(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118368
(43)【公開日】2024-08-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 7/00 20170101AFI20240823BHJP
G06V 10/22 20220101ALI20240823BHJP
G06T 5/50 20060101ALI20240823BHJP
【FI】
G06T7/00 350C
G06T7/00 660A
G06V10/22
G06T5/50
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023024744
(22)【出願日】2023-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田口 拓明
(72)【発明者】
【氏名】山口 修司
(72)【発明者】
【氏名】東野 進一
【テーマコード(参考)】
5B057
5L096
【Fターム(参考)】
5B057BA26
5B057CC03
5B057CE08
5B057DA08
5B057DC30
5B057DC40
5L096DA01
5L096DA02
5L096EA35
5L096HA11
(57)【要約】
【課題】処理対象となる情報の適切な処理を行う。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、生成部と、特定出力部と、を有する。生成部は、第1対象を第2対象に変換するように学習が行われたモデルを用いて、処理対象となる情報である処理情報に含まれる第1対象を第2対象に変換した変換情報を生成する。特定出力部は、第2対象が含まれる範囲を特定するように学習が行われたモデルを用いて、変換情報のうち、第2対象が含まれる範囲を特定し、特定した範囲を、処理情報のうち第1対象が含まれる範囲として出力する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1対象を第2対象に変換するように学習が行われたモデルを用いて、処理対象となる情報である処理情報に含まれる前記第1対象を前記第2対象に変換した変換情報を生成する生成部と、
前記第2対象が含まれる範囲を特定するように学習が行われたモデルを用いて、前記変換情報のうち、前記第2対象が含まれる範囲を特定し、特定した前記範囲を、前記処理情報のうち前記第1対象が含まれる範囲として出力する特定出力部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第2対象は、前記第1対象よりも、前記処理情報に含まれる領域の特定精度が高い対象である
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記処理情報は、文字列である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記処理情報は、画像である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第2対象は、人の顔である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置で実行される情報処理方法であって、
第1対象を第2対象に変換するように学習が行われたモデルを用いて、処理対象となる情報である処理情報に含まれる前記第1対象を前記第2対象に変換した変換情報を生成する生成工程と、
前記第2対象が含まれる範囲を特定するように学習が行われたモデルを用いて、前記変換情報のうち、前記第2対象が含まれる範囲を特定し、特定した前記範囲を、前記情報のうち前記第1対象が含まれる範囲として出力する特定出力工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
第1対象を第2対象に変換するように学習が行われたモデルを用いて、処理対象となる情報である処理情報に含まれる前記第1対象を前記第2対象に変換した変換情報を生成する生成手順と、
前記第2対象が含まれる範囲を特定するように学習が行われたモデルを用いて、前記変換情報のうち、前記第2対象が含まれる範囲を特定し、特定した前記範囲を、前記情報のうち前記第1対象が含まれる範囲として出力する特定出力手順と、
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、処理対象となる情報を識別する技術が提供されている。例えば、処理対象となる情報である入力画像内の物体の特徴量を抽出して、その特徴量から画像内の物体を識別する技術が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来技術には改善の余地がある。上記の従来技術では、特徴量を抽出するために、入力画像を縮小させており、入力画像と同じ大きさで特徴量を抽出していない。そのため、処理対象となる情報の処理を適切に行うことが望まれている。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、処理対象となる情報の処理を適切に行う情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、第1対象を第2対象に変換するように学習が行われたモデルを用いて、処理対象となる情報である処理情報に含まれる前記第1対象を前記第2対象に変換した変換情報を生成する生成部と、前記第2対象が含まれる範囲を特定するように学習が行われたモデルを用いて、前記変換情報のうち、前記第2対象が含まれる範囲を特定し、特定した前記範囲を、前記処理情報のうち前記第1対象が含まれる範囲として出力する特定出力部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、処理対象となる情報の適切な処理を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理端末装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るモデル情報記憶部の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.情報処理〕
まず、
図1を参照し、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図1では、情報処理システム1がユーザU1の有する処理対象となる情報I(「処理情報I」ともいう)を基に、処理情報Iに含まれる第1対象SB1を第2対象SB2に変換することで変換情報CIを生成して、変換情報CIの第2対象SB2が含まれる範囲を特定し、その範囲を処理情報Iの第1対象SB1が含まれる範囲として特定情報IIを出力する場合を一例として説明する。なお、処理対象となる情報は、ユーザが有しているものに限られず、任意の手段により取得されてもよく、例えば外部装置から取得してもよい。また、文字情報は、ユーザの入力によるものに限られず、任意の手段に取得されてもよく、例えば外部装置から取得してもよい。また、以下では、情報処理システム1に含まれる装置のうち端末装置10を範囲の特定の処理主体として説明するが、範囲の特定の処理等の各種処理は、例えばサーバ装置50等の情報処理システム1のいずれの装置が行ってもよいが、この点については後述する。
【0011】
〔1-1.情報処理システムの構成〕
図1の説明に先立って、
図2を用いて、以下に示す情報処理を実現する情報処理システム1の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理システム1には、複数の端末装置10と、サーバ装置50とが含まれる。端末装置10と、サーバ装置50とは所定のネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示した情報処理システム1には、複数の端末装置10や複数のサーバ装置50が含まれてもよい。
【0012】
端末装置10は、ユーザによって利用されるコンピュータ(情報処理装置)である。端末装置10は、例えば、デスクトップ型PC(Personal Computer)やノート型PCや、タブレット端末や、スマートフォンや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。なお、各端末装置2は、上述した例に限定されず、例えば、スマートウォッチまたはウェアラブルデバイス(Wearable Device)などであってもよい。以下では、端末装置10がスマートフォンである場合を一例として示す。
【0013】
端末装置10は、処理情報Iを基に、第1対象SB1を第2対象SB2に変換するような学習が行われた学習モデル(「変換情報生成モデル」ともいう)を用いて、処理情報Iに含まれる第1対象SB1を第2対象SB2に変換した変換情報CIを生成する。また、端末装置10は、第2対象SB2が含まれる範囲を特定するように学習が行われた学習モデル(「範囲特定モデル」ともいう)を用いて、変換情報CIのうち、第2対象SB2が含まれる範囲を特定する。また、端末装置10は、特定した範囲を、処理情報のうち、第1対象SB1が含まれる範囲として出力する。これら、一連の処理を特定処理と記載することがある。
【0014】
また、端末装置10は、各種の情報を表示する。例えば、端末装置10は、各種のアプリケーションにより各種情報を表示する。例えば、端末装置10は、ウェブコンテンツ等のコンテンツを表示する。端末装置10は、上述した特定処理により特定された特定範囲を含んだ特定情報IIを出力する。
【0015】
端末装置10は、コンテンツの表示に関する種々の従来技術を適宜用いて、コンテンツの表示に関する種々の処理を制御情報等に実行してもよい。端末装置10は、コンテンツの表示に関する種々の処理を制御情報により実行してもよい。端末装置10は、制御情報としてウェブブラウザ等の所定のアプリケーション上で実行されるスクリプトを取得し、取得したスクリプトを実行してもよい。このような制御情報は、実施形態に係る表示プログラム等に対応するものであり、例えば、CSS(Cascading Style Sheets)、JavaScript(登録商標)、HTML(HyperText Markup Language)、あるいは、上述した表示処理等を記述可能な任意の言語によって実現される。以下、実施形態に係る表示プログラムに従って上述した表示処理等を実行する端末装置10等について、詳細に説明する。
【0016】
サーバ装置50は、端末装置10が処理に用いる各種情報を提供するコンピュータ(情報処理装置)である。例えば、サーバ装置50は、情報処理システム1の管理者等により管理されるサーバである。なお、サーバ装置50が特定処理を行ってもよいがこの点については後述する。
【0017】
サーバ装置50は、ユーザに対して各種の情報を提供する。サーバ装置50は、ユーザが利用する端末装置10に各種の情報を送信する。例えば、サーバ装置50は、ウェブコンテンツ等の各種コンテンツを配信する。サーバ装置50は、端末装置10から各種の情報の提供の要求を受付け、受付けた要求に対応する情報を端末装置10に送信する。例えば、サーバ装置50は、端末装置10からウェブコンテンツの配信の要求を受付け、受付けたウェブコンテンツを端末装置10に配信する。
【0018】
例えば、サーバ装置50は、端末装置10に処理に用いる各種情報を提供する。サーバ装置50は、端末装置10に範囲特定モデル等の各種のモデルを配信してもよい。なお、モデルの配信は、サーバ装置50以外の装置が行ってもよい。
【0019】
〔1-2.情報処理システムにおける処理の全体概要〕
ここから、
図1を用いて、情報処理システム1が行う情報処理の一例について説明する。なお、情報処理システム1において行われる処理について、特定処理に関する従来の処理と同様の点についての詳細な説明は適宜省略する。
【0020】
図1では、端末装置10は、ユーザU1により入力された処理対象となる情報I(処理情報I)を取得する。処理情報Iは、例えば文字列であるが、
図1に示すように、処理情報Iは、入力画像IM1と、文字列BW1とを含んでもよい。例えば、端末装置10は、ユーザU1の有する入力画像IM1と、入力画像IM1に含まれる第1対象SB1を変換するための文章である文字情報「XXXXXX」を文字列BW1として取得する。なお、
図1では、画像IM1を植物の画像、第1対象SB1を花としているが植物や画像に限定されない。また、
図1では、文字情報「XXXXXX」という抽象的な文字列で示すが、文字列は具体的な内容を示す文字情報であるものとする。例えば、文字情報「XXXXXX」は、「花を人の顔に変換して」等といった具体的な内容を含む文字列であり、例えば物品を表す文字情報と、変換後に表示される内容を示す文字情報を含む。
【0021】
また、端末装置10は、処理情報Iから変換情報CIを生成する変換情報生成モデルM1(単に「モデルM1」ともいう)をサーバ装置50から取得する。モデルM1は、処理情報Iを入力として、処理情報Iに対応する変換情報CIを出力する変換情報生成モデルである。例えば、モデルM1は、入力された処理情報Iから後述する範囲特定モデルM2への入力として適切な変換情報CIを出力する。具体的には、モデルM1は、例えば入力された処理情報Iから、入力画像IM1に文字列BW1の内容(例えば、人の顔に関する情報)をノイズ情報として、そのノイズ情報を追加や除去することで、処理情報Iを変換して変換情報CIを生成し、出力する。なお、端末装置10は、モデルM1を学習する場合、モデルM1の学習処理に用いるデータ(学習データ)をサーバ装置50等から取得し、学習データを用いてモデルM1を学習してもよいが、この点については後述する。また、モデルM1は、処理情報Iにノイズ情報を追加や除去することで、変換情報CIを生成することに限られず、任意の技術により変換情報CIを生成してもよい。また、
図1では、変換情報CIは、変換画像IM2が示されている。
【0022】
端末装置10は、処理情報Iを入力情報としてモデルM1に入力する(ステップS1-1)。
図1では、端末装置10は、ユーザU1により入力された植物の入力画像IM1と変換内容を示す文字列「XXXXXX」とを入力情報としてモデルM1に入力する。入力情報が入力されたモデルM1は、変換情報CIを出力する(ステップS1-2)。
図1では、入力情報が入力されたモデルM1は、第1対象SB1(花)が第2対象SB2(人の顔)に変換された変換情報CIを出力する。これにより、端末装置10は、モデルM1を用いることにより処理情報Iから、範囲特定モデルM2への入力として適切な変換情報CIを生成する。
【0023】
そして、端末装置10は、変換情報CIを入力情報として、その変換情報CIに対応する範囲を特定して出力する範囲特定モデルM2(単に「モデルM2」ともいう)を用いて、範囲が表示された特定情報IIを出力する。端末装置10は、変換情報CIを入力情報としてモデルM2に入力する(ステップS2-1)。
図1では、端末装置10は、範囲特定モデルM2への入力として第1対象SB1である花が第2対象SB2である人の顔に変換された変換情報CIを入力情報としてモデルM2に入力する。
【0024】
入力情報が入力されたモデルM2は、入力された変換情報CIに対応する特定範囲を生成して出力する(ステップS2-2)。
図1では、変換情報CIが入力されたモデルM2は、ユーザU1により入力された処理情報Iに対応する特定情報IIを出力する。
図1では、特定情報IIは、出力画像IM3が示されている。例えば、特定情報IIは、ユーザU1が入力した入力情報を反映した情報であり、特定した範囲を示す枠内には、第2対象SB2が含まれているので、第1対象SB1が含まれる。特定情報IIの枠内には、第2対象SB2が含まれており、第2対象SB2は、第1対象SB1を変換したものであるから、第2対象SB2の位置には、第1対象SB1が含まれる。すなわち、特定した範囲を、処理情報Iのうち第1対象SB1が含まれる範囲として出力する。そのため、第2対象SB2の位置に第1対象SB1が存在するといえる。
図1では、特定した範囲は、四角い枠で示されるが、枠の形状は丸や多角形等任意でよく、また、着色や矢印等で示してもよい。このように、端末装置10は、ユーザU1が入力した処理の対象となる情報に含まれる第1対象SB1(
図1では花)を第2対象SB2(
図1では人の顔)に変換して範囲を特定することで、特定した範囲内を第1対象SB1(花)が含まれる範囲として特定できる。なお、端末装置10は、第1対象SB1を特定した際に、第1対象SB1の種類や名前、ウェブサイト等の関連情報を表示したり、第1対象と関連したサービスを提供したりしてもよい。
【0025】
上述したように、端末装置10は、モデルM1を用いて、処理情報Iを、モデルM2への入力として適切な内容に変換された変換情報CIを生成し、生成した変換情報CIをモデルM2への入力とすることにより、第1対象SB1が含まれる範囲を出力できる。つまり、第1対象SB1を第2対象SB2に変換することで、第1対象SB1の範囲を特定可能となる。そのため、端末装置10が、第1対象SB1を認識し難い場合においても第1対象SB1の認識が容易となる。
【0026】
ここで、第1対象SB1及び第2対象SB2についてさらに説明する。第1対象SB1は、
図1の例では花であったが、花に限定されず、魚や乗り物等、任意であってよい。第2対象SB2は、
図1の例では、人の顔であったが、人の顔に限定されず、犬や猫等、任意であってよいが、第2対象SB2は、第1対象SB1よりも、処理情報Iに含まれる領域の特定精度が高いものであることが好ましい。言い換えれば、第2対象SB2は、第1対象SB1よりも特定しやすいものであることが好ましい。そのため、モデルM1は、第1対象SB1を第1対象SB1よりも特定(検出)しやすい第2対象SB2に変換するモデルともいえる。また、モデル2は、第1対象SB1よりも特定精度が高いものであれば、種々のもの(犬や猫等)を特定するモデルであるといえる。例えば、撮像において、植物よりも、人間の方が多く撮像される。従って、人間(人の顔)は、植物よりも特定精度が高いといえる。一方、人間よりも植物の方が多く撮像されないため、植物は、人間よりも特定精度が低くなるといえる。
【0027】
また、第2対象SB2を第1対象SB1よりも特定しやすいものにすることで、端末装置10が第1対象SB1を特定できなかった場合に、特定できるようになる。例えば、第1対象SB1が紐づけされておらず、位置を特定できなかった場合には、手動で第1対象SB1の位置を紐づける。この場合、上述のように情報処理システム1は、モデルM1により、第1対象SB1を第1対象SB1よりも特定しやすい第2対象SB2に変換して変換情報CIを生成し、その変換情報CIを入力として、モデルM2に入れることで第1対象SB1の範囲(位置)を特定できるため、第1対象SB1を特定しやすくなる。そのため、コストや時間の削減につながる。また、第1対象SB1の名前や種類、ウェブサイト等の関連情報の紐づけをさらに行う場合には、クラウドソーシング等の他のサービスにより、関連情報の紐づけを行う。
【0028】
〔1-3.システム構成〕
なお、上述した情報処理システム1の構成は一例に過ぎず、情報処理システム1は、任意の装置構成及び機能の分配が採用可能である。
図1では、端末装置10が第1対象の範囲を特定する情報処理装置である場合を一例として説明したが、情報処理システム1では、特定処理は、ユーザが利用する端末装置10以外の情報処理装置が行ってもよい。例えば、情報処理システム1では、特定処理は、サーバ装置50等のサーバ装置(情報処理装置)が行ってもよい。
【0029】
この場合、情報処理システム1では、サーバ装置50は、
図1に示す処理によりユーザU1が入力した入力情報から変換情報CIを生成し、変換情報CIを入力として、第1対象SB1が含まれる範囲を特定する。そして、サーバ装置50は、特定した情報をユーザが利用する端末装置10に送信することにより、ユーザに特定した特定情報IIを提供してもよい。そして、ユーザが利用する端末装置10は、サーバ装置50から受信した特定した特定情報IIを表示してもよい。
【0030】
このように、情報処理システム1では、特定情報IIを表示する情報処理装置(例えば端末装置10)と、第1対象の範囲を特定する情報処理装置(例えばサーバ装置50)とは別体であってもよい。例えば、情報処理システム1では、サーバ装置50が端末装置10を使用するユーザに提供する情報を生成し、提供する提供装置(情報処理装置)であり、端末装置10がサーバ装置50から提供された情報を表示する表示装置であってもよい。なお、上述した情報処理システム1の構成は一例に過ぎず、情報処理システム1は、上記に限らず、任意の装置構成及び機能の分配が採用可能である。
【0031】
〔1-4.その他の例〕
上述した処理は一例に過ぎず、情報処理システム1は、様々な情報を用いて情報を生成したり、生成した情報をユーザに提供したりしてもよい。なお、情報処理システム1が処理の主体として記載されている処理については、情報処理システム1に含まれる端末装置10やサーバ装置50等のいずれの装置(情報処理装置)が行ってもよい。
【0032】
例えば、情報処理システム1は、文字列で、モデルM1を作成してもよい。例えば、文字列「“A”を“B”に変換」という文字列を入力として、AをBに変換するモデルM1を生成してもよい。この場合、情報処理システム1は、後述するように重要度が高い文字列との関連性の特徴を学習してモデルM1を生成する。例えば、情報処理システム1は、「“A”を“B”に変換」という文字列から、例えば“A”、“B”を重要度が高い文字列とし、それらの文字列の関連性(例えばAは花、Bは人の顔)を学習する。
【0033】
例えば、情報処理システム1は、画像以外の情報を処理してもよい。端末装置10は、音声を処理してもよい。例えば、端末装置10は、音楽を異なる音、メロディや発話等に変換してその音楽の特徴的な部分(例えばサビや前奏等)を特定してもよい。
【0034】
例えば、情報処理システム1は、発話や文章を処理してもよい。例えば、端末装置10は、言語特有の表現を英語に変換してその範囲を特定してもよい。
【0035】
例えば、情報処理システム1は、複数の物品の中から特定の物品の範囲を特定してもよい。例えば、端末装置10は、入力画像IM1に複数の物品が写っている場合、その複数の物品の中から特定の物品を特定してもよい。例えば、入力画像IM1に第1物品と第2物品が写っていて、第1物品を特定する場合、モデルM1は、第2物品を他の物品に変換し、モデルM2は、第1物品の範囲を特定する。具体的には、入力画像IM1に写っている、第1物品が赤い花で、第2物品が青い花である場合、モデルM1は、青い花を他の物品(例えば人の顔)に変換し、モデルM2は、赤い花の範囲を特定する。この場合、モデルM2は、第1物品を適切に検出できるモデルであることが好ましい。なお、第1物品および第2物品は、植物に限定されず、犬と猫、建築物と自動車等、任意であってよい。
【0036】
〔2.情報処理装置の構成〕
次に、
図3を用いて、情報処理装置の一例である端末装置10の構成について説明する。
図3、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図3に示すように、端末装置10は、通信部11と、入力部12と、出力部13と、記憶部14と、制御部15とを有する。なお、端末装置10は、音声による入出力インターフェイスとなるマイク(音センサ)やスピーカを有していてもよい。例えば、端末装置10は、音センサやスピーカが外部接続等により通信可能に接続されていてもよい。
【0037】
(通信部11)
通信部11は、例えば、通信回路等によって実現される。そして、通信部11は、図示しない所定の通信網と有線または無線で接続され、外部の情報処理装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部11は、所定のネットワークN(
図2参照)と有線または無線で接続され、サーバ装置50との間で情報の送受信を行う。
【0038】
(入力部12)
入力部12は、ユーザから各種操作が入力される。例えば、入力部12は、タッチパネル機能により表示面(例えば出力部13)を介してユーザからの各種操作を受付けてもよい。また、入力部12は、端末装置10に設けられたボタンや、端末装置10に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受付けてもよい。
【0039】
(出力部13)
出力部13は、情報を表示する画面である。例えば、出力部13は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置で絵ある。出力部13は、タッチパネルの画面として機能してもよい。
【0040】
(記憶部14)
記憶部14は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部14は、例えば、端末装置10にインストールされているアプリケーション(例えば特定処理アプリケーション等)に関する情報、例えば、プログラムなどを記憶する。また、実施形態に係る記憶部14は、
図3に示すように、モデル情報記憶部141と特定用情報記憶部142と、ユーザ情報記憶部143とを有する。なお、記憶部14は、上記以外にも様々な情報を記憶してもよい。例えば記憶部14は、生成された情報や特定された情報を記憶してもよい。また、記憶部14は、端末装置10が複数の画像を表示するために用いる情報を記憶してもよい。記憶部14は、端末装置10がどの画像を表示するかを決定するために用いる情報を記憶してもよい。例えば、記憶部14は、画像の表示順序を示す情報を記憶してもよい。
【0041】
(モデル情報記憶部141)
実施形態に係るモデル情報記憶部141は、モデルに関する情報を記憶する。例えば、モデル情報記憶部141は、学習処理により学習(生成)された学習済みモデル(モデル)の情報(モデルデータ)を記憶する。
図4に示すモデル情報記憶部141は、学習に用いたデータ(学習データ)を学習済みモデル(モデル)に対応付けて記憶する。
図4は、実施形態に係るモデル情報記憶部の一例を示す図である。
図4に示した例では、モデル情報記憶部141は、「モデルID」、「用途」、「モデルデータ」、「学習データ」といった項目が含まれる。
図4の例では、モデル情報記憶部141は、学習に用いたデータ(学習データ)を学習済みモデル(モデル)に対応付けて記憶する。
【0042】
「モデルID」は、モデルを識別するための識別情報を示す。「用途」は、対応するモデルの用途を示す。「モデルデータ」は、モデルのデータを示す。
図4等では「モデルデータ」に「MDT1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、モデルの構成(ネットワークの構成)の情報やパラメータに関する情報等、そのモデルを構成する種々の情報が含まれる。例えば、「モデルデータ」には、ネットワークの各層におけるノードと、各ノードが採用する関数と、ノードとの接続関係と、ノード間の接続に対して設定される接続係数とを含む情報が含まれる。
【0043】
「学習データ」は、学習済みモデル(モデル)の学習に用いられたデータを示す。「学習データ」には、対応するモデルの学習に用いられたデータセットを示す情報が記憶される。例えば、「学習データ」は、データ(入力情報)とそのデータに対応する正解情報(出力情報)とを対応付けて、学習データ(「学習データ」ともいう)として記憶する。
図4では「学習データ」に「LDT1」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、データ(入力情報)とそのデータに対応する正解情報(出力情報)等、対応するモデルの学習に用いられたデータに関する種々の情報が含まれる。
【0044】
図4では、モデルID「M1」により識別されるモデル(モデルM1)は、用途が「変換情報生成」であることを示す。すなわち、モデルM1は、入力された情報を変換して出力(生成)するモデルであることを示す。また、モデルM1のモデルデータは、モデルデータMDT1であることを示す。また、モデルM1の学習に用いられた学習データは、学習データLDT1であることを示す。
【0045】
また、モデルID「M2」により識別されるモデル(モデルM2)は、用途が「範囲特定」であることを示す。すなわち、モデルM2は、変換情報を入力として、その変換情報に対応する範囲を特定して出力するモデルであることを示す。また、モデルM2のモデルデータは、モデルデータMDT2であることを示す。また、モデルM2の学習に用いられた学習データは、学習データLDT2であることを示す。
【0046】
(特定用情報記憶部142)
実施形態に係る特定用情報記憶部142は、特定処理に関する各種情報を記憶する。例えば、特定用情報記憶部142は、ユーザに提供する特定情報IIに用いる各種情報を記憶する。
【0047】
特定用情報記憶部142は、画像を含む処理情報の範囲を特定するために用いる各種情報を記憶する。特定用情報記憶部142は、所定の音楽を含む処理情報の範囲を特定するために用いる各種情報を記憶する。例えば、特定用情報記憶部142は、処理情報に付与される所定の音楽の音源(音楽データ)を記憶する。特定用情報記憶部142は、特殊効果を含む処理情報の範囲を特定するために用いる各種情報を記憶する。例えば、特定用情報記憶部142は、処理情報に付与される特殊効果のデータ(エフェクトデータ)を記憶する。
【0048】
特定用情報記憶部142は、特定対象の名称を含む処理情報の範囲を特定するために用いる各種情報を記憶する。特定用情報記憶部142は、特定対象の説明文を含む処理情報の範囲を特定するために用いる各種情報を記憶する。特定用情報記憶部142は、特定した範囲を、処理情報Iのうち第1対象SB1が含まれる範囲として記憶する。
【0049】
例えば、特定用情報記憶部142は、端末装置10等の表示装置に表示される処理情報の範囲を特定するために用いる情報を記憶する。例えば、特定用情報記憶部142は、処理情報の範囲を特定するために用いる画像情報を記憶する。例えば、特定用情報記憶部142は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)やGIF(Graphics Interchange Format)やPNG(Portable Network Graphics)など様々な形式の画像を、処理情報の範囲を特定するために用いる画像情報として記憶してもよい。また、特定用情報記憶部142は、CSSやJavaScriptやHTMLの形式の情報を、処理情報の範囲を特定するために用いる画像情報として記憶してもよい。
【0050】
なお、特定用情報記憶部142は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0051】
(ユーザ情報記憶部143)
実施形態に係るユーザ情報記憶部143は、ユーザに関する各種情報を記憶する。ユーザ情報記憶部143は、端末装置10を利用するユーザに関する各種情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部143は、ユーザ属性に関する各種情報やユーザの行動に関する各種情報を記憶する。
【0052】
ユーザ情報記憶部143は、ユーザの行動予定等の未来行動に関する情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部143は、ユーザがカレンダーアプリケーション(単に「カレンダー」ともいう)に登録した行動予定(スケジュール)に関する情報を記憶する。ユーザ情報記憶部143は、ユーザのカレンダー等のユーザの予定(スケジュール)に関するスケジュール情報を記憶する。
【0053】
ユーザ情報記憶部143は、ユーザの行動履歴等の過去の行動に関する情報を記憶する。ユーザ情報記憶部143は、ユーザのインターネット上における行動等の各種の行動情報を記憶する。ユーザ情報記憶部143は、ユーザの年齢、性別、住所、勤務地等の各種の属性情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部143は、興味関心を示す対象等、ユーザの嗜好(好み)に関する情報を記憶する。
【0054】
なお、ユーザ情報記憶部143は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部143は、他のデモグラフィック属性情報やサイコグラフィック属性情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部143は、氏名、家族構成、収入、ライフスタイル等の情報を記憶してもよい。また、ユーザ情報記憶部143は、ユーザが利用する端末装置10を識別する情報(端末ID)を記憶してもよい。
【0055】
(取得部151)
取得部151は、各種情報を取得する。例えば、取得部151は、記憶部14から各種情報を取得する。例えば、取得部151は、モデル情報記憶部141や特定用情報記憶部142やユーザ情報記憶部143等から各種情報を取得する。また、取得部151は、各種情報を外部の情報処理装置から取得してもよい。
【0056】
例えば、取得部151は、サーバ装置50から各種情報を取得する。例えば、取得部151は、サーバ装置50から処理に用いる各種情報を取得する。例えば、取得部151は、サーバ装置50からモデルM1、M2等のモデルを取得する。
【0057】
取得部151は、各種情報を受け付ける。取得部151は、ユーザによる各種操作を受け付ける。例えば、取得部151は、入力部12によりユーザによる各種操作を受け付ける。取得部151は、ユーザの操作を受け付ける。取得部151は、ユーザが画面に接触させた指を移動させる操作を受け付ける。取得部151は、表示中のコンテンツを選択する操作を受け付ける。
【0058】
取得部151は、処理情報Iを取得する。取得部151は、処理情報Iである文字列を取得する。取得部151は、処理情報Iである画像を取得する。取得部151は、画像を変換する文字列を取得する。取得部151は、物品に関する文字列を含む文字列を取得する。
【0059】
(学習部152)
学習部152は、学習モデル(モデル)を学習する学習処理を実行する。なお、端末装置10は、サーバ装置50からモデルM1、M2等の学習モデルを取得する場合、学習部152を有しなくてもよい。
【0060】
例えば、学習部152は、取得部151により取得された各種情報に基づいて、学習処理を実行する。学習部152は、外部の情報処理装置からの情報や記憶部14に記憶された情報に基づいて、学習処理を実行する。学習部152は、モデル情報記憶部141に記憶された情報に基づいて、学習処理を実行する。学習部152は、学習により生成したモデルをモデル情報記憶部141に格納する。
【0061】
学習部152は、学習処理を行う。学習部152は、各種学習を行う。学習部152は、取得部151により取得された情報に基づいて、各種情報を学習する。学習部152は、モデルを学習(生成)する。学習部152は、モデル等の各種情報を学習する。学習部152は、学習によりモデルを生成する。学習部152は、種々の機械学習に関する技術を用いて、モデルを学習する。例えば、学習部152は、モデル(ネットワーク)のパラメータを学習する。学習部152は、種々の機械学習に関する技術を用いて、モデルを学習する。
【0062】
学習部152は、モデルM1等の各種の学習モデルを生成する。学習部152は、ネットワークのパラメータを学習する。例えば、学習部152は、モデルM1等の各種の学習モデルのネットワークのパラメータを学習する。学習部152は、モデル情報記憶部141に記憶された学習データを用いて、学習処理を行うことにより、モデルM1等の各種の学習モデルを生成する。例えば、学習部152は、変換情報CIを生成するために用いられるモデルを生成する。学習部152は、モデルM1等の各種の学習モデルのネットワークのパラメータを学習することにより、モデルM1等の各種の学習モデルを生成する。
【0063】
学習部152は、モデル情報記憶部141に記憶された学習データ(教師データ)に基づいて、学習処理を行う。学習部152は、モデル情報記憶部141に記憶された学習データを用いて、学習処理を行うことにより、モデルM1等の各種の学習モデルを生成する。例えば、学習部152は、処理情報Iから、その処理情報Iにおける重要度が高い文字列との関連性の特徴を学習した変換情報生成モデルであるモデルM1を学習する。学習部152は、処理情報I(文字列)から、文字情報を抽出し、文字情報の内容に沿って、処理情報に含まれる第1対象SB1を第2対象SB2に変換した変換情報CIを出力するモデルM1を学習する。学習部152は、文字情報のうち重要度が高い文字情報を抽出し、変換情報CIを出力するモデルM1を学習する。
【0064】
例えば、学習部152は、処理情報Iと、その処理情報IがモデルM1に入力した際に出力されることが望ましい変換情報CIである正解情報とを対応付けた学習データを用いて、モデルM1を学習する。正解情報は、モデルM2への入力として適切な変換情報CIであってもよい。例えば、正解情報は、モデルM2に入力された際に望ましい特定範囲が生成された変換情報CIであってもよい。例えば、正解情報は、文字情報に対応する特定情報II(範囲)として、モデルM2に入力された際に望ましい特定範囲が生成された変換情報CIであってもよい。すなわち、正解情報は、範囲特定モデルへの入力情報として適切である変換情報CIである。
【0065】
例えば、学習部152は、モデルM1が出力する変換情報CIが、モデルM1に入力した文字情報(入力情報)に対応付けられた正解情報に近づくように、バックプロパゲーション(誤差逆伝播法)等の手法により学習処理を行う。例えば、学習部152は、変換内容を示す文字情報である入力情報が入力されたモデルM1が出力する変化情報が、その入力情報に対応付けられた正解情報に近づくように学習処理を行う。
【0066】
例えば、学習部152は、学習処理によりノード間で値が伝達する際に考慮される重み(すなわち、接続係数)の値を調整する。このように、学習部152は、モデルM1における出力と、入力に対応する正解情報との誤差が少なくなるようにパラメータ(接続係数)を補正するバックプロパゲーション等の処理によりモデルM1を学習する。例えば、学習部152は、所定の損失(ロス)関数を最小化するようにバックプロパゲーション等の処理を行うことによりモデルM1を生成する。これにより、学習部152は、モデルM1のパラメータを学習する学習処理を行うことができる。
【0067】
なお、モデルの学習手法については、上述した手法に限定されるものではなく、任意の公知技術が適用可能である。なお、各モデルの生成は、機械学習に関する種々の従来技術を適宜用いて行われてもよい。例えば、モデルの生成は、SVM(Suport Vector Machine)等の教師あり学習の機械学習に関する技術を用いて行われてもよい。また、例えば、モデルの生成は、教師なし学習の機械学習に関する技術を用いて行われてもよい。例えば、モデルの生成は、深層学習(ディープラーニング)の技術を用いて行われてもよい。例えば、モデルの生成は、DNN(Deep Natural Network)やRNN(Recurrent Neural Network)やCNN(Convolutional Neural Network)等の種々のディープラーニングの技術を適宜用いて行われてもよい。なお、上記モデルの生成に関する記載は例示であり、モデルの生成は、取得可能な情報等に応じて適宜選択された学習手法により行われてもよい。すなわち、学習部152は、学習データに含まれる入力情報が入力された場合に、正解情報に対応する情報を出力するようにモデルM1を学習可能であれば、どのような手法によりモデルM1の生成を行ってもよい。
【0068】
上記のように、学習部152による学習の手法は特に限定されないが、例えば、データ(入力情報)とその正解情報(出力情報)とを紐づけた学習データを用意し、その学習データを多層ニューラルネットワークに基づいた計算モデルに入力して学習してもよい。また、例えばCNN、3D-CNN等のDNNに基づく手法が用いられてもよい。学習部152は、音声等のような時系列データを対象とする場合、再帰型ニューラルネットワーク(RNN)やRNNを拡張したLSTM(Long Short-Term Memory units)に基づく手法を用いてもよい。
【0069】
(生成部153)
生成部153は、種々の情報を生成する。生成部153は、取得部151により取得された情報に基づいて各種情報を生成する。生成部153は、記憶部14に記憶された情報に基づいて各種情報を生成する。生成部153は、モデル情報記憶部141や特定用情報記憶部142やユーザ情報記憶部143等に記憶された情報に基づいて各種情報を生成する。生成部153は、種々の情報を決定する決定処理を実行する。生成部153は、種々の情報を推定する推定処理を実行する。生成部153は、種々の情報を抽出する決抽出処理を実行する。生成部153は、種々の情報を選択する選択処理を実行する。
【0070】
生成部153は、処理情報に基づいて、処理情報Iに含まれる第1対象SB1を第2対象SB2に変換した変換情報CIを生成する。生成部153は、処理情報Iを変換することにより、変換情報CIを生成する。生成部153は、第1対象SB1よりも、処理情報Iに含まれる領域の特定精度が高い第2対象SB2に変換することにより、変換情報CIを生成する。
【0071】
生成部153は、処理情報Iを基に、第1対象SB1を第2対象SB2に変換するように学習した学習モデルである変換情報生成モデルM1を用いて、変換情報CIを生成する。生成部153は、処理情報Iが入力された場合、当該処理情報Iに基づき、処理情報Iを変換して出力する変換情報生成モデルM1を用いて、変換情報CIを生成する。生成部153は、処理情報Iを変換情報生成モデルM1に入力し、変換情報生成モデルM1が出力した出力情報を用いて、変換情報CIを生成する。
【0072】
(特定出力部154)
特定出力部154は、種々の情報を特定する。特定出力部154は、取得部151により取得された情報に基づいて各種情報を特定する。特定出力部154は、記憶部14に記憶された情報に基づいて各種情報を特定する。特定出力部154は、生成部153により生成された情報に基づいて各種情報を特定する。特定出力部154は、モデル情報記憶部141や特定用情報記憶部142やユーザ情報記憶部143等に記憶された情報に基づいて各種情報を特定する。特定出力部154は、種々の情報を決定する決定処理を実行する。特定出力部154は、種々の情報を推定する推定処理を実行する。特定出力部154は、種々の情報を抽出する決抽出処理を実行する。特定出力部154は、種々の情報を選択する選択処理を実行する。
【0073】
特定出力部154は、変換情報CIから範囲を特定するように学習が行われた学習モデルである範囲特定モデルM2を用いて、変換情報CIに対応する第2対象SB2の範囲を特定する。特定出力部154は、変換情報CIが入力された場合、当該変換情報CIに対応する範囲を出力する範囲特定モデルM2を用いて、変換情報CI内の第2対象SB2の範囲を特定する。また、特定出力部154は、特定した範囲を、処理情報Iのうち第1対象SB1が含まれる範囲として出力する。
【0074】
特定出力部154は、ユーザや他のサービス(クラウドソーシング等)に提供する特定情報IIを生成する処理を実行する。特定出力部154は、画面(出力部13)に表示する特定情報IIを生成する。例えば、特定出力部154は、範囲特定モデルM2から、第2対象SB2の周囲に枠を表示した特定情報II(画像)を生成する。
【0075】
(出力制御部155)
出力制御部155は、特定出力部154が特定(生成)した特定情報IIを出力する。例えば、出力制御部155は、特定情報IIを表示部156へ出力する。また、例えば、出力制御部155は、特定情報IIを他のサービスへ提供する。例えば、出力制御部155は、特定情報IIをクラウドソーシングへ提供する。
【0076】
(表示部156)
表示部156は、特定出力部154により生成された範囲が特定された特定情報IIを提供する提供部として機能する。表示部156は、種々の情報を表示する。例えば、表示部156は、入力部12により入力されたユーザ操作に従って、種々の情報を表示する。
【0077】
例えば、表示部156は、出力部13を介して各種情報を表示する。表示部156は、取得部151により取得された情報に基づいて各種情報を表示する。表示部156は、記憶部14に記憶された情報に基づいて各種情報を表示する。表示部156は、モデル情報記憶部141や特定用情報記憶部142やユーザ情報記憶部143等に記憶された情報に基づいて各種情報を表示する。表示部156は、生成部153や特定出力部154により処理された各種情報を表示する。
【0078】
表示部156は、特定出力部154により特定された特定情報IIを提供する。表示部156は、出力画像IM3を含む特定情報IIを提供する。
【0079】
表示部156は、出力画像IM3を表示する。表示部156は、出力画像IM3を含む特定情報IIを表示する。
【0080】
(送信部157)
送信部157は、特定出力部154により特定された特定情報IIを提供する提供部として機能する。送信部157は、各種情報を送信する。例えば、送信部157は、入力部12により入力されたユーザ操作に従って、外部の情報処理装置へ種々の情報を送信する。送信部157は、ユーザ操作に応じて、外部の情報処理装置に対して種々の情報を要求するリクエスト情報を外部の情報処理装置へ送信する。
【0081】
送信部157は、特定出力部154により特定された特定情報IIを提供する。送信部157は、出力画像IM3を含む特定情報IIを提供する。
【0082】
送信部157は、特定情報IIを外部装置に送信する。送信部157は、出力画像IM3を含む特定情報IIを送信する。
【0083】
送信部157は、サーバ装置50に情報を要求するリクエスト情報を送信する。送信部157は、コンテンツの配信を要求するリクエスト情報を送信する。送信部157は、ユーザの行動情報をサーバ装置50に送信する。送信部157は、ユーザによる操作を示す行動情報を送信する。
【0084】
なお、上述した制御部15による情報処理等の処理は、所定のアプリケーションにより行われる場合、制御部15の各部は、例えば、所定のアプリケーションにより実現されてもよい。例えば、制御部15による情報処理等の処理は、JavaScript(登録商標)などを含む制御情報により実現されてもよい。また、上述した情報処理等が専用アプリにより行われる場合、制御部15は、例えば、所定のアプリ(例えば範囲特定アプリケーション等)や専用アプリを制御するアプリ制御部を有してもよい。
【0085】
〔3.情報処理のフロー〕
次に、
図5を用いて、実施形態に係る端末装置10による情報処理の手順について説明する。
図5は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0086】
図5に示すように、端末装置10は、処理の対象となる情報Iを取得する(ステップS101)。そして、端末装置10は、処理の対象となる情報に基づいて、処理の対象となる情報に含まれる第1対象SB1を第2対象SB2に変換した変換情報CIを生成する(ステップS102)。そして、端末装置10は、変換情報CIを入力として、第2対象SB2が含まれる範囲を特定する(ステップS103)。そして、端末装置10は、第2対象SB2の範囲を特定した特定情報IIを出力する(ステップS104)。
【0087】
〔4.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置(実施形態では端末装置10)は、生成部(実施形態では生成部153)と、特定出力部(実施形態では特定出力部154)と、出力制御部(実施形態では出力制御部155)とを有する。生成部は、第1対象を第2対象に変換するように学習が行われたモデルを用いて、処理対象となる情報である処理情報に含まれる第1対象を第2対象に変換した変換情報を生成する。特定出力部は、第2対象が含まれる範囲を特定するように学習が行われたモデルを用いて、変換情報のうち、第2対象が含まれる範囲を特定し、特定した範囲を、情報のうち第1対象が含まれる範囲として出力する。
【0088】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、第1対象を第2対象に変換するように学習が行われたモデルを用いて、処理対象となる情報に含まれる前記第1対象を前記第2対象に変換した変換情報を生成し、第2対象が含まれる範囲を特定するように学習が行われたモデルを用いて、変換情報のうち、第2対象が含まれる範囲を特定することで、処理対象となる情報の適切な処理を行うことができる。
【0089】
また、実施形態に係る情報処理装置において、第2対象は、第1対象よりも、処理情報に含まれる領域の特定精度が高い対象である。
【0090】
このように、実施形態に係る情報処理装置は、第2対象を第1対象よりも、情報に含まれる領域の特定精度が高い対象とすることで、範囲特定の精度を高くすることができる。また、情報処理装置が、第1対象が例えばラベリングされておらず、第1対象の位置を認識できない場合を防ぐことができる。すなわち、処理対象となる情報の適切な処理を行うことができる。
【0091】
また、実施形態に係る情報処理装置において、処理情報は、文字列である。このように、実施形態に係る情報処理装置は、情報を文字列とすることで、文字列に含まれる第1対象を第2対象に変換でき、処理対象となる情報の適切な処理を行うことができる。
【0092】
また、実施形態に係る情報処理装置において、処理情報は、画像である。このように、実施形態に係る情報処理装置は、情報を画像とすることで、画像に含まれる第1対象を第2対象に変換でき、処理対象となる情報の適切な処理を行うことができる。
【0093】
また、実施形態に係る情報処理装置において、第2対象は、人の顔である。このように、実施形態に係る情報処理装置において、第2対象を人の顔にすることで、第1対象よりも特定しやすくなり、範囲特定の精度を高くすることができる。また、情報処理装置が、第1対象が例えばラベリングされておらず、認識できない場合を防ぐことができる。すなわち、処理対象となる情報の適切な処理を行うことができる。
【0094】
〔5.プログラム〕
上述してきた端末装置10やサーバ装置50による処理は、本願に係る情報処理プログラムにより実現される。例えば、端末装置10に係る生成部153や特定出力部154等は、端末装置10が有するCPUやMPU等によって、例えば範囲特定アプリケーション等に含まれる情報処理プログラムがRAMを作業領域として、情報処理プログラムに係る情報処理手順が実行されることにより実現される。
【0095】
なお、本願に係る端末装置10やサーバ装置50が実行する処理は、必ずしも全てが情報処理プログラムによって実現されるものでなくてもよい。例えば、端末装置10外の情報等は、端末装置10が有するOS(Operating System)によって取得されてもよい。すなわち、情報処理プログラム自体が、上述してきたような端末装置10で実行される処理を実行するのではなく、OSによって取得されたデータ(例えば、画像等のコンテンツを表示(再生)するために用いるデータ)を受け取ったりすることにより、上述してきた端末装置10の処理を実現するようにしてもよい。
【0096】
〔6.ハードウェア構成〕
上述した実施形態に係る情報処理装置10等の除法処理装置は、例えば
図6に示すようなコンピュータ1000によって実現される。
図6は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0097】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。演算装置1030は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。
【0098】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0099】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定のネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定のネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0100】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウスなどの入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0101】
メディアインターフェイス1700は、記憶媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記憶媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記憶媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記憶媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0102】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部15の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記憶媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定のネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0103】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0104】
〔7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0105】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0106】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0107】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段
」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0108】
1 情報処理システム
10 端末装置(情報処理装置)
14 記憶部
141 モデル情報記憶部
143 ユーザ情報記憶部
15 制御部
151 取得部
152 学習部
153 生成部
154 特定出力部
155 出力制御部
156 表示部(提供部)
157 送信部(提供部)
50 サーバ装置
N ネットワーク