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特開2024-117777ワイヤーハーネス隔離板、情報収集コンポーネント及び電池モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117777
(43)【公開日】2024-08-29
(54)【発明の名称】ワイヤーハーネス隔離板、情報収集コンポーネント及び電池モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/507 20210101AFI20240822BHJP
   H01M 50/569 20210101ALI20240822BHJP
   H01M 50/519 20210101ALI20240822BHJP
【FI】
H01M50/507
H01M50/569
H01M50/519
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2024092982
(22)【出願日】2024-06-07
(31)【優先権主張番号】202322309013.4
(32)【優先日】2023-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202311086309.2
(32)【優先日】2023-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】518405050
【氏名又は名称】恵州億緯▲リ▼能股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】EVE ENERGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 38, Huifeng 7th Road, Zhongkai Hi-Tech Zone Huizhou, Guangdong 516006, China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ウェンビン・フ
【テーマコード(参考)】
5H043
【Fターム(参考)】
5H043AA19
5H043FA04
5H043FA32
5H043FA40
5H043HA09F
5H043JA01F
5H043LA22F
5H043LA23F
(57)【要約】
【課題】本願発明は、上記の技術的問題を解決するためのワイヤーハーネス隔離板、情報収集コンポーネント及び電池モジュールを提供する。
【解決手段】本願は、ワイヤーハーネス隔離板、情報収集コンポーネント及び電池モジュールを開示し、ワイヤーハーネス隔離板は、第1の方向に沿って順に接続された複数の隔離板ユニットと、2つの隔離板ユニットの間に設けられ、第1の接続部材と第2の接続部材とを含み、第1の接続部材は第1のバックルを含み、第2の接続部材は第2のバックルを含み、第2のバックルは第1のバックルの形状に適合する接続構造と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤーハーネス隔離板であって、前記ワイヤーハーネス隔離板は、
第1の方向に沿って順に接続された複数の隔離板ユニット(10)と、
各隣接する2つの前記隔離板ユニット(10)の間に設けられ、第1の接続部材(21)と第2の接続部材(22)とを含み、前記第1の接続部材(21)及び前記第2の接続部材(22)は、隣接する2つの前記隔離板ユニット(10)の互いに対向する一端にそれぞれ位置する接続構造と、を含み、
前記第1の接続部材(21)には、第1の取付溝(212)が設けられ、前記第1の接続部材(21)は、第1のバックル(211)をさらに含み、前記第1のバックル(211)は、前記第1の取付溝(212)内に設けられ、第3の方向に延びる前記第1の取付溝(212)の内壁から離間して配置され、前記第1のバックル(211)は、前記第1の取付溝(212)に対して前記第3の方向に変形可能であり、
前記第2の接続部材(22)は、受け部(221)と第2のバックル(222)とを含み、第2の方向に沿った前記第2のバックル(222)の投影は前記受け部(221)に位置し、前記第2のバックル(222)は前記第1のバックル(211)の形状に適合し、
前記第1の方向、前記第2の方向、及び前記第3の方向のいずれか2つの間の延長線は夾角を有し、
前記第1の接続部材(21)と前記第2の接続部材(22)とが互いに接続されると、前記受け部(221)が前記第1の取付溝(212)に位置し、前記第1のバックル(211)が前記第2のバックル(222)と係合するワイヤーハーネス隔離板。
【請求項2】
前記第1のバックル(211)は、順に接続され、所定の角度で配置された第1のセクション(2111)と第2のセクション(2112)とを有し、前記第2のバックル(222)は、順に接続され、所定の角度で配置された第3のセクション(2221)と第4のセクション(2222)とを有し、前記第1のセクション(2111)と前記第3のセクション(2221)とは前記第1の方向に延び、前記第2のセクション(2112)と前記第4のセクション(2222)とは逆方向に延び、前記第1の接続部材(21)と前記第2の接続部材(22)とが互いに接続されると、前記第2のセクション(2112)と前記第4のセクション(2222)とが互いに係合する請求項1に記載のワイヤーハーネス隔離板。
【請求項3】
前記第1の接続部材(21)は、少なくとも2つの前記第1のバックル(211)を含み、前記第1のバックル(211)は、前記第3の方向に沿って間隔をおいて配置され、前記第1のバックル(211)は、前記第1の方向に沿って対称に配置される請求項2に記載のワイヤーハーネス隔離板。
【請求項4】
前記第1の接続部材(21)と前記第2の接続部材(22)との間には制限構造がさらに存在し、前記受け部(221)が前記第1の取付溝(212)に位置するとき、前記制限構造は前記第2の接続部材(22)に対する前記第1の接続部材(21)の前記第2の方向に沿った変位を制限することができる請求項1に記載のワイヤーハーネス隔離板。
【請求項5】
前記第1の取付溝(212)は、前記第1の方向に沿って延びる内壁に第1の突出部(31)を有し、前記第1の突出部(31)の表面は、前記第1の取付溝(212)の内壁から前記第3の方向に沿って突出し、前記第2のバックル(222)の前記第1のバックル(211)から離れた側壁は、前記受け部(221)の前記第2のバックル(222)に近い側壁と協働して第1の嵌合部(32)を形成し、前記第1の突出部(31)と前記第1の嵌合部(32)とが協働して前記制限構造を形成する請求項4に記載のワイヤーハーネス隔離板。
【請求項6】
隣接する2つの前記隔離板ユニット(10)の間には複数の前記接続構造があり、複数の前記接続構造は前記第3の方向に沿って離間して配置されている請求項1に記載のワイヤーハーネス隔離板。
【請求項7】
情報収集コンポーネントであって、前記情報収集コンポーネントは、
請求項1~6のいずれか1項に記載のワイヤーハーネス隔離板と、複数のバスバー(40)と、フレキシブル回路基板(41)とを含み、
複数の前記バスバー(40)は、前記ワイヤーハーネス隔離板の隔離板ユニット(10)に前記第1の方向に沿って間隔をおいて配置され、各前記バスバー(40)の両端は、隣接する2つの前記隔離板ユニット(10)にそれぞれ固定され、
前記フレキシブル回路基板(41)は前記ワイヤーハーネス隔離板に配置され、前記フレキシブル回路基板(41)は前記バスバー(40)に電気的に接続される情報収集コンポーネント。
【請求項8】
前記情報収集コンポーネントは、固定部材をさらに含み、前記固定部材は前記ワイヤーハーネス隔離板に設けられ、前記固定部材はモジュール収集コネクタを固定するために使用される請求項7に記載の情報収集コンポーネント。
【請求項9】
前記固定部材は、
前記モジュール収集コネクタと固定的に接続するための受け部材(51)と、
カバー(52)と、
ベース(53)と、を含み、
前記カバー(52)は前記ベース(53)上に設けられ、前記ベース(53)にはガイド溝(531)があり、前記ガイド溝(531)は前記第2の方向に沿って延びており、前記受け部材(51)は前記ガイド溝(531)内に移動可能に配置されている請求項8に記載の情報収集コンポーネント。
【請求項10】
前記カバー(52)と前記ベース(53)とは着脱可能に接続されており、前記ベース(53)と前記ワイヤーハーネス隔離板とは一体に形成されている請求項9に記載の情報収集コンポーネント。
【請求項11】
前記固定部材は、ハウジング(50)と、受け部材(51)と、第1の制限構造(60)とを含み、
前記ハウジング(50)は収容キャビティ(501)を有し、前記ハウジング(50)には前記収容キャビティ(501)に連通する開口部(512)が設けられており、前記開口部(512)は、前記第1の方向に沿って延び、
前記受け部材(51)は、前記開口部(512)を介して前記収容キャビティ(501)内に第2の方向に沿って移動可能に配置され、前記受け部材(51)は、相対的に配置された初期位置と取付位置とを有し、
前記第1の制限構造(60)は、前記受け部材(51)と前記収容キャビティ(501)のキャビティ壁との間に設けられ、
前記受け部材(51)が前記初期位置にあるとき、前記受け部材(51)は前記収集コネクタに固定的に接続することができ、前記受け部材(51)が前記取付位置にあるとき、前記第1の制限構造(60)は、前記第2の方向に沿った前記収容キャビティ(501)に対する前記受け部材(51)の変位を制限することができ、前記第1の方向は前記第2の方向に垂直である請求項8に記載の情報収集コンポーネント。
【請求項12】
前記第1の制限構造(60)は、制限突起(61)と制限溝(62)とを含み、前記制限突起(61)は、前記収容キャビティ(501)の底壁又は前記受け部材(51)の前記底壁に対応する側の一方に設けられ、前記制限溝(62)は、前記収容キャビティ(501)の底壁又は前記受け部材(51)の前記底壁に対応する側の他方に設けられ、前記受け部材(51)が前記取付位置にあるとき、前記制限突起(61)と前記制限溝(62)とが互いに係合して前記受け部材(51)の変位が制限される請求項11に記載の情報収集コンポーネント。
【請求項13】
前記ハウジング(50)は、カバー(52)とベース(53)とを含み、
前記カバー(52)は第1の接続部を有し、
前記ベース(53)は第2の接続部を有し、前記カバー(52)は、前記第1の接続部と前記第2の接続部との協働を介して前記ベース(53)に着脱可能に接続され、前記カバー(52)及び前記ベース(53)は、前記収容キャビティ(501)及び前記開口部(512)を形成するように接続され、前記制限突起(61)は前記ベース(53)上に位置する請求項12に記載の情報収集コンポーネント。
【請求項14】
前記第2の方向に沿って延びる前記ベース(53)の第1の側及び/又は第2の側の内壁にガイド溝(531)が設けられ、前記ガイド溝(531)は前記第2の方向に沿って延びており、前記受け部材(51)は前記ガイド溝(531)に沿って移動可能である請求項13に記載の情報収集コンポーネント。
【請求項15】
前記第1の接続部は、第1のフック(131)を含み、前記第1のフック(131)は、前記カバー(52)の前記開口部(512)から離れた側に配置され、前記第2の接続部には、前記第1のフック(131)に対応する第1の係止溝(542)が形成され、前記第1のフック(131)は、前記第1の係止溝(542)と係合して、前記ベース(53)に対する前記カバー(52)の前記第1の方向に沿った変位を制限する請求項13に記載の情報収集コンポーネント。
【請求項16】
前記第1の接続部は、第2のフック(532)をさらに含み、前記第2のフック(532)は、前記第2の方向に沿って延びる前記カバー(52)の第1の側及び/又は第2の側の側壁に設けられ、前記第2の接続部は、前記第2のフック(532)に対応する第2の係止溝(543)をさらに含み、前記第2のフック(532)は、前記第2の係止溝(543)と係合して、前記ベース(53)に対する前記カバー(52)の第3の方向に沿った変位を制限する請求項15に記載の情報収集コンポーネント。
【請求項17】
前記第1の接続部は複数の前記第1のフック(131)を含み、前記第2の接続部は複数の前記第1の係止溝(542)を含み、複数の前記第1のフック(131)及び複数の前記第1の係止溝(542)は、前記第1の方向に沿って間隔をおいて配置される請求項16に記載の情報収集コンポーネント。
【請求項18】
前記第1のフック(131)は、順に接続され所定の角度で配置された第1の接続セクション(5311)と第2の接続セクション(5312)とを含み、前記第2のフック(532)は、順に接続され所定の角度で配置された第3の接続セクション(5321)と第4の接続セクション(5322)とを含み、前記第1の接続セクション(5311)と前記第2の接続セクション(5312)との間の角度は、前記第3の接続セクション(5321)と前記第4の接続セクション(5322)との間の角度と同じである請求項16に記載の情報収集コンポーネント。
【請求項19】
前記情報収集コンポーネントは、第2の制限構造(70)をさらに含み、前記第2の制限構造(70)は、前記カバー(52)と前記ベース(53)との間に位置し、前記第2の制限構造(70)は、前記ベース(53)に対する前記カバー(52)の前記第2の方向に沿った変位を制限することができる請求項13に記載の情報収集コンポーネント。
【請求項20】
前記ベース(53)に面する前記カバー(52)の内壁には回避溝(533)がさらに形成されており、前記受け部材(51)が前記取付位置にあるとき、前記収集コネクタの一部は前記回避溝(533)内に位置する請求項13~19のいずれか1項に記載の情報収集コンポーネント。
【請求項21】
電池モジュールであって、前記電池モジュールは、
請求項7に記載の情報収集コンポーネントと、
前記情報収集コンポーネントに電気的に接続される電池パックと、を含む電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2023年8月25日に中国特許庁に提出された、出願番号が202322309013.4及び202311086309.2である中国特許出願に基づき優先権を主張し、当該中国特許出願の内容のすべてを本願に援用する。
【0002】
本願発明は、電池技術の分野に関し、具体的には、ワイヤーハーネス隔離板、情報収集コンポーネント及び電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0003】
新エネルギー航続距離の要求が高まるにつれ、電池システムの電力需要も増大し、電池モジュールのサイズも大型化するとともに、モジュール情報収集コンポーネントのサイズもますます大きくなり、モジュールワイヤーハーネス隔離板のサイズもますます大型化しており、大型モジュールワイヤーハーネス隔離板の場合、ほとんどの設計は一体射出成形を使用する。
【0004】
しかし、上記の構造では金型サイズが大きくなりすぎて金型の加工サイクルが長くなり、生産コストが高くなりすぎるとともに、金型サイズが大きすぎると生産上も不利となり、装置の生産難易度も高くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明は、上記の技術的問題を解決するためのワイヤーハーネス隔離板、情報収集コンポーネント及び電池モジュールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明は、ワイヤーハーネス隔離板を提供し、ワイヤーハーネス隔離板は、第1の方向に沿って順に接続された複数の隔離板ユニットと、各隣接する2つの隔離板ユニットの間に設けられ、第1の接続部材と第2の接続部材とを含み、第1の接続部材及び第2の接続部材は、隣接する2つの隔離板ユニットの互いに対向する一端にそれぞれ位置し、第1の接続部材には第1の取付溝が設けられ、第1の接続部材は第1のバックルをさらに含み、第1のバックルは、第1の取付溝内に設けられ、第3の方向に延びる第1の取付溝の内壁から離間して配置され、第1のバックルは、第1の取付溝に対して第3の方向に変形可能であり、第2の接続部材は受け部と第2のバックルとを含み、第2の方向に沿った第2のバックルの投影は受け部上に位置し、第2のバックルは第1のバックルの形状に適合し、第1の方向、第2の方向、及び第3の方向は異なる向きを有する接続構造と、を含み、ここで、第1の接続部材と第2の接続部材とが互いに接続されると、受け部が第1の取付溝に位置し、第1のバックルが揺動して第2のバックルと係合する。
【0007】
本願発明は、情報収集コンポーネントをさらに提供し、情報収集コンポーネントは、ワイヤーハーネス隔離板と、ワイヤーハーネス隔離板の隔離板ユニット上に設けられ、両端がそれぞれ隣接する2つの隔離板ユニットに固定されるバスバーと、ワイヤーハーネス隔離板上に設けられ、バスバーに電気的に接続されるフレキシブル回路基板と、を含む。
【0008】
本願発明は、電池モジュールをさらに提供し、電池モジュールは、電池パックと、上述の情報収集コンポーネントとを含み、電池パックは情報収集コンポーネントに電気的に接続される。
【発明の効果】
【0009】
本願発明は、以下の有益な効果を奏することができる。本願発明において提供されるワイヤーハーネス隔離板は、ワイヤーハーネス隔離板が複数の隔離板ユニットから構成されており、複数の隔離板ユニットが接続構造を介して着脱可能に接続されているため、ワイヤーハーネス隔離板の金型サイズを小型化し、金型の加工サイクル、加工コスト、加工難易度を低減させることができる。
【0010】
本願発明において提供される情報収集コンポーネントは、隣接する2つの隔離板ユニットの接続強度をさらに向上させることができると同時に、バスバーのホットリベッティング穴と隣接する2つの隔離板ユニットのホットリベッティングポストの相互の位置決めにより、隔離板ユニットの接続精度を向上させ、組み立て時の寸法誤差を低減させることができ、複数の隔離板ユニットを組み立てた後の構造の一貫性を向上させることができる。
【0011】
本願発明において提供される電池モジュールは、生産コストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本願発明の実施例において提供される情報収集コンポーネントの概略斜視図である。
図2】本願発明の実施例において提供される第1の接続部材の概略斜視図である。
図3】本願発明の実施例において提供される第2の接続部材の概略斜視図である。
図4図1のA部分の概略拡大図である。
図5】本願発明の別の実施例に係るワイヤーハーネス隔離板の正面図である。
図6】本願発明の実施例において提供される固定部材の概略斜視図である。
図7】本願発明の実施例において提供されるカバーの概略斜視図である。
図8】本願発明の実施例において提供されるベースの概略斜視図である。
図9】本願発明の実施例において提供される受け部材の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本願の説明において、特に明示的に規定及び限定されない限り、「連結される」、「接続される」、及び「固定される」という用語は、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定接続、取り外し可能な接続、又は一体化された接続の場合もあれば、機械的接続又は電気的接続の場合もあり、直接接続又は中間媒体を介した間接的な接続の場合もあり、2つの要素間の内部接続又は2つの要素間の相互作用の場合もある。当業者であれば、本願における上記の用語の具体的な意味は、特定の状況に基づいて理解されるであろう。
【0014】
本願では、特に明示的に規定及び限定されない限り、第2の特徴の「上」又は「下」にある第1の特徴は、第1の特徴と第2の特徴との間の直接の接触を含んでもよく、又は第1の特徴と第2の特徴との間の直接ではなくそれらの間の別の特徴を介した接触を含んでもよい。さらに、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」及び「上部」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上にあることを含み、或いは単に第1の特徴の水平方向の高さが第2の特徴よりも高いことを意味する。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」及び「下部」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の直下及び斜め下にあることを含み、或いは単に第1の特徴の水平方向の高さが第2の特徴よりも低いことを意味する。
【0015】
なお、本実施例の説明において、「上」、「下」、「右」等の用語は、図面に示す向きや位置関係に基づくものであり、説明の便宜及び操作の簡略化のためのものであり、言及される装置又は要素が特定の向きを持たなければならず、特定の向きで構築され、動作しなければならないことを指示又は暗示することを意図したものではなく、したがって、本願発明を限定するものとして解釈されるべきではない。また、「第1」及び「第2」という用語は説明のためにのみ使用されており、特別な意味はない。
【0016】
図1に示すように、本願発明の実施例は、ワイヤーハーネス隔離板を提供し、このワイヤーハーネス隔離板は、複数の隔離板ユニット10と接続構造とを含む。ここで、複数の隔離板ユニット10は、第1の方向に沿って順に接続され、接続構造は、各隣接する2つの隔離板ユニット10の間に設けられ、接続構造は、第1の接続部材21と第2の接続部材22とを含み、第1の接続部材21及び第2の接続部材22は、隣接する2つの隔離板ユニット10の互いに対向する一端にそれぞれ位置し、第1の接続部材21には、第1の取付溝212が設けられ、第1の接続部材21は、第1のバックル211をさらに含み、第1のバックル211は、第1の取付溝212内に設けられ、第3の方向に延びる第1の取付溝212の内壁から離間して配置され、第1のバックル211は、第1の取付溝212に対して第3の方向に変形可能である。第2の接続部材22は、受け部221と第2のバックル222とを含み、第2の方向に沿った第2のバックル222の投影は受け部221上に位置し、第2のバックル222は第1のバックル211の形状に適合し、第1の方向、第2の方向、及び第3の方向のいずれか2つの間の延長線は夾角を有する。ここで、第1の接続部材21と第2の接続部材22とが互いに接続されると、受け部221が第1の取付溝212に位置し、第1のバックル211が揺動して第2のバックル222と係合する。
【0017】
本願の技術案を適用すると、ワイヤーハーネス隔離板が複数の隔離板ユニット10から構成されており、複数の隔離板ユニット10が接続構造を介して着脱可能に接続されているため、ワイヤーハーネス隔離板の金型サイズを小型化し、金型の加工サイクル、加工コスト、加工難易度を低減することができると同時に、接続構造は、第1の接続部材21と第2の接続部材22とを含み、第1の接続部材21と第2の接続部材22との係合を利用することにより、コンポーネントの迅速な組立及び分解が可能となり、これにより、隔離板ユニット10間の分解・組立の困難性が軽減され、装置の分解・組立効率の向上に寄与することができる。
【0018】
ここで、本願発明の実施例では、Xはワイヤーハーネス隔離板の長さ方向、Yはワイヤーハーネス隔離板の幅方向、Zはワイヤーハーネス隔離板の高さ方向である。また、第1のバックル211は弾性を有しており、第2のバックル222と組み付けられるとき、第1のバックル211と第2のバックル222とは締まり嵌めとなり、第1のバックル211が第3の方向に揺動するように弾性変形することができ、第1のバックル211と第2のバックル222が組み立てられた後、第1のバックル211は弾性作用により元の形状に戻り、第2のバックル222と係合する。
【0019】
同時に、本願発明の第2のバックル222は受け部221に固定的に接続されているため、装着時は第1のバックル211のみが弾性変形すればよく、これにより第1の接続部材21と第2の接続部材22とを接続した後の強度を確保することができる。もちろん、第2のバックル222は、受け部221に固定的に接続されないように構成することもでき、その結果、第1のバックル211と第2のバックル222の両方が組み立て中に相対的に弾性変形し、両者の組み立て速度を向上させることができ、コンポーネント間の接続要件が満たされる限り、ユーザーのニーズに応じて特定の設定を選択する必要がある。
【0020】
図2及び図3に示すように、第1のバックル211は、順に接続され、所定の角度で配置された第1のセクション2111と第2のセクション2112とを有し、第2のバックル222は、順に接続され、所定の角度で配置された第3のセクション2221と第4のセクション2222とを有し、第1のセクション2111と第3のセクション2221とは第1の方向に延び、第2のセクション2112と第4のセクション2222とは逆方向に延び、第1の接続部材21と第2の接続部材22とが互いに接続されると、第2のセクション2112と第4のセクション2222とが互いに係合する。このような配置により、第1のバックル211と第2のバックル222とが組み立てられるとき、第2のセクション2112と第4のセクション2222との係合効果を利用して、第1のバックル211と第2のバックル222とが完全に嵌合することを保証し、コンポーネント間の接続の安定性を向上させることができる。
【0021】
具体的に、本願発明の実施例では、第1のセクション2111と第3のセクション2221との構造が同一であり、第2のセクション2112と第4のセクション2222との構造も同一であるため、第1のバックル211と第2のバックル222との組立嵌合性をさらに向上させることができ、接続後の第1のバックル211と第2のバックル222との構造強度を向上させることができる。
【0022】
また、第1のセクション2111と第1の接続部材21との接続部、及び第3のセクション2221と第2の接続部材22との接続部には変径セクションが設けられており、変径セクションの幅は、第1の接続部材21から第1のセクション2111に向かって徐々に減少し、第2の接続部材22から第3のセクション2221に向かって徐々に減少し、このような構成とすることで、変径セクションは、第1のセクション2111が第1の接続部材21に接続され、第3のセクション2221が第2の接続部材22に接続されるときの構造強度を向上させることができ、第1のバックル211と第2のバックル222とを接続嵌合する際に過大な力が加わって両者が破損することを防止でき、両者の安定性をさらに確保することができ、装置の正常な動作を維持することができる。
【0023】
さらに、第1の接続部材21は、少なくとも2つの第1のバックル211を含み、第1のバックル211は、第3の方向に沿って間隔をおいて配置され、第1のバックル211は、第1の方向に沿って対称に配置される。このようにすれば、バックルを2つ使用することにより、第1の接続部材21と第2の接続部材22との接続安定性をさらに向上させることができ、同時に、2つのバックルを対称形状に配置することにより、接続時に第1の接続部材21と第2の接続部材22とにかかる力のバランスをより高めることができる。本願発明の実施例では、2つの第1のバックル211の第2のセクション2112は、互いに反対側に配置されており、選択的に、装置の接続要件を満たすことができる限り、2つの第1のバックル211の第2のセクション2112を互いに向かい合うように配置することもできる。
【0024】
具体的に、第1の接続部材21と第2の接続部材22との間には制限構造がさらに存在し、受け部221が第1の取付溝212に位置するとき、制限構造は第2の接続部材22に対する第1の接続部材21の第2の方向に沿った変位を制限することができる。このような構成とすることで、第1の接続部材21と第2の接続部材22が接続された後、制限構造を使用して両者の間の相対的な変位を防止することができ、これにより、装置の動作中に隣接する隔離板ユニット10が脱落する危険を防ぐことができ、ユーザーのニーズを満たす装置の正常な動作が保証される。
【0025】
さらに、第1の取付溝212は、第1の方向に沿って延びる内壁に第1の突出部31を有し、第1の突出部31の表面は、第1の取付溝212の内壁から第3の方向に沿って突出し、第2のバックル222の第1のバックル211から離れた側壁は、受け部221の第2のバックル222に近い側壁と協働して第1の嵌合部32を形成し、第1の突出部31と第1の嵌合部32とは協働して制限構造を形成する。このような配置により、装置の位置制限要件を満たすだけでなく、上記の構造が単純であるため、コンポーネントの加工が容易であるだけでなく、追加のスペースを占有しないため、生産コストが削減され、装置の全体積が減少し、装置の小型化開発に役立つ。
【0026】
本願発明では、第1のバックル211の第1の接続部材21における第3の方向に沿った投影は、第1の突出部31と一致する。もちろん、本願発明の他の実施例では、第1のバックル211は、第3の方向に沿って第1の突出部31と非同一平面上に配置することもでき、装置の組み立て要件を満たすことができる限り、装置の使用要件に応じて特定の設定を選択する必要があり、これにより装置の実用性と適用範囲が向上する。
【0027】
同時に、本実施例では、第1のバックル211及び第1の突出部31は、第1の取付溝212における第2の方向に沿った投影部分がくり抜かれており、装置の軽量要件を満たすために装置の全体重量が削減されるだけでなく、生産プロセス中の材料の使用が削減されて装置の生産コストがさらに削減され、それによって装置の大量生産が容易になる。
【0028】
ここで、第1のバックル211と第2のバックル222とが組み立てられた後、隣接する2つの隔離板ユニット10が第1の方向と第3の方向とに制限され、隣接する2つの隔離板ユニット10が相互にずれることを可能な限り防止することができ、それによって装置を組み立てた後の構造の安定性が確保される。
【0029】
図4及び図5に示すように、隣接する2つの隔離板ユニット10の間には複数の接続構造があり、複数の接続構造は第3の方向に沿って離間して配置されている。このような配置により、隣接する隔離板ユニット10間の接続後の安定性を可及的に確保することができ、接続後の構造強度を確保することができる。同時に、本願発明では、一方の隔離板ユニット10には、上端に第1の接続部材21が設けられ、下端に第2の接続部材22が設けられ、隣接する他方の隔離板ユニット10には、上端に第2の接続部材22が対応して設けられ、下端に第1の接続部材21が対応して設けられている。
【0030】
図1に示すように、本願発明の別の実施例は、情報収集コンポーネントを提供し、この情報収集コンポーネントは、上述したワイヤーハーネス隔離板と、複数のバスバー40と、フレキシブル回路基板41とを含む。ここで、複数のバスバー40は、ワイヤーハーネス隔離板の隔離板ユニット10上に第1の方向に沿って間隔をおいて配置され、各バスバー40の両端は、隣接する2つの隔離板ユニット10にそれぞれ固定され、フレキシブル回路基板41はワイヤーハーネス隔離板上に配置され、フレキシブル回路基板41はバスバー40に電気的に接続される。ここで、本願発明の実施例では、バスバー40の両端は、隣接する2つの隔離板ユニット10にホットリベッティングにより固定接続されており、隣接する2つの隔離板ユニット10の接続強度をさらに向上させることができると同時に、バスバー40のホットリベッティング穴と隣接する2つの隔離板ユニット10のホットリベッティングポストの相互の位置決めにより、隔離板ユニット10の接続精度を向上させ、組み立て時の寸法誤差を低減することができ、複数の隔離板ユニット10を組み立てた後の構造の一貫性を向上させることができる。
【0031】
もちろん、本願発明の他の実施例では、バスバー40は、装置の組み立て要件を満たすことができる限り、ねじ接続又は係合等の他の接続方法により隔離板ユニット10に接続することもできる。
【0032】
図6図8に示すように、情報収集コンポーネントは、固定部材をさらに含み、固定部材はワイヤーハーネス隔離板上に設けられ、固定部材はモジュール収集コネクタを固定するために使用される。固定部材は、モジュール収集コネクタと固定的に接続するための受け部材51と、カバー52と、ベース53とを含み、カバー52はベース53上に設けられ、ベース53にはガイド溝531があり、ガイド溝531は第2の方向に沿って延びており、受け部材51はガイド溝531内に移動可能に配置されている。組立工程では、まずモジュール収集コネクタを受け部材51に固定的に接続し、次に受け部材51を押してガイド溝531に沿って移動させ、受け部材51全体をベース53に取り付け、このように、固定部材を使用してモジュール収集コネクタを保護し、装置の動作中に液滴がモジュール収集コネクタに直接接触してモジュール収集コネクタが短絡することを防ぎ、これにより、モジュール収集コネクタが安定して動作し、装置の正常な動作に役立つ。
【0033】
具体的に、カバー52とベース53とは着脱可能に接続されており、ベース53とワイヤーハーネス隔離板とは一体に形成されている。このような構成とすることで、カバー52とベース53との分解・取り付けが容易となり、コンポーネントの分解・組立作業性が向上するとともに、一体構造によりベース53とワイヤーハーネス隔離板との接続強度も向上し、動作中の装置の安定性が確保される。
【0034】
本願発明のさらに別の実施例は、電池モジュールを提供し、電池モジュールは、電池パックと、上述した情報収集コンポーネントとを含み、電池パックは情報収集コンポーネントに電気的に接続される。ここで、情報収集コンポーネントの構造ついては、前述の実施例で説明したので、ここでは再度説明しない。
【0035】
図6に示すように、固定部材は、第1の制限構造60をさらに含み、第1の制限構造60は、受け部材51と収容キャビティ501のキャビティ壁との間に設けられる。ここで、受け部材51が初期位置にあるとき、受け部材51は収集コネクタに固定的に接続することができ、受け部材51が取付位置にあるとき、第1の制限構造60は、第2の方向に沿った収容キャビティ501に対する受け部材51の変位を制限することができ、第1の方向の延長線は第2の方向に垂直である。
【0036】
図9に示すように、第1の制限構造60は、制限突起61と制限溝62とを含み、制限突起61は、収容キャビティ501の底壁又は受け部材51の底壁に対応する側の一方に設けられ、制限溝62は、収容キャビティ501の底壁又は受け部材51の底壁に対応する側の他方に設けられ、受け部材51が取付位置にあるとき、制限突起61と制限溝62とが互いに係合して受け部材51の変位が制限される。このような配置により、受け部材51に対する第1の制限構造60の位置制限要件を満たすことができるだけでなく、上記の構造は単純で加工が容易であるため、コンポーネントの生産難易度を軽減し、装置の生産コストを削減することができる。
【0037】
図7及び図8に示すように、ハウジング50は、カバー52とベース53とを含む。ここで、カバー52は第1の接続部を有し、ベース53は第2の接続部を有し、カバー52は、第1の接続部と第2の接続部との協働を介してベース53に着脱可能に接続され、カバー52及びベース53は、収容キャビティ501及び開口部512を形成するように接続され、制限突起61はベース53上に位置する。ハウジング50は分割構造となっており、収集コネクタの取り付け・分解が必要な場合は、まずカバー52とベース53とを分解・分離し、その後、受け部材51と収集コネクタとを分離・接続することで、装置の分解・組立が容易となり、装置の交換効率が向上する。
【0038】
ここで、本願発明の実施例では、制限突起61は具体的には弾性ボス構造であり、この弾性ボスのボス部の高さはベース53の底壁の高さよりも高く、制限溝62は具体的には長方形のスロットであり、この長方形のスロットは受け部材51を貫通して設けられており、受け部材51が収容キャビティ501内で移動すると、受け部材51は弾性ボスに下向きの圧力を加えてボスを下方に撓ませ、受け部材51が取付位置まで移動を続けると、弾性ボスが初期状態に戻り、弾性ボスが長方形のスロットに係合し、このとき、受け部材51の移動を制限することができ、受け部材51が取付位置にあるときの取付安定性を確保することができ、弾性ボスを底板と一体に形成することで、ホットリベッティングやリベットを使用せずに受け部材51の取り付けが完了するとともに、受け部材51の分解も容易となり、受け部材51の分解・組立作業の効率が向上するだけでなく、構造が簡単になるため、装置の生産コストを低減することができる。
【0039】
さらに、第2の方向に沿って延びるベース53の第1の側又は第2の側の内壁にガイド溝531が設けられ、或いは、第2の方向に沿って延びるベース53の両側の内壁にガイド溝531が設けられ、ガイド溝531は第2の方向に沿って延びており、受け部材51はガイド溝531に沿って移動可能である。ここで、本願発明の実施例では、第2の方向に沿って延びるベース53の両側の内壁にガイド溝531が設けられており、このような配置により、受け部材51の取り付けの際、両側のガイド溝531が受け部材51の移動を案内することができ、これにより、受け部材51が移動する際のずれの可能性が低減され、受け部材51の直線運動が維持され、受け部材51の移動効率が向上し、ユーザーによる受け部材51の移動操作が容易となる。
【0040】
具体的に、第1の接続部は、第1のフック131を含み、第1のフック131は、カバー52の開口部512から離れた側に配置され、第2の接続部には、第1のフック131に対応する第1の係止溝542が形成され、第1のフック131は、第1の係止溝542と係合して、ベース53に対するカバー52の第1の方向に沿った変位を制限する。ここで、本願発明の実施例では、第1の係止溝542は、ベース53の開口部512から離れた側壁に設けられており、第1の係止溝542は、ベース53の側壁を第2の方向に沿って貫通して設けられており、このような構成とすることで、第1のフック131が第1の係止溝542と係合するのに便利であり、同時に、第1の係止溝542は第1のバックルと接続するのに十分な深さを持っているため、両者の接続強度が向上し、それによってカバー52とベース53との接続の安定性が向上する。
【0041】
選択的に、第1の係止溝542は、半溝形状に構成することもでき、第1の係止溝542の切り込みは第1のフック131に対応し、装置の使用環境に応じて特定の設定を選択する必要があり、これにより装置の適用性と範囲が向上し、様々なシナリオでのユーザーのニーズを満たすことができる。
【0042】
本願の実施例では、第1の接続部は、第2のフック532をさらに含み、第2のフック532は、第2の方向に沿って延びるカバー52の第1の側及び第2の側の側壁に設けられ、第2の接続部は、第2のフック532に対応する第2の係止溝543をさらに含み、第2のフック532は、第2の係止溝543と係合して、ベース53に対するカバー52の第3の方向に沿った変位を制限する。このような構成とすることで、第1のフック131が第1の係止溝542に係合した後、第2のフック532が第2の係止溝543に係合して、カバー52とベース53との第3の方向に沿った変位が制限され、これにより、接続後にカバー52とベース53とがずれてカバー52が脱落するのを防止することができ、カバー52とベース53との接続の安定性をより向上させることができる。
【0043】
同時に、本願発明の第1のフック131及び第2のフック532は、それぞれカバー52と一体的に形成されており、このような配置により、装置の加工難易度が低減され、装置の生産コストが低減されるだけでなく、カバー52全体をより美しくすることができ、製品全体のイメージを向上させることができる。
【0044】
さらに、第1の接続部は複数の第1のフック131を含み、第2の接続部は複数の第1の係止溝542を含み、複数の第1のフック131及び複数の第1の係止溝542は、第1の方向に沿って間隔をおいて配置され、第1のフック131と第1の係止溝542とは1対1に対応して配置される。このような配置により、カバー52がベース53に対して第1の方向に位置ずれする可能性をさらに低減することができるとともに、カバー52とベース53との接続強度を高めて、使用中にカバー52とベース53とが分離することを防止することができる。本願発明では、2つの第1のフック131が設けられており、装置の使用要件を満たすだけでなく、それに応じて装置の生産コストも節約でき、装置の大量生産が容易になる。
【0045】
具体的に、第1のフック131は、順に接続され、所定の角度で配置された第1の接続セクション5311と第2の接続セクション5312とを含み、第2のフック532は、順に接続され、所定の角度で配置された第3の接続セクション5321と第4の接続セクション5322とを含み、第1の接続セクション5311と第2の接続セクション5312との間の角度は、第3の接続セクション5321と第4の接続セクション5322との間の角度と同じである。このような配置により、生産プロセス中のコンポーネントの加工が容易となり、装置の加工難易度がさらに低減され、装置の生産コストが削減され、本実施例では、第1の接続セクション5311と第2の接続セクション5312との間の角度、及び第3の接続セクション5321と第4の接続セクション5322との間の角度は、いずれも90°に設定されている。選択的に、他の実施例では、上記の角度は、装置の組み立て要件を満たすことができる限り、70°、80°又は120°等の他の角度に設定することもでき、もちろん、第1の接続セクション5311と第2の接続セクション5312との間の角度、及び第3の接続セクション5321と第4の接続セクション5322との間の角度を異なる角度に設定することも可能であり、装置の使用環境に応じて特定の設定を選択する必要があり、これにより装置の適用性と範囲がさらに向上する。
【0046】
さらに、情報収集コンポーネントは、第2の制限構造70をさらに含み、第2の制限構造70は、カバー52とベース53との間に位置し、第2の制限構造70は、ベース53に対するカバー52の第2の方向に沿った変位を制限することができる。ここで、第2の制限構造70は、凸部534と凹部544とを含み、凸部534は、カバー52の開口部512から離れた側に位置し、凸部534の延在方向は、第1の接続セクション5311の延在方向と同じであり、凹部544は、ベース53上に位置し、凸部534に対応して設けられており、凹部544は、ベース53の両側壁の協働により形成され、カバー52とベース53とが互いに接続されると、凸部534と凹部544とが協働して、カバー52とベース53の第2の方向に沿った変位を制限することができ、これにより、装置の位置制限要件を満たすだけでなく、装置の加工コストも削減できる。
【0047】
具体的に、ベース53に面するカバー52の内壁には回避溝533がさらに形成されており、受け部材51が取付位置にあるとき、収集コネクタの一部は回避溝533内に位置する。収集コネクタと受け部材51とを取り付け固定すると、収集コネクタが受け部材51から突出する状態となるため、カバー52に回避溝533を設けることにより、受け部材51が取付位置にあるときにカバー52と干渉することを防止でき、収集コネクタの構造を保護し、使用寿命を延ばすことができる。
【0048】
本願発明では、まず、第1のフック131を用いてカバー52を第1の係止溝542に係合させ、その後、ユーザーがカバー52の開口部512から離れた側を押して、凸部534を凹部544に係合させ、次にカバー52のバックルに近い側を押して、第2のフック532を第2の係止溝543に係合させ、カバー52の取り付けが完了する。
【符号の説明】
【0049】
10:隔離板ユニット、
21:第1の接続部材、211:第1のバックル、2111:第1のセクション、2112:第2のセクション、212:第1の取付溝、22:第2の接続部材、221:受け部、222:第2のバックル、2221:第3のセクション、2222:第4のセクション、
31:第1の突出部、32:第1の嵌合部、
40:バスバー、41:フレキシブル回路基板、
50:ハウジング、501:収容キャビティ、512:開口部、52:カバー、131:第1のフック、5311:第1の接続セクション、5312:第2の接続セクション、532:第2のフック、5321:第3の接続セクション、5322:第4の接続セクション、533:回避溝、534:凸部、53:ベース、531:ガイド溝、542:第1の係止溝、543:第2の係止溝、544:凹部、51:受け部材、
60:第1の制限構造、61:制限突起、62:制限溝、70:第2の制限構造、X:第1の方向、Y:第2の方向、Z:第3の方向。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9