IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三星電子株式会社の特許一覧

特開2024-118461イメージ処理プロセッサとこれを備えるイメージ処理装置及びイメージ処理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118461
(43)【公開日】2024-08-30
(54)【発明の名称】イメージ処理プロセッサとこれを備えるイメージ処理装置及びイメージ処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/70 20230101AFI20240823BHJP
【FI】
H04N25/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024023444
(22)【出願日】2024-02-20
(31)【優先権主張番号】10-2023-0022446
(32)【優先日】2023-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 永 珍
(72)【発明者】
【氏名】崔 聖 後
【テーマコード(参考)】
5C024
【Fターム(参考)】
5C024EX52
5C024GX02
5C024HX58
(57)【要約】
【課題】パワー変動を低減させるイメージ処理プロセッサを提供する。
【解決手段】本発明のイメージ処理プロセッサは、入力されるピクセルデータを順次にスキャニングしてライン別にメモリにそれぞれ保存し、保存されたピクセルデータを通じてM×Nのカーネルマトリックスを出力する第1変換部と、プロセッシング単位ユニットを基準としてM×Nのカーネルマトリックスに対応するピクセルデータをイメージ処理するイメージ処理回路と、第1変換部に入力されたピクセルデータのフォーマットに対応するようにイメージ処理回路の処理結果をリオーダリングして出力する第2変換部と、を備え、M及びNは、2以上の整数である。
【選択図】図4

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力されるピクセルデータを順次にスキャニングしてライン別にメモリにそれぞれ保存し、保存されたピクセルデータを通じてM×Nのカーネルマトリックスを出力する第1変換部と、
前記M×Nのカーネルマトリックスに対応するピクセルデータを、プロセッシング単位ユニットを基準としてイメージ処理するイメージ処理回路と、
前記イメージ処理回路の処理結果を、前記第1変換部に入力されたピクセルデータのフォーマットに対応するようにリオーダリングして出力する第2変換部と、を備え、
前記M及びNは、2以上の整数であることを特徴とするイメージ処理プロセッサ。
【請求項2】
前記第1変換部は、前記カーネルマトリックスの行方向の個数に対応するM個のラインメモリを含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージ処理プロセッサ。
【請求項3】
前記第1変換部は、一つのサイクル当りCH個の単位のピクセルデータを同時に入力し、
前記CHは、2^n(2のn乗)を満たし、nは、1以上の整数であることを特徴とする請求項1に記載のイメージ処理プロセッサ。
【請求項4】
前記イメージ処理回路は、1h-時間当たり1/2ラインのみに対応する領域のイメージ処理を行い、
前記1h-時間は、一つのライン時間であることを特徴とする請求項1に記載のイメージ処理プロセッサ。
【請求項5】
前記第2変換部は、前記プロセッシング単位ユニットの行方向に対応する数のラインメモリを含むことを特徴とする請求項1に記載のイメージ処理プロセッサ。
【請求項6】
前記第2変換部は、前記CH個の単位のピクセルデータを前記ラインメモリから順次に出力することを特徴とする請求項5に記載のイメージ処理プロセッサ。
【請求項7】
複数のピクセル及び前記複数のピクセルの上部に配置されたカラーフィルタアレイを含むイメージセンサと、
前記イメージセンサから出力されたピクセルデータを処理するイメージ処理プロセッサと、を備え、
前記イメージ処理プロセッサは、
入力されるピクセルデータを順次にスキャニングしてライン別にメモリにそれぞれ保存し、保存されたピクセルデータを通じてM×Nのカーネルマトリックスを出力する第1変換部と、
前記M×Nのカーネルマトリックスに対応するピクセルデータを、プロセッシング単位ユニットを基準としてイメージ処理するイメージ処理回路と、
前記イメージ処理回路の処理結果を、前記第1変換部に入力されたピクセルデータのフォーマットに対応するようにリオーダリングして出力する第2変換部と、を含み、
前記M及びNは、2以上の整数であることを特徴とするイメージ処理装置。
【請求項8】
前記カラーフィルタアレイは、それぞれ一つのカラー単位にUy×Ux単位で提供されるピクセルを含み、
前記Uxは、1以上の整数、前記Uyは、2以上の整数であることを特徴とする請求項7に記載のイメージ処理装置。
【請求項9】
前記第1変換部は、一つのサイクル当りCH個のピクセルデータを同時に入力し、
前記CHは、2^n(2のn乗)を満たし、nは、1以上の整数であることを特徴とする請求項8に記載のイメージ処理装置。
【請求項10】
前記第1変換部は、前記カーネルマトリックスの行方向の個数に対応するM個のラインメモリを含み、前記入力されるピクセルデータをライン別に前記M個のラインメモリにそれぞれ保存することを特徴とする請求項9に記載のイメージ処理装置。
【請求項11】
前記プロセッシング単位ユニットは、Uy×(CH/Ux)であることを特徴とする請求項9に記載のイメージ処理装置。
【請求項12】
前記第2変換部は、前記Uy個のラインメモリを含むことを特徴とする請求項9に記載のイメージ処理装置。
【請求項13】
前記第2変換部は、前記Uy個のラインメモリに含まれるピクセルデータをリオーダリングして、前記CH個の単位のピクセルデータを前記ラインメモリから順次に出力することを特徴とする請求項12に記載のイメージ処理装置。
【請求項14】
第1変換部、イメージ処理回路、及び第2変換部を含むイメージ処理プロセッサによるイメージ処理方法であって、
前記第1変換部により、イメージセンサから出力されるピクセルデータを順次に一つのサイクル当りCH個ずつ入力してライン別に第1ラインメモリ~第Mラインメモリにそれぞれ保存するステップと、
前記第1変換部により、前記第1ラインメモリ~第Mラインメモリにそれぞれ保存されたピクセルデータをM×Nのカーネルマトリックスの形態で出力するステップと、
前記イメージ処理回路により、プロセッシング単位ユニットを設定し、前記M×Nのカーネルマトリックスに対応するピクセルデータを、前記プロセッシング単位ユニットを使ってイメージ処理するステップと、
前記第2変換部により、前記イメージ処理されたピクセルデータをリオーダリングするステップと、を有し、
前記CHは、2^nを満たし、前記nは、1以上の整数であり、
前記M及び前記Nは、2以上の整数であることを特徴とするイメージ処理方法。
【請求項15】
前記プロセッシング単位ユニットは、前記イメージセンサのカラーフィルタアレイのそれぞれ一つのカラー単位に含まれるピクセルの単位によって定められることを特徴とする請求項14に記載のイメージ処理方法。
【請求項16】
前記一つのカラー単位に含まれるピクセルの単位は、Uy×Uxであり、
前記プロセッシング単位ユニットは、Uy×(CH/Ux)であり、
前記Uxは、1以上の整数、前記Uyは、2以上の整数であることを特徴とする請求項15に記載のイメージ処理方法。
【請求項17】
前記イメージ処理するステップは、1h-時間当たり1/2ラインのみに対応する領域のイメージ処理を行い、
前記1h-時間は、一つのライン時間であることを特徴とすることを特徴とする請求項14に記載のイメージ処理方法。
【請求項18】
前記イメージ処理されたピクセルデータをリオーダリングするステップは、前記Uyに対応する数のラインメモリを用いて、前記イメージ処理されたピクセルデータをライン別にそれぞれ保存するステップを含むことを特徴とする請求項16に記載のイメージ処理方法。
【請求項19】
前記イメージ処理されたピクセルデータをリオーダリングするステップは、前記Uyに対応する数のラインメモリに全てのピクセルデータが保存されたときに、各ライン別にピクセルデータを前記ラインメモリからそれぞれ出力することを特徴とする請求項18に記載のイメージ処理方法。
【請求項20】
前記イメージ処理されたピクセルデータをリオーダリングするステップは、前記CH個の単位でピクセルデータを順次に出力することを特徴とする請求項19に記載のイメージ処理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージ処理プロセッサとこれを備えるイメージ処理装置及びイメージ処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサは、光学情報を電気信号に変換する半導体素子のうちの一つである。このようなイメージセンサは、電荷結合型(CCD:Charge Coupled Device)イメージセンサ、及びCMOS型(CMOS:Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサを含む。
【0003】
CMOS型イメージセンサは、CIS(CMOS image sensor)と略称される。CISは、2次元的に配列された複数のピクセルを含む。ピクセルのそれぞれは、例えばフォトダイオード(PD)を含む。フォトダイオードは、入射する光を電気信号に変換する役割を行う。
【0004】
最近、コンピュータ産業及び通信産業の発達によって、デジタルカメラ、カムコーダ、スマートフォン、ゲーム機器、警備用カメラ、医療用マイクロカメラ、ロボットなどの様々な分野で性能を向上させたイメージセンサの需要が増大しつつある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2023-24364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、パワー変動を低減させるイメージ処理プロセッサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるイメージ処理プロセッサは、入力されるピクセルデータを順次にスキャニングしてライン別にメモリにそれぞれ保存し、保存されたピクセルデータを通じてM×Nのカーネルマトリックスを出力する第1変換部と、前記M×Nのカーネルマトリックスに対応するピクセルデータを、プロセッシング単位ユニットを基準としてイメージ処理するイメージ処理回路と、前記イメージ処理回路の処理結果を、前記第1変換部に入力されたピクセルデータのフォーマットに対応するようにリオーダリングして出力する第2変換部と、を備え、前記M及びNは、2以上の整数である。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるイメージ処理装置は、複数のピクセル及び前記複数のピクセルの上部に配置されたカラーフィルタアレイを含むイメージセンサと、前記イメージセンサから出力されたピクセルデータを処理するイメージ処理プロセッサと、を備え、前記イメージ処理プロセッサは、入力されるピクセルデータを順次にスキャニングしてライン別にメモリにそれぞれ保存し、保存されたピクセルデータを通じてM×Nのカーネルマトリックスを出力する第1変換部と、前記M×Nのカーネルマトリックスに対応するピクセルデータを、プロセッシング単位ユニットを基準としてイメージ処理するイメージ処理回路と、前記イメージ処理回路の処理結果を、前記第1変換部に入力されたピクセルデータのフォーマットに対応するようにリオーダリングして出力する第2変換部と、を含み、前記M及びNは、2以上の整数である。
【0009】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による第1変換部、イメージ処理回路、及び第2変換部を含むイメージ処理プロセッサによるイメージ処理方法は、前記第1変換部により、イメージセンサから出力されるピクセルデータを順次に一つのサイクル当りCH個ずつ入力してライン別に第1ラインメモリ~第Mラインメモリにそれぞれ保存するステップと、前記第1変換部により、前記第1ラインメモリ~第Mラインメモリにそれぞれ保存されたピクセルデータをM×Nのカーネルマトリックスの形態で出力するステップと、前記イメージ処理回路により、プロセッシング単位ユニットを設定し、前記M×Nのカーネルマトリックスに対応するピクセルデータを、前記プロセッシング単位ユニットを使ってイメージ処理するステップと、前記第2変換部により、前記イメージ処理されたピクセルデータをリオーダリングするステップと、を有し、前記CHは、2^n(2のn乗)を満たし、前記nは、1以上の整数であり、前記M及び前記Nは、2以上の整数である。
【発明の効果】
【0010】
本発明のイメージ処理プロセッサによれば、パワー変動を低減させることができ、イメージセンサの水平ノイズを低減させることができ、またパワーを拡散するためのハードウェア構造に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態によるイメージ処理装置のブロック図である。
図2】本発明の一実施形態によるイメージセンサのセンシングコアのブロック図である。
図3A】本発明の一実施形態によるカラーフィルタアレイを示す図である。
図3B】本発明の一実施形態によるカラーフィルタアレイを示す図である。
図3C】本発明の一実施形態によるカラーフィルタアレイを示す図である。
図4】本発明の一実施形態によるイメージ処理プロセッサのブロック図である。
図5図4のイメージ処理プロセッサを用いたイメージ処理方法を説明するためのブロック図である。
図6】例示的な方式によってイメージをメモリに保存する順序を示す図である。
図7】例示的な方式によるメモリ保存方式を示す図である。
図8A】比較例によるイメージ処理方式を説明するための図である。
図8B】比較例によるイメージ処理方式を説明するための図である。
図9A】比較例及び一実施形態によるイメージ処理方式及びそれによるパワー変動を説明するための図である。
図9B】比較例及び一実施形態によるイメージ処理方式及びそれによるパワー変動を説明するための図である。
図10】一実施形態によるイメージ処理プロセッサにおけるデータ処理を更に詳細に説明するための図である。
図11】一実施形態によるイメージ処理プロセッサにおけるタイミングを説明するための図である。
図12】一実施形態によるイメージ処理方法を示すフローチャートである。
図13】マルチカメラモジュールを含む電子装置のブロック図である。
図14図13のカメラモジュールの詳細ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態によるイメージ処理装置のブロック図である。
【0014】
イメージ処理装置1は、イメージセンサ100を備える。イメージセンサ100は、光学レンズLSを介して入射した客体(object)の光学的信号をイメージデータに変換する。イメージセンサ100は、イメージ又は光センシング機能を持つ電子機器に搭載される。例えば、イメージセンサ100は、デジタルスチールカメラ、デジタルビデオカメラ、スマートフォン、ウェアラブル機器、事物インターネット(Internet of Things(IoT))機器、タブレットPC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、PMP(portable Multimedia Player)、ナビゲーション装置などの電子機器に搭載される。また、イメージセンサ100は、車両、家具、製造設備、ドア、各種の計測機器などに部品として備えられる電子機器に搭載される。
【0015】
図1を参照すると、イメージセンサ100は、ピクセルアレイ110、リードアウト回路120、及びイメージ処理プロセッサ130を備える。一実施形態において、ピクセルアレイ110、リードアウト回路120、及びイメージ処理プロセッサ130は、一つの半導体チップ又は半導体モジュールとして具現される。他の実施形態において、ピクセルアレイ110及びリードアウト回路120は、一つの半導体チップに具現され、イメージ処理プロセッサ130は、他の一つの半導体チップに具現される。図1では、イメージ処理プロセッサ130がイメージセンサ100に含まれる構成で示しているが、イメージ処理プロセッサ130は、イメージセンサ100とは別途の構成であってもよい。
【0016】
ピクセルアレイ110は、例えばCCD(Charge Coupled Devices)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの光電変換素子で具現され、それ以外にも多様な種類の光電変換素子で具現される。ピクセルアレイ110は受信される光信号(光)を電気的信号に変換する複数のピクセルを含み、複数のピクセルは行列に配列される。複数のピクセルのそれぞれは、光感知素子を含む。例えば、光感知素子は、フォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトゲート、ピンドフォトダイオード(pinned photodiode)などを含む。
【0017】
リードアウト回路120は、ピクセルアレイ110から受信される電気的信号をイメージデータに変換する。リードアウト回路120は、電気的信号を増幅し、増幅された電気的信号をアナログ-デジタル変換する。リードアウト回路120で生成されるイメージデータは、ピクセルアレイ110のピクセルのそれぞれに対応するピクセルデータを含む。リードアウト回路120は、ピクセルアレイ110と共にセンシングコアを構成する。
【0018】
イメージ処理プロセッサ130は、リードアウト回路120から出力されるイメージデータに対してイメージ処理を行う。例えば、イメージ処理プロセッサ130は、リードアウト回路120から出力されたイメージデータに対してバッドピクセル補正(bad pixel correction)、ノイズ除去などのイメージ処理を行う。
【0019】
イメージ処理プロセッサ130は、イメージ処理が行われたイメージデータを出力する。イメージ処理が行われたイメージデータは、外部プロセッサ200(例えば、イメージセンサ100が搭載される電子装置のメインプロセッサ、グラフィックプロセッサなど)に提供される。以下では、説明の便宜及び明確性のため、リードアウト回路120で生成及び出力されるイメージデータを第1イメージデータIDT1と指称し、イメージ処理プロセッサ130から出力されるイメージデータを第2イメージデータIDT2と指称する。
【0020】
イメージ処理プロセッサ130は、第1変換部131、イメージ処理回路132、及び第2変換部133を含む。
【0021】
第1変換部131は、リードアウト回路120から出力された第1イメージデータIDT1をCH個の単位で入力する。第1変換部131は、CH個の単位のピクセルデータを一つのまとまりとして、一つのまとまりに含まれるピクセルデータを同時にスキャンする。第1変換部131は、第1イメージデータIDT1に含まれる複数のピクセルデータをCH個の単位で順次にスキャンする。第1変換部131は、第1イメージデータIDT1を入力してカーネルマトリックスを適用したカーネルイメージデータIDT1′を出力する。CHは、2^n(2のn乗)を満たす。nは、1以上の整数である。
【0022】
イメージ処理回路132は、カーネルを適用したカーネルイメージデータIDT1′を用いてイメージ処理を行う。イメージ処理回路132は、入力されたカーネルイメージデータIDT1′にプロセッシング単位ユニットを適用してイメージ処理を行う。一例によると、イメージ処理回路132は、バッドピクセル補正を行う。イメージ処理回路132は、プロセッシング単位ユニットを適用してイメージ処理を行ったピクセルデータIDT1″を出力する。
【0023】
第2変換部133は、プロセッシング単位ユニットを適用してイメージ処理を行ったピクセルデータIDT1″をリオーダリング(reordering)する。これにより出力された第2イメージデータIDT2のフォーマットは、第1イメージデータIDT1のフォーマットと同一になる。
【0024】
本実施形態によると、第1変換部131、イメージ処理回路132、及び第2変換部133を含むイメージ処理プロセッサ130によって、第1イメージデータIDT1を処理する。一実施形態において、第1変換部131、イメージ処理回路132、及び第2変換部133は、ハードウェアで具現される。しかし、これに制限されるものではなく、第1変換部131、イメージ処理回路132、及び第2変換部133は、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで具現され得る。
【0025】
イメージ処理プロセッサ130は、第1イメージデータIDT1の処理時にパワーをライン別に均一に分配してパワー変動を低減させる。更に具体的な第1変換部131、イメージ処理回路132、及び第2変換部133の一例については、図4を参照して後述する。
【0026】
図2は、本発明の一実施形態によるイメージセンサのセンシングコアのブロック図である。
【0027】
図2を参照すると、センシングコア101は、ピクセルアレイ110及びリードアウト回路120を含む。リードアウト回路120は、行ドライバ121、ランプ信号生成器122、アナログ-デジタル変換器123(以下、ADC)、バッファ124、制御レジスタ125、及びタイミング生成器126を含む。
【0028】
ピクセルアレイ110は、信号ラインを通じて行ドライバ121及びADC123に電気的に連結される。
【0029】
行ドライバ121は、タイミング生成器126の制御によってピクセルアレイ110を行(row)単位に駆動する。行ドライバ121は、タイミング生成器126で生成された行制御信号(例えば、アドレス信号)をデコーディングし、デコーディングされた行制御信号に応答して、ピクセルアレイ110を構成する行ラインのうちの少なくともいずれか一つの行ラインを選択する。ピクセルアレイ110は、行ドライバ121から提供された行選択信号によって選択される行からピクセル信号をADC123に出力する。
【0030】
ADC123は、ピクセル信号とランプ信号生成器122から提供されるランプ信号とを比べてその結果信号を生成し、結果信号をカウンティングしてデジタル信号に変換する。ADC123は、変換された信号を生の(raw)画像データとしてバッファ124に出力する。ADC123は、ピクセル信号を増幅する増幅器、比較器、カウンタなどを含む。
【0031】
制御レジスタ125は、リードアウト回路120の構成、例えば行ドライバ121、ランプ信号生成器122、ADC123、バッファ124、及びタイミング生成器126に対する多様な設定値(レジスタ値)を保存し、設定値に基づいて上記構成の動作を制御する。設定値は、外部、例えばプロセッサ(図1の200)から設定値を含む制御信号CONSを受信する。
【0032】
タイミング生成器126は、制御レジスタ125の制御によって、行ドライバ121、ADC123、及びランプ信号生成器122の動作タイミングを制御する。
【0033】
バッファ124は、ADC123から出力される生の画像データを一時保存した後、生の画像データを第1イメージデータIDT1としてイメージ処理プロセッサ(図1の130)に出力する。
【0034】
図3A図3Cは、本発明の一実施形態によるカラーフィルタアレイを示す図である。図3A図3Cに示したピクセルアレイPX_Arrayは、図2のピクセルアレイ110に対応する。
【0035】
図3Aを参照すると、ピクセルアレイPX_Arrayは複数の行及び列に沿って配置される複数のピクセルを含み、例えば2行及び2列に配置されるピクセルを含む単位で定義される共有ピクセル(Shared Pixel)は、それぞれ4個のサブピクセルを含む。言い換えると、共有ピクセルは、4個のサブピクセルにそれぞれ対応する4個のフォトダイオードを含む。ピクセルアレイPX_Arrayは、第1~第16共有ピクセル(SP0~SP15)を含む。ピクセルアレイPX_Arrayは、共有ピクセル(SP0~SP15)が多様なカラーをセンシングするように、カラーフィルタを含む。一例として、カラーフィルタは赤R、緑G、及び青Bをセンシングするフィルタを含み、一つの共有ピクセル(SP0~SP15)は同一のカラーフィルタが配置されたサブピクセルを含む。例えば、第1共有ピクセルSP0、第3共有ピクセルSP2、第9共有ピクセルSP8、及び第11共有ピクセルSP10は、青Bのカラーフィルタを備えるサブピクセルを含み、第2共有ピクセルSP1、第4共有ピクセルSP3、第5共有ピクセルSP4、第7共有ピクセルSP6、第10共有ピクセルSP9、第12共有ピクセルSP11、第13共有ピクセルSP12、及び第15共有ピクセルSP14は、緑Gのカラーフィルタを備えるサブピクセルを含み、第6共有ピクセルSP5、第8共有ピクセルSP7、第14共有ピクセルSP13、及び第16共有ピクセルSP15は、赤Rのカラーフィルタを備えるサブピクセルを含む。また、第1共有ピクセルSP0、第2共有ピクセルSP1、第5共有ピクセルSP4、及び第6共有ピクセルSP5を含むグループ、第3共有ピクセルSP2、第4共有ピクセルSP3、第7共有ピクセルSP6、及び第8共有ピクセルSP7を含むグループ、第9共有ピクセルSP8、第10共有ピクセルSP9、第13共有ピクセルSP12、及び第14共有ピクセルSP13を含むグループ、第11共有ピクセルSP10、第12共有ピクセルSP11、第15共有ピクセルSP14、及び第16共有ピクセルSP15を含むグループは、それぞれベイヤーパターン(Bayer pattern)に対応するようにピクセルアレイPX_Arrayに配置される。一例によると、第1共有ピクセルSP0、第2共有ピクセルSP1、第5共有ピクセルSP4、及び第6共有ピクセルSP5を含むグループ、第3共有ピクセルSP2、第4共有ピクセルSP3、第7共有ピクセルSP6、及び第8共有ピクセルSP7を含むグループ、第9共有ピクセルSP8、第10共有ピクセルSP9、第13共有ピクセルSP12、及び第14共有ピクセルSP13を含むグループ、第11共有ピクセルSP10、第12共有ピクセルSP11、第15共有ピクセルSP14、及び第16共有ピクセルSP15を含むグループのそれぞれは、CFA(color filter array)_ブロックに対応する。一実施形態で、共有ピクセル(SP0、SP1、SP4、SP5)は、テトラセルと指称される。
【0036】
但し、これは、一実施形態に過ぎず、本発明の実施形態によるピクセルアレイPX_Arrayは、多様な種類のカラーフィルタを含む。例えば、カラーフィルタは、イエロー(yellow)、シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、及びグリーン(Green)カラーをセンシングするためのフィルタを含む。或いは、カラーフィルタは、レッド、グリーン、ブルー、及びホワイトカラーをセンシングするフィルタを含む。また、ピクセルアレイPX_Arrayは、更に多くの共有ピクセルを含み、各共有ピクセル(SP0~SP15)の配置は、多様に具現される。
【0037】
図3Bを参照すると、一つの共有ピクセル(SP0、SP1、SP4、SP5)は、それぞれ9個のサブピクセルを含む。第1共有ピクセルSP0は青Bのカラーフィルタを備える9個のサブピクセルを含み、第2共有ピクセルSP1及び第5共有ピクセルSP4はそれぞれ緑Gのカラーフィルタを備える9個のサブピクセルを含む。第6共有ピクセルSP5は、赤Rのカラーフィルタを備える9個のサブピクセルを含む。一実施形態で、共有ピクセル(SP0、SP1、SP4、SP5)は、ノナセル(nona cell)と指称される。
【0038】
図3Cを参照すると、一つの共有ピクセル(SP0、SP1、SP4、SP5)は、それぞれ16個のサブピクセルを含む。第1共有ピクセルSP0は青Bカラーフィルタを備える16個のサブピクセルを含み、第2共有ピクセルSP1及び第5共有ピクセルSP4はそれぞれ緑Gカラーフィルタを備える16個のサブピクセルを含む。第6共有ピクセルSP5は、赤Rのカラーフィルタを備える16個のサブピクセルを含む。一実施形態で、共有ピクセル(SP0、SP1、SP4、SP5)は、ヘキサデカセル(Hexadeca cell)と指称される。
【0039】
本発明によると、共有ピクセルに含まれるサブピクセルの数によって、イメージ処理プロセッサで処理するプロセッシング単位ユニットが定められる。一例によると、プロセッシング単位ユニットは、カラーフィルタアレイのそれぞれ一つのカラー単位に含まれるピクセルの単位によって定められる。プロセッシング単位ユニットについては、図10を通じて後述する。
【0040】
図4は、本発明の一実施形態によるイメージ処理プロセッサのブロック図である。これは、図1のイメージ処理プロセッサ130の一例である。
【0041】
図4を参照すると、イメージ処理プロセッサ130aは、第1変換部131a、イメージ処理回路132a、及び第2変換部133aを含む。第1変換部131aは、SRAMコントローラ1311及び第1ラインメモリ1312を含む。第1変換部131aに含まれるSRAMコントローラ1311は、順次に入力されるピクセルデータをスキャンし、スキャンされたピクセルデータを第1ラインメモリ1312に保存する。
【0042】
一例によると、第1変換部131aに含まれる第1ラインメモリ1312に含まれるラインメモリの数は、n個である。第1ラインメモリ1312は、SRMA_0、SRAM_1、…、SRAM_nを含み、総n個のラインメモリを含む。これは、第1イメージデータIDT1に含まれるラインの数と等しい。或いは、第1ラインメモリ1312に含まれるラインメモリの数は、第1変換部131aで生成されるM×Nのカーネルマトリックスの行方向の個数であるM個に対応する数である。一例によると、M×Nカーネルマトリックスは、M個の行及びN個の列を含むカーネルマトリックスである。本発明で、A×Bの形態又はA×Bの形態で表示される行列は、A個の行及びB個の列を含む行列を意味する。本実施形態によるイメージ処理プロセッサ130aは、スループット(Through-put)変換のためのラインメモリ1312を含む。一例によると、本発明によるイメージ処理プロセッサ130aは、2本以上のライン毎に一回ずつ動作するアルゴリズムが適用されるイメージ処理プロセッサである。
【0043】
第1変換部131aは、第1ラインメモリ1312に保存されているピクセルデータに基づいて、カーネルマトリックスを生成する。第1変換部131aは、第1ラインメモリ1312に保存されているピクセルデータを、M×Nのカーネルマトリックスに生成する。N及びMは、2以上の整数である。一例によると、第1変換部131aから入力されたピクセルデータを第1ラインメモリ1312に別途に保存した後、一度にM×Nのカーネルマトリックスとして出力することによって、データスループットを調節する。
【0044】
カーネルマトリックスで生成されたデータは、イメージ処理回路132aに入力される。イメージ処理回路132aは、入力されたカーネルマトリックスによるピクセルデータをイメージ処理する。一例によると、イメージ処理回路132aは、カーネルマトリックスに含まれるピクセルデータにバッドピクセルが含まれるか否かを確認し、バッドピクセルが含まれている場合に補正処理を行う。イメージ処理回路132aは、プロセッシング単位ユニットを基準として、カーネルマトリックスで生成されたピクセルデータを処理する。イメージ処理回路132aは、カーネルマトリックスで生成されたピクセルデータを処理して、プロセッシング単位ユニットで処理されたピクセルデータを出力する。
【0045】
第2変換部133aは、リオーダリング処理部1331及び第2ラインメモリ1332を含む。第2変換部133aは、イメージ処理回路132aの出力であるプロセッシング単位ユニットで処理されたピクセルデータを、ラスタースキャンオーダー(raster-scan order)で出力するためにピクセルデータの形態をリオーダリングする。プロセッシング単位ユニットで処理されたピクセルデータは、第2ラインメモリ1332にライン別にそれぞれ保存される。一例によると、第1変換部131aに含まれる第1ラインメモリ1312に含まれるラインメモリの数と、第2変換部133aに含まれる第2ラインメモリ1332に含まれるラインメモリの数とは、異なる。図4で、第2ラインメモリ1332は、2個のラインメモリ(SRAM_0及びSRAM_1)を含むように示したが、これに限定されるものではない。
【0046】
第2変換部133aは、第2ラインメモリ1332に保存されているピクセルデータを、第1変換部131aに入力された第1イメージデータのフォーマットに合わせて変形して出力する。これにより、第1変換部131aから入力された第1イメージデータのフォーマットと、第2変換部133aから出力された第2イメージデータのフォーマットとは、等しい。
【0047】
本実施形態によるイメージ処理プロセッサ130aは、テトラセル(2×2)、RGBW(2×2)、ノナセル(3×3)のカラーフィルタアレイCFAを使うイメージセンサであり、M×N単位として代表値(direction情報)を使うハードウェアIPに適用される。
【0048】
図5は、図4のイメージ処理プロセッサを用いたイメージ処理方法を説明するためのブロック図である。図5の説明に際して、図4で説明した箇所に重なる説明は省略する。図5の第1変換部131a、イメージ処理回路132a、及び第2変換部133aの動作を説明する際、説明の便宜のために、図6図9Bをそれぞれ参照して説明する。
【0049】
図5に示したピクセルデータは、一つのサイクル当り入力又は出力されるピクセルデータを示す。
【0050】
図5は、4個のピクセルデータが順次に印加される例を示す。この場合、PPC(Pixel Per Cycle)は4である。PPCは、一サイクル当たり入るピクセルの数を意味する。上述した説明によると、4個のピクセルデータが一つのまとまりとして印加され、CHは4である。本発明で、CHとPPCとは、同じ意味で使われる。
【0051】
一例によると、第1変換部131aは、4個のピクセルデータを一つの単位として同時に入力する。第1変換部131aは、4個のピクセルデータを順次に入力し、これをライン別に第1ラインメモリ1312に保存する。
【0052】
図6は、例示的な方式によってイメージをメモリに保存する順序を示す図であり、図7は、例示的な方式によるメモリ保存方式を示す図である。
【0053】
図6を参照して分かるように、画像はピクセルからなるが、画像をメモリに保存するためにセンサが画像を読み取る過程は、横の順序(1)で行われる。即ち、ライン単位で読み取る。例えば、2個の画像のうちの左側画像をメモリに保存するために、イメージセンサが画像を読み取る過程は、画像フレームで横方向の1番目のラインを構成するピクセルを読み取った後、横方向の2番目のラインを構成するピクセルを読み取る順序で行われる。図6を参照すると、バッドピクセル補正のためにピクセルデータが入力される時、ラスタースキャンオーダーで入力され、ピクセルデータの出力も同じ方式であるラスタースキャンオーダーで出力されなければならない。
【0054】
図7を参照すると、イメージセンサによって読み取られた画像をメモリに保存するためには、アドレスを付与せねばならないが、この時、横方向の各ラインに対してアドレスが付与される。即ち、ライン単位で一つずつアドレスが付与される。例えば、画像の1番目のラインに対しては、最も低いアドレス、例えばA0番のアドレスが付与され、2番目のラインに対しては、次に低いアドレス、例えばA1番のアドレスが付与される。このような順序で付与されたアドレスによって、画像の各ラインのピクセルは、メモリで横方向に保存される。即ち、図7に示したように、A0アドレスを有する1番目のラインが保存された後、A1アドレスを有する2番目のラインが保存される。そして、各ライン内のピクセルも同様に横方向に保存され、例えばA0アドレスを有する1番目のラインでは、一番目のピクセルP0、二番目のピクセルP1、三番目のピクセルP2の順に横方向に保存される。
【0055】
このように、図5の第1変換部131aに入力されるピクセルデータは、図6の実施形態のように順次にスキャンされ、図7の実施形態のように、ライン別に第1ラインメモリ1312にそれぞれ保存される。例えば、総8本のラインメモリを有し、一本のラインに8個のピクセルデータを含むイメージデータが入力されたと仮定する。この場合、4個のピクセルデータを一つの単位で入力し、一本のラインで2個の単位のピクセルデータを入力する。一番目のラインの全てのピクセルデータを入力した場合、これは、一番目のラインに対応するラインメモリに保存される。次いで、二番目のラインに含まれる4個のピクセルデータを順次に入力し、これは、二番目のラインに対応するラインメモリに保存される。
【0056】
第1変換部131aは、第1ラインメモリ1312に保存されているピクセルデータを用いて、カーネルマトリックスを生成する。図5を参照すると、一つのサイクル当り8×8のカーネルマトリックスが出力される。第1変換部131aが出力するカーネルマトリックスのサイズは、ISP(image signal processor)の特性によって変わるということに留意しなければならない。
【0057】
図5を参照すると、第1変換部131aは、ピクセルデータをラスタースキャンオーダーで入力して、第1ラインメモリ1312にそれぞれのラインのピクセルデータを保存する。8×8カーネルを生成しようとする場合、8個ラインのピクセル値が第1ラインメモリ1312に集められると、一度に8×8ピクセルデータを含むカーネルマトリックスをイメージ処理回路132aに伝達する。本実施形態によると、データスループットを合わせるために、第1変換部131aに一本のラインが入力される間に第1変換部131aから1/2ラインのみを出力する。
【0058】
イメージ処理回路132aにおけるプロセッシング手続きを説明するために、図8A図9Bを参照して説明する。
【0059】
図8A及び図8Bは、比較例によるイメージ処理方式を説明するための図である。
【0060】
図8Aは、入力されたイメージデータに対し、テトラセルである2×2単位で方向性を検出してイメージ処理を行う一例を開示する。この場合、2×2単位ピクセルの中心点を基準として処理される。
【0061】
図8Bを参照すると、2×2単位ピクセルでイメージ処理を行う時に中心点を基準として処理すると、奇数ライン及び偶数ラインで重複演算が行われる。従って、比較例によるイメージ処理方式では、奇数ラインの演算を行う時に奇数ライン及び偶数ラインの両方の演算を行い、偶数ラインの演算時に動作を行わないようにすることでパワーを節約したが、これは奇数ラインと偶数ラインとのパワー変動を引き起こす。
【0062】
図9A及び図9Bは、比較例及び一実施形態によるイメージ処理方式及びそれによるパワー変動を説明するための図である。
【0063】
図9Aは、図8Bの実施形態で、コアロジックを使って1h-時間の間にイメージ処理を行う実施形態を示す。一例によって、テトラセルやRGBWでバッドピクセルを補正するアルゴリズムは、2×2単位で処理し、4個のピクセルに対してバッドピクセルが見つけられる場合に、バッドピクセルを補正することができる。偶数ラインで、現在ライン及び次のラインに対して一度にバッドピクセル補正を行い、現在ラインを出力として送り出し、次のラインを別途のラインメモリに書き込んだ(write)後、次のラインを出力する時に読み出して(read)出力する。従って、奇数ラインは、コアがプロセッシングする必要がなく、ラインメモリに書き込んだデータを読み出せばよい。しかし、このような動作は、偶数/奇数ラインのプロセッシングパワーレベルに激しい差があるようにするため、ライン別のパワー変動は、アナログ回路に影響を及ぼして画質の劣化(band noise)をもたらす。この時のパワープロファイルを図9Aの下部に示す。図9Aのパワープロファイルを参照すると、パワー不均衡が激しく現われるということが分かる。
【0064】
即ち、図9Aの実施形態によると、1h-時間の間に偶数ライン及び奇数ラインをいずれもコアロジック(core1、core2)で処理することで、パワー不均衡が発生するということが分かる。コアロジックは、イメージ処理プロセッサに含まれる。
【0065】
図9Bは、本発明の一実施形態による処理方式を説明するための図である。本発明によると、このようなライン間のプロセッシングパワーの不均衡を解決するために、偶数ラインのパワーを奇数ラインまで拡散する。
【0066】
図9Aを参照すると、比較例によるイメージ処理プロセッサは、1h-時間に1本のラインを処理するが、図9Bを参照すると、本発明によるイメージ処理プロセッサは、1h-時間に1/2ラインのみを処理するように構成される。1h-timeは、一つのライン時間(line time)を意味する。図9Bを参照すると、1h-時間に左側領域であるA領域の2本のラインを処理し、次の1h-時間に右側領域であるB領域の2本のラインを処理する。従って、本発明によるイメージ処理プロセッサは、隔ライン毎に発生するパワー変動を除去することができ、ISPコアロジックのデータスループットも1/2に減って、ロジックゲートカウントを1/2に低減させることができる。本発明では、1h-時間に1/2ラインのみを処理するために、プロセッシング単位ユニットを設定してイメージ処理を行うことができる。これは、図10で詳細に後述する。
【0067】
再び図5を参照すると、イメージ処理回路132aは、1h-時間に1/2ラインのみを処理するため、8×8カーネルマトリックスの処理時に、ISPが2個のコアを使った方式に比べて1/2のロジックサイズを占めるため、ロジックゲートカウントを低減させることができる。
【0068】
イメージ処理回路132aは、イメージ処理の結果、2×2のピクセルデータを出力する。これは、プロセッシング単位ユニットに対応するサイズのピクセルデータである。イメージ処理回路132aは、8×8カーネルを用いて中心の2×2ピクセルをISP処理した後、2×2ピクセルデータを第2変換部133aに伝達する。
【0069】
第2変換部133aは、2×2ピクセルデータを1×4にリオーダリングして出力する。即ち、第2変換部133aの出力データは、ラスタースキャンオーダーとして、1サイクル当り4個のピクセルデータが同時に出力される。従って、第1変換部131aから入力されたピクセルデータの形態と、第2変換部133aから出力されたピクセルデータの形態とが等しいということが分かる。
【0070】
本発明によると、入力されるピクセルデータのスループットを変換し、特定のラインのみに存在するプロセッシングを全てのラインに拡散して、ライン毎に動作するように制御する。本発明によるイメージ処理プロセッサによれば、パワー変動を低減させることができ、イメージセンサの水平ノイズを低減させることができる。本発明によるイメージ処理プロセッサは、パワーを拡散するためのハードウェア構造に適用される。
【0071】
図10は、一実施形態によるイメージ処理プロセッサにおけるデータ処理を更に詳細に説明するための図である。
【0072】
本発明でプロセッシングユニットとは、同じ色相の色を有するピクセルデータの単位を意味する。本発明でプロセッシングユニットとは、図3A図3Cに示したカラーフィルタアレイのそれぞれ一つのカラー単位に含まれるピクセルの単位を意味する。イメージデータのプロセッシング処理時に、プロセッシングユニットは、次のような数式で定義される。
【0073】
プロセッシングユニット=Uy×Ux,Uy>1
【0074】
Uyの値が1である場合は、毎ラインに動作するアルゴリズムであることから、パワー拡散が不要なため、適用されない。一例によると、パターンがテトラセルである場合に、Ux=2、Uy=2である。一例によると、パターンがノナセルである場合に、Ux=3、Uy=3である。一例によると、パターンがRGBWセルである場合に、Ux=2、Uy=2である。Uxは、1以上の整数である。
【0075】
アルゴリズムのプロセッシングユニットが定義されると、処理に必要なカーネルマトリックスサイズが定義される。これは、M×Nで定義される。N及びMは、2以上の整数である。
【0076】
イメージ処理装置で、一サイクル当たりピクセルが入力される数は、CHである。CHは、デジタルIPであり、一サイクル当たり処理されるピクセルの数を意味する。但し、CHは、次のような条件を満たす。
【0077】
(CH/2)%Ux=0
【0078】
上記数式は、ピクセルデータの形成及びリオーダリングを行う時にピクセルの変形を容易にするためのものである。
【0079】
図10は、CHが8である実施例を示す。図10に示したカーネルマトリックス生成部(Kernel Matix Gen.)は、図4のSRAMコントローラ1311に対応する構成である。図10に示したラインメモリ(LINE MEM 1~LINE MEM M)は、図4の第1ラインメモリ1312に対応する構成である。ラインメモリは、生成するカーネルマトリックスであるM×Nの行方向の個数に対応するM個で提供される。
【0080】
本発明によると、パワー拡散を適用するために、L/Uyサイクルの間にイメージ処理のためのカーネルマトリックスを生成して出力しなければならないため、更にM個分のラインメモリを使う。Lは、一ラインにおけるサイクルの数を意味する。
【0081】
図10は、M×Nのカーネルマトリックス、及びカーネルマトリックスの中心部に含まれるプロセッシング単位ユニットである(Uy)×(CH/Ux)の例を示す。図10は、Ux=2、Uy=2、CH=8である場合の実施形態であり、(2)×(4)のピクセル単位でイメージ処理が行われることを示す。
【0082】
図10のプロセッシングコアは、図4のイメージ処理回路132aに対応する。プロセッシングコアは、サイクル毎に(Uy)×(CH/Ux)単位で処理する。
【0083】
一例によると、プロセッシングコアの処理結果は、Uy×(CH/Ux)のフォーマットで出力される。即ち、このような結果を保存するためのラインメモリは、プロセッシング単位ユニットの行方向に対応する数であるUy個である。図10の出力FIFOは、図4の第2変換部133aに対応する。出力FIFOに連結されたラインメモリは、図4の第2メモリ1332に対応する。出力FIFOに連結されたラインメモリはUyに対応する数で提供され、プロセッシングコアの処理結果は出力FIFO(first in first out)に連結されたラインメモリに順次に保存される。図10を参照すると、(Uy)×(CH/Ux)ユニットの結果をラインメモリに保存し、1サイクル当たりCH個のピクセルを出力する。
【0084】
本発明によると、Uy×Ux単位アルゴリズムのプロセッシングユニットのUyが1を超過する場合に、カーネルマトリックス生成部はM分のラインメモリを使ってL/Uyサイクルの間に(Uy)×(CH/Ux)単位のためのカーネルマトリックスを生成し、プロセッシングコアはサイクル毎に(Uy)×(CH/Ux)単位ユニットを処理する。出力FIFOは、(Uy)×(CH/Ux)単位の結果をそれぞれのラインメモリに保存し、保存されたピクセルデータを、ラスタースキャンオーダーでサイクル当りCH個のピクセルデータを出力するように構成して、パワー拡散によりパワー変動を防止する。
【0085】
図11は、一実施形態によるイメージ処理プロセッサにおけるタイミングを説明するための図である。
【0086】
図11に示したタイミング図は、Ux=2、Uy=2のプロセッシングユニットで、8CH、幅が8192である場合のコアロジックにおけるプロセッシングタイミング図を示す。最上部に位置するタイミング図は第1変換部からピクセルデータを入力するタイミング図を示し、中間に位置するタイミング図はイメージ処理回路でプロセッシング単位ユニットを介してイメージ処理を行うタイミング図であり、下部に位置するタイミング図は第2変換部からピクセルデータが出力されるタイミング図を示す。
【0087】
一ラインの入力時間(A Line Input)の間に、データは順次に入力される。8CHであるため、ピクセルデータは、8個を一まとまりとして順次に入力される。
【0088】
i_data_0は第1ラインを意味し、i_data_7は第8ラインを意味する。第1ラインではP0、P8、…,P8184のピクセルデータが入力され、第8ラインではP7、P15、…,P8191のピクセルデータが入力される。
【0089】
入力されたピクセルデータをコアロジックで処理する過程をその下に示す。Uy×Ux単位でピクセルデータが処理される。図11の一例によると、Ux=2、Uy=2であり、CH=8であるため、プロセッシング単位ユニットは、Uy×(CH/Ux)であり、2×4単位で処理される。従って、図11を参照すると、x=0~3、y=0~1の2×4行列単位で処理されるということが分かる。
【0090】
一ラインの入力時間(A Line Input)の間に、コアブロックは、2本のラインの左側領域をプロセッシングし、次のラインで2本のラインの右側領域をプロセッシングする。2本のライン(Uy=2)を介して初めて左側及び右側領域のいずれもプロセッシングされるため、出力FIFOは、これをラインメモリに保存しておき、ラスタースキャンオーダーで読み出して再出力する。
【0091】
本発明によるイメージ処理プロセッサによると、1h-時間に2本のラインをいずれも処理する方式ではなく、1h-時間に2分の1ラインずつのみ処理してロジックゲートカウントを低減させる。
【0092】
図12は、一実施形態によるイメージ処理方法を示すフローチャートである。
【0093】
図12を参照すると、S1210ステップで、順次に1サイクル当りCH個のピクセルデータを入力する。S1220ステップで、CH個のピクセルは、ライン別にラインメモリにそれぞれ保存される。S1230ステップで、ラインメモリに保存されているピクセルデータを用いてM×N単位のカーネルマトリックスを出力する。これにより、データ処理量を調節する。S1240ステップで、プロセッシング単位ユニットを使ってイメージ処理を行う。この時、プロセッシング単位ユニットは、入力されるピクセルデータの数であるCH、及びプロセッシングユニットであるUx、Uyにより定められる。S1250ステップで、イメージ処理を通じて出力されたピクセルデータを、S1210ステップで入力されたピクセル単位に対応するようにリオーダリングされる。
【0094】
図12に示したイメージ処理方法は、上述したイメージ処理プロセッサで行われる。本発明によると、パワーをライン毎に均等に消費することで、パワー変動による画質劣化を防止することができる。また、ISPのコアロジックは、1/2個を使うことで、既設計方法に比べて1/2のロジックサイズを使うことができる。
【0095】
図13は、マルチカメラモジュールを含む電子装置のブロック図である。図14は、図13のカメラモジュールの詳細ブロック図である。
【0096】
図13を参照すると、電子装置1000は、カメラモジュールグループ1100、アプリケーションプロセッサ1200、PMIC(power management integrated circuit)1300、及び外部メモリ1400を備える。
【0097】
カメラモジュールグループ1100は、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)を備える。図面には、3個のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)が配置された実施形態を図示しているが、本実施形態がこれに制限されるものではない。他の実施形態で、カメラモジュールグループ1100は、2個のカメラモジュールのみを備えるか、又はn個(nは、4以上の自然数)のカメラモジュールを含むように変形されて実施される。
【0098】
以下、図14を参照して、カメラモジュール1100bの詳細構成について更に具体的に説明するが、以下の説明は、実施形態によって、他のカメラモジュール1100a及び1100bにも同じく適用される。
【0099】
図14を参照すると、カメラモジュール1100bは、プリズム1105、光路折り畳み要素(Optical Path Folding Element、以下、「OPFE」)1110、アクチュエータ1130、イメージセンシング装置1140、及び保存部1150を備える。
【0100】
プリズム1105は、光反射物質の反射面1107を備えて、外部から入射する光Lの経路を変形させる。
【0101】
一実施形態で、プリズム1105は、第1方向(X)に入射する光Lの経路を第1方向(X)に直交する第2方向(Y)に変更する。また、プリズム1105は、光反射物質の反射面1107を、中心軸1106を中心としてA方向に回転させるか、又は中心軸1106をB方向に回転させて、第1方向(X)に入射する光Lの経路を第1方向(X)に直交する第2方向(Y)に変更する。この際、OPFE1110も、第1方向(X)及び第2方向(Y)に垂直な第3方向(Z)に移動する。
【0102】
一実施形態で、図示したように、プリズム1105のA方向の最大回転角度は、プラス(+)A方向に15°以下であり、マイナス(-)A方向に15°よりも大きいが、本実施形態はこれに制限されるものではない。
【0103】
一実施形態で、プリズム1105は、プラス(+)又はマイナス(-)B方向に20°前後、10°~20°、又は15°~20°の間で動き、ここで、動く角度は、プラス(+)又はマイナス(-)B方向に同じ角度で動くか又は1°前後の範囲で略類似した角度まで動く。
【0104】
一実施形態で、プリズム1105は、光反射物質の反射面1107を、中心軸1106の延長方向に平行な第3方向(例えば、Z方向)に移動させる。
【0105】
一実施形態で、カメラモジュール1100bは、2個以上のプリズムで構成され、これを通じて第1方向(X)に入射する光Lの経路を第1方向(X)に直交する第2方向(Y)に、再び第1方向(X)又は第3方向(Z)に、そして再び第2方向(Y)などに多様に変化させる。
【0106】
OPFE1110は、例えばm(ここで、mは自然数)個のグループからなる光学レンズを備える。m枚のレンズは、第2方向(Y)に移動してカメラモジュール1100bの光学ズーム倍率を変更する。例えば、カメラモジュール1100bの基本光学ズーム倍率をZとすると、OPFE1110に備えられるm枚の光学レンズを移動させる場合、カメラモジュール1100bの光学ズーム倍率は、3Z、5Z、又は5Z以上の光学ズーム倍率に変更される。
【0107】
アクチュエータ1130は、OPFE1110又は光学レンズ(以下、光学レンズと指称)を特定位置に移動させる。例えば、アクチュエータ1130は、正確なセンシングのために、イメージセンサ1142が光学レンズの焦点距離(focal length)に位置するように光学レンズの位置を調整する。
【0108】
イメージセンシング装置1140は、イメージセンサ1142、制御ロジック1144、及びメモリ1146を備える。イメージセンサ1142は、光学レンズを通じて提供される光Lを用いてセンシング対象のイメージをセンシングする。制御ロジック1144は、カメラモジュール1100bの全般的な動作を制御してセンシングされたイメージを処理する。例えば、制御ロジック1144は、制御信号ラインCSLbを通じて提供された制御信号によってカメラモジュール1100bの動作を制御し、センシングされたイメージから特定イメージに当たるイメージデータ(例えば、イメージ内の人の顔、腕、足など)を抽出する。
【0109】
一実施形態で、制御ロジック1144は、センシングされたイメージの圧縮(Encoding)、ノイズ除去(noise reduction)などのイメージ処理を行う。
【0110】
メモリ1146は、較正データ1147のようなカメラモジュール1100bの動作に必要な情報を保存する。較正データ1147は、カメラモジュール1100bが外部から提供された光Lを用いてイメージデータを生成するときに必要な情報であって、例えば回転度に関する情報、焦点距離に関する情報、光学軸に関する情報などを含む。カメラモジュール1100bが光学レンズの位置によって焦点距離が変わるマルチステート(multi state)カメラ形態に具現される場合、較正データ1147は、光学レンズのそれぞれの位置別(又はステート別)焦点距離値、及びオートフォーカシングに関する情報を含む。
【0111】
保存部1150は、イメージセンサ1142を通じてセンシングされたイメージデータを保存する。保存部1150は、イメージセンシング装置1140の外部に配置され、イメージセンシング装置1140を構成するセンサチップに積層される形態で具現される。一実施形態で、イメージセンサ1142は一つのチップで構成され、制御ロジック1144、保存部1150、及びメモリ1146は、二つのチップで構成され、二つのチップが積層された形態に具現される。
【0112】
一実施形態で、保存部1150は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only memory)で具現されるが、本実施形態は、これに制限されるものではない。一実施形態で、イメージセンサ1142はピクセルアレイによって構成され、制御ロジック1144は、アナログ-デジタル変換器(Analog to digital converter)、及びセンシングされたイメージ処理のためのイメージ信号処理部を備える。
【0113】
図13及び図14を共に参照すると、一実施形態で、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれは、アクチュエータ1130を備える。このために、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれは、その内部に備えられるアクチュエータ1130の動作に応じて、等しいか又は互いに異なる較正データ1147を備える。
【0114】
一実施形態で、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のうちの一つのカメラモジュール(例えば、1100b)は、上述したプリズム1105及びOPFE1110を備える折り畳みレンズ(folded lens)形態のカメラモジュールであり、残りのカメラモジュール(例えば、1100a及び1100c)は、プリズム1105及びOPFE1110を備えない垂直形態のカメラモジュールであるが、これに制限されるものではない。
【0115】
一実施形態で、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のうちの一つのカメラモジュール(例えば、1100c)は、例えばIR(Infrared Ray)を用いてデプス(depth)情報を抽出する垂直形態のデプスカメラである。この場合、アプリケーションプロセッサ1200は、このようなデプスカメラから提供されたイメージデータと、他のカメラモジュール(例えば、1100a又は1100b)から提供されたイメージデータとを併合して三次元深度イメージを生成する。
【0116】
一実施形態で、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のうちの少なくとも二つのカメラモジュール(例えば、1100a及び1100b)は、異なる観測視野(Field of View、視野角)を持つ。この場合、例えば複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のうちの少なくとも二つのカメラモジュール(例えば、1100a及び1100b)の光学レンズが異なるが、これに制限されるものではない。
【0117】
また、一実施形態で、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれの視野角は互いに異なる。例えば、カメラモジュール1100aはウルトラワイド・カメラであり、カメラモジュール1100bはワイド・カメラであり、カメラモジュール1100cはテレ・カメラであるが、それに限定されるものではない。この場合、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれに備えられる光学レンズもそれぞれ異なるが、これに制限されるものではない。
【0118】
一実施形態で、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれは、互いに物理的に分離されて配置される。即ち、一つのイメージセンサ1142のセンシング領域を複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)が分割して使うものではなく、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)のそれぞれの内部に独立的なイメージセンサ1142が配置される。
【0119】
再び図13を参照すると、アプリケーションプロセッサ1200は、イメージ処理装置1210、メモリコントローラ1220、及び内部メモリ1230を備える。アプリケーションプロセッサ1200と複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)とは、例えば別途の半導体チップにより互いに分離されて具現される。
【0120】
イメージ処理装置1210は、複数のサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)、イメージ生成器1214、及びカメラモジュールコントローラ1216を備える。
【0121】
イメージ処理装置1210は、複数のカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)の数に対応する複数のサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)を備える。
【0122】
カメラモジュール1100aから生成されたイメージデータはイメージ信号ラインISLaを通じてサブイメージプロセッサ1212aに提供され、カメラモジュール1100bから生成されたイメージデータはイメージ信号ラインISLbを通じてサブイメージプロセッサ1212bに提供され、カメラモジュール1100cから生成されたイメージデータはイメージ信号ラインISLcを通じてサブイメージプロセッサ1212cに提供される。このようなイメージデータ送信は、例えばMIPI(Mobile Industry Processor Interface)に基づいたカメラ直列インターフェース(CSI:Camera Serial Interface)を用いて行われるが、これに制限されるものではない。
【0123】
一方、他の実施形態で、一つのサブイメージプロセッサが複数のカメラモジュールに対応するように配置される。例えば、サブイメージプロセッサ1212a及びサブイメージプロセッサ1212cは、図示したように互いに分離されて具現されるものではなく、一つのサブイメージプロセッサに統合されて具現され、カメラモジュール1100a及びカメラモジュール1100cから提供されたイメージデータは、選択素子(例えば、マルチプレクサ)などを通じて選択された後、統合されたサブイメージプロセッサに提供される。この時、サブイメージプロセッサ1212bは統合されず、カメラモジュール1100bからイメージデータが提供される。
【0124】
また、一実施形態で、カメラモジュール1100aから生成されたイメージデータはイメージ信号ラインISLaを通じてサブイメージプロセッサ1212aに提供され、カメラモジュール1100bから生成されたイメージデータはイメージ信号ラインISLbを通じてサブイメージプロセッサ1212bに提供され、カメラモジュール1100cから生成されたイメージデータはイメージ信号ラインISLcを通じてサブイメージプロセッサ1212cに提供される。そして、サブイメージプロセッサ1212bで処理されたイメージデータは、イメージ生成器1214に直ぐ提供されるが、サブイメージプロセッサ1212aで処理されたイメージデータと、サブイメージプロセッサ1212cで処理されたイメージデータとのうちのいずれか一つが、選択素子(例えば、マルチプレクサ)などを通じて選択された後、イメージ生成器1214に提供される。
【0125】
それぞれのサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)は、カメラモジュール(1100a、1100b、1100c)から提供されたイメージデータに対して、不良ピクセル補正、3A調整(Auto-focus correction、Auto-white balance、Auto-exposure)、ノイズ除去、先鋭化、ガンマ調整、リモザイク(remosaic)などのイメージ処理を行う。
【0126】
一実施形態で、リモザイク信号処理は、それぞれのカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)で行われた後、サブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)に提供される。
【0127】
それぞれのサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)で処理されたイメージデータは、イメージ生成器1214に提供される。イメージ生成器1214は、イメージ生成情報又はモード信号によって、それぞれのサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)から提供されたイメージデータを用いて出力イメージを生成する。
【0128】
具体的に、イメージ生成器1214は、イメージ生成情報又はモード信号によって、サブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)から生成されたイメージデータのうちの少なくとも一部を併合して出力イメージを生成する。また、イメージ生成器1214は、イメージ生成情報又はモード信号によって、サブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)から生成されたイメージデータのうちのいずれか一つを選択して出力イメージを生成する。
【0129】
一実施形態で、イメージ生成情報は、ズーム信号(zoom signal or Zoom factor)を含む。また、一実施形態で、モード信号は、例えばユーザによって選択されたモードに基づいた信号である。
【0130】
イメージ生成情報がズーム信号(ズーム因子)であり、それぞれのカメラモジュール(1100a、1100b、1100c)が異なる観測視野(視野角)を有する場合、イメージ生成器1214は、ズーム信号の種類によって異なる動作を行う。例えば、ズーム信号が第1信号である場合、サブイメージプロセッサ1212aから出力されたイメージデータと、サブイメージプロセッサ1212cから出力されたイメージデータのうちのサブイメージプロセッサ1212aから出力されたイメージデータと、サブイメージプロセッサ1212bから出力されたイメージデータとを用いて出力イメージを生成する。ズーム信号が第1信号とは異なる第2信号である場合、イメージ生成器1214は、サブイメージプロセッサ1212aから出力されたイメージデータと、サブイメージプロセッサ1212cから出力されたイメージデータとのうち、サブイメージプロセッサ1212cから出力されたイメージデータと、サブイメージプロセッサ1212bから出力されたイメージデータとを用いて、出力イメージを生成する。ズーム信号が第1信号及び第2信号とは異なる第3信号である場合、イメージ生成器1214は、そのようなイメージデータ併合を行わず、それぞれのサブイメージプロセッサ(1212a、1212b、1212c)から出力されたイメージデータのうちのいずれか一つを選択して出力イメージを生成する。しかし、本実施形態は、これに制限されるものではなく、必要に応じてイメージデータを処理する方法は、いかようにも変形されて行われる。
【0131】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0132】
100、1142 イメージセンサ
101 センシングコア
110 ピクセルアレイ
120 リードアウト回路
121 行ドライバ
122 ランプ信号生成器
123 アナログ-デジタル変換器(ADC)
124 バッファ
125 制御レジスタ
126 タイミング生成器
130、130a イメージ処理プロセッサ
131、131a 第1変換部
132、132a イメージ処理回路
133、133a 第2変換部
200 外部プロセッサ
1000 電子装置
1100 カメラモジュールグループ
1100a、1100b、1100c カメラモジュール
1105 プリズム
1106 中心軸
1107 反射面
1110 光路折り畳み要素(OPFE)
1130 アクチュエータ
1140 イメージセンシング装置
1144 制御ロジック
1146 メモリ
1147 較正データ
1150 保存部
1200 アプリケーションプロセッサ
1210 イメージ処理装置
1212a、1212b、1212c サブイメージプロセッサ
1214 イメージ生成器
1216 カメラモジュールコントローラ
1220 メモリコントローラ
1230 内部メモリ
1300 PMIC
1311 SRAMコントローラ
1312 (第1)ラインメモリ
1331 リオーダリング処理部
1332 第2ラインメモリ
1400 外部メモリ
CFA カラーフィルタアレイ
CONS 制御信号
CSLa、CSLb、CSLc 制御信号ライン
IDT1、IDT2 第1、第2イメージデータ
IDT′ カーネルイメージデータ
IDT1″ イメージ処理を行ったピクセルデータ
ISLa、ISLb、ISLc イメージ信号ライン
LS 光学レンズ
PX_Array ピクセルアレイ
SP0~SP15 第1~第16共有ピクセル
ARAM_0~SRAM_n ラインメモリ

図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14