(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117754
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】アイテムを格納するラックにアイテムを電子的に関連付けるためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A47F 7/00 20060101AFI20240822BHJP
B65G 1/137 20060101ALI20240822BHJP
G06Q 10/087 20230101ALI20240822BHJP
A47F 5/00 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
A47F7/00 M
B65G1/137 A
G06Q10/087
A47F5/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024021828
(22)【出願日】2024-02-16
(31)【優先権主張番号】18/170,727
(32)【優先日】2023-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】520068870
【氏名又は名称】セブン-イレブン インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】7-Eleven, Inc.
【住所又は居所原語表記】3200 Hackberry Road, Irving TX 75063 US
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100229448
【弁理士】
【氏名又は名称】中槇 利明
(72)【発明者】
【氏名】ミルザ アリ シャーメール
(72)【発明者】
【氏名】レッドモンド オーダニエル マシュー
【テーマコード(参考)】
3B118
3F522
5L010
【Fターム(参考)】
3B118BB04
3B118DA12
3B118DA31
3B118FA11
3B118GA36
3B118GA37
3F522BB06
3F522CC09
3F522DD05
3F522DD22
3F522DD33
3F522EE19
3F522GG17
3F522GG23
3F522GG44
3F522KK02
3F522LL11
3F522LL42
3F522LL57
3F522LL58
5L010AA16
(57)【要約】
【課題】。店舗棚にある商品の効率的かつ正確な追跡が必要とされている。
【解決手段】システムは、タバコの複数のパックを格納するラックと、ラックと関連付けられるディスプレイデバイスと、ラックと関連付けられる回路基板とを含む。回路基板は、ネットワークインターフェースと、プロセッサと、ラック情報を記憶するメモリとを含み、ディスプレイデバイスは、ラック情報と関連付けられるコードを表示する。プロセッサは、スキャナがコードをスキャンしたという指標を受信し、相応して、スキャナとの通信を確立するように構成される。プロセッサは、スキャナによってスキャンされるタバコのパックと関連付けられる統一商品コード(UPC)を受信する。プロセッサは、ラックのラック番号にマッピングされるUPCを追加することによってメモリ内のラック情報を更新し、コードは、更新されるラック情報と関連付けられる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タバコの複数のパックを格納するラックと、
前記ラックと関連付けられ、前記ラックの前方に位置付けられる、ディスプレイデバイスと、
前記ラックと関連付けられる回路基板と、を含み、前記回路基板は、
前記ラックに関する情報を格納するメモリであって、前記情報は、前記ラックのラック番号、前記ラックに格納されるパックの数、および前記ラックに格納される前記パックのタイプと関連付けられる第1の統一商品コード(UPC)を含み、前記ディスプレイデバイスは、前記ラックに関する前記情報と関連付けられるコードを表示する、メモリと、
ネットワークインターフェースと、
前記メモリ、前記ネットワークインターフェース、および前記ディスプレイデバイスに通信的に結合される、プロセッサと、を含み、前記プロセッサは、
スキャナが前記ラックと関連付けられる前記コードをスキャンしたという指標を、前記ネットワークインターフェースを用いて受信し、
前記指標を受信することに応答して、前記ネットワークインターフェースを用いて前記スキャナとの通信を確立し、
前記ラックに関する前記情報の少なくとも一部を前記スキャナに送信し、
前記ラックへの装填のために前記スキャナによってスキャンされるタバコのパックと関連付けられる第2のUPCを前記スキャナから受信し、
前記ラックの前記ラック番号を前記スキャナから受信される前記第2のUPCにマッピングし、
前記ラック番号にマッピングされる前記第2のUPCを前記情報に追加することによって前記ラックに関する前記情報を変換する、
ように構成される、
システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記ラックに関する前記情報が変換された後に、第2のスキャナが前記コードをスキャンしたという第2の指標を、前記ネットワークインターフェースを用いて受信し、
前記第2の指標を受信することに応答して、前記ネットワークインターフェースを用いて前記第2のスキャナとの通信を確立し、
前記ラックに関する前記変換された情報の少なくとも一部を前記第2のスキャナに送信する、
ようにさらに構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記スキャナに送信される前記ラックに関する前記情報の前記一部は、前記ラックの前記ラック番号を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記スキャナに送信される前記ラックに関する前記情報の前記一部は、前記ラックに現在格納されている前記パックの数と、前記ラックに格納される前記パックの前記第1のUPCとをさらに含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記プロセッサは、
タバコのパックが前記ラックに装填されたことを検出し、
前記ラックに格納された前記パックの数を更新することによって前記ラックに関する前記情報を変換する、
ようにさらに構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ラックは、シューを含み、前記シューは、前記シューが前記ラックの前端と後端との間を移動するように、前記ラックに移動可能に取り付けられ、前記タバコのパックは、前記シューの前端に隣接して配置され、前記シューは、各タバコパックが前記ラックに装填された状態で、前記ラックの前記後端に向かって押し戻され、
前記プロセッサは、タバコのパックが前記ラックに装填されたことを、
前記シューが前記ラックの長さに沿って前記シューの以前の位置から移動したことを検出すること、
前記シューが移動したことを検出することに応答して、前記ラックに格納された前記パックの数をカウントすること、および
前記カウントに基づいて前記ラックに格納された前記パックの数を更新することによって前記ラックに関する前記情報を変換することによって、
検出するように構成される、
請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記ラックを含む複数のラックと、
前記複数のラックに通信的に結合されるマスタコントローラと、をさらに含み、前記プロセッサは、前記ラックに関する前記変換された情報を前記マスタコントローラに送信するようにさらに構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記コードは、クイックレスポンス(QR)コードを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記スキャナは、ハンドヘルドスキャナを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
複数の品目を格納するラックと、
前記ラックと関連付けられ、前記ラックの前方に位置付けられる、ディスプレイデバイスと、
前記ラックと関連付けられる回路基板と、を含み、前記回路基板は、
前記ラックに関する情報を格納するメモリであって、前記情報は、前記ラックのラック番号、前記ラックに格納される品目の数、および前記ラックに格納される前記品目のタイプと関連付けられる第1の統一商品コード(UPC)を含み、前記ディスプレイデバイスは、前記ラックに関する前記情報と関連付けられるコードを表示する、メモリと、
ネットワークインターフェースと、
前記メモリ、前記ネットワークインターフェース、および前記ディスプレイデバイスに通信的に結合される、プロセッサと、を含み、前記プロセッサは、
スキャナが前記ラックと関連付けられる前記コードをスキャンしたという指標を、前記ネットワークインターフェースを用いて受信し、
前記指標を受信することに応答して、前記ネットワークインターフェースを用いて前記スキャナとの通信を確立し、
前記ラックに関する前記情報の少なくとも一部を前記スキャナに送信し、
前記ラックへの装填のために前記スキャナによってスキャンされる品目と関連付けられる第2のUPCを前記スキャナから受信し、
前記ラックの前記ラック番号を前記スキャナから受信される前記第2のUPCにマッピングし、
前記ラック番号にマッピングされる前記第2のUPCを前記情報に追加することによって、前記ラックに関する前記情報を変換する、
ように構成され、
前記コードは、前記変換される情報と関連付けられる、
システム。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記ラックに関する前記情報が変換された後に、第2のスキャナが前記コードをスキャンしたという第2の指標を、前記ネットワークインターフェースを用いて受信し、
前記第2の指標を受信することに応答して、前記ネットワークインターフェースを用いて前記第2のスキャナとの通信を確立し、
前記ラックに関する前記変換された情報の少なくとも一部を前記第2のスキャナに送信する、
ようにさらに構成される、
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記スキャナに送信される前記ラックに関する前記情報の前記一部は、前記ラックの前記ラック番号を含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記スキャナに送信される前記ラックに関する前記情報の前記一部は、前記ラックに現在格納されている前記品目の数と、前記ラックに格納されている前記品目の前記第1のUPCとをさらに含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記プロセッサは、
タバコの品目が前記ラックに装填されたことを検出し、
前記ラックに格納された前記品目の数を更新することによって前記ラックに関する前記情報を変換する、
ようにさらに構成され、
前記コードは、前記変換される情報と関連付けられる、
請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記ラックを含む複数のラックと、
前記複数のラックに通信的に結合されるマスタコントローラと、をさらに含み、前記プロセッサは、前記ラックに関する前記変換された情報を前記マスタコントローラに送信するようにさらに構成される、
請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
ラックに関する情報を変換するための方法であって、
スキャナが前記ラックと関連付けられるコードをスキャンしたという指標を、ネットワークインターフェースを用いて受信することであって、
前記ラックは、タバコの複数のパックを格納し、
前記コードは、ディスプレイデバイスによって表示され、前記ディスプレイデバイスは、前記ラックと関連付けられ、前記ラックの前方に位置付けられ、
前記コードは、前記ラックに関する前記情報と関連付けられ、
前記ラックに関する前記情報は、前記ラックのラック番号、前記ラックに格納されるパックの数、前記ラックに格納される前記パックのタイプと関連付けられる第1の統一商品コード(UPC)とを含む、
受信することと、
前記指標を受信することに応答して、前記ネットワークインターフェースを用いて前記スキャナとの通信を確立することと、
前記ラックに関する前記情報の少なくとも一部を前記スキャナに送信することと、
前記ラックへの装填のために前記スキャナによってスキャンされるタバコのパックと関連付けられる第2のUPCを前記スキャナから受信することと、
前記ラックのラック番号を前記スキャナから受信される前記第2のUPCにマッピングすることと、
前記ラック番号にマッピングされる前記第2のUPCを前記情報に追加することによって前記ラックに関する前記情報を変換することであって、前記コードは、前記変換される情報と関連付けられる、変換することと、を含む、
方法。
【請求項17】
前記ラックに関する前記情報が変換された後に、第2のスキャナが前記コードをスキャンしたという第2の指標を、前記ネットワークインターフェースを用いて受信することと、
前記第2の指標を受信することに応答して、前記ネットワークインターフェースを用いて前記第2のスキャナとの通信を確立することと、
前記ラックに関する前記変換された情報の少なくとも一部を前記第2のスキャナに送信することと、をさらに含む、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記スキャナに送信される前記ラックに関する前記情報の前記一部は、前記ラックの前記ラック番号を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記スキャナに送信される前記ラックに関する前記情報の前記一部は、前記ラックに現在格納されている前記パックの数と、前記ラックに格納されている前記パックの前記第1のUPCとをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
タバコのパックが前記ラックに装填されたことを検出することと、
前記ラックに格納された前記パックの数を更新することによって前記ラックに関する前記情報を変換することと、をさらに含み、
前記コードは、前記変換される情報と関連付けられる、
請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的には、データ処理に関し、より具体的には、アイテムを格納するラックにアイテムを電子的に関連付けるためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗棚にある在庫を管理することは、骨の折れる非効率的な作業である。店舗棚に格納される商品(製品)のタイプおよびどれぐらいの商品が店舗棚に残っているかに関する不正確なデータは、しばしば、棚空間の不十分な活用につながる。店舗の棚での不正確な商品配置は、商品のより少ない視認性および売上の原意になることがある。現在の在庫追跡手順は、労働集約的であり、時間がかかり、誤りやすい。店舗棚にある商品の効率的かつ正確な追跡が必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
現在、棚/ラックに格納される品目(例えば、タバコのパック)のタイプおよび量/数を決定することを含む、店舗ラック/棚上の在庫を追跡する従来の方法は、ラックを手動で検査し、ラック上に格納される品目の数をカウントすることである。例えば、ラックに格納されたタバコパックのタイプおよび/またはタバコラックに格納されたタバコパックの数を知るためには、店員がラックまで歩いて上がり、ラックを開き、ラックに格納されたタバコパックのタイプを手作業で決定し、ラックに格納されたタバコパックの数をカウントする必要がある。典型的な店舗は、幾つかの棚にわたって配置された多くのそのようなラックを有する。よって、幾つかのラック/棚にわたって格納される品目を追跡することは、労働集約的かつ非効率的になる。さらに、店舗棚上の在庫を追跡するための現在の方法は、人的エラーを起こしやすい。加えて、製品の数量の不正確なおよび/または頻度の少ない検査および記録は、棚空間の不十分な利用につながることがあり、さらに、不正確な在庫追跡および補充につながることがある。さらに、店舗は、しばしば、ラックおよび棚上の製品配置についての予め決定されたプラノグラムに従うことが要求される。店舗レベルでは、従業員や経営陣は、高いレベルのプラノグラム適合性を維持するのが困難なときを有する。プラノグラム適合性は、一般に、時間がかかりかつ高価である小売監査の方法による密接かつ継続的な観察を必要とする。プラノグラム適合性をチェックするための小売監査は、非効率で、労働集約的で、ヒューマンエラーを起こしやすい。よって、従来の技術は、それらが少なくとも部分的には人間の操作に依存することの故に、欠陥がある。
【0004】
本開示に開示されるシステムによって実装されるシステムおよび方法は、店舗棚上の在庫を効果的かつ効率的に管理し、高レベルのプラノグラム適合性を維持する技術を実装することによって、上述した技術的問題に対する技術的解決策を提供する。開示されるシステムおよび方法は、幾つかの実用的な用途および技術的な利点を提供する。例えば、開示されるシステムは、ラックに格納される品目のタイプにラックを電子的にマッピングすることの実用的な用途を提供する。例えば、本開示の実施形態は、タバコの複数のパックを格納するインテリジェントラックを含むシステムを提供し、インテリジェントラックは、メモリ、プロセッサ、およびネットワークインターフェースを有する、回路基板を含む。メモリは、ラックのラック番号、ラックに格納されたパックの数、およびラックに格納されたパックのタイプと関連付けられる統一商品コードを含むが、これらに限定されない、ラックに関する情報を格納する。特定の実施形態において、インテリジェントラックは、ラックに現在格納されているタバコのパックの数をカウントするように構成されてよい。システムは、ラックと関連付けられ、ラックの前方に位置付けられる、ディスプレイデバイスをさらに含み、ディスプレイデバイスは、ラックに関する情報と関連付けられたコードを表示する。プロセッサは、スキャナがラックと関連付けられたコードをスキャンしたという指標を、ネットワークインターフェースを用いて受信するように構成される。指標を受信することに応答して、プロセッサは、ネットワークインターフェースを用いて、スキャナとの通信を確立し、ラックに関する情報の少なくとも一部をスキャナに送信する。プロセッサは、ラック内への装填のためにスキャナによってスキャンされたタバコのパックと関連付けられた第2のUPCをスキャナから受信し、ラックのラック番号をスキャナから受信された第2のUPCにマッピングする。次いで、プロセッサは、ラック番号にマッピングされる第2のUPCを情報に追加することによって、ラックに関する情報を変換し、コードは、変換された情報と関連付けられる。プロセッサは、ラックに関する変換された情報を、複数のそのようなラックに通信可能に結合されたマスタコントローラに送信することがある。
【0005】
ラックをラックUPCに電子的にマッピングすることは、効率的で正確な在庫追跡を助ける。例えば、いつでも、マスタコントローラは、どのラックがどの商品をどれぐらいの量で格納してるかを正確に知る。よって、開示されるシステムおよび方法は、ラック内に格納される各商品に関する製品配置および在庫量に関する迅速かつ正確な情報を提供する。従って、開示されるシステムおよび方法は、在庫追跡の速度および精度を大幅に改善する。加えて、各ラック上の商品のタイプおよび量に関する最新の情報が容易に入手可能であるので、開示されるシステムおよび方法は、追跡プラノグラム遵守の効率および精度を大幅に改善する。例えば、マスタコントローラのメモリに記憶されるラック情報とプラノグラムとの迅速な比較は、プラノグラムに適合しない特定のラックに関する情報を提供することがある。例えば、システムは、間違った製品を現在格納している特定のラックのラック番号を提供することがある。よって、開示されるシステムおよび方法は、在庫追跡およびプラノグラム適合性と関連付けられる労力を大幅に低減する。
【0006】
開示されるシステムは、間違った製品配置およびプラノグラム適合性についてラックをチェックすることによる電子ラック監査の追加の実用的な用途を提供する。例えば、本開示の実施形態は、複数のインテリジェントラックを含むシステムを提供し、各ラックは、タバコの複数のパックを格納する。システムは、複数のディスプレイデバイスをさらに含み、各ディスプレイデバイスは、複数のラックの対応するラックと関連付けられ、対応するラックの前方に位置付けられる。システムは、複数のラックおよび複数のディスプレイデバイスに通信的に結合されたマスタコントローラも含む。マスタコントローラは、ネットワークインターフェース、メモリ、およびプロセッサを含む。メモリは、複数のラック内の複数のタイプのパックの商品配置のための計画を含むプラノグラムを記憶し、プラノグラムは、ラック内に格納されるべきパックのタイプを示す各ラックのラック番号と関連付けられた統一商品コード(UPC)を含む。各ラックについて、メモリは、ラックに関する情報(ラック番号、ラックUPC、パックの数など)およびラック情報と関連付けられたコードも格納する。各ラックと関連付けられたディスプレイデバイスは、ラックに関する情報と関連付けられたコードを表示する。プロセッサは、ネットワークインターフェースを用いて、スキャナが製品チェックモードにある間に、スキャナが複数のラックの第1のラックと関連付けられた第1のコードをスキャンしたという第1の指標を受信するように構成され、第1の指標を受信することに応答して、第1のラックの第1のラック番号および第1のラックに格納されることが予想されるパックのタイプと関連付けられる第1のUPCをメモリから取得し、第1のラックと関連付けられる第1のUPCは、プラノグラムによって第1のラックについて指定される製品配置と一致する。次いで、プロセッサは、ネットワークインターフェースを用いて、スキャナによってスキャンされた第2のUPCをスキャナから受信し、第2のUPCは、第1のラックに実際に格納されたタバコのパックと関連付けられる。プロセッサは、第1のUPCを第2のUPCと比較し、第2のUPCが第1のUPCと一致するかどうかを比較に基づいて決定する。第1のUPCが第2のUPCと一致しない場合、プロセッサは、第1のラック内の間違った商品配置を示す警告メッセージをスキャナに送信する。
【0007】
よって、開示されるシステムおよび方法は、迅速かつ正確なラック監査を提供する。例えば、ラックと関連付けられたコードの迅速なスキャンは、ラックに関する情報をほぼ瞬時に提供する。これにより、ユーザは、ラックに実際に格納されたパックが、コードと関連付けられるラック情報に従ってラックに格納されるように予想されるタイプのものであるかどうかを迅速にチェックすることができる。さらに、開示されるシステムおよび方法は、予め決定されたプラノグラムに対する添付の適合度を決定および追跡するための技術を提供する。本開示の実施形態に記載されるように、マスタコントローラは、店舗内の複数のラックについての商品配置をチェックすることに基づいて信頼性インジケータを決定する。信頼性インジケータは、在庫計画者が、プラノグラム適合性を改善するために是正措置を講じる必要があるかどうかを決定することを可能にする。例えば、特定の店舗について決定される信頼性インジケータが閾値を下回る場合、在庫計画者は、プラノグラム適合性を改善するために、店員に追加的な訓練を提供する必要があると決定してよい。加えて、製品を装填する間にラックに格納されるべき正しいタイプのパックに関する情報を提供することによって、開示されるシステムおよび方法は、製品装填と関連付けられる人的エラーを回避し、よって、プラノグラム適合性を改善する。
【0008】
開示されるシステムは、プラノグラム適合性を改善するための電子商品レイアウト補正の追加の実用的な用途を提供する。本開示の実施形態に記載されるように、プラノグラムに適合しない間違ったラックに配置されたタバコのパックを検出することに応答して、マスタコントローラは、プラノグラムに適合してラックに格納されることができるタイプのパックに関する情報をスキャナに送信する。追加的にまたは代替的に、マスタコントローラは、ラックに間違って格納されたパックを格納するように指定された1つ以上の他のラックに関するスキャナ情報(例えば、ラック番号)を送信してよい。
【0009】
商品チェックおよび商品装填の間にラック上の間違った商品配置を知的に検出し、相応して、プラノグラムによって指定される商品配置と一致するラック内の正しい商品配置に関する情報を提供することによって、開示されるシステムおよび方法は、商品配置の効率的な修正を可能にし、プラノグラム適合性を改善する。
【0010】
本開示をより完全に理解するために、添付の図面および詳細な説明に関連して、以下の簡単な説明を参照する。ここで、同様の参照番号は、同様の部分を表す。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の特定の実施形態による、複数のタバコのパックを格納する例示的なラックを示す。
【
図2A】本開示の特定の実施形態による、複数のタバコのパックを格納するラックの2つの異なる図を示す。
【
図2B】本開示の特定の実施形態による、複数のタバコのパックを格納するラックの2つの異なる図を示す。
【
図3】本開示の特定の実施形態による、複数のラックにおける複数のタイプの商品の配置を示す例示的な商品ディスプレイを示す。
【
図4】本開示の特定の実施形態による、
図1に示す回路基板の概略図を示す。
【
図5】本開示の特定の態様による、在庫追跡およびプラノグラム遵守のための例示的システムの概略図を示す。
【
図6】本開示の特定の実施形態による、ラックに格納されるタバコのパックのタイプにラックを関連付けるための例示的な方法のフローチャートである。
【
図7】本開示の特定の実施形態による、プラノグラム遵守のためにラックをチェックするための例示的な方法のフローチャートである。
【
図8】本開示の特定の実施形態による、プラノグラムに従ってラックにおける商品配置を補正するための例示的な方法のフローチャートである。
【
図9】本開示の特定の実施形態による、
図1に示される複数のラックをマスタコントローラに接続するための例示的なネットワークトポロジを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(システム概要)
図1は、本開示の特定の実施形態による、複数のタバコ(cigarettes)のパック(packs)を格納する例示的なラック100(rack)を示す。本開示は、タバコのパックに関して詳細に説明されるが、本開示は、ラックに格納される(stored)ことがある他の商品(製品)にも当て嵌まる。
【0013】
図1に示されるように、ラック100は、シュー106(shoe)を有する長手方向トラック112(track)を含み、シュー106は、ラック100の前端102(front end)と後端104(rear end)との間でトラック112上を前後に移動するように、長手方向トラック112に移動可能に取り付けられる。ラック100は、ラック100の前端102と後端104との間のラック100の長さに沿って(
図2Aおよび
図2Bに示されるように)複数のタバコのパック202を格納するように設計される。
図2Aおよび
図2Bは、複数のタバコのパック202を格納するラック100の2つの異なるビュー200aおよび200bをそれぞれ示す。
図2Aおよび
図2Bに示されるように、タバコのパック202は、各パック202がラック100に装填(ロード)された状態で、シュー106がラック100の後端104に向かって押し戻されるように、シュー106の前端108(
図1に示されるようなシュー106の前端108)に隣接して配置される。一般的には、シュー106をラック100の前端102に向かって駆動する機構(図示せず)がシュー106に結合されて、ラック100に格納される最前のパック202aをラック100の前端102付近のラック100の前壁114に押し付けさせる。
【0014】
幾つかの実施形態において、この機構は、ラック100の前端102に向かってシュー106を駆動する、シュー106に結合されたコイルばねを含んでよい。
図1に示されるように、パック202がラック100内に格納されないときに、シュー106は、前壁114に隣接するラック100の最前端102に位置付けられる。
図2Aおよび
図2Bを参照すると、タバコのパック202がラック100に装填されると、シュー106は、ラック100の後端104に向かってラック112の長さに沿ってトラック112上で押し戻される。
図1を参照すると、ラック100は、前壁114上に位置付けられた(例えば、前壁114の一部として取り付けられたあるいは構築された)ディスプレイデバイス140をさらに含んでよい。以下にさらに詳細に説明するように、ディスプレイデバイス140は、ラック100と関連付けられるコード142(例えば、クイックレスポンス(QR)コード)を表示するように構成されてよい。コード142は、ラック100のラック番号、ラック100に格納されるタイプのパック202と関連付けられる統一商品コード(UPC:universal product code)、およびラック100に現在格納されているパック202の数を含むが、これらに限定されない、ラック100に関する情報と関連付けられる。ディスプレイデバイス140は、前壁144上に位置決めさるように示されているが、ディスプレイデバイス140は、ラック100の近傍のどこに位置決めされてもよいことが留意されてよい。
【0015】
典型的な店舗は、一般的には、1つ以上の棚内で互いに隣り合って配置される複数のラック100を有し、ラック100の異なるサブセットが、異なるタイプのタバコのパック202を格納することがある。しばしば、店舗内のラック上の商品配置は、特定の店舗用に特別に設計された予め決定されたプラノグラム(例えば、
図5に示されるプラノグラム512)に基づいて決定される。「プラノグラム(planogram)」という用語は、通常、店舗内で使用される全てのディスプレイ、商品および棚の適切な配置の視覚的表現を指す。プラノグラムは、典型的には、商品が店舗内でどこに置かれるべきか、そして、幾つかの実施態様では、商品が棚でどのように見えるかについての視覚的表現を提供する。このガイドは、在庫の不足を容易に識別し、在庫を効果的に管理し、棚空間を最大化し、再在庫を最適化するのに役立つ。効果的なプラノグラムは、店舗内の顧客挙動を予測する人口統計学的データおよび店舗内データを用いて開発される。プラノグラムが容易にする商品レイアウトは、店舗内を見て回ること(browsing)に資し、マーチャンダイジング(merchandising)は、主要な歩行者交通エリア内に配置され、ディスプレイ備品および商品識別は、正しい場所にあり、他にも沢山ある。プラノグラムコンプライアンスは、小売業者およびブランドの双方に利益をもたらす積極的な顧客体験を促進するのに役立つ。
【0016】
図3は、本開示の特定の実施形態による、複数のラック100内の複数のタイプの商品の配置を示す例示的な商品ディスプレイ300を示す。
図3に示されるように、複数のタイプのタバコパック202、電子タバコ302、および無煙商品304が、類似のタイプの商品を格納および表示するために店舗によって典型的に使用される商品ディスプレイ310内の複数のラック100内に配置される。タバコパック202、電子タバコ302および無煙商品304の配置は、ディスプレイ310のどの部分および/またはディスプレイ310のどの特定のラック100にどの商品が格納されるべきかを決定する予め決定されたプラノグラムに従ってよい。例えば、ディスプレイ310に含まれるラック100は、ディスプレイ310の各ラック100に固有のラック番号が割り当てられるように番号を付けされてよい。
図5に関連してさらに詳細に図示および説明されるように、プラノグラム512は、ディスプレイ内の1つ以上のラック番号に対する各タイプの商品(例えば、タバコパック202、電子タバコ302および無煙商品304)のマッピングを含んでよい。
【0017】
店舗レベルで、従業員および経営陣は、在庫を追跡しかつ高いレベルのプラノグラムコンプライアンスを維持するのが困難になる傾向がある。プラノグラムコンプライアンスは、一般に、時間がかかり高価である小売監査の方法による緊密かつ継続的な観察を含む。プラノグラムコンプライアンスをチェックするための小売監査は、手間がかかり、労働集約的であり、人的エラーを起こしやすい。
【0018】
本開示の特定の実施形態は、ラック内の商品配置およびプラノグラムコンプライアンスを知的かつ正確に追跡することを含む、在庫追跡のためのシステムおよび方法を開示する。
【0019】
戻って
図1を参照すると、ラック100は、ラック100の長さに沿って配置された長手方向の回路基板120をさらに含む。以下に詳細に説明されるように、回路基板120は、ラック100の同一性(identity)、ラック100内に現在格納されている商品のタイプおよびラック100内に格納されている商品の量を含むラック100に関する情報を収集し、追跡し、記憶し、かつ提供する。
【0020】
図4は、本開示の特定の実施形態による、
図1の回路基板120の概略
図400を示す。
図4に示されるように、回路基板120は、プロセッサ404、メモリ406、およびネットワークインターフェース408を含む。
【0021】
プロセッサ404は、メモリ406に動作可能に結合された1つ以上のプロセッサを含む。プロセッサ404は、状態マシン、1つ以上の中央処理装置(CPU)チップ、論理ユニット、コア(例えば、マルチコアプロセッサ)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはデジタル信号プロセッサ(DSP)を含むが、これらに限定されない、任意の電子回路である。プロセッサ404は、プログラマブル論理デバイス、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、またはこれらの任意の適切な組み合わせであってよい。プロセッサ404は、メモリ406に通信的に結合され、メモリ406と信号通信する。1つ以上のプロセッサ404は、データを処理するように構成され、ハードウェアまたはソフトウェアで実装されてよい。例えば、プロセッサ404は、8ビット、16ビット、32ビット、64ビット、または任意の他の適切なアーキテクチャであってよい。プロセッサ404は、算術演算および論理演算を実行するための算術論理ユニットと、ALUにオペランドを供給しかつALU演算の結果を記憶するプロセッサレジスタと、ALU、レジスタおよび他のコンポーネント(構成要素)の協調動作を指示することによってメモリから命令を取り出しかつ命令を実行する制御ユニットとを含んでよい。
【0022】
1つ以上のプロセッサ404は、様々な命令420を実装するように構成される。例えば、1つ以上のプロセッサ404は、命令420を実行して、本開示に記載される特定の動作を実装するように構成される。このようにして、プロセッサ404は、本明細書に開示される機能を実装するように設計された特殊目的コンピュータであってよい。1つ以上の実施形態において、プロセッサ404の機能は、論理ユニット、FPGA、ASIC、DSP、または任意の他の適切なハードウェアを使用して実装される。プロセッサ404は、
図1~9を参照して説明されるように動作するように構成される。例えば、プロセッサ404は、
図6、
図7及び
図8にそれぞれ記載されるような方法600、700および800の少なくとも一部を実行するように構成されてよい。
【0023】
メモリ406は、1つ以上のディスク、テープドライブ、またはソリッドステートドライブを含み、オーバーフローデータ記憶装置として使用されて、そのようなプログラムが実行のために選択されるときにプログラムを記憶し、プログラム実行中に読み出される命令およびデータを記憶する。メモリ406は、揮発性または不揮発性であってよく、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、三値コンテンツアドレス指定可能メモリ(TCAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、およびスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)を含んでよい。
【0024】
メモリ406は、とりわけ、本明細書に記載される機能性を実装するための命令420を記憶するように動作可能である。以下にさらに詳細に説明されるように、メモリ406は、ラックのラック番号422、(ラックUPC424として示される)ラック100に現在マッピングされている商品のタイプ(例えば、タバコのパック202)に関するUPC、およびラック100に現在格納されているパック202の番号426(または任意の他の商品/品目の量)を含むが、これらに限定されない、ラックに関する情報をさらに格納することがある。メモリ406に記憶される命令は、本明細書に開示される機能性を実装するように動作可能な命令、論理、ルール、またはコードの任意の適切なセットを含んでよい。メモリ406は、ラック100に関連付けられるラックアドレス428(例えば、ラック100の回路基板120上のネットワークインターフェース408のネットワークアドレス)を記憶してもよい。
【0025】
ネットワークインターフェース408は、有線および/または無線通信を可能にするように構成される。ネットワークインターフェース408は、回路基板120と他のデバイス、システム、またはドメイン(例えば、マスタコントローラ、クラウドインフラストラクチャなど)との間でデータを通信するように構成される。例えば、ネットワークインターフェース408は、Wi-Fiインターフェース、LANインターフェース、WANインターフェース、モデム、スイッチ、またはルータを含んでよい。プロセッサ404は、ネットワークインターフェース408を使用してデータを送受信するように構成される。ネットワークインターフェース408は、当業者に理解されるように、任意の適切なタイプの通信プロトコルを使用するように構成されてよい。
【0026】
1つの実施形態において、プロセッサ404は、ラック100に現在格納されているタバコのパック202の数を決定するように構成される。ラック100に現在格納されているタバコのパック202の数を決定する方法は、本開示の範囲を超えるものであり、ここでは説明されない。
【0027】
図5は、本開示の特定の態様による、在庫追跡およびプラノグラム遵守のための例示的なシステム500の概略図を示す。
【0028】
図5に示されるように、システム500は、ラック100と、スキャナ530と、ラック100およびスキャナ530に通信的に結合されたマスタコントローラ502とを含む。マスタコントローラ502は、メモリ508と、ネットワークインターフェース506と、メモリ508およびネットワークインターフェース506に通信的に結合されたプロセッサ504とを含む。
【0029】
プロセッサ504は、メモリ508に動作可能に結合された1つ以上のプロセッサを含む。プロセッサ504は、状態マシン、1つ以上の中央処理装置(CPU)チップ、論理ユニット、コア(例えば、マルチコアプロセッサ)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはデジタル信号プロセッサ(DSP)を含むが、これらに限定されない、任意の電子回路である。プロセッサ504は、プログラマブル論理デバイス、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、またはこれらの任意の適切な組み合わせであってよい。プロセッサ504は、メモリ508に通信的に結合され、メモリ508と信号通信する。1つ以上のプロセッサ504は、データを処理するように構成され、ハードウェアまたはソフトウェアで実装されてよい。例えば、プロセッサ504は、8ビット、16ビット、32ビット、64ビットまたは任意の他の適切なアーキテクチャであってよい。プロセッサ504は、算術演算および論理演算を実行するための算術論理ユニット(ALU)と、ALUにオペランドを供給しかつALU演算の結果を記憶するプロセッサレジスタと、ALU、レジスタおよび他のコンポーネントの協調動作を指示することによってメモリから命令を取り出しかつ命令を実行する制御ユニットとを含んでよい。
【0030】
1つ以上のプロセッサ504は、様々な命令510を実装するように構成される。例えば、1つ以上のプロセッサ504は、マスタコントローラ502を実装するために命令510を実行するように構成される。このようにして、プロセッサ504は、本明細書に開示される機能を実装するように設計された特殊目的コンピュータであってよい。1つ以上の実施形態において、マスタコントローラ502は、論理ユニット、FPGA、ASIC、DSP、または任意の他の適切なハードウェアを使用して実装される。マスタコントローラ502は、
図5~
図9を参照して説明されように動作するように構成される。例えば、マスタコントローラ502は、
図6、
図7及び
図8にそれぞれ記載されるような方法600、700および800の少なくとも一部を実施するように構成されてよい。
【0031】
メモリ508は、1つ以上のディスク、テープドライブ、またはソリッドステートドライブを含み、オーバーフローデータ記憶装置として使用され、プログラムが実行のために選択されるときにそのようなプログラムを記憶し、プログラム実行中に読み出される命令510およびデータを記憶する。メモリ508は、揮発性または不揮発性であってよく、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、三値コンテンツアドレス指定可能メモリ(TCAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、およびスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)を含んでよい。
【0032】
メモリ508は、とりわけ、1つ以上のラック100に関連付けられたラック情報514、プラノグラム512、プラノグラムへの適合度を示す信頼性インジケータ516、およびマスタコントローラ502の機能性を実装するための命令510を記憶するように動作可能である。メモリ508に記憶される命令510は、マスタコントローラ502を実装するように動作可能な命令、論理、ルール、またはコードの任意の適切なセットを含んでもよい。ラック情報514は、ラック番号422、ラックUPC424およびパック数426のうちの1つ以上を含む、ラック100に関する情報を含む。1つの実施形態において、ラック100に関するラック情報514またはその一部は、ラック100から受信される。プラノグラム512は、店舗にある複数のラック100における複数のタイプのパック202の商品配置のための計画を含んでよい。1つの実施形態において、プラノグラムは、ラック100に格納されるべきパック202のタイプを示す各ラック100のラック番号422と関連付けられるUPC513を含む。
【0033】
ネットワークインターフェース506は、有線および/または無線通信を可能にするように構成される。ネットワークインターフェース506は、マスタコントローラ502と他のデバイス、システム、またはドメイン(例えば、ラック100の回路基板120、スキャナ530など)との間でデータを通信するように構成される。例えば、ネットワークインターフェース506は、1つ以上の通信プロトコルを使用するWi-Fiインターフェース、LANインターフェース、WANインターフェース、Bluetoothインターフェース、Zigbeeインターフェース、モデム、スイッチ、ルータ、または任意の他のインターフェースを含んでよい。プロセッサ504は、ネットワークインターフェース506を使用してデータを送受信するように構成される。ネットワークインターフェース506は、当業者によって理解されるような任意の適切なタイプの通信プロトコルを使用するように構成されてよい。
【0034】
特定の実施形態において、マスタコントローラ502は、1つ以上の棚にわたって配置される複数のラック100に通信的に結合されてよい。
【0035】
スキャナ530は、
図5に示すように、マスタコントローラ502と同様に実装されてよいことが留意されてよい。例えば、スキャナ530は、プロセッサによって実行されるときに、それぞれの機能性を実装するように、プロセッサ、ネットワークインターフェース、およびメモリ格納命令を含んでよい。
【0036】
スキャナ530は、コード142(例えば、QRコード(登録商標))をスキャンおよび解釈することができるハンドヘルドスキャナまたは任意の他のタイプのスキャナを含んでよい。本開示は、「スキャナ」および「ハンドヘルドスキャナ」という用語を互換的に使用することがある。スキャナ530は、限定されるものではないが、QRコード、バーコード、およびUPCを含む、幾つかのタイプのコードをスキャンおよびデコードするように構成されてよい。
【0037】
スキャナ530は、コードキャプチャセンサ536を含んでよい。センサ536は、センサ536の視野内のコード142に関する情報を取得する。センサ536は、レーザスキャナまたは撮像スキャナ(例えば、光学リーダ)を含んでよいが、これらに限定されない。レーザスキャナは、典型的には、レーザ源(例えば、レーザダイオード)からその視野を横切ってレーザを掃引する。光受容体(例えば、フォトダイオード)が、コード142から反射されるレーザ光を取得する。レーザスキャナは、取得した反射レーザ光(例えば、光信号)を、信号処理技術を用いて処理およびデコードされることができる電気信号に変換する。撮像スキャナは、典型的には、視野内のコード142を含む物体を表すイメージ(例えば、フレーム)をキャプチャする。画像モジュールの画像センサは、撮像モジュールのレンズアセンブリを通して受け取った光を、画像処理技術を用いて処理およびデコードされることができるデジタル画像に変換する。当業者は、スキャナ530が他のコードキャプチャ技術を使用してよいことを理解することがある。スキャナ530は、センサ536によって取得された情報をデコードするように構成されたデコーダ(図示せず)を含んでよい。1つの実施形態において、スキャナ530は、センサ536によって取得された情報をデコードするように構成されたプロセッサと、デコードされた情報を記憶するメモリとを含んでよい。
【0038】
スキャナ530は、センサ536およびデコーダを起動(アクティブ化)するように構成されたトリガ538(例えば、スイッチ)を含んでよい。コード142に関するコード情報を取得するために、ユーザは、コード142がセンサ536の視野内に持ち込まれるときに、トリガ538を作動させる(例えば、押し込む)。典型的には、スキャナ530は、トリガ538が作動される限り、コード142を連続的に読み出してデコードしようとする。しかしながら、トリガ538が解放されると、スキャナ530は、典型的には、(例えば、待機モードに入ることによって)コード情報を取得する試みを中止する。
【0039】
スキャナ530は、英数字を有する多数のボタンと、とりわけ、ユーザが特定のモードおよび/またはモード間のスイッチ(例えば、以下に説明するような、商品装填(ローディング)モード、商品チェックモードなど)を入力することを可能にする、「ENTER」、「SELECT」、「CLEAR」および「CANCEL」のような幾つかの追加ボタンとを有する、キーパッド534を追加的に含んでよい。スキャナ530は、ユーザと通信するための視覚的インターフェースを提供するディスプレイスクリーン532を含んでよい。上述のように、ラック100と関連付けられるディスプレイデバイス140は、ラック100のラック番号422、ラック100に現在マッピングされている商品のタイプ(例えば、タバコのパック202)と関連付けられるUPC(例えば、ラックUPC424)、およびラック100に現在格納されているパック202の数426(または任意の他の商品の量)を含むが、これらに限定されない、(例えば、ラック100のメモリ406に記憶される)ラック100に関する情報と関連付けられるコード142を表示してよい。1つの実施形態では、ユーザがスキャナ530を使用してコード142をスキャンすると、スキャナ530は、コード142をデコードして、ラック番号422、ラックUPC424、およびラック100に現在格納されているパックの数426のうちの1つ以上を含むが、これらに限定されない、ラック100に関する情報の少なくとも一部を抽出する。1つの実施形態において、プロセッサ404は、ラックに関する情報の一部のみをコード142に関連付けることを選択してよい。よって、スキャナ530を使用してコード142をスキャンすることは、コード142と現在関連付けられている情報のみへのアクセスをスキャナ530に提供する。一例において、コード142は、ラック100に関するラック情報の少なくとも一部を提供するウェブサイトまたはアプリケーションを指すQRコードを含む。
【0040】
スキャナ530は、1つ以上の通信プロトコルを使用して、スキャナ530がラック100と関連付けられたネットワークインターフェース408およびマスタコントローラ502と関連付けられるネットワークインターフェース506と通信することを可能にするネットワークインターフェース(図示せず)を含んでよい。
【0041】
(商品装填中にラック100に格納されるべき商品のタイプ(例えば、タバコのパック202のタイプ)にラック100を関連付けること)
図6は、本開示の特定の実施形態による、ラック100に格納されるべきタバコのパック202のタイプにラック100を関連付けるための例示的な方法600のフローチャートである。方法600は、
図4を参照して示されかつ上述されるように、回路基板120上のプロセッサ404によって実行されてよい。本方法600は、
図4および
図5を参照して以下に記載されることが留意されてよい。
【0042】
動作602で、プロセッサ404は、スキャナ530がラック100と関連付けられたコード142をスキャンしたという指標(indication)(例えば、第1の通信信号542)を(例えば、ネットワークインターフェース408を使用して)受信する。上述のように、ラック100の近傍に位置付けられるディスプレイデバイス140は、ラック100に関する情報(例えば、ラック情報514)と関連付けられるコード142を表示してよい。ユーザ(例えば、店員)が、スキャナ530を使用して、ディスプレイデバイス140からコード142をスキャンしてよい。1つの実施形態において、コード142は、ラックと関連付けられる一意的なラックアドレス428(例えば、ラック100の回路基板120上のネットワークインターフェース408のネットワークアドレス)を含んでよい。スキャナ530は、コード142をデコードした後に、ラックアドレス428を得ることがある。ラック100のラックアドレス428を取得した後に、スキャナ530は、ラック100のラックアドレス428に第1の通信信号542を送信してよい。第1の通信信号542は、ネットワークインターフェース408によって受信される。第1の通信信号542は、スキャナ530がラック100と関連付けられるコード142をスキャンしたという指標として機能してよい。1つの実施形態において、第1の通信信号542は、スキャナ530と回路基板120との間の通信を確立するための要求を含む。追加的にまたは代替的に、第1の通信信号542は、コード142と関連付けられるラック情報についての要求を含んでよい。
【0043】
動作604で、スキャナ530からの指示(例えば、第1の通信信号542)を受信することに応答して、プロセッサ404は、スキャナ530との通信を確立する。例えば、プロセッサ404は、無線通信プロトコル(例えば、Bluetooth、Wi-Fiなど)を使用して、ネットワークインターフェース408とスキャナ530のネットワークインターフェースとの間の無線通信リンクを確立する。
【0044】
動作606で、プロセッサ404は、(ネットワークインターフェース408を使用して)コード142と現在関連付けられているラック情報の少なくとも一部をスキャナ530に送信する。上述のように、プロセッサ404は、ラック100に関する情報の少なくとも一部をコード142に関連付けてよい。例えば、プロセッサ404は、ラックのラック番号422、ラック100に現在マッピングされているパック202のタイプと関連付けられるUPC(例えば、ラックUPC424)、およびラック100に現在格納されているパック202の数426のうちの1つ以上を関連付けてよい。スキャナ530との通信リンクを確立した後に、プロセッサ404は、ディスプレイデバイス140上に表示されかつスキャナ530によってスキャンされたコード142と関連付けられるラック情報の少なくとも一部を送信してよい。例えば、プロセッサ404は、ラックのラック番号422、ラックUPC424、およびラック100に現在格納されているパック202の数426のうちの1つ以上を送信してよい。ラックUPC424は、一般に、ラック100に現在格納されているパック202のタイプを示す。ラック100は、ラックUPC424にマッピングされてもされなくてもよいことが留意されてよい。例えば、店員は、特定のタイプのパック202のUPCをラック100に以前にマッピングしていないことがある。1つの代替的な実施形態において、プロセッサ404は、動作606をスキップし、動作608に直接飛んでよい。
【0045】
動作608で、プロセッサ404は、ラック100に装填するために、スキャナ530によってスキャンされるタバコのパック202と関連付けられる第2のUPCをスキャナから受信してよい。特定の実施形態において、スキャナ530は、コード142をスキャンする前にまたはスキャンした後に、商品装填モードに切り替えてよい。コード142をスキャンし、回路基板120との通信リンクを確立した後に、スキャナ530が商品装填モードにある間に、ユーザ(例えば、店員)は、ラック100に装填されるべきタバコのパック202の第2のUPCをスキャンしてよい。パック202の第2のUPCをスキャンすることに応答して、スキャナ530は、第2の通信信号544を回路基板120に送信してよい。第2の通信信号544は、スキャナ530によってスキャンされたパック202の第2のUPCを含んでよい。第2のUPCは、ラック100に既にマッピングされているラックUPC424とは異なってよいことが留意されてよい。1つの実施形態において、第2の通信信号544は、スキャナ530が商品装填モードにあるという指標を含んでよい。
【0046】
動作610で、ラック100に装填されるべきパック202の第2のUPCを含む第2の通信信号544を受信することに応答して、プロセッサ404は、ラック100のラック番号422をスキャナ530から受信された第2のUPCにマッピングする。
【0047】
動作612で、プロセッサ404は、メモリ406に記憶されたラックに関する情報を更新することによって、ラック100に現在関係する情報を変換する。例えば、メモリ406がラック100にマッピングされたラックUPC424を既に格納しているとき、プロセッサ404は、メモリ406に格納されているラックUPC424をスキャナ530から受信した第2のUPCに更新する。代替的に、ラック100がラックUPC424に現在マッピングされていないとき、プロセッサ404は、ラックUPC424がラック100にマッピングされたときに、スキャナ530から受信した第2のUPCをメモリ406に追加する。ひとたび新しいラックUPC424がラック100のラック番号422にひとたびマッピングされ、ラック情報が新たにマッピングされたラックUPC424で更新されると、ユーザは、(例えば、新たにマッピングされたラックUPC424を有する)同じタイプのパック202をラック100内に装填してよい。
【0048】
コード142は、ラック番号422、ラックUPC424およびラック100に現在格納されているパック202の数426を含む、メモリ406に記憶されたラック情報と関連付けられるので、コード142は、常に最新のラック情報と関連付けられることが留意されてよい。例えば、ひとたびプロセッサ404がラック情報(例えば、ラックUPC424)を更新し、更新された情報(例えば、メモリ406内の更新されたラックUPC424)を記憶すると、コード142は、更新されたラック情報と自動的に関連付けられる。よって、ひとたびラック情報が更新されると、コード142の後続のスキャンは、プロセッサ404に、メモリ406内に記憶された更新された(例えば、最新の)ラック情報を送信させる。例えば、ラック情報が動作612で更新された後に、プロセッサ404は、スキャナ530(例えば、別のスキャナ)がコード142をスキャンしたという第2の指標(例えば、通信信号542)を引き続き受信することがある。これに応答して、プロセッサ404は、スキャナ530との通信を確立し、更新されたラック情報の少なくとも一部をスキャナ530に送信する。
【0049】
特定の実施形態において、プロセッサ404は、タバコのパック202がラック100に装填されたことを検出し、それに応じて、ラック100に格納されているパック202の数426を更新することによってラック100に関する情報を変換する、ように構成されてよい。
図1、
図2Aおよび
図2Bを参照して上述したように、ラック100のシュー106は、各パック202がラック100に装填された状態で、ラック100の後端に向かって押し戻される。プロセッサ404は、シュー106が、パック202がラック100に装填されたことを示すことがあるシュー106の以前の位置から、ラック100の長さに沿って移動するときを検出するように構成されてよい。シュー106が以前の位置から移動したことを検出することに応答して、プロセッサ404は、ラック100に格納される現在のパック202の数をカウント(計数)してよい。プロセッサ404は、ラック100に現在格納されているパック202の決定されたカウントでラック100に格納されるパック202の数426を更新してよい。ラック100に現在格納されているタバコのパック202の数を決定する方法は、本開示の範囲を超えるものであり、ここでは説明されない。
【0050】
1つの実施形態において、プロセッサ404は、ラック100に関する更新された情報をマスタコントローラ502に送信するように構成されてよい。例えば、プロセッサ404は、新しいラックUPC424がラック100のラック番号422にマッピングされた後に、および/または1つ以上のパック202がラック100に装填されたこと検出することに応答して、更新されたラック情報をマスタコントローラ502に送信してよい。マスタコントローラ502は、マスタコントローラ502に結合された各ラック100から受信されるラック情報をメモリ508に記憶するように構成されてよい。例えば、マスタコントローラ502に結合された各ラック100について、メモリ508は、ラックのラック番号422、ラック番号422にマッピングされたラックUPC424、およびラック100に格納されたパック202の数426を含む、ラック100から受信される最新のラック情報514を記憶してよい。
【0051】
ラック100をラックUPC424に電子的にマッピングすることは、効率的で正確な在庫追跡を助ける。例えば、いつでも、マスタコントローラは、どのラック100がどの商品をどれだけの量で格納しているかを正確に知る。よって、開示されるシステムおよび方法は、ラック100に格納される各商品に関する商品配置および在庫量に関する迅速かつ正確な情報を提供する。従って、開示されるシステムおよび方法は、在庫追跡の速度および精度を大幅に改善する。加えて、各ラック100上の商品のタイプおよび量に関する最新の情報が容易に入手可能であるので、開示されるシステムおよび方法は、追跡プラノグラム遵守の効率および精度を大幅に改善する。例えば、マスタコントローラ502のメモリ502に記憶されるラック情報とプラノグラム512との迅速な比較は、プラノグラム512に適合しない特定のラック100に関する情報を提供することがある。例えば、システムは、間違った商品を現在格納している特定のラック100のラック番号を提供することがある。よって、開示されるシステムおよび方法は、在庫およびプラノグラム遵守を追跡することと関連付けられる努力を著しく減少させる。
【0052】
(プラノグラム遵守についてラック100をチェックすること)
上述の方法600は、在庫追跡およびプラノグラム遵守を大幅に改善することがあるが、商品装填中の人的エラーは、間違った商品がラック100に装填される原因となることがある。例えば、タバコのパック202をラック100に最初にロードする間に、店員は、ラック100のラック番号422を、所定のプラノグラム512を遵守するパック202のタイプのUPCと関連付けることがある。例えば、上述したように、ラック100に関連付けられるコード142をスキャンした後に、店員は、そのラック100についてのプラノグラム512において指定される商品配置に適合するパック202のUPCをスキャンすることがある。しかしながら、正しいUPCをラック100に関連付けた後に、店員は、実際には、そのUPCがラック100のラック番号422にマッピングされたパックのタイプとは異なるタイプの1つ以上のパック202をラック100に装填することがある。そのようなエラーは、ラック100をパック202に再装填するときにも起こることがある。そのような場合、マスタコントローラ502によって受信されて記憶されるラック100に関するラック情報514は、プラノグラム512を遵守するが、ラック100に格納された実際の商品(またはその一部)は、プラノグラム512を遵守しない。
【0053】
図7は、本開示の特定の実施形態による、プラノグラム遵守についてラック100をチェックするための例示的な方法700のフローチャートである。方法700は、
図5を参照して図示されかつ上述されるように、マスタコントローラ502によって実施されてよい。本方法700は、
図4および
図5を参照して以下に記載されることが留意されてよい。
【0054】
動作702で、マスタコントローラ502は、スキャナ530が商品チェックモードにある間に、スキャナ530がラック100と関連付けられるコード142をスキャンしたという指標を(例えば、ネットワークインターフェース506を使用して)受信する。上述のように、ラック100の近傍に位置付けられるディスプレイデバイス140は、ラック100に関する情報と関連付けられるコード142を表示することがある。ユーザ(例えば、店員)は、スキャナ530を使用して、ディスプレイデバイス140からコード142をスキャンすることがある。1つの実施形態において、スキャナ530は、スキャンされたコード142を、通信信号546の一部としてマスタコントローラ502に送信することがある。通信信号546は、スキャナ530がラック100と関連付けられたコード142をスキャンしたという指標として機能することがある。1つの実施形態において、スキャナ530は、コード142をスキャンする前に、商品チェックモードに切り替えられてよい。スキャナ530が商品チェックモードにある間に、スキャナ530がコード142をスキャンするために使用されるとき、スキャナ530は、コード142をマスタコントローラ502に送信する。代替的なまたは追加的な実施形態では、コード142をスキャンすることに応答して、スキャナ530は、
図6を参照して説明したように、ラック100からラック情報514を受信することがある。ラック100からのラック情報を受信することに応答して、スキャナ530は、スキャナがラック100と関連付けられたコード142をスキャンしたという指標をマスタコントローラ502に送信してよい。この指標は、ラック情報の一部としてラック100から受信されるラック番号422を含むことがある。別の代替的なまたは追加的な実施形態において、ラック100は、スキャナ530が
図6を参照して説明したようにコード142をスキャンしたという指標を受信してよく、相応して、ラック100は、スキャナ530がコード142をスキャンしたという指標をマスタコントローラ502に送信してよい。この指標は、ラック100のラック番号422を含んでよい。
【0055】
動作704で、(例えば、スキャナ530またはラック100から)指標を受信することに応答して、マスタコントローラは、ラック100のラック番号422およびラック番号422にマッピングされたラックUPC424を含むラック100と関連付けられたラック情報514を、メモリ508から取得する。ラックUPC424は、ラック100に格納されることが予想されるタバコのパック202のタイプを示す。例えば、ラックUPC424は、
図6を参照して上述したように、初期商品装填中にラック100のラック番号422にマッピングされていてよい。ラックUPC424は、そのラック100についてプラノグラム512において指定される商品配置に適合することがある。上述のように、プラノグラム512は、店舗にある複数のラック100内の複数のタイプのパック202の商品配置のための計画を含んでよい。1つの実施形態において、プラノグラムは、ラック100に格納されるべきパック202のタイプを示す各ラックのラック番号422と関連付けられたUPC513を含む。1つの実施形態では、スキャナ530がコード142をスキャンしたという指標を(例えば、スキャナ530またはラック100から)受信した後に、マスタコントローラ502は、ラック100と関連付けられたラック情報514を、メモリ508から取り出して(retrieve)よい。上述のように、ラック情報514は、ラック100から以前に受信されていてよく、ラック100のラック番号422およびラック番号422に現在マッピングされているラックUPC424を含んでよい。
【0056】
任意の実施形態において、マスタコントローラ502は、ラック番号422およびラックUPC424を含むラック100に関するラック情報514をスキャナ530に送信する。代替的な実施形態において、マスタコントローラ502は、ラック情報514をスキャナ530に送信しない。代わりに、スキャナ530は、
図6を参照して説明したように、ラック100の回路基板120からラック情報を受信する。
【0057】
動作706で、マスタコントローラ502は、ラック100に実際に格納されたタバコのパック202のスキャナ530によってスキャンされたUPCをスキャナ530から受信する。例えば、ラック100に関連付けられたコード142をスキャンした後に、店員は、ラック100からパック202を取り外し、ラックから取り外されたパック202のUPCをスキャンしてよい。スキャナ530は、別の通信信号548の一部としてラック100から取り外されたパック202のUPCを、マスタコントローラ502に送信することがある。
【0058】
動作708で、ラック100に実際に格納されたパック202のUPCを受信した後に、マスタコントローラ502は、ラック100のラック番号422に現在マッピングされているラックUPC424を、ラック100に実際に格納されたパック202の通信信号548の一部として受信されるUPCと比較する。
【0059】
動作710で、マスタコントローラ502は、ラックUPC424がラックに実際に格納されたパック202のUPCと一致するかどうかをチェックする。ラックUPC424がラックに実際に格納されたパック202のUPCと一致する場合、方法700は、動作712に進み、動作712で、マスタコントローラ502は、ラック100内の正しい商品配置を示すメッセージを含む通信信号550をスキャナ530に送信する。メッセージは、スキャナ530によってスキャンされたパック202が、ラック100に格納されるように予想される正しいタイプのものであるという指標である。さらに、ラックUPC424がプラノグラム512によって指定されたラック100の商品配置と一致するとき、メッセージは、スキャナ530によってスキャンされたパック202が、プラノグラム512によって指定されたラック100の商品配置と一致することをさらに示す。1つの実施形態では、ラック100内の正しい商品配置の指標を受け取ることに応答して、スキャナ530は、スキャナ530のディスプレイ532上に、ラック100内のスキャンされたパック202の正しい商品配置を店員に知らせる視覚的指標を表示するように構成されてよい。例えば、視覚的指標は、緑色の「チェックマーク」を含んでよい。
【0060】
ラックUPC424がラックに実際に格納されたパック202のUPCと一致しない場合、方法700は、動作714に進み、動作714で、マスタコントローラ502は、ラック100内の間違った商品配置を示す警告メッセージを含む通信信号552をスキャナ530に送信する。警告メッセージは、スキャナ530によってスキャンされたパック202がラック100に格納されるように予想されないことを示す。さらに、ラックUPC424がプラノグラム512によって指定されたようなラック100についての商品配置と一致しない場合、警告メッセージは、スキャナ530によってスキャンされたパック202がプラノグラム512によって指定されたようなラック100についての商品配置と一致しないことをさらに示す。
【0061】
1つ以上の実施形態において、マスタコントローラ502は、店舗内の複数のラック100に関する信頼性インジケータ516(confidence indicator)を決定するように構成されてよく、信頼性インジケータ516は、プラノグラム512への遵守度を示す。1つの実施形態において、信頼性インジケータ516は、数値(例えば、0~100)またはパーセント値(0%~100%)である。マスタコントローラ502は、プラノグラム512に適合する正しい商品配置を有するより多くの数のラック100について、より高い値(例えば、より高い数値またはパーセンテージ値)を信頼性インジケータ516に割り当てるように構成されてよい。他方、マスタコントローラ502は、プラノグラム512に適合する正しい商品配置を有するより低い数のラック100について、より低い値(例えば、より低い数値またはパーセンテージ値)を信頼性インジケータ516に割り当てるように構成されてよい。例えば、ラック100に現在マッピングされているラックUPC424が、ラック100に実際に格納されたパック202のUPCと一致しないと(動作710で)決定すること(プラノグラム512への不適合を示すこと)に応答して、マスタコントローラ502は、信頼性インジケータ516の値(例えば、数値またはパーセント値)を予め構成された量だけ下げることによって、信頼性インジケータ516を更新してよい。他方、ラック100に現在マッピングされているラックUPC424が、ラック100に実際に格納されたパック202のUPCと一致することを(動作712で)決定すること(プラノグラム512への適合性を示すこと)に応答して、マスタコントローラ502は、信頼性インジケータ516の値(例えば、数値またはパーセント値)を予め構成された量だけ上げることによって、信頼性インジケータ516を更新してよい。よって、マスタコントローラ502は、プラノグラム512への適合および不適合の各検出されたインスタンスで信頼性インジケータ516を更新するように構成されてよい。これは、ラック100と関連付けられたラックUPC424が、プラノグラム512において定義されるように、ラック100に関するUPC513と同期していると仮定する。しかしながら、この仮定が真でない場合、ラック100に関する信頼性インジケータ516は、プラノグラム512内のラック100について定義されたUPC513とラック100に実際に格納されたパック202のUPCとを比較することによって決定される。例えば、ラック100について指定されたUPC513がラック100に実際に格納されたパック202のUPCと一致しないと決定すること(プラノグラム512への不適合を示すこと)に応答して、マスタコントローラ502は、信頼性インジケータ516の値(例えば、数値またはパーセント値)を予め構成された量だけ下げることによって、信頼性インジケータ516を更新してよい。他方、ラック100について指定されたUPC513がラック100に実際に格納されたパック202のUPCと一致すると決定すること(プラノグラム512への適合性を示すこと)に応答して、マスタコントローラ502は、信頼性インジケータ516の値(例えば、数値またはパーセント値)を予め構成された量だけ上げることによって、信頼性インジケータ516を更新してよい。
【0062】
特定の実施形態において、マスタコントローラ502は、商品装填中に(例えば、パック202のラックUPC424がラック100のラック番号422にマッピングされないときに)プラノグラム遵守をチェックするように構成されてよい。例えば、
図6を参照して説明したように、店員は、スキャナ530を商品装填モードに切り替えることがある。商品装填モードでスキャナ530を使用して、店員は、先ず、ラック100と関連付けられたコード142をスキャンしてよい。スキャナ530がコード142をスキャンすることに応答して、マスタコントローラ502は、スキャナ530がラック100と関連付けられたコード142をスキャンしたという指標を受信する。動作702で記載されるように、マスタコントローラ502は、スキャナ530および/またはラック100からこの指標を受信することがある。スキャナ530がラック100と関連付けられたコード142をスキャンしたという指標を受信することに応答して、マスタコントローラ502は、メモリ508から、プラノグラム512に従ってラック100に格納されるべきタバコのパック202のタイプの第1のUPC513を取得する。ラック100と関連付けられたコード142をスキャンした後に、店員は、店員がラック100のラック番号422にマッピングしようとするパック202の第2のUPCをスキャンしてよい。スキャナ530は、パック202の第2のUPCをマスタコントローラ502に送信する。スキャナ530によってスキャンされたパック202の第2のUPCを受信した後に、マスタコントローラ502は、プラノグラム512に適合する第1のUPC513を、スキャナ530によってスキャンされた第2のUPCと比較する。第1のUPC513が第2のUPCと一致しない場合、マスタコントローラ502は、間違ったタイプのパック202がラック100への装填のために選択されたことを示す警告メッセージをスキャナ530に送信する。この警告メッセージは、ラック100のラック番号422にマッピングするために選択されたパック202のタイプがプラノグラム512に適合しないことの店員への警告として機能する。
【0063】
よって、開示されるシステムおよび方法は、迅速かつ正確なラック監査を提供する。例えば、ラック100と関連付けられるコード142の迅速なスキャンは、ラック100に関する情報をほぼ瞬時に提供する。これにより、ユーザは、ラック100に実際に格納されたパック202が、コード142と関連付けられたラック情報に従って、ラック100に格納されることが予想されるタイプのものであるかどうかを迅速にチェックすることができる。さらに、開示されるシステムおよび方法は、予め決定されたプラノグラム512に対する店舗の適合度を決定しかつ追跡するための技術を提供する。本開示の実施形態に記載されるように、マスタコントローラ502は、店舗内の複数のラック100のための商品配置をチェックすることに基づいて信頼性インジケータ516を決定する。信頼性インジケータ516は、在庫計画者が、プラノグラム適合性を改善するために是正措置を講じる必要があるかどうかを決定することを可能にする。例えば、特定の店舗について決定された信頼性インジケータ516が閾値を下回る場合、在庫計画者は、プラノグラムの適合性を改善するために店員に追加的な訓練を提供する必要があると決定してよい。加えて、商品を装填する間にラック100に格納されるべき正しいタイプのパック202に関する情報を提供することによって、開示されるシステムおよび方法は、商品装填と関連付けられる人的エラーを回避し、よって、プラノグラム適合性を改善する。
【0064】
(プラノグラムに適合してラック内の商品配置を補正すること)
図8は、本開示の特定の実施形態による、プラノグラム512に適合してラック100内の商品配置を補正するための例示的な方法800のフローチャートである。方法800は、
図5を参照して図示されかつ上述されるように、マスタコントローラ502によって実施されてよい。方法800は、
図4および
図5を参照して以下に記載されることが留意されてよい。
【0065】
動作802で、マスタコントローラ502は、スキャナ530が商品チェックモードにある間に、スキャナ530がラック100と関連付けられたコード142をスキャンしたという指標を(例えば、ネットワークインターフェース506を使用して)受信する。上述のように、ラック100の近傍に位置付けられるディスプレイデバイス140が、ラック100に関する情報と関連付けられるコード142を表示することがある。ユーザ(例えば、店員)は、スキャナ530を使用して、ディスプレイデバイス140からコード142をスキャンしてよい。1つの実施形態において、スキャナ530は、スキャンされたコード142を通信信号546の一部としてマスタコントローラ502に送信することがある。通信信号546は、スキャナ530がラック100と関連付けられたコード142をスキャンしたという指標として機能することがある。1つの実施形態において、スキャナ530は、コード142をスキャンする前に商品チェックモードに切り替えられてよい。スキャナ530が商品チェックモードにある間に、スキャナ530がコード142をスキャンするために使用されるとき、スキャナ530は、コード142をマスタコントローラに送信する。代替的なまたは追加的な実施形態では、コード142をスキャンすることに応答して、スキャナ530は、
図6を参照して説明したように、ラック100からラック情報514を受信することがある。ラック100からラック情報を受信することに応答して、スキャナ530は、スキャナ530がラック100と関連付けられたコード142をスキャンしたという指標をマスタコントローラ502に送信することがある。この指標は、ラック情報の一部としてラック100から受信されるラック番号422を含んでよい。別の代替的なまたは追加的な実施形態において、ラック100は、スキャナ530が
図6を参照して説明したようにコード142をスキャンしたという指標を受信してよく、相応して、ラック100は、スキャナ530がコード142をスキャンしたという指標をマスタコントローラ502に送信してよい。この指標は、ラック100のラック番号422を含んでよい。
【0066】
動作804で、スキャナ530がラック100と関連付けられたコード142をスキャンしたという指標を(例えば、スキャナ530またはラック100から)を受信することに応答して、マスタコントローラ502は、ラック100のラック番号422、ラック番号422に現在マッピングされているラックUPC424、およびラック100に現在格納されているパック202の数426のうちの1つ以上を含む、ラック100と関連付けられたラック情報514を、メモリ508から取得する。ラックUPC424は、ラック100に格納されることが予想されるタバコのパック202のタイプを示す。例えば、ラックUPC424は、
図6を参照して上述したように、初期商品装填中にラック100のラック番号422にマッピングされていてよい。上述のように、ラック情報514は、ラック100から以前に受信されていてよく、ラック100のラック番号422およびラック番号422に現在マッピングされているラックUPC424を含んでよい。追加的にまたは代替的に、スキャナ530がラック100と関連付けられたコード142をスキャンしたという指標を受信することに応答して、マスタコントローラ502は、プラノグラム512に従ってラック100のラック番号422と関連付けられたUPC513をメモリ508から取得する。このUPC513は、プラノグラム512に基づいてラック100に格納されるべきタバコのパック202のタイプと関連付けられる。上述のように、プラノグラム512は、店舗にある複数のラック100内の複数のタイプのパック202の商品配置のための計画を含んでよい。1つの実施形態において、プラノグラムは、ラック100に格納されるべきパック202のタイプを示す各ラック100のラック番号422と関連付けられるUPC513を含む。
【0067】
任意の実施形態において、マスタコントローラ502は、ラック番号422、ラックUPC424、およびラック100に格納されたパック202の数426のうちの1つ以上を含む、ラック100と関連付けられた(例えば、メモリ508に格納されるような)ラック情報514を、スキャナ530に送信する。代替的な実施形態において、マスタコントローラ502は、ラック情報514をスキャナ530に送信しない。代わりに、スキャナ530は、
図6を参照して説明したように、ラック100の回路基板120からラック情報を受信する。スキャナ530は、受信したラック情報514の少なくとも一部をスキャナ530のディスプレイ532上に表示するように構成されてよい。例えば、スキャナ530は、ラック100のラック番号422を表示して、スキャナ530によってスキャンされたコード142と関連付けられた特定のラック100の識別(identity)を店員に知らせてよい。
【0068】
動作806で、マスタコントローラ502は、ラック100に実際に格納されたタバコのパック202のスキャナ530によってスキャンされたUPCをスキャナ530から受信する。例えば、ラック100と関連付けられたコード142をスキャンした後に、店員は、ラック100からパック202を取り外し、ラックから取り外されたパック202のUPCをスキャンしよてい。スキャナ530は、別の通信信号548の一部としてラック100から取り外されたパック202のUPCをマスタコントローラ502に送信してよい。
【0069】
動作808で、ラック100に実際に格納されたパック202のUPCを受信した後に、マスタコントローラ502は、プラノグラム512に従ってラック100のラック番号422と関連付けられたUPC513を、ラック100に実際に格納されたパック202の通信信号548の一部として受信されたUPCと比較する。
【0070】
動作810で、マスタコントローラ502は、プラノグラム512に従ってラック100と関連付けられたUPC513が、ラックに実際に格納されたパック202のUPCと一致するかどうかをチェックする。プラノグラム512に従ってラック100と関連付けられたUPC513がラックに実際に格納されたパック202のUPCと一致する場合、方法800は、動作812に進み、動作812で、マスタコントローラ502は、ラック100内の正しい商品配置を示すメッセージを含む通信信号550をスキャナ530に送信する。このメッセージは、スキャナ530によってスキャンされたパック202が、プラノグラム512によってラック100について指定された商品配置に従ってラック100に格納されることが予想される正しいタイプのものであることを示す。1つの実施形態では、ラック100内の正しい商品配置の指標を受信することに応答して、スキャナ530は、ラック100内のスキャンされたパック202の正しい商品配置を店員に知らせる視覚的指標をスキャナ530のディスプレイ532上に表示するように構成されてよい。例えば、視覚的指標は、緑色の「チェックマーク」を含んでよい。
【0071】
プラノグラム512に従ってラック100と関連付けられたUPC513がラックに実際に格納されたパック202のUPCと一致しない場合、方法800は、動作814に進み、動作814で、マスタコントローラ502は、ラック100内の間違った商品配置を示す警告メッセージを含む通信信号552をスキャナ530に送信する。警告メッセージは、スキャナ530によってスキャンされたパック202が、プラノグラム512によってラック100について指定された商品配置に従ってラック100に格納されるように予想されるタイプのパック202ではないことを示す。通信信号552は、ラック100のラック番号422にプラノグラム512でマッピングされるUPC513と関連付けられるパック202のタイプに関する情報をさらに含むことがある。例えば、通信信号552は、プラノグラム512によって指定されるラック100の商品配置に従ってラック100に格納されるように予想されるタバコのパック202のタイプのピクチャ(picture)を含んでよい。スキャナ530は、マスタコントローラ502から受信されるパック202のピクチャをスキャナ530のディスプレイ532に表示して、店員がラック100に格納されるべき正しいタイプのパック202を識別するのを助けるように構成されてよい。
【0072】
特定の実施形態では、ラック100がラック100内に間違ったタイプのパック202を格納したことを決定することに応答して、マスタコントローラ502は、プラノグラム512に従ってラック100に実際に格納されたタイプのパックについての正しい商品配置をメモリ508から取得してよい。例えば、マスタコントローラ502は、ラック100に実際に格納されたタバコのパック202の通信信号548で受信されたUPCと関連付けられたパック202のタイプを格納することができる1つ以上のラック100についてプラノグラム512をサーチ(検索)する。ラック100に実際に格納されたパック202のUPCは、1つ以上のラック番号422にマッピングされることがある。よって、プラノグラム512をサーチすることに基づいて、マスタコントローラ502は、ラック100に実際に格納されたパック202のUPCにマッピングされた1つ以上のラック番号422を取得することがある。マスタコントローラ502は、プラノグラム512をサーチした結果として得られるラック番号422の1つ以上をスキャナ530に送信するように構成されてよい。1つの実施形態において、マスタコントローラ502は、ラック100に実際に格納されたパック202のUPCにマッピングされたラック番号422と関連付けられたラック100の各々に格納されたパック202の数426をメモリ508から取得する。マスタコントローラ502は、最も少ない数426のラックを格納する対応するラック100のラック番号422をスキャナ530に送信することがある。マスタコントローラ502からラック番号422を受信した後に、スキャナ530は、受信したラック番号422をスキャナ530のディスプレイ532に表示して、店員がラック100に間違って格納されたパック202を正しいラック100に移動するのを助ける、ように構成されてよい。
【0073】
特定の実施形態において、マスタコントローラ502は、ラック100に商品を装填する間に、プラノグラム適合性を容易にするように構成されてよい。例えば、
図6を参照して説明したように、店員は、スキャナ530を商品装填モードに切り替えてよい。商品装填モードでスキャナ530を使用して、店員は、先ず、ラック100と関連付けられるコード142をスキャンしてよい。スキャナ530がコード142をスキャンすることに応答して、マスタコントローラ502は、商品装填モードにおいてスキャナ530がラック100と関連付けられたコード142をスキャンしたという指標を受信する。動作802に記載されるように、マスタコントローラ502は、スキャナ530および/またはラック100からこの指標を受信することがある。スキャナ530がラック100と関連付けられたコード142をスキャンしたという指標を受信することに応答して、マスタコントローラ502は、プラノグラム512に従ってラック100に格納されるべきタバコのタイプのパック202のUPC513をメモリ508から取得する。スキャナ530が商品装填モードにある間に、スキャナ530がラック100と関連付けられたコード142をスキャンしたという指標を受信することに応答して、マスタコントローラ502は、ラック100のラック番号422にプラノグラム512においてマッピングされているUPC513と関連付けられるパック202のタイプに関する情報を含む通信信号(例えば、通信信号552)をスキャナ530に送信するように構成されてよい。例えば、通信信号552は、プラノグラム512によって指定されるラック100の商品配置に従ってラック100に格納されることが予想されるタバコのパック202のタイプのピクチャを含んでよい。スキャナ530は、マスタコントローラ502から受信されるパック202のピクチャをスキャナ530のディスプレイ532に表示して、店員がラック100に装填するための正しいタイプのパック202を識別するのを助ける、ように構成されてよい。
【0074】
商品チェックおよび商品装填の間にラック100上の間違った商品配置を知的に検出し、相応して、プラノグラム512によって指定された商品配置に沿うラック100内の正しい商品配置に関する情報を提供することによって、開示されるシステムおよび方法は、商品配置の効率的な補正を可能にし、プラノグラム適合性を改善する。
【0075】
図9は、本開示の特定の実施形態による、
図1に示される複数のラック100をマスタコントローラに接続するための例示的なネットワークトポロジ900を示す。
【0076】
典型的な店舗は、1つ以上の棚に配置された幾つかのラック100を有する。ネットワークトポロジ900(network topology)は、マスタコントローラ502と通信する複数のラック100の例示的なネットワーク構成である。
図9に示されるように、ネットワークトポロジ900は、(100a、100b、100c...100nとして示される)複数のラック100と、デイジーチェーン(daisy chain)で接続されたマスタコントローラ502とを含む。各ラック100は、インバウンドコネクタ(inbound connector)(例えば、回路基板120上の1つ以上の入力ピン)と、アウトバウンドコネクタ(outbound connector)(例えば、回路基板120上の1つ以上の出力ピン)とを含む。インバウンドコネクタは、他のデバイス(例えば、他のラック100またはマスタコントローラ502)からデータを受信するために使用されることがあり、アウトバウンドコネクタは、他のデバイス(例えば、他のラック100またはマスタコントローラ502)にデータを送信するために使用されることがある。各ラック100は、それぞれのネットワークインターフェース408を使用して、データを送受信することがある。例えば、インバウンドコネクタで受信されるデータは、ネットワークインターフェース408にルーティング(経路指定)されることがある。さらに、ネットワークインターフェース408は、アウトバウンドコネクタを介してデータを送信することがある。
【0077】
図9に示されるように、マスタコントローラ502は、第1のラック100aのインバウンドコネクタに接続される。次いで、第1のラック100aは、そのアウトバウンドコネクタを通じて第2のラック100bのインバウンドコネクタに接続される。この接続シーケンスは、全てのラック100a~nが接続されるまで繰り返され、最後のラック100nのアウトバウンドコネクタは、戻ってマスタコントローラ502に接続され、リングトポロジを形成する。図示のように、デイジーチェーン内のデータは、マスタコントローラ502から第1のラック100aへ、1つのラックから直列に次のラックへ、次に、デイジーチェーン内の最後のラック100nからマスタコントローラ502へ戻る。
【0078】
各ラック100は、それぞれのメモリ406にアドレスを記憶する。特定のラック100のアドレスは、マスタコントローラ502が特定のラック100にコマンドを発行しかつ特定のラック100から来るデータを解釈して関連付けるために使用するものである。アドレスは、単純なシーケンス番号であってよく、最初は定義されない。システム始動時(例えば、コールドスタートまたはマスタコントローラ502のリセット)、マスタコントローラ502は、「クリアアドレス(Clear Address)」コマンドを第1のラック100aに渡して、ラック100aにそのアドレスをクリアするように指示する。第1のラック100aは、そのアドレスをクリアし、次いで、同じコマンドを第2のラック100bに送信/転送する。これは、最後のラック100nが「クリアアドレス」コマンドをマスタコントローラ502に送り返すまで、デイジーチェーンの終わりまで続き、それは全てのラックがそれらのアドレスをクリアしたことをマスタコントローラ502に示す。
【0079】
全てのラック100のアドレスの全てをクリアした後に、マスタコントローラ502は、ネットワーク内の全てのラック100へのアドレスの割当をもたらすシーケンスを開始する。これは、マスタコントローラ502によって第1のラック100aに渡される0x0001(16進数)のアドレス値を持つ「アドレス設定(Set Address)」コマンドで開始する。このコマンドを受信した後に、第1のラック100aは、そのアドレスを0x0001に設定し、その値を1だけ増分し、「アドレス設定」コマンドおよび新しい値を第2のラック100bに渡す。第2のラック100bは、その独自のアドレスを設定し、値を増分し、コマンドを第3のラック100cに渡す。これは、最後のラック100nがそのアドレスを設定し、値を増分し、「アドレス設定」コマンドをマスタコントローラに戻すまで、チェーンを下り続ける。マスタコントローラ502が、このコマンドおよびそれに戻されたアドレスを見るときに、それは、今や、それが取り付けられるラックの数のカウント(例えば、最後に受信されたアドレス値から1を引いた値)を有する。実際には、ラック100が追加されないか、取り外されないか、再構成されない(移動されない)か、あるいは故障を経験しない限り、ラック100は、リセット、パワーサイクルなどの間に、常に同じアドレスを有する。
【0080】
ひとたび全てのラック100がアドレスを選択すると、マスタコントローラ502は、ラック100と関連付けられるラック情報514のために任意の1つのラックを命令してよい。例えば、マスタコントローラ502は、ラック100のアドレスと共に「現在カウントの取得」コマンドを送信してよい。コマンドは、コマンドに含まれる一致するアドレスを有するターゲットラックがコマンドを受信するまで、チェーンを下って渡される。ターゲットラックは、チェーン内の次のラックに「現在カウント」応答を送信し、応答は、ターゲットラックに格納されるパック202の最新のカウントと、ターゲットラックのアドレスとを含む。応答は、チェーンを下ってマスタコントローラ502に渡され、マスタコントローラは、応答を、応答に含まれるアドレスからターゲットラックから受信されたものとして解釈する。幾つかの実施形態では、上述したように、チェーン内のラック100は、ラック情報514または他の信号伝達(signaling)を含む要求されていないメッセージを、マスタコントローラ902に送信することがある。特定のラック100によって送信される要求されていないメッセージは、マスタコントローラ902が要求されていないメッセージを送信した特定のラック100を識別することを可能にするラックのアドレスを含むことがある。
【0081】
本開示において幾つかの実施形態が提供されるが、開示されるシステムおよび方法は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、多くの他の特定の形態で具現されてよいことが理解されるべきである。本例は、限定的なものではなく、例示的なものであると考えられるべきであり、その意図は、本明細書で与えられる詳細に限定されるものではない。例えば、様々な要素またはコンポーネントが別のシステムに組み合わされてよくあるいは統合されてよく、あるいは特定の構成が省略されることがありあるいは実装されないことがある。
【0082】
加えて、様々な実施形態において個別または別個に記載および図示される技術、システム、サブシステム、および方法は、本開示の範囲から逸脱することなく、他のシステム、モジュール、技術、または方法と組み合わされてよくあるいは統合されてよい。互いに結合されるかあるいは直接結合されるかあるいは連通するように示されかつ議論される他のアイテムは、電気的に、機械的に、または他の方法で、幾つかのインターフェース、デバイス、または中間コンポーネントを通じて間接的に結合されてよくあるいは連通してよい。変更、置換、および改変の他の例は、当業者によって確認可能であり、本明細書に開示される精神および範囲から逸脱することなく行うことができる。
【0083】
特許庁および本出願に対して発行されるあらゆる特許の読者が本明細書に添付される特許請求の範囲を解釈する際に役立つように、本出願人は、「~のための手段」または「~のためのステップ」の語が特定の請求項において明示的に使用されない限り、添付の請求項のいずれも、本明細書の出願日に存在するものとして特許法第112条(f)を発動することを意図しないことに留意する。
【外国語明細書】