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特開2024-118183制御方法、電子機器、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118183
(43)【公開日】2024-08-30
(54)【発明の名称】制御方法、電子機器、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240823BHJP
【FI】
G06Q30/0601 322
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023024467
(22)【出願日】2023-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】阿部 誠也
(72)【発明者】
【氏名】中野 健史
(72)【発明者】
【氏名】須藤 智浩
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】 画像のタグ付け方法には改善の余地があった。
【解決手段】 プロセッサの制御方法であって、第1端末から取得した商品に固有の特定情報と、前記特定情報に関連する商品情報と、を紐付けてデータベースに登録し、第2端末から前記商品の参照情報が入力されると、前記参照情報に対応する前記特定情報を特定し、特定した前記特定情報に対応する前記商品情報を前記データベースから抽出し、前記第2端末が撮像データに付与するための添付情報の候補を、抽出した前記商品情報に基づき前記第2端末に通知する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端末から取得した商品に固有の特定情報と、前記特定情報に関連する商品情報と、を紐付けてデータベースに登録し、
第2端末から前記商品の参照情報が入力されると、前記参照情報に対応する前記特定情報を特定し、特定した前記特定情報に対応する前記商品情報を前記データベースから抽出し、
前記第2端末が撮像データに付与するための添付情報の候補を、抽出した前記商品情報に基づき前記第2端末に通知する、
プロセッサの制御方法。
【請求項2】
前記特定情報および前記参照情報は、前記商品を示す画像データ又は前記商品を示す文字データである、請求項1の制御方法。
【請求項3】
前記商品は、原材料が加工された加工品であって、
前記商品情報は、原材料に関する第1情報および加工品に関する第2情報の少なくとも一方である、
請求項1の制御方法。
【請求項4】
前記商品情報は前記第1情報を少なくとも含み、
前記第1情報として、前記原材料の生産場所を示す情報、前記原材料の生産状況を示す情報、および前記原材料の生産者を示す情報のうち少なくとも一つを前記データベースに登録する、請求項3の制御方法。
【請求項5】
前記商品情報は前記第2情報を少なくとも含み、
前記第2情報として、前記加工品の加工場所を示す情報、前記加工品の加工者を示す情報、および前記加工品の輸送情報を示す情報のうち少なくとも一つを前記データベースに登録する、請求項3の制御方法。
【請求項6】
前記第2端末から前記参照情報として前記撮像データが入力される、請求項1の制御方法。
【請求項7】
前記データベースは分散型データベースであって、
前記特定情報及び前記商品情報はブロックチェーンシステムに基づき前記分散型データベースに登録される、請求項1乃至6のいずれか一項の制御方法。
【請求項8】
前記特定情報および前記商品情報を、ノンファジブルトークンとして前記ブロックチェーンの分散型データベースに記憶することを含む請求項7の制御方法。
【請求項9】
前記ノンファジブルトークンに、前記商品の購入者を示す購入者情報を登録する、
請求項8の制御方法。
【請求項10】
第3端末からユーザIDを取得し、
前記購入者情報に前記ユーザIDが含まれるとき、前記ノンファジブルトークンに前記第3端末から所定の情報を追加することを許可する、
請求項9の制御方法。
【請求項11】
撮像部と、
制御部と、
通信部と、
を備え、
前記制御部は、商品に固有の特定情報と、前記特定情報に関連する商品情報と、を紐付けてデータベースに登録させ、前記撮像部によって撮像された前記商品の撮像データに対応する前記特定情報を前記データベースに特定させ、特定した前記撮像データに対応する前記商品情報を前記データベースから取得し、前記撮像データに付与するための添付情報の候補を、抽出した前記商品情報に基づいて通知する、電子機器。
【請求項12】
第1端末から取得した商品に固有の特定情報と、前記特定情報に関連する商品情報と、を紐付けてデータベースに登録し、
第2端末から前記商品の参照情報が入力されると、前記参照情報に対応する前記特定情報を特定し、特定した前記特定情報に対応する前記商品情報を前記データベースから抽出し、
前記第2端末が撮像データに付与するための添付情報の候補を、抽出した前記商品情報に基づき前記第2端末に通知する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、制御方法、電子機器、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、端末にて収集された画像に、前記画像に関連する音声情報を取得し、前記音声情報に基づいて前記画像にタグを付ける技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2020-509504
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のような画像のタグ付け方法には改善の余地があった。
【0005】
従って、本開示の目的は、ユーザにとって利便性の高い制御方法、電子機器、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、(1)方法は、プロセッサの制御方法であって、第1端末から取得した商品に固有の特定情報と、前記特定情報に関連する商品情報と、を紐付けてデータベースに登録し、第2端末から前記商品の参照情報が入力されると、前記参照情報に対応する前記特定情報を特定し、特定した前記特定情報に対応する前記商品情報を前記データベースから抽出し、前記第2端末が撮像データに付与するための添付情報の候補を、抽出した前記商品情報に基づき前記第2端末に通知する。
【0007】
(2)上記(1)の方法は、前記特定情報および前記参照情報は、前記商品を示す画像データ又は前記商品を示す文字データである。
【0008】
(3)上記(1)又は(2)の方法は、前記商品は、原材料が加工された加工品であって、前記商品情報は、原材料に関する第1情報および加工品に関する第2情報の少なくとも一方である。
【0009】
(4)上記(3)の方法は、前記商品情報は前記第1情報を少なくとも含み、前記第1情報として、前記原材料の生産場所を示す情報、前記原材料の生産状況を示す情報、および前記原材料の生産者を示す情報のうち少なくとも一つを前記データベースに登録する。
【0010】
(5)上記(3)または(4)の方法は、前記商品情報は前記第2情報を少なくとも含み、前記第2情報として、前記加工品の加工場所を示す情報、前記加工品の加工者を示す情報、および前記加工品の輸送情報を示す情報のうち少なくとも一つを前記データベースに登録する。
【0011】
(6)上記(1)から(5)のいずれかの方法は、前記第2端末から前記参照情報として前記撮像データが入力される。
【0012】
(7)上記(1)から(6)のいずれかの方法は、前記データベースは分散型データベースであって、前記特定情報及び前記商品情報はブロックチェーンシステムに基づき前記
分散型データベースに登録される。
【0013】
(8)上記(7)の方法は、前記特定情報および前記商品情報を、NFTとして前記ブロックチェーンの分散型データベースに記憶することを含む。
【0014】
(9)上記(8)の方法は、前記ノンファジブルトークンに、前記商品の購入者を示す購入者情報を登録する。
【0015】
(10)上記(9)の方法は、第3端末からユーザIDを取得し、前記購入者情報に前記ユーザIDが含まれるとき、前記ノンファジブルトークンに前記第3端末から所定の情報を追加することを許可する。
【0016】
一実施形態において、(11)電子機器は、撮像部と、制御部と、通信部と、を備え、前記制御部は、商品に固有の特定情報と、前記特定情報に関連する商品情報と、を紐付けてデータベースに登録させ、前記撮像部によって撮像された前記商品の撮像データに対応する前記特定情報を前記データベースに特定させ、特定した前記撮像データに対応する前記商品情報を前記データベースから取得し、前記撮像データに付与するための添付情報の候補を、抽出した前記商品情報に基づいて通知する。
【0017】
一実施形態において、(12)プログラムは、第1端末から取得した商品に固有の特定情報と、前記特定情報に関連する商品情報と、を紐付けてデータベースに登録し、第2端末から前記商品の参照情報が入力されると、前記参照情報に対応する前記特定情報を特定し、特定した前記特定情報に対応する前記商品情報を前記データベースから抽出し、前記第2端末が撮像データに付与するための添付情報の候補を、抽出した前記商品情報に基づき前記第2端末に通知する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、一実施形態に係る表示装置の外観図である。
図2図2は、一実施形態に係る端末の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、一実施形態に係るノードの構成例を示すブロック図である。
図4図4は、一実施形態に係る管理システムの動作例を示す図である。
図5図5は、一実施形態に係る管理システムの動作例を示す図である。
図6図6は、一実施形態に係るノンファジブルトークンのデータの構造例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図面を参照して実施形態について説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0020】
一実施形態に係る管理システムは、ビットコインなどの暗号通貨の取引にも使用されているブロックチェーン技術を利用して、商品に固有の特定情報、特定情報に関連する商品情報、及び当該商品の売買履歴を紐付けてデータベースに登録し、当該商品に関連する商品情報を管理する。商品に固有の特定情報、特定情報に関連する商品情報、及び当該商品の売買履歴をブロックチェーンとして記憶し、ピア・ツー・ピア・ネットワークに参加する複数のノードの間で当該ブロックチェーンを共有することにより、当該関連情報又は当該売買履歴の正当性を担保している。ブロックチェーンは、時系列に連続する複数のブロックがチェーン状に繋がったデータであり、各ブロックは、一定期間における商品情報及び売買情報を含む。ブロックチェーン技術によれば、複数のブロックが過去の情報を保持した状態で追加されていくので、履歴の改竄が非常に困難になる。
【0021】
図1は、一実施形態に係る管理システム100の構成例である。図1を参照しながら、管理システム100について説明する。
【0022】
図1に示すように、管理システム100は、第1端末110と、第2端末120と、第3端末130と、分散型データベース150とを有する。
【0023】
一実施形態に係る第1端末110、第2端末120及び第3端末130は、例えば、スマートフォン端末又はタブレット端末のような端末とすることができる。しかしながら、表示装置はそのような端末に限定されるものではなく、例えば、パーソナルコンピュータ、電子黒板、又はヘッドマウントディスプレイ等のウエアラブル装置等であってもよい。
【0024】
一実施形態に係る分散型データベース150は、複数のノード151と、ピア・ツー・ピア・ネットワーク152とを備える。本実施形態において、第1端末110、第2端末120及び第3端末130と分散型データベース160は、通信ネットワーク140を介して互いに情報を送受信することができる。また、複数のノード151は、それぞれブロックチェーンを格納する。
【0025】
図2は、一実施形態に係る端末110、120、130の構成例を示すブロック図である。
【0026】
図2に示すように、端末110、120、130は、撮像部210と、通信部220と、入力部230と、記憶部240と、制御部250を有する。
【0027】
撮像部210は、可視光或いは赤外線のカメラを含んで構成されていてもよい。カメラは、撮像光学系及び撮像素子を含んで構成される。撮像光学系は、例えば、1個以上のレンズ及び絞りなどの光学部材を含む。レンズは、焦点距離に囚われずどのようなものであってもよく、例えば、一般的なレンズ、魚眼レンズを含む広角レンズまたは焦点距離が可変であるズームレンズであってもよい。撮像光学系は、被写体像を撮像素子の受光面に結像させる。撮像素子は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサまたはCMOS(Complementary Metal-OxideSemiconductor)イメージセンサ、FIR(Far Infrated Rays)カメラ等である。撮像素子は、受光面上に結像された被写体像を撮像して撮像画像を生成する。
【0028】
通信部220は、通信ネットワーク140を介して各種情報の送受信を行うように構成される。通信部220によってサポートされる無線通信規格には、例えば、2G、3G、4G、5G等のセルラー通信規格や、近距離無線の通信規格等がある。近距離無線の通信規格としては、例えば、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)、WPAN(Wireless Personal Area Network)等がある。WPANの通信規格には、例えば、ZigBee(登録商標)がある。通信部220は、有線接続により他の機器と通信してもよい。通信部220は、有線接続する場合、例えば、USB(Universal Serial Bus)等の有線通信規格に準拠するインターフェースであってよい。
【0029】
入力部230は、ユーザの操作を受け付けて、受け付けた操作に応じた信号を制御250に送出する。入力部230は、例えば、利用者の操作を受け付けるための1乃至複数のデバイスを有して構成される。デバイスには、例えば、キー、ボタン、タッチスクリーン等が含まれる。
【0030】
記憶部240は、制御部250が実行するプログラム、制御部250が実行する処理に必要な情報、及び、制御部250が実行した結果得られた情報を記憶するように構成される。記憶部240は、半導体記憶装置、磁気記憶装置、光記憶装置の少なくとも何れかを含んでよい。半導体記憶装置は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)及びSRAM(Static Random Access
Memory)等の揮発性メモリ、ならびに、ROM(Read Only Memory)及びフラシュメモリ等の不揮発性メモリを含んでよい。半導体記憶装置には、フラッシュメモリを用いたSSD(Solid State Drive)が含まれる。磁気記憶装置は、例えば、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等が含まれる。光記憶装置は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、及びブルーレイ(Blu-ray(登録商標))等が含まれる。記憶部240は、制御プログラム等を記憶する。
【0031】
制御部250は、演算処理装置である。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System-on-Chip)、MCU(Micro Control Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、及びコアプロセッサを含むが、これらに限定されない。また、表示制御部250は、GPU(Graphics Processing Unit)、VRAM(Video RAM)等を含む。制御部250は、複数の演算処理装置から構成されてよく、複数の演算処理装置の協働により、各種の制御を実行してもよい。
【0032】
制御部250は、第1端末110の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。制御部250は、入力部230が受け付けた入力に基づいて、各種操作を実行する。制御部250は、撮像部210又は入力部230が受け付けた入力に応じた出力を通信部220によって行ってもよい。
【0033】
制御部250は、制御プログラムを実行することにより、制御プログラムにより提供される機能を、制御部250による処理として実現する。
【0034】
図3は、一実施形態に係るノード151の構成例を示すブロック図である。
【0035】
図3に示すように、ノード151は、通信部310と、記憶部320と、制御部330を有する。
【0036】
通信部310は、複数のノード151の間でピア・ツー・ピア・ネットワーク162を介して情報を送受信するように構成される。通信部310によってサポートされる無線通信規格には、例えば、2G、3G、4G、5G等のセルラー通信規格や、近距離無線の通信規格等がある。近距離無線の通信規格としては、例えば、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)、WPAN(Wireless Personal Area Network)等がある。WPANの通信規格には、例えば、ZigBee(登録商標)がある。通信部310は、有線接続により他の機器と通信してもよい。通信部310は、有線接続する場合、例えば、USB(Universal Serial Bus)等の有線通信規格に準拠するインターフェースであってよい。
【0037】
記憶部320は、生成されたブロックチェーンを記憶する。記憶部320は、半導体記憶装置、磁気記憶装置、光記憶装置の少なくとも何れかを含んでよい。半導体記憶装置は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)及
びSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリ、ならびに、ROM(Read Only Memory)及びフラシュメモリ等の不揮発性メモリを含んでよい。半導体記憶装置には、フラッシュメモリを用いたSSD(Solid State Drive)が含まれる。磁気記憶装置は、例えば、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等が含まれる。光記憶装置は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、及びブルーレイ(Blu-ray(登録商標))等が含まれる。
【0038】
制御部330は、演算処理装置である。演算処理装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、SoC(System-on-Chip)、MCU(Micro Control Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、及びコアプロセッサを含むが、これらに限定されない。また、表示制御部250は、GPU(Graphics Processing Unit)、VRAM(Video RAM)等を含む。制御部330は、複数の演算処理装置から構成されてよく、複数の演算処理装置の協働により、各種の制御を実行してもよい。
【0039】
制御部330は、ノード151の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。制御部330は、制御部330は、通信部310が受信した商品に固有の特定情報、特定情報に関連する商品情報、及び当該商品の売買履歴を含む新たなブロックの承認処理を実行する。承認処理は、例えば、いずれかのノードが、予め定められた条件を満たす解を発見する処理である。1台のノード151が新たなブロックを承認すると、当該ブロックがブロックチェーンに追加され、当該ブロックを含むブロックチェーンが他のノード151に共有される。
【0040】
一実施形態において、ピア・ツー・ピア・ネットワーク152は、有線接続によるネットワークであってもよく、無線接続のネットワークであってもよく、有線接続及び有線接続のネットワークの組み合わせであってもよい。ピア・ツー・ピア・ネットワーク152は、無線通信網、インターネット及び専用回線の少なくとも一つ、又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0041】
管理システム100は、商品の生産者、当該商品の輸送業者、当該商品の加工業者、当該商品又は加工品の販売業者、及び当該商品又は加工品の購入者が、当該商品又は当該加工品に関連する情報を入力及び出力することができる管理システムである。
【0042】
以下では、管理システム100の実施形態をいくつか説明する。例示する管理システム100は、商品の生産者、当該商品の輸送業者、当該商品の加工業者、当該商品又は加工品の販売業者が、当該商品又は加工品に関連する商品情報を、ブロックチェーン技術を用いた分散型データベースに登録する。当該商品又は加工品の購入者が、当該商品の参照情報を入力すると、当該商品又は加工品の当該分散データから当該商品情報を取得する。
【0043】
一実施形態において、管理システムは、第1端末から取得した商品に固有の特定情報と、前記特定情報に関連する商品情報と、を紐付けてデータベースに登録し、第2端末から商品の参照情報が入力されると、参照情報に対応する特定情報を特定し、特定した特定情報に対応する商品情報をデータベースから抽出し、第2端末が撮像データに付与するための添付情報の候補を、抽出した前記商品情報に基づき前記第2端末に通知する。
【0044】
本実施形態では、商品の生産者である第1端末110のユーザが、商品に固有の特的情報と特定情報に関連する商品情報を分散型データベース150に登録し、商品の購入者である第2端末120のユーザが、購入した商品に関連する商品情報を取得する例を説明す
る。
【0045】
図4は、一実施形態における管理システムの動作例を示す。
【0046】
ステップS101において、第1端末110は、商品に固有の特定情報と商品情報の入力を受け付ける。商品に固有の特定情報は、当該商品の画像データであってもよいし、当該商品を示す文字データであってもよい。具体的に、当該商品の画像データは当該商品の画像データから抽出した当該商品に固有の特徴量を示すデータを含んでもよく、当該商品を示す文字データは、情報当該商品に記憶される製品番号等の当該商品に固有の識別子であってもよい。また、商品情報は、当該商品の生産場所を示す情報、当該商品の生産状況を示す情報、及び当該商品の生産者を示す情報のうち少なくとも一つであってよい。具体的に当該商品の生産状況を示す情報は、当該商品の生産にかかった時間や当該商品の生産方法、当該商品の生産時の条件等を含んでよい。なお、商品に固有の特定情報は、第1端末110の撮像部210による画像識別によって入力されてもよい。商品情報は、第1端末のユーザが入力部230を介して入力してもよい。また、当該商品が、原材料が加工された加工品である場合、商品情報は、原材料に関する第1情報及び加工品に関する第2情報の少なくとも一方を含んでよい。この場合、原材料に関する第1情報は、前記原材料の生産状況を示す情報、および前記原材料の生産者を示す情報のうち少なくとも一つを示す情報を含んでよい。また、加工品に関する第2情報は、前記加工品の加工場所を示す情報、前記加工品の加工者を示す情報、および前記加工品の輸送情報を示す情報のうち少なくとも一つを含んでよい。
【0047】
ステップS102において、第1端末110は、商品に固有の特定情報と商品情報を分散型データベース150に通信部220を介して送信する。
【0048】
ステップS103において、分散型データベース150は、第1端末110から送信された商品に固有の特定情報と商品情報を記憶する。具体的に、分散型データベース150を構成するノード151の制御部330は、商品に固有の特定情報と商品情報を含む新たなブロックの承認処理を実行し、ノード151の記憶部320に当該ブロックを記憶する。
【0049】
ステップS104において、第2端末120は、商品の参照情報の入力を受け付ける。商品の参照情報は、当該商品の画像データであってもよいし、当該商品を示す文字データであってもよい。具体的に、当該商品の画像データは当該商品の画像データから抽出した当該商品に固有の特徴量を示すデータを含んでもよく、当該商品を示す文字データは、情報当該商品に記憶される製品番号等の当該商品に固有の識別子であってもよい。なお、商品に固有の特定情報は、第2端末120の撮像部210による撮像又は撮像した画像データの画像識別によって入力されてもよい。
【0050】
ステップS105において、第2端末120は、通信部220を介して分散型データベース150に参照情報に対応する特定情報の検索を要求する。具体的に、当該要求は、ステップS104で入力を受け付けた参照情報を分散型データベース150に送信することで実行されてもよい。
【0051】
ステップS106において、分散型データベース150は、参照情報に対応する特定情報を検索する。具体的に、分散型データベース150を構成する複数のノード151は、受信した参照情報と一致する特定情報が記憶部320に記憶されているか検索する。なお、ノード151は、参照情報又は特定情報が商品の画像データである場合、参照情報である画像データから抽出した特徴量と、特定情報である画像データから抽出した特徴量を比較することで参照情報と特定情報が一致するか判断してよい。ノード151は、参照情報
又は特定情報が商品を示す文字データである場合、参照情報である文字情報と、特定情報である文字情報が一致するか判断してもよい。ノード151は、参照情報と一致する特定情報が記憶部320に記憶されていない場合、参照情報と一致する特定情報が無い旨を第2端末120に送信してもよい。ノード151は、参照情報と一致する特定情報が無い旨を示す情報を第2端末120に送信する際に、参照情報の入力のやり直しを要求する旨を示す情報を第2端末120に送信してもよい。参照情報の入力のやり直しを要求する旨を示す情報は、商品の画像データ又は商品を示す文字情報の少なくとも一方を要求する情報であってもよい。
【0052】
ステップS107において、分散型データベース150は、参照情報に対応する特定情報に紐付けられて記憶された商品情報を第2端末120に送信する。
【0053】
ステップS108において、第2端末120は受信した商品情報に基づいて、商品の画像データに添付する添付情報の候補を通知する。具体的に、第2端末は入力部230として、タッチスクリーンを有する。第2端末120の制御部250は、受信した商品情報を商品の画像データに添付する添付情報の候補として前記タッチスクリーンに表示させる。
【0054】
ステップS108において、第2端末120は、添付情報の候補から少なくとも一つの添付情報を選択された場合、当該添付情報を画像データに添付する。第2情報は、当該画像データをSNS等に投稿してもよい。この場合、第2端末120は、当該添付情報を使用した旨を示す情報を分散型データベース150に送信する。具体的に、当該添付情報を使用した旨を示す情報は、当該添付情報の使用回数、当該添付情報を使用した投稿内容、当該添付情報を使用した投稿のアドレスのうち少なくとも一つを含んでよい。分散型データベース150は、第2端末120から取得した当該添付情報を使用した旨を示す情報に基づいて、第2端末120に報酬を支払ってもよい。分散型データベース150は、添付情報に報酬の有無を紐付けて記憶してよい。分散型データベース150は、第2端末から取得した添付情報に報酬が有るか否かを判断する。なお、報酬は、電子マネーであってもよいし、暗号通貨であってもよいが、これらに限られない。
【0055】
このような管理システムによれば、第2端末のユーザは、商品の生産者である第1端末110のユーザが登録した情報を第2端末120で撮影した商品の画像に添付することができる。すなわち、商品の購入者である第2端末120のユーザは、商品を第2端末120で撮影するだけで、商品の生産者が登録した情報を画像に添付する添付情報として使用することができ、ユーザにとって利便性が向上しうる。なお、本実施形態において、第1端末から取得した商品に固有の特定情報と、前記特定情報に関連する商品情報と、を紐付けて登録するデータベースとして分散型データベース150を例に挙げ説明したが、商品に固有の特定情報と、前記特定情報に関連する商品情報と、を紐付けて登録できるデータベースであればこれに限られない。
【0056】
一実施形態において、管理システム100は、第1端末から取得した商品に固有の特定情報と、前記特定情報に関連する商品情報と、を紐付けてノンファジブルトークン(Non―Fungible Token、以下、単にNFTともいう)として分散型データベースに登録し、当該NFTに商品の購入者を示す購入者情報を登録し、第3端末から、ユーザIDを取得し、当該購入者情報に当該ユーザIDが含まれるとき、当該NFTに当該第3端末から所定の情報を追加することを許可してもよい。
【0057】
図5は、一実施形態における管理システム100の動作例を示す。
【0058】
図5のステップS201及びステップS202は、図4のステップS101及びステップS102と重複するため説明は省略する。
【0059】
ステップS203において、分散型データベース150は、商品に固有の特定情報と、特定情報に関連する商品情報を紐付けて記憶し、NFTを発行する。具体的に、分散型データベースを構成するノード151の制御部330は、記憶特定情報に関連する商品情報を紐付けて記憶部320に記憶し、NFTを発行する。
【0060】
図6は一実施形態における、NFTのデータ構造の一例を示す図である。
【0061】
一実施形態において、NFTはインデックスデータ4000、メタデータ500、及びデジタルコンテンツによって構成されていてよい。
【0062】
インデックスデータ400は、例えば、TokenID401、商品特定情報402、保有者ID403、TokenURL404、編集者ID405、及び編集者の権限406によって構成されてよい。具体的に、TokenID401は、NFTごとに割り振られる番号または識別子等であってよい。商品特定情報402は、商品の画像データであってもよいし、商品の画像データの保存先を示す画像URLであってもよいし、商品を示す文字データであってもよい。商品特定情報402が画像URLである場合、商品の画像データは分散型データベース160と異なるサーバに保存されてもよい。当該サーバはブロックチェーン技術を用いない一般的なサーバであってよい。保有者ID403は、NFTを保有者を示す番号または文字情報等であってよい。TokenURL404は、メタデータの保存場所を示す情報であってよい。編集者ID405は、インデックスデータ400に対応するメタデータ500の編集権限を有するユーザを示す情報であってよい。編集者の権限405は、当該編集者の権限の発生日時又は有効期間を示す情報であってよい。なお、当該編集は、メタデータ500に含まれる商品情報又は購入者情報等を変更、追加、又は削除する行為を含んでよい。また、インデックスデータは複数のノード151に記憶されるブロックチェーン上に記憶されてよい。また、保有者ID、編集者ID、編集者の権限は、インデックスデータ400が紐付けられた商品が売買された際に、当該商品を購入したユーザのIDに基づいて編集されてよい。
【0063】
メタデータ500は、例えば、URL501、Name502、原材料503、商品情報504及び購入者情報505によって構成されてよい。具体的に、URL501は、メタデータ500と対応するインデックスデータ400が保存されているアドレスを示す情報であってよい。Name502は、商品の名前を示す文字情報であってよい。商品情報504は、商品に関連する情報であってよい。商品に関連する情報は、商品の生産場所、生産情報、及び生産者を示す情報のうち少なくとも一つを含んでよい。また、商品が原材料を加工した加工品である場合、原材料の生産場所、生産情報、及び生産者を示す情報のうち少なくとも一つを含む第1情報と、加工品の加工場所、加工者、及び輸送情報を示す情報のうち少なくとも一つを含む第2情報であってよい。購入者情報505は、商品を購入したユーザによる商品レビュー又は評価情報等を含んでよいが、これらに限られない。なお、ステップS203において、ノード151の制御部330は、記憶部320に記憶されているブロックチェーン上にメタデータ500を記憶してよい。ノード151の制御部330は、当該ブロックチェーンとは別に記憶部320に記憶してもよい。
【0064】
ステップS204において、第3端末130は、商品の参照情報及び所定の情報の入力を受け付ける。商品の参照情報は、当該商品の画像データであってもよいし、当該商品を示す文字データであってもよい。具体的に、当該商品の画像データは当該商品の画像データから抽出した当該商品に固有の特徴量を示すデータを含んでもよく、当該商品を示す文字データは、情報当該商品に記憶される製品番号等の当該商品に固有の識別子であってもよい。なお、商品に固有の特定情報は、第2端末120の撮像部210による撮像又は撮像した画像データの画像識別によって入力されてもよい。また、所定の情報は、商品のレ
ビュー又は評価等を示す情報であってよい。所定の情報は第3端末130の入力部230によって入力されてよい。
【0065】
ステップS205において、第2端末120は、通信部220を介して分散型データベース160に参照情報に参照情報及び所定の情報を送信する。
【0066】
ステップS206において、分散型データベース150は、参照情報に対応するNFTを特定する。具体的に、分散型データベース150を構成する複数のノード151は、受信した参照情報と一致する特定情報が記憶されたインデックスデータ400が記憶部320に記憶されているか検索する。ノード151は、参照情報と一致する特定情報が記憶されたインデックスデータ400が記憶部320に記憶されていない場合、参照情報と一致する特定情報が記憶されたインデックスデータ400が無い旨を第3端末130に送信してもよい。ノード151は、参照情報と一致する特定情報が記憶されたインデックスデータ400が無い旨を示す情報を第3端末130に送信する際に、参照情報の入力のやり直しを要求する旨を示す情報を第3端末130に送信してもよい。参照情報の入力のやり直しを要求する旨を示す情報は、商品の画像データ又は商品を示す文字情報の少なくとも一方を要求する情報であってもよい。
【0067】
ステップS207において、分散型データベース160は、第3端末130にユーザIDを要求する。具体的に、分散型データベース150を構成するノード152の制御部330は、通信部310を介して、第3端末130にユーザIDを要求する旨を示す情報を送信する。
【0068】
ステップS208において、第3端末130の制御部250は、ユーザIDを通信部210を介して送信する。具体的に、ユーザIDは、第3端末130を所有するユーザを示す番号または文字情報等であってよい。ユーザIDは、第3端末の記憶部240に記憶されていてよい。制御部250は記憶部240に記憶されたユーザIDを、通信部210を介してノード152に送信する。なお、制御部250は、ステップS207において、第3端末130を操作するユーザに、ユーザIDの入力を促すように通知してもよい。この場合、第3端末130はユーザによって入力されたユーザIDをノード152に送信してよい。
【0069】
ステップS209において、分散型データベース150は、受信したユーザIDがインデックスデータ400に含まれる編集者IDと一致するか判断する。具体的に、分散型データベース150を構成するノード152の制御部330は、記憶部320に記憶されたインデックスデータ400に含まれる編集者ID405と取得したユーザID405を比較する。編集者ID405とユーザIDが一致する場合、ステップS210に進む。一方で、編集者ID405とユーザIDが一致しない場合、処理を終了する。なお、制御部330は、編集者ID405とユーザIDが一致する場合、インデックスデータ400に含まれる編集者の権限406を参照してよい。編集者の権限406に記載された権限の有効期間内であればステップS210に進んでよい。編集者の権限406に記載された権限の有効期間外であれば処理を終了してよい。また、編集者ID405とユーザIDが一致しない場合又は編集者の権限406に記載された権限の有効期間外である場合、所定の情報を追加できない旨を示す情報を第3端末130に送信してよい。
【0070】
ステップS210において、分散型データベース150は、ステップS205において第3端末130から送信された所定の情報をノンファジブルトークンに記憶する。具体的に、分散型データベース150を構成するノード152の制御部330は、受信した所定の情報を、記憶部320に記憶されたメタデータの購入者情報505に追加する。
【0071】
このような管理システム100によれば、商品の購入者のみがNFTに商品情報を追加しうる。すなわち、商品の購入者以外は商品のレビューを追加することができないため、追加される商品のレビューの信頼度を高めうる。
【0072】
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部に含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0073】
本開示に係る実施形態において、管理システム100を構成するノード151の制御部330による処理は、スマートコントラクトによって行われてよい。具体的に、スマートコントラクトは、ブロックチェーン上に書き込まれたプログラムである。スマートコントラクトは、分散型データベース150が管理サーバを備え、当該管理サーバによって実行されてもよい。また、ノード161の制御部330による処理は第1端末110、第2端末120又は第3端末130によって実施されてもよい。
【0074】
本開示において「第1」、「第2」、及び「第3」等の記載は、当該構成を区別するための識別子である。本開示における「第1」、「第2」、及び「第3」等の記載で区別された構成は、当該構成における番号を交換することができる。例えば、第1端末は、第2端末又は第3端末と識別子である「第1」と「第2」又は「第3」を交換することができる。識別子の交換は同時に行われる。識別子の交換後も当該構成は区別される。識別子は削除してよい。識別子を削除した構成は、符号で区別される。本開示における「第1」、「第2」、「第3」等の識別子の記載のみに基づいて、当該構成の順序の解釈、小さい番号の識別子が存在することの根拠に利用してはならない。
【0075】
第1端末110、第2端末120、第3端末130、又は分散型データベース160が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記憶されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記憶されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記憶媒体であってもよい。非一過性の記憶媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
【0076】
以上、図面を参照して一実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0077】
100 :管理システム
110 :第1端末
120 :第2端末
130 :第3端末
140 :通信ネットワーク
150 :分散型データベース
151 :ノード
152 :ピア・ツー・ピア・ネットワーク
210 :撮像部
220 :通信部
230 :入力部
240 :記憶部
250 :制御部
310 :通信部
320 :記憶部
330 :制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6