(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118295
(43)【公開日】2024-08-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/14 20120101AFI20240823BHJP
【FI】
G06Q50/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023024648
(22)【出願日】2023-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松田 静香
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC26
5L050CC26
(57)【要約】
【課題】ユーザに対してよりよいサービスを提供することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、グルーピング部と、提供部とを備える。グルーピング部は、ユーザの旅行先に関する行動情報の類似性に基づいて、ユーザをグルーピングする。提供部は、グループに含まれるユーザの行動情報に基づいて、旅行先に関する旅行先情報を提供する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの旅行先に関する行動情報の類似性に基づいて、前記ユーザをグルーピングするグルーピング部と、
グループに含まれる前記ユーザの前記行動情報に基づいて、前記旅行先に関する旅行先情報を提供する提供部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記グルーピング部は、
前記旅行先毎に前記ユーザをグルーピングし、
前記提供部は、
前記旅行先に関連する事業者に対して前記旅行先情報を提供する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提供部は、
前記事業者に関連する前記旅行先に対応した前記旅行先情報が存在しない場合、当該旅行先と属性が類似する旅行先に対応した前記旅行先情報を提供する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記グルーピング部は、
前記旅行先での移動経路が類似する前記ユーザのグループでグルーピングし、
前記提供部は、
前記旅行先での移動経路が類似する前記ユーザのグループの場合、当該移動経路の行動情報を紐付けた前記旅行先情報を提供する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記提供部は、
前記旅行先での移動経路が類似する前記ユーザのグループの場合、当該ユーザの前記旅行先での決済額に関する情報を紐付けた前記旅行先情報を提供する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記グルーピング部は、
前記旅行先での決済履歴が類似する前記ユーザのグループでグルーピングし、
前記提供部は、
前記旅行先での決済履歴が類似する前記ユーザのグループの場合、当該決済履歴の行動情報を紐付けた前記旅行先情報を提供する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記提供部は、
前記旅行先での決済履歴が類似する前記ユーザのグループの場合、当該ユーザの前記旅行先での移動経路に関する情報を紐付けた前記旅行先情報を提供する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記提供部は、
グループに含まれる前記ユーザの前記行動情報に基づく情報と、当該ユーザの属性情報から抽出される特徴情報とを紐付けた前記旅行先情報を提供する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザの旅行先に関する行動情報の類似性に基づいて、前記ユーザをグルーピングするグルーピング工程と、
グループに含まれる前記ユーザの前記行動情報に基づいて、前記旅行先に関する旅行先情報を提供する提供工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項10】
ユーザの旅行先に関する行動情報の類似性に基づいて、前記ユーザをグルーピングするグルーピング手順と、
グループに含まれる前記ユーザの前記行動情報に基づいて、前記旅行先に関する旅行先情報を提供する提供手順と、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地方創生に関する各種技術が提案されている。この種の技術には、ふるさと納税等の寄付に関するコンテンツをユーザへ提供する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、ユーザに対してより良いサービスを提供する点で更なる改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザに対してより良いサービスを提供することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、グルーピング部と、提供部とを備える。前記グルーピング部は、ユーザの旅行先に関する行動情報の類似性に基づいて、前記ユーザをグルーピングする。前記提供部は、グループに含まれる前記ユーザの前記行動情報に基づいて、前記旅行先に関する旅行先情報を提供する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、ユーザに対してより良いサービスを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、グループ情報の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理を示す図である。なお、
図1では、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システムSの動作例を示している。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、事業者端末50と、ユーザ端末100とを含む。実施形態に係る情報処理システムSは、ユーザの旅行先となる地域へユーザを誘致するサービスに好適である。
【0012】
具体的には、実施形態に係る情報処理システムSは、ユーザの旅行先に関する行動情報の類似性に基づいて、ユーザをグルーピングし、グループに含まれるユーザの上記行動情報に基づいて旅行先に関する旅行先情報を提供する。
【0013】
より具体的には、まず、情報処理装置1は、ユーザ端末100からユーザの旅行先に関する行動情報を取得する(ステップS1)。行動情報は、例えば、ユーザが過去に旅行した旅行先での移動履歴や、訪問した施設(観光名所や店舗等)、出発地から旅行先までの距離、帯同者(家族や、友人、恋人、単独等)等の情報を含む。また、行動情報は、例えば、旅行先での決済履歴(決済場所や決済額等)を含む。また、行動情報は、例えば、ふるさと納税等といった旅行先となる地域への寄付の情報を含む。行動情報は、例えば、ユーザ端末100を操作して購入した旅行商品(航空券や、ツアー等)の情報や、ユーザ端末100の位置情報、電子マネーによる決済サービスの情報によって取得可能である。
【0014】
つづいて、情報処理装置1は、旅行先毎に、ユーザの行動情報の類似性に基づいて、ユーザをグルーピングする(ステップS2)。具体的には、情報処理装置1は、旅行先へ過去に旅行したユーザの行動情報が類似するユーザをグループとするグルーピングを行う。例えば、情報処理装置1は、旅行先での移動経路が類似するユーザのグループや、決済履歴が類似するユーザのグループ等となるようにグルーピングを行う。
【0015】
つづいて、情報処理装置1は、グループに含まれるユーザの行動情報に基づいて旅行先に関する旅行先情報を生成する(ステップS3)。例えば、情報処理装置1は、旅行先での移動経路が類似するユーザを含んだグループの場合、当該移動経路の行動情報と、グループに含まれるユーザの属性情報から抽出される特徴情報とを紐付けた旅行先情報を生成する。特徴情報は、例えば、ユーザ間で類似する属性情報が最も多い属性情報である。例えば、情報処理装置1は、グループに含まれるユーザの属性情報のうち、年齢20才代が最も多い場合には、特徴情報として20才代を旅行先情報に紐付ける。あるいは、情報処理装置1は、グループに含まれるユーザの属性情報の範囲を特徴情報としてもよい。例えば、情報処理装置1は、グループに含まれるユーザの年齢が20才代から30才代までの範囲である場合、20才代から30才代を特徴情報とする。また、情報処理装置1は、旅行先での移動経路が類似するユーザを含んだグループの場合に、旅行先での決済額が閾値以上のユーザの特徴情報を紐付けた旅行先情報と、決済額が閾値未満のユーザの特徴情報を紐付けた旅行先情報とを分けて生成してもよい。
【0016】
また、情報処理装置1は、決済履歴が類似するユーザを含んだグループの場合、当該決済履歴の行動情報と、上記の特徴情報とを紐付けた旅行先情報を生成する。また、情報処理装置1は、決済履歴が類似するユーザを含んだグループの場合に、旅行先での移動経路が類似するユーザの特徴情報を紐付けた旅行先情報を生成してもよい。
【0017】
つづいて、情報処理装置1は、生成した旅行先情報を、旅行先に関連する事業者へ事業者端末50を介して提供する(ステップS4)。具体的には、情報処理装置1は、旅行先の地方自治体等の事業者に対して生成した旅行先情報を提供する。例えば、情報処理装置1は、事業者からユーザの属性情報の指定があった場合に、指定された属性情報を特徴情報とするグループに対応した旅行先情報を提供する。また、情報処理装置1は、事業者からユーザの行動情報の指定があった場合に、指定された行動情報が紐づいた旅行先情報を提供する。なお、情報処理装置1は、例えば、旅行先へ旅行したユーザが少なく行動情報の収集数が少ない(閾値未満である)ために、事業者に関連する旅行先に対応した旅行先情報が生成できない場合には、かかる旅行先と属性(遠方から来る旅行者数や、特産品の種別、地域性、人口、観光地の種別等)が類似する旅行先に対応した旅行先情報を提供してもよい。
【0018】
また、情報処理装置1は、旅行先情報を事業者へ提供する場合に限らず、旅行先へ旅行するユーザに対して旅行先情報を提供してもよい。例えば、情報処理装置1は、旅行先への旅行を予定(旅行商品を購入)しているユーザに対して、当該ユーザの属性情報と類似する特徴情報が紐づいた旅行先情報を提供する。また、情報処理装置1は、過去に旅行先へ旅行したユーザに対して、旅行した際の移動履歴や決済履歴とは異なる行動情報が紐づいた旅行先情報を提供してもよい。つまり、過去に旅行先へ旅行したユーザに対して、前回とは違う楽しみ方(移動履歴や、決済履歴)を提供して、再度訪問してもらうように誘致する。
【0019】
このように、実施形態に係る情報処理装置1によれば、行動情報が類似するユーザをグルーピングして生成した旅行先情報を提供することで、ユーザ(事業者または旅行するユーザ)に対してよりよいサービスを提供することができる。
【0020】
次に、
図2を用いて、実施形態に係る情報処理システムSの構成例について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムSの構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数の事業者端末50と、複数のユーザ端末100とがネットワークNに対して有線又は無線により接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0021】
情報処理装置1は、実施形態に係る情報処理方法を実行するサーバ装置である。情報処理装置1は、ユーザの旅行先に関する行動情報の類似性に基づいて、ユーザをグルーピングし、グループに含まれるユーザの上記行動情報に基づいて旅行先に関する旅行先情報を提供する。
【0022】
また、情報処理装置1は、複数の事業者端末50および複数のユーザ端末100と連携し、複数の事業者端末50および複数のユーザ端末100に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0023】
また、情報処理装置1は、複数の事業者端末50および複数のユーザ端末100に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、情報処理装置1は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、情報処理装置1は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0024】
事業者端末50は、事業者が所持する端末装置である。事業者端末50は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。事業者端末50は、情報処理装置1等へ各種情報を送信したり、情報処理装置1等から提供される情報を受信したりする。
【0025】
ユーザ端末100は、ユーザが所持する端末装置である。ユーザ端末100は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。ユーザ端末100は、情報処理装置1等へ各種情報を送信したり、情報処理装置1等から提供される情報を受信したりする。
【0026】
次に、
図3を参照して、情報処理装置1の構成例について説明する。
【0027】
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。
図3に示されるように、情報処理装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを有する。制御部3は、取得部31と、グルーピング部32と、生成部33と、提供部34とを備える。記憶部4は、ユーザ情報41と、グループ情報42とを記憶する。
【0028】
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、有線または無線によりネットワーク網と接続される。
【0029】
制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)等の集積回路により実現されてもよい。
【0030】
記憶部4は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0031】
ユーザ情報41は、ユーザに関する情報である。
図4は、ユーザ情報41の一例を示す図である。
図4に示すように、ユーザ情報41は、「ユーザID」、「属性情報」、「行動情報」等の項目を含む。
【0032】
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報である。「属性情報」は、ユーザの属性に関する情報である。属性情報は、例えば、サイコグラフィック属性や、デモグラフィック属性等を含む。「行動情報」は、ユーザの行動の履歴の情報であり、上記した旅行先に関する行動情報を含む。
【0033】
グループ情報42は、後述するグルーピング部32によってグルーピングされたグループの情報である。
図5は、グループ情報42の一例を示す図である。
図5に示すように、グループ情報42は、「旅行先ID」、「グループID」、「ユーザID」等の項目を含む。
【0034】
「旅行先ID」は、旅行先を識別する識別情報である。「グループID」は、グループを識別する識別情報である。「ユーザID」は、グループに含まれるユーザを識別する識別情報であり、上記のユーザ情報41における「ユーザID」に対応する。
【0035】
次に、情報処理装置1の制御部3の各機能(取得部31、グルーピング部32、生成部33および提供部34)について説明する。
【0036】
取得部31は、ユーザ端末100からユーザの旅行先に関する行動情報を取得する。行動情報は、例えば、ユーザが過去に旅行した旅行先での移動履歴や、訪問した施設(観光名所や店舗等)、出発地から旅行先までの距離、帯同者(家族や、友人、恋人、単独等)等の情報を含む。また、行動情報は、例えば、旅行先での決済履歴(決済場所や決済額等)を含む。また、行動情報は、例えば、ふるさと納税等といった旅行先となる地域への寄付の情報を含む。行動情報は、例えば、ユーザ端末100を操作して購入した旅行商品(航空券や、ツアー等)の情報や、ユーザ端末100の位置情報、電子マネーによる決済サービスの情報によって取得可能である。
【0037】
グルーピング部32は、旅行先毎に、ユーザの行動情報の類似性に基づいて、ユーザをグルーピングする。具体的には、グルーピング部32は、旅行先へ過去に旅行したユーザの行動情報が類似するユーザをグループとするグルーピングを行う。例えば、グルーピング部32は、旅行先での移動経路が類似するユーザのグループや、決済履歴が類似するユーザのグループ等となるようにグルーピングを行う。
【0038】
生成部33は、グループに含まれるユーザの行動情報に基づいて旅行先に関する旅行先情報を生成する。例えば、生成部33は、旅行先での移動経路が類似するユーザを含んだグループの場合、当該移動経路の行動情報と、グループに含まれるユーザの属性情報から抽出される特徴情報とを紐付けた旅行先情報を生成する。特徴情報は、例えば、ユーザ間で類似する属性情報が最も多い属性情報である。例えば、生成部33は、グループに含まれるユーザの属性情報のうち、年齢20才代が最も多い場合には、特徴情報として20才代を旅行先情報に紐付ける。あるいは、生成部33は、グループに含まれるユーザの属性情報の範囲を特徴情報としてもよい。例えば、生成部33は、グループに含まれるユーザの年齢が20才代から30才代までの範囲である場合、20才代から30才代を特徴情報とする。また、生成部33は、旅行先での移動経路が類似するユーザを含んだグループの場合に、旅行先での決済額が閾値以上のユーザの特徴情報を紐付けた旅行先情報と、決済額が閾値未満のユーザの特徴情報を紐付けた旅行先情報とを分けて生成してもよい。また、生成部33は、決済履歴が類似するユーザを含んだグループの場合、当該決済履歴の行動情報と、上記の特徴情報とを紐付けた旅行先情報を生成する。また、生成部33は、決済履歴が類似するユーザを含んだグループの場合に、旅行先での移動経路が類似するユーザの特徴情報を紐付けた旅行先情報を生成してもよい。
【0039】
提供部34は、生成した旅行先情報を、旅行先に関連する事業者へ事業者端末50を介して提供する。具体的には、提供部34は、旅行先の地方自治体等の事業者に対して生成した旅行先情報を提供する。例えば、提供部34は、事業者からユーザの属性情報の指定があった場合に、指定された属性情報を特徴情報とするグループに対応した旅行先情報を提供する。また、提供部34は、事業者からユーザの行動情報の指定があった場合に、指定された行動情報が紐づいた旅行先情報を提供する。なお、提供部34は、例えば、旅行先へ旅行したユーザが少なく行動情報の収集数が少ない(閾値未満である)ために、事業者に関連する旅行先に対応した旅行先情報が生成できない(存在しない)場合には、かかる旅行先と属性(遠方から来る旅行者数や、特産品の種別、地域性、人口、観光地の種別等)が類似する旅行先に対応した旅行先情報を提供してもよい。
【0040】
また、提供部34は、旅行先情報を事業者へ提供する場合に限らず、旅行先へ旅行するユーザに対して旅行先情報を提供してもよい。例えば、提供部34は、旅行先への旅行を予定(旅行商品を購入)しているユーザに対して、当該ユーザの属性情報と類似する特徴情報が紐づいた旅行先情報を提供する。また、提供部34は、過去に旅行先へ旅行したユーザに対して、旅行した際の移動履歴や決済履歴とは異なる行動情報が紐づいた旅行先情報を提供してもよい。つまり、過去に旅行先へ旅行したユーザに対して、前回とは違う楽しみ方(移動履歴や、決済履歴)を提供して、再度訪問してもらうように誘致する。
【0041】
次に、
図6を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理の処理手順について説明する。
図6は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0042】
図6に示すように、制御部3は、まず、ユーザ端末100からユーザの旅行先に関する行動情報を取得する(ステップS101)。
【0043】
つづいて、制御部3は、行動情報の類似性に基づいて、旅行先毎にユーザをグルーピングする(ステップS102)。
【0044】
つづいて、制御部3は、グループに含まれるユーザの行動情報に基づいて、旅行先に関する旅行先情報を生成する(ステップS103)。
【0045】
つづいて、制御部3は、生成した旅行先情報を、例えば、事業者端末50を介して事業者へ提供し(ステップS104)、処理を終了する。
【0046】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0047】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0048】
例えば、
図3に示した記憶部4の一部又は全部は、各装置によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、各装置は、ストレージサーバにアクセスすることで、各種情報を取得する。
【0049】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば
図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0050】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0051】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0052】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0053】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0054】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0055】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。
【0056】
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、グルーピング部32と、提供部34とを備える。グルーピング部32は、ユーザの旅行先に関する行動情報の類似性に基づいて、ユーザをグルーピングする。提供部34は、グループに含まれるユーザの行動情報に基づいて、旅行先に関する旅行先情報を提供する。
【0057】
このような構成により、ユーザ(事業者または旅行するユーザ)に対してよりよいサービスを提供することができる。
【0058】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0059】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0060】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0061】
また、上述してきた実施形態に記載した各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0062】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部3は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0063】
1 情報処理装置
2 通信部
3 制御部
4 記憶部
31 取得部
32 グルーピング部
33 生成部
34 提供部
41 ユーザ情報
42 グループ情報
50 事業者端末
100 ユーザ端末
S 情報処理システム