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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118821
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】制御装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/63 20180101AFI20240826BHJP
   G01V 8/10 20060101ALI20240826BHJP
   F24F 120/00 20180101ALN20240826BHJP
【FI】
F24F11/63
G01V8/10 S
F24F120:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025345
(22)【出願日】2023-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】593063161
【氏名又は名称】株式会社NTTファシリティーズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】中満 達也
(72)【発明者】
【氏名】福光 超
(72)【発明者】
【氏名】河野 千怜
(72)【発明者】
【氏名】笹倉 康佑
【テーマコード(参考)】
2G105
3L260
【Fターム(参考)】
2G105AA01
2G105BB17
2G105CC04
2G105EE06
2G105HH01
3L260BA01
3L260BA38
3L260CA07
3L260EA02
3L260EA22
3L260FA01
3L260HA01
(57)【要約】
【課題】 障害物によって在館者の着衣量が一部または全く撮影できない場合に、在館者の着衣量を推定して空調装置の制御を可能とする制御装置を提供する。
【解決手段】 在館者を含む画像を設営するカメラから画像情報を取得する取得部101と、画像情報に基づいて在館者の着衣量を推定する推定部103であって、着衣量の推定精度が相対的に高い第1領域701および推定精度が相対的に低い第2領域702のうち、第1領域701において在館者の着衣量を推定する推定部103と、着衣量が推定された在館者を追跡する追跡部105と、推定された着衣量に基づいて空調装置500の制御を行なう制御部108と、が設けられたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調装置を制御する制御装置であって、
在館者を含む画像を設営するカメラから画像情報を取得する取得部と、
前記画像情報に基づいて前記在館者の着衣量を推定する推定部であって、前記着衣量の推定精度が相対的に高い第1領域および推定精度が相対的に低い第2領域のうち、前記第1領域において前記在館者の前記着衣量を推定する前記推定部と、
前記着衣量が推定された前記在館者を追跡する追跡部と、
推定された前記着衣量に基づいて前記空調装置の制御を行なう制御部と、
が設けられた制御装置。
【請求項2】
前記第1領域は、前記在館者の前記着衣量における画像に含まれる割合が相対的に高い領域であり、
前記第2領域は、前記在館者の前記着衣量における画像に含まれる割合が相対的に低い領域であることを特徴とする請求項1に記載された制御装置。
【請求項3】
前記第1領域は、前記在館者と前記カメラとの間をさえぎる物体がない領域であり、
前記第2領域は、前記在館者と前記カメラとの間をさえぎる物体がある領域であることを特徴とする請求項1に記載された制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスに設けられた空調装置を自動で設定調整する方法として、オフィスに設けられたカメラが在館者の着衣量を撮影することで、在館者の着衣量から在館者の温冷感を推定し、推定された在館者の温冷感に基づいて空調装置を制御する方法(例えば、特許文献1参照。)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開2017-209089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような、カメラが撮影した在館者の着衣量を含む画像情報によって推定された在館者の着衣量に基づいて、空調装置を制御する際に在館者の着衣量を推定できない場合がある。例えば、モニターやアクリル板等の障害物によって、在館者の着衣量が少なくとも一部または全く撮影されず、在館者の着衣量を推定することができない問題があった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、障害物によって在館者の着衣量が一部または全く撮影できない場合に、在館者の着衣量を推定して空調装置の制御を可能とする制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の一態様に係る制御装置は空調装置を制御する制御装置であって、在館者を含む画像を設営するカメラから画像情報を取得する取得部と、前記画像情報に基づいて前記在館者の着衣量を推定する推定部であって、前記着衣量の推定精度が相対的に高い第1領域および推定精度が相対的に低い第2領域のうち、前記第1領域において前記在館者の前記着衣量を推定する推定部と、前記着衣量が推定された前記在館者を追跡する追跡部と、推定された前記着衣量に基づいて前記空調装置の制御を行なう制御部と、が設けられたことを特徴とする。
【0007】
本発明の一態様に係る制御装置によれば、第1領域において在館者の着衣量を推定し、着衣量が推定された在館者を追跡することで、第2領域においても在館者の着衣量を推定することができる。具体的には、第1領域において着衣量を推定された在館者が、第2領域に移動した場合に、第1領域において推定された在館者の着衣量と同等の着衣量を第2領域においても推定することができる。第1領域および第2領域において推定された在館者の着衣量に基づいて、空調装置が制御される。
【0008】
上記発明の一態様においては、前記第1領域は、前記在館者の前記着衣量における画像に含まれる割合が相対的に高い領域であり、前記第2領域は、前記在館者の前記着衣量における画像に含まれる割合が相対的に低い領域であることが好ましい。
【0009】
このように、着衣量における画像に含まれる割合が相対的に高い第1領域において、在館者の着衣量を推定することにより、着衣量における画像に含まれる割合が相対的に低い第2領域においても、在館者の着衣量を推定しやすくなる。
【0010】
上記発明の一態様においては、第1領域は、前記在館者と前記カメラとの間をさえぎる物体がない領域であり、第2領域は、前記在館者と前記カメラとの間をさえぎる物体がある領域であることが好ましい。
【0011】
このように、在館者とカメラとの間をさえぎる物体がない第1領域において、在館者の着衣量を推定することにより、在館者とカメラとの間をさえぎる物体がある第2領域においても、在館者着衣量を推定しやすくなる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の制御装置によれば、第1領域において在館者の着衣量を推定し、推定された在館者を追跡することにより、第2領域においても在館者の着衣量を推定することができる。また、障害物によって在館者の着衣量が一部または全く撮影できない場合に、在館者の着衣量を推定して空調装置の制御を可能とする効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】制御装置の構成を説明するブロック図である。
図2】制御装置が空調装置を制御するフローチャートである。
図3】追跡部が在館者を追跡する処理を説明する模式図である。
図4】追跡部が在館者を追跡する処理を説明する模式図である。
図5】上から撮影された室内を説明する模式図である。
図6】在館者が第1領域にいることを説明する模式図である。
図7】在館者が第2領域にいることを説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
〔第1の実施形態〕
この発明の第1の実施形態に係る制御装置100について説明する。本実施形態の制御装置100は、建物に設置された空調装置500を操作するための装置である。
【0015】
空調装置500は、建物の室内の空気を吸入して冷却し、冷却された空気を建物の室内に供給する構成を有する。具体的には、図示しない室外機との間で冷媒を循環させることにより空気と冷媒との間で熱交換を行い、空気を冷却する構成を有する。室外機は、空気から熱を奪った冷媒が熱を外気に放出する構成を有する。
【0016】
空調装置500には、熱交換により吸入した空気を冷却する熱交換部(図示しない。)と、熱交換した空気を送り出す空調機ファン(図示しない。)と、が設けられている。熱交換部や空調機ファンは、公知の構成を有するものが使用される。
【0017】
空調装置500は、オフィスに設置されていることが好ましい。なお、空調装置500はオフィス以外の建築物に設置されてもよい。例えば、住宅や学校の教室に設置されてもよい。また、空調装置500は建築物以外の交通手段などに設置されてもよい。
【0018】
制御装置100はCPU(中央演算処理ユニット)、ROM、RAM、入出力インタフェース等を有するサーバやコンピュータ等の情報処理装置である。制御装置100は、複数の空調装置500と、情報通信可能に接続されている。制御装置100に、接続される空調装置500の台数は1台でもよいし、複数台でもよい。
【0019】
制御装置100は、図1に示すように、ROM等には、CPU、ROM、RAM、入出力インタフェースを協働させて、少なくとも取得部101、記憶部102、推定部103、画像判定部104、追跡部105、着衣量同定部106、目標設定部107、および、制御部108として機能させるプログラムが記憶されている。
【0020】
取得部101は、後述する撮影装置300と撮影した画像情報を通信取得可能に接続されている。取得部101は撮影装置300が撮影した在館者を含む画像情報を取得する機能を有する。
【0021】
在館者を含む画像情報には、在館者および在館者の着衣量を推定するための情報が含まれることが好ましい。着衣量とは、在館者の着衣している服の種類や枚数を示したパラメータである。例えば、在館者の着衣している衣服の袖の長さと上着の枚数を示す。
【0022】
記憶部102は、情報記憶媒体であって、在館者の温冷感を推定するための情報を記憶する機能を有する。記憶される情報には、取得部101が取得した情報が含まれていることが好ましい。記憶部102はSDメモリーカード700などのフラッシュメモリであってもよいし、その他の形式の記録媒体であってもよい。
【0023】
推定部103は取得部101が取得した在館者の着衣量の画像情報に基づいて、在館者の着衣量を推定する機能を有する。なお、画像情報に複数の在館者が含まれる場合は、推定部103は在館者一人ごとに着衣量を推定することができる。推定部103における具体的な演算内容は後述する。
【0024】
画像判定部104は、記憶部102に記憶された画像情報から、推定部103が着衣量を推定可能か、および、在館者が移動したかを判定する機能を有する。画像判定部104における具体的な判定する処理として、公知の判定処理を用いることができる。
【0025】
追跡部105は、図3図4で示すように、学習モデルに取得部101が取得した在館者および在館者の着衣量を含む画像情報を入力することで、在館者を追跡(以後、トラッキングとも記載する。)し、同一人物と同定する機能を有する。言い換えると、追跡部105は、在館者が移動した場合に、移動前と移動後で同じ在館者と識別することができる。
【0026】
学習モデルとは、画像の前後フレームから推定した人物の移動距離や類似度といった情報から、移動前と移動後との在館者を同一人物と判定する機械学習を行った学習モデルである。機械学習は公知の学習方法を用いることができる。
【0027】
着衣量同定部106は、推定部103により着衣量を求められた在館者の移動を追跡部105により追跡された場合、かつ、画像情報に在館者の着衣量が十分に含まれていない場合に、追跡前と追跡後で同様の着衣量と推定する機能を有する。
【0028】
具体的には、図7で示すように、在館者が後述する第1領域701から後述する第2領域702に移動した場合に、着衣量同定部106は、第1領域701において推定部103に推定された在館者の着衣量を、第2領域702においても同様の在館者の着衣量と推定することができる。
【0029】
着衣量が十分に含まれていないとは、在館者が後述する第2領域702にいることにより、推定部103が、在館者の着衣量を推定するための着衣量が画像情報に含まれていないことをいう。例えば、画像情報に含まれた在館者の首元と袖が、障害物により撮影されていないことをいう。なお、撮影されない在館者の部位はその他の例であってもよい。
【0030】
目標設定部107は、推定部103が求めた在館者の着衣量、または、着衣量同定部106が推定した在館者の着衣量に基づいて、空調装置500の設定を変更する信号を発信する機能を有する。言い換えると、目標設定部107は、制御装置100とは離れた位置に設置される空調装置500の設定値を変更する信号を発信できる。信号を発信する手段は、公知の技術を用いてもよい。
【0031】
制御部108は、算出部110が発信した空調装置500の設定を変更する信号を受信する。算出部110の発信した信号に基づいて、制御部108は空調装置500の設定を変更する機能を有する。信号を受信する手段は、公知の技術を用いてもよい。
【0032】
撮影装置300は、建物内に設置され、在館者を撮影する装置である。撮影装置300は、カメラ部301と通信部302を有する。なお、撮影装置300は建物内にある既存のカメラ機能を有するカメラを用いてもよいし、制御装置100に組み込まれてもよいし、独立して構成されてもよい。本実施形態では、撮影装置300は制御装置100と独立して構成されている場合について説明する。
【0033】
カメラ部301は、在館者を含む建物内を撮影する機能およびその撮影した在館者の表面温度を撮影する機能を有する。カメラ部301は公知の撮影方法を用いることができる。
【0034】
また、図5で示すようにカメラ部301は、撮影対象である室内を上部から見渡せるように、上部空間に設けられることが好ましい。具体的には、カメラ部301は撮影対象である室内の天井に設けられるのが好ましい。なお、カメラ部301は撮影対象である室内の天井以外に設けられてもよい。
【0035】
撮影対象である室内は、図5で示すように、第1領域701と第2領域702に区別される。第1領域701とは、推定部103が着衣量を推定する際の推定精度が、相対的に高い領域である。第2領域702とは、推定部103が着衣量を推定する際の推定精度が、相対的に低い領域である。
【0036】
具体的には、図6図7に示すように、第1領域701には、在館者の着衣とカメラ部301との間をさえぎる障害物がない領域であり、第2領域702には、在館者とカメラ部301との間をさえぎる障害物がある領域である。言い換えれば、第1領域701は、在館者の着衣量における画像情報に含まれる割合が相対的に高い領域であり、第2領域702は、在館者の着衣量における画像に含まれる割合が相対的に低い領域である。
【0037】
通信部302は、カメラ部301が撮影した画像情報を、制御装置100の取得部101に任意のタイミングで通信する機能を有する。なお、カメラ部301に撮影された画像情報は、撮影されるたびに記憶部102に記憶されてもよい。通信する手段は、公知の技術を用いてもよい。例えば、有線による通信接続でもよいし、無線による通信であってもよい。
【0038】
次に、上記の構成の制御装置100における動作について説明する。第1に、オフィスにおける空調装置500の空気調和について説明し、第2に撮影装置300における動作について説明し、第3に制御装置100における制御について説明し、第4に学習モデルの学習について説明する。
【0039】
まず、空調装置500は、空調ファンを回転させることにより、オフィスの室内の空気を空調装置500の内部に吸入する。吸入する空気は、在館者から熱が放射された空気や、オフィスに設けられた電子機器から排出された空気である。
【0040】
吸入された空気は、熱交換部(図示しない。)において冷却される。具体的には、吸入された空気は、室外機(図示しない。)との間で循環する冷媒に熱を奪われて温度が低下する。熱を奪われた冷媒は室外機において熱を外気に放出する。熱を放出した冷媒は再び熱交換部において吸入された空気の熱を奪う。
【0041】
熱交換部において冷却された空気は、空調機ファン(図示しない。)によってオフィスの室内へ送り出される。オフィスの室内に送り出された空気は、PMV値に基づいて在館者が快適に過ごせる空気調和をおこなう。オフィスの室内に送り出された空気は、再び、空調装置500に吸入される。
【0042】
次に、制御装置100における制御について図2を参照して説明する。
制御装置100における制御が開始されると、取得部101は、撮影装置300の通信部302から任意のタイミングで画像情報を取得する(S1)。取得する画像情報は、撮影装置300のカメラ部301が撮影した在館者を含むオフィスの室内の画像情報である。画像情報には、複数の在館者が含まれてもよいし、一人の在館者が含まれてもよい。撮影された画像は、通信部302によって制御装置100の取得部101に送信される。
【0043】
取得部101が取得した画像情報は、記憶部102に記憶される。記憶部102が記憶した画像情報に基づいて、推定部103は在館者の着衣量を推定する(S2)。着衣量は、画像情報に含まれるすべての在館者に対して算出される。
【0044】
具体的には、図3図4に示すように、推定部103は、画像情報に含まれる在館者の衣服を検出する。衣服が検出されると、推定部103は記憶部102に記憶された衣服のデータから、検出された衣服と対応する衣服のデータを求める。対応する衣服のデータが求められると、推定部103は対応する衣服と紐づけされた着衣量を在館者の着衣量として推定する。
【0045】
在館者の着衣量が算出されると、画像判定部104は在館者が移動したか判定する(S3)。在館者が移動していない場合(NOの場合)には、目標設定部107は、着衣量に基づいて空調装置500の設定値を変更する信号を制御部108に発信する機能を有する(S4)。
【0046】
目標設定部107から信号を受信した制御部108は、着衣量に基づいて空調装置500の設定を変更する(S5)。その後、制御装置100はS1に戻り上述の処理を繰り返す。
【0047】
S3の処理において、在館者が移動した場合(YESの場合)には、取得部101は、撮影装置300の通信部302から任意のタイミングで画像情報を取得する(S6)。取得部101が取得した画像情報は記憶部102に記憶される。
【0048】
取得した画像情報に含まれる在館者の着衣量を推定可能か画像判定部104は判定する(S7)在館者の着衣量が推定可能な場合(YESの場合)には、推定部103は在館者の着衣量を推定する(S8)。
【0049】
S8の処理において推定された着衣量に基づいて、空調装置500の設定値を変更する信号を制御部108に発信する機能を有する。目標設定部107は、着衣量に基づいて空調装置500の設定値を変更する信号を制御部108に発信する機能を有する(S9)。
【0050】
目標設定部107から信号を受信した制御部108は、着衣量に基づいて空調装置500の設定を変更する(S10)。その後、制御装置100はS1に戻り上述の処理を繰り返す。
【0051】
S7の処理において、取得した画像情報から在館者の着衣量が推定不可な場合(NOの場合)には、着衣量同定部106は、在館者の着衣量をS2の処理において推定された着衣量と同様の着衣量と推定する(S11)。
【0052】
目標設定部107は、着衣量同定部106に推定された着衣量に基づいて空調装置500の設定値を変更する信号を制御部108に発信する機能を有する(S9)。以後の処理は、上述の処理と同様のため説明を省略する。
【0053】
次に学習モデルの機械学習について説明する。
本実施形態では、制御装置100とは異なる情報処理装置において学習モデルの機械学習を行う例に適用して説明する。機械学習が行われた学習モデルは、制御装置100による制御が行われる前に記憶部102に記憶される。
【0054】
また、制御装置100による制御が行われた後に、更に機械学習が行われたモデルが記憶部102に記憶されてもよい。この場合、先に記憶された学習モデルが、更に機械学習が行われた学習モデルに置き換えられる。
【0055】
なお、学習モデルの機械学習は、上述のように異なる情報処理装置において行われてもよいし、制御装置100において行われてもよい。制御装置100において機械学習が行われる場合には、制御装置100に機械学習を行う機械学習部が設けられる。また、異なる情報処理装置において学習モデルの一方に対する機械学習を行い、制御装置100において他方に対する機械学習を行ってもよい。
【0056】
学習モデルの機械学習では、在館者が移動した場合に、移動前と移動後で同一人物と判定する教師データ(training dataとも表記する。)が用いられる。具体的には、画像の前後フレームから推定した人物の移動距離に基づいて判定する教師データを用いてもよいし、類似度に基づいて同一人物と判定する教師データ(training dataとも表記する。)が用いてもよい。
【0057】
学習モデルにおける具体的な機械学習については、公知の教師あり学習を用いることができ、教師あり学習における演算処理の具体的内容を限定するものではない。また、学習モデルの教師データの作成方法についても、公知の作成方法を用いることができ、具体的な作成方法を限定するものではない。
【0058】
本発明の制御装置100によれば、第1領域701において在館者の着衣量を推定し、推定された在館者を追跡することにより、第2領域702においても在館者の着衣量を推定することができる。また、障害物によって在館者の着衣量が一部または全く撮影できない場合に、在館者の着衣量を推定して空調装置500の制御を可能とする制御装置100を提供することができる。
【符号の説明】
【0059】
100…制御装置、101…取得部、102…記憶部、103…推定部、104…画像判定部、105…追跡部、106…着衣量同定部、107…目標設定部、108…制御部、300…撮影装置、301…カメラ部、302…通信部、500…空調装置、701…第1領域、702…第2領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7