(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118847
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】印刷システム、印刷方法、印刷物の製造方法及び制御装置
(51)【国際特許分類】
B41J 3/44 20060101AFI20240826BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240826BHJP
【FI】
B41J3/44
B41J29/38 206
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025397
(22)【出願日】2023-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】和田 正範
【テーマコード(参考)】
2C055
2C061
【Fターム(参考)】
2C055AA00
2C055AA04
2C061CK01
2C061HJ04
2C061HJ10
2C061HK14
2C061HK15
2C061HK23
2C061HV26
2C061HV44
(57)【要約】
【課題】後処理工程における印刷物の不足による不良品の製造を防ぐ。
【解決手段】印刷システムは、与えられた指示に基づいて印刷を行い、印刷物を出力する印刷装置と、印刷装置により出力された印刷物を運搬する運搬装置と、運搬装置により運搬された印刷物に対して後処理を施す後処理装置と、運搬装置の運搬状況を把握し、把握された運搬状況から後処理装置における処理を制御する制御部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
与えられた指示に基づいて印刷を行い、印刷物を出力する印刷装置と、
前記印刷装置により出力された印刷物を運搬する運搬装置と、
前記運搬装置により運搬された印刷物に対して後処理を施す後処理装置と、
前記運搬装置の運搬状況を把握し、把握された当該運搬状況から前記後処理装置における処理を制御する制御部と、
を備える印刷システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記後処理装置における後処理の開始を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記印刷装置により出力された印刷物が前記運搬装置により複数回に分けて運搬される場合に、後処理を開始するための運搬の必要回数を取得し、
前記必要回数印刷物が運搬された場合に後処理を開始する
ことを特徴とする請求項2に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記制御部は、一部の印刷物のみが運搬されてきた段階でも後処理が開始できる場合は後処理を開始する
ことを特徴とする請求項3に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記制御部は、すべての印刷物が運搬されてから後処理を開始する
ことを特徴とする請求項3に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記運搬装置の前記運搬状況は、前記運搬装置の位置である
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項7】
前記運搬装置は前記印刷装置により出力された印刷物を積載した状態で運搬する
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記運搬装置が印刷物を積載する位置に存在しない場合には、前記印刷装置による印刷を停止させる
ことを特徴とする請求項7に記載の印刷システム。
【請求項9】
前記制御部は、前記運搬装置に積載できる印刷物の容量を取得し、前記印刷装置が出力する印刷物の出力量が当該運搬装置に積載できる印刷物の容量よりも多い場合に、当該運搬装置に積載できる印刷物の容量まで前記印刷装置に印刷させた後に印刷を一時停止させる
ことを特徴とする請求項8に記載の印刷システム。
【請求項10】
前記制御部は、前記印刷装置による印刷が一時停止されている状態で新たに運搬可能な運搬装置が印刷物を積載する位置に存在する際に、当該印刷装置による印刷を再開させる
ことを特徴とする請求項9に記載の印刷システム。
【請求項11】
前記制御部は、前記印刷装置が印刷物を出力する出力順序を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項12】
前記制御部は、前記印刷装置に対して印刷物の用紙サイズが大きい順に出力させる
ことを特徴とする請求項11に記載の印刷システム。
【請求項13】
与えられた指示に基づいて印刷を行い、印刷物を出力する印刷工程と、
前記印刷工程において出力された印刷物を運搬する運搬工程と、
前記運搬工程において運搬された印刷物に対して後処理を施す後処理工程と、
を含み、
前記運搬工程の運搬状況を把握する制御部によって、把握された当該運搬状況から前記後処理工程における処理が制御される
ことを特徴とする印刷方法。
【請求項14】
与えられた指示に基づいて印刷を行い、印刷物を出力する印刷工程と、
前記印刷工程において出力された印刷物を運搬する運搬工程と、
前記運搬工程において運搬された印刷物に対して後処理を施す後処理工程と、
を含み、
前記運搬工程の運搬状況を把握する制御部によって、把握された当該運搬状況から前記後処理工程における処理が制御されることにより印刷物を製造する
ことを特徴とする印刷物の製造方法。
【請求項15】
与えられた指示に基づいて印刷を行い印刷物を出力する印刷装置と、当該印刷装置により出力された印刷物を運搬する運搬装置と、当該運搬装置により運搬された印刷物に対して後処理を施す後処理装置と、を統括して制御するとともに、
前記運搬装置の運搬状況を把握し、把握された当該運搬状況から前記後処理装置における処理を制御する
ことを特徴とする制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷システム、印刷方法、印刷物の製造方法及び制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像形成装置に対し独立して移動可能であって、画像形成装置から出力された印刷物を目的地まで配達する配達装置を有し、出力される印刷物の重量が配達装置の最大積載重量を越えると判断された場合に印刷ジョブを分割して積載重量を越えない印刷量に制御する画像形成システムが記載されている。
特許文献2には、画像が印刷されたシートが積載される積載部を有し、印刷ジョブの実行中に積載部へのシートの積載が不可能となったことを検知した場合において、積載部に既に積載されているシートを移し替えることが可能か否かを判定し、移し替えが不可能な場合には、印刷されたシートの積載部への積載を停止させる印刷システムが記載されている。
特許文献3には、印刷機から排出されたシートを積載可能なシート積載装置を搬送する複数の無人搬送装置を管理する搬送管理装置と通信可能に接続される印刷統括管理装置であって、1つのジョブを実行する複数台のシート積載装置の識別情報と、印刷機から排出されるシートを積載するシート積載装置の順番及び次の加工機へシートを供給するシート積載装置の順番の少なくともいずれか一方とが含まれる搬送指示情報を生成する印刷統括管理装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6459571号
【特許文献2】特許第6391357号
【特許文献3】特開2022-070211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
印刷工場内では、印刷装置や断裁装置、製本装置、封入装置等、様々な装置を用いて印刷、加工、出荷等の様々な工程が実施されている。これらの各工程間の無駄な作業を削減するために印刷物を自動的に運搬する技術が提案されている。例えば印刷装置から出力された印刷物をロボットアームが自動的に台車に積み込み、この台車を自動的に運搬することが考えられる。この時、印刷物が運搬された先で後処理が施される工程においては、一部の印刷物が運搬されてきた段階で作業を開始してよいのか、またはすべての印刷物が運搬されるまで作業が開始できないのかを判断することができず、作業が滞ることが想定される。
本発明の目的は、後処理工程における印刷物の不足による不良品の製造を防ぐことにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、与えられた指示に基づいて印刷を行い、印刷物を出力する印刷装置と、前記印刷装置により出力された印刷物を運搬する運搬装置と、前記運搬装置により運搬された印刷物に対して後処理を施す後処理装置と、前記運搬装置の運搬状況を把握し、把握された当該運搬状況から前記後処理装置における処理を制御する制御部と、を備える印刷システムである。
請求項2に記載の発明は、前記制御部は、前記後処理装置における後処理の開始を制御することを特徴とする請求項1に記載の印刷システムである。
請求項3に記載の発明は、前記制御部は、前記印刷装置により出力された印刷物が前記運搬装置により複数回に分けて運搬される場合に、後処理を開始するための運搬の必要回数を取得し、前記必要回数印刷物が運搬された場合に後処理を開始することを特徴とする請求項2に記載の印刷システムである。
請求項4に記載の発明は、前記制御部は、一部の印刷物のみが運搬されてきた段階でも後処理が開始できる場合は後処理を開始することを特徴とする請求項3に記載の印刷システムである。
請求項5に記載の発明は、前記制御部は、すべての印刷物が運搬されてから後処理を開始することを特徴とする請求項3に記載の印刷システムである。
請求項6に記載の発明は、前記運搬装置の前記運搬状況は、前記運搬装置の位置であることを特徴とする請求項1に記載の印刷システムである。
請求項7に記載の発明は、前記運搬装置は前記印刷装置により出力された印刷物を積載した状態で運搬することを特徴とする請求項1に記載の印刷システムである。
請求項8に記載の発明は、前記制御部は、前記運搬装置が印刷物を積載する位置に存在しない場合には、前記印刷装置による印刷を停止させることを特徴とする請求項7に記載の印刷システムである。
請求項9に記載の発明は、前記制御部は、前記運搬装置に積載できる印刷物の容量を取得し、前記印刷装置が出力する印刷物の出力量が当該運搬装置に積載できる印刷物の容量よりも多い場合に、当該運搬装置に積載できる印刷物の容量まで前記印刷装置に印刷させた後に印刷を一時停止させることを特徴とする請求項8に記載の印刷システムである。
請求項10に記載の発明は、前記制御部は、前記印刷装置による印刷が一時停止されている状態で新たに運搬可能な運搬装置が印刷物を積載する位置に存在する際に、当該印刷装置による印刷を再開させることを特徴とする請求項9に記載の印刷システムである。
請求項11に記載の発明は、前記制御部は、前記印刷装置が印刷物を出力する出力順序を制御することを特徴とする請求項1に記載の印刷システムである。
請求項12に記載の発明は、前記制御部は、前記印刷装置に対して印刷物の用紙サイズが大きい順に出力させることを特徴とする請求項11に記載の印刷システムである。
請求項13に記載の発明は、与えられた指示に基づいて印刷を行い、印刷物を出力する印刷工程と、前記印刷工程において出力された印刷物を運搬する運搬工程と、前記運搬工程において運搬された印刷物に対して後処理を施す後処理工程と、を含み、前記運搬工程の運搬状況を把握する制御部によって、把握された当該運搬状況から前記後処理工程における処理が制御されることを特徴とする印刷方法である。
請求項14に記載の発明は、与えられた指示に基づいて印刷を行い、印刷物を出力する印刷工程と、前記印刷工程において出力された印刷物を運搬する運搬工程と、前記運搬工程において運搬された印刷物に対して後処理を施す後処理工程と、を含み、前記運搬工程の運搬状況を把握する制御部によって、把握された当該運搬状況から前記後処理工程における処理が制御されることにより印刷物を製造することを特徴とする印刷物の製造方法である。
請求項15に記載の発明は、与えられた指示に基づいて印刷を行い印刷物を出力する印刷装置と、当該印刷装置により出力された印刷物を運搬する運搬装置と、当該運搬装置により運搬された印刷物に対して後処理を施す後処理装置と、を統括して制御するとともに、前記運搬装置の運搬状況を把握し、把握された当該運搬状況から前記後処理装置における処理を制御することを特徴とする制御装置である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1,13,14,15の発明によれば、運搬装置の運搬状況に基づいて、後処理を制御することができる。
請求項2の発明によれば、運搬装置の運搬状況に基づいて後処理の開始を制御することができる。
請求項3の発明によれば、運搬が複数回にわたる場合に、後処理を開始するタイミングを制御することができる。
請求項4の発明によれば、運搬が複数回にわたる場合であっても、一部の印刷物のみが運搬されてきた段階でも後処理が開始できる場合には、全ての印刷物が運搬されるのを待つことなく後処理を開始することができる。
請求項5の発明によれば、運搬が複数回にわたる場合に、後処理を開始するために必要な印刷物が全て運搬される前に後処理が開始されることを防ぐことができる。
請求項6の発明によれば、運搬装置に積載した状態で印刷物を運搬することができる。
請求項7の発明によれば、運搬装置の位置に基づいて印刷物の出力を制御することができる。
請求項8の発明によれば、運搬装置が印刷物を積載する位置にない場合に印刷物が出力されることで印刷物があふれることを防ぐことができる。
請求項9の発明によれば、運搬装置の容量に基づいて印刷物の出力を制御することができる。
請求項10の発明によれば、印刷物の出力量が運搬装置の容量よりも多い場合に、印刷物の出力を制御することができる。
請求項11の発明によれば、印刷物の出力順序を変更することができる。
請求項12の発明によれば、運搬の際に積載した印刷物が荷崩れを起こすことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施の形態に係る印刷システムの構成例を示す図である。
【
図2】本実施の形態に係る印刷管理部、積載管理部、運搬管理部および統括部として用いられるコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】本実施の形態に係る統括部の機能構成例を示す図である。
【
図4】印刷時の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図5】後処理を開始するタイミングを制御する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図6】印刷開始から後処理を開始するまでの制御部の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<印刷システムの構成>
図1は、本実施の形態に係る印刷システムの構成例を示す図である。
印刷システム1は、印刷装置10と、積載装置20と、運搬装置30と、後処理装置40とを備える。また、印刷システム1は、印刷装置10と、積載装置20と、運搬装置30と、後処理装置40とを制御する制御部50を備える。
制御部50は、印刷装置10を管理する印刷管理部60と、積載装置20を管理する積載管理部70と、運搬装置30を管理する運搬管理部80と、印刷管理部60、積載管理部70、運搬管理部80および後処理装置40を統括管理する統括部90とを備える。
印刷装置10、積載装置20、運搬装置30および後処理装置40は、制御部50とネットワークを介して通信可能に構成される。ネットワークは、データの送受信が可能であれば、その種類は特に限定されず、例えばインターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等として良い。データ通信に用いられる通信回線は、有線であっても無線であっても良い。また、複数のネットワークや通信回線を介して各装置を接続する構成としても良い。
【0009】
印刷装置10は、紙等の記録媒体に画像を形成し、印刷文書として出力するプリンタ機能を備える装置である。印刷装置10は、プリンタ機能に加えて、例えば、スキャナ機能、ファクシミリ機能等の他の画像処理機能を備えていてもよい。また、印刷装置10は、カラー印刷が可能なものであっても、モノクロ印刷のみを行うものであっても良い。印刷装置10は、印刷管理部60からの指示に従って印刷を行い、印刷物を出力する。
【0010】
積載装置20は、印刷装置10により出力された印刷物を運搬装置30に積載する装置である。積載装置20は、例えば、ロボットアームにより構成され、印刷装置10により出力された印刷物をアームでつかみ、運搬装置30に積載する。積載装置20は、積載管理部70からの指示に従って印刷物を運搬装置30に積載する。
なお、積載装置20、積載管理部70および後述する積載指示部93を有さず、印刷装置10により印刷され出力された印刷物がそのまま運搬装置30の上に置かれるような構成としても良い。
【0011】
運搬装置30は、印刷装置10により出力された印刷物を運搬する装置である。運搬装置30は、運搬管理部80からの指示に従って印刷物の運搬を行う。運搬装置30は1つであっても良いし、また複数の運搬装置30を備える構成としても良い。
運搬装置30は、例えば、印刷物を積載する台車と、台車を運搬する自動運搬装置とから構成される。印刷装置10により出力された印刷物は積載装置20により台車に積載され、自動運搬装置は運搬管理部80からの指示に従って予め定められた経路を走行する。
予め定められた経路とは、印刷装置10と後処理装置40とをつなぐ経路である。これにより印刷装置10により出力された印刷物は後処理装置40へと運搬される。また、後処理装置40が複数ある場合には異なる後処理装置40の間の印刷物の運搬も運搬装置30によって行われる。
なお、運搬装置30は印刷物を積載した状態で運搬するものに限定されない。例えば、運搬装置30は、ロボットアームにより構成され、印刷装置10により出力された印刷物をアームでつかみ、掴んだ状態のまま印刷物を運搬する構成としても良い。
【0012】
後処理装置40は、運搬装置30によって運搬された印刷物に対して後処理を施す装置である。後処理装置40は、例えば、断裁装置や製本装置、ラミネート装置等、印刷物に対し加工を施す装置である。また、後処理装置40は、梱包装置のように印刷物を出荷するための処理を行う装置であっても良い。複数種類の後処理装置40を有し、印刷物に対し複数の後処理が施される構成であっても良いし、1つの後処理装置40を有する構成としても良い。
後処理装置40は、統括部90からの指示に従って印刷物に対して後処理を施す。後処理装置40は、例えば、統括部90からの指示を表示するパネル(不図示)を有する。パネルは、例えば、後述する表示機構105により実現される。オペレータはパネルに表示された指示に従って後処理装置40による後処理を開始させ、または停止させる。また、後処理装置40が統括部90からの指示に従い自動で後処理を開始させ、または停止させる構成としても良い。
【0013】
制御部50は、印刷装置10と、積載装置20と、運搬装置30と、後処理装置40とを制御する。制御部50は、印刷管理部60と、積載管理部70と、運搬管理部80と、統括部90とを備える。
印刷管理部60、積載管理部70、運搬管理部80および統括部90は、例えば、コンピュータにより実現される。単一のコンピュータにより構成しても良いし、複数のコンピュータによる分散処理により実現しても良い。
【0014】
図2は、印刷管理部60、積載管理部70、運搬管理部80および統括部90として用いられるコンピュータ100のハードウェア構成例を示す図である。コンピュータ100は、プロセッサ101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103とを備える。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、RAM103を作業エリアに使用し、ROM102から読み出したプログラムを実行する。また、コンピュータ100は、ネットワークに接続するための通信インターフェイス104と、ディスプレイに表示出力を行うための表示機構105とを備える。また、コンピュータ100は、コンピュータ100の操作者による入力操作が行われる入力デバイス106を備える。また、表示機構105および入力デバイス106については、遠隔操作が可能な構成としても良い。なお、
図2に示すコンピュータ100の構成は一例にすぎず、本実施の形態で用いられるコンピュータは
図2の構成例に限定されるものではない。
【0015】
印刷管理部60は、印刷装置10を管理する。印刷管理部60は、統括部90および印刷装置10と通信可能に構成される。
印刷管理部60は、統括部90からの印刷指示を受け付けた場合に、受け付けた印刷指示に基づいて印刷装置10に印刷を実行または停止させる。
【0016】
積載管理部70は、積載装置20を管理する。積載管理部70は、統括部90および積載装置20と通信可能に構成される。
積載管理部70は、統括部90からの積載指示を受け付けた場合に、受け付けた積載指示に基づいて、印刷装置10により出力された印刷物を運搬装置30に積載するための指示を、積載装置20に与える。
【0017】
運搬管理部80は、運搬装置30を管理する。運搬管理部80は、統括部90および運搬装置30と通信可能に構成される。
運搬管理部80は、運搬管理部80は、統括部90からの運搬指示を受け付けた場合に、受け付けた運搬指示に基づいて、運搬装置30を移動させる。また、運搬管理部80は、移動後の運搬装置30の位置等の運搬状況を把握し、統括部90に通知する。
【0018】
統括部90は、印刷管理部60、積載管理部70、運搬管理部80および後処理装置40を統括管理する。統括部90の機能について、
図3を用いて説明する。
図3は、本実施の形態に係る統括部90の機能構成例を示す図である。
統括部90は、印刷ジョブを管理する印刷ジョブ管理部91と、印刷管理部60に対して指示を出す印刷指示部92と、積載管理部70に対して指示を出す積載指示部93と、運搬管理部80に対して指示を出す運搬指示部94と、後処理装置40に対して指示を出す後処理指示部95と、印刷管理部60、積載管理部70、運搬管理部80および後処理装置40との通信を行う通信部96と、印刷ジョブを記憶する記憶部97とを備える。
【0019】
統括部90は、例えば外部装置(不図示)から通信部96を介して印刷ジョブを受け付ける。また、統括部90は、操作パネル(不図示)からの操作により印刷ジョブを受け付ける構成としても良い。操作パネルは、例えば、入力デバイス106により実現される。受け付けた印刷ジョブの情報は記憶部97に記憶される。
印刷ジョブ管理部91は、受け付けた印刷ジョブを実行するために必要となる各種情報を管理する。例えば、印刷ジョブ管理部91は印刷ジョブの実行に必要な用紙の情報および処理工程の情報を管理する。
【0020】
用紙の情報は、例えば用紙のサイズ、用紙の種類、印刷枚数および印刷部数等である。
処理工程の情報は、例えば運搬装置30の位置、運搬装置30による印刷物の運搬順および後処理の種類等である。
また、印刷ジョブ管理部91は、印刷ジョブの実行にかかる印刷装置10による印刷物の出力部数を計算する。さらに印刷ジョブ管理部91は、印刷物を運搬するのに必要な運搬装置30による運搬回数を計算する。
【0021】
印刷指示部92は、印刷ジョブ管理部91が管理する各種情報および印刷ジョブ管理部91が算出する出力部数、運搬回数等に基づいて印刷指示を行う。印刷指示部92による印刷指示は、通信部96を介して印刷管理部60に送信される。
例えば印刷指示部92は、運搬装置30が印刷物を積載する位置(積載位置)に存在しない場合には、印刷装置10による印刷を停止させる指示を行う。
また例えば、印刷指示部92は、印刷装置10による印刷物の出力部数が運搬装置30に積載できる印刷物の容量よりも多い場合には、運搬装置30に積載できる印刷物の容量まで印刷装置10に印刷させた後に印刷を一時停止させる指示を行う。そして、印刷指示部92は、印刷が一時停止されている状態で新たに運搬可能な運搬装置30が積載位置に存在する際に、印刷装置10による印刷を再開させる指示を行う。
【0022】
また、印刷指示部92は、印刷物を出力する出力順序に関する指示を行っても良い。例えば複数種類の用紙サイズの印刷物を出力する場合には、印刷指示部92は印刷物の用紙サイズが大きい順に出力させる指示を行う。これにより運搬装置30に積載される印刷物は、先に出力された大きいサイズの用紙が下になるよう積載されるため、運搬の際に積載した印刷物が荷崩れを起こすことを防ぐことができる。
【0023】
積載指示部93は、印刷指示部92による印刷指示に基づいて、印刷装置10により出力された印刷物を運搬装置30に積載させる指示を行う。積載指示部93による積載指示は、通信部96を介して積載管理部70に送信される。
【0024】
運搬指示部94は、印刷ジョブ管理部91が管理する各種情報および印刷ジョブ管理部91が計算する出力部数、運搬回数等に基づいて運搬指示を行う。運搬指示部94による運搬指示は、通信部96を介して運搬管理部80に送信される。
例えば運搬指示部94は、運搬装置30による印刷物の運搬順に基づいて運搬装置30を移動させる指示を行う。また、運搬指示部94は、運搬可能な運搬装置30が積載位置に存在しない場合に、運搬可能な運搬装置30を積載位置に移動させる指示を行う。
【0025】
後処理指示部95は、印刷ジョブ管理部91が管理する各種情報および印刷ジョブ管理部91が計算する出力部数、運搬回数等に基づいて後処理指示を行う。後処理指示部95による後処理指示は、通信部96を介して後処理装置40に送信される。
【0026】
後処理指示部95は、運搬装置30により印刷物が後処理装置40に運搬された場合に、後処理を開始してよいか否かに関する指示を行う。
例えば印刷装置10による印刷物の出力部数が運搬装置30に積載できる印刷物の容量よりも少ない場合、印刷装置10により出力された印刷物は一回の運搬で運搬装置30により運搬される。この場合には、後処理指示部95は、印刷物が運搬装置30により後処理装置に運搬されると後処理を開始するように指示を行う。
【0027】
一方で印刷装置10による印刷物の出力部数が運搬装置30に積載できる印刷物の容量よりも多い場合には、印刷装置10により出力された印刷物は運搬装置30により複数回に分けて運搬される。このような場合に、後処理指示部95は、後処理を開始するための運搬の必要回数を取得し、必要回数印刷物が運搬された場合に後処理を開始するように指示を行う。後処理を開始するための運搬の必要回数は、印刷ジョブ管理部91により算出される。印刷ジョブ管理部91は、用紙の情報および処理工程の情報に基づいて後処理を開始するための運搬の必要回数を算出する。
【0028】
例えば、印刷物がチラシであり、後処理工程において一枚ずつ折る処理が行われる場合には、後処理を開始するための運搬の必要回数は1となる。後処理指示部95は、このように一部の印刷物のみが運搬されてきた段階でも後処理が開始できる場合には後処理を開始する指示を行う。
一方で、例えば印刷物が製本される表紙と中身とである場合に、表紙と中身とが別々に運搬されることがある。このような場合には表紙だけが先に運搬された際に後処理を開始することはできない。印刷ジョブ管理部91は、表紙と中身とがそれぞれ何回ずつ運搬されるのかを計算し、後処理を開始するための運搬の必要回数を算出する。後処理指示部95は、後処理を開始するための必要回数の運搬が完了し、すべての印刷物が運搬されてから後処理を開始する指示を行う。
【0029】
通信部96は、ネットワークに接続して印刷管理部60、積載管理部70、運搬管理部80および後処理装置40と通信し、情報の送受信を行うインターフェイスとして機能する。通信部96は、例えば、運搬管理部80から運搬装置30の位置情報を取得する。
記憶部97は、各種処理を実現するためのプログラムや、各種処理を実現するために必要なデータを記憶する。記憶部97は、例えば、運搬装置30の容量を記憶する。
【0030】
図3に示した統括部90が
図2に示すコンピュータ100により実現される場合、印刷ジョブ管理部91、印刷指示部92、積載指示部93、運搬指示部94、後処理指示部95の機能は、例えば、プロセッサ101がプログラムを実行することにより実現される。通信部96の機能は、例えば、通信インターフェイス104により実現される。記憶部97は、例えば、ROM102により実現される。
【0031】
<印刷時の処理>
次に、印刷時の処理の流れについて
図4を用いて説明する。
図4は印刷時の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4にて、まず、統括部90は、印刷ジョブを受け付ける(ステップS201)。ステップS201において、統括部90は、例えば通信部96を介して印刷ジョブを受け付け、受け付けた印刷ジョブを記憶部97に記憶させる。
【0032】
次に、統括部90は、積載位置に運搬可能な運搬装置30があるか否かを判定する(ステップS202)。ステップS202において、統括部90は、通信部96を介して運搬管理部80から運搬装置30の位置情報を取得する。統括部90の印刷ジョブ管理部91は、取得した位置情報に基づいて積載位置に運搬可能な運搬装置30があるか否かを判定する。
積載位置に運搬可能な運搬装置30が無いと判定された場合(ステップS202でNO)、ステップS202の処理が繰り返される。
【0033】
積載位置に運搬可能な運搬装置30があると判定された場合(ステップS202でYES)、統括部90は、印刷物の出力部数が運搬装置30の容量よりも多いか否かを判定する(ステップS203)。ステップS203において、統括部90の印刷ジョブ管理部91は、記憶部97に記憶された印刷ジョブから用紙の情報を取得する。また、印刷ジョブ管理部91は、記憶部97から運搬装置30の容量を取得する。そして印刷ジョブ管理部91は、印刷物の出力部数が運搬装置30の容量よりも多いか否かを判定する。
印刷物の出力部数が運搬装置30の容量よりも少ないと判定された場合(ステップS203でNO)、統括部90の印刷指示部92は、全ての印刷物を印刷する指示を行い(ステップS204)、印刷が終了される(ステップS207)。
【0034】
刷物の出力部数が運搬装置30の容量よりも多いと判定された場合(ステップS203でYES)、統括部90の印刷指示部92は、運搬装置30の容量まで印刷を実行し、印刷を一時停止する指示を行う(ステップS205)。統括部90の印刷ジョブ管理部91は全ての印刷が終了したかを判定し(ステップS206)、全ての印刷が終了した場合(ステップS206でYES)、印刷が終了される(ステップS207)。
全ての印刷が終了していない場合(ステップS206でNO)、ステップS202に戻り、再びフローに沿って処理が実行される。
【0035】
<後処理開始の処理>
次に、印刷開始から後処理を開始するまでの処理の流れについて
図5および
図6を用いて説明する。
図5は後処理を開始するタイミングを制御する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6は印刷開始から後処理を開始するまでの制御部50の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0036】
図5を用いて、後処理を開始するタイミングを制御する処理の流れについて説明する。
図5にて、まず、統括部90の印刷ジョブ管理部91は、印刷物が複数回に分けて運搬されるかを判定する(ステップS301)。ステップS301において、印刷ジョブ管理部91は、記憶部97に記憶された印刷ジョブから用紙の情報を取得する。また、印刷ジョブ管理部91は、記憶部97から運搬装置30の容量を取得する。そして印刷ジョブ管理部91は、印刷物を何回に分けて運搬するかを算出する。
印刷物が複数回に分けて運搬されない場合(ステップS301でNO)、統括部90の後処理指示部95は印刷物が後処理装置40に運搬されると後処理を開始する指示を行い(ステップS302)、処理が終了する。後処理装置40は後処理指示部95からの指示に従って後処理を開始する。
【0037】
印刷物が複数回に分けて運搬される場合(ステップS301でYES)、統括部90の印刷ジョブ管理部91は、一部の印刷物が運搬された段階で後処理を開始できるか否かを判定する(ステップS303)。ステップS303において、印刷ジョブ管理部91は、記憶部97に記憶された印刷ジョブから用紙の情報を取得し、一部の印刷物が運搬された段階で後処理を開始できるか否かを判定する。
一部の印刷物が運搬された段階で後処理を開始できない場合とは、例えば、後処理装置40にて製本する表紙と中身とが別の運搬装置30にて運搬される場合である。一部の印刷物が運搬された段階で後処理を開始できる場合とは、例えば、印刷された用紙を一枚ずつ折り込む場合である。
【0038】
一部の印刷物が運搬された段階で後処理を開始できないと判定された場合(ステップS303でNO)、統括部90の後処理指示部95は全ての印刷物が後処理装置40に運搬されてから後処理を開始する指示を行い(ステップS304)、処理が終了する。後処理装置40は後処理指示部95からの指示に従って後処理を開始する。
一部の印刷物が運搬された段階で後処理を開始できると判定された場合(ステップS303でYES)、統括部90の印刷ジョブ管理部91は、後処理を開始するために必要な運搬回数を算出する(ステップS305)。
【0039】
続いて、統括部90の後処理指示部95は必要回数の運搬完了後に後処理を開始する指示を行い(ステップS306)、処理が終了する。後処理装置40は後処理指示部95からの指示に従って後処理を開始する。
【0040】
次に、
図6を用いて、印刷開始から後処理を開始するまでの制御部50の処理の流れについて説明する。
図6は、印刷物が複数回に分けて運搬される場合の処理の流れを示しており、ここでは運搬装置30により印刷物がN回運搬されると後処理装置40が後処理を開始する場合について説明する。また、
図6に示す例においては、積載装置20を有さない構成としている。積載装置20を有する場合には、印刷の実行と運搬装置30による運搬との間に、積載装置20による積載を行う指示が統括部90により実行される。
【0041】
図6にて、まず、統括部90の印刷指示部92は、印刷管理部60に対し印刷を開始する指示を行う(ステップS401)。印刷管理部60は、印刷指示部92からの印刷指示に基づいて印刷装置10に印刷を実行させる(ステップS402)。続いて、印刷指示部92は、運搬装置30の容量まで印刷が実行されると、印刷を一時停止する指示を行う(ステップS403)。印刷管理部60は、印刷指示部92からの印刷指示に基づいて印刷装置10に印刷を一時停止させる(ステップS404)。
【0042】
次に、統括部90の運搬指示部94は、運搬管理部80に対し印刷物を後処理装置40
に運搬する指示を行う(ステップS405)。そして、統括部90の後処理指示部95は、後処理装置40に対し運搬装置30が後処理装置40に到着しても後処理を開始しないよう後処理開始待ち指示を行う(ステップS406)。
運搬管理部80は、運搬指示部94からの運搬指示に従い運搬装置30を移動させる(ステップS407)。運搬管理部80は、後処理装置40への印刷物の運搬が完了すると運搬が完了したことを統括部90に通知する(ステップS408)。
【0043】
次に、統括部90の運搬指示部94は、運搬管理部80に対し積載位置に運搬装置30
を移動する指示を行う(ステップS409)。運搬管理部80は、運搬指示部94からの運搬指示に基づいて運搬装置30を移動させる(ステップS410)。そして、運搬装置30が積載位置に到着すると、運搬管理部80は、運搬装置30が積載位置にあることを統括部90に通知する(ステップS411)。
【0044】
ステップS401からステップS411までの処理により、印刷装置10により出力された印刷物が運搬装置30によって後処理装置40に運搬される運搬1回分の処理が完了する。
図6に示す例においては、後処理装置40による後処理は運搬装置30により印刷物がN回運搬されてから開始される。後処理装置40により後処理が開始されるまでに、ステップS401からステップS411までの処理が繰り返され、N回目の処理で
図6に示すステップS412からステップS419までの処理が行われた後、後処理が開始される。
【0045】
N回目の処理において、まず、統括部90の印刷指示部92は、印刷管理部60に対し印刷を再開する指示を行う(ステップS412)。ステップS413からステップS416までの処理は、処理1回目のステップS402からステップS405までの処理と同様に行われる。そして、運搬管理部80は、運搬指示部94からの指示に従い運搬装置30を移動させ(ステップS417)、運搬が完了したことを統括部90に通知する(ステップS418)。
そして、統括部90の運搬指示部94は、後処理装置40に対し後処理を開始する指示を行う(ステップS419)。後処理装置40は、統括部90からの指示に従って後処理を開始する(ステップS420)。
【0046】
なお、印刷開始から後処理を開始するまでの制御部50の処理の流れは、
図6に示す例に限定されない。例えば、ステップS406の後処理開始待ち指示は行わず、後処理装置40にはステップS419の後処理開始指示のみを行う構成としても良い。また、運搬装置30による運搬がN回終了した後に後処理を開始する指示を最初に行い、後処理装置40はN回目の運搬終了後に後処理を開始する構成としても良い。
【0047】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記の実施の形態を2つ以上組み合わせたものや、上記の実施の形態に種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0048】
(付記)
(((1)))
与えられた指示に基づいて印刷を行い、印刷物を出力する印刷装置と、
前記印刷装置により出力された印刷物を運搬する運搬装置と、
前記運搬装置により運搬された印刷物に対して後処理を施す後処理装置と、
前記運搬装置の運搬状況を把握し、把握された当該運搬状況から前記後処理装置における処理を制御する制御部と、
を備える印刷システム。
(((2)))
前記制御部は、前記後処理装置における後処理の開始を制御する
ことを特徴とする(((1)))に記載の印刷システム。
(((3)))
前記制御部は、前記印刷装置により出力された印刷物が前記運搬装置により複数回に分けて運搬される場合に、後処理を開始するための運搬の必要回数を取得し、
前記必要回数印刷物が運搬された場合に後処理を開始する
ことを特徴とする(((2)))に記載の印刷システム。
(((4)))
前記制御部は、一部の印刷物のみが運搬されてきた段階でも後処理が開始できる場合は後処理を開始する
ことを特徴とする(((3)))に記載の印刷システム。
(((5)))
前記制御部は、すべての印刷物が運搬されてから後処理を開始する
ことを特徴とする(((3)))に記載の印刷システム。
(((6)))
前記運搬装置の前記運搬状況は、前記運搬装置の位置である
ことを特徴とする(((1)))に記載の印刷システム。
(((7)))
前記運搬装置は前記印刷装置により出力された印刷物を積載した状態で運搬する
ことを特徴とする(((1)))に記載の印刷システム。
(((8)))
前記制御部は、前記運搬装置が印刷物を積載する位置に存在しない場合には、前記印刷装置による印刷を停止させる
ことを特徴とする(((7)))に記載の印刷システム。
(((9)))
前記制御部は、前記運搬装置に積載できる印刷物の容量を計算し、前記印刷装置が出力する印刷物の出力量が当該運搬装置に積載できる印刷物の容量よりも多い場合に、当該運搬装置に積載できる印刷物の容量まで前記印刷装置に印刷させた後に印刷を一時停止させる
ことを特徴とする(((8)))に記載の印刷システム。
(((10)))
前記制御部は、前記印刷装置による印刷が一時停止されている状態で新たに運搬可能な運搬装置が印刷物を積載する位置に存在する際に、当該印刷装置による印刷を再開させる
ことを特徴とする(((9)))に記載の印刷システム。
(((11)))
前記制御部は、前記印刷装置が印刷物を出力する出力順序を制御する
ことを特徴とする(((1)))に記載の印刷システム。
(((12)))
前記制御部は、前記印刷装置に対して印刷物の用紙サイズが大きい順に出力させる
ことを特徴とする(((11)))に記載の印刷システム。
(((13)))
与えられた指示に基づいて印刷を行い、印刷物を出力する印刷工程と、
前記印刷工程において出力された印刷物を運搬する運搬工程と、
前記運搬工程において運搬された印刷物に対して後処理を施す後処理工程と、
を含み、
前記運搬工程の運搬状況を把握する制御部によって、把握された当該運搬状況から前記後処理工程における処理が制御される
ことを特徴とする印刷方法。
(((14)))
与えられた指示に基づいて印刷を行い、印刷物を出力する印刷工程と、
前記印刷工程において出力された印刷物を運搬する運搬工程と、
前記運搬工程において運搬された印刷物に対して後処理を施す後処理工程と、
を含み、
前記運搬工程の運搬状況を把握する制御部によって、把握された当該運搬状況から前記後処理工程における処理が制御されることにより印刷物を製造する
ことを特徴とする印刷物の製造方法。
(((15)))
与えられた指示に基づいて印刷を行い印刷物を出力する印刷装置と、当該印刷装置により出力された印刷物を運搬する運搬装置と、当該運搬装置により運搬された印刷物に対して後処理を施す後処理装置と、を統括して制御するとともに、
前記運搬装置の運搬状況を把握し、把握された当該運搬状況から前記後処理装置における処理を制御する
ことを特徴とする制御装置。
【0049】
(((1))),(((13))),(((14))),(((15)))の発明によれば、運搬装置の運搬状況に基づいて、後処理を制御することができる。
(((2)))の発明によれば、運搬装置の運搬状況に基づいて後処理の開始を制御することができる。
(((3)))の発明によれば、運搬が複数回にわたる場合に、後処理を開始するタイミングを制御することができる。
(((4)))の発明によれば、運搬が複数回にわたる場合であっても、一部の印刷物のみが運搬されてきた段階でも後処理が開始できる場合には、全ての印刷物が運搬されるのを待つことなく後処理を開始することができる。
(((5)))の発明によれば、運搬が複数回にわたる場合に、後処理を開始するために必要な印刷物が全て運搬される前に後処理が開始されることを防ぐことができる。
(((6)))の発明によれば、運搬装置に積載した状態で印刷物を運搬することができる。
(((7)))の発明によれば、運搬装置の位置に基づいて印刷物の出力を制御することができる。
(((8)))の発明によれば、運搬装置が印刷物を積載する位置にない場合に印刷物が出力されることで印刷物があふれることを防ぐことができる。
(((9)))の発明によれば、運搬装置の容量に基づいて印刷物の出力を制御することができる。
(((10)))の発明によれば、印刷物の出力量が運搬装置の容量よりも多い場合に、印刷物の出力を制御することができる。
(((11)))の発明によれば、印刷物の出力順序を変更することができる。
(((12)))の発明によれば、運搬の際に積載した印刷物が荷崩れを起こすことを防ぐことができる。
【符号の説明】
【0050】
1…印刷システム、10…印刷装置、20…積載装置、30…運搬装置、40…後処理装置、50…制御部、60…印刷管理部、70…積載管理部、80…運搬管理部、90…統括部、100…コンピュータ