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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118054
(43)【公開日】2024-08-30
(54)【発明の名称】太陽光発電システム
(51)【国際特許分類】
   H02S 20/30 20140101AFI20240823BHJP
   H01L 31/054 20140101ALI20240823BHJP
   H02S 20/32 20140101ALI20240823BHJP
【FI】
H02S20/30 A
H01L31/04 620
H02S20/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023024229
(22)【出願日】2023-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】523060389
【氏名又は名称】日本住宅総合開発株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】加藤 皇大
【テーマコード(参考)】
5F151
5F251
【Fターム(参考)】
5F151JA02
5F151JA14
5F151JA23
5F251JA02
5F251JA14
5F251JA23
(57)【要約】
【課題】構造が簡単でありながら太陽光発電を効果的に行うことができるようにした太陽光発電システムを提供する。
【解決手段】表面側および裏面側に受光面5を有する複数台の発電パネル2と、これら発電パネル2を前後方向に間隔を開けて支持する架台3を備え、後方側の発電パネル2の表面側の受光面5で反射した反射光が前方側の発電パネル2の裏面側の受光面5に当たるように構成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面側および裏面側に受光面を有する第1発電パネルと、
少なくとも表面側に受光面を有する第2発電パネルと、
該第2発電パネルの表面側の前記受光面で反射した光が前記第1発電パネルの裏面側の前記受光面に当たるように前記第1発電パネルおよび前記第2発電パネルを支持する支持手段と、
を具備したことを特徴とする太陽光発電システム。
【請求項2】
前記支持手段は、前記第1発電パネルおよび前記第2発電パネルの向きを調節するための調節手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電システム。
【請求項3】
前記調節手段は、前記第1発電パネルおよび前記第2発電パネルの向きを太陽の位置に応じて調節する構成としたことを特徴とする請求項2に記載の太陽光発電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両面に受光面を有する太陽光発電パネルを用いる太陽光発電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の太陽光発電システムとしては、従来、次のようなものが知られている。
【0003】
たとえば特許文献1には、上方からの太陽光を太陽光発電パネルの下受光面へ反射する反射ミラーを設けた太陽光発電装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、太陽光パネル間に開口を設け、この開口から太陽光を太陽光パネルの裏面側に導くようにした太陽電池装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-55326号公報
【特許文献2】特開平11-340491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、いずれの装置も、太陽光を間接的に太陽光パネルの裏面に導くため、反射ミラー等が必要となり、構造が複雑化し、しかも、太陽光発電を効果的に行うことができない。
【0007】
本発明は、上記事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、構造が簡単でありながら太陽光発電を効果的に行うことができるようにした太陽光発電システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る太陽光発電システムは、表面側および裏面側に受光面を有する第1発電パネルと、少なくとも表面側に受光面を有する第2発電パネルと、この第2発電パネルの表面側の受光面で反射した光が第1発電パネルの裏面側の受光面に当たるように第1発電パネルおよび第2発電パネルを支持する支持手段とを具備したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る太陽光発電システムによれば、構造が簡単でありながら太陽光発電を効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図面は、本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
図1】本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムを示す側面図。
図2】同太陽光発電システムの隣接する発電パネルを示す斜視図。
図3】同太陽光発電システムの隣接する発電パネルを示す側面図。
図4】同太陽光発電システムの作用を説明するための側面図。
図5】同太陽光発電システムの作用を説明するための側面図。
図6】本発明の第2実施形態に係る太陽光発電システムを示す側面図。
図7】本発明の第3実施形態に係る太陽光発電システムを示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1中、符号1は、本発明の第1実施形態に係る太陽光発電システムを示している。
【0013】
この太陽光発電システム1は、複数台の発電パネル2を備えている。
【0014】
これら発電パネル2は、架台(支持手段)3によってたとえば屋根4の上に前後方向(縦方向)および左右方向(横方向)に配列され、前後方向には所定間隔を開けて配置されている。
【0015】
また、これら発電パネル2はそれぞれ、図2に示すように、表面側および裏面側の両面に受光面5を有していて、表面側の受光面5で太陽光Lを受光し、裏面側の受光面5で後方の隣接する発電パネル2の表面側の受光面5で反射した反射光Rを直接受光することができる傾斜状態(向き)に設置されている。
【0016】
すなわち、図3に示すように、前後に隣接する発電パネル2のうち、後方に位置する後方側発電パネル(第2発電パネル)6の表面側の受光面5で反射した反射光Rが、前方に位置する前方側発電パネル(第1発電パネル)7の裏面側の受光面5に直接受光される構成となっている。
【0017】
さらに、架台3は、発電パネル2が太陽光Lを一年を通して最適に受光できる傾斜状態になるように発電パネル2を支持する構成となっている。
【0018】
以上の構成によれば、発電パネル2(前方側発電パネル7)は、太陽光Lを表面側の受光面5で受光して発電するとともに、後方に位置する発電パネル2(後方側発電パネル6)の表面側の受光面5で反射した反射光Rを裏面側の受光面5で直接受光して発電するため、構造が簡単でありながら太陽光発電を効果的に行うことができる。
【0019】
また、発電パネル2(前方側発電パネル7)の表面側の受光面5で太陽光Lを受光し、裏面側の受光面5で後方の隣接する発電パネル2(後方側発電パネル6)の表面側の受光面5で反射した反射光Rを直接受光することができる傾斜状態は、比較的急な傾斜となるため、図4に示すように、発電パネル2の表面側の受光面5に積雪Sを生じる場合が少なく、良好な受光状態を維持することができる。
【0020】
さらに、図5に示すように、発電パネル2(前方側発電パネル7)の表面側の受光面5に積雪Sを生じたとしても、裏面側の受光面5には積雪Sを生じないため、後方の発電パネル2(後方側発電パネル6)の表面側の受光面5で反射した反射光を発電パネル2(前方側発電パネル7)の裏面側の受光面5で受光して発電することができ、しかも、屋根4上の積雪Sからの反射光Rも受光して発電できるので、発電量を向上することができる。
【0021】
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0022】
上述の第1実施形態では、架台3は発電パネル2を所定の傾斜状態に固定する構成としたが、本第2実施形態では、図6に示すように、発電パネル2の傾斜を手動で調節する調節手段11を備えている。
【0023】
すなわち、発電パネル2は、傾斜下端近傍が回動軸12によって回動可能に枢支されている。
【0024】
また、発電パネル2の回動軸12から偏心した部位には回動軸13を介してアーム14の一端側が回動可能に枢支されている。
【0025】
このアーム14の他端側は、架台3に取付けられた固定具15によって架台3にスライド可能に固定されるようになっていて、これにより発電パネル2の傾斜角度を手動で調節することができるようになっている。
【0026】
このような構成によれば、太陽の位置に応じて発電パネル2の傾斜角度を手動で調節することができ、太陽光発電を効率よく行うことができる。
【0027】
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0028】
上述の第2実施形態では、調節手段11は、発電パネル2の傾斜角度を手動で調節することができる構成としたが、本第3実施形態では、調節手段11は、図7に示すように、太陽の位置によって発電パネル2の傾斜角度を自動的に調節することができる構成となっている。
【0029】
すなわち、架台3にはアクチュエータ21が取付けられ、このアクチュエータ21の作動ロッド22の先端側が発電パネル2に回動軸13を介して回動自在に枢支されている。
【0030】
また、発電パネル2には角度センサ23が取付けられ、この角度センサ23の出力信号は補正角算出部24に入力されるようになっている。
【0031】
さらに、この補正角算出部24には、任意時点の太陽高度データと、発電パネル2の設定角度との相関データを記憶した記憶部25からの信号も入力されるようになっている。
【0032】
さらに、補正角算出部24は、角度センサ23と発電パネル2の設定角の差分を算出し、制御部26へ出力する構成となっている。
【0033】
この制御部26には、記憶部25からの信号の他、年月日・現在時刻の取得を行う日時刻取得部27からの信号も入力されるように構成されている。
【0034】
そして、この制御部26は、発電パネル2の角度を設定する制御信号を算出し、駆動部28に出力し、駆動部28は、制御部26の制御信号にもとづいてアクチュエータ21を駆動し、発電パネル2の角度を調節するようになっている。
【0035】
このように構成することにより、太陽の位置に応じて発電パネル2の傾斜角度を自動的に調節することができ、太陽光発電をさらに効率よく行うことができる。
【0036】
なお、最後方に位置する発電パネル2としての後方側発電パネル(第2発電パネル)6は、両面に受光面5を有することに限定されることはなく、表面側のみ受光面5を有する構成としてもよい。
【0037】
以上に記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記事項に要約することができる。
【0038】
すなわち、本発明に係る太陽光発電システムは、表面側および裏面側に受光面を有する第1発電パネルと、少なくとも表面側に受光面を有する第2発電パネルと、この第2発電パネルの表面側の受光面で反射した光が第1発電パネルの裏面側の受光面に当たるように第1発電パネルおよび第2発電パネルを支持する支持手段とを具備したことを特徴とするものである。
【0039】
上記本発明は、少なくとも下記実施形態を含むことができる。該実施形態は、分離して又は互いに組み合わせて採択することができる。
【0040】
(1)支持手段は、第1発電パネルおよび第2発電パネルの向きを調節するための調節手段を備える。
【0041】
(2)調節手段は、第1発電パネルおよび第2発電パネルの向きを太陽の位置に応じて調節するように構成する。
【符号の説明】
【0042】
1 太陽光発電システム
3 支持手段(架台)
5 受光面
6 第2発電パネル(後方側発電パネル)
7 第1発電パネル(前方側発電パネル)
11 調節手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7