(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118947
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】組合せ計量装置
(51)【国際特許分類】
G01G 19/387 20060101AFI20240826BHJP
【FI】
G01G19/387 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025566
(22)【出願日】2023-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】八田 重俊
(72)【発明者】
【氏名】西村 良二
(72)【発明者】
【氏名】若林 拓也
(72)【発明者】
【氏名】高野 篤史
(72)【発明者】
【氏名】大歳 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】小西 洋江
(57)【要約】
【課題】タイミングホッパから振分シュートへの物品の排出を遅滞なく行うこと。
【解決手段】一実施形態に係る組合せ計量装置1は、組合せ計量部50から排出される物品を受け取って一時的に貯留するホッパ10と、ホッパ10から排出される物品を第1方向又は第2方向に排出する振分シュート11、12と、組合せ計量部50から取得された物品の正量及び不良に係る情報に基づいて、振分シュート11、12を第1方向又は第2方向に切り替える制御部51と、を備え、制御部51は、ホッパ10のゲートが開いた後、組合せ計量部50から排出された物品がホッパ10に届く前に、振分シュート11、12を第1方向又は第2方向に切り替える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組合せ計量部から排出される物品を受け取って一時的に貯留するホッパと、
前記ホッパから排出される前記物品を第1方向又は第2方向に排出する振分シュートと、
前記組合せ計量部から取得された前記物品の正量及び不良に係る情報に基づいて、前記振分シュートを前記第1方向又は前記第2方向に切り替える制御部と、を備え、
前記制御部は、前記ホッパのゲートが開いた後、前記組合せ計量部から排出された物品が前記ホッパに届く前に、前記振分シュートを前記第1方向又は前記第2方向に切り替える、組合せ計量装置。
【請求項2】
前記振分シュートは、下端部が前記ホッパの直下から側方の退避位置までの間で揺動する首振りタイプである、請求項1に記載の組合せ計量装置。
【請求項3】
前記振分シュートは、本体が前記ホッパの直下から側方の退避位置までの間で水平方向に移動するスライドタイプである、請求項1に記載の組合せ計量装置。
【請求項4】
前記制御部は、
スイング信号がONになったタイミングで、前記振分シュートの前記第1方向から前記第2方向への切り替えを開始し、
前記スイング信号がOFFになったタイミングで、前記振分シュートの前記第2方向から前記第1方向への切り替えを開始し、
OFF状態の前記スイング信号は、前記情報に基づいて前記物品の不良が検出された場合にONになり、
ON状態の前記スイング信号は、前記情報に基づいて前記物品の正量が検出された場合にOFFになり、
前記組合せ計量装置の下流に設けられている包装装置から連動信号が受信されてから第1期間が経過した後に、前記組合せ計量部が前記物品を排出し、
前記連動信号が受信されてから、前記第1期間よりも長い第2期間が経過した後に、前記ホッパのゲートが開き、
前記連動信号が受信されてから、前記第2期間よりも長い第3期間が経過した時点で、前記スイング信号がON又はOFFに切り替わる、請求項1に記載の組合せ計量装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組合せ計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、振分シュート(スイングシュート)を有する組合せ計量装置が知られている。かかる組合せ計量装置では、振分シュートの向きを、予め正量・不良の位置に移動させてから、タイミングホッパを開くように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-115684号公報
【特許文献2】特開2001-124619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
具体的には、左右のゲートのいずれかを選択的に開閉して排出方向を切り替えるタイミングホッパでは、閉じているゲートの傾斜によって物品が斜め方向に排出されるため、組合せ計量装置の下流に設けられている包装機に投入される物品に割れや欠けが生じることがあるという問題点があった。
【0005】
かかる問題点を解決するために、タイミングホッパの直下に振分シュートを配置して、正量の場合は、振分シュートを鉛直方向に向け、タイミングホッパの両ゲートを同時に開放してタイミングホッパから包装機に物品が鉛直方向に排出されるようにしている。
【0006】
そして、タイミングホッパ内の物品が正量であり続ければ、振分シュートは、鉛直方向に維持されているから、タイミングホッパは、包装機からの連動信号の受信を検出すると、遅延なく振分シュートに物品を排出することができる。
【0007】
すなわち、
図4に示すように、計量ホッパ(WH)は、振分シュートが鉛直方向に維持されている状態(正量位置センサ信号がONである状態)で、時刻t1において、包装機からの連動信号の受信を検出すると、時刻t2において、滞留している物品を排出し、時刻t4において、計量ホッパ(WH)内に滞留していた全ての物品がタイミングホッパ(TH)に到達する。
【0008】
タイミングホッパ(TH)は、振分シュートが鉛直方向に維持されている状態(正量位置センサ信号がONである状態)で、時刻t3において、包装機からの連動信号の受信を検出すると、時刻t5において、滞留している物品を振分シュートに排出する。
【0009】
しかしながら、タイミングホッパ内の物品が正量から不良に切り替わる場合或いはタイミングホッパ内の物品が不良から正量に切り替わる場合には、振分シュートの向きを切り替えてから、タイミングホッパから振分シュートに物品を排出することになる。
【0010】
したがって、タイミングホッパは、かかる切り替え動作が完了するまでの間に、次の連動信号の受信を検出すると、物品を振分シュートに排出することなく、さらに次の連動信号の受信を待つことになる。
【0011】
そのため、包装機の運転速度が上げられ、振分シュートの切り替え動作が完了するまでの間に次の連動信号が送られてくる時には、タイミングホッパからの物品の排出動作が、1サイクル遅れてしまうという問題点があった。
【0012】
すなわち、
図4に示すように、時刻t3Aにおいて、計量ホッパ(WH)が、不良の物品があることを検出すると、次のサイクルT3の開始時点である時刻t6において、スイング信号がONに設定され、振分シュートの向きの不良排出方向への切り替え動作が開始する。
【0013】
すると、時刻t6Aにおいて、計量ホッパ(WH)が、滞留している物品を排出せず、スイング信号がOFFになるのを待ち、時刻t8において、タイミングホッパ(TH)が、時刻t7において計量ホッパ(WH)から到達した物品を振分シュートに排出しない。
【0014】
その後、時刻t9において、振分シュートの向きの不良排出方向への切り替え動作が完了すると、不良位置センサ信号がONに設定され、次のサイクルT4における時刻t11において、タイミングホッパ(TH)が、滞留している物品(不良)を振分シュートに排出する。
【0015】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、タイミングホッパから振分シュートへの物品の排出を遅滞なく行うことができる組合せ計量装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
一実施形態に係る組合せ計量装置は、組合せ計量部から排出される物品を受け取って一時的に貯留するホッパと、前記ホッパから排出される前記物品を第1方向又は第2方向に排出する振分シュートと、前記組合せ計量部から取得された前記物品の正量及び不良に係る情報に基づいて、前記振分シュートを前記第1方向又は前記第2方向に切り替える制御部と、を備え、前記制御部は、前記ホッパのゲートが開いた後、前記組合せ計量部から排出された物品が前記ホッパに届く前に、前記振分シュートを前記第1方向又は前記第2方向に切り替えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、タイミングホッパから振分シュートへの物品の排出を遅滞なく行うことができる組合せ計量装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る組合せ計量装置1の全体構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る組合せ計量装置1の動作の一例を示すタイムチャート図である。
【
図3】
図3は、変更例1に係る組合せ計量装置1の全体構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、従来技術を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0020】
(第1実施形態)
以下、
図1~
図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る組合せ計量装置1について説明する。本実施形態に係る組合せ計量装置1の全体構成の一例を示す図であり、
図2は、本実施形態に係る組合せ計量装置1の動作の一例を示すタイムチャート図である。
【0021】
図1に示すように、本実施形態に係る組合せ計量装置1は、分散テーブル2と、供給トラフ3
1~3
nと、プールホッパ4
1~4
nと、計量ホッパ6
1~6
nと、集合シュート9と、タイミングホッパ10と、振分シュート11と、制御部51とを備えている。
【0022】
図1に示すように、搬送コンベア100は、被計量物である物品Mを組合せ計量装置1の分散テーブル2の中央部に落下させる。
【0023】
分散テーブル2及び各供給トラフ31~3nは、それぞれ加振装置の駆動により振動することで、分散テーブル2上の物品Mを、各供給トラフ31~3nを介してそれぞれの下流に設けられた多数のプールホッパ41~4nに供給する。
【0024】
各プールホッパ41~4nには、ゲート51~5nが設けられ、対応する供給トラフ31~3nから供給されて受け取った物品Mを一時的に収容して貯留する。
【0025】
各プールホッパ41~4nの下流に、各計量ホッパ61~6nが設けられている。各計量ホッパ61~6nには、プールホッパ41~4nから投入された物品Mを計量する重量検出器71~7nを備えた計量ヘッダ及びゲート81~8nが設けられている。
【0026】
ここで、各計量ホッパ61~6n、重量検出器71~7nを備えた計量ヘッダ及びゲート81~8nは、組合せ計量部50を構成する。
【0027】
各計量ホッパ61~6nのゲート81~8nの下方に、集合シュート9が設けられている。集合シュート9の下方に、タイミングホッパ10が配置され、タイミングホッパ10の下方に、振分シュート11が配置されている。
【0028】
ここで、タイミングホッパ10は、各計量ホッパ61~6n(組合せ計量部50)から排出される物品Mを受け取って一時的に貯留するホッパを構成する。
【0029】
振分シュート11は、タイミングホッパ10から排出される物品Mを第1方向又は第2方向に排出するように構成されている。本実施形態では、第1方向は、正量排出方向に対応し、第2方向は、不良排出方向に対応する。
【0030】
図1に示すように、振分シュート11の下方には、正量排出方向に排出された物品Mを包装する包装装置31及び不良排出方向に排出された物品Mを受け取る回収装置32が配置されている。
【0031】
なお、本実施形態では、振分シュート11は、下端部がタイミングホッパ10の直下(第1方向に対応)から側方の退避位置(第2方向に対応)までの間で揺動する首振りタイプである。
【0032】
制御部51は、組合せ計量装置1の動作を制御するように構成されている。
【0033】
例えば、制御部51は、組合せ計量部50から取得された物品Mの正量及び不良に係る情報に基づいて、振分シュート11を第1方向又は第2方向に切り替えるように構成されている。
【0034】
具体的には、制御部51は、タイミングホッパ10のゲートが開いた後、計量ホッパ61~6n(組合せ計量部50)から排出された物品がタイミングホッパ10に届く前に、振分シュート11を第1方向又は第2方向に切り替えるように構成されている。
【0035】
なお、制御部51は、各計量ホッパ61~6nの計量結果に基づいて所定目標値に対応する物品Mの組合せを算出する組合せ計算を行い、かかる組合せ計算により算出された物品Mの組合せに係る物品Mを、排出対象となった計量ホッパ61~6nから排出させるように構成されている。
【0036】
以下、
図2を参照して、制御部51によって制御される組合せ計量装置1の動作の一例について説明する。
【0037】
図2に示すように、制御部51は、サイクルT1の開始時点である時刻t1において、包装装置31からの連動信号の受信を検出すると、組合せ計量部50から物品Mの正量及び不良に係る情報を取得する。
【0038】
制御部51は、組合せ計量部50から取得した情報に基づいて計量ホッパ(WH)内に滞留している物品Mが正量であることを検出し、且つ、正量位置センサ信号がONに設定されていることを検出すると、時刻t2において、物品Mの排出対象の計量ホッパ(WH)のゲートを開放し、かかる計量ホッパ(WH)に滞留している物品Mを排出する。
【0039】
制御部51は、時刻t3において、タイミングホッパ(TH)10のゲートを開放し、タイミングホッパ(TH)10に、前回受け取って滞留している物品Mを排出する。
【0040】
制御部51は、サイクルT2の開始時点である時刻t4において、包装装置31からの連動信号の受信を検出すると、組合せ計量部50から物品Mの正量及び不良に係る情報を取得する。
【0041】
制御部51は、組合せ計量部50から取得した情報に基づいて計量ホッパ(WH)内に滞留している物品Mが不良であることを検出し、且つ、正量位置センサ信号がONに設定されていることを検出すると、時刻t5において、物品Mの排出対象の計量ホッパ(WH)のゲートを開放し、かかる計量ホッパ(WH)に滞留している不良の物品Mを排出すると共に、時刻t8において、スイング信号をONに設定し、時刻t9において、正量位置センサ信号をOFFに設定する。
【0042】
そして、制御部51は、時刻t8において、振分シュート11の第1方向から第2方向への切り替えを開始する。かかる振分シュート11の切り替えは、時刻t10において終了し、制御部51は、時刻t10において、不良位置センサ信号をONに設定する。
【0043】
一方、時刻t2において計量ホッパ(WH)からの排出が開始された物品Mの全てが、時刻t6においてタイミングホッパ10に到達し、制御部51は、時刻t7において、正量位置センサ信号がONに設定されていることを検出して、タイミングホッパ(TH)10のゲートを開放し、かかるタイミングホッパ(TH)10に滞留している物品Mを排出する。かかる場合、物品Mは、振分シュート11から第1方向に排出される。
【0044】
制御部51は、サイクルT3の開始時点である時刻t11において、包装装置31からの連動信号の受信を検出すると、組合せ計量部50から物品Mの正量及び不良に係る情報を取得する。
【0045】
制御部51は、組合せ計量部50から取得した情報に基づいて計量ホッパ(WH)内に滞留している物品Mが正量であることを検出し、且つ、不良位置センサ信号がONに設定されていることを検出すると、時刻t12において、物品Mの排出対象の計量ホッパ(WH)のゲートを開放し、かかる計量ホッパ(WH)に滞留している物品Mを排出する。
【0046】
ここで、制御部51は、上述の物品Mが正量であることを検出したため、時刻t15において、スイング信号をOFFに設定すると共に、時刻サイクルT4の開始時点である時刻t16において、不良位置センサ信号をOFFに設定する。
【0047】
そして、制御部51は、時刻t15において、振分シュート11の第2方向から第1方向への切り替えを開始する。かかる振分シュート11の切り替えは、時刻t20において終了し、制御部51は、時刻t20において、正量位置センサ信号をONに設定する。
【0048】
一方、時刻t5において計量ホッパ(WH)からの排出が開始された不良の物品Mの全てが、時刻t13においてタイミングホッパ10に到達し、制御部51は、時刻t14において、不良位置センサ信号がONに設定されていることを検出して、タイミングホッパ(TH)10のゲートを開放し、かかるタイミングホッパ(TH)10に滞留している不良の物品Mを排出する。かかる場合、物品Mは、振分シュート11から第2方向に排出される。
【0049】
制御部51は、時刻サイクルT4の開始時点である時刻t16において、包装装置31からの連動信号の受信を検出すると、組合せ計量部50から物品Mの正量及び不良に係る情報を取得する。
【0050】
制御部51は、組合せ計量部50から取得した情報に基づいて計量ホッパ(WH)内に滞留している物品Mが正量であることを検出しているが、正量位置センサ信号及び正量位置センサ信号のいずれもOFFに設定されていることを検出したため、時刻t17において、物品Mの排出対象の計量ホッパ(WH)のゲートを開放しない。
【0051】
同様に、時刻t14において計量ホッパ(WH)からの排出が開始された物品Mの全てが、時刻t18においてタイミングホッパ10に到達しているが、制御部51は、時刻t19において、タイミングホッパ10のゲートを開放しない。
【0052】
すなわち、時刻t17では、振分シュート11は、第1方向と第2方向との間の切り替えの途中であり、第1方向及び第2方向のいずれにも設定されていない状態である。
【0053】
制御部51は、サイクルT5の開始時点である時刻t21において、包装装置31からの連動信号の受信を検出すると、組合せ計量部50から物品Mの正量及び不良に係る情報を取得する。
【0054】
制御部51は、組合せ計量部50から取得した情報に基づいて計量ホッパ(WH)内に滞留している物品Mが正量であることを検出し、且つ、正量位置センサ信号がONに設定されていることを検出すると、時刻t22において、物品Mの排出対象の計量ホッパ(WH)のゲートを開放し、かかる計量ホッパ(WH)に滞留している物品Mを排出する。
【0055】
また、制御部51は、時刻t23において、正量位置センサ信号がONに設定されていることを検出して、タイミングホッパ(TH)10のゲートを開放し、かかるタイミングホッパ(TH)10に滞留している物品Mを排出する。かかる場合、物品Mは、振分シュート11から第1方向に排出される。
【0056】
すなわち、
図2に示すように、制御部51は、タイミングホッパ10のゲートが開いた後、計量ホッパ(WH)から排出された物品Mがタイミングホッパ10に届く前の時刻t8(又は、t9)及びt15(又は、t16)において、振分シュート11を第1方向又は第2方向に切り替えるように構成されている。
【0057】
具体的には、
図2に示すように、制御部51は、スイング信号がONになったタイミング(時刻t8)で、振分シュート11の第1方向から第2方向への切り替えを開始する。
【0058】
また、
図2に示すように、制御部51は、スイング信号がOFFになったタイミング(時刻t15)で、振分シュート11の第2方向から第1方向への切り替えを開始する。
【0059】
また、
図2に示すように、OFF状態のスイング信号は、上述の情報に基づいて物品Mの不良が検出された場合にONになり、ON状態のスイング信号は、上述の情報に基づいて物品Mの正量が検出された場合にOFFになる。
【0060】
また、
図2に示すように、包装装置32から連動信号が受信されてから第1期間が経過した後(例えば、時刻t5、t12)に、計量ホッパ(WH)が物品Mを排出し、かかる連動信号が受信されてから、第1期間よりも長い第2期間が経過した後(例えば、時刻t7、t14)に、タイミングホッパ10のゲートが開き、かかる連動信号が受信されてから、第2期間よりも長い第3期間が経過した時点(例えば、時刻t8、t15)で、スイング信号がON又はOFFに切り替わる。
【0061】
図4に示すように、従来技術では、サイクルT2において、計量ホッパ(WH)内に滞留している物品Mが不良であることが検出された場合、サイクルT4において、タイミングホッパ10から振分シュート11に対して物品Mが排出される。
【0062】
一方、本実施形態によれば、サイクルT2において、計量ホッパ(WH)内に滞留している物品Mが不良であることが検出された場合(時刻t5)、サイクルT3(時刻t14)において、タイミングホッパ10から振分シュート11に対して物品Mが排出される。
【0063】
すなわち、本実施形態によれば、タイミングホッパからの物品の排出動作が1サイクル遅れてしまうという従来技術の問題点を解消することができ、タイミングホッパ10から振分シュート11への物品Mの排出を遅滞なく行うことができる。
【0064】
(変更例1)
以下、
図3を参照して、本発明の変更例1に係る組合せ計量装置1について、上述の第1実施形態に係る組合せ計量装置1との相違点に着目して説明する。
【0065】
図3に示すように、本変更例1に係る組合せ計量装置1では、振分シュート11は、本体がタイミングホッパ10の直下から側方の退避位置までの間で水平方向に移動するスライドタイプである。
【0066】
上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施できる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0067】
1…組合せ計量装置
2…分散テーブル
31~3n…供給トラフ
41~4n…プールホッパ
51~5n、81~8n…ゲート
61~6n…計量ホッパ
71~7n…重量検出器
9…集合シュート
10…タイミングホッパ
11、12…振分シュート
50…組合せ計量部
31…包装装置
32…回収装置
51…制御部
100…搬送コンベア
M…物品