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特開2024-11903管理サーバ,ネットワーク構築方法及び情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024011903
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】管理サーバ,ネットワーク構築方法及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   H04L 41/0895 20220101AFI20240118BHJP
   H04L 12/46 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
H04L41/0895
H04L12/46 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022114235
(22)【出願日】2022-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092978
【弁理士】
【氏名又は名称】真田 有
(74)【代理人】
【識別番号】100189201
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 功
(72)【発明者】
【氏名】赤川 隆道
【テーマコード(参考)】
5K033
【Fターム(参考)】
5K033AA05
5K033DA01
5K033EA07
5K033EC01
(57)【要約】
【課題】ネットワーク環境を構築する際に、接続作業の工数を削減し、誤接続や誤設定を防止する。
【解決手段】複数のポートを有するスイッチ3を介して複数のサーバ2と接続され、ネットワーク構築を管理する管理サーバ1であって、管理サーバ1は、複数のサーバ2のそれぞれに対応するスイッチ3の各ポートのグループ情報とアドレスとを対応付けた構成情報101を作成し、作成した構成情報101を参照し、各ポートに対して、グループ情報を設定し、作成した構成情報101を参照し、アドレスに対して、疎通確認コマンドを発行し、疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、構成情報において、複数のサーバ2が接続されたスイッチ3のポート番号を、アドレスに対応付けて設定する、プロセッサを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のポートを有するスイッチを介して複数のサーバと接続され、ネットワーク構築を管理する管理サーバであって、
前記複数のサーバのそれぞれに対応する前記スイッチの各ポートのグループ情報とアドレスとを対応付けた構成情報を作成し、
作成した前記構成情報を参照し、前記各ポートに対して、前記グループ情報を設定し、
作成した前記構成情報を参照し、前記アドレスに対して、疎通確認コマンドを発行し、
前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記複数のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、
プロセッサを備える、管理サーバ。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記各ポートのうちの第1のポートにおいてリンクダウンを検知した場合に、前記構成情報から前記スイッチのポート番号を削除し、
前記第1のポートにおいて前記リンクダウンの検知の後にリンクアップを検知した場合に、前記アドレスに対して、前記疎通確認コマンドを発行し、
前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記リンクアップによって前記複数のサーバのうちの第1のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、
請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記管理サーバと前記複数のサーバと前記スイッチとを含む情報処理システムにおいて前記複数のサーバとは異なる一以上のサーバが追加された場合に、前記一以上のサーバに対応する前記スイッチの各ポートのグループ情報とアドレスとの対応付けを前記構成情報に追加し、
前記対応付けを追加した前記構成情報を参照し、前記各ポートに対して、前記グループ情報を設定し、
前記対応付けを追加した前記構成情報を参照し、前記アドレスに対して、疎通確認コマンドを発行し、
前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記一以上のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、
請求項1又は2に記載の管理サーバ。
【請求項4】
複数のサーバと、複数のポートを有するスイッチと、ネットワーク構築を管理する管理サーバとを有する情報処理システムにおけるネットワーク構築方法であって、
前記管理サーバが備えるコンピュータが、
前記複数のサーバのそれぞれに対応する前記スイッチの各ポートのグループ情報とアドレスとを対応付けた構成情報を作成し、
作成した前記構成情報を参照し、前記各ポートに対して、前記グループ情報を設定し、
作成した前記構成情報を参照し、前記アドレスに対して、疎通確認コマンドを発行し、
前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記複数のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、
処理を実行する、ネットワーク構築方法。
【請求項5】
複数のサーバと、複数のポートを有するスイッチと、ネットワーク構築を管理する管理サーバとを有する情報処理システムにおいて、
前記管理サーバは、
前記複数のサーバのそれぞれに対応する前記スイッチの各ポートのグループ情報とアドレスとを対応付けた構成情報を作成し、
作成した前記構成情報を参照し、前記各ポートに対して、前記グループ情報を設定し、
作成した前記構成情報を参照し、前記アドレスに対して、疎通確認コマンドを発行し、
前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記複数のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、
プロセッサを備える、情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理サーバ,ネットワーク構築方法及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数台のサーバと多数のLocal Area Network(LAN)ポートを有するLANスイッチとを使用した大規模なネットワーク環境の構築は、作業者が手作業により行うことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-244621号公報
【特許文献2】特開2001-53776号公報
【特許文献3】国際公開第2014/104277号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、作業者の手動による設定や接続では、作業手順の誤りによりネットワーク疎通不可となる問題が発生するおそれがある。
【0005】
1つの側面では、ネットワーク環境を構築する際に、接続作業の工数を削減し、誤接続や誤設定を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの側面では、管理サーバは、複数のポートを有するスイッチを介して複数のサーバと接続され、ネットワーク構築を管理する管理サーバであって、前記管理サーバは、前記複数のサーバのそれぞれに対応する前記スイッチの各ポートのグループ情報とアドレスとを対応付けた構成情報を作成し、作成した前記構成情報を参照し、前記各ポートに対して、前記グループ情報を設定し、作成した前記構成情報を参照し、前記アドレスに対して、疎通確認コマンドを発行し、前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記複数のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、プロセッサを備える。
【発明の効果】
【0007】
1つの側面では、ネットワーク環境を構築する際に、接続作業の工数を削減し、誤接続や誤設定を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態としての情報処理システムの構成例を模式的に示すブロック図である。
図2図1に示した情報処理システムの環境構築時における初期状態のネットワーク構成テーブルを例示する図である。
図3図1に示した情報処理システムの環境構築時において、一つのSWポートをLink upさせた状態におけるネットワーク構成テーブルを例示する図である。
図4図1に示した情報処理システムにおける環境構築処理を説明するフローチャートである。
図5図1に示した情報処理システムのLANカード保守時において、一部のSWポートをLink downさせた状態におけるネットワーク構成テーブルを例示する図である。
図6図1に示した情報処理システムのLANカード保守時において、一部のSWポートを更新してLink upさせた状態におけるネットワーク構成テーブルを例示する図である。
図7図1に示した情報処理システムにおけるLANカードの保守処理を説明するフローチャートである。
図8図1に示した情報処理システムのサーバ増設時において、未設定のSWポートを追加した状態におけるネットワーク構成テーブルを例示する図である。
図9図1に示した情報処理システムのサーバ増設時において、追加したSWポートをLink upさせた状態におけるネットワーク構成テーブルを例示する図である。
図10図1に示した情報処理システムにおけるサーバの増設処理を説明するフローチャートである。
図11】実施形態におけるLANスイッチ構築サーバのハードウェア構成例を模式的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔A〕関連例
複数台のサーバと多数のLocal Area Network(LAN)ポートを有するLANスイッチを使用して大規模なネットワーク環境を構築する際、作業者が以下の手順により構築するケースが考えられる。
【0010】
(1)各サーバのLANポートに対してVirtual Local Area Network(VLAN)とIPアドレスとを設定する。
【0011】
(2)LANスイッチのLANポートに対してVLANを設定する。
【0012】
(3)各サーバのLANポートとLANスイッチのLANポート間をLANケーブルで接続する。
【0013】
なお、VLANは、例えば物理的な一つのLANを仮想的に複数に分けることで、セキュリティ向上やネットワーク帯域効率化を図る技術である。
【0014】
このような手順でネットワーク環境を構築する場合、LANスイッチのLANポートに対してVLAN設定を誤ることが考えられ、これによりネットワーク環境が期待通りに疎通できない状態となる可能性がある。
【0015】
更に、このようなVLAN設定の誤りはネットワーク環境の構築の場合だけではなく、サーバのLANカード保守時や既存環境へのサーバ増設時にも発生する可能性がある。
【0016】
このため、複数のサーバとLANスイッチと複数のポートとの誤接続や誤設定を防ぐ仕組みが提案されている。
【0017】
例えば、LANスイッチが所有する多数のLANポートに対するVLAN設定と、そのLANポートに対応したサーバからのLANケーブルを接続前に事前に検討した接続設計とに従って、作業者が接続作業を実施することがある。疎通確認は、同一ネットワーク内の端末からCommand Line Interface(CLI)によるtelnet/ssh接続や、Graphic User Interface(GUI)によるリモートデスクトップ機能によって実施されてよい。
【0018】
しかしながら、これらは作業者の手動による設定や接続のため、作業手順の誤りによりネットワーク疎通不可となる問題が発生するおそれがある。
【0019】
〔B〕実施形態
以下、図面を参照して一実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、実施形態で明示しない種々の変形例や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本実施形態を、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、各図は、図中に示す構成要素のみを備えるという趣旨ではなく、他の機能等を含むことができる。以下、各図において同一の符号は同様の機能を有するため、その説明を省略する場合がある。
【0020】
〔B-1〕システム構成
図1は、実施形態としての情報処理システム100の構成例を模式的に示すブロック図である。
【0021】
情報処理システム100は、LANスイッチ構築サーバ1,複数のサーバ2(図示する例では、3つのサーバ#1~#3)及びLANスイッチ3を備える。
【0022】
LANスイッチ構築サーバ1は、LANスイッチ3を介して、複数のサーバ2に接続される。図1に示す例では、LANスイッチ構築サーバ1は、管理用Interface(I/F)を介して、LANスイッチ3のPort No.0に接続されている。また、サーバ2は、LAN結線によって、LANスイッチ3のポートに接続されている。具体的には、サーバ#1はLANスイッチ3のPort No.1, No.4に接続されており、サーバ#2はLANスイッチ3のPort No.2, No. 5に接続されており、サーバ#3はLANスイッチ3のPort No.3, No. 6に接続されている。
【0023】
LANスイッチ構築サーバ1は、管理サーバの一例であり、ネットワーク構成テーブル101を示す情報を保持する。ネットワーク構成テーブル101は、構成情報と称されてもよい。なお、図1に示す例では1つのLANスイッチ3が示されているが、情報処理システム100が複数のLANスイッチ3を備える場合には、LANスイッチ構築サーバ1はLANスイッチ3毎にネットワーク構成テーブル101を保持してよい。
【0024】
テーブルNoは、VLAN情報又はInternet Protocol(IP)情報が設定されると生成されるネットワーク構成テーブル101のレコードの識別番号である。
【0025】
VLAN情報は、グループ情報と称されてもよく、IPアドレスに対して使用するVLANを示す。
【0026】
IP情報は、接続するサーバ2のIPアドレスを示す。
【0027】
SWポート番号は、初期値は未設定である。SWポート番号には、LANスイッチ構築サーバ1が後述の手順によりサーバ2に対して疎通確認を行い、疎通できればそのSWポート番号を設定される。
【0028】
Linkは、初期値はdownである。Linkには、LANスイッチ構築サーバ1が後述の手順によりサーバ2に対して疎通確認を行い、疎通できればupが設定される。また、LANスイッチ構築サーバ1は、LANスイッチ3の管理I/Fと常に疎通しており、定期的にLinkがup状態のポートからテーブルNoに対応したIPアドレスに対してPingを発行し応答がなければLinkをdownに設定する。
【0029】
図1に示す例では、テーブルNo.1には、LANスイッチ構築サーバ1とLANスイッチ3との接続情報が登録されている。また、テーブルNo.1~No.6には、サーバ#1~#3とLANスイッチ3との間の接続情報が登録されており、いずれのLinkもup状態に設定されている。
【0030】
以下では、ケーブル未接続でVLAN未設定の状態からの”環境構築時”と、LANカード故障等による交換後の”LANカード保守時”と、サーバ2を既存環境へ増設した場合の”サーバ増設時”の3種類のケースにおける処理を説明する。
【0031】
〔B-2〕環境構築時の処理
図2は、図1に示した情報処理システム100の環境構築時における初期状態のネットワーク構成テーブル101を例示する図である。図3は、図1に示した情報処理システム100の環境構築時において、一つのSWポートをLink upさせた状態におけるネットワーク構成テーブル101を例示する図である。
【0032】
事前準備として、環境構築の作業者は、使用するVLAN及びIPアドレスをサーバ#1,#2,#3に対して事前に設定しておく。また、作業者は、LANスイッチ構築サーバ1に対して、使用するVLAN及びIPアドレスを事前入力する。
【0033】
LANスイッチ構築サーバ1は、入力された情報に基づき、図2に示すネットワーク構成テーブル101を作成する。
【0034】
図2に示す例において、テーブルNo.0はLANスイッチ構築サーバ1と接続する管理用I/Fとして使用される。LANスイッチ構築サーバ1は、LANスイッチ構築サーバ1と他のサーバ2を疎通させるため、テーブルNo.0のVLAN情報において、事前に入力された全てのVLANを設定する。
【0035】
その後、作業者によって、サーバ#1,#2,#3とLANスイッチ3とのLANケーブルの物理結線が行われる。
【0036】
LANスイッチ構築サーバ1は、LANスイッチ3と常に疎通しており、ポートのLink upを検出すると、ネットワーク構成テーブル101を参照して、以下の(1)~(4)の動作を行う。
【0037】
(1)テーブルNo.1の情報に基づき、VLANがLink upしたポートに対して設定される。
【0038】
(2)テーブルNo.1の情報に基づき、記載のIPに対してping(別言すれば、疎通確認コマンド)が発行される。ping応答があればテーブルNo.1の"SWポート番号"にそのLink upしたポートの番号が設定される。また"Link"欄に"up"が設定される(図3の符号A1参照)。
【0039】
(3)一方、ping応答が無ければ次のテーブルNoの情報が参照されて、上記(1)及び(2)の処理が実施される。
【0040】
(4)上記(1)~(4)の処理が繰り返されてネットワーク構成テーブル101が完成される。完成したテーブルは、図1に示したネットワーク構成テーブル101のようになる。そして、全てのLinkがup状態となれば、LANスイッチ構築サーバ1は、構築作業が完了したことを例えば表示装置131(図11を用いて後述)に表示して、環境構築作業フェーズが完了する。
【0041】
別言すれば、LANスイッチ構築サーバ1は、複数のサーバ2のそれぞれに対応するLANスイッチ3の各ポートのVLAN情報とIPアドレスとを対応付けたネットワーク構成テーブル101を作成する。LANスイッチ構築サーバ1は、作成したネットワーク構成テーブル101を参照し、各ポートに対して、VLAN情報を設定する。LANスイッチ構築サーバ1は、作成したネットワーク構成テーブル101を参照し、IPアドレスに対して、pingを発行する。LANスイッチ構築サーバ1は、pingに対する応答があった場合には、ネットワーク構成テーブル101において、複数のサーバ2が接続されたLANスイッチ3のポート番号を、IPアドレスに対応付けて設定する。
【0042】
このような環境構築時の処理によれば、作業者はLANスイッチ3の接続先ポートとVLAN設定を意識せずとも、正しく環境構築することが可能となる。
【0043】
図1に示した情報処理システム100における環境構築処理を、図4に示すフローチャート(ステップS1~S11)に従って説明する。
【0044】
LANスイッチ構築サーバ1は、環境構築の作業者から、全ての接続先のサーバ2のVLAN及びIPアドレスの入力を受け付ける(ステップS1)。
【0045】
LANスイッチ構築サーバ1は、入力されたVLAN及びIPアドレスから、ネットワーク構成テーブル101を作成する(ステップS2)。
【0046】
LANスイッチ構築サーバ1は、LANスイッチ構築サーバ1とLANスイッチ3とを接続するPort0に対して、入力された全てのVLANを設定し、その情報をネットワーク構成テーブル101のテーブルNo.0に記録する(ステップS3)。
【0047】
LANスイッチ構築サーバ1は、LANスイッチ3のPort Link状態の監視を開始する(ステップS4)。
【0048】
LANスイッチ構築サーバ1は、Link upしたポートがあるかを判定する(ステップS5)。
【0049】
Link upしたポートがない場合には(ステップS5のNOルート参照)、処理はステップS4へ戻る。
【0050】
一方、Link upしたポートがある場合には(ステップS5のYESルート参照)、LANスイッチ構築サーバ1は、そのポートにLinkがup状態ではないネットワーク構成テーブル101のVLAN情報を設定し、IPアドレスに対してpingを送信する(ステップS6)。
【0051】
LANスイッチ構築サーバ1は、pingが通るかを判定する(ステップS7)。
【0052】
pingが通らない場合には(ステップS7のNOルート参照)、LANスイッチ構築サーバ1は、他のLinkがupではないテーブルNoを参照する(ステップS8)。そして、処理はステップS6へ戻る。
【0053】
一方、pingが通る場合には(ステップS7のYESルート参照)、LANスイッチ構築サーバ1は、pingが通ったテーブルNoのSWポート番号にポートNoを登録し、Linkにupを設定する(ステップS9)。
【0054】
LANスイッチ構築サーバ1は、全てのテーブルNoのLinkがup状態かを判定する(ステップS10)。
【0055】
Linkがup状態でないテーブルNoがある場合には(ステップS10のNOルート参照)、処理はステップS4へ戻る。
【0056】
一方、全てのテーブルNoのLinkがup状態である場合には(ステップS10のYESルート参照)、LANスイッチ構築サーバ1は、LANスイッチ構築サーバ1の例えば表示装置131(図11を用いて後述)上に、構築作業が完了した内容を表示する(ステップS11)。そして、環境構築処理は終了する。
【0057】
〔B-3〕LANカード保守時の処理
図5は、図1に示した情報処理システム100のLANカード保守時において、一部のSWポートをLink downさせた状態におけるネットワーク構成テーブル101を例示する図である。図6は、図1に示した情報処理システム100のLANカード保守時において、一部のSWポートを更新してLink upさせた状態におけるネットワーク構成テーブル101を例示する図である。
【0058】
LANカード故障等により、LANケーブルを外して保守後にLANケーブルを接続する場合を考える。
【0059】
例として、SWポートNo.1及びSWポートNo.4に接続されたLANカードを搭載しているサーバ#1を保守する場合を以下に説明する。
【0060】
LANカードの保守前のネットワーク構成テーブル101は、図1に示した状態とする。
【0061】
サーバ#1の保守が開始されると、LANケーブルが抜かれるため、LANスイッチ構築サーバ1がLink downを検出する。この場合、ネットワーク構成テーブル101上で該当するSWポート番号のLinkがdown状態に設定される。また、SWポート番号も未接続に設定される。
【0062】
図5に示す例では、テーブルNo.1のSWポート番号が未接続に設定されると共にLinkがdown状態に設定され(符号B1参照)、テーブルNo.4のSWポート番号が未接続に設定されると共にLinkがdown状態に設定される(符号B2参照)。
【0063】
その後、作業者は、LANカードを交換して、サーバ#1に対してVLAN及びIPアドレスの設定が完了した後に、LANスイッチ3のLANケーブルの物理結線を行う。
【0064】
LANスイッチ構築サーバ1は、LANスイッチ3と常に疎通しており、ポートのLink upを検出すると、ネットワーク構成テーブル101に基づき以下の(1)~(4)の動作を行う。
【0065】
(1)ネットワーク構成テーブル101のLinkがdown状態のみのテーブルNoが参照されて、VLANがLink upしたポートに対して設定される。
【0066】
(2)ネットワーク構成テーブル101を参照して、対応するIPに対してpingが発行される。ping応答があればそのテーブルNoの"SWポート番号"にLink upしたポートの番号が設定される。また"Link"欄に"Up"が設定される。
【0067】
(3)ping応答が無ければ、次のLinkがdown状態のテーブルNoの情報が参照されて、上記(1)及び(2)の内容が実施される。
【0068】
(4)上記(1)~(3)の作業が繰り返されてネットワーク構成テーブル101が完成させられる。完成したテーブルは図6に示す通りとなる。全てのLinkがup状態となれば、LANスイッチ構築サーバ1は、保守作業が完了したことを例えば表示装置131(図11を用いて後述)に表示して、保守作業フェーズは完了する。
【0069】
図6に示す例では、符号C1に示すようにテーブルNo.1のSWポート番号がNo.4に設定され、符号C2に示すようにテーブルNo.4のSWポート番号がNo.1に設定されている。
【0070】
別言すれば、LANスイッチ構築サーバ1は、各ポートのうちの第1のポートにおいてリンクダウンを検知した場合に、ネットワーク構成テーブル101からポート番号を削除する。LANスイッチ構築サーバ1は、第1のポートにおいてリンクダウンの検知の後にリンクアップを検知した場合に、IPアドレスに対して、pingを発行する。LANスイッチ構築サーバ1は、pingに対する応答があった場合には、ネットワーク構成テーブル101において、リンクアップによって複数のサーバ2のうちの第1のサーバ2が接続されたLANスイッチ3のポート番号を、IPアドレスに対応付けて設定する。
【0071】
このようなLANカード保守時の処理によれば、保守作業時にLANスイッチ3の接続先ポートが入れ替わったとしても、正しく保守作業を完了されることが可能となる。
【0072】
図1に示した情報処理システム100におけるLANカードの保守処理を、図7に示すフローチャート(ステップS21~S31)に従って説明する。
【0073】
LANスイッチ構築サーバ1は、LANスイッチ3のPort Link状態の監視を開始する(ステップS21)。
【0074】
LANスイッチ構築サーバ1は、Link downしたポートがあるかを判定する(ステップS22)。
【0075】
Link downしたポートがない場合には(ステップS22のNOルート参照)、処理はステップS21へ戻る。
【0076】
一方、Link downしたポートがある場合には(ステップS22のYESルート参照)、LANスイッチ構築サーバ1は、該当するSWポート番号に未接続を設定し、Linkにdownを設定する(ステップS23)。
【0077】
LANスイッチ構築サーバ1は、LANスイッチ3のPort Link状態を継続監視する(ステップS24)。
【0078】
LANスイッチ構築サーバ1は、Link upしたポートがあるかを判定する(ステップS25)。
【0079】
Link upしたポートがない場合には(ステップS25のNOルート参照)、処理はステップS24へ戻る。
【0080】
一方、Link upしたポートがある場合には(ステップS25のYESルート参照)、LANスイッチ構築サーバ1は、そのポートにLinkがup状態ではないネットワーク構成テーブル101のVLAN情報を設定し、IPアドレスに対してpingを送信する(ステップS26)。
【0081】
LANスイッチ構築サーバ1は、pingが通るかを判定する(ステップS27)。
【0082】
pingが通らない場合には(ステップS27のNOルート参照)、LANスイッチ構築サーバ1は、他のLinkがupではないテーブルNoを参照する(ステップS28)。そして、処理はステップS26へ戻る。
【0083】
一方、pingが通る場合には(ステップS27のYESルート参照)、LANスイッチ構築サーバ1は、pingが通ったテーブルNoのSWポート番号にポートNoを登録し、Linkにupを設定する(ステップS29)。
【0084】
LANスイッチ構築サーバ1は、全てのテーブルNoのLinkがup状態かを判定する(ステップS30)。
【0085】
Linkがup状態でないテーブルNoがある場合には(ステップS30のNOルート参照)、処理はステップS24へ戻る。
【0086】
一方、全てのテーブルNoのLinkがup状態である場合には(ステップS30のYESルート参照)、LANスイッチ構築サーバ1は、LANスイッチ構築サーバ1の例えば表示装置131(図11を用いて後述)上に、構築作業が完了した内容を表示する(ステップS31)。そして、LANカードの保守処理は終了する。
【0087】
〔B-4〕サーバ増設時の処理
図8は、図1に示した情報処理システム100のサーバ増設時において、未設定のSWポートを追加した状態におけるネットワーク構成テーブル101を例示する図である。図9は、図1に示した情報処理システム100のサーバ増設時において、追加したSWポートをLink upさせた状態におけるネットワーク構成テーブル101を例示する図である。
【0088】
既存の環境に追加でサーバ2を増設する場合を考える。以下では、例として、SWポートNo.7, No.8にサーバ#4を増設する場合を説明する。
【0089】
事前準備として、環境構築の作業者は、使用するVLAN及びIPアドレスをサーバ#4に対して事前に設定しておく。また、作業者は、LANスイッチ構築サーバ1に対して使用するVLAN及びIPアドレスを事前入力する。
【0090】
LANスイッチ構築サーバ1は、入力された情報に基づき、図8に示すネットワーク構成テーブル101を作成する。
【0091】
図8に示す例では、SWポート番号が未設定でLinkがdownであるテーブルNo.7が追加されている(符号D1参照)と共に、SWポート番号が未設定でLinkがdownであるテーブルNo.8が追加されている(符号D2参照)。
【0092】
その後、作業者は、サーバ#4とLANスイッチ3とのLANケーブルの物理結線を行う。
【0093】
LANスイッチ構築サーバ1は、LANスイッチ3と常に疎通しており、ポートのLink upを検出すると、ネットワーク構成テーブル101を参照して以下の(1)~(4)の動作を行う。
【0094】
(1)ネットワーク構成テーブル101のLinkがdown状態のみのテーブルNoに対応するVLAN情報がLink upしたポートに対して設定される。
【0095】
(2)そのテーブルNoに対応するIPに対して、pingが発行される。ping応答があれば、そのテーブルNoの"SWポート番号"にLink upしたポートの番号が設定される。また。"Link"欄に"up"が設定される。
【0096】
(3)ping応答が無ければ、次のLinkがdown状態のテーブルNoの情報が参照されて、上記(1)及び(2)の内容が実施される。
【0097】
(4)上記(1)~(3)の作業が繰り返されてネットワーク構成テーブル101が完成させられる。完成したネットワーク構成テーブル101は図9に示す通りとなる。全てのLinkがup状態となれば、LANスイッチ構築サーバ1は、増設作業が完了したことが表示装置131(図11を用いて後述)上に表示されて、増設作業フェーズは完了する。
【0098】
図9に示す例では、テーブルNo.7においてSWポートNo.7が設定されると共にLinkがupに設定され(符号E1参照)、テーブルNo.8においてSWポートNo.8が設定されると共にLinkがupに設定される(符号E2参照)。
【0099】
別言すれば、LANスイッチ構築サーバ1は、情報処理システム100において複数のサーバ2とは異なる一以上のサーバ2が追加された場合に、一以上のサーバ2に対応するLANスイッチ3の各ポートのVLAN情報とIPアドレスとの対応付けをネットワーク構成テーブル101に追加する。LANスイッチ構築サーバ1は、対応付けを追加したネットワーク構成テーブル101を参照し、各ポートに対して、VLAN情報を設定する。LANスイッチ構築サーバ1は、対応付けを追加したネットワーク構成テーブル101を参照し、IPアドレスに対して、pingを発行する。LANスイッチ構築サーバ1は、pingに対する応答があった場合には、ネットワーク構成テーブル101において、一以上のサーバ2が接続されたLANスイッチ3のポート番号を、IPアドレスに対応付けて設定する。
【0100】
このようなサーバ増設時の処理によれば、作業者は増設時も接続先ポート及びVLAN設定を意識せずとも、正しく増設作業が完了することが可能となる。
【0101】
図1に示した情報処理システム100におけるサーバ2の増設処理を、図10に示すフローチャート(ステップS41~S50)に従って説明する。
【0102】
LANスイッチ構築サーバ1は、環境構築の作業者から、増設対象のサーバ2のVLAN及びIPアドレスの入力を受け付ける(ステップS41)。
【0103】
LANスイッチ構築サーバ1は、入力されたVLAN及びIPアドレスを、ネットワーク構成テーブル101に追加する(ステップS42)。
【0104】
LANスイッチ構築サーバ1は、LANスイッチ3のPort Link状態の監視を開始する(ステップS43)。
【0105】
LANスイッチ構築サーバ1は、Link upしたポートがあるかを判定する(ステップS44)。
【0106】
Link upしたポートがない場合には(ステップS44のNOルート参照)、処理はステップS43へ戻る。
【0107】
一方、Link upしたポートがある場合には(ステップS44のYESルート参照)、LANスイッチ構築サーバ1は、そのポートにLinkがup状態ではないネットワーク構成テーブル101のVLAN情報を設定し、IPアドレスに対してpingを送信する(ステップS45)。
【0108】
LANスイッチ構築サーバ1は、pingが通るかを判定する(ステップS46)。
【0109】
pingが通らない場合には(ステップS46のNOルート参照)、LANスイッチ構築サーバ1は、他のLinkがup状態ではないテーブルNoを参照する(ステップS47)。そして、処理はステップS45へ戻る。
【0110】
一方、pingが通る場合には(ステップS46のYESルート参照)、LANスイッチ構築サーバ1は、pingが通ったテーブルNoのSWポート番号にポートNoを登録し、Linkにupを設定する(ステップS48)。
【0111】
LANスイッチ構築サーバ1は、全てのテーブルNoのLinkがup状態かを判定する(ステップS49)。
【0112】
Linkがup状態でないテーブルNoがある場合には(ステップS49のNOルート参照)、処理はステップS43へ戻る。
【0113】
一方、全てのテーブルNoのLinkがup状態である場合には(ステップS49のYESルート参照)、LANスイッチ構築サーバ1は、LANスイッチ構築サーバ1の例えば表示装置131(図11を用いて後述)上に、構築作業が完了した内容を表示する(ステップS50)。そして、サーバ2の増設処理は終了する。
【0114】
図11は、実施形態におけるLANスイッチ構築サーバ1のハードウェア構成例を模式的に示すブロック図である。
【0115】
図11に示すように、LANスイッチ構築サーバ1は、CPU11,メモリ部12,表示制御部13,記憶装置14,入力IF15,外部記録媒体処理部16及び通信IF17を備える。なお、図1に示したサーバ2も、LANスイッチ構築サーバ1と同様のハードウェア構成を有してよい。
【0116】
メモリ部12は、記憶部の一例であり、例示的に、Read Only Memory(ROM)及びRandom Access Memory(RAM)などである。メモリ部12のROMには、Basic Input/Output System(BIOS)等のプログラムが書き込まれてよい。メモリ部12のソフトウェアプログラムは、CPU11に適宜に読み込まれて実行されてよい。また、メモリ部12のRAMは、一時記録メモリあるいはワーキングメモリとして利用されてよい。
【0117】
表示制御部13は、表示装置131と接続され、表示装置131を制御する。表示装置131は、液晶ディスプレイやOrganic Light-Emitting Diode(OLED)ディスプレイ,Cathode Ray Tube(CRT),電子ペーパーディスプレイ等であり、オペレータ等に対する各種情報を表示する。表示装置131は、入力装置と組み合わされたものでもよく、例えば、タッチパネルでもよい。
【0118】
記憶装置14は、高IO性能の記憶装置であり、例えば、Dynamic Random Access Memory(DRAM)やSSD,Storage Class Memory(SCM),HDDが用いられてよい。記憶装置14は、ネットワーク構成テーブル101を記憶してよい。
【0119】
入力IF15は、マウス151やキーボード152等の入力装置と接続され、マウス151やキーボード152等の入力装置を制御してよい。マウス151やキーボード152は、入力装置の一例であり、これらの入力装置を介して、オペレータが各種の入力操作を行う。
【0120】
外部記録媒体処理部16は、記録媒体160が装着可能に構成される。外部記録媒体処理部16は、記録媒体160が装着された状態において、記録媒体160に記録されている情報を読み取り可能に構成される。本例では、記録媒体160は、可搬性を有する。例えば、記録媒体160は、フレキシブルディスク、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、又は、半導体メモリ等である。
【0121】
通信IF17は、外部装置との通信を可能にするためのインタフェースである。
【0122】
CPU11は、プロセッサ(別言すれば、コンピュータ)の一例であり、種々の制御や演算を行う処理装置である。CPU11は、メモリ部12に読み込まれたOperating System(OS)やプログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。なお、CPU11は、複数のCPUを含むマルチプロセッサであってもよいし、複数のCPUコアを有するマルチコアプロセッサであってもよく、或いは、マルチコアプロセッサを複数有する構成であってもよい。
【0123】
LANスイッチ構築サーバ1全体の動作を制御するための装置は、CPU11に限定されず、例えば、MPUやDSP,ASIC,PLD,FPGAのいずれか1つであってもよい。また、LANスイッチ構築サーバ1全体の動作を制御するための装置は、CPU,MPU,DSP,ASIC,PLD及びFPGAのうちの2種類以上の組み合わせであってもよい。なお、MPUはMicro Processing Unitの略称であり、DSPはDigital Signal Processorの略称であり、ASICはApplication Specific Integrated Circuitの略称である。また、PLDはProgrammable Logic Deviceの略称であり、FPGAはField Programmable Gate Arrayの略称である。
【0124】
〔C〕効果
上述した実施形態における情報処理システム,ネットワーク構築方法及び情報処理装置によれば、例えば以下の作用効果を奏することができる。
【0125】
LANスイッチ構築サーバ1は、複数のサーバ2のそれぞれに対応するLANスイッチ3の各ポートのVLAN情報とIPアドレスとを対応付けたネットワーク構成テーブル101を作成する。LANスイッチ構築サーバ1は、作成したネットワーク構成テーブル101を参照し、各ポートに対して、VLAN情報を設定する。LANスイッチ構築サーバ1は、作成したネットワーク構成テーブル101を参照し、IPアドレスに対して、pingを発行する。LANスイッチ構築サーバ1は、pingに対する応答があった場合には、ネットワーク構成テーブル101において、複数のサーバ2が接続されたLANスイッチ3のポート番号を、IPアドレスに対応付けて設定する。
【0126】
これにより、ネットワーク環境を構築する際に、接続作業の工数を削減し、誤接続や誤設定を防止することができる。具体的には、作業者はLANスイッチ3の接続先ポートとVLAN設定を意識せずとも、正しく環境構築することが可能となる。
【0127】
LANスイッチ構築サーバ1は、各ポートのうちの第1のポートにおいてリンクダウンを検知した場合に、ネットワーク構成テーブル101からLANスイッチ3のポート番号を削除する。LANスイッチ構築サーバ1は、第1のポートにおいてリンクダウンの検知の後にリンクアップを検知した場合に、IPアドレスに対して、pingを発行する。LANスイッチ構築サーバ1は、pingに対する応答があった場合には、ネットワーク構成テーブル101において、リンクアップによって複数のサーバ2のうちの第1のサーバ2が接続されたLANスイッチ3のポート番号を、IPアドレスに対応付けて設定する。
【0128】
これにより、保守作業時にLANスイッチ3の接続先ポートが入れ替わったとしても、正しく保守作業を完了されることが可能となる。
【0129】
LANスイッチ構築サーバ1は、情報処理システム100において複数のサーバ2とは異なる一以上のサーバ2が追加された場合に、一以上のサーバ2に対応するLANスイッチ3の各ポートのVLAN情報とIPアドレスとの対応付けをネットワーク構成テーブル101に追加する。LANスイッチ構築サーバ1は、対応付けを追加したネットワーク構成テーブル101を参照し、各ポートに対して、VLAN情報を設定する。LANスイッチ構築サーバ1は、対応付けを追加したネットワーク構成テーブル101を参照し、IPアドレスに対して、pingを発行する。LANスイッチ構築サーバ1は、pingに対する応答があった場合には、ネットワーク構成テーブル101において、一以上のサーバ2が接続されたLANスイッチ3のポート番号を、IPアドレスに対応付けて設定する。
【0130】
これにより、作業者は増設時も接続先ポート及びVLAN設定を意識せずとも、正しく増設作業が完了することが可能となる。
【0131】
〔D〕その他
開示の技術は上述した実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成及び各処理は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
【0132】
上述した実施形態では、複数のサーバ2がLANスイッチ3を介して接続されるLANネットワークを、LANスイッチ構築サーバ1によって構築する例を説明したが、これに限定されるものではない。上述した実施形態は、スイッチや複数のサーバ2の通信方式に応じた種々のネットワークに適用されてよい。
【0133】
〔E〕付記
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0134】
(付記1)
複数のポートを有するスイッチを介して複数のサーバと接続され、ネットワーク構築を管理する管理サーバであって、
前記複数のサーバのそれぞれに対応する前記スイッチの各ポートのグループ情報とアドレスとを対応付けた構成情報を作成し、
作成した前記構成情報を参照し、前記各ポートに対して、前記グループ情報を設定し、
作成した前記構成情報を参照し、前記アドレスに対して、疎通確認コマンドを発行し、
前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記複数のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、
プロセッサを備える、管理サーバ。
【0135】
(付記2)
前記プロセッサは、
前記各ポートのうちの第1のポートにおいてリンクダウンを検知した場合に、前記構成情報から前記スイッチのポート番号を削除し、
前記第1のポートにおいて前記リンクダウンの検知の後にリンクアップを検知した場合に、前記アドレスに対して、前記疎通確認コマンドを発行し、
前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記リンクアップによって前記複数のサーバのうちの第1のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、
付記1に記載の管理サーバ。
【0136】
(付記3)
前記プロセッサは、
前記管理サーバと前記複数のサーバと前記スイッチとを含む情報処理システムにおいて前記複数のサーバとは異なる一以上のサーバが追加された場合に、前記一以上のサーバに対応する前記スイッチの各ポートのグループ情報とアドレスとの対応付けを前記構成情報に追加し、
前記対応付けを追加した前記構成情報を参照し、前記各ポートに対して、前記グループ情報を設定し、
前記対応付けを追加した前記構成情報を参照し、前記アドレスに対して、疎通確認コマンドを発行し、
前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記一以上のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、
付記1又は2に記載の管理サーバ。
【0137】
(付記4)
複数のサーバと、複数のポートを有するスイッチと、ネットワーク構築を管理する管理サーバとを有する情報処理システムにおけるネットワーク構築方法であって、
前記管理サーバが備えるコンピュータが、
前記複数のサーバのそれぞれに対応する前記スイッチの各ポートのグループ情報とアドレスとを対応付けた構成情報を作成し、
作成した前記構成情報を参照し、前記各ポートに対して、前記グループ情報を設定し、
作成した前記構成情報を参照し、前記アドレスに対して、疎通確認コマンドを発行し、
前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記複数のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、
処理を実行する、ネットワーク構築方法。
【0138】
(付記5)
前記各ポートのうちの第1のポートにおいてリンクダウンを検知した場合に、前記構成情報から前記スイッチのポート番号を削除し、
前記第1のポートにおいて前記リンクダウンの検知の後にリンクアップを検知した場合に、前記アドレスに対して、前記疎通確認コマンドを発行し、
前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記リンクアップによって前記複数のサーバのうちの第1のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、
処理を前記コンピュータが実行する、付記4に記載のネットワーク構築方法。
【0139】
(付記6)
前記情報処理システムにおいて前記複数のサーバとは異なる一以上のサーバが追加された場合に、前記一以上のサーバに対応する前記スイッチの各ポートのグループ情報とアドレスとの対応付けを前記構成情報に追加し、
前記対応付けを追加した前記構成情報を参照し、前記各ポートに対して、前記グループ情報を設定し、
前記対応付けを追加した前記構成情報を参照し、前記アドレスに対して、疎通確認コマンドを発行し、
前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記一以上のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、
処理を前記コンピュータが実行する、付記4又は5に記載のネットワーク構築方法。
【0140】
(付記7)
複数のサーバと、複数のポートを有するスイッチと、ネットワーク構築を管理する管理サーバとを有する情報処理システムにおいて、
前記管理サーバは、
前記複数のサーバのそれぞれに対応する前記スイッチの各ポートのグループ情報とアドレスとを対応付けた構成情報を作成し、
作成した前記構成情報を参照し、前記各ポートに対して、前記グループ情報を設定し、
作成した前記構成情報を参照し、前記アドレスに対して、疎通確認コマンドを発行し、
前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記複数のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、
プロセッサを備える、情報処理システム。
【0141】
(付記8)
前記プロセッサは、
前記各ポートのうちの第1のポートにおいてリンクダウンを検知した場合に、前記構成情報から前記スイッチのポート番号を削除し、
前記第1のポートにおいて前記リンクダウンの検知の後にリンクアップを検知した場合に、前記アドレスに対して、前記疎通確認コマンドを発行し、
前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記リンクアップによって前記複数のサーバのうちの第1のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、
付記7に記載の情報処理システム。
【0142】
(付記9)
前記プロセッサは、
前記情報処理システムにおいて前記複数のサーバとは異なる一以上のサーバが追加された場合に、前記一以上のサーバに対応する前記スイッチの各ポートのグループ情報とアドレスとの対応付けを前記構成情報に追加し、
前記対応付けを追加した前記構成情報を参照し、前記各ポートに対して、前記グループ情報を設定し、
前記対応付けを追加した前記構成情報を参照し、前記アドレスに対して、疎通確認コマンドを発行し、
前記疎通確認コマンドに対する応答があった場合には、前記構成情報において、前記一以上のサーバが接続された前記スイッチのポート番号を、前記アドレスに対応付けて設定する、
付記7又は8に記載の情報処理システム。
【符号の説明】
【0143】
100 :情報処理システム
101 :ネットワーク構成テーブル
1 :LANスイッチ構築サーバ
2 :サーバ
3 :LANスイッチ
11 :CPU
12 :メモリ部
13 :表示制御部
131 :表示装置
14 :記憶装置
15 :入力IF
151 :マウス
152 :キーボード
16 :外部記録媒体処理部
160 :記録媒体
17 :通信IF
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11