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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118048
(43)【公開日】2024-08-30
(54)【発明の名称】分析プログラムおよび分析装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/34 20120101AFI20240823BHJP
【FI】
G06Q50/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023024221
(22)【出願日】2023-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】弁理士法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂本 幸翼
(72)【発明者】
【氏名】村元 大亮
(72)【発明者】
【氏名】児玉 義明
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC55
5L050CC55
(57)【要約】
【課題】投票の売り上げを詳細に特定することができる。
【解決手段】分析装置10は、公営競技の投票を受け付ける投票端末1から、投票を受け付けた時刻、投票における投票内容の入力方法または複数の番号を選択する投票における番号の選択方法を収集する。そして、分析装置10は、時刻、入力方法または選択方法と、投票数との関係を示す情報を出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
公営競技の投票を受け付ける投票端末から、前記投票を受け付けた時刻、前記投票における投票内容の入力方法または複数の番号を選択する前記投票における番号の選択方法を収集し、
前記時刻、前記入力方法または前記選択方法と、投票数との関係を示す情報を出力する、
処理を実行させる分析プログラム。
【請求項2】
前記情報の出力では、
前記投票端末ごとに、前記時刻、前記入力方法または前記選択方法に対応する前記投票数を集計し、
前記時刻、前記入力方法または前記選択方法と、前記投票数との関係を示す前記情報を前記投票端末ごとに出力する、
請求項1記載の分析プログラム。
【請求項3】
前記時刻、前記入力方法または前記選択方法の収集では、
前記時刻を収集し、
前記情報の出力では、
時間帯ごとの投票数を示すグラフを出力する、
請求項1記載の分析プログラム。
【請求項4】
前記時刻、前記入力方法または前記選択方法の収集では、
前記入力方法を収集し、
前記情報の出力では、
前記入力方法ごとの投票数を示すグラフを出力する、
請求項1記載の分析プログラム。
【請求項5】
前記時刻、前記入力方法または前記選択方法の収集では、
前記選択方法を収集し、
前記情報の出力では、
前記選択方法ごとの投票数を示すグラフを出力する、
請求項1記載の分析プログラム。
【請求項6】
公営競技の投票を受け付ける投票端末から、前記投票を受け付けた時刻、前記投票における投票内容の入力方法または複数の番号を選択する前記投票における番号の選択方法を収集し、前記時刻、前記入力方法または前記選択方法と、投票数との関係を示す情報を出力する処理部、
を有する分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分析プログラムおよび分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
競馬、競輪、競艇、オートレース等の公営競技では、投票端末によって自動で投票を受け付けている。投票端末は、例えば、マークカード、QR(Quick Response)コード(登録商標)、タッチパネルへの手入力等によって投票内容を取得し、入金されることで、入力された投票内容での投票を受け付ける。
【0003】
投票端末に関する技術としては、例えば、締切り前の特定の時間帯における売れ筋情報を提供する公営競技情報制御装置が提案されている。また、例えば、時間帯ごとの売場の実情と、売り上げの推移とを容易に把握することを可能とする情報端末が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-158933号公報
【特許文献2】特開2012-226784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
投票端末で受け付けた投票の売り上げを特定する方法としては、例えば、投票を管理する上位サーバから全体の投票数と金額とを取得することが考えられる。しかし、上位サーバから取得した情報によって、全体の売り上げを特定することはできるが、投票時の投票内容の入力方法等の詳細を特定することはできない。
【0006】
1つの側面では、本件は、投票の売り上げを詳細に特定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの案では、コンピュータに以下の処理を実行させる分析プログラムが提供される。コンピュータは、公営競技の投票を受け付ける投票端末から、投票を受け付けた時刻、投票における投票内容の入力方法または複数の番号を選択する投票における番号の選択方法を収集し、時刻、入力方法または選択方法と、投票数との関係を示す情報を出力する。
【発明の効果】
【0008】
1態様によれば、投票の売り上げを詳細に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施の形態に係る投票システムの一例を示す図である。
図2】第2の実施の形態に係る投票システムの一例を示す図である。
図3】分析PCのハードウェアの一構成例を示す図である。
図4】投票端末のハードウェアの一構成例を示す図である。
図5】分析PCの機能例を示すブロック図である。
図6】帳票の一例を示す図である。
図7】電子ジャーナルの一例を示す図である。
図8】データ収集処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図9】集計処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図10】時間帯ごとの投票数の集計結果の一例を示す図である。
図11】投票方法ごとの投票数の集計結果の一例を示す図である。
図12】買い方ごとの投票数の集計結果の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお各実施の形態は、矛盾のない範囲で複数の実施の形態を組み合わせて実施することができる。
〔第1の実施の形態〕
まず第1の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、第1の実施の形態に係る投票システムの一例を示す図である。第1の実施の形態の投票システムは、競馬、競輪、競艇、オートレース等の公営競技の売り上げを分析するものである。第1の実施の形態の投票システムは、投票端末1と分析装置10とを有する。投票端末1と分析装置10とは、それぞれネットワークを介してアクセス可能に接続されている。投票端末1と分析装置10とが接続されるネットワークは、有線ネットワークであってもよいし無線ネットワークであってもよい。
【0012】
投票端末1は、公営競技の投票を受け付ける装置である。投票端末1は、マークカード、QRコード、タッチパネルへの手入力等によって投票内容の入力を受け付ける。投票端末1は、投票内容に含まれる投票金額が入金されると、入力された投票内容での投票を受け付ける。投票端末1は、受け付けた投票を、投票を管理する上位サーバに通知する。
【0013】
分析装置10は、公営競技の売り上げを分析するコンピュータである。分析装置10は、処理部11を有する。処理部11は、分析装置10を制御し、所要の処理を実行可能である。処理部11は、例えば、分析装置10が有するプロセッサまたは演算回路である。
【0014】
処理部11は、投票端末1から投票時の情報を収集し、収集した情報を集計した情報を出力する。処理部11は、投票端末1から、投票を受け付けた時刻、投票における投票内容の入力方法または複数の番号を選択する投票における番号の選択方法を収集する。投票内容の入力方法としては、例えば、マークカード、QRコード、タッチパネル等がある。また、番号の選択方法としては、例えば、通常、フォーメーション、ながし、ボックス、運試し等がある。なお、運試しでは、番号がランダムに選択される。
【0015】
例えば、処理部11は、投票端末1から、投票受付処理の状況を記録した電子ジャーナルを取得する。電子ジャーナルには、投票ごとに、投票を受け付けた時刻、投票内容の入力方法が記録される。また、電子ジャーナルには、複数の番号を選択する投票の場合、当該投票における番号の選択方法が記録される。処理部11は、取得した電子ジャーナルから、時間帯ごとの投票数を集計する。また、処理部11は、取得した電子ジャーナルから、入力方法ごとの投票数を集計する。また、処理部11は、取得した電子ジャーナルから、選択方法ごとの投票数を集計する。
【0016】
そして、処理部11は、時刻、入力方法または選択方法と、投票数との関係を示す情報を出力する。ここで、処理部11は、時間帯ごとの投票数を示すグラフ2を出力する。グラフ2は、例えば、横軸が時間帯、縦軸が投票数である折れ線グラフである。また、処理部11は、入力方法ごとの投票数を示すグラフを出力する。例えば、入力方法ごとの投票数を示すグラフは、各入力方法の投票数が占める割合を示した円グラフである。また、処理部11は、選択方法ごとの投票数を示すグラフを出力する。例えば、選択方法ごとの投票数を示すグラフは、各選択方法の投票数が占める割合を示した円グラフである。なお、投票数は、投票の回数であってもよいし、投票金額であってもよい。
【0017】
第1の実施の形態によれば、分析装置10の処理部11は、公営競技の投票を受け付ける投票端末1から、投票を受け付けた時刻、投票における投票内容の入力方法または複数の番号を選択する投票における番号の選択方法を収集する。そして、処理部11は、時刻、入力方法または選択方法と、投票数との関係を示す情報を出力する。これにより、分析装置10は、投票の売り上げを詳細に特定することができる。
【0018】
また、処理部11は、時刻を収集し、時間帯ごとの投票数を示すグラフ2を出力する。これにより、分析装置10は、出力したグラフ2をユーザに確認させることで、売り上げが大きい時間帯を特定させることができる。
【0019】
また、処理部11は、入力方法を収集し、入力方法ごとの投票数を示すグラフを出力する。これにより、分析装置10は、出力したグラフをユーザに確認させることで、人気の入力方法を特定させることができる。
【0020】
また、処理部11は、選択方法を収集し、選択方法ごとの投票数を示すグラフを出力する。これにより、分析装置10は、出力したグラフをユーザに確認させることで、人気の選択方法を特定させることができる。
【0021】
なお、処理部11は、投票端末ごとに、時刻、入力方法または選択方法に対応する投票数を集計し、時刻、入力方法または選択方法と、投票数との関係を示す情報を投票端末ごとに出力してもよい。これにより、分析装置10は、出力した情報をユーザに確認させることで、人気の投票端末を特定させることができる。
【0022】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、競馬における投票の売り上げを分析するものである。
【0023】
図2は、第2の実施の形態に係る投票システムの一例を示す図である。第2の実施の形態の投票システムは、分析PC(Personal Computer)100と、投票端末200-1,200-2,・・・と、キャッシュレス端末300-1,300-2,・・・と、上位サーバ400とを含む。分析PC100と、投票端末200-1,200-2,・・・と、キャッシュレス端末300-1,300-2,・・・とは、競馬の会場である競技場50に設置されている。分析PC100と、投票端末200-1,200-2,・・・と、キャッシュレス端末300-1,300-2,・・・とは、ネットワーク30に接続されている。ネットワーク30は、例えば、競技場50のLAN(Local Area Network)である。また、ネットワーク30は、ネットワーク40を介して上位サーバ400に接続される。ネットワーク40は、インターネット等の広域ネットワークである。
【0024】
分析PC100は、競技場50の係員によって操作されるコンピュータである。分析PC100は、投票端末200-1,200-2,・・・およびキャッシュレス端末300-1,300-2,・・・から、投票受付処理の状況を記録した電子ジャーナルを収集する。分析PC100は、収集した電子ジャーナルから、時間帯、投票内容の入力方法(投票方法)、複数の番号を選択する投票における番号の選択方法(買い方)ごとの投票数を集計し、グラフを出力する。
【0025】
投票端末200-1,200-2,・・・は、競馬の投票を受け付ける端末である。投票端末200-1,200-2,・・・は、マークカード、QRコード、タッチパネルへの手入力等によって投票内容の入力を受け付ける。投票端末200-1,200-2,・・・は、投票内容に含まれる投票金額を、現金の入金またはキャッシュレス口座からの支払いによって受け付ける。投票端末200-1,200-2,・・・は、入力された投票内容での投票を受け付け、受け付けた投票を上位サーバ400に通知する。
【0026】
キャッシュレス端末300-1,300-2は、競馬のキャッシュレス投票を受け付ける端末である。キャッシュレス端末300-1,300-2は、投票端末200-1,200-2,・・・と同様に、投票を受け付ける。ただし、キャッシュレス端末300-1,300-2は、投票内容に含まれる投票金額をキャッシュレス口座からの支払いによって受け付ける。
【0027】
上位サーバ400は、競馬の投票を管理するサーバコンピュータである。上位サーバ400は、投票端末200-1,200-2,・・・およびキャッシュレス端末300-1,300-2,・・・から投票内容を収集し、オッズや払戻金額の算出等をする。
【0028】
図3は、分析PCのハードウェアの一構成例を示す図である。分析PC100は、プロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101には、バス109を介してメモリ102と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、またはDSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ101がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。
【0029】
メモリ102は、分析PC100の主記憶装置として使用される。メモリ102には、プロセッサ101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ102には、プロセッサ101による処理に利用する各種データが格納される。メモリ102としては、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
【0030】
バス109に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置103、GPU(Graphics Processing Unit)104、入力インタフェース105、光学ドライブ装置106、機器接続インタフェース107およびネットワークインタフェース108がある。
【0031】
ストレージ装置103は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置103は、コンピュータの補助記憶装置として使用される。ストレージ装置103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置103としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を使用することができる。
【0032】
GPU104には、モニタ31が接続されている。GPU104は、プロセッサ101からの命令に従って、画像をモニタ31の画面に表示させる。モニタ31としては、有機EL(Electro Luminescence)を用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
【0033】
入力インタフェース105には、キーボード32とマウス33とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード32やマウス33から送られてくる信号をプロセッサ101に送信する。なお、マウス33は、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボール等がある。
【0034】
光学ドライブ装置106は、レーザ光等を利用して、光ディスク34に記録されたデータの読み取りを行う。光ディスク34は、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスク34には、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。
【0035】
機器接続インタフェース107は、分析PC100に周辺機器を接続するための通信インタフェースである。例えば機器接続インタフェース107には、メモリ装置35やメモリリーダライタ36を接続することができる。メモリ装置35は、機器接続インタフェース107との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタ36は、メモリカード37へのデータの書き込み、またはメモリカード37からのデータの読み出しを行う装置である。メモリカード37は、カード型の記録媒体である。
【0036】
ネットワークインタフェース108は、ネットワーク30に接続されている。ネットワークインタフェース108は、ネットワーク30を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
【0037】
分析PC100は、以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、第1の実施の形態に示した分析装置10も、図3に示した分析PC100と同様のハードウェアにより実現することができる。また、上位サーバ400も分析PC100と同様のハードウェアにより実現することができる。また、プロセッサ101は、第1の実施の形態に示した処理部11の一例である。
【0038】
分析PC100は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。分析PC100に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、分析PC100に実行させるプログラムをストレージ装置103に格納しておくことができる。プロセッサ101は、ストレージ装置103内のプログラムの少なくとも一部をメモリ102にロードし、プログラムを実行する。また分析PC100に実行させるプログラムを、光ディスク34、メモリ装置35、メモリカード37等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ101からの制御により、ストレージ装置103にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ101が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0039】
図4は、投票端末のハードウェアの一構成例を示す図である。投票端末200-1は、プロセッサ201によって装置全体が制御されている。プロセッサ201には、バス212を介してメモリ202と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ201は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ201は、例えばCPU、MPU、またはDSPである。プロセッサ201がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC、PLD等の電子回路で実現してもよい。
【0040】
メモリ202は、投票端末200-1の主記憶装置として使用される。メモリ202には、プロセッサ201に実行させるOSのプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ202には、プロセッサ201による処理に利用する各種データが格納される。メモリ202としては、例えばRAM等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
【0041】
バス212に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置203、ディスプレイ装置204、タッチパネル205、現金処理ユニット206、コード読み取りユニット207、マークカード処理ユニット208、レシート処理ユニット209、機器接続インタフェース210およびネットワークインタフェース211がある。
【0042】
ストレージ装置203は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置203は、コンピュータの補助記憶装置として使用される。ストレージ装置203には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置203としては、例えばHDDやSSDを使用することができる。
【0043】
ディスプレイ装置204は、プロセッサ201からの命令に従って、画像を表示する。ディスプレイ装置204としては、有機ELを用いた表示装置や液晶表示装置等がある。タッチパネル205は、ディスプレイ装置204の画面の前面に配置されており、画面上の押された位置を検知して、その位置を示す信号をプロセッサ201に送信する。
【0044】
現金処理ユニット206は、プロセッサ201の指示に従って硬貨や紙幣の入出金を制御する。現金処理ユニット206は、入金された硬貨や紙幣の種別を読み取り、プロセッサ201に出力する。また、現金処理ユニット206は、プロセッサ201に指示された種別の硬貨や紙幣を放出する。
【0045】
コード読み取りユニット207は、QRコード等の二次元コードやバーコードを読み取り、読み取った情報をプロセッサ201に送信する。マークカード処理ユニット208は、公営競技の投票に用いられるマークカードにマークされた情報を読み取り、読み取った情報をプロセッサ201に送信する。
【0046】
レシート処理ユニット209は、プロセッサ201からの命令に従って、紙に文字や図形を印刷する。例えば、レシート処理ユニット209は、投票内容を印刷した明細票(レシート)や精算券を印刷する。
【0047】
機器接続インタフェース210は、可搬型記録媒体41からデータを読み込みまたは、可搬型記録媒体41にデータを書き込むことができる。可搬型記録媒体41は、例えば、DVDやCD等の記録媒体である。
【0048】
ネットワークインタフェース211は、ネットワーク30に接続されている。ネットワークインタフェース211は、ネットワーク30を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
【0049】
投票端末200-1は、以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、投票端末200-2,・・・、キャッシュレス端末300-1,300-2,・・・および第1の実施の形態に示した投票端末1も、図4に示した投票端末200-1と同様のハードウェアにより実現することができる。なお、キャッシュレス端末300-1,300-2,・・・は、現金処理ユニット206のような現金処理ユニットを有していなくてもよい。次に、分析PC100の機能について詳細に説明する。
【0050】
図5は、分析PCの機能例を示すブロック図である。分析PC100は、記憶部110、データ収集部120および集計部130を有する。記憶部110は、メモリ102またはストレージ装置103の記憶領域を用いて実現される。データ収集部120および集計部130は、メモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することで実現される。
【0051】
記憶部110は、帳票111および電子ジャーナル112-1,112-2,・・・を記憶する。帳票111は、投票端末200-1,200-2,・・・およびキャッシュレス端末300-1,300-2,・・・から収集した電子ジャーナルの情報を格納するテーブルである。電子ジャーナル112-1,112-2,・・・は、対応する投票端末が投票受付処理の状況を記録したものである。
【0052】
データ収集部120は、投票端末200-1,200-2,・・・およびキャッシュレス端末300-1,300-2,・・・から電子ジャーナル112-1,112-2,・・・を収集する。データ収集部120は、記憶部110に格納された電子ジャーナル112-1,112-2,・・・を、取得した電子ジャーナルに更新する。データ収集部120は、電子ジャーナル112-1に含まれる情報を帳票111に記録する。
【0053】
集計部130は、電子ジャーナル112-1,112-2,・・・から投票数の集計をする。集計部130は、時間ごとの売り上げ、投票方法および買い方のうち、集計する項目の選択を受け付ける。集計部130は、電子ジャーナル112-1,112-2,・・・から選択された項目のデータを集計テーブルに格納する。例えば、集計部130は、時間ごとの売り上げが選択された場合、複数の時間帯が設定された集計テーブルを生成する。そして、集計部130は、複数の時間帯それぞれについて、該当する時刻が記録された投票を、電子ジャーナル112-1,112-2,・・・からカウントし、集計テーブルに記録する。
【0054】
また、例えば、集計部130は、投票方法が選択された場合、複数の投票が設定された集計テーブルを生成する。そして、集計部130は、複数の投票方法それぞれについて、該当する投票方法が記録された投票を、電子ジャーナル112-1,112-2,・・・からカウントし、集計テーブルに記録する。また、例えば、集計部130は、買い方が選択された場合、複数の買い方が設定された集計テーブルを生成する。そして、集計部130は、複数の買い方それぞれについて、該当する買い方が記録された投票を、電子ジャーナル112-1,112-2,・・・からカウントし、集計テーブルに記録する。
【0055】
そして、集計部130は、集計テーブルからグラフを作成する。例えば、集計部130は、時間ごとの売り上げが選択された場合、横軸を時間帯、縦軸を投票数とした折れ線グラフを作成する。また、例えば、集計部130は、投票方法が選択された場合、各投票方法の投票数が占める割合を示した円グラフを作成する。また、例えば、集計部130は、買い方が選択された場合、各買い方の投票数が占める割合を示した円グラフを作成する。集計部130は、作成したグラフを表示する。
【0056】
なお、図5に示した各要素間を接続する線は通信経路の一部を示すものであり、図示した通信経路以外の通信経路も設定可能である。次に、記憶部110に記憶される情報について詳細に説明する。
【0057】
図6は、帳票の一例を示す図である。帳票111は、投票端末200-1,200-2,・・・およびキャッシュレス端末300-1,300-2,・・・から収集した電子ジャーナルの情報を格納するテーブルである。
【0058】
帳票111は、投票所名、班番号、窓番号および号機番号の項目を有する。投票所名、班番号、窓番号および号機番号の項目には、投票端末を識別するための情報が格納される。また、帳票111は、MC(マークカード)投票、TP(タッチパネル)投票およびQR投票の項目を有する。MC投票の項目内には、投票方法がマークカードであった投票の投票数が集計される。TP投票の項目内には、投票方法がタッチパネルであった投票の投票数が集計される。QR投票の項目内には、投票方法がQRコードであった投票の投票数が集計される。
【0059】
MC投票の項目は、通常、フォーメーション、ながし、ボックスおよび運試しの項目を有する。なお、TP投票およびQR投票の項目も、MC投票の項目と同様の構成となっている。通常の項目には、買い方が通常であった投票の投票数が集計される。フォーメーションの項目には、買い方がフォーメーションであった投票の投票数が集計される。ながしの項目には、買い方がながしであった投票の投票数が集計される。ボックスの項目には、買い方がボックスであった投票の投票数が集計される。運試しの項目には、買い方が運試しであった投票の投票数が集計される。
【0060】
通常の項目は、単勝、複勝、3枠単および応援馬券等の項目を有する。なお、フォーメーション、ながし、ボックスおよび運試しの項目も、通常の項目と同様の構成となっている。単勝の項目には、賭け式が単勝であった投票の投票数が集計される。複勝の項目には、賭け式が複勝であった投票の投票数が集計される。3枠単の項目には、賭け式が3枠単であった投票の投票数が集計される。応援馬券の項目には、賭け式が応援馬券であった投票の投票数が集計される。
【0061】
図7は、電子ジャーナルの一例を示す図である。電子ジャーナル112-1は、投票端末200-1が投票受付処理の状況を記録したものである。データ収集部120は、投票端末200-1から電子ジャーナル112-1を取得し、記憶部110に格納する。電子ジャーナル112-1は、投票端末200-1が受け付けた投票ごとに、投入金額、投票受付時刻、投票方法および投票内容が記録される。例えば、電子ジャーナル112-1は、マークカードで投票内容の入力が行われたことを示す、カード挿入の時刻を含む。また、投票内容には、買い方が含まれる。
【0062】
集計部130は、電子ジャーナル112-1を参照し、時間帯、投票方法または買い方ごとに投票数を集計する。例えば、集計部130は、複数の時間帯それぞれについて、該当する時刻が記録された投票を、電子ジャーナル112-1からカウントする。また、例えば、集計部130は、複数の投票方法それぞれについて、該当する投票方法が記録された投票を、電子ジャーナル112-1からカウントする。また、例えば、集計部130は、複数の買い方それぞれについて、該当する買い方が記録された投票を、電子ジャーナル112-1からカウントする。
【0063】
次に、分析PC100、投票端末200-1,200-2,・・・およびキャッシュレス端末300-1,300-2,・・・が実行する処理について詳細に説明する。なお、以下では、投票端末200-1,200-2,・・・およびキャッシュレス端末300-1,300-2,・・・のうち、投票端末200-1が実行する処理のみについて説明する。投票端末200-2,・・・およびキャッシュレス端末300-1,300-2,・・・は、投票端末200-1と同様の処理を実行する。まず、データ収集処理について説明する。
【0064】
図8は、データ収集処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図8に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS11]投票端末200-1は、待機中であるか否かを判定する。投票端末200-1は、待機中であると判定した場合、処理をステップS13に進める。また、投票端末200-1は、待機中ではないと判定した場合、処理をステップS12に進める。
【0065】
[ステップS12]投票端末200-1は、1秒ごとに電子ジャーナル112-1を分析PC100に送信する。そして、処理がステップS15に進む。
[ステップS13]投票端末200-1は、電子ジャーナル112-1の情報が更新されたか否かを判定する。投票端末200-1は、情報が更新されたと判定した場合、処理をステップS14に進める。また、投票端末200-1は、情報が更新されていないと判定した場合、処理をステップS11に進める。
【0066】
[ステップS14]投票端末200-1は、電子ジャーナル112-1を分析PC100に送信する。
[ステップS15]分析PC100のデータ収集部120は、投票端末200-1から電子ジャーナル112-1を取得し、記憶部110に格納された電子ジャーナル112-1を更新する。データ収集部120は、電子ジャーナル112-1に含まれる情報を帳票111に記録する。
【0067】
このようにして、分析PC100は、投票端末ごとに電子ジャーナルを収集する。次に、分析PC100による集計処理について説明する。
図9は、集計処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図9に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0068】
[ステップS21]集計部130は、時間帯ごとの売り上げ、投票方法および買い方のうち、集計する項目の選択を受け付ける。
[ステップS22]集計部130は、電子ジャーナル112-1,112-2,・・・からステップS21で選択された項目のデータを集計テーブルに格納する。例えば、集計部130は、時間ごとの売り上げが選択された場合、複数の時間帯が設定された集計テーブルを生成する。そして、集計部130は、複数の時間帯それぞれについて、該当する時刻が記録された投票を、電子ジャーナル112-1,112-2,・・・からカウントし、集計テーブルに記録する。
【0069】
また、例えば、集計部130は、投票方法が選択された場合、複数の投票が設定された集計テーブルを生成する。そして、集計部130は、複数の投票方法それぞれについて、該当する投票方法が記録された投票を、電子ジャーナル112-1,112-2,・・・からカウントし、集計テーブルに記録する。また、例えば、集計部130は、買い方が選択された場合、複数の買い方が設定された集計テーブルを生成する。そして、集計部130は、複数の買い方それぞれについて、該当する買い方が記録された投票を、電子ジャーナル112-1,112-2,・・・からカウントし、集計テーブルに記録する。
【0070】
[ステップS23]集計部130は、完了画面を表示する。
[ステップS24]集計部130は、出力ボタンの押下を受け付ける。
[ステップS25]集計部130は、ステップS22で生成した集計テーブルからCSV(Comma Separated Values)を作成する。
【0071】
[ステップS26]集計部130は、CSVからグラフを作成する。例えば、集計部130は、ステップS21で時間帯ごとの売り上げが選択された場合、横軸を時間帯、縦軸を投票数とした折れ線グラフを作成する。また、例えば、集計部130は、ステップS21で投票方法が選択された場合、各投票方法の投票数が占める割合を示した円グラフを作成する。また、例えば、集計部130は、ステップS21で買い方が選択された場合、各買い方の投票数が占める割合を示した円グラフを作成する。
【0072】
[ステップS27]集計部130は、作成したグラフを表示する。
このようにして、分析PC100は、投票数の集計をする。ここで、投票数の集計をする他の方法としては、投票を管理する上位サーバ400からデータを取得することも考えられる。しかし、上位サーバ400は、オッズや払戻金額を計算するための投票総数、賭け式ごとの投票数、レースごとの投票数しか管理していないことが多い。一方、分析PC100は、電子ジャーナル112-1,112-2,・・・を収集し、電子ジャーナル112-1,112-2,・・・に基づいて、時刻、投票方法または買い方と、投票数との関係を示す情報を出力する。これにより、分析PC100は、投票の売り上げを詳細に特定することができる。次に、分析PC100が出力するグラフについて説明する。
【0073】
図10は、時間帯ごとの投票数の集計結果の一例を示す図である。分析PC100は、時間帯ごとの投票数を集計テーブル71に集計し、集計テーブル71に基づいて、グラフ72を作成する。
【0074】
集計テーブル71は、時間帯ごとの投票数が、投票端末ごとに集計されている。このように、分析PC100は、投票端末ごとに、投票数の集計をすることで、人気の投票端末を特定できるようにする。これにより、分析PC100は、適切な投票端末の設置場所を決めるために有用な情報を提供することができる。また、集計テーブル71は、時間帯ごとに、投票端末ごとの投票数の合計が集計されている。分析PC100は、各時間帯の投票数の合計からグラフ72を作成する。
【0075】
グラフ72は、横軸が時間帯、縦軸が各時間帯の投票数の合計を示す折れ線グラフである。分析PC100は、このようなグラフ72を作成し、ユーザに確認させることで、売り上げが大きい時間帯を特定させることができる。これにより、分析PC100は、人の多い時間に開催するのが好ましいメインレースやイベントの開催時間および番組編成を決めるために有用な情報を提供することができる。
【0076】
図11は、投票方法ごとの投票数の集計結果の一例を示す図である。分析PC100は、投票方法ごとの投票数を集計テーブル81に集計し、集計テーブル81に基づいて、グラフ82を作成する。
【0077】
集計テーブル81は、投票方法ごとの投票数が、投票端末ごとに集計されている。また、集計テーブル81は、投票方法ごとに、投票端末ごとの投票数の合計が集計されている。分析PC100は、各投票方法の投票数の合計からグラフ82を作成する。
【0078】
グラフ82は、各投票方法の投票数が占める割合を示した円グラフである。分析PC100は、このようなグラフ82を作成し、ユーザに確認させることで、人気の投票方法を特定させることができる。これにより、分析PC100は、設備投資する投票方法を決めるために有用な情報を提供することができる。
【0079】
図12は、買い方ごとの投票数の集計結果の一例を示す図である。分析PC100は、買い方との投票数を集計テーブル91に集計し、集計テーブル91に基づいて、グラフ92を作成する。
【0080】
集計テーブル91は、買い方ごとの投票数が、投票端末ごとに集計されている。また、集計テーブル91は、買い方ごとに、投票端末ごとの投票数の合計が集計されている。分析PC100は、各買い方の投票数の合計からグラフ92を作成する。
【0081】
グラフ92は、各買い方の投票数が占める割合を示した円グラフである。分析PC100は、このようなグラフ92を作成し、ユーザに確認させることで、人気の買い方を特定させることができる。
【0082】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 投票端末
2 グラフ
10 分析装置
11 処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12