IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 凸版印刷株式会社の特許一覧

特開2024-11830商品購入管理システム、商品購入管理方法、商品購入管理装置、報知端末、及びプログラム
<>
  • 特開-商品購入管理システム、商品購入管理方法、商品購入管理装置、報知端末、及びプログラム 図1
  • 特開-商品購入管理システム、商品購入管理方法、商品購入管理装置、報知端末、及びプログラム 図2
  • 特開-商品購入管理システム、商品購入管理方法、商品購入管理装置、報知端末、及びプログラム 図3
  • 特開-商品購入管理システム、商品購入管理方法、商品購入管理装置、報知端末、及びプログラム 図4
  • 特開-商品購入管理システム、商品購入管理方法、商品購入管理装置、報知端末、及びプログラム 図5
  • 特開-商品購入管理システム、商品購入管理方法、商品購入管理装置、報知端末、及びプログラム 図6
  • 特開-商品購入管理システム、商品購入管理方法、商品購入管理装置、報知端末、及びプログラム 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024011830
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】商品購入管理システム、商品購入管理方法、商品購入管理装置、報知端末、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20230101AFI20240118BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20240118BHJP
【FI】
G06Q30/02
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022114098
(22)【出願日】2022-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】中原 慎介
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB05
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】商品購入者が過去に購入したのとの同じ商品を再度購入しようとしていることを把握できるようにする。
【解決手段】購入対象の商品を示す商品識別子と購入希望者から検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得し、記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報を含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定し、所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を記憶部に記憶させ、所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、商品の販売者が利用する報知端末にて購入希望者が購入対象とする商品を過去に購入していることを示す購入済報知が行われるように制御する商品購入管理システムを構成する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部と、
これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、
前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることを示す購入済報知が行われるように制御する購入済報知制御部と
を備える商品購入管理システム。
【請求項2】
購入希望者が購入対象とする商品の商品識別子を入力する操作により入力された商品識別子を取得する商品識別子取得装置をさらに備え、
前記取得部は、前記商品識別子取得装置から商品識別子を取得する
請求項1に記載の商品購入管理システム。
【請求項3】
購入希望者の生体情報を取得する生体情報取得装置をさらに備え、
前記取得部は、前記生体情報取得装置から生体情報を取得する
請求項1または2に記載の商品購入管理システム。
【請求項4】
前記購入済報知制御部は、存在すると判定した前記共通購入履歴情報の内容が前記報知端末にて提示されるように制御する
請求項1または2に記載の商品購入管理システム。
【請求項5】
前記判定利用情報には、前記商品を販売する販売者の情報が含まれ、
前記購入済報知制御部は、前記購入済報知において、前記判定利用情報に含まれる販売者の情報が提示されるようにする
請求項1または2に記載の商品購入管理システム。
【請求項6】
前記判定利用情報には、当該判定利用情報の取得タイミングに対応する日時が含まれ、
前記購入済報知制御部は、前記購入済報知において、前記判定利用情報に含まれる日時が商品の購入日時として提示されるようにする
請求項1または2に記載の商品購入管理システム。
【請求項7】
商品購入管理システムを構成する装置は、会計に利用されるシステムとは個別に設けられる
請求項1または2に記載の商品購入管理システム。
【請求項8】
商品購入管理システムにおける商品購入管理方法であって、
購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得ステップと、
これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得ステップにより取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得ステップにより取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御ステップと、
前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることを示す購入済報知が行われるように制御する購入済報知制御ステップと
を含む商品購入管理方法。
【請求項9】
購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部と、
これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、
前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることを示す購入済報知が行われるように制御する購入済報知制御部と
を備える商品購入管理装置。
【請求項10】
商品購入管理装置としてのコンピュータを、
購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部、
これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部、
前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部、
前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることを示す購入済報知が行われるように制御する購入済報知制御部
としての機能させるためのプログラム。
【請求項11】
購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部と、これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることの報知が行われるように制御する購入済報知制御部とを備える商品購入管理システムにおける報知端末であって、
前記購入済報知制御部が送信した前記共通購入履歴情報の内容に基づく報知を行う報知部を備える
報知端末。
【請求項12】
購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部と、これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることの報知が行われるように制御する購入済報知制御部とを備える商品購入管理システムにおける報知端末としてのコンピュータを、
前記購入済報知制御部が送信した前記共通購入履歴情報の内容に基づく報知を行う報知部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品購入管理システム、商品購入管理方法、商品購入管理装置、報知端末、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
顧客の生体情報と購入数が制限される制限商品について顧客が過去に購入した過去購入数とを対応付けて管理するようにされ、商品登録リストに制限商品が含まれる場合には、顧客から取得した生体情報に対応付けられた過去購入数と商品登録リストにおける制限商品の登録数とに応じて制限商品について決済処理を行うようにされたPOS(Point Of Sales)システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6898013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば転売等を目的する商品購入者は、転売対象の或る1つの商品を異なる機会により複数回にわたって購入しようとする場合がある。そこで、例えば転売防止のため、1の商品購入者が過去に購入したのとの同じ商品を再度購入しようとしていることが販売店側で把握できるようにすることが求められる。
【0005】
そこで、本発明は、商品購入者が過去に購入したのとの同じ商品を再度購入しようとしていることを把握できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部と、これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることを示す購入済報知が行われるように制御する購入済報知制御部とを備える商品購入管理システムである。
【0007】
商品購入管理システムにおける商品購入管理方法であって、購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得ステップと、これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得ステップにより取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにより前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得ステップにより取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御ステップと、前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることを示す購入済報知が行われるように制御する購入済報知制御ステップとを含む商品購入管理方法である。
【0008】
本発明の一態様は、購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部と、これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることを示す購入済報知が行われるように制御する購入済報知制御部とを備える商品購入管理装置である。
【0009】
本発明の一態様は、商品購入管理装置としてのコンピュータを、購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部、これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部、前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部、前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることを示す購入済報知が行われるように制御する購入済報知制御部としての機能させるためのプログラムである。
【0010】
本発明の一態様は、購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部と、これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることの報知が行われるように制御する購入済報知制御部とを備える商品購入管理システムにおける報知端末であって、前記購入済報知制御部が送信した前記共通購入履歴情報の内容に基づく報知を行う報知部を備える報知端末である。
【0011】
本発明の一態様は、購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部と、これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることの報知が行われるように制御する購入済報知制御部とを備える商品購入管理システムにおける報知端末としてのコンピュータを、前記購入済報知制御部が送信した前記共通購入履歴情報の内容に基づく報知を行う報知部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、商品購入者が過去に購入したのとの同じ商品を再度購入しようとしていることが把握可能となるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態に係る商品購入管理システムの全体的な構成例を示す図である。
図2】本実施形態に係る商品購入管理サーバと店舗における情報取得端末及び報知端末との接続態様の一例を示す図である。
図3】本実施形態に係る情報取得端末の機能構成例を示す図である。
図4】本実施形態に係る報知端末の機能構成例を示す図である。
図5】本実施形態に係る商品購入管理サーバの機能構成例を示す図である。
図6】本実施形態に係る購入履歴情報の機能構成例を示す図である。
図7】本実施形態に係る情報取得端末、報知端末、及び商品購入管理サーバが再度購入判定に関連して実行する処理手順例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、本実施形態の商品購入管理システムの全体的な構成例を示している。本実施形態の商品購入管理システムにおいては、商品購入管理サーバ300が、1以上の店舗ST(販売者の一例)と通信可能に接続される。
同図においては、商品購入管理サーバ300が、それぞれ異なる店舗系列CST(CST-A、CST-B)における複数の店舗STのそれぞれと通信可能に接続された例が示されている。なお、商品購入管理サーバ300が接続可能な店舗STが対応する店舗系列CSTの数は特に限定されない。
【0015】
商品購入管理サーバ300は、店舗STにて商品購入者(客)が購入しようとする商品(購入対象商品)について、過去に同じ店舗STあるいは他の店舗STにて過去に購入されたものであるか否かを判定する。商品購入管理サーバ300は、購入対象商品が過去に購入されたものであった場合には、その旨を店舗STに通知する。
【0016】
商品購入管理サーバ300と店舗STとの接続は、具体的には、店舗STにおいて備えられる端末との接続となる。
図2は、商品購入管理サーバ300と1つの店舗STとの接続態様の一具体例を示している。店舗STにおいては、情報取得端末100と報知端末200とPOSシステム400とが備えられる。情報取得端末100と報知端末200とはネットワーク経由で商品購入管理サーバ300と接続される。POSシステム400は、商品購入管理サーバ300とは接続されていない。
【0017】
情報取得端末100は、購入希望者が今回購入希望する商品について過去にも購入したことがあるか否かの判定(再度購入判定)を商品購入管理サーバ300が行うのに利用する情報(判定利用情報)を取得する端末である。情報取得端末100は、店舗STにて購入希望者から購入対象の商品の購入の申し出を受けた店員が操作する。情報取得端末100は、撮像部を備える。
情報取得端末100は、店員の操作に応じて、撮像部により商品に付与される商品コード(商品識別子の一例)を撮像することで、撮像した商品コードの読み取り(取得)を行う。つまり、情報取得端末100は、判定利用情報として、購入希望者が購入しようとする商品を識別する情報を取得する。
また、情報取得端末100は、店員の操作に応じて撮像部の撮像範囲に購入希望者の顔を含めるように撮像して得られた撮像画像に基づいて、購入希望者の顔画像データ(生体情報の一例)を判定利用情報として取得する。
情報取得端末100は、取得した判定利用情報をネットワーク経由で商品購入管理サーバ300に送信する。
情報取得端末100は、専用の装置として構成されてもよいし、スマートフォンやタブレット端末が用いられてもよい。
【0018】
報知端末200は、商品購入管理サーバ300が行った再度購入判定の結果に応じた表示を行う。具体的に、商品購入管理サーバ300は、再度購入判定により購入希望者が今回購入を希望する商品について過去にも購入したことがあるとの判定結果を得た場合、購入希望者が該当の商品を過去に購入したか否かを通知する情報(再度購入確認情報)を報知端末200に送信する。報知端末200は、再度購入確認情報の受信に応じて、再度購入確認報知(購入希望者が該当の商品を過去に購入したことの報知(再度購入報知)または購入希望者が該当の商品を過去に購入していないことの報知(未購入報知))を行う。
本実施形態の報知端末200は、再度購入情報として、購入希望者が該当の商品を過去に購入した履歴を示す購入履歴情報を報知端末200に送信してよい。報知端末200は、受信した購入履歴情報を表示することにより再度購入報知を行ってよい。
報知端末200は、専用の装置として構成されてもよいし、スマートフォンやタブレット端末が用いられてもよい。
【0019】
POSシステム400は、1以上のPOS端末と当該POS端末を統合して管理するPOS管理装置等を備え、店舗STにおける商品販売に応じた会計に関する処理を行うシステムである。
【0020】
図3は、情報取得端末100の機能構成例を示している。情報取得端末100は、通信部101、撮像部102、使用場所情報出力部103、操作部104、表示部105、及び制御部106を備える。
【0021】
通信部101は、ネットワーク経由で商品購入管理サーバ300と通信を行う。
【0022】
撮像部102は、例えばカメラにより撮像を行うことで撮像画像データを得る。
【0023】
使用場所情報出力部103は、情報取得端末100が使用される場所(使用場所)を示す使用場所情報を出力する。具体的に、使用場所情報出力部103は、情報取得端末100が使用される店舗STを示す店舗情報を記憶し、制御部106に記憶した店舗情報を出力可能に構成されてよい。
また、使用場所情報出力部103は、例えばGPS(Global Positioning System)等の測位システムに対応して自己位置を測位する測位デバイスを備え、測位デバイスにより測位して得られた位置情報を使用場所情報として出力するようにしてよい。この場合において使用場所情報出力部103は、測位デバイスにより得られた位置情報と地図情報とを照合して、地図上で該当する店舗、施設等を使用場所情報として出力してもよい。
【0024】
操作部104は、情報取得端末100が備える操作子や入力デバイスに対して行われた操作を受け付け、受け付けた操作に応じた操作情報を制御部106に出力する。
表示部105は、ディスプレイデバイスを備え、制御部106の制御に応じて画像を表示する。なお、情報取得端末100において、ディスプレイデバイスと入力デバイスとが組み合わされたタッチパネルが備えられてよい。
【0025】
制御部106は、情報取得端末100における各種の制御を実行する。
【0026】
図4は、報知端末200の機能構成例を示している。報知端末200は、通信部201操作部202、表示部203、及び制御部204を備える。
【0027】
通信部201は、ネットワーク経由で商品購入管理サーバ300と通信を行う。
【0028】
操作部202は、報知端末200が備える操作子や入力デバイスに対して行われた操作を受け付け、受け付けた操作に応じた操作情報を制御部204に出力する。
表示部203は、ディスプレイデバイスを備え、制御部204の制御に応じて画像を表示する。なお、報知端末200において、ディスプレイデバイスと入力デバイスとが組み合わされたタッチパネルが備えられてよい。
【0029】
制御部204は、報知端末200における各種の制御を実行する。制御部204は、報知部241を備える。
報知部241は、商品購入管理サーバ300から再度購入確認情報が送信されたことに応じて、再度購入確認報知を行う。本実施形態の報知部241は、前述のように、受信された再度購入確認情報により対象の商品が過去に購入希望者により購入されていることを示している場合には購入済報知を行い、再度購入確認情報により対象の商品が過去に購入希望者により購入されていないことを示している場合には未購入報知を行う。
【0030】
図5は、商品購入管理サーバ300の構成例を示している。商品購入管理サーバ300は、通信部301、制御部302、及び記憶部303を備える。
【0031】
通信部301は、ネットワーク経由で各店舗STの情報取得端末100及び報知端末200と通信を実行する。
【0032】
制御部302は、商品購入管理サーバ300における各種の制御を実行する。制御部302は、取得部321、判定部322、記憶制御部323、及び購入済報知制御部324を備える。
【0033】
取得部321は、店舗STの情報取得端末100から送信される判定利用情報を取得する。
【0034】
判定部322は、取得部321により取得された判定利用情報を利用して、店舗STにて購入希望者が今回購入希望する商品について過去にも購入したことがあるか否かの再度購入判定を行う。
再度購入判定にあたり、判定部322は、これまでに購入履歴情報記憶部331に記憶された購入履歴情報のうちで、取得部321により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品コードと顔画像データとを含む購入履歴情報(共通購入履歴情報)を検索する。
判定部322は、共通購入履歴情報が検索されたのであれば、購入希望者が今回購入希望する商品について過去にも購入したことがあると判定する。一方、判定部322は、共通購入履歴情報が検索されなかったのであれば、購入希望者が今回購入希望する商品について過去に購入したことはないと判定する。
【0035】
記憶制御部323は、判定部322により購入希望者が今回購入希望する商品について過去に購入したことはないと判定された場合に、取得部321が取得した判定利用情報に基づく購入履歴情報を購入履歴情報記憶部331に記憶させる。これにより、購入希望者が今回初めて購入しようとする商品が購入希望者により購入されたものとして管理されることになる。
【0036】
なお、上記のように記憶制御部323が判定利用情報に基づく購入履歴情報を購入履歴情報記憶部331に記憶させるタイミングでは、購入希望者は、購入対象の商品の購入(代金の支払い)を確定させていない。この場合、購入希望者が購入対象の商品の購入をしない可能性がある。
そこで、購入希望者が購入対象の商品の購入をしなかった場合には、例えば店員が情報取得端末100に購入対象の商品のキャンセルのあったことの確認操作(キャンセル確認操作)を行うようにされてよい。情報取得端末100は、キャンセル確認操作に応じて、購入対象の商品の購入がキャンセルされたことの通知(キャンセル通知)を商品購入管理サーバ300に送信してよい。商品購入管理サーバ300は、キャンセル通知が送信されたことに応じて、購入履歴情報記憶部331に記憶させた対応の購入履歴情報を削除してよい。
なお、購入履歴情報は、購入履歴情報記憶部331に記憶されてから、例えば対応の購入日時から一定期間を経過したことに応じて削除されてもよい。
【0037】
購入済報知制御部324は、判定部322により購入希望者が今回購入希望する商品について過去に購入したことがあると判定されたことに応じて、報知端末200にて購入希望者が該当の商品を過去に購入したことについての報知(購入済報知)が行われるように制御する。
具体的に、購入済報知制御部324は、報知端末200にて購入済報知が行われるようにするための制御として、報知端末200に再度購入確認情報を送信する。本実施形態において、再度購入確認情報は、判定部322が購入履歴情報記憶部331から共通購入履歴情報が検索されたか否かに応じて、購入希望者により購入対象の商品が過去に購入済であるか否かを通知する機能を有する情報である。
【0038】
記憶部303は、商品購入管理サーバ300に関連する各種の情報を記憶する。記憶部303は、購入履歴情報記憶部331、端末管理情報記憶部332を備える。
購入履歴情報記憶部331は購入履歴情報を記憶する。購入履歴情報は、前述のように、購入希望者が購入対象の商品を初めて購入する場合に対応して、購入履歴情報記憶部331に記憶された判定利用情報である。
【0039】
図6は、購入履歴情報記憶部331が記憶する購入履歴情報の一例を示している。同図の購入履歴情報における1行(1レコード)が購入希望者による店舗STでの1回の商品の購入に対応する購入履歴情報である。
1つの購入履歴情報は、商品コード、商品情報、生体情報、購入日時、及び購入場所情報が含まれる。
情報取得端末100が送信する判定利用情報には、情報取得端末100が取得した商品コードが含まれる。購入履歴情報における商品情報は、判定利用情報に含まれていた商品コードを含む。
また、購入履歴情報における商品情報は、同じ購入履歴情報に含まれる商品コードごとに対応する商品に関する情報である。商品情報は、例えば商品名やメーカ等が含まれてよい。商品情報は、記憶制御部323が判定利用情報に基づく購入履歴情報を購入履歴情報記憶部331に記憶させるにあたり、判定利用情報における商品コードごとに対応する商品情報を、商品購入管理サーバ300の外部または内部の商品データベース(図示せず)から取得してよい。
情報取得端末100が送信する判定利用情報には、情報取得端末100が取得した生体情報(顔画像データ)が含まれる。購入履歴情報における生体情報は、判定利用情報に含まれていた生体情報(顔画像データ)である。
また、情報取得端末100が送信する判定利用情報には、購入希望者が対象の商品を購入したとされる購入日時が含まれる。購入履歴情報における購入日時は、判定利用情報に含まれていた購入日時の情報である。
また、情報取得端末100が送信する判定利用情報には、情報取得端末100が使用される場所(店舗)を示し、使用場所情報出力部103が出力した使用場所情報が含まれる。購入履歴情報における購入場所情報は、判定利用情報に含まれていた使用場所情報である。
【0040】
図7のシーケンス図を参照して、1の店舗STにおける情報取得端末100及び報知端末200と、商品購入管理サーバ300とが再度購入判定に関連して実行する処理手順例について説明する。
【0041】
ステップS100:店舗STにて、商品を購入しようとする購入希望者は、購入対象の商品を持参して会計を受けるため、店舗STにおけるPOS端末の設置された場所に赴く。POS端末の操作を担当する店員は、POS端末の場所にまで赴いてきた購入希望者に対応する会計を行うに先立って、購入希望者が持参した購入対象の商品ごとに付されている商品コードを情報取得端末100に読み取らせる操作を行う。情報取得端末100の制御部106は、読み取った商品コードを取得する。
【0042】
ステップS102:また、店員は、情報取得端末100により購入希望者の顔を撮像させる操作を行う。情報取得端末100の制御部106は、撮像により得られた購入希望者の顔を含む顔画像データを生体情報として取得する。
【0043】
ステップS104:店員は、上記のように情報取得端末100に商品コードを読み取らせる操作と生体情報を取得させる操作を行ったうえで、再度購入確認操作を行う。再度購入確認操作は、今回において購入対象とされたのと同じ商品を過去に購入希望者が購入したことがあるか否かの確認を指示する操作である。情報取得端末100の制御部106は、店員により行われた再度購入確認操作を受け付ける。
【0044】
ステップS106:情報取得端末100の制御部106は、再度購入確認操作を受け付けたことに応じて、使用場所情報出力部103から使用場所情報を取得する。
【0045】
ステップS108:また、情報取得端末100の制御部106は、今回の購入対象の商品が購入されることとなった場合において、購入された日時となる購入日時を取得する。購入日時は、例えば再度購入確認操作を受け付けた日時とされてよい。再度購入確認操作を受け付けた日時は、次のステップS110にて判定利用情報を生成したタイミングに対応するものとして捉えられる。
【0046】
ステップS110:情報取得端末100の制御部106は、判定利用情報を生成し、生成した判定利用情報を商品購入管理サーバ300に送信する。判定利用情報は、ステップS100により取得された購入対象の商品ごとの商品コードと、ステップS102により取得された生体情報と、ステップS106により取得された使用場所情報と、ステップS108により取得された購入日時とを含む。
なお、購入日時については、商品購入管理サーバ300が、ステップS112による判定利用情報の取得に応じて、後述のステップS118またはステップS120の処理を実行する際に生成し、共通履歴情報、購入履歴情報を含めてよい。この場合には、ステップS108の処理は省略されてよい。
【0047】
ステップS112:商品購入管理サーバ300において取得部321は、ステップS110により情報取得端末100から送信された判定利用情報を取得する。
ステップS114:商品購入管理サーバ300において判定部322は、共通購入履歴情報を購入履歴情報記憶部331から検索する。共通購入履歴情報は、ステップS112により取得部321が取得した判定利用情報に含まれるのと同じ商品コードと顔画像データとを含む購入履歴情報である。
共通購入情報の検索にあたり、判定部322は、受信した判定利用情報に含まれる顔画像データから抽出した特徴量(顔画像特徴量)と、購入履歴情報記憶部331に記憶される顔画像データから抽出した顔画像特徴量とを比較することにより、判定利用情報の顔画像データと購入履歴情報の顔画像データとが同じであるか否かを判定してよい。
あるいは、情報取得端末100がステップS102において顔画像データから抽出した顔画像特徴量を判定利用情報に含めて送信し、購入履歴情報記憶部331が記憶する購入履歴情報においても顔画像データから抽出した顔画像特徴量を記憶しておく。判定部322は、判定利用情報に含まれる顔画像特徴量と購入履歴情報記憶部331が記憶する購入履歴情報における顔画像特徴量と比較してもよい。
【0048】
ステップS116:判定部322は、ステップS114により共通購入履歴情報が検索されたか否かを判定する。
【0049】
ステップS118:ステップS116により共通購入履歴情報が検索された場合、購入済報知制御部324は、ステップS114により検索された共通購入履歴情報を含む再度購入確認情報を報知端末200に送信する。
【0050】
ステップS120:ステップS116により共通購入履歴情報が検索されなかった場合、記憶制御部323は、ステップS112により取得した判定利用情報に基づく購入履歴情報を購入履歴情報記憶部331に記憶させる。この際、記憶制御部323は、購入履歴情報における商品コード、生体情報、購入日時、及び購入場所情報については、それぞれ、ステップS112により取得した判定利用情報に含まれる商品コード、顔画像データ(生体情報)、購入日時、及び購入場所情報が用いられてよい。また、購入履歴情報における商品情報については、記憶制御部323が、判定利用情報における商品コードごとに対応して、商品購入管理サーバ300の外部または内部の商品データベース(図示せず)から取得してよい。
【0051】
ステップS122:また、ステップS116により共通購入履歴情報が検索されなかった場合、購入済報知制御部324は、今回の購入希望者により未だ購入対象の商品が購入されていないことを示す購未購入通知を含む再度購入確認情報を報知端末200に送信する。
【0052】
ステップS124:報知端末200において報知部241は、受信した再度購入確認情報が、ステップS118により送信された共通購入履歴情報を含むものであるか否かを判定する。
【0053】
ステップS126:ステップS124にて再度購入確認情報が共通購入履歴情報を含むものであると判定した場合、報知部241は、購入済報知が実行されるように制御する。具体的には、報知部241は、受信された共通購入履歴情報に含まれる共通購入履歴情報に基づく報知内容を表示部203にて表示させる。これにより、表示部203においては、今回の購入対象と同じ商品について購入希望者が過去に購入していたことに関する情報として、購入履歴情報の内容が表示される。具体的には、対象の商品についての商品情報、購入日時、購入店舗(購入場所情報)等が表示されてよい。
店員は、購入済報知において表示される購入日時と現在日時との間隔を、転売目的であるか否かを判断する1つの目安とすることができる。
また、特定の商品について同じ客への2回目以降の販売を禁止するという協定に複数の店舗系列が参加し、他の店舗系列では不参加であるといった場合、協定に参加する店員は、購入済報知において表示される購入店舗が同じ協定に参加している店舗系列であるか否かにより、今回の購入対象の商品の購入を禁止すべきか否かを判断できる。
【0054】
また、報知部241は、このような共通購入履歴情報に基づく内容に加えて、店員に向けて、購入希望者が過去において今回の購入対象の商品と同じ商品を過去に購入している旨のメッセージを表示してもよい。なお、購入済報知は、購入履歴情報を表示せずに、今回の購入対象と同じ商品について購入希望者が過去に購入していた旨のメッセージを表示するようにされてもよい。また、このような購入済報知は音声出力によって行われてもよい。
【0055】
ステップS128:ステップS124にて再度購入確認情報が共通購入履歴情報ではなく未購入報知を含むものであると判定された場合、報知部241は未購入報知を行う。未購入報知は、過去に今回の購入対象の商品は過去において購入希望者により購入されていないことを示すメッセージを表示部203にて表示させるようにして行われてよい。なお、未購入報知は音声出力によって行われてもよい。
【0056】
上記した本実施形態の構成によれば、購入希望者が今回購入対象とするものと同じ商品を過去に購入していた場合には、対応の会計が完了する前の段階で、そのことが店員に通知される。店員は、通知された内容を確認し、購入希望者に販売してよいか否かを判断し、販売すべきではないと判断した場合には、会計を済ませることなく購入希望者への販売を行わないようにすることができる。
【0057】
また、本実施形態の商品購入管理システムのもとでは、再度購入報知に対応するシステム(情報取得端末100、報知端末200、及び商品購入管理サーバ300)は、店舗STのPOSシステム400とは独立している。このため、店舗STは、POSシステム400を変更することなく、低コストで容易に本実施形態の商品購入管理システムを導入することができる。
【0058】
また、本実施形態の商品購入管理システムでは、購入履歴情報記憶部331から共通購入履歴情報を検索するにあたり、判定利用情報に含まれる商品コード及び生体情報を用いるようにされている。
商品コードについては、具体的にはJANコード、EANコード等のように国際的な共通規格のもとで定められたものを用いることができる。また、POSシステムは、例えば店舗STや店舗系列等の要求等に応じて仕様が異なることから、系列の異なる店舗間で連携させることが難しい。これに対して、本実施形態の商品購入管理システムは、店舗STにおけるPOSシステムに対して個別のものとなることから、異なる複数の店舗系列間で連携して再度購入判定を行うことが可能となる。つまり、本実施形態の商品購入管理システムに対応する情報取得端末100と報知端末200を導入している複数の系列店舗の間では、同じ系列の店舗の購入履歴情報だけでなく他の系列の店舗の購入履歴情報とも照合して再度購入判定を行うことができる。
【0059】
また、本実施形態の情報取得端末100と報知端末200とを携帯型とすることで、例えば、店員等が会計待ちのため並んでいる購入希望者が所持している商品の商品コードと購入希望者の顔画像データとを情報取得端末100に取得させ、報知端末200により再度購入判定の結果を、その場で確認することも可能となる。
【0060】
なお、上記実施形態においては、判定利用情報と同じ商品コードと顔画像データとを含む共通購入履歴情報が購入履歴情報記憶部331に1つでも存在した場合に、再度購入報知が行われるようにされている。つまり、上記実施形態では、購入履歴情報記憶部331に記憶される共通購入履歴情報のうち、判定利用情報と同じ商品コードと顔画像データとを含むものが「1」である場合に再度購入報知を行う場合を例に挙げた。
しかしながら、本実施形態においては、購入履歴情報記憶部331に記憶される共通購入履歴情報のうち、判定利用情報と同じ商品コードと顔画像データとを含むものが「2」以上の所定数である場合に再度購入報知を行うようにされてもよい。
【0061】
なお、情報取得端末100と報知端末200とは1つの装置として構成されてよい。また、情報取得端末100は、商品コードを取得する装置と、生体情報を取得する装置とで個別に設けられてよい。情報取得端末100が取得する生体情報は、顔画像データに限定されるものではなく、例えば指紋、声紋、虹彩等であってもよい。
【0062】
なお、上述の情報取得端末100、報知端末200、及び商品購入管理サーバ300などとしての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の情報取得端末100、報知端末200、及び商品購入管理サーバ300などとしての機能の処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0063】
[付記]
(1)本実施形態の一態様は、購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部と、これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることを示す購入済報知が行われるように制御する購入済報知制御部とを備える商品購入管理システムである。
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載の商品購入管理システムであって、購入希望者が購入対象とする商品の商品識別子を入力する操作により入力された商品識別子を取得する商品識別子取得装置をさらに備え、前記取得部は、前記商品識別子取得装置から商品識別子を取得してよい。
(3)本実施形態の一態様は、(1)または(2)に記載の商品購入管理システムであって、購入希望者の生体情報を取得する生体情報取得装置をさらに備え、前記取得部は、前記生体情報取得装置から生体情報を取得してよい。
(4)本実施形態の一態様は、(1)から(3)のいずれか1つに記載の商品購入管理システムであって、前記購入済報知制御部は、存在すると判定した前記共通購入履歴情報の内容が前記報知端末にて提示されるように制御してよい。
(5)本実施形態の一態様は、(1)から(4)のいずれか1つに記載の商品購入管理システムであって、前記判定利用情報には、前記商品を販売する販売者の情報が含まれ、前記購入済報知制御部は、前記購入済報知において、前記判定利用情報に含まれる販売者の情報が提示されるようにしてよい。
(6)本実施形態の一態様は、(1)から(5)のいずれか1つに記載の商品購入管理システムであって、前記購入済報知制御部は、前記購入済報知において、前記判定利用情報が得られるタイミングに対応する日時が商品の購入日時として提示されるようにしてよい。
(7)本実施形態の一態様は、(1)から(6)のいずれか1つに記載の商品購入管理システムであって、商品購入管理システムを構成する装置は、会計に利用されるシステムとは個別に設けられてよい。
(8)本実施形態の一態様は、商品購入管理システムにおける商品購入管理方法であって、購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得ステップと、これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得ステップにより取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにより前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得ステップにより取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御ステップと、前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることを示す購入済報知が行われるように制御する購入済報知制御ステップとを含む商品購入管理方法である。
(9)本実施形態の一態様は、購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部と、これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることを示す購入済報知が行われるように制御する購入済報知制御部とを備える商品購入管理装置である。
(10)本実施形態の一態様は、商品購入管理装置としてのコンピュータを、購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部、これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部、前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部、前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることを示す購入済報知が行われるように制御する購入済報知制御部として機能させるためのプログラムである。
(11)本実施形態の一態様は、購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部と、これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることの報知が行われるように制御する購入済報知制御部とを備える商品購入管理システムにおける報知端末であって、前記購入済報知制御部が送信した前記共通購入履歴情報の内容に基づく報知を行う報知部を備える報知端末である。
(12)本実施形態の一態様は、購入希望者が購入対象とする商品を示す商品識別子と、前記購入希望者を対象に検出した生体情報とを含む判定利用情報を取得する取得部と、これまでに記憶部に記憶された購入履歴情報のうちで、前記取得部により取得された判定利用情報に含まれるのと同じ商品識別子と生体情報とを含む所定数以上の共通購入履歴情報が存在するか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在しないと判定した場合には、前記取得部により取得された判定利用情報に基づく購入履歴情報を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、前記所定数以上の共通購入履歴情報が存在すると判定した場合には、前記商品の販売者が利用する報知端末にて前記購入希望者が前記購入対象とする商品を過去に購入していることの報知が行われるように制御する購入済報知制御部とを備える商品購入管理システムにおける報知端末としてのコンピュータを、前記購入済報知制御部が送信した前記共通購入履歴情報の内容に基づく報知を行う報知部として機能させるためのプログラムである。
【符号の説明】
【0064】
100 情報取得端末、101 通信部、102 撮像部、103 使用場所情報出力部、104 操作部、105 表示部、106 制御部、200 報知端末、201 通信部、202 操作部、203 表示部、204 制御部、241 報知部、300 商品購入管理サーバ、301 通信部、302 制御部、303 記憶部、321 取得部、322 判定部、323 記憶制御部、324 購入済報知制御部、331 購入履歴情報記憶部、332 端末管理情報記憶部、400 POSシステム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7