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特開2024-118989建設作業支援システムおよび建設作業支援装置、建設作業支援方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118989
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】建設作業支援システムおよび建設作業支援装置、建設作業支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240826BHJP
   G06Q 50/08 20120101ALI20240826BHJP
【FI】
G06Q10/06
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025640
(22)【出願日】2023-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】323001823
【氏名又は名称】株式会社幸建
(74)【代理人】
【識別番号】100199107
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 拓司
(72)【発明者】
【氏名】山本 邦夫
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L049AA06
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】建設作業に従事する全ての人がより高い責任感を持ち、個々のスキルを向上させ、人材の育成をより促進する建設作業支援システム及び支援方法を提供する。
【解決手段】建設作業支援システムにおいて、情報管理サーバは、現場情報を第1ユーザが登録する現場登録インターフェースと、作業者情報を第2ユーザが登録する作業者登録インターフェースと、現場情報と作業者情報を記憶させる情報記憶部と、作業者を第1ユーザが募集する作業者募集インターフェースと、第2ユーザが作業を応募する作業者応募インターフェースと、第1ユーザが作業を委託する作業委託インターフェースと、第1ユーザがスケジュールを更新するスケジュール管理インターフェースと、第1ユーザの選択範囲で第1ユーザを代行できる第1ユーザ候補への移行を第2ユーザが申請する移行申請インターフェースと、その移行を第1ユーザが承認する移行承認インターフェースと、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建設現場における作業の種別と作業者数と作業スケジュールとを含む現場情報を第1ユーザが登録することができる現場登録インターフェースと、
前記作業についての経験の有無と年数とを含む作業者情報を第2ユーザが登録することができる作業者登録インターフェースと、
前記現場情報と前記作業者情報とを記憶させておくことができる情報記憶部と、
前記作業をする作業者を前記第1ユーザが募集することができる作業者募集インターフェースと、
前記第2ユーザが前記作業の受託を応募することができる作業者応募インターフェースと、
前記第1ユーザが前記作業を委託することができる作業委託インターフェースと、
前記第1ユーザが前記作業スケジュールを更新することができるスケジュール管理インターフェースと、
前記第1ユーザが選択した範囲で前記第1ユーザが行うことを代行することができる第1ユーザ候補への移行を前記第2ユーザが申請することができる移行申請インターフェースと、
前記第1ユーザ候補への移行を前記第1ユーザが承認することができる移行承認インターフェースと、
を備える建設作業支援システム。
【請求項2】
前記スケジュール管理インターフェースを通じて前記第1ユーザ候補は前記作業スケジュールの更新をすることができる、
請求項1に記載の建設作業支援システム。
【請求項3】
前記作業者募集インターフェースを通じて前記第1ユーザ候補は前記作業者を募集することができる、
請求項2に記載の建設作業支援システム。
【請求項4】
前記作業委託インターフェースを通じて前記第1ユーザ候補は前記作業者に前記作業を委託することができる、
請求項2または請求項3に記載の建設作業支援システム。
【請求項5】
前記第1ユーザ候補が募集できるのは前記第1ユーザ候補への移行を承認した前記第1ユーザが過去に委託したことがある前記作業者のみである、
請求項3に記載の建設作業支援システム。
【請求項6】
前記第1ユーザ候補が前記作業を委託できるのは前記第1ユーザ候補への移行を承認した前記第1ユーザが過去に委託したことがある前記作業者のみである、
請求項4に記載の建設作業支援システム。
【請求項7】
前記移行申請インターフェースを通じて前記第1ユーザ候補は前記第1ユーザへの移行を申請することができ、
前記移行承認インターフェースを通じた前記第1ユーザによる承認のもとで前記第1ユーザ候補は前記第1ユーザへと移行することができる、
請求項1に記載の建設作業支援システム。
【請求項8】
前記第1ユーザによる承認のもとで前記第1ユーザ候補から移行した前記第1ユーザが募集をする前記作業についての前記作業者応募インターフェースにはその承認をした前記第1ユーザの名前が表示される、
請求項7に記載の建設作業支援システム。
【請求項9】
前記作業者応募インターフェースへの前記名前の表示は、前記第1ユーザへの移行の承認をした前記第1ユーザによる名前表示の解除承認によりその表示を解除できる、
請求項8に記載の建設作業支援システム。
【請求項10】
前記作業のサポートである副作業の種別と副作業者数と副作業スケジュールとを前記現場情報として前記第1ユーザは前記現場登録インターフェースを通じて登録することができ、
前記作業者情報としての前記副作業についての経験の有無と年数とを第3ユーザは前記作業者登録インターフェースを通じて登録することができ、
前記副作業をする副作業者を前記第1ユーザは前記作業者募集インターフェースを通じて募集することができ、
前記作業者応募インターフェースを通じて前記第3ユーザは前記副作業の受託を応募することができ、
前記作業委託インターフェースを通じて前記第1ユーザは前記副作業を委託することができ、
前記スケジュール管理インターフェースを通じて前記第1ユーザは前記副作業スケジュールを更新することができる、
請求項1または請求項2、請求項3、請求項5、請求項7、請求項8、請求項9に記載の建設作業支援システム。
【請求項11】
前記移行申請インターフェースを通じて前記第3ユーザは前記第2ユーザへの移行を申請することができ、
前記移行承認インターフェースを通じた前記第1ユーザによる承認のもとで前記第3ユーザは前記第2ユーザへと移行することができる、
請求項10に記載の建設作業支援システム。
【請求項12】
前記第2ユーザまたは前記第3ユーザの申請に基づくことなく前記第1ユーザは前記移行承認インターフェースを通じてそれぞれ前記第1ユーザ候補への移行または前記第2ユーザへの移行を承認することができる、
請求項10に記載の建設作業支援システム。
【請求項13】
前記作業委託インターフェースには前記第1ユーザが事前に設定した所定の年数の経験を超えた前記第2ユーザおよび前記第3ユーザについて移行フラグが表示される、
請求項12に記載の建設作業支援システム。
【請求項14】
前記第1ユーザは複数であり、一の前記第1ユーザは前記作業に用いる重機または資材ならびに前記重機または前記資材の保管場所および使用可否を登録することができ、他の前記第1ユーザは前記一の前記第1ユーザに対して前記重機または前記資材の使用を申請することができる、
請求項1または請求項2、請求項3、請求項5、請求項7、請求項8、請求項9に記載の建設作業支援システム。
【請求項15】
建設現場における作業の種別と作業者数と作業スケジュールとを含む現場情報を第1ユーザが登録することができる現場登録インターフェースと、
前記作業についての経験の有無と年数とを含む作業者情報を第2ユーザが登録することができる作業者登録インターフェースと、
前記現場情報と前記作業者情報とを記憶させておくことができる情報記憶部と、
前記作業をする作業者を前記第1ユーザが募集することができる作業者募集インターフェースと、
前記第2ユーザが前記作業の受託を応募することができる作業者応募インターフェースと、
前記第1ユーザが前記作業を委託することができる作業委託インターフェースと、
前記第1ユーザが前記作業スケジュールを更新することができるスケジュール管理インターフェースと、
前記第1ユーザが選択した範囲で前記第1ユーザが行うことを代行することができる第1ユーザ候補への移行を前記第2ユーザが申請することができる移行申請インターフェースと、
前記第1ユーザ候補への移行を前記第1ユーザが承認することができる移行承認インターフェースと、
を備える建設作業支援装置。
【請求項16】
建設現場における作業の種別と作業者数と作業スケジュールとを含む現場情報を第1ユーザが情報記憶部に登録するステップと、
前記作業についての経験の有無と年数とを含む作業者情報を第2ユーザが前記情報記憶部に登録するステップと、
前記作業をする作業者を前記第1ユーザが募集するステップと、
前記第2ユーザが前記作業の受託を応募するステップと、
前記第1ユーザが前記作業を委託するステップと、
前記第1ユーザが前記作業スケジュールを更新するステップと、
前記第1ユーザが選択した範囲で前記第1ユーザが行うことを代行することができる第1ユーザ候補への移行を前記第2ユーザが申請するステップと、
前記第1ユーザ候補への移行を前記第1ユーザが承認するステップと、
を含む、
建設作業支援方法。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、建設作業支援システムおよび建設作業支援装置、建設作業支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建設工事には様々な種類があり、それらの工事は多様な工程や作業により構成されている。その各工程・各作業に携わる作業者としての必要なスキルや建設機械・資材なども多岐にわたる。
【0003】
これらの建設工事は、顧客への提案から受注、実際の施工から完成、引き渡しまで、実に多くの人や建設機械・資材の手配についての非常に緻密なスケジュール管理を経て成り立っている。なお特許文献1には、建設工事などについての施工方法・ノウハウや情報の提供、資機材のレンタルを行うことなどにより施主が施工主体となり希望とする品質を低価格で実現させることができる支援を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-364173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
こうした技術においてはノウハウの提供により希望とする品質を低価格で実現することはできるものの、建設作業に携わる全ての人がより高い責任感を持ち、個々のスキルを向上させ、人材の育成をより促進していきたいという課題があった。
【0006】
本開示の目的は、建設作業に携わる全ての人がより高い責任感を持ち、個々のスキルを向上させ、人材の育成をより促進するシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の建設作業支援システムは、建設現場における作業の種別と作業者数と作業スケジュールとを含む現場情報を第1ユーザが登録することができる現場登録インターフェースと、前記作業についての経験の有無と年数とを含む作業者情報を第2ユーザが登録することができる作業者登録インターフェースと、前記現場情報と前記作業者情報とを記憶させておくことができる情報記憶部と、前記作業をする作業者を前記第1ユーザが募集することができる作業者募集インターフェースと、前記第2ユーザが前記作業の受託を応募することができる作業者応募インターフェースと、前記第1ユーザが前記作業を委託することができる作業委託インターフェースと、前記第1ユーザが前記作業スケジュールを更新することができるスケジュール管理インターフェースと、前記第1ユーザが選択した範囲で前記第1ユーザが行うことを代行することができる第1ユーザ候補への移行を前記第2ユーザが申請することができる移行申請インターフェースと、前記第1ユーザ候補への移行を前記第1ユーザが承認することができる移行承認インターフェースと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、建設作業に携わる全ての人がより高い責任感を持ち、個々のスキルを向上させ、人材の育成をより促進するシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、建設作業支援システムの概要の一例を示す図である。
図2図2は、ユーザデバイスの概要の一例を示す図である。
図3図3は、情報管理サーバの構成概要の一例を示すブロック図である。
図4図4は、情報管理サーバの機能ブロックの一例を示す図である。
図5図5は、建設作業支援システムとユーザの関係の一例を示す図である。
図6図6は、現場登録インターフェースの一例を示す図である。
図7図7は、作業者登録インターフェースの一例を示す図である。
図8図8は、作業者募集インターフェースの一例を示す図である。
図9図9は、作業者応募インターフェースの一例を示す図である。
図10図10は、作業委託インターフェースの一例を示す図である。
図11図11は、スケジュール管理インターフェースの一例を示す図である。
図12図12は、移行申請インターフェースの一例を示す図である。
図13図13は、移行承認インターフェースの一例を示す図である。
図14図14は、情報記憶部のデータベースに記憶される内容の一例を示す図である。
図15図15は、情報記憶部のデータベースに記憶される内容の一例を示す図である。
図16図16は、情報記憶部のデータベースに記憶される内容の一例を示す図である。
図17図17は、情報記憶部のデータベースに記憶される内容の一例を示す図である。
図18図18は、情報記憶部のデータベースに記憶される内容の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
本開示の建設作業支援システムは、
[1]建設現場における作業の種別と作業者数と作業スケジュールとを含む現場情報を第1ユーザが登録することができる現場登録インターフェースと、前記作業についての経験の有無と年数とを含む作業者情報を第2ユーザが登録することができる作業者登録インターフェースと、前記現場情報と前記作業者情報とを記憶させておくことができる情報記憶部と、前記作業をする作業者を前記第1ユーザが募集することができる作業者募集インターフェースと、前記第2ユーザが前記作業の受託を応募することができる作業者応募インターフェースと、前記第1ユーザが前記作業を委託することができる作業委託インターフェースと、前記第1ユーザが前記作業スケジュールを更新することができるスケジュール管理インターフェースと、前記第1ユーザが選択した範囲で前記第1ユーザが行うことを代行することができる第1ユーザ候補への移行を前記第2ユーザが申請することができる移行申請インターフェースと、前記第1ユーザ候補への移行を前記第1ユーザが承認することができる移行承認インターフェースと、を備える。
【0011】
この構成によれば、建設作業に携わる全ての人がより高い責任感を持ち、個々のスキルを向上させ、人材の育成をより促進するシステムを提供することができる。
【0012】
[2]上記[1]のものにおいて、前記スケジュール管理インターフェースを通じて前記第1ユーザ候補は前記作業スケジュールの更新をすることができる、とすることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、第1ユーザ候補が建設作業全体の進捗管理を、第1ユーザが選択した範囲内で無理なく身に着けることができる。
【0014】
[3]上記[2]のものにおいて、前記作業者募集インターフェースを通じて前記第1ユーザ候補は前記作業者を募集することができる、とすることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、第1ユーザ候補が作業者の経験や年齢、チーム構成などを考えながら、作業者の手配を身に着けることができる。
【0016】
[4]上記[2]または上記[3]のものにおいて、前記作業委託インターフェースを通じて前記第1ユーザ候補は前記作業者に前記作業を委託することができる、とすることが好ましい。
【0017】
この構成によれば、第1ユーザ候補が作業者の経験や年齢、チーム構成などを考えながら、実際に作業者に委託をするときのポイントを身に着けることができる。
【0018】
[5]上記[3]のものにおいて、前記第1ユーザ候補が募集できるのは前記第1ユーザ候補への移行を承認した前記第1ユーザが過去に委託したことがある前記作業者のみである、とすることが好ましい。
【0019】
この構成によれば、第1ユーザの委託に基づき作業をしたことがある実績のある作業者を募集の対象とすることで一定の安心感のもとで作業者を募集することができる。
【0020】
[6]上記[4]のものにおいて、前記第1ユーザ候補が前記作業を委託できるのは前記第1ユーザ候補への移行を承認した前記第1ユーザが過去に委託したことがある前記作業者のみである、とすることが好ましい。
【0021】
この構成によれば、第1ユーザの委託に基づき作業をしたことがある実績のある作業者を委託の対象とすることで、一定の安心感のもとで作業を委託することができる。
【0022】
[7]上記[1]のものにおいて、前記移行申請インターフェースを通じて前記第1ユーザ候補は前記第1ユーザへの移行を申請することができ、前記移行承認インターフェースを通じた前記第1ユーザによる承認のもとで前記第1ユーザ候補は前記第1ユーザへと移行することができる、とすることが好ましい。
【0023】
この構成によれば、第1ユーザ候補としての経験を積んだ後、さらに運営者としての第1ユーザへの独り立ちを促すことができる。
【0024】
[8]上記[7]のものにおいて、前記第1ユーザによる承認のもとで前記第1ユーザ候補から移行した前記第1ユーザが募集をする前記作業についての前記作業者応募インターフェースにはその承認をした前記第1ユーザの名前が表示される、とすることが好ましい。
【0025】
この構成によれば、承認した人を推薦者として表示することで、作業に応募する側にも一定の安心感を与えることができ、新たに第1ユーザになった運営者をより強く後押しできる。
【0026】
[9]上記[8]のものにおいて、前記作業者応募インターフェースへの前記名前の表示は、前記第1ユーザへの移行の承認をした前記第1ユーザによる名前表示の解除承認によりその表示を解除できる、とすることが好ましい。
【0027】
この構成によれば、一旦は後押しの推薦を受けたからには、移行への承認と後押しをした第1ユーザの承認が無ければ推薦を終了させられないようにすることができる。
【0028】
[10]上記[1]または上記[2]、[3]、[5]、[7]、[8]、[9]のものにおいて、前記作業のサポートである副作業の種別と副作業者数と副作業スケジュールとを前記現場情報として前記第1ユーザは前記現場登録インターフェースを通じて登録することができ、前記作業者情報としての前記副作業についての経験の有無と年数とを第3ユーザは前記作業者登録インターフェースを通じて登録することができ、前記副作業をする副作業者を前記第1ユーザは前記作業者募集インターフェースを通じて募集することができ、前記作業者応募インターフェースを通じて前記第3ユーザは前記副作業の受託を応募することができ、前記作業委託インターフェースを通じて前記第1ユーザは前記副作業を委託することができ、前記スケジュール管理インターフェースを通じて前記第1ユーザは前記副作業スケジュールを更新することができる、とすることが好ましい。
【0029】
この構成によれば、第1ユーザ候補が作業者と副作業者の経験や相性を考えるスキルも身に着けることができる。
【0030】
[11]上記[10]のものにおいて、前記移行承認インターフェースを通じた前記第1ユーザによる承認のもとで前記第3ユーザは前記第2ユーザへと移行することができる、とすることが好ましい。
【0031】
この構成によれば、作業者をサポートする副作業者に対しても段階的なステップアップを促すことができる。
【0032】
[12]上記[10]のものにおいて、前記第2ユーザまたは前記第3ユーザの申請に基づくことなく前記第1ユーザは前記移行承認インターフェースを通じてそれぞれ前記第1ユーザ候補への移行または前記第2ユーザへの移行を承認することができる、とすることが好ましい。
【0033】
この構成によれば、第2ユーザまたは第3ユーザである作業者・副作業者からの申請が無くても、能力や経験から積極的に抜擢をすることができるようになる。
【0034】
[13]上記[12]のものにおいて、前記作業委託インターフェースには前記第1ユーザが事前に設定した所定の年数の経験を超えた前記第2ユーザおよび前記第3ユーザについて移行フラグが表示される、とすることが好ましい。
【0035】
この構成によれば、移行の対象者を経験年数から自動的に抽出することができ、ステップアップをさらに促進することができる。
【0036】
[14]上記[1]または上記[2]、[3]、[5]、[7]、[8]、[9]のものにおいて、前記第1ユーザは複数であり、一の前記第1ユーザは前記作業に用いる重機または資材ならびに前記重機または前記資材の保管場所および使用可否を登録することができ、他の前記第1ユーザは前記一の前記第1ユーザに対して前記重機または前記資材の使用を申請することができる、とすることが好ましい。
【0037】
この構成によれば、重機のレンタル、資材の共有をよりタイムリーかつスムーズに実現することができるようになり、他の第1ユーザや、第1ユーザ候補から移行した第1ユーザの投資コスト・初期運営コストを下げることができるとともに、重機・資材を所有する第1ユーザの重機の稼働率を上げ、資材の調達コストを下げることができる。
【0038】
[15]本開示の建設作業支援装置は、建設現場における作業の種別と作業者数と作業スケジュールとを含む現場情報を第1ユーザが登録することができる現場登録インターフェースと、前記作業についての経験の有無と年数とを含む作業者情報を第2ユーザが登録することができる作業者登録インターフェースと、前記現場情報と前記作業者情報とを記憶させておくことができる情報記憶部と、前記作業をする作業者を前記第1ユーザが募集することができる作業者募集インターフェースと、前記第2ユーザが前記作業の受託を応募することができる作業者応募インターフェースと、前記第1ユーザが前記作業を委託することができる作業委託インターフェースと、前記第1ユーザが前記作業スケジュールを更新することができるスケジュール管理インターフェースと、前記第1ユーザが選択した範囲で前記第1ユーザが行うことを代行することができる第1ユーザ候補への移行を前記第2ユーザが申請することができる移行申請インターフェースと、前記第1ユーザ候補への移行を前記第1ユーザが承認することができる移行承認インターフェースと、を備える。
【0039】
この構成によれば、建設作業に携わる全ての人がより高い責任感を持ち、個々のスキルを向上させ、人材の育成をより促進する装置を提供することができる。
【0040】
[16]建設作業支援方法は、建設現場における作業の種別と作業者数と作業スケジュールとを含む現場情報を第1ユーザが情報記憶部に登録するステップと、前記作業についての経験の有無と年数とを含む作業者情報を第2ユーザが前記情報記憶部に登録するステップと、前記作業をする作業者を前記第1ユーザが募集するステップと、前記第2ユーザが前記作業の受託を応募するステップと、前記第1ユーザが前記作業を委託するステップと、前記第1ユーザが前記作業スケジュールを更新するステップと、前記第1ユーザが選択した範囲で前記第1ユーザが行うことを代行することができる第1ユーザ候補への移行を前記第2ユーザが申請するステップと、前記第1ユーザ候補への移行を前記第1ユーザが承認するステップと、を含む。
【0041】
この構成によれば、建設作業に携わる全ての人がより高い責任感を持ち、個々のスキルを向上させ、人材の育成をより促進する方法を提供することができる。
【0042】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の建設作業支援システムの具体例を以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張または簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。なお本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0043】
[実施形態1]
(建設作業支援システム1)
建設作業支援システム1は、図4に示すように、現場登録インターフェース20と、作業者登録インターフェース30と、作業者募集インターフェース40と、作業者応募インターフェース50と、作業委託インターフェース60と、スケジュール管理インターフェース70と、移行申請インターフェース80と、移行承認インターフェース90と、情報記憶部101を備える。
【0044】
建設作業支援システム1は、運営者である第1ユーザ、運営候補者である第1ユーザ候補、作業者(主作業者)である第2ユーザ、副作業者である第3ユーザが用いるユーザデバイス10を介して操作をする。なお第1ユーザ・第1ユーザ候補・第2ユーザ・第3ユーザが同じ会社または組織における社員または構成員であっても良いし、第1ユーザ・第1ユーザ候補・第2ユーザ・第3ユーザが同じ会社または組織における社員または構成員でなくても良い。
【0045】
(ユーザデバイス10)
第1ユーザ・第1ユーザ候補・第2ユーザ・第3ユーザが用いるユーザデバイス10は、有線・無線あるいはその両方のネットワークを介してインターネットに接続できる、図2に示すようなスマートホン・タブレット・ノートパソコン・デスクトップパソコンを含むあらゆる情報通信機器であり、それぞれには表示部14が備えられている。
【0046】
(表示部14)
表示部14には、建設作業支援システム1の初期画面と、建設作業支援システム1を第1ユーザ・第1ユーザ候補・第2ユーザ・第3ユーザが操作するための各種のインターフェースが表示される。
【0047】
(現場登録インターフェース20)
現場登録インターフェース20は、建設作業支援システム1の初期画面から第1ユーザがログインすることで起動する。現場登録インターフェース20は、建設作業を遂行する運営者である第1ユーザが、建設作業の起点として建設現場の情報を登録するためのものである。なお「登録」とは、後述の情報記憶部101へ種々の情報を記憶するための入力を意味する。以下も同様である。
【0048】
現場情報としては、まず基礎工事・外構工事・左官工事・造成工事・解体工事などの全体工事の種類を入力する。本実施形態においては、図6に示すように、全体工事の種類をプルダウンで選択することで簡単に入力できるようになっている。プルダウンで表示されない全体工事については直接入力も可能である。
【0049】
現場情報として、全体工事の種類とともに、工事の開始日と完了日、場所を入力する。これらを入力した後、全体工事を構成する全ての作業を、日ごと(または、半日ごと、時刻ごと)に入力していく。本実施形態においては、所定の項目の入力が完了すると、現場・作業IDが自動で採番される。
【0050】
各作業の日ごと(または、半日ごと、時刻ごと)に必要な作業者の人数は、本実施形態においては後述の作業者募集インターフェース40を通じて入力できるようになっているが、この現場登録インターフェース20を通じて入力できるようにしても良いし、現場登録インターフェース20の一部に組み込まれた形態の作業者募集インターフェース40としても良い。
【0051】
(作業者登録インターフェース30)
作業者登録インターフェース30は、建設作業支援システム1の初期画面から第2ユーザまたは第3ユーザがログインすることで起動する。作業者登録インターフェース30は、現場作業を実際に行う作業者である第2ユーザと、その作業をサポートする副作業を実際に行う副作業者である第3ユーザが、自らの経験がある作業・副作業の種別や年数、スキルなどの作業者情報を登録するためのものである。
【0052】
作業者情報として、本実施形態においては、図7に示すように、氏名や住所のほかに、性別や生年月日も登録する。作業・副作業によっては力仕事がメインであったり緻密な仕上げが必要になったりという性別や年齢による適性を考慮できるようにするとともに、複数人で行う作業・副作業における性別・年齢の構成も考えてチーム編成を検討することができる。作業者情報は新規登録時に登録すれば、その後は作業者IDとログインパスワードを入力することで自動表示されるようになっている。
【0053】
作業者情報には、経験のある作業・副作業の種別と年数を入力できるようになっており、プルダウンで簡単に更新できるようになっている。この作業者情報における経験のある作業・副作業の種別と年数は、後述するユーザの移行を申請・承認の際にも有用な情報として活用することができる。
【0054】
(作業者募集インターフェース40)
作業者募集インターフェース40は、建設作業を遂行する運営者である第1ユーザまたは第1ユーザの委譲を受けた第1ユーザ候補が、全体工事における全ての作業・副作業に対して作業者・副作業者を募集するためのものである。なお募集とは、第1ユーザ・第1ユーザ候補が同じ会社・組織の社員・構成員を第2ユーザ(作業者)・第3ユーザ(副作業者)とする場合は「アサイン」の意味であり、第1ユーザ・第1ユーザ候補が同じ会社・組織の社員・構成員ではない第2ユーザ(作業者)・第3ユーザ(副作業者)を募集する場合は「オファー」の意味である。
【0055】
作業者募集インターフェース40は、建設作業支援システム1の初期画面または現場登録インターフェース20の一部に組み込まれた形態としても良いし、建設作業支援システム1の初期画面または現場登録インターフェース20に配置されたボタンをクリックする等により個別のインターフェースとして起動する形態としても良い。個別のインターフェースとした場合は、運営者である第1ユーザのログインによりインターフェースを操作できるようになる。
【0056】
作業者募集インターフェース40には、全ての作業・副作業の日ごと(または、半日ごと、時刻ごと)に必要な作業者・副作業者の人数をプルダウンの選択により入力する。本実施形態においては、図8に示すように、カレンダー上の日付をクリックし、上述の現場登録インターフェース20を通じて登録された各作業・各副作業を選択して、全ての作業・副作業の日ごと(または、半日ごと、時刻ごと)に必要な作業者数・副作業者数をプルダウンで選択して入力する。なお、カレンダーからのクリックだけでなく、図8の左側に示すように、現場・作業IDから選択して作業者数・副作業者数を入力するようにしても良い。
【0057】
(作業者応募インターフェース50)
作業者応募インターフェース50は、作業・副作業を行う第2ユーザまたは第3ユーザが、全体工事を構成する作業・副作業の受託を応募するためのものである。なお応募とは、第2ユーザ・第3ユーザが同じ会社・組織の第1ユーザ・第1ユーザ候補のアサインを受けて作業・副作業を行うこととなる場合は「社員・構成員としてのアサインの受領の連絡・返答」の意味であり、第1ユーザ・第1ユーザ候補と同じ会社・組織の社員・構成員ではない第2ユーザ・第3ユーザがそのオファーに基づいて作業・副作業を行うこととなる場合はオファーに対する「アプライ」の意味である。
【0058】
作業者応募インターフェース50は、建設作業支援システム1の初期画面または作業者登録インターフェース30の一部に組み込まれた形態としても良いし、建設作業支援システム1の初期画面または作業者登録インターフェース30に配置されたボタンをクリックする等により個別のインターフェースとして起動する形態としても良い。個別のインターフェースとした場合は、作業者としての第2ユーザまたは第3ユーザのログインによりインターフェースを操作できるようになる。
【0059】
作業者応募インターフェース50には、全ての作業・副作業の日ごと(または、半日ごと、時刻ごと)に運営者である第1ユーザが募集した作業者・副作業者の残人数が表示される。残人数がある場合は「応募」のボタンがアクティブになっているため、この「応募」のボタンをクリックすることで応募が完了する。続けて別の日の同じ作業・副作業や、別の日の別の作業・副作業へ応募する場合は、「続けて応募」をクリックして連続で応募することができる。
【0060】
作業者応募インターフェース50は、本実施形態においては、図9に示すように、カレンダー上の日付をクリックし、上述の作業者募集インターフェース40を通じて運営者である第1ユーザが登録した各作業・各副作業をクリックして選択することもできるし、図9の左側に配置された工事をプルダウンで選択した後に表示される各作業・各副作業をクリックすることで選択することもできる。
【0061】
なお作業者応募インターフェース50には、図9の左下に示すような、「移行申請」ボタンが設けられている。この「移行申請」ボタンにより、後述の移行申請インターフェース80に移動し、後述の第1ユーザ候補は第1ユーザへ、第2ユーザは第1ユーザ候補へ、第3ユーザは第2ユーザへの移行を申請することができる。
【0062】
作業者応募インターフェース50には、図9の右上に示すように、移行を承認した運営者である第1ユーザの名前を表示することができる。このようにすることで、新たに第1ユーザになった人でも、作業者・副作業者が一定の安心感を持って作業・副作業の受託を応募できるようになる。
【0063】
(作業委託インターフェース60)
作業委託インターフェース60は、作業・副作業を委託する運営者である第1ユーザまたは第1ユーザ候補が、作業者・副作業者から応募された作業・副作業を委託するためのものである。なお委託とは、第1ユーザ・第1ユーザ候補が同じ会社・組織の社員・構成員を第2ユーザ(作業者)・第3ユーザ(副作業者)とする場合は「アサインの確定」の意味であり、第1ユーザ・第1ユーザ候補が同じ会社・組織の社員・構成員ではない第2ユーザ(作業者)・第3ユーザ(副作業者)を募集する場合は「オファーの確定」の意味である。
【0064】
作業委託インターフェース60は、建設作業支援システム1の初期画面または現場登録インターフェース20・作業者募集インターフェース40の一部に組み込まれた形態としても良いし、建設作業支援システム1の初期画面または現場登録インターフェース20・作業者募集インターフェース40に配置されたボタンをクリックする等により個別のインターフェースとして起動する形態としても良い。個別のインターフェースとした場合は、運営者である第1ユーザのログインによりインターフェースを操作できるようになる。
【0065】
本実施形態においては、図10に示すように、カレンダー上の日付をクリックし、上述の作業者応募インターフェース50を通じて第2ユーザ・第3ユーザが応募した作業・副作業に対して委託する作業者・副作業者を選択することで委託をする。
【0066】
作業委託インターフェース60には、作業者募集インターフェース40を通じて運営者である第1ユーザが募集した各作業・各福作業に対する不足の人数が自動で表示されるので、この表示を見ながら委託を行う。
【0067】
カレンダー上の日付をクリックすることで作業リスト(作業種別・現場名の表示含む)を表示させ、その作業リストから現場・作業IDを表示させることも可能である。さらにその現場・作業IDに対して応募のあった作業者・副作業者の応募者IDが表示され、そこにカーソルを移動すると作業者情報の概要が表示されるようにしても良い。
【0068】
なお作業委託インターフェース60には、図10の左下に示されているような、「移行承認」というボタンが設けられている。この「移行承認」ボタンにより、後述の移行承認インターフェース90に移動し、第1ユーザ候補を第1ユーザへ、第2ユーザを第1ユーザ候補へ、第3ユーザを第2ユーザへと移行することを第1ユーザが承認することができる。さらに、運営者である第1ユーザが事前に設定した経験年数を超えた作業者・副作業者には移行フラグを表示させるようにしても良い。
【0069】
(スケジュール管理インターフェース70)
スケジュール管理インターフェース70は、運営者である第1ユーザが、各作業・各副作業の進捗に基づいて日程を変更したり、必要な作業者数・副作業者数を変更したりするためのものである。
【0070】
スケジュール管理インターフェース70は、建設作業支援システム1の初期画面または現場登録インターフェース20・作業者募集インターフェース40・作業委託インターフェース60の一部に組み込まれた形態としても良いし、建設作業支援システム1の初期画面または現場登録インターフェース20・作業者募集インターフェース40・作業委託インターフェース60に配置されたボタンをクリックする等により個別のインターフェースとして起動する形態としても良い。個別のインターフェースとした場合は、運営者である第1ユーザのログインによりインターフェースを操作できるようになる。
【0071】
スケジュール管理インターフェース70には、図11に示すように、進捗状況(スケジュールに対するズレ)が自動で表示される。その自動で表示された全ての作業日に対してスケジュール調整が必要な日ごと(または、半日ごと、時刻ごと)の作業・副作業をプルダウンで選択して作業者数・副作業者数を増減したり、または作業自体を別の日に変更したりして調整をする。また、管理・調整が必要な個々の作業・副作業をカレンダー上でクリックすることで現場・作業IDを表示させることも可能であり、作業者数の増減、作業期間の変更も左のボタンで実行することができる。
【0072】
(移行申請インターフェース80)
移行申請インターフェース80は、第1ユーザ候補が第1ユーザへ、第2ユーザが第1ユーザ候補へ、第3ユーザが第2ユーザへ移行することを申請するためのものである。移行申請インターフェース80において、経験がある作業・副作業とその経験年数を最新の状態に更新することができるが、この経験と年数は作業者登録インターフェース30で更新できるようにしても良い。
【0073】
移行申請インターフェース80の「移行先ユーザ名」には、図12に示すように、申請時のユーザ名の1つ上のユーザ名が自動表示される。よって、移行申請時に第3ユーザである人の移行申請インターフェースには移行先ユーザ名として第2ユーザが自動的に表示され、移行申請時に第2ユーザである人の移行申請インターフェースには移行先ユーザ名として第1ユーザ候補が自動的に表示され、移行申請時に第1ユーザ候補である人の移行申請インターフェースには移行先ユーザ名として第1ユーザが自動的に表示される。
【0074】
(移行承認インターフェース90)
図13に示すように、移行承認インターフェース90は、上述の移行を申請したユーザの移行を承認するためのものである。また、ユーザからの移行の申請がなくても、第1ユーザが事前に設定した経験年数に達した第2ユーザまたは第3ユーザを移行承認インターフェース90に自動的に表示させることもできる。
【0075】
移行の承認を受けた第1ユーザ候補は、その承認をした第1ユーザが委譲した範囲内で第1ユーザが行うことを代行することができる。言い換えると、第1ユーザ候補は、第1ユーザが委譲した範囲内で、第1ユーザの代わりに上述の作業者募集インターフェース40・作業委託インターフェース60・スケジュール管理インターフェース70を操作することができるようになる。
【0076】
移行承認インターフェース90を通じて移行を承認した第1ユーザは、本実施形態においては図9に示すように、作業者応募インターフェース50にその名前が表示される。このようにすることで、移行への責任を持つとともに、移行したユーザを推薦する意味合いを持たせることができる。さらにこの名前の表示を解除するには、移行を承認した第1ユーザの解除承認が必要である、とすることができる。
【0077】
(情報管理サーバ100)
情報管理サーバ100には、システム制御部としてのCPU・ROM・RAMと、ネットワークNを介した通信を実行する通信部と、様々な情報を記憶しておく情報記憶部101がある。
【0078】
(情報記憶部101)
情報記憶部101は、現場情報データベース、作業データベース、作業者情報データベース、重機データベース、資材データベースを備えている。
【0079】
(現場情報データベース)
現場情報データベースには、図14に示すように、建設現場の場所、期間、工事の種別と、その工事を構成する全ての作業・副作業の種別が、現場登録インターフェース20を通じて現場情報として記憶されるようになっている。
【0080】
(作業データベース)
作業データベースには、図15に示すように、作業の種別と、その作業に適する属性(経験・スキル・性別・年齢など)、期間などと、作業をサポートする副作業が必要な場合はその副作業に適する属性(経験・スキル・性別・年齢など)、期間などが、現場登録インターフェース20を通じて現場情報の詳細として記憶されるようになっている。
【0081】
(作業者情報データベース)
作業者情報データベースには、図16に示すように、作業者・副作業者の名前と住所、属性(経験・スキル・性別・年齢など)が、作業者登録インターフェース30を通じて作業者情報として記憶されるようになっている。
【0082】
(重機データベース)
重機データベースには、図17に示すように、第1ユーザが所有する重機に対して、使用期間と使用される現場などが使用状況を示す情報として記憶されるようになっている。重機を所有する第1ユーザは、第1ユーザ候補から移行した第1ユーザをはじめ、他の第1ユーザに重機をレンタルすることで、移行して間もない第1ユーザの投資コストを低減することができるとともに、重機を所有する第1ユーザも所有する重機の稼働率を上げることができる。なお重機の使用状況は、第1ユーザとして操作をする上述の各インターフェースや、建設作業支援システム1の初期画面または別のインターフェース(例えば、重機登録インターフェース)を通じて登録することができる。さらに、レンタルを受けたい第1ユーザは、やはり上述の各インターフェースや、建設作業支援システム1の初期画面または別のインターフェース(例えば、重機借用インターフェース)でレンタルを受けるようにすることができる。このようにすることで、重機のレンタルを促すことができる。
【0083】
(資材データベース)
資材データベースには、図18に示すように、第1ユーザが所有する資材とその在庫量、保管場所が記憶されている。資材を在庫として所有する第1ユーザは、第1ユーザ候補から移行した第1ユーザをはじめ、他の第1ユーザに資材を小分けすることで、移行して間もない第1ユーザの初期運営費用を低減することができるとともに、資材を所有する第1ユーザもマスメリットとして調達コストを下げることができる。資材の在庫状況は、第1ユーザとして操作をする上述の各インターフェースや、建設作業支援システム1の初期画面または別のインターフェース(例えば、資材登録インターフェース)を通じて登録することができる。さらに、資材の小分けを受けたい第1ユーザは、やはり上述の各インターフェースや、建設作業支援システム1の初期画面または別のインターフェース(例えば、資材小分けインターフェース)で小分けを受けるようにすることができる。このようにすることで、資材の小分けを促すことができる。
【0084】
本実施形態の効果を以下に記載する。
本開示の建設作業支援システム1は、
[1]建設現場における作業の種別と作業者数と作業スケジュールとを含む現場情報を第1ユーザが登録することができる現場登録インターフェース20と、作業についての経験の有無と年数とを含む作業者情報を第2ユーザが登録することができる作業者登録インターフェース30と、現場情報を記憶させておく現場情報データベースおよび作業データベースと、作業者情報とを記憶させておくことができる作業者情報データベースと、作業をする作業者を第1ユーザが募集することができる作業者募集インターフェース40と、第2ユーザが作業の受託を応募することができる作業者応募インターフェース50と、第1ユーザが作業を委託することができる作業委託インターフェース60と、第1ユーザが作業スケジュールを更新することができるスケジュール管理インターフェース70と、第1ユーザが選択した範囲で第1ユーザが行うことを代行することができる第1ユーザ候補への移行を第2ユーザが申請することができる移行申請インターフェース80と、第1ユーザ候補への移行を第1ユーザが承認することができる移行承認インターフェース90と、を備える。
【0085】
この構成によれば、建設作業に携わる全ての人がより高い責任感を持ち、個々のスキルを向上させ、人材の育成をより促進するシステムを提供することができる。
【0086】
[2]上記[1]のものにおいて、スケジュール管理インターフェース70を通じて第1ユーザ候補は作業スケジュールの更新をすることができる、とすることが好ましい。
【0087】
この構成によれば、第1ユーザ候補が建設作業全体の進捗管理を、第1ユーザが選択した範囲内で無理なく身に着けることができる。
【0088】
[3]上記[2]のものにおいて、作業者募集インターフェース40を通じて第1ユーザ候補は作業者を募集することができる、とすることが好ましい。
【0089】
この構成によれば、第1ユーザ候補が作業者の経験や年齢、チーム構成などを考えながら、作業者の手配を身に着けることができる。
【0090】
[4]上記[2]または上記[3]のものにおいて、作業委託インターフェース60を通じて第1ユーザ候補は作業者に作業を委託することができる、とすることが好ましい。
【0091】
この構成によれば、第1ユーザ候補が作業者の経験や年齢、チーム構成などを考えながら、実際に作業者に委託をするときのポイントを身に着けることができる。
【0092】
[5]上記[3]のものにおいて、第1ユーザ候補が募集できるのは第1ユーザ候補への移行を承認した第1ユーザが過去に委託したことがある作業者のみである、とすることが好ましい。
【0093】
この構成によれば、第1ユーザの委託に基づき作業をしたことがある実績のある作業者を募集の対象とすることで一定の安心感のもとで作業者を募集することができる。
【0094】
[6]上記[4]のものにおいて、第1ユーザ候補が作業を委託できるのは第1ユーザ候補への移行を承認した第1ユーザが過去に委託したことがある作業者のみである、とすることが好ましい。
【0095】
この構成によれば、第1ユーザの委託に基づき作業をしたことがある実績のある作業者を委託の対象とすることで、一定の安心感のもとで作業を委託することができる。
【0096】
[7]上記[1]のものにおいて、移行申請インターフェース80を通じて第1ユーザ候補は第1ユーザへの移行を申請することができ、移行承認インターフェース90を通じた第1ユーザによる承認のもと記第1ユーザ候補は第1ユーザへと移行することができる、とすることが好ましい。
【0097】
この構成によれば、第1ユーザ候補としての経験を積んだ後、さらに運営者としてのだい1ユーザへの独り立ちを促すことができる。
【0098】
[8]上記[7]のものにおいて、第1ユーザによる承認のもとで第1ユーザ候補から移行した第1ユーザが募集をする作業についての作業者応募インターフェース50にはその承認をした第1ユーザの名前が表示される、とすることが好ましい。
【0099】
この構成によれば、承認した人を推薦者として表示することで、作業に応募する側にも一定の安心感を与えることができ、新たに第1ユーザになった運営者をより強く後押しできる。
【0100】
[9]上記[8]のものにおいて、作業者応募インターフェース50への名前の表示は、第1ユーザへの移行の承認をした第1ユーザによる名前表示の解除承認によりその表示を解除できる、とすることが好ましい。
【0101】
この構成によれば、一旦は後押しの推薦を受けたからには、移行への承認と後押しをした第1ユーザの承認が無ければ推薦を終了させられないようにすることができる。
【0102】
[10]上記[1]または上記[2]、[3]、[5]、[7]、[8]、[9]のものにおいて、作業のサポートである副作業の種別と副作業者数と副作業スケジュールとを現場情報として第1ユーザは現場登録インターフェース20を通じて登録することができ、作業者情報としての副作業についての経験の有無と年数とを第3ユーザは作業者登録インターフェース30を通じて登録することができ、副作業をする副作業者を第1ユーザは作業者募集インターフェース40を通じて募集することができ、作業者応募インターフェース50を通じて第3ユーザは副作業の受託を応募することができ、作業委託インターフェース60を通じて第1ユーザは副作業を委託することができ、スケジュール管理インターフェース70を通じて第1ユーザは副作業スケジュールを更新することができる、とすることが好ましい。
【0103】
この構成によれば、第1ユーザ候補が作業者と副作業者の経験や相性を考えるスキルも身に着けることができる。
【0104】
[11]上記[10]のものにおいて、移行承認インターフェース90を通じた第1ユーザによる承認のもとで第3ユーザは第2ユーザへと移行することができる、とすることが好ましい。
【0105】
この構成によれば、作業者をサポートする副作業者も段階的にステップアップすることができるようになる。
【0106】
[12]上記[10]のものにおいて、第2ユーザまたは第3ユーザの申請に基づくことなく第1ユーザは移行承認インターフェース90を通じてそれぞれ第1ユーザ候補への移行または第2ユーザへの移行を承認することができる、とすることが好ましい。
【0107】
この構成によれば、第2ユーザまたは第3ユーザである作業者・副作業者からの申請が無くても、能力のある人を第1ユーザが積極的に抜擢できるようになる。
【0108】
[13]上記[12]のものにおいて、作業委託インターフェース60には第1ユーザが事前に設定した所定の年数の経験を超えた第2ユーザおよび第3ユーザについて移行フラグが表示される、とすることが好ましい。
【0109】
この構成によれば、移行の対象者を経験年数から自動的に抽出することができ、ステップアップをさらに促進することができる。
【0110】
[14]上記[1]または上記[2]、[3]、[5]、[7]、[8]、[9]のものにおいて、第1ユーザは複数であり、一の第1ユーザは作業に用いる重機または資材ならびに重機または資材の保管場所および使用可否を登録することができ、他の第1ユーザは一の第1ユーザに対して重機または資材の使用を申請することができる、とすることが好ましい。
【0111】
この構成によれば、重機のレンタル、資材の共有をよりタイムリーかつ簡単に実現することで、他の第1ユーザや、第1ユーザ候補から移行した第1ユーザの投資コスト・初期運営コストを下げることができるとともに、重機・資材を所有する第1ユーザの重機の稼働率を上げ、調達コストを下げることができる。
【0112】
[15]本開示の建設作業支援装置は、建設現場における作業の種別と作業者数と作業スケジュールとを含む現場情報を第1ユーザが登録することができる現場登録インターフェース20と、作業についての経験の有無と年数とを含む作業者情報を第2ユーザが登録することができる作業者登録インターフェース30と、現場情報を記憶させておく現場情報データベースおよび作業データベースと、作業者情報とを記憶させておくことができる作業者情報データベースと、作業をする作業者を第1ユーザが募集することができる作業者募集インターフェース40と、第2ユーザが作業の受託を応募することができる作業者応募インターフェース50と、第1ユーザが作業を委託することができる作業委託インターフェース60と、第1ユーザが作業スケジュールを更新することができるスケジュール管理インターフェース70と、第1ユーザが選択した範囲で第1ユーザが行うことを代行することができる第1ユーザ候補への移行を第2ユーザが申請することができる移行申請インターフェース80と、第1ユーザ候補への移行を第1ユーザが承認することができる移行承認インターフェース90と、を備える。
【0113】
この構成によれば、建設作業に携わる全ての人がより高い責任感を持ち、個々のスキルを向上させ、人材の育成をより促進する装置を提供することができる。
【0114】
[16]建設作業支援方法は、建設現場における作業の種別と作業者数と作業スケジュールとを含む現場情報を第1ユーザが現場情報データベースおよび作業データベースに登録するステップと、作業についての経験の有無と年数とを含む作業者情報を第2ユーザが作業者情報データベースに登録するステップと、作業をする作業者を第1ユーザが募集するステップと、第2ユーザが作業の受託を応募するステップと、第1ユーザが作業を委託するステップと、第1ユーザが作業スケジュールを更新するステップと、第1ユーザが選択した範囲で第1ユーザが行うことを代行することができる第1ユーザ候補への移行を第2ユーザが申請するステップと、第1ユーザ候補への移行を第1ユーザが承認するステップと、を含む。
【0115】
この構成によれば、建設作業に携わる全ての人がより高い責任感を持ち、個々のスキルを向上させ、人材の育成をより促進する方法を提供することができる。
【0116】
なお上述したのはあくまでも一実施形態であり、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
【符号の説明】
【0117】
1 建設作業支援システム
10 ユーザデバイス
11 第1ユーザのユーザデバイス
12 第2ユーザのユーザデバイス
13 第3ユーザのユーザデバイス
14 表示部
20 現場登録インターフェース
30 作業者登録インターフェース
40 作業者募集インターフェース
50 作業者応募インターフェース
60 作業委託インターフェース
70 スケジュール管理インターフェース
80 移行申請インターフェース
90 移行承認インターフェース
100 情報管理サーバ
101 情報記憶部


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18