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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119094
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】圧縮空気除湿装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/26 20060101AFI20240827BHJP
   F04B 39/16 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
B01D53/26 100
F04B39/16 J
F04B39/16 G
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025729
(22)【出願日】2023-02-22
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】000154521
【氏名又は名称】株式会社フクハラ
(74)【代理人】
【識別番号】100129056
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 信雄
(72)【発明者】
【氏名】福原 廣
(72)【発明者】
【氏名】福井 弘幸
(72)【発明者】
【氏名】石黒 衆亮
【テーマコード(参考)】
3H003
4D052
【Fターム(参考)】
3H003AC02
3H003BG05
3H003BG07
4D052AA05
4D052BA04
4D052BB07
4D052EA01
4D052GA01
4D052GB01
(57)【要約】
【課題】容易に所望の露点温度を得られ、且つ、設置スペースをコンパクトにでき、更に、ドレンを簡便且つ確実に排出し得る圧縮空気除湿装置を提供する。
【解決手段】冷凍式エアドライヤと膜式エアドライヤとフィルタとが配管を介して接続されて成り、冷凍式エアドライヤの下流に、フィルタが配置され、さらに、下流に膜式ドライヤが、配置され、膜式エアドライヤとフィルタとの全体が、冷凍式エアドライヤよりも上方に、配置され、膜式エアドライヤの流量を調整する調整バルブを備え、冷凍式エアドライヤと膜式エアドライヤとフィルタが一体であり、フィルタは、ミストフィルタと除塵フィルタから成り、膜式エアドライヤの出気を圧縮空気除湿装置の出気とする構成を採用した。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷凍式エアドライヤとフィルタと膜式エアドライヤとが配管を介して一体で接続されて成る圧縮空気除湿装置であって、
該冷凍式エアドライヤの下流に該フィルタが配置され、さらに下流に該膜式エアドライヤが配置され、
該膜式エアドライヤと該フィルタとの全体が、該冷凍式エアドライヤよりも上方に配置され、
該膜式エアドライヤの流量を調整する調整バルブを備え、
該フィルタは少なくともミストフィルタと除塵フィルタから成り、
該膜式エアドライヤの出気を圧縮空気除湿装置の出気とすることを特徴とする圧縮空気除湿装置。
【請求項2】
前記冷凍式エアドライヤから前記フィルタへ流入する圧縮空気は、略水平方向への横配管と、該横配管からつながり略鉛直上方へ延伸する縦配管とを経由して、前記フィルタに入ることを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気除湿装置。
【請求項3】
前記フィルタの上流に、サイクロンセパレータが配置されて成ることを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気除湿装置。
【請求項4】
前記冷凍式エアドライヤの出気を前記圧縮空気除湿装置の出気とするバイパス配管を備え、
該バイパス配管と、前記縦配管における該バイパス配管との接続箇所よりも下流側とに、管を開閉する開閉バルブを備え、
前記調整バルブの下流に、逆止弁を備えることを特徴とする請求項2に記載の圧縮空気除湿装置。
【請求項5】
前記膜式エアドライヤの下流に、流量計が配置されて成ることを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気除湿装置。
【請求項6】
前記膜式ドライヤからの出気は、前記膜式ドライヤからの出気口よりも下方に延びた出口縦配管に送られ、
該出口縦配管に繋がる出口横配管に、前記圧縮空気除湿装置の出気口を持ち、
該出口縦配管と前記冷凍式ドライヤの入気口に備えられた入口配管とは、棒状体で接続され、
該入口配管は、横方向に延びた前記圧縮空気除湿装置の入気口を持ち、
前記流量計及び前記調整バルブは、該出口縦配管上に設けられ、
前記流量計と、前記調整バルブと、前記圧縮空気除湿装置の入気口及び出気口とは、前記冷凍式ドライヤ本体に対する冷凍式ドライヤ操作部の方向と同一方向に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の圧縮空気除湿装置。
【請求項7】
前記膜式エアドライヤと前記フィルタの入気口及び出気口と前記配管とが、前記冷凍式エアドライヤの入気口及び出気口を通る鉛直面上に配置されて成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の圧縮空気除湿装置。
【請求項8】
前記横配管及び前記縦配管の容積の合計が前記サイクロンセパレータの容積の2分の1以上であることを特徴とする請求項3に記載の圧縮空気除湿装置

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮空気除湿装置に関し、詳しくは、圧縮空気除湿装置の品質向上とコンパクト化の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、低露点の圧縮空気を生成する方法の一つとして、中空糸膜を利用した膜式エアドライヤを用いる方法があった。
しかしながら、膜式エアドライヤは、入気温度と空気流量によって得られる露点温度が変化する。問題点1:そのため、所望の露点温度を得るためには、膜式エアドライヤへの入気温度を確認し、それに応じて、空気流量を変えなければならず、設定が面倒であった。
そこで、容易に、所望の露点温度を得られるドライヤが求められていた。
また、問題点2:設置場所の観点から、膜式エアドライヤと他の装置を組み合わせる場合にも、従来と同程度の設置スペースであることが求められていた。
さらに、問題点3:圧縮空気の配管中途で発生するドレンは、膜式エアドライヤなどの中空糸膜などのろ材性能を著しく低下させてしまうため、簡便且つ確実に排出する機構も求められていた。
【0003】
このような問題に対して、従来からも様々な技術が提案されている。例えば、エアドライヤやエアフィルタ等をコンパクトに設置することが提案され、公知技術となっている(特許文献1参照)。より詳しくは、エアドライヤとフィルタを、圧縮空気が上流から流入し下流から流出するように圧縮空気配管で接続し、これらを一体に構成することで、コンパクト化を実現している。
しかしながら、本先行技術による構造では、
事情1:冷凍式エアドライヤの出口露点が限界露点温度となるため、簡便に所望の低露点温度を得られるものではない。
事情2:膜式エアドライヤに関する記載はなく、ドライヤ装置全体がコンパクトであることの記載が無い。
事情3:冷凍式エアドライヤとエアフィルタとの間の管路において流通し得るドレンの問題には触れていなく、そのドレンによってエアフィルタの性能を低下させる可能性がある。
したがって、上記問題点1乃至同3の解決に至るものではないない。
【0004】
また、自由度がきき、運搬に便利な圧縮空気の製造装置が提案され、公知技術となっている(特許文献2参照)。より詳しくは、冷凍式エアドライヤ、膜式エアドライヤ等を用いる乾燥した圧縮空気の製造装置に於いて、フィルタと膜式エアードライヤを集合部として一体にし、コンパクト化を実現している。
しかしながら、本先行技術による構造では、
事情4:ドライヤ部分、すなわち冷凍式エアドライヤ及び膜式エアドライヤがコンパクトに一体となっていることとの両方を実現する記載が無い。
また、前記事情3と同様の課題も存する。
したがって、上記問題点1乃至同3の解決に至るものではないない。
【0005】
さらに、膜式ドライヤの負荷を軽減し、小型化、パージ量低減を可能にする技術が提案され、公知技術となっている(特許文献3参照)。より詳しくは、皮膜内外の水蒸気分圧差を利用して圧縮空気中の水分を除去する膜式ドライヤの上流側に、少なくとも圧縮機と凝縮器と膨張弁と蒸発器とを備えた冷凍サイクル式エアドライヤを設置し、前記膜式ドライヤと冷凍サイクル式エアドライヤとを一つのユニットにまとめて構成している。
しかしながら、本先行技術による構造では、
前記事情3及び前記事情4と同様の問題も存する。
したがって、上記問題点1乃至同3の解決に至るものではないない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003-130287号公報
【特許文献2】特開2006-212610号公報
【特許文献3】特開平8-941号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題点1乃至同3、及び上記事情1乃至同4を鑑み、冷凍式エアドライヤと膜式エアドライヤとを有する圧縮空気除湿装置であって、
課題1:容易に所望の露点温度を得られること、
課題2:設置スペースをコンパクトにし得ること、
課題3:膜式エアドライヤに至るまでにドレンを簡便且つ確実に排出する機構を有すること、
を実現することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係る圧縮空気除湿装置は、冷凍式エアドライヤとフィルタと膜式エアドライヤとが配管を介して一体で接続されて成る圧縮空気除湿装置であって、該冷凍式エアドライヤの下流に該フィルタが配置され、さらに下流に該膜式エアドライヤが配置され、該膜式エアドライヤと該フィルタとの全体が、該冷凍式エアドライヤよりも上方に配置され、該膜式エアドライヤの流量を調整する調整バルブを備え、該フィルタは少なくともミストフィルタと除塵フィルタから成り、該膜式エアドライヤの出気を圧縮空気除湿装置の出気とする手段を採る。
【0009】
また、本発明は、前記冷凍式エアドライヤから前記フィルタへ流入する圧縮空気は、略水平方向への横配管と、該横配管からつながり略鉛直上方へ延伸する縦配管とを経由して、前記フィルタに入ることを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気除湿装置。フィルタに入る手段を採る。
【0010】
さらに、本発明は、フィルタの上流にサイクロンセパレータが配置されて成る手段を採る。
【0011】
またさらに、本発明は、冷凍式エアドライヤの出気を圧縮空気除湿装置の出気とするバイパス配管を備え、バイパス配管と、縦配管におけるバイパス配管との接続箇所よりも下流側とに、管を開閉する開閉バルブを備え、調整バルブの下流に、逆止弁を備える手段を採る。
【0012】
さらにまた、本発明は、膜式エアドライヤの下流に流量計が配置されて成る手段を採る。
【0013】
またさらに、本発明は、膜式ドライヤからの出気は、膜式ドライヤからの出気口よりも下方に延びた出口縦配管に送られ、出口縦配管に繋がる出口横配管に、圧縮空気除湿装置の出気口を持ち、出口縦配管と冷凍式ドライヤの入気口に備えられた入口配管とは、棒状体で接続され、入口配管は、横方向に延びた圧縮空気除湿装置の入気口を持ち、流量計及び調整バルブは、出口縦配管上に設けられ、流量計と、調整バルブと、圧縮空気除湿装置の入気口及び出気口とは、冷凍式ドライヤ本体に対する冷凍式ドライヤ操作部の方向と同一方向に設けられている手段を採る。
【0014】
そしてまた、本発明は、膜式エアドライヤとフィルタの入気口及び出気口と配管とが、冷凍式エアドライヤの入気口及び出気口を通る鉛直面上に配置されて成る手段を採る。
【0015】
さらにまた、前記横配管及び前記縦配管の容積の合計が前記サイクロンセパレータの容積の2分の1以上である手段を採る。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る圧縮空気除湿装置によれば、容易に所望の露点温度の圧縮空気を得ることができると共に、ドライヤ部分の設置場所をコンパクトにすることができ、高品位の圧縮空気を比較的小さな設置スペースで得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る圧縮空気除湿装置の実施形態を示す全体正面図及び側面図である。
図2】本発明に係る圧縮空気除湿装置の圧縮空気の流れを示す説明図である。
図3】本発明に係る圧縮空気除湿装置で用いる露点性能曲線グラフである。
図4】本発明に係る圧縮空気除湿装置のドレンの影響を示す説明図である。
図5】本発明に係る圧縮空気除湿装置の他の実施形態を示す全体正面図及び側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係る圧縮空気除湿装置は、冷凍式エアドライヤと膜式エアドライヤとフィルタからなり、冷凍式エアドライヤの下流にフィルタが配置され、さらに下流に膜式エアドライヤが配置され、膜式エアドライヤとフィルタとの全体が、冷凍式エアドライヤよりも上方に配置され、膜式エアドライヤの流量を調整する調整バルブを備え、冷凍式エアドライヤと膜式エアドライヤとフィルタが一体であり、フィルタはミストフィルタと除塵フィルタから成り、膜式エアドライヤの出気を圧縮空気除湿装置の出気とすることを最大の特徴とする。
以下、本発明に係る圧縮空気除湿装置の実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0019】
なお、本発明に係る圧縮空気除湿装置は、下記に述べる実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる形状や寸法、構造等の範囲内で適宜変更することができるものである。
【0020】
図1から図5に従って、本発明を説明する。
図1は、本発明に係る圧縮空気除湿装置の基本的な実施形態を示しており、(a)は全体正面図、(b)は全体側面図である。
図2は、本発明に係る圧縮空気除湿装置の圧縮空気の流れを示す説明図であり、(a)は膜式エアドライヤを使用する場合の圧縮空気の流れを示し、(b)は膜式エアドライヤを用いない場合の圧縮空気の流れを示す。
図3は、本発明に係る圧縮空気除湿装置で用いる露点性能曲線グラフである。
図4は、本発明に係る圧縮空気除湿装置のドレンの影響を示す説明図であり、(a)は少量のドレンの影響を示す図、(b)は大量のドレンの影響を示す図である。
図5は、本発明に係る圧縮空気除湿装置の他の実施形態、具体的には、冷凍式ドライヤの側面に入出気口がある場合の実施形態を示しており、(a)は全体正面図、(b)は全体側面図である。
【0021】
圧縮空気除湿装置1は、圧縮空気を乾燥させ、圧縮空気の露点温度を下げるものである。
圧縮空気除湿装置1は、圧縮空気除湿装置入気口10から流入した圧縮空気を設定された露点温度にし、圧縮空気除湿装置出気口11から流出させるものである。冷凍式エアドライヤ20の上部に、膜式エアドライヤ30を含むすべての構成部品を配置するので、配置スペースとしては、実質、冷凍式エアドライヤ20のスペースで済む。
圧縮空気除湿装置1は、冷凍式エアドライヤ20と膜式エアドライヤ30とミストフィルタ40と除塵フィルタ50とを備え、これらが適宜配管によって接続されている。
【0022】
冷凍式エアドライヤ20は、冷媒を循環させ、熱交換することによって、圧縮空気(及びそれに含まれる水蒸気)を冷却し、凝縮作用で水分を除去するものである。その出気は、設定によって、例えば、圧力0.7MPaの圧縮空気の露点温度を、大気圧露点で―17度程度、大気圧下で10度程度へと引き下げることができる。
換言すると、冷凍式エアドライヤ20は、出気露点温度を設定温へ引き下げるために配設される。
冷凍式エアドライヤ20の上面の前側には、圧縮空気を冷凍式エアドライヤ20に流入させる冷凍式エアドライヤ入気口21があり、後ろ側には、圧縮空気を冷凍式エアドライヤ20から流出させる冷凍式エアドライヤ出気口22が設けてある。
冷凍式エアドライヤ20の正面には、操作部23が配置され、冷凍式エアドライヤ20のオンオフ、冷媒の圧力確認、異常の有無等が確認できる。
冷凍式エアドライヤ20の裏面側には、ドレントラップ24が配置され、圧縮空気を乾燥させた際に発生するドレンを排出する。排出されたドレンは、ホース等で、ドレンを処理する層等に送られる。
圧縮空気除湿装置1に入る圧縮空気は、大まかには、冷凍式エアドライヤ20を通り、さらに、フィルタを通り、膜式エアドライヤ30を通って、送出される。
なお、冷凍式エアドライヤ20は、水蒸気量過多の場合など、時として、内部で凝縮発生したドレンについて、圧縮空気配管を介して外部に持ち出させてしまうことがある。
【0023】
膜式エアドライヤ30は、高分子物質で作られ、且つ分圧差の原理を利用する中空糸膜フィルタによって、圧縮空気の水蒸気を、一定量取り除くものである。
圧縮空気は、膜式エアドライヤ入気口31から流入し、膜式エアドライヤ出気口32から送出される。圧縮空気の一部は、水蒸気排出のため、パージ排気口33から排出される。
流入する圧縮空気の露点温度と出口空気流量との二要素によって、生成される圧縮空気の露点温度が決まる。
膜式エアドライヤ30の下流に、水蒸気検知器A80を配置することで、圧縮空気の水蒸気量を定期的に確認することができる。
【0024】
圧縮空気の流量を増やすために、膜式エアドライヤ30を複数且つ並列に備えることもできる。
膜式エアドライヤ30を複数備える場合は、ミストフィルタ40、除塵フィルタ50も同様に複数備える。膜式エアドライヤ30及びフィルタ類は、入気を膜式エアドライヤ30の数だけ分岐し、それぞれの膜式エアドライヤ30及びフィルタ類に圧縮空気を送る。
流量計82、流量調整バルブ83は、複数の膜式エアドライヤ30からの出気を合流させた後に設置しても良いし、それぞれの膜式エアドライヤ30の下流にそれぞれ設置しても良い。
合流後であれば、流量の管理が楽になるし、それぞれの下流に設置すれば、各膜式エアドライヤ30の流量を厳密に管理できるので、品質を向上させることができる。
【0025】
除塵フィルタ50は、圧縮空気内の塵等をろ過によって除去するフィルタである。塵等が、膜式エアドライヤ30に入ると、膜式エアドライヤ30内の中空糸膜の微細な孔がふさがれ、膜式エアドライヤ30が性能低下をきたすので、その予防のために配設される。
ミストフィルタ40は、圧縮空気内のオイルミスト等をろ過によって除去するフィルタである。オイルミスト等が、膜式エアドライヤ30に入ると、やはり同様に、膜式エアドライヤ30が性能低下をきたすので、その予防のために配設される。
なお、除塵フィルタ50及びミストフィルタ40も膜式エアドライヤ30と同様にフィルタ部における細かい間隙に塵埃、油分、又はドレンが付着することによって目詰まりをきたし、圧力損失の増大をまねく。
除塵フィルタ50、ミストフィルタ40から排出される、水、油等のドレンは、各フィルタの下部のドレントラップを介して、ホース等で、ドレンを処理する層に送られる。
【0026】
フィルタの上流に、サイクロンセパレータ60を配置する態様も好適である。
サイクロンセパレータ60は、旋回流によって、圧縮空気中の水分、油滴等を遠心分離するものである。フィルタを用いないため、目詰まりが無く、圧力降下も少ないものである。
遠心分離を用いるので、比較的、粒の大きな異物を除去する。
比較的大きな異物を除去するものであるので、ミストフィルタ40、除塵フィルタ50よりも上流に配置される。
換言すると、サイクロンセパレータ60は、除塵フィルタ50及びミストフィルタ40における圧力損失の増大防止のために配設される。
冷凍式ドライヤからのドレンが配管内に含まれる場合にも、管内の水分を除去することができるので、以降の機器をドレンや油滴から保護可能である。
なお、サイクロンセパレータ60は、その内部容積の概ね1/2以上の液状物貯留があると著しく分離除去効率が下がる。
【0027】
本発明を構成する各種機器は、配管によって適宜接続される。
冷凍式エアドライヤ20(冷凍式エアドライヤ出気口32)からサイクロンセパレータ60までの圧縮空気は、横配管71、縦配管70によって運ばれる。略水平方向への横配管71と、横配管71からつながり略鉛直上方へ延伸する縦配管70を経由して、フィルタであるサイクロンセパレータ60に入る。
縦配管70には、バイパス配管72への分岐部分があり、その下流には、管を開閉するバルブA85が配置されている。
なお、横配管71及び縦配管70では、少なくともサイクロンセパレータ60までの間に曲げ部を3個所有する。曲がり管内における圧縮空気流は一部旋回流となり得るので、サイクロンセパレータ60と同様に、冷凍式エアドライヤ20から時として持ち出されるドレンを遠心分離することも可能である。その際、粒滴を増大させて、冷凍式エアドライヤ20側へ落下させるか、又はサイクロンセパレータ60側へ送られるかはその時の状況による。
また、横配管71及び縦配管70をサイクロンセパレータ60の保護器としても使用することも可能であるが、その合計容積は前述を鑑みると、サイクロンセパレータ60の容積の1/2以上であることが望ましい。
そして、前記分岐部分があるため、冷凍式エアドライヤ出気口32は1あれば事足りる。
【0028】
膜式エアドライヤ出気口32からの出気は、膜式エアドライヤ出気口32よりも下方に延びた出口縦配管73に送られる。
出口縦配管73には、上流側から流量計82、流量調整バルブ83、逆止弁84の順で、配置されている。
流量計82は、管を通る圧縮空気の流量を計測する装置である。流量調整バルブ83は、管を通る圧縮空気の流量を調整するバルブである。
前述の通り、膜式エアドライヤ30における出気露点調整は、入気側の露点温度と出気側流量との二要素で決せられるので、冷凍式エアドライヤ20で既にその入気側露点は固定されていると、流量計82を確認しながら、調整バルブ83を調節すれば、膜式エアドライヤ30の出気側露点調整は可能である。
換言すると、流量計82及び調整バルブ83は、膜式エアドライヤ30の出気、すなわち、低露点温度の設定のために配設される。
逆止弁84は、膜式エアドライヤ30を用いない場合に、バイパス配管72からの圧縮空気が膜式エアドライヤ30側に逆流することを防ぐものである。
圧縮空気は、出口縦配管73から、出口横配管76、圧縮空気除湿装置出気口11を経て、外部へ送出される。
【0029】
バイパス配管72は、冷凍式エアドライヤ20の出気を、圧縮空気除湿装置1の出気として出力するための配管である。
バイパス配管72と、縦配管70におけるバイパス配管72との接続箇所よりも下流側とに、管を開閉する開閉バルブであるバルブA85、バルブB86を備える。また、流量調整バルブ83の下流に、逆止弁を備える。
バイパス配管72は、縦配管70から分岐している。バイパス配管72には、バルブB86と、水蒸気を検知する水蒸気検知器B81が配置される。
バイパス配管72は、出口縦配管73と、出口縦配管73の逆止弁84の下流で合流する。バイパス配管72を通る圧縮空気は、出口横配管76を経て、圧縮空気除湿装置出気口11から送出される。
【0030】
圧縮空気を圧縮空気除湿装置1から流出する圧縮空気除湿装置出気口11と、圧縮空気を圧縮空気除湿装置1に流入する圧縮空気除湿装置入気口10とは、上下に並び、非貫通の棒状体75で接続されている。圧縮空気除湿装置入気口10からの入口配管74の垂直方向の配管と、出口縦配管73とは、同一軸上に配置されている。
棒状体75で、入口配管74と出口縦配管73とが、上下に固定されることによって、冷凍式ドライヤの上部に配置された部材は、すべて、冷凍式エアドライヤ入気口21と冷凍式エアドライヤ出気口22を通る鉛直面上に配置される。
従って、全体として、コンパクトで、最短距離の配管とすることができる。
また、比較的小さな棒状体75の上下に圧縮空気除湿装置入気口10と圧縮空気除湿装置出気口11が並ぶので、他の圧縮空気関連の装置との接続が容易に行え、接続作業をスムーズに行うことができる。
【0031】
流量計82の表示面と、流量調整バルブ83のハンドル部分と、圧縮空気除湿装置入気口10の流入方向と圧縮空気除湿装置出気口11の流出方向は、冷凍式エアドライヤ20本体に対する操作部23の方向と、同一方向に設けられている。
言い換えれば、膜式ドライヤ30からの出気は、膜式ドライヤ出気口32よりも下方に延びた出口縦配管73に送られ、出口縦配管73に繋がる出口横配管76に、圧縮空気除湿装置出気口11を持ち、出口縦配管73と、冷凍式ドライヤ入気口21に備えられた入口配管74とは、棒状体75で接続され、入口配管74は、横方向に延びた圧縮空気除湿装置入気口10を持ち、流量計82及び流量調整バルブ83は、出口縦配管73上に設けられ、流量計82、調整バルブ83、圧縮空気除湿装置入気口10及び出気口は、冷凍式ドライヤ20本体に対する冷凍式ドライヤの操作部23の方向と、同一方向に設けられている。
【0032】
つまり、利用者が、冷凍式エアドライヤ20の正面に立った際、操作部23と正対していることから、操作がしやすい。同様に、流量計82の表示面と正対するので、流量の表示が確認しやすい。また、流量調整バルブ83のハンドル部分が手前になるので、ハンドル操作がしやすい。また、圧縮空気除湿装置入気口10と圧縮空気除湿装置出気口11の口が正面方向を向けていることから、外部との管の接続、分離がしやすい。
また、水蒸気検知器A80も出口縦配管73に近い位置にあることから、冷凍式エアドライヤ20の正面に立った際、水蒸気の検知が容易である。
このように、圧縮空気除湿装置1の操作、確認に関わる部分を、冷凍式エアドライヤ20の正面付近に集めることによって、圧縮空気除湿装置1についての作業、管理、確認を容易にすることができる。
【0033】
このように、冷凍式エアドライヤ20と膜式エアドライヤ30と各フィルタからなり、冷凍式エアドライヤ20の下流に、各フィルタが配置され、さらに、下流に膜式エアドライヤ30が、配置され、膜式エアドライヤ30と各フィルタとの全体が、冷凍式エアドライヤ20よりも上方に、配置され、膜式エアドライヤ30の流量を調整する調整バルブ83を備え、冷凍式エアドライヤ20と膜式エアドライヤ30と各フィルタが一体であり、各フィルタは、ミストフィルタ40と除塵フィルタ50から成り、膜式エアドライヤ30の出気を圧縮空気除湿装置1の出気とすることによって、容易に所望の露点温度を得られ、従来と同程度のスペースに設置することができる。
【0034】
また、図1(a)や図5(a)に図示されるように、膜式エアドライヤ30とフィルタ類の入気口及び出気口と配管とが、冷凍式エアドライヤ入気口21と冷凍式エアドライヤ出気口22を通る鉛直面上に配置される態様が好適であり、これにより冷凍式エアドライヤ20の上に構成される部品がほぼ鉛直に一面上に並び、冷凍式エアドライヤ20の設置面積とほぼ同じ面積で圧縮空気除湿装置1の設置を行うことができる。また、ほぼ一面上に並ぶことから、部品の重なりが少なく、メンテナンス上の利便性も向上する。
さらに、ほぼ一面上に並ぶことで、配管がほぼ最短距離となり、圧縮空気の送気効率の面でも有利である。
【0035】
図2に沿って、冷凍式エアドライヤ20と膜式エアドライヤ30を用いて、圧縮空気を除湿する場合と、冷凍式エアドライヤ20のみで圧縮空気を除湿する場合の圧縮空気の経路を説明する。
図2(a)は、冷凍式エアドライヤ20と膜式エアドライヤ30を用いて、圧縮空気を除湿する場合である。バルブA85は開き、バルブB86は閉じている。
圧縮空気除湿装置入気口10から入った圧縮空気は、冷凍式エアドライヤ入気口21を通り、冷凍式エアドライヤ20内にて、冷媒によって所定の温度まで冷やされ、凝縮・結露した水分を排除することで、圧縮空気を乾燥させる。例えば、圧縮空気は、例えば圧力0.7MPaで、圧力下露点温度10度となる。
冷凍式エアドライヤ20からの圧縮空気は、冷凍式エアドライヤ出気口22を通り、横配管71、縦配管70、それらの曲がり部を一部旋回流となりながら通り、サイクロンセパレータ60に入る。
サイクロンセパレータ60にて、旋回流により比較的大きな塵や水分、油滴等が排除され、除塵フィルタ50で更に小さな塵等が排除される。そして、ミストフィルタ40にて、圧縮空気中のオイルミスト等が排除される。
膜式エアドライヤ30にて、圧縮空気は、さらに、設定した低露点温度まで乾燥される。
水蒸気検知器A80にて、水蒸気の量を適宜確認する。
流量計82によって、圧縮空気の流量が適正か確認する。流量調整バルブ83によって、流量を調整する。
逆止弁84は、順方向なので、流れが通る。
圧縮空気除湿装置出気口11から、適切に乾燥された圧縮空気が送出される。
【0036】
図2(b)は、冷凍式エアドライヤ20のみを用いて、圧縮空気を除湿する場合である。バルブA85は閉じ、バルブB86は開いている。
圧縮空気除湿装置入気口10から入った圧縮空気は、冷凍式エアドライヤ入気口21を通り、冷凍式エアドライヤ20内にて、冷媒によって、所定の温度まで冷やされ、凝縮・結露した水分を排除することで、圧縮空気を乾燥させる。例えば、圧縮空気は、圧力0.7MPaで、圧力下露点温度10度となる。
冷凍式エアドライヤ20からの圧縮空気は、冷凍式エアドライヤ出気口22を通り、横配管71から縦配管70の一部を通り、分岐され、バイパス配管72に入る。
圧縮空気は、圧縮空気除湿装置出気口11から送出される。
【0037】
このように、通常は、冷凍式エアドライヤ20及び膜式エアドライヤ30の双方を用いて除湿した圧縮空気を使用できる。そして、膜式エアドライヤ30に不具合のある場合や、冷凍式エアドライヤ20での除湿で十分な場合、除湿よりも流量に重きを置く場合等には、冷凍式エアドライヤ20のみを用いて除湿した圧縮空気を送出でき、様々な使用方法に対応することができる。
【0038】
図3に沿って、膜式エアドライヤ30の除湿性能について説明する。
図3は、膜式エアドライヤにおける出口空気量と出口空気の大気圧露点温度のグラフである。基本的に、入気大気圧露点温度が低いほど、また、出気空気流量が小さいほど、露点温度の低い圧縮空気を生成することができる。これは、入気大気圧露点温度が低いほど、そもそもの水蒸気量が少なく、また、空気の流量が小さいほど、膜内に空気が滞留する時間が増え、その分、膜から水蒸気が排出されることによる。
図3では、入気温度が10℃/15℃/20℃25℃の際の露点性能曲線を表している。
入気大気圧露点温度が10℃の場合と同25℃の場合で、所定の露点温度とするための出口空気流量を見ると、入気大気圧露点温度25℃の場合の流量がA点、同10℃の場合の流量がB点となる。この場合、A点の出口空気流量が少ないのは、入気大気圧露点温度が高いため、より滞留時間が要されるからである。逆に言うと、入気大気圧露点温度10℃の方が出気流量を多く得ることが可能である。
このように、入気大気圧露点温度によって、所定の露点温度Tを得るための空気流量が異なる。そのため、入気温度が変動する場合、それに応じて空気流量を変えなければならす、極めて迂遠である。
なにより、入気大気圧露点温度などは、いずれの個所で固定処理でもしない限り、日々刻刻と変化するため、事実上、その細かい設定は人力では不可能であり、露点が常に変動してしまうこととなる。
【0039】
本発明に係る圧縮空気除湿装置では、冷凍式エアドライヤ20を通すことによって、圧力下圧縮空気温度を例えば10℃に一定(固定)とすることができる。そのため、冷凍式エアドライヤ20からつながる膜式エアドライヤ30について、常に圧力下/大気圧下の露点温度を同温に固定とすることができる。
そうすると、露点性能曲線において、冷凍式エアドライヤ20の性能露点の曲線のみを注目すればよく、所定の露点温度とするためには、その露点温度に合致する出口空気流量とすればよい。したがって、利用者は、圧力設定の変動がない限り、使用する初期に1度だけ、膜式エアドライヤ30の出口空気流量を表す流量計82を確認しながら流量調整バルブ83によって流量を調節し、流量値を所定の値にするのみで以降の露点温度を固定的且つ恒常的に管理できるため、露点温度の管理を極めて簡便に行うことができる。
【0040】
図4に沿って、冷凍式エアドライヤ20から膜式エアドライヤ30へのドレンの流入について説明する。
冷凍式エアドライヤ20によって、露点温度10℃まで露点を下げることができ、その際に発生するドレンは、ドレントラップ24によって回収される。
しかしながら、水蒸気が多すぎてドレンを十分に回収できなかったり、周囲の温度が10℃を大きく下回っていたりした場合、冷凍式エアドライヤ20の冷凍式エアドライヤ出気口22付近にドレンが発生してしまうことが考えられる。
【0041】
図4(a)に沿って、ドレンが少量の場合を説明する。
冷凍式エアドライヤ出気口22付近にあるドレンDは、圧縮空気の流れに沿って、膜式エアドライヤ30の方向に移動しようとする。冷凍式エアドライヤ出気口22からの配管は、横配管71であるので、ドレンDは、横配管71の下側に溜まる。ドレンDは、圧縮空気の流れによって、さらに横配管71からつながる縦配管70を昇ろうとするが、ドレンDの自重によってドレンDは落下し、縦配管70を進むことができない。
また、横配管71及び縦配管70には、曲げ部があるので、その個所における旋回流でもまたドレンは粒径を増大させ且つ当該箇所の手前側に戻る作用がある。
以上を、換言すると、横配管71、縦配管70を持つことによって、冷凍式エアドライヤ20からのドレンDがフィルタ類、膜式エアドライヤ30に達することを防ぐことができる。
【0042】
図4(b)に沿って、ドレンが大量の場合を説明する。
冷凍式エアドライヤ20の不具合等によって、冷凍式エアドライヤ20の冷凍式エアドライヤ出気口22から大量のドレンDが発生した場合、ドレンDは、配管の内側に付着する形で、横配管71及び縦配管70内に入ることとなる。
その際、横配管71、縦配管70の両方を配管として持つことによって、冷凍式エアドライヤ20からフィルタ類、膜式エアドライヤ30までの配管の距離が大きくなり、配管内にドレンDが付着する面積が増え、ドレンDを保持する容量が増える。
また、ドレンが少量の場合と同様に、横配管71及び縦配管70には曲げ部があるので、その個所における旋回流でもまたドレンは粒径を増大させ且つ当該箇所の手前側に戻る作用がある。
さらに、そもそも、横配管71及び縦配管70の内部容積の総和がサイクロンセパレータ60の内部容積の1/2以上であるので、冷凍式エアドライヤ20に向けて安全にドレンを押し戻すためのバッファ部となる効果も有する。
以上を、換言すると、多量のドレンがあっても、横配管71、縦配管70を持つことによって、冷凍式エアドライヤ20からのドレンDがフィルタ類、膜式エアドライヤ30に達することを極力防ぐことができる。
【0043】
図1では、冷凍式エアドライヤ入気口21と冷凍式エアドライヤ出気口22が冷凍式エアドライヤ20の上面に位置している場合であったが、図5に示すように、冷凍式エアドライヤ20の側面に、冷凍式エアドライヤ入気口21、冷凍式エアドライヤ出気口22が配置されていても良い。
図5のように、フィルタ類、膜式エアドライヤ30、配管は、冷凍式エアドライヤ20の側面に沿って、鉛直平面に構成される。
図1に比べて、冷凍式エアドライヤ入気口21、冷凍式エアドライヤ出気口22の高さが、低くなることから、全体としての高さが抑えられ、冷凍式エアドライヤ20の操作部23と流量計82、流量調整バルブ83の位置も近くなることから、操作面でも便利である。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明に係る圧縮空気除湿装置は、乾燥した圧縮空気の生成を所望するあらゆる圧縮空気圧回路に採用可能であって、高品質の低露点温度の圧縮空気を容易に生成できる装置として、産業上の利用可能性は大きいものと思料する。
【符号の説明】
【0045】
1 圧縮空気除湿装置
10 圧縮空気除湿装置入気口
11 圧縮空気除湿装置出気口
20 冷凍式エアドライヤ
21 冷凍式エアドライヤ入気口
22 冷凍式エアドライヤ出気口
23 操作部
24 ドレントラップ
30 膜式エアドライヤ
31 膜式エアドライヤ入気口
32 膜式エアドライヤ出気口
33 パージ排気口
40 ミストフィルタ
50 除塵フィルタ
60 サイクロンセパレータ
70 縦配管
71 横配管
72 バイパス配管
73 出口縦配管
74 入口配管
75 棒状体
76 出口横配管
80 水蒸気検知器A
81 水蒸気検知器B
82 流量計
83 流量調整バルブ
84 逆止弁
85 バルブA
86 バルブB
D ドレン

図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2024-04-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷凍式エアドライヤとフィルタと膜式エアドライヤとが配管を介して一体で接続されて成る圧縮空気除湿装置であって、
該冷凍式エアドライヤの下流に該フィルタが配置され、さらに下流に該膜式エアドライヤが配置され、
該膜式エアドライヤと該フィルタとの全体が、該冷凍式エアドライヤよりも上方に配置され、
該冷凍式エアドライヤから該フィルタへ流入する圧縮空気は、略水平方向への横配管と、該横配管からつながり略鉛直上方へ延伸する縦配管とを経由して、該フィルタに入り、
該膜式エアドライヤの流量を調整する調整バルブを備え、
該膜式エアドライヤの下流に、流量計が配置され、
該フィルタは少なくともミストフィルタと除塵フィルタから成り、
該膜式エアドライヤからの出気は、該膜式エアドライヤからの出気口よりも下方に延びた出口縦配管に送られ、
該出口縦配管に繋がる出口横配管に、該圧縮空気除湿装置の出気口を持ち、
該出口縦配管と該冷凍式エアドライヤの入気口に備えられた入口配管とは、棒状体で接続され、
該入口配管は、横方向に延びた該圧縮空気除湿装置の入気口を持ち、
該流量計及び該調整バルブは、該出口縦配管上に設けられ、
該流量計と、該調整バルブと、該圧縮空気除湿装置の入気口及び出気口とは、該冷凍式エアドライヤ本体に対する冷凍式エアドライヤ操作部の方向と同一方向に設けられており、
該膜式エアドライヤの出気を圧縮空気除湿装置の出気とすることを特徴とする圧縮空気除湿装置。
【請求項2】
前記フィルタの上流に、サイクロンセパレータが配置されて成ることを特徴とする請求項1に記載の圧縮空気除湿装置。
【請求項3】
前記冷凍式エアドライヤの出気を前記圧縮空気除湿装置の出気とするバイパス配管を備え、
該バイパス配管と、前記縦配管における該バイパス配管との接続箇所よりも下流側とに、管を開閉する開閉バルブを備え、
前記調整バルブの下流に、逆止弁を備えることを特徴とする請求項2に記載の圧縮空気除湿装置。
【請求項4】
前記膜式エアドライヤと前記フィルタの入気口及び出気口と前記配管とが、前記冷凍式エアドライヤの入気口及び出気口を通る鉛直面上に配置されて成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の圧縮空気除湿装置。
【請求項5】
前記横配管及び前記縦配管の容積の合計が前記サイクロンセパレータの容積の2分の1以上であることを特徴とする請求項2に記載の圧縮空気除湿装置。