(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119003
(43)【公開日】2024-09-02
(54)【発明の名称】情報処理装置、システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/79 20140101AFI20240826BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20240826BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240826BHJP
【FI】
A63F13/79
A63F13/35
G06Q50/10
A63F13/79 520
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023083616
(22)【出願日】2023-05-22
(62)【分割の表示】P 2023024771の分割
【原出願日】2023-02-21
(71)【出願人】
【識別番号】523057264
【氏名又は名称】株式会社オカキチ
(74)【代理人】
【識別番号】100218969
【弁理士】
【氏名又は名称】室伏 千恵子
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 真彦
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC18
5L050CC18
(57)【要約】
【課題】ブロックチェーンを利用したゲームの価値を向上する。
【解決手段】情報処理装置は、第1ゲームを実行するための情報処理装置である。情報処理装置は制御部を備える。制御部はユーザごとに、NFTアイテムの保有情報を取得する取得ステップ(S22)と、NFTアイテムの保有情報に基づいて、そのユーザに特典を付与する付与ステップ(S23)とを実行する。NFTアイテムは、第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムであって、ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムである。特典は、第1ゲーム内で使用可能である。第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームである。第2ゲームは、第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームである。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ゲームを実行するための情報処理装置であって、
前記情報処理装置は制御部を備え、
前記制御部はユーザごとに、
NFTアイテムの保有情報を取得する取得ステップと、
そのユーザが第1種別のNFTアイテムと、第2種別のゲーム内アイテムとの両方を保有する場合、前記第2種別のゲーム内アイテムのプロパティを、前記第1種別のNFTアイテムを保有するが前記第2種別のゲーム内アイテムを保有しない場合の前記第1種別のNFTアイテムと比べて、前記第2種別のゲーム内アイテムの価値が高くなるように変更し、
そのユーザが前記第1種別のNFTアイテムを保有するが前記第2種別のゲーム内アイテムを保有しない場合、前記第1種別のNFTアイテムのプロパティを、前記第2種別のゲーム内アイテムを保有するが前記第1種別のNFTアイテムを保有しない場合の前記第2種別のゲーム内アイテムと比べて、前記第1種別のNFTアイテムの価値が高くなるように変更する付与ステップと
を実行し、
前記NFTアイテムは、アイテムのうち、前記第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムであって、ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムであり、
前記ゲーム内アイテムは、前記アイテムのうち、前記第1ゲーム内で使用可能なアイテムであって、トークンが前記ブロックチェーンに登録されていないアイテムであり、
前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームであり、
前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームであり、
前記第1種別と前記第2種別とは、同じまたは類似の関係にある
情報処理装置。
【請求項2】
前記ゲーム内アイテムは前記第2ゲーム内で使用できない
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1種別のNFTアイテムの、変更された前記プロパティは、前記第2ゲーム内で使用できない
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記付与ステップにおいて、そのユーザが前記第1種別のNFTアイテムと、前記第2種別のゲーム内アイテムとの両方を保有する場合、前記第1種別のNFTアイテムのプロパティを、前記第1種別のNFTアイテムを保有するが前記第2種別のゲーム内アイテムを保有しない場合と比べて、前記第1種別のNFTアイテムの価値が高くなるように変更する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記NFTアイテムは、前記ユーザが他のユーザまたはNFTアイテムを取引するためのマーケットプレイスとの取引において取得可能であり、
前記ゲーム内アイテムは、前記ユーザが前記第1ゲーム内で取得可能である
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
第1ゲームを実行するための第1ゲームサーバと、
第2ゲームを実行するための第2ゲームサーバと
を備えるシステムであって、
前記第1ゲームサーバは制御部を備え、
前記制御部はユーザごとに、
NFTアイテムの保有情報を取得する取得ステップと、
そのユーザが第1種別のNFTアイテムと、第2種別のゲーム内アイテムとの両方を保有する場合、前記第2種別のゲーム内アイテムのプロパティを、前記第1種別のNFTアイテムを保有するが前記第2種別のゲーム内アイテムを保有しない場合の前記第1種別のNFTアイテムと比べて、前記第2種別のゲーム内アイテムの価値が高くなるように変更し、
そのユーザが前記第1種別のNFTアイテムを保有するが前記第2種別のゲーム内アイテムを保有しない場合、前記第1種別のNFTアイテムのプロパティを、前記第2種別のゲーム内アイテムを保有するが前記第1種別のNFTアイテムを保有しない場合の前記第2種別のゲーム内アイテムと比べて、前記第1種別のNFTアイテムの価値が高くなるように変更する付与ステップと
を実行し、
前記NFTアイテムは、アイテムのうち、前記第1ゲーム及び前記第2ゲーム内で使用可能なアイテムであって、ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムであり、
前記ゲーム内アイテムは、前記アイテムのうち、前記第1ゲーム内で使用可能なアイテムであって、トークンが前記ブロックチェーンに登録されていないアイテムであり、
前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームであり、
前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームであり、
前記第1種別と前記第2種別とは、同じまたは類似の関係にある
システム。
【請求項7】
前記ブロックチェーンに接続可能な中継装置をさらに備え、
前記第1ゲームサーバの前記制御部は、
前記中継装置に、所定のユーザの前記NFTアイテムの保有情報に関する参照要求を送信し、
前記中継装置から、前記NFTアイテムの前記保有情報を受信する
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
第1ゲームを実行するためのコンピュータにおいて実行される情報処理方法であって、
前記コンピュータは制御部を備え、
前記制御部はユーザごとに、
NFTアイテムの保有情報を取得する取得ステップと、
そのユーザが第1種別のNFTアイテムと、第2種別のゲーム内アイテムとの両方を保有する場合、前記第2種別のゲーム内アイテムのプロパティを、前記第1種別のNFTアイテムを保有するが前記第2種別のゲーム内アイテムを保有しない場合の前記第1種別のNFTアイテムと比べて、前記第2種別のゲーム内アイテムの価値が高くなるように変更し、
そのユーザが前記第1種別のNFTアイテムを保有するが前記第2種別のゲーム内アイテムを保有しない場合、前記第1種別のNFTアイテムのプロパティを、前記第2種別のゲーム内アイテムを保有するが前記第1種別のNFTアイテムを保有しない場合の前記第2種別のゲーム内アイテムと比べて、前記第1種別のNFTアイテムの価値が高くなるように変更する付与ステップと
を実行し、
前記NFTアイテムは、アイテムのうち、前記第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムであって、ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムであり、
前記ゲーム内アイテムは、前記アイテムのうち、前記第1ゲーム内で使用可能なアイテムであって、トークンが前記ブロックチェーンに登録されていないアイテムであり、
前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームであり、
前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームであり、
前記第1種別と前記第2種別とは、同じまたは類似の関係にある
情報処理方法。
【請求項9】
第1ゲームを実行するためのコンピュータに、
ユーザごとにNFTアイテムの保有情報を取得する取得ステップと、
そのユーザが第1種別のNFTアイテムと、第2種別のゲーム内アイテムとの両方を保有する場合、前記第2種別のゲーム内アイテムのプロパティを、前記第1種別のNFTアイテムを保有するが前記第2種別のゲーム内アイテムを保有しない場合の前記第1種別のNFTアイテムと比べて、前記第2種別のゲーム内アイテムの価値が高くなるように変更し、
そのユーザが前記第1種別のNFTアイテムを保有するが前記第2種別のゲーム内アイテムを保有しない場合、前記第1種別のNFTアイテムのプロパティを、前記第2種別のゲーム内アイテムを保有するが前記第1種別のNFTアイテムを保有しない場合の前記第2種別のゲーム内アイテムと比べて、前記第1種別のNFTアイテムの価値が高くなるように変更する付与ステップと
を実行させるためのプログラムであって、
前記NFTアイテムは、アイテムのうち、前記第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムであって、ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムであり、
前記ゲーム内アイテムは、前記アイテムのうち、前記第1ゲーム内で使用可能なアイテムであって、トークンが前記ブロックチェーンに登録されていないアイテムであり、
前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームであり、
前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームであり、
前記第1種別と前記第2種別とは、同じまたは類似の関係にある
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、システム、情報処理方法及びプログラムに関し、特にブロックチェーンを利用したゲームに関連する情報処理装置、システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム内アイテムの購入状況をブロックチェーンで管理することが知られている。例えば特許文献1には、ビデオゲームの仮想資産の購入トランザクションを実行する要求を処理し、ブロックチェーンのブロックにトランザクションデータを書き込む方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなブロックチェーンを利用したゲームの普及のためには、当該ゲームの価値向上が求められる。
【0005】
本開示の目的は、上述した課題に鑑み、ブロックチェーンを利用したゲームの価値を向上可能な情報処理装置、システム、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様にかかる情報処理装置は、第1ゲームを実行するための情報処理装置である。前記情報処理装置は制御部を備える。前記制御部はユーザごとに、NFTアイテムの保有情報を取得する取得ステップと、前記NFTアイテムの前記保有情報に基づいて、そのユーザに特典を付与する付与ステップとを実行する。前記NFTアイテムは、前記第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムであって、ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムである。特典は、前記第1ゲーム内で使用可能である。前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームである。前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームである。
【0007】
本開示の一態様にかかるシステムは、第1ゲームを実行するための第1ゲームサーバと、第2ゲームを実行するための第2ゲームサーバとを備える。前記第1ゲームサーバは制御部を備える。前記制御部はユーザごとに、NFTアイテムの保有情報を取得する取得ステップと、前記NFTアイテムの前記保有情報に基づいて、そのユーザに特典を付与する付与ステップとを実行する。前記NFTアイテムは、前記第1ゲーム及び前記第2ゲーム内で使用可能なアイテムであって、ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムである。前記特典は、前記第1ゲーム内で使用可能である。前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームである。前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームである。
【0008】
本開示の一態様にかかる情報処理方法は、第1ゲームを実行するためのコンピュータにおいて実行される情報処理方法である。前記コンピュータは制御部を備える。前記制御部はユーザごとに、NFTアイテムの保有情報を取得する取得ステップと、前記NFTアイテムの前記保有情報に基づいて、そのユーザに特典を付与する特典付与ステップとを実行する。前記NFTアイテムは、前記第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムであって、ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムである。前記特典は、前記第1ゲーム内で使用可能である。前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームである。前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームである。
【0009】
本開示の一態様にかかるプログラムは、第1ゲームを実行するためのコンピュータに、ユーザごとにNFTアイテムの保有情報を取得する取得ステップと、前記NFTアイテムの前記保有情報に基づいて、そのユーザに特典を付与する特典付与ステップとを実行させる。前記NFTアイテムは、前記第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムであって、ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムである。前記特典は、前記第1ゲーム内で使用可能である。前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームである。前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームである。
【発明の効果】
【0010】
本開示により、ブロックチェーンを利用したゲームの価値を向上可能な情報処理装置、システム、情報処理方法及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態1にかかるシステムの概略構成図である。
【
図2】実施形態1にかかるブロックチェーンの概念図である。
【
図3】実施形態1にかかるトークンのデータ構造の一例を示す図である。
【
図4】実施形態1にかかるゲームサーバのハードウェア構成を示す図である。
【
図5】実施形態1にかかるゲームサーバの制御部の機能構成を示す図である。
【
図6】ゲームサーバの制御部による特典付与処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図7】ゲームサーバの制御部によるサブルーチンの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】ゲームサーバの制御部によるサブルーチンの処理の流れの変形例を示すフローチャートである。
【
図10】実施形態1にかかるユーザ端末のハードウェア構成を示す図である。
【
図11】実施形態2にかかるシステムの概略構成図である。
【
図12】実施形態2にかかる中継装置のハードウェア構成を示す図である。
【
図13】実施形態2にかかる中継装置の制御部の機能構成を示す図である。
【
図14】中継装置による中継処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図15】ユーザがNFTアイテムを購入するときの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図16】ユーザ端末の表示部に表示される画像の一例である。
【
図17】ユーザがNFTアイテムを購入するときの処理の流れの他の例を示すシーケンス図である。
【
図18】ユーザが保有資産を参照するときの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図19】ユーザが保有資産を使用するときの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図20】ゲーム内アイテムをNFT化するときの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0013】
なお、以下の説明において「ゲーム」とは、ユーザの操作に応じて仮想空間において進行するゲームである。
【0014】
また以下の説明において「アイテム」とは、ゲームに関連する資産である。「アイテム」には、キャラクタ、道具、レベル、スキン、及びその他ゲーム内で使用される資産のうち少なくとも1つが含まれてよい。キャラクタは、人や動物などの形を有し、ユーザが仮想空間内で操作可能な仮想オブジェクトである。道具は、キャラクタが持ち歩くことができる武器又はその他の機能的な仮想オブジェクトである。レベルは、ゲームを実行する上でのキャラクタのプロパティであり、例えば体力、攻撃力、又は防御力の程度を示す。
【0015】
<実施形態の概要>
システムは、第1ゲームを実行するための第1ゲームサーバと、第2ゲームを実行するための第2ゲームサーバとを備える。第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームであり、第2ゲームは、第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームである。
【0016】
各ゲームサーバは、制御部を備える。各ゲームサーバの制御部は、ユーザごとに、NFTアイテムの保有情報とゲーム内資産の保有情報とを区別可能に管理する。NFTアイテムは、トークンが発行され、ブロックチェーンに当該トークンが登録されているアイテムである。さらにNFTアイテムは、第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムである。ゲーム内資産は、ゲーム内で使用可能なアイテム又は通貨等である。ゲーム内資産は、少なくともそのゲームサーバに対応するゲーム内で使用可能であるが、システムに含まれる他のゲームサーバに対応するゲーム内では使用制限がある。例えば第1ゲームサーバが管理するゲーム内資産は、第1ゲーム内で使用可能であるが、第2ゲーム内では使用制限がある。
【0017】
各ゲームサーバの制御部は、ユーザごとに、自己が管理しているNFTアイテムの保有情報に基づいて、そのユーザに対して、そのゲームサーバに対応するゲーム内資産を特典として付与する。
【0018】
<実施形態1>
まず本開示の実施形態1について説明する。
図1は、実施形態1にかかるシステム1の概略構成図である。システム1は、ブロックチェーンを利用したゲームに関するコンピュータシステムである。システム1は、ブロックチェーン(BC)20と、第1ゲームサーバ30-1と、第2ゲームサーバ30-2と、複数のユーザ端末40-1,40-2,40-3とを備える。これらの構成要素はネットワークNWに接続される。ネットワークNWは、インターネット等の通信ネットワークである。
【0019】
第1ゲームサーバ30-1は、第1ゲームを実行するためのサーバコンピュータ等の情報処理装置である。第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームである。第1ゲームサーバ30-1は、第1ゲームを実行するためのゲームデータを、第1ゲームのプレイヤであるユーザが使用するユーザ端末40に送信する。
【0020】
第2ゲームサーバ30-2は、第2ゲームを実行するためのサーバコンピュータ等の情報処理装置である。第2ゲームは、第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームである。第2ゲームサーバ30-2は、第2ゲームを実行するためのゲームデータを、第2ゲームのプレイヤであるユーザが使用するユーザ端末40に送信する。
【0021】
以下では、第1ゲームサーバ30-1と第2ゲームサーバ30-2とを互いに区別せずに示す場合、単にゲームサーバ30と称する。
【0022】
BC20は、ユーザが所有するアイテムのうち、第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムの保有履歴を記憶する分散型台帳である。BC20には複数のノードが接続可能であって、BC20に登録された情報を複数のノードが共有して記憶している。
【0023】
例えばユーザがマーケットプレイスにおいて第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムを取得した場合、マーケットプレイスを管理するノード(不図示)がアイテムに対応するトークン情報をBC20に登録する。第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムのうち、トークンが発行され、当該トークンがBC20に登録されたアイテムは、NFTアイテムとも称される。なおBC20に情報を登録することは、BC20上のブロックに情報を現に登録することのみならず、BC20に情報を送信してブロックに情報を登録するように要求することであってもよい。トークン情報は、NFTアイテムの保有者の識別情報である保有者情報を含む。
【0024】
ユーザ端末40-1,40-2,40-3は、それぞれのユーザが使用する端末である。以下では、ユーザ端末40-1とユーザ端末40-2とユーザ端末40-3とを互いに区別せずに示す場合、単にユーザ端末40と称する。ユーザ端末40は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、又はその他の入出力可能な端末である。
【0025】
ユーザ端末40は、ゲームサーバ30からゲームデータを受信し、ゲームデータに基づいてゲームを実行する。例えばユーザ端末40は、ゲームサーバ30から受信したゲームに関連する画像及び音声をディスプレイやスピーカに出力させる。ユーザは、出力される画像及び音声に応じて操作する。ユーザ端末40は、ユーザの操作情報をゲームサーバ30に送信し、ゲームサーバ30から、操作情報が反映されたゲームデータを受信する。
【0026】
またユーザ端末40は、マーケットプレイスが管理するNFTアイテムをユーザが購入する際に、マーケットプレイスを管理するノードとの間で取引処理を実行する。またユーザ端末40は、ユーザが、他のユーザとの間でNFTアイテムの取引をする際に、他のユーザのユーザ端末との間で取引処理を実行する。なおユーザ端末40はBC20に接続可能なノードであってもよい。ユーザ端末40がノードである場合、ユーザ端末40は、取引処理実行後に中継装置10を介さずにBC20にトランザクションデータを登録してもよい。
【0027】
ここで本実施形態1においてゲームサーバ30は、BC20に接続可能なノードの1つである。したがってゲームサーバ30は、BC20に接続してBC20に登録された情報を参照できる。
【0028】
そしてゲームサーバ30は、ユーザごとに、そのユーザが保有するNFTアイテムに関する情報を記憶する。ユーザが保有するNFTアイテムに関する情報は、BC20に登録された情報の複製又は複製に基づいて生成された情報であり、NFTアイテムの保有情報とも称される。NFTアイテムの保有情報は、ユーザが保有するNFTアイテムの識別情報、種別、プロパティ、プロパティを決定するパラメータ、購入価格、画像データ、及び音声データのうち少なくとも一種の情報を含んでよい。一例としてNFTアイテムの保有情報は、ユーザが保有するNFTアイテムのインベントリであってよい。
【0029】
ここで実施形態1において各ゲームサーバ30は、ユーザが保有するNFTアイテムの保有情報に基づいて、NFTアイテムの保有ユーザに対して特典を付与する。
【0030】
図2は、実施形態1にかかるブロックチェーンの概念図である。ブロックチェーンは、デジタル的にリンクされた複数のブロックを有する。
【0031】
例えばブロックCは、所定数のトランザクションデータと、直前のブロックBのデジタル署名と、ブロックCのナンスとを含む。さらにブロックCには、デジタル署名が付されている。
【0032】
トランザクションデータは、トランザクションに関するデータである。例えばトランザクションデータは、購入者のウォレットアドレス若しくはユーザID、販売者のウォレットアドレス若しくはユーザID、取引にかかるNFTアイテムに対応するトークンの情報、支払われた仮想通貨の額、及びトランザクションの日時のうちの少なくともいずれかを含み得る。
【0033】
以下に、取引に関わるノードによるブロックの生成フローの一例を示す。NFTアイテムの取引があったことに応じて、取引に関わるノードはトランザクションデータを生成する。次に取引に関わるノードは、BC20に接続してBC20へのトランザクションデータの登録要求を送信する。これによりトランザクションデータがBC20に接続される複数のノードに送信される。所定数のトランザクションデータを取り込んだノードは、所与のコンセンサスアルゴリズムを有する検証処理を通じて、ブロックのナンスを発見する。そしてナンスを発見したノードは、デジタル署名を生成する。例えばブロックCのナンスを発見したノードは、トランザクションデータ、直前のブロックBのデジタル署名、及びブロックCのナンスのハッシュに基づいて、ブロックCのデジタル署名を生成する。これにより新しいブロックがBC20上に生成される。
【0034】
このように直前のブロックの情報を組み込みながらブロックの生成を繰り返すことにより、NFTアイテムの取引履歴が時系列で改ざん困難な態様で記録される。
【0035】
図3は、実施形態1にかかるトークンのデータ構造の一例を示す図である。一例としてトークンは、ERC-721に基づき発行される。トークンは、インデックスデータと、メタデータと、コンテンツデータとに基づいて定義される。
【0036】
インデックスデータは、トークンIDと、保有者情報と、トークンURI(Uniform Resource Identifier)とを含んでよい。トークンIDは、トークンを一意に識別する識別子である。保有者情報は、保有者を識別する情報である。例えば保有者情報は、保有者のウォレットアドレス又は保有者のユーザIDである。トークンURIは、メタデータの格納場所を示す情報であり、例えばメタデータのURL(Uniform Resource Locator)である。
【0037】
メタデータは、アイテムIDと、ディスクリプションと、コンテンツデータのURLとを含んでよい。アイテムIDは、NFTアイテムの識別子である。ディスクリプションは、NFTアイテムの説明である。例えばディスクリプションは、NFTアイテムの名称、種別、プロパティ、プロパティを決定するパラメータ、及び購入価格のうち少なくともいずれかを含む。コンテンツデータのURLは、NFTアイテムの画像データ、音声データ又はその他のコンテンツデータの格納場所を示す情報である。なおメタデータは、上記情報のうち一部が省略されてもよいし、上記情報以外の情報を含んでもよい。
【0038】
例えばNFTアイテムがキャラクタの場合、アイテムIDはキャラクタ名であってよい。ディスクリプションは、キャラクタというカテゴリと、キャラクタの職業と、キャラクタのレベルとを含む情報であってよい。コンテンツデータは、キャラクタの画像データであってよい。
【0039】
本実施形態1では、上記トークンを定義する情報のうちインデックスデータがトークン情報としてBC20上に登録される。そしてメタデータ及びコンテンツデータは、BC20外の記憶装置(不図示)に記憶される。しかしこれに代えて、インデックスデータ及びメタデータがBC20上に登録されてよい。この場合、トークンURIは省略されてよい。またインデックスデータ、メタデータ及びコンテンツデータの全てがBC20上に登録されてもよい。この場合、トークンURI及びコンテンツデータURLは省略されてもよい。
【0040】
図4は、実施形態1にかかるゲームサーバ30のハードウェア構成を示す図である。ゲームサーバ30は、システム全体を制御するための制御部31を備えている。制御部31には、通信バスを介して、通信部35、記憶部36、及び入力部37が接続されている。
【0041】
制御部31は、プロセッサ32と、ROM33と、RAM34とを備える。プロセッサ32は、ROM33又は記憶部36に記憶されたプログラムに従って、各種の情報処理及び制御を行う。ROM33は、ROM等の非一時的な記憶媒体であり、プロセッサ32が各種制御又は演算を行うための各種プログラム又はデータが予め格納されている。RAM34は、RAM等の揮発性記憶媒体であり、プロセッサ32の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。このRAM34には、本実施形態による各種処理を行うためのエリアが確保可能になっている。
【0042】
通信部35は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。
【0043】
記憶部36は、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体を含む記憶装置である。特に記憶部36は、ユーザ情報361と、ゲームデータ362とを記憶する。
【0044】
ユーザ情報361は、ユーザごとの、NFTアイテムの保有情報とゲーム内アイテムの保有情報とを少なくとも対応付けた情報である。例えばユーザ情報361は、ユーザIDと、NFTアイテムの保有情報と、ゲーム内アイテムの保有情報と、プレイデータとを互いに対応付ける。
【0045】
ユーザIDは、ユーザを識別する情報である。例えばユーザIDはアカウントIDである。
【0046】
ユーザ情報361におけるNFTアイテムの保有情報は、BC20から取得した情報に基づいている。ユーザ情報361におけるNFTアイテムの保有情報は、BC20に登録された全項目の複製であってもよいし、一部の項目の複製であってもよい。またユーザ情報361におけるNFTアイテムの保有情報は、BC20に登録された情報に基づいて生成された二次情報であってもよい。例えばNFTアイテムの保有情報は、ユーザが保有するNFTアイテムのアイテムID及びディスクリプションを含んでよい。あるいはNFTアイテムの保有情報は、ユーザが保有するNFTアイテムのトークンID及びトークンURIを含んでよい。
【0047】
ゲーム内アイテムは、ゲーム内資産の一例であり、そのゲームサーバに対応するゲーム固有のアイテムである。ゲーム内アイテムは、トークンが発行されていない、又はトークンがBC20に未だ登録されていないアイテムである。ゲーム固有とは、そのゲームのみで使用することができ、他のゲームで使用できないことを示す。例えばゲーム内アイテムは、そのゲームサーバ30に対応するゲーム内でガチャと呼ばれる抽選手段等により取得した、キャラクタや道具などのアイテムであってよい。
【0048】
またユーザ情報361におけるゲーム内アイテムの保有情報は、ユーザが保有するゲーム内アイテムに関する情報である。例えばゲーム内アイテムの保有情報は、ユーザが保有するゲーム内アイテムの識別情報、種別、プロパティ、プロパティを決定するパラメータ、購入価格、画像データ、及び音声データのうち少なくとも一種の情報を含んでよい。一例としてゲーム内アイテムの保有情報は、ユーザが保有するゲーム内アイテムのインベントリであってよい。
【0049】
プレイデータは、ユーザの操作に基づいてゲームを実行した際に生成されるデータである。プレイデータは、ユーザの操作履歴並びにそれによって生じたゲーム上の結果の履歴を示す。
【0050】
ゲームデータ362は、ゲームを実行するために必要なゲームプログラムである。
【0051】
入力部37は、キーボード、マウス及びタッチパネル等のユーザからの入力を受け付ける入力装置である。
【0052】
図5は、実施形態1にかかるゲームサーバ30の制御部31の機能構成を示す図である。制御部31はプログラムを実行することにより、ゲーム実行部311、資産管理部312及び特典付与部313の機能を実現する。
【0053】
ゲーム実行部311は、ログイン済のユーザ端末40がゲームを起動したことに応じて、ゲームデータ362と、ユーザ情報361からユーザ端末40のユーザIDに対応するプレイデータとを読み出す。そしてゲーム実行部311は、ユーザ端末40に、読み出したゲームデータ362及びプレイデータを送信する。またユーザ端末40からユーザの操作を検出したことに応じて、ユーザの操作を反映させたゲームデータを生成し、ユーザ端末40に送信する。そしてゲーム実行部311はユーザ情報361のプレイデータを更新する。
【0054】
資産管理部312は、ユーザ情報361において、ユーザごとに、NFTアイテムの保有情報とゲーム内アイテムの保有情報とを区別可能に管理する。すなわち第1ゲームサーバ30-1の資産管理部312は、ユーザごとに、NFTアイテムの保有情報と、第1ゲームに対応するゲーム内アイテムの保有情報とを区別可能に管理する。また第2ゲームサーバ30-2は、ユーザごとに、NFTアイテムの保有情報と、第2ゲーム内に対応するゲーム内アイテムの保有情報とを区別可能に管理する。
【0055】
例えば資産管理部312は、ゲーム実行中のユーザ端末40から保有資産の参照要求を受信したことに応じて、最新のNFTアイテムの保有情報をBC20から取得し、ユーザ情報361のNFTアイテムの保有情報を更新する。そして資産管理部312は、ユーザ情報361に記録されているNFTアイテム及びゲーム内アイテムを、ゲームサーバ30に対応するゲームに使用可能なアイテムとしてユーザ端末40に提示する。
【0056】
特典付与部313は、ユーザごとに、NFTアイテムの保有情報に基づいて、そのユーザに、そのゲーム内で使用可能な特典を付与する。具体的には特典付与部313は、ユーザごとに、NFTアイテムの保有数、保有期間、希少度、種別、及び購入金額のうち少なくとも1つに基づいて、特典を付与してよい。
【0057】
特典は、ユーザが、そのゲームサーバ30に対応するゲーム内では使用できるが、システム1において、そのゲームサーバ30に対応しないゲーム内ではその使用に制限がある。例えば第1ゲームサーバ30-1の特典付与部313が付与する特典は、ユーザが第1ゲーム内で使用できるが、第2ゲーム内では使用できない。特典の付与がシステム1に関わる他のゲームに影響を及ぼさないようにすることで、ゲームサーバ30に特典付与機能を容易に導入できる。
【0058】
特典付与部313は、定期的に又は予め定められた時間に、特典付与の処理を実行してよい。しかし特典付与のタイミングはこれに限らず、ユーザがNFTアイテムを購入した場合や、その他の所定のイベントが生じた場合であってよい。
【0059】
図6は、第1ゲームサーバ30-1の制御部31による特典付与処理の流れの一例を示すフローチャートである。本図は第1ゲームサーバ30-1の処理であるが、第2ゲームサーバ30-2も同様であってよい。この場合、以下の説明に置いて第1ゲームを第2ゲームと、第2ゲームを第1ゲームと読み替える。
【0060】
まず第1ゲームサーバ30-1の制御部31は、特典付与のタイミングが到来した場合(S21でYES)、S22~S24に示す処理を、登録されたユーザごとに繰り返す。
【0061】
S22において、資産管理部312は、BC20に接続して、ユーザのNFTアイテムの保有情報を取得する(取得ステップ)。このとき資産管理部312は、取得した情報に基づいてユーザ情報361のNFTアイテムの保有情報を更新してよい。
【0062】
次にS23において第1ゲームサーバ30-1の特典付与部313は、ユーザのNFTアイテムの保有情報に基づいて、第1ゲーム内で使用可能な特典を付与する(付与ステップ)。
【0063】
次にS24において特典付与部313は、付与した特典をユーザ情報361に反映させることで、ユーザ情報361を更新する(S24)。
【0064】
なおS23において特典付与部313は、特典付与条件に達していないユーザについては、特典を付与しなくてよい。この場合、S24に示す処理は省略される。
【0065】
すべての登録ユーザについてS22~S24に示す処理を実行した場合、S25において、第1ゲームサーバ30-1の制御部31は、特典付与処理を終了するか否かを判定する。特典付与処理を終了する場合とは、メンテナンスやサービスの終了に伴い第1ゲームサーバ30-1を停止する場合又は特典付与にかかるキャンペーンが終了する場合が挙げられる。第1ゲームサーバ30-1の制御部31は、特典付与処理を終了すると判定するまで、S21~S25に示す処理を繰り返す。
【0066】
ここで第1ゲームサーバ30-1が付与する特典は、第1ゲーム内で使用可能なゲーム内アイテムであってよい。一例として特典付与部313は、第1ゲーム内で使用可能なキャラクタ又は道具を付与する。この場合、特典付与部313は、ユーザ情報361のゲーム内アイテムの保有情報に、付与したアイテムの情報を追加する。
【0067】
また上記特典は、第1ゲーム内で使用可能なゲーム内アイテムのプロパティを強化することであってもよい。ここでプロパティを強化するとは、ゲーム内アイテムの価値を高める方向にプロパティを変更することである。一例として特典付与部313は、第1ゲーム内でユーザが取得したキャラクタのレベルを上げる。なお変更対象は、ゲーム内アイテムのプロパティを決定するパラメータであってもよい。一例として特典付与部313は、第1ゲーム内でユーザが取得したキャラクタのレベルを、付与前と比べて上がりやすくする。
【0068】
また一例として特典付与部313は、所与のユーザが保有するアイテムのうち、第1ゲーム内で使用可能なゲーム内アイテムとNFTアイテムとの間で種別が同じアイテムが存在するとき、当該ゲーム内アイテムのプロパティを強化することであってもよい。なお強化対象は、ゲーム内アイテムのプロパティを決定するパラメータであってもよい。
【0069】
図7は、ゲームサーバ30の制御部31による、S23に示すサブルーチンの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0070】
特典付与部313は、所与のユーザのNFTアイテムの種別と、ユーザ情報361に記録されているそのユーザのゲーム内アイテムの種別とを比較する(S31)。次に特典付与部313は重複するアイテム、つまり種別が同じアイテムがあるか否かを判定する(S32)。重複するアイテムがあった場合(S32でYES)、特典付与部313は、そのゲーム内アイテムのプロパティを強化する(S33)。つまり特典付与部313は、重複するアイテムがない場合よりも、アイテムの価値が高くなるようにそのゲーム内アイテムのプロパティを変更する。そして特典付与部313は、強化したプロパティをユーザ情報361に反映させることで、ユーザ情報361を更新する。
【0071】
図8を用いて上記特典付与の例について説明する。
図8は、ユーザ情報361の一部を示す図である。本図によればユーザAは、XXXXXというアイテムIDのキャラクタをゲーム内アイテムとして保有しているが、NFTアイテムとしては保有していない。またユーザBは、同じアイテムIDのキャラクタをNFTアイテムとして保有しているが、ゲーム内アイテムとしては保有していない。一方、ユーザCは、同じアイテムIDのキャラクタを、ゲーム内アイテムとしてもNFTアイテムとしても保有している。なお特典付与前においてXXXXXというアイテムIDのキャラクタについては、ユーザA,B,Cでレベルに差はないものとする。
【0072】
このような場合、特典付与部313は、ユーザCが有するXXXXXというアイテムIDのキャラクタのレベルを、ユーザA及びユーザBが有する同キャラクタよりも高く設定する。
【0073】
なお同種のキャラクタであれば、NFTアイテムとして保有するユーザBのキャラクタのレベルのほうが、ゲーム内アイテムとして保有するユーザAのキャラクタのレベルよりも高く設定されていてよい。
【0074】
このように同種のキャラクタであればNFTアイテムの形態とゲーム内アイテムの形態の両方で保有しているユーザは、特典付与により、いずれか一方で保有しているユーザよりもゲームを有利に進めることができる。また同種のキャラクタであればNFTアイテムの形態で保有しているユーザは、特典付与により、ゲーム内アイテムの形態で保有しているユーザよりもゲームを有利に進めることができる。
【0075】
なお上述の例では、特典付与はアイテムの種別が同じである場合に実行されたが、アイテムの種別が類似である場合も含んでよい。類似であるとは、アイテムの種別の類似度が所定閾値以上であることであってよい。
【0076】
なお特典は、ゲーム内アイテム又は強化されたプロパティに限らない。例えば特典は、ゲーム内通貨、ゲーム内チケット、及びゲーム内アイテムの割引情報のうち少なくとも1つであってもよい。ゲーム内通貨、ゲーム内チケット、及びゲーム内アイテムの割引情報は、そのゲームサーバ30に対応するゲーム内で使用可能であるが、それ以外のゲーム内では使用に制限があるゲーム内資産である。特にゲーム内通貨又はゲーム内チケットは、ゲームのバグ又は通信障害などに基づいてゲームの運営会社から配布される、いわゆる詫び石であってよい。この場合、特典付与のタイミングは、ゲームのバグ又は通信障害が生じた後であってよい。
【0077】
このときユーザ情報361は、ゲーム内アイテムの他、ユーザごとに、そのユーザが保有するゲーム内通貨、ゲーム内チケット及び割引情報を記憶してよい。特典付与部313は、付与したゲーム内通貨、ゲーム内チケット及び割引情報をユーザ情報361に反映させてよい。
【0078】
図9は、ゲームサーバ30の制御部31によるサブルーチンの処理の流れの変形例を示すフローチャートである。まず特典付与部313は、ユーザ情報361を参照し、所与のユーザのNFTアイテムの保有状況を特定する(S41)。保有状況は、保有数、保有期間、希少度、種別、購入金額、又はこれらに基づいて決定される指標である。
【0079】
そして特典付与部313は、保有状況が所定条件を満たす場合(S42でYES)、そのユーザに対してゲーム内通貨を付与する(S43)。例えば特典付与部313は、NFTアイテムの保有数を特定し、保有数が所定閾値以上である場合にそのユーザに対してゲーム内通貨を付与してよい。付与する通貨の量は、保有数に応じて決定されてよい。
【0080】
このようにゲームサーバ30は、NFTアイテムの保有ユーザに対して、ゲーム内で使用可能な特典を付与する。つまりゲームサーバ30は、NFTアイテムの保有ユーザに対してゲームを有利に進めることができるようなインセンティブを与える。これによってブロックチェーンを利用したゲームの価値を向上できる。
【0081】
また実施形態1によれば、特典は、そのゲームサーバ30に対応するゲーム内でのみ使用可能である。他のゲームサーバ30には特典付与による影響を及ぼさないため、ゲームサーバ30に特典付与の機能を容易に導入できる。
【0082】
図10は、実施形態1にかかるユーザ端末40のハードウェア構成を示す図である。ユーザ端末40は、システム全体を制御するための制御部41を備えている。制御部41には、通信バスを介して、通信部45、記憶部46、入力部47、及び表示部48が接続されている。
【0083】
制御部41は、プロセッサ42と、ROM43と、RAM44とを備える。プロセッサ42は、ROM43又は記憶部46に記憶されたプログラムに従って、各種の情報処理及び制御を行う。ROM43は、ROM等の非一時的な記憶媒体であり、プロセッサ42が各種制御又は演算を行うための各種プログラム又はデータが予め格納されている。RAM44は、RAM等の揮発性記憶媒体であり、プロセッサ42の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。このRAM44には、本実施形態による各種処理を行うためのエリアが確保可能になっている。
【0084】
通信部45は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。
【0085】
記憶部46は、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体を含む記憶装置である。入力部47は、ユーザからの入力を受け付ける入力装置である。表示部48は、制御部41による処理結果を表示するディスプレイである。表示部48は、入力部47とともにタッチパネルを構成してよい。
【0086】
<実施形態2>
次に本開示の実施形態2について説明する。
図11は、実施形態2にかかるシステム1aの概略構成図である。システム1aは、基本的にはシステム1と同様の構成及び機能を有するが、システム1aにおいてゲームサーバ30がBC20に接続する機能を有さない点でシステム1と異なる。そしてシステム1aは、中継装置10を備える点でシステム1と異なる。
【0087】
中継装置10は、BC20と、第1ゲームサーバ30-1及び第2ゲームサーバ30-2との間の情報の授受を中継するコンピュータである。中継装置10は、BC20に接続可能なノードの1つである。また中継装置10は、第1ゲームサーバ30-1及び第2ゲームサーバ30-2の各々と、ネットワークNWを介して通信可能である。
【0088】
実施形態2において中継装置10はマーケットプレイスのノードとして機能する。すなわち中継装置10は、第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムをユーザが取得したことに応じて、アイテムに対応するトークン情報をBC20に登録する。
【0089】
また中継装置10は、第1ゲームサーバ30-1及び第2ゲームサーバ30-2の少なくとも一方からの参照要求に応じて、BC20に登録された情報に基づいて、ユーザが保有するNFTアイテムを特定する。そして中継装置10は、特定したアイテムに関する情報、つまりNFTアイテムの保有情報を要求元のゲームサーバ30に送信する。
【0090】
一例として中継装置10は、システム1内のゲームサーバ30とBC20との間の情報の授受を中継するアプリケーションプログラムインタフェース(API= Application Programming Interface)サーバ、特にウェブAPIサーバである。これによりゲームサーバ30とBC20との連携を容易に実現できる。またゲームサーバ30の機能を拡張することや、異なるゲームに対応するゲームサーバ30をシステム1内に増設することが容易となる。
【0091】
また中継装置10は、ユーザ端末40とBC20との間の情報の授受を中継する場合がある。
【0092】
図12は、実施形態2にかかる中継装置10のハードウェア構成を示す図である。中継装置10は、システム全体を制御するための制御部11を備える。制御部11には、通信バスを介して、通信部15、記憶部16、及び入力部17が接続されている。
【0093】
制御部11は、プロセッサ12と、ROM13と、RAM14とを備える。プロセッサ12は、ROM13又は記憶部16に記憶されたプログラムに従って、各種の情報処理及び制御を行う。ROM13は、ROM(Read-only memory)等の非一時的な記憶媒体であり、プロセッサ12が各種制御又は演算を行うための各種プログラム又はデータが予め格納されている。RAM14は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶媒体であり、プロセッサ12の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。このRAM14には、本実施形態による各種処理を行うためのエリアが確保可能になっている。
【0094】
通信部15は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。
【0095】
記憶部16は、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体を含む記憶装置である。特に記憶部16は、保有資産DB161と、出品情報162とを記憶する。
【0096】
保有資産DB161は、ユーザのNFTアイテムの保有情報を管理するデータベースである。例えば保有資産DB161は、ユーザごとに、ユーザIDと、ウォレットアドレスと、NFTアイテムの保有情報とを対応付けて記憶する。NFTアイテムの保有情報は、BC20から取得した情報に基づいている。保有資産DB161におけるNFTアイテムの保有情報は、BC20に登録された全項目の複製であってもよいし、一部の項目の複製であってもよい。また保有資産DB161におけるNFTアイテムの保有情報は、BC20に登録された情報に基づいて生成された二次情報であってもよい。例えばNFTアイテムの保有情報は、ユーザが保有するNFTアイテムのアイテムID及びディスクリプションを含んでよい。あるいはNFTアイテムの保有情報は、ユーザが保有するNFTアイテムのトークンID及びトークンURIを含んでよい。なお保有資産DB161において、ウォレットアドレスは省略されてよい。
【0097】
出品情報162は、出品され、取引可能なNFTアイテムに関する情報である。例えば出品情報162は、出品され、取引可能なNFTアイテムの名称、種別、プロパティ、プロパティを決定するパラメータ、価格、コンテンツデータ、トークンID及びトークンURIのうち少なくとも1つを含んでよい。
【0098】
入力部17は、キーボード、マウス及びタッチパネル等のユーザからの入力を受け付ける入力装置である。
【0099】
図13は、実施形態2にかかる中継装置10の制御部11の機能構成を示す図である。制御部11はプログラムを実行することにより、取引処理部111、登録部112、資産管理部113及び検索部114の機能を実現する。
【0100】
取引処理部111は、NFTアイテムの取引に関する処理を実行する。例えば取引処理部111は、ユーザ端末40からの要求に応じて出品情報162をユーザ端末40に送信する。また取引処理部111は、ユーザ端末40からNFTアイテムの購入要求を受信したことに応じて、契約締結処理、支払い処理、及びNFTアイテムの引き渡し処理を実行する。NFTアイテムの引き渡し処理とは、例えばNFTアイテムに対応するトークンID、トークンURI、及びコンテンツデータURLの少なくともいずれかを譲受人に通知する処理であってよい。
【0101】
登録部112は、NFTアイテムをユーザが購入したことに応じて、購入にかかるトランザクションデータを生成する。上記トランザクションデータには、NFTアイテムに対応するトークンのインデックスデータが含まれる。そして登録部112は、トランザクションデータのBC20への登録要求を送信する。これによりトランザクションデータがBC20に接続される複数のノードに送信される。トランザクションデータは、上述した検証処理を経て、新しいブロックに登録される。
【0102】
資産管理部113は、ユーザごとに、BC20上に登録されたNFTアイテムの保有情報を管理する。例えば資産管理部113は、トランザクションが発生したことに応じてBC20に接続する。また例えば資産管理部113は、ゲームサーバ30からユーザの保有資産の参照要求を受信したことに応じて、BC20に接続してもよい。また例えば資産管理部113は、定期的に又は不定期でBC20に接続してもよい。資産管理部113は、BC20に接続したときBC20に登録された情報を参照し、これに基づく情報を保有資産DB161に格納する。
【0103】
検索部114は、ユーザの保有資産の参照要求をゲームサーバ30から受信したことに応じて、保有資産DB161からユーザのNFTアイテムを検索する。そして検索部114は、ユーザが保有するNFTアイテムを特定する。そして検索部114は、特定したNFTアイテムの保有情報を、通信部15を介して要求元のゲームサーバ30に送信する。
【0104】
ここで実施形態2においてNFTアイテムは、第1ゲーム及び第2ゲーム内で並行して使用可能なアイテムである。したがって例えば第2ゲームサーバ30-2から参照要求を受信した場合、検索部114は、ユーザが第1ゲームで使用しているNFTアイテムの情報を第2ゲームで使用可能なアイテムの情報として、第2ゲームサーバ30-2に送信してよい。また検索部114は、所定期間内に第1ゲームサーバ30-1及び第2ゲームサーバ30-2の双方から参照要求を受信した場合、特定したNFTアイテムの保有情報を第1ゲーム及び第2ゲームの双方で使用可能なアイテムの保有情報として、第1ゲームサーバ30-1及び第2ゲームサーバ30-2に送信してよい。これによりアイテムの並行使用を可能とするとともに、特定処理の重複を回避できるため処理負担が軽減できる。
【0105】
NFTアイテムを複数のゲーム内で並行して使用可能とすることで、NFTアイテムを保有するユーザに対して、ゲームを有利に進めることができるというインセンティブを与えることができる。NFTアイテムの保有及び使用を促すことで、ブロックチェーンを利用したゲームの価値を高め、ゲームの普及を促進できる。
【0106】
図14は、中継装置10による中継処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず中継装置10の制御部11は、NFTアイテムをユーザが取得したか否かを判定する(S10)。NFTアイテムをユーザが取得した場合(S10でYES)、登録部112は、NFTアイテムの保有者情報を含むトークン情報をBC20に登録する(S11:登録ステップ)。そして制御部11は、処理をS12に進める。一方、NFTアイテムをユーザが取得していない場合(S10でNO)、制御部11は処理をそのままS12に進める。
【0107】
S12において、制御部11は、第1ゲームサーバ30-1又は第2ゲームサーバ30-2から、所与のユーザのNFTアイテムの保有情報の参照要求を受信したか否かを判定する。
【0108】
参照要求を受信した場合(S12でYES)、検索部114は、BC20に登録された情報に基づいて所与のユーザのNFTアイテムを特定する(S13:特定ステップ)。このとき検索部114は、BC20から所与のユーザのNFTアイテムの保有情報を直接的又は間接的に検索してよい。直接的に検索する例としては、検索部114が、参照要求を受信したことに応じてBC20に接続し、ユーザの情報をキーとしてユーザが保有するNFTアイテムを検索することが挙げられる。間接的に検索する例としては、検索部114が、BC20に登録された情報の複製又は複製に基づいて生成された情報を予め記憶部16に記憶しておき、参照要求を受信したことに応じてユーザの情報をキーとしてユーザが保有するNFTアイテムを記憶部16から検索することが挙げられる。
【0109】
次に検索部114は、ユーザのNFTアイテムの保有情報を、要求元のゲームサーバ30に送信する(S14:送信ステップ)。そして処理をS15に進める。
【0110】
なお参照要求を受信しなかった場合(S12でNO)、制御部11は、処理をS15に進める。
【0111】
S15において、制御部11は、中継処理を終了するか否かを判定する。中継処理を終了する場合とは、メンテナンスやサービスの終了に伴い中継装置10を停止する場合が挙げられる。制御部11は、中継処理を終了すると判定するまで、S10~S15に示す処理を繰り返す。
【0112】
このように中継装置10は、BC20と、第1ゲームサーバ30-1及び第2ゲームサーバ30-2との間の情報の授受を中継する。各ゲームサーバ30がBC20にアクセスするための複雑な機能を必要としないため、ブロックチェーンを利用したゲームの導入が容易となる。
【0113】
また実施形態2によれば、中継装置10がゲームサーバ30の代わりに処理の一部を実行するため、ゲームサーバ30のリソース低下及びパフォーマンス低下を回避できる場合がある。したがってブロックチェーンを利用したゲームの導入が容易となる。
【0114】
図15は、ユーザがNFTアイテムを購入するときの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。本例では、ユーザは中継装置10との間でNFTアイテムの取引を行う。
【0115】
まずユーザ端末40-1の制御部41は、出品情報の参照要求を中継装置10に送信する(S101)。参照要求を受信した中継装置10の取引処理部111は、記憶部16の出品情報162を読み出し、出品情報162をユーザ端末40-1に送信する(S102)。ユーザ端末40-1の制御部41は、受信した出品情報162を表示部48に表示する(S103)。
【0116】
図16は、ユーザ端末40-1の表示部48に表示される、1のNFTアイテムの出品情報162を表す画像60の一例である。画像60は、NFTアイテムのアイテム名、価格、ディスクリプション、アイテムID、コンテンツデータ及びトークンIDを含む。また画像60は、購入のための選択領域を含む。
【0117】
図15に戻り説明を続ける。ユーザが購入のための選択操作を行ったとき、ユーザ端末40-1の制御部41は選択操作を受け付ける(S104)。そしてユーザ端末40-1の制御部41は、選択されたNFTアイテムについての購入要求を、中継装置10に送信する。
【0118】
そして中継装置10の取引処理部111は、NFTアイテムの取引に関する処理を実行する(S105)。取引が成立したことに応じて、中継装置10の登録部112は、購入にかかるトランザクションデータを生成する(S106)。上記トランザクションデータは、取引対象となるNFTアイテムのトークンのインデックスデータを含む。このとき登録部112は、NFTアイテムのトークンが未だ発行されていない場合は、トークンを発行した上で、トランザクションデータを生成してよい。
【0119】
次に中継装置10の登録部112は、購入にかかるトランザクションデータのBC20への登録要求を送信する(S107)。これによりトランザクションデータがBC20に接続される複数のノードに送信される。ノードは検証処理を実行し(S108)、検証が成功したときにトランザクションデータが新しいブロックに登録される。
【0120】
トランザクションデータが新しいブロックに登録されたとき、中継装置10の資産管理部113は、保有資産DB161のNFTアイテムの保有情報を更新する(S109)。
【0121】
ここで実施形態2では、ユーザ間でNFTアイテムの取引も可能である。
図17は、ユーザがNFTアイテムを購入するときの処理の流れの他の例を示すシーケンス図である。本例では、ユーザAは他のユーザBとの間でNFTアイテムの取引を行う。また本例では、ユーザAはユーザ端末40-1を使用し、ユーザBはユーザ端末40-2を使用するものとする。
【0122】
まずユーザAが使用するユーザ端末40-1の制御部41は、ユーザBが保有するNFTアイテムの出品情報の参照要求を、ユーザ端末40-2に送信する(S201)。参照要求を受信したユーザ端末40-2の制御部41は、自己が保有するNFTアイテムの出品情報をユーザ端末40-1に送信する(S202)。ユーザ端末40-1の制御部41は、受信した出品情報を表示部48に表示する(S203)。
【0123】
ここでユーザAが購入のための選択操作を行ったとき、ユーザ端末40-1の制御部41は選択操作を受け付ける(S204)。そしてユーザ端末40-1の制御部41は、選択されたNFTアイテムについての購入要求を、ユーザ端末40-2に送信する。
【0124】
そしてユーザ端末40-1及びユーザ端末40-2は、NFTアイテムの取引に関する処理を実行する(S205)。取引が成立したことに応じて、ユーザ端末40-2の制御部41は、購入にかかるトランザクションデータを生成する(S206)。上記トランザクションデータは、取引にかかるNFTアイテムのトークンのインデックスデータを含む。このときユーザ端末40-1又はユーザ端末40-2の制御部41は、NFTアイテムのトークンが未だ発行されていない場合は、トークンを発行した上で、購入トランザクションデータを生成してよい。
【0125】
次にユーザ端末40-2の制御部41は、購入にかかるトランザクションデータのBC20への登録要求を送信する(S207)。これによりトランザクションデータがBC20に接続される複数のノードに送信される。ノードは検証処理を実行し(S208)、検証が成功したときにトランザクションデータが新しいブロックに登録される。
【0126】
トランザクションデータが新しいブロックに登録されたとき、中継装置10の資産管理部113は、BC20に接続して新たに登録されたブロックの情報を参照する(S209)。そして中継装置10の資産管理部113は、新たに登録されたブロックの情報に基づいて保有資産DB161のNFTアイテムの保有情報を更新する(S210)。
【0127】
なおユーザ間で取引する場合、システム1は、S204~S207に代えて、予め設定された条件に基づいて契約を自動的に実行するスマートコントラクト処理を実行してもよい。スマートコントラクト処理においても、購入にかかるトランザクションデータが生成され、検証処理を経てBC20に登録される。
【0128】
図18は、ユーザが保有資産を参照するときの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。まずユーザ端末40-1の制御部41は、システムにログインして第1ゲームを起動する(S301)。そして第1ゲームの起動を検出した第1ゲームサーバ30-1のゲーム実行部311は、ゲームデータ362と、ユーザ情報361のプレイデータとを読み出し、これらをユーザ端末40-1に送信する(S302)。ゲームデータ362及びプレイデータを入手したユーザ端末40-1の制御部41は、第1ゲームを実行する(S303)。
【0129】
第1ゲームにおいて、ユーザ端末40-1の制御部41は、第1ゲームサーバ30-1に対してユーザの保有資産の参照要求を送信する(S304)。上記参照要求にはユーザIDが含まれる。
【0130】
次に第1ゲームサーバ30-1の資産管理部312は、中継装置10に、ユーザのNFTアイテムの保有情報の参照要求を送信する(S305)。上記参照要求にはユーザIDが含まれる。
【0131】
次に中継装置10の資産管理部113は、BC20に接続してBC20に登録された情報を参照する(S306)。資産管理部113は、参照した情報に基づいて保有資産DB161のNFTアイテムの保有情報を更新する(S307)。
【0132】
次に中継装置10の検索部114は、S305において受信した参照要求に含まれるユーザIDをキーとして、保有資産DB161からユーザのNFTアイテムを検索する(S308)。そして中継装置10の検索部114は、特定したNFTアイテムの保有情報を第1ゲームサーバ30-1に送信する(S309)。
【0133】
第1ゲームサーバ30-1の資産管理部312は、中継装置10から受信したユーザのNFTアイテムの保有情報に基づいてユーザ情報361のNFTアイテムの保有情報を更新する(S310)。そして第1ゲームサーバ30-1の資産管理部312は、更新されたユーザ情報361から、ユーザIDをキーとして、ユーザのNFTアイテム及びゲーム内アイテムを検索する。そして第1ゲームサーバ30-1の資産管理部312は、特定したユーザのNFTアイテム及びゲーム内アイテムの保有情報を、ユーザの資産の保有情報としてユーザ端末40-1に送信する(S311)。
【0134】
そしてユーザ端末40-1の制御部41は、表示部48に受信した保有情報を表示する(S312)。
【0135】
なお、実施形態1~2は以下のような変形を加えることが可能である。
【0136】
(変形例1)
例えばNFTアイテムは、ゲーム内での使用履歴に基づいてそのプロパティが変更されてよい。例えばキャラクタのNFTアイテムは、使用履歴に基づいて攻撃力や防御力といったレベルが上がる。
【0137】
具体的にはシステム1aにおいて中継装置10の登録部112は、ゲーム内でのNFTアイテムの使用履歴に基づいて、そのNFTアイテムのプロパティを変更してよい。例えば登録部112は、NFTアイテムのトークンのメタデータ(特にディスクリプション)を使用履歴に基づいて変更してよい。そして登録部112は、プロパティが変更されたトークンの情報をBC20に登録してよい。なおシステム1においては、NFTアイテムのプロパティの変更及びこれに伴うBC20への登録の主体は、ゲームサーバ30であってもよい。
【0138】
NFTアイテムをゲーム内で使用するほどNFTアイテムの価値が高まるようにすることで、ブロックチェーンを利用したゲームの価値を高めることができる。これによりゲームの普及を促進する。
【0139】
なおユーザが同じNFTアイテムを第1ゲーム内でも第2ゲーム内でも使用した場合、両方の使用履歴に基づいてNFTアイテムのプロパティが変更されてよい。これによってブロックチェーンを利用したゲームの価値をさらに高めることができる。
【0140】
またゲーム内アイテムについても、ゲーム内での使用履歴に基づいてそのプロパティが変更されてよい。具体的にはゲームサーバ30の資産管理部312は、ゲーム内でのゲーム内アイテムの使用履歴に基づいて、ユーザ情報361におけるそのゲーム内アイテムのプロパティを変更してよい。
【0141】
図19は、システム1aにおいてユーザが保有資産を使用するときの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図19に示す処理は、S312に示す処理に続いて実行されてよい。
【0142】
まずユーザの操作に基づいて第1ゲーム内でNFTアイテムが使用された場合(S313)の処理について説明する。このときユーザ端末40-1の制御部41は、NFTアイテムの使用履歴を第1ゲームサーバ30-1に送信する(S314)。
【0143】
第1ゲームサーバ30-1の資産管理部312は、ゲーム内でのNFTアイテムの使用履歴に基づいて、ユーザ情報361におけるユーザのNFTアイテムのプロパティを変更する(S315)。そして第1ゲームサーバ30-1の資産管理部312は、プロパティ変更について中継装置10に通知する(S316)。
【0144】
中継装置10の登録部112は、プロパティの変更情報に基づいてトークンに紐づけられたメタデータを変更する(S317)。そして中継装置10の登録部112は、プロパティ変更にかかるトランザクションデータを生成する(S318)。
【0145】
次に中継装置10の登録部112は、プロパティ変更にかかるトランザクションデータのBC20への登録要求を送信する(S319)。これによりプロパティ変更にかかるトランザクションデータがBC20に接続される複数のノードに送信される。ノードは検証処理を実行し(S320)、検証が成功したときにプロパティ変更にかかるトランザクションデータが新しいブロックに登録される。
【0146】
プロパティ変更トランザクションデータが新しいブロックに登録されたとき、中継装置10の登録部112は、保有資産DB161のNFTアイテムの保有情報を更新する(S321)。
【0147】
次にユーザの操作に基づいて第1ゲーム内でゲーム内アイテムが使用された場合(S322)の処理について説明する。このときユーザ端末40-1の制御部41は、ゲーム内アイテムの使用履歴を第1ゲームサーバ30-1に送信する(S323)。第1ゲームサーバ30-1の資産管理部312は、第1ゲーム内でのゲーム内アイテムの使用履歴に基づいて、ユーザ情報361におけるユーザのゲーム内アイテムのプロパティを変更する(S324)。
【0148】
(変形例2)
システム1,1aは、所与のゲーム内で取得したゲーム内アイテムを、ユーザの求めに応じてNFT化できるようにしてよい。例えばシステム1において第1ゲームサーバ30-1の資産管理部312は、第1ゲーム内でユーザが取得したゲーム内アイテムに対応するトークンを発行し、当該トークンの情報をBC20に登録してよい。また例えばシステム1aにおいて第1ゲームサーバ30-1の資産管理部312は、第1ゲーム内でユーザが取得したゲーム内アイテムの登録要求を、中継装置10に送信してよい。当該登録要求を、NFT化要求と称する。そして中継装置10の登録部112は、NFT化要求を第1ゲームサーバ30-1から受信したとき、アイテムに対応するトークンを発行し、当該トークンの情報をBC20に登録する。NFT化要求を第2ゲームサーバ30-2から受信したときも同様である。これによりアイテムの利用可能性を高めることができる。したがってブロックチェーンを利用したゲームの価値を高め、ゲームの普及を促進できる。
【0149】
図20は、システム1aにおいてゲーム内アイテムをNFT化するときの処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0150】
まずS401~S403において、S301~S303に示す処理と同様に、ユーザ端末40-1が第1ゲームを起動し、第1ゲームを実行する。
【0151】
次に第1ゲームにおいて、ユーザ端末40-1の制御部41は、第1ゲームサーバ30-1に対してユーザのゲーム内アイテムの参照要求を送信する(S404)。上記参照要求にはユーザIDが含まれる。
【0152】
次に第1ゲームサーバ30-1の資産管理部312は、ユーザ情報361から、ユーザIDをキーとして、ユーザのゲーム内アイテムを検索する(S405)。そして第1ゲームサーバ30-1の資産管理部312は、特定したユーザのゲーム内アイテムの保有情報をユーザ端末40-1に送信する(S406)。
【0153】
次にユーザ端末40-1の制御部41は、表示部48に受信した保有情報を表示する(S407)。
【0154】
ここでユーザがNFT化のための選択操作を行ったとき、ユーザ端末40-1の制御部41は、選択操作を受け付ける(S408)。そしてユーザ端末40-1の制御部41は、NFT化要求を第1ゲームサーバ30-1に送信する(S409)。NFT化要求には、選択されたゲーム内アイテムの情報と、ユーザIDとが含まれる。
【0155】
第1ゲームサーバ30-1は、受信したNFT化要求を中継装置10に送信する(S410)。
【0156】
NFT化要求を受信した中継装置10の登録部112は、指定されたアイテムにかかるトークンを発行する(S411)。そして登録部112は、トークンのインデックスデータを含む、NFT生成にかかるトランザクションデータを生成する(S412)。
【0157】
次に登録部112は、NFT生成にかかるトランザクションデータのBC20への登録要求を送信する(S413)。これによりトランザクションデータがBC20に接続される複数のノードに送信される。ノードは検証処理を実行し(S414)、検証が成功したときにトランザクションデータが新しいブロックに登録される。
【0158】
そして中継装置10の資産管理部113は、新たに登録されたブロックの情報に基づいて保有資産DB161のNFTアイテムの保有情報を更新する(S415)。
【0159】
なお第1ゲーム内のゲーム内アイテム由来のNFTアイテムを、ユーザが第2ゲームで使用する際に、アイテムのプロパティが調整されてよい。例えばシステム1において第2ゲームサーバ30-2が第1ゲーム内でユーザが取得したアイテムに対応するNFTアイテムの保有情報をBC20から取得したとき、そのNFTアイテムのプロパティを第2ゲーム用に調整してよい。また例えばシステム1aにおいて中継装置10の登録部112は、第1ゲーム内でユーザが取得したアイテムに対応するNFTアイテムの保有情報を第2ゲームサーバ30-2に送信するとき、そのNFTアイテムのプロパティを第2ゲーム用に調整してよい。なお調整対象は、プロパティを決定するパラメータであってもよい。これによりユーザが、複数のゲーム内で使用することが想定されていなかったゲーム内アイテムを複数のゲーム内で円滑に使用できる。
【0160】
(その他の変形例)
NFTアイテムは、システム1,1aに関連するすべてのゲーム内で並行使用できてもよいし、指定された複数のゲーム内で並行使用できてもよい。またNFTアイテムは、複数のゲーム内で並行使用ができなくてもよい。
【0161】
また特典として付与されるゲーム内資産は、そのゲームサーバ30に対応するゲームのみで使用できるものとしたが、使用できるゲームタイトルに制約が課せられていれば、これに限らない。例えば特典は、そのゲームサーバ30に対応するゲームを含む、複数の指定されたゲームのみで使用できるものであってもよい。このような構成であっても、他のゲームサーバ30には特典付与による影響が小さいため、特典付与の機能の導入容易性を確保できる。また特典は、制約が課せられているゲーム内においても使用できる場合があってよいが、使用できる時期又は機能等が制限されていてよい。
【0162】
またその他のゲーム内アイテムについても、そのゲームサーバ30に対応するゲームのみで使用できるものとしたが、使用できるゲームタイトルに制約が課せられていれば、これに限らない。例えばゲーム内アイテムは、そのゲームサーバ30に対応するゲームを含む、複数の指定されたゲームのみで使用できるものであってよい。
【0163】
システム1aにおいて中継装置10の検索部114は、特定したNFTアイテムの保有情報を、通信部15を介して要求元のゲームサーバ30だけでなく、システム1a内の他のゲームサーバ30にもブロードキャストしてよい。
【0164】
またシステム1aにおいて資産管理部312がNFTアイテムの保有情報の参照要求を送信するタイミングは、ユーザ端末40からの参照要求を受信したことに限らない。例えば当該タイミングは、ユーザがゲームを起動したことであってもよいし、予め定められた他のイベントが生じたことであってもよい。また資産管理部312は、定期的又は不定期でNFTアイテムの保有情報の参照要求を送信してよい。
【0165】
また例えば実施形態1~2では、ゲームサーバ30及び中継装置10としてそれぞれ単一の装置である場合を説明したが、ゲームサーバ30及び中継装置10の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現されてもよい。この場合、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。
【0166】
また上記実施形態1~2では、システム1,1aに含まれるゲームサーバ30の数は2であったが、3以上であってもよい。
【0167】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1A)
第1ゲームサーバ及び第2ゲームサーバの各々と通信可能な中継装置であって、
前記中継装置は、制御部を備え、
前記制御部は、
第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムをユーザが取得したことに応じて、前記アイテムに対応するトークンの情報であって、前記アイテムの保有者の情報を含む情報をブロックチェーンに登録する登録ステップと、
前記第1ゲームサーバ及び前記第2ゲームサーバの少なくとも一方からの参照要求に応じて、前記ブロックチェーンに登録された情報に基づいて、前記ユーザが保有するアイテムを特定する特定ステップと、
特定した前記アイテムに関する情報を要求元のゲームサーバに送信する送信ステップと
を実行し、
前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームであり、
前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームであり、
前記第1ゲームサーバは、前記第1ゲームを実行するためのゲームデータを前記ユーザが使用するユーザ端末に送信する装置であり、
前記第2ゲームサーバは、前記第2ゲームを実行するためのゲームデータを前記ユーザ端末に送信する装置である
中継装置。
(付記2A)
前記制御部は、所定期間内に前記第1ゲームサーバ及び前記第2ゲームサーバからの参照要求を受信した場合、前記送信ステップにおいて、特定した前記アイテムに関する情報を前記第1ゲームサーバ及び前記第2ゲームサーバに送信する
付記1Aに記載の中継装置。
(付記3A)
前記ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムは、前記第1ゲーム及び前記第2ゲーム内で並行して使用可能である
付記1A又は2Aに記載の中継装置。
(付記4A)
前記中継装置は、アプリケーションプログラムインタフェース(API)サーバである
付記1Aから3Aのいずれか一項に記載の中継装置。
(付記5A)
前記制御部は、前記第1ゲーム又は前記第2ゲーム内で前記ユーザが取得したアイテムの登録要求を前記第1ゲームサーバ又は前記第2ゲームサーバから受信したとき、前記アイテムに対応するトークンの情報を前記ブロックチェーンに登録する
付記1Aから4Aのいずれか一項に記載の中継装置。
(付記6A)
前記制御部は、
前記第1ゲーム内で前記ユーザが取得したアイテムに対応するトークンの情報が前記ブロックチェーンに登録されている場合、前記トークンに対応するアイテムのプロパティを前記第2ゲーム用に調整し、
前記送信ステップにおいて、調整した前記情報を前記第2ゲームサーバに送信する
付記1Aから5Aのいずれか一項に記載の中継装置。
(付記7A)
前記制御部は、ユーザが前記ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムを前記第1ゲーム内及び前記第2ゲーム内の少なくとも一方で使用した場合の使用履歴に基づいて、前記アイテムのプロパティを変更し、変更後のトークンの情報を前記ブロックチェーンに登録する、付記1Aから6Aのいずれか一項に記載の中継装置。
(付記8A)
第1ゲームサーバと、
第2ゲームサーバと、
前記第1ゲームサーバ及び前記第2ゲームサーバと通信可能な中継装置と
を備えるシステムであって、
前記中継装置は、制御部を備え、
前記制御部は、
第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムをユーザが取得したことに応じて、前記アイテムに対応するトークンの情報であって、前記アイテムの保有者の情報を含む情報をブロックチェーンに登録する登録ステップと、
前記第1ゲームサーバ及び前記第2ゲームサーバの少なくとも一方からの参照要求に応じて、前記ブロックチェーンに登録された情報に基づいて、前記ユーザが保有するアイテムを特定する特定ステップと、
特定した前記アイテムに関する情報を要求元のゲームサーバに送信する送信ステップと
を実行し、
前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームであり、
前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームであり、
前記第1ゲームサーバは、前記第1ゲームを実行するためのゲームデータを前記ユーザが使用するユーザ端末に送信する装置であり、
前記第2ゲームサーバは、前記第2ゲームを実行するためのゲームデータを前記ユーザ端末に送信する装置である
システム。
(付記9A)
前記第1ゲームサーバは、ユーザごとに、前記ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムの保有情報と、前記第1ゲーム内で使用可能なアイテムであって、トークンが前記ブロックチェーンに登録されていないアイテムの保有情報とを区別可能に管理し、
前記第2ゲームサーバは、ユーザごとに、前記ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムの保有情報と、前記第2ゲーム内で使用可能なアイテムであって、トークンが前記ブロックチェーンに登録されていないアイテムの保有情報とを区別可能に管理する
付記8Aに記載のシステム。
(付記10A)
制御部を備えるコンピュータにおいて実行される中継方法であって、
前記制御部が、
第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムをユーザが取得したことに応じて、前記アイテムに対応するトークンの情報であって、前記アイテムの保有者の情報を含む情報をブロックチェーンに登録する登録ステップと、
第1ゲームサーバ及び第2ゲームサーバの少なくとも一方からの参照要求に応じて、前記ブロックチェーンに登録された情報に基づいて、前記ユーザが保有するアイテムを特定する特定ステップと、
特定した前記アイテムに関する情報を要求元のゲームサーバに送信する送信ステップと
を実行し、
前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームであり、
前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームであり、
前記第1ゲームサーバは、前記第1ゲームを実行するためのゲームデータを前記ユーザが使用するユーザ端末に送信する装置であり、
前記第2ゲームサーバは、前記第2ゲームを実行するためのゲームデータを前記ユーザ端末に送信する装置である
中継方法。
(付記11A)
コンピュータに、
第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムをユーザが取得したことに応じて、前記アイテムに対応するトークンの情報であって、前記アイテムの保有者の情報を含む情報をブロックチェーンに登録する登録ステップと、
第1ゲームサーバ及び第2ゲームサーバの少なくとも一方からの参照要求に応じて、前記ブロックチェーンに登録された情報に基づいて、前記ユーザが保有するアイテムを特定する特定ステップと、
特定した前記アイテムに関する情報を要求元のゲームサーバに送信する送信ステップと
を実行させるためのプログラムであって、
前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームであり、
前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームであり、
前記第1ゲームサーバは、前記第1ゲームを実行するためのゲームデータを前記ユーザが使用するユーザ端末に送信する装置であり、
前記第2ゲームサーバは、前記第2ゲームを実行するためのゲームデータを前記ユーザ端末に送信する装置である
プログラム。
(付記1B)
第1ゲームを実行するための情報処理装置であって、
前記情報処理装置は制御部を備え、
前記制御部はユーザごとに、
NFTアイテムの保有情報を取得する取得ステップと、
前記NFTアイテムの前記保有情報に基づいて、そのユーザに特典を付与する付与ステップと
を実行し、
前記NFTアイテムは、前記第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムであって、ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムであり、
前記特典は、前記第1ゲーム内で使用可能であり、
前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームであり、
前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームである
情報処理装置。
(付記2B)
前記特典は、前記ユーザが前記第2ゲーム内で使用できない特典である
付記1Bに記載の情報処理装置。
(付記3B)
前記制御部は、前記付与ステップにおいて、前記第1ゲーム内で使用可能なアイテムを追加すること、及び前記第1ゲーム内で使用可能なアイテムのプロパティを変更することのうち少なくとも一方を実行する
付記1B又は2Bに記載の情報処理装置。
(付記4B)
前記制御部は、前記付与ステップにおいて、そのユーザが保有するアイテムのうち、ゲーム内アイテムと前記NFTアイテムとの間で、同じ又は類似の種別のアイテムが存在するとき、前記ゲーム内アイテムのプロパティを強化し、
前記ゲーム内アイテムは、前記第1ゲーム内で使用可能なアイテムであって、トークンが前記ブロックチェーンに登録されていないアイテムである
付記1Bから3Bのいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記制御部は、前記付与ステップにおいて、前記第1ゲーム内で使用可能な通貨を付与すること、前記第1ゲーム内で使用可能なチケットを付与すること、及び前記第1ゲーム内で使用可能なアイテムの割引情報を付与することのうち少なくとも1つを実行する
付記1B又は2Bに記載の情報処理装置。
(付記6)
第1ゲームを実行するための第1ゲームサーバと、
第2ゲームを実行するための第2ゲームサーバと
を備えるシステムであって、
前記第1ゲームサーバは制御部を備え、
前記制御部はユーザごとに、
NFTアイテムの保有情報を取得する取得ステップと、
前記NFTアイテムの前記保有情報に基づいて、そのユーザに特典を付与する付与ステップと
を実行し、
前記NFTアイテムは、前記第1ゲーム及び前記第2ゲーム内で使用可能なアイテムであって、ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムであり、
前記特典は、前記第1ゲーム内で使用可能であり、
前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームであり、
前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームである
システム。
(付記7B)
前記ブロックチェーンに接続可能な中継装置と
をさらに備え、
前記第1ゲームサーバの前記制御部は、
前記中継装置に、所定のユーザの前記NFTアイテムの保有情報に関する参照要求を送信し、
前記中継装置から、前記NFTアイテムの前記保有情報を受信する
付記6Bに記載のシステム。
(付記8B)
第1ゲームを実行するためのコンピュータにおいて実行される情報処理方法であって、
前記コンピュータは制御部を備え、
前記制御部はユーザごとに、
NFTアイテムの保有情報を取得する取得ステップと、
前記NFTアイテムの前記保有情報に基づいて、そのユーザに特典を付与する特典付与ステップと
を実行し、
前記NFTアイテムは、前記第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムであって、ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムであり、
前記特典は、前記第1ゲーム内で使用可能であり、
前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームであり、
前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームである
情報処理方法。
(付記9B)
第1ゲームを実行するためのコンピュータに、
ユーザごとにNFTアイテムの保有情報を取得する取得ステップと、
前記NFTアイテムの前記保有情報に基づいて、そのユーザに特典を付与する特典付与ステップと
を実行させるためのプログラムであって、
前記NFTアイテムは、前記第1ゲーム及び第2ゲーム内で使用可能なアイテムであって、ブロックチェーンに登録されたトークンにかかるアイテムであり、
前記特典は、前記第1ゲーム内で使用可能であり、
前記第1ゲームは、第1仮想空間において進行するゲームであり、
前記第2ゲームは、前記第1仮想空間とは異なる第2仮想空間において進行するゲームである
プログラム。
【符号の説明】
【0168】
1,1a システム
10 中継装置
11 制御部
12 プロセッサ
13 ROM
14 RAM
15 通信部
16 記憶部
17 入力部
20 ブロックチェーン(BC)
30 ゲームサーバ
30-1 第1ゲームサーバ
30-2 第2ゲームサーバ
31 制御部
32 プロセッサ
33 ROM
34 RAM
35 通信部
36 記憶部
37 入力部
40 ユーザ端末
41 制御部
42 プロセッサ
43 ROM
44 RAM
45 通信部
46 記憶部
47 入力部
48 表示部
60 画像
111 取引処理部
112 登録部
113 資産管理部
114 検索部
161 保有資産DB
162 出品情報
311 ゲーム実行部
312 資産管理部
361 ユーザ情報
362 ゲームデータ
NW ネットワーク