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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117762
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】清掃具
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/06 20060101AFI20240822BHJP
   A47L 13/20 20060101ALI20240822BHJP
   A47L 13/24 20060101ALI20240822BHJP
   A47L 13/256 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
A47L9/06 Z
A47L13/20 A
A47L13/24 A
A47L13/256
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024022349
(22)【出願日】2024-02-16
(31)【優先権主張番号】P 2023023462
(32)【優先日】2023-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023082071
(32)【優先日】2023-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】391044797
【氏名又は名称】株式会社コーワ
(72)【発明者】
【氏名】町田 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】中川 和紀
【テーマコード(参考)】
3B061
3B074
【Fターム(参考)】
3B061AA41
3B061AA52
3B074AA08
3B074AB01
(57)【要約】
【課題】 製造コストの低減を図ることができると共に、被清掃面に付着した塵埃を強く掻き取ることができ、清掃面全体で被清掃面の清掃を行うことができる清掃具を提供する。
【解決手段】 清掃具10は、平面視が略長方形状の軟質部材からなる清掃プレート3を備えた清掃ヘッドと1、清掃ヘッド1の上面に固定される操作用ハンドル2とを有しており、不織布により形成された清掃シートが、清掃プレート3の底面側を覆うように装着される構成としている。また、清掃ヘッド1は、電気掃除機本体側と連通する吸引口5と、清掃シート4を被清掃面側に押さえつける軟質部材からなる押圧ブレード6とを有している。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視が略長方形状の軟質部材からなる清掃プレートを備えた清掃ヘッドと、該清掃ヘッドの上面に固定される操作用ハンドルと、を有し、不織布により形成された清掃シートが、前記清掃プレートの底面側を覆うように装着される清掃具において、
前記清掃ヘッドは、電気掃除機本体側と連通する吸引口と、前記清掃シートを被清掃面側に押さえつける軟質部材からなる押圧ブレードと、を有することを特徴とする清掃具
【請求項2】
平面視が略長方形状の軟質部材からなる清掃プレートを備えた清掃ヘッドと、該清掃ヘッドの上面に固定される操作用ハンドルと、を有し、不織布により形成された清掃シートが、前記清掃プレートの底面側を覆うように装着される清掃具において、
前記清掃ヘッドは、前記清掃シートを被清掃面側に押さえつける軟質部材からなる押圧ブレードを2個有し、該2個の押圧ブレードは、間隔を空けて配置されていることを特徴とする清掃具
【請求項3】
清掃シートを固定する固定部材が押圧ブレードの近傍に配置されている請求項1に記載の清掃具
【請求項4】
清掃シートを固定する固定部材が押圧ブレードの近傍に配置されている請求項2に記載の清掃具
【請求項5】
清掃シートを固定する固定部材を有すると共に、押圧ブレードが前記固定部材よりも清掃ヘッドの端部側に配置されている請求項1に記載の清掃具
【請求項6】
清掃シートを固定する固定部材を有すると共に、押圧ブレードが前記固定部材よりも清掃ヘッドの端部側に配置されている請求項2に記載の清掃具
【請求項7】
固定部材は、清掃ヘッドの短手方向の両端部近傍又は清掃プレートの短手方向の両端部近傍に配置されている請求項3~6のいずれか1項に記載の清掃具
【請求項8】
使用時の清掃具の前進方向側から後退方向側に向かって、吸引口、押圧ブレード、固定部材、清掃プレートの順番で配置されている請求項3に記載の清掃具
【請求項9】
清掃ヘッドを平面視した際に、清掃プレート又は固定部材の端部側の側面に対して、押圧ブレードの端部側近傍の側面が凹となる位置決め凹部及び/又は位置決め凸部が形成されている請求項8に記載の清掃具
【請求項10】
押圧ブレードの先端部は、使用時の清掃具の後退方向側の面が、傾斜面又は湾曲面の先細形状となっている請求項8又は9に記載の清掃具
【請求項11】
固定部材は、複数の毛材からなるブラシ部材からなる請求項3~6のいずれか1項に記載の清掃具
【請求項12】
操作用ハンドルは、吸引通路を有し、該吸引通路は、吸引口と、電気掃除機本体側とに連通している請求項1に記載の清掃具
【請求項13】
清掃プレートは、底面側に、角部を備えた多角形の凸部を複数個と、該複数個の凸部の各々の周囲に形成された溝部と、を有する請求項1又は2に記載の清掃具
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清掃ヘッドと操作用ハンドルとを備えた清掃具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から清掃ヘッドと、該清掃ヘッドの下面を覆って取り付けられたベース体とからなる清掃具本体と、前記清掃ヘッドの下面と反対側の面に取り付けられたハンドル部とを備え、前記ベース体の下面による清掃面を覆って清掃シートが装着されて、該清掃シートにより被清掃面を払拭する清掃具の発明が知られている(特許文献1)。
【0003】
特許文献1に記載の清掃具は、ベース体の下面が、清掃具本体によって清掃を行う所定の方向と、平面視して垂直な方向での断面が山部と谷部とが交互に連続配置された波形断面形状となっている波形凹凸面部を備えており、該波形凹凸面部の前記谷部は、前記ベース体の前記所定の方向と対向する辺部に端部が開口していると共に、前記所定の方向に対して斜めに延設している斜め谷部を有しており、前記波形凹凸面部は、前記ベース体の全面に波紋状に広がる凹凸面の一部として設けられており、前記波紋状に広がる凹凸面は、前記ベース体の全面に円形状又はひし形状に広がる凹凸面とするものであった。
【0004】
また、吸入ノズルと、吸入ノズルに接続される筐体と、前記筐体に取り付けられた吸入ファンモーターアセンブリと、前記筐体に取り付けられ、前記吸入ノズルと前記吸入ファンモーターアセンブリとにつながるごみ収集容器と、前記筐体に設けられたサポートプレートと、を備え、前記サポートプレートは、被清掃面からほこり及びごみ屑を収集するための取替え可能な清掃シートを選択的に保持し、前記吸入ノズルは、前記サポートプレートに関して回動可能である電気掃除機の発明が知られている(特許文献2)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第5307840号公報
【特許文献2】特許第4262682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら上記特許文献1に記載の清掃具は、波形凹凸面部だけでは被清掃面に付着した塵埃を掻き取る力が弱いことから、波形凹凸面部の山部の頂部から突出する突リブを間隔をおいて複数設ける構成としており、前記突リブの耐久性を考慮した場合には製造コストが嵩むという課題を有するものであった。
【0007】
また、上記特許文献2に記載の電気掃除機は、比較的大きな塵埃を吸引ノズルで吸い取り、小さな塵埃をサポートプレートで掻き取ることができるという効果を有するものであったが、吸引ノズルとその後方に位置するサポートプレートとの間に隙間が生じることから、吸引ノズルの吸引力が低下するという課題を有するものであった。
【0008】
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、耐久性を向上させて製造コストの低減を図ることができると共に、吸引ノズルの吸引力を低下させることなく被清掃面に付着した塵埃を強く掻き取ることができ、且つ清掃シートがズレにくく、清掃面全体で被清掃面の清掃を行うことができる清掃具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記従来の課題を解決するために、請求項1の発明は、平面視が略長方形状の軟質部材からなる清掃プレートを備えた清掃ヘッドと、該清掃ヘッドの上面に固定される操作用ハンドルと、を有し、不織布により形成された清掃シートが、前記清掃プレートの底面側を覆うように装着される清掃具において、前記清掃ヘッドは、電気掃除機本体側と連通する吸引口と、前記清掃シートを被清掃面側に押さえつける軟質部材からなる押圧ブレードと、を有することを特徴としている。
【0010】
請求項1の発明では、清掃ヘッドが清掃プレートと、吸引口と、押圧ブレードとを有しているので、比較的大きな塵埃を吸引口で吸引することができ、小さな塵埃を、清掃シートを介した清掃プレートで掻き取ることができ、清掃シートを介した押圧ブレードで被清掃面に付着した塵埃を強く掻き取ることができ、耐久性を向上させて製造コストの低減を図ることができると共に、清掃シートがズレにくく、清掃面全体で被清掃面の清掃を行うことができる。また、押圧ブレードを吸引口側と清掃プレート側との間に位置させれば、吸引口からの負圧が清掃プレート側に逃げるのを防ぐことができ、吸引力を維持することができる。
【0011】
請求項2の発明は、平面視が略長方形状の軟質部材からなる清掃プレートを備えた清掃ヘッドと、該清掃ヘッドの上面に固定される操作用ハンドルと、を有し、不織布により形成された清掃シートが、前記清掃プレートの底面側を覆うように装着される清掃具において、前記清掃ヘッドは、前記清掃シートを被清掃面側に押さえつける軟質部材からなる押圧ブレードを2個有し、該2個の押圧ブレードは、間隔を空けて配置されていることを特徴としている。
【0012】
請求項2の発明では、清掃ヘッドに2個の押圧ブレードが間隔を空けて配置されているので、清掃シートを被清掃面側に強く押さえつけることができ、清掃シートを介した押圧ブレードで被清掃面に付着した塵埃を強く掻き取ることができ、耐久性を向上させて製造コストの低減を図ることができると共に、清掃シートがズレにくく、清掃面全体で被清掃面の清掃を行うことができる。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、清掃シートを固定する固定部材が押圧ブレードの近傍に配置されていることを特徴としている。これにより、押圧ブレードと被清掃面の間から清掃シートが外れることを防止することができると共に、清掃シートを清掃プレートに強く固定することができる。
【0014】
請求項4の発明は、請求項2の発明において、清掃シートを固定する固定部材が押圧ブレードの近傍に配置されていることを特徴としている。これにより、押圧ブレードと被清掃面の間から清掃シートが外れることを防止することができると共に、清掃シートを清掃プレートに強く固定することができる。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1の発明において、清掃シートを固定する固定部材を有すると共に、押圧ブレードが前記固定部材よりも清掃ヘッドの端部側に配置されていることを特徴としている。これにより、清掃面全体で被清掃面の清掃を行うことができる。
【0016】
請求項6の発明は、請求項2の発明において、清掃シートを固定する固定部材を有すると共に、押圧ブレードが前記固定部材よりも清掃ヘッドの端部側に配置されていることを特徴としている。これにより、清掃面全体で被清掃面の清掃を行うことができる。
【0017】
請求項7の発明は、請求項3~6のいずれかの発明において、固定部材は、清掃ヘッドの短手方向の両端部近傍又は清掃プレートの短手方向の両端部近傍に配置されていることを特徴としている。これにより、一層、清掃面全体で被清掃面の清掃を行うことができる。
【0018】
請求項8の発明は、請求項3の発明において、使用時の清掃具の前進方向側から後退方向側に向かって、吸引口、押圧ブレード、固定部材、清掃プレートの順番で配置されていることを特徴としている。これにより、前進方向側から大きな塵埃を吸引口で吸引した後、小さな塵埃を、押圧ブレード、清掃プレートの各々で順次掻き取ると共に、清掃シートに付着させて清掃することができる。
【0019】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、清掃ヘッドを平面視した際に、清掃プレート又は固定部材の端部側の側面に対して、押圧ブレードの端部側近傍の側面が凹となる位置決め凹部及び/又は位置決め凸部が形成されていることを特徴としている。これにより、位置決め凹部又は位置決め凸部を基準として、清掃シートの清掃ヘッドへの取り付けを容易に行うことができる。
【0020】
請求項10の発明は、請求項8又は9の発明において、押圧ブレードの先端部は、使用時の清掃具の後退方向側の面が、傾斜面又は湾曲面の先細形状となっていることを特徴としている。これにより、清掃シートを装着する際に、清掃シートを清掃具の後退方向側から差し込み易くすることができる。
【0021】
請求項11の発明は、請求項3~6のいずれかの発明において、固定部材は、複数の毛材からなるブラシ部材からなることを特徴としている。これにより、固定部材の複数の毛材の先端が、清掃シートの複数の繊維が絡み合う不織布に差し込まれることによって強固に固定させることができる。
【0022】
請求項12の発明は、請求項1の発明において、操作用ハンドルは、吸引通路を有し、該吸引通路は、吸引口と、電気掃除機本体側とに連通していることを特徴としている。これにより、操作用ハンドルに吸引通路の機能を兼ねさせることができ、部品点数を減らすことができる。
【0023】
請求項13の発明は、請求項1又は2の発明において、清掃プレートは、底面側に、角部を備えた多角形の凸部を複数個と、該複数個の凸部の各々の周囲に形成された溝部と、を有することを特徴としている。これにより、清掃シート全体を強く保持した状態で被清掃面に付着した塵埃を強く掻き取ると共に捕捉させることができる。
【発明の効果】
【0024】
請求項1及び2の発明は、耐久性を向上させて製造コストの低減を図ることができると共に、清掃シートがズレにくく、清掃面全体で被清掃面の清掃を行うことができる。また、請求項1の発明は、吸引口からの負圧が清掃プレート側に逃げるのを防ぐことができ、吸引力を維持することができる。また、請求項3及び4の発明は、押圧ブレードと被清掃面の間から清掃シートが外れることを防止することができると共に、清掃シートを清掃プレートに強く固定することができる。また、請求項5~7の発明は、清掃面全体で被清掃面の清掃を行うことができる。
【0025】
請求項8の発明は、前進方向側から大きな塵埃を吸引口で吸引した後、小さな塵埃を、押圧ブレード、固定部材、清掃プレートの各々で順次掻き取ると共に、清掃シートに付着させて清掃することができる。また、請求項9の発明は、掃シートの取り付けを容易に行うことができる。また、請求項10の発明は、、清掃シートを装着する際に、清掃シートを清掃具の後退方向側から差し込み易くすることができる。
【0026】
請求項11の発明は、固定部材の複数の毛材の先端が、清掃シートの複数の繊維が絡み合う不織布に差し込まれることによって強固に固定させることができる。また、請求項12の発明は、操作用ハンドルに吸引通路の機能を兼ねさせることができ、部品点数を減らすことができる。また、請求項13の発明は、清掃シート全体を強く保持した状態で被清掃面に付着した塵埃を強く掻き取ると共に捕捉させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明に係る第1実施形態の清掃具を示す斜視図
図2】(a)第1実施形態の清掃具を示す底面図(b)第1実施形態の清掃具を示す右側面図
図3】(a)清掃シートを装着した状態の第1実施形態の清掃具を示す底面図(b)清掃シートを装着した状態の第1実施形態の清掃具を示す平面図
図4】清掃シートを装着した状態の第1実施形態の清掃具を示す右側面図
図5】(a)押圧ブレードの第1実施形態を示す右側面図(b)押圧ブレードの第2実施形態を示す右側面図(c)押圧ブレードの第3実施形態を示す右側面図(d)押圧ブレードの第4実施形態を示す右側面図
図6】(a)本発明に係る第2実施形態の清掃具を示す斜視図(b)第2実施形態の清掃具を示す底面図
図7】(a)清掃シートを装着した状態の第2実施形態の清掃具を示す平面図(b)清掃シートを装着した状態の第2実施形態の清掃具を示す右側面図
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。図1は、本発明に係る第1実施形態の清掃具を示す斜視図であり、図2(a)は、第1実施形態の清掃具を示す底面図、図2(b)は、同右側面図である。また、図3(a)は、清掃シートを装着した状態の第1実施形態の清掃具を示す底面図であり、図3(b)同平面図、図4は、同右側面図である。これらの図を用いて本発明に係る清掃具の第1実施形態について以下に説明する。
【0029】
第1実施形態の清掃具10は、平面視が略長方形状の軟質部材からなる清掃プレート3を備えた清掃ヘッドと1、清掃ヘッド1の上面に固定される操作用ハンドル2とを有しており、不織布により形成された清掃シート4が、清掃プレート3の底面側を覆うように装着される構成としている。また、清掃ヘッド1は、電気掃除機本体側と連通する吸引口5と、清掃シート4を被清掃面X側に押さえつける軟質部材からなる押圧ブレード6とを有している。
【0030】
上述のように構成された第1実施形態の清掃具10は、清掃ヘッド1が清掃プレート3と、吸引口5と、押圧ブレード6とを有しているので、比較的大きな塵埃を吸引口5で吸引することができ、小さな塵埃を、清掃シート4を介した清掃プレート3で掻き取ることができ、清掃シート3を介した押圧ブレード6で被清掃面Xに付着した塵埃を強く掻き取ることができ、耐久性を向上させて製造コストの低減を図ることができると共に、清掃シート4がズレにくく、清掃面全体で被清掃面Xの清掃を行うことができる。また、押圧ブレード6を吸引口5側と清掃プレート3側との間に位置させれば、吸引口5からの負圧が清掃プレート3側に逃げるのを防ぐことができ、吸引力を維持することができる。
【0031】
第1実施形態の清掃具10は、清掃シート4を固定する固定部材7が押圧ブレード6の近傍に配置されている。これにより、押圧ブレード6と被清掃面Xの間から清掃シート4が外れることを防止することができると共に、清掃シート4を清掃プレート3に強く固定することができる。尚、清掃ヘッド1の両側面側に軟質部材で形成された係止溝状の固定部9が設けられており、この固定部9を使用して清掃シート4を固定することもできる。
【0032】
第1実施形態の清掃具10は、清掃シート4を固定する固定部材7、7を有すると共に、押圧ブレード6が固定部材7よりも清掃ヘッド1の端部側に配置されている。これにより、清掃面全体で被清掃面Xの清掃を行うことができる。また、固定部材7、7は、清掃ヘッド1の短手方向の両端部近傍であって、清掃プレート3の短手方向の両端部近傍に配置されている。これにより、一層、清掃面全体で被清掃面Xの清掃を行うことができる。
【0033】
第1実施形態の清掃具10は、使用時の清掃具の前進方向側から後退方向側に向かって、吸引口5、押圧ブレード6、固定部材7、清掃プレート3の順番で配置されている。これにより、前進方向側から大きな塵埃を吸引口5で吸引した後、小さな塵埃を、押圧ブレード6、清掃プレート3の各々で順次掻き取ると共に、清掃シート4に付着させて清掃することができる。
【0034】
第1実施形態の清掃具10は、清掃ヘッド1を平面視した際に、清掃プレート3の端部側の側面に対して、押圧ブレード6の端部側近傍の側面が凹となる位置決め凹部8が形成されている。尚、固定部材7の端部側の側面に対して、押圧ブレード6の端部側近傍の側面が凹となる位置決め凹部8が形成されている形態であってもよい。また、後述する第2実施形態の清掃具20のように(図6参照)、清掃ヘッド11の側面に位置決め凸部18が形成されている形態とすることもできる。これにより、位置決め凹部8又は位置決め凸部18を基準として、清掃シート4の清掃ヘッド1への取り付けを容易に行うことができる。
【0035】
固定部材7は、複数の毛材からなるブラシ部材から構成されており、固定部材7の複数の毛材の先端が、清掃シート4の複数の繊維が絡み合う不織布に差し込まれることによって固定させることができる。
【0036】
操作用ハンドル2は、内部に吸引通路2aを有しており、吸引通路2aは、吸引口と、電気掃除機本体側(図示せず。)と、に連通している。これにより、操作用ハンドル2に吸引通路2aの機能を兼ねさせることができ、部品点数を減らすことができる。
【0037】
清掃プレート3は、底面側に、角部を備えた多角形の凸部3a、3a・・を複数個と、複数個の凸部3a、3a・・の各々の周囲に形成された溝部3b、3b・・と、を有している。これにより、清掃シート4全体を強く保持した状態で被清掃面Xに付着した塵埃を掻き取ることができる。
【0038】
図5(a)押圧ブレードの第1実施形態を示す右側面図である。第1実施形態の押圧ブレード6は、側面視が長方形状となっている。これにより、押圧ブレード6を吸引口5側と清掃プレート3側との間に位置させれば、吸引口5からの負圧が清掃プレート3側に逃げるのを防ぐことができ、吸引力を維持することができる。
【0039】
図5(b)は、押圧ブレードの第2実施形態を示す右側面図である。第2実施形態の押圧ブレード6aは、先端部が、使用時の清掃具の後退方向側の面が傾斜面となっている。また、図5(c)は、押圧ブレードの第3実施形態を示す右側面図である。第3実施形態の押圧ブレード6bは、先端部が、使用時の清掃具の後退方向側の面が、湾曲面となっている。また、図5(d)は、押圧ブレードの第4実施形態を示す右側面図である。第4実施形態の押圧ブレード6cは、先端部が、使用時の清掃具の前進方向側の面及び後退方向側の面が、傾斜面となっていると共に、全体として前進方向側に向かい傾斜して形成されている。押圧ブレード6a、6b、6cの形状を、第2実施形態~第4実施形態の形状とすることによって、清掃シート4を装着する際に、清掃シート4を清掃具10の後退方向側から差し込み易くすることができる。
【0040】
図6(a)は、本発明に係る第2実施形態の清掃具を示す斜視図であり、図6(b)は、第2実施形態の清掃具を示す底面図である。また、図7(a)は、清掃シートを装着した状態の第2実施形態の清掃具を示す平面図であり、図7(b)は、清掃シートを装着した状態の第2実施形態の清掃具を示す右側面図である。これらの図を用いて本発明に係る清掃具の第2実施形態について以下に説明する。
【0041】
第2実施形態の清掃具20は、平面視が略長方形状の軟質部材からなる清掃プレート13を備えた清掃ヘッド11と、清掃ヘッド11の上面に固定される操作用ハンドル12と、を有しており、不織布により形成された清掃シート14が、清掃プレート13の底面側を覆うように装着される構成としている。また、清掃ヘッド11は、清掃シート14を被清掃面X側に押さえつける軟質部材からなる押圧ブレード16a、16bを2個有しており、2個の押圧ブレード16a、16bは、間隔を空けて配置されている。
【0042】
第2実施形態の清掃具20は、清掃ヘッド11に2個の押圧ブレード16a、16bが間隔を空けて配置されているので、清掃シート14を被清掃面X側に強く押さえつけることができ、清掃シート14を介した押圧ブレード16a、16bで被清掃面Xに付着した塵埃を強く掻き取ることができ、耐久性を向上させて製造コストの低減を図ることができると共に、清掃シート14がズレにくく、清掃面全体で被清掃面Xの清掃を行うことができる。
【0043】
第2実施形態の清掃具20は、清掃シート14を固定する固定部材17a、17bが押圧ブレード16a、16bの近傍に配置されている。これにより、押圧ブレード16a、16bと被清掃面Xの間から清掃シート14が外れることを防止することができると共に、清掃シート14を清掃プレート13に強く固定することができる。
【0044】
第2実施形態の清掃具20は、清掃シート14を固定する固定部材17a、17bを有すると共に、押圧ブレード16a、16bが固定部材17a、17bよりも清掃ヘッド11の端部側に配置されている。これにより、清掃面全体で被清掃面Xの清掃を行うことができる。また、固定部材17a、17bは、清掃ヘッド11の短手方向の両端部近傍であって、清掃プレート13の短手方向の両端部近傍に配置されている。これにより、一層、清掃面全体で被清掃面Xの清掃を行うことができる。
【0045】
固定部材17a、17bは、複数の毛材からなるブラシ部材から構成されており、固定部材17a、17bの複数の毛材の先端が、清掃シート14の複数の繊維が絡み合う不織布に差し込まれることによって固定させることができる。尚、清掃ヘッド11の両側面側に軟質部材で形成された係止溝状の固定部19が設けられており、この固定部19を使用して清掃シート14を固定することもできる。
【0046】
清掃プレート13は、底面側に、角部を備えた多角形の凸部13a、13a・・を複数個と、複数個の凸部13a、13a・・の各々の周囲に形成された溝部13b、13b・・と、を有している。これにより、清掃シート14全体を強く保持した状態で被清掃面Xに付着した塵埃を強く掻き取ると共に捕捉させることができる。
【0047】
第2実施形態の清掃具20は、清掃ヘッド11の側面に位置決め凸部18が形成されている。これにより、清掃シート14の清掃ヘッド11への取り付けを容易に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明に係る清掃具は、室内における床や壁、窓等の汚れや塵埃等を除去する掃除道具として利用される。
【符号の説明】
【0049】
1、11 清掃ヘッド
2、12 操作用ハンドル
2a 吸引通路
3、13 清掃プレート
3a、13a 凸部
3b、13b 溝部
4、14 清掃シート
5 吸引口
6、6a、6b、6c、16a、16b押圧ブレード
7、17a、17b 固定部材
8 位置決め凹部
9、19 固定部
10、20 清掃具
18 位置決め凸部
X 被清掃面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7