特開 2024-118714 サポートプログラム

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024118714

(43)【公開日】2024-09-02

(54)【発明の名称】サポートプログラム

(51)【国際特許分類】

   G06F 3/12 20060101AFI20240826BHJP

   B41J 29/38 20060101ALI20240826BHJP

   H04N 1/00 20060101ALI20240826BHJP

【ＦＩ】

G06F3/12 335

G06F3/12 310

G06F3/12 328

B41J29/38 204

H04N1/00 127B

H04N1/00 002C

【審査請求】未請求

【請求項の数】12

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2023025147

(22)【出願日】2023-02-21

(71)【出願人】

【識別番号】000005267

【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】110000291

【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所

(72)【発明者】

【氏名】市川 裕詞

(72)【発明者】

【氏名】成田 建樹

(72)【発明者】

【氏名】細溝 仁人

(72)【発明者】

【氏名】江口 愛莉

【テーマコード（参考）】

2C061

5C062

【Ｆターム（参考）】

2C061AP01

2C061AP07

2C061AQ05

2C061AQ06

2C061HJ08

2C061HK11

2C061HN05

2C061HN15

2C061HN26

5C062AA05

5C062AB22

5C062AB38

5C062AC04

5C062AC38

5C062AC65

5C062AE16

5C062AF14

5C062AF15

(57)【要約】

【課題】ＯＳ標準の汎用印刷プログラムが組み込まれた情報処理装置において、プリンタの消耗材の購入時期を分かり易くする技術を提供すること。
【解決手段】ＯＳ標準の汎用印刷プログラム４１は、プリンタ２からエラー通知を受信すると、エラーイベントを出力する。補助プログラム４２は、印刷指示に連動して、汎用印刷プログラム４１から印刷処理の実行によって出力されるエラーイベントが、消耗材不足に関するエラーに対応するエラーイベントである場合、消耗材の購入を促す通知画面をユーザＩＦ１３に表示させる通知処理をＰＣ１のＣＰＵ１１に実行させる。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

情報処理装置のコンピュータによって実行可能であり、前記情報処理装置と接続するプリンタに対応するサポートプログラムであって、前記情報処理装置には、汎用印刷プログラムを有するオペレーティングシステムが搭載されており、
前記コンピュータに、
前記情報処理装置に組み込まれているアプリケーションプログラムから出力された印刷指示であって、前記汎用印刷プログラムに対して画像の印刷を前記プリンタに行わせる前記印刷指示があった場合に、前記印刷指示による印刷対象の前記画像を示す印刷データに基づく印刷を前記プリンタに行わせるための処理を行う印刷処理を実行させ、前記汎用印刷プログラムは、前記印刷処理の実行によって前記プリンタからエラー通知を受信した場合に、エラーイベントを出力し、
さらに前記コンピュータに、
前記汎用印刷プログラムから消耗材不足に関するエラーに対応する前記エラーイベントが出力された場合に、消耗材の購入を促す通知画面を、前記情報処理装置のユーザインタフェースに表示させる通知処理を実行させる、
ように構成されるサポートプログラム。

【請求項2】

請求項１に記載するサポートプログラムであって、
前記通知処理では、
消耗材を購入するためのウェブページのリンクを含む前記通知画面を、前記ユーザインタフェースに表示させる、
ように構成されるサポートプログラム。

【請求項3】

請求項１に記載するサポートプログラムであって、
前記通知処理では、
消耗材を購入するための操作子を含む前記通知画面を、前記ユーザインタフェースに表示させ、
前記コンピュータに、
前記通知画面に含まれる前記操作子が操作された場合に、前記消耗材の購入を受け付ける購入画面を、前記ユーザインタフェースに表示させるための処理を行う購入処理を実行させる、
ように構成されるサポートプログラム。

【請求項4】

請求項１に記載するサポートプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記汎用印刷プログラムから前記消耗材不足に関するエラーに対応する前記エラーイベントが出力された場合に、前記プリンタにおける消耗材の残量を取得する残量取得処理を実行させ、
前記残量取得処理にて取得された前記残量が閾値よりも少ない場合は、前記通知処理を実行させ、
前記残量取得処理にて取得された前記残量が閾値よりも少なくない場合は、前記通知処理を実行させない、
ように構成されるサポートプログラム。

【請求項5】

請求項１に記載するサポートプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記汎用印刷プログラムから前記消耗材不足に関するエラーに対応する前記エラーイベントが出力された場合に、カラー印刷が可能な前記プリンタにおける色ごとの消耗材の残量を取得する残量取得処理と、
前記残量取得処理にて取得された色ごとの前記残量に基づいて、消耗材不足となった色を特定する特定処理と、
を実行させ、
前記通知処理では、
消耗材の購入を促す前記通知画面であって、前記特定処理にて特定された消耗材不足となった色を示す前記通知画面を、前記ユーザインタフェースに表示させる、
ように構成されるサポートプログラム。

【請求項6】

請求項５に記載するサポートプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記特定処理にて特定された消耗材不足となった色についての前記消耗材の購入を受け付ける購入画面を、前記ユーザインタフェースに表示させるための処理を行う特定色購入処理を実行させる、
ように構成されるサポートプログラム。

【請求項7】

請求項５に記載するサポートプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記残量取得処理にて取得された色ごとの前記残量に基づいて、消耗材不足に近い色を抽出する抽出処理と、
前記抽出処理にて消耗材不足に近い色が抽出された場合に、消耗材不足に近い色の購入を推奨する推奨画面を、前記ユーザインタフェースに表示させる推奨処理と、
を実行させる、
ように構成されるサポートプログラム。

【請求項8】

請求項１に記載するサポートプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記汎用印刷プログラムから前記消耗材不足に関するエラーに対応する前記エラーイベントが出力された場合に、前記プリンタのモデルを取得するモデル取得処理を実行させ、
前記通知処理では、
消耗材の購入を促す前記通知画面であって、前記モデル取得処理にて取得された前記モデルを示す前記通知画面を、前記ユーザインタフェースに表示させ、
さらに前記コンピュータに、
前記モデル取得処理にて取得された前記モデルに対応可能な消耗品の購入を受け付ける購入画面を、前記ユーザインタフェースに表示させるための処理を行うモデル対応消耗品購入処理を実行させる、
ように構成されるサポートプログラム。

【請求項9】

請求項１に記載するサポートプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記汎用印刷プログラムから前記消耗材不足に関するエラーに対応する前記エラーイベントが出力された場合に、前記プリンタに対応可能な消耗品に関連付けられた消耗品情報を取得する消耗品情報取得処理を実行させ、
前記通知処理では、
消耗材の購入を促す前記通知画面であって、前記消耗品情報取得処理にて取得された前記消耗品情報に関連付けられた前記消耗品を示す前記通知画面を、前記ユーザインタフェースに表示させ、
さらに前記コンピュータに、
前記消耗品情報取得処理にて取得された前記消耗品情報に関連付けられた前記消耗品の購入を受け付ける購入画面を、前記ユーザインタフェースに表示させるための処理を行う特定消耗品購入処理を実行させる、
ように構成されるサポートプログラム。

【請求項10】

請求項１に記載するサポートプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記通知処理によって前記通知画面が表示された場合に、前記通知画面の表示を制限する設定を受け付ける制限受付処理を実行させ、
前記制限受付処理にて前記通知画面の表示を制限する前記設定が受け付けられた場合、前記汎用印刷プログラムから前記エラーイベントが出力された場合であっても、前記通知処理を実行しない、
ように構成されるサポートプログラム。

【請求項11】

請求項１０に記載するサポートプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記印刷指示があった場合に、前記印刷処理を実行させる前に、前記プリンタから消耗材の残量を取得する事前取得処理と、
前記事前取得処理にて取得された前記残量に基づいて、消耗材不足か否かを判定する事前判定処理と、
前記事前判定処理にて消耗材不足でないと判定された場合、前記通知画面の表示を制限する前記設定を解除する解除処理と、
を実行させる、
ように構成されるサポートプログラム。

【請求項12】

請求項１に記載するサポートプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記汎用印刷プログラムから前記消耗材不足に関するエラーに対応する前記エラーイベントが出力された場合に、前記汎用印刷プログラムに対して、エラー報知不要を設定する設定処理を実行させ、前記汎用印刷プログラムは、前記エラー報知不要が設定されていないと、前記プリンタから前記エラー通知を受信した場合にエラーを報知し、前記エラー報知不要が設定されていると、エラーを報知しない、
ように構成されるサポートプログラム。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本明細書に開示される技術分野は、プリンタの制御をサポートするサポートプログラムに関する。

【背景技術】

【0002】

従来、プリンタの消耗材の残量を監視する技術が知られている。例えば特許文献１には、プリンタと、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）と、消耗品販売元データベースサイトと、から構成されるシステムであって、プリンタないしＰＣは、印刷指示があった場合に、インクカートリッジのインク残量情報に基づいてインク残量が閾値以下となったか否かを判断し、インク残量が閾値以下となった場合に、消耗品販売元データベースサイトから提供される発注画面を表示する技術が開示されている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0003】

【特許文献1】特開２００５－１７８３９４号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0004】

近年、前述したプリンタベンダから提供されるプリンタドライバを利用せず、オペレーティングシステム（ＯＳ）の一部を構成するＯＳ標準の汎用印刷プログラムによってプリンタを制御する技術が実用化されている。この技術では、ＯＳがプリンタを検知するとＯＳ標準の汎用印刷プログラムとの関連付けを行い、以後、そのプリンタに対する印刷指示を受け付けた場合に、プリンタベンダから提供されるプリンタドライバを用いずに、ＯＳ標準の汎用印刷プログラムが印刷データを生成することで、ＯＳ標準の汎用印刷プログラムによる印刷が可能になる。

【0005】

しかしながら、前述したＯＳ標準の汎用印刷プログラムは、特許文献１に開示されているような印刷指示に連動して消耗材を購入するための画面を表示する機能、すなわち消耗材を購入するためのガイド機能を有していない。そのため、プリンタのユーザにとっては消耗材の購入時期が分かり難く、改善の余地がある。

【課題を解決するための手段】

【0006】

上述した課題の解決を目的としてなされたサポートプログラムは、情報処理装置のコンピュータによって実行可能であり、前記情報処理装置と接続するプリンタに対応するサポートプログラムであって、前記情報処理装置には、汎用印刷プログラムを有するオペレーティングシステムが搭載されており、前記コンピュータに、前記情報処理装置に組み込まれているアプリケーションプログラムから出力された印刷指示であって、前記汎用印刷プログラムに対して画像の印刷を前記プリンタに行わせる前記印刷指示があった場合に、前記印刷指示による印刷対象の前記画像を示す印刷データに基づく印刷を前記プリンタに行わせるための処理を行う印刷処理を実行させ、前記汎用印刷プログラムは、前記印刷処理の実行によって前記プリンタからエラー通知を受信した場合に、エラーイベントを出力し、さらに前記コンピュータに、前記汎用印刷プログラムから消耗材不足に関するエラーに対応する前記エラーイベントが出力された場合に、消耗材の購入を促す通知画面を、前記情報処理装置のユーザインタフェースに表示させる通知処理を実行させる、ように構成される。

【0007】

上記構成を有するサポートプログラムは、印刷指示に連動して、消耗材不足に関するエラーに対応するエラーイベントが汎用印刷プログラムから出力された場合に、情報処理装置に消耗材の購入を促す通知画面を表示させる。これにより、ユーザは、消耗材の購入時期であることを把握し易く、その結果として、ユーザによる消耗材の購入が期待できる。

【0008】

上記プログラムの機能を実現するための装置、制御方法、および当該プログラムを格納するコンピュータにて読取可能な記憶媒も、新規で有用である。

【発明の効果】

【0009】

本明細書に開示される技術によれば、ＯＳ標準の汎用印刷プログラムが組み込まれた情報処理装置において、プリンタの消耗材の購入時期を分かり易くする技術が実現される。

【図面の簡単な説明】

【0010】

【図1】ＰＣの電気的構成の概略を示すブロック図である。

【図2】印刷実行手順の例を示すシーケンス図である。

【図3】更新処理の手順の一例を示すフローチャートである。

【図4】画面表示処理の手順の一例を示すフローチャートである。

【図5】画面遷移の例を示す図である。

【図6】制限設定処理の手順の一例を示すフローチャートである。

【図7】画面表示処理の変形例を示すフローチャートである。

【図8】通知画面の変形例を示す図である。

【発明を実施するための形態】

【0011】

以下、本形態のサポートプログラムを利用するパーソナルコンピュータ（以下、「ＰＣ」とする）について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本明細書は、ＰＣにて実行されるサポートプログラムを開示する。

【0012】

本形態のＰＣ１は、図１に示すように、ＣＰＵ１１と、メモリ１２と、を含むコントローラ１０を備えている。ＰＣ１は、情報処理装置の一例である。ＣＰＵ１１は、コンピュータの一例である。また、ＰＣ１は、ユーザインタフェース（以下、「ユーザＩＦ」とする）１３と、通信インタフェース（以下、「通信ＩＦ」とする）１４と、を備え、これらがコントローラ１０に電気的に接続されている。なお、図１中のコントローラ１０は、ＰＣ１の制御に利用されるハードウェアやソフトウェアを纏めた総称であって、実際にＰＣ１に存在する単一のハードウェアを表すとは限らない。

【0013】

ＰＣ１のＣＰＵ１１は、メモリ１２から読み出したプログラムに従って、また、ユーザの操作に基づいて、各種の処理を実行する。メモリ１２には、各種のプログラムや各種のデータが記憶されている。メモリ１２は、各種の処理が実行される際の作業領域としても利用される。ＣＰＵ１１が備えるバッファも、メモリの一例である。なお、メモリ１２の一例は、ＰＣ１に内蔵されるＲＯＭ、ＲＡＭ、ＨＤＤ等に限らず、ＣＰＵ１１が読み取り可能かつ書き込み可能なストレージ媒体、例えば、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ－ＲＯＭ等の記録媒体であっても良い。

【0014】

ユーザＩＦ１３は、ユーザに情報を報知するための画面を表示するハードウェアであるディスプレイ１３ａと、ユーザによる操作を受け付けるハードウェアと、を含む。なお、ユーザＩＦ１３は、情報を表示可能なディスプレイ１３ａと、入力受付機能を有するマウスやキーボード等と、の組であっても良いし、ディスプレイ１３ａの機能と入力受付機能とを備えるタッチパネルであっても良い。

【0015】

通信ＩＦ１４は、プリンタ２やサーバ３等の外部装置と通信を行うためのハードウェアを含む。通信ＩＦ１４の通信規格は、イーサネット（登録商標）、Ｗｉ－Ｆｉ（登録商標）、ＵＳＢなどである。ＰＣ１は、通信ＩＦ１４を介して、インターネットに接続可能であっても良い。ＰＣ１は、複数の通信規格に対応する複数の通信ＩＦ１４を備えていてもよい。

【0016】

ＰＣ１のメモリ１２には、図１に示すように、汎用印刷プログラム４１を含むオペレーティングシステム（以下、「ＯＳ」とする）２１と、補助プログラム４２と、編集アプリ４３と、ブラウザ４５と、を含む、各種のプログラムや、制限設定情報４８と、閾値情報４９と、を含む、各種のデータが記憶されている。補助プログラム４２は、サポートプログラムの一例である。編集アプリ４３は、アプリケーションプログラムの一例である。

【0017】

ＯＳ２１は複数のタスクを管理して切り換えることにより複数のタスクを並行して処理できるマルチタスクＯＳである。ＯＳ２１は、例えば、Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商標）、ｍａｃＯＳ（登録商標）、Ｌｉｎｕｘ（登録商標）、ｉＯＳ（登録商標）、Ａｎｄｒｏｉｄ（登録商標）である。

【0018】

ＯＳ２１には、汎用印刷プログラム４１が含まれている。汎用印刷プログラム４１は、ＯＳ２１のベンダによって用意され、ＯＳ２１の一部として提供されるＯＳ標準のプログラムである。汎用印刷プログラム４１は、各プリンタに固有のプリンタドライバを利用するようには構成されていない。

【0019】

汎用印刷プログラム４１は、ユーザの指示に基づいて、複数のベンダによってそれぞれ提供される複数種類のモデルのプリンタに印刷を実行させるための機能を有するプログラムである。汎用印刷プログラム４１は、多くのプリンタにて印刷を実行可能な汎用的な機能をサポートしている。汎用印刷プログラム４１は、各プリンタに固有のプリンタドライバとは異なり、各プリンタやプリンタドライバが固有に備える機能、特に複雑な処理を要する機能をサポートしていない。

【0020】

汎用印刷プログラム４１は、ユーザの指示に基づいて、各種のアプリから出力された印刷指示にて印刷対象として指定された画像データを受け取り、その画像データに基づく中間画像データを生成する機能を含むプログラムである。中間画像データは、例えば、ＸＰＳデータである。汎用印刷プログラム４１は、さらに、中間画像データに基づいて、各種のプリンタにて印刷に利用できる形式の印刷データを生成する機能を有している。印刷データは、例えば、ＰＷＧＲａｓｔｅｒデータ、または、ＰＤＦデータである。また、汎用印刷プログラム４１は、生成した印刷データを、ＯＳ２１による通信機能を介して、印刷を実行させる装置として指定されたプリンタに送信する機能を有している。

【0021】

補助プログラム４２は、汎用印刷プログラム４１の処理に付随してＯＳ２１からの指示に基づいて処理を実行するプログラムまたはプログラム群であり、対象のハードウェアの制御をサポートするプログラムである。本形態の補助プログラム４２は、ＰＣ１に接続されているプリンタ２のモデルに対応するものであり、例えば、プリンタ２のベンダによって提供される。汎用印刷プログラム４１は、印刷を実行させる装置としてプリンタ２が選択された場合、プリンタ２が選択されている状態で詳細な印刷設定の指示を受け付けた場合、プリンタ２に印刷を実行させる指示を受け付けた場合、等に、プリンタ２に対応する補助プログラム４２を起動する。補助プログラム４２は、例えば、印刷サポートアプリ（略称、ＰＳＡ）、またはハードウェアサポートアプリ（略称、ＨＳＡ）と呼ばれるものである。

【0022】

なお、補助プログラム４２は、それぞれが実行命令を受け付ける複数のプログラムの組み合わせであっても良いし、１つのプログラムであって命令に応じてそれぞれ異なる処理を実行できるプログラムであっても良い。また、補助プログラムは、プリンタのベンダによってプリンタのタイプごとに用意されるプログラムであっても良い。例えば、インクジェットプリンタ用の補助プログラムやレーザプリンタ用の補助プログラムが、それぞれ用意されても良い。プリンタのタイプごとに限らず、プリンタのモデルごとやプリンタのモデルのシリーズごとに用意される補助プログラムが有っても良い。

【0023】

ＰＣ１のＯＳ２１は、例えば、新たなプリンタがＰＣ１に接続された場合、接続されたプリンタのタイプやモデルに応じて、適切な補助プログラムをプリンタのベンダのサーバ等からダウンロードしてＰＣ１に組み込むことができる。ＯＳ２１は、組み込んだ補助プログラムの識別情報を新たに接続されたプリンタのプリンタ情報に対応付けて、メモリ１２に記憶させる。

【0024】

編集アプリ４３は、例えば、画像データや文書データの作成や編集を行うためのプログラムである。編集アプリ４３は、例えば、マイクロソフト（登録商標）製のワード（登録商標）やパワーポイント（登録商標）などであっても良いし、プリンタ２のベンダから提供されるプログラムであっても良い。編集アプリ４３は、ユーザＩＦ１３を介して、例えば、プリンタ２に印刷を実行させる印刷実行指示を受け付け可能である。なお、編集アプリ４３は、データの作成や編集を行うためのプログラムに限らず、ユーザの要求に応じて、地図情報やウェブページ等の各種の情報の表示指示や印刷指示を受け付ける機能を有するプログラムであっても良い。

【0025】

ブラウザ４５は、ウェブページをユーザＩＦ１３のディスプレイ１３ａに表示させることが可能なプログラムである。本形態のＰＣ１は、インターネット４を介して、サーバ３に接続されている。サーバ３は、少なくとも通信機能を有する装置である。サーバ３は、消耗材の購入を管理する機能を有する。本形態のサーバ３は、ウェブサーバ機能を有し、ＰＣ１等の外部装置に消耗材を購入するための購入画面を表示させるためのウェブページ情報３ａを記憶している。

【0026】

補助プログラム４２は、汎用印刷プログラム４１に対して、プリンタ２からエラー通知を受信した場合にエラーイベントを出力する設定を登録することができる。補助プログラム４２は、汎用印刷プログラム４１から出力されたエラーイベントが消耗材不足に関するエラーに対応するエラーイベントである場合、消耗材の購入を促す通知画面を表示する機能を有する。また、ユーザが消耗材を交換するまで同じ内容の通知画面を繰り返し表示してユーザに煩わしさを与えることを防ぐため、補助プログラム４２は、ユーザ操作によって、通知画面の表示を制限する設定である制限設定を受け付けることができる。一方、補助プログラム４２は、消耗材不足が解消された場合、制限設定を自動的に解除することができる。これにより、消耗材不足が新たに発生した場合に、補助プログラム４２が通知画面を表示することが可能になる。上述した補助プログラム４２の各機能の詳細は後述する。

【0027】

制限設定情報４８は、メモリ１２の不揮発性領域に記憶される情報であり、通知画面を表示するか否かを示すフラグを記憶している。制限設定情報４８は、例えば、補助プログラム４２が制限設定を受け付けた場合にフラグがＯＮ状態にされ、補助プログラム４２が制限設定を解除した場合にフラグがＯＦＦ状態にされる。

【0028】

閾値情報４９は、メモリ１２の不揮発性領域に記憶される情報である。例えば、プリンタ２は、着色材不足のエラーに関するエラー通知を汎用印刷プログラム４１に送信し、汎用印刷プログラム４１は、そのエラー通知を受信したことに応じて、着色材不足のエラーに対応するエラーイベントを出力することができる。消耗材不足には、例えば着色材なしを示すエンプティ（空）の他、着色材極少量を示すニアエンプティ（もうすぐ空）、着色材少量を示すロー（少なくなった状態、もうすぐニアエンプティ）といった複数の段階がある。通知画面の表示方法として、例えば、ローの段階で表示するなど、段階を基準にした表示方法が考えられる。しかし、ローの段階で消耗材の交換を望まないユーザがおり、段階と別に、通知画面を表示する際の残量の基準を設けることが望ましい場合がある。そこで、閾値情報４９は、消耗材ごとに、通知画面を表示する際の残量の基準となる閾値を記憶している。閾値は、固定値であってもよいし、ユーザによって設定できる可変値であってもよい。

【0029】

本形態のＰＣ１は、通信ＩＦ１４を介して、図１に示すように、プリンタ２に接続されている。プリンタ２は、少なくとも印刷機能と通信機能とを有する装置である。プリンタ２は、例えば、ＰＣ１等から印刷データを受信した場合、受信した印刷データに基づく印刷を実行可能である。本形態のプリンタ２は、カラー印刷可能なカラープリンタであるが、プリンタ２は、単色印刷のみを実行可能なプリンタであっても良い。

【0030】

次に、プリンタ２に印刷を行わせる印刷実行手順について、図２のシーケンス図を参照して説明する。ここでは、ＰＣ１が、カラー印刷可能なプリンタ２を選択して印刷する場合を例にして、印刷実行手順を説明する。

【0031】

なお、本形態における各処理は、基本的に、補助プログラム４２などのプログラムに記述された命令に従ったＣＰＵ１１の処理を示す。ＣＰＵ１１による処理は、ＯＳ２１のＡＰＩを用いたハードウェアの制御も含む。本明細書では、ＯＳ２１の詳細な記載を省略して各プログラムの動作を説明する。また、「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。

【0032】

ユーザは、印刷対象の画像とプリンタ２での印刷設定とを決定した後、編集アプリ４３にて印刷実行の指示を入力する（Ｃ０１）。編集アプリ４３は、図示しない編集画面と図示しない印刷設定画面とを表示可能である。編集アプリ４３は、例えば、ユーザの指示に基づいて文章や画像の作成を編集画面を介して受け付け、編集画面にて印刷機能の選択を受け付けると、印刷設定画面を表示する。編集アプリ４３は、印刷設定画面にて印刷を実行するプリンタの指定や、各種パラメータの設定を受け付ける。編集アプリ４３は、印刷設定画面の印刷ボタンへの操作を受け付けた場合、汎用印刷プログラム４１に対して、選択中の画像の印刷をプリンタ２に行わせる実行指示を、受け付けたと判断する。

【0033】

編集アプリ４３は、受け付けた印刷指示の情報を汎用印刷プログラム４１に渡す（Ｃ０２）。汎用印刷プログラム４１は、印刷指示の情報として、印刷対象の画像を示す画像データと印刷設定を示す情報と、を編集アプリ４３から取得する。

【0034】

汎用印刷プログラム４１は、編集アプリ４３から取得した情報に基づいて、印刷対象の画像の画像データの形式を中間画像データの形式に変換することで、中間画像データを生成する（Ｃ０３）。編集アプリ４３に含まれる画像データは種々のタイプのものであり、汎用印刷プログラム４１は、印刷対象の画像データを、印刷データの生成に適した中間画像データに変換する。なお、印刷対象の画像データが印刷データの生成に適したデータであれば、中間画像データの生成を省略し、そのまま中間画像データとしても良い。

【0035】

なお、汎用印刷プログラム４１は、中間画像データの生成前に、指定されたデバイスであるプリンタ２に対応する補助プログラム４２を起動して、印刷ジョブの処理を開始したことを通知しても良い。補助プログラム４２は、汎用印刷プログラム４１から起動された場合、中間画像データを生成する際に利用される各種の指示を示す情報を、必要に応じて、汎用印刷プログラム４１に渡すことができる。

【0036】

汎用印刷プログラム４１は、中間画像データを生成した後、補助プログラム４２を起動する（Ｃ０５）。補助プログラム４２は、汎用印刷プログラム４１に要求することで、汎用印刷プログラム４１によって生成された中間画像データを取得できる。そして、補助プログラム４２は、印刷設定画面を介して受け付けた印刷設定に基づいて、汎用印刷プログラム４１から受け取った中間画像データや印刷設定の情報を編集する。

【0037】

汎用印刷プログラム４１によって起動された補助プログラム４２は、汎用印刷プログラム４１を介してプリンタ２から能力情報を取得する（Ｃ０６、Ｃ０７，Ｃ０８，Ｃ０９）。この場合、汎用印刷プログラム４１は、Ｃ０７，Ｃ０８において、ＯＳ２１を介して、例えば、ＩＰＰ（internet printing protocolの略）に応じた通信によって、プリンタ２との通信を行う。なお、補助プログラム４２は、例えば、ＭＩＢ（Management Information Baseの略）を使って、印刷設定画面にて指定されたプリンタ２から能力情報を取得してもよい。

【0038】

プリンタ２から取得される能力情報には、例えば、消耗材の残量情報が含まれる。消耗材は、例えば、着色材や、用紙である。例えばプリンタ２がインクジェットプリンタである場合、消耗材の残量情報には、インクカートリッジの中のインクの残量が含まれる。また例えば、プリンタ２が電子写真方式のプリンタである場合、消耗材の残量情報には、トナーカートリッジの中のトナーの残量が含まれる。プリンタ２がカラープリンタである場合、色ごとの残量情報が能力情報に含まれてもよい。なお、インクカートリッジ、トナーカートリッジは、消耗品の一例である。また、１００枚ずつ包装された用紙など、まとめて販売される用紙のセットは、消耗品の一例である。能力情報には、例えば、プリンタ２のプリンタ名や、モデルなど、プリンタ２に関するデバイス情報が含まれてもよい。能力情報には、プリンタ２に設定可能なパラメータに関する情報や、選択可能なトレイの情報、が含まれていても良い。Ｃ０６～Ｃ０９の処理は「事前取得処理」の一例である。

【0039】

補助プログラム４２は、制限設定情報４８のフラグを更新する更新処理を実行する（Ｃ１０）。なお、能力情報を取得する処理と更新処理を実行するタイミングは、印刷指示があった後、後述するＣ２１にて印刷データを出力する前、つまり、印刷処理を開始する前であれば、本形態と異なってもよい。例えば、補助プログラム４２は、中間画像データ生成前に起動された場合、中間画像データを取得する前に能力情報を取得する処理と更新処理とを実行してもよいし、中間画像データを取得する前に能力情報を取得し、中間画像データを取得した後に更新処理を実行してもよい。また、補助プログラム４２は、後述するラスタデータを取得した後に能力情報を取得する処理と更新処理とを実行してもよい。

【0040】

更新処理の手順について、図３のフローチャートを参照して説明する。ＰＣ１のＣＰＵ１１は、制限設定がされているか否かを判断する（Ｓ０１）。ＣＰＵ１１は、制限設定情報４８のフラグがＯＮ状態である場合、制限設定がされていると判断する（Ｓ０１：ＹＥＳ）。この場合、ＣＰＵ１１は、能力情報から消耗材の残量情報を抽出し、抽出した残量情報に基づいて消耗材が不足しているか否かを判断する（Ｓ０２）。Ｓ０２の処理は「事前判定処理」の一例である。

【0041】

例えば、ＣＰＵ１１は、能力情報に含まれる消耗材の残量が、それぞれ、閾値情報４９に記憶されている閾値以上であるか否かを判断し、全ての消耗材の残量が閾値以上である場合には、消耗材が不足していないと判断する（Ｓ０２：ＮＯ）。この場合、ＣＰＵ１１は、制限設定情報４８のフラグをＯＮ状態からＯＦＦ状態に切り替えることにより、制限設定を解除する（Ｓ０３）。消耗材が交換されて、消耗材不足が解消されている可能性が高いからである。制限設定が解除されることにより、消耗材不足に関するエラーが再度発生した場合に、通知画面を表示することが可能になる。その後、ＣＰＵ１１は、更新処理を終了する。Ｓ０３の処理は「解除処理」の一例である。

【0042】

これに対して、例えば、ＣＰＵ１１は、能力情報に含まれる消耗材の残量の何れかが閾値より少ない場合には、消耗材が不足していると判断する（Ｓ０２：ＹＥＳ）。この場合、ＣＰＵ１１は、制限設定情報４８のフラグをＯＮ状態に維持し、制限設定を解除しない。これにより、通知画面の表示を制限する状態が継続され、消耗材不足を把握しているユーザに対して通知画面を印刷の度に表示することが回避される。

【0043】

なお、ＣＰＵ１１は、制限設定情報４８のフラグがＯＦＦ状態である場合、制限設定がないと判断する（Ｓ０１：ＮＯ）。この場合、ＣＰＵ１１は、Ｓ０２およびＳ０３の処理を行わずに、制限設定更新処理を終了する。そもそも消耗材が不足しておらず、制限設定を解除する必要がないからである。

【0044】

図２に戻り、補助プログラム４２は、汎用印刷プログラム４１にエラーイベントの発行を登録する（Ｃ１１）。本形態のエラーイベントは、印刷を実行するプリンタ２からエラーを知らせるエラー通知を汎用印刷プログラム４１が受信した場合に、汎用印刷プログラム４１が出力可能なイベントである。補助プログラム４２は、汎用印刷プログラム４１に対してエラーイベントの発行を登録することにより、汎用印刷プログラム４１から出力されるエラーイベントを受け取ることが可能になる。

【0045】

なお、Ｃ１１に示すエラーイベント登録処理を実行するタイミングは、印刷指示に連動して補助プログラム４２が起動された後（Ｃ０５にて実行指示を受け付けた後）、補助プログラム４２が印刷処理を行う前（後述するＣ２１にて印刷データを出力する前）であれば、いつでもよい。本形態では、印刷指示がある度に、補助プログラム４２がエラーイベントの発行を汎用印刷プログラム４１に登録しているが、汎用印刷プログラム４１がエラーイベントの発行の登録を維持する機能を有する場合には、補助プログラム４２は、Ｃ１１の処理を省略してもよい。

【0046】

補助プログラム４２は、中間画像データを汎用印刷プログラム４１に渡し、汎用印刷プログラム４１にラスタライズを要求する（Ｃ１２）。汎用印刷プログラム４１は、中間画像データをラスタライズし、ビットマップデータであるラスタデータを生成する（Ｃ１３）。さらに、汎用印刷プログラム４１は、生成したラスタデータを補助プログラム４２に渡す（Ｃ１４）。これにより、補助プログラム４２は、ラスタデータを取得する。

【0047】

なお、汎用印刷プログラム４１に代えて補助プログラム４２がラスタライズを行っても良い。その場合、補助プログラム４２は、印刷の実行指示にて受け取った中間画像データに基づいてラスタライズを実行し、ラスタデータを生成する。補助プログラム４２にてラスタライズすれば、汎用印刷プログラム４１にてラスタライズする場合に比較して自由度が大きく、プリンタ２での印刷に適したラスタデータが生成される可能性が高い。一方、汎用印刷プログラム４１によってラスタライズするとすれば、補助プログラム４２の処理が少なく、補助プログラム４２のプログラムサイズを小さくできる。

【0048】

そして、補助プログラム４２は、Ｃ１４にて取得したラスタデータを必要に応じて加工し、加工済みのラスタデータをＰＤＬデータにエンコードして、印刷データを生成する（Ｃ１５）。さらに、補助プログラム４２は、生成した印刷データを汎用印刷プログラム４１に渡し、プリンタ２への送信を指示する（Ｃ２１）。Ｃ２１は、プリンタ２に印刷させるための処理であり、「印刷処理」の一例である。

【0049】

図２のＣ２１にて補助プログラム４２が汎用印刷プログラム４１に渡す印刷データは、プリンタ２にて印刷可能な形式のデータであればよい。なお、補助プログラム４２によって生成されるＰＤＬデータは、プリンタ２のモデル以外のプリンタでの印刷にも使用できる形式のデータであっても良い。

【0050】

汎用印刷プログラム４１は、補助プログラム４２の指示に応じて、印刷データをプリンタ２に送信し、印刷を指示する（Ｃ２２）。プリンタ２は、受信した印刷データに基づいて、印刷を実行する（Ｃ２３）。これにより、編集アプリ４３から出力された印刷指示に基づく印刷物が生成される。

【0051】

印刷を実行するプリンタ２は、その印刷結果を汎用印刷プログラム４１に通知する。例えば、プリンタ２は、印刷中にエラーが発生し、印刷に失敗した場合、エラーが発生したことを示すエラー通知を汎用印刷プログラム４１に通知する（Ｃ３１）。エラー通知には、エラーコードが含まれる。エラーコードは、エラーの種別ごとに専用に設定されている。エラーの種別は、例えば、ドアオープン、着色材なし、着色材極少量、着色材少量、用紙なし、用紙ジャム、排紙トレイの空き無し、排紙トレイの空き少量、である。

【0052】

汎用印刷プログラム４１は、エラーコードを含むエラー通知をプリンタ２から受信すると、Ｃ１１のエラーイベントの発行の登録に応じて、エラーイベントを出力する（Ｃ３２）。汎用印刷プログラム４１は、プリンタ２から受信したエラー通知に含まれるエラーコードに対応する専用のエラーイベントを出力する。

【0053】

補助プログラム４２は、印刷データ出力後に汎用印刷プログラム４１から出力されたエラーイベントを受け取ると（Ｃ３２）、そのエラーイベントの種類を解析し、消耗材不足に関するエラーに対応するエラーイベントであるか否かを判定する（Ｃ３３）。Ｃ３３は「判定処理」の一例である。

【0054】

なお、本形態では、エラーイベントの種類によって消耗材不足エラーを判定しているが、消耗材不足に関するエラーに対するエラーイベントであることは、例えば、汎用印刷プログラム４１がエラーの種別を特定しないエラーイベントを出力し、補助プログラム４２が汎用印刷プログラム４１からエラー通知に含まれていたエラーコードを取得してエラーの種別を判定してもよい。

【0055】

補助プログラム４２は、Ｃ３３にて、汎用印刷プログラム４１から出力されたエラーイベントが、消耗材不足に関するエラーに対応するエラーイベントであると判定した場合（Ｃ３３：ＹＥＳ）、抑制通知を汎用印刷プログラム４１に渡す（Ｃ３４）。汎用印刷プログラム４１は、通常、プリンタ２からエラー通知を受信した場合、汎用印刷プログラム４１自ら、エラーを報知するエラー報知画面をユーザＩＦ１３に表示させる機能を有する。補助プログラム４２は、汎用印刷プログラム４１から出力された消耗材不足によるエラーイベントを受け取った場合に、汎用印刷プログラム４１に対してエラー報知を不要とする抑制通知を渡し、汎用印刷プログラム４１にエラー報知不要を設定する。Ｃ３４の処理は「設定処理」の一例である。

【0056】

エラー報知不要を設定された汎用印刷プログラム４１は、プリンタ２から消耗材不足に関するエラーコードを含むエラー通知を受信しても、エラー報知画面をユーザＩＦ１３に表示させない。つまり、汎用印刷プログラム４１は、消耗材不足によるエラーを報知しない。これにより、汎用印刷プログラム４１と補助プログラム４２とによる重複したエラー報知を回避できる。

【0057】

これに対して、プリンタ２は、プリンタ２のインク等を交換する際に開閉されるカバーが開いているカバーオープンや、紙ジャムや、排紙トレイの空き無しや、用紙トレイの空き少量など、消耗材不足以外のエラーを発生した場合も、汎用印刷プログラム４１にエラー通知を送信する。この場合、汎用印刷プログラム４１は、Ｃ３２にて、消耗材部不足以外のエラーに対応するエラーイベントを出力する。補助プログラム４２は、Ｃ３３にて、当該エラーイベントは、消耗材不足に関するエラーに対応するエラーイベントでないと判断し（Ｃ３３：ＮＯ）、停止する。つまり、補助プログラム４２は、エラーを報知しない。

【0058】

汎用印刷プログラム４１は、消耗材不足以外のエラー専用のエラーコードを含むエラー通知をプリンタ２から受信した場合には、補助プログラム４２から抑制通知を受け取らず、エラー報知不要が設定されない。よって、汎用印刷プログラム４１は、消耗材不足以外のエラーを報知するエラー報知画面をディスプレイ１３ａに表示させることができる。

【0059】

汎用印刷プログラム４１に抑制通知を渡した補助プログラム４２は、プリンタ２にアクセスし、エラー通知したプリンタに対応可能な消耗品に関連する消耗品情報を取得する（Ｃ３５）。補助プログラム４２は、エラー通知したプリンタに対応可能な全ての消耗品の消耗品情報を取得してもよいし、エラー通知したプリンタに対応可能な消耗品であって、不足する消耗材に関する消耗品のみに関連する消耗品情報を取得してもよい。

【0060】

例えば、汎用印刷プログラム４１が、インク不足に関するエラーに対応するエラーイベントを出力した場合、補助プログラム４２は、インクカートリッジの消耗品情報をプリンタ２から取得する。プリンタ２がカラープリンタである場合、補助プログラム４２は、プリンタ２に使用されているインクの色ごとに、消耗品情報を取得する。インクカートリッジの消耗品情報には、例えば、インクの色を示す色情報、インクの残量を示すインク残量情報が含まれる。さらに、補助プログラム４２は、プリンタ２から、プリンタ２のモデルを取得する。Ｓ３４は「残量取得処理」、「消耗品情報取得処理」、「モデル取得処理」の一例である。消耗品情報は、Ｃ０６～Ｃ０９と同様に、能力情報から取得してもよい。

【0061】

なお、プリンタ２は、消耗材不足によるエラーが発生した場合、不足する消耗材（ここではインク）の消耗品情報を含むエラー通知を送信してもよい。この場合、補助プログラム４２は、Ｃ３５の処理を省略し、エラーイベントが消耗品情報を含む場合には、エラーイベントを解析して消耗品情報を取得してもよいし、エラーイベントが消耗品情報を含まない場合には、汎用印刷プログラム４１から消耗品情報を取得してもよい。

【0062】

消耗品情報を取得した補助プログラム４２は、取得した消耗品情報に基づいて通知画面を表示する画面表示処理を実行する（Ｃ３６）。画面表示処理の手順について図４のフローチャートを参照して説明する。

【0063】

ＰＣ１のＣＰＵ１１は、通知画面の表示を制限しているか否かを判断する（Ｓ１１）。ＣＰＵ１１は、制限設定情報４８のフラグがＯＮ状態である場合、通知画面の表示を制限していると判断し（Ｓ１１：ＹＥＳ）、画面表示処理を終了する。通知画面の表示がユーザ操作によって制限されており、ユーザが通知画面の確認を希望していないからである。

【0064】

ＣＰＵ１１は、制限設定情報４８のフラグがＯＦＦ状態である場合、通知画面の表示を制限していないと判断し（Ｓ１１：ＮＯ）、不足するインクの色を特定する（Ｓ１２）。例えば、ＣＰＵ１１は、インクの色ごとに、Ｃ３５にて取得した消耗品情報に含まれるインク残量を、メモリ１２に記憶されている閾値情報４９と比較し、不足するか否かを判断する。例えば、インクの満タン状態を１００％とした場合、インク残量２３％がインクの閾値として閾値情報４９に記憶されているとする。補助プログラム４２は、各色のインク残量を閾値２３％と比較し、インク残量が閾値２３％未満の色を特定する。例えば、シアン（Ｃ）とマゼンタ（Ｍ）のインク残量が閾値（２３％）以下である場合、ＣＰＵ１１は、シアンとマゼンタを不足するインクの色として特定する。Ｓ１２の処理は「特定処理」の一例である。

【0065】

ＣＰＵ１１は、さらに、不足に近いインクの色を抽出する（Ｓ１３）。すなわち、ＣＰＵ１１は、インクの色ごとに、閾値以上であるが、閾値に近いインクの色を特定する。例えば、補助プログラム４２は、例えば、消耗材不足の段階がローであるインクの色を抽出する。また例えば、補助プログラム４２は、不足に近いインクの残量を判断する際に基準となる不足近似閾値（例えば３０％）を閾値情報４９に記憶している場合には、インク残量がＳ１２にて使用する閾値（２３％）以上であって不足近似閾値（３０％）より少ないインクの色を、不足に近いインクの色として抽出してもよい。例えば、ブラック（ＢＫ）の残量が２５％である場合、ＣＰＵ１１はブラックを不足に近いインクの色として抽出する。Ｓ１３の処理は「抽出処理」の一例である。

【0066】

ＣＰＵ１１は、Ｓ１２にて特定した色に対応するインクカートリッジに関連する消耗品情報と、Ｓ１３にて抽出した色に対応するインクカートリッジに関連する消耗品情報と、に基づく通知画面をユーザＩＦ１３のディスプレイ１３ａに表示させ（Ｓ１４）、画面表示処理を終了する。Ｓ１４の処理は「通知処理」、「推奨処理」の一例である。

【0067】

図５に通知画面１００の一例を示す。通知画面１００は、例えば、メッセージ１０１と、プリンタのモデル名１０６と、不足するインクの種別１０２ａと、不足に近いインクの種別１０２ｃと、発注手続きに進むためのボタン１０３と、制限設定を受け付けるためのチェックボックス１０４と、閉じるボタン１０５と、を含む。ボタン１０３は「操作子」の一例である。通知画面１００は、「推奨画面」の一例である。

【0068】

本形態のメッセージ１０１には、例えば「以下のインクの残量が少なくなっています。インクを発注してください。」のように、消耗材の購入を促すメッセージが表示される。これにより、ユーザは、プリンタ２から離れた場所にいても、インク等の消耗材の購入が必要であること、すなわち、消耗材の購入時期を把握できる。

【0069】

プリンタのモデル名１０６には、エラー通知したプリンタ２のモデルが表示される。なお、例えば、Ｃ０６～Ｃ０９にてプリンタ２のモデルを含む能力情報を取得する場合、あるいは、補助プログラム４２にプリンタ２のモデルが登録されている場合には、補助プログラム４２は、Ｃ３５にてプリンタ２からモデルを取得せず、能力情報に含まれるモデルあるいは補助プログラム４２に登録されているモデルを、プリンタのモデル名１０６に表示してもよい。

【0070】

例えば、不足するインクの種別１０２ａには、Ｓ１２にて特定した色「Ｃ」（シアン）と「Ｍ」（マゼンタ）とが表示されている。これにより、ユーザは、シアンとマゼンタのインクを購入する必要があることを把握できる。

【0071】

また、不足に近いインクの種別１０２ｃには、Ｓ１３にて抽出した色「ＢＫ」（ブラック）が表示されている。これにより、ユーザは、ブラックの交換時期が近く、ブラックのインクを購入した方がよいことを把握できる。

【0072】

なお、不足するインクの種別１０２ａや不足に近いインクの種別１０２ｃの表示には、インクカートリッジの型名など、消耗品を特定する消耗品特定情報を含めてもよい。ユーザが、消耗材を購入し易くなるからである。

【0073】

通知画面１００の内容を確認したユーザは、例えば、印刷の度に通知画面が繰り返し表示されることを回避したい場合、ユーザＩＦ１３を用いてチェックボックス１０４にチェックを入れる。インクの発注を希望するユーザは、ユーザＩＦ１３を用いてボタン１０３を操作する。インクの発注を希望しないユーザは、ユーザＩＦ１３を用いて閉じるボタン１０５を操作する。

【0074】

図２に戻り、通知画面１００を表示した補助プログラム４２は、通知画面１００に含まれるボタン１０３を操作されると、発注手続きを開始する指示を受け付ける（Ｃ４１）。ボタン１０３には、サーバ３が提供する消耗品購入サイトのＵＲＬが関連付けられている。補助プログラム４２は、ブラウザ４５を起動し、ボタン１０３に関連付けられたＵＲＬに示されるウェブページをブラウザ４５に表示させる。すなわち、ブラウザ４５は、サーバ３からウェブページ情報３ａを受信してウェブページを開く（Ｃ４３）。Ｃ４３の処理は、「購入処理」、「特定色購入処理」、「特定消耗品購入処理」、「モデル対応消耗品購入処理」、の一例である。

【0075】

消耗材を購入する手順の一例を図５に基づいて説明する。ＰＣ１は、補助プログラム４２によって表示される通知画面１００のボタン１０３が操作されると、ブラウザ４５によって、サーバ３から提供されるログイン画面３００がユーザＩＦ１３に表示される。ログイン画面３００には、ユーザＩＤ入力欄３０１と、パスワード入力欄３０２と、ログインボタン３０３と、閉じるボタン３０４と、が表示されている。ユーザが、ユーザＩＤ入力欄３０１とパスワード入力欄３０２とにユーザＩＤとパスワードとをそれぞれ入力し、ログインボタン３０３を操作すると、サーバ３が、入力されたユーザＩＤとパスワードとに基づいて権限認証を行う。サーバ３は、認証に成功すると、購入画面４００をブラウザ４５に提供し、ブラウザ４５によってＰＣ１のディスプレイ１３ａに表示させる。

【0076】

補助プログラム４２は、ＵＲＬをブラウザ４５に渡す際に、プリンタ２から取得したプリンタ２のモデルや、不足するインクの色および不足に近いインクの色など、不足する消耗材に関する情報も、ブラウザ４５に渡す。例えば、サーバ３は、ブラウザ４５から渡されたプリンタ２のモデルと、インクの色とに対応するインクカートリッジに関連する消耗品情報を抽出し、抽出した消耗品情報に関連するインクカートリッジの購入を受け付ける購入画面４００をブラウザ４５に提供する。

【0077】

なお、例えば、プリンタ２が送信したエラー通知が、インク不足のインクカートリッジに関連する消耗品情報を含む場合、補助プログラム４２が、その消耗品情報を汎用印刷プログラム４１から取得し、ＵＲＬと一緒にブラウザ４５に渡してもよい。サーバ３は、ブラウザ４５から消耗品情報を受け取った場合、受け取った消耗品情報を含む購入画面４００をブラウザ４５に提供してもよい。上記消耗品情報が、例えば、インクの型名など、インクカートリッジを特定する消耗材特定情報を含む場合、購入画面４００には、消耗材特定情報を表示してもよい。

【0078】

例えば、図５に示す購入画面４００には、ユーザを特定する情報４０１が表示されている。購入画面４００には、プリンタ２のモデルに対応し、かつ、不足するインクの色「Ｃ」「Ｍ」に対応するインクの型名が表示されている。また、購入画面４００には、プリンタ２のモデルに対応し、かつ、不足に近いインクの色「ＢＫ」に対応するインクの型名が表示されている。型名には、それぞれ、選択ボックス４０２ａ，４０２ｂ，４０２ｃが表示され、ユーザが購入するインクを選択できるようになっている。ユーザが、選択ボックス４０２ａ，４０２ｂ，４０２ｃにチェックを入れて発注ボタン４０３を操作すると、チェックを入れたインクの型名について発注が確定する。これによれば、ユーザは、プリンタ２に対応するインクの型名を調べることなく、インクを簡単に購入できる。また、ユーザは、インクカートリッジのストック状況などに鑑みて、購入する商品を決定できる。

【0079】

なお、不足するインクに対応する選択ボックス４０２ａ，４０２ｂは、チェックを入れた状態に固定し、不足に近いインクに対応する選択ボックス４０２ｃは、任意にチェックを入れるようにしてもよい。この場合、不足するインクを購入し忘れることを回避できる。また、ユーザは、不足しそうなインクを自己判断で購入できる。

【0080】

サーバ３は、購入画面４００への入力内容に応じて発注を受け付けると、インクの発注申請が完了したことを示すメッセージ５０１を含む申請完了画面５００をブラウザ４５に渡し、ブラウザ４５によってＰＣ１のディスプレイ１３ａに表示させる。ユーザは、申請完了画面５００に含まれる閉じるボタン５０５をユーザＩＦ１３を用いて操作することにより、画面を閉じることができる。

【0081】

なお、購入画面４００は、ログイン画面３００を経由せずに、表示されてもよい。購入画面４００の表示は、補助プログラム４２自身が行ってもよい。補助プログラム４２がブラウザ機能を有する場合、補助プログラム４２がサーバ３に直接アクセスしてログイン画面３００や購入画面４００を表示してもよい。

【0082】

補助プログラム４２は、通知画面１００の閉じるボタン１０５の操作を受け付けた場合、あるいは、申請完了画面５００の閉じるボタン５０５が操作された場合、通知画面１００の表示を終了する（Ｃ６１）。ここでは、補助プログラム４２が通知画面の表示を制御しているが、ＯＳ２１が補助プログラム４２からの要求に応じて通知画面の表示を制御してもよい。

【0083】

補助プログラム４２は、通知画面の表示を終了すると、制限設定情報４８の設定を変更する制限設定処理を実行する（Ｃ６２）。例えば図６のフローチャートに示すように、ＣＰＵ１１は、制限設定を受け付けたか否かを判断する（Ｓ３１）。

【0084】

ＣＰＵ１１は、通知画面１００のチェックボックス１０４にチェックが入れられていない状態で通知画面１００の表示を終了した場合、制限設定を受け付けていないと判断する（Ｓ３１：ＮＯ）。この場合、ＣＰＵ１１は、制限設定情報４８のフラグをＯＦＦ状態にすることによって通知画面の表示を制限しないで（Ｓ３３）、制限設定処理を終了する。これにより、補助プログラム４２は、次の印刷時にインクが交換されていない場合、Ｃ３６の画面表示処理を実行し、上記と同様に通知画面１００を表示する。

【0085】

これに対して、ＣＰＵ１１は、通知画面１００のチェックボックス１０４にチェックが入れられた状態で通知画面１００の表示を終了した場合、制限設定を受け付けたと判断する（Ｓ３１：ＹＥＳ）。この場合、ＣＰＵ１１は、制限設定情報４８のフラグをＯＮ状態にすることによって通知画面の表示を制限し（Ｓ３２）、制限設定処理を終了する。これにより、次の印刷時に、汎用印刷プログラム４１がインク不足のエラー通知をプリンタ２から受信してエラーイベントを出力しても、補助プログラム４２が通知画面１００をユーザＩＦ１３に表示させない。補助プログラム４２は、上述した更新処理（Ｃ１０）にて制限設定が解除されるまで（フラグがＯＦＦ状態にされるまで）、通知画面１００をユーザＩＦ１３に表示させない。ＣＰＵ１１がチェックボックス１０４を介して制限設定を受け付ける処理は、「制限受付処理」の一例である。

【0086】

以上、詳細に説明したように、本形態の補助プログラム４２は、印刷指示に連動して、消耗材不足に関するエラーに対応するエラーイベントが汎用印刷プログラム４１から出力された場合に、ＰＣ１に消耗材の購入を促す通知画面１００を表示させる。これにより、ユーザは、消耗材の購入時期であることを把握し易く、その結果として、ユーザによる消耗材の購入が期待できる。

【0087】

なお、本明細書に開示される実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本明細書に開示される技術は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、ＰＣ１に接続される装置は、プリンタに限らず、複合機、複写機、ＦＡＸ装置、等印刷機能を有する装置であればよい。また、ＰＣ１に接続されるプリンタの数は、図示の例に限らず、２台以上でも良い。

【0088】

上記形態では、インク不足を消耗材不足の一例として通知画面を表示したが、用紙など、インク以外の消耗材が不足した場合に通知画面を表示してもよい。

【0089】

例えば、図４に示す画面表示手順は、図７のフローチャートに示す画面表示手順にしてもよい。これによれば、補助プログラム４２は、汎用印刷プログラムから消耗材不足のイベントが出力されたとしても、プリンタ本体から残量の詳細を取得して、図７に示すように、取得した残量が閾値より少ないと判断する場合には（Ｓ１０１：ＹＥＳ）、通知画面１００を表示し（Ｓ１４）、取得した残量が閾値より少ないと判断しない場合には（Ｓ１０１：ＮＯ）、通知画面１００を表示しない。これにより、補助プログラム４２は、例えば、ユーザが交換を望まないローの段階で汎用印刷プログラム４１が消耗材不足のエラーに対応するエラーイベントを出力したとしても、残量が閾値未満にならなければ、通知画面を表示せず、より好適な購入時期を通知できる。

【0090】

例えば、ユーザＩＦ１３に表示される画面の例は、いずれも一例であって、図示の例に限らない。例えば、通知画面１００は、図８（ａ）に示すように、消耗材の購入を促すメッセージ１０１Ａのみを表示する通知画面１００Ａとしてもよい。

【0091】

例えば、通知画面１００は、図８（ｂ）に示すように、リンクにアクセスして消耗材を購入することを促すメッセージ１０１Ｂや、消耗材を購入するためのウェブページのリンク１１０を含む通知画面１００Ｂであってもよい。ユーザがリンク１１０を操作した場合、補助プログラム４２は、図５に記載する通知画面１００のボタン１０３を操作された場合と同様に動作する。通知画面１００Ｂに消耗材を購入するためのウェブページのリンク１１０を含めることで、ユーザはそのウェブページにアクセスし易く、消耗材を購入し易い。

【0092】

例えば、通知画面１００は、図８（ｃ）に示すように、メッセージ１０１と、ボタン１０３のみを含む通知画面１００Ｃであってもよい。消耗材を購入するためのボタン１０３を通知画面１００Ｃに含めることで、ユーザはそのボタン１０３への操作によって購入画面４００にアクセスし易く、消耗材を購入し易い。

【0093】

補助プログラム４２は、例えば、インク不足に対応するエラーイベントを汎用印刷プログラム４１から受け取った場合に、Ｃ３５にてインクの残量をプリンタ２から取得せずに、通知画面を表示してもよい。

【0094】

また例えば、プリンタ２がモノクロプリンタである場合には、図４のＳ１２，Ｓ１３の処理を省略し、不足するインクの種別１０２ａや不足に近いインクの種別１０２ｃを通知画面１００に表示しなくてもよい。

【0095】

プリンタ２がカラープリンタであっても、図４のＳ１２，Ｓ１３の処理を省略し、通知画面１００に不足するインクの種別１０２ａや不足に近いインクの種別１０２ｃを表示しないようにしてもよい。ただし、プリンタ２がカラープリンタの場合、プリンタ２から各色のインク残量を取得し、消耗材不足の対象となった色を特定して不足するインクの種別１０２ａとして通知画面１００に表示することで、ユーザがどの色の消耗材の購入時期であるかを把握し易い。また、ある色が消耗材不足になった場合に、もうすぐ消耗材不足になる色があれば、その色もまとめて購入した方が、配送効率がよい可能性がある。そのため、通知画面１００では、不足に近いインクの種別１０２ｃを表示し、不足しそうなインクの購入を推奨する方が好ましい。

【0096】

図５の購入画面４００では、プリンタ２のモデルに対応可能な全色のインク、あるいは、現在販売している全種類のインクを、一覧表示して、ユーザに購入品を選択させてもよい。ただし、購入画面４００が消耗材不足となった色のインクの型名や選択ボックス４０２ａ，４０２ｂ，４０２ｃを表示して購入を受け付けることにより、ユーザが消耗材不足となった色のインクを購入しやすい。

【0097】

補助プログラム４２は、プリンタ２のモデル名を取得せず、通知画面１００にプリンタのモデル名１０６が表示されたり、購入画面４００にモデルに対応可能な消耗材が表示されたりしなくてもよい。ただし、補助プログラム４２が、プリンタ２のモデルを通知画面１００を介して通知し、そのモデルに対応可能な消耗材の購入画面４００を表示することで、ユーザが印刷に用いるプリンタ２に対応する消耗材を購入し易い。この場合、購入画面４００には、プリンタ２のモデルに対応可能な色のインクを全色表示してもよい。ただし、さらに、不足するインクに限定して購入画面４００に表示することで、ユーザが不足するインクを適正な時期に購入できる。

【0098】

補助プログラム４２は、Ｃ３５の処理を省略し、消耗品情報をプリンタ２から取得しなくてもよい。この場合、通知画面１００には、消耗品情報の表示が含まれず、購入画面４００では、消耗材不足である消耗材と消耗材不足でない消耗材に関する消耗品に関連する消耗品情報を表示して購入を受け付けるようにしてもよい。ただし、補助プログラム４２は、プリンタ２に対応する消耗品に関連する消耗品情報を取得して、その消耗品情報に関する消耗品を示す通知画面１００をユーザＩＦ１３に表示させ、さらに、取得した消耗品情報に関連付けられた消耗品の購入を受け付ける購入画面４００をユーザＩＦ１３に表示させることで、ユーザが不足する消耗材を購入し易い。また、ユーザは、プリンタ２で現在使用している消耗材と同じ消耗材を簡単に購入できる。

【0099】

図５に示す通知画面１００のチェックボックス１０４を省略し、補助プログラム４２が図２の制限設定処理を実行しないようにしてもよい。この場合、消耗材が不足した状態で印刷が行われる度に通知画面１００が表示される。しかし、このような表示はユーザに煩わしさを与えてしまう可能性もある。よって、例えば、通知画面１００にチェックボックス１０４を設けて、ユーザの操作に応じて制限設定指示を受け付けて通知画面の表示を制限することで、これを回避できる。

【0100】

補助プログラム４２は、図２のＣ０６～Ｃ１０に示す処理を省略し、通知画面の表示制限を解除しなくてもよい。ただし、通知画面の表示を制限している状態でプリンタ２から消耗品情報を取得し、その消耗品情報に基づいて消耗材が不足していないと判断する場合には、消耗材が交換されて、消耗材不足が解消されている可能性が高い。そこで、補助プログラム４２は、通知画面の表示の制限を解除することで、再度消耗材が不足した場合に通知画面を表示できるようになり、ユーザが当該消耗材の購入時期を把握できるようになる。

【0101】

図２のＣ３４の処理を省略し、補助プログラム４２と汎用印刷プログラム４１とが、消耗材不足によるエラーを報知してもよい。ただし、汎用印刷プログラム４１でエラーを報知することが通常動作の場合、補助プログラム４２が、抑制通知を汎用印刷プログラム４１に渡し、エラー報知不要を設定して汎用印刷プログラム４１でのエラー報知を回避することで、消耗材不足によるエラー報知を汎用印刷プログラム４１と補助プログラム４２とが重複して行うことを回避できる。

【0102】

上記実施形態では、通知画面１００の中に不足に近いインクの種別１０２ｃを表示し、インクの不足を通知する通知画面と、不足に近いインクの購入を推奨する推奨画面と、を一体で表示した。これに対して、推奨画面と通知画面とは別々の画面としてもよい。

【0103】

また、実施の形態では、補助プログラム４２の動作として、印刷動作のみを詳細に記載しているが、補助プログラム４２は、さらに他の役割を有していても良い。また、本形態の処理を実行するプログラムは、補助プログラム４２に限らず、汎用印刷プログラム４１を用いた印刷を行う際に、ＯＳ２１または汎用印刷プログラム４１から指示を受け付けるプログラムであればよい。例えば、マイクロソフト社が仕様公開した印刷ワークフローアプリ（Print workflow）でも良い。

【0104】

また、実施の形態に開示されている任意のフローチャートにおいて、任意の複数のステップにおける複数の処理は、処理内容に矛盾が生じない範囲で、任意に実行順序を変更できる、または並列に実行できる。

【0105】

また、実施の形態に開示されている処理は、単一のＣＰＵ、複数のＣＰＵ、ＡＳＩＣなどのハードウェア、またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また、実施の形態に開示されている処理は、その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体、または方法等の種々の態様で実現することができる。

【符号の説明】

【0106】

１ ＰＣ
２ プリンタ
１１ ＣＰＵ
１３ ユーザＩＦ
２１ ＯＳ
４１ 汎用印刷プログラム
４２ 補助プログラム
４３ 編集アプリ
１００ 通知画面

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】