(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119097
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】押出プレス装置のダイチェンジャー及びダイス交換方法
(51)【国際特許分類】
B21C 25/02 20060101AFI20240827BHJP
【FI】
B21C25/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025736
(22)【出願日】2023-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】300041192
【氏名又は名称】UBEマシナリー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】一木 郁晃
(72)【発明者】
【氏名】江本 幸男
【テーマコード(参考)】
4E029
【Fターム(参考)】
4E029MA02
4E029MA04
4E029MA05
(57)【要約】
【課題】ダイス交換位置において、ダイスを含むダイリング及びボルスターの交換が可能な、押出プレス装置のダイチェンジャー及びダイス交換方法を提供することを目的とする。
【解決手段】押出終了後、ダイブロックを収納させたダイカセットをダイスライド装置で押出位置からダイス交換位置に移動させることにより押出製品をせん断させる押出プレス装置のダイチェンジャーであって、ダイス交換位置において、該ダイスアセンブリを構成するボルスターを該ダイカセット上で上方から押圧させるボルスター押えシリンダと、該ダイスアセンブリを構成するダイリングを該ダイカセット上で上方から押圧させるダイリング押えシリンダと、該ダイカセット上の該ダイリングを下方から押圧させるダイリングシャーシリンダと、を備えることを特徴とする、押出プレス装置のダイチェンジャーによって達成される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
押出終了後、ダイスを含むダイスアッセンブリを収納させたダイカセットをダイスライド装置で押出位置からダイス交換位置に移動させることにより押出製品をせん断させて、該押出製品を該ダイスアッセンブリ内に残した状態で、該ダイスアッセンブリをダイス交換位置に移動させる押出プレス装置のダイチェンジャーであって、
ダイス交換位置において、
該ダイスアッセンブリを構成するボルスターを該ダイカセット上で上方から押圧させるボルスター押えシリンダと、
該ダイスアッセンブリを構成するダイリングを該ダイカセット上で上方から押圧させるダイリング押えシリンダと、
該ダイカセット上の該ダイリングを下方から押圧させるダイリングシャーシリンダと、
を備えることを特徴とする、押出プレス装置のダイチェンジャー。
【請求項2】
前記ダイス交換位置において、
前記ボルスターを前記ボルスター押えシリンダにより、前記ダイカセット上で上方から押圧させ、
前記ダイリングを前記ダイリング押えシリンダにより、前記ダイカセット上で上方から押圧させ、
前記ダイカセット上の前記ダイリングを前記ダイリングシャーシリンダにより下方から押圧させることにより、
前記ダイスアッセンブリ内に残された前記押出製品を、前記ボルスターおよび前記ダイリング間でせん断させて、
前記ボルスター内の前記押出製品を除去すると共に、前記ダイリングを前記ダイカセットから取り出し、新たなダイスを含む新たなダイリングを前記ダイカセットに収納する、請求項1に記載の押出プレス装置のダイチェンジャーを使用するダイス交換方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウム合金等の金属押出成形に用いられる押出プレス装置の、ダイスを交換するダイチェンジャー、及び、同ダイチェンジャーを使用するダイス交換方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属材料、例えば、アルミニウム又はその合金材料等による押出材(以後:ビレット)を押出成形する一般的な押出プレス装置100を
図1に示す。
図1は、一部断面を含む押出プレス装置100の概略側面図である。メインシリンダ12Aにその一端側が収納され、油圧で前進駆動されるメインラム12Bの先端部に、メインクロスヘッド22を介して押出ステム24が取り付けられている。
【0003】
押出プレス装置100によりビレット20を押出成形する場合、エンドプラテン10の凹部10Dに埋設された、リング状のプレッシャーリング10Bを介してエンドプラテン10側に配置された、複数の部材から構成されるダイス16(ダイスアッセンブリ)に、コンテナシリンダ28でコンテナ18(コンテナホルダ19)を押圧させる(コンテナシール)。実際には、押出方向に複数の部材が組み合わされ、ダイスアッセンブリとして構成されるダイス16は、図示しない保持手段(例えばダイカセット)に収納されている。そして、メインラム12Bを前進させて、コンテナ18内に収納されたビレット20を押出ステム24によりダイス16に押圧させる(アプセット工程)。押圧されたビレット20は半径方向に膨張するように塑性変形し、コンテナ18の内周面に密着する。
【0004】
メインラム12Bをさらに前進させることにより、ビレット20を押出ステム24によりダイス16に押圧(押圧作用力)させて、ダイス16から押出用開口部10Aへ、所定の断面形状の押出製品21が連続して押出成形される(押出工程)。なお、
図1において、押出工程におけるメインラム12Bの移動を前進とし、
図1の押出プレス装置100の左側を前方、右側を後方とする。また、図示された構成の後方への移動を後退とする。
【0005】
一方、メインシリンダ12Aは、エンドプラテン10と対向するように配置されたメインシリンダハウジング12の略中央に配置され、サイドシリンダ26は、メインシリンダハウジング12のメインシリンダ12Aの周囲に複数個配置されている。サイドシリンダ26のシリンダロッドはメインクロスヘッド22の後端面に固定され、後退手段を持たないメインラム12Bの後退時に駆動される。また、サイドシリンダ26は、押出工程において、メインラム12Bと共にメインクロスヘッド22を前進させる。
【0006】
そして、エンドプラテン10は、タイロッドナット13及びタイロッド14によりメインシリンダハウジング12と連結されている。押圧作用力の反力は、押出工程中にダイス16(プレッシャーリング10B)を介してエンドプラテン10に作用すると共に、メインシリンダ12Aを介してメインシリンダハウジング12に作用し、これらを互いに離間させる方向へ作用する。このような押圧作用力の反力に対して、エンドプラテン10の四隅及びメインシリンダハウジング12の対応する四隅を貫通するタイロッド14と、タイロッド14の両端に配置され、タイロッド14の大径部を構成するタイロッドナット13と、によって、これらを互いに離間させる方向への移動を拘束すると共に、タイロッド14の伸長(弾性領域内)により、押圧作用力の反力に抗するよう構成されている。
【0007】
ここで、ダイスアッセンブリとして構成されるダイス16について説明する。
図2に示すように、図示しないダイカセットのコンテナ18側にダイリング31が収納され、ダイカセットのエンドプラテン10側にボルスター32が収納される。ダイリング31のコンテナ18側にはダイリング31と同芯でダイス16が収納され、続いてバッカー33が収納される。尚、符号21は押出製品である。
【0008】
引き続き、
図3を参照しながら従来のダイス交換を説明する。
図3はエンドプラテン10及びダイスライド装置40近傍の平面図である。
図3(a)が押出完了時、
図3(b)がダイスライド装置40により、使用済みダイスアッセンブリを収納させたダイカセットを押出位置からダイス交換位置へ移動させた状態、
図3(c)がダイス交換位置において、ダイチェンジャーを駆動させて、ダイスライド装置40と新たなダイスアッセンブリを収納させたダイカセットを連結させた状態、
図3(d)が新たなダイスアッセンブリを収納させたダイカセットをダイスライド装置40によりダイス交換位置から押出位置に移動させた状態を示す。
【0009】
図3(a)は押出完了時を示す。押出位置には使用済みダイスアッセンブリを収納させたダイカセットAが配置されており、ダイスアッセンブリ内には押出製品21が残されている。また、ダイチェンジャー50には、新たなダイスアッセンブリを収納させたダイカセットBが配置されている。なお、図を簡単にするために、ダイカセットに収納されているダイリング31及びボルスター32のみ図示している。
【0010】
押出完了後、
図3(b)に示すように、ダイスライド装置40により、使用済みダイスアッセンブリを収納させたダイカセットAを押出位置からダイス交換位置へ移動させる。この時、押出製品21がエンドプラテン10及びダイカセットA間でせん断され、押出製品21をダイカセットAに収納されているダイスアッセンブリ内に残した状態で、ダイカセットAの押出位置からダイス交換位置への移動が行われる。また、この段階で、ダイカセットAと縁切りされた押出製品21は後面設備により押出プレス装置100の機外に回収される。
【0011】
続いて、
図3(c)に示すように、ダイチェンジャー50の図示しない駆動装置により、ダイチェンジャー50をコンテナ18側(図示せず)に駆動させて、ダイスライド装置40と新たなダイスアッセンブリを収納させたダイカセットBを連結させる。
【0012】
そして、
図3(d)に示すように、新たなダイスアッセンブリを収納させたダイカセットBをダイスライド装置40によりダイス交換位置から押出位置に移動させる。
【0013】
ここで、押出完了後のダイスアッセンブリ内には押出製品が残った状態であることは先に説明したとおりである。そのため、ダイスアッセンブリを交換するためには、ダイスアッセンブリ内の押出製品を切断・除去する必要がある。従来の押出プレス装置においては、同装置の押出位置において切断する方法、あるいは、ダイスアッセンブリを押出プレス装置の機外へ持ち出し、別設置の装置等を用いて切断する方法(特許文献1参照)が行われていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
前者は、押出位置、すなわち、
図3(a)に示す状態において、ダイリング及びボルスターの一方を油圧シリンダ等で上方から押圧させる一方、ダイリング及びボルスターの他方を油圧シリンダ等で下方から押圧させてダイスアッセンブリ内の押出製品をせん断する。
【0016】
しかしながら、このように押出位置に配置されるせん断装置は、ビレットの残渣(ディスカード)を押出位置で切断するシャー装置の配置の制約を受ける。そのため、このようなせん断装置の押出位置への配置が困難となる問題があった。
【0017】
また、後者は、ダイス交換位置、すなわち、
図3(d)に示す状態に移動させた使用済みダイスアッセンブリを、そこからさらに前者のようなせん断装置を配置させた場所まで移動させる必要がある。そのため、その移動の手間と、新たなせん断装置の配置スペースを確保する必要があるという問題がある。
【0018】
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたもので、ダイス交換位置において、ダイスアッセンブリ内に残された押出製品をダイリング及びボルスター間でせん断させて、ダイス交換位置において、ダイスを含むダイリング及びボルスターの交換が可能な、押出プレス装置のダイチェンジャー及びダイス交換方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の上記目的は、押出終了後、ダイスを含むダイスアッセンブリを収納させたダイカセットをダイスライド装置で押出位置からダイス交換位置に移動させることにより押出製品をせん断させて、該押出製品を該ダイスアッセンブリ内に残した状態で、該ダイスアッセンブリをダイス交換位置に移動させる押出プレス装置のダイチェンジャーであって、
ダイス交換位置において、
該ダイスアッセンブリを構成するボルスターを該ダイカセット上で上方から押圧させるボルスター押えシリンダと、
該ダイスアッセンブリを構成するダイリングを該ダイカセット上で上方から押圧させるダイリング押えシリンダと、
該ダイカセット上の該ダイリングを下方から押圧させるダイリングシャーシリンダと、
を備えることを特徴とする、押出プレス装置のダイチェンジャーによって達成される。
【0020】
また、本発明の上記目的は、前記ダイス交換位置において、
前記ボルスターを前記ボルスター押えシリンダにより、前記ダイカセット上で上方から押圧させ、
前記ダイリングを前記ダイリング押えシリンダにより、前記ダイカセット上で上方から押圧させ、
前記ダイカセット上の前記ダイリングを前記ダイリングシャーシリンダにより下方から押圧させることにより、
前記ダイスアッセンブリ内に残された前記押出製品を、前記ボルスターおよび前記ダイリング間でせん断させて、
前記ボルスター内の前記押出製品を除去すると共に、前記ダイリングを前記ダイカセットから取り出し、新たなダイスを含む新たなダイリングを前記ダイカセットに収納する、請求項1に記載の押出プレス装置のダイチェンジャーを使用するダイス交換方法によって達成される。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る、押出プレス装置のダイチェンジャーは、押出終了後、ダイスを含むダイスアッセンブリを収納させたダイカセットをダイスライド装置で押出位置からダイス交換位置に移動させることにより押出製品をせん断させて、該押出製品を該ダイスアッセンブリ内に残した状態で、該ダイスアッセンブリをダイス交換位置に移動させる押出プレス装置のダイチェンジャーであって、
ダイス交換位置において、
該ダイスアッセンブリを構成するボルスターを該ダイカセット上で上方から押圧させるボルスター押えシリンダと、
該ダイスアッセンブリを構成するダイリングを該ダイカセット上で上方から押圧させるダイリング押えシリンダと、
該ダイカセット上の該ダイリングを下方から押圧させるダイリングシャーシリンダと、
を備えるため、ダイス交換位置において、ダイスアッセンブリ内に残された押出製品をダイリング及びボルスター間でせん断させて、ダイス交換位置において、ダイスを含むダイリング及びボルスターの交換が可能な、押出プレス装置のダイチェンジャー及びダイス交換方法を提供することができる。
【0022】
また、本発明に係る、押出プレス装置のダイチェンジャーを使用するダイス交換方法は、前記ダイス交換位置において、
前記ボルスターを前記ボルスター押えシリンダにより、前記ダイカセット上で上方から押圧させ、
前記ダイリングを前記ダイリング押えシリンダにより、前記ダイカセット上で上方から押圧させ、
前記ダイカセット上の前記ダイリングを前記ダイリングシャーシリンダにより下方から押圧させることにより、
前記ダイスアッセンブリ内に残された前記押出製品を、前記ボルスターおよび前記ダイリング間でせん断させて、
前記ボルスター内の前記押出製品を除去すると共に、前記ダイリングを前記ダイカセットから取り出し、新たなダイスを含む新たなダイリングを前記ダイカセットに収納するため、ダイス交換位置において、ダイスアッセンブリ内に残された押出製品をダイリング及びボルスター間でせん断させて、ダイス交換位置において、ダイスを含むダイリング及びボルスターの交換が可能な、押出プレス装置のダイチェンジャー及びダイス交換方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】一部断面を含む押出プレス装置の概略側面図である。
【
図2】ダイスアッセンブリとして構成されるダイスの断面図である。
【
図3】エンドプラテン10及びダイスライド装置40近傍の平面図である。
【
図4】本発明に係るダイチェンジャー50の正面図である。
【
図6】ダイスアッセンブリのダイリング及びボルスター間で押出製品がせん断される状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0025】
[第1実施形態]
まず、第1実施形態に係る、押出プレス装置のダイチェンジャー50について、
図4及び
図5を参照しながら説明する。
図4は、本発明に係るダイチェンジャー50の正面図である。
図5は
図4のA-A矢視図である。
図5(a)が、ダイカセットが待機位置にある状態を示し、
図5(b)が、ダイカセットを待機位置からせん断位置に移動させて、ダイリングが上方へ押圧される状態を示す。
【0026】
ダイチェンジャー50がダイス交換位置に配置されている。そして、ダイチェンジャー50の機側に、シリンダフレーム60が配置されている。シリンダフレーム60の上方には、ボルスター押えシリンダ61及びダイリング押えシリンダ62が配置されている。ボルスター押えシリンダ61及びダイリング押えシリンダ62は、ダイカセットがダイス交換位置のせん断位置にあるとき、それぞれが、ダイカセット上で上方からボルスター32及びダイリング31を押圧させるようにシリンダフレーム60に配置されている。
【0027】
また、ダイチェンジャー50の下方には、ダイリングシャーシリンダ63が配置されている。ダイリングシャーシリンダ63は、ダイカセットがダイス交換位置のせん断位置にあるとき、ダイカセット上のダイリング31を下方から押圧させるようにダイチェンジャー50に配置されている。
【0028】
図5及び
図6を参照しながら、ダイチェンジャー50における、ダイカセット上でのダイリング31及びボルスター32間での押出製品20のせん断について説明する。
図5は
図4のA-A矢視図であって、
図5(a)が、ダイカセットが待機位置にある状態を示している。具体的には、
図5(a)は
図3(d)に示す状態である。したがって、
図5(a)に図示されているダイカセットAをダイカセット41とする。
【0029】
図5(a)に示す状態から、
図5(b)に示すように、ダイチェンジャー50の図示しない駆動装置により、ダイカセット41をエンドプラテン10側のせん断位置に移動させる。せん断位置において、まずボルスター32をボルスター押えシリンダ61により、ダイカセット41上で上方から押圧させる。また、ダイリング31をダイリング押えシリンダ62により、ダイカセット41上方から押圧させる。そして、ダイカセット41上のダイリング31をダイリングシャーシリンダ63により下方から押圧させる。
【0030】
ダイリング押えシリンダ62による上方からのダイリング31への押圧は、同時に行われるダイリングシャーシリンダ53による下方からのダイリング31への押圧によるダイリング31の上方への飛び出しを抑制するものであるから、大きな押圧力は不要である。
【0031】
このようなダイス交換位置における、ダイカセットに収納されたダイリング31及びボルスター32への押圧により、
図6に示すように、ダイスアセンブリ内の押出製品21をダイリング31及びボルスター32間でせん断させる、すなわち、ダイチェンジャー50上でダイリングシャーを行うことができる。そのため、ダイス交換位置において、ダイスを含むダイリング及びボルスターの交換が可能となる。
【0032】
具体的には、まず、ボルスター32内の押出製品21が除去され、必要があれば、新たなボルスター32に交換される。次に、押出製品21が残されたダイス16を含む使用済みのダイリング31が、新たなダイス16を含む新たなダイリング31に交換される。尚、押出製品21が残されたダイス16を含む使用済みのダイリング31は、別工程において、残された押出製品21の除去のために、苛性ソーダ溶液等に浸漬され、押出製品21を溶解せしめた後に再利用に供される。
【0033】
また、ダイチェンジャー50上でダイリングシャーを行えるようになるため、特許文献1のように、押出プレス装置機外にダイリングシャー用のせん断装置(切断装置)が不要となる。さらに、押出位置でダイリングシャーを行う構成を備えない押出プレス装置に、押出位置でダイリングシャーを行うせん断装置(切断装置)を追加する改造に比べて、ダイチェンジャーにせん断装置(切断装置)を追加する改造の方が容易である。
【0034】
またさらに、汎用のボルスターを採用することにより、ダイチェンジャー50上での、ダイスを含むダイリング31のみの交換で済むため、ダイス交換作業が容易になる。
【0035】
以上、発明を実施するための形態について、第1実施形態を説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された内容を逸脱しない範囲で、色々な形で実施できることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0036】
10 エンドプラテン、10A 押出用開口部、10B プレッシャーリング、10D 凹部、12 メインシリンダハウジング、12A メインシリンダ、12B メインラム、13 タイロッドナット、14 タイロッド、16 ダイス、18 コンテナ、19 コンテナホルダ、20 ビレット、21 押出製品、22 メインクロスヘッド、24 押出ステム、26 サイドシリンダ、28 コンテナシリンダ、31 ダイリング、32 ボルスター、33 バッカー、 40 ダイスライド装置、41 ダイカセットB、50 ダイチェンジャー、60 シリンダフレーム、61 ボルスター押えシリンダ、62 ダイリング押えシリンダ、63 ダイリングシャーシリンダ