEDストリップに従って画定された、ストリップの配向面、
f.前記ハウジングの配向面と、前記ストリップの配向面との間に画定され、90~145°であり、前記反射体の深さに従って変化する、ストリップの配向角、及び
g.遮光パネル設計、
を備える、間接照明器具。
【請求項2】
a.LEDストリップが平行に取り付けられた、ストリップの支持パネル、をさらに備え、
b.反射体は、反射及び拡散特性を有するプラスチック材料によって作られる、
請求項1に記載の間接照明器具。
【請求項3】
前記水平面は、前記主本体に対して平行であり、前記主本体は水平の下面を有する、請求項1に記載の間接照明器具。
【請求項4】
レンズ拡張部を有する曲線レンズを任意選択でさらに含み、前記レンズ拡張部は、レンズの拡張曲線部を含み、前記レンズの拡張曲線部は、前記LEDチップから延びた右発光線を、前記反射体表面への方向に変える、請求項1に記載の間接照明器具。
【請求項5】
前記主本体は、第2の反射体パネルを任意選択でさらに含み、前記遮光パネルは上方に角度が付けられ、かつ前記LEDストリップの下縁部から離れるように延びる、請求項1に記載の間接照明器具。
【請求項6】
前記反射体パネルは反射体頂部を有し、前記ストリップの配向面はLEDチップの正中線に対して直角であり、前記反射体頂部は、前記LEDチップによって、LEDチップの頂部線において照射され、前記LEDチップの頂部線は、前記LEDチップから前記反射体頂部まで延び、前記LEDチップ頂部の延長線及び前記LEDチップの正中線は、反射体頂部角を形成し、前記反射体頂部角は鋭角で25°±25°である、請求項1に記載の間接照明器具。
【請求項7】
a.LEDストリップが平行に取り付けられた、ストリップの支持パネル、をさらに含み、
b.反射体は、反射及び拡散特性を有するプラスチック材料によって作られる、
請求項6に記載の間接照明器具。
【請求項8】
前記水平面は、水平の下面を有する前記主本体に対して平行である、請求項6に記載の間接照明器具。
【請求項9】
レンズ拡張部を有する曲線レンズを任意選択でさらに含み、前記レンズ拡張部は、レンズの拡張曲線部を含み、前記レンズの拡張曲線部は、前記LEDチップから延びた右発光線を、前記反射表面への方向に変える、請求項6に記載の間接照明器具。
【請求項10】
前記主本体は、第2の反射体パネルを任意選択でさらに含み、前記遮光パネルは上方に角度が付けられ、かつ前記LEDストリップの下縁部から離れるように延びる、請求項6に記載の間接照明器具。
【請求項11】
前記LEDストリップに隣接し、かつ前記反射体の反対側にシェードを任意選択でさらに含み、前記LEDチップから発せられた光は、前記反射面に直接的に発光せず、前記シェードによって拡散される、請求項1に記載の間接照明器具。
【請求項12】
a.LEDストリップが平行に取り付けられた、ストリップの支持パネル、をさらに含み、
b.反射体は、反射及び拡散特性を有するプラスチック材料によって作られる、
請求項11に記載の間接照明器具。
【請求項13】
前記水平面は、水平の下面を有する前記主本体に対して平行である、請求項11に記載の間接照明器具。
【請求項14】
レンズ拡張部を有する曲線レンズを任意選択でさらに含み、前記レンズ拡張部は、電球の拡張曲線部を含み、前記レンズの拡張曲線部は、前記LEDチップから延びた右発光線を、前記反射体表面への方向に変える、請求項11に記載の間接照明器具。
【請求項15】
前記主本体は、第2の反射体パネルを任意選択でさらに含み、前記遮光パネルは上方に角度が付けられ、かつ前記LEDストリップの下縁部から離れるように延びる、請求項11に記載の間接照明器具。
【請求項16】
前記反射体チャネルの輪郭は反射体頂部を有し、前記ストリップの配向面はLEDチップの正中線に対して直角であり、前記反射体頂部は、前記LEDチップによって、LEDチップの頂部線において照射され、前記LEDチップの頂部線は、前記LEDチップから前記反射体頂部まで延び、前記LEDチップ頂部の延長線及び前記LEDチップの正中線は、反射体頂部角を形成し、前記反射体頂部角は鋭角で25°±25°である、請求項11に記載の間接照明器具。
【請求項17】
a.LEDストリップが平行に取り付けられた、ストリップの支持パネル、をさらに備え、
b.反射体パネルは、反射及び拡散特性を有するプラスチック材料によって作られる、
請求項16に記載の間接照明器具。
【請求項18】
前記水平面は、水平の下面を有する前記主本体に対して平行である、請求項16に記載の間接照明器具。
【請求項19】
レンズ拡張部を有する曲線レンズを任意選択でさらに含み、前記レンズ拡張部は、レンズの拡張曲線部を含み、前記レンズの拡張曲線部は、前記LEDチップから延びた右発光線を、前記反射体パネル表面への方向に変える、請求項16に記載の間接照明器具。
【請求項20】
前記主本体は、第2の反射体パネルを任意選択でさらに含み、前記遮光パネルは上方に角度が付けられ、かつ前記LEDストリップの下縁部から離れるように延びる、請求項16に記載の間接照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、間接照明器具の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
光出力タイプである現在の照明器具は、基本的に直接光であり、それらの内いくつかは、側面発光モードを採用する。当然ながら、底部発光、及び光を反射するために反射コーティングを利用する間接照明器具は、市場では非常に少ない。
【0003】
直接発光の照明器具の光源は、器具の上部に集中し、光源は点領域または帯領域に密集して集中する。光源領域は比較的小さくて高輝度であり、容易にグレアを形成する。刺激はより大きい。追加として、いくつかの直接発光の照明器具は、光出力部に拡散板、格子、またはフォグカバーを設置して、グレア値を低減させるが、これらの追加は、光の一部を遮断して損失させる。
【0004】
側部発光照明器具の原理は、光源を側部に配置すること、導光板及び反射板を通して光を通過させること、光を誘導及び反射すること、次に拡散板を通して発光すること、である。それは多層の構造設計が必要であり、光効率の損失は大きく、導光板の耐久性も並みの水準である。
【0005】
現存の間接照明器具において、反射性の設計は、反射性コーティングを外層構成要素の内面に噴射することによって行われる。反射性コーティングにおける光の反射効率は低く、光学構造は最適化されずに、ランプ全体で低い光効率をもたらす。このタイプの製品は、市場では一般的ではない。
【0006】
したがって、高い光抽出効率を実現でき、強い光点を有さず、直接光ではなく、人の目に優しく、かつグレアを軽減できる、照明器具の類を開発する必要がある。本発明は、片側の帯状光源の光を、高い反射及び拡散反射特性を伴うプラスチック材料の表面に照射し、次に反射及び拡散反射後に再び発光する。この設計において、元々の光源点は構造的デザインを介して隠され、光出力点は、点光源から面光源に変えられる。それは反射後に、片側の帯状光源の光を、面光源の光に変換して、高い効率の間接照明を実現する。それは、単位面積当たりの光出力強度を効果的に低減させ、光出力の角度を増加させ、かつ遮蔽レンズによる影強度を低減させる。
【0007】
米国特許に記載されたものなど、様々な異なる間接照明構成が、産業界で使用されてきた。例えばHoltenによる、2013年11月12日に発行された「Luminaire for Indirect Illumination」と題する米国特許第8,579,473号明細書で、発明者は、「照明器具は、反射スクリーンの部品として鏡のような反射部(43)をさらに備え、その鏡のような反射部は、反射スクリーンの拡散反射部(42)に向けた光源によって発せられた光の少なくとも一部を反射するために、凹んだ形状である。」と記載している。
【0008】
さらに例えばLavinによる、2019年2月19日に発行された「Recessed Lighting Fixtures for Efficiently Providing Aesthetically Pleasing Indirect Lighting」と題する米国特許第10,208,905号明細書、及び2020年9月1日に発行された「Recessed Lighting Fixtures for Efficiently Providing Aesthetically Pleasing Indirect Lighting」と題する米国特許第10,760,749号明細書で、発明者は、「間接光を領域に送るよう構成された凹んだ照明器具」を記載している。この凹んだ照明器具は、トリム要素、このトリム要素に連結された反射体、及び複数の発光ダイオード(LED)を含んだ環状リング、を含む。このトリム要素は、外壁、及びこの外壁に対して径方向内側に離隔された内壁を有し、外壁と内壁との間で環状凹部を画定する。反射体は、パターン化された反射面を含む。環状リングは、トリム要素の環状凹部内に配置される。LEDは、間接光を領域に送るよう反射体が光の方向を変えるために、光を反射体に向けて発するよう構成される。
【0009】
2020年10月13日に発行された「Lamp」と題する米国特許第10,801,695号明細書に示される別の例で、発明者は、「反射フード(110)は拡散反射材料で作られ、楕円弧の置き換えによって形成された曲面であり、かつ発光出口(114)を有し、その内面は反射面(112)である。光源アセンブリ(120)は反射面(112)の端部に固定され、発せられた中央光及び反射面(112)の交点における接線と、中央光との間に含まれた角度は、130~170°である。」と記載している。
【0010】
2011年4月12日に発光された「Solid-State Lighting Fixtures」と題する米国特許第7,922,354号明細書において、発明者は、「屋外での使用、またはIP等級の密閉器具を必要とする環境での使用のために、密閉器具本体を有する、高性能で高効率である固体電子照明デバイスは、必要に応じて、占有、周囲光レベル、及び設備負荷要件に依存して動作するAC電流から光を生成するために、発光ダイオードを使用する。」と記載している。
【0011】
2014年12月4日に発行された「Troffer-Style Lighting Fixture with Specular Reflector」と題する米国特許第8,905,575号明細書に示される別の顕著な例で、発明者は、「光源のための取り付け面を伴う細長いヒートシンクは、器具に沿って長手方向に延びる。熱の放散を促すために、ヒートシンクの一部は、周囲空間の環境に露出される。細長い鏡のような反射体も、ヒートシンクに隣接したデバイスに沿って延びる。ヒートシンク及び鏡のような反射体は、空間関係が維持されるように取り付けられる。光源からの光の内いくらかは、鏡のような反射体に直接ぶつかり、後面に向けて光の方向が変えられる。後面は、光源から直接光、及び方向を変えられた、鏡のような反射体からの光を受ける照射面、を画定する。」と記載している。
【0012】
2017年7月4日に発行された「Upgradeable Lighting Fixture」と題する米国特許第9,699,856号明細書で、発明者は、「レンズは外側フレームによって支持され、かつ取り付けられる。固体光源は外側フレームに取り付けられ、少なくとも部分的にレンズによって囲まれ、それによって固体光源によって提供された少なくとも光の一部は、レンズを通して対象領域に向けて透過される。」と記載している。
【0013】
2012年3月1日に発行された「Troffer-Style Fixture」と題する米国特許出願公開第2012/0051041号明細書で、発明者は、「反射板は、反射パンによって周囲を囲まれた光エンジンユニットを備える。後部反射体は、光エンジンの反射内部面を画定する。」と記載している。
【0014】
2019年2月19日に発行された「Adjustable Light Fixture and Lighting System」と題する米国特許第10,208,933号明細書に示される別の例で、発明者は、「ハウジングは、選択されたハウジングの長さに対して選択的に調整可能であり、表面に取り付け可能である。ハウジングに取り付け可能なトレイは、選択されたトレイの長さに、互いに対して選択的に調整可能である板を含む。各板は、照明器具にわたって均等な照射光を提供する、複数のエレクトロルミネセント光源を含む。板の重複は、トレイの長さを変化させ、反対側の板によって、1枚の板における光源からの光を遮断する。」と記載している。
【0015】
2020年3月10日に発行された「Linear Light Fixture with Interchangeable Light Engine Unit」と題する米国特許第10,584,860号明細書に示される最後の例で、発明者は、「照明サブアセンブリは、光源、及び特定の輪郭を実現するために光を調節する光学素子、を備える。光源に電力を供給して制御するために必要なエレクトロニクスは、ハウジングサブアセンブリ、照明サブアセンブリ、またはその両方に配設され得る。」と記載している。
【0016】
参照として本明細書に組み込まれた前述の参照は、均等な光を生成するよう試みられた間接照明ソリューションに関する。しかし、構造のいくつかは、さらに改善させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】米国特許第08579473号明細書
【特許文献2】米国特許第10208905号明細書
【特許文献3】米国特許第10760749号明細書
【特許文献4】米国特許第10801695号明細書
【特許文献5】米国特許第07922354号明細書
【特許文献6】米国特許第08905575号明細書
【特許文献7】米国特許第09699856号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2012/0051041号明細書
【特許文献9】米国特許第10208933号明細書
【特許文献10】米国特許第10584860号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
上記の「背景技術」及び要件に従い、本技術革新は主に、現存のランプに広く存在する棒状の照明器具における棒状光源の光を、高効率の反射及び拡散反射特性を伴うプラスチック材料の表面における、より大きい領域に照射する。
【0019】
このように、集中した点からの光を、プラスチック材料の表面による反射後に、間接の表面光に変化させ、それによって光の単位面積当たりの光強度を低減させて、直接光からの光源点における光を、間接光に変化させる。
【課題を解決するための手段】
【0020】
完全な間接光を実現するため、かつ目が直接光を直視することを防止するために、構造を作ること、及び設計時にエッジ設計を増加させること、ならびに、同時に高い光出力効果を維持すること、が必要である。光の間接照明を実現させ、単位光強度を低減させて、低いグレア値をもたらし、ランプの光の角度を広げることで、光が遮断された後の影の強さを減少させることができ、従来のランプに異なる外観を持たせ、かつ従来のランプに新しい方向性を持たせ、それによって消費者は、機能または外観のいずれかの新しい選択肢を持つ。
【0021】
この実施形態は、以下の部分を含む。
【0022】
間接照明器具は、主本体を有する。LEDストリップは、このLEDストリップに取り付けられたLEDチップを有する。LEDストリップは、ストリップの配向面において取り付けられる。反射体は、反射体チャネルの輪郭を有し、それはストリップの配向面とハウジングの配向面との間に延びる。ハウジングの配向面は、水平面に画定される。ストリップの配向面は、LEDストリップに従って画定される。ストリップの配向角は、ハウジングの配向面とストリップの配向面との間に画定される。ストリップの配向角は、90~145°である。
【0023】
反射体がより深い場合、ストリップの配向範囲は、145°以上まで変化する場合がある。一般的に用いられている反射体のアスペクト比は、好ましくは2:1であり、幅は厚さの概ね2倍の大きさである。反射体がより深い場合、反射体頂部角は、ストリップの配向面を変更できるように維持される。このような場合、異なるアスペクト比を有する、より深い反射体のために、ストリップの配向角を145°以上まで広げることができる。
【0024】
LEDストリップは、ストリップの支持パネルに取り付けられ、LEDストリップはストリップの支持パネルに対して平行である。水平面は、主本体に対して平行である。主本体は、水平の下面を有する。遮光パネルは、上方に角度が付けられ、LEDストリップ下縁部から離れるよう延びる。遮光パネルは、LED光源の直接光を遮断する役割、及び直接光が間接照明器具の外側に直接発せられるのを防止する役割、を担う。反射体チャネルの輪郭は、反射体頂部を有する。ストリップの配向面は、LEDチップの正中線に対して直角である。反射体頂部は、LEDチップの頂部線においてLEDチップによって照射される。LEDチップの頂部線は、LEDチップから反射体頂部まで延びる。LEDチップの頂部延長線及びLEDチップの正中線は、反射体頂部角を形成する。反射体頂部角は鋭角であり、25°±25°である。それは、反射体の曲線の深さに依存する。本技術革新における、いくつかのケースでは、反射体の一部は、光を反射体の他の部分に反射するために設計されることになり、照明器具の形状は異なることになり、角度も異なることになる。
【0025】
曲線レンズ(contour lens)を、光源のチップ上で覆うことができる。それはガラスまたはプラスチックで作ることができる。それはレンズの拡張曲線部(lens extension contour)を有する。レンズの拡張曲線部は、光線の範囲及び幅を変えることができる。それは、光源の全ての光を、反射体表面に放つために役立ち、効率を向上させることになる。それは本技術革新の選択肢である。
【0026】
主本体は、遮光パネル上に第2の反射体パネルをさらに含み得る。遮光パネルに第2の反射体を追加することも、本技術革新の選択肢である。いくつかのケースにおいて、それは電気-光学の変換効率を、3~5%、またはそれよりも大きく向上させることができる。
【0027】
本技術革新において、LEDストリップを覆うカバー(シェード)を有する。このカバーは、プラスチックまたはガラスで作られる。このカバーは、光を拡散させることができ、光出力の縁部周りにおける黄色または着色光を、低減または排除するのに役立つ。それも本技術革新の選択肢であるが、ほとんどの場合に必要である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】キャビネット下の間接照明の、下部斜視図である。
【
図10】左右発光線を伴うLEDチップの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
片側の光源を使用する間接照明の、本技術革新的な設計に従い、キャビネット下の間接光の実施形態を用いて詳細に例示する。
【0030】
図1で確認されるように、キャビネット下の照明は主本体20を有する。主本体は、好ましくは表面仕上げに粉末コーティングまたは塗装することができる、アルミニウム押出材である。主本体は、ハウジングチャネル21及び反射体チャネル23を有する。ハウジングチャネル21は、電源及び電気ケーブルを保持する。カバーパネル22は、ハウジングチャネルを覆って適合し、ハウジングチャネル21に形成された、前部カバースロット26及び後部カバースロット25に保持される。ハウジングチャネル21は、好ましくは電源及び電気ケーブルを保持するが、明瞭にするために示さない。
【0031】
ハウジングチャネル21は、反射体チャネル23と同じ長さを有するが、ハウジングチャネル21は反射体チャネル23よりも狭い。主本体20は、右端部キャップ31及び左の端部キャップ32も受け入れる。反射体パネル50は、主本体20に適合する。反射体パネル50は、光を反射及び拡散できるプラスチック材料で作られる。これらのプラスチック材料は、PETもしくはPC、または他の種類の材料である。拡散反射材料として、発泡PET、発泡ポリカーボネート、発泡スチロールなどが挙げられる。特に反射体パネル50は、光を屈折させるための微小プラスチックボールを有する発泡材料の、単一シートによって作ることができる。反射体パネル表面51は、光を反射及び拡散させることができる。反射体パネル50は、LEDストリップ41に取り付けられたLEDチップ42から発せられた光を反射する。LEDストリップ41の回路を使用する、LEDチップ42が接続される。LEDストリップ41は、プリント回路基板として形成することができる。
【0032】
図2で確認されるように、主本体はノックアウト開口部24を有し、ハウジングチャネル21内の電気構成要素への有線電気接続を提供する。
【0033】
図3で確認されるように、反射体チャネル23は、反射体チャネルの輪郭60を有する。反射体チャネルの輪郭60は湾曲され、反射体近位曲線部61及び反射体遠位曲線部62を有する。反射体パネル50は、1対のスロット間に保持される。反射体パネルの後部スロット28及び反射体パネルの前部スロット27は、反射体パネルを保持し、反射体パネル50が、主本体20の反射体チャネルの輪郭60に順応するよう、反射体パネル50を付勢する。
【0034】
主本体20は、ネジコネクタ用チャネル28を含んだ前部三角形チャネル29を有する。前記三角形チャネル29は、反射体チャネルのための輪郭を画定する。ハウジングの配向面71は、主本体20の下縁部に沿って画定される。主本体20は、全体的に平坦な下面を有する。
【0035】
プリント回路基板はLEDストリップ41にあり、LEDストリップ41は、LEDチップ42の全てを取り付け、かつ接続する。
【0036】
図4で確認されるように、主本体20を覆う反射体近位曲線部61は、LEDストリップの支持パネル63に向かって下方に曲がる。LEDストリップの支持パネルは、遮光パネル68まで延びる。遮光パネル68は、外側のストリップ保持部67から延びて、遮光パネルの延長先端部69で終端する。遮光パネル68及び反射体近位曲線部60は、突出した保持部を有し、LEDストリップ、及びLEDストリップのレンズまたはLEDストリップのカバー(シェード)43を固定することができる。LEDストリップのカバー43は、内側ストリップ保持部64と外側ストリップ保持部67との間に固着する。LEDストリップの支持パネル63はヒートシンクであり、それは反射体近位曲線部61及び遮光パネル68を、熱伝導を介したフィンとして使用する。LEDストリップ41は、LEDストリップの支持パネル63に固着し、かつ内側ストリップの保持チャネル65と外側ストリップの保持チャネル66との間に適合する。ストリップの配向面72は角度が付けられる。
【0037】
主本体20は、ハウジングの配向面71が、ストリップの配向面72から角度が付けられるように形成される。外側のストリップ保持チャネル66、内側のストリップ保持チャネル65、及び遮光パネル68は、それらがLEDストリップ41と整合されるときに、僅かに上方に角度が付けられる。主本体20の遮光パネル68を、第2の反射体パネル107に、任意選択で追加することができる。遮光パネル68を白色に塗装することもでき、またはその内面に反射性コーティングを有する。
【0038】
図5で確認されるように、ストリップの配向面72は、幾何学構成70で、ストリップの配向面71と角度を付ける。ハウジングの配向面71及びストリップの配向面72は、それらの間でストリップの配向角73を有し、それは90°よりも大きく、したがってストリップの配向角73は鈍角である。ストリップの配向角73は、好ましくは90~145°である。ストリップの配向角73における鈍角は、反射体パネル50に順応する。なぜなら反射体パネルチャネルの輪郭は、ハウジングの配向面71からストリップの配向角72まで延びるからである。
【0039】
図6で確認されるように、反射体パネル50は反射体頂部88を有し、それは反射体パネル50の上部範囲における頂点である。LEDチップ42は、矩形または平坦な電子素子であり、それはLEDストリップに取り付けられる。ストリップの配向面72は、LEDチップの正中線83に対して垂直かつ直角である。LEDチップの正中線83は、LEDチップ42の中心点から延びる。LEDチップ42は、好ましくは光出力において対称であり、それによってLEDチップの正中線83は、光出力パターンの中間である。反射体頂部88は、LEDチップ42によって、LEDチップの頂部線84において照射される。LEDチップの頂部線84は、LEDチップ42から反射体頂部88まで延びる。反射体頂部の正中線82は、反射体頂点88から下方へ延びる。反射体頂部の正中線82は、正中線交点85においてLEDチップの正中線83と交差する。LEDチップの頂部延長線84とLEDチップの正中線83とは、反射体頂部角81を形成する。反射体頂部角81は鋭角であり、好ましくは概ね25°±25°であるが、反射体の形状によっては0~45°とすることができる。0~45°の範囲において、良好な効率となる。任意選択で、LEDチップを、複数のLEDチップの代わりに中央の発光点とすることができる。
【0040】
図7で確認されるように、左発光線87及び右発光線86は、それらの間で発光角度89を形成する。LEDチップ42は、LEDチップの右隅及びLEDチップの左隅92を有する。LEDチップの左隅も光を発して、右発光線86に対して平行である、左隅発光線の右側91を形成する。LEDチップの正中線83は、好ましくはほとんどの光が導かれ、その一方で左発光線87及び右発光線86の近くの光は、より低い強度である。
【0041】
図8で確認されるように、物理的なLEDチップ42は、LEDストリップ41のプリント回路基板に取り付けられた小さい方形または矩形として形成される。
【0042】
図9で確認されるように、LEDチップ41は、LEDチップ41を覆って形成されるか、またはLEDチップ41を覆って設定された曲線レンズ90を、任意選択で受け入れる。曲線レンズ90は、好ましくはレンズ拡張部93を含み、それはレンズの拡張曲線部94を有する。レンズの拡張曲線部94は、左隅発光線の右側91及び右発光線86を、屈折または反射し、それによってそれらはハウジングの配向面71に対して平行となり、より多くの光を反射体に向けて導くのを可能にする。LEDチップの正中線83が曲線レンズ90と共に変わらなくても、レンズ拡張部93は、反射体に接触するよう光を動かす。広範な様々な曲線レンズ形状を提供して、異なる角度、ならびに光線及びビームを、異なる照明に適合させることができる。レンズを追加する方法は任意であり、多くの実際の設計において不要である。
【0043】
図10で確認されるように、反射体頂部88はLEDチップ42の上方にあり、かつ左発光線87及び右発光線86の上方にある。電源40を、ハウジングチャネルに含ませることができる。LEDストリップ下縁部44、及びLEDストリップ上縁部は、LEDストリップを保持するために主本体20に形成されたスロットの中にとどまる。遮光パネル68は、LEDストリップ41からの直接光を遮断するのに役立つ。左隅91の右側における発光線は、遮光パネルの延長先端部69を越えられない。このように、遮光パネルの延長先端部69は、LEDチップ42からの直接光を完全に遮断して、間接照明の効果を実現する。
【0044】
図11で確認されるように、遮光パネルの延長先端部69は、延長先端の影線97に沿って投影を投げかける。主本体20の遠位部分に形成された、主本体の影先端96は、LEDチップ42から発せられた直接光から影をもたらす。このように、全ての出て行く光は、光学レンズまたは拡散部がLEDストリップに設定されているか否かに関わらず、間接的である。
【0045】
主本体の影先端96は、遮光パネルの延長先端部69を用いて、延長先端部の影線97を作る。照明の間接特質は、比較的柔らかい光輪郭95を生成し、それは比較的対称かつ均等である。
【0046】
図12で確認されるように、端部キャップ30は、ネジコネクタ用チャネル28と接続するための、コネクタ開口部33を有する。端部キャップは、アルミニウム射出の端部に適合するよう、好ましくはプラスチック成型される。端部キャップ30は右端部キャップ31であり、左側の左端部キャップは、全体的に対称である。両方の端部キャップ30は、数珠つなぎの連結を可能にするために、電気コネクタ101を含むことができる。端部キャップ30は、主本体20のアルミニウム射出の中に突出する保持部をさらに含む。前部保持タブ103は、端部キャップ30の前部から延び、上部保持タブ104は、端部キャップ30の上部から延びる。後部保持タブ105は、好ましくは上部隅に形成され、その一方で短いコネクタフランジ35は、主本体20の後部側壁にラッチ止めされる。主本体20の下部分の中に延びる、長いコネクタフランジ34は、カバーパネル20に対するネジ山接続部を受け入れるためのネジ開口部を提供でき、それによってカバーパネル20は、長いコネクタフランジ34に固着する。端部キャップ30は、PCB端部スロット102も含む。
【符号の説明】
【0047】
20 主本体
21 ハウジングチャネル
22 カバーパネル
23 反射体チャネル
24 ノックアウト開口部
25 後部カバースロット
26 前部カバースロット
28 反射体パネル後部スロット
29 前部三角形チャネル
30 端部キャップ
31 右端部キャップ
32 左端部キャップ
33 コネクタ開口部
34 長いコネクタフランジ
35 短いコネクタフランジ
40 電源
41 LEDストリップ
42 LEDチップ
43 LEDストリップのカバー(シェード)
44 LEDストリップ下縁部
45 LEDストリップ上縁部
50 反射体パネル
51 反射パネル表面
60 反射チャネル輪郭
61 反射体近位曲線部
62 反射体遠位曲線部
63 LEDストリップの支持パネル
64 内側ストリップ保持部
65 内側ストリップの保持チャネル
66 外側ストリップの保持チャネル
67 外側ストリップ保持部
68 遮光パネル
69 遮光パネルの延長先端部
70 幾何学的構成
71 ハウジングの配向面
72 ストリップの配向面
73 ストリップの配向角
81 反射体頂部角
82 反射体頂部の正中線
83 LEDチップの正中線
84 LEDチップの頂部延長線
85 正中線交点
86 右発光線
87 左発光線
88 反射体頂部
89 発光角度
90 曲線レンズ
91 左隅発光線の右側
92 LEDチップの左隅
93 レンズ拡張部
94 レンズの拡張曲線部
95 光輪郭
96 主本体の影先端
97 延長先端部の影線
101 電気コネクタ
102 PCB端部スロット
103 前部保持タブ
104 上部保持タブ
105 後部保持タブ
106 モジュラー保持レール
107 第2の反射体パネル
【手続補正書】
【提出日】2024-04-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
間接照明器具であって、
a.主本体、
b.取り付けられた複数のLEDチップを有し、ストリップの配向面に取り付けられた、LEDストリップ、
c.反射体であって、ストリップの配向面とハウジングの配向面との間に延びた反射体チャネルの輪郭を有する、反射体、
d.水平面に画定された、ハウジングの配向面、
e.前記LEDストリップに従って画定された、ストリップの配向面、
f.前記ハウジングの配向面と、前記ストリップの配向面との間で画定され、90~145°であり、前記反射体の深さに従って変化する、ストリップの配向角、及び、遮光パネルの設計であって、前記反射体パネルは反射体頂部を有し、前記ストリップの配向面はLEDチップの正中線に対して直角であり、前記反射体頂部はLEDチップの頂部線において前記LEDチップによって照射され、前記LEDチップの頂部線は、LEDチップから反射体頂部まで延び、前記LEDチップの頂部延長線及び前記LEDチップの正中線は、反射体頂部角を形成し、前記反射体頂部角は鋭角で25°±25°である、遮光パネルの設計、
を備える、間接照明器具。
【請求項2】
a.LEDストリップが平行に取り付けられた、ストリップの支持パネル、をさらに備え、
b.反射体は、反射及び拡散特性を有するプラスチック材料によって作られる、
請求項1に記載の間接照明器具。
【請求項3】
前記水平面は、前記主本体に対して平行であり、前記主本体は水平の下面を有する、請求項1に記載の間接照明器具。
【請求項4】
レンズ拡張部を有する曲線レンズを任意選択でさらに含み、前記レンズ拡張部は、レンズの拡張曲線部を含み、前記レンズの拡張曲線部は、前記LEDチップから延びた右発光線を、前記反射体表面への方向に変える、請求項1に記載の間接照明器具。
【請求項5】
前記主本体は、第2の反射体パネルを任意選択でさらに含み、前記遮光パネルは上方に角度が付けられ、かつ前記LEDストリップの下縁部から離れるように延びる、請求項1に記載の間接照明器具。
【請求項6】
a.主本体、
b.取り付けられた複数のLEDチップを有し、ストリップの配向面に取り付けられた、LEDストリップ、
c.反射体であって、反射体チャネルの輪郭を有し、前記反射体チャネルの輪郭はストリップの配向面とハウジングの配向面との間に延びた、反射体、
d.水平面に画定された、ハウジングの配向面、
e.前記LEDストリップに従って画定された、ストリップの配向面、
f.前記ハウジングの配向面と前記ストリップの配向面との間で画定され、90~145°であり、前記ストリップの配向角は反射体の深さに従って変化する、ストリップの配向角、及び、遮光パネルの設計であって、前記LEDストリップに隣接し、かつ前記反射体の反対側に、シェードを任意選択でさらに含み、前記LEDチップから発せられた光は、前記反射体表面に直接的に発光せず、前記シェードによって拡散される、遮光パネルの設計、
を備える、間接照明器具。
【請求項7】
a.LEDストリップが平行に取り付けられた、ストリップの支持パネル、をさらに備え、
b.反射体は、反射及び拡散特性を有するプラスチック材料によって作られる、
請求項6に記載の間接照明器具。
【請求項8】
前記水平面は、水平の下面を有する前記主本体に対して平行である、請求項6に記載の間接照明器具。
【請求項9】
レンズ拡張部を有する曲線レンズを任意選択でさらに含み、前記レンズ拡張部は、電球の拡張曲線部を含み、前記レンズの拡張曲線部は、前記LEDチップから延びた右発光線を、反射体表面への方向に変える、請求項6に記載の間接照明器具。
【請求項10】
前記主本体は、第2の反射体パネルを任意選択でさらに含み、前記遮光パネルは上方に角度が付けられ、かつ前記LEDストリップの下縁部から離れるように延びる、請求項6に記載の間接照明器具。
【請求項11】
前記反射体チャネルの輪郭は反射体頂部を有し、前記ストリップの配向面はLEDチップの正中線に対して直角であり、前記反射体頂部はLEDチップの頂部線において前記LEDチップによって照射され、前記LEDチップの頂部線は、前記LEDチップから前記反射体頂部まで延び、前記LEDチップ頂部の延長線及び前記LEDチップの正中線は、反射体頂部角を形成し、前記反射体頂部角は鋭角で25°±25°である、請求項6に記載の間接照明器具。
【請求項12】
a.LEDストリップが平行に取り付けられた、ストリップの支持パネル、をさらに含み、
b.反射体パネルは、反射及び拡散特性を有するプラスチック材料によって作られる、
請求項11に記載の間接照明器具。
【請求項13】
前記水平面は、水平の下面を有する前記主本体に対して平行である、請求項11に記載の間接照明器具。
【請求項14】
レンズ拡張部を有する曲線レンズを任意選択でさらに含み、前記レンズ拡張部は、レンズの拡張曲線部を含み、前記レンズの拡張曲線部は、前記LEDチップから延びた右発光線を、反射体パネル表面への方向に変える、請求項11に記載の間接照明器具。
【請求項15】
前記主本体は、第2の反射体パネルを任意選択でさらに含み、前記遮光パネルは上方に角度が付けられ、かつ前記LEDストリップの下縁部から離れるように延びる、請求項11に記載の間接照明器具。
【外国語明細書】