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▶ 西本 尊行の特許一覧

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  • 特開-回転ヤスリ 図1
  • 特開-回転ヤスリ 図2
  • 特開-回転ヤスリ 図3
  • 特開-回転ヤスリ 図4
  • 特開-回転ヤスリ 図5
  • 特開-回転ヤスリ 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024118999
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】回転ヤスリ
(51)【国際特許分類】
   B24D 5/00 20060101AFI20240826BHJP
【FI】
B24D5/00 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023039098
(22)【出願日】2023-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】523089391
【氏名又は名称】西本 尊行
(72)【発明者】
【氏名】村上 到
【テーマコード(参考)】
3C063
【Fターム(参考)】
3C063AA02
3C063AB03
3C063BA02
3C063BA24
3C063BG07
(57)【要約】
【課題】 丸穴のバリ取り作業に使用する従来の回転ヤスリは、ヤスリの形状が連続した曲面である為、丸穴のバリとの接触が安定せず滑り易かった。
【解決手段】 図5の回転ヤスリの向かい合った溝状のヤスリ部2に丸穴のバリ7が挟み込まれる状態で使用する為、回転ヤスリが前後に滑らない。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動手段と、該駆動手段によって駆動されるシャフトに取り付けられた研磨部材とからなる研磨工具であって、前記研磨部材は、所定の厚みを有する略円盤状とされており、その外周部分は断面がV字状となるように、中心方向に向けて凹部が形成され、この凹部の内側面に研磨部が形成されていることを特徴とする研磨工具。
【請求項2】
前記凹部は、その底部が断面コ字状とされ、このコ字状とされた内側面に研磨部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の研磨工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は分電盤等のボックスの外周に、電線貫通用の丸穴を開けた際に発生するバリを安全にかつ、早く取り除くのに好適な回転ヤスリに関する。
なお回転駆動源は電動ドライバー等に取り付けて使用するものとする。
【背景技術】
【0002】
丸穴のバリを取り除く方法としては、半丸棒状の手動ヤスリを使用するか、図4のごとき回転ヤスリを使用する事が一般的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
半丸棒状の手動ヤスリによる丸穴のバリ取りは、作業効率が悪く仕上がりもむらが出易い。図4のごとき回転ヤスリによる丸穴のバリ取りは、手動ヤスリより作業効率は良いものの回転ヤスリが連続した曲面である為、丸穴のバリに対して回転ヤスリが軸方向の前後に滑り易く、けがの危険性もある。
【0004】
本発明は丸穴のバリ取り作業時に回転ヤスリが滑る事も無く、安全に早く作業できる回転ヤスリを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
駆動手段と、該駆動されるシャフトに取り付けられた研磨部材とからなる研磨工具であって、前記研磨部材は、所定の厚みを有する略円盤状とされており、その外周部分は断面がV字状となるように、中心方向に向けて凹部が形成され、この凹部に研磨塗料が付着されて研磨部とされていることを特徴とする研磨工具。
【発明の効果】
【0006】
本発明においてヤスリ部断面が中心方向に向けてV字状に凹部が形成されているため、鉄板などに形成された丸穴のバリを取り除くことができる。その際にV字状の研磨部が丸穴の内周の外側の角部と内側の角部が同時に研磨できる。さらに研磨部がV字状とされているため、鉄板の厚みが異なっても対応できるという効果がある。
【0007】
丸穴のバリのみならず、鉄板等の直線部のバリ取り作業にも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】 本発明に係る回転ヤスリに側面図である。
図2図1におけるA-A線断面図である。
図3図1におけるB-B線断面図である。
図4】 従来の回転ヤスリ。
図5】 本発明の使用例を示す斜視図である。
図6】 本発明の使用状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形状】
【0009】
本発明の実施例について図面に基づいて説明する。本発明の研磨工具aは、電動モーターなどの駆動手段1と、この駆動手段1によって駆動されるシャフト2と、このシャフト2に固定される研磨部材3とで構成されている。
【0010】
上記研磨部材3は、所定の厚み(例えば20mm程度)を有しており、その外周部分には、中心方向に向けてV字状に切り込まれた凹部4が形成されている。そして、この凹部4の内側面に研磨部5が形成されている。本実施例では研磨部5は例えば炭化珪素質の砥粒等を塗布して研磨部としている。なお、この研磨部5は炭素珪素質の砥粒等を塗布することなく研磨部材本体を形成加工して研磨部5としても良いものである。
【0011】
上記したV字状の凹部4の底部には断面コ字状とされたコ字状研磨部6が形成されている。このコ字状研磨部6を前記したV字状の研磨部5と同様に炭化珪素質の砥粒等を塗布して研磨部としたり、研磨部材本体を形成加工して研磨部としても良いものである。
【0012】
上記した構成によれば鉄板7などに形成された成形穴8の内面の角部にできるバリに対して研磨部材3のV字状の研磨部5を駆動手段1によって回転させることでバリを除去することができる。このときV字状とされているため成形穴8の外側角部のバリと内側角部のバリの両方を除去することができ作業効率が向上するという効果がある。
【0013】
また、前記凹部4の底部に断面がコ字状とされたコ字状研磨部6が形成され、このコ字状研磨部6に成形穴8の内周面の先端部に押し当てることでこの先端部研磨することも可能となる。
【符号の説明】
【0014】
1 駆動手段 a 研磨工具
2 シャフト
3 研磨部材
4 凹部
5 研磨部
6 コ字状研磨部
7 鉄板
8 成形穴
9 分電盤
図1
図2
図3
図4
図5
図6