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特開2024-119476商品データ処理装置およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119476
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】商品データ処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/08 20120101AFI20240827BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20240827BHJP
   G06Q 20/20 20120101ALI20240827BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
G06Q20/08
G06Q30/06
G06Q20/20
G07G1/12 321L
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023026400
(22)【出願日】2023-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青木 謙
【テーマコード(参考)】
3E142
5L020
5L030
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142DA07
3E142DA08
3E142EA04
3E142FA06
3E142FA08
3E142HA14
3E142JA01
3E142JA03
3E142KA01
5L020AA21
5L020AA42
5L030BB72
5L049BB72
5L055AA21
5L055AA42
(57)【要約】
【課題】本発明が解決しようとする課題は、使用できない媒体での非現金での決済を防止することが可能な商品データ処理装置およびプログラムを提供することである。
【解決手段】実施形態の商品データ処理装置は、会員を特定する会員特定情報を取得する取得手段と、取得した前記会員特定情報を、前記会員特定情報に関連付けて当該会員の会員情報を記憶する第1サーバに直接または間接的に送信する送信手段と、前記第1サーバから直接または間接的に受信した、前記会員特定情報に対応する前記会員情報に基づいて、前記会員特定情報で特定される会員用の媒体の使用の可否を判断する判断手段と、前記媒体が使用不可であると判断した場合に、前記媒体が使用不可であることを示すメッセージを表示する表示手段と、を有する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
会員を特定する会員特定情報を取得する取得手段と、
取得した前記会員特定情報を、前記会員特定情報に関連付けて当該会員の会員情報を記憶する第1サーバに直接または間接的に送信する送信手段と、
前記第1サーバから直接または間接的に受信した、前記会員特定情報に対応する前記会員情報に基づいて、前記会員特定情報で特定される会員用の媒体の使用の可否を判断する判断手段と、
前記媒体が使用不可であると判断した場合に、前記媒体が使用不可であることを示すメッセージを表示する表示手段と、
を有することを特徴とする商品データ処理装置。
【請求項2】
前記媒体が使用可能であると判断した場合、当該会員が非現金での決済を行うための情報を記憶する第2サーバに対して前記会員特定情報を直接または間接的に送信し、前記会員用の媒体が使用不可であると判断した場合、前記第2サーバに対して前記会員特定情報を送信しない、送信制御手段、
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の商品データ処理装置。
【請求項3】
受信した前記会員情報を記憶する記憶手段と、
前記媒体が使用不可であると判断した場合、前記記憶手段が記憶した前記会員情報を破棄する破棄手段と、
をさらに有する請求項1または請求項2に記載の商品データ処理装置。
【請求項4】
送信した前記会員特定情報に対応して前記第2サーバから直接または間接的に受信した前記非現金での決済を行うための情報に基づいた決済処理が可能となる、
ことを特徴とする請求項2に記載の商品データ処理装置。
【請求項5】
前記会員が非現金での決済を行うための情報は、電子マネーでの決済に係る電子マネー情報である、
ことを特徴とする請求項4に記載の商品データ処理装置。
【請求項6】
商品データ処理装置としてのコンピュータを、
会員を特定する会員特定情報を取得する取得手段と、
取得した前記会員特定情報を、前記会員特定情報に関連付けて当該会員の会員情報を記憶する第1サーバに直接または間接的に送信する送信手段と、
前記第1サーバから直接または間接的に受信した、前記会員特定情報に対応する前記会員情報に基づいて、前記会員特定情報で特定される会員用の媒体の使用の可否を判断する判断手段と、
前記媒体が使用不可であると判断した場合に、前記媒体が使用不可であることを示すメッセージを表示する表示手段と、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品データ処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ショッピングセンター、量販店、百貨店等の店舗において、POS端末等の商品データ処理装置を用いて、店舗で販売する商品の取引を行っている。商品データ処理装置は、現金または非現金での取引を行う装置である。
【0003】
非現金での取引の一例として、予め金銭的価値をチャージした電子マネーで支払いをする場合がある。このような取引においては、店舗での取引の際に顧客は会員カード等の媒体から会員IDを取得することで、商品データ処理装置は、電子マネーを使用した非現金での取引処理を行う。
【0004】
ところで、何らかの理由で媒体が使用不可となることがある。しかしながら、商品データ処理装置を操作する店員等が、当該媒体が使用不可であることを判断できず、当該媒体を使用した非現金での決済を行ってしまうことがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、使用できない媒体での非現金での決済を防止することが可能な商品データ処理装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の商品データ処理装置は、会員を特定する会員特定情報を取得する取得手段と、取得した前記会員特定情報を、前記会員特定情報に関連付けて当該会員の会員情報を記憶する第1サーバに直接または間接的に送信する送信手段と、前記第1サーバから直接または間接的に受信した、前記会員特定情報に対応する前記会員情報に基づいて、前記会員特定情報で特定される会員用の媒体の使用の可否を判断する判断手段と、前記媒体が使用不可であると判断した場合に、前記媒体が使用不可であることを示すメッセージを表示する表示手段と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態にかかるシステムを示す図である。
図2図2は、POS端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図3は、本部サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図4図4は、会員マスタのメモリ構成を示すメモリマップである。
図5図5は、外部サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図6図6は、電子マネー管理部のメモリ構成を示すメモリマップである。
図7図7は、POS端末の機能構成を示す機能ブロック図である。
図8図8は、POS端末の制御処理の流れを示すフローチャートである。
図9図9は、POS端末の表示の一例を示す図である。
図10図10は、POS端末の別の表示の一例を示す図である。
図11図11は、POS端末の更に別の表示の一例を示す図である。
図12図12は、POS端末の更に別の表示の一例を示す図である。
図13図13は、POS端末の停止カードエラーの表示の一例を示す図である。
図14図14は、本部サーバの制御処理の流れを示すフローチャートである。
図15図15は、外部サーバの制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態では、POS端末を商品データ処理装置の一例として説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0009】
図1は、実施形態にかかるシステムを示す図である。システム10は、店舗Tで商品を購入する会員である顧客に対して、会員としてのサービスを提供するための仕組みである。ここで、店舗Tは、例えばスーパーマーケット、量販店、コンビニエンスストア、専門店等であり、店舗は店内に陳列した商品を販売する。また会員とは、店舗Tにおいて当該店舗Tあるいは当該企業に会員登録した顧客をいい、会員となった顧客は、店舗Tで商品を購入した際に会員のサービスの提供を受けることができる。
【0010】
会員は会員登録すると、店舗Tで使用可能な媒体の提供を受ける。媒体とは、例えば会員カードである。会員カードには会員を特定する会員ID(Identification、会員特定情報)が電気的、磁気的に記憶されている。また、会員IDは、会員カードに表示されているバーコードや二次元コード等のコードシンボルに含まれている場合もある。なお、顧客が携帯する顧客端末(携帯電話、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、タブレット端末、等)に会員IDを持たせることがある。例えば、顧客端末に会員IDを記憶したり、会員IDを含むコードシンボルを表示したりする場合がある。このような顧客端末も媒体に含まれる。媒体は、携帯可能であって、会員IDが記憶できるものや、会員IDを含むコードシンボルが表示できるものであって、POS端末が会員IDを取得できるものであれば、上記の会員カードや顧客端末以外であってもよく、特に媒体の種類を問わない。以降の説明では会員カードを媒体の一例として説明する。
【0011】
このようなシステム10は、会員に対して、会員特有のサービスを提供する。会員特有のサービスとは、例えば会員に対してポイントを付与し、ポイントでの商品購入を可能とすることである。また会員特有のサービスとは、例えば会員に対して電子マネー等の非現金での決済を可能とすることである。以降実施形態では、ポイントを使用しての決済、電子マネーカードを使用しての決済を、会員へのサービスの一例として説明する。また、ポイントを使用しての決済、電子マネーカードを使用しての決済を、非現金での決済の一例として説明する。なお、会員は、会員カードを提示することで会員としてのサービスを受けることができる。
【0012】
図1に示すように、システム10は、店舗Tに設置されたPOS端末1と店舗サーバ3、店舗Tを運営する企業の本部Hに設置された本部サーバ7(第1サーバ)、会員が使用する電子マネーの運営を行い、かつ電子マネーの情報を管理する別の企業Sに設置された外部サーバ9(第2サーバ)を有する。なお、店舗サーバ3はシステム10に含まなくてもよい。
【0013】
POS端末1と店舗サーバ3は、店舗T内においてLAN(Local Area Network)等の通信回線2によって接続される。また、店舗サーバ3と本部サーバ7と外部サーバ9は、例えばインターネット回線等のネットワーク5に接続可能であり、ネットワーク5を介して相互に接続される。
【0014】
POS端末1は、店舗T内の精算部に1台または複数台(実施形態では3台)設置されている。POS端末1は、店舗Tで販売される商品に係る商品登録処理および決済処理を実行する商品データ処理装置である。商品登録処理とは、店舗Tで販売される商品を特定する商品コード(商品特定情報)を取得し、取得した商品コードに基づいて当該商品の商品名や価格等の商品情報(商品名、商品の価格等)を表示部に表示するとともに、当該商品情報を商品情報部132(図2を参照)に記憶する処理をいう。決済処理とは、商品登録処理に伴い商品情報部132に記憶された商品情報に基づいて、当該取引に係る締め処理、具体的には、合計金額の表示、現金、クレジットカード、電子マネー等のメディアによる決済処理、現金決済の場合に預り金に基づいて釣銭を計算して表示する処理、決済処理した商品の商品情報や会計情報(合計金額、預り金額、釣銭額、ポイント情報等)を印字したレシートをプリンタ22(図2を参照)から発行する処理等をいう。
【0015】
またPOS端末1は、決済処理した商品の商品情報と会計情報(総称して「売上データ」という)を、店舗サーバ3に送信する。POS端末1から店舗サーバ3への売上データの送信のタイミングは、実施形態では会計処理が終了したタイミングで行うが、例えば店舗Tの閉店時に一日分をまとめて送信する等、任意のタイミングで送信するようにしてもよい。
【0016】
店舗サーバ3は、店舗Tのバックヤードに設置される。店舗サーバ3は、各POS端末1から受信した売上データを収集する。店舗サーバ3は、収集した売上データに基づいて当該店舗Tの商品の売上げを管理する。また店舗サーバ3は、POS端末1から受信した会員IDを、本部サーバ7や外部サーバ9に送信する。また店舗サーバ3は、本部サーバ7から受信した会員情報をPOS端末1に送信する。また店舗サーバ3は、外部サーバ9から受信したで電子マネー情報をPOS端末1に送信する。
【0017】
本部サーバ7は、店舗Tを運営する企業の本部Hに設置される。本部サーバ7は、各店舗Tの店舗サーバ3から受信した各店舗Tの売上データを集計し、店舗T別の売上を管理するとともに、企業全体の売上も管理する。
【0018】
本部サーバ7は、会員が保有するポイントを会員別に管理する。すなわち本部サーバ7は、会員ID別にポイントを記憶する。ポイントは、当該企業において金銭的価値を有し、店舗Tにおいて所定数のポイントを現金の代わりに(すなわち非現金として)使用して商品を購入することができる。またポイントは、会員が商品を購入すると、購入代金に対して所定の割合で発生する。本部サーバ7は、発生したポイントを会員別IDに蓄積して記憶する。
【0019】
外部サーバ9は、店舗Tを運営する企業とは別の企業Sが保有する。企業は,例えば複数の企業が使用する電子マネーの情報を横断的に管理する会社である。外部サーバ9は、本部サーバ7または店舗サーバ3から送信された電子マネーの情報を会員ID別に記憶する。電子マネーの情報は、例えば店舗Tにおいて現金を支払ってデータ化して得られる。例えば店舗TにおけるPOS端末1は、1000円の現金を、1000円相当または1000円に多少のプレミアを付した、金銭的価値を含む電子マネー情報に変換する。外部サーバ9は、このようにして発生した電子マネー情報を収集して会員ID別に管理する。電子マネー情報に含まれる金銭的価値は、現金の代わりに(すなわち非現金として)使用して商品を購入することができる。
【0020】
ところで、例えば会員が会員カードを紛失した場合等には、当該会員カードが他人によって使用されないように、会員カードを使用できないようにする必要がある。この場合、POS端末1あるいは店舗サーバ3において、当該会員カードを使用できないように処理をする。このように使用できない処理をした会員カードの情報は本部サーバ7に送信され、本部サーバ7は、当該使用できない会員カードを「停止カード」として、会員IDと関連づけして記憶する。なお、会員カードの紛失以外にも会員カードを停止カードとする場合がある。例えば、会員カードの有効期限が切れた場合、等である。
【0021】
次に、POS端末1のハードウェア構成について説明する。図2は、POS端末1のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、POS端末1は、プロセッサの一例であるCPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、メモリ部14等を備えている。CPU11はPOS端末1の制御主体となる。ROM12は各種プログラムを記憶する。RAM13はプログラムや各種データを展開する。メモリ部14は各種プログラムを記憶する。CPU11、ROM12、RAM13、メモリ部14は、互いにバス15を介して接続されている。CPU11とROM12とRAM13が、制御部100を構成する。すなわち、制御部100は、CPU11がROM12やメモリ部14に記憶されRAM13に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述するPOS端末1の制御処理を実行する。
【0022】
RAM13は、会員ID部131、商品情報部132、会員情報部133、禁止フラグ部134を有する。会員ID部131は、カードリーダ21が磁気的または電気的に取得した会員IDまたはコードリーダ20が撮像または光学的に読み取ったコードシンボルに基づいて取得した会員IDを記憶する。商品情報部132は、商品登録処理された商品の商品情報(商品を特定する商品コード、商品名、価格、等)を記憶する。会員情報部133は、会員IDを送信したことに応じて本部サーバ7から店舗サーバ3を経由して取得した、当該会員IDで特定される会員の会員情報を記憶する。
【0023】
禁止フラグ部134は、取得した会員IDに対応した会員カードが停止カードであるか否かを示すフラグを記憶する。このフラグは、当該会員が会員として決済することができるか(当該会員が電子マネーでの決済をすることができるか、当該会員がポイントを使用したり溜めたりすることができるか)を示すフラグでもある。禁止フラグ部134に記憶されているフラグが「1」の場合、当該会員カードは停止カードであることを示す。禁止フラグ部134に記憶されているフラグが「0」の場合、当該会員カードは停止カードではないことを示す。
【0024】
メモリ部14は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラムを記憶する制御プログラム部141、商品マスタ142を有する。商品マスタ142は、各商品の商品情報を、当該商品を特定する商品コード(商品特定情報)に対応付けて記憶する。商品マスタ142は、図3で後述する商品マスタ742と同一の構成である。
【0025】
また、制御部100は、バス15およびコントローラ16を介して、操作部17、店員用表示部18、顧客用表示部19、コードリーダ20、カードリーダ21、プリンタ22と接続している。
【0026】
操作部17は、締めキー171を有する。締めキー171は、POS端末1において商品登録処理から決済処理へ処理を進める際に操作するキーである。店員用表示部18は、例えば液晶表示器であり、POS端末1を操作する操作者(例えば店員)に対して情報を表示する。顧客用表示部19は、例えば液晶表示器であり、顧客や会員に対して情報を表示する。なお操作部17は、店員用表示部18および顧客用表示部19上に設けられたタッチパネルを含む。コードリーダ20は、商品に付されたコードシンボルを撮像または光学的に読み取る。またはコードリーダ20は、会員カードに会員IDを含むコードシンボルが表示されている場合、当該コードシンボルを撮像または光学的に読み取る。実施形態では、コードリーダ20はコードシンボルを撮像して読み取ることとする。カードリーダ21は、例えばクレジットカード、デビットカード、電子マネーカード(会員カード)等で決済処理を行う場合に、当該カードからカード情報を読み取る。プリンタ22は、決済処理した商品に係る商品情報や決済情報を含むレシート情報を印字したレシートを発行する。
【0027】
コントローラ16は、制御部100からの指示を受けて、操作部17、店員用表示部18、顧客用表示部19、コードリーダ20、カードリーダ21、プリンタ22を制御する。ただ、説明の都合上、コントローラ16が行う制御を制御部100が行うとして説明する。
【0028】
また、制御部100は、バス15を介して、通信部23と接続している。通信部23は、通信回線2を介して店舗サーバ3と通信可能に接続している。
【0029】
次に、本部サーバ7のハードウェア構成について説明する。図3は、本部サーバ7のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、本部サーバ7は、プロセッサの一例であるCPU71、ROM72、RAM73、メモリ部74等を備えている。CPU71は本部サーバ7の制御主体となる。ROM72は各種プログラムを記憶する。RAM73はプログラムや各種データを展開する。メモリ部74は各種プログラムを記憶する。CPU71、ROM72、RAM73、メモリ部74は、互いにバス75を介して接続されている。CPU71とROM72とRAM73が、制御部700を構成する。すなわち、制御部700は、CPU71がROM72やメモリ部74に記憶されRAM73に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する本部サーバ7の制御処理を実行する。
【0030】
RAM73は、売上管理部731を有する。売上管理部731は、各店舗サーバ3から受信した売上データを収集して、店舗T別の売上情報や企業全体の売上情報として記憶する。
【0031】
メモリ部74は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラム部741、商品マスタ742、会員マスタ743を有する。制御プログラム部341は、本部サーバ7を駆動するための制御プログラムを記憶する。商品マスタ342は、各商品の商品情報を、当該商品を特定する商品コードに対応して記憶する。会員マスタ743は、会員登録した会員の会員情報を記憶する。会員マスタ743については図4で後述する。
【0032】
また、制御部700は、バス75およびコントローラ76を介して、表示部77、操作部78と接続している。表示部77は、例えば液晶表示器であって、本部サーバ7の操作者に情報を表示する。操作部78は、操作者が操作するキーボードである。
【0033】
コントローラ76は、制御部700からの指示を受けて、表示部77、操作部78を制御する。ただ、説明の都合上、コントローラ76が行う制御を制御部700が行うとして説明する。
【0034】
また、制御部700は、バス75を介して、通信部79と接続している。通信部79は、ネットワーク5を介して各店舗Tの店舗サーバ3や外部サーバ9と通信可能に接続される。
【0035】
次に、会員情報を記憶する会員マスタ743について説明する。図4は、会員マスタ743のメモリ構成を示すメモリマップである。図4に示すように、会員マスタ743は、会員ID部7431、会員情報部7432、ポイント情報部7433、カード状態部7434を有する。
【0036】
会員ID部7431は、会員を特定する会員IDを記憶する。会員情報部7432は、会員ID部7431に記憶された会員IDで特定される会員の諸情報(会員名、住所、電話番号、メールアドレス、等)を記憶する。また会員情報部7432は、当該会員が過去に購入した商品の購入履歴を記憶する。ポイント情報部7433は、会員ID部7431に記憶された会員IDで特定される会員が保有するポイントの情報(ポイントの数)を記憶する。当該会員が商品を購入すると、支払い額に応じた数のポイントがポイント情報部7433に加算される。当該会員がポイントを使用すると、ポイント情報部7433から使用した数のポイントが減算される。
【0037】
カード状態部7434は、会員ID部7431に記憶された会員IDで特定される会員が携帯する会員カードが使用できないカードである停止カードであるか否かを示すフラグ情報を記憶する。カード状態部7434に記憶されているフラグが「1」の場合、当該会員カードは停止カードであることを示す。カード状態部7434に記憶されているフラグが「0」の場合、当該会員カードは停止カードではないことを示す。図4の例の場合、会員IDが「0001」の会員が保有する会員カードと会員IDが「0003」の会員が保有する会員カードは停止カードではなく、会員IDが「0002」の会員が保有する会員カードは停止カードであることを示す。
【0038】
次に、外部サーバ9のハードウェア構成について説明する。図5は、外部サーバ9のハードウェア構成を示すブロック図である。図5に示すように、外部サーバ9は、プロセッサの一例であるCPU91、ROM92、RAM93、メモリ部94等を備えている。CPU91は外部サーバ9の制御主体となる。ROM92は各種プログラムを記憶する。RAM93はプログラムや各種データを展開する。メモリ部94は各種プログラムを記憶する。CPU91、ROM92、RAM93、メモリ部94は、互いにバス95を介して接続されている。CPU91とROM92とRAM93が、制御部900を構成する。すなわち、制御部900は、CPU91がROM92やメモリ部94に記憶されRAM93に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する外部サーバ9の制御処理を実行する。
【0039】
メモリ部94は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、制御プログラム部941、電子マネー管理部942を有する。制御プログラム部341は、外部サーバ9を駆動するための制御プログラムを記憶する。電子マネー管理部942は、会員に係る電子マネー情報を記憶する。電子マネー情報は、会員が保有している電子マネーの金銭的価値(金額)情報である。電子マネー管理部942については図6で後述する。
【0040】
また、制御部900は、バス95およびコントローラ96を介して、表示部97、操作部98と接続している。表示部97は、例えば液晶表示器であり、外部サーバ9の操作者に情報を表示する。操作部98は、操作者が操作するキーボードである。
【0041】
コントローラ96は、制御部900からの指示を受けて、表示部97、操作部98を制御する。ただ、説明の都合上、コントローラ96が行う制御を制御部900が行うとして説明する。
【0042】
また、制御部900は、バス95を介して、通信部99と接続している。通信部99は、ネットワーク5を介して各店舗Tの店舗サーバ3や本部サーバ7と通信可能に接続される。
【0043】
次に、電子マネー情報を記憶する電子マネー管理部942について説明する。図6は、電子マネー管理部942のメモリ構成を示すメモリマップである。図6に示すように、電子マネー管理部942は、会員ID部9421、会員情報部9422、電子マネー情報部9423を有する。
【0044】
会員ID部9421は、会員を特定する会員IDを記憶する。実施形態では、会員ID部9421に記憶する会員IDは、本部サーバ7の会員ID部7431に記憶される会員IDと同じ会員IDである。しかしながら、同じ会員であっても、会員ID部9421に記憶する会員IDと本部サーバ7の会員ID部7431に記憶される会員IDとを異なる会員IDとしてもよい。この場合、会員マスタ743には、同一会員に係る会員ID部7431に記憶される会員IDと会員ID部9421に記憶する会員IDとが関連付けて記憶される。
【0045】
会員情報部9422は、会員ID部9421に記憶された会員IDで特定される会員の諸情報(会員名、住所、電話番号、メールアドレス、等)を記憶する。電子マネー情報部9423は、会員ID部9421に記憶された会員IDで特定される会員が保有する電子マネー情報(非現金で決済可能な電子マネーとして使用できる金額(金銭的価値)情報)を記憶する。当該会員が電子マネーを使用した決済をすると、電子マネー情報部9423から使用した電子マネーの金額分が減算される。また、新たに電子マネーをチャージすると、チャージした金額分の電子マネーが。電子マネー情報部9423に加算される。
【0046】
次に、POS端末1の機能構成について説明する。図7は、POS端末1の機能構成を示す機能ブロック図である。POS端末1の制御部100は、ROM12やメモリ部14の制御プログラム部141に記憶された制御プログラムに従うことで、取得手段101、送信手段102、判断手段103、表示手段104、送信制御手段105、記憶手段106、破棄手段107として機能する。
【0047】
取得手段101は、会員を特定する会員IDを取得する。具体的には、取得手段101は、例えば会員カードから会員IDを取得する。実施形態では、取得手段101は、会員カードに電気的または磁気的に記憶されている会員IDをカードリーダ21から取得するか、コードリーダ20が会員カードに表示されたコードシンボルを撮像して取得する。なお、取得手段101は、コードリーダ20が顧客端末に表示されたコードシンボルを撮像して、会員IDを取得するようにしてもよい。
【0048】
送信手段102は、取得手段101が取得した会員IDを、会員IDに関連付けて当該会員の会員情報を記憶する本部サーバ7に、直接または間接的に送信する。具体的には、送信手段102は、取得手段101が取得した会員IDを、会員IDに関連付けて当該会員の会員情報を記憶する本部サーバ7に、店舗サーバ3を経由して(すなわち間接的に)送信する。
【0049】
判断手段103は、本部サーバ7から直接または間接的に受信した、送信した会員IDに係る会員情報に基づいて、会員IDで特定される会員用の会員カードの使用の可否を判断する。具体的には、判断手段103は、本部サーバ7から店舗サーバ3を経由して(すなわち間接的に)受信した、会員IDに係る会員情報に基づいて、送信した会員IDで特定される会員用の媒体が停止カードであるかを判断する。
【0050】
表示手段104は、判断手段103によって当該会員カードが使用不可であると判断された場合に、当該会員カードが使用不可であることを示すメッセージを店員用表示部18と顧客用表示部19の少なくとも一方に表示する。具体的には、表示手段104は、判断手段103によって当該会員カードが停止カードであると判断された場合に、当該会員カードが使用不可であることを示すメッセージを店員用表示部18と顧客用表示部19の少なくとも一方に表示する。
【0051】
送信制御手段105は、会員カードが使用可能であると判断した場合、当該会員が電子マネーでの決済を行うための情報(すなわち、非現金での決済を行うための情報)を記憶する外部サーバ9に対して、店舗サーバ3を経由して会員IDを直接または間接的に送信し、会員カードが使用不可であると判断した場合、外部サーバ9に対して会員IDを送信しない。具体的には、送信制御手段105は、判断手段103によって会員カードが停止カードではないと判断された場合、当該会員が電子マネーでの決済を行うための情報を記憶する外部サーバ9に対して店舗サーバ3を経由して(すなわち間接的に)会員IDを送信し、会員カードが停止カードであると判断した場合、外部サーバ9に対して会員IDを送信しない。
【0052】
記憶手段106は、受信した会員情報を記憶する。具体的には、記憶手段106は、本部サーバ7から店舗サーバ3を経由して(すなわち間接的に)受信した会員情報を記憶する。
【0053】
破棄手段107は、会員カードが使用不可であると判断した場合、記憶手段106が記憶した会員情報を破棄する。破棄とは、会員情報を消去すること、または使用しないことである。
【0054】
次に、POS端末1の制御について説明する。図8は、POS端末1の制御処理の流れを示すフローチャートである。図8に示すように、POS端末1の制御部100は、顧客に対して会員カードを操作する旨の表示Gaを顧客用表示部19に表示する(S11)。図9は、表示Gaの一例として、会員カードをカードリーダ21に挿入するよう顧客用表示部19に表示した一例である。図9に示すように、例えば「カードを入れてください」の表示を少なくとも顧客用表示部19に表示して、会員である顧客に対して会員カードを挿入するよう促す。会員カードが挿入されると、カードリーダ21は会員カードに記憶されている会員IDを読み取る。
【0055】
次に制御部100は、カードリーダ21が会員IDを読み取ったかを判断する(S12)。会員IDを読み取ったと判断した場合には(S12のYes)、取得手段101は、読み取った会員IDを会員ID部131に記憶する(会員IDを取得する)(S13)。
【0056】
次に送信手段102は、取得した会員IDを、店舗サーバ3経由で本部サーバ7に送信する(S14)。そして制御部100は、本部サーバ7から送信した会員IDに対応した会員情報を受信したかを判断する(S15)。制御部100は会員情報を受信するまで待機する(S15のNo)。待機中は、図10に示すように、会員情報の受信を待機していることを示す表示Gbを、店員用表示部18と顧客用表示部19の少なくとも一方に表示する。図10の例では、表示Gbとして、本部サーバ7からの会員情報の受信を待機していることを示す「顧客問い合わせ中 しばらくお待ち下さい。」のメッセージが、少なくとも顧客用表示部19に表示されている。また、会員情報を受信したと判断した場合には(S15のYes)、記憶手段106は、本部サーバ7から店舗サーバ3を経由して受信した、S14で送信した会員IDで特定される顧客の会員情報を、会員情報部133に記憶する(S16)。
【0057】
次に判断手段103は、受信した会員情報の中に停止カードであることを示すフラグ情報(すなわちフラグが「1」の情報)が含まれているかを判断する(S17)。停止カードであることを示すフラグ情報が含まれていないと判断した場合(すなわちフラグが「0」の場合)には(S17のNo)、送信制御手段105は、S13で取得した会員IDを店舗サーバ3経由で外部サーバ9に送信する(S18)。そして制御部100は、外部サーバ9から店舗サーバ3を経由して、送信した会員IDに対応した電子マネー情報を受信したかを判断する(S19)。制御部100は、電子マネー情報を受信するまで待機する(S19のNo)。待機中は、図11に示すように、電子マネー情報の受信を待機中であることを示す表示Gcを、店員用表示部18と顧客用表示部19の少なくとも一方に表示する。図11の例では、表示Gcとして、外部サーバ9からの応答待ちであることを示す「問い合わせ中 しばらくお待ち下さい。」のメッセージが少なくとも顧客用表示部19に表示されている。
【0058】
電子マネー情報を受信したと判断した場合には(S19のYes)、制御部100は、受信した電子マネー情報を当該会員IDに対応付けて会員情報部133に記憶する(S20)。そして制御部100は、受信した電子マネー情報を店員用表示部18と顧客用表示部19の少なくとも一方に表示する(S21)。図12は、S21で表示した電子マネー情報Gdの一例である。図12に示すように、制御部100は、電子マネー情報Gdとして、残額10011円、内ボーナスバリューが2000円、内クーポンバリューが3000円の情報を少なくとも顧客用表示部19に表示しており、同時に有効期限も表示している。顧客は、表示された電子マネー情報を確認する。電子マネーの金額が不足している場合には、新たに電子マネーのチャージを行ってもよい。そして制御部100は、S12に戻る。
【0059】
また、S17において、停止カードであることを示すフラグ情報が含まれていると判断した場合(すなわちフラグが「1」の場合)には(S17のYes)、表示手段104は、会員カードが使用できない旨のメッセージを店員用表示部18と顧客用表示部19の少なくとも一方に表示する(S22)。図13はS22で表示したメッセージGeの一例である。図13では、例えば「停止カードです。係員までお問合せください。」のメッセージGeをポップアップ少なくとも顧客用表示部19に表示する。このメッセージGeは「閉じる」ボタンGdaを操作することで閉じる。「閉じる」ボタンGdaは例えば顧客が操作する。
【0060】
次に制御部100は、S22で表示したメッセージGeが閉じられたかを判断する(S23)。閉じられるまで待機し(S23のNo)、メッセージGeが閉じられたと判断した場合には(S23のYes)、制御部100は、禁止フラグ部134にフラグ「1」を記憶する。そして制御部100はS12に戻る。
【0061】
すなわち、停止カードであることを示すフラグ情報が含まれていると判断した場合には(S17のYes)、送信制御手段105は、外部サーバ9に対して会員IDを送信しない。そのため、停止カードであることを示すフラグ情報が含まれていると判断した場合には(S17のYes)、制御部100は、外部サーバ9から電子マネー情報を受信しない。
【0062】
また、S12において、会員IDの入力ではないと判断した場合には(S12のNo)、制御部100は、商品に付されたコードシンボルをコードリーダ20が読み取ることで当該商品を特定する商品コードを取得したかを判断する(S31)。商品コードを取得したと判断した場合には(S31のYes)、制御部100は、取得した商品コードに基づいて商品マスタ142から商品情報を読出して、商品情報部132に記憶する商品登録処理を実行する(S32)。そして制御部100は、S12に戻る。なお、会員IDの入力は商品登録処理の前でも商品登録中でも可能であるが、商品登録処理の際に会員IDが入力されていない場合は、制御部100は、S32の処理を実行後S11に戻るようにして、会員に会員IDの入力を促すようにしてもよい。
【0063】
また、商品コードの入力ではないと判断した場合には(S31のNo)、制御部100は、締めキー171が操作されたかを判断する(S41)。締めキー171が操作されていないと判断した場合には(S41のNo)S12に戻り、締めキー171が操作されたと判断した場合には(S41のYes)、次に制御部100は、電子マネーでの決済が選択されたかを判断する(S42)。操作部17に含まれる電子マネーボタン(図示せず)が操作された場合、制御部100は、電子マネーでの決済が選択されたと判断する。
【0064】
電子マネーでの決済が選択されたと判断した場合には(S42のYes)、次に制御部100は、禁止フラグ部134にフラグ「1」が記憶されているかフラグ「0」が記憶されているかを判断する(S43)。フラグ「0」が記憶されている場合には(S43のNo)、制御部100は、当該会員の会員カードは停止カードではないため、会員としての特典が享受されるため、電子マネーを使用した決済処理を実行する(S44)。またS44の処理において、電子マネーで決済した金額に対するポイントを付与する。付与されたポイントは、ポイント情報部7433に加算される。そして制御部100は、決済処理した決済情報と商品情報を本部サーバ7に送信する(S47)。そして制御部100は処理を終了する。
【0065】
また、フラグ「1」が記憶されている場合には(S43のYes)、破棄手段107は、会員情報部133に記憶されている会員情報を破棄する(S45)。そして制御部100は、会員の特典が享受されないため電子マネーでの決済は行えず、非会員が選択可能な決済手段を選択させて、決済処理を実行する(S46)。この場合、会員としての特典が享受されないため、決済した金額に対してポイントは付与されない。そして制御部100は、決済処理した決済情報と商品情報を本部サーバ7に送信する(S47)。そして制御部100は処理を終了する。
【0066】
また、S42において電子マネーでの決済の選択ではないと判断した場合には(S42のNo)、制御部100は、ポイントを使用しての決済が選択されたかを判断する(S48)。操作部17に含まれるポイントボタン(図示せず)が操作された場合、制御部100は、ポイントでの決済が選択されたと判断する。ポイントを使用しての決済が選択されたと判断された亜場合には(S48のYes)、制御部100は、S43~S47の処理を実行する。この場合、S43でNo(禁止フラグが「0」である)と判断した場合には、会員としての特典が享受されるため、S44において、会員情報に含まれるポイント(ポイント情報部7433に記憶されているポイント)を使用した決済処理を実行する(S44)。S43でYes(禁止フラグが「1」である)と判断した場合には、会員としての特典が享受されないため、S45において会員情報は破棄され、会員の特典が享受されないためポイントを使用しての決済は行えず、非会員が選択可能な決済手段を選択させて、決済処理を実行する(S46)。この場合、会員としての特典が享受されないため、決済した金額に対してポイントは付与されない。
【0067】
また、ポイントを使用しての決済の選択ではないと判断した場合には(S48のNo)、制御部100は、電子マネーとポイント以外の選択されたメディアを使用して、S45~S47の処理を実行する。そして制御部100は処理を終了する。この場合、決済金額に対してポイントは付与されない。
【0068】
次に、本部サーバ7の制御について説明する。図14は、本部サーバ7の制御処理の流れを示すフローチャートである。図14に示すように、本部サーバ7の制御部700は、店舗サーバ3から店舗Tの売上データを受信したかを判断する(S51)。店舗サーバ3から売上データを受信したと判断した場合には(S51のYes)、制御部700は、受信した売上データを売上管理部731に加算して記憶する(S52)。そして制御部700は処理を終了する。
【0069】
また、売上データの受信ではないと判断した場合には(S51のNo)、制御部700は、店舗サーバ3から会員IDを受信したかを判断する(S53)。会員IDを受信していないと判断した場合には(S53のNo)S51に戻り、会員IDを受信したと判断した場合には(S53のYes)、制御部700は、受信した会員IDに基づいて会員マスタ743を検索し、当該会員IDに対応した会員情報を抽出する(S54)。そして制御部700は、抽出した会員情報を、会員IDを送信した店舗サーバ3に送信する(S55)。そして制御部700は処理を終了する。店舗サーバ3は、受信した会員情報を、当該会員IDを店舗サーバ3に送信したPOS端末1に送信する。
【0070】
次に、外部サーバ9の制御について説明する。図15は、外部サーバ9の制御処理の流れを示すフローチャートである。図15に示すように、外部サーバ9の制御部900は、店舗サーバ3から会員IDとともにチャージ情報を受信したかを判断する(S61)。チャージ情報を受信したと判断した場合には(S61のYes)、制御部900は、受信したチャージ情報に含まれる電子マネーのチャージ金額を、受信した会員IDに対応した電子マネー情報部9423に加算して記憶する(S62)。そして制御部700は処理を終了する。
【0071】
また、チャージ情報の受信ではないと判断した場合には(S61のNo)、制御部900は、店舗サーバ3から会員IDを受信したかを判断する(S63)。会員IDを受信していないと判断した場合には(S63のNo)S61に戻り、会員IDを受信したと判断した場合には(S63のYes)、制御部900は、受信した会員IDに基づいて電子マネー情報部9423を検索し、当該会員IDに対応した電子マネー情報を抽出する(S64)。そして制御部900は、抽出した電子マネー情報を、会員IDを送信した店舗サーバ3に送信する(S65)。そして制御部700は処理を終了する。店舗サーバ3は、受信した電子マネー情報を、当該会員IDを店舗サーバ3に送信したPOS端末1に送信する。
【0072】
以上説明したように、実施形態に係るPOS端末1は、会員を特定する会員IDを取得する取得手段101と、取得した会員IDを、会員IDに関連付けて当該会員の会員情報を記憶する本部サーバ7に、店舗サーバ3を経由して送信する送信手段102と、本部サーバ7から店舗サーバ3を経由して受信した、会員IDに係る会員情報に基づいて、送信した会員IDで特定される会員用の会員カードの使用の可否を判断する判断手段103と、会員カードが使用不可であると判断した場合に、当該会員カードが使用不可であることを示すメッセージを店員用表示部18と顧客用表示部19の少なくとも一方に表示する表示手段104と、を備える。
【0073】
このような構成のPOS端末1は、取得した会員IDに対応した会員カードが使用可能か使用不可を判断し、使用不可の場合に使用不可であることを示すメッセージを表示するため、使用できない会員カードでの非現金での決済を防止することが可能となる。
【0074】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせを行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0075】
例えば、実施形態では、POS端末1から本部サーバ7と外部サーバ9に会員IDを送信する場合に、店舗サーバ3を経由して送信した。しかしながらこれに限らず、POS端末1は、店舗サーバ3を経由することなく、直接本部サーバ7と外部サーバ9に会員IDを送信するようにしてもよい。また、POS端末1は、本部サーバ7から店舗サーバ3を経由して会員情報を受信した。しかしながらこれに限らず、POS端末1は、店舗サーバ3を経由することなく、直接本部サーバ7から会員情報を受信するようにしてもよい。また、POS端末1は、外部サーバ9から店舗サーバ3を経由して電子マネー情報を受信した。しかしながらこれに限らず、POS端末1は、店舗サーバ3を経由することなく、直接外部サーバ9から電子マネー情報を受信するようにしてもよい。
【0076】
また、実施形態では、電子マネーでの決済とポイントを使用しての決済を非現金での決済として説明した。しかしながら、非現金での決済は子マネーとポイントに限るものではなく、現金を用いずに決済するメディアであれば何でもよい。
【0077】
なお、実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0078】
また、実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0079】
また、実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0080】
1 POS端末
3 店舗サーバ
5 ネットワーク
7 本部サーバ
9 外部サーバ
18 店員用表示部
19 顧客用表示部
20 コードリーダ
21 カードリーダ
100 制御部
101 取得手段
102 送信手段
103 判断手段
104 表示手段
105 送信制御手段
106 記憶手段
107 破棄手段
131 会員ID部
132 商品情報部
133 会員情報部
134 禁止フラグ部
700 制御部
731 売上管理部
743 会員マスタ
900 制御部
942 電子マネー管理部
7431 会員ID部
7432 会員情報部
7433 ポイント情報部
7434 カード状態部
9421 会員ID部
9422 会員情報部
9423 電子マネー情報部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0081】
【特許文献1】特開昭55-88169号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15