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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119307
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】巻線界磁型回転電機
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/51 20060101AFI20240827BHJP
【FI】
H02K3/51 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023026106
(22)【出願日】2023-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】三好 洋一
(72)【発明者】
【氏名】古賀 清隆
【テーマコード(参考)】
5H604
【Fターム(参考)】
5H604AA05
5H604BB07
5H604BB10
5H604BB14
5H604CC02
5H604DB01
5H604QA06
5H604QA08
(57)【要約】
【課題】ロータのコイルエンド部を径方向外側から支持するコイルエンド支持部材を高強度化することが可能な巻線界磁型回転電機を提供する。
【解決手段】巻線界磁型回転電機100は、ステータ101と、ロータシャフト1、ロータコア2、ロータコア2に配置されたコイル3、および、ロータコア2の軸方向の端部2aに配置されてコイルエンド部3aを支持するコイルエンド支持部材4を含み、ステータ101の径方向に所定の隙間Gを隔てて対向して配置されたロータ102とを備え、コイルエンド支持部材4は、コイルエンド部3aを径方向外側から支持する外側リング部40と、外側リング部40の内周面40aから径方向内側に延びるリブ部42と、外側リング部40よりも径方向内側において、リブ部42が接続されて外側リング部40とともにリブ部42を保持するように構成され、ロータシャフト1に取り付けられる内側リング部41とを有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータと、
ロータシャフト、前記ロータシャフトが挿入されたロータコア、前記ロータコアに配置されたコイル、および、前記ロータコアの軸方向の端部に配置されて前記コイルのコイルエンド部を支持するコイルエンド支持部材を含み、前記ステータの径方向に所定の隙間を隔てて対向して配置されたロータとを備え、
前記コイルエンド支持部材は、
前記コイルエンド部を径方向外側から支持する外側リング部と、
前記外側リング部の内周面から径方向内側に延びるリブ部と、
前記外側リング部よりも前記径方向内側において、前記リブ部が接続されて前記外側リング部とともに前記リブ部を保持するように構成され、前記ロータシャフトに取り付けられるリブ保持部とを有する、巻線界磁型回転電機。
【請求項2】
前記リブ保持部は、前記外側リング部の前記径方向内側に配置され、外周面に前記リブ部が接続される円筒状の内側リング部を有する、請求項1に記載の巻線界磁型回転電機。
【請求項3】
前記ロータコアは、前記軸方向の一方側から視て前記コイルエンド部が配置される周方向に並ぶ複数の第1ティースと、隣接する前記第1ティースの間に設けられ、前記軸方向の一方側から視て前記コイルエンド部が配置されない第2ティースとを含み、
前記リブ部は、前記軸方向の一方側から視て、前記第2ティースと重なる位置で、かつ、前記周方向に隣接する前記コイルエンド部に挟まれる位置に配置されている、請求項1に記載の巻線界磁型回転電機。
【請求項4】
前記ロータコアは、前記第1ティースを有する第1分割コア部材と、前記第2ティースを有する第2分割コア部材とを含み、前記第1分割コア部材と前記第2分割コア部材とを互いに組み合わせることにより形成され、
前記コイルエンド支持部材は、互いに組み合わされた前記第1分割コア部材および前記第2分割コア部材の前記軸方向の一方側および他方側に1つずつ設けられている、請求項3に記載の巻線界磁型回転電機。
【請求項5】
前記コイルは、前記軸方向に繰り返し折り返しながら周方向に延びる波巻状に形成され、
前記リブ部は、波巻状の前記コイルの前記周方向に隣接する前記コイルエンド部に挟まれる位置に配置されている、請求項1に記載の巻線界磁型回転電機。
【請求項6】
前記リブ部は、周方向に並ぶように複数設けられ、
複数の前記リブ部は、前記径方向に放射状かつ直線状に延びている、請求項1に記載の巻線界磁型回転電機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラジアルギャップ型の巻線界磁型回転電機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ラジアルギャップ型の巻線界磁型回転電機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、ステータと、ステータに対して径方向に所定の隙間を隔てて対向して配置されるロータとを備えたラジアルギャップ型の巻線界磁型回転電機が開示されている。上記ロータは、ロータコアおよびロータコアに配置されたコイルを有している。ロータのコイルは、ロータコアの軸方向の端部から突出するコイルエンド部を有している。巻線界磁型回転電機は、ロータに永久磁石が設けられてはおらず、ロータに巻回されたコイル(巻線)に電流が供給されることにより駆動する方式の回転電機である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-223652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、上記特許文献1には明記されていないが、巻線界磁型回転電機の分野では、ロータのコイルのコイルエンド部の遠心力による変形を抑制するために、ロータの軸方向の端部には、コイルエンド部を径方向外側から支持する円環状の支持部材が設けられることが知られている。このような巻線界磁型回転電機の分野では、ロータの回転数をより大きくすることが可能となるように、コイルエンド部により大きな遠心力が作用したとしてもコイルエンド部を支持することが可能な高強度の支持部材が望まれている。すなわち、ロータのコイルエンド部を径方向外側から支持する支持部材の高強度化が望まれている。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ロータのコイルエンド部を径方向外側から支持するコイルエンド支持部材を高強度化することが可能な巻線界磁型回転電機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における巻線界磁型回転電機は、ステータと、ロータシャフト、ロータシャフトが挿入されたロータコア、ロータコアに配置されたコイル、および、ロータコアの軸方向の端部に配置されてコイルのコイルエンド部を支持するコイルエンド支持部材を含み、ステータの径方向に所定の隙間を隔てて対向して配置されたロータとを備え、コイルエンド支持部材は、コイルエンド部を径方向外側から支持する外側リング部と、外側リング部の内周面から径方向内側に延びるリブ部と、外側リング部よりも径方向内側において、リブ部が接続されて外側リング部とともにリブ部を保持するように構成され、ロータシャフトに取り付けられるリブ保持部とを有する。
【0008】
この発明の一の局面による巻線界磁型回転電機では、上記のように、コイルエンド支持部材に、コイルエンド部を径方向外側から支持する外側リング部と、外側リング部の内周面から径方向内側に延びるリブ部と、外側リング部よりも径方向内側において、リブ部が接続されて外側リング部とともにリブ部を保持するように構成され、ロータシャフトに取り付けられるリブ保持部とを設ける。これによって、コイルエンド部を径方向外側から支持する外側リング部を径方向内側からリブ部により補強することができる。すなわち、コイルエンド部に遠心力が作用して、コイルエンド部により外側リング部が径方向外側に押圧される場合に、リブ保持部に接続されるリブ部により外側リング部が径方向外側に移動することがないように引き留めて、外側リング部の変形を効果的に抑制することができる。その結果、リブ部およびリブ保持部を備えない従来の支持部材と比較して、ロータのコイルエンド部を径方向外側から支持するコイルエンド支持部材を高強度化することができる。なお、外側リング部の肉厚を大きくすることによっても、コイルエンド支持部材の高強度化を図ることは可能である。しかしながら、外側リング部の肉厚を大きくした場合、コイルエンド部の配置スペースが小さくなることからコイルの巻き数を減らす必要があるという不都合があるとともに、ロータが大型化するという不都合がある。上記コイルエンド支持部材がリブ部およびリブ保持部を備える構成では、外側リング部の肉厚を大きくすることなく、上記のような不都合を伴わずにコイルエンド支持部材の高強度化を図ることができる。
【0009】
上記一の局面による巻線界磁型回転電機において、好ましくは、リブ保持部は、外側リング部の径方向内側に配置され、外周面にリブ部が接続される円筒状の内側リング部を有する。
【0010】
このように構成すれば、内側リング部に接続されるリブ部により、容易に外側リング部が径方向外側に移動することがないように引き留めて外側リング部の変形を抑制することができる。
【0011】
上記一の局面による巻線界磁型回転電機において、好ましくは、ロータコアは、軸方向の一方側から視てコイルエンド部が配置される周方向に並ぶ複数の第1ティースと、隣接する第1ティースの間に設けられ、軸方向の一方側から視てコイルエンド部が配置されない第2ティースとを含み、リブ部は、軸方向の一方側から視て、第2ティースと重なる位置で、かつ、周方向に隣接するコイルエンド部に挟まれる位置に配置されている。
【0012】
このように構成すれば、ロータコアの軸方向の一方側において、リブ部を、コイルが配置されない第2ティースと重なる位置で、かつ、周方向に隣接するコイルエンド部に挟まれる位置に配置することができるので、リブ部がコイルエンド部に干渉することを容易に防ぐことができる。
【0013】
この場合、好ましくは、ロータコアは、第1ティースを有する第1分割コア部材と、第2ティースを有する第2分割コア部材とを含み、第1分割コア部材と第2分割コア部材とを互いに組み合わせることにより形成され、コイルエンド支持部材は、互いに組み合わされた第1分割コア部材および第2分割コア部材の軸方向の一方側および他方側に1つずつ設けられている。
【0014】
このように構成すれば、第1分割コア部材と第2分割コア部材とに分割した状態のロータコアに対してコイルを配置することができる。このため、容易にロータコアに対してコイルを配置することができる。
【0015】
上記一の局面による巻線界磁型回転電機において、好ましくは、コイルは、軸方向に繰り返し折り返しながら周方向に延びる波巻状に形成され、リブ部は、波巻状のコイルの周方向に隣接するコイルエンド部に挟まれる位置に配置されている。
【0016】
このように構成すれば、コイルが波巻状であるので、軸方向の一方側および他方側のコイルエンド部を、周方向において交互に配置することができる。このため、軸方向の一方側および他方側において、周方向に隣接する2つのコイルエンド部の間に位置するコイルエンド部が配置されていない空間を、リブ部を配置する空間として有効に利用することができる。
【0017】
上記一の局面による巻線界磁型回転電機において、好ましくは、リブ部は、周方向に並ぶように複数設けられ、複数のリブ部は、径方向に放射状かつ直線状に延びている。
【0018】
このように構成すれば、コイルエンド部に作用する遠心力が向く方向に沿って複数のリブ部を配置することができるので、ロータのコイルエンド部を径方向外側から支持するコイルエンド支持部材を効果的に高強度化することができる。
【0019】
上記巻線界磁型回転電機に関して、以下のような構成も考えられる。
【0020】
(付記項1)
上記巻線界磁型回転電機において、好ましくは、リブ保持部は、ロータシャフトを挿入するシャフト挿入孔を有し、軸方向においてリブ部および外側リング部に対してリブ部の上端部および外側リング部の上端部に接続され、外側リング部の上端部から径方向内側に延びる円板部を含む。
【0021】
このように構成すれば、円板部に接続されるリブ部により、容易に外側リング部が径方向外側に移動することがないように引き留めて外側リング部の変形を抑制することができる。また、円板部がリブ部および外側リング部の両方に接続されるので、コイルエンド支持部材をより高強度化することができる。
【0022】
(付記項2)
上記リブ保持部が内側リング部を有する構成において、好ましくは、リブ部は、外側リング部および内側リング部に対して、一体的に形成されている。
【0023】
このように構成すれば、リブ部が外側リング部および内側リング部とは別体である場合と比較して、リブ部、外側リング部および内側リング部を有するコイルエンド支持部材をより高強度化することができる。また、一体化によりロータの部品点数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】実施形態による巻線界磁型回転電機のロータおよびステータを径方向から示した図である。
図2】実施形態によるコイルエンド支持部材を備えるロータを示した分解斜視図である。
図3図1のIII-III線に沿ったロータの断面図である。
図4図1のIV-IV線に沿ったロータの断面図である。
図5】実施形態によるロータの組立方法の各工程について順に説明するための図である。
図6】第1の変形例によるコイルエンド支持部材を示した斜視図である。
図7】第2の変形例によるコイルエンド支持部材を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
【0026】
[実施形態]
図1図5を参照して、実施形態による巻線界磁型回転電機100について説明する。
【0027】
各図では、ロータシャフト1の軸方向をZ方向により示す。Z方向は、ロータシャフト1およびロータコア2の回転中心軸線Cに沿った方向である。
【0028】
各図では、ロータシャフト1およびロータコア2の径方向をR方向により示す。R方向のうち、径方向外側をR1方向により示し、径方向内側をR2方向により示す。R方向は、Z方向に直交している。
【0029】
各図では、ロータシャフト1およびロータコア2の周方向(回転方向)をRO方向により示す。RO方向は、Z方向およびR方向に直交している。
【0030】
図1に示すように、巻線界磁型回転電機100は、ステータ101と、ロータ102とを備えている。ロータ102は、ステータ101の径方向(内側)に所定の隙間Gを隔てて対向して配置されている。すなわち、巻線界磁型回転電機100は、ラジアルギャップ型の回転電機である。また、巻線界磁型回転電機100は、インナーロータ型の回転電機である。
【0031】
巻線界磁型回転電機100は、巻線(コイル)形のロータ102を備える巻線界磁式の同期モータ(Electrically Excited Synchronous Motor、EESM)である。ロータ102のコイル3(巻線)は、ブラシおよびスリップリングを介して電流が供給されることにより、磁界を発生させるように構成されている。なお、ロータ102には、永久磁石が設けられていない。
【0032】
ここで、本実施形態の巻線界磁型回転電機100のロータ102は、コイル3のコイルエンド部3aを支持するコイルエンド支持部材4を備えている。コイルエンド支持部材4は、コイルエンド部3aが遠心力によって径方向外側に変形した場合において、径方向外側からコイルエンド部3aに接触することによりコイルエンド部3aを支持するように構成されている。その結果、コイルエンド部3aは、径方向外側への変形が抑制される。コイルエンド支持部材4は、リブ部42を含んでいる。コイルエンド支持部材4は、リブ部42によって、コイルエンド部3aから受ける径方向外側を向く押圧力に耐えられるように高強度化が図られている。詳細については後述する。
【0033】
(ステータの構成)
ステータ101は、ステータコア101aと、ステータコア101aに配置されたコイル101bとを備えている。
【0034】
ステータコア101aは、複数の電磁鋼板が軸方向に積層されており、磁束を通過可能に構成されている。コイル101bは、外部の電源部に接続されており、電流(たとえば、3相交流の電流)が供給されるように構成されている。そして、コイル101bは、電流が供給されることにより、磁界を発生させるように構成されている。
【0035】
(ロータの構成)
図1図3に示すように、ロータ102は、ロータシャフト1と、ロータコア2と、コイル3と、コイルエンド支持部材4とを備えている。
【0036】
(ロータのロータシャフトの構成)
ロータシャフト1は、巻線界磁型回転電機100の回転中心となる軸部分である。ロータシャフト1は、円形状の外周面を有する丸棒状に形成されている。一例ではあるが、ロータシャフト1は、鋼により形成されている。ロータシャフト1は、ロータコア2のシャフト挿入孔22に挿入されている。
【0037】
(ロータのロータコアの構成)
図3および図4に示すロータコア2は、複数の電磁鋼板が軸方向に積層されており、磁束を通過可能に構成されている。ロータコア2は、複数の第1ティース20aと、複数の第2ティース20bと、第1ティース20aおよび第2ティース20bの径方向内側に配置された円環状の環状部21とを含んでいる。環状部21は、ロータシャフト1の外周面に沿って配置されている。一例ではあるが、ロータコア2には、第1ティース20aおよび第2ティース20bが4つずつ設けられている。
【0038】
複数の第1ティース20aには、軸方向の一方側であるZ1方向側から視て、コイル3が配置されている。複数の第1ティース20aは、周方向に並ぶように配置されている。複数の第2ティース20bには、軸方向の一方側であるZ1方向側から視てコイル3が配置されない。第2ティース20bは、隣接する第1ティース20aの間に設けられている。したがって、第1ティース20aと第2ティース20bとは、周方向において交互に配置されている。第1ティース20aと第2ティース20bとは、周方向において等角度間隔で配置されている。環状部21には、ロータシャフト1が挿入されるシャフト挿入孔22が設けられている。
【0039】
なお、軸方向の他方側であるZ2方向側から視た場合、第2ティース20bにはコイルエンド部3aが配置される一方、第1ティース20aにはコイルエンド部3aが配置されない。
【0040】
ロータコア2は、第1分割コア部材23と、第2分割コア部材24とに分割可能に構成されている。詳細には、ロータコア2は、第1ティース20aを有する複数の第1分割コア部材23と、複数の第2ティース20bおよび環状部21を一体的に有する単一の第2分割コア部材24とを含んでいる。各々の第1分割コア部材23は、単一の第1ティース20aを有している。
【0041】
第2分割コア部材24の環状部21には、径方向内側に窪む切り欠き状の嵌合溝24aが設けられている。嵌合溝24aは、周方向に等角度間隔で複数設けられている。嵌合溝24aは、第1分割コア部材23と同数設けられている。嵌合溝24aは、第2分割コア部材24の軸方向の全域に設けられている。第1分割コア部材23(第1ティース20a)の径方向内側の端部には、第2分割コア部材24の嵌合溝24aに嵌合する嵌合部23aが設けられている。
【0042】
ロータコア2は、第2分割コア部材24の嵌合溝24aに第1分割コア部材23の嵌合部23aを嵌合させて、第1分割コア部材23と第2分割コア部材24とを互いに組み合わせることにより形成されている。第2分割コア部材24の嵌合溝24aに第1分割コア部材23の嵌合部23aが嵌合することによって、第1分割コア部材23(第1ティース20a)は、第2分割コア部材24(第2ティース20b)に対して位置決めされる。なお、第1分割コア部材23と第2分割コア部材24との軸方向の大きさは、等しい。このため、第1分割コア部材23と第2分割コア部材24とは、軸方向の端部の位置を合わせた状態で位置決めされる。
【0043】
なお、第2分割コア部材24に対して第1分割コア部材23が径方向外側に抜ける(移動する)ことがないように、嵌合溝24aおよび嵌合部23aは、径方向内側の部分の周方向の幅が径方向外側の部分の周方向の幅よりも大きくなる抜け止め形状(くびれ形状)を有している。
【0044】
(ロータのコイルの構成)
図2に示すように、コイル3は、ロータコア2に配置されている。コイル3は、第1ティース20aと第2ティース20bとに巻き付けられている。コイル3は、第1ティース20aと第2ティース20bとの間(スロット)において、軸方向に延びている。ロータコア2の軸方向の端部2aから突出するコイルエンド部3aは、概して円弧状に湾曲しながら隣接するスロットに向けて延びている。
【0045】
コイル3は、いわゆる波巻状のコイルである。詳細には、コイル3は、軸方向に繰り返し折り返しながら周方向に延びる波巻状に形成されている。すなわち、コイル3は、軸方向に蛇行しながら周方向に延びるミアンダ状に形成されている。したがって、軸方向の一方側(Z方向側)のコイルエンド部3aと、軸方向の他方側(Z2方向側)のコイルエンド部3aとは、周方向において交互に配置されている。
【0046】
(ロータのコイルエンド支持部材の構成)
コイルエンド支持部材4は、ロータコア2の軸方向の端部2aに配置されてコイル3のコイルエンド部3aを支持している。コイルエンド支持部材4は、互いに組み合わされた第1分割コア部材23および第2分割コア部材24の軸方向の一方側および他方側に1つずつ設けられている。すなわち、コイルエンド支持部材4は、ロータコア2を軸方向の両側から挟み込む一対の構成である。
【0047】
コイルエンド支持部材4は、外側リング部40と、内側リング部41(特許請求の範囲の「リブ保持部」の一例)と、外側リング部40および内側リング部41を接続するリブ部42とを有している。
【0048】
一例ではあるが、コイルエンド支持部材4は、樹脂材料により形成されている。詳細には、コイルエンド支持部材4は、炭素繊維により強化された樹脂材料であるCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)により形成されている。この他に一例ではあるが、コイルエンド支持部材は、金属材料や、金属材料がインサートされた樹脂材料などにより形成されてもよい。
【0049】
(ロータのコイルエンド支持部材の外側リング部の構成)
外側リング部40は、軸方向から視て、円環状となる円筒状に形成されている。外側リング部40は、コイルエンド部3aを径方向外側から支持している。軸方向から視て、外側リング部40の最外径寸法は、ロータコア2の最外径寸法と略同じである。
【0050】
外側リング部40の径方向内側には、コイルエンド部3aが配置されている。外側リング部40は、コイルエンド部3aが遠心力によって径方向外側に変形した場合において、外側リング部40の内周面40aに対して、径方向外側に変形したコイルエンド部3aが接触するように構成されている。その結果、コイルエンド部3aは、外側リング部40により径方向外側から支持されて、径方向外側への変形が抑制される。
【0051】
(ロータのコイルエンド支持部材の内側リング部の構成)
内側リング部41は、外側リング部40の径方向内側に配置されている。内側リング部41は、外側リング部40よりも径方向内側において、ロータシャフト1に取り付けられている。すなわち、内側リング部41は、軸方向から視て、外側リング部40よりも一回り小さい円環状となる円筒状に形成されている。内側リング部41は、ロータシャフト1を挿入するシャフト挿入孔41aを有している。内側リング部41は、外周面41bにリブ部42が接続されている。内側リング部41は、外側リング部40よりも径方向内側において、リブ部42が接続されて外側リング部40とともにリブ部42を保持するように構成されている。
【0052】
一例ではあるが、内側リング部41(コイルエンド支持部材4)は、シャフト挿入孔41aにロータシャフト1が圧入されることによって、ロータシャフト1に対して固定されている。この他に一例ではあるが、内側リング部は、かしめや、ネジなどの固定部材を用いる手段などによりロータシャフトに対して固定されてもよい。
【0053】
また、一例ではあるが、図3に示すように、内側リング部41の径方向の厚みD1は、外側リング部40の径方向の厚みD2よりも大きい(D1>D2)。より詳細な一例ではあるが、内側リング部41の径方向の厚みD1は、外側リング部40の径方向の厚みD2の2倍よりも大きい(D1>2×D2)。なお、内側リング部41の軸方向の長さは、外側リング部40の軸方向の長さと略同じである。内側リング部41および外側リング部40の軸方向の長さは、コイルエンド部3aの軸方向の長さ(突出量)よりも大きく、ロータコア2の軸方向の長さよりも小さい。
【0054】
(ロータのコイルエンド支持部材のリブ部の構成)
リブ部42は、外側リング部40の内周面40aから径方向内側に延びており、径方向内側において内側リング部41に接続されている。すなわち、リブ部42は、径方向外側の外側リング部40と径方向内側の内側リング部41とを接続している。リブ部42は、外側リング部40および内側リング部41に対して一体的に形成されている。
【0055】
リブ部42は、周方向に並ぶように複数設けられている。複数のリブ部42は、径方向に放射状かつ直線状に延びている。すなわち、リブ部42は、コイルエンド部3aに作用する遠心力の向きに沿って延びている。リブ部42は、波巻状のコイル3の周方向に隣接するコイルエンド部3aに挟まれる位置に配置されている。ロータコア2の軸方向の一方側(他方側)には4つのコイルエンド部3aが配置されているため、ロータコア2の軸方向の一方側(他方側)にはコイルエンド部3aと同数の4つのリブ部42が配置されている。
【0056】
複数のリブ部42は、周方向に等角度間隔で設けられている。したがって、ロータコア2の軸方向の一方側において周方向に隣接する2つのリブ部42がなす角度θ(図3参照)は、90度である。ロータコア2の軸方向の他方側のリブ部42は、ロータコア2の軸方向の一方側のリブ部42に対して、上記角度θの半分の角度だけ周方向にずれた位置に配置されている。
【0057】
リブ部42は、軸方向の一方側(Z1方向側)から視て、第2ティース20bと重なる位置で、かつ、周方向に隣接するコイルエンド部3aに挟まれる位置に配置されている(図4参照)。また、リブ部42は、軸方向の一方側(Z1方向側)から第2ティース20bに接触している。
【0058】
リブ部42は、軸方向の他方側(Z2方向側)から視て、第1ティース20aと重なる位置で、かつ、周方向に隣接するコイルエンド部3aに挟まれる位置に配置されている。また、リブ部42は、軸方向の他方側(Z2方向側)から第1ティース20aに接触している。
【0059】
また、一例ではあるが、リブ部42の周方向の厚みD3は、外側リング部40の径方向の厚みD2よりも大きい(D3>D2)。より詳細な一例ではあるが、リブ部42の周方向の厚みD3は、外側リング部40の径方向の厚みD2の2倍よりも大きい(D3>2×D2)。なお、リブ部42の軸方向の長さは、外側リング部40の軸方向の長さと略同じである。すなわち、コイルエンド支持部材4の軸方向の厚みは、略一定である。
【0060】
リブ部42は、コイルエンド部3aが遠心力によって径方向外側に変形した場合において、コイルエンド部3aによって径方向外側に押圧される外側リング部40を、径方向内側に引っ張るように構成されている。
【0061】
すなわち、リブ部42には、外側リング部40が径方向外側に移動することがないように引き留める引張荷重が作用する。その結果、コイルエンド支持部材4は、外側リング部40がコイルエンド部3aから径方向外側に向けた押圧力を受けて外側リング部40に周方向の引張荷重が作用した場合でも、リブ部42によって、外側リング部40が径方向外側に変形することを抑制することができる。
【0062】
(ロータの組立方法)
次に、図5を参照して、ロータ102の組立方法(製造方法)について説明する。以下、ロータ102を組み立てる各工程について順に説明する。
【0063】
はじめに、ロータ102の組立方法は、第1工程として、単一の第2分割コア部材24に対してコイル3を組み付ける工程を備える。
【0064】
詳細には、第1工程として、第2分割コア部材24と波巻状に成形されたコイル3とを軸方向に並ぶように配置する。そして、コイル3を軸方向に移動させて、第2分割コア部材24の第2ティース20bにコイル3が配置されるように、第2分割コア部材24に対してコイル3を組み付ける。第1工程の結果、第2分割コア部材24の軸方向の両端部(端部2a)からコイルエンド部3aが突出した状態になる。
【0065】
次に、ロータ102の組立方法は、第2工程として、第2分割コア部材24に対して複数(4つ)の第1分割コア部材23を組み付ける工程を備える。
【0066】
詳細には、第2工程として、第2分割コア部材24と複数(4つ)の第1ティース20aを有する第1分割コア部材23とを軸方向に並ぶように配置する。そして、第1分割コア部材23を軸方向に移動させて、第1分割コア部材23の嵌合部23aを第2分割コア部材24の嵌合溝24aに嵌合させることによって、第2分割コア部材24に対して複数(4つ)の第1分割コア部材23を組み付ける。
【0067】
第2工程の結果、第1ティース20aと第2ティース20bとが周方向に交互に並ぶように配置される。また、第2工程の結果、軸方向の一方側であるZ1方向側から視て第1ティース20aにコイルエンド部3aが配置される一方、Z1方向側から視て第2ティース20bにコイルエンド部3aが配置されない。
【0068】
次に、ロータ102の組立方法は、第3工程として、ロータコア2の軸方向の両側にコイルエンド支持部材4を1つずつ配置する工程を備える。
【0069】
詳細には、第3工程として、ロータシャフト1に対してコイルエンド支持部材4の内側リング部41を圧入することにより、ロータコア2の軸方向の両側にコイルエンド支持部材4を1つずつ配置する。この際、リブ部42がコイルエンド部3aに干渉することがないように、コイルエンド支持部材4のリブ部42が第1ティース20aまたは第2ティース20bの軸方向の端部(端部2a)に接触するような所定の周方向の向きにより、コイルエンド支持部材4を配置する。なお、上記の通り、圧入によらずに、かしめや、ネジなどの固定部材を用いる手段などにより内側リング部をロータシャフトに対して固定してもよい。第3工程の結果、ロータ102の組立が完了する。
【0070】
(実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0071】
本実施形態では、上記のように、コイルエンド支持部材4に、コイルエンド部3aを径方向外側から支持する円筒状の外側リング部40と、外側リング部40の内周面40aから径方向内側に延びるリブ部42と、外側リング部40よりも径方向内側において、リブ部42が接続されて外側リング部40とともにリブ部42を保持するように構成され、ロータシャフト1に取り付けられるリブ保持部(内側リング部41)とを設ける。これによって、コイルエンド部3aを径方向外側から支持する円筒状の外側リング部40を径方向内側からリブ部42により補強することができる。すなわち、コイルエンド部3aに遠心力が作用して、コイルエンド部3aにより外側リング部40が径方向外側に押圧される場合に、リブ保持部に接続されるリブ部42により外側リング部40が径方向外側に移動することがないように引き留めて、外側リング部40の変形を効果的に抑制することができる。その結果、リブ部およびリブ保持部を備えない従来の支持部材と比較して、ロータ102のコイルエンド部3aを径方向外側から支持するコイルエンド支持部材4を高強度化することができる。なお、外側リング部の肉厚を大きくすることによっても、コイルエンド支持部材の高強度化を図ることは可能である。しかしながら、外側リング部の肉厚を大きくした場合、コイルエンド部の配置スペースが小さくなることからコイルの巻き数を減らす必要があるという不都合があるとともに、ロータが大型化するという不都合がある。上記コイルエンド支持部材4がリブ部42およびリブ保持部を備える構成では、外側リング部40の肉厚を大きくすることなく、上記のような不都合を伴わずにコイルエンド支持部材4の高強度化を図ることができる。
【0072】
本実施形態では、上記のように、リブ保持部は、外側リング部40の径方向内側に配置され、外周面41bにリブ部42が接続される円筒状の内側リング部41を有する。これによって、内側リング部41に接続されるリブ部42により、容易に外側リング部40が径方向外側に移動することがないように引き留めて外側リング部40の変形を抑制することができる。
【0073】
本実施形態では、上記のように、ロータコア2は、軸方向の一方側から視てコイルエンド部3aが配置される周方向に並ぶ複数の第1ティース20aと、隣接する第1ティース20aの間に設けられ、軸方向の一方側から視てコイルエンド部3aが配置されない第2ティース20bとを含み、リブ部42は、軸方向の一方側から視て、第2ティース20bと重なる位置で、かつ、周方向に隣接するコイルエンド部3aに挟まれる位置に配置されている。これによって、ロータコア2の軸方向の一方側において、リブ部42を、コイル3が配置されない第2ティース20bと重なる位置で、かつ、周方向に隣接するコイルエンド部3aに挟まれる位置に配置することができるので、リブ部42がコイルエンド部3aに干渉することを容易に防ぐことができる。
【0074】
本実施形態では、上記のように、ロータコア2は、第1ティース20aを有する第1分割コア部材23と、第2ティース20bを有する第2分割コア部材24とを含み、第1分割コア部材23と第2分割コア部材24とを互いに組み合わせることにより形成され、コイルエンド支持部材4は、互いに組み合わされた第1分割コア部材23および第2分割コア部材24の軸方向の一方側および他方側に1つずつ設けられている。これによって、第1分割コア部材23と第2分割コア部材24とに分割した状態のロータコア2に対してコイル3を配置することができる。このため、容易にロータコア2に対してコイル3を配置することができる。
【0075】
本実施形態では、上記のように、コイル3は、軸方向に繰り返し折り返しながら周方向に延びる波巻状に形成され、リブ部42は、波巻状のコイル3の周方向に隣接するコイルエンド部3aに挟まれる位置に配置されている。これによって、コイル3が波巻状であるので、軸方向の一方側および他方側のコイルエンド部3aを、周方向において交互に配置することができる。このため、軸方向の一方側および他方側において、周方向に隣接する2つのコイルエンド部3aの間に位置するコイルエンド部3aが配置されていない空間を、リブ部42を配置する空間として有効に利用することができる。
【0076】
本実施形態では、上記のように、リブ部42は、周方向に並ぶように複数設けられ、複数のリブ部42は、径方向に放射状かつ直線状に延びている。これによって、コイルエンド部3aに作用する遠心力が向く方向に沿って複数のリブ部42を配置することができるので、ロータ102のコイルエンド部3aを径方向外側から支持するコイルエンド支持部材4を効果的に高強度化することができる。
【0077】
本実施形態では、上記のように、リブ部42は、外側リング部40および内側リング部41に対して、一体的に形成されている。これによって、リブ部42が外側リング部40および内側リング部41とは別体である場合と比較して、リブ部42、外側リング部40および内側リング部41を有するコイルエンド支持部材4をより高強度化することができる。また、一体化によりロータ102の部品点数を削減することができる。
【0078】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0079】
たとえば、上記実施形態では、本発明のリブ保持部を、内側リング部により構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明のリブ保持部を、図6に示す第1の変形例のようにコイルエンド支持部材204の円板部241により構成してもよい。詳細には、円板部241は、ロータシャフト1を挿入するシャフト挿入孔241aを有している。円板部241は、軸方向(Z方向)においてリブ部42および外側リング部40に対してリブ部42の上端部および外側リング部40の上端部に接続されている。円板部241は、外側リング部40の上端部から径方向内側(R2方向側)に延びている。
【0080】
上記第1の変形例とは別の例として、本発明のリブ保持部を、図7に示す第2の変形例のようにコイルエンド支持部材304の内側リング部41および円板部241の両方により構成してもよい。上記第1の変形例および第2の変形例のような円板部241を備える構成によって、円板部241に接続されるリブ部42により、容易に外側リング部40が径方向外側に移動することがないように引き留めて外側リング部40の変形を抑制することができる。また、円板部241がリブ部42および外側リング部40の両方に接続されるので、コイルエンド支持部材204、304をより高強度化することができる。
【0081】
また、上記実施形態では、巻線界磁型回転電機をインナーロータ型の回転電機により構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、巻線界磁型回転電機をアウターロータ型の回転電機により構成してもよい。
【0082】
また、上記実施形態では、1つのコイルエンド支持部材が4つのリブ部を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、1つのコイルエンド支持部材が4つとは異なる数のリブ部を備えていてもよい。
【0083】
また、上記実施形態では、ロータコアが4つ第1ティース(第2ティース)を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ロータコアが4つとは異なる数の第1ティース(第2ティース)を備えていてもよい。
【0084】
また、上記実施形態では、ロータコアを、互いに分割可能な複数の部材(第1分割コア部材および第2分割コア部材)により形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ロータコアを、1つの部材により形成してもよい。
【0085】
また、上記実施形態では、コイルを波巻状に形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、コイルを集中巻状に形成してもよい。すなわち、上記実施形態のように1つのコイルを蛇行させながら複数のティースに巻き付けるのではなく、1つの環状のコイルを1つのティースに巻き付けてもよい。この場合、上記実施形態とは異なり、巻線界磁型回転電機は複数のコイルを備える。
【0086】
また、上記実施形態では、リブ部を、径方向に直線状に延びるように形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、リブ部を、湾曲させるなど直線状とは異なる形状に形成してもよい。
【0087】
また、上記実施形態では、軸方向において、リブ部とロータコアとを接触させた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、軸方向において、リブ部とロータコアとを接触させることなく、離間させてもよい。
【0088】
また、上記実施形態では、コイルエンド支持部材を、ロータシャフトに対して固定した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、コイルエンド支持部材を、ロータシャフトではなく、ロータコアに対して固定してもよい。
【0089】
また、上記実施形態では、リブ部、外側リング部、および、内側リング部を一体的に形成して、コイルエンド支持部材を構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、リブ部、外側リング部、および、内側リング部を互いに別体の部材で構成した上で、リブ部、外側リング部、および、内側リング部を、互いに固定して、コイルエンド支持部材を構成してもよい。
【0090】
また、上記実施形態では、外側リング部を円筒状に形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、外側リング部を円弧状に形成してもよい。この場合、外側リング部は、周方向に並ぶ複数の部分により構成される。
【符号の説明】
【0091】
1 ロータシャフト
2 ロータコア
2a (ロータコアの軸方向の)端部
3 コイル
3a コイルエンド部
4、204、304 コイルエンド支持部材
20a 第1ティース
20b 第2ティース
23 第1分割コア部材
24 第2分割コア部材
40 外側リング部
40a 内周面
41 内側リング部(リブ保持部)
41b 外周面
42 リブ部
100 巻線界磁型回転電機
101 ステータ
102 ロータ
241 円板部(リブ保持部)
G 所定の隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7