(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118919
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】状態推定装置、状態推定方法及び状態推定プログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/16 20060101AFI20240826BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20240826BHJP
G16H 50/30 20180101ALI20240826BHJP
【FI】
A61B5/16 100
A61B5/00 G
G16H50/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025512
(22)【出願日】2023-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】大塚 優希
(72)【発明者】
【氏名】足利 朋義
(72)【発明者】
【氏名】小林 正博
【テーマコード(参考)】
4C038
4C117
5L099
【Fターム(参考)】
4C038PP03
4C038PP05
4C038PS00
4C038PS03
4C038PS07
4C038PS09
4C117XA01
4C117XB01
4C117XB02
4C117XE16
4C117XE17
4C117XE18
4C117XE23
4C117XE24
4C117XE26
4C117XE54
4C117XJ03
4C117XJ33
4C117XL11
4C117XP09
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】対象者の人の内的状態を精度よく推定する。
【解決手段】制御部を備える状態推定装置であって、前記制御部は、対象者の生体情報と、対象者の生活リズムに関する情報とに基づいて、対象者の人の内的状態を推定する状態推定モデルを実行する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える状態推定装置であって、
前記制御部は、
対象者の生体情報と、対象者の生活リズムに関する情報とに基づいて、対象者の人の内的状態を推定する状態推定モデルを実行する、
状態推定装置。
【請求項2】
前記対象者の人の内的状態には、眠気、全般的活性、リラックス、緊張、注意集中困難、意欲減退、疲労、覚醒、ストレス、生産性のいずれか1つが含まれる、請求項1に記載の状態推定装置。
【請求項3】
前記対象者の人の内的状態に含まれる生産性は、前記対象者の人の内的状態に含まれる生産性以外の情報のいずれかに基づいて推定される、請求項2に記載の状態推定装置。
【請求項4】
前記制御部は、
対象者の生体情報と、対象者の生活リズムに関する情報と、対象者の属性情報とに基づいて、対象者の人の内的状態を推定する状態推定モデルを実行する、
請求項1に記載の状態推定装置。
【請求項5】
前記状態推定モデルは、
複数の被検者の生体情報と、前記複数の被検者の生活リズムに関する情報と、前記複数の被検者の人の内的状態を示す情報とが含まれる状態学習用データにより学習される、
請求項1に記載の状態推定装置。
【請求項6】
前記制御部は、
複数の被検者の人の内的状態に含まれる、生産性以外の情報と、前記複数の被検者の生産性を示す情報とが含まれる生産性学習用データにより学習された生産性推定モデルを実行することで、前記対象者の人の内的状態に含まれる生産性以外の情報のいずれかに基づいて、前記対象者の人の内的状態に含まれる生産性を推定する、
請求項3に記載の状態推定装置。
【請求項7】
前記状態推定モデルは、
複数の被検者の生体情報と、前記複数の被検者の生活リズムに関する情報と、前記複数の被検者の属性情報と、前記複数の被検者の人の内的状態を示す主観情報とが含まれる状態学習用データにより学習される、
請求項4に記載の状態推定装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記対象者の生活リズムに関する情報と、前記対象者の生体情報と、前記対象者の属性情報と、前記対象者の人の内的状態を示す主観情報とが前記状態学習用データに追加された場合に、追加後の前記状態学習用データを用いて、前記状態推定モデルを対象者個別に再学習する、
請求項7に記載の状態推定装置。
【請求項9】
前記生活リズムに関する情報には、睡眠時間、就労時間、運動頻度、食事タイミング、シフトワークの有無、夜勤の有無、日照時間、サーカディアンリズムの乱れの有無の少なくとも1つが含まれる、請求項1に記載の状態推定装置。
【請求項10】
前記属性情報には、身長、体重、BMI、性別、年齢の少なくとも1つが含まれる、請求項4に記載の状態推定装置。
【請求項11】
前記主観情報には、眠気、全般的活性、リラックス、緊張、注意集中困難、意欲減退、疲労、覚醒、ストレス、生産性に関するアンケートの少なくとも1つが含まれる、請求項8に記載の状態推定装置。
【請求項12】
前記生体情報には、脳波情報、心電図情報、呼吸情報、心拍情報、皮膚温情報、皮膚血流量情報、体動情報、脈波情報、深部体温情報の少なくとも1つが含まれる、請求項1に記載の状態推定装置。
【請求項13】
状態推定装置の制御部が、
対象者の生体情報と、対象者の生活リズムに関する情報とに基づいて、対象者の人の内的状態を推定する状態推定モデルを実行する、
状態推定方法。
【請求項14】
状態推定装置の制御部に、
対象者の生体情報と、対象者の生活リズムに関する情報とに基づいて、対象者の人の内的状態を推定する状態推定モデルを実行させるための状態推定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、状態推定装置、状態推定方法及び状態推定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
人の知的生産性は、適切な休憩をとることで改善されることが経験的に知られており、従来より、休憩をレコメンドするシステムの開発が進められている。一例として、業務中の対象者の生体情報をリアルタイムに測定し、対象者の人の内的状態を推定することで、対象者に適切なタイミングで休憩をレコメンドするシステムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、対象者の生体情報だけでは、対象者の人の内的状態を精度よく推定することが難しい。
【0005】
本開示は、対象者の人の内的状態を精度よく推定する状態推定装置、状態推定方法及び状態推定プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様は、制御部を備える状態推定装置であって、
前記制御部は、
対象者の生体情報と、対象者の生活リズムに関する情報とに基づいて、対象者の人の内的状態を推定する状態推定モデルを実行する。
【0007】
本開示の第1の態様によれば、対象者の人の内的状態を精度よく推定する状態推定装置を提供することができる。
【0008】
また、本開示の第2の態様は、第1の態様に記載の状態推定装置であって、
前記対象者の人の内的状態には、眠気、全般的活性、リラックス、緊張、注意集中困難、意欲減退、疲労、覚醒、ストレス、生産性のいずれか1つが含まれる。
【0009】
また、本開示の第3の態様は、第2の態様に記載の状態推定装置であって、
前記対象者の人の内的状態に含まれる生産性は、前記対象者の人の内的状態に含まれる生産性以外の情報のいずれかに基づいて推定される。
【0010】
また、本開示の第4の態様は、第1乃至第3のいずれかの態様に記載の状態推定装置であって、
前記制御部は、
対象者の生体情報と、対象者の生活リズムに関する情報と、対象者の属性情報とに基づいて、対象者の人の内的状態を推定する状態推定モデルを実行する。
【0011】
また、本開示の第5の態様は、第1乃至第4のいずれかの態様に記載の状態推定装置であって、
前記状態推定モデルは、
複数の被検者の生体情報と、前記複数の被検者の生活リズムに関する情報と、前記複数の被検者の人の内的状態を示す情報とが含まれる状態学習用データにより学習される。
【0012】
また、本開示の第6の態様は、第3乃至第5のいずれかの態様に記載の状態推定装置であって、
前記制御部は、
複数の被検者の人の内的状態に含まれる、生産性以外の情報と、前記複数の被検者の生産性を示す情報とが含まれる生産性学習用データにより学習された生産性推定モデルを実行することで、前記対象者の人の内的状態に含まれる生産性以外の情報のいずれかに基づいて、前記対象者の人の内的状態に含まれる生産性を推定する。
【0013】
また、本開示の第7の態様は、第4乃至第6のいずれかの態様に記載の状態推定装置であって、
前記状態推定モデルは、
複数の被検者の生体情報と、前記複数の被検者の生活リズムに関する情報と、前記複数の被検者の属性情報と、前記複数の被検者の人の内的状態を示す主観情報とが含まれる状態学習用データにより学習される。
【0014】
また、本開示の第8の態様は、第7の態様に記載の状態推定装置であって、
前記制御部は、
前記生活リズムに関する情報と、前記生体情報と、前記対象者の属性情報と、前記対象者の人の内的状態を示す主観情報とが前記状態学習用データに追加された場合に、追加後の前記状態学習用データを用いて、前記状態推定モデルを対象者個別に再学習する。
【0015】
また、本開示の第9の態様は、第1乃至第8のいずれかの態様に記載の状態推定装置であって、
前記対象者の生活リズムに関する情報には、対象者の睡眠時間、就労時間、運動頻度、食事タイミング、シフトワークの有無、夜勤の有無、日照時間、サーカディアンリズムの乱れの有無の少なくとも1つが含まれる。
【0016】
また、本開示の第10の態様は、第4の態様に記載の状態推定装置であって、
前記属性情報には、身長、体重、BMI、性別、年齢の少なくとも1つが含まれる。
【0017】
また、本開示の第11の態様は、第8の態様に記載の状態推定装置であって、
前記主観情報には、眠気、全般的活性、リラックス、緊張、注意集中困難、意欲減退、疲労、覚醒、ストレス、生産性に関するアンケートの少なくとも1つが含まれる。
【0018】
また、本開示の第12の態様は、第1乃至第11のいずれかの態様に記載の状態推定装置であって、
前記生体情報には、脳波情報、心電図情報、呼吸情報、心拍情報、皮膚温情報、皮膚血流量情報、体動情報、脈波情報、深部体温情報の少なくとも1つが含まれる。
【0019】
また、本開示の第13の態様は、状態推定方法であって、
状態推定装置の制御部が、
対象者の生体情報と、対象者の生活リズムに関する情報とに基づいて、対象者の人の内的状態を推定する状態推定モデルを実行する。
【0020】
本開示の第13の態様によれば、対象者の人の内的状態を精度よく推定する状態推定方法を提供することができる。
【0021】
また、本開示の第14の態様は、状態推定プログラムであって、
状態推定装置の制御部に、
対象者の生体情報と、対象者の生活リズムに関する情報とに基づいて、対象者の人の内的状態を推定する状態推定モデルを実行させる。
【0022】
本開示の第14の態様によれば、対象者の人の内的状態を精度よく推定する状態推定プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】学習フェーズにおける休憩レコメンドシステムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】被検者端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】休憩レコメンド装置、第1学習装置及び第2学習装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】被検者データの収集方法の一例を示す図である。
【
図5】脳波情報及び心電図情報の具体例を示す図である。
【
図8A】状態推定モデルの学習方法の一例を示す図である。
【
図8B】生産性推定モデルの学習方法の一例を示す図である。
【
図9】状態改善モデルの学習方法の一例を示す第1の図である。
【
図11】レコメンドフェーズにおける休憩レコメンドシステムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図12】休憩レコメンドシステムにおける学習処理の流れを示すフローチャートである。
【
図13】休憩レコメンドシステムにおける休憩レコメンド処理の流れを示すフローチャートである。
【
図14】状態改善モデルの学習方法の一例を示す第2の図である。
【
図16】睡眠時間と就労時間との組み合わせと、ストレス度合いとの関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
【0025】
[第1の実施形態]
<休憩レコメンドシステムのシステム構成>
はじめに、学習フェーズにおける休憩レコメンドシステムのシステム構成について説明する。
図1は、学習フェーズにおける休憩レコメンドシステムのシステム構成の一例を示す図である。
【0026】
図1に示すように、学習フェーズにおける休憩レコメンドシステム100は、
・複数の被検者(被検者111_1~111_N)がそれぞれ操作する被検者端末110_1~110_Nと、
・休憩レコメンド装置120と、
・第1学習装置130と、
・第2学習装置140と
を有する。学習フェーズにおける休憩レコメンドシステム100において、被検者端末110_1~110_Nと、休憩レコメンド装置120とは、ネットワーク150を介して通信可能に接続される。
【0027】
被検者端末110_1~110_Nは、被検者111_1~111_Nが、それぞれ、タスクと休憩とを繰り返す過程で、被検者111_1~111_Nにより入力された各種情報を受け付ける。また、被検者端末110_1~110_Nは、被検者111_1~111_Nが、それぞれ、タスクと休憩とを繰り返す過程で、被検者111_1~111_Nについて測定された生体情報を取得する。更に、被検者端末110_1~110_Nは、受け付けた各種情報及び取得した生体情報を、ネットワーク150を介して休憩レコメンド装置120に送信する。なお、被検者端末110_1~110_Nには、被検者端末プログラムがインストールされており、当該プログラムが実行されることで、被検者端末110_1~110_Nでは上記機能を実現する。
【0028】
休憩レコメンド装置120には、生成プログラムと休憩レコメンドプログラムとがインストールされており、学習フェーズにおいては、このうち、生成プログラムが実行される。これにより、休憩レコメンド装置120は、データ収集部121、学習用データ生成部122として機能する。
【0029】
データ収集部121は、被検者端末110_1~110_Nから送信された、被検者データ(各種情報及び生体情報)を取得し、データ格納部123に格納する。
【0030】
学習用データ生成部122は、データ格納部123に格納された被検者データ(各種情報及び生体情報)を読み出し、第1学習装置130にて用いられる学習用データ(第2の学習用データの一例)を生成し、学習用データ格納部124に格納する。また、学習用データ生成部122は、データ格納部123に格納された被検者データ(各種情報及び生体情報)を読み出し、第2学習装置140にて用いられる学習用データ(第1の学習用データの一例)を生成し、学習用データ格納部124に格納する。
【0031】
第1学習装置130には、第1学習プログラムがインストールされており、当該プログラムが実行されることで、第1学習装置130は、状態推定モデル学習部131及び生産性推定モデル学習部132として機能する。
【0032】
状態推定モデル学習部131は、学習用データ格納部124に格納された、第1学習装置130にて用いられる学習用データ(状態学習用データの一例)を読み出し、状態推定モデルに対して学習処理を行う。また、状態推定モデル学習部131は、学習処理を行うことで生成した状態推定モデルを、状態推定モデル格納部133に格納する。
【0033】
生産性推定モデル学習部132は、学習用データ格納部124に格納された、第1学習装置130にて用いられる学習用データ(生産性学習用データの一例)を読み出し、生産性推定モデルに対して学習処理を行う。また、生産性推定モデル学習部132は、学習処理を行うことで生成した生産性推定モデルを、生産性推定モデル格納部134に格納する。
【0034】
第2学習装置140には、第2学習プログラムがインストールされており、当該プログラムが実行されることで、第2学習装置140は、状態改善モデル学習部141として機能する。
【0035】
状態改善モデル学習部141は、学習用データ格納部124に格納された、第2学習装置140にて用いられる学習用データを読み出し、状態改善モデルに対して学習処理を行う。また、状態改善モデル学習部141は、学習処理を行うことで生成した状態改善モデルを、状態改善モデル格納部142に格納する。
【0036】
<休憩レコメンドシステムを構成する各装置のハードウェア構成>
次に、学習フェーズにおける休憩レコメンドシステム100を構成する各装置(被検者端末110_x(ただし、1≦x≦N)、休憩レコメンド装置120、第1学習装置130及び第2学習装置140)のハードウェア構成について説明する。
【0037】
(1)被検者端末のハードウェア構成
はじめに、被検者端末110_xのハードウェア構成について説明する。
図2は、被検者端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0038】
図2に示すように、被検者端末110_xは、プロセッサ201、メモリ202、補助記憶装置203、接続装置204、操作装置205、表示装置206、通信装置207を有する。なお、被検者端末110_xの各ハードウェアは、バス208を介して相互に接続されている。
【0039】
プロセッサ201は、CPU(Central Processing Unit)等の各種演算デバイスを有する。プロセッサ201は、各種プログラム(例えば、被検者端末プログラム等)をメモリ202上に読み出して実行する。
【0040】
メモリ202は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の主記憶デバイスを有する。プロセッサ201とメモリ202とは、いわゆるコンピュータ(「制御部」ともいう)を形成し、プロセッサ201が、メモリ202上に読み出した各種プログラムを実行することで、当該コンピュータは上記機能を実現する。
【0041】
補助記憶装置203は、各種プログラムや、各種プログラムがプロセッサ201によって実行される際に用いられる各種情報を格納する。
【0042】
接続装置204は、被検者111_xの生体情報を測定するための各種測定装置209と、被検者端末110_xとを接続するためのデバイスである。なお、各種測定装置209には、例えば、脳波計、心電計、呼吸測定器、心拍計、皮膚温計、レーザドップラ血流計、体動計、脈波計、深部体温計等が含まれる。各種測定装置209は、それぞれが別体の装置であってもよいし、いくつかの装置が組み合わされて一体の装置として形成されていてもよい。
【0043】
操作装置205は、被検者111_xが各種情報を入力する際に用いられるデバイスである。表示装置206は、被検者端末110_xにおける内部処理の結果を表示するデバイスである。通信装置207は、ネットワーク150に接続し、休憩レコメンド装置120と通信するためのデバイスである。なお、補助記憶装置203にインストールされる各種プログラムは、通信装置207を介してネットワーク150からダウンロードされることで、インストールされる。
【0044】
(2)休憩レコメンド装置、第1学習装置及び第2学習装置のハードウェア構成
次に、休憩レコメンド装置120、第1学習装置130、第2学習装置140のハードウェア構成について説明する。
図3は、休憩レコメンド装置、第1学習装置及び第2学習装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0045】
図3(a)に示すように、休憩レコメンド装置120のハードウェア構成は、
図2の被検者端末110_xのハードウェア構成と概ね同じであるため、ここでは、被検者端末110_xとの相違点を中心に説明する。
【0046】
プロセッサ301は、各種プログラム(例えば、生成プログラム、休憩レコメンドプログラム等)をメモリ302上に読み出して実行する。
【0047】
補助記憶装置303は、例えば、データ格納部123、学習用データ格納部124等を実現する。
【0048】
接続装置304は、操作装置308及び表示装置309と、休憩レコメンド装置120とを接続する。
【0049】
ドライブ装置306は記録媒体310をセットするためのデバイスである。ここでいう記録媒体310には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記録媒体310には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
【0050】
なお、補助記憶装置303にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記録媒体310がドライブ装置306にセットされ、該記録媒体310に記録された各種プログラムがドライブ装置306により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置303にインストールされる各種プログラムは、通信装置305を介してネットワークからダウンロードされることで、インストールされてもよい。
【0051】
また、
図3(b)に示すように、第1学習装置130、第2学習装置140のハードウェア構成は、
図2の被検者端末110_xのハードウェア構成と概ね同じであるため、ここでは、被検者端末110_xとの相違点を中心に説明する。
【0052】
プロセッサ321は、各種プログラム(例えば、第1学習プログラム、第2学習プログラム等)をメモリ322上に読み出して実行する。
【0053】
補助記憶装置323は、例えば、状態推定モデル格納部133、生産性推定モデル格納部134、状態改善モデル格納部142等を実現する。
【0054】
<被検者データの収集方法>
次に、被検者111_1~111_Nの被検者データ(各種情報及び生体情報)の収集方法について説明する。
図4は、被検者データの収集方法の一例を示す図であり、ここでは、説明の簡略化のため、被検者111_1の被検者データ(各種情報及び生体情報)の収集方法を示している。
【0055】
図4に示すように、被検者データの各種情報には、生活リズム情報410、属性情報420、状態情報440が含まれる。このうち、生活リズム情報410、属性情報420は、被検者111_1によって、予め被検者端末110_1に入力されるものとする。
【0056】
生活リズム情報410とは、食習慣、喫煙習慣、運動習慣、飲酒の習慣等のような、いわゆる生活習慣に関する情報とは異なる概念であり、本実施形態では、睡眠時間、就労時間、運動頻度、食事タイミング、サーカディアンリズムの乱れの有無、シフトワークの有無、日照時間、夜勤の有無等の生活リズムに関する情報が入力される。
【0057】
属性情報420とは、被検者111_1の属性に関する情報であり、本実施形態では、BMI(Body Mass Index、ボディマス指数)、性別、身長、体重、年齢等が入力される。
【0058】
被検者データの生体情報430及び被検者データの各種情報の1つである状態情報440は、一定時間、継続して、あるいは、断続的に収集される。
図4に示すように、生体情報430及び状態情報440を収集する間、被検者111_1は、タスクセッションと休憩セッションとを繰り返す。
【0059】
タスクセッションとは、被検者111_1が所定のタスクを実行するセッションである。休憩セッションとは、被検者111_1が休憩コンテンツを実行するセッションである。休憩セッションにおいて被検者111_1が実行する休憩コンテンツ及び休憩時間の組み合わせは様々である。
【0060】
生体情報430は、被検者111_1がタスクセッションと休憩セッションとを繰り返す間、継続して測定される情報である。本実施形態において、生体情報430には、脳波情報、心電図情報、呼吸情報、心拍情報、皮膚温情報、皮膚血流量情報、体動情報、脈波情報、深部体温情報等が含まれる。ただし、
図4では、紙面の都合上、脳波情報から皮膚温情報までを記載している。上述したように、生体情報430は、脳波計、心電計、呼吸測定器、心拍計、皮膚温計、レーザドップラ血流計、体動計、脈波計、深部体温計等を用いて測定される。なお、測定された生体情報430は、被検者端末110_1に通知される。
【0061】
状態情報440は、被検者111_1がタスクセッションと休憩セッションとを繰り返す間、断続的に収集される情報である。状態情報440とは、被検者111_1の人の内的状態を示す情報であり、本実施形態においては、所定のアンケート(被検者111_1の人の内的状態に関する質問事項)に回答することで導出される主観情報である。なお、収集された状態情報440は、被検者端末110_1に入力される。
【0062】
<被検者データに含まれる情報の具体例>
次に、被検者データ(各種情報(生活リズム情報410、属性情報420、状態情報440)及び生体情報430)の具体例(ここでは、生体情報430のうちの脳波情報、心電図情報の具体例、及び、状態情報440の具体例)について説明する。
【0063】
(1)脳波情報及び心電図情報
図5は、脳波情報及び心電図情報の具体例を示す図である。
図5の上段に示すように、本実施形態で測定される脳波情報には、θ波、Lowα波、Highα波、Lowβ波、Highβ波、Lowγ波、Midγ波が含まれる。
【0064】
このうち、θ波は、前頭正中部で多く出現し、注意集中の客観的評価指標として用いられる情報である。Lowα波、Highα波は、後頭部で多く出現し、リラックスしていることを示す指標として用いられる情報である。Lowβ波、Highβ波は、前頭部で多く出現し、論理的な思考や議論・判断しているときの興奮した脳活動により現れ、心身ともに緊張した状態を示す指標として用いられる情報である。Lowγ波、Midγ波は、前頭部で多く出現し、高次の脳機能活動を示す指標として用いられる情報である。
【0065】
また、
図5の下段に示すように、本実施形態で測定される心電図情報には、LF/HF、HF/(LF+HF)が含まれる。LFとは、低周波帯のパワースペクトルであり、交感神経と副交感神経の両方の活動が反映される情報である。HFとは、高周波帯のパワースペクトルであり、副交感神経の活動が反映される情報である。
【0066】
(2)状態情報
図6は状態情報の具体例を示す図である。上述したように、状態情報440は、所定のアンケートに回答することで導出される主観情報である。
図6において、アンケート600、610は、状態情報440を導出するための質問事項の一覧の具体例である。
【0067】
このうち、アンケート600の場合、質問事項に対して、被検者111_1が、7段階のいずれに該当するかを回答することで主観情報が得られる。
【0068】
具体的には、アンケート600の場合、1番目と2番目の質問事項に対する回答に基づいて、状態情報440の"眠気"が特定される。また、アンケート600の場合、3番目と4番目の質問事項に対する回答に基づいて、状態情報440の"全般的活性"が特定される。
【0069】
また、アンケート600の場合、5番目と6番目の質問事項に対する回答に基づいて、状態情報440の"リラックス"が特定される。また、アンケート600の場合、7番目と8番目の質問事項に対する回答に基づいて、"緊張"が特定される。
【0070】
また、アンケート600の場合、9番目と10番目の質問事項に対する回答に基づいて、状態情報440の"注意集中困難"が特定される。また、アンケート600の場合、11番目と12番目の質問事項に対する回答に基づいて、状態情報440の"意欲減退"が特定される。
【0071】
なお、状態情報440の"眠気"、"全般的活性"、"リラックス"、"緊張"、"注意集中困難"、"意欲減退"は、RAS(Roken Arousal scale)と呼ばれる疲労・覚醒主観評価指標である。
【0072】
一方、アンケート610の場合、生産性について、例えば、WHO-HPQと呼ばれる、健康と労働パフォーマンスに関する質問事項に回答することで、状態情報の"生産性"が特定される。なお、WHO-HPQとは、WHO-Health and Work Performance Questionnaire (short form) Japanese editionのことを指す。
【0073】
<被検者データの具体例>
次に、被検者端末110_1によって取得され、休憩レコメンド装置120のデータ格納部123に格納される、被検者データの具体例について説明する。
図7は、被検者データの具体例を示す図である。
【0074】
図7に示すように、データ格納部123に格納される被検者データ700には、情報の項目として、"生活リズム情報"、"属性情報"、"生体情報"、"状態情報"、"休憩コンテンツ及び休憩時間"が含まれる。
【0075】
"生活リズム情報"には、生活リズム情報410に含まれる項目について、被検者111_1によって入力された内容が格納される。
【0076】
"属性情報"には、属性情報420に含まれる項目について、被検者111_1によって入力された内容が格納される。
【0077】
"生体情報"には、被検者111_1について測定された生体情報430として、脳波情報、心電図情報、呼吸情報、心拍情報、皮膚温情報、皮膚血流量情報、体動情報、脈波情報、深部体温情報等が格納される。
【0078】
"状態情報"には、被検者111_1がアンケート600、610に回答したことで特定された状態情報440の各項目が格納される。
【0079】
"休憩コンテンツ及び休憩時間"には、休憩セッションにおいて被検者111_1が休憩をとった際の休憩コンテンツと、休憩時間とが格納される。
【0080】
<状態推定モデルの学習方法>
次に、状態推定モデル学習部131による状態推定モデルの学習方法について説明する。
図8Aは、状態推定モデルの学習方法の一例を示す図である。
図8Aに示すように、状態推定モデル学習部131は、入力部801、状態推定モデル802、比較/変更部803を有する。
【0081】
入力部801は、学習用データ格納部124に格納された、第1学習装置130にて用いられる学習用データを読み出す。
図8Aに示すように、第1学習装置130にて用いられる学習用データには、被検者111_1~111_Nの被検者データ700等のうち、生活リズム情報、属性情報、生体情報、状態情報が含まれる。
【0082】
入力部801では、読み出した第1学習装置130にて用いられる学習用データのうち、生活リズム情報、属性情報、生体情報を状態推定モデル802に入力する。
【0083】
状態推定モデル802は、任意の機械学習モデル(例えば、ニューラルネットワークを用いてバックプロパゲーションにより学習を行うモデル)により構成される。状態推定モデル802は、入力された生活リズム情報、属性情報、生体情報に基づいて、出力データを出力する。
【0084】
比較/変更部803には、学習用データ格納部124に格納された第1学習装置130にて用いられる学習用データのうちの状態情報(ただし、ここでは、"生産性"を除く状態情報(生産性以外の状態情報))が入力される。また、比較/変更部803には、状態推定モデル802より出力された出力データが入力される。比較/変更部803は、状態推定モデル802より出力された出力データが、状態情報に近づくように、状態推定モデル802のモデルパラメータを更新する。
【0085】
このように、状態推定モデル学習部131が状態推定モデルに対して学習処理を行うことで、モデルパラメータが最適化された状態推定モデル802が生成される。なお、生成された状態推定モデル802は、状態推定モデル格納部133に格納される。
【0086】
<生産性推定モデルの学習方法>
次に、生産性推定モデル学習部132による生産性推定モデルの学習方法について説明する。
図8Bは、生産性推定モデルの学習方法の一例を示す図である。
図8Bに示すように、生産性推定モデル学習部132は、入力部811、生産性推定モデル812、比較/変更部813を有する。
【0087】
入力部811は、学習用データ格納部124に格納された、第1学習装置130にて用いられる学習用データを読み出す。
図8Bに示すように、第1学習装置130にて用いられる学習用データには、被検者111_1~111_Nの被検者データ700等のうち、状態情報が含まれる。
【0088】
入力部811では、読み出した第1学習装置130にて用いられる学習用データのうち、状態情報の"眠気"、"全般的活性"、"リラックス"、"緊張"、"注意集中困難"、"意欲減退"を生産性推定モデル812に入力する。
【0089】
生産性推定モデル812は、任意の機械学習モデル(例えば、ニューラルネットワークを用いてバックプロパゲーションにより学習を行うモデル)により構成される。生産性推定モデル812は、入力された状態情報の"眠気"、"全般的活性"、"リラックス"、"緊張"、"注意集中困難"、"意欲減退"に基づいて、出力データを出力する。
【0090】
比較/変更部813には、学習用データ格納部124に格納された第1学習装置130にて用いられる学習用データのうちの状態情報の"生産性"と、生産性推定モデル812より出力された出力データとが入力される。比較/変更部813は、生産性推定モデル812より出力された出力データが、状態情報の"生産性"に近づくように、生産性推定モデル812のモデルパラメータを更新する。
【0091】
このように、生産性推定モデル学習部132が生産性推定モデルに対して学習処理を行うことで、モデルパラメータが最適化された生産性推定モデル812が生成される。なお、生成された生産性推定モデル812は、生産性推定モデル格納部134に格納される。
【0092】
<状態改善モデルの学習方法>
次に、状態改善モデル学習部141による状態改善モデルの学習方法について説明する。
図9は、状態改善モデルの学習方法の一例を示す第1の図である。
図9に示すように、状態改善モデル学習部141は、集計部901、状態改善モデル902、集計部903を有する。
【0093】
集計部901は、学習用データ格納部124に格納された、第2学習装置140にて用いられる学習用データを読み出す。
図9に示すように、第2学習装置140にて用いられる学習用データには、被検者111_1~111_Nの被検者データ700等に基づいて算出された差分データが含まれる。差分データは、被検者111_1~111_Nの被検者データ700等の状態情報(ただし、ここでは、"生産性"を除く)のうち、
・休憩前のタイミングで取得された状態情報と、
・休憩後のタイミングで取得された状態情報と、
を抽出し、両者の差分を算出することで生成される。なお、休憩前のタイミングで取得された状態情報とは、休憩セッションに移行する直前のタスクセッションにおいてアンケートに回答することで導出された主観情報である。また、休憩後のタイミングで取得された状態情報とは、タスクセッションに移行する直前の休憩セッションにおいてアンケートに回答することで導出された主観情報である。
【0094】
集計部901は、第2学習装置140にて用いられる学習用データに含まれる、被検者111_1~111_Nの被検者データ700等に基づいて算出された差分データを集計する。これにより、集計部901は、被検者111_1~111_Nの休憩前後の人の内的状態の改善幅を、休憩コンテンツごとに集計することができる。なお、休憩前後の人の内的状態の改善幅には、
・休憩前後の「眠気」の改善幅、
・休憩前後の「全般的活性」の改善幅、
・休憩前後の「リラックス」の改善幅、
・休憩前後の「緊張」の改善幅、
・休憩前後の「注意集中困難」の改善幅、
・休憩前後の「意欲減退」の改善幅、
が含まれる。
【0095】
集計部903は、学習用データ格納部124に格納された、第2学習装置140にて用いられる学習用データを読み出す。
図9に示すように、第2学習装置140にて用いられる学習用データには、被検者111_1~111_Nの被検者データ700等から抽出された、休憩コンテンツ及び休憩時間が含まれる。上述したように、休憩コンテンツ及び休憩時間は、休憩セッションにおいて被検者111_1~111_Nが休憩した際に実行した休憩コンテンツと、休憩時間とが含まれる。
【0096】
集計部903は、第2学習装置140にて用いられる学習用データに含まれる、被検者111_1~111_Nの休憩時間を、休憩コンテンツごとに集計する。
【0097】
状態改善モデル902は、集計部901により、休憩コンテンツごとに集計された、休憩前後の人の内的状態の改善幅と、集計部903により、休憩コンテンツごとに集計された、休憩時間とを対応付ける。休憩コンテンツごとに、休憩前後の人の内的状態の改善幅と休憩時間とが対応付けられた状態改善モデル902は、状態改善モデル格納部142に格納される。
【0098】
<状態改善モデルの具体例>
次に、状態改善モデル902の具体例について説明する。
図10は、状態改善モデルの具体例を示す図である。
図10に示すように、状態改善モデル902は、情報の項目として、"休憩コンテンツ"、"状態の改善幅"、"休憩時間"が含まれる。
【0099】
"休憩コンテンツ"には、対象者の人の内的状態を改善させる効果を有する行動及び環境変化が含まれる。
【0100】
図10の例は、対象者の人の内的状態を改善させるための効果を有する行動として、仮眠、カフェイン摂取、歩行、ランニングが例示されている。なお、対象者の人の内的状態を改善させるための効果を有する行動は、これらに限定されず、例えば、食事等が含まれていてもよい。
【0101】
また、
図10の例は、対象者の人の内的状態を改善させるための効果を有する環境変化として、対象者の作業空間における温熱調整が例示されている。なお、対象者の人の内的状態を改善させるための効果を有する環境変化は温熱環境の変化に限定されず、例えば、照度環境、芳香環境、音響環境、気流環境、視覚環境等の変化が含まれていてもよい。
【0102】
"状態の改善幅"には、休憩前後の人の内的状態の改善幅が含まれる。
図10の例は、休憩前後の人の内的状態の改善幅のうち、休憩コンテンツごとに集計された、休憩前後の「眠気」、「全般的活性」、「リラックス」、「緊張」、「注意集中困難」、「意欲減退」の改善幅が例示されている。
【0103】
"休憩時間"には、休憩コンテンツごとに集計された休憩時間が含まれる。
【0104】
<休憩レコメンドシステムのシステム構成>
次に、レコメンドフェーズにおける休憩レコメンドシステムのシステム構成について説明する。
図11は、レコメンドフェーズにおける休憩レコメンドシステムのシステム構成の一例を示す図である。
【0105】
図11に示すように、レコメンドフェーズにおける休憩レコメンドシステム1100は、
・対象者1111が操作する対象者端末1110と、
・休憩レコメンド装置120と、
を有する。レコメンドフェーズにおける休憩レコメンドシステム1100において、対象者端末1110と、休憩レコメンド装置120とは、ネットワーク1130を介して通信可能に接続される。
【0106】
対象者端末1110は、対象者1111がタスクを行うための端末である。対象者端末1110は、対象者1111がタスクを開始する前に入力される、対象者1111の生活リズム情報及び属性情報を受け付ける。また、対象者端末1110は、タスク中または休憩中に対象者1111について測定された生体情報を取得する。
【0107】
また、対象者端末1110は、受け付けた生活リズム情報及び属性情報、取得した生体情報を、ネットワーク1130を介して休憩レコメンド装置120に送信する。
【0108】
上述したように、休憩レコメンド装置120には、生成プログラムと休憩レコメンドプログラムとがインストールされており、レコメンドフェーズにおいては、このうち、休憩レコメンドプログラムが実行される。これにより、休憩レコメンド装置120は、データ取得部1121、状態推定部1122、生産性推定部1123、判定部1124、状態改善部1125、比較評価部1126、表示部1127として機能する。
【0109】
データ取得部1121は、対象者端末1110から送信された、対象者1111の生活リズム情報及び属性情報、生体情報を取得し、状態推定部1122に通知する。
【0110】
状態推定部1122は、状態推定モデル格納部133に格納された状態推定モデル802を読み出す。また、状態推定部1122は、データ取得部1121より通知された、生活リズム情報及び属性情報、生体情報を入力することで、対象者1111の状態情報(ただし、ここでは、"生産性"を除く状態情報)を推定する。
【0111】
また、状態推定部1122は、推定した状態情報を、生産性推定部1123及び状態改善部1125に通知する。
【0112】
生産性推定部1123は、生産性推定モデル格納部134に格納された生産性推定モデル812を読み出し、状態推定部1122により推定された対象者1111の状態情報を入力することで、対象者1111の現在の生産性を推定する。
【0113】
また、生産性推定部1123は、後述する状態改善部1125より通知された、各休憩コンテンツに対応する、休憩後の対象者1111の状態予測値を入力することで、対象者1111の休憩後の生産性予測値を、休憩コンテンツごとに推定する。
【0114】
判定部1124は、生産性推定部1123により推定された対象者1111の現在の生産性について判定する。判定部1124は、対象者1111の現在の生産性が、休憩が必要なレベルまで低下していると判定した場合には、状態改善部1125に、対象者1111の休憩が必要であることを通知する。
【0115】
状態改善部1125は、判定部1124より、対象者1111の休憩が必要であることが通知されると、状態改善モデル格納部142より、状態改善モデル902を読み出す。また、状態改善部1125は、読み出した状態改善モデル902に基づいて、状態推定部1122により推定された現在の対象者1111の人の内的状態から、休憩後の対象者1111の状態予測値を、休憩コンテンツごとに算出する。また、状態改善部1125は、算出した休憩コンテンツごとの休憩後の対象者1111の状態予測値を生産性推定部1123に通知する。
【0116】
また、状態改善部1125は、状態改善モデル格納部142より読み出した状態改善モデル902に含まれる各休憩コンテンツの休憩時間を、比較評価部1126に通知する。
【0117】
比較評価部1126は、
・生産性推定部1123より通知された休憩コンテンツごとの休憩後の対象者1111の生産性予測値と、
・状態改善部1125より通知された休憩コンテンツごとの休憩時間と、
に基づいて、対象者1111に推奨する休憩コンテンツ及び休憩時間を決定する。
【0118】
比較評価部1126では、例えば、生産性予測値が基準値まで回復する休憩コンテンツであって、休憩時間が最小となる休憩コンテンツを、対象者1111に推奨する休憩コンテンツとして決定してもよい。
【0119】
表示部1127は、決定された休憩コンテンツ及び休憩時間を、ネットワーク1130を介して対象者端末1110に送信することで、当該決定された休憩コンテンツ及び休憩時間を対象者1111にレコメンドする。
【0120】
<休憩レコメンドシステムにおける処理の流れ>
次に、休憩レコメンドシステム100、1100における処理の流れについて説明する。
【0121】
(1)学習処理の流れ
はじめに、休憩レコメンドシステム100における学習処理の流れについて説明する。
図12は、休憩レコメンドシステムにおける学習処理の流れを示すフローチャートである。
【0122】
ステップS1201において、休憩レコメンド装置120は、被検者端末110_1~110_Nより被検者データ700等を収集する。
【0123】
ステップS1202において、休憩レコメンド装置120は、収集した被検者データ700等から、第1学習装置130にて用いられる学習用データを生成する。
【0124】
ステップS1203において、第1学習装置130は、第1学習装置130にて用いられる学習用データを用いて状態推定モデル802及び生産性推定モデル812を生成する。
【0125】
ステップS1204において、休憩レコメンド装置120は、収集した被検者データ700等から、第2学習装置140にて用いられる学習用データを生成する。
【0126】
ステップS1205において、第2学習装置140は、第2学習装置140にて用いられる学習用データを用いて状態改善モデル902を生成する。
【0127】
(2)休憩レコメンド処理の流れ
次に、休憩レコメンドシステム1100における休憩レコメンド処理の流れについて説明する。
図13は、休憩レコメンドシステムにおける休憩レコメンド処理の流れを示すフローチャートである。
【0128】
ステップS1301において、休憩レコメンド装置120は、対象者1111の生活リズム情報及び属性情報を取得する。
【0129】
ステップS1302において、休憩レコメンド装置120は、対象者1111がタスクを開始したことに応じて、対象者1111の生体情報の取得を開始する。
【0130】
ステップS1303において、休憩レコメンド装置120は、取得した生活リズム情報及び属性情報と、取得した生体情報とに基づいて、対象者1111の人の内的状態を推定する。また、休憩レコメンド装置120は、推定した対象者1111の人の内的状態に基づいて、対象者1111の現在の生産性を推定する。
【0131】
ステップS1304において、休憩レコメンド装置120は、推定した現在の生産性に基づいて、対象者1111の休憩の要否を判定する。
【0132】
ステップS1304において、対象者1111の休憩が必要でないと判定した場合には(ステップS1304においてNOの場合には)、ステップS1307に進む。
【0133】
一方、ステップS1304において、対象者1111の休憩が必要であると判定した場合には(ステップS1304においてYESの場合には)、ステップS1305に進む。
【0134】
ステップS1305において、休憩レコメンド装置120は、休憩コンテンツごとに、現在の対象者1111の人の内的状態から、休憩後の対象者1111の状態予測値を推定する。また、休憩レコメンド装置120は、休憩コンテンツごとに推定した休憩後の対象者1111の状態予測値に基づいて、休憩後の対象者1111の生産性を、休憩コンテンツごとに推定する。
【0135】
ステップS1306において、休憩レコメンド装置120は、休憩コンテンツごとに推定した休憩後の対象者1111の生産性と、休憩コンテンツごとの休憩時間とに基づいて、対象者1111に推奨する休憩コンテンツ及び休憩時間を決定する。また、休憩レコメンド装置120は、決定した休憩コンテンツを対象者端末1110に送信することで、決定した休憩コンテンツ及び休憩時間を、対象者1111にレコメンドする。
【0136】
ステップS1307において、休憩レコメンド装置120は、休憩レコメンド処理を終了するか否かを判定する。ステップS1307において、休憩レコメンド処理を継続すると判定した場合には(ステップS1307においてNOの場合には)、ステップS1303に戻る。
【0137】
一方、ステップS1307において、休憩レコメンド処理を終了すると判定した場合には(ステップS1307においてYESの場合には)、休憩レコメンド処理を終了する。
【0138】
<まとめ>
以上の説明から明らかなように、第1の実施形態に係る休憩レコメンドシステム1100は、状態推定部1122を有し、状態推定部1122は、
・対象者の生体情報と、対象者の生活リズムに関する情報とに基づいて、対象者の人の内的状態を推定する状態推定モデルを実行する。
【0139】
このように、第1の実施形態によれば、対象者1111の人の内的状態を推定するにあたり、対象者の生体情報に加えて、対象者の生活リズムに関する情報を用いるため、対象者の人の内的状態を精度よく推定することができる。
【0140】
また、第1の実施形態に係る休憩レコメンドシステム1100は、
・人の内的状態を改善させる効果を有する複数の休憩コンテンツから、対象者の人の内的状態に応じた休憩コンテンツを選択する。
・選択した休憩コンテンツを出力する。
【0141】
このように、第1の実施形態によれば、対象者1111の人の内的状態に応じた休憩コンテンツを選択することができるため、対象者1111の人の内的状態に適した適切な休憩コンテンツを提供することができる。
【0142】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、第2学習装置140にて用いられる学習用データを生成する際、被検者111_1~111_Nの被検者データ700等に基づいて差分データ(休憩前の状態情報と休憩後の状態情報との差分)を算出した。また、被検者111_1~111_Nの被検者データ700等から、休憩コンテンツ及び休憩時間を抽出した。
【0143】
更に、上記第1の実施形態では、第2学習装置140にて用いられる学習用データに基づいて、算出した差分データを休憩コンテンツごとに集計するとともに、抽出した休憩時間を休憩コンテンツごとに集計した。そして、両者を対応付けることで、状態改善モデル902を生成した。
【0144】
これに対して、第2の実施形態では、第2学習装置140にて用いられる学習用データとして、休憩コンテンツごとの、被検者111_1~111_Nの休憩前の状態情報と、休憩後の状態情報及び休憩時間とが含まれる学習用データを生成する。また、第2の実施形態では、第2学習装置140にて用いられる学習用データを用いて、休憩コンテンツごとに状態改善モデルについて学習処理を行う。以下、第2の実施形態について、上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0145】
<状態改善モデルの学習方法>
はじめに、第2の実施形態における状態改善モデル学習部による状態改善モデルの学習方法について説明する。
図14は、状態改善モデルの学習方法の一例を示す第2の図である。
図14に示すように、状態改善モデル学習部1400は、入力部1401、状態改善モデル群1402、比較/変更部1403を有する。
【0146】
入力部1401は、学習用データ格納部124に格納された、第2学習装置140にて用いられる学習用データを読み出す。
図14に示すように、第2の実施形態において、第2学習装置140にて用いられる学習用データは、被検者111_1~111_Nの被検者データから、
・休憩前の状態情報(ただし、ここでは、"生産性"を除く状態情報)、
・休憩後の状態情報(ただし、ここでは、"生産性"を除く状態情報)、
・休憩時間、
を、休憩コンテンツごとに抽出することで生成される。
【0147】
入力部1401は、第2学習装置140にて用いられる学習用データに含まれる、所定の休憩コンテンツに対応付けられた休憩前の状態情報を読み出し、状態改善モデル群1402に含まれる、対応する休憩コンテンツの状態改善モデルに入力する。
【0148】
状態改善モデル群1402は、任意の機械学習モデル(例えば、ニューラルネットワークを用いてバックプロパゲーションにより学習を行うモデル)により構成され、入力された休憩前の状態情報に基づいて、出力データを出力する。
【0149】
比較/変更部1403には、学習用データ格納部124に格納された、第2学習装置140にて用いられる学習用データに含まれる、所定の休憩コンテンツに対応付けられた休憩後の状態情報及び休憩時間が入力される。比較/変更部1403は、所定の休憩コンテンツに対応する状態改善モデルより出力された出力データが、所定の休憩コンテンツに対応付けられた休憩後の状態情報及び休憩時間に近づくように、状態改善モデルのモデルパラメータを更新する。
【0150】
このように、状態改善モデル学習部1400が、各状態推定モデルに対して学習処理を行うことで、モデルパラメータが最適化された状態改善モデル群1402が生成される。なお、生成された状態改善モデル群1402は、状態改善モデル格納部142に格納される。
【0151】
<まとめ>
以上の説明から明らかなように、第2の実施形態に係る休憩レコメンドシステムは、上記第1の実施形態に係る休憩レコメンドシステムと同様の構成を有しつつ、状態改善モデル学習部による状態改善モデル群の生成を、学習処理により実現する構成とした。
【0152】
これにより、第2の実施形態に係る休憩レコメンドシステムによれば、上記第1の実施形態に係る休憩レコメンドシステムと同様の効果を奏しつつ、更に、休憩後の対象者の状態予測値を精度よく推定することができる。
【0153】
[その他の実施形態]
上記各実施形態では、生活リズム情報410の測定方法について言及しなかったが、生活リズム情報410のうち、例えば、睡眠時間及び就労時間については、スマートウォッチやスケジュールアプリ等を用いて測定してもよい。また、上記各実施形態では、生活リズム情報410を、被検者データとして状態推定モデル802に入力する場合について説明した。しかしながら、生活リズム情報410を、被検者データとして状態推定モデル802に入力するにあたっては、他の情報に変換したうえで、被検者データとして状態推定モデル802に入力してもよい。
【0154】
例えば、生活リズム情報410に含まれる睡眠時間については、直近のデータに基づいて、現在の眠気を推定し、推定した現在の眠気を、被検者データとして状態推定モデル802に入力してもよい。なお、睡眠時間の直近のデータと、眠気との関係は、例えば、
図15に示すとおりである。
【0155】
図15は、睡眠時間と眠気との関係を示す図である。
図15において、横軸は睡眠時間を制限した連続日数を示しており、縦軸は反応速度テストにおける反応遅延回数(眠気に相当する)を示している。
図15に示す関係に基づいて、睡眠時間の直近のデータから、現在の眠気を推定することができる。
【0156】
また、例えば、生活リズム情報410に含まれる睡眠時間と就労時間とを組み合わせて現在のストレス度を推定し、推定した現在のストレス度を、被検者データとして状態推定モデル802に入力してもよい。なお、睡眠時間と就労時間との組み合わせと、ストレス度との関係は、例えば、
図16に示すとおりである。
【0157】
図16は、睡眠時間と就労時間との組み合わせと、ストレス度合いとの関係を示す図である。
図16において、横軸は、睡眠時間及び就労時間を示しており、縦軸はストレス度を示している。
図16に示す関係に基づいて、睡眠時間及び就労時間から、現在のストレス度を推定することができる。
【0158】
また、上記各実施形態では、状態情報440として、疲労・覚醒主観評価指標であるRAS(Roken Arousal scale)を用いる場合について説明した。しかしながら、状態情報440は、RAS以外の評価指標(例えば、VAS(Visual Analog Scale))が用いられてもよい。なお、VASが用いられる場合、状態情報440には、例えば、"疲労"、"覚醒"、"ストレス"等の項目が含まれることになる。
【0159】
また、上記各実施形態では、休憩時間の詳細について言及しなかったが、当該休憩時間には、休憩コンテンツ自体の実行時間だけでなく、休憩コンテンツを実行するのにかかる時間が含まれてもよい。ここでいう休憩コンテンツを実行するのにかかる時間には、休憩コンテンツを実行するのにかかる移動時間、機材準備、着替え、後片付けの少なくとも1つを実行するのにかかる時間が含まれる。また、休憩時間に代えて、休憩時間以外の要素(例えば、休憩コンテンツを実行するための費用等)も含む"コスト"が用いられてもよい。
【0160】
また、上記各実施形態では、休憩後の生産性予測値と、休憩時間とに基づいて、対象者1111に推奨する休憩コンテンツ及び休憩時間を決定し、表示する構成とした。しかしながら、対象者1111への提供方法はこれに限定されない。
【0161】
例えば、休憩コンテンツごとの、休憩後の生産性予測値及び休憩時間の一覧を対象者1111に提供してもよい。この場合、対象者1111は、一覧表示された休憩後の生産性予測値及び休憩時間の中から、休憩コンテンツ及び休憩時間を選択する。
【0162】
あるいは、休憩後の生産性予測値を基準値まで回復させる休憩コンテンツについて、休憩後の生産性予測値及び休憩時間の一覧を対象者1111に提供してもよい。この場合、対象者1111は、一覧表示された休憩後の生産性予測値及び休憩時間の中から、休憩コンテンツ及び休憩時間を選択する。
【0163】
あるいは、休憩後の生産性予測値を基準値まで回復させる休憩コンテンツについて、休憩後の生産性予測値と、休憩時間とを重み付け加算することで評価値を算出してもよい。更に、評価値の高い上位m個(mは1以上の整数)の休憩コンテンツ及び休憩時間について、休憩後の生産性予測値及び休憩時間の一覧を、対象者1111に提供してもよい。この場合、対象者1111は、一覧表示された休憩後の生産性予測値及び休憩時間の中から、休憩コンテンツ及び休憩時間を選択する。あるいは、評価値が最も高い休憩コンテンツ及び休憩時間を、対象者1111に提供してもよい。
【0164】
また、上記各実施形態では、休憩後の生産性予測値と、休憩時間とに基づいて、対象者1111に推奨する休憩コンテンツ及び休憩時間を決定する構成とした。しかしながら、休憩コンテンツ及び休憩時間の決定方法はこれに限定されない。
【0165】
例えば、対象者の人の内的状態を基準値まで改善させる改善幅を有する休憩コンテンツのうち、休憩時間が最小となる休憩コンテンツを、対象者1111に推奨する休憩コンテンツとして決定してもよい。なお、この場合、基準値は、対象者の人の内的状態の改善幅を決定するための値を指す。
【0166】
あるいは、対象者の人の内的状態を基準値まで改善させる改善幅を有する休憩コンテンツについて、改善幅及び休憩時間の一覧を対象者1111に提供してもよい。この場合、対象者1111は、一覧表示された改善幅及び休憩時間の中から、休憩コンテンツ及び休憩時間を選択する。
【0167】
あるいは、対象者の人の内的状態を基準値まで改善させる改善幅を有する休憩コンテンツについて、改善幅と、休憩時間とを重み付け加算することで評価値を算出してもよい。更に、評価値の高い上位m個(mは1以上の整数)の休憩コンテンツ及び休憩時間について、改善幅及び休憩時間の一覧を、対象者1111に提供してもよい。この場合、対象者1111は、一覧表示された改善幅及び休憩時間の中から、休憩コンテンツ及び休憩時間を選択する。あるいは、評価値が最も高い休憩コンテンツ及び休憩時間を、対象者1111に推奨する休憩コンテンツ及び休憩時間として決定してもよい。
【0168】
なお、これらの決定方法の場合、対象者の休憩前の人の内的状態とは、対象者の人の内的状態が所定の基準値以下となっている状態を指す。また、対象者の休憩後の人の内的状態とは、休憩コンテンツを実行することにより対象者の人の内的状態が改善した状態を指す。
【0169】
また、上記各実施形態では、被検者データ700に基づいて学習用データを生成し、生成した学習用データを用いて学習処理を行うことで、状態推定モデル、生産性推定モデル、状態改善モデルを生成する場合について説明した。しかしながら、状態推定モデル、生産性推定モデル、状態改善モデルの生成方法はこれに限定されない。例えば、対象者1111から状態情報を取得し、生活リズム情報、属性情報、生体情報と対応付けることで学習用データに追加してもよい。更に、追加後の学習用データを用いて対象者個別に再学習処理を行うことで、状態推定モデル、生産性推定モデル、状態改善モデルを更新してもよい。
【0170】
また、上記各実施形態では、状態推定モデル、生産性推定モデル、状態改善モデルが機械学習モデルである場合について言及したが、状態推定モデル、生産性推定モデル、状態改善モデルは、重回帰モデル等の線形モデルであってもよい。
【0171】
また、上記各実施形態では、休憩レコメンド装置120において、データ取得部1121~表示部1127の各部を実現するものとして説明した。しかしながら、データ取得部1121~表示部1127のうちの一部の機能は、休憩レコメンド装置120以外の装置において実現されてもよい。例えば、データ取得部1121、状態推定部1122は、状態推定モデル格納部133とともに、状態推定装置において実現されてもよい。この場合、状態推定装置は、休憩レコメンド装置120と同様のハードウェア構成を有するものとし、状態推定プログラムを実行することで、データ取得部1121、状態推定部1122を実現してもよい。
【0172】
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0173】
100 :休憩レコメンドシステム
110_1~110_N :被検者端末
120 :休憩レコメンド装置
121 :データ収集部
122 :学習用データ生成部
130 :第1学習装置
131 :状態推定モデル学習部
132 :生産性推定モデル学習部
140 :第2学習装置
141 :状態改善モデル学習部
410 :生活リズム情報
420 :属性情報
430 :生体情報
440 :状態情報
700 :被検者データ
802 :状態推定モデル
812 :生産性推定モデル
902 :状態改善モデル
1100 :休憩レコメンドシステム
1110 :対象者端末
1121 :データ取得部
1122 :状態推定部
1123 :生産性推定部
1124 :判定部
1125 :状態改善部
1126 :比較評価部
1127 :表示部
1400 :状態改善モデル学習部
1402 :状態改善モデル群