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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119112
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】認証システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/32 20130101AFI20240827BHJP
【FI】
G06F21/32
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025768
(22)【出願日】2023-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(74)【代理人】
【識別番号】100143454
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 克彦
(72)【発明者】
【氏名】中澤 瑛介
(57)【要約】      (修正有)
【課題】顔認証を利用しつつ、相手の顔を撮像することなく相互認証可能な認証システムを提供する。
【解決手段】認証システム1において、サーバ10は、携帯端末20aへ第1の電子割符とユーザP2の顔情報が記録される情報コードC1を送信するとともに、携帯端末20bへ第2の電子割符とユーザP1の顔情報が記録される情報コードC2を送信し、携帯端末20aから第2の電子割符を受信し、かつ、携帯端末20bから第1の電子割符を受信すると、携帯端末20a、20bへ認証成功情報を送信する。携帯端末20aは、サーバからの認証成功情報を受信すると、情報コードC2から読み取ったユーザP1の顔情報と自撮りした顔画像を利用した顔認証結果を報知する。携帯端末20bは、サーバからの認証成功情報を受信すると、情報コードC1から読み取ったユーザP2の顔情報と自撮りした顔画像を利用した顔認証結果を報知する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
登録されたユーザに関する情報が管理されるサーバを備え、2人のユーザがそれぞれ所持する携帯端末を利用したマッチングを管理するための認証システムであって、
前記携帯端末は、
撮像部と、
前記サーバとの間で通信するための通信部と、
前記サーバから前記通信部を介して受信した情報コードを表示可能な表示部と、
前記撮像部により撮像された情報コードに記録される情報を読み取るための読取処理を行う読取部と、
前記読取部の読取結果と前記撮像部により撮像された顔画像に関する顔情報とを利用した顔認証処理を行う顔認証部と、
報知部と、
を備え、
前記サーバは、
第1のユーザと第2のユーザとをマッチングさせる際に、前記第1のユーザが所持する第1の携帯端末に対して、第1の認証用情報と前記第2のユーザの顔情報とが記録される第1の情報コードを送信するとともに、前記第2のユーザが所持する第2の携帯端末に対して、第2の認証用情報と前記第1のユーザの顔情報とが記録される第2の情報コードを送信した後、前記第1の携帯端末から前記第2の認証用情報が受信されるとともに前記第2の携帯端末から前記第1の認証用情報が受信されると、前記第1の携帯端末及び前記第2の携帯端末に対してサーバ側認証成功情報をそれぞれ送信し、
前記第1の携帯端末は、
前記撮像部により前記第2の携帯端末の前記表示部に表示された前記第2の情報コードが撮像されることで前記読取部により前記第2の情報コードから読み取られた前記第2の認証用情報を前記サーバに送信し、当該送信に応じて前記サーバから前記サーバ側認証成功情報が受信されると、前記読取部により前記第2の情報コードから読み取られた前記第1のユーザの顔情報と前記撮像部により撮像された前記第1のユーザの顔画像に関する顔情報を利用した前記顔認証部による顔認証処理の認証結果を前記報知部により報知し、
前記第2の携帯端末は、
前記撮像部により前記第1の携帯端末の前記表示部に表示された前記第1の情報コードが撮像されることで前記読取部により前記第1の情報コードから読み取られた前記第1の認証用情報を前記サーバに送信し、当該送信に応じて前記サーバから前記サーバ側認証成功情報が受信されると、前記読取部により前記第1の情報コードから読み取られた前記第2のユーザの顔情報と前記撮像部により撮像された前記第2のユーザの顔画像に関する顔情報を利用した前記顔認証部による顔認証処理の認証結果を前記報知部により報知することを特徴とする認証システム。
【請求項2】
登録されたユーザに関する情報が管理されるサーバを備え、2人のユーザがそれぞれ所持する携帯端末を利用したマッチングを管理するための認証システムであって、
前記携帯端末は、
撮像部と、
前記サーバとの間で通信するための通信部と、
前記サーバから前記通信部を介して受信した情報コードを表示可能な表示部と、
前記撮像部により撮像された情報コードに記録される情報を読み取るための読取処理を行う読取部と、
前記撮像部により撮像された顔画像に関する顔情報を前記通信部を介して前記サーバに送信する顔情報送信部と、
報知部と、
を備え、
前記サーバは、
第1のユーザと第2のユーザとをマッチングさせる際に、前記第1のユーザが所持する第1の携帯端末に対して、第1の認証用情報が記録される第1の情報コードを送信するとともに、前記第2のユーザが所持する第2の携帯端末に対して、第2の認証用情報が記録される第2の情報コードを送信した後、前記第1の携帯端末から前記第2の認証用情報が受信されるとともに前記第2の携帯端末から前記第1の認証用情報が受信されると、前記第1の携帯端末及び前記第2の携帯端末に対して第1サーバ側認証成功情報をそれぞれ送信し、当該送信に応じて前記第1の携帯端末から受信した前記顔情報と前記第1のユーザに関して予め登録されている顔情報とを利用した顔認証処理と前記第2の携帯端末から受信した前記顔情報と前記第2のユーザに関して予め登録されている顔情報とを利用した顔認証処理とがともに認証成功することで、前記第1の携帯端末及び前記第2の携帯端末に対して第2サーバ側認証成功情報をそれぞれ送信し、
前記第1の携帯端末は、
前記撮像部により前記第2の携帯端末の前記表示部に表示された前記第2の情報コードが撮像されることで前記読取部により前記第2の情報コードから読み取られた前記第2の認証用情報を前記サーバに送信し、当該送信に応じて前記サーバから前記第1サーバ側認証成功情報が受信されると、前記撮像部により撮像された前記第1のユーザの顔画像に関する顔情報を前記顔情報送信部により前記サーバに送信し、当該送信に応じて前記サーバから前記第2サーバ側認証成功情報が受信されると、認証成功を示す情報を前記報知部により報知し、
前記第2の携帯端末は、
前記撮像部により前記第1の携帯端末の前記表示部に表示された前記第1の情報コードが撮像されることで前記読取部により前記第1の情報コードから読み取られた前記第1の認証用情報を前記サーバに送信し、当該送信に応じて前記サーバから前記第1サーバ側認証成功情報が受信されると、前記撮像部により撮像された前記第2のユーザの顔画像に関する顔情報を前記顔情報送信部により前記サーバに送信し、当該送信に応じて前記サーバから前記第2サーバ側認証成功情報が受信されると、認証成功を示す情報を前記報知部により報知することを特徴とする認証システム。
【請求項3】
登録されたユーザに関する情報が管理されるサーバを備え、2人のユーザがそれぞれ所持する携帯端末を利用したマッチングを管理するための認証システムであって、
前記携帯端末は、
撮像部と、
前記サーバとの間で通信するための通信部と、
前記サーバから前記通信部を介して受信した情報が記憶される記憶部と、
前記記憶部に記憶される情報を利用して生成された情報コードを表示可能な表示部と、
前記撮像部により撮像された情報コードに記録される情報を読み取るための読取処理を行う読取部と、
前記記憶部に記憶される情報と前記撮像部により撮像された顔画像に関する顔情報とを利用した顔認証処理を行う顔認証部と、
報知部と、
を備え、
前記サーバは、
第1のユーザと第2のユーザとをマッチングさせる際に、第1の認証用情報及び第2の認証用情報と前記第1の認証用情報及び前記第2の認証用情報から所定の復号方式を利用して復号可能な所定のマッチング情報とを生成し、前記第1のユーザが所持する第1の携帯端末に対して、前記所定のマッチング情報及び前記第1の認証用情報と前記第1のユーザの顔情報とを送信するとともに、前記第2のユーザが所持する第2の携帯端末に対して、前記所定のマッチング情報及び前記第2の認証用情報と前記第2のユーザの顔情報とを送信し、
前記第1の携帯端末は、
前記サーバから受信した前記所定のマッチング情報及び前記第1の認証用情報と前記第1のユーザの顔情報とが前記記憶部に記憶された後、前記記憶部に記憶される前記第1のユーザの顔情報と前記撮像部により撮像された前記第1のユーザの顔画像に関する顔情報とを利用した前記顔認証部による顔認証処理が認証成功すると、前記記憶部に記憶される前記第1の認証用情報が記録される第1の情報コードを生成して前記表示部に表示し、前記第2の携帯端末の前記表示部に表示される第2の情報コードを前記撮像部により撮像することで前記読取部により読み取られた前記第2の認証用情報と前記記憶部に記憶される前記第1の認証用情報とから前記所定の復号方式を利用して復号される情報が前記記憶部に記憶される前記所定のマッチング情報に一致すると、認証成功を示す情報を前記報知部により報知し、
前記第2の携帯端末は、
前記サーバから受信した前記所定のマッチング情報及び前記第2の認証用情報と前記第2のユーザの顔情報とが前記記憶部に記憶された後、前記記憶部に記憶される前記第2のユーザの顔情報と前記撮像部により撮像された前記第2のユーザの顔画像に関する顔情報とを利用した前記顔認証部による顔認証処理が認証成功すると、前記記憶部に記憶される前記第2の認証用情報が記録される前記第2の情報コードを生成して前記表示部に表示し、前記第1の携帯端末の前記表示部に表示される前記第1の情報コードを前記撮像部により撮像することで前記読取部により読み取られた前記第1の認証用情報と前記記憶部に記憶される前記第2の認証用情報とから前記所定の復号方式を利用して復号される情報が前記記憶部に記憶される前記所定のマッチング情報に一致すると、認証成功を示す情報を前記報知部により報知することを特徴とする認証システム。
【請求項4】
前記撮像部の撮像窓と前記表示部の表示画面とが同じ面に配置され、
前記読取部は、前記表示部に情報コードが表示されたタイミングで前記読取処理を開始することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の認証システム。
【請求項5】
前記携帯端末は、前記報知部により認証成功を示す情報が報知される際に、前記読取部により前記読取処理が行われた読取時刻情報を前記サーバに送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の認証システム。
【請求項6】
前記携帯端末は、現在位置を検出する現在位置検出部を備えて、前記報知部により認証成功を示す情報が報知される際に、前記現在位置検出部により検出される現在位置に関する情報を前記サーバに送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の認証システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顔認証を利用した認証システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、顔認証を利用した認証システムに関する技術として、例えば、下記特許文献1に開示される来場者確認システムが知られている。この来場者確認システムでは、管理サーバにおいて、申込者の顔写真情報から電子割符Aと電子割符Bとが作成されると、申込情報とチケット情報と電子割符Aから作成された発券用データがカード発行機に送信されるとともに、申込情報とチケット情報と電子割符Bから作成された確認用データが会場サーバに送信される。そして、カード発行機により発券用データを用いて発行された非接触ICカードを受け取った申込者が、その非接触ICカードをイベント会場の出入口に設置されているリーダ/ライタにかざさすことで、会場サーバでは、リーダ/ライタにより読み取られた電子割符Aと対応する確認用データに含まれる電子割符Bとから申込者の顔写真情報が復号されて表示される。これにより、表示された顔写真情報と来場者の顔が同一人物と判定できた場合のその入場が許可されることで、個人情報を保護しながら、来場者本人の確認を迅速かつ確実に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-26966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ライドシェア(相乗り)や代理購入/運送などのCtoC型のシェアリングエコノミーサービスでは、マッチングされた相手と対面することから、その対面している人物が正しくマッチングされた相手なのかをユーザ同士が相互に確認(相互認証)できることが必要になる。例えば、それぞれが所持する携帯端末から取得した位置情報等を比較することで正しくマッチングされた相手であるか確認する方法もあるが、携帯端末自体の認証は可能であっても、その携帯端末を所持する人物が正しくマッチングされた相手であるか確認できないという問題がある。この問題に関して、顔認証でより厳格な本人確認を行うこともできるが、顔認証のために互いの顔を撮影しあう行為が必要となり、その撮影行為が撮影される側だけでなく撮影する側にも心理的負荷になるという問題がある。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、顔認証を利用しつつ、相手の顔を撮像することなく相互認証可能な構成を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明は、
登録されたユーザに関する情報が管理されるサーバ(10)を備え、2人のユーザがそれぞれ所持する携帯端末(20)を利用したマッチングを管理するための認証システム(1)であって、
前記携帯端末は、
撮像部(23)と、
前記サーバとの間で通信するための通信部(27)と、
前記サーバから前記通信部を介して受信した情報コードを表示可能な表示部(24)と、
前記撮像部により撮像された情報コードに記録される情報を読み取るための読取処理を行う読取部(21)と、
前記読取部の読取結果と前記撮像部により撮像された顔画像に関する顔情報とを利用した顔認証処理を行う顔認証部(21)と、
報知部(24,21,27)と、
を備え、
前記サーバは、
第1のユーザ(P1)と第2のユーザ(P2)とをマッチングさせる際に、前記第1のユーザが所持する第1の携帯端末(20a)に対して、第1の認証用情報と前記第2のユーザの顔情報とが記録される第1の情報コード(C1)を送信するとともに、前記第2のユーザが所持する第2の携帯端末(20b)に対して、第2の認証用情報と前記第1のユーザの顔情報とが記録される第2の情報コード(C2)を送信した後、前記第1の携帯端末から前記第2の認証用情報が受信されるとともに前記第2の携帯端末から前記第1の認証用情報が受信されると、前記第1の携帯端末及び前記第2の携帯端末に対してサーバ側認証成功情報をそれぞれ送信し、
前記第1の携帯端末は、
前記撮像部により前記第2の携帯端末の前記表示部に表示された前記第2の情報コードが撮像されることで前記読取部により前記第2の情報コードから読み取られた前記第2の認証用情報を前記サーバに送信し、当該送信に応じて前記サーバから前記サーバ側認証成功情報が受信されると、前記読取部により前記第2の情報コードから読み取られた前記第1のユーザの顔情報と前記撮像部により撮像された前記第1のユーザの顔画像に関する顔情報を利用した前記顔認証部による顔認証処理の認証結果を前記報知部により報知し、
前記第2の携帯端末は、
前記撮像部により前記第1の携帯端末の前記表示部に表示された前記第1の情報コードが撮像されることで前記読取部により前記第1の情報コードから読み取られた前記第1の認証用情報を前記サーバに送信し、当該送信に応じて前記サーバから前記サーバ側認証成功情報が受信されると、前記読取部により前記第1の情報コードから読み取られた前記第2のユーザの顔情報と前記撮像部により撮像された前記第2のユーザの顔画像に関する顔情報を利用した前記顔認証部による顔認証処理の認証結果を前記報知部により報知することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、
登録されたユーザに関する情報が管理されるサーバ(10)を備え、2人のユーザがそれぞれ所持する携帯端末(20)を利用したマッチングを管理するための認証システム(1)であって、
前記携帯端末は、
撮像部(23)と、
前記サーバとの間で通信するための通信部(27)と、
前記サーバから前記通信部を介して受信した情報コードを表示可能な表示部(24)と、
前記撮像部により撮像された情報コードに記録される情報を読み取るための読取処理を行う読取部(21)と、
前記撮像部により撮像された顔画像に関する顔情報を前記通信部を介して前記サーバに送信する顔情報送信部(21)と、
報知部(24,21,27)と、
を備え、
前記サーバは、
第1のユーザ(P1)と第2のユーザ(P2)とをマッチングさせる際に、前記第1のユーザが所持する第1の携帯端末(20a)に対して、第1の認証用情報が記録される第1の情報コード(C1)を送信するとともに、前記第2のユーザが所持する第2の携帯端末(20b)に対して、第2の認証用情報が記録される第2の情報コード(C2)を送信した後、前記第1の携帯端末から前記第2の認証用情報が受信されるとともに前記第2の携帯端末から前記第1の認証用情報が受信されると、前記第1の携帯端末及び前記第2の携帯端末に対して第1サーバ側認証成功情報をそれぞれ送信し、当該送信に応じて前記第1の携帯端末から受信した前記顔情報と前記第1のユーザに関して予め登録されている顔情報とを利用した顔認証処理と前記第2の携帯端末から受信した前記顔情報と前記第2のユーザに関して予め登録されている顔情報とを利用した顔認証処理とがともに認証成功することで、前記第1の携帯端末及び前記第2の携帯端末に対して第2サーバ側認証成功情報をそれぞれ送信し、
前記第1の携帯端末は、
前記撮像部により前記第2の携帯端末の前記表示部に表示された前記第2の情報コードが撮像されることで前記読取部により前記第2の情報コードから読み取られた前記第2の認証用情報を前記サーバに送信し、当該送信に応じて前記サーバから前記第1サーバ側認証成功情報が受信されると、前記撮像部により撮像された前記第1のユーザの顔画像に関する顔情報を前記顔情報送信部により前記サーバに送信し、当該送信に応じて前記サーバから前記第2サーバ側認証成功情報が受信されると、認証成功を示す情報を前記報知部により報知し、
前記第2の携帯端末は、
前記撮像部により前記第1の携帯端末の前記表示部に表示された前記第1の情報コードが撮像されることで前記読取部により前記第1の情報コードから読み取られた前記第1の認証用情報を前記サーバに送信し、当該送信に応じて前記サーバから前記第1サーバ側認証成功情報が受信されると、前記撮像部により撮像された前記第2のユーザの顔画像に関する顔情報を前記顔情報送信部により前記サーバに送信し、当該送信に応じて前記サーバから前記第2サーバ側認証成功情報が受信されると、認証成功を示す情報を前記報知部により報知することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、
登録されたユーザに関する情報が管理されるサーバ(10)を備え、2人のユーザがそれぞれ所持する携帯端末(20)を利用したマッチングを管理するための認証システム(1)であって、
前記携帯端末は、
撮像部(23)と、
前記サーバとの間で通信するための通信部(27)と、
前記サーバから前記通信部を介して受信した情報が記憶される記憶部(22)と、
前記記憶部に記憶される情報を利用して生成された情報コードを表示可能な表示部(24)と、
前記撮像部により撮像された情報コードに記録される情報を読み取るための読取処理を行う読取部(21)と、
前記記憶部に記憶される情報と前記撮像部により撮像された顔画像に関する顔情報とを利用した顔認証処理を行う顔認証部(21)と、
報知部(24,21,27)と、
を備え、
前記サーバは、
第1のユーザ(P1)と第2のユーザ(P2)とをマッチングさせる際に、第1の認証用情報及び第2の認証用情報と前記第1の認証用情報及び前記第2の認証用情報から所定の復号方式を利用して復号可能な所定のマッチング情報とを生成し、前記第1のユーザが所持する第1の携帯端末(20a)に対して、前記所定のマッチング情報及び前記第1の認証用情報と前記第1のユーザの顔情報とを送信するとともに、前記第2のユーザが所持する第2の携帯端末(20b)に対して、前記所定のマッチング情報及び前記第2の認証用情報と前記第2のユーザの顔情報とを送信し、
前記第1の携帯端末は、
前記サーバから受信した前記所定のマッチング情報及び前記第1の認証用情報と前記第1のユーザの顔情報とが前記記憶部に記憶された後、前記記憶部に記憶される前記第1のユーザの顔情報と前記撮像部により撮像された前記第1のユーザの顔画像に関する顔情報とを利用した前記顔認証部による顔認証処理が認証成功すると、前記記憶部に記憶される前記第1の認証用情報が記録される第1の情報コード(C1)を生成して前記表示部に表示し、前記第2の携帯端末の前記表示部に表示される第2の情報コード(C2)を前記撮像部により撮像することで前記読取部により読み取られた前記第2の認証用情報と前記記憶部に記憶される前記第1の認証用情報とから前記所定の復号方式を利用して復号される情報が前記記憶部に記憶される前記所定のマッチング情報に一致すると、認証成功を示す情報を前記報知部により報知し、
前記第2の携帯端末は、
前記サーバから受信した前記所定のマッチング情報及び前記第2の認証用情報と前記第2のユーザの顔情報とが前記記憶部に記憶された後、前記記憶部に記憶される前記第2のユーザの顔情報と前記撮像部により撮像された前記第2のユーザの顔画像に関する顔情報とを利用した前記顔認証部による顔認証処理が認証成功すると、前記記憶部に記憶される前記第2の認証用情報が記録される前記第2の情報コードを生成して前記表示部に表示し、前記第1の携帯端末の前記表示部に表示される前記第1の情報コードを前記撮像部により撮像することで前記読取部により読み取られた前記第1の認証用情報と前記記憶部に記憶される前記第2の認証用情報とから前記所定の復号方式を利用して復号される情報が前記記憶部に記憶される前記所定のマッチング情報に一致すると、認証成功を示す情報を前記報知部により報知することを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1の発明では、サーバは、第1のユーザと第2のユーザとをマッチングさせる際に、第1のユーザが所持する第1の携帯端末に対して、第1の認証用情報と第2のユーザの顔情報とが記録される第1の情報コードを送信するとともに、第2のユーザが所持する第2の携帯端末に対して、第2の認証用情報と第1のユーザの顔情報とが記録される第2の情報コードを送信した後、第1の携帯端末から第2の認証用情報が受信されるとともに第2の携帯端末から第1の認証用情報が受信されると、第1の携帯端末及び第2の携帯端末に対してサーバ側認証成功情報をそれぞれ送信する。第1の携帯端末は、撮像部により第2の情報コードが撮像されることで読取部により読み取られた第2の認証用情報をサーバに送信し、当該送信に応じてサーバからサーバ側認証成功情報が受信されると、読取部により第2の情報コードから読み取られた第1のユーザの顔情報と撮像部により撮像された第1のユーザの顔画像に関する顔情報を利用した顔認証部による顔認証処理の認証結果を報知部により報知する。第2の携帯端末は、撮像部により第1の情報コードが撮像されることで読取部により読み取られた第1の認証用情報をサーバに送信し、当該送信に応じてサーバからサーバ側認証成功情報が受信されると、読取部により第1の情報コードから読み取られた第2のユーザの顔情報と撮像部により撮像された第2のユーザの顔画像に関する顔情報を利用した顔認証部による顔認証処理の認証結果を報知部により報知する。
【0010】
これにより、正しくマッチングされた第1のユーザと第2のユーザとは、対面時に、相手の携帯端末に表示される情報コードと自分の顔とを自分の携帯端末で撮像することで、認証成功の報知を受けることができる。特に、サーバにて生成される第1の認証用情報及び第2の認証用情報を利用した認証と自撮りを利用した顔認証との二段階認証を相互に行うため、顔認証を利用しつつ、相手の顔を撮像することなく相互認証を行うことができる。
【0011】
請求項2の発明では、サーバは、第1のユーザと第2のユーザとをマッチングさせる際に、第1のユーザが所持する第1の携帯端末に対して、第1の認証用情報が記録される第1の情報コードを送信するとともに、第2のユーザが所持する第2の携帯端末に対して、第2の認証用情報が記録される第2の情報コードを送信した後、第1の携帯端末から第2の認証用情報が受信されるとともに第2の携帯端末から第1の認証用情報が受信されると、第1の携帯端末及び第2の携帯端末に対して第1サーバ側認証成功情報をそれぞれ送信し、当該送信に応じて第1の携帯端末から受信した顔情報と第1のユーザに関して予め登録されている顔情報とを利用した顔認証処理と第2の携帯端末から受信した顔情報と第2のユーザに関して予め登録されている顔情報とを利用した顔認証処理とがともに認証成功することで、第1の携帯端末及び第2の携帯端末に対して第2サーバ側認証成功情報をそれぞれ送信する。第1の携帯端末は、撮像部により第2の情報コードが撮像されることで読取部により読み取られた第2の認証用情報をサーバに送信し、当該送信に応じてサーバから第1サーバ側認証成功情報が受信されると、撮像部により撮像された第1のユーザの顔画像に関する顔情報を顔情報送信部によりサーバに送信し、当該送信に応じてサーバから第2サーバ側認証成功情報が受信されると、認証成功を示す情報を報知部により報知する。第2の携帯端末は、撮像部により第1の情報コードが撮像されることで読取部により読み取られた第1の認証用情報をサーバに送信し、当該送信に応じてサーバから第1サーバ側認証成功情報が受信されると、撮像部により撮像された第2のユーザの顔画像に関する顔情報を顔情報送信部によりサーバに送信し、当該送信に応じてサーバから第2サーバ側認証成功情報が受信されると、認証成功を示す情報を報知部により報知する。
【0012】
これにより、正しくマッチングされた第1のユーザと第2のユーザとは、対面時に、相手の携帯端末に表示される情報コードと自分の顔とを自分の携帯端末で撮像することで、認証成功の報知を受けることができる。特に、サーバにて生成される第1の認証用情報及び第2の認証用情報を利用した認証と自撮りを利用した顔認証との二段階認証を相互に行うため、顔認証を利用しつつ、相手の顔を撮像することなく相互認証を行うことができる。
【0013】
請求項3の発明では、サーバは、第1のユーザと第2のユーザとをマッチングさせる際に、第1の認証用情報及び第2の認証用情報とこれら第1の認証用情報及び第2の認証用情報から所定の復号方式を利用して復号可能な所定のマッチング情報とを生成し、第1のユーザが所持する第1の携帯端末に対して、所定のマッチング情報及び第1の認証用情報と第1のユーザの顔情報とを送信するとともに、第2のユーザが所持する第2の携帯端末に対して、所定のマッチング情報及び第2の認証用情報と第2のユーザの顔情報とを送信する。第1の携帯端末は、記憶部に記憶される第1のユーザの顔情報と撮像部により撮像された第1のユーザの顔画像に関する顔情報とを利用した顔認証部による顔認証処理が認証成功すると、記憶部に記憶される第1の認証用情報が記録される第1の情報コードを生成して表示部に表示し、第2の情報コードを撮像部により撮像することで読取部により読み取られた第2の認証用情報と記憶部に記憶される第1の認証用情報とから上記所定の復号方式を利用して復号される情報が記憶部に記憶される所定のマッチング情報に一致すると、認証成功を示す情報を報知部により報知する。第2の携帯端末は、記憶部に記憶される第2のユーザの顔情報と撮像部により撮像された第2のユーザの顔画像に関する顔情報とを利用した顔認証部による顔認証処理が認証成功すると、記憶部に記憶される第2の認証用情報が記録される第2の情報コードを生成して表示部に表示し、第1の情報コードを撮像部により撮像することで読取部により読み取られた第1の認証用情報と記憶部に記憶される第2の認証用情報とから上記所定の復号方式を利用して復号される情報が記憶部に記憶される所定のマッチング情報に一致すると、認証成功を示す情報を報知部により報知する。
【0014】
これにより、正しくマッチングされた第1のユーザと第2のユーザとは、対面時に、自分の顔と相手の携帯端末に表示される情報コードとを自分の携帯端末で撮像することで、認証成功の報知を受けることができる。特に、サーバから所定のマッチング情報及び第1の認証用情報と第1のユーザの顔情報を受信した第1の携帯端末やサーバから所定のマッチング情報及び第2の認証用情報と第2のユーザの顔情報を受信した第2の携帯端末では、サーバと通信することなく、自撮りを利用した顔認証とサーバにて生成される第1の認証用情報及び第2の認証用情報を利用した認証との二段階認証を相互に行うことができる。このため、顔認証を利用しつつ、相手の顔を撮像することなく相互認証を行うことができる。
【0015】
請求項4の発明では、撮像部の撮像窓と表示部の表示画面とが同じ面に配置され、読取部は、表示部に情報コードが表示されたタイミングで読取処理を開始する。これにより、第1の情報コードが表示された第1の携帯端末の表示画面と第2の情報コードが表示された第2の携帯端末の表示画面とを向かい合わせることで、第2の情報コードが第1の携帯端末によって撮像可能になるとともに第1の情報コードが第2の携帯端末によって撮像可能になるので、相互認証の際の動作をより円滑に行うことができる。
【0016】
請求項5の発明では、携帯端末は、報知部により認証成功を示す情報が報知される際に、読取部により読取処理が行われた読取時刻情報をサーバに送信する。これにより、サーバは、マッチングされた第1のユーザによる読取時刻情報と第2のユーザによる読取時刻情報とをそれぞれ取得できるので、それらの時間差に基づいて、両者の対面行為を容易に確認することができる。
【0017】
請求項6の発明では、携帯端末は、報知部により認証成功を示す情報が報知される際に、現在位置検出部により検出される現在位置に関する情報をサーバに送信する。これにより、サーバは、マッチングされた第1のユーザの認証成功時の現在位置情報と第2のユーザの認証成功時の現在位置情報とをそれぞれ取得できるので、両者の対面行為を容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】第1実施形態に係る認証システムの概略構成を示す説明図である。
図2図1のサーバの電気的構成を概略的に例示するブロック図である。
図3】撮像された顔画像データから顔特徴点情報を抽出する箇所の一部を例示する説明図である。
図4】撮像部の撮像窓と表示部の表示画面との位置関係を説明する携帯端末の正面図である。
図5図1の携帯端末の電気的構成を概略的に例示するブロック図である。
図6】第1実施形態において各携帯端末の制御部にてなされる二段階認証処理の流れを例示するフローチャートである。
図7】情報コードが表示された携帯端末の表示画面を向かい合わせた状態を説明する説明図である。
図8】第2実施形態において各携帯端末の制御部にてなされる二段階認証処理の流れを例示するフローチャートである。
図9】第3実施形態において各携帯端末の制御部にてなされる二段階認証処理の流れを例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1実施形態]
以下、本発明の認証システムを具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示す認証システム1は、所定のマッチングサービスを提供する運営会社によって登録されたユーザに関する情報が管理されるサーバ10を備えて、複数のユーザがそれぞれ所持する携帯端末20を利用した対面前提のマッチングを管理するためのシステムとして構成されている。本実施形態に係る所定のマッチングサービスとしては、例えば、自家用車等を利用したライドシェア(相乗り)でのマッチングサービスなどが想定される。
【0020】
サーバ10は、マッチングサービスの提供を希望するユーザの登録情報の管理やマッチング情報の提供及び管理等を行うための装置として構成されている。このサーバ10は、図2に示すように、CPU等からなる制御部11、半導体メモリ等からなる記憶部12、液晶表示器などからなる表示部13、各種操作キー等によって構成される操作部14、携帯端末20等の外部機器とインターネットN等を介して通信する通信部15などを備えている。
【0021】
このように構成されるサーバ10では、制御部11にて行われるユーザ情報登録処理により、各ユーザから申請された個人情報(氏名及びアドレス等)やそのユーザの顔情報が記憶部12に構築される所定のデータベースに登録(記憶)される。
【0022】
本実施形態では、所定のデータベースに登録されるユーザの顔情報として、目、眉、鼻、耳、口などの顔器官のそれぞれの大きさや形状、輪郭や顔器官同士の配置位置等の項目からなる顔特徴点情報が採用される。ユーザから提供された図3に例示するような顔画像データDに対してなされる公知の顔特徴点情報を抽出するための顔特徴点抽出処理に応じて、項目ごとの特徴、例えば、「D1:目が切れ長」や「D2:口が大きめ」等のデータが顔特徴点情報としてそれぞれ算出されて抽出される。なお、ユーザの顔情報は、サーバ10にてユーザの顔画像データから抽出されることに限らず、ユーザ自身によって自分の顔画像データから抽出されてサーバ10に送信されてもよい。
【0023】
また、逐次、運転者側となるユーザによって申請される出発地及び到着地や日時などの運転者側条件や乗客側となるユーザによって申請される出発地及び到着地や日時などの乗客側条件が上記所定のデータベースに登録される。このように登録された運転者側条件及び乗客側条件や他の諸条件等をマッチング情報公開サイトにて他の登録されたユーザから閲覧可能に公開するための公開処理が、制御部11にて順次行われる。
【0024】
そして、上述のように公開等されている運転者側条件又は乗客側条件に適したマッチングすべき申請を他のユーザから受け付けることで、2人のユーザであるユーザP1とユーザP2とをマッチングするためのマッチング情報提供処理が、制御部11にてなされる。このマッチング情報提供処理では、まず、固有のマッチングIDが発行されるとともに、このマッチングIDを復号可能に2つの電子割符T1及び電子割符T2が生成される。電子割符T1及び電子割符T2は、これら電子割符T1及び電子割符T2から所定の復号方式を利用して上記マッチングIDを復号可能に生成される。すなわち、ユーザP1とユーザP2とをマッチングさせる際に、電子割符T1及び電子割符T2とこれら電子割符T1及び電子割符T2から上記所定の復号方式を利用して復号可能なマッチングIDとが生成される。なお、マッチングIDは、「所定のマッチング情報」の一例に相当し、電子割符T1は、「第1の認証用情報」の一例に相当し、電子割符T2は、「第2の認証用情報」の一例に相当し得る。
【0025】
上述のようにマッチングID及び電子割符T1,T2が生成されると、これらの情報がデータベースに登録される。そして、ユーザP1に対して、電子割符T1とユーザP2の顔情報とを含めたマッチング関連情報が記録される情報コードC1がユーザP2の情報(氏名や連絡先、マッチングに関してユーザP2が希望している諸条件などの情報)とともにマッチング成功情報として通信部15を介して送信される。また、ユーザP2に対して、電子割符T2とユーザP1の顔情報とを含めたマッチング関連情報が記録される情報コードC2がユーザP1の情報とともにマッチング成功情報として通信部15を介して送信される。なお、情報コードC1は、「第1の情報コード」の一例に相当し、情報コードC2は、「第2の情報コード」の一例に相当し得る。
【0026】
なお、上記マッチング情報提供処理時に生成される情報コードC1及び情報コードC2は、QRコード(登録商標)として生成されるが、これに限らず、例えば、バーコード等の一次元コードやデータマトリックスコード、マキシコード等の二次元コードなどの他の種別の情報コードとして生成されてもよい。また、情報コードC1及び情報コードC2は、所定の復号鍵を有しない第三者が読み取れないように、記録される情報を所定の暗号化方式に基づいて暗号化するように生成されてもよい。このため、第三者では情報コードに記録される情報を読み取ることができないため、ユーザの顔情報を秘匿できるだけでなく、偽造等の不正行為を抑制することができる。ここで、上記所定の暗号化方式に基づいて暗号化された情報コードとしては、例えば、公開領域と非公開領域とを有するように構成される一部非公開コードを採用することができる。なお、上記公開領域は、復号鍵を要しない情報(例えば、第1の認証用情報)が記録される領域であり、上記非公開領域は、復号鍵を用いて復号可能に暗号化された情報(例えば、ユーザP2の顔情報)が記録される領域である。
【0027】
上述のように情報コードC1,C2をそれぞれ送信した後、後述するようにユーザP1の携帯端末20とユーザP2の携帯端末20とから電子割符T2としての情報と電子割符T1としての情報とが受信される。ユーザP1の携帯端末20から受信した情報が記憶部12のデータベースに登録された電子割符T2に一致するとともにユーザP2の携帯端末20から受信した情報が記憶部12のデータベースに登録された電子割符T1に一致し、かつ、受信した2つの情報から上記所定の復号方式を利用して復号された情報が記憶部12のデータベースに登録されたマッチングIDに一致することで、一段階目の認証が成功していると判断される。この場合には、電子割符T1及び電子割符T2を利用した一段階目の認証が成功したことを示すサーバ側認証成功情報が、ユーザP1の携帯端末20とユーザP2の携帯端末20とに対してそれぞれ通信部15を介して送信される。
【0028】
次に、各ユーザが所持する携帯端末20について説明する。
各ユーザが所持する携帯端末20は、図1及び図4に示すような、スマートフォンなどの携帯型の情報処理端末であって、インターネットN等を介してサーバ10との間で後述するように通信することで上記マッチングサービスを受けるための所定のアプリケーションプログラム(以下、マッチングアプリともいう)がインストールされて構成されるものである。
【0029】
この携帯端末20は、図5に示すように、CPU等からなる制御部21、ROM,RAM、不揮発性メモリなどからなる記憶部22、受光センサ(例えば、C-MOSエリアセンサ、CCDエリアセンサ等)を備えて正面側の撮像窓23a等を介して外部を撮像するカメラとして構成される撮像部23、タッチパネル式の表示部24、各種操作キーやタッチパネル等によって構成される操作部25、GPS信号等を受信することで当該携帯端末20の現在位置を検出する現在位置検出部26、サーバ10等の外部機器と無線または有線にて通信可能な通信インタフェースとして構成される通信部27などを備えている。
【0030】
図4に示すように、撮像部23の撮像窓23aと表示部24の表示画面24aとが同じ正面に配置されており、撮像窓23aを介して撮像する場合には、表示画面24aが向けられる方向を撮像部23の撮像方向とすることができる。
【0031】
このように構成される携帯端末20では、上記マッチングアプリを起動して申請時を選択操作することで、制御部21によりマッチング申請処理が開始されて、上記マッチング情報公開サイトにて公開されるマッチング可能な案件をユーザが閲覧及び選択可能な状態になる。そして、ユーザが所望の条件を満たす案件を選択したことで、通信部27を介してサーバ10から上述したマッチング成功情報が受信されると、その情報が記憶部22に記憶されるとともに、マッチングされた他のユーザと直接連絡するための情報等が表示部24の表示画面24aに表示可能になる。また、ユーザが申請している条件を他のユーザが選択したことでも、通信部27を介してサーバ10から上述したマッチング成功情報が受信されると、その情報が記憶部22に記憶されるとともに、マッチングされた他のユーザと直接連絡するための情報等が表示部24の表示画面24aに表示可能になる。これにより、両ユーザ間で話し合いがなされることで、対面する日時場所等が設定される。
【0032】
以下、ユーザP1が予定日時(予定期間)で出発地Aから到着地Bに自家用車で移動する運転者側条件を登録している状態で、上記予定日時近くで出発地A又は出発地A近傍等から到着地B又は到着地B近傍等へのライドシェアを希望するユーザP2がマッチング申請したことで設定された日時場所での対面時に、制御部21にてなされる二段階認証処理について、図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0033】
上述のように設定された日時場所で対面したユーザP1及びユーザP2がそれぞれの携帯端末20にて上記マッチングアプリを起動して対面時を選択操作することで、制御部21にて二段階認証処理が開始される。以下、ユーザP1が所持する携帯端末20を携帯端末20a、ユーザP2が所持する携帯端末20を携帯端末20bとして、説明する。なお、ユーザP1は、「第1のユーザ」の一例に相当し、ユーザP2は、「第2のユーザ」の一例に相当し得る。また、携帯端末20aは、「第1の携帯端末」の一例に相当し、携帯端末20bは、「第2の携帯端末」の一例に相当し得る。
【0034】
ユーザP1の携帯端末20aにてなされる二段階認証処理では、まず、図6のステップS101に示す情報コード表示処理がなされ、サーバ10から事前に受信して記憶部22に記憶されている情報コードC1が表示部24の表示画面24aに表示される。続いて、ステップS103に示す撮像処理がなされ、撮像部23により撮像窓23aを介して表示画面24aが向けられる方向を撮像するための処理がなされる。そして、ステップS105に示すデコード処理がなされて、撮像された情報コードに記録される情報を読み取るための処理がなされ、上述したマッチング関連情報が読み取られない場合には(S107でNo)、上記ステップS101からの処理が繰り返される。なお、上記ステップS105の処理を行う制御部21は、「読取部」の一例に相当し得る。
【0035】
同様に、ユーザP2の携帯端末20bにてなされる二段階認証処理でも、記憶部22に記憶されている情報コードC2が表示部24の表示画面24aに表示された状態で、撮像部23により撮像窓23aを介して表示画面24aが向けられる方向が撮像されて、マッチング関連情報が読み取られるまで、上記ステップS101からの処理が繰り返される。
【0036】
そして、図7に示すように、お互いの携帯端末20の表示画面24aを向かい合わせることで、情報コードC2が携帯端末20aによってデコード可能に撮像されるとともに情報コードC1が携帯端末20bによってデコード可能に撮像される。これにより、情報コードC2からマッチング関連情報(電子割符T2とユーザP1の顔情報)を読み取った携帯端末20aでは(S107でYes)、ステップS109に示す認証用情報送信処理がなされて、そのマッチング関連情報に含まれる電子割符T2が通信部27を介してサーバ10に送信される。同様に、情報コードC1からマッチング関連情報(電子割符T1とユーザP2の顔情報)を読み取った携帯端末20bでは、そのマッチング関連情報に含まれる電子割符T1が通信部27を介してサーバ10に送信される。
【0037】
その後、通信部27を介してサーバ10から上記サーバ側認証成功情報を受信した携帯端末20aでは(S111でYes)、ステップS113に示す顔情報取得処理がなされ、撮像部23にて撮像される顔の画像から上述のように顔特徴点情報を抽出して取得するための処理がなされる。この処理時には、自撮りを促す情報を表示画面22aに表示することで、サーバ側認証成功情報が受信されていることをユーザに対して報知することができる。同様に、上記サーバ側認証成功情報を受信した携帯端末20bでも、撮像部23にて撮像される顔の画像から上述のように顔特徴点情報を抽出するための処理がなされる。なお、本実施形態では、一定時間経過してもサーバ側認証成功情報が受信されない場合には(S111でNo)、再び上記ステップS101からの処理がなされるように構成されているが、これに限らず、例えば、サーバ側認証成功情報が受信されない旨を表示部24の表示画面24aに表示することで報知して、本二段階認証処理を終了してもよい。
【0038】
上述のようにして自撮りした顔画像から顔情報が抽出されると、携帯端末20aでは、ステップS115に示す判定処理にて、顔認証処理として、情報コードC2から読み取られたユーザP1の顔情報と自撮りの顔情報とが一致するとみなされる顔認証成功状態であるか否かについて判定される。そして、両者が一致しているとみなされることで顔認証成功と判定されると(S115でYes)、ステップS117に示す認証成功報知処理がなさる。この処理では、サーバ10での認証と携帯端末20での顔認証との二段階で認証が成功したことを示す二段階認証成功情報が表示部24の表示画面24aに表示されることで報知されるとともに、顔認証結果に関する情報が通信部27を介してサーバ10に送信されることで報知される。
【0039】
同様に、携帯端末20bでは、情報コードC1から読み取られたユーザP2の顔情報と自撮りの顔情報とが一致するとみなされる顔認証成功状態であると判定されることで、上記二段階認証成功情報が表示部24の表示画面24aに表示されることで報知されるとともに、顔認証結果に関する情報が通信部27を介してサーバ10に送信されることで報知される。なお、上記ステップS113,S115の処理を行う制御部21は、「顔認証部」の一例に相当し得る。また、上記ステップS117の処理及び後述するステップS119の処理を行う制御部21,表示部24,通信部27は、「報知部」の一例に相当し得る。
【0040】
携帯端末20aによる上述のような報知を受けたユーザP1は、その対面している人物(ユーザP2)が正しくマッチングされた相手であることを確認することができる。同様に、携帯端末20bによる上述のような報知を受けたユーザP2は、その対面している人物(ユーザP1)が正しくマッチングされた相手であることを確認することができる。これにより、対面しているユーザP1及びユーザP2は、互いの携帯端末20にて画面表示された二段階認証成功情報を見せ合うことで、対面している人物が正しくマッチングされた相手であることを相互に確認(相互認証)することができる。
【0041】
そして、サーバ10では、上述した顔認証結果に関する情報を携帯端末20a及び携帯端末20bからそれぞれ受信することで、マッチングしたユーザP1及びユーザP2が円滑に対面していることを確認することができる。
【0042】
一方、例えば、ユーザP2と異なる第三者がユーザP2の携帯端末20bを所持してユーザP1と対面していると、その携帯端末20bにて上記サーバ側認証成功情報が受信されていても、携帯端末20aにて表示される情報コードC2から読み取られたユーザP2の顔情報と自撮りした第三者の顔画像から抽出された顔情報とが一致しないため、顔認証失敗と判定される(S115でNo)。この場合には、ステップS119に示す認証失敗報知処理がなされて、認証が失敗したことを示すエラー情報が表示部24の表示画面24aに表示されることで報知され、その認証失敗に関する情報が通信部27を介してサーバ10に送信されることで報知される。
【0043】
この場合、ユーザP1は、対面している人物が所持する携帯端末20bに二段階認証成功情報が表示されていることを確認できないので、その対面している人物が正しくマッチングされたユーザP2でないことを容易に認識することができる。また、サーバ10では、上述した顔認証結果に関する情報を携帯端末20aから受信できても、携帯端末20bから受信できないため、ユーザP2と異なる第三者がユーザP1と対面していることを認識でき、必要な対応を検討等することができる。
【0044】
以上説明したように、本実施形態に係る認証システム1では、サーバ10は、ユーザP1とユーザP2とをマッチングさせる際に、ユーザP1が所持する携帯端末20aに対して、電子割符T1とユーザP2の顔情報とが記録される情報コードC1を送信するとともに、ユーザP2が所持する携帯端末20bに対して、電子割符T2とユーザP1の顔情報とが記録される情報コードC2を送信した後、携帯端末20aから電子割符T2が受信されるとともに携帯端末20bから電子割符T1が受信されると、携帯端末20a及び携帯端末20bに対してサーバ側認証成功情報をそれぞれ送信する。携帯端末20aは、情報コードC2が撮像されることで読み取られた電子割符T2をサーバ10に送信し、当該送信に応じてサーバ10からサーバ側認証成功情報が受信されると、情報コードC2から読み取られたユーザP1の顔情報と自撮りされた顔画像に関する顔情報を利用した顔認証処理の認証結果を報知する。携帯端末20bは、情報コードC1が撮像されることで読み取られた電子割符T1をサーバ10に送信し、当該送信に応じてサーバ10からサーバ側認証成功情報が受信されると、情報コードC1から読み取られたユーザP2の顔情報と自撮りされた顔画像に関する顔情報を利用した顔認証処理の認証結果を報知する。
【0045】
これにより、正しくマッチングされたユーザP1とユーザP2とは、対面時に、相手の携帯端末20に表示される情報コードと自分の顔とを自分の携帯端末20で撮像することで、認証成功の報知を受けることができる。特に、サーバ10にて生成される電子割符T1及び電子割符T2を利用した認証と自撮りを利用した顔認証との二段階認証を相互に行うため、顔認証を利用しつつ、相手の顔を撮像することなく相互認証を行うことができる。
【0046】
特に、撮像部23の撮像窓23aと表示部24の表示画面24aとが同じ正面に配置され、表示部24に情報コードが表示されたタイミングで読取処理(S103,S105)を開始する。これにより、図7に示すように情報コードC1が表示された携帯端末20aの表示画面24aと情報コードC2が表示された携帯端末20bの表示画面24aとを向かい合わせることで、情報コードC2が携帯端末20aによって撮像可能になるとともに情報コードC1が携帯端末20bによって撮像可能になる。このため、ユーザP1が携帯端末20aにて携帯端末20bの表示画面24aに表示される情報コードC2を撮像する動作を行った後にユーザP2が携帯端末20bにて携帯端末20aの表示画面24aに表示される情報コードC1を撮像する動作を行うようなこともないので、相互認証の際の動作をより円滑に行うことができる。
【0047】
本実施形態の第1変形例として、携帯端末20a,20bは、上記ステップS117の認証成功報知処理にて認証成功を示す情報(二段階認証成功情報)が報知される際に、ステップS105のデコード処理が行われた時刻の情報(読取時刻情報)をそれぞれサーバ10に送信してもよい。これにより、サーバ10は、マッチングされたユーザP1による読取時刻情報とユーザP2による読取時刻情報とをそれぞれ取得できるので、それらの時間差に基づいて、両者の対面行為を容易に確認することができる。
【0048】
本実施形態の第2変形例として、携帯端末20a,20bは、上記ステップS117の認証成功報知処理にて認証成功を示す情報(二段階認証成功情報)が報知される際に、現在位置検出部26により検出される現在位置情報をそれぞれサーバ10に送信してもよい。これにより、サーバ10は、マッチングされたユーザP1による現在位置情報とユーザP2による現在位置情報とをそれぞれ取得できるので、両者の対面行為を容易に確認することができる。
【0049】
本実施形態の第3変形例として、対面前にサーバ10から各携帯端末20に対してそれぞれ送信されるマッチング関連情報に上記マッチングIDを含めることを前提に、一定時間経過してもサーバ側認証成功情報が受信されない場合には(S111でNo)、情報コードC1から読み取れる電子割符T1と情報コードC2から読み取れる電子割符T2とから上記所定の復号方式を利用してマッチングIDを復号できる場合に、割符認証成功としてステップS113以降の処理を行うようにしてもよい。
【0050】
なお、本実施形態では、発行されたマッチングIDを復号可能に2つの電子割符T1及び電子割符T2が生成されることに限らず、2つの識別用の数字等を第1の認証用情報及び第2の認証用情報として、電子割符T1及び電子割符T2に代えて採用してもよい。
【0051】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る認証システムについて、図面を参照して説明する。
本第2実施形態では、サーバ10にて顔認証処理を行う点が、上記第1実施形態と主に異なる。したがって、第1実施形態と実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0052】
本実施形態では、サーバ10にて顔認証処理を行うことを前提に、ユーザP1の携帯端末20aに送付される情報コードC1は、電子割符T1が記録される一方でユーザP2の顔情報が記録されないように生成される。そして、ユーザP2の携帯端末20bに送付される情報コードC2は、電子割符T2が記録される一方でユーザP1の顔情報が記録されないように生成される。なお、本実施形態においても、情報コードC1,C2は、電子割符T1,T2が上述したように暗号化されて記録されるように生成されてもよい。
【0053】
本実施形態におけるサーバ10は、携帯端末20aから受信した電子割符T2と携帯端末20bから受信した電子割符T1とを利用した認証に成功すると第1サーバ側認証成功情報を携帯端末20a,20bに送信し、その後に携帯端末20a,20bから受信した顔情報を利用した認証に成功すると第2サーバ側認証成功情報を携帯端末20a,20bに送信する。
【0054】
以下、本実施形態において制御部21にてなされる二段階認証処理について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
ユーザP1の携帯端末20aにてなされる二段階認証処理では、上記第1実施形態と同様に、情報コードC1が表示された状態で撮像された情報コードC2からマッチング関連情報が読み取られると(図8のS107でYes)、そのマッチング関連情報に含まれる電子割符T2がサーバ10に送信される(S109)。ユーザP2の携帯端末20bにてなされる二段階認証処理でも、情報コードC2が表示された状態でマッチング関連情報が読み取られると、そのマッチング関連情報に含まれる電子割符T1がサーバ10に送信される。
【0055】
その後、サーバ10から上記第1サーバ側認証成功情報を受信した携帯端末20aでは(S111aでYes)、顔情報取得処理にて自撮りした顔画像から顔情報が抽出されると(S113)、ステップS121に示す顔情報送信処理がなされる。この処理では、抽出された顔情報が通信部27を介してサーバ10に送信される。サーバ10から上記第1サーバ側認証成功情報を受信した携帯端末20bでも、顔情報取得処理にて自撮りした顔画像から抽出された顔情報がサーバ10に送信される。なお、撮像部23により撮像された顔画像に関する顔情報を通信部27を介してサーバに送信するための上記顔情報送信処理を行う制御部21は、「顔情報送信部」の一例に相当し得る。
【0056】
サーバ10では、携帯端末20aから受信した顔情報とユーザP1に関して予め登録されている顔情報とを利用した顔認証処理と携帯端末20bから受信した顔情報とユーザP2に関して予め登録されている顔情報とを利用した顔認証処理とが行われる。それぞれの顔認証処理がともに認証成功することで、携帯端末20a及び携帯端末20bに対して第2サーバ側認証成功情報をそれぞれ送信する。
【0057】
上述のように顔情報を送信した携帯端末20aでは、上記第2サーバ側認証成功情報をサーバ10から受信することで(S123でYes)、上記認証成功報知処理がなされる(S117)。同様に、顔情報を送信した携帯端末20bでも、上記第2サーバ側認証成功情報をサーバ10から受信することで、上記認証成功報知処理がなされる。その一方で、上記第2サーバ側認証成功情報が受信されない場合には(S123でNo)、上記認証失敗報知処理がなされる(S119)。
【0058】
このように本実施形態に係る認証システム1では、サーバ10は、ユーザP1とユーザP2とをマッチングさせる際に、ユーザP1が所持する携帯端末20aに対して、電子割符T1が記録される情報コードC1を送信するとともに、ユーザP2が所持する携帯端末20bに対して、電子割符T2が記録される情報コードC2を送信した後、携帯端末20aから電子割符T2が受信されるとともに携帯端末20bから電子割符T1が受信されると、携帯端末20a及び携帯端末20bに対して第1サーバ側認証成功情報をそれぞれ送信し、当該送信に応じて携帯端末20aから受信した顔情報とユーザP1に関して予め登録されている顔情報とを利用した顔認証処理と携帯端末20bから受信した顔情報とユーザP2に関して予め登録されている顔情報とを利用した顔認証処理とがともに認証成功することで、携帯端末20a及び携帯端末20bに対して第2サーバ側認証成功情報をそれぞれ送信する。携帯端末20aは、撮像部23により情報コードC2が撮像されることで読み取られた電子割符T2をサーバ10に送信し、当該送信に応じてサーバ10から第1サーバ側認証成功情報が受信されると、撮像部23により撮像された自撮りのユーザP1の顔画像に関する顔情報をサーバ10に送信し、当該送信に応じてサーバ10から第2サーバ側認証成功情報が受信されると、認証成功を示す情報を報知する。携帯端末20bは、撮像部23により情報コードC1が撮像されることで読み取られた電子割符T1をサーバ10に送信し、当該送信に応じてサーバ10から第1サーバ側認証成功情報が受信されると、撮像部23により撮像された自撮りのユーザP2の顔画像に関する顔情報をサーバ10に送信し、当該送信に応じてサーバ10から第2サーバ側認証成功情報が受信されると、認証成功を示す情報を報知する。
【0059】
このようにしても、上記第1実施形態と同様に、正しくマッチングされたユーザP1とユーザP2とは、対面時に、相手の携帯端末20に表示される情報コードと自分の顔とを自分の携帯端末20で撮像することで、認証成功の報知を受けることができる。特に、サーバ10にて生成される電子割符T1及び電子割符T2を利用した認証と自撮りを利用した顔認証との二段階認証を相互に行うため、顔認証を利用しつつ、相手の顔を撮像することなく相互認証を行うことができる。
【0060】
本実施形態の変形例として、上記ステップS121の顔情報送信処理では、上記ステップS113の顔情報取得処理にて抽出して取得された顔特徴点情報を顔情報としてサーバ10に送信することに限らず、例えば、ステップS113の処理を行うことなく撮像部23にて撮像される自撮りした顔画像を顔情報としてサーバ10に送信してもよい。この場合、サーバ10では、携帯端末20から受信した顔画像に対して顔特徴点情報を抽出する処理を行い、この処理によって得られた顔特徴点情報を利用した顔認証処理を行うことができる。
【0061】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る認証システムについて、図面を参照して説明する。
本第3実施形態では、対面時にサーバ10と通信することなく二段階認証を相互に行う点が、上記第1実施形態と主に異なる。したがって、第1実施形態と実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0062】
対面前にマッチング成功情報を受信可能にサーバ10と通信できても、対面場所等に起因して対面時にサーバ10と通信できない場合がある。
【0063】
そこで、本実施形態では、電子割符を利用した割符認証と自撮りを利用した顔認証との双方をそれぞれの携帯端末20で行うことで、対面時にサーバ10と通信することなく二段階認証を相互に行う。このため、ユーザP1の携帯端末20aに送付されるマッチング成功情報は、情報コードC1を利用することなく、マッチングID及び電子割符T1と本人であるユーザP1の顔情報を含むように生成される。同様に、ユーザP2の携帯端末20bに送付されるマッチング成功情報は、情報コードC2を利用することなく、マッチングID及び電子割符T2と本人であるユーザP2の顔情報を含むように生成される。このように生成されたマッチング成功情報を対面前に受信したユーザP1の携帯端末20aでは、サーバ10から受信したマッチングID及び電子割符T1とユーザP1の顔情報とが記憶部22に記憶され、ユーザP2の携帯端末20bでは、サーバ10から受信したマッチングID及び電子割符T2とユーザP2の顔情報とが記憶部22に記憶される。
【0064】
以下、本実施形態において制御部21にてなされる二段階認証処理について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
上述のように設定された日時場所で対面したユーザP1及びユーザP2がそれぞれの携帯端末20a,20bにて上記マッチングアプリを起動して対面時を選択操作することで、制御部21にて二段階認証処理が開始される。
【0065】
ユーザP1の携帯端末20aにてなされる二段階認証処理では、まず、図9のステップS201に示す顔情報取得処理がなされ、撮像部23にて撮像される顔の画像から上述のように顔特徴点情報を抽出して取得するための処理がなされる。そして、自撮りした顔画像から顔情報が抽出されると、ステップS203に示す判定処理にて、記憶部22に記憶されるユーザP1の顔情報と自撮りの顔情報とが一致するとみなされる顔認証成功状態であるか否かについて判定される。そして、両者が一致しているとみなされることで顔認証成功と判定されると(S203でYes)、ステップS205に示す情報コード生成処理がなされ、記憶部22に記憶される電子割符T1が記録されるように情報コードC1が生成される。同様に、ユーザP2の携帯端末20bにてなされる二段階認証処理でも、記憶部22に記憶されるユーザP2の顔情報と自撮りの顔情報とが一致するとして顔認証成功と判定されると、記憶部22に記憶される電子割符T2が記録されるように情報コードC2が生成される。
【0066】
携帯端末20aでは、上述のように生成された情報コードC1が表示部24の表示画面24aに表示された状態で(S207)、撮像された情報コードに記録される情報をデコードして読み取るための処理がなされる(S209,S211)。同様に、携帯端末20bでは、上述のように生成された情報コードC2が表示部24の表示画面24aに表示された状態で、撮像された情報コードに記録される情報をデコードして読み取るための処理がなされる。
【0067】
そして、図7に示すように、お互いの携帯端末20の表示画面24aを向かい合わせることで、情報コードC2が携帯端末20aによってデコード可能に撮像されるとともに情報コードC1が携帯端末20bによってデコード可能に撮像される。これにより、携帯端末20aでは、情報コードC2から読み取った電子割符T2と記憶部22に記憶される電子割符T1とから上記所定の復号方式を利用して復号される情報が記憶部22に記憶されるマッチングIDに一致すると、割符認証成功として(S213でYes)、ステップS215に示す認証成功報知処理がなさる。この処理では、電子割符を利用した割符認証と自撮りを利用した顔認証との二段階で認証が成功したことを示す二段階認証成功情報が表示部24の表示画面24aに表示されることで報知される。同様に、携帯端末20bでは、情報コードC1から読み取った電子割符T1と記憶部22に記憶される電子割符T2とから上記所定の復号方式を利用して復号される情報が記憶部22に記憶されるマッチングIDに一致すると、上記二段階認証成功情報が表示されて報知される。
【0068】
これにより、対面しているユーザP1及びユーザP2は、互いの携帯端末20にて画面表示された二段階認証成功情報を見せ合うことで、対面している人物が正しくマッチングされた相手であることを相互に確認(相互認証)することができる。
【0069】
一方、例えば、ユーザP2と異なる第三者がユーザP2の携帯端末20bを所持してユーザP1と対面していると、記憶部22に記憶されるユーザP2の顔情報と自撮りの顔情報とが一致しないため(S203でNo)、情報コードC2や二段階認証成功情報が表示されることもない。この場合、ユーザP1は、対面している人物が正しくマッチングされたユーザP2でないことを容易に認識することができる。
【0070】
このように本実施形態に係る認証システム1では、サーバ10は、ユーザP1とユーザP2とをマッチングさせる際に、電子割符T1及び電子割符T2とこれら電子割符T1及び電子割符T2から所定の復号方式を利用して復号可能なマッチングIDとを生成し、ユーザP1が所持する携帯端末20aに対して、マッチングID及び電子割符T1とユーザP1の顔情報とを送信するとともに、ユーザP2が所持する携帯端末20bに対して、マッチングID及び電子割符T2とユーザP2の顔情報とを送信する。携帯端末20aは、記憶部22に記憶されるユーザP1の顔情報と撮像部23により撮像されたユーザP1の顔画像に関する顔情報とを利用した顔認証処理が認証成功すると、記憶部22に記憶される電子割符T1が記録される情報コードC1を生成して表示部24に表示し、情報コードC2を撮像することで読み取られた電子割符T2と記憶部22に記憶される電子割符T1とから上記所定の復号方式を利用して復号される情報が記憶部22に記憶されるマッチングIDに一致すると、認証成功を示す情報を報知する。携帯端末20bは、記憶部22に記憶されるユーザP2の顔情報と撮像部23により撮像されたユーザP2の顔画像に関する顔情報とを利用した顔認証処理が認証成功すると、記憶部22に記憶される電子割符T2が記録される情報コードC2を生成して表示部24に表示し、情報コードC1を撮像することで読み取られた電子割符T1と記憶部22に記憶される電子割符T2とから上記所定の復号方式を利用して復号される情報が記憶部22に記憶されるマッチング情報IDに一致すると、認証成功を示す情報を報知する。
【0071】
これにより、正しくマッチングされたユーザP1とユーザP2とは、対面時に、自分の顔と相手の携帯端末20に表示される情報コードとを自分の携帯端末20で撮像することで、認証成功の報知を受けることができる。特に、対面前にサーバ10からマッチングID及び電子割符T1とユーザP1の顔情報を受信した携帯端末20aやサーバ10からマッチングID及び電子割符T2とユーザP2の顔情報を受信した携帯端末20bでは、対面時にサーバ10と通信することなく、自撮りを利用した顔認証とサーバ10にて生成される電子割符T1及び電子割符T2を利用した割符認証との二段階認証を相互に行うことができる。このため、顔認証を利用しつつ、相手の顔を撮像することなく相互認証を行うことができる。
【0072】
本実施形態の第1変形例として、上記ステップS215の認証成功報知処理では、さらに、マッチングIDによって一意に定まる情報、例えば、マッチングIDの下三桁の数字を表示部24にて表示することで報知してもよい。これにより、それぞれの携帯端末20に表示されている数字を確認しあうことで、互いに二段階認証が成功していることを確認することができる。
【0073】
本実施形態の第2変形例として、各携帯端末20a,20bでは、二段階認証結果に関する情報をそれぞれ記憶部22に記憶して、サーバ10と通信可能となったタイミングで、その記憶部22に記憶される二段階認証結果に関する情報を通信部27を介してサーバ10に送信するようにしてもよい。
【0074】
なお、本発明は上記各実施形態等に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)本発明に係る認証システムは、ライドシェア(相乗り)でのマッチングサービスに適用されることに限らず、例えば、代理購入/運送などのCtoC型のシェアリングエコノミーサービス等に適用されてもよい。
【0075】
(2)サーバ10を利用して提供されるマッチングサービスを希望するユーザは、携帯端末20へのマッチングアプリのインストール時にマッチングに必要な個人情報等を申請してもよいし、別の端末を利用してマッチングに必要な個人情報等をサーバ10等に対して申請してもよい。
【符号の説明】
【0076】
1…認証システム
10…サーバ
11…制御部
20…携帯端末
20a…携帯端末(第1の携帯端末)
20b…携帯端末(第2の携帯端末)
21…制御部(読取部,顔認証部,顔情報送信部)
22…記憶部
23…撮像部
23a…撮像窓
24…表示部
24a…表示画面
26…現在位置検出部
27…通信部
C1…情報コード(第1の情報コード)
C2…情報コード(第2の情報コード)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9