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特開2024-117765情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117765
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1053 20230101AFI20240822BHJP
【FI】
G06Q10/1053
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024023142
(22)【出願日】2024-02-19
(31)【優先権主張番号】P 2023023463
(32)【優先日】2023-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】307021210
【氏名又は名称】HRソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】武井 繁
(57)【要約】
【課題】採用担当者が不在であっても求職者からの応募に対応可能とし、必要な人材を確保できる。
【解決手段】管理サーバ1のCPU11では、記憶制御部32が、面接調整情報を記憶する制御と、面接シナリオ情報を記憶する制御とを行い、面接シナリオ実施部33が、求職者に対する想定質問の提示を行い、想定質問に対する求職者による回答を取得して面接シナリオを実施し、面接調整決定部34が、面接シナリオ情報及び求職者による回答に基づいて、求人者及び求職者の面接に関する調整を行うか否かを決定し、面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含み又は含まない情報を、求職者及び求人者に対する出力情報として出力する制御を実行して、求職者による回答の内容を含む情報を、求人者に対する出力情報として出力する制御を実行する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
求人者及び求職者の面接の調整のための面接調整情報を記憶する制御を実行する面接調整情報記憶制御手段と、
前記求人者により想定される前記面接のシナリオを、想定質問、当該想定質問に対する想定回答、及び求職者による回答に基づいて出力される出力情報を決定する出力条件を少なくとも含む面接シナリオ情報を記憶する制御を実行する面接シナリオ情報記憶制御手段と、
1以上の前記面接シナリオ情報に基づいて、前記求職者に対する前記想定質問の提示を行い、前記想定質問に対する前記求職者による回答を取得して面接シナリオを実施する面接シナリオ実施手段と、
前記面接シナリオ情報及び前記求職者による前記回答に基づいて、前記求人者及び前記求職者の面接に関する調整を行うか否かの決定をする面接調整決定手段と、
前記面接に関する調整を行うと決定された場合、前記面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含み、
前記面接に関する調整を行わないと決定された場合、前記面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含まない
情報を、前記求職者及び前記求人者に対する前記出力情報として出力する制御を実行し、前記求職者による前記回答の内容を含む情報を、前記求人者に対する前記出力情報として出力する制御を実行する出力制御手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記面接シナリオ情報記憶制御手段は、n(nは2以上の整数値)の前記想定質問及び前記想定回答を含む前記面接シナリオ情報を記憶する制御を実行し、
前記面接シナリオ実施手段により、前記想定質問の提示及び前記回答の取得を複数回行い、
前記面接調整決定手段は、前記面接シナリオ実施手段によりi回目(iは、1以上かつn未満の整数値)の前記回答の取得が行われた状態において、更なる面接に関する調整を行わない決定をした場合、前記面接シナリオ実施手段により(i+1)回目の想定質問を提示させるか否かを異ならせる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記出力制御手段は、前記面接シナリオ情報及び前記求職者による前記回答に基づいて、前記求人者及び前記求職者の面接に関する調整を行うか否かの決定を少なくとも含む前記求職者の選考状態に関する情報を、前記求職者に対する前記出力情報として出力する制御を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記面接シナリオ情報記憶制御手段は、複数の前記選考状態の候補を、前記出力条件と紐づけて記憶する制御を実行し、
前記出力制御手段は、前記面接シナリオ情報及び前記求職者による前記回答に基づいて、前記複数の選考状態の候補のうち何れかに該当するかを決定し、前記求職者が該当する選考状態の情報を、前記求職者に対する前記出力情報として出力する制御を実行する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記求職者の選考状態に応じた前記求人者が当該求職者に対して行うべき対応に関する求人者対応情報を記憶する制御を実行する求人者対応情報記憶制御手段、
をさらに備え、
前記出力制御手段は、更に前記求人者対応情報を含む情報を前記求人者に対する前記出力情報として出力する制御を実行する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記面接シナリオ実施手段は、1回目からi回目の前記回答の少なくとも一部に基づいて、(i+1)回目に提示させる前記想定質問を異ならせる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記面接シナリオ実施手段により実施された面接シナリオにおける、想定質問、及び当該想定質問に対する求職者からの回答を、面接シナリオ実施情報として記憶する制御を実行する面接シナリオ実施情報記憶制御手段と、
前記面接シナリオ実施情報に基づいて、前記求職者が面接シナリオの途中で回答を中止した想定質問を特定する質問特定手段と、
をさらに備え、
前記出力制御手段は、前記質問特定手段により特定された前記想定質問を、前記求人者に出力する制御を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
対象求職者に対して面接シナリオ実施手段により実施された面接シナリオにおける、想定質問、当該想定質問に対する求職者からの回答、及び決定された選考状態を、当該対象求職者に関連付けて面接シナリオ実施結果情報として記憶する制御を実行する面接シナリオ実施結果情報記憶制御手段と、
記憶された前記面接シナリオ実施結果情報に基づいて想定質問を評価する評価手段と、
前記評価手段による評価に基づいて、新たな想定質問を生成又は想定質問の修正を行う質問生成手段と、
をさらに備える請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項9】
求人おいて不適切とされる条件に関する不適切求人条件情報を記憶する制御を実行する不適切求人条件情報記憶制御手段と、
前記面接シナリオ情報及び前記不適切求人条件情報に基づいて、前記想定質問が前記条件に該当するか否かを判定する質問適否判定手段と、
をさらに備え、
前記出力制御手段は、前記想定質問が前記条件に合致する場合、前記想定質問が不適切とされるものである旨を前記求人者に出力する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記面接シナリオ情報記憶制御手段は、求人者により設定された複数の募集種別、及び複数の前記面接シナリオを夫々紐づけて記憶する制御を実行し、
前記面接シナリオ実施手段は、前記求職者により希望された前記募集種別に基づいて、前記複数の面接シナリオのうちいずれの面接シナリオに基づくかを異ならせる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記面接調整情報記憶制御手段は、希望される前記面接の日程に関する面接日程情報、及び前記面接の方式に関する面接方式情報を含む前記面接調整情報を記憶する制御を行い、
前記面接日程情報は、前記求職者との面接が可能である前記求人者の面接可能な日時を示す情報、及び前記求職者の面接希望日時を選択するための候補となる面接候補日時情報の少なくとも一方を含み、
面接方式情報は、対面面接、録画面接、及びオンライン面接のうち少なくとも一つの方式を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記面接調整決定手段は、対象求職者に対し前記面接に関する調整を行うと決定された場合において、当該調整として、当該対象求職者及び前記求人者の面接調整情報が所定条件を満たすとき、当該面接調整情報を変更する、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記面接調整決定手段は、
前記求人者にとって面接可能な候補となる日程の情報が前記面接日程情報として記憶され、前記求人者にとって面接可能な候補となる日程から前記求職者が日程を選択することで前記面接に関する調整を行うことを前提としている場合において、
前記求人者にとって面接可能な候補となる日程が予め登録されていなかったとき、又は、前記求人者にとって面接可能な候補となる日程から前記求職者が日程を選択することができなかったとき、
前記求職者にとって面接可能な候補となる日程の情報が前記面接日程情報として記憶され、前記求職者にとって面接可能な候補となる日程から前記求人者が日程を選択することで前記面接に関する調整を行うものとする、
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記面接調整決定手段は、前記求職者による回答に基づいて、面接調整情報を出力する優先順位を決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記面接シナリオ情報記憶制御手段は、所定の面接シナリオの実施において前記出力制御手段によって決定された前記選考状態と前記所定の面接シナリオとは異なる面接シナリオを代替の面接シナリオとして実施する旨とを紐づけた代替シナリオ実施条件を記憶する制御を実行し、
前記面接シナリオ実施手段は、面接シナリオを実施している対象求職者の選考状態が前記代替シナリオ実施条件を満たす場合、前記代替の面接シナリオを実施する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項16】
所定の選考状態の前記求職者に対するアンケート情報を記憶する制御を実行するアンケート情報記憶制御手段、
をさらに備え、
前記出力制御手段は、所定の選考状態を決定した場合、前記アンケート情報を前記求職者に出力する制御を実行する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項17】
求人者及び求職者の面接の調整のための面接調整情報を記憶する制御を実行するステップと、
前記求人者により想定される前記面接のシナリオを、想定質問、当該想定質問に対する想定回答、及び求職者による回答に基づいて出力される出力情報を決定する出力条件を少なくとも含む面接シナリオ情報を記憶する制御を実行するステップと、
1以上の前記面接シナリオ情報に基づいて、前記求職者に対する前記想定質問の提示を行い、前記想定質問に対する前記求職者による回答を取得して面接シナリオを実施するステップと、
前記面接シナリオ情報及び前記求職者による前記回答に基づいて、前記求人者及び前記求職者の面接に関する調整を行うか否かの決定をするステップと、
前記面接に関する調整を行うと決定された場合、前記面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含み、
前記面接に関する調整を行わないと決定された場合、前記面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含まない
情報を、前記求職者及び前記求人者に対する前記出力情報として出力する制御を実行し、
前記求職者による前記回答の内容を含む情報を、前記求人者に対する前記出力情報として出力する制御を実行するステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項18】
求人者及び求職者の面接の調整のための面接調整情報を記憶する制御を実行するステップと、
前記求人者により想定される前記面接のシナリオを、想定質問、当該想定質問に対する想定回答、及び求職者による回答に基づいて出力される出力情報を決定する出力条件を少なくとも含む面接シナリオ情報を記憶する制御を実行するステップと、
1以上の前記面接シナリオ情報に基づいて、前記求職者に対する前記想定質問の提示を行い、前記想定質問に対する前記求職者による回答を取得して面接シナリオを実施するステップと、
前記面接シナリオ情報及び前記求職者による前記回答に基づいて、前記求人者及び前記求職者の面接に関する調整を行うか否かの決定をするステップと、
前記面接に関する調整を行うと決定された場合、前記面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含み、
前記面接に関する調整を行わないと決定された場合、前記面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含まない
情報を、前記求職者及び前記求人者に対する前記出力情報として出力する制御を実行し、
前記求職者による前記回答の内容を含む情報を、前記求人者に対する前記出力情報として出力する制御を実行するステップと、
を含む制御処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
公共職業安定所等に設置された情報端末が、求職者の求職条件に基づいて、求人企業が登録した求人条件と一致するか否かを判定し、一致した場合には、面接予約の選択を可能とする画面を表示する技術が知られている(特許文献1)。このような技術では、面接予約が選択されると、自動発信部を介して求人企業の採用担当者へ自動発信され、求職者は電話器を介して求人企業の採用担当者と通話することができる。また、就職希望者に対して質問を提供し、その質問に対する回答結果を分析してランク付けし、特定ランク内にある就職希望者に対して採用通知を行う技術が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10-63726号公報
【特許文献2】特開2021-357180号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術は、求職者が公共職業安定所等に行く必要があり、自分の都合の良い時間帯で求人企業を検索することができない。また、求人条件と一致した場合でも、求職者と求人企業の採用担当者とが電話により面接日時を調整する必要がある。コンビニエンスストアや飲食店などでは、人手不足の影響もあり、常に求職者からの応募を受け付けている。しかしながら、採用担当者が応募に対応できる時間は限られており、必ずしも求職者のニーズに即したものとなっていない。また、求職者は、複数の求人に応募していることも多く、他社への採用が決まってしまうことも少なくない。また、求職条件を含む求職情報は多様であるため、特許文献2の技術のように共通の質問が提供される場合には、入力項目が増えてしまい、途中で入力をあきらめる求職者も少なくない。
このように、求人企業にとっては、求職者の採用を進めたい一方、応対や面接日程の調整等のコストの負担が大きくなっていた。さらに言えば、求職者にとっては、応募すること自体がハードルとなることもあった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、求人者や求職者にとって採用活動における利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様は、求人者及び求職者の面接の調整のための面接調整情報を記憶する制御を実行する面接調整情報記憶制御手段と、前記求人者により想定される前記面接のシナリオを、想定質問、当該想定質問に対する想定回答、及び求職者による回答に基づいて出力される出力情報を決定する出力条件を少なくとも含む面接シナリオ情報を記憶する制御を実行する面接シナリオ情報記憶制御手段と、1以上の前記面接シナリオ情報に基づいて、前記求職者に対する前記想定質問の提示を行い、前記想定質問に対する前記求職者による回答を取得して面接シナリオを実施する面接シナリオ実施手段と、前記面接シナリオ情報及び前記求職者による前記回答に基づいて、前記求人者及び前記求職者の面接に関する調整を行うか否かの決定をする面接調整決定手段と、前記面接に関する調整を行うと決定された場合、前記面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含み、前記面接に関する調整を行わないと決定された場合、前記面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含まない情報を、前記求職者及び前記求人者に対する前記出力情報として出力する制御を実行し、前記求職者による前記回答の内容を含む情報を、前記求人者に対する前記出力情報として出力する制御を実行する出力制御手段と、を備える情報処理装置である。
【0007】
本発明の一態様の上記情報処理システムに対応する情報処理方法、及びプログラムも、本発明の一態様の情報処理システムに対応する情報処理方法、及びプログラムとして提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、求人者や求職者にとって採用活動における利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。
図2】本実施形態に係る管理サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】管理サーバ、求人者端末、及び求職者端末における機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図4】管理サーバの処理の一例を示すフローチャートである。
図5図1の情報処理システムが適用されるサービスの概要を示す図である。
図6】求人者が面接シナリオ情報を入力する際に求人者端末に表示される画面の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態について、図面を用いて説明する。
<情報処理システム>
図1は、本実施形態に係る情報処理システムSの全体構成の一例を示す図である。
情報処理システムSは、管理サーバ1と、求人者端末2と、求職者端末3-1乃至3-m(mは1以上の整数値)とがネットワークNを介して接続されることで構成される。ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、VPN(Vertual Private Network)等である。なお、求職者端末3-1乃至3-mの各々を個別に説明する必要がない場合、これらをまとめて「求職者端末3」と呼ぶ。
【0011】
(管理サーバ)
管理サーバ1は、情報処理システムSの全体を管理するサーバとしての情報処理装置である。管理サーバ1は、求人者端末2、求職者端末3、及び外部から送信されてくる各種の情報を取得し、各種の処理を行うことを可能とする。また、管理サーバ1は、求人者端末2、求職者端末3、及び外部に向けて各種の情報を送信することを可能とする。
【0012】
例えば、管理サーバ1は、求人者及び求職者の面接の調整のための情報(以下、「面接調整情報」と呼ぶ。)を取得し、データベースに格納して管理する。「求人者及び求職者の面接」には、例えば、対面による面接(以下、「対面面接」と呼ぶ。)、求職者と求人者とがリアルタイムに動画像や音声を、ネットワークNを介してオンラインで送受信することで行われる面接(以下、「オンライン面接」と呼ぶ。)、求職者が、求人者により指定された内容の動画像や音声を記録(録画や録音)して求人者に提出することにより行われる面接(以下、「録画面接」と呼ぶ。)などの方式が存在する。
【0013】
面接調整情報は、適宜求人者及び求職者の面接の調整を行うための情報が含まれており、適宜、双方から入力されれば足りる。
例えば、面接調整情報には、面接の方式に関する情報(以下、「面接方式情報」と呼ぶ。)、面接の調整のフローに関する情報(以下、「面接調整フロー情報」と呼ぶ。)、及び、希望される面接の日程に関する情報(以下、「面接日程情報」と呼ぶ。)が含まれる。
【0014】
以下、求人者により求人者の予定等が入力されるものとして説明する。この場合、例えば、求人者及び求職者の面接が行われることになった際、求職者により求職者の予定等が入力され、日程の決定等が行われる。求人者は、任意のタイミングで面接調整情報を修正し、又は削除できる。
【0015】
即ち例えば、求人者により、求人者及び求職者の面接における方式として、対面面接、オンライン面接、及び録画面接のうち少なくとも1つの面接の方式が選択され、その選択された方式の情報が、面接方式情報として面接調整情報に含まれる。
【0016】
また例えば、求人者により、前記求人者にとって面接可能な候補となる日程から前記求職者が日程を選択することで前記面接に関する調整を行うという求人者及び求職者の面接の調整のフローに関する情報が、面接調整フロー情報として面接調整情報に含まれる。
【0017】
また例えば、求職者との面接が可能である求人者の面接可能な日時を示す情報が含まれるや求職者の面接希望日時を選択するための候補となる時間帯を規定する情報の少なくとも一方が、面接日程情報として面接調整情報に含まれる。
【0018】
また例えば、面接調整情報には、求人者が面接可能な日程に関する情報として、面接を実施できる日時や面接場所、連絡先などの情報が含まれる。また、面接調整情報には、面接不可能な日程に関する情報として、面接できない曜日や時間帯などの情報が含まれる。面接調整情報は2次元の形式で表現されたものであってもよい。例えば、横軸を日にちとし、縦軸を時間とする2次元の形式であってもよい。この場合、例えば、単位時間(例えば1時間)ごとの面接枠を2次元の形式で表示し、求人者が面接可能な面接枠と、求人者が面接不可能な面接枠とを識別可能な態様で2次元の形式に表示させてもよい。さらに、求人者が面接可能な面接枠を求職者が選択して指定する操作(例えば、クリックする操作)を行うと、指定された面接枠が求職者と求人者とで共有されるようにしてもよい。求職者による面接枠の指定は複数であってもよい。また、求職者により指定された複数の面接枠に対して優先順位を設定できるようにしてもよい。
【0019】
ここで、管理サーバ1は、求人者により想定される面接のシナリオ(以下、適宜「面接シナリオ」と呼ぶ)を実施し、「求人者及び求職者の面接」(例えば対面面接やオンライン面接等)を行か否かの決定を行った上で、「求人者及び求職者の面接」の調整を行うことで、求職者の採用の支援を行うことが出来る。
【0020】
具体的には、管理サーバ1は、求人者により想定される面接のシナリオを、想定質問、想定質問に対する想定回答、及び求職者による回答に基づいて出力される出力情報を決定する出力条件を少なくとも含む情報(以下、「面接シナリオ情報」と呼ぶ。)を取得し、データベースに格納して管理する。面接シナリオ情報に含まれる想定質問は、求人者の業務の履行に必要となる要件について想定される質問であり、例えば、求職者のプロフィール、業務の履行に必要となる資格、募集シフトへの適合状態、社内規定やルールへの遵守意思、過去の業務経験の有無などに関する質問が含まれる。想定質問の内容は、求人者が自由に定義することができる。面接シナリオ情報には、面接シナリオの実施した後に、求人者及び求職者の面接(例えば対面面接やオンライン面接等)を行うことなく即時採用可能な条件(以下、「採用確定条件」と呼ぶ。)を含めることができる。求人者は、面接シナリオ情報を修正し、又は削除できる。
【0021】
また、管理サーバ1は、面接シナリオを実施する。具体的には、管理サーバ1は、予め登録された面接シナリオ情報に基づいて、求職者による回答の内容を含む情報を、求人者に対する出力情報として出力することで面接シナリオを実施する。面接シナリオの実施にあたり、管理サーバ1は、求職者に対する想定質問を1問ずつ出力し、想定質問に対する求職者による回答を取得する処理を繰り返し実行する。
【0022】
また、管理サーバ1は、面接シナリオ情報及び求職者による回答に基づいて、求人者及び求職者の面接に関する調整を行うか否かの決定をする。例えば、管理サーバ1は、面接に関する調整を行うことが決定されると、面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含む情報を、求職者及び求人者に対する出力情報として出力する。また、管理サーバ1は、面接に関する調整を行わないことが決定されると、面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含まない情報を、求職者及び求人者に対する出力情報として出力する。例えば、面接シナリオ情報が採用確定条件を含み、かつ、求職者が採用確定条件を満たす場合には、面接に関する調整を行わないことが決定されるので、面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含まない情報(例えば、シフトに関する情報)を、求職者及び求人者に対する出力情報として出力する。
【0023】
管理サーバ1は、n(nは2以上の整数値)の想定質問及び想定回答を含む面接シナリオ情報を取得し、データベースに格納して管理する。面接シナリオ情報は、雇用形態や職種、勤務にあたっての個別の条件等に応じて複数作成されて管理される。また、管理サーバ1は、想定質問の提示及び回答の取得を複数回行う。また、管理サーバ1は、i回目(iは、1以上かつn未満の整数値)の回答の取得を行った状態において、更なる面接に関する調整を行わない決定をした場合、(i+1)回目の想定質問を提示させるか否かを異ならせる。即ち、実施される面接シナリオは、求職者による回答に応じて分岐する。求人者は、想定質問を個別に行うことができる。例えば、求職者が外国人であるに場合は、個別に行われる想定質問によって就労資格の有無を確認することができる。
【0024】
また、管理サーバ1は、面接シナリオ情報及び求職者による回答に基づいて、求人者及び求職者の面接に関する調整を行うか否かの決定を少なくとも含む求職者の選考状態に関する情報を、求人者に対する出力情報として出力する。出力情報には、求人者が次に実施すべき行動の内容が含まれる。例えば、選考状態が、面接日程が合わないために選考を通過した状態である場合には、求人者に対して、求職者に連絡するようメッセージが提示されてもよい。また、管理サーバ1は、選考状態とともに求職者による回答を求人者に提示してもよい。
【0025】
また、管理サーバ1は、求人者及び求職者の面接に関する調整を行うか否かの決定を少なくとも含む求職者の選考状態に関する情報を、求職者に対する出力情報として出力することもできる。この場合、管理サーバ1は、詳細な選考状態を出力情報として求職者に出力してもよいし、簡易な選考状態(例えば、採用不採用のみを示す情報)を出力情報として求職者に出力してもよい。また、管理サーバ1が出力情報を出力せず、求人者が求職者に向けて個別にEメールや電話等で選考状態に関する情報を通知してもよい。また、管理サーバ1は、選考状態が選考を通過した状態になった場合には、求職者に対して追加の質問を行うこともできる。
【0026】
また、管理サーバ1は、複数の選考状態の候補を、出力条件と紐づけてデータベースに格納して管理する。また、管理サーバ1は、面接シナリオ情報及び求職者による回答に基づいて、複数の選考状態の候補のうち何れかに該当するかを決定し、求職者が該当する選考状態の情報を、求人者に対する出力情報として出力する。求人者は、選考状態の候補を新たに設定したり、修正したり、削除したりできる。
【0027】
「選考状態」とは、例えば、(1)本人確認を失敗した状態、(2)選考を通過し、面接日程の調整ができている状態、(3)選考を通過し、面接日程の調整ができていない状態、(4)電話確認や書類選考等の判断を要する状態、(5)シフト条件等が不一致であるために選考が不通過となった状態、(6)シフト条件等が不一致であるために選考が不通過となった状態で求職者から他店舗に振り替える旨の希望があった状態、(7)上記(5)及び(6)以外の理由で選考が不通過となった状態、などである。
【0028】
選考状態は、求人者により定義される。具体的には、求人者は、面接シナリオが実施された結果、求職者の選考状態がどのように決定されるかを定義できる。例えば、面接シナリオが実施された結果、社内規定を遵守できない旨を回答した求職者に対しては、選考が不通過となった状態であることが選考状態として決定されるように定義できる。また、例えば、資格証明書や免許証など各種の書類を確認する必要がある求職者に対しては、確認を要する各種の書類の撮像画像をアップロードする操作を促している状態であることが選考状態として決定されるように定義できる。
【0029】
また、管理サーバ1は、求職者の選考状態に応じた求人者が求職者に対して行うべき対応に関する情報(以下、「求人者対応情報」と呼ぶ。)をデータベースに格納して管理する。また、管理サーバ1は、更に求人者対応情報を含む情報を求人者に対する出力情報として出力する。
【0030】
また、管理サーバ1は、1回目からi回目の回答の少なくとも一部に基づいて、(i+1)回目に提示させる想定質問を異ならせる。また、管理サーバ1は、実施した面接シナリオにおける、想定質問、及び想定質問に対する求職者からの回答を、面接シナリオ実施情報としてデータベースに格納して管理する。
【0031】
また、管理サーバ1は、面接シナリオ実施情報に基づいて、求職者が面接シナリオの途中で回答を中止した想定質問を特定する。また、管理サーバ1は、特定した想定質問を、求人者に出力する。
【0032】
また、管理サーバ1は、対象求職者に対して実施した面接シナリオにおける、想定質問、想定質問に対する求職者からの回答、及び決定された選考状態を、対象求職者に関連付けて面接シナリオ実施結果情報としてデータベースに格納して管理する。また、管理サーバ1は、面接シナリオ実施結果情報に基づいて想定質問を評価する。また、管理サーバ1は、想定質問の評価に基づいて、新たな想定質問の生成又は想定質問の修正を行う。具体的には、管理サーバ1は、想定質問に対する求職者による回答と、出力情報を決定する出力条件とを比較することで想定質問を評価し、新たな想定質問の生成又は想定質問の修正を行うことで、次に出力する出力情報を決定する。
【0033】
また、管理サーバ1は、求人おいて不適切とされる条件に関する不適切求人条件情報をデータベースに格納して管理する。また、管理サーバ1は、面接シナリオ情報及び不適切求人条件情報に基づいて、想定質問が求人おいて不適切とされる条件に該当するか否かを判定する。また、管理サーバ1は、想定質問が求人において不適切とされる条件に合致する場合、想定質問が不適切とされるものである旨を求人者に出力する。
【0034】
また、管理サーバ1は、求人者により設定された複数の募集種別、及び複数の面接シナリオを夫々紐づけてデータベースに格納して管理する。「募集種別」とは、求人者が募集する雇用における枠の種類のことをいう。具体的には例えば、募集種別は、求人者により、雇用形態や職種(例えば、営業、経理、人事、開発等)、業務内容、常勤/非常勤、雇用形態(例えば、フルタイム/パートタイム、無期/有期)等の別、又は、これらの組み合わせが考慮されて設定される。
【0035】
管理サーバ1は、求職者により希望された募集種別に基づいて、複数の面接シナリオのうちいずれの面接シナリオに基づくかを異ならせる。例えば、求人者が飲食店の店長である場合には、募集種別が正社員のホールスタッフである面接シナリオ情報と、募集種別がアルバイトのホールスタッフである面接シナリオ情報とをそれぞれ登録することで、募集種別に応じた面接シナリオの実施が可能となる。
【0036】
また、管理サーバ1は、面接日程情報及び面接方式情報、及び面接日程情報を含む面接調整情報をデータベースに格納して管理する。
【0037】
また、管理サーバ1は、対象求職者に対し面接に関する調整を行うと決定された場合、面接に関する調整において、対象求職者及び求人者により入力された面接調整情報が所定条件を満たすとき、面接調整情報を変更する。
【0038】
ここで「所定条件」とは、対象求職者と求人者との各々の希望に係る面接調整情報が一致しないため、面接調整情報の一部を変更することで面接可能にするための条件のことをいう。管理サーバ1は、面接調整情報が所定条件に合致する場合、面接調整情報を変更することで求人者及び対象求職者の面接が可能であるものとして判断する。そして、管理サーバ1は、面接調整フロー情報や面接方式情報等を変更することで、求人者及び対象求職者の面接の調整を行うことが出来る。
【0039】
具体的には例えば、求人者が希望する面接方式が「対面面接」である場合において、対面面接を前提とすると、求人者及び求職者の面接可能な日時の調整が出来なかったとする。そして、面接方式を「オンライン面接」とすれば、求人者及び求職者の面接可能な日時の調整が出来るとする。このような場合、管理サーバ1は、所定条件に合致する場合、面接調整情報の面接方式情報を変更し、求人者及び求職者の面接としてオンライン面接を行うよう、調整を行うことができる。
【0040】
また例えば、求人者には、第1求人者(例えば人事担当者)と、第2求人者(例えば店長)がいたとする。求人者により、第2求人者が「対面面接」を行うという面接方式が設定されていたとする。これに対し、求職者が先の時間帯に第1求人者と対面面接を行うことを理由に、第2求人者との面接方式を「オンライン面接」を希望した場合を想定する。この場合、例えば、求職者が第2求人者と面接を1時間遅らせることで対面面接が時間的に可能になり、かつ、第2求人者の面接調整情報に抵触しないのであれば、第1求人者と第2求人者との両方と対面面接できるという条件が「所定条件」となる。
【0041】
また、管理サーバ1は、求人者にとって面接可能な候補となる日程の情報を面接日程情報としてデータベースに格納して管理し、求人者にとって面接可能な候補となる日程から求職者が日程を選択することで面接に関する調整を行う。ただし、求人者にとって面接可能な候補となる日程が予め登録されていなかったとき、又は、求人者にとって面接可能な候補となる日程から求職者が日程を選択できなかったとき、管理サーバ1は、求職者にとって面接可能な候補となる日程の情報を面接日程情報として管理し、求職者にとって面接可能な候補となる日程から求人者が選択した日程に応じて面接に関する調整を行うことができる。すなわち、面接の日程が求人者から求職者に提示される場合において、日程の提示がなされなかった場合、及び、提示された日程の中に求職者に都合のよい日程がなかった場合には、面接の日程が求職者から求人者に提示されることで、面接を設定する処理が頓挫することなく継続される。
【0042】
面接の日程が確定すると、その内容が、求人者端末2にて管理されているスケジュールに反映される。求職者は、面接の日程が確定した後に変更することができ、また、面接の日程が確定した面接を辞退(キャンセル)することもできる。
【0043】
また、管理サーバ1は、求職者による回答に基づいて、面接調整情報を出力する優先順位を決定する。例えば、求職者による回答が、求人者が考えるベストな回答であるという条件を第1出力条件とし、第1出力条件には満たないものの面接を調整したい回答であるという条件を第2出力条件とした場合を想定する。この場合、第2出力条件に合致した求職者よりも、第1出力条件に合致した求職者を優先させた面接調整情報が出力されるように決定できる。具体的には、例えば、第1出力条件に合致した求職者に対しては明日以降の面接候補日時を提示し、第2出力条件に合致した求職者に対しては明後日以降の面接候補日時を提示することもできる。
【0044】
また、管理サーバ1は、所定の面接シナリオの実施において決定した選考状態と所定の面接シナリオとは異なる面接シナリオを代替の面接シナリオとして実施する旨とを紐づけた代替シナリオ実施条件をデータベースに格納して管理する。そして、管理サーバ1は、面接シナリオを実施している対象求職者の選考状態が代替シナリオ実施条件を満たす場合、代替の面接シナリオを実施する。
【0045】
例えば、昼間勤務の面接シナリオを「所定の面接シナリオ」とし、夜間勤務の面接シナリオを「代替の面接シナリオ」とすることもできる。この場合、昼間勤務の面接シナリオではシフト条件が不一致であるため選考を通過できないが、夜間勤務の面接シナリオであればシフト条件が一致するため選考を通過できる、といったことが可能となる。また、「代替の面接シナリオ」は、同一店舗のみならず、別店舗の面接シナリオとすることもできる。例えば、第1店舗の昼間勤務の面接シナリオを「所定の面接シナリオ」とし、第2店舗の昼間勤務の面接シナリオを「代替の面接シナリオ」とすることもできる。
【0046】
代替の面接シナリオとしてどのような面接シナリオが求職者に提示されるかは特に限定されない。例えば、求人者により予め定められた代替の面接シナリオが求職者に提示されるようにしてもよいし、求職者の現在位置に基づく代替の面接シナリオが求職者に提示されるようにしてもよい。また、求職者により指定された特定のエリア(例えば、求職者の自宅、求職者が通う学校、求職者が利用する最寄り駅等)に基づく代替の面接シナリオが求職者に提示されるようにしてもよい。求職者に提示される代替の面接シナリオを求人者が任意の方式を選択できるようにしてもよい。
【0047】
また、管理サーバ1は、所定の選考状態の求職者に対するアンケート情報をデータベースに格納して管理する。また、管理サーバ1は、所定の選考状態を決定した場合、アンケート情報を求職者に出力する。なお、管理サーバ1の具体的な構成や処理の詳細については後述する。
【0048】
(求人者端末)
求人者端末2は、求人者が操作する情報処理装置であり、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等で構成される。求人者端末2には、情報処理システムSを利用可能にする専用のアプリケーションソフトウェアがインストールされているものとする。求人者端末2は、求人者の操作に基づいて、専用のアプリケーションソフトウェアを起動させて、管理サーバ1、及び外部から送信されてくる各種の情報や、求人者の操作により入力された情報等に基づいて、各種の処理を行うことを可能とする。また、求人者端末2は、管理サーバ1、及び外部に向けて各種の情報を送信することを可能とする。
【0049】
例えば、求人者端末2は、管理サーバ1から送信された出力情報を取得してディスプレイ等に表示する。そして、求人者端末2は、面接シナリオ情報を入力するための操作を受け付けて、管理サーバ1に向けて送信する。なお、求人者端末2の具体的な構成や処理の詳細については後述する。
【0050】
(求職者端末)
求職者端末3は、求職者が操作する情報処理装置であり、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォン等で構成される。求職者端末3には、情報処理システムSを利用可能にする専用のアプリケーションソフトウェアがインストールされているものとする。求職者端末3は、求職者の操作に基づいて、専用のアプリケーションソフトウェアを起動させて、管理サーバ1、及び外部から送信されてくる各種の情報や、求職者の操作により入力された情報等に基づいて、各種の処理を行うことを可能とする。また、求職者端末3は、管理サーバ1、及び外部に向けて各種の情報を送信することを可能とする。
【0051】
例えば、求職者端末3は、管理サーバ1から送信されてきた質問を取得してディスプレイ等に表示する。そして、求人者端末2は、質問に対する回答を入力するための操作を受け付けて、管理サーバ1に向けて送信する。なお、求職者端末3の具体的な構成や処理の詳細については後述する。
【0052】
情報処理システムSを構成する管理サーバ1、求人者端末2、及び求職者端末3の各々による上述の処理は一例であり、情報処理システムS全体として上述の処理を実現させる機能を備えていればよい。このため、上述の処理を実現させる機能のうち、一部又は全部を情報処理システムS内で分担してもよいし協働してもよい。
【0053】
例えば、管理サーバ1の機能の一部又は全部を、情報処理システムS内の他の情報処理装置等の機能としてもよいし、情報処理システムS内の他の情報処理装置等の機能の一部又は全部を、管理サーバ1の機能としてもよい。さらに、管理サーバ1の機能の一部又は全部を、図示せぬ他のサーバ等に移譲してもよい。これにより、情報処理システムS全体としての処理が促進され、また、処理を補完し合うことも可能となる。
【0054】
<ハードウェア構成>
(管理サーバのハードウェア構成)
図2は、本実施形態に係る管理サーバ1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
管理サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0055】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。CPU11、ROM12、及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。
【0056】
入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19、及びドライブ20が接続されている。出力部16は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、各種の情報を画像や音声として出力する。入力部17は、キーボード、マウス、タッチパネル等で構成され、各種情報の入力を受け付ける。記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置との間で通信を行う。
【0057】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0058】
(求人者端末及び求職者端末のハードウェア構成)
また、図示はしないが、求人者端末2及び求職者端末3は、図2に示すハードウェア構成を有する。即ち、求人者端末2及び求職者端末3は、図2の管理サーバ1のCPU11、ROM12、RAM13、バス14、入出力インターフェース15、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19、ドライブ20、及びリムーバブルメディア21の各々に対応するCPU、ROM、RAM、バス、入出力インターフェース、出力部、入力部、記憶部、通信部、ドライブ、及びリムーバブルメディアの各々を有する。
【0059】
<機能構成>
図3は、管理サーバ1、求人者端末2、及び求職者端末3における機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
(管理サーバの機能構成)
管理サーバ1のCPU11においては、動作する際に、取得部31と、記憶制御部32と、面接シナリオ実施部33と、面接調整決定部34と、出力制御部35と、質問特定部36と、評価部37と、質問生成部38と、質問適否判定部39とが機能する。
【0060】
また、管理サーバ1の記憶部18においては、面接調整情報が格納されている面接調整情報DB41、面接シナリオ情報が格納されている面接シナリオ情報DB42、求人者対応情報が格納されている求人者対応情報DB43、面接シナリオ実施情報が格納されている面接シナリオ実施情報DB44、面接シナリオ実施結果情報が格納されている面接シナリオ実施結果情報DB45、不適切求人条件情報が格納されている不適切求人条件情報DB46、アンケート情報が格納されているアンケート情報DB47などが設けられている。
【0061】
取得部31は、各種の情報を取得する。例えば、取得部31は、面接調整情報、面接シナリオ情報、求人者対応情報、面接シナリオ実施情報、面接シナリオ実施結果情報、不適切求人条件情報、及びアンケート情報の各々を取得する。これらの情報は、求人者端末2、求職者端末3、又は外部から管理サーバ1に向けて送信されてくる情報である。
【0062】
記憶制御部32は、取得部31により取得された各種の情報を記憶する制御を実行する。具体的には、記憶制御部32は、取得部31により取得された各種の情報を記憶部18のデータベースに格納して管理する。例えば、記憶制御部32は、面接調整情報を面接調整情報DB41に格納して管理する。また、記憶制御部32は、面接シナリオ情報を面接シナリオ情報DB42に格納して管理する。また、記憶制御部32は、求人者対応情報を求人者対応情報DB43に格納して管理する。
【0063】
また、記憶制御部32は、面接シナリオ実施情報を面接シナリオ実施情報DB44に格納して管理する。また、記憶制御部32は、面接シナリオ実施結果情報を面接シナリオ実施結果情報DB45に格納して管理する。また、記憶制御部32は、不適切求人条件情報を不適切求人条件情報DB46に格納して管理する。また、記憶制御部32は、アンケート情報をアンケート情報DB47に格納して管理する。
【0064】
面接シナリオ実施部33は、1以上の面接シナリオ情報に基づいて、求職者に対する想定質問の提示を行い、想定質問に対する求職者による回答を取得して面接シナリオを実施する。例えば、面接シナリオ実施部33は、想定質問の提示及び回答の取得を複数回行う。また、面接シナリオ実施部33は、1回目からi回目の回答の少なくとも一部に基づいて、(i+1)回目に提示させる前記想定質問を異ならせる。また、面接シナリオ実施部33は、求職者により希望された募集種別に基づいて、複数の面接シナリオのうちいずれの面接シナリオに基づくかを異ならせる。また、面接シナリオ実施部33は、面接シナリオを実施している対象求職者の選考状態が代替シナリオ実施条件を満たす場合、代替の面接シナリオを実施する。
【0065】
面接調整決定部34は、面接シナリオ情報及び求職者による回答に基づいて、求人者及び求職者の面接に関する調整を行うか否かの決定をする。例えば、面接調整決定部34は、面接シナリオ実施部33によりi回目の回答の取得が行われた状態において、更なる面接に関する調整を行わない決定をした場合、面接シナリオ実施部33により(i+1)回目の想定質問を提示させるか否かを異ならせる。また、面接調整決定部34は、対象求職者に対し面接に関する調整を行うと決定された場合において、その調整として、対象求職者及び求人者の面接調整情報が所定条件を満たすとき、面接調整情報を変更する。
【0066】
また、面接調整決定部34は、求人者にとって面接可能な候補となる日程の情報が面接日程情報として記憶され、求人者にとって面接可能な候補となる日程から求職者が日程を選択することで面接に関する調整を行うことを前提としている場合において、求人者にとって面接可能な候補となる日程が予め登録されていなかったとき、又は、求人者にとって面接可能な候補となる日程から求職者が日程を選択できなかったとき、求職者にとって面接可能な候補となる日程の情報が面接日程情報として記憶され、求職者にとって面接可能な候補となる日程から求人者が日程を選択することで面接に関する調整を行う。
【0067】
また、面接調整決定部34は、求職者による回答に基づいて、面接調整情報を出力する優先順位を決定する。
【0068】
出力制御部35は、面接に関する調整を行うと決定された場合、面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含み、面接に関する調整を行わないと決定された場合、面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含まない情報を、求職者及び求人者に対する出力情報として出力する制御を実行し、求職者による回答の内容を含む情報を、求人者に対する出力情報として出力する制御を実行する。
【0069】
また、出力制御部35は、面接シナリオ情報及び求職者による回答に基づいて、求人者及び求職者の面接に関する調整を行うか否かの決定を少なくとも含む求職者の選考状態に関する情報を、求職者に対する出力情報として出力する制御を実行する。また、出力制御部35は、面接シナリオ情報及び求職者による回答に基づいて、複数の選考状態の候補のうち何れかに該当するかを決定し、求職者が該当する選考状態の情報を、求職者に対する出力情報として出力する制御を実行する。
【0070】
また、出力制御部35は、求人者対応情報を含む情報を求人者に対する出力情報として出力する制御を実行する。また、出力制御部35は、後述する質問特定部36により特定された想定質問を、求人者に出力制御を実行する。また、出力制御部35は、想定質問が求人おいて不適切とされる条件に合致する場合、想定質問が不適切とされるものである旨を求人者に出力する制御を実行する。また、出力制御部35は、所定の選考状態を決定した場合、アンケート情報を求職者に出力する制御を実行することができる。
【0071】
質問特定部36は、面接シナリオ実施情報に基づいて、求職者が面接シナリオの途中で回答を中止した想定質問を特定する。
【0072】
評価部37は、面接シナリオ実施結果情報DB45に格納された面接シナリオ実施結果情報に基づいて想定質問を評価する。
【0073】
質問生成部38は、評価部37による評価に基づいて、新たな想定質問を生成又は想定質問の修正を行う。
【0074】
質問適否判定部39は、面接シナリオ情報及び不適切求人条件情報に基づいて、想定質問が求人おいて不適切とされる条件に該当するか否かを判定する。
【0075】
<処理の流れ>
(管理サーバの処理の流れ)
図4は、管理サーバ1の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
管理サーバ1は、面接調整情報が送信されてくると(ステップS1でYES)、送信されてきた面接調整情報を取得し(ステップS2)、データベース(例えば、図3の面接調整情報DB41)に格納して管理する(ステップS3)。これに対して、面接調整情報が送信されてきていない場合(ステップS1でNO)、管理サーバ1は、面接調整情報が送信されてくるまでステップS1の判断処理を繰り返す。
【0076】
管理サーバ1は、面接シナリオ情報が送信されてくると(ステップS4でYES)、送信されてきた面接シナリオ情報を取得し(ステップS5)、データベース(例えば、図3の面接シナリオ情報DB42)に格納して管理する(ステップS6)。これに対して、面接シナリオ情報が送信されてきていない場合(ステップS4でNO)、管理サーバ1は、面接シナリオ情報が送信されてくるまでステップS4の判断処理を繰り返す。
【0077】
管理サーバ1は、求職者からの応募を受け付ける(ステップS7)と以下の処理を実行する。
【0078】
管理サーバ1は、1以上の面接シナリオ情報に基づいて、面接シナリオを実施する(ステップS8)。具体的には、管理サーバ1は、求職者に対する想定質問の提示と、想定質問に対する回答の取得とを繰り返す。管理サーバ1は、面接シナリオ情報及び求職者による回答に基づいて、求人者及び求職者の面接に関する調整を行うか否かを決定する(ステップS9)。管理サーバ1は、面接に関する調整を行うと決定した場合には(ステップS10でYES)、面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含む出力情報を出力する(ステップS11)。これに対して、面接に関する調整を行わないと決定した場合には(ステップS10でNO)、管理サーバ1は、面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含まない出力情報を出力する(ステップS11)。
【0079】
<具体例>
図5は、図1の情報処理システムSが適用されるサービスの概要を示す図である。
図5には、情報処理システムSが適用されるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ。)を管理する管理サーバ1と、本サービスを利用することで求人を行う求人者R、及び求人者Rが操作する求人者端末2と、本サービスを利用することで求職を行う求職者J、及び求職者Jが操作する求職者端末3とが示されている。
【0080】
本サービスは、求職者Jに対し、求人者Rが面接のシナリオとして想定している範囲の自動面接を可能とする。また、本サービスは、自動面接を受けた求職者Jに対する対面面接やオンライン面接等を調整するか否かの決定を可能とする。また、本サービスは、求人者Rに対する選考状態の決定を可能とする。
【0081】
求人者Rは、求人者端末2を操作して面接調整情報を入力すると、その面接調整情報が管理サーバ1に取得される。また、求人者Rは、求人者端末2を操作して面接シナリオ情報を入力すると、その面接シナリオ情報が管理サーバ1に取得されて登録される。面接シナリオ情報には、求人者Rにより想定される面接のシナリオを、想定質問、想定質問に対する想定回答、及び求職者による回答に基づいて出力される出力情報を決定する出力条件が少なくとも含まれる。
【0082】
求人者Rは、募集種別に応じて面接シナリオ情報を複数登録できる。募集種別に応じて複数登録された面接シナリオ情報のうち、求職者Jが1の募集種別を選択すると、管理サーバ1は、選択された募集種別に対応する面接シナリオ情報に基づく面接シナリオを実施する。
【0083】
面接シナリオの実施は、求職者Jに対する、面接シナリオ情報に基づく想定質問の提示と、求職者Jによる、想定質問に対する回答とを繰り返すことで進められる。実施される面接シナリオは、求職者Jによる回答に応じて分岐する。面接シナリオが実施されると、求人者及び求職者の面接(対面面接、オンライン面接等)に関する調整を行うか否かが決定される。面接に関する調整を行うことが決定されると、面接の調整のための内容を含む出力情報が出力される。
【0084】
図6は、求人者が面接シナリオ情報を入力する際に求人者端末2に表示される画面の具体例を示す図である。
図6に示す画面には、想定質問の種類を入力するための入力欄R1と、想定質問のタイトルを入力するための入力欄R2と、想定質問を入力するための入力欄R3と、入力欄R3に入力された想定質問に対する想定回答を入力するための領域が表示されている。また、図6に示す画面には、想定回答(ここでは選択肢)の順番を入れ替える操作(例えばドラッグアンドドロップ)を受付けるボタンB4と、想定回答を追加するためのボタンB5と、想定回答を削除するためのボタンB6と、想定回答ごとの選考状態を指定するためのボタンB7乃至B9と、が表示されている。また、図6に示す画面の下部には、想定質問及び想定回答の組を削除するためのボタン、入力や変更内容を保存せずにキャンセルするためのボタン、入力や変更内容を保存するためのボタンが表示されている。
【0085】
図6の例において、入力欄R1には、想定質問の種類として、「択一選択(ボタン)」が入力されている。想定質問の種類として択一選択(ボタン)が設定されると、上述のように、求人者は想定回答の候補とその想定回答ごとの選考状態を指定することが出来る。
図示はしないが、例えば、想定質問の種類には、数値入力や自由入力を採用することが出来る。具体的には例えば、数値入力においては、「月に何時間程度働きたいですか?」という想定質問に対して、数値入力を受け付け、入力された様々な数値の範囲が想定回答として設定されるとよい。また例えば、自由入力においては、「その他希望する事項はありますか?」という想定質問に対して、所定のアルゴリズムや所定の人工知能等を用いた自然言語解析が行われ、困難な事項であった場合に不通過としたり、後の求人者及び求職者の面接への引継ぎ事項として記録したりすることが出来る。
【0086】
図6の例において、入力欄R2には、タイトルとして「勤務時間確認」と入力されている。タイトルは、面接シナリオの入力や確認をするための画面等(図示せず)において、求人者が想定質問の内容を一見して把握するための補助等に用いられる。
【0087】
図6の例において、入力欄R3には、想定質問として「1回の勤務時間はどのくらいを予定していますか?」という文章が入力されている。
【0088】
また、図6の例において、求人者は、各想定回答のボタンB4を操作することで、求人者は想定回答の順序を入れ替えることが出来る。また、求人者は、想定回答(選択肢)を追加するためのボタンB5を操作することで、想定回答(選択肢)、即ち候補を増やすことができる。また、求人者は、想定回答の候補を削除するためのボタンB6を操作することで、想定回答を削除することができる。
【0089】
また、図6の例において、求人者は、ボタンB7乃至B9等を操作することで、各想定回答に対応する出力条件を設定することが出来る。具体的には例えば、図6の例においては、想定回答毎に、「通過」「不通過」「終了」「保留」の出力条件を設定することができる。図6の例において、回答が「9:00~12:00」の場合、保留するものとして、求人者はボタンB7を操作している。また、。図6の例において、回答が「12:00~17:00」及び「17:00~22:00」の場合、通過するものとして、求人者はボタンB8やB9を操作している。
【0090】
なお、図示はしないが、想定回答毎の出力条件は上記に限定されず、任意の方式で入力されれば足りる。具体的には例えば、想定回答毎にポイントが設定され、ポイントが所定値を超えると通過(求人者と求職者の面接の調整を行う)、所定値を下回ると不通過(求人者と求職者の面接の調整を行わない)等としてもよい。また例えば、保留の際にのみポイントを計上し、通過や不通過の判断にそのポイントを用いるものとすることもできる。
【0091】
<本実施形態の有利な効果>
上述の実施形態によれば、採用担当者が不在であっても求職者からの応募に対応可能となり、求人者や求職者にとって採用活動における利便性を向上させること
ができる。
【0092】
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0093】
例えば、上述の実施形態において、管理サーバ1は、面接に関する調整を行うと決定された場合、面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含む情報を、求職者及び求人者に対する出力情報として出力し、面接に関する調整を行わないと決定された場合、面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含まない情報を、求職者及び求人者に対する出力情報として出力する構成となっている。即ち、面接に関する調整を行うか否かに関わらず、求職者及び求人者に向けて出力情報が出力される構成になっている。ただし、これに限定されず、求職者と求人者とのいずれか一方に向けて出力情報が出力される構成にしてもよい。
【0094】
また、上述の実施形態において、管理サーバ1は、求職者による回答の内容を含む情報を、求人者に対する出力情報として出力する構成となっている。ただし、これに限定されず、求職者による回答の内容を含む情報を、求人者だけではなく求職者に対する出力情報として出力する構成であってもよい。
【0095】
また、図6に示す、求人者端末2に表示される画面の構成は一例に過ぎず、他の構成であってもよい。
【0096】
また、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。換言すると、上述の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に上述の例に限定されない。
【0097】
また、機能ブロックの存在場所も、特に限定されず、任意でよい。例えば、管理サーバ1の機能ブロックを他の装置等に移譲させてもよいし、他の装置の機能ブロックをサーバ等に移譲させてもよい。また、一つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0098】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0099】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。プログラムはネットワークを介して配信可能であることから、記録媒体は、ネットワークに接続された、或いは接続可能なコンピュータに搭載、或いはアクセス可能なものであってもよい。
【0100】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0101】
換言すると、本発明が適用される情報処理システムは、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
(1)即ち、本発明が適用される情報処理システム(例えば、図1の情報処理システムS)は、求人者(例えば、図5の求人者R)及び求職者(例えば、図5の求職者J)の面接の調整のための面接調整情報を記憶する制御を実行する面接調整情報記憶制御手段(例えば、図3の取得部31、記憶制御部32、面接調整情報DB41)と、前記求人者により想定される前記面接のシナリオを、想定質問、当該想定質問に対する想定回答、及び求職者による回答に基づいて出力される出力情報を決定する出力条件を少なくとも含む面接シナリオ情報を記憶する制御を実行する面接シナリオ情報記憶制御手段(例えば、図3の取得部31、記憶制御部32、面接シナリオ情報DB42)と、1以上の前記面接シナリオ情報に基づいて、前記求職者に対する前記想定質問の提示を行い、前記想定質問に対する前記求職者による回答を取得して面接シナリオを実施する面接シナリオ実施手段(例えば、図3の面接シナリオ実施部33)と、前記面接シナリオ情報及び前記求職者による前記回答に基づいて、前記求人者及び前記求職者の面接に関する調整を行うか否かの決定をする面接調整決定手段(例えば、図3の面接調整決定部34)と、前記面接に関する調整を行うと決定された場合、前記面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含み、前記面接に関する調整を行わないと決定された場合、前記面接調整情報を用いた面接の調整のための内容を含まない情報を、前記求職者及び前記求人者に対する前記出力情報として出力する制御を実行し、前記求職者による前記回答の内容を含む情報を、前記求人者に対する前記出力情報として出力する制御を実行する出力制御手段(例えば、図3の出力制御部35)と、を備える情報処理装置(例えば、図1の管理サーバ1)である。
【0102】
これにより、情報処理システムが、求職者がシナリオとして想定できている範囲の面接を自動で行い、求職者に対する面接を調整するか否かを決定する。その結果、例えば、求人者が不在であっても、求職者からの応募に対していつでも(例えば、24時間)対応可能とし、面接日時及び適切な選考フローを調整できる。このため、求人者は、ライバル他社に先駆けて必要な人材を確保することもできる。
また、面接シナリオが実行されることで、求職者への質問と、質問に対する求職者による回答とが行われる。このため、面接の調整前に求職者が行う、従来の所定のフォーマット等への必要事項の入力操作が不要となる。その結果、求職者が気軽に面接に応募できるようになるため、求職者の母数を増やすことができる。
また、求職者による回答の内容に応じて次の質問が決定されるため、求職者ごとに異なる求職情報を効率よく取得することができる。
また、求人者は、既に実施された面接シナリオにおける求職者の回答を参照して、スムーズに調整された面接(対面面接、オンライン面接等)を行うことができる。
【0103】
(2)また、前記面接シナリオ情報記憶制御手段は、n(nは2以上の整数値)の前記想定質問及び前記想定回答を含む前記面接シナリオ情報を記憶する制御を実行し、前記面接シナリオ実施手段により、前記想定質問の提示及び前記回答の取得を複数回行い、前記面接調整決定手段は、前記面接シナリオ実施手段によりi回目(iは、1以上かつn未満の整数値)の前記回答の取得が行われた状態において、更なる面接に関する調整を行わない決定をした場合、前記面接シナリオ実施手段により(i+1)回目の想定質問を提示させるか否かを異ならせることができる。
【0104】
これにより、i回目の回答がなされた時点で、i+1回目(以降)の回答がなされるまでもなく面接すべきと考えられる求職者に対して直ちに面接の調整をすることができる。また、i回目の回答がなされた時点で、面接の調整をするまでもなく採用可能な場合には、面接を調整することなく採用できる。また、i回目の回答がなされた時点で、面接の調整をするまでもなく不採用の場合には、面接を調整することなく不採用にできる。
【0105】
(3)また、前記出力制御手段は、前記面接シナリオ情報及び前記求職者による前記回答に基づいて、前記求人者及び前記求職者の面接に関する調整を行うか否かの決定を少なくとも含む前記求職者の選考状態に関する情報を、前記求人者に対する前記出力情報として出力する制御を実行することができる。
【0106】
これにより、求職者の選考状態が求人者に通知されるので、求人者は、面接シナリオが実施された求職者の選考状態や、面接の調整の要否を容易に把握できる。
【0107】
(4)また、前記面接シナリオ情報記憶制御手段は、複数の前記選考状態の候補を、前記出力条件と紐づけて記憶する制御を実行し、前記出力制御手段は、前記面接シナリオ情報及び前記求職者による前記回答に基づいて、前記複数の選考状態の候補のうち何れかに該当するかを決定し、前記求職者が該当する選考状態の情報を、前記求人者に対する前記出力情報として出力する制御を実行することができる。
【0108】
これにより、求人者は、面接シナリオが行われた求職者が、複数の選考状態の候補のうちいずれであるのかを容易に把握できる。
【0109】
(5)また、前記求職者の選考状態に応じた前記求人者が当該求職者に対して行うべき対応に関する求人者対応情報を記憶する制御を実行する求人者対応情報記憶制御手段(例えば、図3の取得部31、記憶制御部32、求人者対応情報DB43)、をさらに備え、前記出力制御手段は、更に前記求人者対応情報を含む情報を前記求人者に対する前記出力情報として出力する制御を実行することができる。
【0110】
これにより、求人者は、求職者に対して、どのような対応を今後行っていくべきかを容易に把握できる。例えば、採用がほぼ確定している場合には、求人者は、それを前提とした面接を行うことができる。また、所定の内容について注意深くヒアリングする必要がある場合には、求人者は、ヒアリングの準備をしてから面接を行うことができる。また、面接の日程の調整ができていない場合には、求人者は、直ちに面接の日程を調整することができる。
【0111】
(6)また、前記面接シナリオ実施手段は、1回目からi回目の前記回答の少なくとも一部に基づいて、(i+1)回目に提示させる前記想定質問を異ならせることができる。
【0112】
これにより、求職者による回答に応じて次に提示される想定質問が異なるので、求人者は、i回目までの回答により(i+1)回目の想定質問を異ならせるような分岐のある面接シナリオを設定することができる。また、求人者は、i回目までの回答により他の面接シナリオとすることができる。例えば、リモートワークを希望する旨の回答があった場合には、リモートワーク向けの面接シナリオに切り替えることができる。また、例えば、日本国籍の正社員向けの面接シナリオの中で外国籍であると回答があった場合には、外国籍者に対する面接シナリオに切替る等により結果として異なる想定質問が提示されるようにすることができる。なお、全てのiで想定質問を異ならせる必要はなく、あるiにおいて想定質問を異ならせることができればよい。
【0113】
(7)また、前記面接シナリオ実施手段により実施された面接シナリオにおける、想定質問、及び当該想定質問に対する求職者からの回答を、面接シナリオ実施情報として記憶する制御を実行する面接シナリオ実施情報記憶制御手段(例えば、図3の取得部31、記憶制御部32、面接シナリオ実施情報DB44)と、前記面接シナリオ実施情報に基づいて、前記求職者が面接シナリオの途中で回答を中止した想定質問を特定する質問特定手段(例えば、図3の質問特定部36)と、さらに備え、前記出力制御手段は、前記質問特定手段により特定された前記想定質問を、前記求人者に出力する制御を実行することができる。
【0114】
これにより、過去に離脱の多い想定質問を特定されて改善が促される。具体的には、求人者が面接シナリオの問題を改善できるので、面接シナリオの途中で求職者が離脱することを抑制できる。
【0115】
(8)また、対象求職者に対して面接シナリオ実施手段により実施された面接シナリオにおける、想定質問、当該想定質問に対する求職者からの回答、及び決定された選考状態を、当該対象求職者に関連付けて面接シナリオ実施結果情報として記憶する制御を実行する面接シナリオ実施結果情報記憶制御手段(例えば、図3の取得部31、記憶制御部32、面接シナリオ実施結果情報DB45)と、記憶された前記面接シナリオ実施結果情報に基づいて想定質問を評価する評価手段(例えば、図3の評価部37)と、前記評価手段による評価に基づいて、新たな想定質問を生成又は想定質問の修正を行う質問生成手段(例えば、図3の質問生成部38)と、をさらに備えることができる。
【0116】
これにより、過去の面接シナリオの実績結果に基づく最適な面接シナリオが半自動的に生成され、求人者に提案される。過去の面接シナリオとしては、例えば、同一店舗で実施されたもののみならず、それ以外(例えば、同一企業内や同一業態企業など)で実施されたものも含めることができる。その結果、面接シナリオに含まれる想定質問の採用における良否を評価し、想定質問、ひいては面接シナリオを改善することができる。
【0117】
(9)また、求人おいて不適切とされる条件に関する不適切求人条件情報を記憶する制御を実行する不適切求人条件情報記憶制御手段(例えば、図3の取得部31、記憶制御部32、不適切求人条件情報DB46)と、前記面接シナリオ情報及び前記不適切求人条件情報に基づいて、前記想定質問が前記条件に該当するか否かを判定する質問適否判定手段(例えば、図3の質問適否判定部39)と、をさらに備え、前記出力制御手段は、前記想定質問が前記条件に合致する場合、前記想定質問が不適切とされるものである旨を前記求人者に出力することができる。
【0118】
これにより、例えば、面接において就職差別につながるおそれのある面接シナリオなど、法令や過去の判例等に抵触するおそれのある面接シナリオが登録されることが抑制される。その結果、求人者は、例えば不適切とされる想定質問を用いた面接シナリオを一時的に設定しまった場合であっても、その面接シナリオが実施される前に把握することができる。即ち例えば、法令や過去の判例、社会通念の変化により、以前は適切とされたものの現在においては適切とされることになったものについても、その面接シナリオが実施される前に把握することができる。
【0119】
(10)また、前記面接シナリオ情報記憶制御手段は、求人者により設定された複数の募集種別、及び複数の前記面接シナリオを夫々紐づけて記憶する制御を実行し、前記面接シナリオ実施手段は、前記求職者により希望された前記募集種別に基づいて、前記複数の面接シナリオのうちいずれの面接シナリオに基づくかを異ならせることができる。
【0120】
これにより、求人者により予め設定された募集種別が求職者に提示され、求職者により選択された募集種別に応じた面接シナリオの実施が可能となり、さらに、求職者の回答に応じて適切な面接シナリオに切り替えることも可能となる。その結果、例えば、雇用種別としての「アルバイト」を選択した求職者に対する面接シナリオが実施される中で将来有望と判断される場合には、雇用種別としての「正社員」の面接シナリオに切り替えることもできる。
【0121】
(11)また、前記面接調整情報記憶制御手段は、希望される前記面接の日程に関する面接日程情報、及び前記面接の方式に関する面接方式情報を含む前記面接調整情報を記憶する制御を行い、前記面接日程情報は、前記求職者との面接が可能である前記求人者の面接可能な日時を示す情報、及び前記求職者の面接希望日時を選択するための候補となる面接候補日時情報の少なくとも一方を含み、面接方式情報は、対面面接、録画面接、及びオンライン面接のうち少なくとも一つの方式を含むことができる。
【0122】
これにより、各種の面接方式を利用した効率の良い面接の実施が可能となる。
【0123】
(12)また、前記面接調整決定手段は、対象求職者に対し前記面接に関する調整を行うと決定された場合において、当該調整として、当該対象求職者及び前記求人者の面接調整情報が所定条件を満たすとき、当該面接調整情報を変更することができる。
【0124】
これにより、所定条件を満たせば面接調整情報を変更できるので、対象求職者及び求人者の各々のスケジュールに合わせた効率の良い面接の実施が可能となる。
【0125】
(13)また、前記面接調整決定手段は、前記求人者にとって面接可能な候補となる日程の情報が前記面接日程情報として記憶され、前記求人者にとって面接可能な候補となる日程から前記求職者が日程を選択することで前記面接に関する調整を行うことを前提としている場合において、前記求人者にとって面接可能な候補となる日程が予め登録されていなかったとき、又は、前記求人者にとって面接可能な候補となる日程から前記求職者が日程を選択することができなかったとき、前記求職者にとって面接可能な候補となる日程の情報が前記面接日程情報として記憶され、前記求職者にとって面接可能な候補となる日程から前記求人者が日程を選択することで前記面接に関する調整を行うものとすることができる。
【0126】
これにより、面接の日程が求人者から求職者に提示される場合において、日程の提示がなされなかった場合、及び、提示された日程の中に求職者に都合のよい日程がなかった場合には、面接の日程が求職者から求人者に提示されることで、面接を設定する処理を頓挫させることなく継続できる。
【0127】
(14)また、前記面接調整決定手段は、前記求職者による回答に基づいて、面接調整情報を出力する優先順位を決定することができる。
【0128】
これにより、例えば、第2出力条件に合致した求職者よりも、第1出力条件に合致した求職者を優先させた面接調整情報が出力されるように決定できる。
【0129】
(15)また、前記面接シナリオ情報記憶制御手段は、所定の面接シナリオの実施において前記出力制御手段によって決定された前記選考状態と前記所定の面接シナリオとは異なる面接シナリオを代替の面接シナリオとして実施する旨とを紐づけた代替シナリオ実施条件を記憶する制御を実行し、前記面接シナリオ実施手段は、面接シナリオを実施している対象求職者の選考状態が前記代替シナリオ実施条件を満たす場合、前記代替の面接シナリオを実施することができる。
【0130】
これにより、複数の面接シナリオの間において、想定質問及び想定回答が類似するものが紐付けられて管理される。例えば、「勤務可能時間帯」についての想定質問及び想定回答である旨について、「勤務可能時間帯」というタグが付されて管理される。これにより、管理サーバ1は、同一の求職者に対して異なる面接シナリオをそれぞれ実施する際、タグを参照して想定回答を流用できる。その結果、管理サーバ1は、流用した想定回答に係る質問を求職者に提示するステップと回答を取得するステップとを省略できる。
【0131】
(16)また、所定の選考状態の前記求職者に対するアンケート情報を記憶する制御を実行するアンケート情報記憶制御手段(例えば、図3の取得部31、記憶制御部32、アンケート情報DB47)、をさらに備え、前記出力制御手段は、所定の選考状態を決定した場合、前記アンケート情報を前記求職者に出力する制御を実行することができる。
【0132】
これにより、所定の選考状態として決定された求職者に対してアンケートが実施される。例えば、選考状態が「選考を通過した状態」である求職者に対して選考を通過したことを前提とするアンケートを実施できる。
【符号の説明】
【0133】
1:管理サーバ、2:求人者端末、3:求職者端末、11:CPU、16:出力部、17:入力部、18:記憶部、19:通信部、31:取得部、32:記憶制御部、33:面接シナリオ実施部、34:面接調整決定部、35:出力制御部、36:質問特定部、37:評価部、38:質問生成部、39:質問適否判定部、S:情報処理システム、N:ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6