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特開2024-118324情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118324
(43)【公開日】2024-08-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0208 20230101AFI20240823BHJP
【FI】
G06Q30/0208
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023024682
(22)【出願日】2023-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】高杉 祐介
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】後払い決済の請求額に対するユーザのニーズに適切に応えることが可能な情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】サーバ装置10は、後払い決済の発生を検出する決済情報取得部133(後払い検出部)と、複数のタスクと各タスクに対する報酬額とを含むタスク情報を取得するタスク取得部132と、後払い決済が発生したユーザが所有するユーザ端末にタスク情報を提示するタスク提示部134と、ユーザが実施を希望する希望タスク情報を取得する希望タスク取得部135と、ユーザによりタスクが達成された旨のタスク達成情報を取得するタスク達成取得部136と、ユーザにより達成されたタスクに対応する報酬額を請求額から減額する支払額調整部137と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる商品の購入に対する請求額を前記商品の購入時よりも後の支払日に前記ユーザが支払う後払い決済の発生を検出する後払い検出部と、
複数のタスクと、各前記タスクに対する報酬額とを含むタスク情報を取得するタスク取得部と、
前記後払い決済が発生した前記ユーザが所有する端末装置に前記タスク情報を提示するタスク提示部と、
前記端末装置から前記ユーザが実施を希望する前記タスクに関する希望タスク情報を取得する希望タスク取得部と、
前記ユーザにより前記タスクが達成された旨のタスク達成情報を取得するタスク達成取得部と、
前記ユーザにより達成された前記タスクに対応する報酬額を、前記請求額から減額する支払額調整部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記タスク情報は、前記タスクの希望実施日時を含み、
前記タスク提示部は、前記支払日よりも前の前記希望実施日時を含む前記タスク情報を前記端末装置に送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ユーザの属性を含むユーザ情報を取得するユーザ情報取得部をさらに備え、
前記タスク情報は、前記タスクの属性に関するタスク属性を含み、
前記タスク提示部は、前記ユーザの属性に対応する前記タスク属性を有する前記タスク情報を前記端末装置に送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記タスク情報は、前記タスク属性として、前記タスクを実施する位置に関するタスク位置情報を含み、
前記ユーザ情報は、前記ユーザの属性として、前記ユーザの行動圏に関する行動圏情報を含み、
前記タスク提示部は、前記タスク位置情報が前記ユーザの前記行動圏に含まれる前記タスク情報を前記端末装置に送信する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの属性として、前記ユーザの行動履歴を含み、
前記タスク提示部は、前記ユーザの行動履歴に対応した前記タスク属性を有する前記タスク情報を前記端末装置に送信する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記タスク提示部は、前記請求額に応じた報酬額の前記タスク情報を前記端末装置に送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータにより、ユーザによるサービスの購入に対する請求額を前記サービスの購入時よりも後の支払日に前記ユーザが支払う後払い決済の請求額を調整する情報処理方法であって、
前記コンピュータは、後払い検出部、タスク取得部、タスク提示部、希望タスク取得部、タスク達成取得部、及び支払額調整部を備え、
前記後払い検出部が、前記後払い決済の発生を検出する後払い検出ステップと、
前記タスク取得部が、複数のタスクと、各前記タスクに対する報酬額とを含むタスク情報を取得するタスク取得ステップと、
前記タスク提示部が、前記後払い決済が発生した前記ユーザが所有する端末装置に、前記タスク情報を提示するタスク提示ステップと、
前記希望タスク取得部が、前記端末装置から前記ユーザが実施を希望する前記タスクに関する希望タスク情報を取得する希望タスク取得ステップと、
前記タスク達成取得部が、前記ユーザにより前記タスクが達成された旨のタスク達成情報を取得するタスク達成取得ステップと、
前記支払額調整部が、前記ユーザにより達成された前記タスクに対応する報酬額を、前記請求額から減額する支払額調整ステップと、
を実施する、情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータにより読み取り実行可能な情報処理プログラムであって、
前記コンピュータに読み取り実行されることで、当該コンピュータを請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、料金請求額に対する減額処理を実施する情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが商品等のサービスを購入する場合に、その購入費やサービス料金を後日支払いする場合がある。例えば、電子マネー決済における後払い決済システムや、クレジットカードを用いたカード決済システム等がこれに相当する。
一方、商品の購入費やサービス料金をより安くするため、確定した請求額の一部をポイントで充当するサービスが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のシステムでは、ユーザが商品等のサービスを購入することで、購入額に応じてポイントをユーザに付与する。このポイントは、任意のタイミングでユーザが利用でき、例えば、ポイントを利用して商品を購入したり、ポイントを利用して特典(クーポン)を得たりすることができる。また、ユーザは、保有するポイントの一部を請求額の一部に充当することができ、これにより、料金を後日支払う後払い決済において、ユーザが支払わなければいけない金額を低減させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6059186号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1のシステムでは、ユーザが商品購入などにより所定の金額を使用することで付与されるポイントを、後払い決済における請求額の一部に充当するものであり、ポイントを保有していないユーザは請求額にポイントを充当することができない。或いは、請求額にポイントを充当するために、ユーザは別の商品を購入する必要がある。つまり、請求額を減らしたいとのユーザの要望に対して、ユーザの出費が増える結果となり、ユーザのニーズに十分に応えることができないとの課題があった。
【0005】
本発明は、後払い決済の請求額に対するユーザのニーズに適切に応えることが可能な情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報処理装置は、ユーザによる商品の購入に対する請求額を前記商品の購入時よりも後の支払日に前記ユーザが支払う後払い決済の発生を検出する後払い検出部と、複数のタスクと、各前記タスクに対する報酬額とを含むタスク情報を取得するタスク取得部と、前記後払い決済が発生した前記ユーザが所有する端末装置に前記タスク情報を提示するタスク提示部と、前記端末装置から前記ユーザが実施を希望する前記タスクに関する希望タスク情報を取得する希望タスク取得部と、前記ユーザにより前記タスクが達成された旨のタスク達成情報を取得するタスク達成取得部と、前記ユーザにより達成された前記タスクに対応する報酬額を、前記請求額から減額する支払額調整部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、ユーザは、後払い決済が発生した場合に、所定のタスクを実施することで、その請求額を減らすことができ、ユーザの満足度の向上を図れる。また、タスクを依頼するタスク依頼者にとっても、ユーザによりタスクを実施して貰うことで、業務の軽減、効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る後払い決済システムの一例を示す模式図。
図2】サーバ装置の概略構成を示すブロック図。
図3】本実施形態の情報処理方法における後払い決済の請求額調整処理を示すフローチャート。
図4】電子マネー決済アプリを用いた決済画面の一例を示す図。
図5】決済確認画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る後払い決済システムの一例を示す模式図である。
本実施形態の後払い決済システムでは、サーバ装置10と、ユーザ端末20と、タスク依頼端末30とを備え、これらのサーバ装置10、ユーザ端末20、及びタスク依頼端末30がインターネットを介して互いに通信可能に接続されている。
【0010】
ここで、サーバ装置10は、本発明の情報処理装置に相当し、ユーザ端末20は端末装置に相当する。
サーバ装置10は、例えば、後払い決済システムにおける後払い決済サービスを提供する後払いサービス業者が管理するコンピュータである。ここで述べる後払い決済サービスとは、ユーザによる商品の購入に対する請求額を、当該商品の購入時よりも後の支払日にユーザが支払う後払い決済を提供するサービスである。この商品としては、物品の他、旅行サービス等のサービスも含まれる。
後払いサービス業者は、ユーザによる決済処理に用いられる電子マネーやクレジットカード等を管理する決済管理者であってもよく、決済管理者と提携してユーザによる決済処理を支援する決済支援者であってもよい。本実施形態では、一例として、後払いサービス業者が決済管理者であり、特定の電子マネーの管理及び運営を行う、いわゆる電子マネー決済運営会社を例示する。
ユーザ端末20は、個々のユーザが管理するコンピュータである。
タスク依頼端末30は、ユーザにタスクを依頼するタスク依頼者が管理するコンピュータである。タスク依頼者としては、例えば、ユーザに、物品を販売したり、所定のサービスを提供したりする商品販売業者の他、ボランティア団体や、官公庁、個人等が例示できる。
【0011】
本実施形態の後払い決済システムでは、サーバ装置10は、ユーザによる後払い決済が発生した場合に、当該後払い決済の請求額を減額するためのタスクをユーザに提供し、ユーザによるタスクの実行により請求額を減額する。例えば、後払いサービス業者が決済管理者である場合、後払い決済の発生時にユーザに代わって支払先に請求額の金額を支払い、後日、ユーザが当該請求額を決済管理者に支払う。この場合、サーバ装置10は、ユーザによるタスクの実行により請求額を減額する。また、後払いサービス業者が決済支援者である場合、ユーザによるタスクの実行により、サーバ装置10は、ユーザが支払うべき請求額のうちの一部を、決済管理者に支払う。なお、タスクが完了した場合、タスクを依頼したタスク依頼者は、後払いサービス業者にタスクに対応する金額を支払う。
これにより、ユーザは、後払い決済が発生した場合に、特定の特典ポイント等を用いることなく、所望のタスクを実行することで、後払いに係る請求額を減額することが可能となる。
以下、本実施形態の各構成について具体的に説明する。
【0012】
[サーバ装置10の構成]
図2は、サーバ装置10の概略構成を示すブロック図である。
サーバ装置10は、コンピュータにより構成され、上述したように本発明の情報処理装置として機能する。このサーバ装置10は、一般的なコンピュータの基本的な構成を有するものであり、図2に示すように、通信部11と、記憶部12と、プロセッサ13と、等を含んで構成されている。ここで、サーバ装置10を構成するコンピュータの数は特に限定されない。例えば、1台のコンピュータによってサーバ装置10が構成されてもよく、複数のコンピュータをネットワークで接続して構築されるクラウドサーバをサーバ装置10としてもよい。
【0013】
通信部11は、例えばLAN等を介してネットワーク(インターネット)に接続されており、他の外部装置と通信する。
【0014】
記憶部12は、例えばメモリ、ハードディスク等により構成されたデータ記録装置である。この記憶部12は、ユーザ情報記憶部121、タスク記憶部122、決済情報記憶部123等の各種データベースを備えている。また、その他、サーバ装置10を管理する後払いサービス業者が決済管理者である場合では、各ユーザの電子マネーのチャージ残高を管理するマネーアカウント記録部が設けられていてもよい。さらに、記憶部12には、サーバ装置10を制御するための各種プログラム(ソフトウェア)が記録されている。
なお、ここでは、サーバ装置10の記憶部12に、ユーザ情報記憶部121、タスク記憶部122、決済情報記憶部123等が設けられる例を示すが、サーバ装置10とネットワークを介して通信可能に接続された他のデータサーバやクラウドストレージに、これらのデータベースが設けられる構成としてもよい。
【0015】
ユーザ情報記憶部121は、後払い決済システムを利用するユーザに関する各種情報を記録したデータベースであり、個々のユーザ毎のユーザ情報が記憶されている。なお、本実施形態では、サーバ装置10がユーザ情報記憶部121を備える例を示すが、後払いサービス業者と提携した他のサービス業者(例えば、SNSサービスや、ニュース配信サービス、ショッピングサービス等)が管理するサービスサーバから、ユーザ情報を取得する構成としてもよい。
【0016】
ユーザ情報記憶部121に記憶されるユーザ情報には、例えば、アカウント情報、ユーザ属性情報、決済アカウント情報等を記録する。
アカウント情報は、例えば、ユーザIDや、ユーザ名、メールアドレス等のユーザを識別するための情報が記録される。
【0017】
ユーザ属性情報は、ユーザの属性に関する情報である。ユーザの属性としては、例えば、ユーザの個人名、行動圏情報(例えば居所、実家、通学先、通勤先、頻繁に訪れる場所等)に関する情報、ユーザの性別や年齢、健康状態等のバイタルデータ、ユーザの職業や特技や趣味等の情報、ユーザの行動履歴等が含まれる。ユーザの行動履歴としては、例えば、ウェブページ等のコンテンツの閲覧履歴、検索エンジン等を用いた場合の検索履歴、オンラインショッピングでの売買履歴、実店舗の利用履歴、ユーザ端末20で検出される位置履歴(移動履歴)等が含まれる。なお、本実施形態では、ユーザに適したタスクの選択においてこれらのユーザの属性を利用するが、これらの全ての属性が記録されていなくてもよく、さらに他の属性が含まれていてもよい。
【0018】
決済アカウント情報は、本実施形態の後払い決済システムの後払い決済サービスにおいて、ユーザが利用する決済種のアカウント情報が記録される。例えば、本実施形態では、後払いサービス業者が特定の電子マネーを管理する決済管理者であり、電子マネーのチャージ額を後日支払うことが可能な後払い決済サービスを提供する。この場合、決済アカウント情報として、ユーザが保有する電子マネー口座を特定する情報が記録される。
なお、後払いサービス業者としては、上述したように、決済管理者に限られず、ユーザにタスクを紹介して決済時の請求額を減額させる決済支援者であってもよい。この場合、決済アカウント情報として、複数の決済種が記録されていてもよい。例えば、ユーザが、特定の電子マネーと特定のクレジットカードとを利用する場合に、当該電子マネーの口座情報と、クレジットカードのカード番号とが記録されていてもよい。
【0019】
タスク記憶部122は、タスク依頼端末30から送信されたタスク情報が記録する。
タスク情報は、例えば、タスクIDと、タスク名情報と、タスク内容情報と、タスク属性情報と、報酬額情報と、提示限度情報と、タスク状況情報と、等を含む。
タスクIDは、タスクを識別するための情報である。
タスク名情報は、タスクの名称である。
タスク内容情報は、タスクの具体的な内容を示した情報であり、例えばテキストデータの他、画像データ等を含んでもよい。
【0020】
タスク属性情報は、タスクの属性(以降、タスク属性と称する)を示す情報である。タスク属性としては、タスク依頼者がタスクを実施して欲しいユーザの属性(特徴)等が記録される。例えば、タスクを依頼する相手の性別や年齢、タスクを実施して欲しい相手の特技や職業などが例示できる。
また、タスク属性として、タスクを実施する相手の必須条件が記録されていてもよい。例えば、年齢制限、性別制限、職種制限、地域限定等が記録されていてもよい。
さらに、本実施形態における「タスク」とは、ユーザが任意のタイミングで実施可能なタスクの他、店舗等における作業も含まれる。このような作業として、例えば飲食店における、皿洗いの作業、販売作業等が例示できる。このような、特定のタスク実行場所でタスクを実施する場合には、タスクを実施するタスク実施場所を示すタスク位置情報が含まれることが好ましい。
【0021】
報酬額情報は、ユーザがタスクを達成した際の報酬額に関する情報である。本実施形態では、ユーザによるタスクの達成時に、報酬額に相当する額だけ、後払い決済時の請求額が減額される。
【0022】
提示限度情報は、タスクを実施可能なユーザ数であるタスクの依頼数や、タスクの依頼を提示する期間が記録されている。依頼数と依頼期間の双方が記録されていてもよく、いずれか一方が記録されていてもよい。或いは、依頼数と依頼期間の双方が記録されていなくてもよく、この場合、無期限で多数のユーザにタスクが提示される。
また、提示限度情報として、タスクを依頼したいタスクの希望実施日が含まれていてもよい。上述したように、本実施形態におけるタスクには、店舗等の特定のタスク実施場所における作業も含まれ、このような場合には、タスクの希望実施日が含まれることが好ましい。
【0023】
タスク状況情報は、タスクをユーザに提示中か否か、提示したタスクがユーザにより選択されたか否か(タスク実行待ちか)、等のタスクの実施状況を示すフラグ情報である。タスク状況情報は、提示限度情報、及びユーザによるタスクの選択によって更新され、ユーザにより選択されることで、選択したユーザを示す情報(ユーザID等)が記録される。
【0024】
決済情報記憶部123は、ユーザにより実施された決済処理による決済情報をユーザ毎に記録する。なお、決済情報として、後払い決済に関する後払い決済情報のみが記録され、その他の決済情報は、別データベースに記録、或いは、ユーザ情報の行動履歴情報として記録してもよい。
具体的には、決済情報として、ユーザアカウント情報、ユーザの商品の購入日時、購入費、及び、請求日が記録される。請求日としては、例えば、商品購入日から予め設定された所定期間の経過後の日が記録されていてもよく、商品購入日を含む月の月末日や翌月の月初日又は月末日が記録されていてもよい。
また、決済情報として、購入した商品のカテゴリ、購入した店舗の位置等をさらに記録してもよい。
なお、ここでは、決済情報が決済情報記憶部123に記憶され、ユーザ情報がユーザ情報記憶部121に記憶される例を示すが、各ユーザの決済情報がユーザ情報として記録されていてもよく、この場合、決済情報はユーザ情報記憶部121に記憶されてもよい。
【0025】
プロセッサ13は、CPU(Central Processing Unit)等の演算回路、RAM(Random Access Memory)等の記録回路により構成される。プロセッサ13は、記憶部12等に記録されている情報処理プログラムをRAMに展開し、RAMに展開されたプログラムとの協働により各種処理を実行する。そして、プロセッサ13は、記憶部12に記録された情報処理プログラムを読み込み実行することで、図2に示すように、ユーザ情報取得部131、タスク取得部132、決済情報取得部133、タスク提示部134、希望タスク取得部135、タスク達成取得部136、及び支払額調整部137等として機能する。
【0026】
ユーザ情報取得部131は、例えば、後払い決済システムを利用するユーザがユーザ登録を行う際にユーザ端末20で入力されたユーザ情報を取得する。また、ユーザ情報取得部131は、ユーザ端末20により検出されたユーザの行動を取得し、行動履歴情報として蓄積する。
【0027】
タスク取得部132は、タスク情報を取得する。例えば、タスク取得部132は、タスク依頼端末30から送信されたタスク依頼情報を受信し、タスク情報を生成してタスク記憶部122に記録する。なお、サーバ装置10を管理する後払いサービス業者が、入力手段を用いてタスク情報を直接入力してもよい。この場合、タスク取得部132は、入力されたタスク情報をタスク記憶部122に記録する。
各タスクに対する報酬額は、予め設定された決済方法により、タスク依頼者から後払いサービス業者に予め支払われていてもよく、ユーザによるタスクの達成によりタスク依頼者から後払い決済サービス業者に支払われてもよい。
【0028】
決済情報取得部133は、本発明の後払い検出部としても機能し、ユーザ端末20において、電子マネーを用いた決済処理が実施された場合に、その決済情報を受信する。
ここで、決済情報には、決済対象との商品、決済場所(店舗位置やオンラインショッピングのURL等)、購入額、後払い決済の有無等が含まれる。決済情報取得部133は、決済情報に、後払い決済を行う旨の情報が記録されている場合、後払い決済の発生を検知し、後払い決済情報として決済情報記憶部123に記憶する。
【0029】
タスク提示部134は、後払い決済が発生しているユーザに対して提示するタスクを選択し、ユーザ端末20にタスク情報を送信する。タスクの選択に関しての詳細は後述する。
【0030】
希望タスク取得部135は、ユーザ端末20から送信される希望タスク情報を受信する。つまり、ユーザが実施したいタスクを選択することで、ユーザ端末20から当該タスクを希望タスクとした希望タスク情報がサーバ装置10に送信される。希望タスク取得部135は、当該希望タスク情報を受信すると、タスク状況情報にタスクを選択したユーザに関する情報を記録する。
【0031】
タスク達成取得部136は、ユーザによりタスクが実行され、当該タスクが達成されたことを検出する。タスクの達成の検出方法としては、複数の方法を採ることができる。例えば、タスク達成取得部136は、タスク依頼端末30からタスクが完了した旨のタスク達成情報を取得(受信)してもよい。または、ユーザ端末20においてタスクが完了した旨が検出された場合、ユーザ端末20からタスク達成情報を受信してもよい。
【0032】
支払額調整部137は、タスクが達成したユーザの後払い決済における請求額から、タスク毎に設定された報酬額を減じる。これにより、ユーザが後払い決済を実施する際に請求額が低減される。
【0033】
なお、プロセッサ13による機能構成としては、上記の他、その他の構成を備えていてもよい。
例えば、後払いサービス業者が電子マネーの決済管理者である場合、後払い決済における決済の案内を行う決済案内部や、電子マネーの決済処理を実施する決済実施部が設けられていてもよい。
【0034】
[ユーザ端末20、及びタスク依頼端末30の構成]
ユーザ端末20は、ユーザが所有する端末装置であり、例えばスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピューター等のコンピュータにより構成されている。ユーザ端末20の具体的な構成の図示は省略するが、ユーザ端末20は、一般的なコンピュータが有する基本的な構成を有する。すなわち、ユーザ端末20は、インターネットを介してサーバ装置10、及びタスク依頼端末30等の外部装置と通信する通信装置、入力操作を受け付ける入出力インターフェース、画像情報を表示させるディスプレイ、各種情報や各種プログラムを記録する記憶装置、各種情報を演算処理する端末プロセッサ(CPU等)等を備えている。
本実施形態では、ユーザは、電子マネーを用いた決済処理を実施するものであり、ユーザ端末20には、少なくとも、電子マネーを用いるためのアプリケーションソフトウェア(電子マネー決済アプリと称する)がインストールされている。ユーザ端末20のプロセッサは、ユーザにより電子マネー決済アプリが起動されることで、所定のチャージ方法(例えばクレジットカード決済や銀行振込等)による電子マネーのチャージ、及びチャージされた電子マネーを用いた決済処理を実施することが可能となる。また、本実施形態では、電子マネー決済アプリは、電子マネーのチャージ額を後日支払うことを条件に、決済処理を実施する後払い決済処理が可能となる。この場合、商品の購入時に、チャージ額が不足している場合でも、後払い決済により所定のチャージ額を前借して決済処理を実施することができる。
【0035】
タスク依頼端末30は、上述したように、タスクを依頼するタスク依頼者が管理するコンピュータである。
タスク依頼端末30は、ユーザ端末20と同様、例えばスマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピューター等のコンピュータにより構成されている。タスク依頼端末30の具体的な構成の図示は省略するが、一般的なコンピュータが有する基本的な構成を有する。すなわち、タスク依頼端末30は、インターネットを介してサーバ装置10やユーザ端末20等の外部装置と通信する通信装置、各種情報や各種プログラムを記録する記憶装置、各種情報を演算処理する端末プロセッサ(CPU等)等を備えている。
【0036】
[情報処理方法]
次に、後払い決済システムにおける情報処理方法について、特に、ユーザにより後払い決済が選択された場合の処理について説明する。
本実施形態の後払い決済システムでは、ユーザが後払い決済を選択した場合に、後日請求される請求額に対してユーザが減額を望む場合に、ユーザに所定のタスクを課し、ユーザによるタスクの達成によって請求額を減額することができる。
ユーザに対してタスクを提示するために、サーバ装置10は、予め、ユーザに提示するタスクを取得するタスク取得ステップを実施する。
【0037】
サーバ装置10のタスク取得部132は、常時、タスクを依頼する旨のタスク依頼情報を受け付けており、タスク依頼情報が入力されたか否かを判定する。
例えば、タスク依頼者がタスク依頼端末30を操作し、サーバ装置10がインターネット上に展開する所定のタスク依頼コンテンツにアクセスすることで、タスク依頼端末30からサーバ装置10にタスク依頼情報を送信することができる。または、タスク依頼者が、サーバ装置10を管理する後払いサービス業者に対して、メール等の対話アプリケーションを用いてタスク依頼を送信してもよい。この場合、タスク依頼者からタスク依頼を受けた後払いサービス業者がサーバ装置10に対してタスク依頼情報を入力すればよい。タスク依頼情報としては、タスク名情報と、タスク内容情報と、タスク属性情報と、報酬額情報と、提示限度情報とが含まれていればよい。
【0038】
タスク依頼情報が入力されると、タスク取得部132は、タスク情報を生成して、タスク記憶部122に登録する。すなわち、タスク取得部132は、入力されたタスク依頼情報に対して、タスク依頼情報に含まれるタスク名情報、タスク内容情報、タスク属性情報、報酬額情報、及び提示限度情報を有するタスク情報を生成し、当該タスク情報に新たなタスクIDを付与してタスク記憶部122に登録する。登録したばかりのタスク情報のタスク状況情報はタスク提示前である旨が記録される。
【0039】
次に、ユーザがユーザ端末20における電子マネー決済アプリを起動し、所定の商品を後払い決済により決済処理した場合の処理について説明する。
図3は、本実施形態の情報処理方法における後払い決済の請求額調整処理を示すフローチャートである。
図4は、電子マネー決済アプリを用いた決済画面の一例を示す図である。
本実施形態では、ユーザがユーザ端末20において電子マネー決済アプリを起動させ、所定の商品を電子マネーにより支払う旨の操作を実施すると、ユーザ端末20は、ディスプレイ上に図4に示すような決済画面40を表示させる。決済画面40では、例えば、コード表示部41と、後払い切替部42とを備えている。
【0040】
コード表示部41は、電子マネー決済において店舗等に設置されたコードリーダーにより読み取らせる決済コード(QRコード(登録商標)やバーコード)を表示させる。決済コードが読み取られることで、決済処理が実施される。なお、その他店舗等に設置された決済用コードをユーザ端末20に設けられたカメラで読み取るための、スキャンアイコン等が設けられてもよい。
【0041】
後払い切替部42は、ユーザの操作によって適宜切り替え可能であり,例えば図4の例では、スイッチ画像421が左に位置する場合にOFF、スイッチ画像421が右に位置する場合にONとなる。ユーザが後払い切替部42をOFFにした状態で決済処理を実施すると、通常の電子マネーによる決済処理となる。
一方、ユーザが後払い切替部42をONにした状態で、コード表示部41に表示された決済コード(QRコードやバーコード)を店舗のリーダーに読み取らせることで、後払い決済処理を実施する。
【0042】
ユーザ端末20において、後払い切替部42がONにされた状態で電子マネー決済が実施されると、後払い決済である旨のフラグ情報を含む決済情報(後払い決済情報)がユーザ端末20からサーバ装置10に送信される。後払い切替部42がOFFにされた状態で電子マネー決済が実施されると、通常の決済情報がユーザ端末20からサーバ装置10に送信される。
なお、ここでは、ユーザ端末20から、サーバ装置10に決済情報が送信される例を示すが、店舗側に設定された店舗側端末(POS端末等)からサーバ装置10に決済情報が送信されてもよい。
【0043】
そして、サーバ装置10の決済情報取得部133は、ユーザの決済処理に係る決済情報を受信すると(ステップS11)、決済情報が後払い決済を実施する旨の後払い決済情報であるか否かを判定する(ステップS12)。
後払い決済情報ではなく、通常の決済情報である場合、ステップS12でNOと判定される。この場合、サーバ装置10は、通常の決済処理を実施する(ステップS13)。なお、電子マネー決済の決済処理は、従来と同様である。例えば、電子マネーのチャージ残高を記録する口座情報を記録する口座記憶部が記憶部12に設けられ、プロセッサ13は、口座情報に記録されるチャージ額を、ユーザが購入した商品の購入費の分だけ減じ、商品を販売した店舗等に購入費又は購入費から手数料を減じた金額の送金処理を行う。
【0044】
一方、決済情報が後払い決済である旨の情報が含まれる場合(ステップS12:YES)、決済情報取得部133は、当該決済情報を後払い決済情報として決済情報記憶部123に記憶する(ステップS14)。
【0045】
次に、タスク提示部134は、決済情報記憶部123に記憶される後払い決済情報、ユーザ情報、及びタスク情報に基づいて、ユーザに提示する1つまたは複数のタスクを選定する(ステップS15)。
例えば、タスク提示部134は、タスク記憶部122から、ユーザに提示可能なタスク、つまり、提示限度情報の提示期限内のタスク情報、タスクの依頼数の上限に達していないタスク情報、タスクの希望実施日がユーザの支払い期日より前のタスク情報を抽出する。
次に、抽出したタスク情報のタスク属性と、タスクを提示する相手であるユーザのユーザ情報とに基づいて、ユーザ属性に対応したタスク属性を抽出する。
例えば、タスク属性として、店舗等のタスクを実施するタスク実施場所のタスク位置情報が記録されている場合、ユーザ属性情報に記録された行動圏情報の行動圏にタスク実施場所が含まれているか否かを判定する。タスク実施場所の所定距離範囲内にユーザの居所等の拠点がある、または、ユーザの行動圏内にタスク実施場所がある場合、当該タスク情報をタスク候補として抽出する。
上記は、タスク属性としてタスク実施場所に関する情報が記録されている場合であるが、その他のタスク属性により、タスク候補を絞り込んでもよい。例えば、ユーザ属性として「ゲーム」を趣味として登録しているユーザに対して、「ゲーム」とのタスク属性のタスク情報が抽出されてもよい。
【0046】
また、本実施形態では、ユーザ属性情報として、ユーザの行動履歴が含まれる。この行動履歴としては、例えば、ユーザの移動履歴、電子マネー等を用いた売買履歴等が含まれる。移動履歴からは、上述したようなユーザの行動圏が推定でき、ユーザ属性情報として、ユーザの居所等が登録されていない場合でも、ユーザの行動圏に基づいたタスクの選定を実施できる。また、売買履歴、コンテンツの閲覧履歴等からユーザの特技や趣味、性別や年齢層等を推定でき、ユーザ属性情報としてこれらの情報が登録されていない場合でも、ユーザ属性に対応したタスク情報の選定を実施できる。
【0047】
以上のようにして、タスク提示部134は、ユーザ属性情報に記録された各情報に対応するタスク属性のタスク情報を抽出する。また、抽出したタスク情報から、他のタスク属性及びユーザ属性に基づいたタスク情報の絞り込みを行ってもよい。複数のユーザ属性に対応した複数のタスク属性を有するタスク情報は、よりユーザに適したタスクとして絞り込まれることになる。
【0048】
また、タスク提示部134によるタスク情報の選定として、さらに、ユーザの後払い決済の合計請求額と、タスク情報の報酬額情報とに基づいて、タスク情報がさらに絞り込んでもよい。例えば、合計請求額が高くなる程、報酬額が大きいタスクが絞り込まれるようにしてもよい。合計請求額に対する報酬額は、例えば、合計請求額が1万円以上の場合は報酬額が2000円以上のタスク、合計請求額が5000円以上1万円未満の場合は報酬額が1000円以上2000円未満のタスク、合計請求額が5000円未満の場合は報酬額が1000円未満のタスク、とのテーブルデータを記憶部12に記憶しておけばよい。
【0049】
なお、タスクの選定としては、その他、ユーザ属性に基づいたユーザ特徴ベクトルと、タスク属性に基づいたタスク特徴ベクトルとの類似度をスコア化し、スコアが高い順にタスク情報を選択してもよい。
この場合、ユーザ属性とスコア属性とに基づいて算出されたスコアに対して、合計請求額とタスク情報の報酬額情報とに基づいてスコア加点を行ってもよい。加点するスコアは、例えば、合計請求額に対する報酬額のスコアをそれぞれテーブルデータとして記憶部12に記憶しておけばよい。
【0050】
そして、タスク提示部134は、ステップS15で選定したタスク情報を、ユーザ端末20に送信する(ステップS16)。すなわち、ユーザ属性及びタスク属性に基づいて絞り込まれた所定数のタスク情報、又はユーザ属性及びタスク属性基づいたスコアが高い順の所定数のタスク情報を、ユーザ端末20に送信する。
【0051】
ユーザ端末20では、タスク情報を受信すると、当該タスク情報をディスプレイに表示させる。例えば、ユーザが電子マネー決済アプリを起動させ、後払い決済における請求額を確認する旨の操作を行うことで、ユーザ端末20は、ディスプレイに、後払い決済の合計請求額と、タスク情報の各タスクとを含む決済確認画面を表示させる。
図5は、決済確認画面の一例を示す図である。
図5において、決済確認画面50は、請求額表示欄51と、タスク表示欄52とを含む。
請求額表示欄51は、後払い決済において、ユーザが期日前に払うべき(チャージすべき)金額を表示する部分である。
タスク表示欄52は、ユーザに提示される1つ又は複数のタスクを表示する欄である。タスク表示欄52は、例えば、ステップS17で送信された各タスク情報のタスク内容を示すタスクボックス521が複数並べられて表示される。本例では、画面上下方向にタスクボックス521が並ぶ例であるが、表示方法に関しては特に限定されず、上下左右の各方向にタスクボックス521を配置してもよい。
【0052】
ユーザにより、タスク表示欄52に表示されたいずれかのタスクボックス521が選択されると、ユーザ端末20は、サーバ装置10に、タスクが選択された旨の希望タスク情報が送信される。
【0053】
サーバ装置10の希望タスク取得部135は、ユーザ端末20から希望タスク情報を受信すると(ステップS17)、希望タスク情報に対応するタスク状況情報を更新する(ステップS18)。例えば、希望タスク取得部135は、希望タスク情報に対応するタスク情報のタスク状況情報に、タスクを選択したユーザに関する情報(例えばユーザID等)を記録する。また、提示限度情報にタスクを実行するユーザの数が記録されており、タスクを選択したユーザ数が上限に達した場合、タスク状況情報として依頼数が上限である旨を記録する。これにより、ステップS15で当該タスク情報が選択されなくなる。
【0054】
また、希望タスク取得部135は、タスクが受諾された旨を、当該タスクを依頼したタスク依頼者のタスク依頼端末30に通知する(ステップS19)。この際、タスクを選択したユーザに関する情報を同時に通知してもよい。タスク依頼者に、タスク実行予定のユーザに関する情報を通知するか否かは予めタスク依頼者が設定できるようにしてもよい。また、ユーザに関する情報が通知される場合には、図5のような決済確認画面50で、タスク情報を表示させる際に、ユーザ情報のタスク依頼者への開示や開示の範囲を表示させることが好ましい。
【0055】
この後、ユーザによってタスクが実行され、タスクが完了すると、ユーザ端末20、又はタスク依頼端末30からサーバ装置10に対して、タスク達成情報が送信される。
例えば、「〇〇フリマサイトへの物品の出品」とのタスクがユーザにより選択された場合、〇〇フリマサイトを管理し、当該タスクを依頼したタスク依頼者が管理するタスク依頼端末30からサーバ装置10に、当該ユーザによるタスク達成情報が送信される。または、〇〇フリマサイトに物品を出品する旨の操作を実施したユーザ端末20からサーバ装置10にタスク達成情報が送信されてもよい。
また、所定のアプリケーションの体験版の使用、とのタスクの場合では、当該アプリケーションがユーザ端末20にインストールされたタイミング、または、インストールされた当該アプリケーションが実行されたタイミングで、ユーザ端末20からサーバ装置10にタスク達成情報が送信されてもよい。或いは、ユーザ端末20から操作履歴を受信したサーバ装置10が、当該アプリケーションが実行された旨を判定することでタスクが達成されたと判定してもよい。または、当該アプリケーションの初回起動時に、アプリケーションを起動した旨を示す通知をタスク依頼者に送信するように、アプリケーションにプログラムコードが埋め込まれていてもよい。この場合、当該通知を受信したタスク依頼端末30がサーバ装置10に、該当するユーザのタスク達成情報を送信すればよい。
【0056】
なお、タスクとしては、コンピュータでの所定の操作を実施する者に限られず、タスク実行場所でユーザ自身が所定の作業を実施するものも含まれる。例えば、所定の飲食店がタスク依頼者として、皿洗いなどの作業(タスク)を含むタスク依頼情報をサーバ装置10に登録してもよい。この場合、ユーザの行動履歴に当該飲食店に頻繁に通う履歴がある場合、当該飲食店での作業(皿洗い等)をタスクとしてユーザに提示される場合がある。
ユーザがこのようなタスクを受けた場合、上述したように、タスクを選択したユーザに関する情報がタスク依頼者である飲食店に開示されることが好ましく、これにより、飲食店は、ユーザがタスク実行場所で作業を行い、作業を完了したことを確認することができる。この場合、タスク依頼者が、タスク依頼端末30を操作して、サーバ装置10に、ユーザのタスク完了を知らせるタスク達成情報を送信する。或いは、タスク依頼端末30からタスクの完了を承認する承認情報をユーザ端末20に送信することでユーザ端末20からサーバ装置10にタスク達成情報が送信されてもよい。
なお、タスク達成情報の送信の一例として上記を示したが、その他のいかなる手法によってタスク達成情報がサーバ装置10に送信されてもよい。
【0057】
サーバ装置10のタスク達成取得部136は、上記のようにユーザ端末20またはタスク依頼端末30から送信されたタスク達成情報を受信すると(ステップS20)、タスクが完了したと判断する。
これにより、支払額調整部137は、ユーザの後払い決済における調整額を、タスクに対応した報酬額の分だけ減額する(ステップS21)。
すなわち、決済情報記憶部123に記録されている後払い決済情報の合計請求額から、報酬額の分だけ減額して更新し、請求額が減額された旨をユーザ端末20に通知する。
【0058】
[本実施形態の作用効果]
本実施形態のサーバ装置10は、プロセッサ13により、記憶部12に記憶された情報処理プログラムを読み込み実行することで、少なくとも、タスク取得部132、決済情報取得部133(後払い検出部)、タスク提示部134、希望タスク取得部135、タスク達成取得部136、及び支払額調整部137として機能する。
タスク取得部132は、複数のタスクと、各タスクに対する報酬額とを含むタスク情報を取得する。決済情報取得部133は、決済情報を受信し、当該決済情報に後払い決済である旨のフラグ情報が含まれる場合に、後払い決済が発生したとして、後払い決済情報を決済情報記憶部123に記憶する。タスク提示部134は、後払い決済が発生したユーザのユーザ端末20にタスク情報を提示する。希望タスク取得部135は、ユーザ端末20からユーザが実施を希望するタスクに関する希望タスク情報を取得する。タスク達成取得部136は、ユーザによりタスクが達成された旨のタスク達成情報を取得する。支払額調整部137は、ユーザにより達成されたタスクに対応する報酬額を、ユーザの後払い決済の合計請求額から減額する。
【0059】
これにより、ユーザは、後払い決済が発生した場合に、所定のタスクを実施することで、その請求額を減らすことができ、ユーザの満足度の向上を図れる。また、タスク依頼者にとっても、ユーザによりタスクを実施して貰うことで、業務の軽減、効率化等を図ることができる。
【0060】
本実施形態では、タスク記憶部122に記憶されるタスク情報として、タスクの希望実施日時を含むタスク情報も含まれる。そして、タスク提示部134は、ユーザによる後払い決済の料金支払日よりも前の希望実施日を含むタスク情報を抽出し、ユーザ端末20に送信する。
これにより、支払い日よりも前に希望実施日が設定されたタスク情報が送信されるので、ユーザの実施可能なタスクを提示することができ、当該タスクの実施によって、適切に請求額の減額を図ることができる。
【0061】
本実施形態のサーバ装置10は、プロセッサ13は、さらにユーザ情報取得部131として機能し、ユーザの属性を含むユーザ情報を取得する。また、タスク情報は、タスクの属性に関するタスク属性を含む。そして、タスク提示部134は、ユーザの属性に対応するタスク属性を有するタスク情報をユーザ端末20に送信する。
これにより、ユーザの適性に合致したタスク情報がユーザに提示されることになり、ユーザによるタスクの選択の確立を上げることができる。ユーザは、自身の適性に応じたタスクが提示されることで、臆することなくタスクを実施することができ、請求額を減額させることができる。また、タスク依頼者は、タスクに対して適性を有するユーザに仕事を依頼でき、安心してタスクを依頼することができる。
【0062】
本実施形態では、タスク情報は、タスク属性として、タスクを実施するタスク実施場所に関するタスク位置情報を含む場合がある。また、ユーザ情報は、ユーザの属性として、ユーザの行動圏に関する行動圏情報を含む。そして、タスク提示部134は、タスク位置情報がユーザの行動圏に含まれるタスク情報をタスク候補として抽出する。
このような、タスク実施場所に基づいたタスクは、地域限定のタスクであり、当該地域を行動圏とするユーザにとってタスク実施場所に往訪しやすい。したがって、ユーザによって選択される可能性が高くなる。また、このような地域に即したタスクが多くのユーザに提示されることで、地域の活性化を図ることができる。
【0063】
本実施形態では、ユーザ情報は、ユーザの属性として、ユーザの行動履歴を含む。そして、タスク提示部134は、ユーザの行動履歴に対応したタスク属性を有するタスク情報をユーザ端末20に送信する。
この場合、ユーザの行動履歴に基づいたユーザの適性に基づいたタスク情報を提示できる。例えば、ユーザの売買履歴からどのようなカテゴリの物品やサービスを売買したかにより、ユーザの性別や年齢、趣味や特技等を推定できる。また、ユーザの移動履歴からユーザの行動圏を推定できる。したがって、ユーザ属性として、ユーザの性別や年齢、趣味や特技、行動圏等の情報が未登録であったり、誤った情報が登録されていたりする場合でも、ユーザの適性に応じたタスク情報を選択して提示することができる。
【0064】
さらに、本実施形態では、タスク提示部134は、請求額合計に応じた報酬額のタスク情報をユーザ端末20に送信する。
これにより、ユーザによりタスクを選択しやすくなる。例えば、請求額合計が大きいにもかかわらず低額のタスクを提示したとしても、ユーザが多数のタスクを実行しなければ十分な減額が望めず、支払う金額にあまり変化が感じられない場合ではタスクを選択する可能性も低くなる。また、請求額合計が小さい場合では、ユーザは、より簡便に実行可能なタスクを選択したいと望む場合もあり、このような場合に、報酬額は大きいものの手間がかかるタスクを提示してもユーザに選択される可能性が低くなる。
これに対して、請求額に応じた報酬額をユーザに提示することで、ユーザによって選択される可能性を大きくできる。
【0065】
[変形例]
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で、以下に示される変形をも含むものである。
【0066】
[変形例1]
上記実施形態において、後払い決済の一例として、電子マネーによる決済を例示したがこれに限定されない。上述したように、クレジットカード決済においても、商品の購入後に所定の口座から商品代金が引き落とされる、いわゆる後払い決済が実施される。したがって、クレジットカード決済においても、本発明を適用し、ユーザにタスクを提示し、ユーザが実施したタスクに応じてクレジットカードの請求額を減額させるようにしてもよい。
また、クレジットカードにおけるリボ払い、消費者金融等による借金に対しても、本発明を適用でき、ユーザにタスクを提示し、ユーザによるタスクの実施によって、リボ払い残高や借金残高を減額するようにしてもよい。
【0067】
[変形例2]
上記実施形態では、サーバ装置10を管理する後払いサービス業者が、電子マネーを管理及び運用する決済管理者(電子決済サービス会社)である例を示したが、上述したように、このような決済管理者と提携した決済支援者により運営されてもよい。
この場合、サーバ装置10の決済情報取得部133は、全ての決済情報を取得する必要がなく、決済管理者が管理する電子マネー管理装置から後払い決済情報のみを取得すればよい。
また、サーバ装置10の支払額調整部137は、ユーザによるタスクの達成により請求額を減額した後の請求額、または、減額値を、対象ユーザの電子マネーアカウントとともに、電子マネー管理装置に送信する。これにより、電子マネー管理装置は、対象のユーザ
合計請求額を減算することができる。また、この場合、サーバ装置10から電子マネー管理装置に、タスク依頼者から送金される報酬額の送金処理を行う。
【0068】
また、サーバ装置10により、複数の決済手段の後払い決済サービスに対して、それぞれユーザにタスクを提示するようにしてもよい。例えば、電子マネーの後払い決済に対する請求額の減額のためのタスク、及びクレジットカードの請求額の減額のためのタスクをそれぞれ提示するようにしてもよい。
【0069】
[変形例3]
上記実施形態において、タスク提示部134は、ユーザ属性またはユーザの行動履歴と、タスク属性とに基づいてユーザ端末20に送信するタスク情報を選定する例を示したが、これに限定されない。
例えば、ユーザ属性に関わらず、報酬額が大きいタスク情報の一覧、ユーザ端末20における作業のみで完了する簡易なタスク情報の一覧、地域限定のタスク情報の一覧等を表示させるようにしてもよい。この際、上記実施形態のように、ユーザ属性またはユーザの行動履歴と、タスク属性とに基づいたタスク情報の一覧をお勧めタスク情報として表示してもよい。
【0070】
[変形例4]
上記実施形態では、支払額調整部137により、請求額を減額する旨を説明したが、後払い決済の合計請求額に対して報酬額の方が高額となる場合、報酬額から合計請求額を差し引いた額をユーザに送金してもよい。例えば、電子マネーに関する後払い決済では、報酬額から合計請求額を差し引いた額に応じた電子マネーをユーザの電子マネー口座にチャージするチャージ処理を行ってもよい。クレジットカードの場合、ユーザの引落口座に報酬額から合計請求額を差し引いた額の振込処理を実施してもよい。
【符号の説明】
【0071】
10…サーバ装置(情報処理装置)、11…通信部、12…記憶部、13…プロセッサ、20…ユーザ端末、30…タスク依頼端末、50…決済確認画面、52…タスク表示欄、121…ユーザ情報記憶部、122…タスク記憶部、123…決済情報記憶部、131…ユーザ情報取得部、132…タスク取得部、133…決済情報取得部、134…タスク提示部、135…希望タスク取得部、136…タスク達成取得部、137…支払額調整部。
図1
図2
図3
図4
図5