(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118321
(43)【公開日】2024-08-30
(54)【発明の名称】蓄電モジュール
(51)【国際特許分類】
H01M 50/262 20210101AFI20240823BHJP
H01M 50/209 20210101ALI20240823BHJP
H01M 10/04 20060101ALI20240823BHJP
H01M 50/512 20210101ALI20240823BHJP
H01M 50/51 20210101ALI20240823BHJP
H01M 50/474 20210101ALI20240823BHJP
H01G 11/10 20130101ALI20240823BHJP
H01G 11/78 20130101ALI20240823BHJP
H01M 10/052 20100101ALN20240823BHJP
H01M 10/0585 20100101ALN20240823BHJP
H01M 10/0587 20100101ALN20240823BHJP
【FI】
H01M50/262 P
H01M50/209
H01M10/04 W
H01M10/04 Z
H01M50/512
H01M50/51
H01M50/474
H01G11/10
H01G11/78
H01M10/052
H01M10/0585
H01M10/0587
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023024679
(22)【出願日】2023-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】520184767
【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117606
【弁理士】
【氏名又は名称】安部 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100130605
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 浩治
(72)【発明者】
【氏名】山根 大典
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 翔吾
【テーマコード(参考)】
5E078
5H021
5H028
5H029
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5E078AB02
5E078AB06
5E078AB12
5E078AB13
5E078CA06
5E078DA03
5E078DA06
5E078FA02
5E078FA13
5E078HA04
5E078HA22
5E078JA02
5E078JA03
5E078JA04
5E078JA05
5E078JA07
5E078JA08
5E078JA09
5E078JA10
5H021AA02
5H021HH10
5H028AA07
5H028CC01
5H028CC08
5H029AJ00
5H029BJ02
5H029BJ12
5H029BJ14
5H029BJ23
5H029HJ12
5H040AA07
5H040AT02
5H040AY06
5H040CC34
5H043AA02
5H043AA19
5H043BA15
5H043BA16
5H043BA19
5H043CA04
5H043CA12
5H043CA13
5H043FA11
5H043FA22
5H043FA23
(57)【要約】
【課題】蓄電モジュールの拘束部材にかかる負荷を低減させる技術の提供
【解決手段】蓄電モジュール1は、複数の蓄電デバイス100と、拘束部材Rと、を備えている。複数の蓄電デバイス100は、対向する一対の幅広面112aと対向する一対の幅狭面112bとを有する六面体形状のケース110と、ケース110内に収容された電極体120と、を有している。複数の蓄電デバイス100は、幅広面112aが対向するように並べられた状態で、拘束部材Rによって拘束されている。電極体120は、シート状の正極122とシート状の負極124とが、セパレータ123を介在させつつ積層された積層構造を有している。また、電極体120は、シート状の正極122とシート状の負極124とが、一対の幅狭面112bに向けられて重ねられた状態で、ケースに収容されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の蓄電デバイスと、
複数の前記蓄電デバイスを拘束する拘束部材と、
を備え、
複数の前記蓄電デバイスは、
対向する一対の幅広面と対向する一対の幅狭面とを有する六面体形状のケースと、該ケース内に収容された電極体と、を有し、
前記幅広面が対向するように並べられた状態で、前記拘束部材によって拘束されており、
前記電極体は、
シート状の正極とシート状の負極とが、セパレータを介在させつつ積層された積層構造を有しており、かつ、シート状の前記正極とシート状の前記負極とが、前記一対の幅狭面に向けられて重ねられた状態で、前記ケースに収容されている、
蓄電モジュール。
【請求項2】
前記蓄電デバイスは、前記電極体として、長尺なシート状の前記正極と長尺なシート状の前記負極とが、長尺なシート状の前記セパレータを介在させつつ積層され、シート長手方向に捲回された、対向する一対の平坦面を有する捲回電極体を複数備えており、
前記ケースにおいて、複数の前記電極体は、前記平坦面が前記幅狭面に向けられて重ね合わせられている、請求項1に記載の蓄電モジュール。
【請求項3】
複数の前記電極体は、並列接続されている、請求項2に記載の蓄電モジュール。
【請求項4】
複数の前記電極体は、直列接続されている、請求項2に記載の蓄電モジュール。
【請求項5】
前記蓄電デバイスは、矩形シート状の前記正極と矩形シート状の前記負極とが、矩形シート状の前記セパレータを介在させつつ積層された、積層電極体を備える、請求項1に記載の蓄電モジュール。
【請求項6】
前記ケースは、内部において、前記幅狭面に前記電極体を押圧する押圧部材を備えている、請求項1~5のいずれか一項に記載の蓄電モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄電モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
特許第5919908号公報には、正極と、負極と、正極と負極との間に介在する電解質層と、を有する平板積層型非水電解質二次電池が開示されている。この平板積層型電池では、負極が負極活物質として炭素粉末を含有し、炭素粉末のXRD測定により得られる黒鉛結晶の(110)面のピーク強度(I110)と(004)面のピーク強度(I110)の比I110/I004が0.6以上である。また、炭素粉末は、d(002)面の層間距離(d値)が0.3380nm以下の黒鉛からなる核材と、アルゴンイオンレーザーラマンスペクトルにおける1580cm-1のピーク強度に対する1360cm-1のピーク強度比であるR値が0.1以上である黒鉛からなる表層とからなる複層構造炭素質粉末である。同公報では、平板積層型電池によれば、電池の充放電時の負極電極の膨張収縮を抑制することができるため、セル膨れを抑制することができ、延いては、平板積層型電池の電池全体の変形が効果的に防止されると記載されている。
【0003】
国際公開第2020/262081号には、複数の電池セルを、セパレータを挟んで厚さ方向に積層してなる電池ブロックと、電池ブロックの両端面に配置してなる一対のエンドプレートと、一対のエンドプレートに連結されて、エンドプレートを介して電池ブロックを加圧状態に固定してなるバインドバーとを備える電源装置が開示されている。この電源装置では、セパレータが、断熱層と、電池セルの膨張を吸収する弾性層と、弾性層の圧縮厚さを制限するストッパとを備え、ストッパの剛性が弾性層の剛性よりも高いことを特徴とする。同公報には、かかる構成の電源装置は、電池セルの膨張をセパレータで長期間にわたって吸収することができると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5919908号公報
【特許文献2】国際公開第2020/262081号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、本発明者は、拘束部材にかかる負荷を低減させたい、と考えている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここで開示される蓄電モジュールは、複数の蓄電デバイスと、複数の蓄電デバイスを拘束する拘束部材と、を備えている。複数の蓄電デバイスは、対向する一対の幅広面と対向する一対の幅狭面とを有する六面体形状のケースと、ケース内に収容された電極体と、を有し、幅広面が対向するように並べられた状態で、拘束部材によって拘束されている。電極体は、シート状の正極とシート状の負極とが、セパレータを介在させつつ積層された積層構造を有しており、かつ、シート状の正極とシート状の負極とが、一対の幅狭面に向けられて重ねられた状態で、ケースに収容されている。
【0007】
かかる構成の蓄電モジュールによると、電極体における正極と負極とが重ねられた方向と、蓄電デバイスが拘束部材によって拘束される方向とが異なっている。このため、拘束部材にかかる負荷を低減させることができる。
【0008】
蓄電デバイスは、電極体として、長尺なシート状の正極と長尺なシート状の負極とが、長尺なシート状のセパレータを介在させつつ積層され、シート長手方向に捲回された、対向する一対の平坦面を有する捲回電極体を複数備えてもよい。ケースにおいて、複数の電極体は、平坦面が幅狭面に向けられて重ね合わせられてもよい。かかる構成によると、各蓄電デバイスと蓄電モジュールとの高容量化、高電圧化等を実現することができる。
【0009】
複数の電極体は、並列接続されていてもよい。かかる構成によると、各電極体の電圧を一定とすることができる。
【0010】
複数の電極体は、直列接続されていてもよい。かかる構成によると、蓄電デバイスと蓄電モジュールとを高電圧化させることができる。
【0011】
蓄電デバイスは、矩形シート状の正極と矩形シート状の負極とが、矩形シート状のセパレータを介在させつつ積層された、積層電極体を備えてもよい。ここで開示される技術の効果は、積層電極体を備える蓄電デバイスを有する蓄電モジュールにおいても、好ましく実現される。
【0012】
ケースは、内部において、幅狭面に電極体を押圧する押圧部材を備えていてもよい。かかる構成によると、ケース内に収容された電極体に押圧力を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、蓄電モジュール1の部分分解斜視図である。
【
図2】
図2は、蓄電デバイス100の断面図である。
【
図4】
図4は、蓄電デバイス200の断面図である。
【
図5】
図5は、蓄電デバイス300の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、ここで開示される技術の一実施形態を説明する。ここで説明される実施形態は、特にここで開示される技術を限定することを意図したものではない。ここで開示される技術は、特に言及されない限りにおいて、ここで説明される実施形態に限定されない。図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。また、同一の作用を奏する部材・部位には、適宜に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面における「R」、「L」、「U」、「D」、「F」、および「Rr」の符号は、それぞれ、「右」、「左」、「上」、「下」、「前」、および「後」を示している。また、数値範囲を示す「A~B」の表記は、特に言及されない限りにおいて「A以上B以下」を意味するとともに、「Aを上回り、かつ、Bを下回る」の意味をも包含する。
【0015】
本明細書において、「蓄電デバイス」とは、電解質を介して一対の電極(正極および負極)の間で電荷担体が移動することによって充放電が生じるデバイスをいう。かかる蓄電デバイスは、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等の二次電池;リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタ等のキャパシタ;を包含する。以下では、上述した蓄電デバイスの一例として、リチウムイオン二次電池を対象とした場合の実施形態について説明する。
【0016】
<第1実施形態>
図1は、蓄電モジュール1の部分分解斜視図である。
図1では、蓄電モジュール1に含まれる蓄電デバイス100のうちの1つが分解された状態で示されている。
図1に示されているように、蓄電モジュール1は、複数の蓄電デバイス100と、拘束部材Rとを備えている。また、蓄電モジュール1では、複数の蓄電デバイス100は、対向する一対の幅広面112aが対向するように並べられた状態で、拘束部材Rによって拘束されている。
【0017】
図2は、蓄電デバイス100の断面図である。
図2には、蓄電デバイス100の幅広面112aに沿う断面構造が示されている。
図1および
図2に示されているように、蓄電デバイス100は、ケース110と電極体120とを有している。ケース110は、例えば、六面体形状であり、電極体120を収容する部材である。この実施形態では、ケース110は、対向する一対の幅広面112aと、対向する一対の幅狭面112bとを有している。また、ケース110は、矩形状の底面112cを有している。対向する一対の幅広面112aは、底面112cの対向する一対の長辺から延びている。対向する一対の幅狭面112bは、底面112cの対向する一対の短辺から延びている。なお、本明細書において、「矩形状」とは、直線状の長辺と短辺とが曲線を介して互いに接合している形状、長辺および短辺の少なくとも一方が直線状ではなく、湾曲したり、凹凸になっていたり、屈曲して複数の直線あるいは曲線から構成されている形状、等を包含する。
【0018】
図1および
図2に示されているように、ケース110は、ケース本体112と封口板114とを備えている。ケース本体112は、例えば、電極体120を内部に収容する、ケース110の本体である。この実施形態では、ケース本体112は、開口112hと、対向する一対の幅広面112aと、対向する一対の幅狭面112bと、底面112cとを有している。底面112cは、ここでは、開口112hに対向している。
【0019】
開口112hは、例えば、封口板114が装着される部位である。ここでは、開口112hは、一対の幅広面112aの上縁と、一対の幅狭面112bの上縁とで囲まれることによって形成されており、矩形状である。図示は省略されているが、開口112hには、内縁に沿って凹んだ段差が設けられている。開口112hには、封口板114が嵌め込まれ、この段差の底に載置されている。そして、段差に封口板114が接合(例えば、溶接)されることによって、ケース本体112と封口板114とが一体化され、ケース110が気密に封止される。
【0020】
封口板114は、例えば、開口112hを封口する平板状の部材である。このため、封口板114の形状は、開口112hの形状に応じた形状であるとよい。ここでは、封口板114が開口112hに取り付けられると、封口板114は、底面112cに対向する。
図1および
図2に示されているように、封口板114には、排出弁115と、注液孔117と、第1取付孔118と、第2取付孔119と、が設けられている。排出弁115は、例えば、薄肉部である。ここでは、排出弁115は、ケース110内の圧力が所定値以上になったときに破断して、ケース110内のガスを外部に排出するように構成されている。注液孔117は、電解液を注入する部位である。注液孔117には、封止栓116が取り付けられている。第1取付孔118は、例えば、正極端子130が取り付けられる部位である。第1取付孔118は、ここでは、貫通孔である。第2取付孔119は、例えば、負極端子140が取り付けられる部位である。第2取付孔119は、ここでは、貫通孔である。
【0021】
図3は、電極体120の模式図である。電極体120は、例えば、正極と負極とを有する、蓄電デバイス100の発電要素である。電極体120は、例えば、シート状の正極122とシート状の負極124とが、セパレータ123を介在させつつ積層された積層構造を有している。また、電極体120は、シート状の正極122とシート状の負極124との積層方向が、一対の幅狭面112bに向けられて重ねられた状態で、ケース110に収容されている。
【0022】
図3に示されているように、電極体120は、例えば、シート状の正極122とシート状の負極124とが、セパレータ123を介在させつつ積層され、シート長手方向LDに捲回された、捲回電極体である。電極体120は、例えば、正極122と負極124とセパレータ123とを捲回して筒状体とし、かかる筒状体をプレス成形することによって作製されうる。このため、電極体120は、扁平形状であり、一対の平坦面120aを有する(
図1および
図2参照)。平坦面120aは、正極122と負極124との積層方向における両端部にある。この実施形態では、電極体120の平坦面120aは、幅狭面112bに対向している。
【0023】
図1および
図2に示された形態では、蓄電デバイス100は、複数の電極体120を備えている。ここでは、ケース110において、複数の電極体120の平坦面120aが幅狭面112bに向けられて重ね合わせられている。
図2に示されているように、複数の電極体120は、それぞれの平坦面120aを対向させて第1方向Pにおいて並べられている。ケース110内では、一対の対向する幅狭面112bの間に、第1方向Pにおいて並べられた複数の電極体120が挟み込まれている。並べられた複数の電極体120における各々の平坦面120aは、幅狭面112bに対向している。
【0024】
また、電極体120の一方の端面120bは封口板114と対向しており、他方の端面120cは底面112cと対向している。端面120bと端面120cとは、ここでは、正極122と負極124とセパレータ123との積層面であり、開放面である。また、端面120bは、正極タブ122tと負極タブ124tとが設けられた面である。端面120cは、端面120bと反対側の面である。
図2および
図3に示されているように、電極体120は、捲回軸方向WDと蓄電デバイス100の上下方向とが略平行になるように、ケース本体112に収容されている。また、電極体120の捲回軸WLは、幅広面112aと幅狭面112bと略平行になり、かつ、封口板114と略垂直である。
【0025】
図3に示されているように、正極122は、長尺な帯状の正極集電箔122c(例えばアルミニウム箔)と、正極集電箔122cの少なくとも一方の表面上に固着された正極活物質層122aとを有する。特に限定するものではないが、正極122の捲回軸方向WDにおける一方の側縁部には、必要に応じて、保護層122pが設けられていてもよい。なお、正極活物質層122aの構成材料と保護層122pの構成材料としては、この種の蓄電デバイス(この実施形態では、リチウムイオン二次電池)において用いられるものが特に制限なく用いられてよい。
【0026】
正極集電箔122cの捲回軸方向WDの一方の端部(
図3の上端部)には、複数の正極タブ122tが設けられている。複数の正極タブ122tは、捲回軸方向WDの一方の端部(
図3の上端部)に向かって突出している。複数の正極タブ122tは、正極122の長手方向LDに沿って間隔を置いて(間欠的に)設けられている。正極タブ122tは、正極集電箔122cの一部であり、正極集電箔122cの正極活物質層122aが形成されていない部分(活物質層未形成部)である。
図3に示された実施形態では、正極タブ122tの基端側には、保護層122pが設けられている。この実施形態では、複数の正極タブ122tは、セパレータ123よりも捲回軸方向WDに突出している。複数の正極タブ122tは捲回軸方向WDの一方の端部(
図3の上端部)で積層され、正極タブ群125を構成する。このため、各々の正極タブ122tの高さ(捲回軸方向WDにおける長さ)と、各々の正極タブ122tの幅(長手方向LDにおける長さ)とは、同じでなくてもよい。
図1に示されているように、正極タブ群125には、正極集電部材150が接合される。
【0027】
図3に示されているように、負極124は、長尺な帯状の負極集電箔124c(例えば銅箔)と、負極集電箔124cの少なくとも一方の表面上に固着された負極活物質層124aとを有する。なお、負極活物質層124aの構成材料としては、この種の蓄電デバイス(この実施形態では、リチウムイオン二次電池)において用いられるものが特に制限なく用いられてよい。
【0028】
負極集電箔124cの捲回軸方向WDの一方の端部(
図3の上端部)には、複数の負極タブ124tが設けられている。複数の負極タブ124tは、捲回軸方向WDの一方の端部(
図3の上端部)に向かって突出している。複数の負極タブ124tは、負極124の長手方向LDに沿って間隔を置いて(間欠的に)設けられている。負極タブ124tは、負極集電箔124cの一部であり、負極集電箔124cの負極活物質層124aが形成されていない部分(活物質層未形成部)である。この実施形態では、複数の負極タブ124tは、セパレータ123よりも捲回軸方向WDに突出している。例えば、複数の負極タブ124tは捲回軸方向WDの一方の端部(
図3の上端部)で積層され、負極タブ群126を構成する。このため、各々の負極タブ124tの高さ(捲回軸方向WDにおける長さ)と、各々の負極タブ124tの幅(長手方向LDにおける長さ)とは、同じでなくてもよい。
図1に示されているように、負極タブ群126には、負極集電部材160が接合される。
【0029】
セパレータ123は、正極122の正極活物質層122aと、負極124の負極活物質層124aと、を絶縁する部材である。セパレータ123は、この実施形態では、電極体120の外表面を構成している。セパレータ123としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂からなる樹脂製の多孔性シートが用いられる。
【0030】
図3に示されているように、電極体120では、セパレータ123の下端P3が最も下側であり、次いで負極124の下端P2があり、正極122の下端P1が最も上側にある。各シートの幅(
図3では、捲回方向WDにおける長さ。ただし、正極タブ122tおよび負極タブ124tを除く。)は、セパレータ123、負極124、正極122の順に大きい。
【0031】
この実施形態では、複数の電極体120は、並列接続されている。各電極体120の正極122は、例えば、正極端子130に接続されている。
図1および
図2に示されているように、各電極体120の正極タブ群125は、正極集電部材150に接続されている。正極集電部材150は、正極端子130に接続されている。これによって、電極体120の正極122と正極端子130とが電気的に接続されている。また、各電極体120の負極124は、例えば、負極集電部材160と負極端子140とに接続されている。
図1および
図2に示されているように、各電極体120の負極タブ群126は、負極集電部材160に接続されている。負極集電部材160は、負極端子140に接続されている。これによって、電極体120の負極124と負極端子140とが電気的に接続されている。
【0032】
正極端子130は、例えば、電極体120の正極122と電気的に接続される部材である。また、正極端子130には、バスバーBが取り付けられる(
図1参照)。
図2に示されているように、正極端子130は、第1取付孔118に挿通され、ケース本体112の外側と内側とに配置されている。正極端子130は、ここでは、第1導電部131と、第2導電部132と、軸部133とを有している。第1導電部131は、例えば、蓄電モジュール1において、バスバーB(
図1参照)と接続される部位である。
図2に示された形態では、第1導電部131は、平板状であり、封口板114の外側表面に沿って配置されている。第2導電部132は、例えば、正極集電部材150と接続される部位である。
図2に示された形態では、第2導電部132は、平板状であり、封口板114の内側表面に沿って配置されている。軸部133は、例えば、円筒状であり、第1取付孔118に挿通される部位である。
図2に示された形態では、軸部133は、第1導電部131から延び、第2導電部132に接続されている。例えば、第2導電部132には、貫通孔が設けられていてもよい。この場合、軸部133の先端は、この貫通孔に挿通されてかしめられるとよい。これによって、軸部133による第1導電部131と第2導電部132との接続が実現されうる。あるいは、第1導電部131と、第2導電部132と、軸部133とは、一体的に成型されたものであってもよい。正極端子130は、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成される。
【0033】
正極集電部材150は、例えば、正極タブ122tと正極端子130とを電気的に接続する部材である。
図1および
図2に示されているように、正極集電部材150は、第1接続部151と、第2接続部152と、板状部153と、を有している。第1接続部151は、例えば、正極端子130と接続される部位である。
図1および
図2に示された形態では、第1接続部151は、板状部153から封口板114に向かって突出する凸部である。第1接続部151は、ここでは、正極端子130の第2導電部132に接合(例えば、溶接)される。第2接続部152は、例えば、各電極体120の正極タブ群125と接続される部位である。
図1および
図2に示された形態では、板状部153から電極体120に向かって突出する凸部である。ここでは、板状部153において、電極体120の数に応じた数の第2接続部152が設けられている。また、板状部153において、第2接続部152は、第1方向Pに沿って間欠的に設けられている。第2接続部152は、例えば、正極タブ群125に接合(例えば、溶接)される。板状部153は、例えば、各第2接続部152を接続させるとともに、第1接続部151に接続させる部位である。
図1および
図2に示された形態では、板状部153は、板状であり、封口板114の内側表面に沿って配置されている。正極集電部材150は、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成される。
【0034】
負極端子140は、例えば、電極体120の負極124と電気的に接続される部材である。負極端子140には、バスバーBが取り付けられる(
図1参照)。負極端子140は、例えば、銅または銅合金で構成される。負極端子140は、例えば、正極端子130と同様の構成を有してよい。このため、負極端子140の構成についての説明は、ここでは省略する。負極集電部材160は、例えば、負極タブ124tと負極端子140とを電気的に接続する部材である。負極集電部材160は、例えば、銅または銅合金で構成される。負極集電部材160は、例えば、正極集電部材150と同様の構成を有してよい。このため、負極集電部材160の構成についての説明は、ここでは省略する。
【0035】
電解液は、例えば、電解質塩と、非水溶媒とを含んでいる。電解質塩としては、例えば、LiPF6等が挙げられる。電解液における電解質塩の濃度は、例えば、0.7mol/L~1.3mol/Lである。非水溶媒は、例えば、カーボネート類であるとよい。カーボネート類としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F-DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)等が挙げられる。これらは単独で、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0036】
図2に示されているように、正極端子130と封口板114との間、ならびに、負極端子140と封口板114との間には、絶縁部材190が配置されている。絶縁部材190は、例えば、第1導電部131と封口板114の外側表面との間、第2導電部132と封口板114の内側表面との間、ならびに、軸部133と第1取付孔118との間に配置されている。負極側も同様であり、絶縁部材190は、例えば、負極端子140と、封口板114の外側表面と封口板114の内側表面と第2取付孔119との間に配置されている。絶縁部材190は、一体的に成型されたものでもよいし、複数の部位ごとに成型されたものが組み合わされたものでもよい。
【0037】
蓄電モジュール1は、例えば、複数のバスバーBを備えている。
図1に示されているように、蓄電モジュール1では、複数の蓄電デバイス100は、対向する一対の幅広面112aが対向する第2方向Qに並べられている。この実施形態では、第2方向Qにおいて隣接する2つの蓄電デバイス100では、一方の蓄電デバイス100の正極端子130と他方の蓄電デバイス100の負極端子140とが隣り合っている。バスバーBは、一方の蓄電デバイス100の正極端子130と他方の蓄電デバイス100の負極端子140とに架渡されている。
【0038】
また、この実施形態では、複数の蓄電デバイス100は、第2方向Qに並べられた状態で、拘束部材Rによって拘束されている。ここでは、複数の蓄電デバイス100は、拘束部材Rによって、第2方向Qにおいて拘束圧が付与されている。拘束部材Rは、一対のエンドプレートR1と、バインドバーR2と、を備えている。
図1に示されているように、一対のエンドプレートR1は、平板状であり、第2方向Qの一端側と他端側とに配置され、同方向に並べられた複数の蓄電デバイス100を挟みこんでいる。また、バインドバーR2は、一対のエンドプレートR1に架渡されており、複数の蓄電デバイス100を第2方向Qに拘束している。
【0039】
蓄電モジュール1は、種々の用途に用いられるものであるが、なかでも、乗用車、トラック等の車両に搭載されるモータ用の動力源(駆動用電源)として好ましく用いられうる。車両の種類は特に限定されないが、好適例として、例えば、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)、ハイブリッド自動車(HEV)、電気自動車(BEV)等が挙げられる。
【0040】
上述のとおり、蓄電モジュール1は、複数の蓄電デバイス100と、複数の蓄電デバイス100を拘束する拘束部材Rと、を備えている。複数の蓄電デバイス100は、対向する一対の幅広面112aと対向する一対の幅狭面112bとを有する六面体形状のケース110と、ケース110内に収容された電極体120と、を有している。複数の蓄電デバイス100は、幅広面112aが対向するように並べられた状態で、拘束部材Rによって拘束されている。電極体120は、シート状の正極122とシート状の負極124とが、セパレータ123を介在させつつ積層された積層構造を有している。また、電極体120は、シート状の正極122とシート状の負極124とが、一対の幅狭面112bに向けられて重ねられた状態で、ケースに収容されている。
【0041】
蓄電モジュール1では、複数の蓄電デバイス100は、幅広面112aが対向する第2方向Qに並べられて、同方向に拘束されている。一方、ケース110内において、電極体120では、正極122と負極124とが一対の幅狭面112bに向く第1方向Pに重ね合わせられている。換言すれば、蓄電モジュール1では、複数の蓄電デバイス100が並べられて拘束される方向(第2方向Q)と、蓄電デバイス100のケース110内における電極の積層方向(第1方向P)とが異なっている。蓄電モジュール1を充放電した場合、電極体120は、ケース110の幅狭面112bに向かって(第1方向Pにおいて)、膨張収縮する。一方で、拘束部材Rによって、蓄電デバイス100では、幅広面112aに向かって(第2方向Qにおいて)、拘束圧が付与される。このため、蓄電モジュール1の膨張収縮によって蓄電デバイス100が膨張収縮しても、この膨張収縮による拘束部材Rへの負荷を低減させることができる。
【0042】
蓄電デバイス100は、長尺なシート状の正極122と長尺なシート状の負極124とが、長尺なシート状のセパレータ123を介在させつつ積層され、シート長手方向LDに捲回された、対向する一対の平坦面120aを有する捲回電極体(電極体120)を複数備えていてもよい。また、ケース110において、複数の電極体120は、平坦面120aが幅狭面112bに向けられて重ね合わせられてもよい。ここで開示される技術の効果は、蓄電デバイス100が捲回電極体である電極体120を複数備える場合に、好ましく実現される。また、複数の電極体120を備えることによって、各蓄電デバイス100と蓄電モジュール1との高容量化、高電圧化等を実現することができる。
【0043】
また、複数の電極体120は、並列接続されているとよい。これによって、各電極体120の電圧を一定にすることができる。
【0044】
あるいは、他の実施形態において、複数の電極体120は、直列接続されていてもよい。
図4は、蓄電デバイス200の断面図である。
図4には、蓄電デバイス200の幅広面112aに沿う断面構造が示されている。蓄電デバイス200は、ここでは、正極集電部材250と、負極集電部材260と、複数の接続部材270と、を有している。蓄電デバイス200では、例えば、複数の電極体120は、複数の接続部材270を介して直列接続されている。
【0045】
接続部材270は、例えば、第1方向Pにおいて隣接する2つの電極体120を直列接続させる部材である。
図4に示されているように、第1方向Pにおいて隣接する2つの電極体120の一方の電極体120の正極タブ群125と、他方の電極体120の負極タブ群126とが隣接している。ここでは、接続部材270は、一方の電極体120における正極タブ群125と他方の電極体120における負極タブ群126とに架渡されている。接続部材270は、例えば、断面U字状であり、平坦部271と、2つの接続部272とを有している。平坦部271は、例えば、2つの接続部272を連結させる部位である。この実施形態では、平坦部271は、略矩形の平板状の部位である。また、平坦部271は、封口板114の内側表面に対向している。接続部272は、例えば、電極タブ群に接続される部位である。この実施形態では、2つの接続部272は、平坦部271における対向する一対の辺から延びている。
図4に示されているように、2つの接続部272のうちの一方は、第1方向Pにおいて隣接する2つの電極体のうちの一方の電極体120の正極タブ群125に接続されている。また、2つの接続部272のうちの他方は、第1方向Pにおいて隣接する2つの電極体のうちの他方の電極体120の負極タブ群126に接続されている。接続部272と電極タブ群とは、例えば、超音波接合、レーザ溶接、抵抗溶接等によって接合されることにより、接合されるとよい。なお、接続部材270は、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金で構成される。
【0046】
正極集電部材250は、例えば、直列接続された複数の電極体120の正極と正極端子130とを電気的に接続する部材である。
図4に示されているように、正極集電部材250は、断面L字状であり、第1接続部251と、第2接続部252と、を有している。第1接続部251は、例えば、正極端子130と接続される部位である。
図4に示された形態では、板状であり、正極端子130の第2導電部132に接合(例えば、溶接)される。第2接続部252は、例えば、正極タブ群125と接続される部位である。
図4に示された形態では、第2接続部252は、複数の接続部材270によって直列接続された複数の電極体120における正極の電極体120(ここでは、第1方向Pにおける左端の電極体120)における正極タブ群125に接合(例えば、溶接)されている。
【0047】
負極集電部材260は、直列接続された複数の電極体120の負極と負極端子140とを電気的に接続する部材である。
図4に示された形態では、負極集電部材260は、複数の接続部材270によって直列接続された複数の電極体120における負極の120(ここでは、第1方向Pにおける右端の電極体120)における負極タブ群126に接合(例えば、溶接)されている。なお、負極集電部材260の構成は、上述した正極集電部材250の構成と同様である。このため、負極集電部材260の構成についての説明は、ここでは省略する。
【0048】
蓄電デバイス200では、複数の電極体120が直列接続されている。これによって、蓄電デバイス200は、高電圧化しうる。このため、蓄電デバイス200を用いることによって、蓄電モジュール1を高電圧化することができる。
【0049】
上述の実施形態では、捲回電極体である電極体120が用いられている。しかし、これに限定されない。
図5は、蓄電デバイス300の断面図である。
図5には、蓄電デバイス300の幅広面112aに沿う断面構造が示されている。ここでは、蓄電デバイス300は、複数の電極体320と、正極集電部材350と、負極集電部材360と、を備えている。
【0050】
図6は、電極体320の分解斜視図である。
図6には、電極体320における各シートによる層構造が示されている。
図6に示されているように、電極体320は、矩形シート状の正極322と矩形シート状の負極324とが、矩形シート状のセパレータ323を介在させつつ積層された、積層電極体である。この実施形態では、矩形シート状の正極322と矩形シート状の負極324と矩形シート状のセパレータ323が、幅狭面112bに向けられて重ねられた状態で、ケース110に収容される。
【0051】
図6に示されているように、正極322は、正極集電箔322cと、正極集電箔322cの少なくとも一方の表面上に固着された正極活物質層322aとを有する。ここでは、正極集電箔322cは、矩形状の塗工領域と、正極タブ322tと、を有する。塗工領域は、例えば、正極活物質層322aが設けられた領域である。本明細書において、「矩形シート状の正極322」とは、正極集電箔322cにおける矩形状の塗工領域と、該塗工領域に設けられた正極活物質層322aとからなる。正極タブ322tは、例えば、正極集電部材350と電気的に接続される部位である。この実施形態では、正極タブ322tは、正極322の短辺における一端から外方に突出している。また、正極タブ322tには、正極活物質層322aは設けられていない。
【0052】
図6に示されているように、負極324は、負極集電箔324cと、負極集電箔324cの少なくとも一方の表面上に固着された負極活物質層324aとを有する。ここでは、負極集電箔324cは、矩形状の塗工領域と、負極タブ324tと、を有する。塗工領域は、例えば、負極活物質層324aが設けられた領域である。本明細書において、「矩形シート状の負極324」とは、負極集電箔324cにおける矩形状の塗工領域と、該塗工領域に設けられた負極活物質層324aとからなる。負極タブ324tは、例えば、負極集電部材360と電気的に接続される部位である。この実施形態では、負極タブ324tは、負極324の短辺における一端から外方に突出している。また、負極タブ324tには、負極活物質層324aは設けられていない。
【0053】
電極体320では、電極の短辺の一方から正極タブ322tが突出し、電極の短辺の多方から負極タブ324tが突出する。そして、例えば、複数の電極体320は、正極タブ322tの全てが一方側(
図6では、手前側)に配置され、負極タブ324tの全てが他方側(
図6では、後側)に配置されるように、第1方向Pに重ね合わせて並べられる。隣接する電極体320どうしの間には、両者が短絡しないようにセパレータ323を介在させるとよい。また、並べられた複数の電極体320について、第1方向Pの一方の端部(
図5では、左側端部)と同方向の他方の端部(
図5では、右側端部)と、ケース本体112の内側表面との間には、両者が短絡しないようにセパレータ323を介在させるとよい。
【0054】
図5に示された形態では、各電極体320の正極タブ322tと正極集電部材350の第2接続部352とが相互に接合(例えば、溶接)されている。このため、正極集電部材350の板状部353には、ケース110に収容される電極体320の数に応じた数の第2接続部352を設けておくとよい。また、正極集電部材350の第1接続部351は、正極端子130の第2導電部132に接合(例えば、溶接)されている。負極側についても同様であり、各電極体320の負極タブ324tは、負極集電部材360に接合される。また、負極集電部材360は、負極端子140に接合される。
【0055】
このとおり、蓄電デバイス300は、複数の電極体320を備えている。電極体320は、矩形シート状の正極322と矩形シート状の負極324とが、矩形シート状のセパレータ323を介在させつつ積層された、積層電極体である。蓄電デバイス100または蓄電デバイス200に替えて、積層電極体である電極体320を複数備える蓄電デバイスを用いて蓄電モジュール1を構築する場合でも、拘束部材Rへの負荷を低減させることができる。
【0056】
図示は省略されているが、上述した蓄電デバイス100、蓄電デバイス200、および、蓄電デバイス300のいずれにおいても、ケース110は、内部において、幅狭面112bに電極体120または電極体320を押圧する押圧部材を備えてもよい。ケース110内に押圧部材を設けることによって、電極体120または電極体320に押圧力を付与することができる。これによって、蓄電モジュール1のパフォーマンスを向上させることができる。
【0057】
以上のとおり、ここで開示される技術の具体的な態様として、以下の各項に記載のものが挙げられる。
項1:
複数の蓄電デバイスと、
複数の前記蓄電デバイスを拘束する拘束部材と、
を備え、
複数の前記蓄電デバイスは、
対向する一対の幅広面と対向する一対の幅狭面とを有する六面体形状のケースと、該ケース内に収容された電極体と、を有し、
前記幅広面が対向するように並べられた状態で、前記拘束部材によって拘束されており、
前記電極体は、
シート状の正極とシート状の負極とが、セパレータを介在させつつ積層された積層構造を有しており、かつ、前記シート状の正極とシート状の負極とが、前記一対の幅狭面に向けられて重ねられた状態で、前記ケースに収容されている、
蓄電モジュール。
項2;
前記蓄電デバイスは、前記電極体として、長尺なシート状の前記正極と長尺なシート状の前記負極とが、長尺なシート状の前記セパレータを介在させつつ積層され、シート長手方向に捲回された、対向する一対の平坦面を有する捲回電極体を複数備えており、
前記ケースにおいて、複数の前記電極体は、前記平坦面が前記幅狭面に向けられて重ね合わせられている、項1に記載の蓄電モジュール。
項3:
複数の前記電極体は、並列接続されている、項1または2に記載の蓄電モジュール。
項4:
複数の前記電極体は、直列接続されている、項1または2に記載の蓄電モジュール。
項5:
前記蓄電デバイスは、矩形シート状の前記正極と矩形シート状の前記負極とが、矩形シート状の前記セパレータを介在させつつ積層された、積層電極体を備える、項1~4のいずれか一項に記載の蓄電モジュール。
項6:
前記ケースは、内部において、前記幅狭面に前記電極体を押圧する押圧部材を備えている、項1~5のいずれか一項に記載の蓄電モジュール。
【0058】
以上、ここで開示される技術の実施形態について説明したが、ここで開示される技術を上記実施形態に限定することを意図したものではない。ここで開示される技術は、他の実施形態においても実施されうる。特許請求の範囲に記載の技術には、上記に例示した実施形態を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、上記した実施形態の一部を他の変形態様に置き換えることも可能であり、上記した実施形態に他の変形態様を追加することも可能である。また、その技術的特徴が必須なものとして説明されていなければ、適宜削除することも可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 蓄電モジュール
100、200、300 蓄電デバイス
110 ケース
120、320 電極体
130 正極端子
140 負極端子
150、250、350 正極集電部材
160、260、360 負極集電部材
270 接続部材
190 絶縁部材
B バスバー
R 拘束部材