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特開2024-118451オゾン処理グリセリン、オゾン処理グリセリンの製造方法、化粧料、飲食品、及び口腔用組成物
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118451
(43)【公開日】2024-08-30
(54)【発明の名称】オゾン処理グリセリン、オゾン処理グリセリンの製造方法、化粧料、飲食品、及び口腔用組成物
(51)【国際特許分類】
   C07D 323/00 20060101AFI20240823BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20240823BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20240823BHJP
   A23L 33/10 20160101ALI20240823BHJP
【FI】
C07D323/00
A61K8/49
A61Q19/00
A23L33/10
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024022507
(22)【出願日】2024-02-19
(31)【優先権主張番号】P 2023024539
(32)【優先日】2023-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】592160652
【氏名又は名称】株式会社メディプラス製薬
(74)【代理人】
【識別番号】100092901
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 祐司
(74)【代理人】
【識別番号】100188260
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 愼二
(72)【発明者】
【氏名】塩田 剛太郎
(72)【発明者】
【氏名】奥村 達也
【テーマコード(参考)】
4B018
4C083
【Fターム(参考)】
4B018LB01
4B018LB02
4B018LB03
4B018LB05
4B018LB06
4B018LB07
4B018LB08
4B018LB09
4B018LE01
4B018LE05
4B018MD08
4B018ME14
4B018MF10
4C083AA122
4C083AB032
4C083AB172
4C083AB472
4C083AC022
4C083AC122
4C083AC302
4C083AC432
4C083AC472
4C083AC482
4C083AC692
4C083AC792
4C083AC841
4C083AC842
4C083AC862
4C083AD042
4C083AD092
4C083AD112
4C083AD212
4C083AD302
4C083AD332
4C083AD352
4C083CC03
4C083CC04
4C083CC41
4C083DD15
4C083DD22
4C083DD23
4C083DD27
4C083DD41
4C083EE12
4C083EE31
4C083FF01
(57)【要約】
【課題】多成分系であっても不利な影響を与えることが少なく、しかも優れた特性を発揮する低酸化力のオゾン処理グリセリン、該オゾン処理グリセリンを配合した化粧料、飲食品及び口腔用組成物の提供。
【課題を解決するための手段】オゾン濃度換算による酸化力が0.1~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含むオゾン処理グリセリンである。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オゾン濃度換算による酸化力が0.1~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含むことを特徴とするオゾン処理グリセリン。
【化1】
【請求項2】
前記オゾン濃度換算による酸化力が1~100ppmである、請求項1に記載のオゾン処理グリセリン。
【請求項3】
前記オゾン処理グリセリンが、グリセリン溶液とオゾンを含む気体とを気液接触させて得られる、請求項1に記載のオゾン処理グリセリン。
【請求項4】
前記気液接触の時間が1時間以上24時間未満である、請求項3に記載のオゾン処理グリセリン。
【請求項5】
前記オゾン処理グリセリンが、オゾン濃度換算による酸化力を1,000ppm以上になるまでグリセリン溶液をオゾン処理した高酸化力オゾン処理グリセリンを未処理グリセリン溶液で希釈することで得られる、請求項1に記載のオゾン処理グリセリン。
【請求項6】
インボルクリン発現促進活性、フィラグリン産生促進活性、LC3-II産生促進活性、及びセラミド産生促進活性の少なくともいずれかを有する、請求項1に記載のオゾン処理グリセリン。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載のオゾン処理グリセリンを含有することを特徴とする化粧料。
【請求項8】
請求項7に記載の化粧料において、
更に水溶性増粘剤を含むことを特徴とする化粧料。
【請求項9】
請求項8に記載の化粧料において、
前記水溶性増粘剤はカルボキシビニルポリマー及び/又はキサンタンガムであることを特徴とする化粧料。
【請求項10】
請求項1から6のいずれかに記載のオゾン処理グリセリンを含有することを特徴とする飲食品。
【請求項11】
請求項1から6のいずれかに記載のオゾン処理グリセリンを含有することを特徴とする口腔用組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低酸化力であるオゾン処理グリセリン、該オゾン処理グリセリンを含む化粧料、飲食品、及び口腔用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、オゾン処理により酸化能を付したオゾン処理グリセリンが周知であり、殺菌剤(特許文献1~3参照)、歯のホワイトニング剤(特許文献4参照)、ヒートショックタンパク質の発現誘導剤(特許文献5参照)などの用途で用いられている。
【0003】
また、本発明者らは、更に鋭意検討を重ねた結果、下記化学式(I)で表される環状過酸化物を含む酸化反応生成物(オゾン処理グリセリン)を提案している(特許文献6参照)。この提案のオゾン処理グリセリンに含まれる環状過酸化物は、過酸化水素に比べて安全性が高く、水溶性に優れており、ラジカル等と比較して化学的に安定で取扱い易いことにより、単離し、製剤化することも可能なものである。
【化1】
前記化学式(I)中R100は、環員数3以上の環状構造であり、飽和でも不飽和でもよく、芳香環でも非芳香環でもよく、環状構造中に前記化学式(I)中の酸素原子以外のヘテロ原子を有していても有していなくてもよく、単環でも縮合環でもよく、Rは、置換基であり、1つでもよく、複数でもよく、存在しなくてもよく、複数の場合は、互いに同一でも異なっていてもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-55107号公報
【特許文献2】特許第4677192号公報
【特許文献3】特許第5222344号公報
【特許文献4】特許第6431251号公報
【特許文献5】特許第6671832号公報
【特許文献6】国際公開第2023/022204号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献6に記載のオゾン処理グリセリンは、過酸化水素濃度換算で4,000ppmの高い酸化力を有するものである。また、特許文献6の実施例では酸化力が過酸化水素濃度換算で4,000ppmと2,000ppmのオゾン処理グリセリンが用いられている。このため、特許文献6に記載のオゾン処理グリセリンでは高い酸化力による他成分への影響が懸念され、その有効量を化粧料などの多成分系に配合することは困難であり、特に長期保存に高い配慮が必要となり、使用期限を設けて販売する、保管条件を設定して販売するなどの課題がある。
【0006】
また、上記特許文献1~3では酸化力を主体とした抗菌力が発明のベースとなっており、一方で抗菌力の発現は細胞毒性にもつながることや、皮膚細菌叢を壊してしまい、肌トラブルを引き起こす可能性があるため、化粧料などとしては不向きであり、化粧料などとしての最適な濃度設定の検討がなされてこなかった。
【0007】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、その解決すべき課題は多成分系であっても不利な影響を与えることが少なく、しかも優れた特性を発揮する低酸化力のオゾン処理グリセリン、該オゾン処理グリセリンを配合した化粧料、飲食品、及び口腔用組成物を提供することを目的とする。また本発明は、これまで検討されてこなかった細胞毒性の生じることのない化粧料、飲食品、及び口腔用組成物としての低濃度域での有効性を見出し、原料のみならず最終製品の処方として提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための手段としての本発明のオゾン処理グリセリンは、オゾン濃度換算による酸化力が0.1~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含む。
【化2】
【0009】
本発明のオゾン処理グリセリンにおいては、前記オゾン濃度換算による酸化力が1~100ppmであることが好ましい。
【0010】
本発明のオゾン処理グリセリンにおいては、前記オゾン処理グリセリンが、グリセリン溶液とオゾンを含む気体とを気液接触させて得られることが好ましい。
【0011】
本発明のオゾン処理グリセリンにおいては、前記気液接触の時間が1時間以上24時間未満であることが好ましい。
【0012】
本発明のオゾン処理グリセリンにおいては、前記オゾン処理グリセリンが、オゾン濃度換算による酸化力を1000ppm以上になるまでグリセリン溶液をオゾン処理した高酸化力オゾン処理グリセリンを未処理グリセリン溶液で希釈することで得られることが好ましい。
【0013】
本発明のオゾン処理グリセリンにおいては、インボルクリン発現促進活性、フィラグリン産生促進活性、LC3-II産生促進活性、及びセラミド産生促進活性の少なくともいずれかを有することが好ましい。
【0014】
本発明の化粧料は、本発明の前記オゾン処理グリセリンを含有する。
【0015】
本発明の化粧料においては、更に水溶性増粘剤を含むことが好適である。
【0016】
本発明の化粧料においては、前記水溶性増粘剤がカルボキシビニルポリマー及び/又はキサンタンガムであることが好適である。
【0017】
本発明の飲食品は、本発明の前記オゾン処理グリセリンを含有する。
【0018】
本発明の口腔用組成物は、本発明の前記オゾン処理グリセリンを含有する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、多成分系であっても不利な影響を与えることが少なく、しかも優れた特性を発揮する低酸化力のオゾン処理グリセリン、該オゾン処理グリセリンを配合した化粧料、飲食品、及び口腔用組成物を提供することができる。また本発明によると、これまで検討されてこなかった細胞毒性の生じることのない化粧料、飲食品、及び口腔用組成物としての低濃度域での有効性を見出し、原料のみならず最終製品の処方として提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、グリセリンのオゾン酸化の反応混合物(TLC1スポット品)の、DMSO-dを溶媒に用いて温度300K(27℃)で測定したH NMRスペクトル図である。
図2図2は、グリセリンのオゾン酸化の反応混合物(TLC1スポット品)の、DMSO-dを溶媒に用いて温度300K(27℃)で測定した13C NMRスペクトル図である。
図3図3は、グリセリンのオゾン酸化の反応混合物(TLC1スポット品)の、DMSO-dを溶媒に用いて温度300K(27℃)で測定した13C DEPT135 NMRスペクトル図である。
図4図4は、グリセリンのオゾン酸化の反応混合物(TLC1スポット品)の、DMSO-dを溶媒に用いて温度300K(27℃)で測定したCOSY NMRスペクトル図である。
図5図5は、グリセリンのオゾン酸化の反応混合物(TLC1スポット品)の、DMSO-dを溶媒に用いて温度300K(27℃)で測定したHSQC NMRスペクトル図である。
図6図6は、グリセリンのオゾン酸化の反応混合物(TLC1スポット品)の、DMSO-dを溶媒に用いて温度300K(27℃)で測定したHMBC NMRスペクトル図である。
図7図7は、反応混合物(TLC1スポット品)をアセトニトリルで約3質量%に調製(希釈)したサンプルと、ブランクとの、前記精密分取LC(液体クロマトグラフィー)におけるトータルイオンクロマトグラム(ESI-ネガティブモード)である。
図8図8は、図7のピークF、G及びH(F画分、G画分及びH画分)のマススペクトル図である。
図9図9は、HILIC(高速液体クロマトグラフィー)の分離改善(分離条件の改善)の検討結果を示す図である。
図10図10は、図9のピーク1~3のマススペクトル(分離改善後)を示す図である。
図11図11は、図9のピーク4~6のマススペクトル(分離改善後)を示す図である。
図12図12は、図9のピーク7~8のマススペクトル(分離改善後)を示す図である。
図13図13は、図9におけるピーク2(Mw=180)を分取した分取サンプルと、オゾニド標品との顕微ラマンスペクトル図を、併せて示す図である。
図14図14は、図9におけるピーク2(Mw=180)のH NMRスペクトル図である。
図15図15は、図9におけるピーク2(Mw=180)の13C NMRスペクトル図である。
図16図16は、図9におけるピーク2(Mw=180)の2次元(H-13C COSY)NMRスペクトル図である。
図17図17は、図9のHILIC(高速液体クロマトグラフィー)条件におけるTLC1スポット品とグリセルアルデヒドダイマーとのHILICクロマトグラムを併せて示す図である。
図18図18は、逆相でのHILIC(高速液体クロマトグラフィー)条件におけるTLC1スポット品とグリセルアルデヒドダイマーとのHILICクロマトグラムを併せて示す図である。
図19図19は、図18の一部の拡大図である。
図20図20は、TLC1スポット品と、図9におけるピーク2(Mw=180)とのESRスペクトル図を併せて示す図である。
図21図21は、オゾン化リノレン酸メチルのESRスペクトル図である。
図22図22は、図9のピーク1~8のESRスペクトル図である。
図23図23は、図9のピーク1~8の活性を化学発光により測定した結果を示す図である。
図24図24は、未処理グリセリン、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)、及び高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)のカルボキシビニルポリマーの増粘性に対する影響の説明図である。
図25A図25Aは、未処理グリセリン、高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)、低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200D)、及び希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)による、カルボキシビニルポリマー(カーボポール980)溶液の変色に与える影響の説明図である。
図25B図25Bは、未処理グリセリン、高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)、低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200D)、及び希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)による、カルボキシビニルポリマー(カーボポール ウルトレッツ30)溶液の変色に与える影響の説明図である。
図26図26は、未処理グリセリン、高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)、低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200D)、及び希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)による、キサンタンガム溶液の変色に与える影響の説明図である。
図27図27は、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)、及び高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)によるフィラグリン発現への影響の説明図である。
図28図28は、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)、及び高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)によるCerS1発現への影響の説明図である。
図29図29は、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)、及び低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200D)によるCerS1発現への影響の説明図である。
図30図30は、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)、及び高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)によるLC3-II発現への影響の説明図である。
図31図31は、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)、及び高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)によるInvolucrin発現への影響の説明図である。
図32図32は、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)と、未処理グリセリンの細胞生存性に関する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(オゾン処理グリセリン)
本発明のオゾン処理グリセリンは、オゾン濃度換算による酸化力が0.1~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含む。
【化3】
【0022】
前記オゾン処理グリセリンは、オゾン濃度換算による酸化力が0.1ppm以上200ppm以下であることから、化粧料などの多成分系に配合しても他成分の機能に影響を与えず、しかも高酸化力グリセリンと同等又はそれ以上の皮膚機能改善機能を有する。このオゾン濃度換算による酸化力が0.1ppm以上200ppm以下であるオゾン処理グリセリンを低酸化力オゾン処理グリセリンと称することもある。
【0023】
前記低酸化力オゾン処理グリセリンは、オゾン濃度換算による酸化力が0.1ppm以上200ppm以下であり、1ppm以上200ppm以下であることが好ましく、1ppm以上100ppm以下であることがより好ましく、5ppm以上100ppm以下であることが更に好ましく、10ppm以上100ppm以下であることが特に好ましく、10ppm以上50ppm以下がより特に好ましい。上記オゾン濃度換算による酸化力の範囲であると、高い酸化力による弊害が生じることなく、化粧料、飲食品及び口腔用組成物に用いることができる。
前記オゾン処理グリセリンのオゾン濃度換算による酸化力は、例えば、ヨウ化カリウム滴定法により測定することができる。
【0024】
前記低酸化力オゾン処理グリセリンは、グリセリン溶液とオゾンを含む気体とを気液接触させることにより得ることができる。
前記グリセリン溶液におけるグリセリン濃度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばグリセリン濃度10質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましい。具体的には、日本薬局方品の84質量%以上のグリセリン溶液が好ましく、日本薬局方品の98質量%以上の濃グリセリン溶液がより好ましく、日本薬局方品の98.5質量%以上の精製グリセリン溶液が更に好ましい。
前記グリセリン溶液において、グリセリンに対する溶媒は、特に制限されず、例えば、水等の水性溶媒である。
【0025】
前記オゾンを含む気体は、オゾンが高濃度であることが好ましい。このようなオゾン濃度の高い気体の製造方法は、特に制限されず、例えば、酸素ガスを無声放電することでオゾンを生成する無声放電式オゾン発生装置が使用できる。酸素ガスを用いる場合、例えば、医療用の酸素ボンベを用いてもよいし、また、酸素発生装置で製造された酸素を用いてもよい。
【0026】
前記グリセリン溶液と前記オゾンを含む気体とを気液接触させる方法としては、特に制限されず、例えば、タンクに前記グリセリン溶液を入れ、散気管を用いて前記タンク内に前記オゾン濃度の高い気体を微細な気泡として放出する方法がある。具体的には、オゾン濃度37,000ppmの気体を、前記濃グリセリン溶液中に、所定時間曝気することにより、オゾン濃度換算による酸化力が0.1ppm以上200ppm以下であるオゾン処理グリセリンを製造できる。
【0027】
前記曝気の所定時間(気液接触の時間)は、オゾン濃度換算による酸化力が0.1ppm以上200ppm以下である低酸化力を実現するため、例えば、1時間以上24時間未満、1時間以上20時間以下、1時間以上15時間以下、1時間以上12時間以下、又は2時間以上10時間以下であることが好ましい。
【0028】
また、前記オゾン処理グリセリンは、オゾン濃度換算による酸化力を1,000ppm以上(好ましくは2,000ppm以上)になるまでグリセリン溶液をオゾン処理した高酸化力オゾン処理グリセリンを未処理グリセリン溶液により、オゾン濃度換算の酸化力が0.1ppm以上200ppm以下になるまで希釈することにより得ることができる。
前記未処理グリセリン溶液におけるグリセリン濃度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばグリセリン濃度10質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましい。
前記低酸化力オゾン処理グリセリンは、高酸化力オゾン処理グリセリンを未処理グリセリンにより希釈することにより、他の成分に影響を与えることがなく、しかも高酸化力オゾン処理グリセリンと同等又はそれ以上に、粘度の経時変化及び色調変化が少なく、皮膚活性化能を発揮し得、更に未処理グリセリンと比べても同等又はそれ以上の細胞増殖能(細胞生存性)を発揮することができる。
【0029】
[化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩]
化学式(1)で表される環状過酸化物は、下記化学式(I)において、R11がすべて水素原子の場合である。
【化4】
【0030】
【化5】
前記化学式(I)中、各R11は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、水酸基、ヒドロキシアルキル基、又はアルキル基である。
前記ヒドロキシアルキル基又はアルキル基における炭素数は1~10は好ましく、1~5がより好ましく、1~3が更に好ましい。前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。
【0031】
上記化学式(1)で表される環状過酸化物が塩を形成し得る場合は、前記塩は、酸付加塩でもよいが、塩基付加塩でもよい。更に、前記酸付加塩を形成する酸は無機酸でも有機酸でもよく、前記塩基付加塩を形成する塩基は無機塩基でも有機塩基でもよい。
【0032】
前記無機酸としては、特に限定されないが、例えば、硫酸、リン酸、フッ化水素酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、次亜フッ素酸、次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、亜フッ素酸、亜塩素酸、亜臭素酸、亜ヨウ素酸、フッ素酸、塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸、過フッ素酸、過塩素酸、過臭素酸、過ヨウ素酸などが挙げられる。
前記有機酸としては、特に限定されないが、例えば、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p-ブロモベンゼンスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、酢酸などが挙げられる。
【0033】
前記無機塩基としては、特に限定されないが、例えば、水酸化アンモニウム、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩などが挙げられ、より具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
前記有機塩基としては、特に限定されないが、例えば、エタノールアミン、トリエチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンなどが挙げられる。これらの塩の製造方法も特に限定されず、例えば、前記化合物に、前記のような酸や塩基を公知の方法により適宜付加させる等の方法で製造することができる。
【0034】
上記化学式(1)で表される環状過酸化物の製造方法は、特に限定されないが、アルコールを酸化することにより製造することができる。この場合、例えば、製造した上記化学式(1)で表される環状過酸化物を精製せずにそのまま用いてもよいし、上記化学式(1)で表される環状過酸化物のみを単離精製して用いてもよい。
アルコールの酸化、例えばグリセリンのオゾン酸化により、環状過酸化物が得られるという現象は、本発明者らが初めて見出した。環状過酸化物が得られるメカニズムは不明であるが、例えば、後述するようにアルコールの酸化反応の反応時間を長くすることにより、従来の反応とは異なる反応生成物が得られると推測される。
【0035】
前記アルコールを酸化する方法は、特に限定されない。例えば、前記アルコールの酸化が、オゾン酸化及び過酸化水素酸化の少なくとも一方であってもよい。ただし、前記アルコールを酸化する方法は、アルコールのオゾン酸化及び過酸化水素酸化に限定されず、同じ構造の物質であれば、どのような製造方法で製造した物質であってもよい。
【0036】
原料となる前記アルコールは、特に限定されず、例えば、飽和アルコールでもよいし、不飽和アルコールでもよい。また、前記アルコールは、直鎖状でも分枝状でもよく、環状構造を含んでいても含んでいなくてもよい。また、前記アルコールは、例えば、多価アルコールでもよく、1価のアルコールでもよい。前記多価アルコールの価数も、特に限定されず、例えば、2価、3価、又は4価等であってもよい。1価の飽和アルコールとしては、例えば、炭素数が1~40、1~32、1~24、1~18、1~12、1~6、又は1~2の飽和アルコールが挙げられる。前記飽和アルコールは、直鎖状でも分枝状でもよく、環状構造を含んでいても含んでいなくてもよく、例えばメタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコールなどが挙げられる。飽和多価アルコールとしては、例えば炭素数が1~40、1~32、1~24、1~18、1~12、1~6、又は1~2の飽和多価アルコールなどが挙げられる。前記飽和多価アルコールは、直鎖状でも分枝状でもよく、環状構造を含んでいても含んでいなくてもよく、例えばエチレングリコール(エタン-1,2-ジオール)、プロピレングリコール(プロパン-1,2-ジオール)、グリセリン、グリセリン誘導体などが挙げられる。前記グリセリン誘導体は、特に限定されないが、例えばグリセリンの重合体、又は、グリセリンの水素原子の少なくとも1つが置換基(例えば、アルキル基等)で置換された化合物でもよい。前記グリセリン誘導体としては、例えばジグリセリン、ポリグリセリンなどが挙げられる。
【0037】
前記アルコール酸化工程の反応時間は、特に限定されず、例えば、1時間以上、5時間以上、10時間以上、24時間以上若しくは1日間以上、48時間以上若しくは2日間以上、72時間以上若しくは3日間以上、120時間以上若しくは5日間以上、又は168時間以上若しくは7日間以上であってもよい。前記アルコール酸化工程における反応時間の上限値は、特に限定されないが、例えば、720時間以下若しくは30日間以下、又は360時間以下若しくは15日間以下であってもよい。
【0038】
上記化学式(1)で表される環状過酸化物を得るためには、前記アルコール酸化工程の反応時間を長くすることが好ましい。例えば、前記アルコール酸化工程の反応時間を長くすることで、従来のグリセリンのオゾン酸化反応等では得られなかった上記化学式(1)で表される環状過酸化物を製造できる。なお、製造効率のためには、前記アルコール酸化工程の反応時間が長すぎないことが好ましい。
【0039】
上記化学式(1)で表される環状過酸化物の製造方法は、前述のとおり、前記アルコールを酸化するアルコール酸化工程を含む。ただし、上記化学式(1)で表される環状過酸化物は、この製造方法により製造された物質に限定されず、同じ構造の物質であれば、どのような製造方法で製造した物質でもよい。
【0040】
以下においては、前記アルコールとしてグリセリンを用い、オゾン酸化する場合を例に挙げて説明する。ただし、以下の説明は、前述のとおり、例示であり、上記化学式(1)で表される環状過酸化物の製造方法は、以下の説明に限定されない。例えば、以下の方法は、グリセリンに代えて他のアルコールを用いても同様にして行うことができる。例えば、上記化学式(1)で表される環状過酸化物の製造方法において、アルコールの酸化方法は、特に限定されず任意であり、オゾン酸化のみには限定されない。前記酸化方法は、例えば、オゾン酸化及び過酸化水素酸化の少なくとも一方であってもよい。また、例えば、アルコールの種類及びアルコールの酸化方法のみならず、各物質の濃度、反応温度、反応時間、及びその他の反応条件についても、適宜変更可能である。
【0041】
前記グリセリン溶液は、グリセリンが高濃度であることが好ましい。前記高濃度のグリセリン溶液としては、例えば、グリセリン濃度75質量%以上のグリセリン溶液を用いることができ、具体例として、日本薬局方品の84~87質量%のグリセリン溶液が好ましく、日本薬局方品のグリセリン濃度98質量%以上の濃グリセリン溶液がより好ましく、濃度98.5質量%以上の精製グリセリン溶液が更に好ましい。前記グリセリン溶液は、例えば、グリセリン濃度が相対的に高い程、オゾンをより高濃度に処理させることができる。前記グリセリン溶液において、グリセリンに対する溶媒は、特に制限されず、例えば、水等の水性溶媒である。
【0042】
前記オゾンを含む気体は、オゾンが高濃度であることが好ましい。前記オゾン濃度の高い気体の製造方法は、特に制限されず、例えば、酸素ガスに無声放電することでオゾンを生成するオゾン発生装置が使用できる。酸素ガスを用いる場合、例えば、医療用の酸素ボンベを用いてもよいし、また、酸素発生装置で製造された酸素ガスを用いてもよい。
【0043】
前記グリセリン溶液と前記オゾンを含む気体とを気液接触させる方法としては、特に制限されず、例えば、タンクに高濃度(例えば、98質量%以上)のグリセリン溶液を入れ、散気管を用いて前記タンク内に前記オゾン濃度の高い気体を微細な気泡として放出する方法がある。具体的には、例えば、オゾン濃度約37,000ppmの気体を、前記濃グリセリン溶液中に、約7日間曝気することにより、オゾン濃度換算による酸化力が約4,000ppmのオゾン処理グリセリン溶液を製造できる。曝気の時間は、特に制限されず、例えば、相対的により長時間行うことにより、上記化学式(1)で表される環状過酸化物をより高濃度で含むオゾン処理グリセリン溶液を製造できる。
【0044】
上記化学式(1)で表される環状過酸化物は、反応後の混合物(例えば、前記オゾン処理グリセリン溶液)から分取しない状態でそのまま用いてもよいし、前記反応後の混合物から上記化学式(1)で表される環状過酸化物を分取した後に用いてもよい。分取方法は特に限定されないが、例えば、分取薄層クロマトグラフィー等のクロマトグラフィーにより、前記反応後の混合物から上記化学式(1)で表される環状過酸化物を分取できる。
【0045】
従来は、酸化力を有するペルオキシド等の物質の製造は、複雑な系を経由する必要があった。上記化学式(1)で表される環状過酸化物の製造方法によれば、例えば、酸化力を有する酸化反応生成物を、極めて単純かつ簡単な方法で製造することができる。
【0046】
(化粧料)
本発明の化粧料は、本発明の前記オゾン処理グリセリンを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
従来の高酸化力オゾン処理グリセリンは、多成分系である化粧料の機能に影響を与えることがあり、特にカルボキシビニルポリマー又はキサンタンガムなどの水溶性増粘剤による増粘性に大きな影響を与える。
しかしながら、本発明の低酸化力オゾン処理グリセリンは、水溶性増粘剤による増粘を抑制でき、色調変化が少なく、高い皮膚機能改善機能を有しつつ、多成分系への影響はほとんどない。
前記低酸化力オゾン処理グリセリンの前記化粧料における含有量としては、特に制限はなく、適宜調整することができる。
【0047】
前記低酸化力オゾン処理グリセリンは、インボルクリン発現促進活性、フィラグリン産生促進活性、LC3-II産生促進活性、及びセラミド産生促進活性の少なくともいずれかを有することが好ましい。
【0048】
前記インボルクリンは、角層の細胞外壁の構成成分の一つであり、例えば、表皮角化細胞の分化の初期段階の指標として用いられる。
【0049】
前記フィラグリンは、表皮の顆粒細胞で産生され、皮膚バリア能に関係するタンパク質である。フィラグリンは皮膚の最外層である角層の細胞を構成する主要なタンパク質であり、角層細胞の中のケラチン線維を凝集させ束ね、角層のバリアを強固にする機能を有する。
前記フィラグリンは前駆体であるプロフィラグリンとして生合成される。プロフィラグリンは、フィラグリンが10~20個連結した構造をもつ分子量約400kDaの巨大なタンパク質で、リン酸化を受けて顆粒細胞内のケラトヒアリン顆粒を形成する。顆粒細胞が角層細胞に移行すると、リン酸化プロフィラグリンは脱リン酸化及び限定加水分解を受けて、フィラグリンにまで分解される。フィラグリンは、角層細胞内で進行するケラチン線維の線維形成反応を促進する。フィラグリンの産生を促進することにより、フィラグリン産生低下に伴う皮膚疾患を治療することができる。
【0050】
前記セラミドは、人の皮膚(角層)に存在する細胞間脂質の約50%を占めるアミド誘導体である。前記セラミドとしては、例えばN-アシルスフィンゴシン(セラミド)、N-アシルジヒドロスフィンゴシン(ジヒドロセラミド)、N-アシルフィトスフィンゴシン(フィトセラミド)などが挙げられる。前記セラミドは、シグナル伝達物質として、細胞の増殖、分化及びアポトーシス等を制御することが知られている。
【0051】
前記LC3-IIはオートファジー(Autophagy、自食作用)主要なマーカーの一つである。前記オートファジーは、細胞の新陳代謝の促進、細胞内に蓄積した老廃物や不要なタンパク質等の有害物の排除という、生体において重要な役割を担うものである。前記オートファジーは加齢により低下することが知られ、例えば、癌、神経変性疾患等の老化に伴う様々な疾患のほか、皮膚の老化現象や皮膚色の決定にもオートファジーの異常が深くかかわっていると考えられる。
【0052】
<その他の成分>
本発明の化粧料は、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の成分、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、油分、糖、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、植物抽出物、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、着色剤、防腐剤、殺菌剤、水等を必要に応じて適宜配合し製造することができる。
【0053】
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等);アルキルピリジニウム塩(例えば、塩化セチルピリジニウム等);塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、ジアルキルジメチルアンモニウム塩;塩化ポリ(N,N’-ジメチル-3,5-メチレンピペリジニウム);アルキル四級アンモニウム塩;アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;アルキルイソキノリニウム塩;ジアルキルモリホニウム塩;POE-アルキルアミン;アルキルアミン塩;ポリアミン脂肪酸誘導体;アミルアルコール脂肪酸誘導体;塩化ベンザルコニウム;塩化ベンゼトニウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0054】
両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系両性界面活性剤(例えば、2-ウンデシル-N,N,N-(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)-2-イミダゾリンナトリウム、2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩、2-ヘプタデシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等);ベタイン系界面活性剤(例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アルキルスルホベタイン等)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0055】
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等);グリセリンポリグリセリン脂肪酸類(例えば、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等);プロピレングリコール脂肪酸エステル類(例えば、モノステアリン酸プロピレングリコール等);硬化ヒマシ油誘導体;グリセリンアルキルエーテルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0056】
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POE-ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノステアレート、POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンテトラオレエート等);POE-ソルビット脂肪酸エステル類(例えば、POE-ソルビットモノラウレート、POE-ソルビットモノオレエート、POE-ソルビットペンタオレエート、POE-ソルビットモノステアレート等);POE-グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、POE-グリセリンモノステアレート、POE-グリセリンモノイソステアレート、POE-グリセリントリイソステアレート等のPOE-モノオレエート等);POE-脂肪酸エステル類(例えば、POE-ジステアレート、POE-モノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等);POE-アルキルエーテル類(例えば、POE-ラウリルエーテル、POE-オレイルエーテル、POE-ステアリルエーテル、POE-ベヘニルエーテル、POE-2-オクチルドデシルエーテル、POE-コレスタノールエーテル等);プルロニック(登録商標)類;POE・POP-アルキルエーテル類(例えば、POE・POP-セチルエーテル、POE・POP-2-デシルテトラデシルエーテル、POE・POP-モノブチルエーテル、POE・POP-水添ラノリン、POE・POP-グリセリンエーテル等);テトラPOE・テトラPOP-エチレンジアミン縮合物類(例えば、テトロニック等);POE-ヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体(例えば、POE-ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE-硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE-硬化ヒマシ油マレイン酸等);POE-ミツロウ・ラノリン誘導体(例えば、POE-ソルビットミツロウ等);アルカノールアミド(例えば、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド、コカミドメチルモノエタノールアミド等);POE-プロピレングリコール脂肪酸エステル;POE-アルキルアミン;POE-脂肪酸アミド;ラウリン酸ジエチレングリコール;ショ糖脂肪酸エステル;アルキルエトキシジメチルアミンオキシド;トリオレイルリン酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0057】
保湿剤としては、例えば、グリセリン、糖アルコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル-12-ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl-ピロリドンカルボン酸塩、アルキレンオキシド誘導体、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0058】
天然の水溶性高分子としては、例えば、植物系高分子(例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸);微生物系高分子(例えば、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、ブルラン等);動物系高分子(例えば、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0059】
半合成の水溶性高分子としては、例えば、デンプン系高分子(例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等);セルロース系高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等);アルギン酸系高分子(例えば、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0060】
合成の水溶性高分子としては、例えば、ビニル系高分子(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等);ポリオキシエチレン系高分子(例えば、ポリエチレングリコール20,000、40,000、60,0000のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、高重合ポリエチレングリコール等);アクリル系高分子(例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等);ポリエチレンイミン;カチオン性ポリマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0061】
増粘剤としては、例えば、アラビアガム、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、PVA、PVM、PVP、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ローカストビーンガム、グアガム、タマリントガム、ジアルキルジメチルアンモニウム硫酸セルロース、キサンタンガム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、ヘクトライト、ケイ酸A1Mg(ビーガム)、ラポナイト、無水ケイ酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0062】
紫外線吸収剤としては、例えば、安息香酸系紫外線吸収剤(例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N-ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル、N,N-ジメチルPABAブチルエステル、N,N-ジメチルPABAエチルエステル等);アントラニル酸系紫外線吸収剤(例えば、ホモメンチル-N-アセチルアントラニレート等);サリチル酸系紫外線吸収剤(例えば、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p-イソプロパノールフェニルサリシレート等);桂皮酸系紫外線吸収剤(例えば、オクチルメトキシシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル-2,5-ジイソプロピルシンナメート、エチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、メチル-2,4-ジイソプロピルシンナメート、プロピル-p-メトキシシンナメート、イソプロピル-p-メトキシシンナメート、イソアミル-p-メトキシシンナメート、オクチル-p-メトキシシンナメート(2-エチルヘキシル-p-メトキシシンナメート)、2-エトキシエチル-p-メトキシシンナメート、シクロヘキシル-p-メトキシシンナメート、エチル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシル-α-シアノ-β-フェニルシンナメート、グリセリルモノ-2-エチルヘキサノイル-ジパラメトキシシンナメート等);ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸塩、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4’-フェニル-ベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン等);3-(4’-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-ベンジリデン-d,l-カンファー;2-フェニル-5-メチルベンゾキサゾール;2,2’-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-オクチルフェニル) ベンゾトリアゾール;2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニルベンゾトリアゾール;ジベンザラジン;ジアニソイルメタン;4-メトキシ-4’-t-ブチルジベンゾイルメタン;5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン、ジモルホリノピリダジノ;2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート;2,4-ビス-{[4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ]-フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-(1,3,5)-トリアジンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0063】
金属イオン封鎖剤としては、例えば、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0064】
低級アルコールとしては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、イソブチルアルコール、t-ブチルアルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0065】
多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6-ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);2価のアルコールアルキルエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2-メチルヘキシルエーテル、エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等);2価アルコールアルキルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル等);2価アルコールエーテルエステル(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、エチレングリコールジアジベート、エチレングリコールジサクシネート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等);グリセリンモノアルキルエーテル(例えば、キシルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等);グリソリッド;テトラハイドロフルフリルアルコール;POE-テトラハイドロフルフリルアルコール;POP-ブチルエーテル;POP・POE-ブチルエーテル;トリポリオキシプロピレングリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテル;POP-グリセリンエーテルリン酸;POP・POE-ペンタンエリスリトールエーテル、ポリグリセリンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0066】
単糖としては、例えば、三炭糖(例えば、D-グリセリルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等);四炭糖(例えば、D-エリトロース、D-エリトルロース、D-トレオース、エリスリトール等);五炭糖(例えば、L-アラビノース、D-キシロース、L-リキソース、D-アラビノース、D-リボース、D-リブロース、D-キシルロース、L-キシルロース等);六炭糖(例えば、D-グルコース、D-タロース、D-ブシコース、D-ガラクトース、D-フルクトース、L-ガラクトース、L-マンノース、D-タガトース等);七炭糖(例えば、アルドヘプトース、ヘプロース等);八炭糖(例えば、オクツロース等);デオキシ糖(例えば、2-デオキシ-D-リボース、6-デオキシ-L-ガラクトース、6-デオキシ-L-マンノース等);アミノ糖(例えば、D-グルコサミン、D-ガラクトサミン、シアル酸、アミノウロン酸、ムラミン酸等);ウロン酸(例えば、D-グルクロン酸、D-マンヌロン酸、L-グルロン酸、D-ガラクツロン酸、L-イズロン酸等)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0067】
オリゴ糖としては、例えば、ショ糖、グンチアノース、ウンベリフェロース、ラクトース、プランテオース、イソリクノース類、α,α-トレハロース、ラフィノース、リクノース類、ウンビリシン、スタキオースベルバスコース類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0068】
多糖としては、例えば、セルロース、クインスシード、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0069】
アミノ酸としては、例えば、中性アミノ酸(例えば、スレオニン、システイン等);塩基性アミノ酸(例えば、ヒドロキシリジン等)等が挙げられる。また、アミノ酸誘導体として、例えば、アシルサルコシンナトリウム(ラウロイルサルコシンナトリウム)、アシルグルタミン酸塩、アシルβ-アラニンナトリウム、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0070】
有機アミンとしては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、トリイソプロパノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
高分子エマルジョンとしては、例えば、アクリル樹脂エマルジョン、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、アクリルレジン液、ポリアクリルアルキルエステルエマルジョン、ポリ酢酸ビニル樹脂エマルジョン、天然ゴムラテックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0071】
pH調整剤としては、例えば、クエン酸、乳酸-乳酸ナトリウム、クエン酸-クエン酸ナトリウム、コハク酸-コハク酸ナトリウム等の緩衝剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0072】
ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、B1、B2、B、C、E又はその誘導体、パントテン酸又はその誘導体、ビオチンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0073】
酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0074】
酸化防止助剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、ケファリン、ヘキサメタフォスフェイト、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0075】
その他の配合可能成分としては、具体的には、防腐剤(例えば、エチルパラベン、ブチルパラベン、クロルフェネシン、フェノキシエタノール等);殺菌剤(例えば、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン等);消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等);美白剤(例えば、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);各種抽出物(例えば、オウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等)、賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β-ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α-ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ-オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0076】
更に、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リンゴ酸等の金属封鎖剤;カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム酸又はその誘導体、甘草、カリン、イチヤクソウ等の各種生薬抽出物;酢酸トコフェロール、グリチルレジン酸、グリチルリチン酸又はその誘導体あるいはその塩等の薬剤;ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸等の美白剤;アルギニン、リジン等のアミノ酸又はその誘導体;フルクトース、マンノース、エリスリトール、トレハロース、キシリトール等の糖類なども適宜配合することができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0077】
本発明の化粧料は、優れた安全性、安定性、及び使用性を有しており、皮膚(スキンケア)化粧料及び/又は毛髪(ヘアケア)化粧料として好適に用いられる。
スキンケア化粧料としては、例えば化粧水、乳液、クリーム、美容液、パック等の皮膚化粧料、クレンジング、洗顔料、紫外線防止剤、メイクアップ、ベースローション、メイクアップベースクリーム等の下地化粧料、乳液剤、油性、固形状等の各剤型のファンデーション、アイカラー、チークカラー等のメイクアップ化粧料、ハンドクリーム、レッグクリーム、ネッククリーム、ボディローション等の身体用化粧料などが挙げられる。
【0078】
ヘアケア化粧料としては、例えばオイルシャンプー、クリームシャンプー、コンディショニングシャンプー、ふけ用シャンプー、ヘアカラー用シャンプー、リンス一体型シャンプー等のシャンプー;リンス、トリートメント、ヘアパック、ヘアフォーム、ヘアムース、ヘアスプレー、ヘアミスト、ヘアワックス、ヘアジェル、ウォーターグリース、セットローション、カラーローション、ヘアトニック、ヘアリキッド、ポマード、チック、ヘアクリーム、ヘアブロー、枝毛コート、ヘアオイル、パーマネントウェーブ用剤、ストレートパーマ剤、酸化染毛剤、ヘアブリーチ、ヘアカラープレトリートメント、ヘアカラーアフタートリートメント、パーマプレトリートメント、パーマアフタートリートメント、ヘアマニキュア、育毛剤などが挙げられる。
【0079】
本発明の化粧料は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。
【0080】
(飲食品)
本発明の飲食品は、本発明の前記オゾン処理グリセリンを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。本発明にかかる低酸化力オゾン処理グリセリンは、高い安全性能を有しつつ、多成分系である飲食品への影響はほとんどない。
ここで、飲食品とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口又は消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品等の区分に制限されるものではない。したがって、本実施形態における「飲食品」は、経口的に摂取される一般食品、健康食品(機能性飲食品)、保健機能食品(特定保健用食品,栄養機能食品)、医薬部外品、医薬品等を幅広く含むものである。
前記オゾン処理グリセリンの前記飲食品における含有量としては、特に制限はなく、適宜調整することができる。
【0081】
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、通常の飲食品の製造に用いられる補助的原料又は添加物又はその他の成分の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳糖、オリゴ糖、キシリトール、トレハロース、パラチノース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン塩類、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L-アスコルビン酸、dl-α-トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0082】
前記飲食品は特に限定されないが、その具体例としては、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調整用粉末を含む);アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、チューインガム、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子等の菓子類;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;スープ、シチュー、サラダ、惣菜、漬物;その他種々の形態の健康・栄養補助食品;錠剤、カプセル剤、ドリンク剤などが挙げられる。
【0083】
前記飲食品の実施形態としては、周知の食品又は薬剤状の形態を採用することができ、例えば薬剤状として、粉末、カプセル剤、顆粒剤、錠剤、液剤その他の経口薬剤の形態を採用することもできる。また、通常の食品の形態であるものとして、ゼリー、シロップ、飴、ガム、清涼飲料水、サプリメント、その他の周知の食品形態としたり、その他周知の食品に所定量を混合したものとすることもできる。
【0084】
前記飲食品の摂取方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、経口投与、非経口投与、消化管投与などが挙げられる。これらの中でも、経口投与が好ましい。
【0085】
本発明の飲食品は、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。
【0086】
(口腔用組成物)
本発明の口腔用組成物は、本発明の前記オゾン処理グリセリンを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。本発明にかかる低酸化力オゾン処理グリセリンは、高い安全性能を有しつつ、多成分系である口腔用組成物への影響はほとんどない。
前記オゾン処理グリセリンの前記口腔用組成物における含有量としては、特に制限はなく、適宜調整することができる。
【0087】
口腔用組成物の適用形態は、特に限定されず、例えば、医薬品、医薬部外品、化粧品として使用することができる。口腔用組成物の用途としては、公知のものを適宜採用することができる。例えば、咀嚼剤、口腔内溶解剤、口腔内崩壊剤、舌ケア剤、口中清涼剤、練歯磨剤、洗口剤、含漱剤、液体歯磨剤、バイオフィルム分散剤、口臭予防剤、歯茎マッサージ剤、口腔用湿潤付与剤、舌苔除去剤、口腔内塗布剤、口腔殺菌剤、咽喉殺菌剤、口腔咽喉剤、歯周病治療剤、義歯装着剤、義歯コーティング剤、義歯安定化剤、義歯保存剤、義歯洗浄剤、インプラントケア剤などが用途として挙げられる。
【0088】
口腔用組成物の剤形は、特に限定されず、例えば、水、アルコール等の溶媒を含有することにより、軟膏剤、ペースト剤、パスタ剤、スプレー剤、ジェル剤、液剤、懸濁剤、ガム剤等に適用することができる。
【0089】
口腔用組成物は、適用目的、形態、用途等に応じて、前述した成分以外のその他成分を含有してもよい。前記その他成分としては、例えば、抗菌剤、抗炎症剤、香料、湿潤剤、研磨剤、アルコール類、増粘剤、甘味成分、薬用成分、着色剤、安定化剤、pH調整剤が挙げられる。その他成分は、口腔用組成物に配合される公知のものを使用することができる。口腔用組成物は、上記のその他成分のそれぞれについて、1種を単独で含有するものであってもよいし、2種以上を組み合わせて含有するものであってもよい。
【実施例0090】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。各成分の含有量は特に断りがない限り質量%である。
以下の実施例において、オゾン処理グリセリンのオゾン濃度換算による酸化力は、以下のようにして測定した。
【0091】
<酸化力の測定>
ヨウ化カリウム滴定法により、オゾン処理グリセリン溶液の酸化力を測定した。具体的には、精製水400gに、リン酸二水素カリウム(KHPO)17.90g及びリン酸水素二ナトリウム(NaHPO・12HO)17.14gを添加し、溶解させたのち、ヨウ化カリウム(KI)25.00gを添加して溶解した。得られた溶解液を精製水にて全体を500gにメスアップし、ヨウ化カリウム吸収液を調製した。次に、チオ硫酸ナトリウム(Na)0.32gを最終重量が400gとなるように精製水でメスアップ後、精製水に溶解させ、チオ硫酸ナトリウムを調製した。更に、精製水20gにでんぷん0.22gを添加後、煮沸して溶解し、デンプン水溶液を調製した。
次に、オゾン処理グリセリン溶液約1g(1.00~1.20g)にヨウ化カリウム吸収液50gを添加し、回転数300rpm、温度0℃に設定したスターラー上で10分間攪拌した。前記攪拌後、デンプン水溶液0.2mlを添加した。そして、ロートを用い、チオ硫酸ナトリウム溶液をデンプン水溶液添加後の混合液に、前記混合液の色が無色透明になるまでゆっくりと滴下した。そして、下記式(A)に基づき、サンプルの酸化力を算出した。
O=(St×24×T)/S・・・(A)
O:サンプルの酸化力(ppm)
St:チオ硫酸ナトリウム溶液におけるチオ硫酸ナトリウムの濃度(mmol/l)
S:サンプルの量(g)
T:チオ硫酸ナトリウム溶液の滴定量(ml)
【0092】
(オゾン処理グリセリンの製造例1)
高濃度グリセリンとオゾンとを気液接触させ、高酸化力オゾン処理グリセリンを製造した。
接触槽として、容量50Lのテフロン(登録商標)製タンクを用いた。タンクの底面に散気管を設置し、オゾンを微細な気泡としてタンク内に供給することができるようにした。オゾン発生装置としては、90体積%以上の濃度の酸素を原料として毎時100gのオゾン発生能力を有する無声放電式オゾン発生装置(株式会社メディプラス製薬製)を使用した。
タンクに22kgの高濃度グリセリン(日本薬局方品の98質量%以上の濃度のグリセリン)を入れ、無声放電式オゾン発生装置に毎分20Lの酸素を送り込み、発生したオゾンを含む気体を散気管からタンク内に5日間放出(曝気条件)し、オゾン濃度換算による酸化力が2,000ppmであるオゾン処理グリセリン(以下、「OG2000」と称することがある)を得た。得られた「OG2000」には、後述するとおり、上記一般式(1)で表される環状過酸化物が含まれていた。
【0093】
(オゾン処理グリセリンの製造例2)
オゾン処理グリセリンの製造例1において、前記曝気条件を12時間放出に変えた以外は、オゾン処理グリセリンの製造例1と同様にして、オゾン濃度換算による酸化力が200ppmである低酸化力オゾン処理グリセリン(以下、「OG200D」と称することがある)を得た。得られた「OG200D」には、上記「OG2000」と同様に、上記一般式(1)で表される環状過酸化物が含まれていた。
【0094】
(オゾン処理グリセリンの製造例3)
オゾン処理グリセリンの製造例1において、前記曝気条件を8時間放出に変えた以外は、オゾン処理グリセリンの製造例1と同様にして、オゾン濃度換算による酸化力が100ppmである低酸化力オゾン処理グリセリン(以下、「OG100」と称することがある)を得た。得られた「OG100」には、上記「OG2000」と同様に、上記一般式(1)で表される環状過酸化物が含まれていた。
【0095】
(オゾン処理グリセリンの製造例4)
オゾン処理グリセリンの製造例1で得られた「OG2000」を、常温で高濃度グリセリン(日本薬局方品の98質量%以上の濃度の未処理グリセリン)にて希釈し、オゾン濃度換算による酸化力を200ppmとし、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(以下、「OG200」と称することがある)を得た。得られた「OG200」には、上記「OG2000」と同様に、上記一般式(1)で表される環状過酸化物が含まれていた。
【0096】
<反応混合物の分析>
オゾン処理グリセリンの製造例1で製造したオゾン処理グリセリン溶液からグリセリンをシリカゲルカラムにより除去し、反応混合物(以下「TLC1スポット品」ということがある。)を得た。
【0097】
前記反応混合物(TLC1スポット品)のNMRスペクトルを、DMSO-dを溶媒に用いて温度300K(27℃)で測定した。図1図6に、そのスペクトル図を示す。図1は、H NMRスペクトル図である。図2は、13C NMRスペクトル図である。図3は、13C DEPT135 NMRスペクトル図である。図4は、COSY NMRスペクトル図である。図5は、HSQC NMRスペクトル図である。図6は、HMBC NMRスペクトル図である。図1図6のとおり、複雑なピークが観測されたことから、TLC1スポット品は、複数種類の物質の混合物であると推測された。また、LCMSによれば、このTLC1スポット品は、m/z=198,203成分を含んでいた。
【0098】
<反応混合物の分離及び分析>
前記反応混合物(TLC1スポット品)をアセトニトリルで約3質量%に調製(希釈)し、メンブレンフィルターでろ過して得られたろ液のLC測定を行い、分離条件の最適化を行った。次に、最適化した条件でのLC測定で認められたピークの質量確認を行い、Mw=180(ピーク2)の精密分取を行った。その後、得られた分画液の凍結乾燥を行い、分画物の乾固物について顕微LR測定及び各種NMR測定を行った。測定機器(分析装置)及び測定条件は、下記のとおりである。
【0099】
[測定機器(分析装置)]
1)精密分取LC:Waters,ACQUITY UPLC H-class Bio
2)顕微LR:SNOM/AFM/Raman複合機 WITec社製alpha300RSA
3)NMR:Bruker Biospin,AVANCEIII-600 with Cryo Probe
【0100】
[測定条件]
1)精密分取LC
カラム:Shodex Asahipak NHP-50(4.6mmφ×250mm,5μm)
溶離液組成:水/アセトニトリル系グラジエント
時間(min): 0 5 15 20
水: 5 10 50 50
アセトニトリル: 95 90 50 50
流量:1.0mL/min
検出器:MS(QDa)
カラム温度:40℃
注入量:50μL
イオン化法:ESI(NEG.)
測定質量範囲(m/z):50~500
2)顕微LR
励起波長:532nm
測定波数範囲:約125~3800cm-1
対物レンズ:×100
検出器:EMCCD
3)NMR
観測周波数:600MHz(H)、150MHz(13C)
測定溶媒:methanol-d
測定温度:300K
化学シフト標準:測定溶媒[3.30ppm(H)、49.80ppm(13C)]
【0101】
図7に、前記反応混合物(TLC1スポット品)をアセトニトリルで約3質量%に調製(希釈)したサンプルと、ブランクとの、前記精密分取LC(液体クロマトグラフィー)におけるトータルイオンクロマトグラム(ESI-ネガティブモード)を示す。なお、図7において、縦軸は強度、横軸はリテンションタイム(分)である。図7において、下段の「合成由来OG」がTLC1スポット品のサンプルのクロマトグラムであり、上段がブランク(アセトニトリル)のクロマトグラムである。図示のとおり、TLC1スポット品では、A~Lの成分が確認できた。この成分A~Lを分取し、ヨウ化カリウムでんぷん試験紙で呈色の有無を確認したところ、H成分が最も強く呈色した。
【0102】
図8に、図7のピークF、G及びH(F画分、G画分及びH画分)のマススペクトルを併せて示す。なお、図8において、縦軸は強度、横軸は質量電荷比(m/z)である。図示のとおり、ピークFはMw=180であり、ピークGはMw=226であり、ピークHはMw=256であることが確認された。
【0103】
更に、図9に、HILIC(高速液体クロマトグラフィー)の分離改善(分離条件の改善)の検討結果を示す。なお、図9において、縦軸は強度、横軸はリテンションタイム(分)であり、図17図19においても同様である。図9において、上段が、分離改善前(図2-10と同条件)のクロマトグラムであり、下段が、分離改善後のクロマトグラムである。図示のとおり、分離改善後には、ピーク1~8が見られた。それぞれのピークの分子量は、後述するマススペクトルにより、図9中に示すとおりの分子量であることが確認された。
【0104】
図10に、図9のピーク1~3のマススペクトル(分離改善後)を示す。図10において、上段がピーク1、中段がピーク2、下段がピーク3のマススペクトルである。図示のとおり、ピーク1はMw=196、ピーク2はMw=180、ピーク3はMw=240であることが確認された。
【0105】
図11に、図9のピーク4~6のマススペクトル(分離改善後)を示す。図11において、上段がピーク4、中段がピーク5、下段がピーク6のマススペクトルである。図示のとおり、ピーク4はMw=240、ピーク5はMw=240、ピーク6はMw=226であることが確認された。
【0106】
図12に、図9のピーク7~8のマススペクトル(分離改善後)を示す。図12において、上段がピーク7、下段がピーク8のマススペクトルである。図示のとおり、ピーク7及び8は、ともにMw=256であることが確認された。
【0107】
図13に、図9におけるピーク2(Mw=180)を分取した分取サンプルと、オゾニド標品(オゾン化オレイン酸)との顕微ラマンスペクトル図を、併せて示す。なお、図13において、縦軸は強度、横軸はラマンシフト(1/cm)である。図13に示すとおり、ピーク2(Mw=180)は、オゾニドと類似の顕微ラマンスペクトルを示したことから、オゾニドと類似の構造を示すと推定された。また、ピーク2(Mw=180)の顕微ラマンスペクトルは、ペルオキシドとは異なるパターンを示すことから、ピーク2(Mw=180)はペルオキシドではないと推定された。後述するNMRにより、ピーク2(Mw=180)は、前記環状過酸化物であることが確認された。
【0108】
図14に、図9におけるピーク2(Mw=180)のH NMRスペクトル図を示す。測定溶媒は、メタノール-d(CDOD)を用いた。同図において、上段のスペクトル図は、下段のスペクトル図における3.4~4.9ppm付近の拡大図である。このH NMRの帰属と、Mw=180であることと、他の機器分析データとから、ピーク2(Mw=180)の酸化反応生成物の構造は、下記化学式(1)で表される環状過酸化物であることが実証された。なお、図14H NMRスペクトル図において、符号A~Fで示したピークを、それぞれ、図14中に記載した下記化学式(1)中の、同一の符号A~Fで表した炭素原子に結合した水素のピークに帰属した。また、原料であるグリセリンが若干残留しており、そのピークも検出されたと推定される。
【0109】
【化6】
【0110】
図15に、図9におけるピーク2(Mw=180)の13C NMRスペクトル図を示す。測定溶媒は、メタノール-d(CDOD)を用いた。同図において、上段のスペクトル図は、下段のスペクトル図における60~105ppm付近の拡大図である。この13C NMRの帰属と、Mw=180であることと、他の機器分析データとから、ピーク2(Mw=180)の酸化反応生成物の構造は、前記化学式(1)で表される環状過酸化物であることが実証された。なお、図1513C NMRスペクトル図において、符号A~Fで示したピークを、それぞれ、図15中に記載した上記化学式(1)中の、同一の符号A~Fで表した炭素原子のピークに帰属した。また、原料であるグリセリンが若干残留しており、そのピークも検出されたと推定される。
【0111】
図16に、図9におけるピーク2(Mw=180)の2次元(H-13C COSY)NMRスペクトル図を示す。測定溶媒は、メタノール-d(CDOD)を用いた。この2次元NMRの帰属と、Mw=180であることと、他の機器分析データとから、ピーク2(Mw=180)の酸化反応生成物の構造は、前記化学式(1)で表される環状過酸化物であることが実証された。なお、図16の2次元NMRスペクトル図において、符号A~Fで示したピークを、それぞれ、図16中に記載した上記化学式(1)中の、同一の符号A~Fで表した炭素原子及びその炭素原子に結合した水素原子のピークに帰属した。また、原料であるグリセリンが若干残留しており、そのピークも検出されたと推定される。
【0112】
図17に、図9のHILIC(高速液体クロマトグラフィー)条件におけるTLC1スポット品とグリセルアルデヒドダイマーとのHILICクロマトグラムを併せて示す。図17において、上段の「合成由来OG」は、TLC1スポット品のHILICクロマトグラムである。下段は、グリセルアルデヒドダイマーとのHILICクロマトグラムである。図示のとおり、図9のHILIC条件では、グリセルアルデヒドダイマーは検出されなかった。
【0113】
図18に、逆相でのHILIC(高速液体クロマトグラフィー)条件におけるTLC1スポット品とグリセルアルデヒドダイマーとのHILICクロマトグラムを併せて示す。また、図19に、図18の一部の拡大図を示す。図18及び図19において、上段の「合成由来OG」は、TLC1スポット品のHILICクロマトグラムである。下段は、グリセルアルデヒドダイマーとのHILICクロマトグラムである。図示のとおり、逆相のHILIC条件では、TLC1スポット品の成分分離が確認できなかった。これは、カラムの保持力が弱くTLC1スポット品の溶出時間が速かったためと考えられる。一方、グリセルアルデヒドダイマーの保持時間は、TLC1スポット品(合成由来OG)の保持時間と若干異なっていた。このことから、TLC1スポット品にはグリセルアルデヒドダイマーは含まれていなかったと推測される。
【0114】
図20に、TLC1スポット品と、図9におけるピーク2(Mw=180)とのESRスペクトル図を併せて示す。なお、図20において、縦軸は強度、横軸は磁束密度(G)である。測定溶媒は、水を用いた。図示のとおり、TLC1スポット品も、図9におけるピーク2(Mw=180)成分も、スペクトルはほぼ完全に重なり、ピークの出現位置は両者でほぼ完全に同一であった。TLC1スポット品も、図9におけるピーク2(Mw=180)成分も、いずれも、6本線が特徴のDMPO(スピントラップ剤)時のスペクトルを示した。このスペクトルのパターンは、オゾニドと類似している。
【0115】
図21に、オゾン化リノレン酸メチルのESRスペクトル図を示す。測定溶媒は、アセトンを用いた。オゾン化リノレン酸メチルは、公知の御存知度である。図示のとおり、オゾン化リノレン酸メチルのESRスペクトル図は、オゾニドに特徴的な、6本線が特徴のDMPO(スピントラップ剤)時のスペクトルを示した。このスペクトルのパターンは、図20のTLC1スポット品及びピーク2(Mw=180)のパターンと類似している。
【0116】
図22に、図9のピーク1~8のESRスペクトル図を示す。測定溶媒は、水を用いた。なお、一番上は、比較対象としてのブランク(溶媒のみ)のESRスペクトル図である。図示のとおり、ピーク1~8のいずれの成分にもラジカル活性があることが確認された。
【0117】
図23のグラフに、図9のピーク1~8の活性を化学発光により測定した結果を示す。同図において、縦軸は、全波長における発光強度(相対強度)である。横軸の「1」~「8」の数字は、ピーク1~8の各フラクションを示す。その数字の下の数値は、各フラクションの、マススペクトルにより確認された分子量を表す。図示のとおり、分子量180以外にも化学発光により活性を示す成分が生成していることが確認された。
【0118】
<増粘剤に対する影響>
高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000、オゾン濃度換算による酸化力2,000ppm)に関しては、従来の検討で各種増粘剤の増粘効果に著しい影響を与えることが認識されており、化粧料等の多成分系への配合が困難であった。
そこで、本発明者らは、化粧料に一般的に用いられる増粘剤である、カルボキシビニルポリマー(カルボマー)として「カーボポール980」(Lubrizol社製)又は「カーボポール ウルトレッツ30」(アルキル変性、Lubrizol社製)を用い、低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200D)、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)の適用性の検討を行った。結果を図24に示す。
【0119】
なお、図24中、「3-980」、「3-30」、「30-980」、及び「30-30」は、以下のとおりである。
・「3-980」:サンプル(未処理グリセリン、高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)、又は希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200))を3質量%とした水溶液に、「カーボポール980」を0.4質量%添加・攪拌し、最後にKOHにて推奨されるpHに調整したものである。
・「3-30」:サンプルを3質量%とした水溶液に、「カーボポール ウルトレッツ30」を0.4質量%添加・攪拌し、最後にKOHにて推奨されるpHに調整したものである。
・「30-980」:サンプルを30質量%とした水溶液に、「カーボポール980」を0.4質量%添加・攪拌し、最後にKOHにて推奨されるpHに調整したものである。
・「30-30」:サンプルを30質量%とした水溶液に、「カーボポール ウルトレッツ30」を0.4質量%添加・攪拌し、最後にKOHにて推奨されるpHに調整したものである。
【0120】
図24より明らかなように、未処理グリセリン及び希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)は、ほぼ同様の挙動を示し、カルボキシビニルポリマーの増粘性に大きな影響を与えなかった。
しかしながら、高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)は、3質量%でさえ低粘度化の影響が認められ、30質量%となると顕著な低粘度化が認められる。なお、低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200D)は、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)と同様の結果を示した。
【0121】
図25Aは、図24の手順と同様にしてサンプルを30質量%とした水溶液に、「カーボポール980」を0.4質量%加えて撹拌し、最後にKOHにて推奨されるpHにしたものを50℃で14日間放置後に色調を観察した結果である。
また、図25Bは、図24の手順と同様にしてサンプルを30質量%とした水溶液に、「カーボポール ウルトレッツ30」を0.4質量%加えて撹拌し、最後にKOHにて推奨されるpHにしたものを50℃で14日間放置後に色調を観察した結果である。
図25A及び図25Bから、未処理グリセリン及び希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)はほとんど着色が認められなかった(無色)が、低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200D)は微黄色であり、高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)は黄変が認められた。
【0122】
次に、上記図25Aと同様の条件にて、粘度の経時変化を観察した。結果を表1に示す。
【0123】
【表1】
表1の結果から、未処理グリセリン(30-G)及び希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(30-OG200)については、粘度の経時変化がほとんどなかった。低酸化力オゾン処理グリセリン(30-OG200D)については粘度の経時的な低下がやや認められた。一方、高酸化力オゾン処理グリセリン(30-OG2000)は極めて顕著な粘度変化が認められた。
【0124】
また、キサンンガム(ケルトロールCG LAX-T、CP Kelco Inc.製)についても上記同様の検討を行った。結果を図26及び表2に示す。
【0125】
【表2】
【0126】
図26は、左より未処理グリセリン、高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)、低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200D)、及び希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)をそれぞれ30質量%用いており、キサンタンガムの濃度は1質量%である。
図26から、高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)は顕著な黄色化が観察された。低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200D)は薄い黄色化が観察され、未処理グリセリン及び希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)は変色が認められなかった。
また、表2の結果から、高酸化力オゾン処理グリセリン(30-OG2000)は経時的に粘度の大きな変化が認められたが、未処理グリセリン(30-G)、低酸化力オゾン処理グリセリン(30-OG200D)及び希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(30-OG200)の粘度変化は許容範囲であった。
【0127】
<フィラグリン発現>
本発明者らは、表皮の顆粒細胞で産生され、皮膚バリア能に関係するタンパク質であるフィラグリンの発現に対する希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)及び高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)の作用を検討した。
細胞:ケラチノサイト細胞(HEKn)
培地:EpiLife+HKGS(接種、処理)
接種量:5×10cell/well(12well)
処理:OG200、OG2000 0.5質量%
処理時間:24時間
細胞接種後24時間培養し、その後に処理を行い、更に24時間培養を行った。
回収した細胞のフィラグリン生成量(プロフィラグリン)をウェスタンブロッティング法により測定した。結果を図27に示す。
【0128】
図27から、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)及び高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)はともにフィラグリン誘導に効果を有することが認められた。OG200はOG2000の10倍希釈物であるにも関わらず、OG2000と同等以上の顕著な効果を示した。OG2000の0.5%である10ppmに対してOG200の0.5%は驚くべきことに1ppmであった。なお、低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200D)はOG200と同様の結果を示した。
【0129】
<CerS1発現>
本発明者らは、セラミド合成酵素であるセラミドシンターゼ1(CerS1)の発現に対する希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)、低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200D)及び高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)の作用を検討した。
細胞:ケラチノサイト細胞(HEKn)
培地:EpiLife+HKGS(接種、処理)
接種量:5×10cell/well(12well)
処理:OG2000、OG200、OG200Dを各0.5質量%
処理時間:24時間
細胞接種後24時間培養し、その後に処理を行い、更に24時間培養を行った。
回収した細胞のCerS1のmRNA量をqPCRにより測定した。結果を図28及び図29に示す。
【0130】
図28から、OG200はOG2000に比べてCerS1の発現量が約1.3倍多いことが理解される。また、図29から、OG200はOG200DよりもCerS1の発現量が多いことが認められる。
【0131】
<LC3-II発現>
本発明者らは、オートファジーの主要なマーカーとして知られるLC3-IIの発現について検討を行った。
処理は上記フィラグリン検討に準じて希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)及び高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)を各0.5質量%で行った。
回収した細胞のLC3-IIのmRNA量をqPCRにより測定した。結果を図30に示す。
【0132】
図30から、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)は高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)よりもLC3-IIの発現が多いことが示された。OG2000の0.5質量%である10ppmに対してOG200の0.5質量%は驚くべきことに1ppmであった。なお、低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200D)はOG200と同様の結果を示した。
【0133】
<インボルクリン発現>
本発明者らは、角層の細胞外壁の構成成分の一つであるインボルクリンの発現について検討を行った。
処理は上記フィラグリン検討に準じて希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)及び高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)を各0.5質量%で行った。
回収した細胞のインボルクリン量をウェスタンブロッティングにより測定した。結果を図31に示す。
【0134】
図31から、インボルクリンに関しても、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)は高酸化力オゾン処理グリセリン(OG2000)よりも発現量が多いことが示された。OG2000の0.5質量%である10ppmに対してOG200の0.5質量%は驚くべきことに1ppmであった。なお、低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200D)はOG200と同様の結果を示した。
【0135】
<細胞生存性>
本発明者らは、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)の生細胞に対する影響について検討を行った。
細胞:ケラチノサイト細胞(HEKn)
培地:EpiLife+HKGS(接種、処理)
接種量:5×10cell/well(96well)
処理:未処理グリセリン、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)(0.1質量%、0.5質量%、1質量%、2質量%、4質量%)
処理時間:72時間
細胞接種後24時間培養し、その後に処理を行い、更に72時間培養を行った後の細胞数を測定した。結果を図32に示す。
【0136】
図32から、希釈低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200)はほぼ未処理グリセリンと同等もしくはそれ以上の細胞生存性を示した。驚くべきことにOG200の濃度は0.1質量%なので0.2ppmであった。なお、低酸化力オゾン処理グリセリン(OG200D)はOG200と同様の結果を示した。
【0137】
<化粧料の処方例>
以下、本発明のオゾン処理グリセリン(OG200、OG200D、又はOG100)を配合した化粧料の処方例を示す。
【0138】
[処方例1]
-オールインワンジェル-
・精製水 : 75.0質量%
・1,3-ブチレングリコール(BG) : 10.0質量%
・グリセリン : 5.0質量%
・ジグリセリン : 4.0質量%
・OG200 : 3.0質量%
・スクワラン : 1.0質量%
・カルボマー : 0.4質量%
・水酸化カリウム : 0.2質量%
・ジプロピレングリコール(DPG) : 0.1質量%
合計 :100.0質量%
【0139】
[処方例2]
-オールインワンジェル-
・精製水 : 75.0質量%
・1,3-ブチレングリコール(BG) : 10.0質量%
・グリセリン : 5.0質量%
・ジグリセリン : 4.0質量%
・OG200D : 3.0質量%
・スクワラン : 1.0質量%
・カルボマー : 0.4質量%
・水酸化カリウム : 0.2質量%
・ジプロピレングリコール(DPG) : 0.1質量%
合計 :100.0質量%
【0140】
[処方例3]
-オールインワンジェル-
・精製水 : 75.0質量%
・1,3-ブチレングリコール(BG) : 10.0質量%
・グリセリン : 5.0質量%
・ジグリセリン : 4.0質量%
・OG100 : 3.0質量%
・スクワラン : 1.0質量%
・カルボマー : 0.4質量%
・水酸化カリウム : 0.2質量%
・ジプロピレングリコール(DPG) : 0.1質量%
合計 :100.0質量%
【0141】
[処方例4]
-オールインワンジェル(濃厚タイプ)-
・精製水 : 75.0質量%
・OG200 : 10.0質量%
・1,3-ブチレングリコール(BG) : 7.0質量%
・ジグリセリン : 4.0質量%
・スクワラン : 1.0質量%
・アルガンオイル : 1.0質量%
・カルボマー : 0.4質量%
・水酸化カリウム : 0.2質量%
・ジプロピレングリコール(DPG) : 0.1質量%
・防腐剤 : 適量
合計 :100.0質量%
【0142】
[処方例5]
-オールインワンジェル(濃厚タイプ)-
・精製水 : 75.0質量%
・OG200D : 10.0質量%
・1,3-ブチレングリコール(BG) : 7.0質量%
・ジグリセリン : 4.0質量%
・スクワラン : 1.0質量%
・アルガンオイル : 1.0質量%
・カルボマー : 0.4質量%
・水酸化カリウム : 0.2質量%
・ジプロピレングリコール(DPG) : 0.1質量%
・防腐剤 : 適量
合計 :100.0質量%
【0143】
[処方例6]
-オールインワンジェル(濃厚タイプ)-
・精製水 : 75.0質量%
・OG100 : 10.0質量%
・1,3-ブチレングリコール(BG) : 7.0質量%
・ジグリセリン : 4.0質量%
・スクワラン : 1.0質量%
・アルガンオイル : 1.0質量%
・カルボマー : 0.4質量%
・水酸化カリウム : 0.2質量%
・ジプロピレングリコール(DPG) : 0.1質量%
・防腐剤 : 適量
合計 :100.0質量%
【0144】
[処方例7]
-高濃度美容液-
・精製水 : 69.4質量%
・OG200 : 30.0質量%
・カルボマー : 0.4質量%
・水酸化カリウム : 0.2質量%
合計 :100.0質量%
【0145】
[処方例8]
-高濃度美容液-
・精製水 : 69.4質量%
・OG200D : 30.0質量%
・カルボマー : 0.4質量%
・水酸化カリウム : 0.2質量%
合計 :100.0質量%
【0146】
[処方例9]
-高濃度美容液-
・精製水 : 69.4質量%
・OG100 : 30.0質量%
・カルボマー : 0.4質量%
・水酸化カリウム : 0.2質量%
合計 :100.0質量%
【0147】
[処方例10]
-化粧水-
・精製水 : 93.9質量%
・OG200 : 5.0質量%
・ヒアルロン酸 : 1.0質量%
・キサンタンガム : 0.1質量%
合計 :100.0質量%
【0148】
[処方例11]
-化粧水-
・精製水 : 93.9質量%
・OG200D : 5.0質量%
・ヒアルロン酸 : 1.0質量%
・キサンタンガム : 0.1質量%
合計 :100.0質量%
【0149】
[処方例11]
-化粧水-
・精製水 : 93.9質量%
・OG100 : 5.0質量%
・ヒアルロン酸 : 1.0質量%
・キサンタンガム : 0.1質量%
合計 :100.0質量%
【0150】
<飲食品の配合例>
以下、本発明のオゾン処理グリセリン(OG200、OG200D、又はOG100)を配合した飲食品の配合例を示す。
【0151】
[配合例1]
常法により、以下の組成を有する錠剤を製造した。
・OG200:5.0mg
・ドロマイト(カルシウム20%、マグネシウム10%含有):83.4mg
・カゼインホスホペプチド:16.7mg
・マルチトール:136.8mg
・コラーゲン:12.7mg
・ショ糖脂肪酸エステル:12.0mg
【0152】
[配合例2]
常法により、以下の組成を有する錠剤を製造した。
・OG200D:5.0mg
・ドロマイト(カルシウム20%、マグネシウム10%含有):83.4mg
・カゼインホスホペプチド:16.7mg
・マルチトール:136.8mg
・コラーゲン:12.7mg
・ショ糖脂肪酸エステル:12.0mg
【0153】
[配合例3]
常法により、以下の組成を有する錠剤を製造した。
・OG100:5.0mg
・ドロマイト(カルシウム20%、マグネシウム10%含有):83.4mg
・カゼインホスホペプチド:16.7mg
・マルチトール:136.8mg
・コラーゲン:12.7mg
・ショ糖脂肪酸エステル:12.0mg
【0154】
[配合例4]
常法により、以下の組成を有する経口液状製剤を製造した。
<1アンプル(1本100mL)中の組成>
・OG200:0.3質量%
・ソルビット:12.0質量%
・安息香酸ナトリウム:0.1質量%
・香料:1.0質量%
・硫酸カルシウム:0.5質量%
・精製水:残部(100質量%)
【0155】
[配合例5]
常法により、以下の組成を有する経口液状製剤を製造した。
<1アンプル(1本100mL)中の組成>
・OG200D:0.3質量%
・ソルビット:12.0質量%
・安息香酸ナトリウム:0.1質量%
・香料:1.0質量%
・硫酸カルシウム:0.5質量%
・精製水:残部(100質量%)
【0156】
[配合例6]
常法により、以下の組成を有する経口液状製剤を製造した。
<1アンプル(1本100mL)中の組成>
・OG100:0.3質量%
・ソルビット:12.0質量%
・安息香酸ナトリウム:0.1質量%
・香料:1.0質量%
・硫酸カルシウム:0.5質量%
・精製水:残部(100質量%)
【0157】
<口腔用組成物の処方例>
以下、本発明のオゾン処理グリセリン(OG200、OG200D、又はOG100)を配合した口腔用組成物の処方例を示す。
【0158】
[処方例1]
-練歯磨-
・OG200 0.5 質量%
・無水ケイ酸 15.0 質量%
・プロピレングリコール 5.0 質量%
・キサンタンガム 1.1 質量%
・アルギン酸ナトリウム 0.6 質量%
・ポリアクリル酸ナトリウム 0.3 質量%
・ラウロイルメチルタウリンナトリウム 0.4 質量%
・イソプロピルメチルフェノール 0.1 質量%
・フッ化ナトリウム 0.3 質量%
・パラオキシ安息香酸メチル 0.2 質量%
・サッカリンナトリウム 0.05質量%
・香料 1.5 質量%
・クエン酸ナトリウム 適量
・精製水 残量
合計 100.00質量%
【0159】
[処方例2]
-練歯磨-
・OG200D 0.5 質量%
・無水ケイ酸 15.0 質量%
・プロピレングリコール 5.0 質量%
・キサンタンガム 1.1 質量%
・アルギン酸ナトリウム 0.6 質量%
・ポリアクリル酸ナトリウム 0.3 質量%
・ラウロイルメチルタウリンナトリウム 0.4 質量%
・イソプロピルメチルフェノール 0.1 質量%
・フッ化ナトリウム 0.3 質量%
・パラオキシ安息香酸メチル 0.2 質量%
・サッカリンナトリウム 0.05質量%
・香料 1.5 質量%
・クエン酸ナトリウム 適量
・精製水 残量
合計 100.00質量%
【0160】
[処方例3]
-練歯磨-
・OG100 0.5 質量%
・無水ケイ酸 15.0 質量%
・プロピレングリコール 5.0 質量%
・キサンタンガム 1.1 質量%
・アルギン酸ナトリウム 0.6 質量%
・ポリアクリル酸ナトリウム 0.3 質量%
・ラウロイルメチルタウリンナトリウム 0.4 質量%
・イソプロピルメチルフェノール 0.1 質量%
・フッ化ナトリウム 0.3 質量%
・パラオキシ安息香酸メチル 0.2 質量%
・サッカリンナトリウム 0.05質量%
・香料 1.5 質量%
・クエン酸ナトリウム 適量
・精製水 残量
合計 100.00質量%
【0161】
[処方例4]
-洗口剤-
・OG200 1.0 質量%
・塩化セチルピリジニウム 0.05質量%
・グリセリン 5.0 質量%
・プロピレングリコール 5.0 質量%
・ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 1.0 質量%
・スクラロース 0.05質量%
・サッカリンナトリウム 0.01質量%
・香料 0.1 質量%
・クエン酸 0.05質量%
・クエン酸ナトリウム 0.2 質量%
・精製水 残量
合計 100.00質量%
【0162】
[処方例5]
-洗口剤-
・OG200D 1.0 質量%
・塩化セチルピリジニウム 0.05質量%
・グリセリン 5.0 質量%
・プロピレングリコール 5.0 質量%
・ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 1.0 質量%
・スクラロース 0.05質量%
・サッカリンナトリウム 0.01質量%
・香料 0.1 質量%
・クエン酸 0.05質量%
・クエン酸ナトリウム 0.2 質量%
・精製水 残量
合計 100.00質量%
【0163】
[処方例6]
-洗口剤-
・OG100 1.0 質量%
・塩化セチルピリジニウム 0.05質量%
・グリセリン 5.0 質量%
・プロピレングリコール 5.0 質量%
・ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 1.0 質量%
・スクラロース 0.05質量%
・サッカリンナトリウム 0.01質量%
・香料 0.1 質量%
・クエン酸 0.05質量%
・クエン酸ナトリウム 0.2 質量%
・精製水 残量
合計 100.00質量%
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25A
図25B
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
【手続補正書】
【提出日】2024-05-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オゾン濃度換算による酸化力が100~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含むオゾン処理グリセリンであって、
前記オゾン処理グリセリンが、グリセリン溶液とオゾンを含む気体とを気液接触させて得られることを特徴とするオゾン処理グリセリン。
【化1】
【請求項2】
オゾン濃度換算による酸化力が100~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含むオゾン処理グリセリンであって、
前記オゾン処理グリセリンが、オゾン濃度換算による酸化力を1,000ppm以上になるまでグリセリン溶液をオゾン処理した高酸化力オゾン処理グリセリンを未処理グリセリン溶液で希釈することで得られることを特徴とするオゾン処理グリセリン。
【化2】
【請求項3】
オゾン濃度換算による酸化力が100~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含むオゾン処理グリセリンであって、
前記オゾン処理グリセリンが、インボルクリン発現促進活性、フィラグリン産生促進活性、LC3-II産生促進活性及びセラミド産生促進活性の少なくともいずれかを有することを特徴とするオゾン処理グリセリン。
【化3】
【請求項4】
前記気液接触の時間が8時間以上12時間以下である、請求項に記載のオゾン処理グリセリン。
【請求項5】
前記オゾン処理グリセリンが、オゾン濃度換算による酸化力を1,000ppm以上になるまでグリセリン溶液をオゾン処理した高酸化力オゾン処理グリセリンを未処理グリセリン溶液で希釈することで得られる、請求項に記載のオゾン処理グリセリン。
【請求項6】
インボルクリン発現促進活性、フィラグリン産生促進活性、LC3-II産生促進活性及びセラミド産生促進活性の少なくともいずれかを有する、請求項1に記載のオゾン処理グリセリン。
【請求項7】
インボルクリン発現促進活性、フィラグリン産生促進活性、LC3-II産生促進活性及びセラミド産生促進活性の少なくともいずれかを有する、請求項2に記載のオゾン処理グリセリン。
【請求項8】
請求項1からのいずれかに記載のオゾン処理グリセリンを含有することを特徴とする化粧料。
【請求項9】
請求項に記載の化粧料において、
更に水溶性増粘剤を含むことを特徴とする化粧料。
【請求項10】
請求項に記載の化粧料において、
前記水溶性増粘剤はカルボキシビニルポリマー及び/又はキサンタンガムであることを特徴とする化粧料。
【請求項11】
請求項1からのいずれかに記載のオゾン処理グリセリンを含有することを特徴とする飲食品。
【請求項12】
請求項1からのいずれかに記載のオゾン処理グリセリンを含有することを特徴とする口腔用組成物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
前記課題を解決するための手段としての本発明の第1のオゾン処理グリセリンは、オゾン濃度換算による酸化力が100~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含み、前記オゾン処理グリセリンが、グリセリン溶液とオゾンを含む気体とを気液接触させて得られる
【化2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明の第1のオゾン処理グリセリンにおいては、前記気液接触の時間が8時間以上12時間以下であることが好ましい
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明の第2のオゾン処理グリセリンは、オゾン濃度換算による酸化力が100~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含み、前記オゾン処理グリセリンが、オゾン濃度換算による酸化力を1,000ppm以上になるまでグリセリン溶液をオゾン処理した高酸化力オゾン処理グリセリンを未処理グリセリン溶液で希釈することで得られる
【化3】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明の第1又は第2のオゾン処理グリセリンにおいては、インボルクリン発現促進活性、フィラグリン産生促進活性、LC3-II産生促進活性及びセラミド産生促進活性の少なくともいずれかを有することが好ましい
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
本発明の第3のオゾン処理グリセリンは、オゾン濃度換算による酸化力が100~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含み、前記オゾン処理グリセリンが、インボルクリン発現促進活性、フィラグリン産生促進活性、LC3-II産生促進活性及びセラミド産生促進活性の少なくともいずれかを有する
【化4】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
本発明の第3のオゾン処理グリセリンにおいては、前記オゾン処理グリセリンが、オゾン濃度換算による酸化力を1000ppm以上になるまでグリセリン溶液をオゾン処理した高酸化力オゾン処理グリセリンを未処理グリセリン溶液で希釈することで得られることが好ましい
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本発明の化粧料は、本発明の第1から第3のいずれかの前記オゾン処理グリセリンを含有する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
本発明の飲食品は、本発明の第1から第3のいずれかの前記オゾン処理グリセリンを含有する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
本発明の口腔用組成物は、本発明の第1から第3のいずれかの前記オゾン処理グリセリンを含有する。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オゾン濃度換算による酸化力が100~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含むオゾン処理グリセリンの製造方法であって、
グリセリン溶液とオゾンを含む気体とを気液接触させることを特徴とするオゾン処理グリセリンの製造方法
【化1】
【請求項2】
オゾン濃度換算による酸化力が100~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含むオゾン処理グリセリンの製造方法であって、
オゾン濃度換算による酸化力を1,000ppm以上になるまでグリセリン溶液をオゾン処理した高酸化力オゾン処理グリセリンを未処理グリセリン溶液で希釈することを特徴とするオゾン処理グリセリンの製造方法
【化2】
【請求項3】
オゾン濃度換算による酸化力が100~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含むオゾン処理グリセリンであって、
前記オゾン処理グリセリンが、インボルクリン発現促進活性、フィラグリン産生促進活性、LC3-II産生促進活性及びセラミド産生促進活性の少なくともいずれかを有することを特徴とするオゾン処理グリセリン。
【化3】
【請求項4】
前記気液接触の時間が8時間以上12時間以下である、請求項1に記載のオゾン処理グリセリンの製造方法
【請求項5】
前記オゾン処理グリセリンが、インボルクリン発現促進活性、フィラグリン産生促進活性、LC3-II産生促進活性及びセラミド産生促進活性の少なくともいずれかを有する、請求項1に記載のオゾン処理グリセリンの製造方法
【請求項6】
前記オゾン処理グリセリンが、インボルクリン発現促進活性、フィラグリン産生促進活性、LC3-II産生促進活性及びセラミド産生促進活性の少なくともいずれかを有する、請求項2に記載のオゾン処理グリセリンの製造方法
【請求項7】
請求項に記載のオゾン処理グリセリンを含有することを特徴とする化粧料。
【請求項8】
請求項に記載の化粧料において、
更に水溶性増粘剤を含むことを特徴とする化粧料。
【請求項9】
請求項に記載の化粧料において、
前記水溶性増粘剤はカルボキシビニルポリマー及び/又はキサンタンガムであることを特徴とする化粧料。
【請求項10】
請求項に記載のオゾン処理グリセリンを含有することを特徴とする飲食品。
【請求項11】
請求項に記載のオゾン処理グリセリンを含有することを特徴とする口腔用組成物。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
前記課題を解決するための手段としての本発明の第1のオゾン処理グリセリンの製造方法は、オゾン濃度換算による酸化力が100~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含むオゾン処理グリセリンの製造方法であって、グリセリン溶液とオゾンを含む気体とを気液接触させ
【化2】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本発明の第1のオゾン処理グリセリンの製造方法においては、前記気液接触の時間が8時間以上12時間以下であることが好ましい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明の第2のオゾン処理グリセリンの製造方法は、オゾン濃度換算による酸化力が100~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含むオゾン処理グリセリンの製造方法であって、オゾン濃度換算による酸化力を1,000ppm以上になるまでグリセリン溶液をオゾン処理した高酸化力オゾン処理グリセリンを未処理グリセリン溶液で希釈す
【化3】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明の第1又は第2のオゾン処理グリセリンの製造方法においては、オゾン処理グリセリンが、インボルクリン発現促進活性、フィラグリン産生促進活性、LC3-II産生促進活性及びセラミド産生促進活性の少なくともいずれかを有することが好ましい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
本発明のオゾン処理グリセリンは、オゾン濃度換算による酸化力が100~200ppmであり、かつ下記化学式(1)で表される環状過酸化物又はその塩を含み、前記オゾン処理グリセリンが、インボルクリン発現促進活性、フィラグリン産生促進活性、LC3-II産生促進活性及びセラミド産生促進活性の少なくともいずれかを有する。
【化4】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本発明の化粧料は、本発明の前記オゾン処理グリセリンを含有する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
本発明の飲食品は、本発明の前記オゾン処理グリセリンを含有する。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
本発明の口腔用組成物は、本発明の前記オゾン処理グリセリンを含有する。