(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118382
(43)【公開日】2024-08-30
(54)【発明の名称】歩行補助アシストスーツ
(51)【国際特許分類】
A61H 3/00 20060101AFI20240823BHJP
【FI】
A61H3/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023036956
(22)【出願日】2023-02-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-16
(71)【出願人】
【識別番号】523074733
【氏名又は名称】株式会社AKプランツ
(72)【発明者】
【氏名】片山 新吾
【テーマコード(参考)】
4C046
【Fターム(参考)】
4C046AA25
4C046AA42
4C046BB07
4C046CC01
4C046DD06
4C046DD13
4C046DD38
4C046DD39
4C046DD41
4C046DD43
4C046FF02
4C046FF12
(57)【要約】
【課題】従来より、歩行補助アシストスーツは種々提案されているが、例えば、特許文献1に示すものにあっては、重量のある電動のアクチュエーター等を用いており、重量が重くなり、使い勝手が悪いという問題点があった。
【解決手段】利用者の右側脚部に装着される第1装着具の前面部に一端が固定された伸縮性を有する第1弾性手段と、利用者の左側脚部に装着される第2装着具の前面部に一端が固定された伸縮性を有する第2弾性手段とを備え、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の肩部を通るとともに交差し、前記第1弾性手段の他端は前記第2装着具の後面部に固定されるとともに、前記第2弾性手段の他端は前記第1装着具の後面部に固定されることで従来の問題点を解決している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の右側脚部に装着される第1装着具の前面部に一端が固定された伸縮性を有する第1弾性手段と、利用者の左側脚部に装着される第2装着具の前面部に一端が固定された伸縮性を有する第2弾性手段とを備え、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の肩部を通るとともに交差し、前記第1弾性手段の他端は前記第2装着具の後面部に固定されるとともに、前記第2弾性手段の他端は前記第1装着具の後面部に固定されることを特徴とする歩行補助アシストスーツ。
【請求項2】
前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の背中の領域で交差した請求項1に記載の歩行補助アシストスーツ。
【請求項3】
前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とが交差する交差部の前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とが摺接する箇所と利用者の肩に摺接する摺接部の少なくとも一方には低摩擦抵抗手段が設けられている請求項2に記載の歩行補助アシストスーツ。
【請求項4】
前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の背中の領域で交差し、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段の中間部は、前記利用者の腰部に装着される第3装着具に摺動自在に案内される請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の歩行補助アシストスーツ。
【請求項5】
前記第1弾性手段と前記第2弾性手段は、弾性を有する弾性平ベルトと弾性を有さない平ベルトで構成されており、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段における長さ調節のためのベルトラダーロックと摺接する領域を弾性を有さない平ベルトで形成した請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の歩行補助アシストスーツ。
【請求項6】
前記第1装着具及び前記第2装着具には、前記第1装着具及び前記第2装着具が前記利用者の脚部付根方向に移動するのを阻止する移動阻止具を設けた請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の歩行補助アシストスーツ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歩行補助アシストスーツに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、歩行補助アシストスーツ
は種々提案されているが、例えば、特許文献1に示すものにあっては、重量のある電動のアクチュエーター等を用いており、重量が重くなり高価で、使い勝手が悪いという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであり、軽量の歩行補助アシストスーツを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の歩行補助アシストスーツは、利用者の右側脚部に装着される第1装着具の前面部に一端が固定された伸縮性を有する第1弾性手段と、利用者の左側脚部に装着される第2装着具の前面部に一端が固定された伸縮性を有する第2弾性手段とを備え、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の肩部を通るとともに交差し、前記第1弾性手段の他端は前記第2装着具の後面部に固定されるとともに、前記第2弾性手段の他端は前記第1装着具の後面部に固定されることを特徴とする。
又、本発明の歩行補助アシストスーツにあっては、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の背中の領域で交差しているのが望ましい。
又、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とが交差する交差部の前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とが摺接する箇所と利用者の肩に摺接する摺接部の少なくとも一方には低摩擦抵抗手段が設けられているのが望ましい。
又、本発明の歩行補助アシストスーツにあっては、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の背中の領域で交差し、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段の中間部は、前記利用者の腰部に装着される第3装着具に摺動自在に案内されているのが望ましい。
又、本発明の歩行補助アシストスーツにあっては、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段は、弾性を有する弾性平ベルトと弾性を有さない平ベルトで構成されており、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段における長さ調節のためのベルトラダーロックと摺接する領域を弾性を有さない平ベルトで形成しているのが望ましい。
又、本発明の歩行補助アシストスーツにあっては、前記第1装着具及び前記第2装着具には、前記第1装着具及び前記第2装着具が前記利用者の脚部付根方向に移動するのを阻止する移動阻止具を設けているのが望ましい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の歩行補助アシストスーツは、利用者の右側脚部に装着される第1装着具の前面部に一端が固定された伸縮性を有する第1弾性手段と、利用者の左側脚部に装着される第2装着具の前面部に一端が固定された伸縮性を有する第2弾性手段とを備え、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の肩部を通るとともに交差し、前記第1弾性手段の他端は前記第2装着具の後面部に固定されるとともに、前記第2弾性手段の他端は前記第1装着具の後面部に固定されることを特徴とするものであるから、右脚を上げれば第1装着具の前面部に一端が固定された第1弾性手段が縮み、第2装着具の後面部に固定された第1弾性手段が縮む。右脚を降ろせば第1装着具の前面部に一端が固定された第1弾性手段が伸びて第2装着具の後面部に固定された第1弾性手段を引き上げるのであり、この引き上げ力により第2装着具が装着された左脚を上げるのをサポートすることが出来るという効果があり、連続した歩行をサポートすることが出来るという効果がある。更に、歩行補助アシストスーツが軽量であるので例え長時間装着していても疲労感が少ないという効果がある。一歩踏み出すことで反対の脚の後側が引っ張られて引き上げてくれる力が働き膝を引き上げるのであり、膝が上がることでつまずきを抑え、上り階段でも楽に登ることが出来るという効果がある。
又、請求項2のように、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の背中の領域で交差しているものは、利用者の歩行補助アシストスーツの装着が背負うような操作で行うことが出来、簡単であるという効果がある。
又、請求項3のように、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とが交差する交差部の前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とが摺接する箇所と利用者の肩に摺接する摺接部の少なくとも一方には低摩擦抵抗手段が設けられているものは、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段間及び利用者の肩との間の少なくとも一方で生じる摩擦を小さくすることが出来、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段をスムーズに動かすことが出来るという効果がある。
又、請求項4のように、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の背中の領域で交差し、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段の中間部は、前記利用者の腰部に装着される第3装着具に摺動自在に案内されているものは、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段が利用者の体から離れる距離が短いので邪魔にならないという効果がある。
又、請求項5のように、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段は、弾性を有する弾性平ベルトと弾性を有さない平ベルトで構成されており、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段における長さ調節のためのベルトラダーロックと摺接する領域を弾性を有さない平ベルトで形成しているものは、長さ調節のためのベルトラダーロックと摺接しても弾性を有さない平ベルトは、損傷することが少なく寿命が長いという効果がある。
又、請求項6のように、前記第1装着具及び前記第2装着具には、前記第1装着具及び前記第2装着具が前記利用者の脚部付根方向に移動するのを阻止する移動阻止具を設けているので、第1装着具及び第2装着具が使用前に設定した前記アシスト装置のゴム力で使用を継続することができ、作業の途中で再度設定することを防止することが出来るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、本発明の歩行補助アシストスーツの正面図。
【
図2】
図2は、同上の歩行補助アシストスーツの背面図。
【
図3】
図3は、同上の歩行補助アシストスーツにおける第3装着具の要部断面図。
【
図4】
図4は、同上の歩行補助アシストスーツにおける交差部の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下本発明を実施するための形態について、
図1乃至
図4を参照して説明する。
【実施例0009】
歩行補助アシストスーツ1は、利用者の右側脚部に装着される第1装着具2の前面部3に一端が固定された伸縮性を有する第1弾性手段4と、利用者の左側脚部に装着される第2装着具5の前面部6に一端が固定された伸縮性を有する第2弾性手段7とを備え、第1弾性手段4と第2弾性手段7とは利用者の肩部を通るとともに交差し、第1弾性手段4の他端は第2装着具5の後面部8に固定されるとともに、第2弾性手段7の他端は第1装着具2の後面部9に固定されている。歩行補助アシストスーツ1の基台10は、利用者が直接背負うものであり、背中を覆う背中対面部11、背中対面部11から上方に延出された肩掛け部12からなっており、背中対面部11には第1弾性手段4と第2弾性手段7との両側が上側ガイド部13、下側ガイド部14により摺動の位置が案内されて交差する交差部15が設けられている。肩掛け部12にも第1弾性手段4と第2弾性手段7とが摺動の案内をされるガイド部16が設けられている。歩行補助アシストスーツ1の基台10は、藤井電工のフルハーネス用の背当パッドRPS-10を選択できるものである。
【0010】
第1装着具2及び第2装着具5は、可動式バックル17により、第1弾性手段4と第2弾性手段7とに連結されている。第1装着具2及び第2装着具5には、面状ファスナーが設けられており、第1装着具2及び第1装着具5は面状ファスナーを用いて脚部に固定できるようになっている。
【0011】
第1弾性手段4及び第2弾性手段7は、エステル上タック織ゴムハードタイプでポリエステル系を使用しているので摩擦化で白化しにくく表面が平らで滑りが良い。引張伸度が2.4倍であるが、使用者に応じて引張強度を選択できるようにすれば、最適な使用をすることが可能となるものである。第1弾性手段4及び第2弾性手段7は、ベルト状のものを選択し、利用者の右側脚部に装着される第1装着具2の前面部3に一端が縫製により固定された伸縮性を有する第1弾性手段4と、利用者の左側脚部に装着される第2装着具5の前面部6に一端が縫製により固定された伸縮性を有する第2弾性手段7の全体を弾性体で構成したが、一部を弾性体で構成し他の部分は弾性を有さない材質のもので構成しても構わないものである。第1弾性手段4及び第2弾性手段7は、金属材又は合成樹脂材でコイル状に形成されているものと、第1弾性手段4及び第2弾性手段7と第1装着具2及び第2装着具5を連結する伸縮性を有さないワイヤなどの連結手段を用いても構わないものである。
【0012】
第1弾性手段4と第2弾性手段7とは利用者の背中の領域で交差し、第1弾性手段4と第2弾性手段7の中間部は、利用者の腰部に装着される平ベルト状の第3装着具18に第1弾性手段4及び第2弾性手段7を摺動自在に案内するガイド部19が形成されている。
【0013】
第1弾性手段4と第2弾性手段7は、伸縮性を有する第1平ベルト20と、弾性を有さない第2平ベルト21とで構成されており、第1弾性手段4と第2弾性手段7における長さ調節のためのベルトラダーロック22と摺接する領域を弾性を有さない第2平ベルト21で形成している。
第1平ベルト20は、ベルト織ゴム38mm、エステル上タック織ゴム、ハードタイプでポリエステル系を使用しているので摩擦で白化しにくく表面が平らで滑りが良い。
第2平ベルト21は、通常の平ベルトであるポリプロピレン製38mmが選択されている。
第1弾性手段4と前記第2弾性手段7とが交差する交差部15の第1弾性手段4と第2弾性手段7とが摺接する摺接部23には低摩擦抵抗手段24が設けられている。低摩擦抵抗手段24は、表面に微細な凹凸が形成された生地で構成されていても構わないものであり、藤井電工社の品番RPS-10のものが望ましい。又、回転するローラーにより低摩擦抵抗手段24を構成しても構わないものである。回転するローラーは第1弾性手段4又は前記第2弾性手段7に取付位置を移動させることが可能な取付具と、取付具に設けられてローラーの回転中心を支持する支軸とで構成されている。実施例では、交差部15に低摩擦抵抗手段24を設けたが、利用者の肩に摺接する摺接部に同上の低摩擦抵抗手段24を設けたが、利用者の肩に摺接する摺接部に同上の低摩擦抵抗手段24を設けても構わないものであり、この部分のベルトは弾性を有さないものを採用するのが望ましいが、弾性を有さないものでも構わないものである。
【0014】
第1装着具2及び第2装着具5には、第1装着具2及び第2装着具5が利用者の脚部付根方向に移動するのを阻止する移動阻止具25を設けている。移動阻止具25は、第2装着具3に着脱自在に取り付けられている。移動阻止具25の自由端には、足の踵又は靴の底面に装着するベルト26が設けられている。
【0015】
第1弾性手段4と第2弾性手段7とは、胸元固定ベルト27により外方に拡がるのが阻止されており、最適な状態で使用できるようになっている。
【0016】
ベルト用リング28は、装着者に合った引張調整ができる目的に設けられている。
【0017】
Nスクエアリング29は、引張調整時の摩擦により白化を防ぐために第2平ベルト21と第2弾性手段4を連結するための目的で設けられている。
【0018】
第3装着具18には、第3装着具18がずれるのを防止するベルトズレ防止バンド30と面状ファスナー31とが設けられている。
利用者の右側脚部に装着される第1装着具の前面部に一端が固定された伸縮性を有する第1弾性手段と、利用者の左側脚部に装着される第2装着具の前面部に一端が固定された伸縮性を有する第2弾性手段とを備え、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の肩部を通るとともに交差し、前記第1弾性手段の他端は前記第2装着具の後面部に固定されるとともに、前記第2弾性手段の他端は前記第1装着具の後面部に固定されるアシストスーツであり、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の背中の領域で交差し、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とが交差する交差部の前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とが摺接する箇所と利用者の肩に摺接する摺接部の少なくとも一方にはローラーからなる低摩擦抵抗手段が設けられていることを特徴とするアシストスーツ。
前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の背中の領域で交差し、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段の中間部は、前記利用者の腰部に装着される第3装着具に摺動自在に案内される請求項1に記載のアシストスーツ。
前記第1弾性手段と前記第2弾性手段は、弾性を有する弾性平ベルトと弾性を有さない平ベルトで構成されており、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段における長さ調節のためのベルトラダーロックと摺接する領域を弾性を有さない平ベルトで形成した請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載のアシストスーツ。
前記第1装着具及び前記第2装着具には、前記第1装着具及び前記第2装着具が前記利用者の脚部付根方向に移動するのを阻止する移動阻止具を設けた請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載のアシストスーツ。
上記課題を解決するために、本発明のアシストスーツは、利用者の右側脚部に装着される第1装着具の前面部に一端が固定された伸縮性を有する第1弾性手段と、利用者の左側脚部に装着される第2装着具の前面部に一端が固定された伸縮性を有する第2弾性手段とを備え、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の肩部を通るとともに交差し、前記第1弾性手段の他端は前記第2装着具の後面部に固定されるとともに、前記第2弾性手段の他端は前記第1装着具の後面部に固定されるアシストスーツであり、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の背中の領域で交差し、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とが交差する交差部の前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とが摺接する箇所と利用者の肩に摺接する摺接部の少なくとも一方にはローラーからなる低摩擦抵抗手段が設けられていることを特徴とする
又、本発明のアシストスーツにあっては、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の背中の領域で交差し、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段の中間部は、前記利用者の腰部に装着される第3装着具に摺動自在に案内されているのが望ましい。
又、本発明のアシストスーツにあっては、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段は、弾性を有する弾性平ベルトと弾性を有さない平ベルトで構成されており、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段における長さ調節のためのベルトラダーロックと摺接する領域を弾性を有さない平ベルトで形成しているのが望ましい。
又、本発明のアシストスーツにあっては、前記第1装着具及び前記第2装着具には、前記第1装着具及び前記第2装着具が前記利用者の脚部付根方向に移動するのを阻止する移動阻止具を設けているのが望ましい。
本発明のアシストスーツは、利用者の右側脚部に装着される第1装着具の前面部に一端が固定された伸縮性を有する第1弾性手段と、利用者の左側脚部に装着される第2装着具の前面部に一端が固定された伸縮性を有する第2弾性手段とを備え、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の肩部を通るとともに交差し、前記第1弾性手段の他端は前記第2装着具の後面部に固定されるとともに、前記第2弾性手段の他端は前記第1装着具の後面部に固定されるアシストスーツであり、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の背中の領域で交差し、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とが交差する交差部の前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とが摺接する箇所と利用者の肩に摺接する摺接部の少なくとも一方にはローラーからなる低摩擦抵抗手段が設けられていることを特徴とするものであるから、右脚を上げれば第1装着具の前面部に一端が固定された第1弾性手段が縮み、第2装着具の後面部に固定された第1弾性手段が縮む。右脚を降ろせば第1装着具の前面部に一端が固定された第1弾性手段が伸びて第2装着具の後面部に固定された第1弾性手段を引き上げるのであり、この引き上げ力により第2装着具が装着された左脚を上げるのをサポートすることが出来るという効果があり、連続した歩行をサポートすることが出来るという効果がある。更に、アシストスーツが軽量であるので例え長時間装着していても疲労感が少ないという効果がある。
一歩踏み出すことで反対の脚の後側が引っ張られて引き上げてくれる力が働き膝を引き上げるのであり、膝が上がることでつまづきを抑え、上り階段でも楽に登ることが出来るという効果がある。
更に、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の背中の領域で交差しているものは、利用者のアシストスーツの装着が背負うような操作で行うことが出来、簡単であるという効果がある。
更に、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とが交差する交差部の前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とが摺接する箇所にはローラーからなる低摩擦抵抗手段が設けられているものは、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段間に生じる摩擦を小さくすることが出来、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段をスムーズに動かすことが出来るという効果がある。
又、請求項2のように、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段とは前記利用者の背中の領域で交差し、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段の中間部は、前記利用者の腰部に装着される第3装着具に摺動自在に案内されているものは、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段が利用者の体から離れる距離が短いので邪魔にならないという効果がある。
又、請求項3のように、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段は、弾性を有する弾性平ベルトと弾性を有さない平ベルトで構成されており、前記第1弾性手段と前記第2弾性手段における長さ調節のためのベルトラダーロックと摺接する領域を弾性を有さない平ベルトで形成しているものは、長さ調節のためのベルトラダーロックと摺接しても弾性を有さない平ベルトは、損傷することが少なく寿命が長いという効果がある。
又、請求項4のように、前記第1装着具及び前記第2装着具には、前記第1装着具及び前記第2装着具が前記利用者の脚部付根方向に移動するのを阻止する移動阻止具を設けているので、第1装着具及び第2装着具が使用前に設定した前記アシスト装置のゴム力で使用を継続することができ、作業の途中で再度設定することを防止することが出来るという効果がある。