(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118983
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】粘着テープ剥がし具
(51)【国際特許分類】
B65B 69/00 20060101AFI20240826BHJP
B26B 27/00 20060101ALI20240826BHJP
B26B 11/00 20060101ALI20240826BHJP
【FI】
B65B69/00 Z
B26B27/00 E
B26B27/00 F
B26B11/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025631
(22)【出願日】2023-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】312014867
【氏名又は名称】黒田 まさみ
(72)【発明者】
【氏名】黒田 哲正
(72)【発明者】
【氏名】黒田 まさみ
【テーマコード(参考)】
3C061
3E058
【Fターム(参考)】
3C061AA02
3C061AA03
3C061AA31
3C061AA41
3C061BA03
3C061BB11
3C061CC01
3C061EE01
3C061EE05
3E058AA02
3E058CA01
3E058CA05
3E058CB10
3E058FA03
(57)【要約】
【課題】
粘着テープを容易に剥がし、カットすることができる粘着テープ剥がし具を提供する。
【解決手段】
粘着テープ剥がし具10は、本体部20とこの本体部20に挿入された作用体30から構成されている。本体部20は基部21を有している。基部21は平板状のスリット23と略直線状の剥がし端24を有している。作用体30は平板状のプレート31とその一端に刃端32とこれと鋭角をなす略直線状の非刃端33を有している。刃端32はシャープエッジの刃を有し、他の非刃端33は刃を有していない。作用体30はスリット23に挿入され、非刃端33が前記剥がし端24から、略平行に露出し、刃端32が内側に向くよう固着されている。非刃端33を粘着テープ40の端部に当てて粘着テープ40を剥がすことができ、刃端32により粘着テープ40や紐をカットすることもできる。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部とこの本体部に挿入された作用体から構成された粘着テープ剥がし具であって、この本体部は基部を有し、この基部は平板状のスリットと略直線状の剥がし端を有し、この作用体は平板状のプレートとその一端に略直線状の非刃端を有し、この作用体はこのスリットに挿入され、この非刃端が前記剥がし端から略平行に露出し、この非刃端を粘着テープの端部に当てて粘着テープを剥がすことを特徴とする粘着テープ剥がし具。
【請求項2】
本体部とこの本体部に挿入された作用体から構成された粘着テープ剥がし具であって、この本体部は基部を有し、この基部は平板状のスリットと略直線状の剥がし端を有し、この作用体は平板状のプレートとその一端に刃端とこの刃端と鋭角をなす略直線状の非刃端を有し、この作用体はこのスリットに挿入され、この非刃端が前記剥がし端から略平行に露出し、この刃端が内側に向くよう固着され、この非刃端を粘着テープの端部に当てて粘着テープを剥がしたり、前記刃端により粘着テープをカットしたりできることを特徴とする粘着テープ剥がし具。
【請求項3】
請求項2に記載の粘着テープ剥がし具には紐切部を設け、この紐切部には指の幅より狭い最小幅を有する案内部と、刃端を有する紐切空間を設けたことを特徴とする粘着テープ剥がし具。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の本体部の基部と把持部の間に回転軸を設け、この把持部を閉じて作用体を覆うようにしたことを特徴とする粘着テープ剥がし具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、主として段ボール箱等に粘着した粘着テープを剥がす為の粘着テープ剥がし具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、宅配便等で荷物を送ることが多くなったが、環境保護の為に段ボール箱を再利用する機会が増えてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、特許文献1のように、刃部2で粘着テープをカットする技術があったが、この技術では粘着テープをカットして段ボール箱を開梱することはできても、粘着テープを剥がすことはできなかった。この為、粘着テープが段ボール箱に残留して見苦しいだけでなく、その粘着テープの上に粘着テープを貼ると粘着力が落ちる問題があった。また、カッターを使用すると内容物まで切ってしまう恐れもあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本体部とこの本体部に挿入された作用体から構成された粘着テープ剥がし具であって、この本体部は基部を有し、この基部は平板状のスリットと略直線状の剥がし端を有し、この作用体は平板状のプレートとその一端に略直線状の非刃端を有し、この作用体はこのスリットに挿入され、この非刃端が前記剥がし端から略平行に露出し、この非刃端を粘着テープの端部に当てて粘着テープを剥がすことを特徴とする粘着テープ剥がし具。
【0006】
本体部とこの本体部に挿入された作用体から構成された粘着テープ剥がし具であって、この本体部は基部を有し、この基部は平板状のスリットと略直線状の剥がし端を有し、この作用体は平板状のプレートとその一端に刃端とこの刃端と鋭角をなす略直線状の非刃端を有し、この作用体はこのスリットに挿入され、この非刃端が前記剥がし端から略平行に露出し、この刃端が内側に向くよう固着され、この非刃端を粘着テープの端部に当てて粘着テープを剥がしたり、前記刃端により粘着テープをカットしたりできることを特徴とする粘着テープ剥がし具。
【0007】
上記の粘着テープ剥がし具には紐切部を設け、この紐切部には指の幅より狭い最小幅を有する案内部と、刃端を有する紐切空間を設けたことを特徴とする粘着テープ剥がし具。
上記のいずれかに記載の本体部の基部と把持部の間に回転軸を設け、この把持部を閉じて作用体を覆うようにしたことを特徴とする粘着テープ剥がし具。
【発明の効果】
【0008】
上記の問題点を解決し、粘着テープを容易に剥がすことのできる粘着テープ剥がし具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第一の実施形態の粘着テープ剥がし具の斜視図である。
【
図2】第一の実施形態の粘着テープ剥がし具の分解した状態の斜視図である。
【
図3】第一の実施形態の粘着テープ剥がし具の部分拡大図である。
【
図4】第一の実施形態の粘着テープ剥がし具の使用方法を示す斜視図である。
【
図5】第二の実施形態の粘着テープ剥がし具の開いた状態と閉じた状態を示す正面図である。
【
図6】第三の実施形態の粘着テープ剥がし具の開いた状態を示す斜視図である。
【
図7】第三の実施形態の粘着テープ剥がし具の閉じた状態を示す斜視図である。
【
図8】第三の実施形態の粘着テープ剥がし具の開いた状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1、
図2、
図3により、第一の実施形態の粘着テープ剥がし具を説明する。この実施形態の粘着テープ剥がし具10は、本体部20とこの本体部20に挿入された作用体30から構成されている。この本体部20は基部21と基部21から延在する把持部22を有している。この基部21は平板状のスリット23と略直線状の剥がし端24を有している。
【0011】
この作用体30は金属製又はセラミック製等の硬い材質の平板状のプレート31とその一端に刃端32とこれと鋭角をなす略直線状の非刃端33を有している。刃端32はシャープエッジの刃を有し、他の非刃端33は剪断又は破断等による切断面を有し、刃は有していない。作用体30はスリット23に挿入され、非刃端33が剥がし端24から微少幅、略平行に露出し、刃端32が内側に向くよう固着されている。
【0012】
図4により、粘着テープ剥がし具10の使用方法を説明する。粘着テープ40を剥がすときは、非刃端33を粘着テープ40の端部に当てて矢印のようにこすって粘着テープ40を剥がす。粘着テープ40の端部が浮き上がると、これを指で抓んで粘着テープ40を引き剥がすことができる。非刃端33に刃が設けてないので、浮き上がった粘着テープ端をカットしてしまう恐れがない。
一方、粘着テープ40をカットして開梱するときは、図の矢印のように動かして刃端32により粘着テープ40をカットすることができる。カッターが深く入り過ぎて、内容物を傷つけてしまう問題が解決できる。
【0013】
作用体30の刃端32は内側を向いており、指に当たらないので怪我をするリスクがない。非刃端33に指が当たっても、非刃端33には刃が形成されていないので安全である。又、切先34近傍は剥がし端24を延在させて保護領域26を設けて指が当たるリスクを少なくしている。
【0014】
図5の第二の実施形態の粘着テープ剥がし具10は、基部21と把持部22の間に回転軸27を設けてある。非使用時は把持部22を閉じて、作用体30をカバーすることができ、より安全性を向上させることができ、コンパクトに収納することができる。
【0015】
図6、
図7、
図8により第三の実施形態の粘着テープ剥がし具10を説明する。この実施形態の粘着テープ剝がし具は、紐切部50を本体部20の先端部に設けたものである。紐切部50は、入口が広く奥に向かって幅がせまくなっている案内部51を有し、案内部51の最小幅は紐の幅より広く指の幅より小さくしてある。案内部51の奥には案内部51の最小幅より広い紐切空間52が設けられ、紐切空間52には刃端32が案内部51側に向くように設けられている。
【0016】
第三の実施形態の粘着テープ剥がし具10においては、案内部51より紐が挿入され、刃端32により紐をカットすることができる。案内部51の最小幅は紐より広く指より狭いので、紐が容易に挿入でき指が刃端32に不用意に触れる恐れがない。
【産業上の利用可能性】
【0017】
この発明は、特に粘着テープに関する技術であるが、粘着シール等他の粘着シートにも利用可能である。
【符号の説明】
【0018】
10は粘着テープ剥がし具
20は本体部
21は基部
22は把持部
23はスリット
24は剥がし端
25はガイド
26は保護領域
27は回転軸
30は作用体
31はプレート
32は刃端
33は非刃端
34は切先
40は粘着テープ
50は紐切部
51は案内部
52は紐切空間