(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118891
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0482 20130101AFI20240826BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240826BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20240826BHJP
G09G 5/02 20060101ALI20240826BHJP
G09G 5/10 20060101ALI20240826BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240826BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240826BHJP
G06F 3/0487 20130101ALI20240826BHJP
【FI】
G06F3/0482
G09G3/20 680H
G09G3/20 691D
G09G3/20 621E
G09G3/20 680E
G09G5/00 510H
G09G5/00 550C
G09G5/00 530T
G09G5/02 B
G09G5/10 B
G09G3/20 642E
G09G3/20 642J
G09F9/00 351
G09F9/30 349C
G06F3/0487
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025459
(22)【出願日】2023-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】生越 大輔
(72)【発明者】
【氏名】竹下 浩
(72)【発明者】
【氏名】新井 雄太
(72)【発明者】
【氏名】門馬 悠生
(72)【発明者】
【氏名】笠原 孝幸
(72)【発明者】
【氏名】高谷 怜奈
【テーマコード(参考)】
5C080
5C094
5C182
5E555
5G435
【Fターム(参考)】
5C080AA06
5C080AA10
5C080BB06
5C080CC03
5C080DD13
5C080DD21
5C080DD26
5C080EE28
5C080FF04
5C080FF13
5C080GG02
5C080JJ01
5C080JJ02
5C080JJ06
5C080JJ07
5C080KK07
5C094AA56
5C094BA27
5C094BA43
5C094ED15
5C182AA02
5C182AA03
5C182AB08
5C182AC02
5C182BA06
5C182BA65
5C182BB04
5C182CA01
5C182CA02
5C182CA32
5C182CB44
5E555AA03
5E555BA02
5E555BA04
5E555BB02
5E555BB04
5E555DB20
5E555FA00
5G435BB05
5G435BB12
5G435EE13
5G435EE14
5G435LL07
(57)【要約】
【課題】表示部の一部を移動させることで直感的に選択肢を選択することが可能な表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置は、表示方向に対して所定の高さで配列され、表示方向に突出可能な複数の表示部と、複数の表示部に画像信号を供給する表示制御部と、複数の表示部を突出させるか否かを制御する突出制御部とを備え、複数の表示部は、それぞれ複数の画素を有し、表示制御部で生成された画像を表示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示方向に対して所定の高さで配列され、前記表示方向に突出可能な複数の表示部と、
前記複数の表示部に画像信号を供給する表示制御部と、
前記複数の表示部を突出させるか否かを制御する突出制御部と
を備え、
前記複数の表示部は、それぞれ複数の画素を有し、前記表示制御部で生成された画像を表示する
表示装置。
【請求項2】
前記複数の表示部のそれぞれは、突出した状態において前記表示方向から操作されたことを検出する検出部を更に備える
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記複数の表示部のそれぞれは、隣り合う前記表示部との間を結合する結合部を有し、
前記結合部により2つ以上が結合した状態で突出した前記表示部は、一体として前記表示方向から操作可能である
請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記結合部は、電磁石である
請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記表示方向からの操作が検出された場合、前記表示部の表示内容を変更し、
前記突出制御部は、前記表示方向からの操作が検出された場合、前記表示部を突出させない状態とする
請求項2に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン、タブレット等のようなタッチ型の表示装置を備えた端末においては、表示部をタッチする際にアクチュエータ等で振動を付与することで、表示部の一部に物理的な操作感を付与する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような表示装置においては、選択肢を選択した場合に振動によりフィードバックはあるものの、表示装置に表示された選択肢が平面に表示されるため、直感的に選択肢を選択することが困難であった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、表示部の一部を移動させることで直感的に選択肢を選択することが可能な表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る表示装置は、表示方向に対して所定の高さで配列され、前記表示方向に突出可能な複数の表示部と、前記複数の表示部に画像信号を供給する表示制御部と、前記複数の表示部を突出させるか否かを制御する突出制御部とを備え、前記複数の表示部は、それぞれ複数の画素を有し、前記表示制御部で生成された画像を表示する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、表示部の一部を移動させることで直感的に選択肢を選択することが可能な表示装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る表示装置の一例を示す模式図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係る表示装置の一例を示す機能ブロック図である。
【
図7】
図7は、表示装置の動作の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、表示装置の動作の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、表示装置の動作の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、本実施形態に係る表示装置による表示動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る表示装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0010】
図1は、本実施形態に係る表示装置100の一例を示す模式図である。
図2は、本実施形態に係る表示装置100の一例を示す機能ブロック図である。
図1及び
図2に示す表示装置100は、スマートフォン、タブレット等の携帯型情報端末、パーソナルコンピュータ等の据え置き型情報端末、現金自動預け払い機などの操作端末等の各種端末の表示装置として用いられる。
図1及び
図2に示すように、表示装置100は、筐体10と、複数の表示部20と、制御部30とを備える。
【0011】
筐体10は、複数の表示部20及び制御部30を保持する。
【0012】
複数の表示部20は、画像を表示する。複数の表示部20は、筐体10内にマトリクス状に配置される。表示装置100は、マトリクス状に配置された複数の表示部20により、1枚のディスプレイを構成する。複数の表示部20は、それぞれ表示面20aを有する。表示面20aは、表示部20に画像が表示される面である。本実施形態において、表示面20aは、例えば平面状である。複数の表示部20は、表示面20aの法線方向が表示方向である。
【0013】
図3は、表示部20の一例を示す図である。
図3に示すように、表示部20は、表示パネル21と、タッチセンサ22と、駆動部23とを有する。
【0014】
表示パネル21は、例えば液晶パネル、有機ELパネル等が用いられる。表示パネル21は、板状であり、複数の画素Gを有する。複数の画素Gは、例えば赤色、緑色、青色等の単一色を発光可能な領域を含む。表示パネル21には、画素Gごとの表示を制御するドライバが設けられる。
【0015】
タッチセンサ22は、表示パネル21の表面21aに設けられる。タッチセンサ22は、使用者のタッチ操作を検出し、検出結果を制御部30に出力する。タッチセンサ22としては、例えば表面弾性波方式、静電容量方式等の各種方式のタッチセンサを用いることができる。
【0016】
駆動部23は、複数の表示部20を駆動する。駆動部23は、突出駆動部24と、結合駆動部(結合部)25とを有する。突出駆動部24は、表示部20を表示方向に突出させる。突出駆動部24は、基板26と、電磁石部27と、付勢部28と、検出部29とを有する。
【0017】
基板26は、筐体10の底部に設けられる。基板26は、例えば磁性体を用いて形成される。
【0018】
電磁石部27は、表示パネル21の裏面21bに設けられる。電磁石部27は、例えば内部にコイルを有し、磁力が発生した状態と磁力が発生していない状態とを切り替え可能である。電磁石部27は、磁力が発生した状態においては、磁力により基板26に吸着される。電磁石部27は、発生する磁力が後述する付勢部28による付勢力よりも大きくなるように調整される。
【0019】
付勢部28は、例えばバネ等の弾性部材を有し、表示パネル21の裏面21bを表示方向に付勢する。電磁石部27に磁力が発生していない状態では、付勢部28の付勢力により表示方向に付勢される。付勢部28は、電磁石部27に磁力が発生していない状態において、表示部20を表示方向に持ち上げ可能な大きさに調整される。
【0020】
図4及び
図5は、表示部20の一例を示す図である。電磁石部27に磁力が発生している場合、
図4に示すように、表示部20は、電磁石部27が基板26に吸着される。表示部20は、電磁石部27が基板26に吸着されて支持された状態で、高さH1に配置される。電磁石部27に磁力を発生させることで、
図4に示すような電磁石部27が基板26に安定して支持された状態(以下、標準状態と表記する)を形成することができる。複数の表示部20は、標準状態においては、表示方向についてそれぞれ所定の高さ(上記の高さH1)となるように配置される。この場合、複数の表示部20の表示面20aは、高さH1に配置される。本実施形態では、複数の表示部20のそれぞれについて、標準状態での表示面20aを基準面20bとすることができる。なお、所定の高さH1について、例えば、全ての表示部20が同一の高さであってもよいし、少なくとも2つの表示部20が異なる高さであってもよい。
【0021】
また、電磁石部27に磁力が発生していない場合、表示部20は、
図5に示すように、付勢部28により押し上げられた高さ位置H2に配置される。電磁石部27に磁力を発生させないようにすることで、
図5に示すような表示パネル21及びタッチセンサ22が付勢部28により表示方向に押し上げられた状態(以下、突出状態と表記する)を形成することができる。突出状態において、表示部20の表示面20aは、基準面20bの高さ位置H1よりも高い、高さ位置H2に配置される。つまり、突出状態において、表示部20は、基準面20bに対して表示方向に突出した状態となる。
【0022】
検出部29は、表示部20に対する表示方向からの操作を検出する。検出部29としては、例えば電磁石部27が基板26に接触したか否かを検出可能な接触センサ、表示部20が基板26側に押されたか否かを検出可能な加速度センサ等が挙げられる。なお、上記したタッチセンサ22は、表示パネル21に対する表示方向からのタッチ操作を検出可能である。したがって、タッチセンサ22による検出結果を、検出部29の検出結果として用いてもよい。検出部29は、検出結果を制御部30に出力する。
【0023】
結合駆動部25は、隣り合う表示部20との間を結合する。
図6は、表示部20の一例を示す図である。
図6に示すように、結合駆動部25は、表示部20の側面20cにそれぞれ設けられる。表示部20は、マトリクス状に配置される。それぞれの表示部20は、結合駆動部25同士が対向するように配置される。対向する結合駆動部25にそれぞれ磁力を発生させることで、結合駆動部25同士が吸着して一体となる。なお、
図6では、隣り合う表示部20の間が空いた状態から、結合することで接触するように示すことで結合の様子を誇張して示している。実際には、隣り合う表示部20の間は、微小な隙間となっているか、又は互いに突出方向に移動可能となるように接触した状態となっている。このように、結合駆動部25で発生する磁力により、隣り合う表示部20同士が結合するようになっている。
【0024】
制御部30は、複数の表示部20及び駆動部23の動作を統括的に制御する。制御部30は、
図2に示すように、通信部31と、処理部32と、記憶部33とを有する。
【0025】
通信部31は、外部機器との間で有線又は無線による通信を行う。通信部31は、ネットワークインタフェースカード等のインタフェースを含む。
【0026】
処理部32は、各種の情報処理を行う。処理部32は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリとを含む。
【0027】
処理部32は、表示制御部34と、突出制御部35と、結合制御部36とを有する。
【0028】
表示制御部34は、複数の表示部20のそれぞれに画像信号を供給する。表示制御部34は、複数の表示部20における表示動作を制御する。表示制御部34は、例えば複数の表示部20のうち突出状態にある表示部20に対して、他の表示部20とは異なる画像を表示させることができる。
【0029】
突出制御部35は、複数の表示部20を突出させるか否かを制御する。突出制御部35は、複数の表示部20のそれぞれについて、標準状態とするか突出状態とするかを制御する。突出制御部35は、駆動部23の電磁石部27で磁力を発生させるか否かを制御することで、表示部20を標準状態か突出状態かを制御することができる。すなわち、突出制御部35は、電磁石部27で磁力を発生させるように駆動部23を制御することで、表示部20を標準状態とすることができる。また、突出制御部35は、電磁石部27で磁力を発生させないように駆動部23を制御することで、表示部20を突出状態とすることができる。
【0030】
突出制御部35は、検出部29の検出結果をトリガーとして、表示部20の状態を標準状態とするか突出状態とするかを制御することができる。例えば、突出状態(電磁石部27で磁力が発生してない状態)の表示部20について、電磁石部27が基板26に接触した旨の検出結果が検出部29で得られた場合、突出制御部35は、表示部20が表示方向から押されていると判定することができる。また、突出状態の表示部20について、電磁石部27が基板26に接触し、その後非接触の状態になった旨の検出結果が検出部29で得られた場合、突出制御部35は、表示部20が表示方向から押され、その後押圧が解除されたと判定することができる。これらの例について、突出制御部35は、突出状態の表示部20に対して表示方向から操作が行われたと取り扱うことができる。
【0031】
結合制御部36は、隣り合う表示部20同士を結合するか否かを制御する。結合制御部36は、対向する結合駆動部25の間で磁力を発生させるか否かを制御することで、隣り合う表示部20同士を連結するか否かを制御することができる。すなわち、結合制御部36は、対向する結合駆動部25同士の間で磁力を発生させるように制御することで、当該結合駆動部25を有する表示部20同士の間を磁力により結合することができる。また、結合制御部36は、対向する結合駆動部25同士の間で磁力を発生させないように制御することで、当該結合駆動部25を有する表示部20同士の間を結合しないようにすることができる。
【0032】
記憶部33は、各種プログラム、データ等の情報を記憶する。記憶部33は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等のストレージを含む。記憶部33は、処理部32において表示制御部34及び突出制御部35が各処理を行うためのプログラム、データ等が記憶される。
【0033】
制御部30では、処理部32においてプロセッサが各種プログラムを読み出してメモリに展開することで、上記各部の機能に対応した情報処理を実行する。各種プログラムとしては、例えば通信部31が受信したプログラム、記憶部33に記憶されたプログラム、外部の記録媒体に記録されたプログラム等が挙げられる。制御部30は、各種の情報処理を実行する情報処理装置(コンピュータ)として機能する。なお、制御部30とは異なる他の情報処理装置が各種プログラムを実行してもよいし、制御部30と他の情報処理装置とが協働して各種プログラムを実行してもよい。
【0034】
次に、上記のように構成された表示装置100の動作を説明する。
図7から
図10は、表示装置100の動作の一例を示す図である。表示制御部34は、表示装置100の複数の表示部20に対して、所定の情報を表示させる。表示制御部34は、複数の表示部20に対して、例えば使用者に所定の情報を入力させるなど、所定の箇所へのタッチ操作を行わせるための操作用画像を複数の表示部20の一部に表示させることができる。
【0035】
図7に示すように、操作用画像が表示部20に表示されない場合、突出制御部35は、全ての表示部20について、電磁石部27について磁力が発生した状態とする。この制御により、全ての表示部20は、電磁石部27が基板26に吸着した標準状態となる。
【0036】
操作用画像が表示部20に表示される場合、結合制御部36は、表示される操作用画像が、隣り合う複数の表示部20によって表示される画像であるか否かを判定する。表示される操作用画像が、隣り合う複数の表示部20によって表示される画像であると判定した場合、結合制御部36は、当該隣り合う複数の表示部20を結合させる。この場合、結合制御部36は、当該隣り合う複数の表示部20の結合駆動部25同士の間で磁力が発生した状態とする。この制御により、隣り合う複数の表示部20同士が結合される。
【0037】
一方、表示される操作用画像が、隣り合う複数の表示部20によって表示される画像でないと判定した場合、すなわち、操作用画像を表示する表示部20が1つの表示部である場合、結合制御部36は、結合駆動部25に磁力を発生させないようにする。
【0038】
結合制御部36による判定又は結合の制御が行われた後、突出制御部35は、当該操作用画像を表示する表示部20の電磁石部27について、磁力が発生していない状態とする。この制御により、操作用画像を表示する表示部20の電磁石部27が基板26から離れ、付勢部28により表示方向に押し上げられて突出状態となる。
【0039】
図8に示すように、表示される操作用画像が、それぞれ一つの表示部20によって表示される画像である場合、各表示部20が個別で突出状態となる。
図8に示す例では、「保存しますか?」という質問に対して、保存するための操作を行う「Yes」の操作用画像P1と、保存しないための操作を行う「No」の操作用画像P2とが表示される。この場合、操作用画像P1、P2は、それぞれ1つの表示部20に表示される。したがって、操作用画像P1、P2が表示される表示部20は、それぞれ個別に突出状態となる。
【0040】
また、
図9に示すように、操作用画像が隣り合う複数の表示部20によって表示される画像である場合、結合制御部36によって結合された状態で当該隣り合う複数の表示部20が一体で突出状態となる。
図9に示す例では、「保存しました」という通知に対して承諾するための操作を行う「OK」の操作用画像P3が表示される。この場合、操作用画像P3は、2つの表示部20に跨って表示される。したがって、操作用画像P3が表示される表示部20は、結合された状態で一体として突出状態となる。
【0041】
突出状態となった表示部20に対して、表示方向からタッチ操作、押下操作等の操作が行われた場合、検出部29は、当該操作を検出する。このように、本実施形態に係る表示装置100では、一部の表示部20を押下することによる物理的な操作感を付与することが可能となっている。検出部29は、検出結果を制御部30に出力する。
【0042】
突出状態の表示部20に対して操作が行われた旨の検出結果が得られた場合、表示制御部34は、
図10に示すように、当該表示部20における操作用画像の表示を停止し、表示内容を変更する。表示制御部34は、例えば、当該表示部20における表示を他の表示部20と同様の表示を行わせる。操作が行われた表示部における表示内容の変更方法は様々な方法を用いても良い。例えば当該表示部20における表示輝度が高くなるように変更しても良いし、低くなるように変更しても良いし、表示する色を変えても良い。操作が行われた表示部における表示内容を変更することで、ユーザに対し操作が行われたことを報知することができる。また、突出制御部35は、
図10に示すように、当該表示部20を標準状態とする。この場合、突出制御部35は、当該表示部20の電磁石部27について、磁力が発生している状態とする。この制御により、当該表示部20の電磁石部27が基板26に吸着されて標準状態となる。
【0043】
図11は、本実施形態に係る表示装置100による表示動作の流れを示すフローチャートである。
図11に示すように、表示制御部34は、複数の表示部20のうち一部の表示部20に対して操作用画像が表示されるか否かを判定する(ステップS101)。
【0044】
操作用画像が表示部20に表示されない場合(ステップS101のNo)、突出制御部35は、全ての表示部20を標準状態とする(ステップS102)。操作用画像が表示部20に表示される場合(ステップS101のYes)、突出制御部35は、当該操作用画像が隣り合う複数の表示部20によって表示される画像であるか否かを判定する(ステップS103)。操作用画像が隣り合う複数の表示部20によって表示される画像であると判定した場合(ステップS103のYes)、操作用画像を表示する複数の表示部20同士を結合して一体化する(ステップS104)。操作用画像が一つの表示部20によって表示されると判定した場合(ステップS103のNo)、ステップS104を飛ばして処理を行う。
【0045】
ステップS103のNo又はステップS104の処理が行われた後、突出制御部35は、操作用画像を表示する表示部20を突出状態とする(ステップS105)。
【0046】
突出状態となった表示部20に対して、検出部29は、表示方向からタッチ操作、押下操作等の操作が行われたかを検出する(ステップS106)。検出部29は、検出結果を制御部30に出力する。
【0047】
突出状態の表示部20に対して操作が行われた旨の検出結果が得られた場合(ステップS107のYes)、表示制御部34は、当該表示部20における操作用画像の表示を停止し、他の表示に切り替える(ステップS108)。また、突出制御部35は、当該表示部20を標準状態として(ステップS109)、処理を終了する。なお、ステップS107において、突出状態の表示部20に対して操作が行われた旨の検出結果が得られなかった場合(ステップS107のNo)、ステップS106に戻って処理を行う。
【0048】
以上のように、本実施形態に係る表示装置100は、表示方向に対して所定の高さで配列され、表示方向に突出可能な複数の表示部20と、複数の表示部20に画像信号を供給する表示制御部34と、複数の表示部20を突出させるか否かを制御する突出制御部35とを備え、複数の表示部20は、それぞれ複数の画素Gを有し、表示制御部34で生成された画像を表示する。
【0049】
この構成によれば、複数の表示部20を表示方向に突出させることにより、突出した状態の表示部20を押下する等、表示部20を移動させる際の操作感を付与することができる。これにより、表示部20の一部を移動させることで直感的に選択肢を選択することができる。
【0050】
本実施形態に係る表示装置100において、複数の表示部20のそれぞれは、突出した状態において表示方向から操作されたことを検出する検出部29を更に備える。この構成によれば、突出した状態の表示部20に対する表示方向からの操作を適切に検出することができる。
【0051】
本実施形態に係る表示装置100において、複数の表示部20のそれぞれは、隣り合う表示部20との間を結合する結合駆動部25を有し、結合駆動部25により2つ以上が結合した状態で突出した表示部20は、一体として表示方向から操作可能である。この構成によれば、複数の表示部20を一体として操作することで、操作可能な領域を柔軟に変更することができる。
【0052】
本実施形態に係る表示装置100において、結合駆動部25は、電磁石である。この構成によれば、複数の表示部20を電磁石により適切に結合させることができる。
【0053】
本実施形態に係る表示装置100において、表示制御部34は、表示方向からの操作が検出された場合、表示部20の表示内容を変更し、突出制御部35は、表示方向からの操作が検出された場合、表示部20を突出させない状態(標準状態)とする。この構成によれば、表示部20に対する操作が検出された場合に表示部20の表示内容を変更し、表示部20を標準状態とすることができるため、表示部20の操作に応じて表示内容及び表示部20の状態が変更するという一連の制御を適切に実現することができる。
【0054】
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。例えば、上記実施形態では、複数の表示部20の突出駆動部24として電磁石部27が設けられた構成を例に挙げて説明したが、この構成に限定されない。例えば、表示パネル21側及び基板26側の一方に突出駆動部24として永久磁石を装着し、他方には磁性体を装着することで、表示パネル21側と基板26側とを吸着させてもよい。この場合、表示パネル21側と基板26側との間を引き離す動作と近接させる動作とを切り替え可能なアクチュエータを表示部20に設ける。この構成において、突出制御部35の制御でアクチュエータを作動させることにより、表示パネル21と基板26との間を引き離す動作及び近づける動作を切り替えて行うことができる。これにより、表示部20の突出状態と標準状態との切り替えを低消費電力で行うことができる。
【0055】
また、上記実施形態では、隣り合う表示部20同士を結合する結合駆動部25として電磁石を用いる場合を例に挙げて説明したが、この構成に限定されない。電磁石とは異なる他の機構により隣り合う表示部20同士の結合及び結合解除を切り替える構成であってもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、複数の表示部20がマトリクス状に配置された例を説明したが、マトリクス状の配置に限定するものではない。例えば、キーボードのキー配置の様に、上の段と下の段が横にずれるように配置しても良く、配置の仕方は任意に設定可能である。
【符号の説明】
【0057】
G…画素、10…筐体、20…表示部、20a…表示面、20b…基準面、20c…側面、21…表示パネル、21a…表面、21b…裏面、22…タッチセンサ、23…駆動部、24…突出駆動部、25…結合駆動部、26…基板、27…電磁石部、28…付勢部、29…検出部、30…制御部、31…通信部、32…処理部、33…記憶部、34…表示制御部、35…突出制御部、36…結合制御部、100…表示装置