IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マーク ヘイリーの特許一覧

特開2024-118438ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法
<>
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図1
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図2
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図3
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図4
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図5
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図6
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図7
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図8
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図9
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図10
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図11
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図12
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図13
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図14
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図15
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図16
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図17
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図18
  • 特開-ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法 図19
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118438
(43)【公開日】2024-08-30
(54)【発明の名称】ペイロードを届けるスカイダイビングロボットのための装置、システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B64U 10/50 20230101AFI20240823BHJP
   B64U 20/87 20230101ALI20240823BHJP
   G05D 1/461 20240101ALI20240823BHJP
   B64U 101/30 20230101ALN20240823BHJP
【FI】
B64U10/50
B64U20/87
G05D1/461
B64U101:30
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024014844
(22)【出願日】2024-02-02
(62)【分割の表示】P 2023103339の分割
【原出願日】2023-06-23
(31)【優先権主張番号】18/052,927
(32)【優先日】2022-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】P 2023027260
(32)【優先日】2023-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023095314
(32)【優先日】2023-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】518293963
【氏名又は名称】マーク ヘイリー
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100224775
【弁理士】
【氏名又は名称】南 毅
(72)【発明者】
【氏名】マーク ヘイリー
【テーマコード(参考)】
5H301
【Fターム(参考)】
5H301AA06
5H301BB05
5H301CC04
5H301CC07
5H301CC08
5H301CC09
5H301CC10
5H301FF11
5H301GG09
(57)【要約】
【課題】特注のパラシュートや市販のパラシュートを用いてスカイダイビングし、ペイロードを届けることができるスカイダイビングロボットの装置、システム、および方法に関する。
【解決手段】スカイダイビングロボットは、自由落下し、パラシュートを開いて目標地点に向かって操縦し、補給物資を運送する。スカイダイビングロボットが地上30,000フィート(約9.1km)(対地高度)以上で飛行機から飛び出した場合、着地点が最終目標地点から何マイルも離れていることがありうるが、GPSやカメラなどの種々のセンサを搭載することで、日中でも、夜間の暗闇でも動作し、また、仮想現実を用いた飛行訓練等により、目標地点の数フィート以内に正確に着地することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人間型スカイダイビングロボットのためのシステムにおいて、
前記人間型スカイダイビングロボットは、スカイダイビングの安全性を向上させるための飛行データ収集および仮想現実シミュレータのための統合システムを用いることにより、熟練したスカイダイビング技術を有し、および、既製または特注のパラシュートを用いて、対地高度(AGL)30,000フィート(約9.1km)まで、または、それより高い地点でジャンプし始めて、人間のようにスカイダイビングし、該パラシュートを開くトグルを握り、該パラシュートを開いて、次に該パラシュートを制御し、更に次に自分のアームを人間のように上下に動作して回転、操縦、更に、目標地点の近くに着地する、人間型スカイダイビングロボットであり、
前記システムは、
前記人間型スカイダイビングロボットが、前記パラシュートを開くトグルを握って、該パラシュートを開き、該パラシュートを操縦操作して、更に任意で、軍事任務のために武器を操作する人間型ハンドと、
スカイダイビングを追跡し、前記目標地点に対する前記人間型スカイダイビングロボットの位置を示して、実際のスカイダイバーが、パラシュートの移動をジャンパーが腕を上下に動作することで制御し、該パラシュートを回転、制御、および、速度設定するのと同様に、該人間型スカイダイビングロボットが、アームと人間型ハンドの動作を用いて前記パラシュートの制御トグルを制御して、操縦し、該目標地点の近くに着地するのを可能にする全地球測位システム(GPS)と、
前記人間型スカイダイビングロボットが、前記パラシュートを開くトグル、および前記パラシュートの制御トグルを見つけて引き、その時、前記人間型ハンドを導いて該制御トグルを握り、該人間型スカイダイビングロボットの前記アームの動きを用いて、単に該制御トグルを上下に引いて、該パラシュートを操縦、回転し、該パラシュートの速度、フレア、および着地を制御し、更に、緊急時に切り離しを見つけて予備パラシュートを引くのを可能にするコンピュータビジョンカメラシステムとを含み、
前記人間型スカイダイビングロボットが、自由落下中に、トラッキングと称されるスカイダイバーが姿勢を変化させて回転または水平移動する技術を用いうるもので、トラッキングは、シミュレータ、および/または、実際のジャンプを用いて正確に着地する練習しうるものであり、該人間型スカイダイビングロボットが、人間のように空力的に安定した姿勢の場合には、水平方向の移動がないが、該人間型スカイダイビングロボットが、誘導ミサイルのように、腕を体部の横に置いて両方の脚部を合わせて真っすぐにすると、水平方向に毎時180マイル(毎時約290km)までか、それ以上で、垂直方向に毎時300マイル(毎時約482km)までか、それ以上で移動しうる、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既製の、または特注のパラシュートを用いてスカイダイビングし、地震、洪水、森林火災などの災害時に人道的な物資を空中投下するような、軍または民間のペイロードを届ける、「Skydiving Robots」(米国商標)(以下、スカイダイビングロボットという)の装置、システムおよび方法に関する。スカイダイビングロボットは、自由落下、開傘及び目標地点に向かっての操縦、ペイロードの運搬、更に、GPS(全地球測位システム)の案内を用いて、日中でも夜間の暗闇でも正確な着地を行うことができる。スカイダイビングロボットが、対地高度(AGL)30,000フィート(約9.1km)の飛行機から飛び出した場合、最終目標地点は、何マイルも離れていることがありうる。スカイダイビングロボットは、カメラなどのセンサアレイを有する理想的な偵察隊であり、ペイロードを運び、目標地点の数フィート以内に正確に着地することができる。
【背景技術】
【0002】
本発明による装置、システムおよび方法は、スカイダイビングロボットがスカイダイビングして、爆発性又は非爆発性のペイロードを運び、人間のスカイダイバーより前に偵察したり、あるいは特殊軍事作戦または他の軍隊若しくは非軍隊の任務に際し、同時に着地したりするのを可能にする。
【0003】
軍隊の自由落下(MFF)は、人員および補給物資を輸送機から投入するための理想的な方法を提供する。輸送機は、敵の地対空ミサイル(SAM)を避けるために、高度35,000フィート(約10.7km)以上で飛行する。次に、ジャンパーおよび補給物資は、飛び出して、HALO(高高度降下低高度開傘)またはHAHO(高高度降下高高度開傘)のいずれかを用いる。スカイダイビングロボットは、前もって偵察可能にするためにHALOを用いて、毎時120マイル(毎時約193km)を超える速度で自由落下し、高度30,000フィート(約9.1km)以上の飛行機から飛び出してから僅か3分で着地する。一方、HAHOを用いた開傘または、(酸素が限られることから)15,000フィート(約4.6km)での開傘などのいくつかの変形例は、特殊部隊が偵察ロボットから見て全てクリアになるのを待つ間、特殊部隊がより長く空中に確実に留まることができるようにする。着地点が明確な場合には、スカイダイバーは目標地点へと進みうる。そうでない場合には、元の目標地点から何マイルか離れた予備の地点に着地してもよい。
【0004】
HAHOを用いたジャンプは、スカイダイバーが落下点から40マイル(約64km)より長く滑空するのを可能にする。ロボットが、元の目標地点は不十分な地点だと検出した場合には、部隊は、予備の着地点まで何マイルも滑空を続けうる。
【0005】
本発明者(Mark Haley)は、日本の教授で、そこで国際大会で6位になったものを含む地上空中ロボットを開発した。本発明者は、スカイダイバーを訓練するスカイダイビング追跡装置についての特許(特許7184566号、以下「スカイダイビング追跡装置特許」あるいは単に「特許」という)の発明者でもある。その技術におけるロジックは、スカイダイビングロボットが正確に目標地点に着地するのに必要な重要なロジックの一部である。本発明者は、最初の研究の中で、スカイダイビングを「死との6分間のダンス」と称した。スカイダイビングロボットを実際の特殊部隊のジャンパーと組み合わせることは、より難しく危険であり、任務を安全で効率的に完了するには、ロボットと人間の複雑なダンスアンサンブルかのような複雑なチームワークが求められる。上記スカイダイビング追跡装置特許の技術は、本願発明のスカイダイビングロボットの背景技術となるものであるので、本願明細書の末尾に全文を引用する。
【0006】
補給システム
スカイダイビングロボットは、正確かつ迅速に着地し、物資を届けるのに理想的であり、理想的な偵察隊である。毎時150マイル(毎時約241km)以上のスピードで、強風の中でも操縦でき、敵の攻撃を回避することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許7184566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のとおり、飛行機から飛び出し自由落下を開始するスカイダイビングロボットの、目標地点への正確な着地を実現すること、また、スカイダイビング、特に、スカイダイビングロボットを実際の特殊部隊のジャンパーと組み合わせる際の安全性を高めること、が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
既製または特注のパラシュートを用いて、対地高度(AGL)30,000フィート(約9.1km)まで、または、それより高い地点でジャンプし始めて、人間のようにスカイダイビングし、パラシュートの開傘・操縦し、更に、目標地点の近くに着地するスカイダイビングロボットが、パラシュートを開き、操縦をする等のための人間型ハンドと、目標地点の近くに着地するのを可能にする全地球測位システム(GPS)、および想定風速を含むセンサと、スカイダイビングロボットが、パラシュートを開くトグルやパラシュートの制御トグルを見つけて操作する等を可能にするコンピュータビジョンカメラシステムとを備える。
また、地上と、他のスカイダイバーと、若しくは空中または地上の両方の人員のリアルタイムの3Dマップのために継続的に更新されたデータを提供する飛行中の飛行機とのリアルタイム通信のための低コストで低帯域幅の長距離デジタル無線、またはネットワークを更に含み、更に、GPSが使えない環境でも、カメラおよび地図を含む視覚支援ナビゲーション、星をトラッキングする天体ナビゲーション、若しくは、微小電気機械システム(MEMS)および慣性計測ユニット(IMU)など代わりの方法を用いてロボットを導くオプションを備える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】スカイダイビングロボット(概観)
図2】スカイダイビングロボット-自由落下、開傘、パラシュート操縦、着地
図3】地上偵察隊の例示
図4】スカイダイビング訓練のフローチャート(人間および/またはロボット)
図5】シミュレーションでジャンプを制御するロボットおよび/または人間の腕の動き
図6】人間および/またはロボットのスカイダイバーのチームとシミュレーション実施
図7】スカイダイビング中の標準および垂直自由落下、並びにウイングスーツを着用した自由落下の姿勢
図8】ロサンゼルスからシカゴへのジェット気流の例示
図9】特許第7184566号(以下「特許」)の特許請求の範囲の概要のフローチャート論理
図10】特許の技術を用いたスモークジャンパーの訓練を示す
図11】複数のスカイダイバーがチームとして働くことを可能にするネットワーク化されたバージョンを示す
図12】VR中における13名のジャンパーの図を示す
図13】特許のシステムがスカイダイバーを自動的に評価することを示す
図14】離陸から着地までの飛行機の飛行経路をプロットするリアルタイムトラッカーを示す
図15】トラッカーデータが、どのように動きのタイプ(即ち、飛行機、スカイダイブ等)とプロットを見るための最適な角度とを識別するかを示す
図16】トラッカーデータが、どのように動きのタイプ(即ち、飛行機、スカイダイブ等)とプロットを見るための最適な角度とを識別するかを示す
図17】トラッカーデータが、どのように動きのタイプ(即ち、飛行機、スカイダイブ等)とプロットを見るための最適な角度とを識別するかを示す
図18】トラッカーデータが、どのように動きのタイプ(即ち、飛行機、スカイダイブ等)とプロットを見るための最適な角度とを識別するかを示す
図19】トラッカーデータが、どのように動きのタイプ(即ち、飛行機、スカイダイブ等)とプロットを見るための最適な角度とを識別するかを示す
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の装置、システムおよび方法は、スカイダイバーのチームが配置される前に偵察隊として働くスカイダイビングロボットを用いた統合型の方法を提供する。これらの人間型ロボットが既製のパラシュートおよび武器を用いて、作戦行動、若しくは、実際の軍隊または文民スカイダイバーより前に、偵察隊として働く。これらのロボットの地上での能力を高めるために、更なる電源および/または太陽光パワーユニットがロボットを再充電して、ロボットの任務での活動時間を延長しうる。例示のために、スカイダイビングロボットの顔面上にソーラーパネルを示している。これにより、重要任務を完了する前にバッテリー切れになった場合、重要な予備電源を提供しうる。
【0012】
図1は、スカイダイビングロボットの能力を概略的に示しており、これらの人間型ロボットが既製の軍隊用パラシュートを用いてジャンプし、地上で標準的な武器を用いるのを可能にする。ブロック102は、既製のパラシュートを操作する技術的スキル、つまり、自由落下、開傘、パラシュートの目標地点に向けての操縦、ブレーキ、および、着地を示している。ブロック103は、既製の武器を扱うロボットを示している。
【0013】
しかしながら、ロボットの設計は、費用を考慮したものになりうる。例えばロボットが標準的な武器を操作するのが難しく、費用も掛かりすぎる場合には、特注の武器が必要になりうる。更に、標準的な軍隊用パラシュートを用いた方が費用対効果が良くても、特注のパラシュートが必要なこともありうる。それでも、概して、ロボットはカメラで「見て」、制御トグルを見つけて握ることができるものであり、次いでアームを上下に動作させるものである。これらのスキルは、パラシュートを操縦するのに必要なスキルの全てである。
【0014】
図2は、スカイダイビングロボットが必要とする基本的な能力を示している。スカイダイビングロボットは、パラシュートのトグルを握ったアームを上下に動作可能でなければならない。アームを完全に挙げた時、パラシュートは、直線的に最高速度で滑空する。一方のアームを降ろすと、パラシュートは、その方向に回転する。両方のアームを腰まで下げると、ハーフブレーキとして知られる状態になり、パラシュートは前方に、但し、減速して移動する。両方のアームを完全に下げた時は、フルブレーキ、または、フレアリングとして知られる状態になり、パラシュートは前方に低速のみで移動する。しかしながら、フルブレーキが、数秒より長く保持されると、失速して危険な飛行状態を生じうる。したがって、ロボットのロジックは、実際のスカイダイバーと同様に、最終着地中に、穏やかにだけ、フルブレーキを掛ける能力を含まなくてはならない。
【0015】
ブロック201、202および203は、スカイダイビングロボットが必要なスキルを更に示している。高価ではないGPSシステム、および、想定風速を含む他のセンサは、目標地点に向かって案内を提供しうる(低コストのGPSシステムは、数百ドルで入手可能である)。その時、ロボットは、パラシュートのトグルを握って、単に自分のアームを上下することで、トグルを上下に移動しなければならない。両方のハンドを完全に挙げた時、パラシュートは、前方に最高速度で滑空する。両方のアームを下げた時は、ハードブレーキであり、パラシュートは急速に減速して、最後には、危険な失速になる。左アームのみ、または、右アームのみを下げた時は、各々、パラシュートは、左または右へ回転する。
【0016】
図3は、地上偵察隊の例を示している(ブロック301)。地上で武器が必要であるなら、ロボットの中に組み込みうる。補給ロボットは、スカイダイビングロボットを充電するための電源ユニットや、任務に配置される人間(部隊)のための追加の武器や物資など、ロボットが必要とする重要な追加補給物資を届けることができるため、有用でありうる。Analytical Software Inc.は、200ポンド(約91kg)のペイロードを届ける低コストのバージョンを実証した。
【0017】
スカイダイビングロボットを高い費用対効果で製作するための主な技術的課題
主な課題は、パラシュート制御トグルを握り、更に、銃の引き金を把持しうる軽量の人間型ハンドを有するようにすることである。費用効果を高めるための第2の技術的課題は、ロボットの視力をロボットハンドと協調させて、トグルを見つけて握り、更に、銃を見つけて把持する能力を提供するようにすることである。最後に、ロボットは、視力および把持力が必要であり、更に、人間のスカイダイバーの位置を特定する簡単なネットワークリンク、または、設計されたパッチを用いた視覚システムのいずれか、もしくは、両方を用いて、味方か敵かを判別する必要がある。それらの技術的なハードルを解決すれば、スカイダイビングロボットが、自動で、かつ、高い費用効果で偵察任務を完了しうる。要約すれば、スカイダイビングロボットは、視力と、トグルを握る能力を必要とし、トグルを握って、パラシュートを制御し、アームを上下して、パラシュートを操縦し着地させ、更に、その武器を見つけて把持し、味方か敵かを判別し、敵の場合には、武器を向けて発砲する。
また、ある実施形態では、スカイダイビングロボットの視力および把持力の限界に基づいて、より簡略な配置の選択肢が推奨される場合には、スカイダイビングロボットを既存のロボットの補給システムを用いて配置させる選択肢を、更に含み、補給ロボットが着地したらすぐに、スカイダイビングロボットは、単に補給ロボットから脱出して、任務を継続し、人間のスカイダイバーより前に偵察を行いうる。
また、ある実施形態では、スカイダイビングロボットは、武器を見つけて、人間型ハンドで把持し、更に視力および/またはネットワーク性能を用いて、味方か敵かを判別することを可能にし、敵の場合には、把持しているハンドは、敵を狙って、武器を発砲する性能を有し、多数のバックアップチェック部を用いて、武器を発砲するのは、視力および/またはネットワーク性能、若しくは、それらの組合せが、味方か敵か、ロボットか人間かを判別した時のみとすることを確認するコンピュータビジョンカメラシステムと、人間のように、歩き、音で知らせ、武器を発砲する間、最適な防御姿勢を維持するよう伏せるか、敵の武器に撃たれるのを避ける能力を更に有する。
また、ある実施形態では、スカイダイビングロボットのアームの動作能力と組み合わされた視力を更に含み、空中で、設定範囲より近くなった他のスカイダイバーから離れるように操縦して、更に、着地の際に、木などの物体を避ける能力を更に有する。
【0018】
本特許技術の早期利用
本特許の発明者であるMark Haleyは、軍隊および文民ジャンパーを全種類の軍隊および文民用パラシュートで熟練したスカイダイバーになるように訓練することについての特許(特許第7184566号「スカイダイビング追跡装置:スカイダイビングの安全性を向上させるための飛行データ収集およびバ仮想現実シミュレータのための統合システム」、米国特許第10,782,524号)を既に保持している。この技術のロジックをスカイダイビングロボットに搭載して、これらのスカイダイビングロボットが、すぐに、任務の周囲の全種類の気象条件において、あらゆる種類のパラシュートに関して、確実に熟練したスカイダイバーになるようにすることができる。主な特徴は、スカイダイビング中によく発生する多数の緊急事態に対処する能力であり、緊急事態には、パラシュートの切り離しが必要になり、予備パラシュートを開かなくてはならないパラシュートの故障が含まれる。
また、ある実施形態では、トグルを握り、主要なパラシュートを切り離し、予備パラシュートを開き、カメラを用いて追跡し他のスカイダイバーとの衝突を避け、また、スカイダイバーのチームのシミュレーションの後にプログラムされ、カメラを使って着地領域をはっきり調べて第1の場所が到達不可か安全でないと考えらえる場合に、代替の着地地点を選択する能力を有する。
なお、図4~6については、本願明細書の末尾に全文を引用する、上記スカイダイビング追跡装置特許の明細書により、実質的な説明がなされる。
【0019】
爆発性ペイロードを運ぶスカイダイビングロボット
スカイダイビングロボットの重要な最後の特徴は、爆発性ペイロード、つまり、爆弾、または非爆発性ペイロードを運ぶオプションを更に含み、ロボットは、それらを敵領域に正確に届けることができる。ロボットは、スカイダイビング能力を用いて飛行機から出た後、30マイル(約48km)以上もスカイダイビングして移動し、飛行機からの脱出地点は、25,000フィート(約7.6km)またはそれ以上の高度すなわち海抜高度である。特殊部隊の人間のスカイダイバーは飛行中に数百ポンドの補給物資のペイロードを運ぶことが多いので、ロボットは既製の軍隊用パラシュートを用いて数百ポンドの爆弾を運びうる。それでも人間のスカイダイバーが補給物資を追加で吊り下げて運ぶ時にはパラシュートの速度が低下してしまう。幸いにもスカイダイビングロボットは、比較的軽量に、つまり、100ポンド(約45kg)未満に設計されて、爆薬を、空力的に設計されたロボットの体部および/または脚部の空間に配置して、150ポンド(約68kg)を超える爆薬を容易に運びうる。その際、ロボットは、人間と同様の250ポンド(約113kg)以上の重さであり、抵抗を最小にして、敵領域内で滑空する速度を毎時30マイル(毎時約48km)またはそれ以上まで最大にするように空力的に製作されうる。ロボットの正確なスカイダイビング性能を用いて、目標地点から数フィート内に着地して、ロボットが、単独で、または、ロボットのチームで活動して、敵の前線から30マイル(約48km)以上まで奥の敵の目標物を正確に、理想的には、敵に見つからないように夜間に爆破しうる。スカイダイビングロボットの他のオプションは、爆発させずに着地して、偵察隊として務め、人間がスカイダイビングする前か、敵を攻撃する前に、部隊の正確な配置、および/または、爆撃を確実にしうる。地上で、敵が偵察ロボットに近づきすぎた場合、爆弾を爆発させて、敵を攻撃すると共に、ロボットについての大切な技術情報が敵に渡らないようにする。
なお、そのような敵との近接距離は、例えば70フィート(約21m)である。
【0020】
スカイダイビングロボットの配置
ロボットを配置する飛行機は、安全のために、敵の前線から離れるようにしうるが、飛行機が敵領域内に飛び込み、ロボットを配置すれば、ロボットは、敵の前線から数百マイル、または、数千マイルも奥に着地して、世界のいかなる国でも正に全領土を網羅しうる。更に、ロボットを配置する飛行機が自動無人操縦機の場合には、スカイダイビングロボットを配置する任務で人間の生命が危険に晒されることがない。最後に、スカイダイビングロボットがHALO(高高度降下低高度開傘)で配置された場合、ロボットは、30,000フィート(約10km)まで、または、それ以上の高度で飛行機から出て、毎時約120マイル(毎時約193km)の終端速度で自由落下し、僅か2分または3分で目標地点から数フィート以内に着地し、それによって、非常に撃ち落されにくくなる。
【0021】
GPSの使えない環境
GPSは、ロボットを安価で目標地点に導くが、GPSが使えない環境でのバックアップとしてのオプションは、カメラおよび地図を含む視覚支援ナビゲーション、星をトラッキングする天体ナビゲーション、若しくは、微小電気機械システム(MEMS)および慣性計測ユニット(IMU)を含む。
【0022】
模擬自由落下
スカイダイビングは、パラシュートが開傘する前の自由落下を含み、次に、パラシュートを操縦して着地する(図2)。風洞は、ジャンプ毎に僅か100ドルで自由落下の訓練を可能にするが、図5に示す「スカイダイビング追跡装置」に関するヘッドセットを含まない。ネットワークと接続して、仮想3D世界を表示すると共に、ジャンパーの腕および脚部の動作を追跡する仮想現実ヘッドセットは、人間および/またはスカイダイビングロボットのチームについて、風洞を用いた、または、風洞を用いない模擬自由落下の練習を可能にするものであり、なぜなら、ヘッドセットは、ジャンパーの腕/脚部の動作を、風洞で水平に浮遊しているか、または、立ち上がっているかに関わらず追跡して、ジャンパーが、HALOまたはHAHOジャンプを含む世界中での任務を練習するのを可能にし、パラシュートが開傘した後もシミュレーションを続けて、飛行機を出てから着地までの完全な任務を追跡し、その場合に、テレビやプロジェクタのように仮想3D世界を画面に映し出して、それを見た人に、ジャンパーを見る/評価することを可能にするからである。
また、ある実施形態では、PCのみで持ち運び可能な仮想3D世界に没入するための仮想現実ヘッドセットであり、幾つかのスタンドアロンヘッドセットはPCを必要としない。
【0023】
ロボットを配置するための気象型などの気球
数百ものスカイダイビングロボットを大型の軍事用輸送機で配置させうるもので、各ロボットの値段は、僅か10,000ドル以下である。しかしながら、空軍防衛システムは、各費用が200,000ドルまでか、それ以上であるミサイルを用いて、100,000,000ドルまでか、それ以上である飛行機を破壊して効果的に飛行不可ゾーンを生成する。代わりの配置としては、理想的には夜間に、気球を用いた配置であり、8,000ポンド(約3629kg)までか、それ以上のペイロードを運び、無人航空機(UAV)、スカイダイビングロボットなどを高度160,000フィート(約49km)までも運ぶことができる。ジェット気流は毎時250マイル(毎時約402km)までか、それ以上の速度で、高度約30,000フィート(約9km)から約50,000フィート(約15km)を通常西から東に流れて、気象予報士が予想しうるものであり、空軍防衛システムにおいて費用対効果の高い侵入方法を提供するものであって、世界中でジェット気流に沿って、どこにでも正確に着地可能にすることができる。ジェット気流は場所により異なり、日毎に変化するものである。図8は、LA(ロサンゼルス)において、毎時100マイル(毎時約161km)のジェット気流に投入した気球が、理論的には、シカゴに約18時間で到着しうることを示している。パイロットは、ジェット気流を利用して速く飛行するか、ジェット気流の上で向かい風を避けるように飛行する。スカイダイビングロボットは、5×2×1.5フィート(約152×61×46cm)か、それより小さく、動力付きのUAVやグライダーよりも小さく、撃墜が容易である。ロボットは、空力的に設計されて、人間のスカイダイビング速度記録保持者のように速度を最大にして、80,000フィート(約24km)までか、それより高い位置から自由落下して、数分で目標地点に到達し、トラッキングと称されるスカイダイバーが姿勢を変化させて回転または水平移動する技術を用いうるもので、トラッキングは、スカイダイビング追跡装置などのシミュレータ、および/または、実際のジャンプを用いて練習しうるものであり、ロボットは、パラシュートを開傘せずに正確に着地できるようになる。風洞は、水平方向の訓練に理想的なものではない。
【0024】
図7(左上)は、空力的に安定した姿勢のスカイダイバーを示しており、水平方向の移動がない。スカイダイバーが、誘導ミサイルのように腕を体部の横に置いて両方の脚部を合わせて真っすぐにすると、水平方向に毎時180マイル(毎時約290km)までか、それ以上で、垂直方向に毎時300マイル(毎時約482km)までか、それ以上で移動することができる(図7の右図、不安定なフォーム)。爆発物を目標に衝突させるという任務であればパラシュートが必要ではなくなり、ロボットの費用および複雑化を大きく削減しうる。しかしながら、標準的な自動配置装置(ADD)を備えた予備パラシュートを、ロボットの自由落下時の故障に対処するために用いうる。驚くべきことに、本技術は、僅か5,000ドル以下のロボットを用いて、世界中で、数千マイル離れた目標地点から50フィート(約15m)以内に正確な着地を可能にする。水平速度が毎時240マイル(毎時約386km)までか、それ以上の図7(左下の上面図)のウイングスーツを用いうるが、水平方向に毎時0マイル(毎時0km)を保持してピンポイントでの着地を助けるのは、引込み自在ウイングだけである。
【0025】
スカイダイビング追跡装置特許(特許第7184566号)
以下に、本発明者のスカイダイビング追跡装置特許の明細書及び特許請求の範囲の全文を引用する。以下の明細書本文の記載において「本発明」とは、スカイダイビング追跡装置特許の発明を指す。なお、以下の説明における参照図面の図番の図9から図16は、本願に添付した図面の図9から図16であり、その限りにおいて当該特許の単なるコピーとはなっていない。しかし、図9から図16の参照符号はスカイダイビング追跡装置特許の図面のままなので、図9から図16の説明における参照符号は、図9から図16に限られるものであって、図1から図8に使用される参照符号とは関係がないから、混同しないように注意が必要である。
【0026】
以下、特許第7184566号の明細書の実質的コピー
「発明の名称」
スカイダイビングトラッカー:スカイダイビングの安全性を向上させるための飛行データ収集および仮想現実シミュレータのための統合システム
「発明の詳細な説明」
「技術分野」
本発明は、関係付けられた3D仮想現実(VR)シミュレータと、デブリーフィングおよび事故調査のための3Dマッピング用の統合されたGPSトラッキングデータ収集とを備えた、スカイダイビングの訓練および安全性に関し、また、スカイダイビング飛行データの拡張型専用データベースを用いたシミュレータの継続的な改善にも関する。本発明は、スモークジャンパー(遠隔地の火災に向かってスカイダイビングする消防士)または軍隊のチーム等の重要な任務についている、飛行機に搭乗している2~12名以上のスカイダイバーのチームを訓練することに焦点を当てたものである。既存のシステムは高価で、扱いにくく、用いるのに時間がかかり過ぎる。
「背景技術」
スカイダイバーは、短時間または長時間の自由落下で飛行機から出る。次に、ジャンパーはパラシュートを開き、目標に向かって操舵する。既存のスカイダイビング訓練の特許は、スカイダイバーのチームを訓練するようには設計されていない。例えば、特許文献1に対応する特許文献2は、訓練のために高価な風洞を用いる。別の技術は、生徒にハーネスを装着させることを含むが、これは扱いにくく、各々が100000ドルを超える(2016年6月時点のGSAの価格表)高価なものである。本出願人の軽量なシステムは、数分間でセットアップできると共に、ハードウェアのコストは5000ドル未満であり(即ち、上記のハーネスシステムのコストの20分の1であり)、それに加えて、ネットワークで接続された複数のジャンパーのチームを訓練する(図11)。
専門家によれば、最良の訓練は、初心者がインストラクターと共にタンデムでジャンプを開始して、認定スカイダイバーになるために進歩する、現実のスカイダイビングである。また、既存の訓練システムは、例えば、「BLM Final Accident Investigation」にあるMark Urbanの悲劇的な死のような60rpmでの回転等の機能不全に対して十分な訓練が行われない。Urbanは、45rpmの現実の飛行データに基づく本出願人の2017年8月のビデオのようなシミュレーションされた機能不全を練習したことがなかったのかもしれない。
危険なYouTube(登録商標)スピン(座って視聴されたし)-https://youtu.be/U_Q82cvzQHA
「先行技術文献」
「特許文献」
「特許文献1」特開2004-519730号公報
「特許文献2」米国特許第6,929,480号明細書
「発明の概要」
「発明が解決しようとする課題」
2013年には米国では320万件のジャンプが行われており、毎年数百人が負傷し、数十人が死亡している。本技術は、見事な3Dインタラクティブマップを含む、ジャンプ前のより良好な訓練およびジャンプ後のデブリーフィングを用いて、スカイダイビングをより安全なものにする。
「課題を解決するための手段」
本発明によるジャンプ前のスカイダイビング訓練およびジャンプ後のデブリーフィングのためのシステムは、
ジャンプ前シミュレータであって、キーストローク制御のみのベーシックオプションを有するコンピュータ、または、ユーザの腕の上下の動きがパラシュートの回転および速度を制御する現実のスカイダイバーと同様の腕の動きをトラッキングするセンサを有する最新の仮想現実ヘッドセットを有する、ジャンプ前シミュレータと、
トラッカーであって、ジャンプから得られたGPSおよび他のデータが自動的に誤差補正され、この補正されたデータが、スカイダイビングのデータベースを強化し、これにより、シミュレータが継続的に改善されると共に、デブリーフィングのための3Dインタラクティブマップも生成される、トラッカーと
を有する。
また、本発明によるシステムは、重要な任務についている空中または地上にいる職員のシミュレーションされたまたは現実のリアルタイム3Dマップのための継続的に更新されるデータを提供する、地上とのまたは飛行中の飛行機とのリアルタイム通信のための長距離デジタル無線機またはネットワークを更に含み、職員の携帯電話通信に不具合が生じても、このシステムがチームのリアルタイムトラッキングを提供可能であり、このリアルタイムトラッキングを携帯電話ネットワークまたは他のネットワークに統合可能なものとしてもよい。
また、本発明によるシステムにおいては、上記のデータが、仮想現実スカイダイビングシミュレータを生成し、この仮想現実スカイダイビングシミュレータが、トラッカーデータベースおよび熟練したスカイダイバーからのフィードバックによって継続的に改善されるものとしてもよい。
また、本発明によるシステムにおいては上記のデータを、スカイダイビングを含む飛行のために使用可能な、および、博物館によって、65インチのディスプレイ上における120~360度のインタラクティブなビデオルーム内においてネットワーク化可能な宇宙の最も偉大な地質学的な場所および人工的な場所のツアーのために使用可能な、インタラクティブマップまたはビデオに変換するものとしてもよい。
また、本発明によるシステムは、世界中の任意の場所において、ラウンド型パラシュートおよびラム・エア型パラシュートをシミュレーションし、スカイダイバーのチームの任務地へと飛行中に飛行機内において安価且つコンパクトに使用可能な、独特の訓練システムのための、PCおよび(ジャンパーが自分の転回および速度を制御するための)腕の動きのトラッキングセンサのみと共に携帯可能な、ユーザが単に自分の頭を転回させることによって探索する3D世界に没入するための仮想現実ヘッドセットを更に含むものとしてもよい。
また、本発明によるシステムは、既存の技術は対応していない、夜間または昼間のジャンプを見るため、および、1名以上のジャンパーを同時に見て、衝突を回避してチームとしてのパフォーマンスを行うために近接フォーメーションを練習するためのオプションを有する、ローカルまたはリモートでネットワークを介して共有されたシミュレーション飛行データを更に含み、この技術が、高いコスト効果で、ジャンパーのチームが迅速に練習して直ちに任務を開始することを可能にするものとしてもよい。
また、本発明によるシステムは、ジャンプ中に言葉による指示を提供するイヤホンまたはヘッドセット用のオプションを更に含むものとしてもよい。
本発明によるジャンプ中におけるリアルタイムまたは非リアルタイムトラッキングのためのシステムは、
チームジャンプの前に風速および風向を計算するリアルタイムまたは非リアルタイムトラッカーと、
着地場所および任務に基づいて、飛行機を飛行させる最適な飛行経路、並びに、スカイダイバーのチームをどこで降下させるかをパイロットに指示するために、データを飛行機へと中継する長距離デジタル無線機と
を含む。
「図面の簡単な説明」
図9」特許請求の範囲の概要のフローチャート論理
図10」本技術を用いたスモークジャンパーの訓練を示す
図11」複数のスカイダイバーがチームとして働くことを可能にするネットワーク化されたバージョンを示す
図12」VR中における13名のジャンパーの図を示す
図13」本システムがスカイダイバーを自動的に評価することを示す
図14」離陸から着地までの飛行機の飛行経路をプロットするリアルタイムトラッカーを示す
図15」トラッカーデータが、どのように動きのタイプ(即ち、飛行機、スカイダイブ等)とプロットを見るための最適な角度とを識別するかを示す
図16」トラッカーデータが、どのように動きのタイプ(即ち、飛行機、スカイダイブ等)とプロットを見るための最適な角度とを識別するかを示す
図17」トラッカーデータが、どのように動きのタイプ(即ち、飛行機、スカイダイブ等)とプロットを見るための最適な角度とを識別するかを示す
図18」トラッカーデータが、どのように動きのタイプ(即ち、飛行機、スカイダイブ等)とプロットを見るための最適な角度とを識別するかを示す
図19」トラッカーデータが、どのように動きのタイプ(即ち、飛行機、スカイダイブ等)とプロットを見るための最適な角度とを識別するかを示す
「発明を実施するための形態」
本発明は、個々のスカイダイバーまたはスカイダイバーのチームのスカイダイビングの安全性を向上させるセンサ、ハードウェア技術、およびソフトウェア技術の驚くべき組み合わせを備えた、統合された最新のスカイダイビングの安全性および訓練システムを提供する。図9は、本システムが、どのようにして(1)スカイダイバーの訓練チームを劇的に改善し、(2)スカイダイビングによる死亡の主な原因(空中衝突を含む)を防ぐのに役立つかを強調したものである。
ブロック1において、本出願人の専用の誤差チェック機能を備えた低コストのトラッカー(コストが1000ドル未満のトラッカー)が、クリーンな飛行データ(緯度等)を作成する。カルマンフィルターを用いて、GPS/INSデータ融合を研究した。3名以上のジャンパーが飛行機に搭乗している場合には、本システムは自動的に、的確に、ジャンパー間のデータをクロスチェックする。飛行機の経路、出口点/着地点、各ジャンパーの経路を示す3Dインタラクティブプロットが作成される。また、本技術は、着地時にジャンパーが地下300フィートにいたことを示しているベストセラーのデジタル時計が非常に不正確であることを示しているトラッカーを評価する。
任意の数のジャンプ(即ち、1回のジャンプまたは数百万回のジャンプ)を含み得る専用スカイダイビングデータベースに詳細な飛行データが追加され(ブロック2)、これは、事故の調査/デブリーフィングに用いられ得るものであり、また、シミュレータの精度を向上させる。ネットワーク化されたシミュレータは、複数のジャンパーのチームが一緒に訓練することを可能にする(ブロック3)。飛行データは、ジャンパー/飛行機の3Dインタラクティブ飛行経路を作成する(ブロック4)。必要に応じて、ジャンパーには、イヤホンまたはヘッドセットを介して、目標に向かって誘導するためのリアルタイムコマンドが提供される(ブロック5)。熟練したジャンパーからのフィードバックが、このシミュレータを強化する(ブロック6)。この驚くべきスカイダイビング訓練システムは、ジャンプ前のシミュレーション、ジャンプ中の誘導、およびジャンプ後のデブリーフィングを提供する(ブロック7)。宇宙における最も偉大な場所(グランドキャニオン等)のインタラクティブな3Dツアーのための類似の技術(ブロック8)。トラッキングされたジャンプは、ジャンパー、パイロット、スポッターの訓練を改善する(ブロック9)。
「スカイダイバートラッカー」は、米国政府によって、何百ものジャンプの訓練において購入/使用されている。或るスカイダイバー訓練マネージャーは、それが彼らに「新人ジャンパーに対してパラシュート操作を教えるのに役立つと共に、経験豊富なジャンパーが技術を洗練させるのに役立つ。…あなた方のGPS誘導貨物配達システムのコンセプトは、貨物のパッケージを配達するためにより高い高度にとどまることが可能であることにより、任務のリスクが低減される」ので、「我々にとって関心がある」と書いている。
グランドキャニオンへの見事な「YouTube」スカイダイビングシミュレーション-http://youtu.be/n2srxXJlQs8
図10は、本出願人の非バーチャルリアリティ(VR)バージョンで訓練しているスモークジャンパー(ギア装着)201を示しているが、より強力なオプションは、ディスプレイ202が不要なVRヘッドセット204を示している。センサ203は、現実のスカイダイビングのようなユーザの腕の動きをトラッキングする。ジャンパーは、シュートを制御する仮想の(または現実の)トグルを引っ張る。彼らの腕がまっすぐ上に向いている場合には、彼らは最大速度でまっすぐ前進して飛ぶが、一方の(即ち、左)腕が下がっている場合には、彼らは左に曲がる。この技術は、ラムジャンパーおよびラウンドジャンパーの両方を訓練する。米国森林局の「U.S. Forest Service Ram-Air Parachute System Implementation Project(米国森林局ラム・エア型パラシュートシステム実装プロジェクト)」(2015年6月)は、「現在用いられているラウンド型のFS-14パラシュートシステムが、最終的には、スクエア型のラム・エア型パラシュートシステムによって置き換えられ、…ほとんどのジャンパーは、ラム・エアの方が、負傷や死亡によってキャリアを終えることにつながりやすいと考えていた」と決定したが、職場や家庭で使用できるこのシミュレータは、彼らの心配を和らげ得る。
トラッカーの飛行データは、僅かな回数のジャンプのデータを用いて、用いられるパラシュートおよびペイロードのタイプをシミュレーションできる。現実の飛行データのパフォーマンスに基づいてカスタマイズできないシミュレータは、単なるゲームである。
図11は、チームを訓練するために、低コストのジャンプVRシミュレータ(コストが5000ドル未満のシミュレータ)301、309をどのように数分間でセットアップできるかを示す。インストラクターは、3Dカラーマップ316上において、トップダウンビューで、全てのジャンパーを彼らの飛行データと共に見る。例えば、ヘッドセット301を装着したジャンパー1は、1200フィート(365.76メートル)AGLにおいてマップ上のJ1にいる。チームの目標はこの島の北側である。彼らの装備はラップトップPCおよびセンサ/ヘッドセットであり、これらは10分間でセットアップ可能である。チームは、ネットワーク上において、同じ室内で、または世界中で訓練できる。
このVRビュー内の13名のジャンパーは、任務中に他のジャンパーとの衝突を回避しなければならない(図12)。
また、この技術は、科学博物館が、世界中および太陽系の最も偉大な地質学的な場所および人工的な場所の素晴らしい教育用バーチャルリアリティツアーを提供することを可能にする。この技術は圧倒的でありながら、手頃な価格であり、65インチのディスプレイ上で見事な120~360度のビデオルーム用にカスタマイズできる。
重要なスカイダイビングデータベース
このスカイダイビングトラッカーを用いて、400を超えるスカイダイビングがトラッキングされており、これらは増え続けるジャンプ履歴の一部である。デブリーフィング/事故調査のために、3回クリックするだけで、飛行機/ジャンパーについての全ての飛行データを、インタラクティブな3Dマップ/ビデオと共に利用でき、直ちに利用できる。Mark UrbanのBLM事故報告書は、彼の死から8か月後に発行された。また、彼らは(数千ドルを投資して)「データを役に立たたないものにはしなかったものの、各データポイントに関連付けられた不確実性の程度を増加させ…飛行機の飛行速度に関する情報は提供されなかった」欠陥のあるデータロガーを用いた。
図13の左側部分は、目標(ボックス内の十字)から782~1209フィート(約238.35~約368.50メートル)において飛行機から出た10名の新人スモークジャンパーを示している。彼らは1478~1580フィート(450.4944~481.584メートル)AGL(地上からの高さ)において出た。
本出願人の専用の論理は、8mph(約12.87kph)の風速、飛行機のタイプ、用いられたパラシュートのタイプ(ラウンド型パラシュート)を自動的に計算した。彼らは通常、一度に2名ずつ(例えば、ジャンパー6および7)出て、ジャンパー7が目標の最も近くに着地した(グループで最良の89フィート(約27.13メートル)であった)。ジャンパー6と7とを結ぶ線は、飛行機の飛行経路を示す。飛行機は6回旋回し、10名のジャンパー全員を放った。灰色および黒の領域は木および茂みである。
この技術は、トラッカーからの数百万のデータポイントを自動的に3Dインタラクティブマップに変換し、スポッター、パイロット、ジャンパーを評価する。熟練したジャンパーは、通常、目標から50フィート(15.24メートル)以内に着地する。2016年の2週間の訓練中に、飛行機に乗った複数の新人がこのトラッカーを用いた(図13)。新人ジャンパーは、第1週においては目標から平均200フィート(60.96メートル)以上のところに着地したが、第2週までには、目標地点から100フィート(30.48メートル)以内に着地し、劇的に向上した。
更なるオプション
本出願人は、400ドル未満の安価なデジタル無線機をアンテナと共に用いて、ジャンパーに飛行機から出るタイミングを通知するために、理想的な飛行経路上のパイロットにリアルタイムの飛行データを提供する。また、単純なストリーマーが、風況をテストするが、本出願人の統合的なソリューションを用いて、パイロットとジャンパーに通知するために、最新の風況が送信される。要するに、空中および地上の両方におけるトラッキングのためのリアルタイムデータが提供されると共に、このリアルタイム誘導システムを用いて、補給ロボットを作った(以下に示す)。
緊急医療システム
本出願人の証明された技術は、目標から30フィート(約9.14メートル)以内に着地可能である。パラシュートが開いた際、モーターが、トグルに取り付けられたナイロンコードを引っ張って、第1回目の成功したロボットテスト飛行において示されているように、パラシュートを目標の着地場所へと自律的に誘導する。
「YouTube」ロボット飛行試験-
https://www.youtube.com/watch?v=jEDibD18O4E&feature=youtube_gdata
米軍は、(山火事で散らかった森林とは異なる)大きい開けた領域で機能する高価なシステムを有する。しかし、シリア戦争中には、ロボット補給ユニットが正確に着地せずに目標から1/2マイル(約0.8キロメートル)離れて着地したために、米国国防総省はテロリストに100万ドルの武器を届けることとなった。この失敗は、小さいペイロードを正確に着地させるために、本願のVRのような手動制御でオーバーライドする必要性を示しており、このオプションは、より高価なユニットは備えていない。
緊急警報ネットワーク
携帯電話通信に不具合が生じてヤーネル(Yarnell)で死亡した20人の消防士のような地上クルーをリアルタイムでトラッキングする。長距離デジタル無線機(高々100マイルまでの範囲を有するデジタル無線機、図14)を有する900MHzネットワークをカスタマイズできる。彼らの事故報告(2013年6月30日)には、「シェルターが展開されたとき、VLAT(Very Large Air Tanker)は火の上方に静止し、クルーの位置が決定されたら直ちに難燃剤を投下するために待機していた」と記されている。本技術があれば、(1)VLATに難燃剤を投下する場所を指示するために、彼らの位置を自動的にブロードキャストできたか、または、(2)VLATが失敗した場合には、スカイダイビングロボットが、閉じ込められた消防士に水を浴びせるために正確に水を届けることができ、役立ったかもしれない。リアルタイムトラッカー1202は、無線、GPS、パラシュートを有し、コストは1000ドル未満であり、重量は2ポンド(約907グラム)である。リアルタイムトラッカー1202は、飛行機から出るまで、飛行機内におけるリアルタイムトラッカー1202の位置をブロードキャストし、次に、風速/および飛行機の飛行方向1201を正確に中継し、10000フィート(約3048メートル)において旋回している飛行機が、スモークジャンパーおよび消防士の地上における正確なGPS位置を常に監視できることを確認した。
図15図19は、トラッカーデータをどのように用いて、動きのタイプ(飛行機、スカイダイビング等)を識別し、データの誤差を補正し、3Dインタラクティブマップまたはビデオにおいてプロットを見るための最適な角度および視点を計算するかを示している。
スカイダイビングトラッカーは、既存の機能を遥かに超えた、(1)ジャンプ前に、世界中の任意の現実の場所における練習を可能にする仮想現実チームシミュレータと、(2)スカイダイバーのチームによって用いられる正確なパラシュートおよびペイロードについて、および、ジャンプ後のデブリーフィング/事故調査のための3Dグラフィックスのために、シミュレータをカスタマイズするために用いられ得る飛行データを作成する、4オンス(約113グラム)以下の低コストのトラッカー(コストが1000ドル未満のトラッカー)とによって、スカイダイバーの個人およびチームのスカイダイビングの訓練および安全性に革命をもたらす。このスカイダイビングトラッカーは、あらゆるジャンプに対して用いられるべきである。
「符号の説明」
202 ディスプレイ
203 センサ
204 VRヘッドセット
301、309 ジャンプVRシミュレータ
316 3Dカラーマップ
1202 リアルタイムトラッカー
【0027】
以下、特許第7184566号の特許請求の範囲の実質的コピー
以下の(1)~(7)は、上記追跡装置特許の請求項に相当するものである。
(1)
ジャンプ前のスカイダイビング訓練およびジャンプ後のデブリーフィングのためのシステムにおいて、
ジャンプ前シミュレータであって、キーストローク制御のみのベーシックオプションを有するコンピュータ、または、ユーザの腕の上下の動きがパラシュートの回転および速度を制御する現実のスカイダイバーと同様の腕の動きをトラッキングするセンサを有する最新の仮想現実ヘッドセットを有する、ジャンプ前シミュレータと、
トラッカーであって、ジャンプから得られたGPSのデータが自動的に誤差補正され、該補正されたデータが、スカイダイビングのデータベースを強化し、これにより、前記シミュレータが継続的に改善されると共に、デブリーフィングのための3Dインタラクティブマップも生成される、トラッカーと
を有することを特徴とするシステム。
(2)
重要な任務についている空中または地上にいる職員のシミュレーションされたまたは現実のリアルタイム3Dマップのための継続的に更新されるデータを提供する、地上とのまたは飛行中の飛行機とのリアルタイム通信のための長距離デジタル無線機またはネットワークを更に含み、前記職員の携帯電話通信に不具合が生じても、前記システムがチームのリアルタイムトラッキングを提供可能であり、該リアルタイムトラッキングを携帯電話ネットワークに統合可能な、(1)記載のシステム。
(3)
前記データが、仮想現実スカイダイビングシミュレータを生成し、該仮想現実スカイダイビングシミュレータが、トラッカーデータベースおよび熟練したスカイダイバーからのフィードバックによって継続的に改善される、(1)記載のシステム。
(4)
前記データを、スカイダイビングを含む飛行のために使用可能な、および、博物館によって、65インチのディスプレイ上における120~360度のインタラクティブなビデオルーム内においてネットワーク化可能な宇宙の最も偉大な地質学的な場所および人工的な場所のツアーのために使用可能な、インタラクティブマップまたはビデオに変換する、(1)記載のシステム。
(5)
世界中の任意の場所において、ラウンド型パラシュートおよびラム・エア型パラシュートをシミュレーションし、スカイダイバーのチームの任務地へと飛行中に飛行機内において安価且つコンパクトに使用可能な、独特の訓練システムのための、PCおよび(ジャンパーが自分の転回および速度を制御するための)腕の動きのトラッキングセンサのみと共に携帯可能な、ユーザが単に自分の頭を転回させることによって探索する3D世界に没入するための仮想現実ヘッドセットを更に含む、(1)記載のシステム。
(6)
既存の技術は対応していない、夜間または昼間のジャンプを見るため、および、1名以上のジャンパーを同時に見て、衝突を回避してチームとしてのパフォーマンスを行うために近接フォーメーションを練習するためのオプションを有する、ローカルまたはリモートでネットワークを介して共有されたシミュレーション飛行データを更に含み、この技術が、高いコスト効果で、ジャンパーのチームが迅速に練習して直ちに任務を開始することを可能にする、(1)記載のシステム。
(7)
ジャンプ中に言葉による指示を提供するイヤホンまたはヘッドセット用のオプションを更に含む、(1)記載のシステム。
【0028】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0029】
実施形態1
スカイダイビングロボットのためのシステムにおいて、
前記スカイダイビングロボットは、既製または特注のパラシュートを用いて、対地高度(AGL)30,000フィート(約9.1km)まで、または、それより高い地点でジャンプし始めて、人間のようにスカイダイビングし、該パラシュートのトグルを握り、該パラシュートを開いて、次に該パラシュートを制御し、更に次に自分のアームを人間のように上下に動作して回転、操縦、更に、目標地点の近くに着地するロボットであり、
前記システムは、
前記ロボットが、前記パラシュートの前記トグルを握って、該パラシュートを開き、該パラシュートを操縦操作して、更に任意で、軍事任務のために武器を操作する人間型ハンドと、
スカイダイビングを追跡し、前記目標地点に対する前記スカイダイビングロボットの位置を示して、実際のスカイダイバーが、パラシュートの移動をジャンパーが腕を上下に動作することで制御し、該パラシュートを回転、制御、および、速度設定するのと同様に、該ロボットが、アームとハンドの動作を用いて前記パラシュートの制御トグルを制御して、操縦し、該目標地点の近くに着地するのを可能にする全地球測位システム(GPS)、および想定風速を含む他のセンサと、
前記ロボットが、前記パラシュートを開く前記トグル、および該パラシュートの制御トグルを見つけて引き、その時、前記人間型ハンドを導いて該トグルを握り、該ロボットの前記アームの動きを用いて、単に該トグルを上下に引いて、該パラシュートを操縦、回転し、該パラシュートの速度、フレア、および着地を制御し、更に、緊急時に切り離しを見つけて予備のパラシュートを引くのを可能にするコンピュータビジョンカメラシステムとを含み、
前記スカイダイビングロボットが、自由落下中に、トラッキングと称されるスカイダイバーが姿勢を変化させて回転または水平移動する技術を用いうるもので、トラッキングは、シミュレータ、および/または、実際のジャンプを用いて正確に着地する練習しうるものであり、該スカイダイビングロボットが、人間のように空力的に安定した姿勢の場合には、水平方向の移動がないが、該スカイダイビングロボットが、誘導ミサイルのように、腕を体部の横に置いて両方の脚部を合わせて真っすぐにすると、水平方向に毎時180マイル(毎時約290km)までか、それ以上で、垂直方向に毎時300マイル(毎時約482km)までか、それ以上で移動しうる、
システム。
【0030】
実施形態2
軍隊あるいは文民用パラシュートを用いてスカイダイビングし、軍または民間のペイロードを運搬し、スカイダイビングで発生しうる多数の緊急事態を処理する能力であって、該緊急事態は、パラシュートの切り離しが必要になり予備パラシュートを開かなくてはならないパラシュートの故障を含むものである前記ロボットの能力を更に含み、
前記能力は、トグルを握り、主要なパラシュートを切り離し、予備パラシュートを開き、カメラを用いて追跡し他のスカイダイバーとの衝突を避け、また、スカイダイバーのチームのシミュレーションの後にプログラムされ、カメラを使って着地領域をはっきり調べて第1の場所が到達不可か安全でないと考えらえる場合に、代替の着地地点を選択する能力である、実施形態1に記載のシステム。
【0031】
実施形態3
地上と、他のスカイダイバーと、若しくは空中または地上の両方の人員のリアルタイムの(シミュレーションのまたは実在の)3Dマップのために継続的に更新されたデータを提供する飛行中の飛行機とのリアルタイム通信のための低コストで低帯域幅の長距離デジタル無線、またはネットワークを更に含み、
前記長距離デジタル無線、または前記ネットワークは、人員の携帯電話通信が故障した場合に任務で重要であり、前記システムは、チームをリアルタイムで追跡して、任務の成功を確実にし、前記データは、より広い安全な携帯電話ネットワークまたは他のネットワークに統合されうるものであり、
更に、GPSが使えない環境でも、カメラおよび地図を含む視覚支援ナビゲーション、星をトラッキングする天体ナビゲーション、若しくは、微小電気機械システム(MEMS)および慣性計測ユニット(IMU)など代わりの方法を用いてロボットを導くオプションを有する実施形態1に記載のシステム。
【0032】
実施形態4
前記データは、表示部を用いたヘッドセットを用いるか、またはヘッドセットを用いない仮想現実スカイダイビングシミュレータを生成し、該データはトラッカーデータベース、および熟練したスカイダイバーからのフィードバックによって継続的に改善されて、前記ロボットの動きおよび正確さを、任務後に追跡し検討して、前記スカイダイビングロボットの能力を継続的に改善しうるものである、実施形態1に記載のシステム。
【0033】
実施形態5
PCのみで持ち運び可能な仮想3D世界に没入するための仮想現実ヘッドセットを更に含み、
幾つかのスタンドアロンヘッドセットはPCを必要とせず、
前記仮想3D世界は、テレビやプロジェクタのように仮想3D世界を画面に映し出されて、それを見た人に、ジャンパーを見る/評価することを可能にし、前記ヘッドセットもしくは前記センサが(ジャンパーが自分の転回および速度を制御するための)前記腕の動きを追跡し、
ユーザは、単に頭部を回転させることで、世界中の任意の場所において、ラウンド型パラシュートおよびラム・エア型パラシュートをシミュレートした独特の訓練システムを探索し、更に、軍の部隊または他のスカイダイバーが任務へと飛行中の飛行機の機内で、安価でコンパクトに用いうるもので、30,000フィート(約9.1km)より高い高度でジャンプする高高度降下高高度開傘(HAHO)の配置技術、更に夜間のジャンプも用いうるものである、実施形態1に記載のシステム。
【0034】
実施形態6
ローカルまたは遠隔でネットワークを介して共有された模擬飛行データを、更に含み、
夜間または日中のジャンプを見るオプションを有し、12人より多くのジャンパーに会い、ロボットと同時に訓練させ、それは、精鋭ユニットが接近した隊形を練習して、衝突を防いでチームとして活動するために主要な要件であり、既存の技術はこれに取り組んでこなかったが、本技術は、高い費用効果で、12人以上のジャンパーのチームが練習して、直ちに任務を開始し、スカイダイビングロボットと訓練するのを可能にするものである、実施形態1に記載のシステム。
【0035】
実施形態7
制御システムを更に含み、
任務中に計画が変更された場合には、前記人間のスカイダイバーは、前記スカイダイビングロボットの動作をオーバーライドするものである、実施形態1に記載のシステム。
【0036】
実施形態8
前記スカイダイビングロボットの視力および把持力の限界に基づいて、より簡略な配置の選択肢が推奨される場合には、該スカイダイビングロボットを既存のロボットの補給システムを用いて配置させる選択肢を、更に含み、
補給ロボットが着地したらすぐに、前記スカイダイビングロボットは、単に該補給ロボットから脱出して、任務を継続し、前記人間のスカイダイバーより前に偵察を行いうるものである、実施形態1に記載のシステム。
【0037】
実施形態9
前記ロボットは、武器を見つけて、前記人間型ハンドで把持し、更に視力および/またはネットワーク性能を用いて、味方か敵かを判別することを可能にし、敵の場合には、把持している該ハンドは、敵を狙って、該武器を発砲する性能を有し、多数のバックアップチェック部を用いて、該武器を発砲するのは、該視力および/またはネットワーク性能、若しくは、それらの組合せが、味方か敵か、ロボットか人間かを判別した時のみとすることを確認するコンピュータビジョンカメラシステムと、
人間のように、歩き、音で知らせ、武器を発砲する間、最適な防御姿勢を維持するよう伏せるか、敵の武器に撃たれるのを避ける能力を更に含む、実施形態1に記載のシステム。
【0038】
実施形態10
前記ロボットの前記アームの動作能力と組み合わされた前記視力を、更に含み、
空中で、設定範囲より近くなった他のスカイダイバーから離れるように操縦して、更に、着地の際に、木などの物体を避けるものである、実施形態1に記載のシステム。
【0039】
実施形態11
スカイダイビングロボットが既製または特注のパラシュートを用いて、人間のようにスカイダイビングを行う方法において、
前記ロボットは、パラシュートの制御トグルを見つけて握るのを可能にするカメラを有し、次いで人間のようにアームおよびハンドを上下に動作させて、該パラシュートを操作する該トグルを制御し、該パラシュートが回転、滑空、目標地点の近くに着地するのを可能にし、ジャンプは、対地高度(AGL)30,000フィート(約9.1km)まで、または、それより高い高さで始まり、該ロボットは、スカイダイビングする人間より前に着地して、人間のスカイダイバーが着地する前に偵察し、更に、同様の能力で、武器を見つけて把持し、次に、該武器を敵に狙いをつけて発砲するものである方法。
【0040】
実施形態12
爆発物、すなわち爆弾のペイロードを運ぶ前記スカイダイビングロボットの能力を、更に含み、
前記爆発物は、数百ポンドの重さで、前記ロボットがパラシュートを用いて正確に着地した後に衝撃で爆発しうるもので、該爆発物は、該ロボットが確実に最高速度で滑空できるように空力的に設計された該ロボットの体部および/または脚部の空間に配置されるものであり、一方、人間の特殊部隊スカイダイバー(特殊部隊または特殊フォース)は、数百ポンドの補給物資を吊り下げて搬送することが多く、パラシュートを減速させるが、空力的に滑らかなロボットは、25,000フィート(約7.6km)まで、または、それ以上の高度、つまり、海抜高度に配置された時に飛行機の出口位置から、毎時30マイル(毎時約48km)を超える速い速度で滑空し、目標地点から1フィート以内に正確に着地し、理想的には、該ロボットを暗闇に隠れて配置して敵に見つからないようにし、更なるオプションとして、爆発させずに着地して、偵察隊として活動し、敵が近くに、つまり、該ロボットから70フィート(約21m)以内に来た時に爆発するものである、実施形態1に記載のシステム。
【0041】
実施形態13
前記スカイダイビングロボットを配置する時に、飛行機を敵の前線深くまで飛行させて、該ロボットを、該前線の数百マイルまたは数千マイルも奥に着地させ、世界のいかなる国でも正に全領土を網羅するオプションを、更に含み、
前記スカイダイビングロボットを配置させる前記飛行機が自動無人操縦機の場合には、該ロボットを配置する任務で人間の生命が危険に晒されることがなく、更に、該スカイダイビングロボットがHALO(高高度降下低高度開傘)でジャンプした場合、該ロボットは、30,000フィート(約0.1km)まで、または、それ以上の高度で該飛行機から出て、毎時120マイル(毎時約193km)の終端速度で自由落下し、僅か2分または3分で目標地点から数フィート以内に着地し、それによって、非常に撃ち落されにくくなるものである、実施形態1に記載のシステム。
【0042】
実施形態14
ネットワークと接続して、仮想3D世界を表示すると共に、ジャンパーの腕および脚部の動作を追跡する仮想現実ヘッドセットを有するオプションを、
更に含み、
人間および/またはスカイダイビングロボットのチームについて、風洞を用いた、または、風洞を用いない模擬自由落下の練習を可能にするものであり、前記ヘッドセットは、前記ジャンパーの腕/脚部の動作を、該風洞で水平に浮遊しているか、または、立ち上がっているかに関わらず追跡して、該ジャンパーが、HALOまたはHAHOジャンプを含む世界中での任務を練習するのを可能にし、前記パラシュートが開傘した後もシミュレーションを続けて、飛行機を出てから着地までの完全な任務を追跡し、その場合に、テレビやプロジェクタのように前記仮想3D世界を画面に映し出して、それを見た人に、ジャンパーを見る/評価することを可能にする、実施形態1に記載のシステム。
【0043】
実施形態15
飛行機によって、または、より効果的には、投入した気象型またはそれ以外の気球によって配置されるスカイダイビングロボットまたは無人航空機(UAV)の能力を、
更に含み、
理想的には、ミサイルを用いて飛行機を破壊する空軍防衛システムから逃れうる夜間に、配置されるものであり、
前記気球は、8,000ポンド(約3629kg)までか、それ以上のペイロードを、高度160,000フィート(約49km)までか、それ以上の高さまで運び、毎時200マイル(毎時約322km)までか、それ以上の速度で、通常、西から東に流れるジェット気流を用いて、世界中でジェット気流に沿って、どこにでも正確に着地可能にし、
前記スカイダイビングロボットは、5×2×1.5フィート(約152×61×46cm)か、それより小さく、動力付きのUAVやグライダーよりも小さく、撃墜が容易でありうるもので、空力的に設計されて、人間のスカイダイビング速度記録保持者のように速度を最大にして、80,000フィート(約24km)までか、それより高い位置から自由落下して、数分で目標地点に到達し、自由落下中に、トラッキングと称されるスカイダイバーが姿勢を変化させて回転または水平移動する技術を用いうるもので、トラッキングは、シミュレータを用いるか、および/または、実際のジャンプを用いて練習しうるものであり、
前記ロボットが、人間のように空力的に安定した姿勢の場合には、水平方向の移動がないが、該スカイダイビングロボットが、誘導ミサイルのように、腕を体部の横に置いて両方の脚部を合わせて真っすぐにすると、水平方向に毎時180マイル(毎時約290km)までか、それ以上で、垂直方向に毎時300マイル(毎時約482km)までか、それ以上で移動しうるものであり、
爆発物を目標に衝突させるという任務であれば、パラシュートが必要ではなくなり、前記ロボットの費用および複雑化を大きく削減しうるものであり、但し、標準的な自動配置装置(ADD)を備えた予備パラシュートを、ロボットの自由落下時の故障の場合には用いうるものであり、
水平速度が毎時240マイル(毎時約386km)までか、それ以上のウイングスーツを用いうるが、水平方向に毎時0マイル(毎時0km)を保持してピンポイントでの着地を助けるのは、引込み自在ウイングだけでありうる、実施形態1に記載のシステム。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、飛行機等を介しての物資運搬の分野で有用である。軍事活動、民間の活動の他、地震、洪水、森林火災などの災害時に、被災地・被災者に人道的な物資を届ける支援活動の場面において有用である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19