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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119142
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】排出ステーション
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/28 20060101AFI20240827BHJP
   A47L 9/10 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
A47L9/28 E
A47L9/10 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023025830
(22)【出願日】2023-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】円谷 優佑
(72)【発明者】
【氏名】柿本 真吾
(72)【発明者】
【氏名】松崎 直也
(72)【発明者】
【氏名】大江 誠
(72)【発明者】
【氏名】宮本 まどか
(72)【発明者】
【氏名】田中 慧
(72)【発明者】
【氏名】小野村 佐知
【テーマコード(参考)】
3B057
3B062
【Fターム(参考)】
3B057DA00
3B062AG00
(57)【要約】
【課題】ごみ回収のための空間を極小化し、人手を取らない排出ステーションを提供する。
【解決手段】掃除したごみを蓄える集塵部を有する自律走行型掃除機を収納する収納部と、ごみ箱を載置する載置台と、自律走行型掃除機の集塵部内のごみをごみ箱へ導く排気ポートを備え、排気ポートは、自律走行型掃除機の集塵部に連通可能とされた一方端部と、ごみ箱の上部に位置する他方端部とを備え、ファンにより排気ポートの内部に空気流を形成し、他方端部にごみの貯蔵部を形成するとともに、貯蔵部のごみをごみ箱に落下させることを特徴とする排出ステーション。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除したごみを蓄える集塵部を有する自律走行型掃除機を収納する収納部と、ごみ箱を載置する載置台と、前記自律走行型掃除機の集塵部内のごみを前記ごみ箱へ導く排気ポートを備え、
前記排気ポートは、前記自律走行型掃除機の集塵部に連通可能とされた一方端部と、前記ごみ箱の上部に位置する他方端部とを備え、
ファンにより前記排気ポートの内部に空気流を形成し、前記他方端部にごみの貯蔵部を形成するとともに、前記貯蔵部のごみをごみ箱に落下させることを特徴とする排出ステーション。
【請求項2】
請求項1に記載の排出ステーションであって、
前記ファンを制御する制御装置を備え、前記制御装置は前記集塵部と前記一方端部の連通を確認後、前記ファンを駆動することを特徴とする排出ステーション。
【請求項3】
請求項2に記載の排出ステーションであって、
制御装置は、前記ファンを一定時間駆動することを特徴とする排出ステーション。
【請求項4】
請求項2に記載の排出ステーションであって、
制御装置は、前記貯蔵部のごみの量に応じて前記ファンの駆動停止を制御することを特徴とする排出ステーション。
【請求項5】
請求項2に記載の排出ステーションであって、
制御装置は、他方端部のごみ箱に面する側に設けた蓋の開閉を制御することを特徴とする排出ステーション。
【請求項6】
請求項1に記載の排出ステーションであって、
前記排気ポートの他方端部は、ごみの貯蔵部の下流側が前記ごみ箱に向かない方向とされていることを特徴とする排出ステーション。
【請求項7】
請求項1に記載の排出ステーションであって、
前記排気ポートの他方端部には、前記空気流に沿って逆流防止弁が設けられ、ごみが逆流する事を阻止することを特徴とする排出ステーション。
【請求項8】
請求項7に記載の排出ステーションであって、
前記排気ポートの他方端部には、前記他方端部の前記ごみ箱に面する側に排出弁が設けられ、空気流が前記他方端部に向かうとき閉し、空気流が前記一方端部に向かうとき開放することを特徴とする排出ステーション。
【請求項9】
請求項1に記載の排出ステーションであって、
前記排気ポートの高さ方向の長さが可変に調整できることを特徴とする排出ステーション。
【請求項10】
請求項1に記載の排出ステーションであって、
前記排気ポートは、前記ごみ箱を経由する空気流を形成していることを特徴とする排出ステーション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自律走行型掃除機とごみ箱を収納する排出ステーションに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自律走行型掃除機を用いたビル内清掃が広く行われるようになっている。係るビル内清掃の場合に、自律走行型掃除機は、吸引したごみを収納する収納部を搭載しており、ここにごみを蓄えて移動し、夜間などに排出ステーションに戻って充電を行うとともに、収納部に蓄えたごみのごみ箱への回収を人手により行っているのが実情である。
【0003】
他方、ビル内清掃用途のような業務用ではなく、一般家庭用途においては、特許文献1のものが知られている。特許文献1では、「排出ステーションであって、自律型掃除ロボットを受け入れるように構成されたドッキングプラットフォームと、前記自律型掃除ロボットと接合するように構成された取り入れ口を備えた1つまたは複数の導管と、前記自律型掃除ロボットから排出されたごみを受け入れるように構成されたフィルタ袋と、前記排出ステーションのステータスを提示するように構成されたインジケータと、前記自律型掃除ロボットと通信するように構成された送受信機と、を備え、前記送受信機が前記排出ステーションの前記ステータスに基づいて、前記自律型掃除ロボットに信号を送信するように構成されている、排出ステーション。」としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-19717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、要するに排出ステーションの貯蔵部に集められたごみが容量一杯になると、インジケータ又はディスプレイに満杯の提示を行う。これによりユーザは手動でごみを取り出せる。
【0006】
これに対し、一般家庭用途向けの特許文献1の構成をビル内清掃などの業務用に展開する際にはいくつかの課題がある。これはビル内の場合には、主に自律走行型掃除機の充電機能を果たす排出ステーションと、ごみ箱を別個に配置しておく必要があるということである。この結果、ビル内に清掃のための大きな空間を少なくとも2か所に確保する必要があるが、この場所確保が困難である。また自律走行型掃除機が帰還した排出ステーションから、ごみ箱へのごみ移動の必要があり、このための人手も確保する必要がある。さらに排出ステーションには人がごみを投入出来ない。これらの課題は排出ステーションを家庭に導入する際にも同様に課題となる。
【0007】
以上のことから本発明においては、ごみ回収のための空間を極小化し、人手を取らない排出ステーションを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上のことから本発明においては、「掃除したごみを蓄える集塵部を有する自律走行型掃除機を収納する収納部と、ごみ箱を載置する載置台と、自律走行型掃除機の集塵部内のごみをごみ箱へ導く排気ポートを備え、排気ポートは、自律走行型掃除機の集塵部に連通可能とされた一方端部と、ごみ箱の上部に位置する他方端部とを備え、ファンにより排気ポートの内部に空気流を形成し、他方端部にごみの貯蔵部を形成するとともに、貯蔵部のごみをごみ箱に落下させることを特徴とする排出ステーション」としたものである。
【発明の効果】
【0009】
ごみ回収のための空間を極小化し、人手を取らない排出ステーションを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例1に係る排出ステーションの構成例を示す図。
図2】ごみ回収中と後の状態を示す図。
図3】制御装置により操作される排出ステーション1の一例を示す図。
図4】制御装置により操作される排出ステーション1の一例を示す図。
図5】本発明の実施例3に係る排出ステーションの構成例を示す図。
図6】本発明の実施例4に係る排出ステーションの構成例を示す図。
図7】本発明の実施例5に係る排出ステーションの構成例を示す図。
図8】本発明の実施例6に係る排出ステーションの構成例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例について、図面を用いて説明する。
【実施例0012】
図1は、本発明の実施例1に係る排出ステーションの構成例を示す図である。図1の排出ステーション1は、図示の自律走行型掃除機2とごみ箱3を除いた部分であり、自律走行型掃除機2の収納部11と、ごみ箱3の載置台12と、自律走行型掃除機2内のごみを取り出す排気ポート13を主要な構成用途としている。
【0013】
自律走行型掃除機2は、ビル内清掃後に排出ステーション1に設けた収納部11の位置に自動的に帰還し、図示せぬ充電装置により排出ステーション1からの給電を受け蓄電する。また収納部11の所定位置に着座したことをもって、自律走行型掃除機2内の集塵部21と排気ポート13の下端部13aとが接続されて連通状態とされる。
【0014】
ごみ箱3は、例えば上側に蓋31を備えており、一般ユーザは蓋31を開けてごみを捨てることができる。またごみ箱3の上側には、開口部32が設けられており、ごみ箱3が載置台12に乗った状態で、排気ポート13の上端部13bに設けられた下向き開口部14と上下に対抗する位置に配置される。
【0015】
排気ポート13は、ごみの搬送経路を形成するものであり、その下端部13aは自律走行型掃除機2内の集塵部21からのごみの吸気口となり、排気ポート13の上端部13bはごみの貯蔵部16と空気の排気口112としての機能を果たす。このため、上端部13bはごみ箱3の上部に折れ曲がって設置され、この部分に空気流を吸引するためのファン15やフィルタ18を配置してごみの貯蔵部16を形成している。貯蔵部16は、フィルタ18などを含んで構成され、モータ駆動されるファン15による吸引中は吸引力によりごみを排気ポート13内に保持している。
【0016】
モータ駆動されるファン15を停止した、吸引後は先に述べた排気ポート13の上端部13bに設けられた下向き開口部14から、ごみ箱3の開口部32を介してごみが自然落下し、ごみ箱3に回収される。なお、吸引中の貯蔵効果を十分に発揮させるためには、下向き開口部14に蓋17をしておき、吸引中か否かの条件により適宜開閉制御するのがよい。
【0017】
図2はごみ回収中と後の状態を示す図である。図示左のごみ回収中の状態では、自律走行型掃除機2内の集塵部21と排気ポート13の下端部13aとが接続されて連通状態とされ、かつ上端部13bのファン15が回転して排気ポート13内に上昇空気流を形成したことでごみが吸引されて、貯蔵部16に貯蔵された状態を表している。
【0018】
図示右のごみ回収後の状態では、ファン15が回転停止され、下向き開口部14の蓋17を開放したことで、貯蔵状態にあったごみが自然落下してごみ箱3内に回収される様子を示している。
【0019】
このように本発明によれば、自律走行型掃除機2内の集塵部21からごみを吸い上げて一時的にごみ箱3よりも高い位置にごみを貯蔵し、貯蔵部16の底部を開放する事で貯蔵したごみをごみ箱3の内部へ移動させる。
【0020】
上記構成としたことにより、ユーザが使用するごみ箱3を排出ステーション1のごみ収集容器とする事ができ、排出ステーション1とごみ箱3の機能を兼ねることが可能となる。
これによりビル内専有部における排出ステーションが占める面積を減少させる事が出来る。
【実施例0021】
実施例1における排出ステーション1は、その各部が適正に制御されることによって所期の目的を達成することができる。このため、図1の排出ステーション1の適宜の場所に計算機装置を用いた制御装置100が実装されている。
【0022】
図3は、制御装置により操作される排出ステーション1の一例を示す図であり、制御装置100は、認識部102、制御部108、ファンモータ駆動部107、駆動部106の機能を備えて構成されている。
【0023】
制御装置100の認識部102は、自律走行型掃除機2内の集塵部21と排気ポート13の下端部13aとが接続され、ドッキングした事を検出したことを制御部108に通知し、制御部108はファンモータ駆動部107を動作させて、ファン15を回転させ、排出を開始する。ファン15が回転する事で貯蔵部16内に負の空気圧を発生させる。自律走行型掃除機2の集塵部21のごみは貯蔵部16に生じた負の空気圧により、下端部13a、排気ポート13を通り貯蔵部16に貯蔵される。
【0024】
制御部108はファン15を一定時間回転させた後ファン15を停止し、駆動部106を動作させることで蓋17を開放して、下向き開口部14を形成し、貯蔵部16に貯蔵したごみを下向き開口部14、ごみ箱上部の開口部32を通じてごみ箱3へ投入させる。
【0025】
なお、制御部108はファンモータを一定時間回転させた後ファン15を停止させるとしたが、この限りではなく、ファン15の電流値や回転数等から貯蔵部16に十分ごみが貯蔵されたと判断した場合にファンモータを停止させても良い。
【0026】
図4もまた、制御装置により操作される排出ステーション1の一例を示す図であり、制御装置100は、さらにセンサ部111の機能を備えて構成されている。センサ部111以外の動作は上記したとおりであるので、ここではセンサ部111に関係する部分の動作のみを説明する。
【0027】
図4の場合にセンサ部111は、ごみの量を測定しており、制御部108はセンサ部111が一定以上の重さを検出した後にファン15を停止し、駆動部106を動作させ蓋17を開放することで貯蔵部16に貯蔵したごみを、開口14を通じてごみ箱3へ投入させる。
【0028】
なおここで、制御部108はセンサ部111が一定以上の重さを検出した後にファン15を停止させるとしたが、重さを計測するタイプのものに限らない。センサ部111は貯蔵部16に貯蔵されたごみの量を測定可能なセンサであればよく、超音波センサや光学センサでごみの量を測定しても良い。
【実施例0029】
図1などでは、排気ポート13の上端部13bは横向きとされていたため排気は横向きに排出されることになる。このことから実施例3に係る排出ステーションの構成例を示す図5では排気の排出部分を上方向に向けている。
【0030】
排出ステーション1は、ファン15で吸気した空気を排出する排気口112を有する。排気口112はごみを投入する為のごみ箱3とは異なる方向へ設置する事で排気をごみ箱3へ吹き付けてごみが舞う事を防止する事が出来る。なお、図5では排気口112を上方へ設置したがこの限りでなく、ごみ箱3と異なる方向であれば良い。
【実施例0031】
実施例2の図4、実施例3の図5に示す排出ステーション1では、ファン15を停止し、駆動部106を動作させ蓋17を開閉させることで下向き開口部14を形成し、貯蔵部16に貯蔵したごみを下向き開口部14、ごみ箱上部の開口部32を通じてごみ箱3へ投入させる構成を採用している。
【0032】
実施例2では、センサ部111を備えてタイミングを定め、ごみをごみ箱3へ排出する機構を開閉制御しているが、実施例4では弁構造とすることにより、センサ部111や開閉制御機構を不要としている。
【0033】
図6の構成では、排出ステーション1の、排気ポート13の上端部13bに、ごみが逆流する事を防ぐ逆流防止弁V1と、貯蔵部16に貯蔵されたごみをごみ箱3へ排出する為の排出弁V2とを有する。
【0034】
逆流防止弁V1は排気ポート13の通路上に形成され、ファン15を回転する事で貯蔵部16内が負の空気圧になった状態では、開放して空気流を形成し、ファン15を逆回転する事で貯蔵部16内が正の空気圧になった状態では、閉成して逆流を防止する。これにより貯蔵部16内のごみが排気ポート13から自律走行型掃除機2側に落下するのを防止する。
【0035】
排出弁V2もまた逆流防止機能を備えた弁であり、図1の排気ポート13の上端部13bに設けられた下向き開口部14の位置に据え付けられている。排出弁V2は、ファン15を回転する事で貯蔵部16内が負の空気圧になった状態では、閉成して空気流を形成し、ファン15を逆回転させて貯蔵部16内が正の空気圧となった状態では、開放して逆流を防止する。これにより下向き開口部14が形成されて貯蔵部16内のごみが下向き開口部14からごみ箱3の開口部32を介して自然落下し、ごみ箱3に回収される。
【0036】
図6の逆止弁方式では、センサ部111や開閉制御機構が不要であるが、モータを正逆回転させる制御が必要となる。この時の一連の流れは以下のようである。このとき制御装置100の認識部102は、自律走行型掃除機2内の集塵部21と排気ポート13の下端部13aとが接続され、ドッキングした事を検出したことを制御部108に通知し、制御部108はファンモータ駆動部107を動作させて、ファン15を回転させ、排出を開始する。ファン15が回転する事で貯蔵部16内に負の空気圧を発生させる。自律走行型掃除機2の集塵部21のごみは貯蔵部16に生じた負の空気圧により、下端部13a、排気ポート13を通り貯蔵部16に貯蔵される。
【0037】
次いで制御部108は、ファン15を一定時間回転させた後停止させ、次いでファン15を逆回転させることで貯蔵部16に正の空気圧を発生させる。正の空気圧により貯蔵したごみを排出弁V2の開放により形成された開口14、32を通じてごみ箱3へ投入させる。
【0038】
実施例4において、制御部108はファン15を一定時間回転させた後停止させるとしたが、この限りではなく、ファン15の電流値や回転数等から貯蔵部16に十分ごみが貯蔵されたと判断した場合にファン15を停止させても良い。
【0039】
またファン15を逆回転させることで、正圧で開放する排出弁V2を採用したが、これは必ずしも逆回転としなければならないわけではない。例えば負圧でない時にばね力で開放するような構造であってもよい。さらに貯蔵部16のごみを自然落下によりごみ箱3へ投入したが、この限りではなく、貯蔵部16のごみを機械的に掻き出す機構を設置する等して塵埃をごみ箱3へ投入しても良い。
【実施例0040】
実施例1で述べたように本発明の図1に例示する排出ステーション1は、図示の自律走行型掃除機2とごみ箱3を除いた部分であり、自律走行型掃除機2の収納部11と、ごみ箱3の載置台12と、自律走行型掃除機2内のごみを取り出す排気ポート13を主要な構成用途としている。
【0041】
ごみ箱3と自律走行型掃除機2は、任意メーカの(ある程度)任意の大きさのものを適用可能とすることが望ましい。ユーザ側におけるごみ箱3や自律走行型掃除機2の採用幅が大きい方が多方面での利用がしやすくなる傾向にある。
【0042】
このことを受けて、図7に示すように、排出ステーション1は、高さ方向の長さを調節可能な排気ポート13を有する。排気ポート13の長さが調節可能であることからユーザは高さのあるごみ箱を使用可能になる。
【実施例0043】
上記の実施例では、排気ポート13の上端部13bはごみ箱3の上部に位置付けていたが、実施例6では図8に示すように、ごみ箱3の内部に形成する。なおこの形態の場合に、ごみ箱の一部は、排気ポート13の一部として機能していることになる。このとき、排出ステーション1は、ごみ箱3を覆うように設置され、ファン15とフィルタ110を搭載した蓋105を有する。
【0044】
この構造の制御では、ファンモータ動作中は蓋が空かないよう制御する。また蓋が空いた事(あるいは人が近づいた事)を検出してファンモータを停止するのがよい。
【実施例0045】
実施例6までは、ごみ箱3と組み合わせた排出ステーション1とするときのごみ回収の構造や制御法について説明した。
【0046】
これに対し実施例7では、排出ステーション1のその他の使用法を提案するものである。排出ステーションの使用法1は、自律走行型掃除機1のごみ吸収用のフィルタの掃除を、排出ステーション1でおこなうというものであり、排出ステーション1に接続するたびにフィルタを掃除することでメンテ性向上、フィルタレスを実現する。この場合、フィルタに付着したごみをごみ箱3へ投入出来る。
【0047】
排出ステーションの使用法2は、水拭き掃除用自律走行型掃除機のフィルタを排出ステーションで掃除することであり、水拭き掃除用自律走行型掃除機にも対応できる。
【0048】
排出ステーションの使用法3は、排出ステーション1に設置していたファンモータ15の代わりに、自律走行型掃除機が備える集塵用のファンで代用することである。これにより、排出ステーション1に設置するファンモータ15の個数を削減できる。
【0049】
排出ステーションの使用法4は、ごみ箱を単なる箱とするのではなく、ごみ箱に各種の機能を備えて家電化するものである。これは例えば、超音波でごみの高さを計測する機能を持たせる、重量でごみ量を検出する機能を持たせる、満杯になったら通知する、金属等の捨ててはいけない物を検する機能を持たせ通知する、ソーラーパネルで充電するといった事項である。ごみの回収がスムーズになり、電源レスとすることができる。
【0050】
排出ステーションの使用法5は、人が捨てたごみも紙パックに吸引するというものであり、自律走行型掃除機の吸引口の他に人がごみを投入する用の吸引口を搭載することで、人も自律走行型掃除機も同一のステーションを使用可能となる。
【実施例0051】
実施例8では、自律走行型掃除機2の使用法を提案する。
【0052】
自律走行型掃除機の使用法1は、自律走行型掃除機2を縦積収納することであり、これにより運搬しやすさが向上し、また設置面積の低減を図ることができる。
【0053】
自律走行型掃除機の使用法2は、光センサをつけて汚れを検出し、吸い取れない汚れを表示し、カーペットのシミ検知を行わせることであり、清掃員にシミの箇所を通知することにより清掃クオリティが向上する。
【0054】
自律走行型掃除機の使用法3は、複数台の自律走行型掃除機でゾーン分けし、複数台のごみをごみ箱へ投入出来るようにすることで、ダストステーション一つで対応するものである。
【符号の説明】
【0055】
1:排出ステーション
2:自律走行型掃除機
3:ごみ箱
11:収納部
12:載置台
13:排気ポート
13a:排気ポートの下端部
13b:排気ポートの上端部
14:下向き開口部
15:ファン
16:貯蔵部
17、31:蓋
18:フィルタ
21:集塵部
32:開口部
100:制御装置
102:認識部
108:制御部
107:ファンモータ駆動部
106:駆動部
112:排気口
V1:逆流防止弁
V2:排出弁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8