(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119114
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】予約システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20240827BHJP
【FI】
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025771
(22)【出願日】2023-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】323002484
【氏名又は名称】株式会社日本芸能出版
(74)【代理人】
【識別番号】100093104
【弁理士】
【氏名又は名称】船津 暢宏
(72)【発明者】
【氏名】工藤 嘉高
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA03
5L049AA03
(57)【要約】
【課題】 複数のスタッフの動的なシフトに対応して、複数のスタッフが提供する複数種類のサービスの稼働率を向上させる予約を実現する予約システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】 予約サーバ1が、複数のスタッフが動的にエントリーされるシフト管理表に連動し、当該複数のスタッフが行う複数種類のサービスについて、複数のスタッフのシフト状況と複数種類のサービスに応じて予約対応表で予約を設定して、Web上で日々のユーザの予約を受け付けて、当該予約状況に応じて予約の可否をWeb上に表示する予約システム及びプログラムである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ショップ又は店舗でユーザに提供されるサービスの予約を行う予約サーバを有する予約システムであって、
前記予約サーバは、複数のスタッフのシフトが設定されたシフト管理テーブルに基づいて予約状況テーブルを生成し、前記ユーザからサービスの予約が入力されると、サービスの種類毎の所要時間が設定されたサービス定義テーブルから当該予約のサービスの種類に応じた所要時間を取得し、前記予約状況テーブルで空いているスタッフの時間枠に前記ユーザの予約を当該所要時間で設定して予約を行うことを特徴とする予約システム。
【請求項2】
前記予約サーバは、複数のスタッフが割り振られた予約状況テーブルにおいて、特定のスタッフに予約が設定されていても、他のスタッフに予約が設定されていなければ、予約の設定を行うことを特徴とする請求項1記載の予約システム。
【請求項3】
前記予約サーバは、予約状況テーブルにおいて、特定のスタッフに予約が設定されている場合に、当該予約の時間枠の後は特定の時間枠を確保して次の予約を設定することを特徴とする請求項1又は2記載の予約システム。
【請求項4】
前記予約サーバは、サービス定義テーブルにはスタッフのレベルに応じてサービスの種類毎に所要時間が調整されており、予約を予約状況テーブルに設定する際に、設定されるスタッフのレベルに応じて調整された所要時間を前記サービス定義テーブルから読み取って予約の設定を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の予約システム。
【請求項5】
ショップ又は店舗でユーザに提供されるサービスの予約を行う予約サーバで動作する処理プログラムであって、
前記予約サーバを、複数のスタッフのシフトが設定されたシフト管理テーブルに基づいて予約状況テーブルを生成し、前記ユーザからサービスの予約が入力されると、サービスの種類毎の所要時間が設定されたサービス定義テーブルから当該予約のサービスの種類に応じた所要時間を取得し、前記予約状況テーブルで空いているスタッフの時間枠に前記ユーザの予約を当該所要時間で設定して予約を行うよう機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
前記予約サーバを、複数のスタッフが割り振られた予約状況テーブルにおいて、特定のスタッフに予約が設定されていても、他のスタッフに予約が設定されていなければ、予約の設定を行うよう機能させることを特徴とする請求項5記載のプログラム。
【請求項7】
前記予約サーバを、予約状況テーブルにおいて、特定のスタッフに予約が設定されている場合に、当該予約の時間枠の後は特定の時間枠を確保して次の予約を設定することを特徴とする請求項5又は6記載のプログラム。
【請求項8】
前記予約サーバを、サービス定義テーブルにはスタッフのレベルに応じてサービスの種類毎に所要時間が調整されており、予約を予約状況テーブルに設定する際に、設定されるスタッフのレベルに応じて調整された所要時間を前記サービス定義テーブルから読み取って予約の設定を行うよう機能させることを特徴とする請求項5又は6記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約システムに係り、特に、複数のスタッフの動的なシフトに対応して、提供する複数種類のサービスの稼動効率を向上させる予約システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
[従来の技術]
従来、ネットワークを利用したWeb予約システムがある。
【0003】
尚、関連する先行文献として、特開2003-006492号公報「予約管理システム、予約管理方法、予約管理用プログラム」(特許文献1)、特開2005-216280号公報「軽自動車を利用した、ペットケアサービスのフランチャイズシステム及び、コンピューターサーバーと携帯電話を利用した、顧客管理・予約管理システム」(特許文献2)、特開2021-149722号公報「サービス予約受付管理システム」(特許文献3)がある。
【0004】
特許文献1には、空いている予約枠に顧客の来店可能な情報を基に顧客を選択し、当該顧客に予約枠の空き情報を通知することが示されている。
【0005】
特許文献2には、本部サーバのHPで予約を受け、フランチャイズの地区の加盟店は電子メールで予約受付の通知をうけることが示されている。
【0006】
特許文献3には、サービス従業員のプロフィールと勤務シフトを店舗ウェブサイトに掲載して予約を受け付け、予約状況が特定の条件となると専用ウェブサイトに移行することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003-006492号公報
【特許文献2】特開2005-216280号公報
【特許文献3】特開2021-149722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来技術では、複数のスタッフの動的なシフト状況に応じて、その複数のスタッフによる複数種類のサービスの稼働率を向上させるための予約を実現するものとはなっていないという問題点があった。
【0009】
尚、特許文献1~3には、複数のスタッフの動的なシフトに対応して、複数のスタッフが提供する複数種類のサービスの稼働率を向上させる予約を行うことについての構成の記載がない。
【0010】
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、複数のスタッフの動的なシフトに対応して、複数のスタッフが提供する複数種類のサービスの稼働率を向上させる予約を実現する予約システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、ショップ又は店舗でユーザに提供されるサービスの予約を行う予約サーバを有する予約システムであって、予約サーバが、複数のスタッフのシフトが設定されたシフト管理テーブルに基づいて予約状況テーブルを生成し、ユーザからサービスの予約が入力されると、サービスの種類毎の所要時間が設定されたサービス定義テーブルから当該予約のサービスの種類に応じた所要時間を取得し、予約状況テーブルで空いているスタッフの時間枠にユーザの予約を当該所要時間で設定して予約を行うことを特徴とする。
【0012】
本発明は、上記予約システムにおいて、予約サーバが、複数のスタッフが割り振られた予約状況テーブルにおいて、特定のスタッフに予約が設定されていても、他のスタッフに予約が設定されていなければ、予約の設定を行うことを特徴とする。
【0013】
本発明は、上記予約システムにおいて、予約サーバが、予約状況テーブルにおいて、特定のスタッフに予約が設定されている場合に、当該予約の時間枠の後は特定の時間枠を確保して次の予約を設定することを特徴とする。
【0014】
本発明は、上記予約システムにおいて、予約サーバが、サービス定義テーブルにはスタッフのレベルに応じてサービスの種類毎に所要時間が調整されており、予約を予約状況テーブルに設定する際に、設定されるスタッフのレベルに応じて調整された所要時間をサービス定義テーブルから読み取って予約の設定を行うことを特徴とする。
【0015】
本発明は、ショップ又は店舗でユーザに提供されるサービスの予約を行う予約サーバで動作する処理プログラムであって、予約サーバを、複数のスタッフのシフトが設定されたシフト管理テーブルに基づいて予約状況テーブルを生成し、ユーザからサービスの予約が入力されると、サービスの種類毎の所要時間が設定されたサービス定義テーブルから当該予約のサービスの種類に応じた所要時間を取得し、予約状況テーブルで空いているスタッフの時間枠にユーザの予約を当該所要時間で設定して予約を行うよう機能させることを特徴とする。
【0016】
本発明は、上記プログラムにおいて、予約サーバを、複数のスタッフが割り振られた予約状況テーブルにおいて、特定のスタッフに予約が設定されていても、他のスタッフに予約が設定されていなければ、予約の設定を行うよう機能させることを特徴とする。
【0017】
本発明は、上記プログラムにおいて、予約サーバを、予約状況テーブルにおいて、特定のスタッフに予約が設定されている場合に、当該予約の時間枠の後は特定の時間枠を確保して次の予約を設定することを特徴とする。
【0018】
本発明は、上記プログラムにおいて、予約サーバを、サービス定義テーブルにはスタッフのレベルに応じてサービスの種類毎に所要時間が調整されており、予約を予約状況テーブルに設定する際に、設定されるスタッフのレベルに応じて調整された所要時間をサービス定義テーブルから読み取って予約の設定を行うよう機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、予約サーバが、複数のスタッフのシフトが設定されたシフト管理テーブルに基づいて予約状況テーブルを生成し、ユーザからサービスの予約が入力されると、サービスの種類毎の所要時間が設定されたサービス定義テーブルから当該予約のサービスの種類に応じた所要時間を取得し、予約状況テーブルで空いているスタッフの時間枠にユーザの予約を当該所要時間で設定して予約を行う予約システム及びプログラムとしているので、複数のスタッフの動的なシフトと複数種類のサービスに応じてサービスの稼働率を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る予約システム(本予約システム)は、複数のスタッフが動的にエントリーされるシフト管理表に連動し、当該複数のスタッフが行う複数種類のサービスについてWeb上で日々のユーザの予約を受け付けて、当該予約状況に応じて予約の可否をWeb上に表示するものであり、複数のスタッフの動的なシフトと複数種類のサービスに応じてサービスの稼働率を向上させる予約を実現できるものである。
【0022】
[本予約システム:
図1]
本予約システムについて
図1を参照しながら説明する。
図1は、本予約システムの構成概略図である。
本予約システムは、
図1に示すように、予約サーバ1と、スタッフ端末2と、顧客(ユーザ)端末3と、管理者端末4と、ネットワーク5とから構成されている。
実際は、スタッフ端末2とユーザ端末3は複数台がネットワーク5に接続されるものであるが、
図1では、説明を簡単にするために1台ずつ表示している。
【0023】
次に、本予約システムの各部を説明する。
[予約サーバ1]
予約サーバ1は、本実施の形態の特徴的な予約処理を実現するものである。
予約サーバ1は、制御部11と、記憶部12と、インタフェース部13とを備え、記憶部12に記憶された処理プログラムを制御部11で実行することで特徴的な予約処理を実現している。予約処理の詳細は後述する。
【0024】
記憶部12は、処理プログラムを記憶すると共に、スタッフのシフトデータ、ユーザの予約データ、複数種類のサービスを定義したサービスデータ等を記憶している。
シフトデータは、スタッフの勤務予定のデータであり、日毎の時間単位にスタッフ毎に勤務時間の予定が設定されており、シフト管理表(シフト管理テーブル)の元になるデータである。
【0025】
具体的には、シフトデータは、職種毎にスタッフ別に、日単位で出退勤を特定する「早番」「中番」「遅番」「休み」のデータである。このシフトデータに、任意に出退勤の時間を含めるようにして、指定時間のシフトが組めるようにしてもよい。
【0026】
予約データは、日毎に各スタッフに振り分けられるもので、ユーザ(お客様)の予約が時間枠で確保されたデータであり、後述する予約対応表(予約対応テーブル)の元になるデータである。
サービスデータは、複数の種類のサービスについて所要時間を定めたデータであり、後述するサービス定義テーブルの元になるデータである。
【0027】
制御部11は、記憶部12に記憶された処理プログラムを実行し、シフト管理表とサービス定義テーブルを参照し、ユーザからの予約に対して予約対応表を生成する。
インタフェース部13は、予約サーバ1をネットワーク5に接続するものである。
【0028】
[スタッフ端末2]
スタッフ端末2は、ショップ(店舗)に勤務するスタッフが使用する情報端末装置であり、スマートフォン又はパーソナルコンピュータ(PC)を想定している。
スタッフ端末2は、ネットワーク5を介して予約サーバ1にアクセスし、勤務予定のシフトデータを入力する。入力されたシフトデータは、シフト管理表に反映される。
【0029】
[ユーザ端末3]
ユーザ端末3は、サービスの提供を受けるユーザ(顧客)が使用する情報端末装置であり、スマートフォン又はPCを想定している。
ユーザ端末3は、ネットワーク5を介して予約サーバ1が提供するショップの予約サイト(Webサイト)にアクセスし、予約を行う。
【0030】
[管理者端末4]
管理者端末4は、店舗側の経営者、人事担当者又はシステム担当者が使用する情報端末装置であり、スマートフォン又はPC等を想定している。
管理者端末4は、サービス定義テーブルを作成するために必要なデータを入力する。
【0031】
[本予約システムにおけるデータ:
図2~5]
次に、本予約システムおいて扱われるデータと関連する表(テーブル)について
図2~5を参照しながら説明する。
図2は、シフト管理表の概略図であり、
図3は、サービス定義テーブルの概略図であり、
図4は、予約対応表の概略図であり、
図5は、予約状況表の概略図である。
【0032】
スタッフ端末2から入力された勤務予定のシフトデータに基づき、予約サーバ1は、
図2に示すシフト管理表を生成する。
シフト管理表は、スタッフ毎に日々の勤務予定の時間帯が勤務タイプ「早番」「中番」「遅番」等で設定されている。尚、シフト管理表は、経営者又は人事担当者が管理者端末4からまとめて予約サーバ1に入力してもよい。
【0033】
管理者端末4から入力されたサービスデータに基づき、予約サーバ1は、
図3に示すサービス定義テーブルを生成する。
サービス定義テーブルは、複数種類のサービスについて所要時間が設定されるようになっている。尚、同じサービスであっても、対象のサイズによって異なる時間を設定することができる。例えば、ペットの犬の場合、犬の大きさ(サイズ)によってトリミング、グルーミング、シャンプー等の所要時間を変更するようにしている。
【0034】
また、サービス定義テーブルで、スタッフの経験年数、スキルの高低によって所要時間を調整してもよい。例えば、スタッフの経験年数が長いとか、スキルが高いといったスタッフのレベルを条件として、標準的な所要時間より短い時間(例:標準的な所要時間×0.8=「調整時間」)に調整して設定できるものである。
【0035】
つまり、サービス定義テーブルにスタッフのレベルと調整時間(調整時間を算出する式であってもよい)を設定しておき、予約を振り分けられるスタッフのレベルを参照して調整時間を取得し、その調整時間で予約対応表に予約を設定するものである。尚、スタッフのレベルは、予めサービス定義テーブル等に設定しておく。
【0036】
ユーザ端末3から入力された予約データに基づき、予約サーバ1は、
図4に示す予約対応表を生成する。尚、
図4では、スタッフの昼間の休憩等を考慮していない。
予約対応表は、日毎に管理され、当日出勤するスタッフが設定されており、ユーザからの予約データがスタッフ毎の勤務時間内に割り振られるものである。
【0037】
尚、ユーザからは、サービスの種類(具体的には、犬の種類、大きさ、サービス内容等)が特定された予約データが予約可能な日時を指定して入力されると、当該サービスの種類に応じた時間帯がサービス定義テーブルから取得され、当該時間帯が予約対応表のユーザからの予約時刻に設定される。当該時間帯は、スタッフのレベルによって重み付けされて調整され、予約対応表に設定される。
【0038】
ユーザがWeb予約で参照するのが、
図5に示す予約状況の表であり、ユーザ端末3の表示画面に表示される。
当該予約状況の表は、日毎に表示され、時刻の上の「○」又は「×」によって予約の可否を認識し、予約を行うものである。具体的には、「○」の時刻は予約可能であり、「×」の時刻は予約不可である。
【0039】
予約状況の表は、
図4の予約対応表に基づいて表示されるものであり、「×」の場合は、対応するスタッフの予定が埋まっているか、その時刻に予約を入れると、スタッフに中途半端な空き時間が発生する場合に、予約不可としている。
【0040】
[本システムの概略処理:
図6]
次に、本システムの概略処理について
図6を参照しながら説明する。
図6は、本システムの概略処理のフロー図である。
まず、
図6に示すように、準備として、予約サーバ1は、管理者端末4から操作により
図3に示すサービス定義テーブルを生成する(S1)。具体的には、各種サービスに対する所要時間が設定される。
【0041】
次に、予約サーバ1は、スタッフ端末2からのシフトデータを、
図2に示すシフト管理表に設定する(S2)。これにより、スタッフによる日々の勤務予定が生成される。
そして、予約サーバ1は、シフト管理表に基づき
図4に示す予約対応表を生成する(S3)。ユーザからの予約が入っていない場合は、予約対応表にはスタッフ名若しくはスタッフIDと、当該スタッフが勤務可能な時間枠が空欄で設定されている。
【0042】
次に、予約サーバ1は、
図5の予約状況表を参照したユーザがユーザ端末3からの予約データを予約対応表に設定する(S4)。予約データは、予約状況表で予約可能な時間に設定される。
予約サーバ1は、予約設定された予約対応表に基づいて予約状況表を更新する(S5)。
具体的な予約処理については以下説明する。
【0043】
[本予約システムの予約処理:
図2~5]
本予約システムにおける具体的な予約処理について
図2~5を参照しながら説明する。
尚、本予約システムでは、ペットショップの例で、トリミング(3時間)とグルーミング(2時間)の予約を受け付ける例を示している。
【0044】
予約サーバ1は、シフト管理表に基づき
図4に示す複数のスタッフの予約対応表が生成される。予約が入っていない場合は、勤務状況に応じて予約可能枠が設定され、
図5の予約状況表でも予約可能な「〇」が全て設定されている。
【0045】
但し、スタッフの勤務では、予約が設定された後の時間は、特定の時間(例えば、利用頻度の高くて所要時間が長い方のトリミングの3時間)単位で予約を入れるよう制御されており、予約(予約[1])が設定された後に3時間のトリミングの予約(予約[2])を入れる場合には、直後又は3時間後に予約可能となる。3時間後に予約[2]が設定されると、隙間時間が3時間確保され、別の予約を受けることができるものである。つまり、最初に設定された予約の後は、3時間未満の中途半端な時間帯には予約できないものとなっている。同様に、2時間のトリミングの予約を入れる場合にも、最初に設定された予約の直後又は3時間後に予約可能となるものである。
尚、
図3では、最長のトリミングは、トイプードルの210分であるが、それ以外の犬種では、180分(3時間)、150分(2時間半)と120分(2時間)があり、ここでは、頻度があって予約設定の自由度がある3時間を隙間時間の単位としている。
【0046】
次に、ユーザ端末3が、予約サーバ1が提供する予約サイトにアクセスし、予約状況表から予約を入力する。「〇」の時間からの予約は可能であるが「×」の時間からの予約は不可である。
ここで、
図4では、複数のスタッフのシフトに対応した勤務時間枠が設定されており、予約が全く入っていない状態では、顧客からの特定日の10:00からの予約に対してスタッフA,Bが対応可能であり、11:00からの予約に対してはスタッフCが対応可能である。
【0047】
そして、ユーザからの予約が設定され、
図4に示すように、スタッフAには、10:00~13:00でトリミングの予約が入り、スタッフBには、10:00~12:00でグルーミングの予約が入っている場合、スタッフAは13:00~16:00の3時間が予約可能となり、スタッフBは12:00~15:00の3時間が予約可能となる。
【0048】
図4では、スタッフAには、16:00~18:00にグルーミングの予約が入り、スタッフBには、15:00~18:00にトリミングの予約が入っている。
また、スタッフCには、11:00~14:00でスタッフCにトリミングの予約が入っているので、14:00以降の予約が可能となっている。
尚、予約可能な時刻には、所要時間3時間のトリミングは予約可能であるものの、発生した3時間の隙間時間において、それより短いグルーミング、シャンプー等の予約を禁止するものではなく、3時間の隙間時間にグルーミング等の予約を設定することはできる。
【0049】
図4の予約状況を
図5の予約状況表に示すと、10:00,11:00,15:00,16:00の予約は「×」になり、12:00,13:00,14:00,17:00,18:00の予約が「〇」となる。
【0050】
12:00~15:00は、スタッフBがトリミングの予約が可能であるので、12:00が「〇」となり、13:00~16:00は、スタッフAがトリミングの予約が可能であるので、13:00が「〇」となり、14:00~17:00は、スタッフCがトリミングの予約が可能であるので、14:00が「〇」となり、17:00以降の予約はスタッフCが対応可能であるので、17:00,18:00を「〇」と表示している。
【0051】
スタッフの勤務終了時刻の前に3時間の空きがあれば、トリミングの予約を設定できるが、3時間未満となると、3時間より短い時間の予約が受け付けられるよう予約サーバ1が制御している。
【0052】
このように、予約サーバ1は、中途半端な時間に予約を入れないよう制御して、スタッフのシフトに合わせてサービスの種類に応じて予約の時間枠が設定されるので、スタッフに無駄な隙間時間(空白時間)を発生させることなく、作業効率を向上させることができるものである。
【0053】
尚、本予約システムは、ペットショップだけでなく、美容室、歯科、トレーニングジム、マッサージ、ネイルサロン等に適用できるものである。
【0054】
[実施の形態の効果]
本予約システムによれば、予約サーバ1が、複数のスタッフが動的にエントリーされるシフト管理表に連動し、当該複数のスタッフが行う複数種類のサービスについて、複数のスタッフのシフト状況と複数種類のサービスに応じて予約対応表で予約を設定して、Web上で日々のユーザの予約を受け付けて、当該予約状況に応じて予約の可否をWeb上に表示するものとしているので、複数のスタッフの動的なシフトと複数種類のサービスに応じてサービスの稼働率を向上させることができる効果がある。
【0055】
また、本予約システムによれば、ユーザの予約を中途半端な隙間時間が発生しないように、特定の時間枠を確保するよう制御しているので、中途半端な予約が為されることがなく、作業効率を向上させることができる効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、複数のスタッフの動的なシフトに対応して、複数のスタッフが提供する複数種類のサービスの稼働率を向上させる予約を実現する予約システム及びプログラムに好適である。
【符号の説明】
【0057】
1…予約サーバ、 2…スタッフ端末、 3…ユーザ端末、 4…管理者端末、 5…ネットワーク、 11…制御部、 12…記憶部、 13…インタフェース部