(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119489
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0242 20230101AFI20240827BHJP
【FI】
G06Q30/0242
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023026417
(22)【出願日】2023-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】517177187
【氏名又は名称】株式会社アイガー
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】木田 裕士
(72)【発明者】
【氏名】稲田 峻一
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】ウェブサイトの動向や反響を詳細に判断できるようにすること。
【解決手段】サーバ1は、要素取得部51、正規化部52、分析レポート生成部53を備える。要素取得部51は、調査対象のX大学のウェブサイト、及びユーザにより指定されたA大学、B大学、C大学のウェブサイトを対象として、対象のウェブサイトへのアクセスに関する、訪問数、PV数、滞在時間、直帰率、1訪問当たりのPV数、訪問者数等の要素の値を取得する。正規化部52は、上記要素毎に、ユーザと比較相手の夫々の値に基づく平均値によりユーザの値を正規化した正規化値を夫々算出する。分析レポート生成部53は、要素夫々のユーザの正規化値を、要素が赤のトラフィック、黄のコンテンツの質、青の回遊性等の大要素に分別された形態の円グラフを生成する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのウェブサイト、及び前記ユーザにより指定された1以上の比較相手のウェブサイトを対象として、対象のウェブサイト又は当該ウェブサイト内の所定ページへのアクセスに関するN種類(Nは2以上の整数値)の要素の値を取得する要素取得手段と、
前記N種類の要素毎に、前記ユーザ及び前記1以上の比較相手の夫々の値に基づく指標値により前記ユーザの値を正規化した値を、正規化値として夫々算出する正規化手段と、
前記N種類の要素の夫々の前記ユーザの前記正規化値を、前記N種類の要素がM種類(Mは、N未満の整数値)の大要素に区分した形態で示す画像情報を生成する画像情報生成手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記M種類の大要素は、
前記ウェブサイト又は前記所定ページのトラフィック、
当該ウェブサイト又は当該所定ページのコンテンツの質、
及び、当該ウェブサイト又は当該所定ページの回遊性、
のうち少なくとも1つを含む請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記画像情報生成手段は、
前記N種類の要素が前記M種類の大要素毎に分別された状態で、当該N種類の要素を所定円の周上に均等間隔で割り当て、前記所定円の中心から周までの軸を当該N種類の要素毎に割り当て、前記軸の座標を、割り当てられた要素の正規化値を示すものとして、
当該N種類の要素の夫々の前記正規化値を、割り当てられた前記軸の対応する座標にプロットした形態で示す前記画像情報を生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記画像情報生成手段は、さらに、
前記M種類の大要素の夫々を示す情報を、他の大要素とは異なる形態で、前記所定円の周のうち、自身に属する要素の軸が配置されている箇所に配置した前記画像情報を生成する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
情報処理装置が実行する情報処理方法において、
ユーザのウェブサイト、及び前記ユーザにより指定された1以上の比較相手のウェブサイトを対象として、対象のウェブサイト又は当該ウェブサイト内の所定ページへのアクセスに関するN種類(Nは2以上の整数値)の要素の値を取得する要素取得ステップと、
前記N種類の要素毎に、前記ユーザ及び前記1以上の比較相手の夫々の値に基づく指標値により前記ユーザの値を正規化した値を、正規化値として夫々算出する正規化ステップと、
前記N種類の要素の夫々の前記ユーザの前記正規化値を、前記N種類の要素がM種類(Mは、N未満の整数値)の大要素に区分した形態で示す画像情報を生成する画像情報生成ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
ユーザのウェブサイト、及び前記ユーザにより指定された1以上の比較相手のウェブサイトを対象として、対象のウェブサイト又は当該ウェブサイト内の所定ページへのアクセスに関するN種類(Nは2以上の整数値)の要素の値を取得する要素取得ステップと、
前記N種類の要素毎に、前記ユーザ及び前記1以上の比較相手の夫々の値に基づく指標値により前記ユーザの値を正規化した値を、正規化値として夫々算出する正規化ステップと、
前記N種類の要素の夫々の前記ユーザの前記正規化値を、前記N種類の要素がM種類(Mは、N未満の整数値)の大要素に区分した形態で示す画像情報を生成する画像情報生成ステップと、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば一般ユーザが広告宣伝ホームページにアクセスするクリック数および電話コール数等を集計することで広告効果を判断することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ホームページへのアクセス数やクリック数程度では、ウェブサイトのどのページのどの内容についてどのような反響がどの程度あったか、また自社のウェブサイトと類似する他社のウェブサイトと比較して自社のウェブサイトはどうなのか等の詳細を判断するまでには至らないのが現状である。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ウェブサイトの反響を詳細に判断することができるサービスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
ユーザのウェブサイト、及び前記ユーザにより指定された1以上の比較相手のウェブサイトを対象として、対象のウェブサイト又は当該ウェブサイト内の所定ページへのアクセスに関するN種類(Nは2以上の整数値)の要素の値を取得する要素取得手段と、
前記N種類の要素毎に、前記ユーザ及び前記1以上の比較相手の夫々の値に基づく指標値により前記ユーザの値を正規化した値を、正規化値として夫々算出する正規化手段と、
前記N種類の要素の夫々の前記ユーザの前記正規化値を、前記N種類の要素がM種類(Mは、N未満の整数値)の大要素に区分した形態で示す画像情報を生成する画像情報生成手段と、
を備える。
このように、ユーザ自身のウェブサイト(自ウェブサイト)や同規模他社(ライバル))のウェブサイト(他ウェブサイト)に夫々訪れたユーザの動向(ユーザがどういった状況でウェブサイトにアクセスしたか等)を動向別の1以上の要素の夫々が自他と比較可能な形態の画像情報として出力することで、ウェブサイトの反響を詳細に判断することができる。
本発明の一態様の上記情報処理装置に対応する情報処理方法及びプログラムも、本発明の一態様の情報処理方法及びプログラムとして提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ウェブサイトの反響を詳細に判断することができるサービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の情報処理装置の一実施形態のサーバにより提供されるライバルウェブサーチサービス(以下「本サービス」と称す)の概要を示す図である。
【
図2】
図1のサービスに適用する情報処理システムの構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図2の情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図3のハードウェア構成を有するサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図5】
図2、
図3のサーバの動作を示すフローチャートである。
【
図6】
図2、
図3のサーバにより生成されるPCとモバイル夫々のデバイスの分析レポート(分析結果)を示す図である。
【
図7】
図2、
図3のサーバにより生成される、SNSの種別毎の利用率のデータを比較可能に、バーグラフにしたものと、検索キーワードについて、トラフィックが多い順に並べた表とを示した分析レポートを示す図である。
【
図8】
図2、
図3のサーバにより生成される、上部の円グラフと下部の表とを含むウェブサイト分析結果の分析レポートを示す図である。
【
図9】
図2、
図3のサーバにより生成される、競合比較でのウェブサイトの分析結果を示す表を含む分析レポートを示す図である。
【
図10】
図2、
図3のサーバにより生成される、競合比較でのウェブサイトの分析結果を示す表を含む分析レポートを示す図である。
【
図11】
図2、
図3のサーバにより生成される、競合比較でのデバイスの分析レポートの例を示す図である。
【
図12】
図2、
図3のサーバにより生成される、競合比較でのデバイスの分析レポートの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態の情報処理装置について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の情報処理装置の一実施形態のサーバにより提供されるライバルウェブサーチサービス(以下「本サービス」と称す)の概要を示す図である。
【0010】
一般に、ウェブサイト単独で分析することは行われているものの、単独のデータでは、どれだけ深く分析したとしても、有効な戦略を立てることはできない。
本サービスは、
図1に示すように、ユーザU(例えばX大学等)が運営又は管理するウェブサイトWxと、ユーザUと事業が競合する他のライバル校(例えばA校、B校、C校等)のウェブサイトWa、Wb、Wcとの夫々のアクセスに関する要素(PV、ユーザ数、滞在時間、モバイル対応、SNS活用、直帰率等)の値を取得し(ステップS1)、要素毎に値を分析、つまり統計をとり、業界の水準(例えば平均値等)を求めて、業界の水準を含めて他校と比較し(ステップS2)、その分析・比較の結果を分析レポートとして見える化(グラフ等に)してユーザUに提示する(ステップS3)。
なお、ウェブサイトは、図に示す「Webサイト」と同意である。PVとは、Page View(ページビュー)の略称であり、あるウェブサイトで特定のページが開かれた回数を表し、ウェブサイトが来訪者からどのくらい閲覧されているかを測るための指標である。SNSとは、Social Networking Serviceの略称である。
これにより、ユーザUに、業界の水準が明らかとなり、X大学(自校)の優れている点や不足している点が水準と比較してどの程度、有利、不利な状況であるかが見えてくる。その結果、ユーザUが目指すゴールへ到達するための達成の優先度設定も含めた適切な目標設定が可能となる。
【0011】
次に、実施形態の情報処理装置について、図面を用いて説明する。
図2は、本発明の情報処理システムの一実施形態の構成例を示すブロック図である。
本サービスに適用する情報処理システムは、例えば、
図2に示すように、サーバ1と、ユーザ端末2と、ウェブサーバ3-1乃至3-n(nは任意の整数値)と、図示しない一般閲覧者の端末とが、インターネット等のネットワークNに夫々接続されることで構成される。
【0012】
サーバ1は、本サービスのサービス提供者により管理される情報処理装置であり、会員登録したユーザUに対してウェブサイト(マイページ等)を提供する。
マイページでは、ユーザU(自校)がライバル校(他校)を指定して自校及び他校のウェブサイトの分析を依頼することで、自校及び他校のウェブサイトの分析及び比較結果が画像情報としてユーザUに提供される。
なお、マイページの他に、ユーザUのユーザ端末2が例えばスマートフォン等であれば、本サービスのサービス提供者が提供するアプリケーションプログラム(以下「アプリ」と称す)をインストールすることで、画像情報がユーザ端末2のアプリ画面に出力されるので、ユーザUは、ユーザ端末2のアプリ画面で自校及び他校のウェブサイトの分析及び比較結果を閲覧することができる。
【0013】
ユーザ端末2は、ユーザUの操作を受け付ける、例えばパーソナルコンピュータやタブレット、スマートフォン等の情報処理装置である。
ユーザUは、ユーザ端末2から、会員登録したものに対してサーバ1により開示される本サービスのウェブサイト(マイページ)にアクセスし、ライバル校のウェブサイトを指定し、自身のウェブサイトを含めた自他ウェブサイトの調査、分析、比較を依頼することで、これからのウェブ広報に必要な戦略立案を図るための具体的な支援を得ることができる。
【0014】
なお、以下、nのウェブサーバの夫々を個々に区別する必要がない場合、ウェブサーバ3-1乃至3-nをまとめて「ウェブサーバ3」と呼ぶ。
【0015】
つまり、ユーザ端末2は、サーバ1と協働しながら、ウェブサイトの調査、分析、比較に関する処理として、例えば次のような一連の処理を実行することができる。
ここで、「協働」の手法は、特に限定されない。例えばユーザ端末2はサーバ1と適宜通信をしながら主要な処理をサーバ1に実行してもらう第1手法を、「協働」の手法として採用することができる。また例えば、ユーザ端末2は、サーバ1又はその管理下の図示せぬ装置から専用のアプリを予めダウンロード及びインストールして、アプリで実行する第2手法を、「協働」の手法として採用することができる。或いはまた第1手法と第2手法とを適宜組み合わせた手法を、「協働」の手法として採用することもできる。
但し、以下の例では、説明の便宜上、第1手法が「協働」の手法として採用されているものとして説明する。即ち、以下の例で、処理の動作主体が「サーバ1」となっている個所は例示に過ぎず、実装時には適宜「ユーザ端末2」としてよいことは言うまでもない。
【0016】
即ち、本例では、サーバ1は、ユーザUやライバル校の夫々のウェブサイトのN種類の要素(例えば訪問数、PV数、滞在時間、直帰率、1訪問当たりのPV数、訪問者数)の値を取得し、ユーザUのウェブサイトの当該夫々の値を正規化し、N種類の要素がM種類の大要素に区分された形態の画像情報を生成する一連の処理を、ユーザ端末2及びウェブサーバ3と適宜通信を行いながら実行する。
【0017】
この他、サーバ1にネットワークNを介して接続されるウェブサーバ3-1乃至3-nも情報処理システムに含まれる。ウェブサーバ3-1乃至3-nは、ユーザUやライバル校の夫々のウェブサイトをインターネット上に開示する情報処理装置であり、サーバ1、ユーザ端末2やその他のサイト訪問者(一般の閲覧者)の端末と通信することで、サーバ1、ユーザ端末2やサイト訪問者(一般の閲覧者)の端末にウェブサイトの情報を開示する処理を実行する。
【0018】
このように、本例ではサーバ1が主要な処理を実行するため、
図2の情報処理システムのうちサーバ1に着目して、以下の説明を行う。
【0019】
図3は、
図2に示す情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0020】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0021】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0022】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0023】
出力部16は、液晶等のディスプレイやスピーカ等により構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
入力部17は、例えばキーボード等により構成され、各種情報を出力する。
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(例えば
図2のユーザ端末2やウェブサーバ3等)との間で通信を行う。
【0024】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア30が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア30から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア30は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0025】
なお、図示はしないが、
図2のユーザ端末2やウェブサーバ3も、
図3に示したハードウェア構成と基本的に同様の構成を有する。従って、ユーザ端末2やウェブサーバ3のハードウェア構成の説明については省略する。
【0026】
このようなサーバ1の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、ユーザUやライバル校の夫々のウェブサイトのN種類の要素(例えば訪問数、PV数、滞在時間、直帰率、1訪問当たりのPV数、訪問者数)の値を取得し、ユーザUのウェブサイトの当該夫々の値を正規化し、N種類の要素がM種類の大要素に区分された形態の画像情報を生成する一連の処理の実行が可能になる。
【0027】
以下、
図4を参照して上述した処理を実行するためのサーバ1の機能的構成の一例について説明する。
図4は、
図3に示したハードウェア構成を有するサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図3に示すように、サーバ1の記憶部18には、データベース121(以下「DB121」と呼ぶ)が記憶されている。
【0028】
DB121には、調査対象のユーザUのX大学(自校)のウェブサイトに関する情報と、ユーザUにより指定されたライバル校(同規模のいくつかの他校)のウェブサイトに関する情報と、夫々のウェブサイトから取得された要素毎の情報と、要素の数値に基づいて分析した総合分析結果(分析レポートの元となるデータ)と、自校と他校のウェブサイトの比較結果(分析レポートの元となるデータ)等が記憶されている。要素毎の情報は、要素が例えばウェブサイトへの訪問数であれば、デバイス別の訪問数としてPC何件、モバイル何件等と記憶されている。
また、DB121には、本サービスの会員として登録されているユーザUの情報(学校名や企業名等の名称、担当者、ログインID及びパスワード等のログイン情報、連絡先等)が記憶されている。
【0029】
図3に示すように、サーバ1のCPU11においては、ウェブサイトの分析調査が実行される際に、要素取得部51と、正規化部52と、分析レポート生成部53と、が機能する。
【0030】
要素取得部51は、調査対象のX大学のウェブサイト、及びユーザUにより指定されたA大学、B大学、C大学のウェブサイトを対象として、対象のウェブサイト又は当該ウェブサイト内の所定ページへのアクセスに関する要素の値として、例えば訪問数、PV数、滞在時間、直帰率、1訪問当たりのPV数、訪問者数等の値を取得する。
具体的には、要素取得部51は、X大学のウェブサイト及びユーザUにより指定されたA大学、B大学、C大学のウェブサイトから、訪問数、PV数、滞在時間、直帰率、1訪問当たりのPV数、訪問者数等の要素の数値を取得し、DB121に記憶する。
【0031】
正規化部52は、上記要素毎に、ユーザUと比較相手の夫々の値に基づく平均値によりユーザUの値を正規化した正規化値(例えば0~5の6段階の区分の中に配置される評価値等)を夫々算出する。
具体的には、正規化部52は、ユーザUの比較相手のウェブサイトから取得した上記要素のデータの平均値を算出し、得られた平均値に基づき、要素のデータを0~5のいずれかに割り当てたスコア(評価値)を夫々算出し、要素毎にDB121に記憶する。評価値は整数(0、1、2…)とは限らず、少数(例えば1.5等)を含むように細かく分ける場合もある。
なお、この例では、ユーザUが指定した比較相手のウェブサイトとしたが、この他、独自調査して取得した全国のウェブサイトの上記要素の平均値を用いてもよい。
また、評価値を基準(例えばメモリの2)として、軸を0~5の6段階に区分して、夫々の正規化値をグラフにプロットしたが、軸を0~100%にしてもよく、他の形態であってもよい。さらに、この実施形態では、指標値の一例として平均値を用いたが、この他、例えば標準偏差等の値であってもよく、指標値であれば足りる。
【0032】
分析レポート生成部53は、要素の夫々のユーザUの正規化値を、要素が赤帯のトラフィック、黄帯のコンテンツの質、青帯の回遊性等のM種類の大要素に区分された形態のウェブサイト分析結果の円グラフ(
図8等参照)を含む分析レポート(画像情報)を生成する。
M種類の大要素は、例えばウェブサイト又は当該ウェブサイト内の所定ページのトラフィック、当該ウェブサイト又は当該ウェブサイト内の当該所定ページのコンテンツの質、及び、当該ウェブサイト又は当該ウェブサイト内の当該所定ページの回遊性のうち少なくとも1つを含む。
このようにウェブサイトのアクセスに関する要素を大要素の観点で分類することにより、ウェブサイトに関するトラフィック、コンテンツの質、回遊性の要素のうち、どの要素に強みがあり、どの要素が弱いのかを一目で理解することができる。
【0033】
分析レポートとしては、例えば、
図8に示すウェブサイト分析結果を示す円グラフを含む画像情報が生成されて、通信部19を介してユーザ端末2の画面に提示される。
具体的には、分析レポート生成部53は、N種類の要素がM種類の大要素毎に分別された状態で、当該N種類の要素を所定円の周上に均等間隔で割り当て、所定円の中心から周までの軸を当該N種類の要素毎に割り当て、軸の座標を、割り当てられた要素の正規化値を示すものとして、当該N種類の要素の夫々の正規化値を、割り当てられた軸の対応する座標にプロットした形態で示す円グラフを生成する。円グラフの内容については後述の
図8の説明で詳述する。
【0034】
以上まとめると、上述のような機能的構成を有する本実施形態のサーバ1によれば、ユーザUからの依頼により自他のウェブサイトのデータを取得し、分析及び比較した結果、
図8のようなウェブサイトの各要素の分布を示す円グラフをユーザUに提示するので、例えば全国平均に対してユーザUのウェブサイトがどういった長所と短所があるのか、またユーザUのウェブサイトに訪問してきた一般のユーザUがサイト内のどういったページや記事に興味を示しており、全体としてどのようなアクセス分布になっているのか等が分かる。
【0035】
続いて、
図5のフローチャートを参照して実施形態のサーバの動作を説明する。
図5は、
図2、
図3のサーバの動作を示すフローチャートである。
【0036】
調査対象のX大学のウェブページ(ユーザUのウェブページ)と同規模の他校のウェブページとして、例えばA校、B校、C校等が指定されると、
図5のステップS101において、サーバ1の要素取得部51は、調査対象のX大学のウェブサイト、及びユーザUにより指定されたA大学、B大学、C大学のウェブサイトを対象として、対象のウェブサイト又は当該ウェブサイト内の所定ページへのアクセスに関する要素の値として、例えば訪問数、PV数、滞在時間、直帰率、1訪問当たりのPV数、訪問者数等の値を取得する。
【0037】
ステップS102において、サーバ1の正規化部52は、上記要素毎に、ユーザUと比較相手の夫々の値に基づく平均値によりユーザUの値を正規化した正規化値(0~5段階の評価値等)を夫々算出する。
【0038】
ステップS103において、分析レポート生成部53は、要素の夫々のユーザUの正規化値を、要素が赤帯のトラフィック、黄帯のコンテンツの質、青帯の回遊性等の大要素に区分された形態のウェブサイト分析結果の円グラフ(
図8の分析レポート等参照)を生成する。
図8以外にも
図6、
図7、
図9乃至
図12等のように様々な形態で分析レポートは生成される。
【0039】
このように実施形態のサーバの動作によれば、調査対象のX大学のウェブサイト、及びユーザUにより指定されたA大学、B大学、C大学等のライバル校のウェブサイトを対象として、夫々のウェブサイト又はその中の所定ページへの訪問数、PV数、滞在時間、直帰率、1訪問当たりのPV数、訪問者数等の値を取得し、夫々の要素の平均値に対してユーザUの要素の値を、例えば0~5の6段階等の区分の中に配置される評価値として正規化した上で、トラフィック、コンテンツの質、回遊性等の観点(面)から、ユーザUのウェブサイトのポジションを見える化することで、ユーザUのウェブサイトの反響(広告効果)を全国平均やライバルの他大学等と比較して詳細に判断することができる。
【0040】
以下、
図6乃至
図8を参照してサーバの分析レポート生成部により生成される分析レポート(分析結果)を説明する。
図6乃至
図8は、
図2、
図3のサーバにより分析レポートとして生成されるグラフ(画像情報)の一例を示す図である。
【0041】
まず、
図6を参照してデバイスの分析レポートについて説明する。
図6は、
図2、
図3のサーバにより生成されるPCとモバイル夫々のデバイスの分析レポート(分析結果)を示す図である。
図6に示すように、このグラフ71は、サイト訪問者の動向に関する項目について、PCとモバイル夫々のデバイスのデータを比較可能に、円グラフ、棒グラフ、表の形態で並べて示したデバイスの分析レポート(分析結果)を示している。
この分析レポートにより、デバイス毎のデータの差異から各デバイスにおけるサイト訪問者がどういったデバイスを利用して夫々のウェブサイトにアクセスしたかといった動向を把握することができる。
【0042】
次に、
図7を参照してSNSトラフィックの分析レポートについて説明する。
図7は、
図2、
図3のサーバにより生成される、SNSの種別毎の利用率のデータを比較可能に、バーグラフにしたものと、検索キーワードについて、トラフィックが多い順に並べた表とを示した分析レポートを示す図である。
図7に示すように、これらバーグラフ72と表73は、サイト訪問者が用いるSNSに関する動向のデータとして、SNSの種別毎の利用率のデータを比較可能にバーの伸びで示したバーグラフと、検索キーワードについて、トラフィックが多い順に並べて表にした分析レポートを示している。
【0043】
SNSは、サービスに応じた利用者の傾向がある。
例えばFacebookは、実名でのアカウント登録が基本であることから、他のSNSよりも「本人」を確認し易い。利用者層は、他のSNSと比べて40-50代の中高年層が多く、中高年層やビジネスマンの利用が多い。Facebookは登録商標である。
例えばYoutubeは、動画コンテンツを投稿・視聴が可能なサービスであり、他のSNSに比べて長尺の動画が投稿される傾向にあり、近年は、特定の動画投稿者に注目が集まる傾向がある。利用者層としては、幅広い世代が利用する傾向にある。Youtubeは登録商標である。
例えばInstagramは、写真や動画の共有がメインのSNSであり、視覚的にオシャレなコンテンツが豊富で若い女性の利用者が多いが、近年では、30-40代の男性の利用者も多くなっている。Instagramは登録商標である。
例えばTwitterは140文字以内のテキストで簡単につぶやけるSNSであり、若者の利用率が高い。特に10代・20代の若者のアカウント所有率が高い傾向にある。Twitterは登録商標である。
例えばLINEは、家族や友人などとの連絡に使われることが多い。このため、他のSNSサービスに比べてアクティブユーザ率が高い傾向にある。利用者は、日本が最も多い。LINEは登録商標である。
【0044】
表に示されている上記5つのSNSのうち、調査対象のX大学のウェブサイトは、Youtubeの利用が56.5%、Facebookの利用が43.5%という結果であり、これら2つのSNSの利用者のみがウェブサイトを訪問していることが分かる。
これらのグラフと表の分析レポートにより、サイト訪問者がどのSNSツールを利用して、どのキーワードで検索してユーザUのウェブサイトを利用したかといった、サイト訪問者の動向(利用者の年齢層や性別等)を把握することができる。
【0045】
次に、
図8を参照してウェブサイトの分析レポートについて説明する。
図8は、
図2、
図3のサーバにより生成される上部の円グラフと下部の表とを含むウェブサイト分析結果の分析レポートを示す図である。
図8に示す分析レポート74は、上部の円グラフと下部の表とを含むウェブサイト分析結果の画像情報である。
分析レポート74の下部の表は、サイト訪問者がウェブサイトを訪問したときのデータとして、例えばウェブサイト又はその中の所定ページへの訪問数[セッション数]、PV数、1訪問あたりのPV数、訪問者数、ウェブサイトの滞在時間、直帰率等の要素の値を取得し、X大学(ユーザU)のウェブサイト単独と全国平均とで比較可能に並べて表示したものである。
なお、全国平均は、サービス提供者が事前に独自調査し、DB121に各要素毎に記憶しておいた数値であり、円グラフ中では、破線で囲まれたグレーの領域で示されており、X大学(ユーザU)のウェブサイトの要素の領域(実線で囲まれた領域)との分布の違いが一目で分かるようになっている。
【0046】
分析レポート74の上部の円グラフは、上述した夫々の要素の数値を、ウェブサイト又は当該ウェブサイト内の所定ページのトラフィック、当該ウェブサイト又は当該所ウェブサイト内の当該所定ページのコンテンツの質、及び、当該ウェブサイト又は当該所ウェブサイト内の当該所定ページの回遊性の3つの観点から評価した分布図である。
【0047】
このようにウェブサイト内の所定ページのトラフィック、ウェブサイト内の当該所定ページのコンテンツの質、ウェブサイト又は当該ウェブサイト内の当該所定ページの回遊性の3つの大要素の観点(指標)から、調査対象のX大学のウェブサイトを評価することができる。
これにより、ユーザUのウェブサイト又はその中の所定ページのトラフィック、ウェブサイト又はその中の所定ページのコンテンツの質、ウェブサイト又はその中の所定ページの回遊性の点から、ウェブサイト又はその中の所定ページを訪れた人の嗜好や興味深さ、興味の無さ、コンテンツの面白さ、つまらなさ等の、ウェブサイトの「強み」と「弱み」を明らかにする結果を得ることができる。
この結果を受けて、トラフィックが弱ければ流入対策、コンテンツの質が低ければコンテンツの追加・リニューアル、回遊性が高ければユーザインターフェース(UI)、サイト構造の見直しと、ピンポイントで効果のある改善策を打つことができる。
例えば自校と他校のウェブサイトの中で、所定ページ、例えば学校案内や入試案内のページ等を訪れている訪問者数や評価値等から、ライバル校との受験志願者数等を比較することができる。
【0048】
以下、
図9乃至
図12を参照してサーバにより生成される競合比較での分析レポート(分析結果)を説明する。まず、
図9、
図10を参照して競合比較でのウェブサイトの分析レポートについて説明する。
図9、
図10は、
図2、
図3のサーバにより生成される、競合比較でのウェブサイトの分析結果を示す表を含む分析レポートを示す図である。
【0049】
図9、
図10に示す分析レポート75は、競合比較でのウェブサイトの分析結果を示す表を含む画像情報である。
図9、
図10に示す表は、サイト訪問者がウェブサイトを訪問したときのデータとして、例えばウェブサイト又はその中の所定ページへの訪問数[セッション数]、PV数、1訪問あたりのPV数、訪問者数、ウェブサイトの滞在時間、直帰率等の要素の数値を取得し、X大学(ユーザU)のウェブサイト単独と、ライバル校(A大学、B大学、C大学等)のウェブサイトとで、デバイス別アクセス比率とデバイス別訪問者比率の数値を夫々比較可能に並べてバーグラフにした分析レポートである。
この分析レポートによれば、各数値を視覚的に傾向を理解しやすいグラフ形式にしたものであり、専門的な知識がなくてもデータを直感的に読み解くことができる。つまり他と比較したウェブサイトの優劣やアクセスの傾向が一目瞭然で解る。
【0050】
次に、
図11を参照して競合比較でのデバイスの分析レポートについて説明する。
図11は、
図2、
図3のサーバの分析レポート生成部により生成される、競合比較でのデバイスの分析レポートの例を示す図である。
図11に示すように、この分析レポート76は、デバイス別アクセス比率とデバイス別訪問者比率で夫々表にしたものである。
【0051】
デバイス別アクセス比率の表は、サイト訪問者がウェブサイトを訪問したときに得られた、例えばウェブサイト又はその中の所定ページへの訪問数[セッション数]、PV数、1訪問あたりのPV数、訪問者数、ウェブサイトの滞在時間、直帰率等の要素の数値などから、X大学(ユーザU)のウェブサイトと、ライバル大学(A大学、B大学、C大学等)のウェブサイトとで数値を夫々比較可能に並べてバーグラフにした分析レポートである。
【0052】
デバイス別訪問者比率の表は、ウェブサイトを訪問したサイト訪問者の数を、X大学(ユーザU)のウェブサイトと、ライバル大学(A大学、B大学、C大学等)のウェブサイトとで夫々比較可能に並べてバーグラフにした分析レポートである。
【0053】
これらの表形式にした分析レポートによれば、PCを用いたアクセスが多いか、モバイルデバイスを用いたアクセスが多いかによって、ユーザUのアクセス状況(在宅、会社内、外出先等)の傾向を視覚的に判断することができる。また、PCを用いた訪問者が多いか、モバイルデバイスを用いた訪問者が多いかによって、ユーザ層の傾向(例えばモバイルデバイスを用いた訪問者は若年層が多い等)を視覚的に判断することができる。
【0054】
次に、
図12を参照して競合比較でのSNSトラフィックの分析レポートについて説明する。
図12は、
図2、
図3のサーバの分析レポート生成部により生成される分析レポートの例を示す図である。
図12に示すように、分析レポート77は、SNS別のトラフィックを表にしたものである。
【0055】
SNS別のトラフィックの表は、上記各要素の数値から、X大学(ユーザU)のウェブサイトと、ライバル大学(A大学、B大学、C大学等)のウェブサイトとでSNS別にトラフィックの割合を夫々比較可能にバーグラフにした分析レポートである。
【0056】
このSNS別のトラフィックの分析レポートによれば、X大学(ユーザU)のウェブサイトは、5つのSNSのうち、YoutubeとFacebookの夫々の利用がほぼ5割を占め、他のSNSの利用がないことが視覚的に判断することができる。
一方、ライバル大学の例えばA大学のウェブサイト等は、5つのSNSのうち、4つのSNSサービスの利用者が含まれており、どのサービス利用者からもトラフィック(SNSからのアクセス)があることが視覚的に判断することができる。
X大学(ユーザU)としては、このような点をウェブサイトに反映すれば、トラフィック(SNSからのアクセス)が伸びることが分かる。
【0057】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0058】
上述した実施形態では、要素として、例えばウェブサイト又はその中の所定ページへの訪問数[セッション数]、PV数、1訪問あたりのPV数、訪問者数、ウェブサイトの滞在時間、直帰率等を例示し、大要素として、例えばウェブサイト又は当該ウェブサイト内の所定ページのトラフィック、当該ウェブサイト又は当該所定ページのコンテンツの質、及び、当該ウェブサイト又は当該所定ページの回遊性の3つを例示したが、ここに示したものは一例であり、この中の1つ又は2つを大要素としてもよく、少なくとも1つを大要素とすればよく、また上述した例以外の他の要素、大要素であってもよく、N種類(Nは2以上の整数値)の要素と、M種類(Mは、N未満の整数値)の大要素であれば足りる。
【0059】
上述した実施形態では、大要素を赤帯、黄帯、青帯の単位で区分した円グラフ(
図8参照)を示したが、夫々の大要素に含まれる要素のスコアを集計し、その集計結果の得点によって、全体に対してどの大要素の得点が高いか低いかによって、大要素にランクを付けて評価してもよい。例えば赤帯の大要素等が他の黄帯及び青帯の大要素に比べて得点が低ければ、ランクが予めA乃至C等に設定されている場合は赤帯の大要素のランクをCランク等として、赤帯の大要素の得点をAランクに高めるような施策を講じる必要があることが分かる。
【0060】
上述した実施形態では、大学のウェブサイトのライバル比較を例にして説明したが、それ以外に、例えば企業や団体、組織のウェブサイトであってもよく、ウェブサイトであれば足りる。
【0061】
上述した実施形態では、要素の指標値として、全国や指定ライバル校の平均値を用いた例について説明したが、この他、加重平均、中央値、過去の平均値等であってもよく、指標であれば足りる。
【0062】
上述した実施形態では、ウェブサイトとその中の所定ページについて説明したが、この他、ウェブサイトのドメインだけでなく、そのURLのディレクトリ(例えば会社の「リクルート」というアドレス等)どうしを比較するようにしてもよい。また、ウェブサイトだけでなく、特定ページ(就職ページ、キャンペンページ)を指し示すアドレス単位でも比較してもよい。
【0063】
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図4の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理装置に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロック及びデータベースを用いるのかは特に
図4の例に限定されない。また、機能ブロック及びデータベースの存在場所も、
図4に特に限定されず、任意でよい。例えば、各種処理の実行に必要となる機能ブロック及びデータベースの少なくとも一部を、ユーザ端末2に移譲させてもよい。逆にユーザ端末2の機能ブロック及びデータベースの少なくとも一部をサーバ1等に移譲させてもよい。
また、1つの機能ブロック及びデータベースは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0064】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0065】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。
【0066】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0067】
以上を換言すると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば
図3のサーバ1等)は、
ユーザ(例えば調査対象のX大学等)のウェブサイト、及び前記ユーザにより指定された1以上の比較相手(例えば、A大学、B大学、C大学等)のウェブサイトを対象として、対象のウェブサイト又は当該ウェブサイト内の所定ページへのアクセスに関するN種類(Nは2以上の整数値)の要素(例えば訪問数、PV数、滞在時間、直帰率、1訪問当たりのPV数、訪問者数)の値を取得する要素取得手段(例えば
図4の要素取得部51等)と、
前記N種類の要素毎に、前記ユーザ及び前記1以上の比較相手の夫々の値に基づく指標値(例えば平均値)により前記ユーザの値を正規化した値を、正規化値として夫々算出する正規化手段(例えば
図4の正規化部52等)と、
前記N種類の要素の夫々の前記ユーザの前記正規化値(例えば0~5の6段階の区分の中に配置される評価値等)を、前記N種類の要素がM種類(Mは、N未満の整数値)の大要素(
図8の分布図の赤帯のトラフィック、黄帯のコンテンツの質、青帯の回遊性等)に区分された形態の画像情報(
図8の円形の分布図等)を生成する画像情報生成手段(例えば
図4の分析レポート生成部53等)と、
を備える。
このように、ユーザと比較相手夫々のウェブページへの訪問数、PV数、滞在時間、直帰率、1訪問当たりのPV数、訪問者数等の要素の値を、夫々要素毎の指標値に基づいて正規化して評価値として画像情報(例えば円グラフや棒グラフの形態)でユーザに提示することで、調査依頼者であるユーザは、自身のウェブサイトに訪問してきた一般ユーザ(閲覧者)の動向や反響(広告効果)が、ライバルのウェブサイトと比較してどうなのかといったことを詳細に判断することができる。
【0068】
前記M種類の大要素は、
前記ウェブサイト又は当該ウェブサイト内の前記所定ページのトラフィック、
当該ウェブサイト又は当該所定ページのコンテンツの質、
及び、当該ウェブサイト又は当該所定ページの回遊性、
のうちの少なくとも1つを含む。
このようにウェブサイト又は所定ページのトラフィック、当該ウェブサイト又は当該所定ページのコンテンツの質、当該ウェブサイト又は当該所定ページの回遊性の3つの大要素のうちの少なくとも1つを指針(指標)として、調査対象のX大学のウェブサイトを評価することができる。
これにより、ユーザのウェブサイト又は所定ページのトラフィック、ウェブサイト又は所定ページのコンテンツの質、ウェブサイト又は所定ページの回遊性の観点から、訪れた人の嗜好や興味深さ、興味の無さ、コンテンツの面白さ、つまらなさ等の、ウェブサイトの「強み」と「弱み」を明らかにする分析結果を得ることができる。
この結果を受けて、トラフィックが弱ければ流入対策、コンテンツの質が低ければコンテンツの追加・リニューアル、回遊性が高ければユーザインターフェース(UI)、サイト構造の見直しと、ピンポイントで効果のある改善策を打つことができる。
【0069】
前記画像情報生成手段(例えば
図4の分析レポート生成部53等)は、
前記N種類の要素が前記M種類の大要素毎に分別された状態で、当該N種類の要素を所定円の周上に均等間隔で割り当て、前記所定円の中心から周までの軸を当該N種類の要素毎に割り当て、前記軸の座標を、割り当てられた要素の正規化値を示すものとして、
当該N種類の要素の夫々の前記正規化値を、割り当てられた前記軸の対応する座標にプロットした形態で示す前記画像情報を生成する。
これにより、
図8のような円グラフをユーザに提示できるので、全国平均に対してユーザのウェブサイトに訪問してきた一般のユーザがサイト内のどういったページや記事に興味を示しており、全体としてどのようなユーザの分布になっているのか等が分かる。
【0070】
前記画像情報生成手段(例えば
図4の分析レポート生成部53等)は、さらに、
前記M種類の大要素の夫々を示す情報(トラフィック、コンテンツの質、回遊性)を、他の大要素とは異なる形態で(例えばトラフィックの区画を赤帯、コンテンツの質の区画を黄帯、回遊性の区画を青帯等のように帯の色を変えて)、前記所定円の周のうち、自身に属する要素の軸が配置されている箇所に配置した前記画像情報を生成する。
このように円周が大要素に分別された画像情報を生成することにより、ウェブサイトに関するアクセスの大要素(トラフィック、コンテンツの質、回遊性)のうち、どの要素に強みがあり、どの要素が弱いのかを一目で判断することができる。
【0071】
情報処理装置が実行する情報処理方法において、
ユーザ(例えば調査対象のX大学等)のウェブサイト、及び前記ユーザにより指定された1以上の比較相手(例えば、A大学、B大学、C大学等)のウェブサイトを対象として、対象のウェブサイト又は当該ウェブサイト内の所定ページへのアクセスに関するN種類(Nは2以上の整数値)の要素の値を取得する要素取得ステップ(例えば
図5のステップS101等)と、
前記N種類の要素毎に、前記ユーザ及び前記1以上の比較相手の夫々の値に基づく指標値(例えば平均値)により前記ユーザの値を正規化した値を、正規化値として夫々算出する正規化ステップ(例えば
図5のステップS102等)と、
前記N種類の要素の夫々の前記ユーザの前記正規化値を、前記N種類の要素がM種類(Mは、N未満の整数値)の大要素に区分した形態で示す画像情報を生成する画像情報生成ステップ(例えば
図5のステップS103等)と、
を含む。
このように、ユーザと比較相手夫々のウェブページへの訪問数、PV数、滞在時間、直帰率、1訪問当たりのPV数、訪問者数等の要素の値を、夫々要素毎の指標値に基づいて正規化して評価値として画像情報(例えば円グラフや棒グラフの形態)でユーザに提示することで、調査依頼者であるユーザは、自身のウェブサイトに訪問してきた一般ユーザ(閲覧者)の動向や反響(広告効果)が、ライバルのウェブサイトと比較してどうなのかといったことを詳細に判断することができる。
【0072】
コンピュータに、
ユーザ(例えば調査対象のX大学等)のウェブサイト、及び前記ユーザにより指定された1以上の比較相手(例えば、A大学、B大学、C大学等)のウェブサイトを対象として、対象のウェブサイト又は当該ウェブサイト内の所定ページへのアクセスに関するN種類(Nは2以上の整数値)の要素の値を取得する要素取得ステップ(例えば
図5のステップS101等)と、
前記N種類の要素毎に、前記ユーザ及び前記1以上の比較相手の夫々の値に基づく指標値(例えば平均値)により前記ユーザの値を正規化した値を、正規化値として夫々算出する正規化ステップ(例えば
図5のステップS102等)と、
前記N種類の要素の夫々の前記ユーザの前記正規化値を、前記N種類の要素がM種類(Mは、N未満の整数値)の大要素に区分した形態で示す画像情報を生成する画像情報生成ステップ(例えば
図5のステップS103等)と、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
このように、ユーザと比較相手夫々のウェブページへの訪問数、PV数、滞在時間、直帰率、1訪問当たりのPV数、訪問者数等の要素の値を、夫々要素毎の指標値に基づいて正規化して評価値として画像情報(例えば円グラフや棒グラフの形態)でユーザに提示することで、調査依頼者であるユーザは、自身のウェブサイトに訪問してきた一般ユーザ(閲覧者)の動向や反響(広告効果)が、ライバルのウェブサイトと比較してどうなのかといったことを詳細に判断することができる。
【符号の説明】
【0073】
1・・・サーバ、2・・・ユーザ端末、3-a乃至3-n・・・ウェブサーバ、11・・・CPU、12・・・ROM、18・・・記憶部、19・・・通信部、51・・・要素取得部、52・・・正規化部、53・・・分析レポート生成部、121・・・DB