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特開2024-119356情報処理方法、情報処理システム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119356
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20240827BHJP
【FI】
G06Q30/0207
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023026194
(22)【出願日】2023-02-22
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】517170454
【氏名又は名称】株式会社HataLuck and Person
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】染谷 剛史
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】目的に応じたクーポンの配布を行うとともに、配布したクーポンの利用状況を確認することのできる情報処理方法、情報処理システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理システムによって実行される情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、選択ステップと、配布ステップと、受付ステップとを備える。選択ステップでは、候補者の中から、指定された条件に合致する対象者を選択する。候補者は、複数の店舗が入居する施設を就業場所とする従業員である。配布ステップでは、対象者にクーポンを配布する。受付ステップでは、クーポンの利用の有無を示す利用情報を受け付ける。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムによって実行される情報処理方法であって、
選択ステップと、配布ステップと、受付ステップとを備え、
前記選択ステップでは、候補者の中から、指定された条件に合致する対象者を選択し、
前記候補者は、複数の店舗が入居する施設を就業場所とする従業員であり、
前記配布ステップでは、前記対象者にクーポンを配布し、
前記受付ステップでは、前記クーポンの利用の有無を示す利用情報を受け付ける
情報処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理方法において、
調査ステップを備え、
前記調査ステップでは、前記対象者に対してアンケートを実施し、
前記配布ステップでは、前記対象者のうち前記アンケートに応じた対象者に前記クーポンを配布する
情報処理方法。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理方法において、
調査ステップを備え、
前記調査ステップでは、前記利用情報に基づいて、前記対象者のうち前記クーポンを使用した対象者に対してアンケートを実施する
情報処理方法。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理方法において、
通知ステップを備え、
前記通知ステップでは、前記クーポンを使用した対象者のうち前記アンケートに未回答の対象者に対して、前記アンケートへの回答を促す通知を行う
情報処理方法。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記クーポンは、前記施設に入居する店舗のうち、該クーポンで指定された指定店舗で利用可能である
情報処理方法。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理方法において、
前記クーポンは、前記指定店舗が仕入れを行った商品のうち、該クーポンで指定された指定との引き換えられる
情報処理方法。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記条件は、前記従業員の属性であり、
前記属性は、性別と、年齢と、前記従業員の就業場所の業種とのうち、少なくとも1つを含む
情報処理方法。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記条件は、前記従業員の行動履歴であり、
前記行動履歴は、勤務日数と、所持スキルと、勤務態度と、売上成績と、研修の参加数とのうち、少なくとも1つを含む
情報処理方法。
【請求項9】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記選択ステップでは、指定された数の前記対象者を選択する
情報処理方法。
【請求項10】
少なくとも1つの装置からなる情報処理システムであって、
請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の情報処理方法の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つのプロセッサを備える
情報処理システム。
【請求項11】
プログラムであって、
少なくとも1つのコンピュータに、請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の情報処理方法の各ステップを実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
販売促進等を目的として、クーポンが発行されることがある。また、クーポンを金銭的価値に応じて分類して配布するようにした技術も存在する(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第7114143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、クーポンを配布する場合、配布されたクーポンの利用状況等を情報として取得したい場合がある。例えば、販売用に流通している商品との引き換えが可能なクーポンである場合、当該商品の費用の精算等に利用状況等の情報が必要となる。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、目的に応じたクーポンの配布を行うとともに、配布したクーポンの利用状況を確認することのできる情報処理方法、情報処理システム及びプログラムを提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理システムによって実行される情報処理方法が提供される。この情報処理方法は、選択ステップと、配布ステップと、受付ステップとを備える。選択ステップでは、候補者の中から、指定された条件に合致する対象者を選択する。候補者は、複数の店舗が入居する施設を就業場所とする従業員である。配布ステップでは、対象者にクーポンを配布する。受付ステップでは、クーポンの利用の有無を示す利用情報を受け付ける。
【0007】
本発明の一態様によれば、目的に応じたクーポンの配布及びクーポンの利用状況の確認を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係る情報処理装置1を用いたシステムの構成例を示した図である。
図2図1に示したシステムの概要を説明するための図である。
図3】情報処理装置1の構成を示した図である。
図4】情報処理装置1の機能的な構成を示すブロック図である。
図5】情報処理システムの動作の流れの概略を示すアクティビティ図である。
図6】従業員の属性の例を示した図である。
図7】従業員の行動履歴の例を示した図である。
図8】対象者の動作の流れを示すアクティビティ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本開示の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.全体構成
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理装置1を用いたシステムの構成例を示した図である。同図に示すように、情報処理装置1は、複数の店舗端末2と、複数の利用者端末3と、従業員管理装置4と、ネットワーク5を介して通信可能に接続されている。なお、図1に示す情報処理装置1は、情報処理システムの少なくとも一部を構成するものであり、この情報処理システムは、少なくとも1つの装置、例えば、情報処理装置1からなる情報処理システムである。
【0014】
ここで、図1に示したシステムの概要について説明する。図2は、図1に示したシステムの概要を説明するための図である。図1に示したシステムは、クーポンの発行、利用等に用いられる。このとき、運営者10、協力者20、対象者30、管理者40、依頼者50が関連する。
【0015】
運営者10は、図1に示したシステムを運用する者であり、情報処理装置1を利用する。情報処理装置1は、サーバとして動作するコンピュータであり、後述する情報処理方法の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つのプロセッサを備えるものである。また、運営者10は、対象者30に含まれる従業員や、対象者30の候補者となる従業員等のシフト管理を行うとともに、業務連絡用のツール等を提供する。なお、運営者10は、クーポンの発行と利用に関する業務のみを行うようにしてもよい。
【0016】
協力者20は、クーポンと商品との引き換え、又は、クーポンによる商品の割引販売を行う店舗であり、クーポンの利用場所として協力を行う者である。なお、協力者20である店舗は、後述する施設に入居するもので、クーポンは、当該店舗のうちクーポンで指定された指定店舗で利用可能である。クーポンとの引き換えや、クーポンによる割引販売の対象となる商品は、協力者20に含まれる店舗が、通常の商品と同様に仕入れ等を行うもので、例えば、依頼者50に含まれる企業又は商社、これらとの取り引きを仲介する卸売業者等に発注を行い、納品されたものである。つまり、クーポンは、指定店舗が仕入れを行った商品のうち、当該クーポンで指定された指定との引き換えられるものとなる。この指定商品の販売の対価は、クーポンによる引き換えを行う場合には全額を、クーポンによる割引販売を行う場合にはその割引額分を、運営者10から受領する。また、協力者20は、クーポンが利用された場合には、その情報を運営者10に通知する。
【0017】
対象者30は、ショッピングモール等の複数の店舗が入居する施設を就業場所とする従業員であり、厳密には、当該従業員である候補者の中から、指定された条件に合致する者が対象者である。対象者30である従業員は、それぞれ、利用者端末3を利用する。利用者端末3は、例えば、スマートフォン等の情報処理端末であり、少なくとも、情報処理装置1と通信可能なものである。また、利用者端末3nは、施設への入退館、勤怠管理、業務連絡等にも利用することができる。対象者30は、運営者10から付与されたクーポンを協力者20の店舗等で利用することができる。対象者30は、クーポンの付与に応じてアンケートへの回答が求められた場合には、利用者端末3を利用してアンケートへの回答を行う。
【0018】
管理者40は、従業員の行動履歴を管理する者であり、従業員管理装置4を利用する。従業員管理装置4は、サーバ又は端末として動作するコンピュータであり、情報処理装置1に、従業員の行動履歴を通知することができるものであればよい。この管理者40は、従業員を雇用する雇用主や、施設管理者で構成される。雇用主は、例えば、協力者20を構成する店舗であり、施設管理者は、協力者20を構成する企業である。なお、管理者40は、雇用主と施設管理者のいずれか一方のみで構成することもできる。また、従業員の行動履歴は、勤務の状態や研修の受講の有無等である。なお、運営者10が管理者40を兼ねるようにすることも可能である。
【0019】
依頼者50は、運営者10に対して、アンケートの実施と、その結果の集計情報の生成を依頼する者で、例えば、メーカーや商社等の企業である。この依頼者50は、運営者10に対してアンケートの実施を依頼し、その対価を支払うが、クーポンに使用に応じて対象者30に提供される商品を、運営者10に直接提供しない。ただし、クーポンに対応する商品がサンプル商品等の特別な商品である場合には、この限りではない。
【0020】
このように、図1に示したシステムを用いた場合、協力者20は、商品の代金を運営者10に請求する必要があるため手間を要することになるが、その手間は、商品券による商品の販売と同程度のものであり、その一方で売上の向上が見込めることになる。また、依頼者50は、アンケートに対応する商品について、通常と同様の受注と出荷を行うことで対応できるため、例えば、マーケティングを行う部門と、販売を行う部門との間の調整を省略することも可能であり、また、商品の売上の向上にもつながることになる。
【0021】
2.情報処理装置の構成
次に、情報処理装置1の構成について説明する。図3は、情報処理装置1の構成を示した図である。同図に示すように、情報処理装置1は、処理部11と、記憶部12と、一時記憶部13と、外部装置接続部14と、通信部15とを有しており、これらの構成要素が情報処理装置1の内部において通信バス16を介して電気的に接続されている。
【0022】
処理部11は、例えば、中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)により実現されるもので、記憶部12に記憶された所定のプログラムに従って動作し、種々の機能を実現する。
【0023】
記憶部12は、様々な情報を記憶する不揮発性の記憶媒体である。これは、例えばハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)やソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスにより実現される。なお、記憶部12は、情報処理装置1と通信可能な別の装置に配するようにすることも可能である。
【0024】
一時記憶部13は、揮発性の記憶媒体である。これは、例えばランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリにより実現され、処理部11が動作する際に一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶する。
【0025】
外部装置接続部14は、例えばユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus:USB)や高精細度マルチメディアインターフェース(High-Definition Multimedia Interface:HDMI(登録商標))といった規格に準じた接続部であり、キーボード等の入力装置やモニタ等の表示装置を接続可能としている。
【0026】
通信部15は、例えばローカルエリアネットワーク(Local Area Network:LAN)規格に準じた通信手段であり、情報処理装置1とローカルエリアネットワークやこれを介したインターネット等のネットワーク5との間の通信を実現する。
【0027】
なお、情報処理装置1には、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータ等を利用することが可能であり、複数のコンピュータを用いて情報処理装置1を構成することも可能である。
【0028】
3.情報処理装置1の機能
次に、情報処理装置1の機能について説明する。情報処理装置1は、クーポンの利用等を管理するもので、プログラムにしたがって動作することで、後述する各機能部を実現する。このプログラムは、少なくとも1つのコンピュータに、後述する情報処理方法の各ステップを実行させるプログラムである。具体的には、記憶部12に記憶されているプログラム、つまり、ソフトウェアに基づいて、ハードウェアである処理部11が動作することで、後述する各機能部を実現する。このとき、処理部11は、必要に応じて、記憶部12と、一時記憶部13と、外部装置接続部14と、通信部15とを動作させる。
【0029】
図4は、情報処理装置1の機能的な構成を示すブロック図である。同図に示すように、情報処理装置1は、制御部100を備える。また、制御部100は、選択部101と、調査部102と、配布部103と、受付部104と、通知部105とを備える。これらは、それぞれ、選択ステップ、調査ステップ、配布ステップ、受付ステップ、通知ステップを実行する。
【0030】
4.情報処理装置1の動作
次に、情報処理装置1を含む情報処理システムによって実行される情報処理方法のうち主要な動作について説明する。図5は、情報処理システムの動作の流れの概略を示すアクティビティ図である。なお、ここで説明する動作には、選択ステップと、調査ステップと、配布ステップと、受付ステップと、通知ステップとを含む。
【0031】
情報処理システムは、まず、条件の入力を受け付ける(A101)。この条件は、運営者10が情報処理装置1等を操作して入力するか、ネットワーク5を介して依頼者50が入力するもので、クーポンを配布する対象となる対象者を指定するものである。例えば、条件は、従業員の属性である。この属性は、候補者である従業員の性別と、年齢と、従業員の就業場所の業種とのうち、少なくとも1つを含むものであり、図6に示すようなものとなる。また、条件は、従業員の行動履歴であってもよく、行動履歴は、候補者である従業員の勤務日数と、所持スキルと、勤務態度と、売上成績と、研修の参加数とのうち、少なくとも1つを含むものであり、図7に示すようなものとなる。勤務日数は、図7に示すように、月あたりの日数であってもよく、週あたりの日数でもよい。また、通算日数であってもよい。また、条件には、配布するクーポンの数を含むようにしてもよい。
【0032】
続いて、情報処理システムは、選択ステップとして、対象者の選択を行う(A102)。この選択ステップでは、候補者の中から、指定された条件、つまり、A101で受け付けた条件に合致する対象者を選択する。候補者は、複数の店舗が入居する施設を就業場所とする従業員である。この選択ステップでは、A101で受け付けた条件に配布するクーポンの数が含まれていた場合には、指定された数の対象者を選択する。
【0033】
対象者を選択すると、情報処理システムは、選択した対象者に案内を送信する(A103)。具体的には、選択した対象者が利用する利用者端末3に対して、クーポン利用のための事前アンケートに回答するための情報を送信する。なお、事前アンケートを省略する場合には、A103で、電子情報によるクーポンを送信するようにしてもよい。
【0034】
続いて、情報処理システムは、調査ステップ及び配布ステップ(A111からA113)と、受付ステップ及び調査ステップ(A121からA123)の各処理を並行して行う。
【0035】
調査ステップ及び配布ステップでは、情報処理システムは、まず、利用者端末3からアンケートのためのアクセスの発生まで待機する(A111)。そして、利用者端末3からアンケートのためのアクセスがあると、情報処理システムは、調査ステップとして、対象者に対してアンケートを実施する(A112)。そして、実施したアンケートが、実施後にクーポンを配布する対象であった場合には、情報処理システムは、配布ステップとして、アンケートに回答した対象者にクーポンを配布する(A113)。クーポンは、電子情報によるものであり、商品又はサンプル商品との引き換えや割引を行うものである。また、商品以外のサービスであってもよい。つまり、A113の配布ステップでは、対象者のうちアンケートに応じた対象者にクーポンを配布することとなる。
【0036】
一方、受付ステップ及び調査ステップでは、情報処理システムは、まず、店舗端末2から、クーポンが利用されたことを示す利用情報が通知されるまで待機する(A121)。そして、店舗端末2から利用情報が通知されると、情報処理システムは、受付ステップとして、クーポンの利用の有無を示す利用情報を受け付ける(A122)。なお、先に配布したクーポンに、対象者を識別する情報を含めていた場合、この利用情報には、当該クーポンを利用した対象者を識別する情報が含まれている。
【0037】
また、A122で受け付けた利用情報が、利用後のアンケートを行うことが指定されたクーポンに対応するものであった場合には、情報処理システムは、調査ステップとして、利用情報に基づいて、対象者のうちクーポンを使用した対象者に対してアンケートを実施するための案内を送信する(A123)。この案内を受け取った対象者がアンケートに回答する場合には、情報処理システムは、A111以降の処理を行う。
【0038】
また、図5では、省略しているが、情報処理システムは、通知ステップとして、クーポンを使用した対象者のうちアンケートに未回答の対象者に対して、アンケートへの回答を促す通知を行うようにしてもよい。
【0039】
また、情報処理システムは、対象者によるアンケートの回答と、利用情報を集計し、これを集計情報として、依頼者50に納品できる形態に加工する処理も行う。
【0040】
5.クーポン利用の流れ
次に、上述した動作の流れを、対象者側から見た流れとして説明する。図8は、対象者の動作の流れを示すアクティビティ図である。
【0041】
事前アンケートが必要なクーポンが配布される場合には、まず、対象者は、対象者として選択された後に、案内通知を受信する(A201)。そして、対象者が案内通知にしたがって、アンケートに回答すると(A202)、クーポンを受領する(A203)。一方、事前アンケートが不要なクーポンが配布される場合には、対象者は、対象者として選択された後に、クーポンを受領する(A203)。
【0042】
その後、対象者がクーポンを利用し(A204)、利用後のアンケートが不要であった場合には、当該クーポンに対する動作は終了する。一方、利用後のアンケートが必要であった場合には、案内通知が送信されてくるため、対象者は、案内通知を受信する(A205)。そして、対象者が案内通知にしたがって、アンケートに回答する(A206)。ここで、追加クーポンが発行されない場合には、当該クーポンに対する動作は終了する。また、追加クーポンが発行される場合には、対象者は、クーポンを受領し(A203)、以降、同様の処理を繰り返す。
【0043】
このように、アンケート及びクーポンの発行は、予め指定された回数だけ実行することができる。このため、依頼者20が異なるアンケートを連続して行うようにすることも可能である。
【0044】
6.その他
本発明は、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0045】
(1)情報処理システムによって実行される情報処理方法であって、選択ステップと、配布ステップと、受付ステップとを備え、前記選択ステップでは、候補者の中から、指定された条件に合致する対象者を選択し、前記候補者は、複数の店舗が入居する施設を就業場所とする従業員であり、前記配布ステップでは、前記対象者にクーポンを配布し、前記受付ステップでは、前記クーポンの利用の有無を示す利用情報を受け付ける情報処理方法。
【0046】
(2)上記(1)に記載の情報処理方法において、調査ステップを備え、前記調査ステップでは、前記対象者に対してアンケートを実施し、前記配布ステップでは、前記対象者のうち前記アンケートに応じた対象者に前記クーポンを配布する情報処理方法。
【0047】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理方法において、調査ステップを備え、前記調査ステップでは、前記利用情報に基づいて、前記対象者のうち前記クーポンを使用した対象者に対してアンケートを実施する情報処理方法。
【0048】
(4)上記(3)に記載の情報処理方法において、通知ステップを備え、前記通知ステップでは、前記クーポンを使用した対象者のうち前記アンケートに未回答の対象者に対して、前記アンケートへの回答を促す通知を行う情報処理方法。
【0049】
(5)上記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の情報処理方法において、前記クーポンは、前記施設に入居する店舗のうち、該クーポンで指定された指定店舗で利用可能である情報処理方法。
【0050】
(6)上記(5)に記載の情報処理方法において、前記クーポンは、前記指定店舗が仕入れを行った商品のうち、該クーポンで指定された指定との引き換えられる情報処理方法。
【0051】
(7)上記(1)乃至(6)のいずれか1つに記載の情報処理方法において、前記条件は、前記従業員の属性であり、前記属性は、性別と、年齢と、前記従業員の就業場所の業種とのうち、少なくとも1つを含む情報処理方法。
【0052】
(8)上記(1)乃至(7)のいずれか1つに記載の情報処理方法において、前記条件は、前記従業員の行動履歴であり、前記行動履歴は、勤務日数と、所持スキルと、勤務態度と、売上成績と、研修の参加数とのうち、少なくとも1つを含む情報処理方法。
【0053】
(9)上記(1)乃至(8)のいずれか1つに記載の情報処理方法において、前記選択ステップでは、指定された数の前記対象者を選択する情報処理方法。
【0054】
(10)少なくとも1つの装置からなる情報処理システムであって、上記(1)乃至(9)のいずれか1つに記載の情報処理方法の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つのプロセッサを備える情報処理システム。
【0055】
(11)プログラムであって、少なくとも1つのコンピュータに、上記(1)乃至(9)のいずれか1つに記載の情報処理方法の各ステップを実行させる、プログラム。
もちろん、この限りではない。
【0056】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0057】
1 :情報処理装置
2 :店舗端末
3 :利用者端末
4 :従業員管理装置
5 :ネットワーク
10 :運営者
11 :処理部
12 :記憶部
13 :一時記憶部
14 :外部装置接続部
15 :通信部
16 :通信バス
20 :協力者
30 :対象者
40 :管理者
50 :依頼者
100 :制御部
101 :選択部
102 :調査部
103 :配布部
104 :受付部
104 :通知部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-04-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムによって実行される情報処理方法であって、
選択ステップと、配布ステップと、受付ステップとを備え、
前記選択ステップでは、候補者の中から、クーポンの発行を依頼した依頼者により指定された条件に合致する対象者を選択し、
前記候補者は、複数の店舗が入居する施設を就業場所とする従業員であり、
前記配布ステップでは、前記対象者にクーポンを配布し、
前記クーポンは、前記施設に入居する店舗のうち、該クーポンで指定された指定店舗で利用可能であり、
前記指定店舗は、前記依頼者とは異なり、
前記受付ステップでは、前記クーポンの利用の有無を示す利用情報を受け付ける
情報処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理方法において、
調査ステップを備え、
前記調査ステップでは、前記対象者に対してアンケートを実施し、
前記配布ステップでは、前記対象者のうち前記アンケートに応じた対象者に前記クーポンを配布する
情報処理方法。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理方法において、
調査ステップを備え、
前記調査ステップでは、前記利用情報に基づいて、前記対象者のうち前記クーポンを使用した対象者に対してアンケートを実施する
情報処理方法。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理方法において、
通知ステップを備え、
前記通知ステップでは、前記クーポンを使用した対象者のうち前記アンケートに未回答の対象者に対して、前記アンケートへの回答を促す通知を行う
情報処理方法。
【請求項5】
請求項に記載の情報処理方法において、
前記クーポンは、前記指定店舗が仕入れを行った商品のうち、該クーポンで指定された商品と引き換えられる
情報処理方法。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記条件は、前記従業員の属性であり、
前記属性は、性別と、年齢と、前記従業員の就業場所の業種とのうち、少なくとも1つを含む
情報処理方法。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記条件は、前記従業員の行動履歴であり、
前記行動履歴は、勤務日数と、所持スキルと、勤務態度と、売上成績と、研修の参加数とのうち、少なくとも1つを含む
情報処理方法。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理方法において、
前記選択ステップでは、指定された数の前記対象者を選択する
情報処理方法。
【請求項9】
少なくとも1つの装置からなる情報処理システムであって、
請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の情報処理方法の各ステップがなされるようにプログラムを実行可能な、少なくとも1つのプロセッサを備える
情報処理システム。
【請求項10】
プログラムであって、
少なくとも1つのコンピュータに、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の情報処理方法の各ステップを実行させる、プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
協力者20は、クーポンと商品との引き換え、又は、クーポンによる商品の割引販売を行う店舗であり、クーポンの利用場所として協力を行う者である。なお、協力者20である店舗は、後述する施設に入居するもので、クーポンは、当該店舗のうちクーポンで指定された指定店舗で利用可能である。クーポンとの引き換えや、クーポンによる割引販売の対象となる商品は、協力者20に含まれる店舗が、通常の商品と同様に仕入れ等を行うもので、例えば、依頼者50に含まれる企業又は商社、これらとの取り引きを仲介する卸売業者等に発注を行い、納品されたものである。つまり、クーポンは、指定店舗が仕入れを行った商品のうち、当該クーポンで指定された商品と引き換えられるものとなる。この指定商品の販売の対価は、クーポンによる引き換えを行う場合には全額を、クーポンによる割引販売を行う場合にはその割引額分を、運営者10から受領する。また、協力者20は、クーポンが利用された場合には、その情報を運営者10に通知する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
(6)上記(5)に記載の情報処理方法において、前記クーポンは、前記指定店舗が仕入れを行った商品のうち、該クーポンで指定された商品と引き換えられる情報処理方法。