(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118554
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】情報処理システム、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240826BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023024896
(22)【出願日】2023-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】523062110
【氏名又は名称】株式会社ドットプラス
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】下口 健吾
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】より有益な技術を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、次の各ステップを実行する少なくとも1つ以上のプロセッサを備える。取得ステップでは、建物内の床を撮像可能な撮像部によって床情報を取得する。撮像部は、ユーザにより操作可能なユーザ端末に備えられ、床情報は、建物内の床に関する情報である。特定ステップでは、床情報と所定の参照情報とに基づいて、ユーザ端末の位置及び方向を特定し、参照情報は、床情報と一致するかを参照される情報である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
次の各ステップを実行する少なくとも1つ以上のプロセッサを備え、
取得ステップでは、建物内の床を撮像可能な撮像部によって床情報を取得し、ここで前記撮像部は、ユーザにより操作可能なユーザ端末に備えられ、前記床情報は、前記建物内の床に関する情報であり、
特定ステップでは、前記床情報と所定の参照情報とに基づいて、前記ユーザ端末の位置及び方向を特定し、前記参照情報は、前記床情報と一致するかを参照される情報である、
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
受付ステップでは、前記建物内における、前記ユーザの目的地を前記ユーザから受け付け、
表示ステップでは、前記ユーザ端末の位置及び方向と、前記目的地とに基づいて、前記ユーザを前記目的地のフロアへ誘導する経路を表示させる、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
受付ステップでは、前記床情報を取得するときの、前記撮像部と前記床との間の距離に応じて変化する前記撮像部の焦点距離の設定を受け付け、
前記取得ステップでは、前記焦点距離の設定にしたがって、前記床を撮像することで前記床情報を取得する、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
受付ステップでは、前記ユーザ端末の機種に関する機種情報の入力を受け付け、
前記取得ステップでは、前記撮像部で撮像した画像データに対して、前記機種情報に紐付く収差の補正を適応することで前記床情報を取得する、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記床情報は、前記床に等間隔で配置される複数のオブジェクトの個数の情報と、前記複数のオブジェクトの種類の情報とを含む、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記床情報は、前記床の汚れに関する汚れ情報を含み、
提供ステップでは、前記床の清掃のサービスの提供者に、前記汚れ情報を提供する、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
変更ステップでは、ユーザから取得した床情報を、参照情報として変更する、
情報処理システム。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理システムにおいて、
前記変更ステップでは、複数のユーザから取得した複数の床情報について、一致の度合いが所定の基準を満たしている場合に、前記複数の床情報のうち何れか1つを参照情報として変更する、
情報処理システム。
【請求項9】
プログラムであって、
少なくとも1つのコンピュータに、請求項1~請求項8の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、
プログラム。
【請求項10】
情報処理方法であって、
請求項1~8の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今では、種々の技術が開発されている。一方で、より有益な技術の開発が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明では上記事情に鑑み、より有益な技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、次の各ステップを実行する少なくとも1つ以上のプロセッサを備える。取得ステップでは、建物内の床を撮像可能な撮像部によって床情報を取得する。撮像部は、ユーザにより操作可能なユーザ端末に備えられ、床情報は、建物内の床に関する情報である。特定ステップでは、床情報と所定の参照情報とに基づいて、ユーザ端末の位置及び方向を特定し、参照情報は、床情報と一致するかを参照される情報である。
【0005】
このような態様によれば、より有益な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】情報処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】サーバ装置2のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】端末装置3のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0008】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0009】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0010】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0011】
[実施形態]
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態のハードウェア構成について説明する。
【0012】
1.1 情報処理システム1
図1は、情報処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。また、
図2は、サーバ装置2のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3は、端末装置3のハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理システム1は、例えば、サーバ装置2と、複数の端末装置3とを備え、これらが電気的に接続されている。これらの構成要素についてさらに説明する。ここで、情報処理システム1に例示されるシステムとは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。したがって、サーバ装置2単体であっても、あるいはサーバ装置2と端末装置3との組合せであっても、情報処理システム1に含まれることに留意されたい。より詳細には、情報処理システム1は、サーバ装置2と端末装置3とからなる群より選択される要素を備えていてもよい。選択されない要素は、情報処理システム1に含まれずとも、外部の要素として、選択された要素と電気的に接続されている。
【0013】
1.2 サーバ装置2
図2に示されるように、サーバ装置2は、通信部21と、記憶部22と、プロセッサ23とを備え、これらの構成要素がサーバ装置2の内部において通信バス20を介して電気的に接続されている。各構成要素についてさらに説明する。
【0014】
通信部21は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、サーバ装置2は、通信部21及びネットワークを介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0015】
記憶部22は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、プロセッサ23によって実行されるサーバ装置2に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部22は、プロセッサ23によって実行されるサーバ装置2に係る種々のプログラムや変数等を記憶している。
【0016】
プロセッサ23は、サーバ装置2に関連する全体動作の処理・制御を行う。プロセッサ23は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。プロセッサ23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、サーバ装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例であるプロセッサ23によって具体的に実現されることで、プロセッサ23に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、プロセッサ23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数のプロセッサ23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0017】
1.3 端末装置3
情報処理システム1は、複数の端末装置3を備えている。例えば、
図1の例示では、端末装置3-1,3-2,3-3,・・・3-nが図示されている。また、
図3に示されるように、端末装置3は、通信部31と、記憶部32と、プロセッサ33と、表示部34と、入力部35とを備え、これらの構成要素が端末装置3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。通信部31、記憶部32及びプロセッサ33の説明は、サーバ装置2における各部の説明と同様のため省略する。
【0018】
表示部34は、端末装置3筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。表示部34は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。これは例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、端末装置3の種類に応じて使い分けて実施することが好ましい。
【0019】
入力部35は、端末装置3の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部35は、表示部34と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部35がユーザによってなされた操作入力を受け付ける。当該入力が命令信号として、通信バス30を介してプロセッサ33に転送され、プロセッサ33が必要に応じて所定の制御や演算を実行しうる。また、入力部35は、撮像部(いわゆる内蔵カメラ)を含みうる。
【0020】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。前述の通り、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例であるプロセッサ23によって具体的に実現されることで、プロセッサ23に含まれる各機能部として実行されうる。或いは、記憶部32に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例であるプロセッサ33によって具体的に実現されることで、プロセッサ33に含まれる各機能部として実行されうる。
【0021】
3.情報処理方法の概要
本実施形態に係る情報処理システムは、次の各ステップを実行する少なくとも1つ以上のプロセッサを備える。取得部は、建物内の床を撮像可能な撮像部によって床情報を取得する。撮像部は、ユーザにより操作可能なユーザ端末に備えられ、床情報は、建物内の床に関する情報である。特定部は、床情報と所定の参照情報とに基づいて、ユーザ端末の位置及び方向を特定し、参照情報は、床情報と一致するかを参照される情報である。このような態様によれば、ユーザは撮像部を備えるユーザ端末により床を撮像することにより、ユーザ端末の位置及び方向を認識することができる。
【0022】
なお、床情報は、床面の模様、タイル目地、溝、シール、汚れなど、得られる床面の情報を含む。
【0023】
4.情報処理方法の詳細
好ましくは、受付部は、建物内における、ユーザの目的地をユーザから受け付ける。表示部は、ユーザ端末の位置及び方向と、目的地とに基づいて、ユーザを目的地のフロアへ誘導する経路を表示させる。このような態様によれば、ユーザは目的地を入力することにより、目的地に向かうためのフロアを移動する経路を認識することができる。経路とは、例えば、階段の上下、エレベーターで何階、エスカレーターの上下等を含む。
【0024】
好ましくは、受付部は、床情報を取得するときの、撮像部と床との間の距離に応じて変化する撮像部の焦点距離の設定を受け付ける。取得部は、焦点距離の設定にしたがって、床を撮像することで床情報を取得する。このような態様によれば、床と撮像部との間の焦点距離の設定を行うことにより、ユーザ端末の位置及び方向をより正確に認識することができる。
【0025】
好ましくは、受付部は、ユーザ端末の機種に関する機種情報の入力を受け付ける。取得部は、撮像部で撮像した画像データに対して、機種情報に紐付く収差の補正を適応することで床情報を取得する。このような態様によれば、機種情報に応じて収差行うことにより、ユーザ端末の位置及び方向をより正確に認識することができる。
【0026】
好ましくは、床情報は、床に等間隔で配置される複数のオブジェクトの個数の情報と、複数のオブジェクトの種類の情報とを含む。このような態様によれば、床のパターンに基づいてユーザ端末の位置及び方向をより正確に認識することができる。複数のオブジェクトの個数の情報と、複数のオブジェクトの種類の情報との例として、階段の段数、タイルの個数等である。
【0027】
好ましくは、床情報は、床の汚れに関する汚れ情報を含む。提供部は、床の清掃のサービスの提供者に、汚れ情報を提供する。このような態様によれば、床情報に含まれる床の汚れ情報に基づいて、清掃に関するサービスに活用することができる。
【0028】
好ましくは、変更部は、ユーザから取得した床情報を、参照情報として変更する。このような態様によれば、ユーザが取得した床情報に基づいて参照情報が更新されるため、比較的新しい床についての床情報を参照情報とすることができる。
【0029】
好ましくは、変更部は、複数のユーザから取得した複数の床情報について、一致の度合いが所定の基準を満たしている場合に、複数の床情報のうち何れか1つを参照情報として変更する。このような態様によれば、複数のユーザから取得した複数の床情報同士を突合させた結果に基づいて、参照情報が更新されるため、参照情報の精度を高めることができる。
【0030】
好ましくは、プログラムは、少なくとも1つのコンピュータに、情報処理システムの各ステップを実行させる。このような態様によれば、ユーザは撮像部を備えるユーザ端末により床を撮像することにより、ユーザ端末の位置及び方向を認識することができる。
【0031】
好ましくは、情報処理方法は、情報処理システムの各ステップを備える。このような態様によれば、ユーザは撮像部を備えるユーザ端末により床を撮像することにより、ユーザ端末の位置及び方向を認識することができる。
【0032】
好ましくは、ユーザは、スマホカメラを手に持った状態で床を撮影する。
好ましくは、撮影した画像データに基づいて、床面の模様、タイル目地、溝、シール、汚れなど、得られる床面の情報(床情報)を取得する。床情報に基づいてユーザ端末の位置及び方向を特定する。
好ましくは、ユーザのスマホ画面には地図よりも大きく、向かうべき方向が「矢印」等で表示させる。
好ましくは、適宜「階段上下」「エレベーターで何階」「エスカレーター上下」などを表示させる。
好ましくは、地下鉄の場合乗り換えに最適な乗車位置の案内(googleMapsなどに乗車位置情報有)を表示させる。
好ましくは、ユーザ端末のカメラフォーカスを80cm~100cm程度で固定(又は身長に応じて設定?)する。
好ましくは、あくまでGPS情報で大まかな場所を特定したうえで詳細位置を特定(assisted GPSとして)する。
好ましくは、初回はスキャンを行うが、以降はユーザカメラの撮影データを元に差分を更新する。
好ましくは、最初は自分の周りの床面を読み込むところから開始する。
好ましくは、技術的にスキャンが難しい場所は床専用のQRのようなものを貼るなどの応用も考える。
【0033】
建物は、地下鉄構内、展示会会場、ショッピングモール、空港、ホテル、客船等を含む。
【0034】
また、建物内の床でなくてもよい。例えば、バレットパーキング、都市部の屋外歩道、都市部の主要施設周辺であってもよい。
【0035】
目的として、建物内の一般ユーザへの情報提供、視覚障害者への情報提供、自動清掃ロボットのマッピングへの情報提供、床清掃への情報提供、出前サービスにおける配達員への情報提供等が挙げられる。
【0036】
床情報の生成は、ユーザ端末により行われてもよい。
【0037】
好ましくは、ユーザ端末に備えられるジャイロセンサーからの情報を使用して、ユーザ端末の角度を考慮した上で床情報を取得してもよい。
【0038】
[その他]
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0039】
(1)情報処理システムであって、次の各ステップを実行する少なくとも1つ以上のプロセッサを備え、取得ステップでは、建物内の床を撮像可能な撮像部によって床情報を取得し、ここで前記撮像部は、ユーザにより操作可能なユーザ端末に備えられ、前記床情報は、前記建物内の床に関する情報であり、特定ステップでは、前記床情報と所定の参照情報とに基づいて、前記ユーザ端末の位置及び方向を特定し、前記参照情報は、前記床情報と一致するかを参照される情報である、情報処理システム。
【0040】
このような態様によれば、ユーザは撮像部を備えるユーザ端末により床を撮像することにより、ユーザ端末の位置及び方向を認識することができる。
【0041】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、受付ステップでは、前記建物内における、前記ユーザの目的地を前記ユーザから受け付け、表示ステップでは、前記ユーザ端末の位置及び方向と、前記目的地とに基づいて、前記ユーザを前記目的地のフロアへ誘導する経路を表示させる、情報処理システム。
【0042】
このような態様によれば、ユーザは目的地を入力することにより、目的地に向かうためのフロアを移動する経路を認識することができる。
【0043】
(3)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、受付ステップでは、前記床情報を取得するときの、前記撮像部と前記床との間の距離に応じて変化する前記撮像部の焦点距離の設定を受け付け、前記取得ステップでは、前記焦点距離の設定にしたがって、前記床を撮像することで前記床情報を取得する、情報処理システム。
【0044】
このような態様によれば、床と撮像部との間の焦点距離の設定を行うことにより、ユーザ端末の位置及び方向をより正確に認識することができる。
【0045】
(4)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、受付ステップでは、前記ユーザ端末の機種に関する機種情報の入力を受け付け、前記取得ステップでは、前記撮像部で撮像した画像データに対して、前記機種情報に紐付く収差の補正を適応することで前記床情報を取得する、情報処理システム。
【0046】
このような態様によれば、機種情報に応じて収差行うことにより、ユーザ端末の位置及び方向をより正確に認識することができる。
【0047】
(5)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記床情報は、前記床に等間隔で配置される複数のオブジェクトの個数の情報と、前記複数のオブジェクトの種類の情報とを含む、情報処理システム。
【0048】
このような態様によれば、床のパターンに基づいてユーザ端末の位置及び方向をより正確に認識することができる。
【0049】
(6)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記床情報は、前記床の汚れに関する汚れ情報を含み、提供ステップでは、前記床の清掃のサービスの提供者に、前記汚れ情報を提供する、情報処理システム。
【0050】
このような態様によれば、床情報に含まれる床の汚れ情報に基づいて、清掃に関するサービスに活用することができる。
【0051】
(7)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、変更ステップでは、ユーザから取得した床情報を、参照情報として変更する、情報処理システム。
【0052】
このような態様によれば、ユーザが取得した床情報に基づいて参照情報が更新されるため、比較的新しい床についての床情報を参照情報とすることができる。
【0053】
(8)上記(7)に記載の情報処理システムにおいて、前記変更ステップでは、複数のユーザから取得した複数の床情報について、一致の度合いが所定の基準を満たしている場合に、前記複数の床情報のうち何れか1つを参照情報として変更する、情報処理システム。
【0054】
このような態様によれば、複数のユーザから取得した複数の床情報同士を突合させた結果に基づいて、参照情報が更新されるため、参照情報の精度を高めることができる。
【0055】
(9)プログラムであって、少なくとも1つのコンピュータに、上記(1)~(8)の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを実行させる、プログラム。
【0056】
このような態様によれば、ユーザは撮像部を備えるユーザ端末により床を撮像することにより、ユーザ端末の位置及び方向を認識することができる。
【0057】
(10)情報処理方法であって、上記(1)~(8)の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、情報処理方法。
【0058】
このような態様によれば、ユーザは撮像部を備えるユーザ端末により床を撮像することにより、ユーザ端末の位置及び方向を認識することができる。
もちろん、この限りではない。
【0059】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0060】
1 :情報処理システム
2 :サーバ装置
20 :通信バス
21 :通信部
22 :記憶部
23 :プロセッサ
3 :端末装置
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :プロセッサ
34 :表示部
35 :入力部