(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118004
(43)【公開日】2024-08-30
(54)【発明の名称】電動鞍乗型車両
(51)【国際特許分類】
B62J 9/14 20200101AFI20240823BHJP
B62J 43/16 20200101ALI20240823BHJP
B62J 43/28 20200101ALI20240823BHJP
【FI】
B62J9/14
B62J43/16
B62J43/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023024145
(22)【出願日】2023-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100142930
【弁理士】
【氏名又は名称】戸高 弘幸
(74)【代理人】
【識別番号】100175020
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 知彦
(74)【代理人】
【識別番号】100180596
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 要
(74)【代理人】
【識別番号】100195349
【弁理士】
【氏名又は名称】青野 信喜
(72)【発明者】
【氏名】黒木 雅広
(57)【要約】
【課題】電動鞍乗型車両に対するバッテリの簡易な着脱を許容する電動鞍乗型車両を提供する。
【解決手段】電動鞍乗型車両1は、車体フレーム21とシート5と収納部材31と電気モータ12とバッテリ45とバッテリケース51と弾性部材61を備える。収納部材31は、車体フレーム21に支持される。収納部材31は、シート5の下方に設置される。電気モータ12は電動鞍乗型車両1を推進させる。バッテリ45は電気モータ12に電力を供給する。バッテリ45はシート5の下方に設置される。バッテリ45の少なくとも一部は収納部材31の内部スペース32に設置される。バッテリケース51はバッテリ45を支持する。バッテリケース51は弾性部材61を介して収納部材31に支持される。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動鞍乗型車両であって、
車体フレームと、
シートと、
前記車体フレームに支持され、前記シートの下方に設置される収納部材と、
前記電動鞍乗型車両を推進させる(propel)電気モータと、
前記電気モータに電力を供給するバッテリであって、前記バッテリは前記シートの下方に設置され、前記バッテリの少なくとも一部は前記収納部材の内部スペースに設置されるバッテリと、
前記バッテリを支持するバッテリケースと、
を備え、
前記バッテリケースは、弾性部材を介して前記収納部材に支持される
電動鞍乗型車両。
【請求項2】
請求項1に記載の電動鞍乗型車両において、
前記バッテリケースの全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記収納部材と重なる
電動鞍乗型車両。
【請求項3】
請求項1または2に記載の電動鞍乗型車両において、
前記バッテリケースの全部は、前記電動鞍乗型車両の側面視において、前記収納部材と重なる
電動鞍乗型車両。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の電動鞍乗型車両において、
前記バッテリケースの少なくとも一部は、前記収納部材の前記内部スペースに設置される
電動鞍乗型車両。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の電動鞍乗型車両において、
前記弾性部材の少なくとも一部は、前記収納部材の前記内部スペースに設置される
電動鞍乗型車両。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の電動鞍乗型車両において、
前記電動鞍乗型車両は、前記バッテリケースに支持される電装品を備える
電動鞍乗型車両。
【請求項7】
請求項6に記載の電動鞍乗型車両において、
前記電装品の全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記収納部材と重なる
電動鞍乗型車両。
【請求項8】
請求項6または7に記載の電動鞍乗型車両において、
前記電装品の少なくとも一部は、前記収納部材の前記内部スペースに設置される
電動鞍乗型車両。
【請求項9】
請求項6から8のいずれかに記載の電動鞍乗型車両において、
前記バッテリは、前記バッテリケースの内部スペースに配置され、
前記電装品は、前記バッテリケースの外部に配置される
電動鞍乗型車両。
【請求項10】
請求項6から9のいずれかに記載の電動鞍乗型車両において、
前記収納部材は、荷物を置くための荷室を有し、
前記バッテリケースは、前記電装品と前記荷室の間に配置される
電動鞍乗型車両。
【請求項11】
請求項10に記載の電動鞍乗型車両において、
前記バッテリケースは、前記電装品の後方、かつ、前記荷室の前方に配置され、
前記電装品の全部は、前記電動鞍乗型車両の正面視において、前記バッテリケースと重なる
電動鞍乗型車両。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載の電動鞍乗型車両において、
前記収納部材は、前記収納部材の上部に形成される上部開口を有し、
前記シートは、前記上部開口を開閉するように構成され、
前記バッテリケースは、前記バッテリケースの上部に形成され、前記バッテリを前記バッテリケースに挿入するための挿入口を有し、
前記電動鞍乗型車両は、前記シートの下方、かつ、前記バッテリケースの上方に設置される蓋を備え、
前記蓋は、前記挿入口を開閉するように構成され、
前記シートが前記上部開口を閉塞するとき、前記挿入口の全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記シートと重なり、
前記蓋が前記挿入口を閉塞するとき、前記挿入口の全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記蓋と重なる
電動鞍乗型車両。
【請求項13】
請求項12に記載の電動鞍乗型車両において、
前記電動鞍乗型車両は、前記バッテリケースに支持される前記バッテリと電気的に接続されるコネクタを備え、
前記コネクタは、前記バッテリケースに支持される
電動鞍乗型車両。
【請求項14】
請求項13に記載の電動鞍乗型車両において、
前記電動鞍乗型車両は、前記バッテリケースに支持される前記バッテリを、前記コネクタに対して押し圧する押圧部材を備え、
前記蓋は、前記バッテリケースに支持され、
前記押圧部材は、前記蓋に支持され、
前記コネクタは、前記バッテリケースの下部に設置され、
前記蓋が前記バッテリケースの前記挿入口を閉塞するとき、前記押圧部材は、前記バッテリケースに支持される前記バッテリを、下方に押し圧する
電動鞍乗型車両。
【請求項15】
請求項12から14のいずれかに記載の電動鞍乗型車両において、
前記シートが前記上部開口を閉塞するとき、前記シートはシール部材を介して前記上部開口を密閉する
電動鞍乗型車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動鞍乗型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は電動鞍乗型車両を開示する。電動鞍乗型車両は、スクータ型の車両に分類される。電動鞍乗型車両は、ハンドルとシートとフートボードを備える。シートは、ハンドルよりも後方に設置される。フートボードは、ハンドルよりも後方で、ハンドルよりも下方に設置される。フートボードは、シートよりも前方で、シートよりも下方に設置される。
【0003】
電動鞍乗型車両は、車体フレームと収納部材と後輪を備える。収納部材は、車体フレームに支持される。収納部材は、シートの下方に配置される。収納部材は、例えば、ヘルメットなどを収納する。このため、収納部材は、比較的に大きい。後輪は、シートの下方に配置される。後輪は、収納部材の下方に配置される。
【0004】
電動鞍乗型車両は、電気モータとバッテリを備える。電気モータは、電動鞍乗型車両を推進させる(propel)。電気モータは、例えば、後輪を駆動する。バッテリは、電気モータに電力を供給する。バッテリは、フートボードの下方に設置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の電動鞍乗型車両では、バッテリはフートボードの下方に設置される。このため、バッテリの位置は比較的に低い。よって、バッテリを電動鞍乗型車両に着脱することは容易でない。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、電動鞍乗型車両に対するバッテリの簡易な着脱を許容する電動鞍乗型車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
まず、バッテリをシートの下方に設置することが検討された。シートは、フートボードよりも上方に設置される。このため、バッテリがシートの下方の設置される場合のバッテリの位置は、バッテリがフートボードの下方に設置される場合のバッテリの位置よりも、高い。よって、バッテリがシートの下方に設置される場合、バッテリを電動鞍乗型車両に着脱することは容易である。
【0009】
収納部材は、シートの下方に設置される。収納部材は、比較的に大きい。このため、バッテリがシートの下方の設置される場合、第1の問題が生じる。第1の問題は、バッテリと収納部材の干渉である。
【0010】
そこで、収納部材を小さくすることが検討された。便宜上、小さく変更された収納部材を、「小さな収納部材」と呼ぶ。そして、シートの下方に、バッテリと小さな収納部材を設置することが検討された。例えば、シートの下方、かつ、小さな収納部材の前方にバッテリを配置することが検討された。バッテリと小さな収納部材がシートの下方に設置される場合、バッテリと収納部材の干渉を防止することは容易である。すなわち、バッテリと小さな収納部材がシートの下方に設置される場合、第1の問題は解決される。
【0011】
バッテリと小さな収納部材がシートの下方に設置される場合、バッテリは小さな収納部材の外部に設置される。バッテリが小さな収納部材の外部に設置される場合、バッテリは小石や泥に晒される。特に、バッテリがシートの下方に配置される場合、バッテリは後輪の上方に配置される。後輪は、小石や泥を上方に飛散させる。このため、バッテリと小さな収納部材がシートの下方に設置される場合、小石や泥がバッテリに当たりやすい。バッテリは、小石や泥によって、損傷し易い。バッテリは、小石や泥によって、汚損され易い。要するに、バッテリと小さな収納部材がシートの下方に設置される場合、第2の問題が生じる。第2の問題は、バッテリが小石や泥に晒されることである。
【0012】
そこで、収納部材を大きくすることが検討された。例えば、収納部材を、ヘルメットとバッテリを収容するほど十分に大きくすることが検討された。そして、バッテリの少なくとも一部を収納部材の内部スペースに設置することが検討された。収納部材は小石や泥を遮る。このため、バッテリの少なくとも一部が収納部材の内部スペースに設置される場合、バッテリは小石や泥に晒されない。バッテリの少なくとも一部が収納部材の内部スペースに設置される場合、収納部材は、小石や泥からバッテリを保護する。よって、バッテリは損傷し難い。バッテリは汚損し難い。要するに、バッテリの少なくとも一部が収納部材の内部スペースに設置される場合、第2の問題は解決される。
【0013】
収納部材は、車体フレームに支持される。例えば、収納部材は、車体フレームにリジッドに固定される。例えば、収納部材は、車体フレームに直接的に接触する。このため、収納部材は、車体フレームと実質的に一体に振動する。よって、収納部材は、比較的に強く振動することがある。バッテリの少なくとも一部が収納部材の内部スペースに設置される場合、バッテリは、例えば、収納部材に支持される。このため、バッテリの少なくとも一部が収納部材の内部スペースに設置される場合、バッテリも、比較的に強く振動することがある。バッテリの振動が過度に強くなると、バッテリは故障するかも知れない。要するに、バッテリの少なくとも一部が収納部材の内部スペースに設置される場合、第3の問題が生じる。第3の問題は、バッテリが強く振動するおそれがあることである。言い換えれば、第3の問題は、バッテリにかかる加速度が大きくなるおそれがあることである。第3の問題は、バッテリが大きな衝撃を受けるおそれがあることである。
【0014】
そこで、弾性部材を介して車体フレームに収納部材をマウントすることが検討された。便宜上、収納部材が弾性部材を介して車体フレームに支持される構造を、「第1構造」と呼ぶ。第1構造では、収納部材と車体フレームの間に弾性部材が設置される。第1構造では、弾性部材は、収納部材と車体フレームを連結する。第1構造では、収納部材は、車体フレームに直接的に接触しない。このため、一見すると、第1構造が収納部材の振動を十分に低減すると推測される(assumed)。よって、一見すると、第1構造がバッテリの振動を十分に低減すると推測される(assumed)。
【0015】
しかしながら、第1構造がバッテリの振動を十分に低減することは困難であった。第1構造においても、バッテリが強く振動するおそれがあった。要するに、バッテリが収納部材の内部スペースに設置される場合、第1構造は第3の問題を解決しなかった。
【0016】
そこで、第3の問題を解決するための検討がさらに行われた。本発明は、これらの検討に基づく。本発明は、次のような構成をとる。
すなわち、本発明は、電動鞍乗型車両であって、
車体フレームと、
シートと、
前記車体フレームに支持され、前記シートの下方に設置される収納部材と、
前記電動鞍乗型車両を推進させる(propel)電気モータと、
前記電気モータに電力を供給するバッテリであって、前記バッテリは前記シートの下方に設置され、前記バッテリの少なくとも一部は前記収納部材の内部スペースに設置されるバッテリと、
前記バッテリを支持するバッテリケースと、
を備え、
前記バッテリケースは、弾性部材を介して前記収納部材に支持される
電動鞍乗型車両である。
【0017】
電動鞍乗型車両は、電気モータとバッテリとシートを備える。電気モータは、電動鞍乗型車両を推進させる。バッテリは、電気モータに電力を供給する。バッテリは、シートの下方に設置される。このため、バッテリの位置は比較的に高い。よって、バッテリを電動鞍乗型車両に着脱することは容易である。
【0018】
電動鞍乗型車両は、収納部材を備える。収納部材は、シートの下方に設置される。収納部材は、小石や泥を遮る。バッテリの少なくとも一部は、収納部材の内部スペースに設置される。このため、バッテリは、小石や泥に晒されない。収納部材は、小石や泥からバッテリを保護する。よって、バッテリは損傷し難い。バッテリは汚損し難い。
【0019】
電動鞍乗型車両は、車体フレームとバッテリケースを備える。収納部材は、車体フレームに支持される。バッテリケースは、収納部材に支持される。バッテリは、バッテリケースに支持される。ここで、バッテリケースは、弾性部材を介して前記収納部材に支持される。具体的には、電動鞍乗型車両は、弾性部材を備える。弾性部材は、収納部材とバッテリケースの間に設置される。弾性部材は、収納部材とバッテリケースを連結する。収納部材は、弾性部材を介して、バッテリケースを支持する。バッテリケースは、弾性部材を介して収納部材にマウントされる。このため、弾性部材は、バッテリケースの振動を低減する。例えば、振動は、車体フレームから収納部材に伝わる。そして、振動は、収納部材からバッテリケースに伝わる。さらに、振動は、バッテリケースからバッテリに伝わる。弾性部材は、車体フレームから収納部材に伝わる振動を低減せずに、収納部材からバッテリケースに伝わる振動を低減する。このため、弾性部材は、バッテリケースの振動を効果的に低減する。よって、バッテリの振動は、効果的に低減される。例えば、バッテリの振動は過度に強くならない。仮に車体フレームが強く振動したときであっても、バッテリの振動は過度に強くならない。言い換えれば、バッテリにかかる加速度は過度に大きくならない。バッテリが受ける衝撃は過度に大きくならない。要するに、弾性部材は、バッテリを振動から保護する。したがって、バッテリは故障し難い。
【0020】
以上の通り、本電動鞍乗型車両は、電動鞍乗型車両に対するバッテリの簡易な着脱を許容する。さらに、本電動鞍乗型車両は、小石や泥からバッテリを保護する。さらに、本電動鞍乗型車両は、バッテリの振動を十分に低減する。
【0021】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記バッテリケースの全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記収納部材と重なる
ことが好ましい。
このため、バッテリケースは、収納部材よりも小さい。バッテリケースが小さくなるほど、バッテリケースの振動を制御することは容易になる。よって、弾性部材は、バッテリケースの振動を一層効果的に低減する。したがって、弾性部材は、バッテリの振動を一層効果的に低減する。
【0022】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記バッテリが前記バッテリケースに支持されるとき、前記バッテリの全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記収納部材と重なる
ことが好ましい。
このため、バッテリは、収納部材よりも小さい。よって、弾性部材は、バッテリの振動を一層効果的に低減する。
【0023】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記バッテリケースの全部は、前記電動鞍乗型車両の側面視において、前記収納部材と重なる
ことが好ましい。
このため、バッテリケースは、収納部材よりも一層小さい。よって、弾性部材は、バッテリの振動を一層効果的に低減する。
【0024】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記バッテリケースの少なくとも一部は、前記収納部材の前記内部スペースに設置される
ことが好ましい。
上述の通り、収納部材は、小石や泥を遮る。バッテリケースの少なくとも一部は、収納部材の内部スペースに設置される。このため、バッテリケースは、小石や泥に晒されない。収納部材は、小石や泥からバッテリケースを保護する。よって、バッテリケースは損傷し難い。バッテリケースは汚損し難い。
【0025】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記弾性部材の全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記収納部材と重なる
ことが好ましい。
このため、弾性部材は、収納部材とバッテリケースの間を好適に連結する。
【0026】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記弾性部材の少なくとも一部は、前記収納部材の前記内部スペースに設置される
ことが好ましい。
上述の通り、収納部材は、小石や泥を遮る。弾性部材の少なくとも一部は、収納部材の内部スペースに設置される。このため、弾性部材は、小石や泥に晒されない。収納部材は、小石や泥から弾性部材を保護する。よって、弾性部材は損傷し難い。弾性部材は汚損し難い。
【0027】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記電動鞍乗型車両は、前記バッテリケースに支持される電装品を備える
ことが好ましい。
上述の通り、弾性部材は、バッテリケースの振動を効果的に低減する。電装品は、バッテリケースに支持される。このため、電装品の振動も、効果的に低減される。よって、電装品の振動は過度に強くならない。要するに、弾性部材は、電装品を振動から保護する。したがって、電装品は故障し難い。
【0028】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記電装品の全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記収納部材と重なる
ことが好ましい。
このため、電装品は、収納部材よりも小さい。よって、弾性部材は、電装品の振動を一層効果的に低減する。
【0029】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記電装品の少なくとも一部は、前記収納部材の前記内部スペースに設置される
ことが好ましい。
上述の通り、収納部材は、小石や泥を遮る。電装品の少なくとも一部は、収納部材の内部スペースに設置される。このため、電装品は、小石や泥に晒されない。収納部材は、小石や泥から電装品を保護する。よって、電装品は損傷し難い。電装品は汚損し難い。
【0030】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記バッテリは、前記バッテリケースの内部スペースに配置され、
前記電装品は、前記バッテリケースの外部に配置される
ことが好ましい。
バッテリは、バッテリケースの内部スペースに配置される。このため、バッテリケースはバッテリを好適に支持する。電装品は、バッテリケースの外部に配置される。すなわち、バッテリと電装品は、バッテリケースによって隔てられている。このため、バッテリと電装品が相互に及ぼし合う影響を低減することは容易である。例えば、バッテリケースは、バッテリから電装品を保護する。例えば、バッテリケースは、電装品からバッテリを保護する。
【0031】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記収納部材は、荷物を置くための荷室を有し、
前記バッテリケースは、前記電装品と前記荷室の間に配置される
ことが好ましい。
収納部材は、荷物を置くための荷室を有する。このため、収納部材は大きい。収納部材が大きくなるほど、収納部材の振動を制御することは困難である。しかしながら、バッテリケースは、弾性部材を介して収納部材に支持される。このため、収納部材が大きい場合であっても、弾性部材は、バッテリケースの振動を効果的に低減する。よって、収納部材が大きい場合であっても、本電動鞍乗型車両は、バッテリの振動を十分に低減する。電装品と荷物は、バッテリケースによって隔てられている。このため、バッテリケースは、電装品と荷物の干渉を防止する。よって、バッテリケースは、荷物から電装品を保護する。
【0032】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記バッテリケースは、前記電装品の後方、かつ、前記荷室の前方に配置され、
前記電装品の全部は、前記電動鞍乗型車両の正面視において、前記バッテリケースと重なる
ことが好ましい。
バッテリケースは、電装品と荷物の干渉を一層確実に防止する。
【0033】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記収納部材は、前記収納部材の上部に形成される上部開口を有し、
前記シートは、前記上部開口を開閉するように構成され、
前記バッテリケースは、前記バッテリケースの上部に形成され、前記バッテリを前記バッテリケースに挿入するための挿入口を有し、
前記電動鞍乗型車両は、前記シートの下方、かつ、前記バッテリケースの上方に設置される蓋を備え、
前記蓋は、前記挿入口を開閉するように構成され、
前記シートが前記上部開口を閉塞するとき、前記挿入口の全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記シートと重なり、
前記蓋が前記挿入口を閉塞するとき、前記挿入口の全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記蓋と重なる
ことが好ましい。
シートは、バッテリケースの挿入口を覆う。蓋は、バッテリケースの挿入口を覆う。まとめると、挿入口は、シートと蓋によって、二重に覆われる。このため、シートと蓋はそれぞれ、バッテリケースに支持されるバッテリを好適に保護する。
【0034】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記シートが前記上部開口を閉塞するとき、前記バッテリケースに支持される前記バッテリの全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記シートと重なり、
前記蓋が前記挿入口を閉塞するとき、前記バッテリケースに支持される前記バッテリの全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記蓋と重なる
ことが好ましい。
シートは、バッテリケースに支持されるバッテリを覆う。蓋は、バッテリケースに支持されるバッテリを覆う。まとめると、バッテリケースに支持されるバッテリは、シートと蓋によって、二重に覆われる。このため、シートと蓋はそれぞれ、バッテリケースに支持されるバッテリを好適に保護する。
【0035】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記電動鞍乗型車両は、前記バッテリケースに支持される前記バッテリと電気的に接続されるコネクタを備え、
前記コネクタは、前記バッテリケースに支持される
ことが好ましい。
上述の通り、弾性部材は、バッテリケースの振動を効果的に低減する。コネクタは、バッテリケースに支持される。このため、コネクタの振動も、効果的に低減される。よって、コネクタの振動は過度に強くならない。要するに、弾性部材は、コネクタを振動から保護する。したがって、コネクタは故障し難い。さらに、バッテリとコネクタはともに、バッテリケースに支持される。このため、バッテリがバッテリケースに支持されるとき、バッテリの振動とコネクタの振動の差は、小さい。よって、バッテリがバッテリケースに支持されるとき、バッテリとコネクタの間の電気的な接続を保つことは、容易である。
【0036】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記コネクタの全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記収納部材と重なる
ことが好ましい。
このため、コネクタは、収納部材よりも小さい。よって、弾性部材は、コネクタの振動を一層効果的に低減する。
【0037】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記コネクタの少なくとも一部は、前記収納部材の内部スペースに設置される
ことが好ましい。
上述の通り、収納部材は、小石や泥を遮る。コネクタの少なくとも一部は、収納部材の内部スペースに設置される。このため、コネクタは、小石や泥に晒されない。コネクタは、小石や泥から電装品を保護する。よって、コネクタは損傷し難い。コネクタは汚損し難い。
【0038】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記電動鞍乗型車両は、前記バッテリケースに支持される前記バッテリを、前記コネクタに対して押し圧する押圧部材を備え、
前記蓋は、前記バッテリケースに支持され、
前記押圧部材は、前記蓋に支持され、
前記コネクタは、前記バッテリケースの下部に設置され、
前記蓋が前記バッテリケースの前記挿入口を閉塞するとき、前記押圧部材は、前記バッテリケースに支持される前記バッテリを、下方に押し圧する
ことが好ましい。
押圧部材は、バッテリケースに支持されるバッテリを、コネクタに対して押し圧する。このため、バッテリがバッテリケースに支持されるとき、押圧部材は、バッテリとコネクタの間の電気的な接続を好適に維持する。押圧部材は、蓋に支持される。上述の通り、蓋は、バッテリケースの上方に設置される。このため、蓋がバッテリケースの挿入口を閉塞するとき、蓋と押圧部材はそれぞれ、バッテリケースに支持されるバッテリの上方に位置する。よって、蓋がバッテリケースの挿入口を閉塞するとき、押圧部材がバッテリケースに支持されるバッテリを下方に押し圧することは容易である。コネクタは、バッテリケースの下部に設置される。このため、バッテリケースに支持されるバッテリを下方に押し圧することは、バッテリケースに支持されるバッテリをコネクタに対して押し圧することに相当する。よって、蓋がバッテリケースの挿入口を閉塞するとき、押圧部材がバッテリケースに支持されるバッテリをコネクタに対して押し圧することは容易である。上述の通り、弾性部材は、バッテリケースの振動を効果的に低減する。蓋は、バッテリケースに支持される。このため、蓋の振動は、効果的に低減される。よって、蓋の振動は過度に強くならない。押圧部材は、蓋に支持される。押圧部材は、蓋を介して、バッテリケースに支持される。このため、押圧部材の振動は、効果的に低減される。よって、押圧部材の振動は過度に強くならない。したがって、押圧部材がバッテリケースに支持されるバッテリを押し圧するときであっても、バッテリの振動は過度に強くならない。要するに、押圧部材がバッテリケースに支持されるバッテリを押し圧するときであっても、弾性部材はバッテリを振動から保護する。
【0039】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記蓋が前記バッテリケースの前記挿入口を閉塞するとき、前記蓋の全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記収納部材と重なる
ことが好ましい。
このため、蓋は、収納部材よりも小さい。よって、弾性部材は、蓋の振動を一層効果的に低減する。
【0040】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記蓋が前記バッテリケースの前記挿入口を閉塞するとき、前記押圧部材の全部は、前記電動鞍乗型車両の平面視において、前記収納部材と重なる
ことが好ましい。
このため、押圧部材は、収納部材よりも小さい。よって、弾性部材は、押圧部材の振動を一層効果的に低減する。
【0041】
上述した電動鞍乗型車両において、
前記シートが前記上部開口を閉塞するとき、前記シートはシール部材を介して前記上部開口を密閉する
ことが好ましい。
このため、シートが上部開口を閉塞するとき、シートは、水が収納部材の内部スペースに入ることを防止する。よって、バッテリケースは、バッテリケースに支持されるバッテリを水から保護するための構造を備える必要がない。したがって、バッテリケースの構造を簡素化することは容易である。
【発明の効果】
【0042】
電動鞍乗型車両は、電動鞍乗型車両に対するバッテリの簡易な着脱を許容する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】実施形態に係る電動鞍乗型車両の左側面図である。
【
図7】
図2のVII-VII線に沿う断面図である。
【
図10】電動鞍乗型車両の一部の拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、図面を参照して本発明に係る電動鞍乗型車両1について説明する。
【0045】
1.電動鞍乗型車両1の概略構成
図1は、実施形態に係る電動鞍乗型車両1の左側面図である。電動鞍乗型車両1の概略構成を説明する。電動鞍乗型車両1は、スクータ型の車両に分類される。
【0046】
図1は、電動鞍乗型車両1の前後方向X、幅方向Yおよび上下方向Zを示す。前後方向X、幅方向Yおよび上下方向Zは、電動鞍乗型車両1に乗車した運転者(ライダーともいう)を基準として定義される。前後方向X、幅方向Yおよび上下方向Zは互いに直交する。前後方向Xおよび幅方向Yは、水平である。上下方向Zは、鉛直である。
【0047】
「前方」、「後方」、「上方」、「下方」、「右方」、「左方」はそれぞれ、電動鞍乗型車両1に乗車した運転者にとっての「前方」、「後方」、「上方」、「下方」、「右方」、「左方」を意味する。本明細書において特に断らない限り、「前方」および「後方」は、前後方向Xと平行な方向のみならず、前後方向Xに近い方向も含む。前後方向Xと近い方向は、例えば前後方向Xとのなす角度が45度以下の方向である。同様に、特に断らない限り、「右方」および「左方」は、幅方向Yと平行な方向のみならず、幅方向Yに近い方向も含む。特に断らない限り、「上方」および「下方」は、上下方向Zと平行な方向のみならず、上下方向Zに近い方向も含む。各図では、参考として、FRONT、REAR、UP、DOWN、RIGHT、LEFTを適宜に示す。
【0048】
本明細書では、「電動鞍乗型車両1の側面視において」を、適宜に「車両側面視において」という。「電動鞍乗型車両1の平面視において」を、適宜に「車両平面視において」という。「電動鞍乗型車両1の正面視において」を、適宜に「車両正面視において」という。
【0049】
電動鞍乗型車両1は、ハンドル3とフートボード4とシート5を備える。ハンドル3は、電動鞍乗型車両1の前部に配置される。フートボード4は、ハンドル3よりも後方に配置される。フートボード4は、ハンドル3よりも下方に配置される。シート5は、フートボード4よりも後方に配置される。シート5は、フートボード4よりも上方に配置される。電動鞍乗型車両1の運転者は、運転者の手でハンドル3を握る。運転者は、フートボード4に運転者の足を置く。運転者は、シート5に座る。
【0050】
電動鞍乗型車両1は、凹部空間6を形成する。凹部空間6は、空きスペース(unoccupied space)である。電動鞍乗型車両1は、凹部空間6に存在する部位を有しない。凹部空間6は、ハンドル3の後方に位置する。凹部空間6は、フートボード4の上方に位置する。凹部空間6は、シート5の前方に位置する。凹部空間6は、上方に開放される。凹部空間6は、下方に延びる。凹部空間6は、ハンドル3およびシート5よりも低い位置まで延びる。運転者が電動鞍乗型車両1に容易に乗降することを、凹部空間6は許容する。例えば、運転者が凹部空間6に運転者の脚を通すことによって、運転者が電動鞍乗型車両1に乗降することは容易である。
【0051】
電動鞍乗型車両1は、フロントフォーク7と前輪8を備える。フロントフォーク7は、ハンドル3に連結される。フロントフォーク7は、ハンドル3から下方かつ前方に延びる。前輪8は、フロントフォーク7の下部に支持される。
【0052】
電動鞍乗型車両1は、パワーユニット11と後輪14を備える。パワーユニット11は、例えば、シート5の下方に配置される。後輪14は、パワーユニット11に連結される。後輪14は、シート5の下方に配置される。
【0053】
パワーユニット11は、電気モータ12を備える。電気モータ12は、電動鞍乗型車両1を推進させる(propel)。具体的には、電気モータ12は、電気エネルギーを、電動鞍乗型車両1の推進のための機械エネルギーに変える。そして、電気モータ12は、後輪14を回転駆動する。
【0054】
パワーユニット11は、ケース13を備える。ケース13は、電気モータ12を収容する。ケース13は、例えば、後輪14を支持する。
【0055】
図2は、電動鞍乗型車両1の一部の側面図である。電動鞍乗型車両1は、車体フレーム21と収納部材31を備える。収納部材31は、シート5の下方に設置される。例えば、収納部材31の全部は、シート5の全部の下方に設置される。図示を省略するが、収納部材31は、後輪14の上方に配置される。
【0056】
収納部材31は、車体フレーム21に支持される。上述したフロントフォーク7、フートボード4およびパワーユニット11も、車体フレーム21に支持される。パワーユニット11は、例えば、車体フレーム21に対して揺動可能である。電気モータ12は、例えば、車体フレーム21に対して揺動可能である。
【0057】
シート5は、収納部材31に支持される。例えば、電動鞍乗型車両1は、ヒンジ軸41を備える。ヒンジ軸41は、収納部材31に支持される。ヒンジ軸41は、幅方向Yに延びる。シート5は、ヒンジ軸41に支持される。
【0058】
シート5は、収納部材31に対して、ヒンジ軸41回りに回転可能である。シート5は、閉塞位置と開放位置に移動可能である。
【0059】
図1、
図2は、閉塞位置のシート5を示す。運転者がシート5に座るとき、シート5は閉塞位置にある。
【0060】
図3は、電動鞍乗型車両1の一部の側面図である。
図3は、開放位置のシート5を示す。シート5が開放位置にあるとき、収納部材31は上方に開放される。
【0061】
電動鞍乗型車両1は、バッテリ45を備える。バッテリ45は、電気エネルギーを蓄える。バッテリ45は、電気モータ12に電気エネルギーを供給する。バッテリ45は、電気モータ12に電力を供給する。バッテリ45は、例えば、充電可能な二次電池である。バッテリ45は、例えば、リチウムイオン電池である。
【0062】
図3は、電動鞍乗型車両1に搭載されるバッテリ45を、破線で示す。電動鞍乗型車両1に搭載されるバッテリ45の位置を説明する。バッテリ45の少なくとも一部は、収納部材31の内部に設置される。バッテリ45の少なくとも一部は、車両側面視において、収納部材31と重なる。バッテリ45は、シート5の下方に設置される。例えば、バッテリ45の全部は、シート5の全部の下方に設置される。図示を省略するが、バッテリ45の少なくとも一部は、フートボード4よりも高い位置に配置される。バッテリ45の少なくとも一部は、後輪14よりも高い位置に配置される。
【0063】
図3は、電動鞍乗型車両1から取り外されたバッテリ45を、実線で示す。バッテリ45は、ポータブル型に分類される。バッテリ45は、電動鞍乗型車両1に着脱可能である。バッテリ45が電動鞍乗型車両1から取り外されたとき、バッテリ45の全部は収納部材31の外部に位置する。
【0064】
シート5が開放位置にあるとき、シート5は、バッテリ45が収納部材31の内部と収納部材31の外部の間で移動することを許容する。シート5が開放位置にあるとき、バッテリ45を電動鞍乗型車両1から取り外すことは可能である。シート5が開放位置にあるとき、バッテリ45を電動鞍乗型車両1に取り付けることは可能である。シート5が開放位置にあるとき、バッテリ45を別のバッテリに交換することは可能である。
【0065】
2.車体フレーム21と収納部材31とシート5
図2、
図4-
図6を参照する。
図4は、車体フレーム21の斜視図である。
図5は、車体フレーム21と収納部材31の斜視図である。
図6は、車体フレーム21と収納部材31の平面図である。車体フレーム21を説明する。
【0066】
車体フレーム21は、ヘッドパイプ22とダウンフレーム23と右ロアフレーム24Rと左ロアフレーム24Lを備える。ヘッドパイプ22は、フロントフォーク7を支持する。ダウンフレーム23は、ヘッドパイプ22に接続される。ダウンフレーム23は、ヘッドパイプ22から下方に延びる。右ロアフレーム24Rと左ロアフレーム24Lは、ダウンフレーム23に接続される。右ロアフレーム24Rと左ロアフレーム24Lは、ダウンフレーム23から後方に延びる。左ロアフレーム24Lは、右ロアフレーム24Rの左方に配置される。左ロアフレーム24Lは、車両側面視において、右ロアフレーム24Rと重なる。右ロアフレーム24Rと左ロアフレーム24Lは、例えば、フートボード4を支持する。
【0067】
車体フレーム21は、右シートフレーム25Rと左シートフレーム25Lを備える。右シートフレーム25Rは、右ロアフレーム24Rに接続される。右シートフレーム25Rは、右ロアフレーム24Rから後方かつ上方に延びる。左シートフレーム25Lは、左ロアフレーム24Lに接続される。左シートフレーム25Lは、左ロアフレーム24Lから後方かつ上方に延びる。左シートフレーム25Lは、右シートフレーム25Rの左方に配置される。左シートフレーム25Lは、車両側面視において、右シートフレーム25Rと重なる。右シートフレーム25Rと左シートフレーム25Lは、例えば、パワーユニット11を支持する。
【0068】
車体フレーム21は、前クロスフレーム27と2つのステー28と後クロスフレーム29を備える。前クロスフレーム27は、右シートフレーム25Rと左シートフレーム25Lに支持される。ステー28は、前クロスフレーム27に支持される。後クロスフレーム29は、前クロスフレーム27およびステー28よりも後方に配置される。後クロスフレーム29は、前クロスフレーム27およびステー28よりも上方に配置される。後クロスフレーム29は、右シートフレーム25Rと左シートフレーム25Lに支持される。
【0069】
図2を参照する。シート5は、右シートフレーム25Rおよび左シートフレーム25Lよりも高い位置に配置される。収納部材31は、車両側面視において、右シートフレーム25Rおよび左シートフレーム25Lと重なる。
【0070】
図6を参照する。収納部材31は、右シートフレーム25Rと左シートフレーム25Lの間に配置される。収納部材31は、右シートフレーム25Rの左方に配置される。収納部材31は、左シートフレーム25Lの右方に配置される。
【0071】
収納部材31は、右シートフレーム25Rと左シートフレーム25Lに支持される。例えば、収納部材31は、ステー28と後クロスフレーム29に支持される。
【0072】
収納部材31は、車体フレーム21に固定される。収納部材31は、車体フレーム21にリジッドに搭載される。
【0073】
例えば、電動鞍乗型車両1は、締結部材42、43を備える。
図6は、締結部材42を破線で示す。締結部材42、43は、収納部材31を車体フレーム21に締結する。締結部材42は、収納部材31をステー28に締結する。締結部材43は、収納部材31を後クロスフレーム29に締結する。締結部材42、43は、例えば、ボルトである。
【0074】
収納部材31は、車体フレーム21に、直接的に接触する。例えば、収納部材31は、ステー28と後クロスフレーム29に、接触する。
【0075】
図3、
図5および
図6を参照する。収納部材31は、上方に開放された箱形状を有する。収納部材31は、小石や泥を遮る。収納部材31は、例えば、後輪14が巻き上げた小石や泥を遮る。
【0076】
収納部材31は、内部スペース32と上部開口33を有する。内部スペース32は、収納部材31の内部に形成される。上部開口33は、収納部材31の上部に形成される。上部開口33は、内部スペース32の上面に相当する。
【0077】
バッテリ45の少なくとも一部は、内部スペース32に設置される。バッテリ45は、上部開口33を通過可能である。バッテリ45は、上部開口33を通じて、内部スペース32と収納部材31の外部の間を移動可能である。
【0078】
さらに、収納部材31は、荷物を収容可能である。このため、収容部材31は大きい。荷物は、例えば、ヘルメットである。荷物も、上部開口33を通じて、内部スペース32と収納部材31の外部の間を移動可能である。
【0079】
内部スペース32は、バッテリ室32aと荷室32bを有する。バッテリ室32aは、バッテリ45を置くためのスペースである。荷室32bは、荷物を置くためのスペースである。荷室32bは、例えば、バッテリ室32aの後方に配置される。
【0080】
収納部材31は、底部34と周壁35と鍔36と支持部37を有する。周壁35は、底部34に接続される。周壁35は、底部34から上方に延びる。周壁35は、例えば、前壁35aと右壁35bと後壁35cと左壁35dを有する。鍔36は、周壁35の後方に配置される。鍔36は、後壁35cに接続される。鍔36は、後壁35cから後方に延びる。支持部37は、周壁35の前方に配置される。支持部37は、前壁35aに接続される。支持部37は、前壁35aから前方に延びる。
【0081】
底部34と鍔36は、車体フレーム21に支持される。底部34は、ステー28の上に載置される。底部34は、ステー28に支持される。鍔36は、後クロスフレーム29の上に載置される。鍔36は、後クロスフレーム29に支持される。
【0082】
支持部37は、ヒンジ軸41を支持する。
【0083】
内部スペース32は、底部34と周壁35によって区画される。内部スペース32は、底部34の上方に位置する。内部スペース32は、周壁35の内方に位置する。内部スペース32は、周壁35に囲まれる。
【0084】
上部開口33は、周壁35によって区画される。上部開口33は、周壁35の上縁によって区画される。
【0085】
電動鞍乗型車両1は、シール部材44を備える。シール部材44は、収納部材31に取り付けられる。シール部材44は、周壁35の上縁に取り付けられる。シール部材44は、紐形状または帯形状を有する。シール部材44は、環形状を有する。シール部材44は、車両平面視において、上部開口33を囲む。シール部材44は、例えば、ゴムまたは合成樹脂からなる。
【0086】
図6は、閉塞位置のシート5を破線で示す。シート5が閉塞位置にあるとき、上部開口33の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。すなわち、シート5が閉塞位置にあるとき、シート5は上部開口33を閉塞する。「シート5が閉塞位置にあるとき」は、「シート5が上部開口33を閉塞するとき」と同義である。シート5が開放位置にあるとき、上部開口33の少なくとも一部は、車両平面視において、シート5と重ならない。すなわち、シート5が開放位置にあるとき、シート5は上部開口33を開放する。「シート5が開放位置にあるとき」は、「シート5が上部開口33を開放するとき」と同義である。まとめると、シート5は、上部開口33を開閉するように構成される。
【0087】
さらに、シート5が閉塞位置にあるとき、収納部材31の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。シート5が閉塞位置にあるとき、シール部材44の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。
【0088】
図7は、
図2のVII-VII線に沿う断面図である。
図7は、車体フレーム21の図示を省略する。
図7は、閉塞位置のシート5を示す。
図7は、電動鞍乗型車両1に搭載されるバッテリ45を示す。シート5が閉塞位置にあるとき、収納部材31の全部は、シート5の下方に位置される。シート5が閉塞位置にあるとき、電動鞍乗型車両1に搭載されるバッテリ45の全部は、シート5の下方に位置される。
【0089】
シート5が閉塞位置にあるとき、シート5は、バッテリ45が内部スペース32と収納部材31の外部の間を移動することを禁止する。シート5が閉塞位置にあるとき、シート5は、荷物が内部スペース32と収納部材31の外部の間を移動することを禁止する。
【0090】
シート5が閉塞位置にあるとき、シール部材44はシート5と接触する。シート5が閉塞位置にあるとき、シート5と収納部材31は、シール部材44を介して、密接する。シート5が閉塞位置にあるとき、シート5は、シール部材44を介して、上部開口33を密閉する。シート5が閉塞位置にあるとき、シール部材44は、シート5と収納部材31の間の隙間をシールする。シート5が閉塞位置にあるとき、シール部材44は、収納部材31の外部から内部スペース32を遮断する。シート5が閉塞位置にあるとき、シール部材44は、収納部材31の外部から内部スペース32に水が進入することを禁止する。
【0091】
3.バッテリケース51と弾性部材61
図7、8を参照する。
図8は、電動鞍乗型車両1の一部の分解斜視図である。電動鞍乗型車両1は、バッテリケース51を備える。バッテリケース51は、バッテリ45を支持する。「電動鞍乗型車両1に搭載されるバッテリ45」は、「バッテリケース51に支持されるバッテリ45」と同義である。
【0092】
電動鞍乗型車両1は、複数の弾性部材61を備える。弾性部材61の数は、例えば、4つである。弾性部材61は、収納部材31に支持される。弾性部材61は、バッテリケース51を支持する。弾性部材61は、収納部材31とバッテリケース51を連結する。弾性部材61は、収納部材31とバッテリケース51の間に設置される。
【0093】
収納部材31は、弾性部材61を介して、バッテリケース51を支持する。言い換えれば、バッテリケース51は、弾性部材61を介して、収納部材31に支持される。バッテリケース51は、弾性部材61を介して、収納部材31にマウントされる。
【0094】
バッテリケース51について説明する。バッテリケース51は、シート5の下方に配置される。例えば、バッテリケース51の全部は、シート5の全部の下方に設置される。シート5が閉塞位置にあるとき、バッテリケース51の全部は、シート5の下方に位置する。
【0095】
バッテリケース51の少なくとも一部は、内部スペース32に設置される。例えば、バッテリケース51の全部は、内部スペース32に設置される。
【0096】
バッテリケース51の少なくとも一部は、バッテリ室32aに設置される。例えば、バッテリケース51の全部は、バッテリ室32aに設置される。
【0097】
バッテリケース51は、荷室32bの前方に設置される。例えば、バッテリケース51の全部は、荷室32bの全部の前方に設置される。
【0098】
バッテリケース51の全部は、底部34の上方に配置される。バッテリケース51に支持されるバッテリ45の全部も、底部34の上方に配置される。
【0099】
バッテリケース51は、収納部材31よりも小さい。例えば、前後方向Xにおけるバッテリケース51の長さは、前後方向Xにおける収納部材31の長さよりも、小さい。例えば、幅方向Yにおけるバッテリケース51の長さは、幅方向Yにおける収納部材31の長さよりも、小さい。例えば、上下方向Zにおけるバッテリケース51の長さは、上下方向Zにおける収納部材31の長さよりも、小さい。
【0100】
バッテリケース51は、上方に開放された箱形状を有する。例えば、バッテリケース51は、上下方向Zに延びる筒形状を有する。バッテリケース51は、バッテリ45を収容する。
【0101】
バッテリケース51は、内部スペース52を有する。内部スペース52は、バッテリケース51の内部に形成される。内部スペース52は、上下方向Zに延びる。例えば、上下方向Zにおける内部スペース52の長さは、上下方向Zにおけるバッテリ45の長さよりも短い。
【0102】
バッテリケース51は、バッテリ45をバッテリケース51に挿入するための挿入口53を有する。挿入口53は、バッテリケース51の上部に形成される。挿入口53は、内部スペース52の上面に相当する。
【0103】
バッテリケース51は、底部54と筒体55を有する。底部54は、略水平方向に延びる。筒体55は、底部54に接続される。筒体55は、底部54から上方に延びる。筒体55は、例えば、前壁55aと右壁55bと後壁55cと左壁55dを有する。
【0104】
内部スペース52は、底部54と筒体55によって区画される。内部スペース52は、底部54の上方に位置する。内部スペース52は、筒体55の内方に位置する。内部スペース52は、筒体55に囲まれる。
【0105】
挿入口53は、筒体55によって区画される。挿入口53は、筒体55の上縁によって区画される。
【0106】
バッテリ45は、挿入口53を通過可能である。バッテリ45は、挿入口53を通じて、内部スペース52とバッテリケース51の外部の間を移動可能である。バッテリケース51は、バッテリ45がバッテリケース51に対して内部スペース52を移動することを、許容する。
【0107】
バッテリ45がバッテリケース51に支持されるとき、バッテリ45は、内部スペース52に配置される。バッテリ45がバッテリケース51に支持されるとき、バッテリ45の少なくとも一部は、内部スペース52に配置される。
【0108】
バッテリ45がバッテリケース51に支持されるとき、バッテリ45は底部54の上に載置される。バッテリ45がバッテリケース51に支持されるとき、バッテリ45は底部54と接触する。さらに、バッテリ45がバッテリケース51に支持されるとき、バッテリ45は筒体55と接触してもよい。あるいは、バッテリ45がバッテリケース51に支持されるとき、バッテリ45は筒体55と接触しなくてもよい。
【0109】
バッテリケース51は、フランジ56と複数の貫通孔57を有する。フランジ56は、筒体55に接続される。フランジ56は、筒体55の上部に接続される。フランジ56は、例えば、挿入口53と同じ高さ位置に配置される。フランジ56は、筒体55から外方に延びる。フランジ56の全部は、内部スペース52の外部に設置される。フランジ56は、内部スペース52の位置する部分を有しない。フランジ56は、略水平な板形状を有する。貫通孔57の数は、例えば、4つである。貫通孔57は、フランジ56に形成される。貫通孔57は、フランジ56を上下方向Zに貫通する。
【0110】
収納部材31は、複数の取付座38を備える。取付座38の数は、例えば、4つである。取付座38は、シート5の下方に設置される。シート5が閉塞位置にあるとき、取付座38の全部は、シート5の下方に位置する。取付座38の少なくとも一部は、内部スペース32に配置される。取付座38の少なくとも一部は、バッテリ室32aに配置される。取付座38の少なくとも一部は、上部開口33の下方に配置される。取付座38の全部は、底部33の上方に配置される。例えば、取付座38は、周壁部35に支持される。一部の取付座38は、右壁35bに支持される。他の取付座38は、左壁35dに支持される。
【0111】
取付座38は、略水平な板形状を有する。取付座38は、フランジ56の下方に配置される。
【0112】
弾性部材61について説明する。弾性部材61は、シート5の下方に配置される。例えば、弾性部材61の全部は、シート5の全部の下方に設置される。シート5が閉塞位置にあるとき、弾性部材61の全部は、シート5の下方に位置する。
【0113】
弾性部材61の少なくとも一部は、内部スペース32に設置される。例えば、弾性部材61の全部は、内部スペース32に設置される。
【0114】
弾性部材61の少なくとも一部は、バッテリ室32aに設置される。例えば、弾性部材61の全部は、バッテリ室32aに設置される。
【0115】
弾性部材61の全部は、底部34の上方に配置される。
【0116】
弾性部材61の全部は、内部スペース52の外部に設置される。
【0117】
弾性部材61は、例えば、ゴムまたは合成樹脂からなる。弾性部材61は、車体フレーム21よりも、低い剛性を有する。弾性部材61は、車体フレーム21よりも、撓み易い。弾性部材61は、収納部材31よりも、低い剛性を有する。弾性部材61は、収納部材31よりも、撓み易い。
【0118】
例えば、弾性部材61は、上下方向Zに延びる円筒形状を有する。弾性部材61は、中空部と外周面を有する。
【0119】
弾性部材61は、取付座38の上に載置される。電動鞍乗型車両1は、締結部材62を備える。締結部材62は、弾性部材61の中空部に挿入される。締結部材62は、弾性部材61を取付座38に締結する。弾性部材61は、取付座38に支持される。
【0120】
取付座38は、弾性部材61と接触する。取付座38は、締結部材62と接触する。
【0121】
弾性部材61は、取付座38から、フランジ56よりも高い位置まで延びる。弾性部材61は、挿入口53よりも低い位置から、挿入口53よりも高い位置まで延びる。弾性部材61は、貫通孔57に挿入される。フランジ56は、弾性部材61の外周面に嵌合する。弾性部材61は、フランジ56を支持する。
【0122】
フランジ56は、弾性部材61と接触する。フランジ56と弾性部材61の間の接触位置は、挿入口53と略同じ高さである。フランジ56は、締結部材62と接触しない。フランジ56は、取付座38と接触しない。
【0123】
図9は、バッテリケース51の側面図である。
図9は、収納部材31を破線で示す。バッテリケース51の少なくとも一部は、車両側面視において、収納部材31と重なる。例えば、バッテリケース51の全部は、車両側面視において、収納部材31と重なる。
【0124】
バッテリケース51の少なくとも一部は、上部開口33の下方に配置される。例えば、バッテリケース51の全部は、上部開口33の下方に配置される。
【0125】
弾性部材61の少なくとも一部は、車両側面視において、収納部材31と重なる。例えば、弾性部材61の全部は、車両側面視において、収納部材31と重なる。
【0126】
弾性部材61の少なくとも一部は、上部開口33よりも下方に配置される。例えば、弾性部材61の全部は、上部開口33よりも下方に配置される。
【0127】
図10は、電動鞍乗型車両1の一部の拡大平面図である。バッテリケース51の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。挿入口53の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。
【0128】
弾性部材61の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。
【0129】
図10は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45を示す。バッテリ45がバッテリケース51に支持されるとき、バッテリ45の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。バッテリ45がバッテリケース51に支持されるとき、バッテリ45の全部は、車両平面視において、バッテリケース51と重なる。
【0130】
上述した通り、シート5が閉塞位置にあるとき、収納部材31の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。このため、シート5が閉塞位置にあるとき、バッテリケース51の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。シート5が閉塞位置にあるとき、挿入口53の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。シート5が閉塞位置にあるとき、弾性部材61の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。バッテリ45がバッテリケース51に支持され、かつ、シート5が閉塞位置にあるとき、バッテリ45の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。
【0131】
図10は、締結部材42を破線で示す。バッテリケース51は、車両平面視において、締結部材42と重なる。挿入口53は、車両平面視において、締結部材42と重なる。バッテリケース51に支持されるバッテリ45は、車両平面視において、締結部材42と重なる。
【0132】
4.電装品65とコネクタ67
図9、11を参照する。
図11は、
図6のXI-XI線に沿う断面図である。
図11は、車体フレーム21の図示を省略する。
図11は、閉塞位置のシート5を示す。電動鞍乗型車両1は、電装品65を備える。電装品65は、バッテリケース51に支持される。例えば、電装品65は、筒体55に支持される。例えば、電装品65は、前壁55aに支持される。電装品65は、例えば、バッテリ45のコンローラである。電装品65は、バッテリ45の充電および放電を制御するコンローラである。
【0133】
電動鞍乗型車両1は、コネクタ67を備える。コネクタ67は、バッテリケース51に支持される。コネクタ67は、バッテリケース51の下部に設置される。例えば、コネクタ67は、底部54に支持される。コネクタ67は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45と電気的に接続される。
【0134】
図11を参照する。コネクタ67は、底部54を貫通する。コネクタ67は、内部スペース52に差し込まれる。
【0135】
図11は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45を示す。バッテリ45がバッテリケース51に支持されるとき、コネクタ67はバッテリ45の下部と接触する。バッテリ45が底部54上に置かれたとき、バッテリ45はコネクタ67に自動的に接続される。バッテリ45が上方に移動して底部54から離れたとき、バッテリ45はコネクタ67から自動的に外れる。
【0136】
コネクタ67は、シート5の下方に配置される。例えば、コネクタ67の全部は、シート5の全部の下方に設置される。シート5が閉塞位置にあるとき、コネクタ67の全部は、シート5の下方に配置される。
【0137】
コネクタ67の少なくとも一部は、内部スペース32に設置される。例えば、コネクタ67の全部は、内部スペース32に設置される。
【0138】
コネクタ67の少なくとも一部は、バッテリ室32aに設置される。例えば、コネクタ67の全部は、バッテリ室32aに設置される。
【0139】
コネクタ67の全部は、底部34の上方に配置される。
【0140】
電装品65は、シート5の下方に配置される。例えば、電装品65の全部は、シート5の全部の下方に設置される。シート5が閉塞位置にあるとき、電装品65の全部は、シート5の下方に位置する。
【0141】
電装品65の少なくとも一部は、内部スペース32に設置される。例えば、電装品65の全部は、内部スペース32に設置される。
【0142】
電装品65の少なくとも一部は、バッテリ室32aに設置される。例えば、電装品65の全部は、バッテリ室32aに設置される。
【0143】
電装品65の全部は、底部34の上方に配置される。
【0144】
電装品65は、バッテリケース51の前方に配置される。電装品65の全部は、バッテリケース51の全部の前方に配置される。言い換えれば、バッテリケース51は、電装品65の後方に配置される。バッテリケース51の全部は、電装品65の全部の後方に配置される。バッテリケース51は、電装品65と荷室32bを隔てる。バッテリケース51は、電装品65と荷室32bの間に配置される。バッテリケース51は、電装品65の後方、かつ、荷室32bの前方に配置される。
【0145】
電装品65は、内部スペース52に配置されない。すなわち、電装品65は、バッテリケース51の外部に配置される。電装品65の全部は、バッテリケース51の外部に設置される。
【0146】
電装品65は、収納部材31よりも小さい。電装品65は、バッテリケース51よりも小さい。電装品65は、バッテリ45よりも小さい。
【0147】
コネクタ67は、収納部材31よりも小さい。コネクタ67は、バッテリケース51よりも小さい。コネクタ67は、バッテリ45よりも小さい。
【0148】
図9を参照する。電装品65の少なくとも一部は、車両側面視において、収納部材31と重なる。例えば、電装品65の全部は、車両側面視において、収納部材31と重なる。
【0149】
電装品65の少なくとも一部は、上部開口33よりも下方に配置される。例えば、電装品65の全部は、上部開口33よりも下方に配置される。
【0150】
コネクタ67の少なくとも一部は、車両側面視において、収納部材31と重なる。例えば、コネクタ67の全部は、車両側面視において、収納部材31と重なる。
【0151】
コネクタ67の少なくとも一部は、上部開口33よりも下方に配置される。例えば、コネクタ67の全部は、上部開口33よりも下方に配置される。
【0152】
図10を参照する。
図10は、電装品65を、実線と破線で示す。電装品65の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。上述した通り、シート5が閉塞位置にあるとき、収納部材31の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。このため、シート5が閉塞位置にあるとき、電装品65の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。
【0153】
電装品65の少なくとも一部は、車両平面視において、車両平面視において、バッテリケース51と重なる。電装品65は、車両平面視において、バッテリケース51に支持されるバッテリ45と重ならない。
【0154】
図示を省略するが、コネクタ67の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。シート5が閉塞位置にあるとき、コネクタ67の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。
【0155】
図示を省略するが、コネクタ67の少なくとも一部は、車両平面視において、バッテリケース51と重なる。コネクタ67の少なくとも一部は、車両平面視において、バッテリケース51に支持されるバッテリ45と重なる。
【0156】
図12は、バッテリケース51と電装品65の正面図である。電装品65の全部は、車両正面視において、バッテリケース51と重なる。電装品65の全部は、車両正面視において、筒体55と重なる。電装品65の全部は、車両正面視において、前壁55aと重なる。
【0157】
電装品65は、弾性部材61よりも下方に配置される。例えば、電装品65の全部は、弾性部材61の全部よりも下方に配置される。
【0158】
電装品65は、フランジ56よりも下方に配置される。例えば、電装品65の全部は、フランジ56よりも下方に配置される。このため、電装品65は、挿入口53よりも下方に配置される。例えば、電装品65の全部は、挿入口53よりも下方に配置される。
【0159】
電装品65は、底部54よりも上方に配置される。例えば、電装品65の全部は、底部54よりも上方に配置される。
【0160】
コネクタ67は、弾性部材61よりも下方に配置される。例えば、コネクタ67の全部は、弾性部材61の全部よりも下方に配置される。
【0161】
コネクタ67は、挿入口53よりも下方に配置される。例えば、コネクタ67の全部は、挿入口53よりも下方に配置される。
【0162】
コネクタ67は、電装品65よりも下方に配置される。例えば、コネクタ67の全部は、電装品65の全部よりも下方に配置される。
【0163】
図8、9を参照する。電動鞍乗型車両1は、電気配線68を備える。電気配線68は、コネクタ67に接続される。電気配線68は、例えば、コネクタ67から前方に延びる。
【0164】
5.蓋71
図13は、蓋71の拡大側面図である。電動鞍乗型車両1は、蓋71を備える。蓋71は、バッテリケース51に支持される。例えば、蓋71は、筒体55に支持される。
【0165】
バッテリケース51は、支持部58を備える。支持部58は、筒体55の前方に配置される。支持部58は、筒体55に接続される。例えば、支持部58は、前壁55aに接続される。支持部58は、筒体55から上方に延びる。支持部58は、筒体55よりも高い位置まで延びる。
【0166】
電動鞍乗型車両1は、ヒンジ軸72を備える。ヒンジ軸72は、支持部58に支持される。ヒンジ軸72は、幅方向Yに延びる。蓋71は、ヒンジ軸72に支持される。
【0167】
蓋71は、バッテリケース51に対して、ヒンジ軸72回りに回転可能である。蓋71は、閉塞位置と開放位置に移動可能である。
【0168】
図13は、閉塞位置にある蓋71を示す。蓋71は、バッテリケース51の上方に設置される。蓋71が閉塞位置にあるとき、蓋71はバッテリケース51の上方に設置される。
【0169】
蓋71は、挿入口53の上方に配置される。蓋71が閉塞位置にあるとき、蓋71は挿入口53の上方に配置される。
【0170】
蓋71は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45の上方に設置される。蓋71が閉塞位置にあるとき、蓋71はバッテリケース51に支持されるバッテリ45の上方に設置される。蓋71が閉塞位置にあるとき、蓋71は、バッテリ45が内部スペース52とバッテリケース51の外部の間を移動することを禁止する。
【0171】
図3は、開放位置の蓋71を示す。蓋71が開放位置にあるとき、バッテリケース51は上方に開放される。蓋71が開放位置にあるとき、蓋71は、バッテリ45が内部スペース52とバッテリケース51の外部の間を移動することを許容する。
【0172】
図13を参照する。蓋71が閉塞位置にあるときであっても、蓋71は、挿入口53を密閉しない。蓋71が閉塞位置にあるときであっても、蓋71は、バッテリケース51と密接しない。蓋71が閉塞位置にあるときであっても、蓋71は筒体55と接触しない。電動鞍乗型車両1は、バッテリケース51と蓋71を密接させるためのシール部材を備えない。
【0173】
蓋71が閉塞位置にあるとき、蓋71とバッテリケース51は、隙間73を形成する。隙間73は、蓋71とバッテリケース51の間に位置する。隙間73は、蓋71の下方、かつ、バッテリケース51の上方に位置する。蓋71が閉塞位置にあるときであっても、内部スペース52は、隙間73を介して、バッテリケース51の外部と連通している。電動鞍乗型車両1は、隙間73をシールするためのシール部材を備えない。
【0174】
バッテリケース51は、係合部59を備える。係合部59は、支持部58の後方に配置される。係合部59は、筒体55の後方に配置される。係合部59は、筒体55に接続される。例えば、係合部59は、後壁55cに接続される。係合部59は、筒体55から上方に延びる。係合部59は、筒体55よりも高い位置まで延びる。
【0175】
電動鞍乗型車両1は、回転軸74と爪75を備える。回転軸74と爪75は、ヒンジ軸72の後方に配置される。回転軸74は、蓋71に支持される。回転軸74は、幅方向Yに延びる。爪75は、回転軸74に支持される。爪75は、蓋71に対して回転軸74回りに回転可能である。蓋71が閉塞位置にあるとき、爪75は、係合部59に係合可能であり、かつ、係合部59から離脱可能である。
【0176】
蓋71が閉塞位置にあり、かつ、爪75が係合部59に係合するとき、爪75は係合部59に対して上方に移動不能である。このため、蓋71は、バッテリケース51に対してヒンジ軸72回りに回転不能である。蓋71は、閉塞位置から開放位置に移動不能である。すなわち、蓋71は閉塞位置にロックされる。蓋71は、閉塞位置にホールドされる。
【0177】
爪75が係合部59から離脱したとき、爪75は係合部59に対して上方に移動可能である。このため、蓋71は、バッテリケース51に対してヒンジ軸72回りに回転可能である。蓋71は、閉塞位置から開放位置に移動可能である。すなわち、蓋71のロックは解除される。
【0178】
電動鞍乗型車両1は、レバー76を備える。レバー76は、爪75に連結される。レバー76は、爪75と一体に、回転する。レバー76も、バッテリケース51に対してヒンジ軸72回りに回転可能である。レバー76は、爪75から上方に延びる。レバー76は、蓋71よりも高い位置まで延びる。このため、シート5が開放位置にあるとき、電動鞍乗型車両1のユーザーにとってレバー76を操作することは容易である。レバー76の操作によって、蓋71を開放位置と閉塞位置の間で移動させることは容易である。レバー76の操作によって、爪75を係合部59に係合させることは容易である。レバー76の操作によって、爪75を係合部59から離脱させることは容易である。
【0179】
電動鞍乗型車両1は、1つ以上の押圧部材77を備える。
図13は、押圧部材77を破線で示す。
図12は、蓋71の図示を省略する。
図12は、蓋71が閉塞位置にあるときの押圧部材77を明示する。押圧部材77の数は、例えば、2つである。
【0180】
押圧部材77は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45を、コネクタ67に対して押し圧する。押圧部材77は、蓋71に支持される。押圧部材77は、蓋71から下方に延びる。押圧部材77は、例えば、弾性体である。押圧部材77は、例えば、バネである。
【0181】
図12を参照する。電動鞍乗型車両1は、さらに、パッド78を備える。パッド78は、押圧部材77に支持される。パッド78は、押圧部材77の下部に取り付けられる。パッド78は、略水平な板形状を有する。
【0182】
蓋71が閉塞位置にあるとき、押圧部材77とパッド78は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45の上方に位置する。蓋71が閉塞位置にあるとき、パッド78は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45に接触する。蓋71が閉塞位置にあるとき、パッド78は、バッテリ45の上部に接触する。蓋71が閉塞位置にあるとき、押圧部材77は圧縮変形される。蓋71が閉塞位置でロックされるとき、押圧部材77は圧縮変形される。蓋71が閉塞位置にあるとき、押圧部材77は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45を、下方に押し圧する。押圧部材77は、パッド78を介して、バッテリ45を、下方に押し圧する。押圧部材77は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45を、コネクタ67に向かって押し圧する。バッテリ45は、コネクタ67に向けて押し圧される。これにより、バッテリ45とコネクタ67の電気的な接続が、確実になされる。
【0183】
蓋71等の配置を説明する。
図7、
図11は、閉塞位置にある蓋71を示す。蓋71は、シート5の下方に設置される。蓋71の全部は、シート5の全部の下方に設置される。蓋71が閉塞位置にあり、かつ、シート5が閉塞位置にあるとき、蓋71の全部は、シート5の下方に位置する。
【0184】
ヒンジ軸72、回転軸74、爪75、レバー76、押圧部材77およびパッド78についても、蓋71と同様である。例えば、押圧部材77は、シート5の下方に設置される。押圧部材77の全部は、シート5の全部の下方に設置される。蓋71が閉塞位置にあり、かつ、シート5が閉塞位置にあるとき、押圧部材77の全部は、シート5の下方に位置する。
【0185】
蓋71の少なくとも一部は、内部スペース32に設置される。蓋71の少なくとも一部は、バッテリ室32aに設置される。蓋71の全部は、底部34の上方に配置される。
【0186】
図9は、閉塞位置の蓋71を示す。蓋71が閉塞位置にあるとき、蓋71の少なくとも一部は、車両側面視において、収納部材31と重なる。蓋71が閉塞位置にあるとき、蓋71の少なくとも一部は、上部開口33の下方に配置される。
【0187】
レバー76の少なくとも一部は、車両側面視において、収納部材31と重ならない。レバー76の少なくとも一部は、車両側面視において、収納部材31の上方に位置する。レバー76の少なくとも一部は、上部開口33の上方に位置する。
【0188】
蓋71は、弾性部材61よりも上方に配置される。蓋71の全部は、弾性部材61の全部よりも上方に配置される。
【0189】
蓋71は、電装品65よりも上方に配置される。蓋71の全部は、電装品65の全部よりも上方に配置される。
【0190】
蓋71は、コネクタ67よりも上方に配置される。蓋71の全部は、コネクタ67の全部よりも上方に配置される。
【0191】
蓋71は、収納部材31よりも小さい。蓋71は、バッテリケース51よりも小さい。蓋71は、バッテリ45よりも小さい。
【0192】
ヒンジ軸72、回転軸74、爪75、レバー76、押圧部材77およびパッド78についても、蓋71と同様である。例えば、押圧部材77は、収納部材31よりも小さい。押圧部材77は、バッテリケース51よりも小さい。押圧部材77は、バッテリ45よりも小さい。
【0193】
図6は、閉塞位置の蓋71を示す。蓋71が閉塞位置にあり、かつ、シート5が閉塞位置にあるとき、蓋71の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。
【0194】
蓋71が閉塞位置にあるとき、蓋71の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。蓋71が閉塞位置にあるとき、蓋71は、車両平面視において、弾性部材61と重ならない。
【0195】
図10は、閉塞位置の蓋71を破線で示す。蓋71が閉塞位置にあるとき、挿入口53の全部は、車両平面視において、蓋71と重なる。すなわち、蓋71が閉塞位置にあるとき、蓋71は挿入口53を閉塞する。「蓋71が閉塞位置にあるとき」は、「蓋71が挿入口53を閉塞するとき」と同義である。蓋71が開放位置にあるとき、挿入口53の少なくとも一部は、車両平面視において、蓋71と重ならない。「蓋71が開放位置にあるとき」は、「蓋71が挿入口53を開放するとき」と同義である。まとめると、蓋71は、挿入口53を開閉するように構成される。
【0196】
さらに、蓋71が閉塞位置にあり、かつ、シート5が閉塞位置にあるとき、挿入口53の全部は車両平面視において蓋71と重なり、かつ、挿入口53の全部は車両平面視においてシート5と重なる。
【0197】
バッテリ45がバッテリケース51に支持され、かつ、蓋71が閉塞位置にあるとき、バッテリ45の全部は、車両平面視において、蓋71と重なる。このため、バッテリ45がバッテリケース51に支持され、蓋71が閉塞位置にあり、かつ、シート5が閉塞位置にあるとき、バッテリ45の全部は車両平面視において蓋71と重なり、かつ、バッテリ45の全部は車両平面視においてシート5と重なる。
【0198】
蓋71が閉塞位置にあるとき、蓋71は、車両平面視において、締結部材42と重なる。
【0199】
図示を省略するが、蓋71が閉塞位置にあるとき、押圧部材77の全部は、車両平面視において、蓋71と重なる。このため、蓋71が閉塞位置にあり、かつ、シート5が閉塞位置にあるとき、押圧部材77の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。蓋71が閉塞位置にあるとき、押圧部材77の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。蓋71が閉塞位置にあるとき、押圧部材77の全部は、車両平面視において、挿入口53と重なる。蓋71が閉塞位置にあるとき、押圧部材77の全部は、車両平面視において、バッテリケース51に支持されるバッテリ45と重なる。
【0200】
6.振動の伝達
図14は、振動の伝達経路を説明する図である。上述した通り、車体フレーム21は、収納部材31と接触する。収納部材31は、弾性部材61、ヒンジ軸41およびシール部材44と接触する。弾性部材61は、バッテリケース51と接触する。ヒンジ軸41とシール部材44は、シート5と接触する。バッテリケース51は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45と接触する。さらに、バッテリケース51は、電装品65、コネクタ67、ヒンジ軸72および爪75と接触する。コネクタ67は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45と接触する。爪75は、回転軸74およびレバー76と接触する。ヒンジ軸72と回転軸74は、蓋71と接触する。蓋71は、押圧部材77と接触する。押圧部材77は、パッド78と接触する。パッド78は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45と接触する。
【0201】
このため、車体フレーム21の振動は、以下のように伝わる。車体フレーム21は、振動を、収納部材31に直接的に伝える。収納部材31は、振動を、弾性部材61とヒンジ軸41とシール部材44に直接的に伝える。ここで、弾性部材61は、振動を低減する。そして、弾性部材61は、振動を、バッテリケース51に直接的に伝える。ヒンジ軸41とシール部材44は、振動をシート5に直接的に伝える。バッテリケース51は、振動を、バッテリケース51に支持されるバッテリ45に直接的に伝える。さらに、バッテリケース51は、振動を、電装品65とコネクタ67とヒンジ軸72と爪75に直接的に伝える。コネクタ67は、振動を、バッテリケース51に支持されるバッテリ45に直接的に伝える。爪75は、振動を、回転軸74とレバー76に直接的に伝える。ヒンジ軸72と回転軸74は、振動を、蓋71に直接的に伝える。蓋71は、振動を、押圧部材77に直接的に伝える。押圧部材77は、振動を、パッド78に直接的に伝える。パッド78は、振動を、バッテリ45に直接的に伝える。
【0202】
車体フレーム21は、弾性部材61、バッテリケース51およびバッテリ45のいずれとも接触しない。このため、車体フレーム21は、弾性部材61、バッテリケース51およびバッテリ45のいずれにも、振動を直接的に伝えない。
【0203】
便宜上、電装品65、コネクタ67、蓋71、ヒンジ軸72、回転軸74、爪75、レバー76、押圧部材77およびパッド78を、「部材G」と呼ぶ。部材Gはそれぞれ、バッテリケース51に支持される。車体フレーム21は、部材Gのいずれとも接触しない。このため、車体フレーム21は、部材Gのいずれにも、振動を直接的に伝えない。
【0204】
シート5は、弾性部材61、バッテリケース51およびバッテリ45のいずれとも接触しない。このため、シート5は、弾性部材61、バッテリケース51およびバッテリ45のいずれにも、振動を直接的に伝えない。シート5は、部材Gのいずれとも接触しない。このため、シート5は、部材Gのいずれにも、振動を直接的に伝えない。
【0205】
収納部材31は、バッテリケース51およびバッテリ45のいずれとも接触しない。このため、収納部材31は、バッテリケース51およびバッテリ45のいずれにも、振動を直接的に伝えない。収納部材31は、部材Gのいずれとも接触しない。このため、収納部材31は、部材Gのいずれにも、振動を直接的に伝えない。
【0206】
弾性部材61は、バッテリ45と接触しない。このため、弾性部材61は、バッテリ45に、振動を直接的に伝えない。弾性部材61は、部材Gのいずれとも接触しない。このため、弾性部材61は、部材Gのいずれにも、振動を直接的に伝えない。
【0207】
7.実施形態の効果
電動鞍乗型車両1は、電気モータ12とバッテリ45とシート5を備える。電気モータ12は、電動鞍乗型車両1を推進させる。バッテリ45は、電気モータ12に電力を供給する。バッテリ45は、シート5の下方に設置される。このため、バッテリ45の位置は比較的に高い。例えば、バッテリ45の少なくとも一部は、フートボード4よりも高い位置に配置される。よって、バッテリ45を電動鞍乗型車両1に着脱することは容易である。
【0208】
電動鞍乗型車両1は、収納部材31を備える。収納部材31は、シート5の下方に設置される。収納部材31は、小石や泥を遮る。バッテリ45の少なくとも一部は、収納部材31の内部スペース32に設置される。このため、バッテリ45は、小石や泥に晒されない。収納部材31は、小石や泥からバッテリ45を保護する。よって、バッテリ45は損傷し難い。バッテリ45は汚損し難い。
【0209】
電動鞍乗型車両1は、車体フレーム21とバッテリケース51を備える。収納部材31は、車体フレーム21に支持される。バッテリケース51は、収納部材31に支持される。バッテリ45は、バッテリケース51に支持される。ここで、バッテリケース51は、弾性部材61を介して収納部材31に支持される。具体的には、電動鞍乗型車両1は、弾性部材61を備える。弾性部材61は、収納部材31とバッテリケース51の間に設置される。弾性部材61は、収納部材31とバッテリケース51を連結する。収納部材31は、弾性部材61を介して、バッテリケース51を支持する。バッテリケース51は、弾性部材61を介して収納部材31にマウントされる。このため、弾性部材61は、バッテリケース51の振動を低減する。例えば、振動は、車体フレーム21から収納部材31に伝わる。そして、振動は、収納部材31からバッテリケース51に伝わる。さらに、振動は、バッテリケース51からバッテリ45に伝わる。弾性部材61は、車体フレーム21から収納部材31に伝わる振動を低減せずに、収納部材31からバッテリケース51に伝わる振動を低減する。このため、弾性部材61は、バッテリケース51の振動を効果的に低減する。よって、バッテリ45の振動は、効果的に低減される。例えば、バッテリ45の振動は過度に強くならない。仮に車体フレーム21が強く振動したときであっても、バッテリ45の振動は過度に強くならない。言い換えれば、バッテリ45にかかる加速度は過度に大きくならない。バッテリ45が受ける衝撃は過度に大きくならない。要するに、弾性部材61は、バッテリ45を振動から保護する。したがって、バッテリ45は故障し難い。
【0210】
以上の通り、電動鞍乗型車両1は、電動鞍乗型車両1に対するバッテリ45の簡易な着脱を許容する。さらに、電動鞍乗型車両1は、小石や泥からバッテリ45を保護する。さらに、電動鞍乗型車両1は、バッテリ45の振動を十分に低減する。
【0211】
バッテリケース51の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。このため、バッテリケース51は、収納部材31よりも小さい。バッテリケース51が小さくなるほど、バッテリケース51の振動を制御することは容易になる。よって、弾性部材61は、バッテリケース51の振動を一層効果的に低減する。したがって、弾性部材61は、バッテリ45の振動を一層効果的に低減する。
【0212】
バッテリ45がバッテリケース51に支持されるとき、バッテリ45の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。このため、バッテリ45は、収納部材31よりも小さい。よって、弾性部材61は、バッテリ45の振動を一層効果的に低減する。
【0213】
バッテリケース51の全部は、車両側面視において、収納部材31と重なる。このため、バッテリケース51は、収納部材31よりも一層小さい。よって、弾性部材61は、バッテリ45の振動を一層効果的に低減する。
【0214】
バッテリケース51の少なくとも一部は、収納部材31の内部スペース32に設置される。上述の通り、収納部材31は、小石や泥を遮る。このため、バッテリケース51は、小石や泥に晒されない。収納部材31は、小石や泥からバッテリケース51を保護する。よって、バッテリケース51は損傷し難い。バッテリケース51は汚損し難い。
【0215】
弾性部材61の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。このため、弾性部材61は、収納部材31とバッテリケース51の間を好適に連結する。
【0216】
弾性部材61の少なくとも一部は、収納部材31の内部スペース32に設置される。上述の通り、収納部材31は、小石や泥を遮る。このため、弾性部材61は、小石や泥に晒されない。収納部材31は、小石や泥から弾性部材61を保護する。よって、弾性部材61は損傷し難い。弾性部材61は汚損し難い。
【0217】
電動鞍乗型車両1は、電装品65を備える。電装品65は、バッテリケース51に支持される。上述の通り、弾性部材61は、バッテリケース51の振動を効果的に低減する。このため、電装品65の振動も、効果的に低減される。よって、電装品65の振動は過度に強くならない。要するに、弾性部材61は、電装品65を振動から保護する。したがって、電装品65は故障し難い。
【0218】
電装品65の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。このため、電装品65は、収納部材31よりも小さい。よって、弾性部材61は、電装品65の振動を一層効果的に低減する。
【0219】
電装品65の少なくとも一部は、収納部材31の内部スペース32に設置される。上述の通り、収納部材31は、小石や泥を遮る。このため、電装品65は、小石や泥に晒されない。収納部材31は、小石や泥から電装品65を保護する。よって、電装品65は損傷し難い。電装品65は汚損し難い。
【0220】
バッテリ45は、バッテリケース51の内部スペース52に配置される。このため、バッテリケース51はバッテリ45を好適に支持する。電装品65は、バッテリケース51の外部に配置される。すなわち、バッテリ45と電装品65は、バッテリケース51によって隔てられている。このため、バッテリ45と電装品65が相互に及ぼし合う影響を低減することは容易である。例えば、バッテリケース51は、バッテリ45から電装品65を保護する。例えば、バッテリケース51は、電装品65からバッテリ45を保護する。
【0221】
収納部材31は、荷物を置くための荷室32bを有する。このため、収納部材31は大きい。収納部材31が大きくなるほど、収納部材31の振動を制御することは困難である。しかしながら、バッテリケース51は、弾性部材61を介して収納部材31に支持される。このため、収納部材31が大きい場合であっても、弾性部材61はバッテリケース51の振動を効果的に低減する。よって、収納部材31が大きい場合であっても、電動鞍乗型車両1は、バッテリ45の振動を十分に低減する。
【0222】
バッテリケース51は、電装品65と荷室32bの間に配置される。すなわち、電装品65と荷物は、バッテリケース51によって隔てられている。このため、バッテリケース51は、電装品65と荷物の干渉を防止する。よって、バッテリケース51は、荷物から電装品65を保護する。
【0223】
バッテリケース51は、電装品65の後方、かつ、荷室32bの前方に配置される。電装品65の全部は、車両正面視において、バッテリケース51と重なる。このため、バッテリケース51は、電装品65と荷物の干渉を一層確実に防止する。
【0224】
収納部材31は、上部開口33を有する。上部開口33は、収納部材31の上部に形成される。シート5は、上部開口33を開閉するように構成される。バッテリケース51は、バッテリ45をバッテリケース51に挿入するための挿入口53を有する。挿入口53は、バッテリケース51の上部に形成される。電動鞍乗型車両1は、蓋71を備える。蓋71は、シート5の下方、かつ、バッテリケース51の上方に設置される。蓋71は、挿入口53を開閉するように構成される。シート5が上部開口33を閉塞するとき、挿入口53の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。すなわち、シート5は、バッテリケース51の挿入口53を覆う。蓋71が挿入口53を閉塞するとき、挿入口53の全部は、車両平面視において、蓋71と重なる。すなわち、蓋71は、バッテリケース51の挿入口53を覆う。まとめると、挿入口53は、シート5と蓋71によって、二重に覆われる。
このため、シート5と蓋71はそれぞれ、バッテリケース51に支持されるバッテリ45を好適に保護する。
【0225】
シート5が上部開口33を閉塞するとき、バッテリケース51に支持されるバッテリ45の全部は、車両平面視において、シート5と重なる。すなわち、シート5は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45を覆う。蓋71が挿入口53を閉塞するとき、バッテリケース51に支持されるバッテリ45の全部は、車両平面視において、蓋71と重なる。すなわち、蓋71は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45を覆う。まとめると、バッテリケース51に支持されるバッテリ45は、シート5と蓋71によって二重に覆われる。このため、シート5と蓋71はそれぞれ、バッテリケース51に支持されるバッテリ45を好適に保護する。
【0226】
電動鞍乗型車両1は、コネクタ67を備える。コネクタ67は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45と電気的に接続される。上述の通り、弾性部材61は、バッテリケース51の振動を効果的に低減する。コネクタ67は、バッテリケース51に支持される。このため、コネクタ67の振動も、効果的に低減される。よって、コネクタ67の振動は過度に強くならない。要するに、弾性部材61は、コネクタ67を振動から保護する。したがって、コネクタ67は故障し難い。さらに、バッテリ45とコネクタ67はともに、バッテリケース51に支持される。このため、バッテリ45がバッテリケース51に支持されるとき、バッテリ45の振動とコネクタ67の振動の差は、小さい。よって、バッテリ45がバッテリケース51に支持されるとき、バッテリ45とコネクタ67の間の電気的な接続を保つことは、容易である。
【0227】
コネクタ67の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。このため、コネクタ67は、収納部材31よりも小さい。よって、弾性部材61は、コネクタ67の振動を一層効果的に低減する。
【0228】
コネクタ67の少なくとも一部は、収納部材31の内部スペース32に設置される。上述の通り、収納部材31は、小石や泥を遮る。このため、コネクタ67は、小石や泥に晒されない。コネクタ67は、小石や泥から電装品65を保護する。よって、コネクタ67は損傷し難い。コネクタ67は汚損し難い。
【0229】
電動鞍乗型車両1は、押圧部材77を備える。押圧部材77は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45を、コネクタ67に対して押し圧する。
このため、バッテリ45がバッテリケース51に支持されるとき、押圧部材77は、バッテリ45とコネクタ67の間の電気的な接続を好適に維持する。
【0230】
押圧部材77は、蓋71に支持される。上述の通り、蓋71は、バッテリケース51の上方に設置される。このため、蓋71がバッテリケース51の挿入口53を閉塞するとき、蓋71と押圧部材77はそれぞれ、バッテリケース51に支持されるバッテリ45の上方に位置する。よって、蓋71がバッテリケース51の挿入口53を閉塞するとき、押圧部材77がバッテリケース51に支持されるバッテリ45を下方に押し圧することは容易である。
【0231】
コネクタ67は、バッテリケース51の下部に設置される。このため、バッテリケース51に支持されるバッテリ45を下方に押し圧することは、バッテリケース51に支持されるバッテリ45をコネクタ67に対して押し圧することに相当する。よって、蓋71が挿入口53を閉塞するとき、押圧部材77がバッテリケース51に支持されるバッテリ45をコネクタ67に対して押し圧することは容易である。
【0232】
蓋71は、バッテリケース51に支持される。上述の通り、弾性部材61は、バッテリケース51の振動を効果的に低減する。このため、蓋71の振動は、効果的に低減される。よって、蓋71の振動は過度に強くならない。押圧部材77は、蓋71に支持される。押圧部材77は、蓋71を介して、バッテリケース51に支持される。このため、押圧部材77の振動は、効果的に低減される。よって、押圧部材77の振動は過度に強くならない。したがって、押圧部材77がバッテリケース51に支持されるバッテリ45を押し圧するときであっても、バッテリ45の振動は過度に強くならない。要するに、押圧部材77がバッテリケース51に支持されるバッテリ45を押し圧するときであっても、弾性部材61はバッテリ45を振動から保護する。
【0233】
蓋71がバッテリケース51の挿入口53を閉塞するとき、蓋71の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。このため、蓋71は、収納部材31よりも小さい。よって、弾性部材61は、蓋71の振動を一層効果的に低減する。
【0234】
蓋71がバッテリケース51の挿入口53を閉塞するとき、押圧部材77の全部は、車両平面視において、収納部材31と重なる。このため、押圧部材77は、収納部材31よりも小さい。よって、弾性部材61は、押圧部材77の振動を一層効果的に低減する。
【0235】
シート5が上部開口33を閉塞するとき、シート5はシール部材44を介して上部開口33を密閉する。このため、シート5が上部開口33を閉塞するとき、シート5は、水が収納部材31の内部スペース32に入ることを防止する。よって、バッテリケース51は、バッテリケース51に支持されるバッテリ45を水から保護するための構造を備える必要がない。例えば、したがって、バッテリケース51の構造を簡素化することは容易である。例えば、電動鞍乗型車両1は、バッテリケース51と蓋71を密接させるためのシール部材を備えない。例えば、蓋71が閉塞位置にあるとき、蓋71とバッテリケース51は、隙間73を形成する。例えば、電動鞍乗型車両1は、隙間73をシールするためのシール部材を備えない。
【0236】
8.変形実施形態
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0237】
(1)実施形態では、シール部材44は収納部材31に取り付けられた。但し、これに限られない。シール部材44はシート5に取り付けられてもよい。
【0238】
(2)実施形態では、電動鞍乗型車両1は、シール部材44を備えた。但し、これに限られない。シール部材44は省略されてもよい。
【0239】
(3)実施形態では、パッド78はバッテリケース51に支持されるバッテリ45と接触した。但し、これに限られない。押圧部材77がバッテリケース51に支持されるバッテリ45と接触してもよい。蓋71がバッテリケース51に支持されるバッテリ45と接触してもよい。
【0240】
(4)実施形態では、電気モータ12は車体フレーム21に対して揺動可能であった。但し、これに限られない。電気モータ12は車体フレーム21に対して揺動不能であってもよい。電気モータ12は車体フレーム21に固定されてもよい。
【0241】
(5)実施形態では、前輪8の数は1つであった。但し、これに限られない。前輪8の数は2つであってもよい。実施形態では、後輪14の数は1つであった。これに限られない。後輪14の数は2つであってもよい。
【0242】
(6)実施形態では、電動鞍乗型車両1としてのスクータ型の車両を例示する。ただし、これに限られない。例えば、電動鞍乗型車両1を、ストリート型、スポーツ型、オフロード型、不整地走行用車両(ALL-TERRAIN VEHICLE)など、他の種類の車両に変更してもよい。
【0243】
(7)実施形態および上記(1)から(6)で説明した各変形実施形態については、さらに各構成を他の変形実施形態の構成に置換または組み合わせるなどして適宜に変更してもよい。
【符号の説明】
【0244】
1 :電動鞍乗型車両
3 :ハンドル
4 :フートボード
5 :シート
11 :パワーユニット
12 :電気モータ
13 :ケース
21 :車体フレーム
31 :収納部材
32 :内部スペース
32a:バッテリ室
32b:荷室
33 :上部開口
41 :ヒンジ軸
44 :シール部材
45 :バッテリ
51 :バッテリケース
52 :内部スペース
53 :挿入口
61 :弾性部材
65 :電装品
67 :コネクタ
71 :蓋
72 :ヒンジ軸
73 :隙間
74 :回転軸
75 :爪
76 :レバー
77 :押圧部材
78 :パッド
X :電動鞍乗型車両の前後方向
Y :電動鞍乗型車両の幅方向
Z :電動鞍乗型車両の上下方向