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特開2024-117939情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024117939
(43)【公開日】2024-08-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/9032 20190101AFI20240823BHJP
   G06F 16/909 20190101ALI20240823BHJP
   G06Q 30/015 20230101ALI20240823BHJP
【FI】
G06F16/9032
G06F16/909
G06Q30/015
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023024051
(22)【出願日】2023-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】牧山 幸史
(72)【発明者】
【氏名】西巻 祐一郎
(72)【発明者】
【氏名】町永 圭吾
(72)【発明者】
【氏名】常盤井 珠美
(72)【発明者】
【氏名】石川 貴大
【テーマコード(参考)】
5B175
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5B175DA10
5B175GC01
5B175HA02
5L030BB02
5L049BB02
(57)【要約】
【課題】検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、判定部と、抽出部とを備える。判定部は、地理的な複数の第1の検索条件に基づいて、第1の検索条件以外の複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定する。抽出部は、判定部によって判定された地域性に基づいて、複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を第1の検索条件と共に検索に用いる対応検索条件として抽出する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地理的な複数の第1の検索条件に基づいて、前記第1の検索条件以外の複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定する判定部と、
前記判定部によって判定された前記地域性に基づいて、前記複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を前記第1の検索条件と共に検索に用いる対応検索条件として抽出する抽出部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記複数の第1の検索条件の情報と前記複数の第2の検索条件の情報とを含む複数の検索条件のうちの少なくとも1つを各々含む過去の複数の検索クエリの情報を含む検索クエリ履歴情報を取得する取得部を備え、
前記判定部は、
前記取得部によって取得された前記検索クエリ履歴情報に基づいて、前記複数の第2の検索条件の各々の前記地域性を判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記判定部は、
前記複数の第2の検索条件の各々についての空間的自己相関分析に基づいて、前記複数の第2の検索条件の各々の前記地域性を判定する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記取得部によって取得された前記検索クエリ履歴情報に基づいて、前記複数の第2の検索条件の各々について複数の地域の各々の局所空間統計量を算出する算出処理部と、
前記算出処理部によって算出された前記局所空間統計量に基づいて、前記複数の第2の検索条件の各々の前記地域性を判定する判定処理部と、を備える
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記複数の第1の検索条件と前記複数の第2の検索条件とを含む複数の検索条件の各々は、
利用者の端末装置から送信される検索クエリに情報が含まれる検索ワード、前記検索クエリに情報が含まれる検索指定条件、および前記利用者の属性のうちの少なくとも一つを含む
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記対応検索条件を含む前記検索クエリを前記端末装置から受け付ける受付部と、
前記受付部によって前記検索クエリが受け付けられた場合に、前記第1の検索条件と前記対応検索条件とを用いた検索の結果または前記対応検索条件の情報を前記端末装置に提供する提供部と、を備える
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1の検索条件を含む前記検索クエリを前記端末装置から受け付ける受付部と、
前記受付部によって前記検索クエリが受け付けられた場合に、前記第1の検索条件と前記対応検索条件とを用いた検索の結果または前記対応検索条件の情報を前記端末装置に提供する提供部と、を備える
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記対応検索条件に対応する属性を有する前記端末装置からの前記検索クエリを受け付ける受付部と、
前記受付部によって前記検索クエリが受け付けられた場合に、前記第1の検索条件と前記対応検索条件とを用いた検索の結果または前記第1の検索条件の情報を前記端末装置に提供する提供部と、を備える
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第1の検索条件に対応する属性を有する前記端末装置からの前記検索クエリを受け付ける受付部と、
前記受付部によって前記検索クエリが受け付けられた場合に、前記第1の検索条件と前記対応検索条件とを用いた検索の結果または前記対応検索条件の情報を前記端末装置に提供する提供部と、を備える
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第1の検索条件と前記抽出部によって抽出された前記対応検索条件とに基づいて、1以上の検索テーマを決定する決定部と、
前記1以上の検索テーマの情報を提供する提供部と、を備える
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
地理的な複数の第1の検索条件に基づいて、前記第1の検索条件以外の複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定する判定工程と、
前記判定工程によって判定された前記地域性に基づいて、前記複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を前記第1の検索条件と共に検索に用いる対応検索条件として抽出する抽出工程と、を含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
地理的な複数の第1の検索条件に基づいて、前記第1の検索条件以外の複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定する判定手順と、
前記判定手順によって判定された前記地域性に基づいて、前記複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を前記第1の検索条件と共に検索に用いる対応検索条件として抽出する抽出手順と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者に様々な情報を提供する技術が知られている。例えば、特許文献1には、検索クエリに対応するコンテンツを提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-134682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術では、検索クエリに対応するコンテンツを利用者に提供することができるものの、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するためのさらなる技術を提供することが望ましい。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、判定部と、抽出部とを備える。判定部は、地理的な複数の第1の検索条件に基づいて、第1の検索条件以外の複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定する。抽出部は、判定部によって判定された地域性に基づいて、複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を第1の検索条件と共に検索に用いる対応検索条件として抽出する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る利用者情報記憶部に記憶される利用者情報テーブルの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る検索ログ情報記憶部に記憶される検索ログ情報テーブルの一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る検索テーマ関連情報記憶部に記憶される検索テーマ関連情報テーブルの一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る情報処理装置の選定部の構成の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る情報処理装置の判定部の構成の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る情報処理装置の第1の判定部における算出処理部によって算出されたモデルにおける複数の特徴量の各々の重要度の一例を示す図である。
図10図10は、実施形態に係る情報処理装置の第1の判定部における算出処理部によって算出されたモデルにおける複数の特徴量の各々の重要度の他の例を示す図である。
図11図11は、実施形態に係る情報処理装置の算出処理部によって算出された局所空間統計量の一例を示す図である。
図12図12は、実施形態に係る情報処理装置の分類部の構成の一例を示す図である。
図13図13は、実施形態に係る情報処理装置の分類部における分類処理部によって複数のクラスタに分類された複数の第1の検索条件の一例を示す図である。
図14図14は、実施形態に係る情報処理装置の抽出部の構成の一例を示す図である。
図15図15は、実施形態に係る情報処理装置の補正部および更新部の処理結果の一例を示す図である。
図16図16は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって利用者に提供される検索結果コンテンツの一例を示す図である。
図17図17は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって利用者に提供される検索結果コンテンツの他の例を示す図である。
図18図18は、実施形態に係る情報処理装置の提供部によって利用者に提供される検索結果コンテンツのさらに他の例を示す図である。
図19図19は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による情報処理の一例を示すフローチャートである。
図20図20は、実施形態に係る情報処理装置の処理部によるコンテンツ提供処理の一例を示すフローチャートである。
図21図21は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による検索テーマ決定処理の一例を示すフローチャートである。
図22図22は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による並び順更新処理の一例を示すフローチャートである。
図23図23は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.情報処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図であり、情報処理装置1によって実行される。
【0011】
情報処理装置1は、各種の情報を提供する情報提供サービスを各利用者Uに提供する。例えば、情報処理装置1は、各種の取引対象の情報である取引対象情報を提供する取引対象情報提供サービスをする。取引対象は、例えば、動産や不動産などの商品であるが、各種のサービスであってもよい。
【0012】
情報処理装置1は、情報提供サービスにおいて、各利用者Uの検索クエリに応じた取引対象の検索結果を各利用者Uの端末装置2に送信することで、各利用者Uの検索クエリに応じた取引対象の検索結果を各利用者Uに提供する。
【0013】
例えば、情報処理装置1は、取引対象の検索結果として不動産の賃貸物件の検索結果を各利用者Uに提供したり、取引対象の検索結果として中古車の検索結果を各利用者Uに提供したりすることができる。以下において、不動産の賃貸物件を単に賃貸物件と記載する場合がある。
【0014】
取引対象の検索結果は、賃貸物件の検索結果および中古車の検索結果に限定されず、例えば、各種の家電、各種の食品、カメラ、各種の服、靴、バッグ、各種のアウトドア商品、各種の保険、各種の旅行パック、ホテルの宿泊などの検索結果であってもよく、その他の検索結果であってもよい。
【0015】
まず、図1の(a)を参照して、検索テーマ関連情報の生成および記憶について説明する。図1の(a)に示すように、情報処理装置1は、過去の複数の検索クエリの情報を含む検索クエリ履歴情報を取得する(ステップS1)。
【0016】
検索クエリ履歴情報に含まれる各検索クエリの情報は、複数の検索条件の情報を含む。検索条件は、例えば、検索クエリに情報が含まれる検索条件および検索クエリを端末装置2から送信した利用者Uの属性のうちのいずれかである。検索クエリに情報が含まれる検索条件は、例えば、検索ワードまたは検索指定条件などである。
【0017】
検索ワードは、例えば、賃貸物件の検索では、「東京都港区」、「1K」、「ペット可」などであり、中古車の検索では、「メーカA」、「サンルーフ」、「4WD」などであるが、かかる例に限定されない。検索ワードは、検索キーワードとも呼ばれる。
【0018】
検索指定条件は、例えば、賃貸物件の検索では、「賃料10万以下」、「築年数10年以内」、「駅から徒歩10分以内」、「専有面積25m以上」などであり、中古車の検索では、「走行距離1万km以下」、「乗車定員7名以上」、「排気量2000cc以上」などであるが、かかる例に限定されない。
【0019】
このように、検索指定条件は、「賃料上限」、「築年数上限」、「駅から徒歩分」、「専有面積下限」、「走行距離上限」、「乗車定員下限」、「排気量下限」などの検索条件の要素を含む。なお、検索指定条件は、検索ワードと同様の項目であってもよく、検索ワードとして指定されてもよい。
【0020】
利用者Uの属性は、例えば、デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年齢、性別、職業、居住地、年収、家族構成などの複数の属性項目を含む。サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などに関する複数の属性項目を含む。
【0021】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS1で取得した検索クエリ履歴情報に基づいて、複数種類の対応検索条件を抽出する(ステップS2)。対応検索条件は、所定の検索条件(例えば、後述する第1の検索条件)と共に検索に用いられる検索条件である。
【0022】
例えば、利用者Uの端末装置2から新たに送信される検索クエリで特定される検索条件が対応検索条件である場合、上述した所定の検索条件は、対応検索条件と共に検索の要素として用いられることができる。例えば、所定の検索条件が、「ペット可」であり、対応検索条件が「3LDK」、「1Kでない」、および「専有面積25m以上」であるとする。
【0023】
この場合、情報処理装置1は、例えば、検索条件として「3LDK」、「1Kでない」、「専有面積25m以上」、または「1Kでない&専有面積25m以上」が特定される検索クエリに対して、「ペット可」を付加的な検索条件を含む検索を行ったり、「ペット可」を付加的な検索条件として利用者Uに提示したりすることができる。
【0024】
また、情報処理装置1は、例えば、検索条件として「ペット可」が特定される検索クエリに対して、「3LDK」、「1Kでない」、「専有面積25m以上」、および「1Kでない&専有面積25m以上」のうちの1以上を付加的な検索条件を含む検索を行ったり、「3LDK」、「1Kでない」、「専有面積25m以上」、および「1Kでない&専有面積25m以上」のうちの1以上を付加的な検索条件を利用者Uに提示したりすることができる。
【0025】
複数種類の対応検索条件は、第1の対応検索条件、第2の対応検索条件、および第3の対応検索条件を含む。第1の対応検索条件は、情報処理装置1によって第1の抽出方法で抽出される対応検索条件である。
【0026】
第2の対応検索条件は、情報処理装置1によって第2の抽出方法で抽出される対応検索条件である。第3の対応検索条件は、情報処理装置1によって第3の抽出方法で抽出される対応検索条件である。
【0027】
まず、第1の対応検索条件を抽出する第1の抽出方法について説明する。情報処理装置1は、第1の検索条件と複数の第2の検索条件の各々との関係性に基づいて、複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を第1の対応検索条件として抽出する。
【0028】
情報処理装置1は、例えば、ステップS1で抽出した検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から2以上の検索条件の各々を第1の検索条件として特定する(ステップS2-1)。第1の検索条件は、例えば、2値(例えば、有無)で区別し得る検索条件である。例えば、第1の検索条件は、賃貸物件の検索では、「ペット可」、「一戸建て」、「新築」などであり、中古車の検索では、「サンルーフ」、「4WD」、「キャンピングカー」などである。
【0029】
つづいて、情報処理装置1は、例えば、ステップS1で取得した検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から第1の検索条件以外の検索条件を第2の検索条件として特定する(ステップS2-2)。
【0030】
例えば、第1の検索条件が「ペット可」であるとする。この場合、情報処理装置1は、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から、検索条件「ペット可」以外の1以上の検索条件を第2の検索条件として特定する。また、第1の検索条件が検索クエリを送信した端末装置2の利用者Uの属性「男性、独身、20代」であるとする。この場合、情報処理装置1は、過去の検索クエリに含まれる各検索条件を第2の検索条件として特定する。
【0031】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS1で取得した検索クエリ履歴情報に基づいて、複数の第2の検索条件の各々の情報を特徴量として第1の検索条件を分類対象とするモデルを第1の検索条件毎に機械学習によって生成する(ステップS2-3)。
【0032】
例えば、情報処理装置1は、第1の検索条件の有無を示す情報をラベルとし、複数の第2の検索条件の各々の有無を示す情報を特徴量とするデータを過去の検索クエリ毎に生成することで、これらのデータを含む学習用データを生成する処理を第1の検索条件毎に行う。
【0033】
そして、情報処理装置1は、第1の検索条件毎の学習用データを用いて、第1の検索条件毎に機械学習によってモデルを生成する。学習用データにおいて、第1の検索条件が有ることを示す情報は、例えば、ラベルの値が1であり、第1の検索条件が無いことを示す情報は、例えば、ラベルの値が0である。
【0034】
情報処理装置1によって生成されるモデルは、例えば、2値分類器であり、例えば、複数の第2の検索条件の各々の有無を示す情報を入力とし、第1の検索条件に関するスコアを出力とするモデルである。第1の検索条件に関するスコアは、例えば、0~1の範囲である。
【0035】
モデルは、例えば、決定木、回帰モデル、ニューラルネットワークなどであるが、かかる例に限定されない。決定木には、例えば、XGBoost(eXtreme Gradient Boosting)、LightGBM(Light Gradient Boosting Machine)、CatBoost(Category Boosting)などのGBDT(Gradient Boosting Decision Tree)があるが、かかる例に限定されない。
【0036】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS2-3によって生成されたモデルにおける複数の特徴量の各々の重要度(Importance)を第1の検索条件と複数の第2の検索条件の各々との関係性として算出する処理を第1の検索条件毎に行う(ステップS2-4)。
【0037】
そして、情報処理装置1は、ステップS2-4において判定した第1の検索条件と複数の第2の検索条件の各々との関係性の高さに基づいて、複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を第1の対応検索条件として第1の検索条件毎に抽出する(ステップS2-5)。
【0038】
例えば、情報処理装置1は、複数の第2の検索条件のうち第1の検索条件との関係性の高さが閾値以上である第2の検索条件を第1の対応検索条件として第1の検索条件毎に抽出する。
【0039】
また、情報処理装置1は、複数の第2の検索条件のうち第1の検索条件との関係性の高い順に予め定められた数の第2の検索条件を第1の対応検索条件として第1の検索条件毎に抽出することもできる。
【0040】
次に、第2の対応検索条件を抽出する第2の抽出方法について説明する。情報処理装置1は、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類し、複数の第2の検索条件の中から分類に寄与する1以上の第2の検索条件を第2の対応検索条件として抽出する。
【0041】
例えば、情報処理装置1は、互いに選択肢として用いられる複数の第1の検索条件以外の複数の第2の検索条件に基づいて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類する。
【0042】
第2の抽出方法における第1の検索条件の種類は、例えば、賃貸物件の検索では、地域に関する複数の検索条件、賃貸価格帯に関する複数の検索条件、間取りに関する複数の検索条件などであり、中古車の検索では、地域に関する複数の検索条件、メーカに関する複数の検索条件、販売価格帯に関する複数の検索条件などであるが、かかる例に限定されない。
【0043】
地域に関する検索条件は、例えば、都道府県であり、東京都、神奈川県、京都府、大阪府、・・・などである。賃貸価格帯に関する検索条件は、例えば、賃貸価格が5万未満、賃貸価格が5万以上且つ10万未満、賃貸価格が10万以上且つ15万未満、・・・などである。
【0044】
間取りに関する検索条件は、例えば、1K、1DK、1LDK、2K、2LDK、・・・などである。メーカに関する検索条件は、メーカA、メーカB、メーカC、メーカD、・・・などである。販売価格帯に関する検索条件は、例えば、販売価格が50万以内、販売価格が50万以上且つ100万以内、販売価格が100万以上且つ150万以内、・・・などである。
【0045】
情報処理装置1は、例えば、ステップS1で抽出した検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から互いに選択肢として用いられる複数の第1の検索条件の各々を第1の検索条件の種類毎に特定する(ステップS2-1)。
【0046】
第1の検索条件の種類は、上述したように、例えば、賃貸物件の検索では、地域に関する検索条件、賃貸価格帯に関する検索条件、間取りに関する検索条件などであり、中古車の検索では、地域に関する検索条件、メーカに関する検索条件、販売価格帯に関する検索条件などであるが、かかる例に限定されない。
【0047】
例えば、情報処理装置1は、地域に関する複数の第1の検索条件として、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から、例えば、東京都、神奈川県、京都府、大阪府、・・・などを特定する。
【0048】
また、情報処理装置1は、賃貸価格帯に関する複数の第1の検索条件として、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から、例えば、賃貸価格が5万未満、賃貸価格が5万以上且つ10万未満、賃貸価格が10万以上且つ15万未満、・・・などを特定する。
【0049】
また、情報処理装置1は、間取りに関する複数の第1の条件として、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から、例えば、1K、1DK、1LDK、2K、2LDK、・・・などを特定する。
【0050】
また、情報処理装置1は、メーカに関する複数の第1の条件として、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から、メーカA、メーカB、メーカC、メーカD、・・・などを特定する。
【0051】
また、情報処理装置1は、販売価格帯に関する複数の第1の条件として、例えば、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から、販売価格が50万以内、販売価格が50万以上且つ100万以内、販売価格が100万以上且つ150万以内、・・・などを特定する。
【0052】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS1で特定した検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中からステップS2-1で種類毎に特定した複数の第1の検索条件以外の検索条件を第2の検索条件として第1の検索条件の種類毎に特定する(ステップS2-2)。
【0053】
例えば、第1の検索条件が地域に関する検索条件であるとする。この場合、情報処理装置1は、過去の検索クエリから、過去の検索クエリに含まれる検索条件のうち地域に関する検索条件以外の検索条件を第2の検索条件として特定したり、地域に関する検索条件を属性として有する利用者Uによる過去の検索クエリに含まれる各検索条件を第2の検索条件として特定したりする。
【0054】
つづいて、情報処理装置1は、互いに選択肢として用いられる複数の第1の検索条件以外の複数の第2の検索条件に基づいて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類するためのモデルを生成する処理を第1の検索条件の種類毎に行う(ステップS2-3)。
【0055】
例えば、情報処理装置1は、ステップS2-2で特定した複数の第2の検索条件に基づいて、複数の第1の検索条件のうち互いに異なる組み合わせの2つの第1の検索条件を各々判別する複数のモデルを生成する。
【0056】
これらの複数のモデルの各々は、例えば、2項分類モデルであり、例えば、決定木、ベイジアンネットワーク、サポートベクターマシン、ニューラルネットワークなどであるが、かかる例に限定されない。
【0057】
例えば、情報処理装置1は、第1の検索条件が地域に関する検索条件である場合、東京都と神奈川県とを判別するモデル、東京都と京都府とを判別するモデル、東京都と大阪府とを判別するモデル、神奈川県と京都府とを判別するモデル、・・・などを生成する。
【0058】
また、情報処理装置1は、第1の検索条件がメーカに関する検索条件である場合、メーカAとメーカBとを判別するモデル、メーカAとメーカCとを判別するモデル、メーカAとメーカDとを判別するモデル、メーカBとメーカCとを判別するモデル、・・・などを生成する。
【0059】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS2-3で生成した複数のモデルの各々の評価指標を算出する処理を第1の検索条件の種類毎に行う(ステップS2-4)。評価指標は、例えば、AUC(Area Under the roc Curve)であり、モデルで判別される2つの第1の検索条件間の非類似度として用いられる。なお、評価指標は、AUCに代えて、例えば、混合行列で得られる指標であってもよい。例えば、評価指標は、正解率(Accuracy)、再現率(Recall)などであってもよい。
【0060】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS2-4で算出した複数のモデルの各々の評価指標に基づいて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類する分類処理を第1の検索条件の種類毎に行う(ステップS2-5)。
【0061】
例えば、情報処理装置1は、複数のモデルの各々の評価指標をMDS(Multi-Dimensional Scaling/多次元尺度構成法)などを用いて、第1の検索条件間の類似度または非類似度の強さをマップ上で点と点の距離に置き換えたマップ情報を第1の検索条件の種類毎に生成する。
【0062】
そして、情報処理装置1は、MDSなどを用いて生成したマップ情報に基づいて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類する処理を第1の検索条件の種類毎に行う。例えば、情報処理装置1は、k-means法によって、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類する。
【0063】
なお、情報処理装置1は、例えば、k-means法に代えて、スペクトラルクラスタリング、混合ガウス分布GMM(Gaussian Mixture Models)、またはニューラルネットワークなどを用いて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類することもでき、その他のクラスタリング手法によって、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類することもできる。
【0064】
また、上述した例では、情報処理装置1は、2つの第1の検索条件間を判別するモデルを用いるが、かかる例に限定されない。例えば、情報処理装置1は、2つの第1の検索条件間を判別するモデルに代えて、複数の第1の検索条件を複数の第2の検索条件を用いて複数のクラスタに直接分類するモデルを用いて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類することもできる。
【0065】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS2-5の分類処理においてクラスタ間を分ける特徴となる第2の検索条件を第2の対応検索条件として抽出する処理を第1の検索条件の種類毎に行う(ステップS2-6)。
【0066】
例えば、情報処理装置1は、複数の第2の検索条件の各々の情報を特徴量とし、上述した複数のクラスタを判別するモデルを生成し、生成したモデルを用いて、クラスタ間を分ける特徴となる第2の検索条件を第2の対応検索条件として抽出する。
【0067】
複数のクラスタを判別するモデルは、例えば、複数の第2の検索条件の各々の情報を特徴量とし、分類対象となるクラスタであるか否かを分類するクラスタ毎のモデルを含む。クラスタ毎のモデルは、例えば、クラスタの数が5である場合、5種類のクラスタの各々のモデルである。例えば、5種類のクラスタがクラスタC1、クラスタC2、クラスタC3、クラスタC4、クラスタC5であるとする。
【0068】
この場合、クラスタC1のモデルは、例えば、クラスタC1であるかそれ以外のクラスタC2~C5であるかを分類するモデルであり、クラスタC2のモデルは、例えば、クラスタC2であるかそれ以外のクラスタC1,C3~C5であるかを分類するモデルである。
【0069】
情報処理装置1は、クラスタ毎のモデルにおける複数の第2の検索条件の各々の重要度を算出し、算出したこれらの重要度の高さに基づいて、複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を第2の対応検索条件としてクラスタ毎(モデル毎)に抽出する。
【0070】
例えば、情報処理装置1は、複数の第2の検索条件のうちモデルにおける重要度の高さが閾値以上である第2の検索条件を対応検索条件候補としてクラスタ毎に抽出する。また、情報処理装置1は、複数の第2の検索条件のうちモデルにおける重要度の高い順に予め定められた数の第2の検索条件を対応検索条件候補として第1の検索条件毎にクラスタ毎に抽出することもできる。
【0071】
情報処理装置1は、対応検索条件候補を第2の対応検索条件として抽出することができる。また、情報処理装置1は、他のクラスタとの差分の対応検索条件候補を第2の対応検索条件として抽出することもできる。例えば、情報処理装置1は、他のクラスタで抽出されない対応検索条件候補を第2の対応検索条件として抽出する。
【0072】
また、情報処理装置1は、複数の第2の検索条件の各々の情報を特徴量として2つの第1の検索条件間を判別する上述したモデルにおける複数の第2の検索条件の重要度に基づいて、第2の対応検索条件を抽出することもできる。
【0073】
例えば、情報処理装置1は、2つの第1の検索条件間を判別する上述したモデルにおける複数の第2の検索条件の重要度に基づいて、第1の検索条件の分類に寄与する第2の検索条件を対応検索条件候補として第1の検索条件毎に抽出する。第1の検索条件の分類に寄与する第2の検索条件は、例えば、モデルにおける重要度の高さが閾値以上の第2の検索条件またはモデルにおける重要度の高さの高い順に予め定められた数以内になる第2の検索条件である。
【0074】
この場合、情報処理装置1は、クラスタ毎に複数の第1の検索条件で共通する対応検索条件候補を共通候補として判定し、判定対象となるクラスタの共通候補のうち判定対象以外のクラスタの共通候補にない共通候補を第2の対応検索条件として抽出する。なお、情報処理装置1は、共通候補の各々を第2の対応検索条件として抽出することもできる。
【0075】
なお、クラスタを分ける特徴となる第2の検索条件の判定方法は、上述した例に限定されず、情報処理装置1は、上述した方法以外の公知の方法で、クラスタを分ける特徴となる第2の検索条件を第2の対応検索条件として抽出することもできる。
【0076】
次に、第3の対応検索条件を抽出する第3の抽出方法について説明する。情報処理装置1は、地理的な複数の第1の検索条件以外の複数の第2の検索条件の各々の地域性に基づいて、複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を第3の対応検索条件として抽出する。
【0077】
まず、情報処理装置1は、例えば、ステップS1で抽出した検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から地理的な複数の第1の検索条件を特定する(ステップS2-1)。
【0078】
地理的な第1の検索条件は、八地方区分、都道府県、および市区町村などの行政区切りで規定される検索条件である。地理的な複数の第1の検索条件は、八地方区分であれば、北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、および九州などといった複数の検索条件である。
【0079】
また、地理的な複数の第1の検索条件は、都道府県であれば、東京都、神奈川県、京都府、大阪府、福岡県、および北海道などといった複数の検索条件である。なお、地理的な第1の検索条件は、行政区切りで規定される検索条件に限定されず、行政区切り以外の任意の区切りで規定される検索条件であってもよい。
【0080】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS1で特定した検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から第1の検索条件以外の検索条件を第2の検索条件として特定する(ステップS2-2)。
【0081】
例えば、情報処理装置1は、過去の検索クエリに含まれる複数の検索条件のうち地理的な検索条件以外の検索条件を第2の検索条件として特定したり、地理的な属性を有する利用者Uによる過去の検索クエリに含まれる各検索条件を第2の検索条件として特定したりする。
【0082】
つづいて、情報処理装置1は、地理的な複数の第1の検索条件に基づいて、複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定する(ステップS2-3)。例えば、情報処理装置1は、複数の第1の検索条件で示される複数の地域のうち一部の地域を第1の検索条件として共に検索に用いられる頻度(割合)が残りの地域での頻度(割合)よりも高い第2の検索条件の場合、一部の地域に地域性があると判定する。
【0083】
情報処理装置1は、例えば、中古車の検索において、第2の検索条件が「4WD」であり、第1の検索条件として「北海道」および「東北」が他の地方よりも第2の検索条件「4WD」と共に用いられる頻度(割合)が高い場合、第2の検索条件「4WD」は、「北海道」および「東北」に地域性があると判定する。
【0084】
情報処理装置1は、第1の検索条件と共に検索に用いられる頻度(割合)である対応検索頻度(対応検索割合)に基づく第2の検索条件の地域性は、上述のように地域間における対応検索頻度(対応検索割合)の高低の直接の比較によって判定することに代えて、空間的自己相関分析によって判定することができる。
【0085】
例えば、情報処理装置1は、地理的な複数の第1の検索条件に基づいて、複数の第2の検索条件の各々についての空間的自己相関分析を行い、かかる空間的自己相関分析の結果に基づいて、複数の第2の検索条件の各々の地域性の検定(判定)を行う。
【0086】
空間的自己相関分析は、例えば、事象の地域的な相互作用を表す空間的自己相関の分析であり、例えば、局所空間統計量(LISA:Local Indicator of Spatial Association)を算出することによって行われる。
【0087】
局所空間統計量は、例えば、ローカルな空間的自己相関測度であり、G統計量(Getis and Ord,1992)である。情報処理装置1は、複数の第2の検索条件の各々について複数の第1の検索条件で示される複数の地域の各々の局所空間統計量として、複数の第2の検索条件の各々について複数の地域の各々のG統計量を算出する。情報処理装置1は、G統計量またはG統計量の絶対値が大きい地域ほど地域性が高い地域であると判定する。
【0088】
また、局所空間統計量は、H統計量(Getis and Ord,2012)を含んでいてもよい。この場合は、情報処理装置1は、H統計量とG統計量の絶対値の大小の関係によって、対象を4つの象限に分類し、G統計量の絶対値が大きな2つの象限のうちH統計量が大きな象限を異質性が大きいとして除外することができる。
【0089】
なお、情報処理装置1は、G統計量に代えてまたは加えてG統計量を用いて、複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定することもできる。また、情報処理装置1は、G統計量およびG統計量などに代えてまたは加えて、ローカル・モラン統計量(Anselin,1995)またはローカル・ゲーリー統計量(Anselin,1995)などを用いて、複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定することもできる。
【0090】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS2-3で判定した複数の第2の検索条件の各々の地域性に基づいて、複数の第2の検索条件の中から第1の検索条件で示される地域に地域性がある第2の検索条件をかかる第1の検索条件に対応する第3の対応検索条件として抽出する(ステップS2-4)。
【0091】
例えば、中古車の検索において、第2の検索条件「4WD」が、第1の検索条件「北海道」および「東北」で示される地域(北海道と東北)に地域性があるとする。この場合、情報処理装置1は、例えば、第2の検索条件「4WD」を、第1の検索条件「北海道」に対応する第3の対応検索条件、および第1の検索条件「東北」に対応する第3の対応検索条件として抽出する。
【0092】
情報処理装置1による対応検索条件の抽出方法は、上述した例に限定されない。また、情報処理装置1は、第1の抽出方法、第2の抽出方法、および第3の抽出方法を含む複数の抽出方法のうち検索対象毎に予め設定された1以上の抽出方法を用いて対応検索条件を抽出することができる。
【0093】
検索対象は、例えば、上述した賃貸物件および中古車に限定されず、例えば、各種の家電、各種の食品、カメラ、各種の服、靴、バッグ、各種のアウトドア商品、各種の保険、各種の旅行パック、ホテルの宿泊などであってもよく、その他の対象であってもよい。
【0094】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS2において抽出した第1の検索条件と対応検索条件とに基づいて、主検索条件と検索テーマとを決定する(ステップS3)。例えば、情報処理装置1は、第1の検索条件と第1の対応検索条件とに基づいて、主検索条件と検索テーマとを決定する。
【0095】
また、情報処理装置1は、第1の検索条件と第2の対応検索条件とに基づいて、主検索条件と検索テーマとを決定する。また、情報処理装置1は、第1の検索条件と第3の対応検索条件とに基づいて、主検索条件と検索テーマとを決定する。
【0096】
情報処理装置1は、第1の検索条件および対応検索条件のうちの一方を主検索条件とし、第1の検索条件および対応検索条件のうちの他方を検索テーマとして決定する。検索テーマは、主検索条件に対して付加的に用いられる検索条件である。
【0097】
これにより、情報処理装置1は、例えば、検索条件として対応検索条件が特定される検索クエリに対して、第1の検索条件を含む検索条件を検索テーマとしたり、検索条件として第1の検索条件が特定される検索クエリに対して、対応検索条件を含む検索条件を検索テーマとしたりすることができる。
【0098】
例えば、第1の検索条件が「ペット可」であり、対応検索条件が「3LDK」、「1Kでない」、および「専有面積25m以上」であるとする。この場合、情報処理装置1は、検索条件として「3LDK」または「1Kでない&専有面積25m以上」が特定される検索クエリに対して、「ペット可」を含む検索条件を検索テーマとすることができる。
【0099】
また、情報処理装置1は、検索条件として「ペット可」が特定される検索クエリに対して、「3LDK」または「1Kでない&専有面積25m以上」を含む検索条件を検索テーマとすることができる。
【0100】
また、第1の検索条件が「駐車場」または「駐車場付き物件」であり、対応検索条件が「駅から徒歩分」、「専有面積下限」、および「東京都」であるとする。この場合、情報処理装置1は、検索条件として「『駅から徒歩分』が大きい&『東京都』以外」が特定される検索クエリに対して、「駐車場付き物件」を含む検索条件を検索テーマとすることができる。
【0101】
また、情報処理装置1は、検索条件として「駐車場」または「駐車場付き物件」が特定される検索クエリに対して、「『駅から徒歩分』が大きい&『東京都』以外」を含む検索条件を検索テーマとすることができる。
【0102】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS3において決定した主検索条件の情報と検索テーマの情報とを含む情報を検索テーマ関連情報として検索テーマ毎または主検索条件毎に内部の記憶部に記憶する(ステップS4)。
【0103】
つづいて、図1の(b)を参照して、検索クエリを受け付けてから検索結果コンテンツを提供するまでの処理、および検索テーマ情報の並ぶ順を更新する処理などを説明する。図1の(b)に示すように、情報処理装置1は、利用者Uの端末装置2から送信される検索クエリを受け付ける(ステップS5)。検索クエリには、例えば、利用者Uによって入力または選択された1以上の検索条件の情報が含まれている。
【0104】
情報処理装置1は、ステップS4において記憶した検索テーマ関連情報に基づいて、ステップS5で受け付けた検索クエリで特定される検索条件に対応する主検索条件があるか否かを判定する(ステップS6)。
【0105】
ステップS5で受け付けた検索クエリで特定される検索条件は、例えば、ステップS5で受け付けた検索クエリに含まれる検索条件、またはステップS5で受け付けた検索クエリを送信した利用者Uの属性に対応する検索条件である。利用者Uの属性に対応する検索条件は、利用者Uの属性または利用者Uの属性に関連する情報である。
【0106】
例えば、情報処理装置1は、ステップS5で受け付けた検索クエリに含まれる検索条件が「3LDK」である場合、検索クエリで特定される検索条件は、「3LDK」を含む。また、情報処理装置1は、ステップS5で受け付けた検索クエリを送信した利用者Uの属性が居住地域またはアクセス地域としての「北海道」である場合、検索クエリで特定される検索条件は、「北海道」を含む。
【0107】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS4において記憶した検索テーマ関連情報に基づいて、ステップS6で判定した主検索条件に対応する検索テーマを抽出する(ステップS7)。
【0108】
例えば、「3LDK」または「1Kでない&専有面積25m以上」が主検索条件であり、かかる主検索条件に対応する検索テーマが「ペット可」であるとする。この場合、情報処理装置1は、ステップS6で判定した主検索条件が「3LDK」または「1Kでない&専有面積25m以上」であれば、検索テーマとして「ペット可」を抽出する。
【0109】
また、「駅から徒歩分が大きい」および「東京都以外」が主検索条件であり、かかる主検索条件に対応する検索テーマが「駐車場付き物件」であるとする。この場合、情報処理装置1は、ステップS6で判定した主検索条件が「駅から徒歩分が大きい」および「東京都以外」であれば、検索テーマとして「駐車場付き物件」を抽出する。
【0110】
情報処理装置1は、例えば、ステップS5で受け付けた検索クエリで特定される検索条件に対応する主検索条件が複数ある場合、主検索条件の各々に対応する検索テーマを抽出する。
【0111】
また、情報処理装置1は、ステップS5で受け付けた検索クエリで特定される検索条件に対応する主検索条件が複数ある場合、これら複数の主検索条件の中から予め定められた規則に基づいてまたはランダムに1以上の主検索条件を抽出することができる。この場合、情報処理装置1は、複数の主検索条件の中から抽出した1以上の主検索条件の各々に対応する検索テーマを抽出する。
【0112】
予め定められた規則は、例えば、利用者Uの属性情報毎に異なる規則としたり、主検索条件毎に異なる規則としたり、端末装置2のOS(Operating System)種別毎に異なる規則としたり、検索対象毎に異なる規則としたりすることができる。OS種別には、例えば、PC用のOS、スマートフォン用のOS、およびタブレット用のOSなどがある。
【0113】
予め定められた規則は、例えば、複数の主検索条件の中から抽出する主検索条件の数および種類などである。主検索条件の種類は、例えば、検索クエリに含まれる検索条件であるという第1の種類、検索クエリを送信した利用者Uの属性であるという第2の種類などであるが、かかる例に限定されない。
【0114】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS6において検索クエリで特定される検索条件に対応すると判定した主検索条件と、かかる主検索条件に対応する検索テーマとしてステップS7で抽出した検索テーマとを用いて、検索を行う(ステップS8)。
【0115】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS8による1以上の検索の結果である1以上の検索テーマ情報を含むコンテンツである検索結果コンテンツを利用者Uの端末装置2に送信することで、検索結果コンテンツを利用者Uに提供する(ステップS9)。
【0116】
検索結果コンテンツに複数の検索テーマ情報が含まれる場合、検索結果コンテンツにおいて、これら複数の検索テーマ情報は並べて配置される。例えば、検索結果コンテンツの一部が端末装置2に表示されスクロール操作によって端末装置2に表示される検索結果コンテンツの領域が変化する場合、複数の検索テーマ情報は、スクロール方向に並べて配置される。
【0117】
ここで、「3LDK」が主検索条件であり、かかる主検索条件に対応する検索テーマが「ペット可」と「新築」であるとする。この場合、情報処理装置1は、検索クエリで特定される検索条件が「3LDK」であれば、「3LDK」と「ペット可」とを検索条件として含む検索処理、および「3LDK」と「新築」とを検索条件として含む検索処理を行う。
【0118】
そして、情報処理装置1は、図1の(b)に示すように、「3LDK」と「ペット可」とを検索条件とする検索の結果である検索テーマ情報、および「3LDK」と「新築」とを検索条件とする検索の結果である検索テーマ情報を含むコンテンツである検索結果コンテンツを利用者Uの端末装置2に送信することで、検索結果コンテンツを利用者Uに提供する。
【0119】
利用者Uに提供される検索結果コンテンツに含まれる各検索テーマ情報には、検索された複数の取引対象の情報が含まれており、利用者Uは、端末装置2を操作することによって、複数の取引対象の情報の中から所望する取引対象の情報を選択することができる。
【0120】
利用者Uが複数の取引対象の情報の中から取引対象の情報を選択した場合、端末装置2から利用者Uが選択した取引対象である選択取引対象の情報に対応するコンテンツを要求するためのクエリが情報処理装置1に対して送信される。
【0121】
情報処理装置1は、選択取引対象の情報に対応するコンテンツを要求するためのクエリを端末装置2から受信した場合、選択取引対象の情報に対応するコンテンツを端末装置2に送信することで、選択取引対象の情報に対応するコンテンツを利用者Uに提供する。選択取引対象の情報に対応するコンテンツは、例えば、選択取引対象のランディングページ(例えば、選択取引対象の詳細情報および選択取引対象を購入するためGUI(Graphical User Interface)などを含むページ)である。
【0122】
なお、情報処理装置1は、ステップS8の処理において、主検索条件と検索テーマとを用いた検索に代えてまたは加えて、検索テーマを用いずに検索クエリに含まれる検索条件を用いた検索を行うこともできる。
【0123】
この場合、情報処理装置1は、ステップS9において、検索テーマを用いずに検索クエリに含まれる検索条件を用いた検索の結果を含むコンテンツを検索結果コンテンツとして利用者Uに提供する。
【0124】
また、情報処理装置1は、主検索条件と検索テーマとを用いた検索の結果を検索結果コンテンツに含めない場合、ステップS7において抽出した1以上の検索テーマの各々の情報を検索テーマ情報として検索結果コンテンツに含めることができる。かかる検索テーマ情報には、主検索条件と検索テーマとを検索条件として含む検索クエリを利用者Uの操作に応じて端末装置2から送信するための情報が含まれる。
【0125】
利用者Uは、検索結果コンテンツに含まれる検索テーマ情報を選択することで、端末装置2から、選択した検索テーマ情報に対応する主検索条件と検索テーマとを含む検索クエリを端末装置2から情報処理装置1に送信させることができる。情報処理装置1は、主検索条件と検索テーマとを検索条件として含む検索クエリを端末装置2から受信した場合、主検索条件と検索テーマとを検索条件とする検索を行い、かかる検索結果を含むコンテンツを端末装置2に送信する。これにより、利用者Uは、所望の検索テーマに関する検索の結果を確認することができる。
【0126】
情報処理装置1は、複数の検索テーマ情報の各々の評価値を取得する(ステップS10)。例えば、情報処理装置1は、複数の検索テーマ情報の各々の評価値を外部の情報処理装置から取得したり、複数の検索テーマ情報の各々の評価値を算出することで、複数の検索テーマ情報の各々の評価値を取得したりすることができる。
【0127】
検索テーマ情報の評価値は、例えば、検索テーマを用いた検索の結果に対するクリック率であり、検索テーマ情報に含まれる取引対象の情報に対する利用者Uのクリック率である。かかるクリック率は、例えば、CTR(Click Through Rate)である。
【0128】
また、検索テーマ情報の評価値は、検索テーマを用いた検索の結果に情報が含まれる取引対象のコンバージョン率であってもよい。かかるコンバージョン率は、例えば、CVR(Conversion Rate)である。なお、検索テーマ情報の評価値は、上述した例に限定されず、例えば、利用者Uによって入力される評価値の平均値などであってもよい。
【0129】
つづいて、情報処理装置1は、複数の検索テーマ情報の各々の並び順位に応じた補正値に基づいて、複数の検索テーマ情報の各々の評価値を補正する(ステップS11)。例えば、検索結果コンテンツにおいて複数の検索テーマ情報がスクロール方向である上下方向に並べて配置されている場合、検索テーマ情報の並び順位は、検索結果コンテンツにおいて最上方の位置が最も並び順位が高く下方に向かうにつれて並び順位が低くなる。
【0130】
この場合、並び順位に応じた補正値は、例えば、並び順位が低くなるほど大きな値である。例えば、並び順位に応じた補正値は、並び順位が1つ低くなるたびに大きな値に設定されたり、並び順位が2以上の数だけ低くなるたびに大きな値に設定されたりする。
【0131】
また、ファーストビューで端末装置2に表示されない検索テーマ情報の並び順位に応じた補正値を、ファーストビューで端末装置2に表示される検索テーマ情報の並び順位に応じた補正値よりも大きな値に設定されてもよい。ファーストビューとは、検索結果コンテンツのうち利用者Uによるスクロール操作なしに端末装置2に最初に表示される領域であることを意味する。
【0132】
この場合、ファーストビューで端末装置2に表示される複数の検索テーマ情報の各々並び順位に応じた補正値は、互いに同じであってもよく、並び順位が低くなるほど大きな値であってもよい。また、ファーストビューで端末装置2に表示されない複数の検索テーマ情報の各々並び順位に応じた補正値は、互いに同じであってもよく、並び順位が低くなるほど大きな値であってもよい。
【0133】
また、情報処理装置1は、検索テーマが第1の対応検索条件または第1の対応検索条件に対応する第1の検索条件を用いて得られる場合、例えば、並び順位に応じた補正値に代えてまたは加えて、上述した重要度が高いほど補正値を小さい値にすることもできる。また、情報処理装置1は、並び順位と重要度との組み合わせに応じた補正値を用いて、検索テーマ情報の補正値を補正することもできる。
【0134】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS11における評価値の補正結果に基づいて、検索結果コンテンツにおける複数の検索テーマ情報の各々の並び順位を更新する(ステップS12)。
【0135】
例えば、情報処理装置1は、ステップS12において、補正後の評価値が高い順に高い並び順位を、更新後の複数の検索テーマ情報の各々の並び順位とすることができる。また、情報処理装置1は、1回の更新処理において、各並び順位の変動をn位以内に制限することもできる。nは、例えば、2以上の整数である。情報処理装置1は、1回の更新処理において、例えば、並び順位が5位である検索テーマ情報は、5-n位から5+n位までの範囲内で並び順位が更新される。
【0136】
また、情報処理装置1は、ファーストビューで端末装置2に表示されない検索テーマ情報の並び順位だけを更新したり、ファーストビューで端末装置2に表示される検索テーマ情報の並び順位だけを更新したりすることもできる。
【0137】
このように、情報処理装置1は、第1の検索条件と複数の第2の検索条件の各々との関係性を判定し、かかる関係性の高さに基づいて、複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を第1の検索条件と共に検索に用いる対応検索条件として抽出する。これにより、情報処理装置1は、抽出した対応検索条件を用いて、例えば、上述した検索テーマ情報などを利用者Uに提供でき、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができる。
【0138】
また、情報処理装置1は、互いに選択肢として用いられる複数の第1の検索条件以外の複数の第2の検索条件に基づいて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類し、複数の第2の検索条件の中から上記分類に寄与する1以上の第2の検索条件を第1の検索条件と共に検索に用いる対応検索条件として抽出する。これにより、情報処理装置1は、抽出した対応検索条件を用いて、例えば、上述した検索テーマ情報などを利用者Uに提供でき、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができる。
【0139】
また、情報処理装置1は、地理的な複数の第1の検索条件に基づいて、第1の検索条件以外の複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定し、かかる地域性に基づいて、複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を第1の検索条件と共に検索に用いる対応検索条件として抽出する。これにより、情報処理装置1は、抽出した対応検索条件を用いて、例えば、上述した検索テーマ情報などを利用者Uに提供でき、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができる。
【0140】
また、情報処理装置1は、利用者Uに提供されるコンテンツにおいて並べて表示される複数の検索テーマ情報の各々に対する評価値を取得し、複数の検索テーマ情報の各々の並び順位に応じた補正値に基づいて、複数の検索テーマ情報の各々の評価値を補正する。そして、情報処理装置1は、複数の検索テーマ情報の各々の評価値の補正結果に基づいて、コンテンツにおける複数の検索テーマ情報の各々の並び順位を更新する。これにより、情報処理装置1は、複数の検索テーマ情報の各々の並び順位を適切に更新することができ、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができる。
【0141】
以下、このような処理を行う情報処理装置1および端末装置2を含む情報処理システムの構成などについて、詳細に説明する。
【0142】
〔2.情報処理システムの構成〕
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2とを含む。
【0143】
複数の端末装置2は、互いに異なる利用者Uによって用いられる。端末装置2は、例えば、ノートPC、スマートフォン、タブレットPC、またはウェアラブルデバイスなどである。ウェアラブルデバイスは、例えば、スマートグラス、またはスマートウォッチなどであるが、かかる例に限定されない。
【0144】
情報処理装置1および複数の端末装置2の各々は、ネットワークNを介して、有線または無線により互いに通信可能に接続される。なお、図2に示す情報処理システム100には、情報処理装置1などが複数含まれてもよい。
【0145】
ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)およびLTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)などの移動体通信網などを含む。
【0146】
端末装置2は、移動体通信網、Bluetooth(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)などの近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置1と通信することができる。
【0147】
〔3.情報処理装置1の構成〕
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成の一例を示す図である。図3に示すように、情報処理装置1は、通信部10と、記憶部11と、処理部12とを有する。
【0148】
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。そして、通信部10は、ネットワークNと有線または無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部10は、端末装置2との間でネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0149】
〔3.2.記憶部11〕
記憶部11は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部11は、利用者情報記憶部20と、検索ログ情報記憶部21と、検索テーマ関連情報記憶部22とを有する。
【0150】
〔3.2.1.利用者情報記憶部20〕
利用者情報記憶部20は、利用者Uに関する各種の情報を記憶する。図4は、実施形態に係る利用者情報記憶部20に記憶される利用者情報テーブルの一例を示す図である。
【0151】
図4に示す例では、利用者情報記憶部20に記憶される利用者情報テーブルは、「利用者ID(Identifier)」、「属性情報」、「位置情報」、および「設定情報」といった項目の情報を含む。
【0152】
「利用者ID」は、利用者Uを識別する識別子であり、利用者U毎に付される情報である。「属性情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの属性を示す属性情報である。利用者Uの属性は、例えば、デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年齢、性別、職業、居住地、年収、家族構成などの複数の属性項目を含む。
【0153】
サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などに関する複数の属性項目を含む。例えば、サイコグラフィック属性における複数の属性項目の各々は、車、服、旅行、ゲーム、キャンプ、バイク、電車、家電、またはパソコンなどといった利用者Uの興味関心を有する対象である。
【0154】
「位置情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの現在位置を示す位置情報を含む。位置情報は、例えば、端末装置2から送信される検索クエリの送信元IP(Internet Protocol)アドレスによって特定される情報であり、処理部12によって検出または取得され利用者情報記憶部20に記憶される。
【0155】
また、位置情報は、例えば、端末装置2によって検出され端末装置2から送信される検出情報に含まれる情報であってもよく、この場合、位置情報は、処理部12によって端末装置2から取得され利用者情報記憶部20に記憶される。なお、位置情報は、利用者Uの属性情報として、上述した「属性情報」に含まれる情報であってもよい。
【0156】
「設定情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの設定情報である。なお、利用者情報記憶部20に記憶される情報は、上述した情報に限定されず、利用者Uに関する種々の情報を含んでいてもよい。
【0157】
〔3.2.2.検索ログ情報記憶部21〕
検索ログ情報記憶部21は、過去の検索クエリの情報を記憶する。図5は、実施形態に係る検索ログ情報記憶部21に記憶される検索ログ情報テーブルの一例を示す図である。
【0158】
図5に示す例では、検索ログ情報記憶部21に記憶される検索ログ情報テーブルは、「検索クエリID」、「検索条件情報」および「利用者ID」といった項目の情報を含む。「検索クエリID」は、情報処理装置1によって受信された検索クエリを識別する識別子であり、検索クエリ毎に付される情報である。
【0159】
「検索条件情報」は、「検索クエリID」に対応する検索クエリに含まれる1以上の検索条件の情報を含む。検索条件の情報は、検索ワードの情報または検索指定条件の情報である。検索ワードの情報は、例えば、検索条件を示す文字列を示す情報を含む。
【0160】
検索指定条件の情報は、検索指定条件の識別情報、または検索指定条件を文字列で示す情報などであるが、検索指定条件を情報処理装置1で特定することができる情報であれば、これらの情報に限定されない。
【0161】
「利用者ID」は、「検索クエリID」に対応する検索クエリを送信した端末装置2の利用者Uの利用者IDであり、利用者情報記憶部20に記憶される利用者IDと同じである。なお、利用者情報テーブルには、「利用者ID」に代えてまたは加えて、「検索クエリID」に対応する検索クエリを送信した端末装置2の利用者Uの属性を示す情報が含まれてもよい。
【0162】
〔3.2.3.検索テーマ関連情報記憶部22〕
検索テーマ関連情報記憶部22は、過去の検索クエリの情報を記憶する。図6は、実施形態に係る検索テーマ関連情報記憶部22に記憶される検索テーマ関連情報テーブルの一例を示す図である。
【0163】
図6に示す例では、検索テーマ関連情報記憶部22に記憶される検索テーマ関連情報テーブルは、「検索テーマID」、「主検索条件」、「検索テーマ」、および「評価値」といった項目の情報を含む。「検索テーマID」は、検索テーマを識別する識別子であり、検索テーマ毎に付される情報である。
【0164】
「主検索条件」は、「検索テーマID」に対応する主検索条件の情報を含む。「検索テーマ」は、「検索テーマID」に対応する検索テーマであって処理部12によって抽出された検索テーマの情報を含む。検索テーマは、例えば、取引対象を検索するために用いられるが、かかる例に限定されない。例えば、検索テーマは、ニュースなどの記事、動画コンテンツ、または音楽コンテンツなどを検索するために用いられてもよく、その他の対象を検索するために用いられてもよい。
【0165】
「評価値」は、「検索テーマID」に対応する検索テーマの検索テーマ情報の評価値を示す情報である。「検索テーマID」に対応する検索テーマの検索テーマ情報は、例えば、「検索テーマID」に対応する検索テーマを用いた検索の結果、または「検索テーマID」に対応する検索テーマの情報である。検索テーマの情報は、例えば、検索テーマを文字列で示す情報と、主検索条件と検索テーマとを検索条件として含む検索クエリを利用者Uの操作に応じて端末装置2から送信するための情報とが含まれる。
【0166】
検索テーマ情報の評価値は、例えば、検索テーマを用いた検索の結果に対するクリック率であり、検索テーマ情報に含まれる取引対象の情報に対する利用者Uのクリック率である。かかるクリック率は、例えば、CTRである。
【0167】
また、検索テーマ情報の評価値は、検索テーマを用いた検索の結果に情報が含まれる取引対象のコンバージョン率であってもよい。かかるコンバージョン率は、例えば、CVRである。なお、検索テーマ情報の評価値は、上述した例に限定されず、例えば、利用者Uによって入力される評価値の平均値などであってもよい。
【0168】
また、検索テーマ情報の評価値は、検索テーマ情報が検索テーマの情報である場合、検索テーマ情報に対する利用者Uのクリック率(例えば、CTR)であってもよく、検索テーマ情報に対するクリックで示される検索テーマを用いた検索の結果情報に含まれる取引対象のコンバージョン率(例えば、CVR)であってもよい。
【0169】
〔3.3.処理部12〕
処理部12は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などによって、端末装置2内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0170】
処理部12は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。
【0171】
図3に示すように、処理部12は、取得部30と、受付部31と、選定部32と、補正部33と、更新部34と、提供部35とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部12の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0172】
〔3.3.1.取得部30〕
取得部30は、外部の情報処理装置や端末装置2などから通信部10を介して種々の情報を取得し、取得した情報を記憶部11に記憶させる。
【0173】
例えば、取得部30は、外部の情報処理装置または端末装置2などから通信部10を介して利用者Uの情報である利用者情報を取得し、取得した利用者情報を利用者情報記憶部20の利用者情報テーブルに追加する。
【0174】
また、取得部30は、記憶部11から各種の情報を取得する。例えば、取得部30は、利用者Uの情報である利用者情報を利用者情報記憶部20などから取得する。取得部30によって取得される利用者情報は、例えば、上述した属性情報、位置情報、および設定情報のうちの少なくとも1つ以上の情報の一部または全部を含む。
【0175】
また、取得部30は、過去の複数の検索クエリの情報を含む検索クエリ履歴情報を記憶部11から取得する。各検索クエリの情報は、複数の検索条件の情報を含む。検索クエリに情報が含まれる検索条件は、例えば、検索クエリに含まれる検索条件および検索クエリを端末装置2から送信した利用者Uの属性のうちのいずれかである。検索クエリに情報が含まれる検索条件は、例えば、検索ワードまたは検索指定条件などである。
【0176】
例えば、取得部30は、検索条件情報および利用者IDを検索ログ情報記憶部21などから取得する。検索条件情報は、検索クエリに含まれる検索条件の情報を含む。例えば、取得部30は、検索ログ情報記憶部21から取得した利用者IDに対応する利用者Uの属性の情報を利用者情報記憶部20などから取得する。
【0177】
取得部30は、上述のように取得した検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から、検索テーマの選定に用いる第1の検索条件と第2の検索条件を特定し、特定した第1の検索条件の情報と第2の検索条件の情報とを検索クエリ履歴情報の中から取得する。
【0178】
例えば、上述した第1の抽出方法で用いる第1の検索条件の情報と第2の検索条件の情報との取得方法について説明する。取得部30は、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から2以上の検索条件の各々を第1の検索条件として特定する。
【0179】
第1の検索条件は、例えば、2値で区別し得る検索条件である。例えば、第1の検索条件は、賃貸物件の検索では、「ペット可」、「一戸建て」、「新築」などであり、中古車の検索では、「サンルーフ」、「4WD」、「キャンピングカー」などである。
【0180】
なお、2値で区別し得るとは、例えば、検索条件が「ペット可」であれば、「ペット可」をその有無で区別し得ることを意味し、検索条件が「サンルーフ」であれば、サンルーフをその有無で区別し得ることを意味する。
【0181】
また、取得部30は、例えば、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から第1の検索条件以外の検索条件を第2の検索条件として特定する。
【0182】
例えば、第1の検索条件が「ペット可」であるとする。この場合、情報処理装置1は、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から、検索条件「ペット可」以外の1以上の検索条件を第2の検索条件として特定する。また、第1の検索条件が検索クエリを送信した端末装置2の利用者Uの属性「男性、独身、20代」であるとする。この場合、取得部30は、過去の検索クエリに含まれる各検索条件を第2の検索条件として特定する。
【0183】
つづいて、上述した第2の抽出方法で用いる第1の検索条件の情報と第2の検索条件の情報との取得方法について説明する。取得部30は、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から互いに選択肢として用いられる複数の第1の検索条件の各々を第1の検索条件の種類毎に特定する。
【0184】
第2の抽出方法における第1の検索条件の種類は、上述したように、例えば、賃貸物件の検索では、地域に関する検索条件、賃貸価格帯に関する検索条件、間取りに関する検索条件などであり、中古車の検索では、地域に関する検索条件、メーカに関する検索条件、販売価格帯に関する検索条件などであるが、かかる例に限定されない。
【0185】
例えば、取得部30は、地域に関する複数の第1の検索条件として、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から、例えば、東京都、神奈川県、京都府、大阪府、・・・などを特定する。
【0186】
また、取得部30は、賃貸価格帯に関する複数の第1の検索条件として、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から、例えば、賃貸価格が5万未満、賃貸価格が5万以上且つ10万未満、賃貸価格が10万以上且つ15万未満、・・・などを特定する。
【0187】
また、取得部30は、間取りに関する複数の第1の条件として、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から、例えば、1K、1DK、1LDK、2K、2LDK、・・・などを特定する。
【0188】
また、取得部30は、メーカに関する複数の第1の条件として、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から、メーカA、メーカB、メーカC、メーカD、・・・などを特定する。
【0189】
また、取得部30は、販売価格帯に関する複数の第1の条件として、例えば、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から、販売価格が50万以内、販売価格が50万以上且つ100万以内、販売価格が100万以上且つ150万以内、・・・などを特定する。
【0190】
また、取得部30は、上述のように特定した検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から第1の検索条件以外の検索条件を第2の検索条件として第1の検索条件の種類毎に特定する。
【0191】
例えば、第1の検索条件が地域に関する検索条件であるとする。この場合、取得部30は、過去の検索クエリから、過去の検索クエリに含まれる検索条件のうち地域に関する検索条件以外の検索条件を第2の検索条件として特定したり、地域に関する検索条件を属性として有する利用者Uによる過去の検索クエリに含まれる各検索条件を第2の検索条件として特定したりする。
【0192】
つづいて、上述した第3の抽出方法で用いる第1の検索条件の情報と第2の検索条件の情報との取得方法について説明する。取得部30は、検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から地理的な複数の第1の検索条件を特定する。
【0193】
地理的な第1の検索条件は、八地方区分、都道府県、および市区町村などの行政区切りで規定される検索条件である。地理的な複数の第1の検索条件は、八地方区分であれば、北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、および九州などといった複数の検索条件である。
【0194】
また、地理的な複数の第1の検索条件は、都道府県であれば、東京都、神奈川県、京都府、大阪府、福岡県、および北海道などといった複数の検索条件である。なお、地理的な第1の検索条件は、行政区切りで規定される検索条件に限定されず、行政区切り以外の任意の区切りで規定される検索条件であってもよい。
【0195】
つづいて、取得部30は、上述のように特定した検索クエリ履歴情報に含まれる複数の検索条件の中から第1の検索条件以外の検索条件を第2の検索条件として特定する。
【0196】
例えば、取得部30は、過去の検索クエリに含まれる複数の検索条件のうち地理的な検索条件以外の検索条件を第2の検索条件として特定したり、地理的な属性を有する利用者Uによる過去の検索クエリに含まれる各検索条件を第2の検索条件として特定したりする。
【0197】
なお、第1の検索条件および第2の検索条件の各々特定は、取得部30に代えて、選定部32によって行われてもよい。例えば、判定部40や分類部41は、取得部30に代えて、第1の検索条件および第2の検索条件の各々を特定することができる。また、第1の検索条件および第2の検索条件の各々特定は、作業者が不図示の端末装置を操作することによって手動で行うこともできる。
【0198】
取得部30は、例えば、検索テーマに関する情報である検索テーマ関連情報を検索テーマ関連情報記憶部22などから取得する。取得部30によって検索テーマ関連情報記憶部22から取得される検索テーマ関連情報は、例えば、主検索条件の情報、検索テーマの情報、および検索テーマ情報の評価値のうちの少なくとも1つを含む。評価値は、上述したように、例えば、検索テーマ情報に対するクリック率である。
【0199】
例えば、取得部30は、利用者Uに提供されるコンテンツ(例えば、上述した検索結果コンテンツ)において並べて表示される複数の検索テーマ情報の各々に対する評価値を取得する。複数の検索テーマ情報の各々は、複数の検索テーマのうち対応する検索テーマを用いた検索の結果または検索テーマの情報を含む。
【0200】
〔3.3.2.受付部31〕
受付部31は、外部の情報処理装置や端末装置2などから通信部10を介して種々の要求や情報を受け付ける。
【0201】
例えば、受付部31は、検索クエリを端末装置2から受け付ける。かかる検索クエリのデータ領域には、例えば、1以上の検索条件の情報(例えば、第1の検索条件、第2の検索条件など)が含まれており、また、かかる検索クエリのヘッダ領域には、例えば、検索クエリを送信した端末装置2の利用者Uを特定するための情報が含まれている。利用者Uを特定するための情報は、例えば、利用者Uのアカウント、ブラウザクッキー(Cookie)、または端末装置2のIPアドレスなどであるが、かかる例に限定されない。
【0202】
受付部31は、例えば、利用者Uを特定するための情報に基づいて、検索クエリを送信した端末装置2の利用者Uの利用者IDを特定する。取得部30は、受付部31によって特定された利用者IDと記憶部11によって記憶される利用者情報とに基づいて、検索クエリを送信した端末装置2の利用者Uの属性などを判定する。なお、利用者IDは、利用者Uのアカウントと同じであってもよい。
【0203】
受付部31は、例えば、上述した第1の検索条件または対応検索条件を含む検索クエリを端末装置から受け付けたり、上述した第1の検索条件または対応検索条件に対応する属性を有する利用者Uの端末装置2からの検索クエリを受け付けたりする。
【0204】
受付部31は、利用者Uが選択した取引対象である選択取引対象の情報に対応するコンテンツを要求するためのクエリを端末装置2から受け付ける。また、受付部31は、利用者Uが選択した検索テーマ情報に対応する主検索条件と検索テーマとを検索条件として含む検索クエリを端末装置2から受け付ける。
【0205】
また、受付部31は、例えば、利用者Uからの設定要求を受け付ける。設定要求には、検索に関する情報である設定情報が含まれており、受付部31は、利用者Uからの設定要求を受け付けると、設定要求に含まれる設定情報を利用者情報記憶部20の利用者情報テーブルに追加する。
【0206】
〔3.3.3.選定部32〕
選定部32は、取得部30によって取得された検索クエリ履歴情報に基づいて、主検索条件と検索テーマとを決定することによって、主検索条件と検索テーマとを選定する。そして、選定部32は、選定した主検索条件および検索テーマの各々の情報を含む情報を検索テーマ関連情報として検索テーマ毎または主検索条件毎に検索テーマ関連情報記憶部22に記憶される検索テーマ関連情報テーブルに追加する。
【0207】
選定部32は、上述した第1の抽出方法、第2の抽出方法、および第3の抽出方法を含む複数の抽出方法を用いて、主検索条件と検索テーマとを選定することができる。以下、選定部32における主検索条件と検索テーマとの選定方法を具体的に説明する。
【0208】
図7は、実施形態に係る情報処理装置1の選定部32の構成の一例を示す図である。図7に示すように、選定部32は、判定部40と、分類部41と、抽出部42と、決定部43とを備える。以下、判定部40、分類部41、抽出部42、および決定部43の各々について説明する。
【0209】
〔3.3.3.1.判定部40〕
判定部40は、第1の検索条件と複数の第2の検索条件の各々との関係性を判定したり、複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定したりする。
【0210】
図8は、実施形態に係る情報処理装置1の判定部40の構成の一例を示す図である。図8に示すように判定部40は、第1の判定部50と、第2の判定部51とを備える。以下、第1の判定部50および第2の判定部51の各々について説明する。
【0211】
〔3.3.3.1.1.第1の判定部50〕
第1の判定部50は、第1の検索条件と複数の第2の検索条件の各々との関係性を判定する。例えば、第1の判定部50は、取得部30によって取得された検索クエリ履歴情報に基づいて、第1の検索条件と複数の第2の検索条件の各々との関係性を第1の検索条件毎に判定する。
【0212】
第1の検索条件と第2の検索条件との関係性は、例えば、検索において組み合わせて用いられるといった観点での関係性であり、第1の検索条件と第2の検索条件とが組み合わせて用いられる頻度(割合)が高いほど関係性が高くなる。
【0213】
第1の判定部50は、図8に示すように、分類対象とするモデルを生成する生成処理部55と、生成処理部55によって生成されたモデルを用いて第1の検索条件と複数の第2の検索条件の各々との関係性を算出により判定する算出処理部56とを備える。以下、生成処理部55および算出処理部56の各々についてさらに詳細に説明する。
【0214】
〔3.3.3.1.1.1.生成処理部55〕
生成処理部55は、取得部30によって取得された検索クエリ履歴情報に基づいて、複数の第2の検索条件の各々の情報を特徴量とし、第1の検索条件を分類対象とするモデルを生成する。
【0215】
例えば、生成処理部55は、取得部30によって取得された検索クエリ履歴情報に基づいて、複数の第2の検索条件の各々の情報を特徴量として第1の検索条件を分類対象とするモデルを第1の検索条件毎に機械学習によって生成する。
【0216】
生成処理部55は、例えば、第1の検索条件の有無を示す情報をラベルとし、複数の第2の検索条件の各々の有無を示す情報を特徴量とするデータを過去の検索クエリ毎に生成することで、これらのデータを含む学習用データを生成する処理を第1の検索条件毎に行う。
【0217】
そして、生成処理部55は、第1の検索条件毎の学習用データを用いて、第1の検索条件毎に機械学習によってモデルを生成する。学習用データにおいて、第1の検索条件が有ることを示す情報は、例えば、ラベルの値が1であり、第1の検索条件が無いことを示す情報は、例えば、ラベルの値が0である。
【0218】
モデルは、例えば、2値分類器であり、例えば、複数の第2の検索条件の各々の有無を示す情報を入力とし、第1の検索条件に関するスコアを出力とするモデルである。第1の検索条件に関するスコアは、例えば、0~1の範囲である。
【0219】
モデルは、例えば、決定木、回帰モデル、ニューラルネットワークなどであるが、かかる例に限定されない。決定木には、例えば、XGBoost、LightGBM、CatBoostなどのGBDTがあるが、かかる例に限定されない。
【0220】
〔3.3.3.1.1.2.算出処理部56〕
算出処理部56は、生成処理部55によって生成されたモデルにおける複数の特徴量の各々の重要度を複数の第2の検索条件の各々の関係性として第1の検索条件毎(モデル毎)に算出する。
【0221】
例えば、算出処理部56は、生成処理部55によって生成されたモデルにおける複数の特徴量の各々の重要度を第1の検索条件と複数の第2の検索条件の各々との関係性として算出する処理を第1の検索条件毎に行う。
【0222】
例えば、算出処理部56は、生成処理部55によって生成されたモデルがGBDTである場合、特徴量の重要度(feature importance)は、スプリット(例えば、分割の回数)またはゲイン(例えば、分割したときの誤差の減少量)などを用いて規定される。なお、特徴量の重要度は、上述した例にされず、種々の公知の技術を用いて算出することができる。
【0223】
図9は、実施形態に係る情報処理装置1の第1の判定部50における算出処理部56によって算出されたモデルにおける複数の特徴量の各々の重要度の一例を示す図である。図9に示す例では、第1の検索条件が「駐車場」ある場合のモデルの特徴量として扱われる第2の検索条件のモデルにおける重要度が示されている。
【0224】
図9に示す例では、「賃料上限」が最も重要度が高く、「専有面積下限」、「駅から徒歩分」、「ペット相談」、「バストイレ別」、「東京都」、「エアコン」、「2階以上」、「築年数」、「洗濯機置き場」の順に重要度が低くなっている。
【0225】
図10は、実施形態に係る情報処理装置1の第1の判定部50における算出処理部56によって算出されたモデルにおける複数の特徴量の各々の重要度の他の例を示す図である。図10に示す例では、第1の検索条件が「ペット可」ある場合のモデルの特徴量として扱われる第2の検索条件のモデルにおける重要度が示されている。
【0226】
図10に示す例では、「賃料上限」が最も重要度が高く、「駐車場」、「駅から徒歩分」、「専有面積下限」、「築年数」、「3LDK」、「1K」、「賃料下限」、「一戸建て」、「バストイレ別」の順に重要度が低くなっている。
【0227】
〔3.3.3.1.2.第2の判定部51〕
第2の判定部51は、地理的な複数の第1の検索条件に基づいて、第1の検索条件以外の複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定する。第2の判定部51は、例えば、取得部30によって取得された検索クエリ履歴情報に基づいて、複数の第2の検索条件の各々の地域性を第1の検索条件の種類毎に判定する。
【0228】
例えば、第2の判定部51は、複数の第1の検索条件で示される複数の地域のうち一部の地域を第1の検索条件として共に検索に用いられる頻度(割合)が残りの地域での頻度(割合)よりも高い第2の検索条件の場合、一部の地域に地域性があると判定する。
【0229】
第2の判定部51は、例えば、中古車の検索において、第2の検索条件が「4WD」であり、第1の検索条件として「北海道」および「東北」が他の地方よりも第2の検索条件「4WD」と共に用いられる頻度(割合)が高い場合、第2の検索条件「4WD」は、「北海道」および「東北」に地域性があると判定する。
【0230】
第2の判定部51は、第1の検索条件と共に検索に用いられる頻度(割合)である対応検索頻度(対応検索割合)に基づく第2の検索条件の地域性、上述のように地域間における対応検索頻度(対応検索割合)の高低の直接の比較によって判定することに代えて、空間的自己相関分析によって判定することができる。
【0231】
例えば、第2の判定部51は、地理的な複数の第1の検索条件に基づいて、複数の第2の検索条件の各々についての空間的自己相関分析を行い、かかる空間的自己相関分析の結果に基づいて、複数の第2の検索条件の各々の地域性の検定(判定)を行う。
【0232】
空間的自己相関分析は、例えば、事象の地域的な相互作用を表す空間的自己相関の分析であり、例えば、局所空間統計量を算出することによって行われる。局所空間統計量は、例えば、ローカルな空間的自己相関測度であり、G統計量である。第2の判定部51は、複数の第2の検索条件の各々について複数の第1の検索条件で示される複数の地域の各々の局所空間統計量として、複数の第2の検索条件の各々について複数の地域の各々のG統計量を算出する。第2の判定部51は、G統計量またはG統計量の絶対値が大きい地域ほど地域性が高い地域であると判定する。
【0233】
また、局所空間統計量は、H統計量を含んでいてもよい。この場合は、第2の判定部51は、H統計量とG統計量の絶対値の大小の関係によって、対象を4つの象限に分類し、G統計量の絶対値が大きな2つの象限のうちH統計量が大きな象限を異質性が大きいとして除外することができる。
【0234】
なお、第2の判定部51は、G統計量に代えてまたは加えてG統計量を用いて、複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定することもできる。また、第2の判定部51は、G統計量およびG統計量などに代えてまたは加えて、ローカル・モラン統計量またはローカル・ゲーリー統計量などを用いて、複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定することもできる。
【0235】
第2の判定部51は、図8に示すように、複数の第2の検索条件の各々について複数の地域の各々の局所空間統計量を算出する算出処理部57と、算出処理部57の算出結果に基づいて、複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定する判定処理部58とを備える。以下、算出処理部57および判定処理部58の各々についてさらに詳細に説明する。
【0236】
〔3.3.3.1.2.1.算出処理部57〕
算出処理部57は、取得部30によって取得された検索クエリ履歴情報に基づいて、複数の第2の検索条件の各々について複数の地域の各々の局所空間統計量を第1の検索条件の種類毎に算出する。
【0237】
算出処理部57によって算出される局所空間統計量は、上述したように、例えば、ローカルな空間的自己相関測度であり、G統計量であるが、H統計量とG統計量との組み合わせであってもよく、G統計量およびG統計量などに代えてまたは加えて、ローカル・モラン統計量またはローカル・ゲーリー統計量であってもよい。
【0238】
図11は、実施形態に係る情報処理装置1の算出処理部57によって算出された局所空間統計量の一例を示す図である。図11の(a)では、第2の検索条件「4WD」と共に検索に用いられる地理的な第1の検索条件(都道府県)毎の検索割合(検索頻度)が示され、図11の(b)では、第2の検索条件「4WD」と共に検索に用いられる地理的な第1の検索条件(都道府県)毎の検索割合(検索頻度)における局所空間統計量が示されている。
【0239】
図11の(b)に示す局所空間統計量では、図11の(a)に示す検索割合(検索頻度)そのものの場合に比べて、北海道および東北各県の局所空間統計量が大きく、これらの局所空間統計量と他の都道府県との差が明確になっている。そのため、第2の検索条件「4WD」と共に検索に用いられる地理的な複数の第1の検索条件(都道府県)のうち、北海道および東北各県が、第2の検索条件「4WD」と共に検索に用いられる割合(頻度)が高い地理的な第1の検索条件であることを容易に判定することができる。
【0240】
〔3.3.3.1.2.2.判定処理部58〕
判定処理部58は、算出処理部57によって算出された局所空間統計量に基づいて、複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定する。例えば、判定処理部58は、G統計量またはG統計量の絶対値が大きい地域ほど地域性が高い地域であると判定する。
【0241】
判定処理部58は、例えば、局所空間統計量が閾値以上である地域または局所空間統計量が予め定められた範囲外である地域などを地域性が高い地域として判定する。例えば、図11の(b)に示す例では、第2の検索条件「4WD」が、北海道および東北各県の局所空間統計量が閾値以上であることから、判定処理部58は、第2の検索条件「4WD」は、海道および東北各県に地域性があると判定する。
【0242】
また、判定処理部58は、算出処理部57によって算出された局所空間統計量がH統計量とG統計量とを含む場合、G統計量の絶対値が大きな2つの象限のうちH統計量が大きな象限を異質性が大きいとして除外しつつ、G統計量の絶対値が大きい地域ほど地域性が高い地域であると判定する。
【0243】
また、判定処理部58は、算出処理部57によって算出された局所空間統計量がローカル・モラン統計量またはローカル・ゲーリー統計量である場合、ローカル・モラン統計量またはローカル・ゲーリー統計量に基づいて、複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定することができる。
【0244】
〔3.3.3.2.分類部41〕
分類部41は、互いに選択肢として用いられる複数の第1の検索条件以外の複数の第2の検索条件に基づいて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類する処理を第1の検索条件の種類毎に行う。例えば、分類部41は、取得部30によって取得された検索クエリ履歴情報に基づいて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類する処理を第1の検索条件の種類毎に行う。
【0245】
第1の検索条件の種類は、上述したように、例えば、賃貸物件の検索では、地域に関する検索条件、賃貸価格帯に関する検索条件、間取りに関する検索条件などであり、中古車の検索では、地域に関する検索条件、メーカに関する検索条件、販売価格帯に関する検索条件などであるが、かかる例に限定されない。
【0246】
図12は、実施形態に係る情報処理装置1の分類部41の構成の一例を示す図である。図12に示すように、分類部41は、互いに異なる組み合わせの2つの第1の検索条件を各々判別する複数のモデルを生成する生成処理部60と、複数のモデルの各々の評価指標を算出する算出処理部61と、算出処理部61の算出結果に基づいて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類する分類処理部62とを備える。以下、生成処理部60、算出処理部61、および分類処理部62の各々についてさらに詳細に説明する。
【0247】
〔3.3.3.2.1.生成処理部60〕
生成処理部60は、取得部30によって取得された検索クエリ履歴情報に基づいて、複数の第2の検索条件の各々の情報を特徴量とし、複数の第1の検索条件のうち互いに異なる組み合わせの2つの第1の検索条件を各々判別する複数のモデルを第1の検索条件の種類毎に生成する。
【0248】
生成処理部60によって生成されるモデルは、例えば、2項分類モデルであり、例えば、決定木、ベイジアンネットワーク、サポートベクターマシン、ニューラルネットワークなどであるが、かかる例に限定されない。
【0249】
例えば、生成処理部60は、第1の検索条件が地域に関する検索条件である場合、東京都と神奈川県とを判別するモデル、東京都と京都府とを判別するモデル、東京都と大阪府とを判別するモデル、神奈川県と京都府とを判別するモデル、・・・などを生成する。
【0250】
また、生成処理部60は、第1の検索条件がメーカに関する検索条件である場合、メーカAとメーカBとを判別するモデル、メーカAとメーカCとを判別するモデル、メーカAとメーカDとを判別するモデル、メーカBとメーカCとを判別するモデル、・・・などを生成する。
【0251】
〔3.3.3.2.2.算出処理部61〕
算出処理部61は、生成処理部60によって生成された複数のモデルの各々の評価指標を第1の検索条件の種類毎に算出する。
【0252】
評価指標は、例えば、AUCであり、モデルで判別される2つの第1の検索条件間の非類似度として用いられる。なお、評価指標は、AUCに代えて、例えば、混合行列で得られる指標であってもよい。例えば、評価指標は、正解率、再現率などであってもよい。
【0253】
〔3.3.3.2.3.分類処理部62〕
分類処理部62は、算出処理部61によって算出された複数のモデルの各々の評価指標に基づいて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類する分類処理を第1の検索条件の種類毎に行う。
【0254】
例えば、分類処理部62は、複数のモデルの各々の評価指標を、MDSなどを用いて、第1の検索条件間の類似度または非類似度の強さをマップ上で点と点の距離に置き換えたマップ情報を第1の検索条件の種類毎に生成する。
【0255】
分類処理部62は、MDSなどを用いて生成したマップ情報に基づいて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類する処理を第1の検索条件の種類毎に行う。例えば、分類処理部62は、k-means法によって、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類する。
【0256】
なお、分類処理部62は、例えば、k-means法に代えて、スペクトラルクラスタリング、混合ガウス分布GMM、またはニューラルネットワークを用いて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類することもでき、その他のクラスタリング手法によって、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類することもできる。
【0257】
また、上述した例では、分類部41は、2つの第1の検索条件間を判別するモデルを用いるが、かかる例に限定されない。例えば、分類部41は、2つの第1の検索条件間を判別するモデルに代えて、複数の第1の検索条件を複数の第2の検索条件を用いて複数のクラスタに直接分類するモデルを用いて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類することもできる。
【0258】
この場合、生成処理部60は、複数の第1の検索条件を複数の第2の検索条件を用いて複数のクラスタに直接分類するモデルを生成し、分類処理部62は、生成処理部60によって生成されるモデルを用いて、複数の第1の検索条件を複数のクラスタに分類する。
【0259】
図13は、実施形態に係る情報処理装置1の分類部41における分類処理部62によって複数のクラスタに分類された複数の第1の検索条件の一例を示す図である。図13に示す例では、分類処理部62によって、複数の第1の検索条件が4つのクラスタに分類されていることが示されている。
【0260】
〔3.3.3.3.抽出部42〕
抽出部42は、複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を第1の検索条件と共に検索に用いる対応検索条件として抽出する。対応検索条件は、例えば、上述したように、第1の対応検索条件、第2の対応検索条件、および第3の対応検索条件を含む。
【0261】
図14は、実施形態に係る情報処理装置1の抽出部42の構成の一例を示す図である。図14に示すように、抽出部42は、上述した第1の抽出方法を用いて第1の対応検索条件を抽出する第1の抽出部70と、上述した第2の抽出方法を用いて第2の対応検索条件を抽出する第2の抽出部71と、上述した第3の抽出方法を用いて第3の対応検索条件を抽出する第3の抽出部72とを備える。以下、第1の抽出部70、第2の抽出部71、および第3の抽出部72の各々について詳細に説明する。
【0262】
〔3.3.3.3.1.第1の抽出部70〕
第1の抽出部70は、第1の判定部50によって判定された関係性の高さに基づいて、複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を第1の検索条件と共に検索に用いる第1の対応検索条件として第1の検索条件毎に抽出する。
【0263】
例えば、第1の抽出部70は、複数の第2の検索条件のうち第1の検索条件との関係性の高さが閾値以上である第2の検索条件を第1の対応検索条件として第1の検索条件毎に抽出する。
【0264】
また、第1の抽出部70は、複数の第2の検索条件のうち第1の検索条件との関係性の高い順に予め定められた数の第2の検索条件を第1の対応検索条件として第1の検索条件毎に抽出することもできる。
【0265】
また、第1の抽出部70は、複数の第2の検索条件のうち第1の検索条件との関係性が閾値以上且つ関係性が高い順に予め定められた数の第2の検索条件を第1の対応検索条件として第1の検索条件毎に抽出することもできる。
【0266】
〔3.3.3.3.2.第2の抽出部71〕
第2の抽出部71は、複数の第2の検索条件の中から分類部41による分類に寄与する1以上の第2の検索条件を第1の検索条件と共に検索に用いる第2の対応検索条件として抽出する。第2の抽出部71は、第2の対応検索条件を抽出する処理を第1の検索条件の種類毎に行う。
【0267】
例えば、第2の抽出部71は、複数の第2の検索条件の各々の情報を特徴量とし、上述した複数のクラスタを判別するモデルを生成し、生成したモデルを用いて、クラスタ間を分ける特徴となる第2の検索条件を第2の対応検索条件として抽出する。
【0268】
第2の抽出部71は、複数の第2の検索条件の情報から複数のクラスタを判別するモデルを生成するモデル生成部75と、かかるモデルにおける複数の特徴量の各々の重要度をクラスタ毎に算出する算出処理部76と、第2の対応検索条件をクラスタ毎に抽出する抽出処理部77とを備える。以下、モデル生成部75、算出処理部76、および抽出処理部77の各々についてさらに詳細に説明する。
【0269】
〔3.3.3.3.2.1.モデル生成部75〕
モデル生成部75は、複数の第2の検索条件の各々の情報を特徴量とし、複数のクラスタを判別するモデルを生成する。
【0270】
複数のクラスタを判別するモデルは、例えば、複数の第2の検索条件の各々の情報を特徴量とし、分類対象となるクラスタであるか否かを分類するクラスタ毎のモデルを含む。クラスタ毎のモデルは、例えば、クラスタの数が5である場合、5種類のクラスタの各々のモデルである。5種類のクラスタが例えば、クラスタC1、クラスタC2、クラスタC3、クラスタC4、クラスタC5であるとする。
【0271】
この場合、クラスタC1のモデルは、例えば、クラスタC1であるかそれ以外のクラスタC2~C5であるかを分類するモデルであり、クラスタC2のモデルは、例えば、クラスタC2であるかそれ以外のクラスタC1,C3~C5であるかを分類するモデルである。
【0272】
複数のクラスタを判別するモデルは、例えば、決定木、回帰モデル、ニューラルネットワークなどであるが、かかる例に限定されない。決定木には、例えば、XGBoost、LightGBM、CatBoostなどのGBDTがあるが、かかる例に限定されない。
【0273】
〔3.3.3.3.2.2.算出処理部76〕
算出処理部76は、モデル生成部75によって生成されたモデルにおける複数の特徴量の各々の重要度をクラスタ毎に算出する。算出処理部76は、例えば、モデル生成部75によって生成されたモデルが上述したクラスタ毎のモデルを含む場合、クラスタ毎のモデルにおける複数の特徴量の各々の重要度を算出する。
【0274】
例えば、算出処理部76は、生成処理部55によって生成されたモデルがGBDTである場合、特徴量の重要度は、スプリット(例えば、分割の回数)またはゲイン(例えば、分割したときの誤差の減少量)などを用いて規定される。なお、特徴量の重要度は、上述した例にされず、種々の公知の技術を用いて算出することができる。
【0275】
〔3.3.3.3.2.3.抽出処理部77〕
抽出処理部77は、算出処理部76によって判定された複数の特徴量の各々の重要度に基づいて、複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を第2の対応検索条件としてクラスタ毎に抽出する。
【0276】
例えば、抽出処理部77は、複数の第2の検索条件のうちモデルにおける重要度の高さが閾値以上である第2の検索条件を対応検索条件候補としてクラスタ毎に抽出する。また、抽出処理部77は、複数の第2の検索条件のうちモデルにおける重要度の高い順に予め定められた数の第2の検索条件を対応検索条件候補として第1の検索条件毎にクラスタ毎に抽出することもできる。
【0277】
また、抽出処理部77は、複数の第2の検索条件のうちモデルにおける重要度が閾値以上且つ重要度が高い順に予め定められた数の第2の検索条件を対応検索条件候補としてクラスタ毎に抽出することもできる。
【0278】
抽出処理部77は、対応検索条件候補を第2の対応検索条件として抽出することができる。また、抽出処理部77は、他のクラスタとの差分の対応検索条件候補を第2の対応検索条件として抽出することもできる。例えば、抽出処理部77は、他のクラスタで抽出されない対応検索条件候補を第2の対応検索条件として抽出する。
【0279】
また、抽出処理部77は、複数の第2の検索条件の各々の情報を特徴量として2つの第1の検索条件間を判別する上述したモデルにおける複数の第2の検索条件の重要度に基づいて、第2の対応検索条件を抽出することもできる。
【0280】
例えば、抽出処理部77は、2つの第1の検索条件間を判別する上述したモデルにおける複数の第2の検索条件の重要度に基づいて、第1の検索条件の分類に寄与する第2の検索条件を対応検索条件候補として第1の検索条件毎に抽出する。第1の検索条件の分類に寄与する第2の検索条件は、例えば、モデルにおける重要度の高さが閾値以上の第2の検索条件またはモデルにおける重要度の高さの高い順に予め定められた数の第2の検索条件である。
【0281】
この場合、抽出処理部77は、クラスタ毎に複数の第1の検索条件で共通する対応検索条件候補を共通候補として判定し、判定対象となるクラスタの共通候補のうち判定対象以外のクラスタの共通候補にない共通候補を第2の対応検索条件として抽出する。
【0282】
なお、クラスタを分ける特徴となる第2の検索条件の判定方法は、上述した例に限定されず、第2の抽出部71は、上述した方法以外の公知の方法で、クラスタを分ける特徴となる第2の検索条件を第2の対応検索条件として抽出することもできる。
【0283】
〔3.3.3.3.3.第3の抽出部72〕
第3の抽出部72は、第2の判定部51によって判定された地域性に基づいて、複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を第1の検索条件と共に検索に用いる第3の対応検索条件として抽出する。
【0284】
第3の抽出部72は、例えば、第2の判定部51によって地域性があると判定された第2の検索条件を、第2の判定部51によって地域性があると判定された地域に対応する第1の検索条件と共に検索に用いる第3の対応検索条件として抽出する。
【0285】
例えば、中古車の検索において、第2の検索条件「4WD」が、第1の検索条件「北海道」および「東北」で示される地域(北海道と東北)に地域性があるとする。この場合、第3の抽出部72は、例えば、第2の検索条件「4WD」を、第1の検索条件「北海道」に対応する第3の対応検索条件、および第1の検索条件「東北」に対応する第3の対応検索条件として抽出する。
【0286】
〔3.3.3.4.決定部43〕
決定部43は、第1の検索条件と抽出部42によって抽出された対応検索条件とに基づいて、1以上の検索テーマなどを決定する。例えば、決定部43は、第1の検索条件と第1の対応検索条件とに基づいて、主検索条件と検索テーマとを決定する。
【0287】
また、決定部43は、第1の検索条件と第2の対応検索条件とに基づいて、主検索条件と検索テーマとを決定する。また、決定部43は、第1の検索条件と第3の対応検索条件とに基づいて、主検索条件と検索テーマとを決定する。
【0288】
決定部43は、第1の検索条件および対応検索条件のうちの一方を主検索条件とし、第1の検索条件および対応検索条件のうちの他方を検索テーマとして決定する。検索テーマは、主検索条件に対して付加的に用いられる検索条件である。
【0289】
これにより、例えば、決定部43は、検索条件として対応検索条件が特定される検索クエリに対して、第1の検索条件を含む検索条件を検索テーマとしたり、検索条件として第1の検索条件が特定される検索クエリに対して、対応検索条件を含む検索条件を検索テーマとしたりすることができる。
【0290】
例えば、第1の検索条件が「ペット可」であり、対応検索条件が「3LDK」、「1Kでない」、および「専有面積25m以上」であるとする。この場合、決定部43は、検索条件として「3LDK」または「1Kでない&専有面積25m以上」が特定される検索クエリに対して、「ペット可」を含む検索条件を検索テーマとすることができる。
【0291】
また、決定部43は、検索条件として「ペット可」が特定される検索クエリに対して、「3LDK」または「1Kでない&専有面積25m以上」を含む検索条件を検索テーマとすることができる。
【0292】
また、第1の検索条件が「駐車場」または「駐車場付き物件」であり、対応検索条件が「駅から徒歩分」、「専有面積下限」、および「東京都」であるとする。この場合、決定部43は、検索条件として「『駅から徒歩分』が大きい&『東京都』以外」が特定される検索クエリに対して、「駐車場付き物件」を含む検索条件を検索テーマとすることができる。
【0293】
また、決定部43は、検索条件として「駐車場」または「駐車場付き物件」が特定される検索クエリに対して、「『駅から徒歩分』が大きい&『東京都』以外」を含む検索条件を検索テーマとすることができる。
【0294】
決定部43は、決定した主検索条件の情報と検索テーマの情報とを含む情報を検索テーマ関連情報として検索テーマ毎または主検索条件毎に検索テーマ関連情報記憶部22に記憶される検索テーマ関連情報テーブルに追加する。
【0295】
〔3.3.4.補正部33〕
補正部33は、複数の検索テーマ情報の各々の並び順位に応じた補正値に基づいて、複数の検索テーマ情報の各々の評価値を補正する。並び順位に応じた補正値は、ポジションバイアスともいうことができる。
【0296】
例えば、検索結果コンテンツにおいて複数の検索テーマ情報がスクロール方向である上下方向に並べて配置されている場合、検索テーマ情報の並び順位は、検索結果コンテンツにおいて最上方の位置が最も並び順位が高く下方に向かうにつれて並び順位が低くなる。
【0297】
この場合、並び順位に応じた補正値は、例えば、並び順位が低くなるほど大きな値である。例えば、並び順位に応じた補正値は、並び順位が1つ低くなるたびに大きな値に設定されたり、並び順位が2以上の数だけ低くなるたびに大きな値に設定されたりする。
【0298】
また、ファーストビューで端末装置2に表示されない検索テーマ情報の並び順位に応じた補正値を、ファーストビューで端末装置2に表示される検索テーマ情報の並び順位に応じた補正値よりも大きな値に設定されてもよい。ファーストビューとは、検索結果コンテンツのうち利用者Uによるスクロール操作なしに端末装置2に最初に表示される領域であることを意味する。
【0299】
この場合、ファーストビューで端末装置2に表示される複数の検索テーマ情報の各々並び順位に応じた補正値は、互いに同じであってもよく、並び順位が低くなるほど大きな値であってもよい。また、ファーストビューで端末装置2に表示されない複数の検索テーマ情報の各々並び順位に応じた補正値は、互いに同じであってもよく、並び順位が低くなるほど大きな値であってもよい。
【0300】
また、補正部33は、検索テーマが第1の対応検索条件または第1の対応検索条件に対応する第1の検索条件を用いて得られる場合、例えば、並び順位に応じた補正値に代えてまたは加えて、上述した重要度が高いほど補正値を小さい値にすることもできる。また、補正部33は、並び順位と重要度との組み合わせに応じた補正値を用いて、検索テーマ情報の補正値を補正することもできる。また、補正部33は、並び順位に応じた補正値を例えば検索対象の種類毎に変更することもできる。
【0301】
〔3.3.5.更新部34〕
更新部34は、補正部33による評価値の補正結果に基づいて、コンテンツ(例えば、検索結果コンテンツ)における複数の検索テーマ情報の各々の並び順位を更新する。
【0302】
例えば、更新部34は、補正後の評価値が高い順に高い並び順位を、更新後の複数の検索テーマ情報の各々の並び順位とすることができる。また、更新部34は、1回の更新処理において、各並び順位の変動をn位以内に制限することもできる。nは、例えば、2以上の整数である。更新部34は、1回の更新処理において、例えば、並び順位が5位である検索テーマ情報は、5-n位から5+n位までの範囲内で並び順位が更新される。
【0303】
また、更新部34は、ファーストビューで端末装置2に表示されない検索テーマ情報の並び順位だけを更新したり、ファーストビューで端末装置2に表示される検索テーマ情報の並び順位だけを更新したりすることもできる。
【0304】
図15は、実施形態に係る情報処理装置1の補正部33および更新部34の処理結果の一例を示す図である。図15に示す例では、更新部34による更新前において、検索テーマIDが「T1」、「T2」、「T3」、「T4」、「T5」の検索テーマ情報は、並び順が、「3」、「1」、「5」、「4」、「2」である。
【0305】
また、図15に示す例では、並び順毎の補正値は、並び順が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」に対して、「1」、「1.2」、「1.3」、「1.4」、「1.5」である。この場合、補正部33は、並び順が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」の検索テーマ情報の評価値に対して、「1」、「1.2」、「1.3」、「1.4」、「1.5」を乗算する。
【0306】
これにより、並び順が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」の検索テーマ情報の評価値は、「0.24」、「0.25」、「0.26」、「0.22」、「0.26」に補正される。そのため、更新部34は、検索テーマIDが「T1」、「T2」、「T3」、「T4」、「T5」の検索テーマ情報の並び順を、「1」、「4」、「2」、「5」、「3」に変更して更新する。
【0307】
〔3.3.6.提供部35〕
提供部35は、受付部31によって検索クエリが受け付けられた場合に、かかる検索クエリに対応する1以上の検索テーマ情報を、検索クエリの送信元の端末装置2に送信することによって、検索クエリの送信元の端末装置2の利用者Uに1以上の検索テーマ情報を提供する。
【0308】
例えば、提供部35は、受付部31によって検索クエリが受け付けられた場合に、主検索条件と検索テーマとを用いた検索の結果または検索テーマの情報を検索テーマ情報として端末装置2に提供する。
【0309】
主検索条件は、例えば、第1の検索条件および対応検索条件のうちの一方であり、検索テーマは、例えば、第1の検索条件および対応検索条件のうちの他方である。検索テーマの情報は、例えば、検索テーマを文字列で示す情報と、主検索条件と検索テーマとを検索条件として含む検索クエリを利用者Uの操作に応じて端末装置2から送信するための情報とが含まれる。
【0310】
提供部35は、1以上の検索テーマ情報を含むコンテンツである検索結果コンテンツを利用者Uの端末装置2に送信することで、検索結果コンテンツを利用者Uに提供することができる。
【0311】
また、提供部35は、複数の検索テーマ情報を含むコンテンツである検索結果コンテンツを利用者Uに提供する場合、評価値に応じた並び順位(例えば、更新部34によって更新される前の並び順位、更新部34によって更新された並び順位)で複数の検索テーマ情報を並べたる検索結果コンテンツを利用者Uに提供する。
【0312】
受付部31によって受け付けられた検索クエリには、上述したように、例えば、利用者Uによって入力または選択された1以上の検索条件の情報が含まれている。提供部35は、検索テーマ関連情報記憶部22に記憶されている検索テーマ関連情報に基づいて、受付部31によって受け付けられた検索クエリで特定される検索条件に対応する主検索条件があるか否かを判定する。
【0313】
検索クエリで特定される検索条件に対応する主検索条件は、検索クエリで特定される検索条件が1つである場合、検索クエリで特定される検索条件であり、検索クエリで特定される検索条件が複数である場合、検索クエリで特定される複数の検索条件のうちの1つまたは2以上である。
【0314】
また、検索クエリで特定される検索条件は、例えば、検索クエリに含まれる検索条件、または検索クエリを送信した利用者Uの属性に対応する検索条件である。利用者Uの属性情報に対応する検索条件は、利用者Uの属性または利用者Uの属性に関連する情報である。
【0315】
例えば、情報処理装置1は、検索クエリに含まれる検索条件が「3LDK」である場合、検索クエリで特定される検索条件は、「3LDK」を含む。また、提供部35は、検索クエリを送信した利用者Uの属性が居住地域またはアクセス地域としての「北海道」である場合、検索クエリで特定される検索条件は、「北海道」を含む。
【0316】
提供部35は、受付部31によって受け付けられた検索クエリで特定される検索条件に対応する主検索条件があると判定した場合、検索テーマ関連情報記憶部22に記憶されている検索テーマ関連情報に基づいて、主検索条件に対応する検索テーマを抽出する。
【0317】
例えば、「3LDK」または「1Kでない&専有面積25m以上」が主検索条件であり、かかる主検索条件に対応する検索テーマが「ペット可」であるとする。この場合、提供部35は、受付部31によって受け付けられた検索クエリで特定される主検索条件が「3LDK」または「1Kでない&専有面積25m以上」であれば、検索テーマとして「ペット可」を抽出する。
【0318】
また、「駅から徒歩分が大きい」および「東京都以外」が主検索条件であり、かかる主検索条件に対応する検索テーマが「駐車場」または「駐車場付き物件」であるとする。この場合、提供部35は、受付部31によって受け付けられた検索クエリで特定される主検索条件が「駅から徒歩分が大きい」および「東京都以外」であれば、検索テーマとして「駐車場」または「駐車場付き物件」を抽出する。
【0319】
提供部35は、例えば、検索クエリで特定される検索条件に対応する主検索条件が複数ある場合、主検索条件の各々に対応する検索テーマを抽出する。
【0320】
また、提供部35は、検索クエリで特定される検索条件に対応する主検索条件が複数ある場合、これら複数の主検索条件の中から予め定められた規則に基づいてまたはランダムに1以上の主検索条件を抽出することができる。この場合、提供部35は、複数の主検索条件の中から抽出した1以上の主検索条件の各々に対応する検索テーマを抽出する。
【0321】
予め定められた規則は、例えば、利用者Uの属性情報毎に異なる規則としたり、主検索条件毎に異なる規則としたり、端末装置2のOS種別毎に異なる規則としたり、検索対象毎に異なる規則としたりすることができる。OS種別には、例えば、PC用のOS、スマートフォン、およびタブレット用のOSなどがある。
【0322】
予め定められた規則は、例えば、複数の主検索条件の中から抽出する主検索条件の数および種類などである。主検索条件の種類は、例えば、検索クエリに含まれる検索条件であるという第1の種類、検索クエリを送信した利用者Uの属性であるという第2の種類などであるが、かかる例に限定されない。
【0323】
提供部35は、受付部31によって検索クエリが受け付けられた場合、検索クエリで特定した主検索条件と、かかる主検索条件に対応する検索テーマとを用いて、取引対象の情報の検索を行う。
【0324】
例えば、提供部35は、検索対象が中古車である場合、検索クエリで特定した主検索条件と、かかる主検索条件に対応する検索テーマとを用いて、中古車の情報の検索を行う。また、提供部35は、検索対象が賃貸物件である場合、検索クエリで特定される検索条件に対応すると判定した主検索条件と、かかる主検索条件に対応する検索テーマとを用いて、賃貸物件の情報の検索を行う。
【0325】
提供部35は、記憶部11に記憶されている複数の取引対象の情報の中から、取引対象の情報の検索を行うことができる。この場合、記憶部11は、検索対象となる複数の取引対象の情報を検索可能に記憶する検索用データベースとしての機能を有する。
【0326】
また、提供部35は、外部の情報処理装置(例えば、検索サーバ)による検索の結果を取得することもできる。この場合、提供部35は、外部の情報処理装置に対して、検索対象の種別を示す情報、主検索条件の情報、および検索テーマの情報を含む検索要求を送信する。そして、提供部35は、検索要求に応じた検索の結果を外部の情報処理装置から取得し、取得した検索の結果を含むコンテンツを検索結果コンテンツとして利用者Uに提供する。
【0327】
提供部35は、主検索条件と検索テーマとを用いた1以上の検索の結果である1以上の検索テーマ情報を含むコンテンツである検索結果コンテンツを利用者Uの端末装置2に送信することで、検索結果コンテンツを利用者Uに提供する。
【0328】
検索結果コンテンツに複数の検索テーマ情報が含まれる場合、検索結果コンテンツにおいて、これら複数の検索テーマ情報は並べて配置される。例えば、検索結果コンテンツがスクロール操作によって対応する領域が端末装置2に表示される場合、複数の検索テーマ情報は、スクロール方向に並べて配置される。
【0329】
ここで、「3LDK」が主検索条件であり、かかる主検索条件に対応する検索テーマが「ペット可」と「新築」であるとする。この場合、提供部35は、検索クエリで特定される検索条件が「3LDK」であれば、「3LDK」と「ペット可」とを検索条件として含む検索処理、および「3LDK」と「新築」とを検索条件として含む検索処理を行う。
【0330】
そして、提供部35は、「3LDK」と「ペット可」とを検索条件とする検索の結果である検索テーマ情報、および「3LDK」と「新築」とを検索条件とする検索の結果である検索テーマ情報を含むコンテンツである検索結果コンテンツを利用者Uの端末装置2に送信することで、検索結果コンテンツを利用者Uに提供する。
【0331】
利用者Uに提供される検索結果コンテンツに含まれる各検索テーマ情報には、検索された複数の取引対象の情報が含まれており、利用者Uは、端末装置2を操作することによって、複数の取引対象の情報の中から所望する取引対象の情報を選択することができる。
【0332】
利用者Uが複数の取引対象の情報の中から取引対象の情報を選択した場合、端末装置2から利用者Uが選択した取引対象である選択取引対象の情報に対応するコンテンツを要求するためのクエリが情報処理装置1に対して送信される。
【0333】
提供部35は、選択取引対象の情報に対応するコンテンツを要求するためのクエリを端末装置2から受信した場合、選択取引対象の情報に対応するコンテンツを端末装置2に送信することで、選択取引対象の情報に対応するコンテンツを利用者Uに提供する。選択取引対象の情報に対応するコンテンツは、例えば、選択取引対象のランディングページ(例えば、選択取引対象の詳細情報および選択取引対象を購入するためGUIなどを含むページ)である。
【0334】
なお、提供部35は、主検索条件と検索テーマとを用いた検索に代えてまたは加えて、検索テーマを用いずに、検索クエリに含まれる検索条件を用いた検索を行うこともできる。この場合、提供部35は、検索テーマを用いずに検索クエリに含まれる検索条件を用いた検索の結果を含むコンテンツを検索結果コンテンツとして利用者Uに提供する。
【0335】
また、提供部35は、主検索条件と検索テーマとを用いた検索の結果を検索結果コンテンツに含めない場合、1以上の検索テーマの各々の情報を検索テーマ情報として検索結果コンテンツに含めることができる。かかる検索テーマ情報には、主検索条件と検索テーマとを検索条件として含む検索クエリを利用者Uの操作に応じて端末装置2から送信するための情報が含まれる。
【0336】
利用者Uは、検索結果コンテンツに含まれる検索テーマ情報を選択することで、端末装置2から、選択した検索テーマ情報に対応する主検索条件と検索テーマとを含む検索クエリを端末装置2から情報処理装置1に送信させることができる。
【0337】
提供部35は、主検索条件と検索テーマとを検索条件として含む検索クエリが受付部31によって受け付けられた場合、主検索条件と検索テーマとを検索条件とする検索を行い、かかる検索結果を含むコンテンツを端末装置2に送信する。これにより、利用者Uは、所望の検索テーマに関する検索の結果を確認することができる。
【0338】
図16は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部35によって利用者Uに提供される検索結果コンテンツの一例を示す図である。図16に示す検索結果コンテンツ80は、検索枠81、取引対象情報82a,82b,82c、および検索テーマ情報83aなどを含む。
【0339】
検索枠81は、利用者Uによって入力または選択された検索条件の情報が含まれる。図16に示す例では、検索枠81に情報が含まれる検索条件は「3LDK」である。取引対象情報82a,82b,82cの各々は、利用者Uによって入力または選択された検索条件「3LDK」を用いて検索された取引対象の情報である。
【0340】
利用者Uは、端末装置2を操作することによって取引対象情報82aを選択することで、賃貸物件「XXXマンション」の詳細情報を示すコンテンツ(賃貸物件「XXXマンション」のランディングページ)を端末装置2に表示させることができる。
【0341】
同様に、利用者Uは、端末装置2を操作することによって取引対象情報82aを選択することで、賃貸物件「YYYマンション」の詳細情報を示すコンテンツ(賃貸物件「YYYマンション」のランディングページ)を端末装置2に表示させることができる。
【0342】
同様に、利用者Uは、端末装置2を操作することによって取引対象情報82aを選択することで、賃貸物件「ZZZコーポ」の詳細情報を示すコンテンツ(賃貸物件「ZZZコーポ」のランディングページ)を端末装置2に表示させることができる。
【0343】
検索テーマ情報83aは、検索条件「3LDK」を主検索条件とし、検索条件「ペット可」を検索テーマとする検索処理によって得られた複数の賃貸物件の情報が含まれる。図16に示す例では、検索テーマ情報83aには、賃貸物件V1,V2,V3,V4,V5,V6の各々の情報が含まれる。
【0344】
利用者Uは、端末装置2を操作することによって賃貸物件V1の情報を選択することで、賃貸物件V1の詳細情報を示すコンテンツ(賃貸物件V1のランディングページ)を端末装置2に表示させることができる。賃貸物件V3,V4,V5,V6の詳細情報についても、利用者Uは、端末装置2を操作することによって端末装置2に表示させることができる。
【0345】
図17は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部35によって利用者Uに提供される検索結果コンテンツ80の他の例を示す図である。図17に示す検索結果コンテンツ80は、検索枠81および検索テーマ情報83a,83b,83c,83dなどを含む。
【0346】
図17に示す検索枠81は、図16に示す検索枠81と同じである。図17に示す検索テーマ情報83aは、図16に示す検索テーマ情報83aと同じである。
【0347】
検索テーマ情報83bは、検索条件「3LDK」を主検索条件とし、検索条件「新築」を検索テーマとする検索処理によって得られた複数の賃貸物件の情報が含まれる。図17に示す例では、検索テーマ情報83bには、賃貸物件W1,W2,W3,W4,W5,W6の各々の情報が含まれる。
【0348】
利用者Uは、端末装置2を操作することによって賃貸物件W1の情報を選択することで、賃貸物件W1の詳細情報を示すコンテンツ(賃貸物件W1のランディングページ)を端末装置2に表示させることができる。賃貸物件W3,W4,W5,W6の詳細情報についても、利用者Uは、端末装置2を操作することによって端末装置2に表示させることができる。
【0349】
検索テーマ情報83cは、検索条件「3LDK」を主検索条件とし、検索条件「利用者の口コミで高い評価」を検索テーマとする検索処理によって得られた複数の賃貸物件の情報が含まれる。図17に示す例では、検索テーマ情報83cには、賃貸物件X1,X2,X3,X4,X5,X6の各々の情報が含まれる。
【0350】
利用者Uは、端末装置2を操作することによって賃貸物件X1の情報を選択することで、賃貸物件X1の詳細情報を示すコンテンツ(賃貸物件X1のランディングページ)を端末装置2に表示させることができる。賃貸物件X3,X4,X5,X6の詳細情報についても、利用者Uは、端末装置2を操作することによって端末装置2に表示させることができる。
【0351】
検索テーマ情報83bは、検索条件「3LDK」を主検索条件とし、検索条件「周辺施設、交通の満足度が高い」を検索テーマとする検索処理によって得られた複数の賃貸物件の情報が含まれる。図17に示す例では、検索テーマ情報83cには、賃貸物件Y1,Y2,Y3,Y4,Y5,Y6の各々の情報が含まれる。
【0352】
利用者Uは、端末装置2を操作することによって賃貸物件Y1の情報を選択することで、賃貸物件Y1の詳細情報を示すコンテンツ(賃貸物件Y1のランディングページ)を端末装置2に表示させることができる。賃貸物件Y3,Y4,Y5,Y6の詳細情報についても、利用者Uは、端末装置2を操作することによって端末装置2に表示させることができる。
【0353】
図17において、「ペット可」および「新築」は、例えば、選定部32によって選定された検索テーマであり、「利用者の口コミで高い評価」および「周辺施設、交通の満足度が高い」は、検索テーマを設定する作業者によって選定された検索テーマであるが、かかる例に限定されない。
【0354】
また、図17において、検索テーマ情報83a,83b,83c,83dの並び順位は、検索テーマ情報83a,83b,83c,83dの各々の評価値に基づいて更新部34によって決定され更新される。
【0355】
図18は、実施形態に係る情報処理装置1の提供部35によって利用者Uに提供される検索結果コンテンツ80のさらに他の例を示す図である。図18に示す検索結果コンテンツ80は、検索枠81、取引対象情報82a,82b,82c、および検索テーマ情報84a,84b,84c,84dなどを含む。
【0356】
図18に示す検索枠81は、図16に示す検索枠81と同じである。図18に示す取引対象情報82a,82b,82cは、図16に示す取引対象情報82a,82b,82cと同じである。
【0357】
検索テーマ情報84a,84b,84c,84dは、主検索条件と検索テーマとを検索条件として含む検索クエリを利用者Uの操作に応じて端末装置2から送信するための情報を含む。
【0358】
例えば、検索テーマ情報84aは、主検索条件「3LDK」と検索テーマ「ペット可」とを検索条件として含む検索クエリを利用者Uの操作に応じて端末装置2から送信するための情報を含む。利用者Uは、端末装置2を操作して検索テーマ情報84aを選択することによって、主検索条件「3LDK」と検索テーマ「ペット可」とを検索条件とを用いた検索の結果を含むコンテンツを端末装置2に表示させることができる。
【0359】
また、検索テーマ情報84bは、主検索条件「3LDK」と検索テーマ「新築」とを検索条件として含む検索クエリを利用者Uの操作に応じて端末装置2から送信するための情報を含む。利用者Uは、端末装置2を操作して検索テーマ情報84aを選択することによって、主検索条件「3LDK」と検索テーマ「新築」とを検索条件とを用いた検索の結果を含むコンテンツを端末装置2に表示させることができる。
【0360】
また、検索テーマ情報84cは、主検索条件「3LDK」と検索テーマ「利用者の口コミで高い評価」とを検索条件として含む検索クエリを利用者Uの操作に応じて端末装置2から送信するための情報を含む。利用者Uは、端末装置2を操作して検索テーマ情報84aを選択することによって、主検索条件「3LDK」と検索テーマ「利用者の口コミで高い評価」とを検索条件とを用いた検索の結果を含むコンテンツを端末装置2に表示させることができる。
【0361】
また、検索テーマ情報84dは、主検索条件「3LDK」と検索テーマ「周辺施設、交通の満足度が高い」とを検索条件として含む検索クエリを利用者Uの操作に応じて端末装置2から送信するための情報を含む。利用者Uは、端末装置2を操作して検索テーマ情報84aを選択することによって、主検索条件「3LDK」と検索テーマ「周辺施設、交通の満足度が高い」とを検索条件とを用いた検索の結果を含むコンテンツを端末装置2に表示させることができる。
【0362】
〔4.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の手順について説明する。図19は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0363】
図19に示すように、情報処理装置1の処理部12は、端末装置2からの検索クエリがあるか否かを判定する(ステップS20)。処理部12は、検索クエリがあると判定した場合(ステップS20:Yes)、コンテンツ提供処理を行う(ステップS21)。ステップS21の処理は、図20に示すステップS33~S35の処理であり、後で詳述する。
【0364】
処理部12は、ステップS21の処理が終了した場合、または検索クエリがないと判定した場合(ステップS20:No)、検索テーマ決定タイミングになったか否かを判定する(ステップS22)。検索テーマ決定タイミングは、例えば、予め定められた周期で到来するタイミング、作業者によって指定されたタイミング、または新たな検索クエリが予め定められた数になったタイミングであるが、かかる例に限定されない。
【0365】
処理部12は、検索テーマ決定タイミングになったと判定した場合(ステップS22:Yes)、検索テーマ決定処理を行う(ステップS23)。ステップS23の処理は、図21に示すステップS40~S45の処理であり、後で詳述する。
【0366】
処理部12は、ステップS23の処理が終了した場合、または検索テーマ決定タイミングになっていないと判定した場合(ステップS22:No)、並び順位更新タイミングになったか否かを判定する(ステップS24)。並び順位更新タイミングは、例えば、予め定められた周期で到来するタイミングであるが、かかる例に限定されない。
【0367】
処理部12は、並び順位更新タイミングになったと判定した場合(ステップS24:Yes)、並び順更新処理を行う(ステップS25)。ステップS25の処理は、図22に示すステップS50~S52の処理であり、後で詳述する。
【0368】
処理部12は、ステップS25の処理が終了した場合、または並び順位更新タイミングになっていないと判定した場合(ステップS24:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS26)。処理部12は、例えば、情報処理装置1の電源がオフにされた場合などに動作終了タイミングになったと判定する。
【0369】
処理部12は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS26:No)、処理をステップS20へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS26:Yes)、図19に示す処理を終了する。
【0370】
図20は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12によるコンテンツ提供処理の一例を示すフローチャートである。図20に示すように、処理部12は、検索クエリから検索条件を特定する(ステップS30)。
【0371】
つづいて、処理部12は、ステップS30で特定した検索条件に対応する主検索条件があるか否かを判定する(ステップS31)。そして、処理部12は、主検索条件に対応する検索テーマを特定する(ステップS32)。
【0372】
つづいて、処理部12は、ステップS30で特定した検索条件に対応する主検索条件と、ステップS32で特定した検索テーマとに基づいて、検索処理を行う(ステップS33)。そして、処理部12は、ステップS33の検索処理の結果を含むコンテンツを生成する(ステップS34)。処理部12は、ステップS34で生成したコンテンツを利用者Uに提供し(ステップS35)、図20で示す処理を終了する。
【0373】
図21は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による検索テーマ決定処理の一例を示すフローチャートである。図21に示すように、処理部12は、記憶部11から検索クエリ履歴情報を取得する(ステップS40)。
【0374】
つづいて、処理部12は、ステップS40で取得した検索クエリ履歴情報から第1の対応検索条件を抽出する(ステップS41)。また、処理部12は、ステップS40で取得した検索クエリ履歴情報から第2の対応検索条件を抽出する(ステップS42)。また、処理部12は、ステップS40で取得した検索クエリ履歴情報から第3の対応検索条件を抽出する(ステップS43)。
【0375】
つづいて、処理部12は、ステップS41~S43で抽出した第1~第3の対応検索条件に基づいて、主検索条件と検索テーマとを決定する(ステップS44)。処理部12は、ステップS44で決定した主検索条件の情報と検索テーマの情報とを含む検索テーマ関連情報を記憶部11に記憶させ(ステップS45)、図21に示す処理を終了する。
【0376】
図22は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部12による並び順更新処理の一例を示すフローチャートである。図22に示すように、処理部12は、複数の検索テーマ情報の各々の評価値を取得する(ステップS50)。
【0377】
つづいて、処理部12は、複数の検索テーマ情報の各々の並び順位に応じた補正値に基づいて、複数の検索テーマ情報の各々の評価値を補正する(ステップS51)。そして、処理部12は、評価値の補正結果に基づいて、コンテンツにおける複数の検索テーマ情報の各々の並び順位を更新し(ステップS52)、図22の処理を終了する。
【0378】
〔5.変形〕
上述した例では、抽出部42は、第1の対応検索条件、第2の対応検索条件、および第3の対応検索条件を抽出するが、かかる例に限定されず、例えば、検索対象の種類に応じた対応検索条件として、第1の対応検索条件、第2の対応検索条件、および第3の対応検索条件のうちの1つまたは2つを抽出することもできる。
【0379】
また、抽出部42は、例えば、利用者Uの属性に応じた対応検索条件として、第1の対応検索条件、第2の対応検索条件、および第3の対応検索条件のうちの1つまたは2つを抽出することもできる。
【0380】
また、第2の判定部51、第1の抽出部70、および第2の抽出部71などの各々は、上述した閾値および定められた数などを利用者Uの属性または検索対象の種類などに応じて変更することもできる。
【0381】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図23に示すような構成のコンピュータ200によって実現される。図23は、実施形態に係る情報処理装置1の機能を実現するコンピュータ200の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ200は、CPU201、RAM202、ROM(Read Only Memory)203、HDD(Hard Disk Drive)204、通信インターフェイス(I/F)205、入出力インターフェイス(I/F)206、およびメディアインターフェイス(I/F)207を有する。
【0382】
CPU201は、ROM203またはHDD204に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM203は、コンピュータ200の起動時にCPU201によって実行されるブートプログラム、およびコンピュータ200のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
【0383】
HDD204は、CPU201によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス205は、ネットワークN(図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU201へ送り、CPU201が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0384】
CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、ディスプレイおよびプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU201は、入出力インターフェイス206を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0385】
メディアインターフェイス207は、記録媒体208に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM202を介してCPU201に提供する。CPU201は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス207を介して記録媒体208からRAM202上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体208は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
【0386】
例えば、コンピュータ200が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ200のCPU201は、RAM202上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部12の機能を実現する。また、HDD204には、記憶部11内のデータが記憶される。コンピュータ200のCPU201は、これらのプログラムを記録媒体208から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0387】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0388】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0389】
例えば、上述した情報処理装置1は、端末装置とサーバコンピュータとで実現してもよく、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホームなどをAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0390】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0391】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、判定部40と、抽出部42とを備える。判定部40は、地理的な複数の第1の検索条件に基づいて、第1の検索条件以外の複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定する。抽出部42は、判定部40によって判定された地域性に基づいて、複数の第2の検索条件の中から1以上の第2の検索条件を第1の検索条件と共に検索に用いる対応検索条件として抽出する。これにより、情報処理装置1は、抽出した対応検索条件を用いて、例えば、上述した検索テーマ情報などを利用者Uに提供でき、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができる。
【0392】
また、情報処理装置1は、複数の第1の検索条件の情報と複数の第2の検索条件の情報とを含む複数の検索条件のうちの少なくとも1つを各々含む過去の複数の検索クエリの情報を含む検索クエリ履歴情報を取得する取得部30を備え、判定部40は、取得部30によって取得された検索クエリ履歴情報に基づいて、複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定する。これにより、情報処理装置1は、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができる。
【0393】
また、判定部40は、複数の第2の検索条件の各々についての空間的自己相関分析に基づいて、複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定する。これにより、情報処理装置1は、複数の第2の検索条件の各々の地域性を精度よく判定することができる。
【0394】
また、判定部40は、取得部30によって取得された検索クエリ履歴情報に基づいて、複数の第2の検索条件の各々について複数の地域の各々の局所空間統計量を算出する算出処理部57と、算出処理部57によって算出された局所空間統計量に基づいて、複数の第2の検索条件の各々の地域性を判定する判定処理部58とを備える。これにより、情報処理装置1は、複数の第2の検索条件の各々の地域性を精度よく判定することができる。
【0395】
また、複数の第1の検索条件と複数の第2の検索条件とを含む複数の検索条件の各々は、利用者Uの端末装置2から送信される検索クエリに情報が含まれる検索ワード、検索クエリに情報が含まれる検索指定条件、および利用者Uの属性のうちの少なくとも一つを含む。これにより、情報処理装置1は、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができる。
【0396】
また、情報処理装置1は、対応検索条件を含む検索クエリを端末装置2から受け付ける受付部31と、受付部31によって検索クエリが受け付けられた場合に、第1の検索条件と対応検索条件とを用いた検索の結果または対応検索条件の情報を端末装置2に提供する提供部35とを備える。これにより、情報処理装置1は、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができる。
【0397】
また、情報処理装置1は、第1の検索条件を含む検索クエリを端末装置2から受け付ける受付部31と、受付部31によって検索クエリが受け付けられた場合に、第1の検索条件と対応検索条件とを用いた検索の結果または対応検索条件の情報を端末装置2に提供する提供部35とを備える。これにより、情報処理装置1は、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができる。
【0398】
また、情報処理装置1は、対応検索条件に対応する属性を有する端末装置2からの検索クエリを受け付ける受付部31と、受付部31によって検索クエリが受け付けられた場合に、第1の検索条件と対応検索条件とを用いた検索の結果または第1の検索条件の情報を端末装置2に提供する提供部35とを備える。これにより、情報処理装置1は、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができる。
【0399】
また、情報処理装置1は、第1の検索条件に対応する属性を有する端末装置2からの検索クエリを受け付ける受付部31と、受付部31によって検索クエリが受け付けられた場合に、第1の検索条件と対応検索条件とを用いた検索の結果または対応検索条件の情報を端末装置2に提供する提供部35とを備える。これにより、情報処理装置1は、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができる。
【0400】
また、情報処理装置1は、第1の検索条件と抽出部42によって抽出された対応検索条件とに基づいて、1以上の検索テーマを決定する決定部43と、1以上の検索テーマの情報を提供する提供部35とを備える。これにより、情報処理装置1は、検索クエリに応じた利便性の高いコンテンツを提供するための技術を提供することができる。
【0401】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0402】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0403】
1 情報処理装置
2 端末装置
10 通信部
11 記憶部
12 処理部
20 利用者情報記憶部
21 検索ログ情報記憶部
22 検索テーマ関連情報記憶部
30 取得部
31 受付部
32 選定部
33 補正部
34 更新部
35 提供部
40 判定部
41 分類部
42 抽出部
43 決定部
50 第1の判定部
51 第2の判定部
55,60 生成処理部
56,57,61,76 算出処理部
58 判定処理部
62 分類処理部
70 第1の抽出部
71 第2の抽出部
72 第3の抽出部
75 モデル生成部
77 抽出処理部
100 情報処理システム
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23