(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118619
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】番号付与支援装置、プログラム及び番号付与方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/04 20120101AFI20240826BHJP
【FI】
G06Q30/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025002
(22)【出願日】2023-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 潤
(72)【発明者】
【氏名】酒井 恵
(72)【発明者】
【氏名】團孝 直人
(72)【発明者】
【氏名】内田 龍之介
(72)【発明者】
【氏名】山本 真輔
(72)【発明者】
【氏名】林 香有子
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB11
5L049BB11
(57)【要約】
【課題】取引先の登録番号を取引先に代わって取得する番号付与支援装置、プログラム及び番号付与方法を提供する。
【解決手段】番号付与支援サーバ1は、取引先データ記憶部32に記憶された顧客の取引先に関する取引先住所及び取引先名称を含む取引先データの文字ゆらぎを補正し、補正後の取引先データについて名寄せ処理を行い、法人判定テーブル33のキーワードを取引先名称に含む法人取引先データを出力し、出力した法人取引先データに対して住所及び名称に係る情報を付加し少なくとも登録番号を付与する処理を行う番号付与サーバ6による処理後の番号付与データを取得し、取得した番号付与データについて名寄せ処理を行い、名寄せ処理後の番号付与データのうち少なくとも登録番号が付与されていない番号付与データを抽出して、番号付与データが示す取引先に送付するダイレクトメールに係る印刷データを作成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の取引先に関する取引先住所及び取引先名称を含む取引先情報を記憶した取引先情報記憶部と、
前記取引先情報記憶部に記憶された前記取引先情報の文字ゆらぎを補正するゆらぎ補正手段と、
前記ゆらぎ補正手段による補正後の前記取引先情報について名寄せ処理を行う第1名寄せ処理手段と、
法人固有の文字列を登録した法人判定テーブルを用いて、前記法人判定テーブルの前記文字列を前記取引先名称に含む前記取引先情報を抽出して出力する対象出力手段と、
前記対象出力手段が出力した前記取引先情報に対して住所及び名称に係る情報を付加し少なくとも登録番号を付与する処理を行う番号付与装置による、処理後取引先情報を取得する番号取得手段と、
前記番号取得手段により取得した前記処理後取引先情報について名寄せ処理を行う第2名寄せ処理手段と、
前記第2名寄せ処理手段による名寄せ処理後の前記処理後取引先情報のうち少なくとも前記登録番号が付与されていない前記処理後取引先情報を抽出して、抽出した前記処理後取引先情報が示す前記取引先に送付するダイレクトメールに係る印刷データを作成するDM作成手段と、
を備える、番号付与支援装置。
【請求項2】
請求項1に記載の番号付与支援装置において、
前記DM作成手段は、前記対象出力手段が出力した前記取引先情報を除く、前記取引先情報記憶部の前記取引先情報が示す前記取引先に送付するダイレクトメールに係る印刷データを作成する、番号付与支援装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の番号付与支援装置において、
前記顧客から前記取引先情報を取得し、前記取引先情報記憶部に前記取引先情報を記憶する取引先情報取得処理手段と、
前記取引先情報記憶部に記憶された前記取引先情報に対して、前記番号取得手段により取得した前記処理後取引先情報に含まれる付与された前記登録番号を付加した番号付与後情報を、前記顧客に対して提供する付与番号提供手段と、
を備える、番号付与支援装置。
【請求項4】
請求項3に記載の番号付与支援装置において、
前記付与番号提供手段は、前記DM作成手段が作成した前記印刷データが示す前記取引先から受領した前記登録番号を前記取引先情報記憶部に記憶された前記取引先情報に対してさらに付加した前記番号付与後情報を、前記顧客に対して提供する、番号付与支援装置。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の番号付与支援装置において、
前記第1名寄せ処理手段は、前記ゆらぎ補正手段による補正後の前記取引先情報に含まれる前記取引先住所をコード変換し、変換したコードと、前記ゆらぎ補正手段による補正後の前記取引先情報に含まれる前記取引先名称とを用いて名寄せ処理を行う、番号付与支援装置。
【請求項6】
請求項5に記載の番号付与支援装置において、
前記第1名寄せ処理手段は、名寄せがされた前記取引先情報に対して同一の識別情報を付与する、番号付与支援装置。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載の番号付与支援装置において、
前記第2名寄せ処理手段は、前記番号取得手段により取得した前記処理後取引先情報に含まれる付加された前記住所をコード変換し、変換したコードと、前記処理後取引先情報に含まれる付加された前記名称とを用いて名寄せ処理を行う、番号付与支援装置。
【請求項8】
請求項1又は請求項2に記載の番号付与支援装置において、
統一語に対する1以上の対象語を組として、複数の前記組を記憶した統一語テーブルを備え、
前記ゆらぎ補正手段は、前記取引先情報からスペースを取り除き、前記統一語テーブルを用いて前記取引先情報に有する前記対象語を前記統一語に統一する、番号付与支援装置。
【請求項9】
コンピュータを、
取引先情報記憶部に記憶された顧客の取引先に関する取引先住所及び取引先名称を含む取引先情報を記憶する取引先情報の文字ゆらぎを補正するゆらぎ補正手段と、
前記ゆらぎ補正手段による補正後の前記取引先情報について名寄せ処理を行う第1名寄せ処理手段と、
法人固有の文字列を登録した法人判定テーブルを用いて、前記法人判定テーブルの前記文字列を前記取引先名称に含む前記取引先情報を抽出して出力する対象出力手段と、
前記対象出力手段が出力した前記取引先情報に対して住所及び名称に係る情報を付加し少なくとも登録番号を付与する処理を行う番号付与装置による、処理後取引先情報を取得する番号取得手段と、
前記番号取得手段により取得した前記処理後取引先情報について名寄せ処理を行う第2名寄せ処理手段と、
前記第2名寄せ処理手段による名寄せ処理後の前記処理後取引先情報のうち少なくとも前記登録番号が付与されていない前記処理後取引先情報を抽出して、抽出した前記処理後取引先情報が示す前記取引先に送付するダイレクトメールに係る印刷データを作成するDM作成手段と、
して機能させるためのプログラム。
【請求項10】
顧客の取引先に関する取引先住所及び取引先名称を含む取引先情報を記憶する取引先情報記憶部を有するコンピュータで実行する番号付与のための方法であって、
取引先情報記憶部に記憶された顧客の取引先に関する取引先住所及び取引先名称を含む取引先情報を記憶する取引先情報の文字ゆらぎを補正するゆらぎ補正ステップと、
前記ゆらぎ補正ステップによる補正後の前記取引先情報について名寄せ処理を行う第1名寄せ処理ステップと、
法人固有の文字列を登録した法人判定テーブルを用いて、前記法人判定テーブルの前記文字列を前記取引先名称に含む前記取引先情報を抽出して出力する対象出力ステップと、
前記対象出力ステップが出力した前記取引先情報に対して住所及び名称に係る情報を付加し少なくとも登録番号を付与する処理を行う番号付与装置による、処理後取引先情報を取得する番号取得ステップと、
前記番号取得ステップにより取得した前記処理後取引先情報について名寄せ処理を行う第2名寄せ処理ステップと、
前記第2名寄せ処理ステップによる名寄せ処理後の前記処理後取引先情報のうち少なくとも前記登録番号が付与されていない前記処理後取引先情報を抽出して、抽出した前記処理後取引先情報が示す前記取引先に送付するダイレクトメールに係る印刷データを作成するDM作成ステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いわゆるインボイス制度の導入により必要になる適格請求書発行事業者の登録番号に係る番号付与支援装置、プログラム及び番号付与方法に関する。
【背景技術】
【0002】
日本では、2023年10月1日より、複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の方式である、いわゆる「インボイス制度」と呼ばれる適格請求書等保存方式が導入される。インボイス制度導入後に仕入税額控除を受けるために、適格請求書登録事業者は、適格請求書(インボイス)を発行した取引が求められる。適格請求書として認められるために記載が必要な項目があり、その1つに適格請求書発行事業者の登録番号がある。適格請求書登録事業者が請求書に登録番号を記載しないまま、当該請求書を取引先に送付すると、取引先では仕入税額控除を受けられなくなってしまう。
そこで、登録番号が記載されていない請求書を受け取った取引先が、受け取った請求書が適切に作成されているか否かを確認するための請求書管理装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、受け取った請求書が適切に作成されていることを確認するためのものである。
適格請求書の発行には、発行する側の登録番号を記載する必要がある。しかし、それ以外にも、例えば、自社が発行する支払明細書に、取引先の登録番号を記載しないといけないという商慣習がある。
登録番号は、例えば、国税庁が提供する適格請求書発行事業者登録を行っている事業者の情報を公表した「インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイト」があり、そこに登録番号を入力すると、登録番号として取引時点において有効なものかを確認することができる。しかし、そもそも取引先の登録番号を知らないと、有効なものかを確認できない。
また、直接取引先に確認する方法もあるが、取引先が多いとその作業も膨大になってしまうため、現実的ではない。
【0005】
そこで、本発明は、取引先の登録番号を取引先に代わって取得する番号付与支援装置、プログラム及び番号付与方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。
第1の発明は、顧客の取引先に関する取引先住所及び取引先名称を含む取引先情報を記憶した取引先情報記憶部と、前記取引先情報記憶部に記憶された前記取引先情報の文字ゆらぎを補正するゆらぎ補正手段と、前記ゆらぎ補正手段による補正後の前記取引先情報について名寄せ処理を行う第1名寄せ処理手段と、法人固有の文字列を登録した法人判定テーブルを用いて、前記法人判定テーブルの前記文字列を前記取引先名称に含む前記取引先情報を抽出して出力する対象出力手段と、前記対象出力手段が出力した前記取引先情報に対して住所及び名称に係る情報を付加し少なくとも登録番号を付与する処理を行う番号付与装置による、処理後取引先情報を取得する番号取得手段と、前記番号取得手段により取得した前記処理後取引先情報について名寄せ処理を行う第2名寄せ処理手段と、前記第2名寄せ処理手段による名寄せ処理後の前記処理後取引先情報のうち少なくとも前記登録番号が付与されていない前記処理後取引先情報を抽出して、抽出した前記処理後取引先情報が示す前記取引先に送付するダイレクトメールに係る印刷データを作成するDM作成手段と、を備える、番号付与支援装置である。
第2の発明は、第1の発明の番号付与支援装置において、前記DM作成手段は、前記対象出力手段が出力した前記取引先情報を除く、前記取引先情報記憶部の前記取引先情報が示す前記取引先に送付するダイレクトメールに係る印刷データを作成する、番号付与支援装置である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の番号付与支援装置において、前記顧客から前記取引先情報を取得し、前記取引先情報記憶部に前記取引先情報を記憶する取引先情報取得処理手段と、前記取引先情報記憶部に記憶された前記取引先情報に対して、前記番号取得手段により取得した前記処理後取引先情報に含まれる付与された前記登録番号を付加した番号付与後情報を、前記顧客に対して提供する付与番号提供手段と、を備える、番号付与支援装置である。
第4の発明は、第3の発明の番号付与支援装置において、前記付与番号提供手段は、前記DM作成手段が作成した前記印刷データが示す前記取引先から受領した前記登録番号を前記取引先情報記憶部に記憶された前記取引先情報に対してさらに付加した前記番号付与後情報を、前記顧客に対して提供する、番号付与支援装置である。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明までのいずれかの番号付与支援装置において、前記第1名寄せ処理手段は、前記ゆらぎ補正手段による補正後の前記取引先情報に含まれる前記取引先住所をコード変換し、変換したコードと、前記ゆらぎ補正手段による補正後の前記取引先情報に含まれる前記取引先名称とを用いて名寄せ処理を行う、番号付与支援装置である。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかの番号付与支援装置において、前記第1名寄せ処理手段は、名寄せがされた前記取引先情報に対して同一の識別情報を付与する、番号付与支援装置である。
第7の発明は、第1の発明から第6の発明までのいずれかの番号付与支援装置において、前記第2名寄せ処理手段は、前記番号取得手段により取得した前記処理後取引先情報に含まれる付加された前記住所をコード変換し、変換したコードと、前記処理後取引先情報に含まれる付加された前記名称とを用いて名寄せ処理を行う、番号付与支援装置である。
第8の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかの番号付与支援装置において、統一語に対する1以上の対象語を組として、複数の前記組を記憶した統一語テーブルを備え、前記ゆらぎ補正手段は、前記取引先情報からスペースを取り除き、前記統一語テーブルを用いて前記取引先情報に有する前記対象語を前記統一語に統一する、番号付与支援装置である。
第9の発明は、第1の発明から第8の発明までのいずれかの番号付与支援装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
第10の発明は、顧客の取引先に関する取引先住所及び取引先名称を含む取引先情報を記憶する取引先情報記憶部を有するコンピュータで実行する番号付与のための方法であって、取引先情報記憶部に記憶された顧客の取引先に関する取引先住所及び取引先名称を含む取引先情報を記憶する取引先情報の文字ゆらぎを補正するゆらぎ補正ステップと、前記ゆらぎ補正ステップによる補正後の前記取引先情報について名寄せ処理を行う第1名寄せ処理ステップと、法人固有の文字列を登録した法人判定テーブルを用いて、前記法人判定テーブルの前記文字列を前記取引先名称に含む前記取引先情報を抽出して出力する対象出力ステップと、前記対象出力ステップが出力した前記取引先情報に対して住所及び名称に係る情報を付加し少なくとも登録番号を付与する処理を行う番号付与装置による、処理後取引先情報を取得する番号取得ステップと、前記番号取得ステップにより取得した前記処理後取引先情報について名寄せ処理を行う第2名寄せ処理ステップと、前記第2名寄せ処理ステップによる名寄せ処理後の前記処理後取引先情報のうち少なくとも前記登録番号が付与されていない前記処理後取引先情報を抽出して、抽出した前記処理後取引先情報が示す前記取引先に送付するダイレクトメールに係る印刷データを作成するDM作成ステップと、を含む、方法である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、取引先の登録番号を取引先に代わって取得する番号付与支援装置、プログラム及び番号付与方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る番号提供システムの全体概要図である。
【
図2】本実施形態に係る番号付与支援サーバの機能ブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る番号付与支援サーバの記憶部に記憶される取引先データ記憶部の項目例及び法人判定テーブルの例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係る番号付与支援サーバの番号付与支援処理を示すフローチャートである。
【
図5】本実施形態に係る番号付与支援サーバの番号付与前処理を示すフローチャートである。
【
図6】本実施形態に係る番号付与支援サーバの番号反映データ作成処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について、図を参照しながら説明する。なお、これは、あくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
(実施形態)
<番号提供システム100の説明>
図1は、本実施形態に係る番号提供システム100の全体概要図である。
【0010】
図1に示す番号提供システム100は、番号付与支援サーバ1(番号付与支援装置)が提供する番号提供サービスを申し込んだ顧客の依頼元装置4が、適格請求書発行事業者の登録番号(以下、単に登録番号という。)を必要とする当該顧客の取引先に係る取引先データ(取引先情報)を含む依頼データを、番号付与支援サーバ1に送信する。そして、番号提供システム100は、番号付与支援サーバ1が、取引先データに登録番号を付加して、登録番号が付加された取引先データである番号反映データを、依頼元装置4に送信する。
【0011】
ここで、番号提供システム100により登録番号を付与する取引先は、法人及び個人を問わない。また、取引先が法人である場合には、番号提供システム100では、番号付与サーバ6を用いて登録番号を付与する。登録番号は、法人番号を有する事業者については、「T+法人番号」であり、他の事業者は、「T+新たな13桁の数字の固有番号」からなる番号である。
【0012】
番号提供システム100は、番号付与支援サーバ1と、依頼元装置4と、番号付与サーバ6(番号付与装置)とを備えている。
番号付与支援サーバ1は、例えば、番号提供サービスを提供する企業が有する。
依頼元装置4は、例えば、顧客が有する。
番号付与サーバ6は、番号提供サービスを提供する企業が有してもよいし、当該企業が業務を委託した委託業者や、当該企業が業務提携をした提携先企業等が有してもよい。
【0013】
ここで、番号提供システム100での処理の流れを、
図1に基づいて説明する。
顧客の依頼元装置4は、登録番号を知りたい取引先に係る取引先データを含む依頼データを、例えば、番号付与支援サーバ1に対して送信する。
番号付与支援サーバ1は、依頼元装置4から依頼データを受信すると、(1)の処理として、取引先データ記憶部32(取引先情報記憶部)に登録すると共に、取引先データに対してデータクレンジング等を行った上で、法人判定テーブル33を用いて法人取引先データを取得する。そして、番号付与支援サーバ1は、法人取引先データを番号付与サーバ6に送信する。
【0014】
番号付与サーバ6では、法人マスタを利用して法人取引先データから登録番号を付与した番号付与データを作成し、番号付与支援サーバ1に送信する。
番号付与支援サーバ1は、番号付与サーバ6から番号付与データを受信すると、(2)の処理として、登録番号が付与されなかった取引先に対して直接登録番号を問い合わせるためのダイレクトメール(DM)に係る印刷データを作成する。また、番号付与支援サーバ1は、少なくとも登録番号が付与された取引先や、ダイレクトメールの回収により得た登録番号を追加した取引先についての番号反映データを、依頼元装置4に送信する。
【0015】
<番号付与支援サーバ1>
次に、番号付与支援サーバ1の構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る番号付与支援サーバ1の機能ブロック図である。
図3は、本実施形態に係る番号付与支援サーバ1の記憶部30に記憶される取引先データ記憶部32の項目例及び法人判定テーブル33の例を示す図である。
番号付与支援サーバ1は、例えば、サーバ装置である。番号付与支援サーバ1は、制御部10と、記憶部30と、通信インタフェース部39とを備える。
【0016】
制御部10は、番号付与支援サーバ1の全体を制御するCPU(中央処理装置)である。制御部10は、記憶部30に記憶されているオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションプログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、各種機能を実行する。
制御部10の各機能を説明する前に、記憶部30を説明する。
【0017】
記憶部30は、制御部10が各種の処理を実行するために必要なプログラム、データ等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶領域である。
記憶部30は、プログラム記憶部31と、取引先データ記憶部32と、法人判定テーブル33と、統一語テーブル34とを備える。
プログラム記憶部31は、番号付与支援サーバ1で実行する各種プログラムを記憶する記憶領域である。プログラム記憶部31は、番号付与支援プログラム31aと、住所コード変換プログラム31bとを記憶している。
【0018】
番号付与支援プログラム31aは、後述する制御部10の各種機能を実行するためのプログラムである。
住所コード変換プログラム31bは、例えば、「Yubin7」という郵便番号及び住所からカスタマバーコードと呼ばれるコードを生成するプログラムである。カスタマバーコードとは、郵便番号7桁と住所表示番号で構成されるコードである。
【0019】
取引先データ記憶部32は、依頼元装置4から受信した依頼データを記憶する記憶領域である。
図3(A)に、取引先データ記憶部32の項目例を示す。
図3(A)に示す取引先データ記憶部32は、データ基準日と、顧客コードと、n個の取引先データ(nは、任意の自然数)との各項目からなる記憶領域である。
データ基準日は、例えば、依頼元装置4がデータを作成した日付であり、顧客から受領した依頼データに含まれる。
顧客コードは、依頼元である顧客を識別する一意の識別情報であり、番号付与支援サーバ1が取引先データ記憶部32に登録する際に入力する。顧客コードは、番号付与支援サーバ1が管理するコードである。
【0020】
取引先データは、登録番号を付加する顧客の取引先に係るデータである。取引先データは、項目群32aと項目32bと項目群32cとを含む。
項目群32aは、取引先コードと、郵便番号と、住所と、名称(漢字)と、名称(カナ)と、電話番号とを含む。「名称(漢字)」は、例えば、取引先名称に対応し、「住所」は、例えば、取引先住所に対応する。項目群32aの各項目に対応するデータは、依頼元装置4から受信した依頼データに含まれ、取引先コードは、顧客内での取引先を特定するコードである。また、電話番号は、任意項目である。
【0021】
項目32bは、
図1の(1)の処理において、番号付与支援サーバ1が入力する項目である。
項目群32cは、付加住所と、付加名称(漢字)と、付加名称(カナ)と、付加電話番号と、付加郵便番号と、法人番号と、登録番号とを含む。項目群32cの各項目に対応するデータは、番号付与サーバ6から受信した番号付与データに含まれる。なお、番号付与サーバ6から受信した番号付与データに含まれない項目の値は、ブランクである。
【0022】
法人判定テーブル33は、名称から取引先が法人であるか否かを判定するためのテーブルである。
図3(B)に、法人判定テーブル33の例を示す。
図3(B)に示す法人判定テーブル33は、法人と判定するためのキーワード(文字列)を記憶したテーブルである。キーワードは、法人固有の文字列であり、例えば、法人である場合に名称に含まれるものである。キーワードは、経験則等から予め法人判定テーブル33に登録しておく。法人判定テーブル33は、番号付与支援サーバ1が、例えば、取引先データの名称(漢字)が法人の名称であるか否かを判断するのに用いる。
【0023】
統一語テーブル34は、統一語に対する1以上の対象語を組として、複数の組を記憶したテーブルである。統一語テーブル34に登録する統一語が、例えば、「株式会社」である場合、対象語は、例えば、「(株)」や、「(株)」を1文字で表したもの等である。統一語テーブル34は、統一語に対して少なくとも1つの対象語が対応付けられている。
なお、記憶部30は、その他として、顧客コードを含む顧客に関する顧客情報記憶部等を有していてもよい。
【0024】
次に、制御部10について説明する。
図2に示すように、制御部10は、依頼データ取得処理部11(取引先情報取得処理手段)と、ゆらぎ補正部12(ゆらぎ補正手段)と、1次名寄せ部13(第1名寄せ処理手段)と、法人取引先データ抽出部14(対象出力手段)と、法人取引先データ出力部15(対象出力手段)と、番号付与データ取得部21(番号取得手段)と、2次名寄せ部22(第2名寄せ処理手段)と、データ分類部23と、印刷データ作成部24(DM作成手段)と、番号反映データ出力部25(付与番号提供手段)とを備える。
【0025】
依頼データ取得処理部11は、依頼元装置4から顧客の取引先データを含む依頼データを取得する。依頼データ取得処理部11は、依頼データを、例えば、電子メール等によって受信してもよいし、顧客側にて持ち運び可能な記録媒体に依頼データを記憶して、記録媒体を受領することで依頼データを得てもよい。
ここで、顧客から取得する依頼データは、後続の処理で支障なく使用できるものが望ましい。そのため、例えば、取引先データのフォーマットとして、予め項目が用意されデータが入っていない空のフォーマットを顧客に渡しておき、依頼データ取得処理部11は、当該フォーマットに顧客が内容を反映させたものを取得してもよい。
そして、依頼データ取得処理部11は、取得した依頼データに対して顧客コードを付与し、取引先データ記憶部32に記憶させる。
【0026】
ゆらぎ補正部12は、取引先データの文字ゆらぎを補正する。ゆらぎ補正部12は、例えば、取引先データから不要な空白(スペース)を削除する。また、ゆらぎ補正部12は、統一語テーブル34を用いて、ゆらぎ補正を行う。ゆらぎ補正部12が行うゆらぎ補正は、例えば、「(株)」を「株式会社」に統一する等である。
顧客が作成した取引先データには、様々な種類の文字ゆらぎを含む場合がある。ゆらぎ補正部12により文字ゆらぎを補正することで、取引先データに対する処理をしやすくしている。
【0027】
1次名寄せ部13は、ゆらぎ補正部12による文字ゆらぎを補正後の取引先データについて、名寄せ処理を行う。1次名寄せ部13は、住所コード化部13aと、名寄せコード付与部13bとを備える。
住所コード化部13aは、取引先データの郵便番号と住所とを、住所コード変換プログラム31bを用いてコード化する。住所コード化部13aは、例えば、カスタマバーコードという、半角英数字及び半角ハイフンのみからなるコードを得る。
そして、1次名寄せ部13は、名称とコードとが一致する2つ以上の取引先データについて名寄せを行う。
【0028】
なお、住所コード化部13aでは、取引先データの郵便番号及び住所を用いてコード化をするが、住所コード化部13aによるコード化ができなかった場合には、1次名寄せ部13は、例えば、名称と住所とが一致する2つ以上の取引先データについて名寄せを行うようにしてもよい。また、1次名寄せ部13は、例えば、取引先データに含まれる他の情報(図示せず)をさらに用いて名寄せをしてもよい。
名寄せコード付与部13bは、名寄せコード付与部13bは、識別情報である名寄せコードを付与する。名寄せがされた2以上の取引先データには、同一の名寄せコードが付与される。そして、名寄せコード付与部13bは、付与した名寄せコードを、取引先データに追加する。
【0029】
法人取引先データ抽出部14は、法人判定テーブル33を用いて、法人判定テーブル33のキーワードを取引先データの名称(漢字)に含む取引先データを抽出する。
法人取引先データ出力部15は、法人取引先データ抽出部14が抽出した取引先データを、法人取引先データとして出力する。法人取引先データ出力部15が出力した法人取引先データは、番号付与サーバ6に送信され、例えば、住所及び名称に係る情報が付加され、登録番号等が付与される。
【0030】
番号付与データ取得部21は、番号付与サーバ6による処理後の取引先データである番号付与データを、番号付与サーバ6から取得する。そして、番号付与データ取得部21は、番号付与データに含まれる追加情報を、取引先データ記憶部32の該当する取引先データに追加する。
【0031】
2次名寄せ部22は、番号付与データに含まれる追加情報に基づいて名寄せ処理を行う。2次名寄せ部22は、住所コード化部22aを備える。
住所コード化部22aは、追加情報に含まれる付加郵便番号と付加住所とを、住所コード変換プログラム31bを用いてコード化する。
そして、2次名寄せ部22は、名称とコードとが一致する2つ以上の追加情報に対応する取引先データについて名寄せを行う。ここで、2次名寄せ部22は、名称と住所に係る情報とに基づき名寄せをしている。これは、同じ名称でも住所が異なれば、名寄せを行わないことを意味している。その理由は、同じ名称であっても事業者ごとに異なる登録番号を取得している場合があるためである。
【0032】
データ分類部23は、2次名寄せ部22による名寄せ処理後の全ての取引先データから、登録番号が付与されているものと、付与されていないものとを分類する。そして、データ分類部23は、登録番号が付与されていない取引先データを抽出する。ここで、登録番号が付与されていない取引先データには、番号付与サーバ6によって登録番号が付与されなかったものの他、法人取引先データ抽出部14において法人取引先データとして抽出されなかった取引先データが含まれる。
【0033】
印刷データ作成部24は、抽出した登録番号が付与されていない取引先データに基づいて、取引先に送付するダイレクトメールに係る印刷データを作成する。作成した印刷データに対応する取引先については、ダイレクトメールの回収によって登録番号が得られると、例えば、作業者が番号付与支援サーバ1の取引先データに返送された登録番号を追加した番号追加データを作成してもよい。
番号反映データ出力部25は、登録番号が付加された取引先データを、番号反映データとして依頼元装置4に送信する。
なお、詳細な説明については、後述する。
【0034】
通信インタフェース部39は、例えば、依頼元装置4や、番号付与サーバ6との間で通信を行うためのインタフェースであり、送信部及び受信部の役割を行う。
ここで、コンピュータとは、制御部、記憶装置等を備えた情報処理装置をいい、番号付与支援サーバ1は、制御部10、記憶部30等を備えた情報処理装置であり、コンピュータの概念に含まれる。
なお、番号付与支援サーバ1を構成するハードウェアの数に制限はない。必要に応じて、1又は複数で構成してもよい。また、番号付与支援サーバ1のハードウェアは、必要に応じてWebサーバ、DB(データベース)サーバ、アプリケーションサーバ等の各種サーバを含んで構成してもよく、1台のサーバで構成しても、それぞれ別のサーバで構成してもよい。また、番号付与支援サーバ1は、例えば、クラウドであってもよい。
【0035】
<依頼元装置4>
図1の依頼元装置4は、依頼元が有する、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等の一般的なコンピュータや、サーバ等である。
依頼元装置4は、依頼元が有する取引先に関する情報から取引先データを含む依頼データ作成し、番号付与支援サーバ1に送信する。また、依頼元装置4は、番号付与支援サーバ1から番号反映データを受信することで、顧客は、取引先の登録番号を取得できる。
依頼元装置4は、図示しないが、制御部と、記憶部と、入出力部と、通信インタフェース部等とを備える情報処理装置であり、コンピュータの概念に含まれる。
【0036】
<番号付与サーバ6>
番号付与サーバ6は、例えば、一般的なサーバである。
番号付与サーバ6は、番号付与支援サーバ1から法人取引先データを受信すると、法人マスタを用いて法人取引先データに対して法人マスタに登録された住所及び名称に係る情報を付加し、法人番号や登録番号を付与する処理を行う。そして、番号付与サーバ6は、情報を付与した番号付与データを、番号付与支援サーバ1に送信する。
番号付与サーバ6は、図示しないが、制御部と、記憶部と、通信インタフェース部等とを備える情報処理装置であり、コンピュータの概念に含まれる。
【0037】
<処理の説明>
次に、番号付与支援サーバ1での処理について説明する。
図4は、本実施形態に係る番号付与支援サーバ1の番号付与支援処理を示すフローチャートである。
図5は、本実施形態に係る番号付与支援サーバ1の番号付与前処理を示すフローチャートである。
図6は、本実施形態に係る番号付与支援サーバ1の番号反映データ作成処理を示すフローチャートである。
【0038】
図4に示す番号付与支援処理は、例えば、各依頼元の依頼元装置4から依頼データを受信した場合に、処理を開始する。また、番号付与支援処理は、例えば、各依頼元の依頼元装置4から抽出した依頼データを記憶した記憶媒体(図示せず)を受領して、番号付与支援サーバ1に依頼データを取り込んだことで、処理を開始してもよい。
【0039】
図4のステップS(以下、「ステップS」を単に「S」という。)11において、番号付与支援サーバ1の制御部10(依頼データ取得処理部11)は、依頼元装置4から依頼データを取得する。
S12において、制御部10(依頼データ取得処理部11)は、取得した依頼データに顧客コードを付与し、取引先データ記憶部32に登録する。
S13において、制御部10(依頼データ取得処理部11)は、取引先データ記憶部32から処理対象とする一の顧客の取引先データを取得する。ここで、制御部10は、一の顧客の取引先データを全て取得する。例えば、一の顧客の取引先データが150あった場合には、150の取引先データを取得する。
【0040】
S14において、制御部10は、取引先データに対して登録番号を付与する前に実行する番号付与前処理を行う。
ここで、番号付与前処理について、
図5に基づき説明する。
図5のS31において、制御部10(ゆらぎ補正部12)は、ゆらぎ補正処理を行う。ゆらぎ補正処理として、制御部10は、例えば、取引先データから不要な空白を削除し、統一語テーブル34を用いて語を統一する処理を行う。
【0041】
S32において、制御部10(住所コード化部13a)は、取引先データに含まれる郵便番号と住所とを、住所コード変換プログラム31bに入力してコードを取得する。
S33において、制御部10(1次名寄せ部13)は、取得したコードに基づいて名寄せ処理を行い、名寄せコードを付与する。そして、制御部10(名寄せコード付与部13b)は、付与した名寄せコードを、取引先データ記憶部32の該当する取引先データに追加する。
【0042】
S34において、制御部10(法人取引先データ抽出部14)は、法人判定テーブル33を用いて、取引先データ記憶部32の取引先データから法人の取引先に係る法人取引先データを抽出する。
S35において、制御部10(法人取引先データ出力部15)は、法人取引先データを出力し、番号付与サーバ6に送信する。ここで、制御部10は、一の顧客の法人取引先データの全てを出力する。例えば、一の顧客の法人取引先データが110あった場合には、110の法人取引先データを出力する。その後、制御部10は、処理を
図4のS15に移す。
【0043】
図4のS15において、制御部10(番号付与データ取得部21)は、一の顧客の法人取引先データに対する番号付与データを受信したか否かを判断する。ここで、法人取引先データを受信した番号付与サーバ6の制御部は、一の顧客の法人取引先データの全てに対する番号付与処理を行うと、番号付与データを番号付与支援サーバ1に送信する。番号付与データを受信した場合(S15:YES)には、制御部10は、処理をS16に移す。他方、番号付与データを受信していない場合(S15:NO)には、制御部10は、番号付与データを受信するまで本処理にとどまる。
【0044】
S16において、制御部10は、番号反映データ作成処理を行う。
ここで、番号反映データ作成処理について、
図6に基づき説明する。
図6のS41において、制御部10(番号付与データ取得部21)は、受信した番号付与データに基づき、取引先データ記憶部32の該当の取引先データに、取得した追加情報を記憶させる。
S42において、制御部10(住所コード化部22a)は、取引先データに含まれる付加郵便番号と付加住所とを、住所コード変換プログラム31bに入力してコードを取得する。
【0045】
S43において、制御部10(2次名寄せ部22)は、取得したコードに基づいて名寄せ処理を行う。
S44において、制御部10(データ分類部23)は、登録番号が空欄の取引先データを、取引先データ記憶部32から抽出する。
S45において、制御部10(印刷データ作成部24)は、抽出した取引先データからダイレクトメールのための印刷データを作成する。
【0046】
S46において、制御部10(データ分類部23)は、登録番号が入力済である取引先データを、取引先データ記憶部32から抽出する。この処理は、S45の処理からダイレクトメールの回答として取引先から得た登録番号が登録された後に行ってもよいし、S45の処理とほぼ同タイミングで行ってもよい。
S47において、制御部10は、抽出した取引先データを用いて、番号反映データを作成する。その後、制御部10は、処理を
図4のS17に移す。
【0047】
図4のS17において、制御部10は(番号反映データ出力部25)は、番号反映データを、依頼元装置4に送信する。
S18において、制御部10は、取引先データ記憶部32に記憶された当該取引先データを取引先データ記憶部32から削除する。その後、制御部10は、本処理を終了する。
【0048】
このように、本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)番号付与支援サーバ1は、顧客の取引先に係る住所及び名称を含む取引先データを取得して取引先データ記憶部32に記憶し、取引先データの文字ゆらぎを補正し、補正後の取引先データについて名寄せ処理を行い、法人判定テーブル33を用いて、法人取引先データを抽出して出力する。また、番号付与支援サーバ1は、出力した法人取引先データに対して、番号付与サーバ6が住所及び名称に係る情報を付加し少なくとも登録番号を付与する処理を行った、番号付与データを取得して取引先データ記憶部32に登録し、付加された住所に基づいて名寄せ処理を行った後、登録番号が付与されていない取引先データを抽出して、当該取引先に送付するダイレクトメールに係る印刷データを作成する。
よって、番号付与支援サーバ1は、顧客から受領した取引先データに対してデータクレンジングを行うことで、番号付与サーバ6による登録番号の付与が可能な状態にできる。また、番号付与サーバ6において登録番号が付与されない取引先に対しては、ダイレクトメールを発送することができる。その結果、取引先の登録番号を顧客に代わって取得することができる。
【0049】
(2)番号付与支援サーバ1は、法人取引先データを除く、取引先データ記憶部32の取引先データが示す取引先に送付するダイレクトメールに係る印刷データを作成する。
よって、番号付与サーバ6に送信しない個人の取引先に対しても、ダイレクトメールを発送することができ、取引先の登録番号を取引先に代わって取得することができる。
【0050】
(3)番号付与支援サーバ1は、取引先データ記憶部32に記憶された取引先データに対して、付与された登録番号を付加した番号反映データを出力する。
よって、番号反映データを依頼元装置4に送信することで、顧客は、取引先ごとの登録番号を知ることができる。
【0051】
(4)番号付与支援サーバ1は、ダイレクトメールを印刷するための印刷データが示す取引先から受領した登録番号をさらに付加した番号反映データを出力する。
よって、番号反映データを依頼元装置4に送信することで、顧客は、法人のみならず個人の取引先であっても、取引先ごとの登録番号を知ることができる。
【0052】
(5)番号付与支援サーバ1は、文字ゆらぎの補正後の取引先データに含まれる取引先の住所をコード変換し、変換したコードと、文字ゆらぎの補正後の取引先データに含まれる取引先の名称とを用いて名寄せ処理を行う。
よって、住所と名称とによって名寄せ処理を行うことができる。また、住所をコード化して名寄せ処理をすることで、正確かつ効率的に名寄せ処理を行うことができる。
【0053】
(6)番号付与支援サーバ1は、名寄せがされた取引先データに対して同一の名寄せコードを付与する。
よって、名寄せコードによって同一の取引先データであることを把握できる。
【0054】
(7)番号付与支援サーバ1は、番号付与サーバ6から取得した番号付与データに含まれる付加された住所をコード変換し、変換したコードを用いて名寄せ処理を行う。
よって、番号付与サーバ6が有する法人マスタに登録された住所を用いた名寄せ処理を行うことができ、名寄せ処理の精度を向上させることができる。
【0055】
(8)番号付与支援サーバ1は、文字ゆらぎの補正として、取引先データからスペースを取り除き、統一語テーブル34を用いて取引先データに有する対象語を統一語に統一する。
よって、顧客から受領した取引先データへのデータクレンジングとして、スペースを取り除いたり、語を統一したりすることができる。その結果、取引先データを、登録番号を得るためのマッチングがしやすい状態にできる。
【0056】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0057】
(変形形態)
(1)本実施形態では、番号付与支援サーバ1と依頼元装置4との間のデータの受け渡しや、番号付与支援サーバ1と番号付与サーバ6との間のデータの受け渡しを、通信によるものを例に説明したが、これに限定されない。記録媒体等のメディアの受け渡しによるものを含んでもよい。
【0058】
(2)本実施形態では、2次名寄せ部22の処理として、住所についてコード化した際のコードにより名寄せを行うものを例に説明したが、これに限定されない。住所に係るコードに加えて、法人番号を用いて名寄せをしてもよい。
【0059】
(3)本実施形態では、法人判定の際に取引先データの名称(漢字)を処理対象としたが、これに限定されない。例えば、取引先データの名称(漢字)に値がない場合には、取引先データの名称(カナ)を処理対象にしてもよい。
【符号の説明】
【0060】
1 番号付与支援サーバ
4 依頼元装置
6 番号付与サーバ
10 制御部
11 依頼データ取得処理部
12 ゆらぎ補正部
13 1次名寄せ部
13a,22a 住所コード化部
13b 名寄せコード付与部
14 法人取引先データ抽出部
15 法人取引先データ出力部
21 番号付与データ取得部
22 2次名寄せ部
23 データ分類部
24 印刷データ作成部
25 番号反映データ出力部
30 記憶部
31a 番号付与支援プログラム
31b 住所コード変換プログラム
32 取引先データ記憶部
33 法人判定テーブル
34 統一語テーブル
100 番号提供システム