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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024011930
(43)【公開日】2024-01-25
(54)【発明の名称】二色ビブス又は二色ゼッケン
(51)【国際特許分類】
   G09F 7/00 20060101AFI20240118BHJP
   A63B 71/00 20060101ALI20240118BHJP
   A41D 13/00 20060101ALI20240118BHJP
【FI】
G09F7/00 N
A63B71/00 Z
A41D13/00 115
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022114286
(22)【出願日】2022-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】521442419
【氏名又は名称】株式会社TAMAMSBi.Co.
(74)【代理人】
【識別番号】110001601
【氏名又は名称】弁理士法人英和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福岡 正高
【テーマコード(参考)】
3B011
3B211
【Fターム(参考)】
3B011AA01
3B011AB11
3B011AC12
3B211AA01
3B211AB11
3B211AC12
(57)【要約】
【課題】 競技者や参加者の状況認識能力を強化すること、競技者の競技能力を高め、トレーニング効率を上げること及びイベント等への参加者の認知機能を高め、認知症予防や治療に利用すること。
【解決手段】 競技者等が着ているシャツ3の正面側及び背面側に固定したとき、競技者等の右半身側となる部分4と左半身側となる部分5を異なる色とした二色ゼッケンであって、異なる色の組合せは、4色から2色を選んで得られる全通りの組合せを含んでいる24枚の二色ゼッケン。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
競技者又は参加者が着けるビブス又はゼッケンにおいて、
前記ビブス又は前記ゼッケンの表面に、単色領域が2つ形成されており、
前記ビブス又は前記ゼッケンの表面に形成されている2つの前記単色領域に、それぞれ異なる色が付されてなる複数枚の二色ビブス又は二色ゼッケンであって、
2つの前記単色領域に付される異なる色の組合せは、3つ以上の色から2色を選んで得られる全通りの組合せを含んでいる
ことを特徴とする複数枚の二色ビブス又は二色ゼッケン。
【請求項2】
前記異なる色の組合せは、4色から2色を選んで得られる全通りの組合せを含んでいる
ことを特徴とする請求項1に記載されている複数枚の二色ビブス又は二色ゼッケン。
【請求項3】
前記二色ビブス又は前記二色ゼッケンの一部の表面又は裏面に、前記競技者又は前記参加者の人数が前記二色ビブス又は前記二色ゼッケンの枚数を下回っているときには利用しないことを指示する表示が付してある
ことを特徴とする請求項2に記載されている複数枚の二色ビブス又は二色ゼッケン。
【請求項4】
前記二色ビブス又は前記二色ゼッケンの裏面に、着色領域が1つだけ形成されており、
前記二色ビブス又は前記二色ゼッケンの裏面に形成されている1つの前記着色領域に、表面に付される色とは別の色又はデザインが付されている
ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載されている複数枚の二色ビブス又は二色ゼッケン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スポーツ大会や各種イベントにおいて、競技者や参加者を識別するために使用されるビブス又はゼッケンに改良を加え、競技者や参加者の状況認識能力を強化することができる二色ビブス又は二色ゼッケンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
スポーツ大会や各種イベントにおいて、競技者や参加者を識別するためにビブス又はゼッケンが利用されている。このようなビブス又はゼッケンに番号、氏名、団体名等を表示して競技者や参加者を特定できるようにすること、色違いのビブス又はゼッケンを用意してチームやグループを識別できるようにすること等の工夫は以前から行われている。
例えば、特許文献1(特開2004-93598号公報)には、競技者(M)の上着(1)の後ろ側(背面)に固定されるスポーツ競技者用ゼッケン(2)に、氏名(3)を「競技の上達段階を示す色」で表示し、団体名(4)を6色の異なる色又は団体特有の色で表示する点が記載されている(特に、段落0013~0015及び図1を参照)。
また、特許文献2(実用新案登録第3234320号公報)には、スポーツの練習時の組み分けや選手に番号を振り当てるために着用するビブス(10)を、第一衣服片(11)の裾部(13)及び第二衣服片(12)の裾部(14)において互いに縫合したものとし、第一衣服片(11)の前身頃(15)及び後見頃(16)の表側(15a),(16a)は第一色(例えば、緑色)で着色し、第二衣服片(12)の前身頃(15) 及び後見頃(16)の表側(15a),(16a)は第二色(例えば、赤色)で着色し、第一衣服片(11)の前身頃(15)及び後見頃(16)の裏側(15b),(16b)は第三色(例えば、黄色)で着色し、第二衣服片(12)の前身頃(15) 及び後見頃(16)の裏側(15b),(16b)は第四色(例えば、黒色)で着色して形成する点が記載されている(特に、段落0023~0029及び図1を参照)。そのため、ビブス(10)を図2の状態で使用者が着用した場合には、第一色により統一的に視覚的に区別して認識され、図3の状態で使用者が着用した場合には、第二色により統一的に視覚的に区別して認識され、図5の状態で使用者が着用した場合には、第三色により統一的に視覚的に区別して認識され、図6の状態で使用者が着用した場合には、第四色により統一的に視覚的に区別して認識される(特に、段落0029、0031、0034、0036及び図2~6を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-93598号公報
【特許文献2】実用新案登録第3234320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載されているスポーツ競技者用ゼッケン(2)は、氏名(3)及び団体名(4)を異なる色で表示するものの、競技会などにおいて、スポーツ競技者の上達段階や所属団体の確認が、容易、迅速かつ確実に出来るゼッケンを提供することを目的としており、競技者の状況認識能力を強化することを目的としたものではない。
また、特許文献2に記載されているビブス(10)は、第一衣服片(11)の裾部(13)と第二衣服片(12)の裾部(14)とを縫合するとともに、第一衣服片(11)及び第二衣服片(12)の表側(15a),(16a)を、それぞれ第一色及び第二色で着色し、第一衣服片(11) 及び第二衣服片(12)の裏側(15b),(16b) を、それぞれ第三色及び第四色で着色したものであって、一つのビブス(10)を4通りの状態に変更するだけで4つの色のうちのいずれか1つを統一的に視覚的に区別して認識できる点で工夫されているが、チーム分けを変更する場合には、ビブス(10)の状態を変更したり、交換したりする必要があった。
本発明は、競技者や参加者が二色ビブス又は二色ゼッケンを着けたままの状態において、チーム分けを変更したり、様々な練習課題に取り組んだりすることによって、競技者や参加者の状況認識能力を強化することを第1の目的とする。そして、競技者の競技能力を高め、トレーニング効率を上げることを第2の目的とし、イベント等への参加者の認知機能を高め、認知症予防や治療に利用することを第3の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、競技者又は参加者が着けるビブス又はゼッケンにおいて、
前記ビブス又は前記ゼッケンの表面に、単色領域が2つ形成されており、
前記ビブス又は前記ゼッケンの表面に形成されている2つの前記単色領域に、それぞれ異なる色が付されてなる複数枚の二色ビブス又は二色ゼッケンであって、
2つの前記単色領域に付される異なる色の組合せは、3つ以上の色から2色を選んで得られる全通りの組合せを含んでいることを特徴とする。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載されている複数枚の二色ビブス又は二色ゼッケンにおいて、前記異なる色の組合せは、4色から2色を選んで得られる全通りの組合せを含んでいることを特徴とする。
【0007】
請求項3に係る発明は、請求項2に記載されている複数枚の二色ビブス又は二色ゼッケンにおいて、前記二色ビブス又は前記二色ゼッケンの一部の表面又は裏面に、前記競技者又は前記参加者の人数が前記二色ビブス又は前記二色ゼッケンの枚数を下回っているときには利用しないことを指示する表示が付してあることを特徴とする。
【0008】
請求項4に係る発明は、請求項1~3のいずれかに記載されている複数枚の二色ビブス又は二色ゼッケンにおいて、
前記二色ビブス又は前記二色ゼッケンの裏面に、着色領域が1つだけ形成されており、
前記二色ビブス又は前記二色ゼッケンの裏面に形成されている1つの前記着色領域に、表面に付される色とは別の色又はデザインが付されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明は、ビブス又はゼッケンの表面に単色領域が2つ形成されており、ビブス又はゼッケンの表面に形成されている2つの単色領域に、それぞれ異なる色が付されてなる複数枚の二色ビブス又は二色ゼッケンであって、2つの単色領域に付される異なる色の組合せは、3つ以上の色から2色を選んで得られる全通りの組合せを含んでいるので、競技者又は参加者(以下「競技者等」という。)が二色ビブス又は二色ゼッケンを着けたままの状態において、いずれかの色を指定することによってチーム分けを変更することができ、競技者等が着けている二色ビブス又は二色ゼッケンに付されている色と対応させた練習課題を用意しておくことによって、様々な練習課題に取り組ませることができる。そして、チーム分けの変更や様々な練習課題への取り組みによって、競技者等の状況認識能力を強化することができる。
【0010】
請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る発明による効果に加え、異なる色の組合せは4色から2色を選んで得られる全通りの組合せを含んでいるので、競技者等にこの発明の二色ビブス又は二色ゼッケンを着けさせておけば、二色ビブス又は二色ゼッケンを着けたままの状態において、いずれかの色を指定することによって、全ての競技者等を色々な組み合わせで2つのチーム又はグループに分けることができる。
【0011】
請求項3に係る発明によれば、請求項2に係る発明による効果に加え、二色ビブス又は二色ゼッケンの一部の表面又は裏面に、競技者等の人数が二色ビブス又は二色ゼッケンの枚数を下回っているときには利用しないことを指示する表示が付してあるので、競技者等の人数が二色ビブス又は二色ゼッケンの枚数と一致していない場合でも、利用しない二色ビブス又は二色ゼッケンを外した上でいずれかの色を指定することによって、全ての競技者等を色々な組み合わせで2つのチーム又はグループに分けることができる。
【0012】
請求項4に係る発明によれば、請求項1~3のいずれかに記載されている発明による効果に加え、二色ビブス又は二色ゼッケンの裏面に着色領域が1つだけ形成されており、二色ビブス又は二色ゼッケンの裏面に形成されている1つの着色領域に表面に付される色とは別の色又はデザインが付されているので、二色ビブス又は二色ゼッケンを裏返して着けている一部の競技者等を、異なる役割の係員や見学者等として認識させることができる。
また、全部の二色ビブス又は二色ゼッケンを裏返して使用すれば、一般的なビブス又はゼッケンと同様に利用することができ、さらに、裏面に所属チーム特有の色やデザインを施した場合には、所属チームを示すビブス又はゼッケンとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例1に係る二色ビブスの正面図と背面図。
図2】実施例1に係る二色ゼッケンを固定したシャツの正面図と背面図。
図3】実施例1に係る二色ゼッケンの色の組合せを示す図。
図4】実施例1に係る二色ゼッケンによるチーム分けの一例を示す図。
図5】実施例1に係る二色ゼッケンによるチーム分けの他の例を示す図。
図6】実施例1に係る12枚の二色ゼッケンを少人数で利用する例を示す図。
図7】実施例2に係る二色ゼッケンの色の組合せと不使用表示を示す図。
図8】実施例3に係る二色ゼッケンの色の組合せを示す図。
図9】実施例1に係る二色ゼッケンの利用例1を説明するための図。
図10】実施例1に係る二色ゼッケンの利用例2を説明するための図。
図11】実施例1に係る二色ゼッケンの利用例3を説明するための図。
図12】実施例1に係る二色ゼッケンの利用例4を説明するための図。
図13】実施例1に係る二色ゼッケンの利用例5を説明するための図。
図14】変形例(5)に係る二色ゼッケンの色の組合せと使用表示を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、実施例によって本発明の実施形態を説明する。
【実施例0015】
図1は、実施例1に係る二色ビブスの正面図(A)と背面図(B)であり、図2は、実施例1に係る二色ゼッケンを固定したシャツの正面図(A)と背面図(B)である。
図1に示すように、実施例1に係る二色ビブスは、競技者等が着用したとき、競技者等の右半身側となる部分1と左半身側となる部分2を異なる色としたものである。
また、図2に示すように、実施例1に係る二色ゼッケンは、競技者等が着ているシャツ3(以下、単に「シャツ」という。)の正面側及び背面側に固定したとき、競技者等の右半身側となる部分4と左半身側となる部分5を異なる色としたものである。
そして、実施例1に係る二色ビブス及び二色ゼッケンは、同様の機能を有しているので、以降の説明では実施例1に係る二色ゼッケンのうち、シャツ3の正面側に固定されるものについて詳述する。
【0016】
図3は、実施例1に係る二色ゼッケンの色の組合せを示す図であり、図4は、実施例1に係る二色ゼッケンによるチーム分けの一例を示す図であり、図5は、実施例1に係る二色ゼッケンによるチーム分けの他の例を示す図である。
図3に示すように、シャツの正面側に固定される二色ゼッケンは、緑、赤、青、黄の4色から2色を選んで得られる12通りの組合せからなる12枚で構成されている。
例えば、12名のシャツの正面側に、それぞれ12枚の二色ゼッケンから選んだ1枚の二色ゼッケンを固定した上で、6名ずつの2チームに分かれてゲームを行うものとする。
そして、ゲーム開始に際して、ゲームの審判又は指導者が、緑、赤、青、黄の4色のうちのいずれか1色を選んで宣言することで、12名を6名ずつの2チームに分ける。
すなわち、「みどり」と声を発するか、「緑」と書かれたプラカードを掲げるかした場合には、図4に示すように、緑が含まれている二色ゼッケン(点線の枠で囲まれているゼッケン)を固定したシャツを着ている6名の競技者等が1チームとなり、緑が含まれていない二色ゼッケンを着ている6名の競技者等が他の1チームとなる。
しかし、ゲーム中に「あか」と声を発するか、「赤」と書かれたプラカードを掲げるかすることで、図5に示すように、赤が含まれている二色ゼッケン(点線の枠で囲まれているゼッケン)を固定したシャツを着ている6名の競技者等が1チームとなり、赤が含まれていない二色ゼッケンを着ている6名の競技者等が他の1チームとなるように変更できる。
このように、ゲームの審判又は指導者が、緑、赤、青、黄の4色のうちのいずれか1色を選んで宣言するだけでチーム分けが変わり、ゲームを行っている競技者等は、その度に自チームの競技者等と相手チームの競技者等を認識しつつゲームを進行させなければならないので、競技者等の状況認識能力を強化することができる。
【0017】
図6は、実施例1に係る12枚の二色ゼッケンを少人数で利用する例を示す図である。
図4及び図5では、12名のシャツの正面側に、それぞれ異なる二色ゼッケンを固定した上で、12名を6名ずつの2チームに分ける例を紹介したが、競技者等の数はイベント毎に異なるので、12名より少ない人数である場合においても、ゲームの審判又は指導者がいずれか1色を選んで宣言することで、2チームに分けられるようにする必要がある。
まず、11名の場合には、12枚の二色ゼッケンのうちの適宜の11枚を、それぞれの競技者等のシャツに固定しておけば、いずれかの色を宣言することで5名のチームと6名のチームに分かれるので、どの1枚を使用しないかを考慮する必要はない。
しかし、競技者等の数が10名以下の場合、2チームの人数の差を0又は1にするためには、使用しない二色ゼッケンを考慮しておく必要がある。
すなわち、競技者等の数が10名の場合、図6(A)に示すように、左に青右に赤の二色ゼッケンと左に黄右に緑の二色ゼッケンを使用しなければ、図4及び図5と同様に、いずれかの色を宣言することで、5名からなる2チームに分けることができる。
また、競技者等の数が8名、6名、4名の場合には、図6(B)~(D)に示すように、それぞれ×を付けた二色ゼッケンを使用しなければ、いずれかの色を宣言することで、それぞれ4名、3名、2名からなる2チームに分けることができる。
要するに、使用しない二色ゼッケンに含まれる各色の数を同数とすれば良い。
なお、競技者等の数が9名、7名、5名、3名の場合は、それぞれ図6(A)~(D)に示す×を付けていない二色ゼッケンを使用し、残った1枚は使用しなければ良い。
【実施例0018】
図7は、実施例2に係る二色ゼッケンの色の組合せと不使用表示を示す図である。
実施例1においては、12枚の二色ゼッケンを少人数で利用する場合、使用しない二色ゼッケンを考慮して、使用しない二色ゼッケンに含まれる色の数を同数とした上で、競技者等のシャツに1枚の二色ゼッケンを固定することとしていた。
しかし、ゲームの審判又は指導者等が二色ゼッケンに慣れていないと、どの二色ゼッケンを使用しなければ、競技者等の数に対応させられるか混乱してしまうおそれがある。
そこで、実施例2では、実施例1に係る12枚の二色ゼッケンのうちの8枚に、図7に示すように競技者等の数を示す数字を、各二色ゼッケンの周辺部や裏面に表示する。
そして、競技者等の数が10名又は9名の場合は、10の数字が表示されている二色ゼッケンを使用せず、競技者等の数が8名又は7名の場合は、8の数字が表示されている二色ゼッケンを使用せず、競技者等の数が6名又は5名の場合は、6の数字が表示されている二色ゼッケンを使用せず、競技者等の数が4名又は3名の場合は、4の数字が表示されている二色ゼッケンを使用しなければ良い。
なお、二色ビブスの場合は、裾部又は裏面に表示すれば良い。
【実施例0019】
図8は、実施例3に係る二色ゼッケンの色の組合せを示す図である。
実施例1及び2に係る二色ビブス又は二色ゼッケンは、いずれも2チームの人数の差を0又は1にするために利用したが、実施例3に係る二色ビブス又は二色ゼッケンは、競技者等のシャツに1枚の二色ゼッケンを固定した上で3チームに分け、それら3チームの人数の差を0又は1にするために利用することを目的としたものである。
そして、実施例3における二色ゼッケンは、図8に示すように、緑、赤、青、黄、桃、白の6色から2色を選んで得られる30通りの組合せからなる30枚で構成される。
例えば、30名のシャツの正面側に、それぞれ30枚の二色ゼッケンから選んだ1枚の二色ゼッケンを固定した上で、10名ずつの3チームに分かれてゲームを行う場合には、実施例1と同様に、ゲーム開始に際して、ゲームの審判又は指導者が、緑、赤、青、黄、桃、白の6色のうちのいずれか1色を選んで宣言することで、30名を6名ずつの3チームに分けることができる。
すなわち、「みどり」と声を発するか、「緑」と書かれたプラカードを掲げるかした場合には、緑が含まれている二色ゼッケンを固定したシャツを着ている10名の競技者等が1チームとなり、緑が含まれていない二色ゼッケンを着ている20名の競技者等を、適宜の方法により2つに分けて他の2チームとすれば良い。
20名の競技者等を2つに分ける方法の一例は、図8の斜めに並んでいる黒いマスより左側にある二色ゼッケンを固定したシャツを着ている10名の競技者等を1チーム、黒いマスより右側にある二色ゼッケンを固定したシャツを着ている10名の競技者等を1チームとする方法であり、他の例としては、同じ色の組み合わせ(例えば、「赤-青」と「青-赤」)の二色ゼッケンを固定したシャツを着ている2名の競技者等がジャンケンやコイントス等を行い、勝者10名を1チーム、敗者10名を1チームとする方法がある。
また、競技者等の数が30名より少ない27名、24名、21名、18名等の場合には、使用しない二色ゼッケンを、それぞれ3枚、6枚、9枚、12枚減らして、各競技者等のシャツに1枚固定するが、そうした場合も実施例1と同様に、使用しない二色ゼッケンに含まれる各色の数を同数とすれば良い。
さらに、実施例2と同様に、実施例3に係る30枚の二色ゼッケンのうちの27枚に、競技者等の数を示す数字を、各二色ゼッケンの周辺部や裏面に表示しても良い。
【0020】
実施例1に係る二色ビブス又は二色ゼッケンを、チーム分け以外に利用する利用例について、それぞれ説明する。
(利用例1)12名の競技者等で鬼ごっこを行う例(図9を参照)。
鬼ごっこ開始に際して、審判又は指導者が「赤と青」と宣言した場合には、赤と青が含まれている二色ゼッケン(点線の枠で囲まれているゼッケン)を固定したシャツを着ている2名の競技者等が鬼となって、他の競技者等を追いかける。
(利用例2)ウォーミングアップを行う例(図10を参照)。
ウォーミングアップを行う際に、緑、赤、青、黄のポストを1つ立てたマーカーMG、MR、MB、MYを設置しておき、ウォーミングアップする競技者等(図10では4人)が揃い、指導者が「右」と宣言した場合には、競技者等は自分のゼッケンの右側にある色と同じ色のマーカーに向かってダッシュする。ウォーミングアップするグループ(図10では4人)が揃う度に、指導者は「右」又は「左」と宣言し、競技者等はその宣言に従って対応する色のマーカーに向かってダッシュする。
(利用例3)ドリブルの練習を行う例(図11を参照)。
サッカーボールを用いたドリブルの練習を行う際に、緑、赤、青、黄のポストを2つ立てたマーカーゴールGG、GR、GB、GYを設置しておき、指導者が「左」と宣言した場合には、競技者等は自分のゼッケンの左側にある色と同じ色のマーカーゴールをドリブル突破する。全員がドリブル突破したら、指導者は「右」又は「左」と宣言し、競技者等はその宣言に従って対応する色のマーカーゴールをドリブル突破する。
(利用例4)パストレーニングを行う例(図12を参照)。
(1)右足でパスを出す場合、競技者等は自分のゼッケンの右側にある色と同じ色のゼッケンを着けた他の競技者等にパスを出し、(2)左足でパスを出す場合、競技者等は自分のゼッケンの左側にある色と同じ色のゼッケンを着けた他の競技者等にパスを出す。
(利用例5)パス及びパスカットの練習を行う例(図13を参照)。
サッカーボールを用いたパス及びパスカットの練習を行う際に、緑、赤、青、黄のゴール6を設置しておき、指導者が「黄」と宣言した場合には、実施例1と同様に、黄が含まれている二色ゼッケン(点線の枠で囲まれているゼッケン)を固定したシャツを着ている6名の競技者等が1チーム(以下「黄チーム」という。)となり、黄が含まれていない二色ゼッケンを着ている6名の競技者等が1チーム(以下「他チーム」という。)となる。
黄チームの競技者等は、図13に矢印で示すように、自チーム間で4回のパスを成功させたら、黄色以外のゴール6を狙ってシュートする。これに対して他チームの競技者等は黄チームのパスカットを試み、ボールを奪ったら、黄色のゴール6を狙ってシュートする。そして、シュート早く成功させた方のチームが勝ちとなる。
【0021】
実施例1及び2の二色ビブス又は二色ゼッケンに関する変形例を列記する。
(1)実施例1及び2においては、二色ビブスを着用したり、二色ゼッケンをシャツ3の正面側及び背面側に固定したりしたとき、競技者等の右半身側となる部分1、4と左半身側となる部分2、5の全体を異なる色としたが、通常のビブス又はゼッケンの表面に、単色領域を左右又は上下に分けて2つ形成し、それら2つの単色領域に、それぞれ異なる色を付したものとしても良い。
(2)実施例1及び2の二色ビブス又は二色ゼッケンにおける色の組合せは、4色から2色を選んで得られる全通りの組合せを含んでおり、実施例3の二色ビブス又は二色ゼッケンにおける色の組合せは、6色から2色を選んで得られる全通りの組合せを含んでいたが、利用例1~4のように複数名の競技者等を均等に分ける必要が無ければ、3色から2色を選んで得られる全通りの組合せ、5色から2色を選んで得られる全通りの組合せ又は7色以上から2色を選んで得られる全通りの組合せを含んでいても良い。要するに、3つ以上の色から2色を選んで得られる全通りの組合せを含んでいれば良い。
また、実施例1~3においては、2色の位置が左右逆のものは別の組合せとしたが、2色の位置が左右逆のものを同じ組合せとして、半分の枚数としても良い。
(3)実施例1に係る二色ゼッケンは、シャツ3の正面側及び背面側に固定するものであったが、利用例2、3のように競技者等自身が認識できるだけで良ければ、シャツ3の正面側だけに固定するものとしても良い。
(4)実施例1においては、審判又は指導者が緑、赤、青、黄の4色からいずれか1色を選んで宣言する方法の一例として、「緑」と書かれたプラカードを掲げる例を挙げたが、緑色のプラカードやシートを掲げても良い。
【0022】
(5)実施例2においては、12枚の二色ゼッケンのうちの8枚に、図7のような競技者等の数を示す数字を表示したが、競技者等の数を示す数字を図14のようにして、11-12と表示されている2枚の二色ゼッケンは、競技者等の数が11名以上のときだけ使用し、9-12と表示されている2枚の二色ゼッケンは、競技者等の数が9名以上のときだけ使用し、7-12と表示されている2枚の二色ゼッケンは、競技者等の数が7名以上のときだけ使用し、5-12と表示されている2枚の二色ゼッケンは、競技者等の数が5名以上のときだけ使用し、数字が表示されていない4枚の二色ゼッケンは、競技者等の数にかかわらず常時使用するようにしても良い。
(6)実施例1~3においては、二色ビブス又は二色ゼッケンの表面側だけに着色を施したが、二色ビブス又は二色ゼッケンの裏面側に着色を施しても良い。
そうする場合には、二色ビブス又は二色ゼッケンの裏面側の一部又は全体に、表面に付される色とは別の色又は所属チーム特有の色やデザインを施すとより良い。
すなわち、表面に付される色とは別の色を施した場合には、二色ビブス又は二色ゼッケンを裏返して着けている競技者等を、実施中のゲームにおけるラインズマンやイベントにおける見学者等として容易に識別することができ、所属チーム特有の色やデザインを施した場合には、二色ビブス又は二色ゼッケンを対外試合等で使用することができる。
(7)実施例1及び2においては、二色ゼッケンを12枚で構成されているものとし、12名以下の競技者等が利用する場合について説明したが、13名以上の競技者等が利用する場合には、12枚で1セットの二色ゼッケンを2セット以上使用すれば良い。
同様に、実施例3においては、二色ゼッケンを30枚で構成されているものとし、30名以下の競技者等が利用する場合について説明したが、31名以上の競技者等が利用する場合には、30枚で1セットの二色ゼッケンを2セット以上使用すれば良い。
【符号の説明】
【0023】
1、4 競技者等の右半身側となる部分 2、5 競技者等の左半身側となる部分
3 競技者等が着ているシャツ 6 ゴール
MG、MR、MB、MY マーカー GG、GR、GB、GY マーカーゴール
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