IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社三菱電機ビジネスシステムの特許一覧

特開2024-118504患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム
<>
  • 特開-患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム 図1
  • 特開-患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム 図2
  • 特開-患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム 図3
  • 特開-患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム 図4
  • 特開-患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム 図5
  • 特開-患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム 図6
  • 特開-患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム 図7
  • 特開-患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム 図8
  • 特開-患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム 図9
  • 特開-患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム 図10
  • 特開-患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム 図11
  • 特開-患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム 図12
  • 特開-患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム 図13
  • 特開-患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118504
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/20 20180101AFI20240826BHJP
【FI】
G16H40/20
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023024810
(22)【出願日】2023-02-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】395011562
【氏名又は名称】三菱電機ITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朝日 修一郎
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA02
(57)【要約】
【課題】検査時における患者の本人認証の精度を高めることを目的とする。
【解決手段】患者照合システム500は、情報認証装置100と画像認証装置200とを備える。検査情報システム300は、検査を受ける患者の属性情報を管理する。画像認証装置200は、患者の顔画像データを格納する患者画像データベースを備える。画像認証装置200は、検査に呼び出された対象患者の顔を撮影した対象画像データを取得し、対象画像データと患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合する。そして、画像認証装置200は、対象画像データと一致する患者画像データに対応する属性情報が対象患者の属性情報である旨の照合結果を出力する。情報認証装置100は、検査情報システム300から検査を実施する患者のワークリストを受信し、ワークリストと照合結果とを比較することにより、対象患者が検査を実施する患者であるか否かの本人認証を実施する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の顔認証を行う画像認証装置と、前記画像認証装置と検査を受ける患者の属性情報を管理する検査情報システムとの各々と通信する情報認証装置とを備える患者照合システムにおいて、
前記画像認証装置は、
前記検査を実施する患者として呼び出された対象患者の顔を撮影し、撮影により得られた顔画像データを対象画像データとして取得する画像取得部と、
前記対象画像データと、患者の顔画像データである患者画像データと前記患者の属性情報とを対応付けた患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合し、前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データがあれば、前記対象画像データと一致する患者画像データに対応する属性情報が前記対象患者の属性情報である旨の照合結果を出力する画像照合部と
を備え、
前記情報認証装置は、
前記検査情報システムから前記検査を実施する患者の属性情報を含むワークリストを受信し、前記ワークリストと前記照合結果とを比較することにより、前記対象患者が前記検査を実施する患者であるか否かの本人認証を実施する患者認証部と
を備える患者照合システム。
【請求項2】
前記画像照合部は、
前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データが無ければ、前記対象患者の顔認証が失敗である旨の前記照合結果を出力する請求項1に記載の患者照合システム。
【請求項3】
前記検査情報システムは、
前記検査を実施する患者の選択を受け付け、選択された患者の属性情報を表示機器に表示し、
前記画像取得部は、
前記表示機器に表示された属性情報に基づいて呼び出された前記対象患者の顔を撮影する請求項1に記載の患者照合システム。
【請求項4】
前記属性情報は、患者を識別する患者識別子を含み、
前記画像照合部は、
前記対象画像データと一致すると判定された患者画像データに対応する患者識別子を前記照合結果に含めて出力し、
前記患者認証部は、
前記ワークリストに含まれる患者識別子と、前記照合結果に含まれる患者識別子とが一致するか否かを判定し、一致する場合に前記対象患者が前記検査を実施する患者であると認証する請求項1に記載の患者照合システム。
【請求項5】
前記情報認証装置は、
前記ワークリストを前記検査情報システムに問い合わせる問い合わせ要求を送信する問い合わせ部を備え、
前記患者認証部は、
前記問い合わせ要求に対する問い合わせ結果として前記ワークリストを受信する請求項1に記載の患者照合システム。
【請求項6】
前記検査情報システムは、放射線を用いた検査を受ける患者の属性情報を管理する放射線情報システムである請求項1に記載の患者照合システム。
【請求項7】
前記情報認証装置は、
医療データ通信の国際標準規格であるDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)を用いたMWM(Modality Worklist Management)により、前記検査情報システムから前記ワークリストを受信する請求項1に記載の患者照合システム。
【請求項8】
患者の顔認証を行う画像認証装置と、検査を受ける患者に対応する属性情報を管理する検査情報システムとの各々と通信する情報認証装置において、
前記検査を実施する患者として呼び出された対象患者の顔を撮影し、撮影により得られた顔画像データを対象画像データとして取得する画像取得部と、前記対象画像データと、患者の顔画像データである患者画像データと前記患者の属性情報とを対応付けた患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合し、前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データがあれば、前記対象画像データと一致する患者画像データに対応する属性情報が前記対象患者の属性情報である旨の照合結果を出力する画像照合部とを備える画像認証装置から、前記照合結果を受信する情報受信部と、
前記検査情報システムから前記検査を実施する患者の属性情報を含むワークリストを受信し、前記ワークリストと前記照合結果とを比較することにより、前記対象患者が前記検査を実施する患者であるか否かの本人認証を実施する患者認証部と
を備える情報認証装置。
【請求項9】
患者の顔認証を行う画像認証装置と、前記画像認証装置と検査を受ける患者の属性情報を管理する検査情報システムとの各々と通信する情報認証装置とを備える患者照合システムに用いられる患者照合方法において、
前記画像認証装置は、
前記検査を実施する患者として呼び出された対象患者の顔を撮影し、撮影により得られた顔画像データを対象画像データとして取得し、
前記対象画像データと、患者の顔画像データである患者画像データと前記患者の属性情報とを対応付けた患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合し、前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データがあれば、前記対象画像データと一致する患者画像データに対応する属性情報が前記対象患者の属性情報である旨の照合結果を出力し、
前記情報認証装置は、
前記検査情報システムから前記検査を実施する患者の属性情報を含むワークリストを受信し、前記ワークリストと前記照合結果とを比較することにより、前記対象患者が前記検査を実施する患者であるか否かの本人認証を実施する患者照合方法。
【請求項10】
患者の顔認証を行う画像認証装置と、前記画像認証装置と検査を受ける患者の属性情報を管理する検査情報システムとの各々と通信する情報認証装置とを備える患者照合システムに用いられる患者照合プログラムにおいて、
前記検査を実施する患者として呼び出された対象患者の顔を撮影し、撮影により得られた顔画像データを対象画像データとして取得する画像取得処理と、
前記対象画像データと、患者の顔画像データである患者画像データと前記患者の属性情報とを対応付けて格納する患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合し、前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データがあれば、前記対象画像データと一致する患者画像データに対応する属性情報が前記対象患者の属性情報である旨の照合結果を出力する画像照合処理と、
前記検査情報システムから前記検査を実施する患者の属性情報を含むワークリストを受信し、前記ワークリストと前記照合結果とを比較することにより、前記対象患者が前記検査を実施する患者であるか否かの本人認証を実施する患者認証処理と
をコンピュータに実行させる患者照合プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、患者照合システム、情報認証装置、患者照合方法、および患者照合プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療の分野において、検査の際に、患者の本人確認を厳密に行うことが重要である。現状、これから検査を実施する患者に対する厳密な本人確認の方式は確立されていない。ここで、検査には、放射線を用いた検査および撮影が含まれる。
現状の本人確認は、患者に名前と生年月日を言ってもらい手元の資料で人が確認する、あるいは診察券またはリストバンドに付された2次元コードを読み取り照合するといった手法が用いられる。
【0003】
患者に名前と生年月日を言ってもらい手元の資料で人が確認する手法では、以下の間違いが起こる可能性がある。
手元資料の取り間違いにより、本来とは異なる患者を検査(撮影)室に案内し、検査(撮影)してしまう。そして、本来の患者の検査画像が異なる患者の検査画像で登録されてしまうと、本来の患者に異なる診断が下されることとなり、場合によっては医療事故につながる。
【0004】
また、診察券またはリストバンドに付された2次元コードを読み取り照合する手法では、以下の間違いが起こる可能性がある。
診察券あるいはリストバンドの取り違いにより、本来とは異なる患者を検査(撮影)室に案内し、検査(撮影)してしまう。そして、本来の患者の検査画像が異なる患者の検査画像で登録されてしまうと、本来の患者に異なる診断が下されることとなり、場合によっては医療事故につながる。診察券あるいはリストバンドの取り違いは、例えば、受付などでの返却時、リストバンドの付け替え時、あるいは悪意のある行為により発生する可能性がある。
【0005】
特許文献1には、被検者を撮像することで得られる画像データと、管理手段で管理している画像データとを用いて、本人認証を行う手法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2020-004203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の技術では、被検者を撮影装置により撮像することで得られる画像データと、管理手段で管理する画像データとを用いて、検査室に入室する被検者が検査対象となっている被検者であるかを特定する。特許文献1の技術では、検査を受ける患者であることを担保するための管理手段であって画像データを用いた管理手段を必要とする。また、特許文献1の技術では、最終的な突合処理が、曖昧要素のある画像照合により行われている。よって、特許文献1の技術では、実現にコストがかかる上、本人認証が画像照合の精度に依存するという課題がある。
【0008】
本開示では、画像照合に加えて、確定要素であるワークリストとの比較処理を含めることで、患者の本人認証の精度を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示に係る患者照合システムは、患者の顔認証を行う画像認証装置と、前記画像認証装置と検査を受ける患者の属性情報を管理する検査情報システムとの各々と通信する情報認証装置とを備える患者照合システムにおいて、
前記画像認証装置は、
前記検査を実施する患者として呼び出された対象患者の顔を撮影し、撮影により得られた顔画像データを対象画像データとして取得する画像取得部と、
前記対象画像データと、患者の顔画像データである患者画像データと前記患者の属性情報とを対応付けて格納する前記患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合し、前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データがあれば、前記対象画像データと一致する患者画像データに対応する属性情報が前記対象患者の属性情報である旨の照合結果を出力する画像照合部と
を備え、
前記情報認証装置は、
前記検査情報システムから前記検査を実施する患者の属性情報を含むワークリストを受信し、前記ワークリストと前記照合結果とを比較することにより、前記対象患者が前記検査を実施する患者であるか否かの本人認証を実施する患者認証部と
を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示に係る患者照合システムでは、画像認証装置が、対象画像データと患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合し、照合結果を出力する。情報認証装置が、検査情報システムからワークリストを受信し、ワークリストと照合結果とを比較することにより、対象患者が検査を実施する患者であるか否かの本人認証を行う。よって、本開示に係る患者照合システムによれば、画像照合に加えて、検査情報システムから受信したワークリストとの比較処理を行うことができ、患者の本人認証の精度を高めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態1に係る患者照合システムの全体構成例を示す図。
図2】実施の形態1に係る患者照合システムの利用例を示す図。
図3】実施の形態1に係る情報認証装置の構成例を示す図。
図4】実施の形態1に係る画像認証装置の構成例を示す図。
図5】実施の形態1に係る患者画像データベースの構成例を示す図。
図6】実施の形態1に係る患者画像登録画面の構成例を示す図。
図7】実施の形態1に係る患者照合システムによる患者照合処理の例を示すフロー図。
図8】実施の形態1に係る検査情報システムに登録されている検査患者情報の例を示す図。
図9】実施の形態1に係る問い合わせ結果と照合結果とを示す図。
図10】実施の形態1に係る本人認証が成功した旨の本人認証結果の表示例を示す図。
図11】実施の形態1に係る本人認証が失敗した旨の本人認証結果の表示例を示す図。
図12】実施の形態1に係る本人認証が成功した旨の本人認証結果の表示の別例を示す図。
図13】実施の形態1に係る患者認証処理において、本人認証が失敗した場合の処理例を示すフロー図。
図14】実施の形態1の変形例に係る情報認証装置の構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には、同一符号を付している。実施の形態の説明において、同一または相当する部分については、説明を適宜省略または簡略化する。
【0013】
実施の形態1.
***構成の説明***
図1は、本実施の形態に係る患者照合システム500の全体構成例を示す図である。
図2は、本実施の形態に係る患者照合システム500の利用例を示す図である。
図1および図2を用いて、本実施の形態に係る患者照合システム500の全体構成について説明する。
【0014】
患者照合システム500は、主に医療の分野において、検査を受ける患者の本人認証を実施するシステムである。患者照合システム500では、検査を受ける患者の属性情報を管理する既存の検査情報システム300を利用する。
患者照合システム500は、情報認証装置100と画像認証装置200とを備える。
情報認証装置100は、画像認証装置200と検査情報システム300との各々とネットワーク400を介して通信する。
【0015】
検査情報システム300は、検査を受ける患者の属性情報を保持するシステムである。検査情報システム300は、例えば、放射線を用いた検査を受ける患者の属性情報を保持するRIS(放射線情報システム)である。RISは、Radiology Information Systemの略語である。RISの機能には、患者のスケジューリング、リソース管理、検査パフォーマンスの追跡、レポート、結果の配布、および手順の請求といった機能が含まれる。また、RISを操作する端末をRIS端末と呼ぶ。
【0016】
画像認証装置200は、検査室に入室した患者の顔認証を行う。具体的には、画像認証装置200は、検査室に入室した患者の顔画像と、予めデータベースに格納されている顔画像とを照合し、照合結果を出力する。
【0017】
情報認証装置100は、検査情報システム300から、検査を実施する患者の属性情報を含むワークリストを取得する。具体的には、情報認証装置100は、医療データ通信の国際標準規格であるDICOMを用いたMWMにより、検査情報システム300からワークリストを受信する。DICOMは、Digital Imaging and Communication in Medicineの略語である。また、MWMは、Modality Worklist Managementの略語である。
情報認証装置100は、画像認証装置200から出力される照合結果51と、検査情報システム300から受信したワークリスト53とを用いて、検査室に入室した患者の本人認証を実施する。
【0018】
図3は、本実施の形態に係る情報認証装置100の構成例を示す図である。
図4は、本実施の形態に係る画像認証装置200の構成例を示す図である。
【0019】
情報認証装置100は、コンピュータである。情報認証装置100は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、および通信装置950といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
【0020】
情報認証装置100は、機能要素として、問い合わせ部110と情報受信部120と患者認証部130と記憶部150を備える。記憶部150には、ワークリスト53が記憶される。
【0021】
画像認証装置200は、コンピュータである。画像認証装置200は、プロセッサ910を備えるとともに、メモリ921、補助記憶装置922、入力インタフェース930、出力インタフェース940、通信装置950、および撮影装置960といった他のハードウェアを備える。プロセッサ910は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
【0022】
画像認証装置200は、機能要素として、画像取得部210と画像照合部220と記憶部250を備える。記憶部250には、患者画像データベース251が記憶される。
【0023】
以下において、情報認証装置100と画像認証装置200との各装置を、患者照合システム500の各装置と呼ぶ場合がある。
ここでは説明を簡単にするために、患者照合システム500の各装置のハードウェアに同じ符号を付して説明しているが、患者照合システム500の各装置は個別のハードウェアを備えていることは自明である。
また、以下では、情報認証装置100を例としてハードウェアの説明をする。画像認証装置200が備えるハードウェアについても情報認証装置100と同様の説明を適用することができる。
【0024】
情報認証装置100において、問い合わせ部110と情報受信部120と患者認証部130との機能は、ソフトウェアにより実現される。
記憶部150は、メモリ921に備えられる。なお、記憶部150は、補助記憶装置922に備えられていてもよいし、メモリ921と補助記憶装置922に分散して備えられていてもよい。
【0025】
プロセッサ910は、患者照合プログラムを実行する装置である。患者照合プログラムは、患者照合システム500の各装置の機能を実現するプログラムである。
プロセッサ910は、演算処理を行うICである。プロセッサ910の具体例は、CPU、DSP、GPUである。ICは、Integrated Circuitの略語である。CPUは、Central Processing Unitの略語である。DSPは、Digital Signal Processorの略語である。GPUは、Graphics Processing Unitの略語である。
【0026】
メモリ921は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ921の具体例は、SRAM、あるいは、DRAMである。SRAMは、Static Random Access Memoryの略語である。DRAMは、Dynamic Random Access Memoryの略語である。
【0027】
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDDである。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)メモリカード、CF、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬の記憶媒体であってもよい。なお、HDDは、Hard Disk Driveの略語である。SD(登録商標)は、Secure Digitalの略語である。CFは、CompactFlash(登録商標)の略語である。DVDは、Digital Versatile Diskの略語である。
【0028】
入力インタフェース930は、マウス、キーボード、あるいはタッチパネルといった入力装置と接続されるポートである。入力インタフェース930は、具体的には、USB端子である。なお、入力インタフェース930は、LANと接続されるポートであってもよい。USBは、Universal Serial Busの略語である。LANは、Local Area Networkの略語である。
【0029】
出力インタフェース940は、ディスプレイといった表示機器のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCDである。HDMI(登録商標)は、High Definition Multimedia Interfaceの略語である。LCDは、Liquid Crystal Displayの略語である。
【0030】
通信装置950は、ネットワークを介して他の装置と通信する。通信装置950は、レシーバとトランスミッタを有する。通信装置950は、有線または無線で、LAN、インターネット、あるいは電話回線といった通信網に接続している。通信装置950は、具体的には、通信チップまたはNICである。NICは、Network Interface Cardの略語である。
【0031】
患者照合プログラムは、プロセッサ910に読み込まれ、プロセッサ910によって実行される。メモリ921には、患者照合プログラムだけでなく、OSも記憶されている。OSは、Operating Systemの略語である。プロセッサ910は、OSを実行しながら、患者照合プログラムを実行する。患者照合プログラムおよびOSは、補助記憶装置922に記憶されていてもよい。補助記憶装置922に記憶されている患者照合プログラムおよびOSは、メモリ921にロードされ、プロセッサ910によって実行される。なお、患者照合プログラムの一部または全部がOSに組み込まれていてもよい。
【0032】
患者照合システム500の各装置は、プロセッサ910を代替する複数のプロセッサを備えていてもよい。これら複数のプロセッサは、患者照合プログラムの実行を分担する。それぞれのプロセッサは、プロセッサ910と同じように、患者照合プログラムを実行する装置である。
【0033】
患者照合プログラムにより利用、処理または出力されるデータ、情報、信号値および変数値は、メモリ921、補助記憶装置922、または、プロセッサ910内のレジスタあるいはキャッシュメモリに記憶される。
【0034】
例えば、問い合わせ部110と情報受信部120と患者認証部130との「部」を「処理」、「手順」あるいは「工程」に読み替えてもよい。患者照合プログラムは、問い合わせ処理と情報受信処理と患者認証処理と認証表示処理といった患者照合処理を、コンピュータに実行させる。また、患者照合方法は、情報認証装置100が患者照合プログラムを実行することにより行われる方法である。
患者照合プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体または記憶媒体に格納されて提供されてもよい。また、患者照合プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0035】
***動作の説明***
次に、本実施の形態に係る患者照合システムの各装置の動作について説明する。
患者照合システムの各装置の動作手順は、患者照合方法および患者照合処理に相当する。また、患者照合システムの各装置の動作を実現するプログラムは、患者照合プログラムに相当する。
【0036】
<事前データベース登録処理>
まず、本実施の形態に係る患者照合処理において、事前に登録しておく患者画像データベース251について説明する。
患者画像データベース251は、事前に作成され、画像認証装置200に転送される。
【0037】
図5は、本実施の形態に係る患者画像データベース251の構成例を示す図である。
図6は、本実施の形態に係る患者画像登録画面252の構成例を示す図である。
患者画像データベース251には、患者の顔画像データである患者画像データ65と患者の属性情報60とが対応付けられて格納されている。
患者の属性情報60には、患者識別子61、患者名62、性別63、および生年月日64といった情報が含まれる。患者識別子61は、患者を識別する識別子である。
【0038】
患者画像データ65は、患者の顔画像を撮影した画像ファイルである。なお、患者画像データ65の欄には、患者画像データ65のファイル名が設定され、実際の患者画像データ65と紐づけられていてもよい。
患者の顔画像データである患者画像データ65は、予め撮影され、患者の属性情報とともに患者画像データベース251に登録される。
【0039】
患者画像登録画面252は、患者画像データベース251に患者画像データ65を登録する際に用いられる。
【0040】
患者画像データベース251に患者画像データ65を登録する手順は、例えば、以下の通りである。
(1)カメラにより、初診の患者、あるいは患者画像データ65が未登録の患者について、顔写真が撮影される。病院に来院したすべての患者について患者画像データ65を登録してもよいし、本実施の形態で説明する患者照合処理を実施する検査を受けると決まった患者についてのみ患者画像データ65を登録してもよい。
(2)撮影された顔写真のファイルは、患者画像データ65として画像登録端末に保存される。画像登録端末は、患者画像データベース251に患者画像データ65を登録するための端末であり、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット端末、あるいはスマートフォンなどである。
(3)患者画像データ65を登録する作業者は、画像登録端末に表示される患者画像登録画面252を用いて、患者画像データ65を属性情報60に対応付けて患者画像データベース251に登録する。作業者は、患者識別子61、患者名62、性別63、および生年月日64といった属性情報60を、患者画像登録画面252に手入力してもよい。あるいは、作業者は、患者が所有する磁気カードの診察券、あるいはバーコードなどから属性情報60を読み取り、読み取った情報を患者画像登録画面252に自動入力してもよい。あるいは、患者識別子をキーとし、病院情報システム(HIS)/電子カルテシステムと連携して患者の属性情報を取得してもよい。HISは、Hospital Information Systemの略語である。
【0041】
<患者照合処理>
図7は、本実施の形態に係る患者照合システム500による患者照合処理の例を示すフロー図である。
図2および図7を用いて、患者照合処理について説明する。
図2では、例えば、病院の放射線科において、患者がCT検査を受ける場合の例について記載している。CTは、Computed Tomographyの略語である。
【0042】
<検査情報システム300を用いる処理>
ステップS101からステップS103は、検査情報システム300を用いて行われる処理である。
【0043】
図8は、本実施の形態に係る検査情報システム300に登録されている検査患者情報301の例を示す図である。
検査情報システム300には、検査を受ける患者の一覧が検査患者情報301として予め登録されている。検査患者情報301には、患者の属性情報30が含まれる。
患者の属性情報30には、例えば、患者識別子31、患者名32、性別33、および生年月日34といった情報が含まれる。
【0044】
例えば、患者がCT検査を予約した際に、患者の属性情報30を含む検査患者情報301が検査情報システム300であるRISに登録される。
検査患者情報301には、患者の状態を表す状態情報35が設定される。予約後の初期状態では、状態情報35には何も設定されていない。後述するように、患者が受付を済ませると、状態情報35には「受付済み」が設定される。また、患者が、次に検査を実施する患者として選択されると、状態情報35には「実施中」が設定される。
なお、図8に示す状態情報の「受付済み」は患者の受付が完了した状態を示す一例であり、別の表現を用いても構わない。同様に「実施中」も患者の検査の実施が準備された状態を示す一例であり、別の表現を用いても構わない。
【0045】
ステップS101において、検査を行う科の受付において、検査を受ける患者の受付が行われる。受付において患者を受け付けると、検査情報システム300における検査患者情報301において、状態情報35が「受付済み」となる。
図2の例では、放射線科の受付において、RIS端末によりCT検査を受ける患者の受付が行われる。図8では、「AOKI HANAKO」さんの受付が済み、状態情報35が「受付済み」となっている。
【0046】
ステップS102において、検査を行う検査技師といった操作員22は、検査情報システム300の検査患者情報301に登録されている患者から、次に検査を実施する患者を選択する。具体的には、操作員22は、検査情報システム300の端末に表示される「検査を受ける患者の一覧」のうち状態情報35が「受付済み」となっている患者から、次に検査を実施する患者を選択する。通常、操作員22は、状態情報35が「受付済み」となっている患者から、受け付けた順番に患者を選択していく。
図2の例では、操作員22が、操作室のRIS端末により、次に検査を実施する患者を選択している。なお、ここで選択された患者を実施オーダーとも呼ぶ。
【0047】
なお、患者の受付処理と、検査を実施する患者(実施オーダー)の選択処理とは並行して実施されてもよい。つまり、受付において複数の患者を受付しつつ、操作室において状態情報35が「受付済み」の患者を順次選択する処理方法でよい。
【0048】
ステップS103において、検査を実施する患者が選択されると、検査情報システム300の検査患者情報301において、選択された患者の状態情報35が「実施中」に更新される。
図8では、「YAMADA TARO」さんが、検査を実施する患者として選択され、状態情報35が「実施中」となっている。
【0049】
ステップS101からステップS103の処理は、検査業務が終了するまで繰り返される。
【0050】
<画像認証装置200による処理>
次に、画像認証装置200による処理について説明する。
ステップS301において、対象患者21が特定される。操作員22により、検査を実施する患者として呼び出された患者を対象患者21とする。具体的には、操作員22は、検査情報システム300の検査患者情報301において状態情報35が「実施中」となっている患者を確認し、その患者の氏名および生年月日といった属性情報を基に患者を呼び出し、検査室に案内する。
図2の例では、操作員22は、操作室のRIS端末により選択した実施オーダーを確認し、患者の氏名を用いて患者を呼び出す。そして、操作員22は、実施オーダーに記載されている患者の氏名および生年月日などを患者に確認することにより、患者を検査の対象患者21として検査室に案内する。
【0051】
<<画像取得処理>>
ステップS302において、画像認証装置200の画像取得部210は、検査を実施する患者として呼び出された対象患者21の顔を撮影し、撮影により得られた顔画像データを対象画像データ41として取得する。具体的には、画像認証装置200は、内蔵されている撮影装置960により対象患者21の顔を撮影し、対象画像データ41としてメモリに記憶する。
【0052】
<<画像照合処理>>
ステップS303において、画像認証装置200の画像照合部220は、対象画像データ41と患者画像データベース251に格納されている患者画像データ65とを照合し、照合結果51を生成して出力する。
具体的には、画像照合部220は、患者画像データベース251に対象画像データ41と一致する患者画像データ65があれば、対象画像データ41と一致する患者画像データ65に対応する属性情報60を取得する。そして、画像照合部220は、取得した属性情報60が対象患者21の属性情報である旨の照合結果51を生成する。また、画像照合部220は、患者画像データベース251に対象画像データ41と一致する患者画像データ65が無ければ、対象患者21の顔認証が失敗である旨の照合結果51を生成する。
ステップS304において、画像照合部220は、生成した照合結果51を情報認証装置100に送信する。
【0053】
ステップS303およびステップS304について、より具体的に説明する。
画像照合部220は、患者画像データベース251に対象画像データ41と一致する患者画像データ65があれば、対象画像データ41と一致する患者画像データ65に対応する患者識別子61を取得する。そして、画像照合部220は、取得した患者識別子61が対象患者21の患者識別子である旨の照合結果51を生成する。例えば、画像照合部220は、「顔認証成功」の照合結果51に患者画像データ65の属性情報60を含めて照合結果51を生成する。また、画像照合部220は、患者画像データベース251に対象画像データ41と一致する患者画像データ65が無ければ、「顔認証失敗」の照合結果51を生成する。
なお、対象画像データ41と患者画像データ65との照合は既存技術の顔認識技術や画像解析技術を用いて行い、対象画像データ41がいずれかの患者画像データ65と一致するかの判定については、既存技術の判定方法に基づく。
【0054】
以上のように、画像認証装置200は、操作員22に呼び出され検査室に案内された患者を対象患者21として、対象患者21の顔画像を撮影する。そして、対象患者21の顔画像である対象画像データ41と、患者画像データベース251に格納されている患者画像データ65の各々とを照合する。一致すると判定された患者画像データ65があれば、顔画像が一致した患者の患者識別子を含む属性情報を含む照合結果51(顔認証成功)が情報認証装置100に送信される。一致すると判定される患者画像データ65が無ければ、照合結果51(顔認証失敗)が情報認証装置100に送信される。
つまり、照合結果51には、顔認証成功の場合は属性情報が含まれており、顔認証失敗の場合は属性情報が含まれていない。
【0055】
ステップS304の処理を終了すると、ステップS301に戻る。
ステップS301からステップS304の処理は、検査業務が終了するまで繰り返される。
【0056】
<情報認証装置100による処理>
次に、情報認証装置100による処理について説明する。
なお、上述した検査情報システム300を用いる処理および画像認証装置200による処理と、これから説明する情報認証装置100による処理とは、それぞれが並行して行われる処理である。
【0057】
ステップS201において、情報認証装置100の問い合わせ部110は、ワークリスト53を検査情報システム300に問い合わせる問い合わせ要求52を送信する。
ここで、ワークリスト53とは、検査を実施する患者の情報、すなわち実施オーダーの情報である。例えば、ワークリスト53は、検査を実施する患者の属性情報30である。
問い合わせ要求52は、検査を実施する患者、すなわち状態情報35が「実施中」である患者が存在するかを検査情報システム300に問い合わせる要求信号である。そして、状態情報35が「実施中」である患者が存在すれば、問い合わせ要求52に対して、状態情報35が「実施中」である患者の属性情報30が問い合わせ結果として返信される。
患者認証部130は、問い合わせ要求52に対する問い合わせ結果として、状態情報35が「実施中」である患者の属性情報30をワークリスト53として受信する。
【0058】
この問い合わせ要求52とワークリスト53の送受信は、医療データ通信の国際標準規格であるDICOMを用いたMWMにより実施される。DICOMを用いたMWMでは、常に問い合わせが行われる。検査情報システム300において、状態情報35が「実施中」となっている患者が存在すれば、その患者の属性情報30がワークリスト53として返信される。
【0059】
ステップS202において、問い合わせ部110は、ワークリスト53を表示機器941に表示する。
【0060】
図9は、本実施の形態に係るワークリスト53と照合結果51とを示す図である。
図9の例では、図8において状態情報35が「実施中」となっている患者の属性情報30がワークリスト53として送信され、表示機器941に表示される。
【0061】
ステップS203において、情報受信部120は、画像認証装置200から送信された照合結果51を受信する。情報受信部120は、画像認証装置200から送信された照合結果51を表示機器941に表示する。
図9の例では、顔認証が成功した患者の属性情報が照合結果51として送信され、表示機器941に表示されている。
【0062】
ステップS201からステップS203で説明したように、問い合わせ部110は、検査情報システム300から検査を実施する患者の属性情報をワークリスト53として受信する。また、情報受信部120は、画像認証装置200から送信された照合結果51を受信する。
そして、患者認証部130は、ワークリスト53と照合結果51とを比較することにより、対象患者21が検査を実施する患者であるか否かの本人認証を実施する。患者認証部130は、ワークリスト53に含まれる患者識別子と、照合結果51に含まれる患者識別子とが一致するか否かを判定する。患者認証部130は、患者識別子が一致する場合に、対象患者21が検査を実施する患者本人であると認証する。
具体的には、以下の通りである。
【0063】
ステップS204において、患者認証部130は、照合結果51に属性情報が含まれているかを判定する。
照合結果51に属性情報が含まれていれば、「顔認証成功」を意味し、ステップS205に進む。
照合結果51に属性情報が含まれていなければ、「顔認証失敗」を意味し、患者認証部130は、表示機器941に「顔認証失敗」を意味する顔認証失敗メッセージを表示する(ステップS2041)。
【0064】
ステップS205において、患者認証部130は、ワークリスト53と照合結果51を比較する。
【0065】
ステップS206において、患者認証部130は、ワークリスト53に含まれる属性情報の患者識別子と、照合結果51に含まれる属性情報の患者識別子とが一致するか否かを判定する。
患者識別子が一致すれば、ステップS207に進む。
患者識別子が一致しなければ、ステップS208に進む。
【0066】
ステップS207において、患者認証部130は、対象患者21の本人認証が成功した旨の本人認証結果55を表示機器941に表示する。そして、ステップS201に戻り、次のワークリスト53について処理を繰り返す。
ステップS208において、患者認証部130は、対象患者21の本人認証が失敗した旨の本人認証結果55を表示機器941に表示する。
【0067】
図10は、本実施の形態に係る本人認証が成功した旨の本人認証結果55の表示例を示す図である。
図11は、本実施の形態に係る本人認証が失敗した旨の本人認証結果55の表示例を示す図である。
図12は、本実施の形態に係る本人認証が成功した旨の本人認証結果55の表示の別例を示す図である。
【0068】
図10から図12の本人認証結果55では、検査情報システム300において選択された患者(実施選択)の属性情報と、検査室に入室した後、顔認証が成功した患者(顔認証)の属性情報とが並べて表示されている。
図10に示すように、左右の属性情報において、患者識別子が同じであれば本人認証が成功となる。また、図11に示すように、左右の属性情報において、患者識別子が異なるため、本人認証は失敗となる。
【0069】
本実施の形態に係る患者照合処理では、患者識別子のみで本人認証を行っている。よって、検査情報システム300の検査患者情報301に登録されている属性情報と、患者画像データベース251に登録されている属性情報とに、記載の食い違いなどがあっても本人と認証することができる。
例えば、図10に示すように「YAMADA TARO」と「YAMADA TAROU」のアルファベット表記の違いがあっても本人と認証することができる。また、図12に示す「AOKI HANAKO」と「青木花子」のように、アルファベット表記と漢字表記の違いがあっても本人と認証することができる。
【0070】
<本人認証失敗メッセージ表示の際の処理>
図13は、本実施の形態に係る患者認証処理において、本人認証が失敗した場合の処理例を示すフロー図である。
ステップS401において、操作員22は、操作室のRIS端末において、次に検査を実施する患者が正しく選択されているかを再確認する。
次に検査を実施する患者が正しく選択されていればステップS402に進む。
次に検査を実施する患者が正しく選択されていなければステップS403に進む。ステップS403において、次に検査を実施する患者を正しく選択し直し、ステップS201に戻り、処理を行う。
【0071】
ステップS402において、操作員22は、対象患者21に属性情報を本人に確認するといった方法により、対象患者21が次に検査を実施する正規の患者であるかを確認する。
対象患者21が次に検査を実施する正規の患者であればステップS404に進み、検査を実施する。
また、対象患者21が次に検査を実施する正規の患者でなければ、ステップS301に戻り、次に検査を行う患者を再度呼び出し、画像認証処理をやり直す。
【0072】
ステップS401でNOに分岐される場合は、本人認証失敗の要因としてステップS101での患者の受付間違い、あるいはステップS102での患者選択間違いが考えられるため、ステップS403で患者の再選択を行えばよい。それによりワークリスト53で特定された患者以外の実施オーダーをワークリスト53に結合することを防止できる。
ステップS402でNOに分岐される場合は、ワークリスト53で特定される患者以外の患者がステップS301で対象患者21として特定されたことを示す。よってステップS301で新たに対象患者21を特定し直すように処理されることで、ワークリスト53で特定された患者以外の検査結果などをワークリスト53に結合することを防止できる。
ステップS402でYESに分岐される場合は、ワークリスト53で特定される患者が正しく検査対象として呼び出されたもののステップS303の画像照合処置が正しく照合されなかった可能性がある。その場合は、操作員22の選択によりステップS404に移行することで検査を実施することができる。
【0073】
***他の構成***
<変形例1>
本実施の形態では、患者認証部130は、属性情報のうち患者識別子のみを用いて最終的な認証処理を行っている。変形例1では、患者識別子と生年月日、患者識別子と氏名、あるいは患者識別子と性別といった情報の組み合わせを用いて、最終的な認証処理を行ってもよい。
これにより、同じ患者識別子を別人に重複して付与するような、まれな誤りが生じた場合に、患者の撮り違いを防ぐことができる。
【0074】
<変形例2>
本実施の形態では、RIS端末において検査情報システム300が「検査を実施する患者」の選択を受け付けると、選択された患者の状態情報が実施中に更新される。変形例2では、状態情報が実施中に更新された患者の属性情報を、RIS端末の表示機器に特別に表示してもよい。そして、作業員は、RIS端末に特別に表示された「検査を実施する患者」の属性情報に基づいて患者を呼び出し、対象患者として検査室に案内する。
これにより、操作員が、「検査を実施する患者」と異なる患者を案内してしまう、という間違いを低減させることができる。
【0075】
<変形例3>
図14は、本実施の形態の変形例に係る情報認証装置100の構成例を示す図である。
本実施の形態では、情報認証装置100における問い合わせ部110と情報受信部120と患者認証部130との機能がソフトウェアで実現される。しかし、変形例として、問い合わせ部110と情報受信部120と患者認証部130との機能がハードウェアで実現されてもよい。
【0076】
すなわち、図14に示すように、図3におけるプロセッサ910を電子回路909に置き換えてもよい。
電子回路909は、問い合わせ部110と情報受信部120と患者認証部130との機能を実現する専用の電子回路である。電子回路909は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。ASICは、Application Specific Integrated
Circuitの略語である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略語である。
【0077】
別の変形例として、問い合わせ部110と情報受信部120と患者認証部130との一部の機能が専用のハードウェアで実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。
【0078】
プロセッサ910と、メモリ921と、電子回路909とを、総称して「プロセッシングサーキットリ」という。つまり、問い合わせ部110と情報受信部120と患者認証部130との機能はプロセッシングサーキットリにより実現される。
【0079】
なお、画像認証装置200においても、情報認証装置100と同様に各部の機能がハードウェアで実現されてもよい。
【0080】
***本実施の形態の効果の説明***
本実施の形態に係る患者照合システムによれば、画像照合に加えて、検査情報システムから受信したワークリストとの比較処理を行うことができ、患者の本人認証の精度を高めることができる。
また、本実施の形態に係る患者照合システムでは、ワークリストの問合せと取得をDICOM MWMで実施するため、既存のRISといった検査情報システムを用いることができ、本人認証を強化することができる。また、本実施の形態に係る患者照合システムでは、DICOM MWMを用いることで特定メーカーのRISに依存する必要が無い。よって、汎用性が高いシステムを低コストで実現することができる。
【0081】
また、本実施の形態に係る患者照合システムでは、検査を実施する患者の顔画像から特定される患者識別子といった属性情報と、検査情報システムからDICOMワークリストで取得する患者識別子といった属性情報で照合を行う。最終的な突合処理を画像データのみで行うのでなく、患者識別子といった属性情報を用いるため認証精度を向上させることができる。
【0082】
以上の実施の形態1では、患者照合システムの各装置の各部を独立した機能ブロックとして説明した。しかし、患者照合システムの各装置の構成は、上述した実施の形態のような構成でなくてもよい。患者照合システムの各装置の機能ブロックは、上述した実施の形態で説明した機能を実現することができれば、どのような構成でもよい。また、患者照合システムの各装置は、1つの装置でなく、複数の装置から構成されたシステムでもよい。
【0083】
また、実施の形態1のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、この実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、この実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1では、各部分の自由な組み合わせ、あるいは実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【0084】
なお、上述した実施の形態は、本質的に好ましい例示であって、本開示の範囲、本開示の適用物の範囲、および本開示の用途の範囲を制限することを意図するものではない。上述した実施の形態は、必要に応じて種々の変更が可能である。例えば、フロー図あるいはシーケンス図を用いて説明した手順は、適宜に変更してもよい。
【0085】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0086】
(付記1)
患者の顔認証を行う画像認証装置と、前記画像認証装置と検査を受ける患者の属性情報を管理する検査情報システムとの各々と通信する情報認証装置とを備える患者照合システムにおいて、
前記画像認証装置は、
前記検査を実施する患者として呼び出された対象患者の顔を撮影し、撮影により得られた顔画像データを対象画像データとして取得する画像取得部と、
前記対象画像データと、患者の顔画像データである患者画像データと前記患者の属性情報とを対応付けた患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合し、前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データがあれば、前記対象画像データと一致する患者画像データに対応する属性情報が前記対象患者の属性情報である旨の照合結果を出力する画像照合部と
を備え、
前記情報認証装置は、
前記検査情報システムから前記検査を実施する患者の属性情報を含むワークリストを受信し、前記ワークリストと前記照合結果とを比較することにより、前記対象患者が前記検査を実施する患者であるか否かの本人認証を実施する患者認証部と
を備える患者照合システム。
(付記2)
前記画像照合部は、
前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データが無ければ、前記対象患者の顔認証が失敗である旨の前記照合結果を出力する付記1に記載の患者照合システム。
(付記3)
前記検査情報システムは、
前記検査を実施する患者の選択を受け付け、選択された患者の属性情報を表示機器に表示し、
前記画像取得部は、
前記表示機器に表示された属性情報に基づいて呼び出された前記対象患者の顔を撮影する付記1または付記2に記載の患者照合システム。
(付記4)
前記属性情報は、患者を識別する患者識別子を含み、
前記画像照合部は、
前記対象画像データと一致すると判定された患者画像データに対応する患者識別子を前記照合結果に含めて出力し、
前記患者認証部は、
前記ワークリストに含まれる患者識別子と、前記照合結果に含まれる患者識別子とが一致するか否かを判定し、一致する場合に前記対象患者が前記検査を実施する患者であると認証する付記1から付記3のいずれか1項に記載の患者照合システム。
(付記5)
前記情報認証装置は、
前記ワークリストを前記検査情報システムに問い合わせる問い合わせ要求を送信する問い合わせ部を備え、
前記患者認証部は、
前記問い合わせ要求に対する問い合わせ結果として前記ワークリストを受信する付記1から付記4のいずれか1項に記載の患者照合システム。
(付記6)
前記検査情報システムは、放射線を用いた検査を受ける患者の属性情報を管理する放射線情報システムである付記1から付記5のいずれか1項に記載の患者照合システム。
(付記7)
前記情報認証装置は、
医療データ通信の国際標準規格であるDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)を用いたMWM(Modality Worklist Management)により、前記検査情報システムから前記ワークリストを受信する付記1から付記6のいずれか1項に記載の患者照合システム。
(付記8)
患者の顔認証を行う画像認証装置と、検査を受ける患者に対応する属性情報を管理する検査情報システムとの各々と通信する情報認証装置において、
前記検査を実施する患者として呼び出された対象患者の顔を撮影し、撮影により得られた顔画像データを対象画像データとして取得する画像取得部と、前記対象画像データと、患者の顔画像データである患者画像データと前記患者の属性情報とを対応付けた患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合し、前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データがあれば、前記対象画像データと一致する患者画像データに対応する属性情報が前記対象患者の属性情報である旨の照合結果を出力する画像照合部とを備える画像認証装置から、前記照合結果を受信する情報受信部と、
前記検査情報システムから前記検査を実施する患者の属性情報を含むワークリストを受信し、前記ワークリストと前記照合結果とを比較することにより、前記対象患者が前記検査を実施する患者であるか否かの本人認証を実施する患者認証部と
を備える情報認証装置。
(付記9)
患者の顔認証を行う画像認証装置と、前記画像認証装置と検査を受ける患者の属性情報を管理する検査情報システムとの各々と通信する情報認証装置とを備える患者照合システムに用いられる患者照合方法において、
前記画像認証装置は、
前記検査を実施する患者として呼び出された対象患者の顔を撮影し、撮影により得られた顔画像データを対象画像データとして取得し、
前記対象画像データと、患者の顔画像データである患者画像データと前記患者の属性情報とを対応付けた患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合し、前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データがあれば、前記対象画像データと一致する患者画像データに対応する属性情報が前記対象患者の属性情報である旨の照合結果を出力し、
前記情報認証装置は、
前記検査情報システムから前記検査を実施する患者の属性情報を含むワークリストを受信し、前記ワークリストと前記照合結果とを比較することにより、前記対象患者が前記検査を実施する患者であるか否かの本人認証を実施する患者照合方法。
(付記10)
患者の顔認証を行う画像認証装置と、前記画像認証装置と検査を受ける患者の属性情報を管理する検査情報システムとの各々と通信する情報認証装置とを備える患者照合システムに用いられる患者照合プログラムにおいて、
前記検査を実施する患者として呼び出された対象患者の顔を撮影し、撮影により得られた顔画像データを対象画像データとして取得する画像取得処理と、
前記対象画像データと、患者の顔画像データである患者画像データと前記患者の属性情報とを対応付けて格納する患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合し、前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データがあれば、前記対象画像データと一致する患者画像データに対応する属性情報が前記対象患者の属性情報である旨の照合結果を出力する画像照合処理と、
前記検査情報システムから前記検査を実施する患者の属性情報を含むワークリストを受信し、前記ワークリストと前記照合結果とを比較することにより、前記対象患者が前記検査を実施する患者であるか否かの本人認証を実施する患者認証処理と
をコンピュータに実行させる患者照合プログラム。
【符号の説明】
【0087】
21 対象患者、22 操作員、41 対象画像データ、51 照合結果、52 問い合わせ要求、53 ワークリスト、55 本人認証結果、30,60 属性情報、31,61 患者識別子、32,62 患者名、33,63 性別、34,64 生年月日、35 状態情報、65 患者画像データ、100 情報認証装置、110 問い合わせ部、120 情報受信部、130 患者認証部、150,250 記憶部、200 画像認証装置、210 画像取得部、220 画像照合部、251 患者画像データベース、252 患者画像登録画面、300 検査情報システム、301 検査患者情報、400 ネットワーク、500 患者照合システム、909 電子回路、910 プロセッサ、921 メモリ、922 補助記憶装置、930 入力インタフェース、940 出力インタフェース、941 表示機器、950 通信装置、960 撮影装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2024-05-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の顔認証を行う画像認証装置と、前記画像認証装置と検査を受ける患者の属性情報であって前記患者を識別する患者識別子を含む属性情報を管理する検査情報システムとの各々と通信する情報認証装置とを備える患者照合システムにおいて、
前記画像認証装置は、
前記検査を実施する患者として呼び出された対象患者の顔を撮影し、撮影により得られた顔画像データを対象画像データとして取得する画像取得部と、
前記対象画像データと、患者の顔画像データである患者画像データと前記患者の属性情報とを対応付けた患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合し、前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データがあれば、前記対象画像データと一致する患者画像データに対応する属性情報前記対象患者の属性情報として含む照合結果を出力する画像照合部と
を備え、
前記情報認証装置は、
前記検査情報システムから前記検査を実施する患者の属性情報を含むワークリストを受信し、前記ワークリストと前記照合結果とを比較することにより、前記ワークリストに含まれる患者識別子と、前記照合結果に含まれる患者識別子とが一致するか否かを判定し、一致する場合に前記対象患者が前記検査を実施する患者である証する患者認証部と
を備える患者照合システム。
【請求項2】
前記画像照合部は、
前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データが無ければ、前記対象患者の顔認証が失敗であることを示す前記照合結果を出力する請求項1に記載の患者照合システム。
【請求項3】
前記検査情報システムは、
前記検査を実施する患者の選択を受け付け、選択された患者の属性情報を表示機器に表示し、
前記画像取得部は、
前記表示機器に表示された属性情報に基づいて呼び出された前記対象患者の顔を撮影する請求項1に記載の患者照合システム。
【請求項4】
前記情報認証装置は、
前記ワークリストを前記検査情報システムに問い合わせる問い合わせ要求を送信する問い合わせ部を備え、
前記患者認証部は、
前記問い合わせ要求に対する問い合わせ結果として前記ワークリストを受信する請求項1に記載の患者照合システム。
【請求項5】
前記検査情報システムは、放射線を用いた検査を受ける患者の属性情報を管理する放射線情報システムである請求項1に記載の患者照合システム。
【請求項6】
前記情報認証装置は、
医療データ通信の国際標準規格であるDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)を用いたMWM(Modality Worklist Management)により、前記検査情報システムから前記ワークリストを受信する請求項1に記載の患者照合システム。
【請求項7】
患者の顔認証を行う画像認証装置と、検査を受ける患者に対応する属性情報であって前記患者を識別する患者識別子を含む属性情報を管理する検査情報システムとの各々と通信する情報認証装置において、
前記検査を実施する患者として呼び出された対象患者の顔を撮影し、撮影により得られた顔画像データを対象画像データとして取得する画像取得部と、前記対象画像データと、患者の顔画像データである患者画像データと前記患者の属性情報とを対応付けた患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合し、前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データがあれば、前記対象画像データと一致する患者画像データに対応する属性情報前記対象患者の属性情報として含む照合結果を出力する画像照合部とを備える画像認証装置から、前記照合結果を受信する情報受信部と、
前記検査情報システムから前記検査を実施する患者の属性情報を含むワークリストを受信し、前記ワークリストと前記照合結果とを比較することにより、前記ワークリストに含まれる患者識別子と、前記照合結果に含まれる患者識別子とが一致するか否かを判定し、一致する場合に前記対象患者が前記検査を実施する患者である証する患者認証部と
を備える情報認証装置。
【請求項8】
患者の顔認証を行う画像認証装置と、前記画像認証装置と検査を受ける患者の属性情報であって前記患者を識別する患者識別子を含む属性情報を管理する検査情報システムとの各々と通信する情報認証装置とを備える患者照合システムに用いられる患者照合方法において、
前記画像認証装置は、
前記検査を実施する患者として呼び出された対象患者の顔を撮影し、撮影により得られた顔画像データを対象画像データとして取得し、
前記対象画像データと、患者の顔画像データである患者画像データと前記患者の属性情報とを対応付けた患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合し、前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データがあれば、前記対象画像データと一致する患者画像データに対応する属性情報前記対象患者の属性情報として含む照合結果を出力し、
前記情報認証装置は、
前記検査情報システムから前記検査を実施する患者の属性情報を含むワークリストを受信し、前記ワークリストと前記照合結果とを比較することにより、前記ワークリストに含まれる患者識別子と、前記照合結果に含まれる患者識別子とが一致するか否かを判定し、一致する場合に前記対象患者が前記検査を実施する患者である証する患者照合方法。
【請求項9】
患者の顔認証を行う画像認証装置と、前記画像認証装置と検査を受ける患者の属性情報であって前記患者を識別する患者識別子を含む属性情報を管理する検査情報システムとの各々と通信する情報認証装置とを備える患者照合システムに用いられる患者照合プログラムにおいて、
前記検査を実施する患者として呼び出された対象患者の顔を撮影し、撮影により得られた顔画像データを対象画像データとして取得する画像取得処理と、
前記対象画像データと、患者の顔画像データである患者画像データと前記患者の属性情報とを対応付けて格納する患者画像データベースに格納されている患者画像データとを照合し、前記患者画像データベースに前記対象画像データと一致する患者画像データがあれば、前記対象画像データと一致する患者画像データに対応する属性情報前記対象患者の属性情報として含む照合結果を出力する画像照合処理と、
前記検査情報システムから前記検査を実施する患者の属性情報を含むワークリストを受信し、前記ワークリストと前記照合結果とを比較することにより、前記ワークリストに含まれる患者識別子と、前記照合結果に含まれる患者識別子とが一致するか否かを判定し、一致する場合に前記対象患者が前記検査を実施する患者である証する患者認証処理とをコンピュータに実行させる患者照合プログラム。