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▶ 株式会社 林物産発明研究所の特許一覧

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  • 特開-貯水槽 図1
  • 特開-貯水槽 図2
  • 特開-貯水槽 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118852
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】貯水槽
(51)【国際特許分類】
   E03F 1/00 20060101AFI20240826BHJP
   E03B 3/03 20060101ALI20240826BHJP
   E03B 3/02 20060101ALI20240826BHJP
   E03B 11/14 20060101ALI20240826BHJP
【FI】
E03F1/00 Z
E03B3/03 B
E03B3/02 Z
E03B11/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025404
(22)【出願日】2023-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】306024805
【氏名又は名称】株式会社 林物産発明研究所
(72)【発明者】
【氏名】林 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】林 慎之助
(72)【発明者】
【氏名】林 加奈子
【テーマコード(参考)】
2D063
【Fターム(参考)】
2D063AA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】地下水圧の上昇で不透水性シートが点検孔内に侵入するのを防止し、ホースを人孔内に挿入するとき、ホースと不透水性シートとの接触を防止することができる貯水槽を提供する。
【解決手段】樹脂製ブロックを配列した配列物の内部に点検孔を設けた構築物を、不透水性シートで包んだ貯水槽において、点検孔底部と不透水性シートの間に板材を敷設し、不透水性シートと点検孔底部との接触を防止したことから構成される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂製ブロックを配列し、当該配列物の内部に点検孔を設けた構築物を不透水性シートで包んだ貯水槽において、点検孔底部と不透水性シートの間に板材を敷き設し、不透水性シートと点検孔底部との接触を防止した貯水槽。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯水槽に係る技術に属する。
【背景技術】
【0002】
一時的に雨水を貯留し、徐々に流出させる雨水流出抑制用の雨水貯留槽を樹脂製のブロックを地下に配設して構築する方法が広く普及している。これらの雨水貯留槽を消防用の水槽としてあるいはその貯留された雨水を災害時に使用する事例もあり、それらに用途に対応可能な貯水槽が求められている。
この目的のため貯水槽を包み込む不透水性シートの保護手段が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-115280
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の貯水槽は雨水あるいは水道水、または水を貯め、火災時あるいは災害時に使用する目的もあり貯水槽を包む不透水性シートの破損は避けなければならない。
本発明は、(1)点検孔の設置に伴い、構築物内に縦方向に空洞が生じる。
点検孔のない場所では土被り圧が、ブロックを介して不透水性シートまで均等に伝わり、地下水圧の上昇を防いでいる。
しかし点検孔の底部は土被り圧が掛からないため、水圧により不透水性シートが点検孔内に膨らんで侵入してくる。この現象を点検口底部に板材を敷き設することで抑え、不透水性シートの破損を防止する。
(3)点検孔内にホースを投入する時の衝撃で起きる不透水性シートの損傷を防止する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、樹脂製ブロックを配列し、当該配列物の内部に点検孔を設けた構築物を不透水性シートで包んだ貯水槽において、点検孔底部と不透水性シートの間に板材を敷き設し、不透水性シートと点検孔底部との接触を防止した貯水槽である。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、樹脂製ブロックを配列し、当該配列物の内部に点検孔を設けた構築物を不透水性シートで包んだ貯水槽において、点検孔底部と不透水シート性の間に板材を敷き設し、不透水シート性と点検孔底部との接触を防止した貯水槽である。板材には、以下の効果がある。
1.地下水圧の上昇で不透水性シートが点検孔内に侵入を防止する。
2.ホースを人孔内に挿入するとき、ホースと不透水性シートとの接触を防止する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】は、本発明に使用するブロックとユニットの一例を示す概念図である。
図2】は、ユニットを縦、横方向に配設し、人孔を設けた雨水貯留槽を示す概念図である。
図3】は、雨水貯留槽の点検孔と、板材、不透水性シートの配置状態を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を図により詳細に説明する。
図1は、本発明に使用するブロックとユニットの一例を示している。
図に示すように、本ブロックは盤体と盤体に開口する脚部からなり、通常開口部から底部に向かって細くなるようテーパーが施こされている。
盤体はその表面に適宜口部が設けられ雨水の流通が妨げられないようにしてある。脚部断面は円、梅花、四角、六角など適宜使用可能である。
図示しないが盤体の側面には脚部方向に向かって立ち上がりが設けられている。
壁部は、構築物外面に存在するユニットの上下の盤体側面に設けた凹部に壁材の凸部が挿入することで形成される。
板材はステンレス、ドブ漬メッキ鋼材など水中で安定な金属が使用可能である。
不透水性シートの構成は、保護シートと遮水シートが交互に重なり、上面下面は保護シートとなるが、透水性シートに不透水樹脂を浸透させ、不透水性を持たせたものでも使用可能である。
【0009】
図2は、雨水貯留槽の一例の概念図である。
図に示すように、2つのブロックの脚部を突き合せてユニットし、ユニットを縦、横方向に配列し、その構築物表面にユニット単位で壁材を配設し、点検孔設けた例を示している。
点検孔は一部のユニットを縦方向に抜き取り、その内部壁面に支柱を立て、その形状を維持できるようにし、その上部に蓋を設けたものである。
【0010】
図3は、点検孔、板材、不透水性シートとの位置関係を示している。
図に示すように下から順に不透水性シート、板材、点検孔底部となり、点検孔底部と不透水シートとの接触は防止される。
同時に水圧によってシートが人孔内に侵入することが防止される。
板材の大きさは点検孔底部より大きくすることが望ましい。
【産業上の利用可能性】
【0011】
雨水の流出抑制施設に期待される一時的貯留槽、汚染水などの一時貯留槽に合わせて消火用あるいは災害時の緊急トイレ用にも使用可能である。
【符号の説明】
【0012】
1 板材
図1
図2
図3