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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024119510
(43)【公開日】2024-09-03
(54)【発明の名称】タイヤ外観検査装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/30 20060101AFI20240827BHJP
   G01B 11/245 20060101ALI20240827BHJP
   G01M 17/02 20060101ALN20240827BHJP
【FI】
G01B11/30 A
G01B11/245 Z
G01M17/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023026473
(22)【出願日】2023-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【弁理士】
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 幸信
(74)【代理人】
【識別番号】100206586
【弁理士】
【氏名又は名称】市田 哲
(72)【発明者】
【氏名】藤原 和也
【テーマコード(参考)】
2F065
【Fターム(参考)】
2F065AA49
2F065CC13
2F065DD11
2F065FF11
2F065GG04
2F065MM04
2F065PP13
2F065PP22
2F065QQ01
2F065QQ17
2F065QQ23
(57)【要約】
【課題】タイヤの2次元画像に加え、正確な3次元形状を取得できるタイヤ外観検査装置を提供する。
【解決手段】タイヤ外観検査装置は、タイヤTの外面にレーザー光を投光する投光部11と、外面によって反射されたレーザー光を受光する第1受光部12とを備え、基準位置から外面までの距離を測定して、外面の3次元形状を取得するレーザー変位計10と、外面に照明光を照射する照明部21と、外面によって反射された照明光を受光する第2受光部22とを備え、外面の2次元画像を撮像する撮像装置20とを含む。第1受光部12は、照明部21からの照明光の影響を受けないように配されている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤの外観を検査する装置であって、
前記タイヤの外面にレーザー光を投光する投光部と、前記外面によって反射されたレーザー光を受光する第1受光部とを備え、基準位置から前記外面までの距離を測定して、前記外面の3次元形状を取得するレーザー変位計と、
前記外面に照明光を照射する照明部と、前記外面によって反射された前記照明光を受光する第2受光部とを備え、前記外面の2次元画像を撮像する撮像装置とを含み、
前記第1受光部は、前記照明部からの前記照明光の影響を受けないように配されている、
タイヤ外観検査装置。
【請求項2】
前記外面は、前記タイヤのトレッド部の外面を含み、
前記照明部は、前記トレッド部に前記照明光を照射するトレッド照明部を含む、請求項1に記載のタイヤ外観検査装置。
【請求項3】
前記レーザー変位計は、前記トレッド部の前記外面の3次元形状を取得する第1レーザー変位計を含み、
前記第1レーザー変位計の前記第1受光部は、前記トレッド照明部からの前記照明光の影響を受けないように配されている、請求項2に記載のタイヤ外観検査装置。
【請求項4】
前記第1レーザー変位計の前記第1受光部は、タイヤ軸に対して前記トレッド照明部の反対側の領域に配されている、請求項3に記載のタイヤ外観検査装置。
【請求項5】
前記外面は、前記トレッド部のタイヤ軸方向の両端に連なる一対のサイドウォール部の外面を含み、
前記レーザー変位計は、前記一対のサイドウォール部の前記外面の3次元形状を取得する第2レーザー変位計を含み、
前記第2レーザー変位計の前記第1受光部は、前記トレッド照明部からの前記照明光の影響を受けないように配されている、請求項2に記載のタイヤ外観検査装置。
【請求項6】
前記第2レーザー変位計の前記第1受光部は、タイヤ軸に対して前記トレッド照明部の反対側の領域に配されている、請求項5に記載のタイヤ外観検査装置。
【請求項7】
前記外面は、前記タイヤのトレッド部のタイヤ軸方向の両端に連なる一対のサイドウォール部を含み、
前記照明部は、前記一対のサイドウォール部に前記照明光を照射する一対のサイドウォール照明部を含む、請求項1に記載のタイヤ外観検査装置。
【請求項8】
前記レーザー変位計は、前記トレッド部の外面の3次元形状を取得する第1レーザー変位計を含み、
前記第1レーザー変位計の前記第1受光部は、前記サイドウォール照明部からの前記照明光の影響を受けないように配されている、請求項7に記載のタイヤ外観検査装置。
【請求項9】
前記第1レーザー変位計は、タイヤ軸に対して前記サイドウォール照明部の反対側の領域に配されている、請求項8に記載のタイヤ外観検査装置。
【請求項10】
前記レーザー変位計は、前記サイドウォール部の前記外面の3次元形状を取得する第2レーザー変位計を含み、
前記第2レーザー変位計は、前記サイドウォール照明部からの前記照明光の影響を受けないように配されている、請求項7に記載のタイヤ外観検査装置。
【請求項11】
前記第2レーザー変位計は、タイヤ軸に対して前記サイドウォール照明部の反対側の領域に配されている、請求項10に記載のタイヤ外観検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤの外観を検査する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、タイヤの外観を検査する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-42988号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、照明装置とカメラによってタイヤの2次元画像が撮像され、タイヤの外観が検査される。しかしながら、タイヤは、ほぼ黒一色で微妙な光沢を有する製品の特長上、通常の画像処理手法では、適切な検査が困難な場合もあり、さらなる改良が望まれている。
【0005】
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、タイヤの2次元画像に加え、正確な3次元形状を取得できるタイヤ外観検査装置を提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、タイヤの外観を検査する装置であって、
前記タイヤの外面にレーザー光を投光する投光部と、前記外面によって反射されたレーザー光を受光する第1受光部とを備え、基準位置から前記外面までの距離を測定して、前記外面の3次元形状を取得するレーザー変位計と、
前記外面に照明光を照射する照明部と、前記外面によって反射された前記照明光を受光する第2受光部とを備え、前記外面の2次元画像を撮像する撮像装置とを含み、
前記第1受光部は、前記照明部からの前記照明光の影響を受けないように配されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の前記タイヤ外観検査装置では、上記の構成を有しているので、前記タイヤの前記2次元画像に加え、正確な前記3次元形状を取得でき、前記タイヤの前記外観を精度よく検査することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明のタイヤ外観検査装置の一実施を示す斜視図である。
図2図1のタイヤ外観検査装置の平面図である。
図3図1及び2とは別の装置を用いて取得したサイドウォール部の外面の3次元形状を示す斜視図である。
図4図1及び2のタイヤ外観検査装置を用いて取得したトレッド部の外面の3次元形状を示す斜視図である。
図5図1及び2のタイヤ外観検査装置を用いて取得したサイドウォール部の外面の3次元形状を示す斜視図である。
図6図1及び2のタイヤ外観検査装置を用いて撮像したトレッド部の外面の2次元画像である。
図7図1及び2のタイヤ外観検査装置を用いて撮像したサイドウォール部の外面の2次元画像である。
図8図1及び2のトレッド照明部を含む撮像装置と、第1レーザー変位計及び第2レーザー変位計との相対的な位置関係を示す平面図である。
図9図1及び2のサイドウォール照明部を含む撮像装置と、第1レーザー変位計及び第2レーザー変位計との相対的な位置関係を示す平面図である。
図10図1、2等に示されるタイヤ外観検査装置の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1、2は、本実施形態のタイヤ外観検査装置1の一実施形態を示している。図1は、タイヤ外観検査装置1の斜視図であり、図2は、タイヤ外観検査装置1の平面図である。
【0010】
タイヤ外観検査装置1は、タイヤTの2次元画像及び3次元形状を取得し、タイヤTの外観を検査する装置である。従来の2次元画像に加え、3次元形状を用いて検査することにより、検査精度を高めることが可能となる。
【0011】
タイヤ外観検査装置1は、タイヤTの外面の3次元形状を取得するレーザー変位計10と、タイヤTの外面の2次元画像を撮像する撮像装置20とを含んでいる。
【0012】
レーザー変位計10は、タイヤTの外面にレーザー光を投光する投光部11と、外面によって反射されたレーザー光を受光する第1受光部12とを備えている。レーザー変位計10は、第1受光部12によって受光されたレーザー光に基づいて、基準位置から外面までの距離を測定することにより、タイヤTの外面の3次元形状を取得する。
【0013】
撮像装置20は、タイヤTの外面に照明光を照射する照明部21と、外面によって反射された照明光を受光する第2受光部22とを備えている。撮像装置20は、外面からの反射光を第2受光部22によって受光することにより、タイヤTの外面の2次元画像を撮像する。
【0014】
様々なサイズのタイヤTが製造される製造ラインの中にタイヤ外観検査装置1が配設される場合、様々なサイズのタイヤTの外観がタイヤ外観検査装置1で検査される。そこで、レーザー変位計10及び撮像装置20は、検査対象のタイヤTのサイズに応じて、タイヤ半径方向に移動可能に構成されている。なお、図1では、レーザー変位計10によって3次元形状が測定される領域6及び撮像装置20によって2次元画像が撮像される領域7がハッチングにて示されている。また、照明部21によって照らされる領域8は、2次元画像が撮像される領域7よりも広く設定されている。
【0015】
本実施形態のタイヤ外観検査装置1は、レーザー変位計10によって取得された3次元形状のデーター及び撮像装置20によって取得された2次元画像のデーターを用いて各種の演算処理を行なう制御部30を含んでいる。レーザー変位計10及び撮像装置20と制御部30とは、有線または無線によって接続されている。
【0016】
制御部30は、例えば、各種の演算処理、情報処理等を実行するCPU(Central Processing Unit)と、CPUの動作を司るプログラム及び各種の情報を記憶するメモリ等とを有している。制御部30の各種の機能は、CPU、メモリ及びプログラムによって実現される。
【0017】
レーザー変位計10は、取得した3次元形状のデーターに相当する電気信号を制御部30に出力する。撮像装置20は、取得した2次元画像のデーターに相当する電気信号を制御部30に出力する。
【0018】
制御部30は、例えば、3次元形状のデーター及び2次元画像のデーターを、別途設けられた表示装置(図示せず)の画面に出力させる。これにより、作業者は、表示装置の画面を目視にて確認することにより、タイヤTの外観不良の有無を判定することができる。また、外観不良が生じた箇所を特定できる。
【0019】
制御部30は、予め定められたアルゴリズムを用いて、上記3次元形状のデーター及び2次元画像のデーターを処理し、タイヤTの外観不良の有無を判定するように構成されていてもよい。
【0020】
本実施形態のタイヤ外観検査装置1において、第2受光部22は、照明部21からの照明光の影響を受けないように配されている。
【0021】
「照明部21からの照明光の影響を受けないように配されている」とは、照明部21からの照明光が入射しない位置に第2受光部22が配されていることを意図している。「照明部21からの照明光が入射しない位置」とは、タイヤTの死角にある領域である。第2受光部22が照明部21から視て、タイヤTの死角に位置されている形態を第1の形態とする。
【0022】
照明部21からの照明光の出射角が限られている場合、その範囲外に配されている第2受光部22は、照明光の影響を受けないことになる。第2受光部22が照明部21の出射角の範囲外に位置されている形態を第2の形態とする。
【0023】
また、第2受光部22がレーザー光を受光できる角度(入射角)の範囲は限られている。このため、照明部21がその角度範囲から外れる位置関係にある形態も、第2受光部22は、照明部21からの照明光の影響を受けないように配されていることになる。第2受光部22の入射角の範囲外に照明部21が位置されている形態を第3の形態とする。
【0024】
なお、通常、黒色であるタイヤTの外面によって反射される照明光は大きく減衰する。従って、タイヤTの外面による照明光の反射が第2受光部22に及ぼす影響は少ないと考えられる。
【0025】
ところで、一般に、外径の小さいタイヤTの外観を検査する場合、タイヤTの周長が小さくなるため、レーザー変位計10と撮像装置20とが接近しがちとなる。その結果、レーザー変位計10の第1受光部12がレーザー光を受光する際に、撮像装置20の照明部21からの照明光の影響を受けるおそれがある。
【0026】
図3は、本発明のタイヤ外観検査装置1を用いずにタイヤTの外観を検査し、レーザー変位計10の第1受光部12に照明部21からの照明光の一部が入射した場合のサイドウォール部3の外面の3次元形状43のデーターを示している。同図では、照明光の一部が入射したことに起因するノイズ44が生じ、タイヤT(同図ではサイドウォール部3)の外面の3次元形状43の完全なデーターが得られないため、外観不良の検査に支障を来すことが理解される。
【0027】
しかしながら、本タイヤ外観検査装置1においては、第2受光部22が照明部21からの照明光の影響を受けないように配されている。このため、第2受光部22で取得される3次元形状のデーターに含まれるノイズを抑制でき、タイヤTの外観の検査精度を高めることが可能となる。
【0028】
タイヤTは、トレッド部2を含んでいる。すなわち、タイヤTの外面は、トレッド部2の外面を含んでいる。
【0029】
レーザー変位計10は、トレッド部2の外面の3次元形状を取得する第1レーザー変位計16を含んでいる。第1レーザー変位計16は、トレッド部2に正対して配されている。例えば、第1レーザー変位計16は、上記基準位置がトレッド部2に正対するように配されている。
【0030】
図4は、第1レーザー変位計16によって取得されたトレッド部2の外面の3次元形状42を示している。トレッド部2の外面の3次元形状42は、タイヤTをタイヤ軸のまわりに回転させながら測定される。このため、上記3次元形状42は、タイヤ周方向を図4の奥行き方向として直線状に展開される。また、同図では、トレッド部2の外面の3次元形状42を視覚的に容易に認識できるよう、トレッド部2の外面が基準位置からの距離に応じて、色付けられている。
【0031】
タイヤTは、トレッド部2のタイヤ軸方向の両端に連なる一対のサイドウォール部3を含んでいる。すなわち、タイヤTの外面は、一対のサイドウォール部3の外面を含んでいる。
【0032】
レーザー変位計10は、一対のサイドウォール部3の外面の3次元形状を取得する一対の第2レーザー変位計17を含んでいる。一対の第2レーザー変位計17は、それぞれのサイドウォール部3に正対して配されている。例えば、第2レーザー変位計17は、上記基準位置がサイドウォール部3に正対するように配されている。
【0033】
図5は、第2レーザー変位計17によって取得されたサイドウォール部3の外面の3次元形状43を示している。サイドウォール部3の外面の3次元形状43は、タイヤTをタイヤ軸のまわりに回転させながら測定される。このため、上記3次元形状43は、タイヤ周方向を図5の奥行き方向として直線状に展開される。また、同図では、サイドウォール部3の外面の3次元形状43を視覚的に容易に認識できるよう、サイドウォール部3の外面が基準位置からの距離に応じて、色付けられている。
【0034】
撮像装置20は、トレッド部2の外面の2次元画像を撮像しうるよう、トレッド部2に正対して配されている。すなわち、照明部21は、トレッド部2に照明光を照射するトレッド照明部26を含む、のが望ましい。これにより、トレッド部2の外面を適正露出で撮影することが可能となる。
【0035】
図6は、トレッド照明部26を含む撮像装置20によって取得されたトレッド部2の外面の2次元画像52を示している。トレッド部2の外面の2次元画像52は、タイヤTをタイヤ軸のまわりに回転させながら測定される。このため、上記2次元画像52は、タイヤ周方向を図6の上下方向として直線状に展開される。また、同図では、カラーの2次元画像52が示されている。
【0036】
撮像装置20は、サイドウォール部3の外面の2次元画像を撮像しうるよう、サイドウォール部3に正対して配されている。すなわち、照明部21は、サイドウォール部3に照明光を照射するサイドウォール照明部27を含む、のが望ましい。これにより、サイドウォール部3の外面を適正露出で撮影することが可能となる。
【0037】
図7は、サイドウォール照明部27を含む撮像装置20によって取得されたサイドウォール部3の外面の2次元画像53を示している。サイドウォール部3の外面の2次元画像53は、タイヤTをタイヤ軸のまわりに回転させながら測定される。このため、上記2次元画像53は、タイヤ周方向を図7の左右方向として直線状に展開される。また、同図では、カラーの2次元画像53が示されている。
【0038】
図8は、本タイヤ外観検査装置1において、トレッド照明部26を含む撮像装置20と、第1レーザー変位計16及び第2レーザー変位計17との相対的な位置関係を示している。同図では、上記第1の形態である照明部21からの照明光が入射しないタイヤTの死角にある領域9がハッチングで示されている(図9においても同様である)。
【0039】
第1レーザー変位計16の第1受光部12は、トレッド照明部26からの照明光の影響を受けないように配されている、のが望ましい。これにより、図4に示されるような、トレッド部2の外面の3次元形状の関するノイズの少ないデーターが取得される。
【0040】
より具体的には、第1レーザー変位計16の第1受光部12は、タイヤ軸に対してトレッド照明部26の反対側の領域に配されている、のが望ましい。この場合、上述した「照明部21からの照明光の影響を受けないように配されている」形態として挙げられた第1の形態ないし第3の形態のいずれかとなる。
【0041】
一対の第2レーザー変位計17の第1受光部12は、トレッド照明部26のからの照明光の影響を受けないように配されている、のが望ましい。これにより、図5に示されるような、トレッド部2の外面の3次元形状の関するノイズの少ないデーターが取得される。
【0042】
より具体的には、一対の第2レーザー変位計17の第1受光部12は、タイヤ軸に対してトレッド照明部26の反対側の領域に配されている、のが望ましい。この場合、上述した「照明部21からの照明光の影響を受けないように配されている」形態として挙げられた第1の形態ないし第3の形態のいずれかとなる。
【0043】
図9は、本タイヤ外観検査装置1において、サイドウォール照明部27を含む撮像装置20と、第1レーザー変位計16及び第2レーザー変位計17との相対的な位置関係を示している。
【0044】
第1レーザー変位計16の第1受光部12は、サイドウォール照明部27からの照明光の影響を受けないように配されている、のが望ましい。これにより、図4に示されるような、トレッド部2の外面の3次元形状の関するノイズの少ないデーターが取得される。
【0045】
より具体的には、第1レーザー変位計16の第1受光部12は、タイヤ軸に対してサイドウォール照明部27の反対側の領域に配されている、のが望ましい。この場合、上述した「照明部21からの照明光の影響を受けないように配されている」形態として挙げられた第1の形態ないし第3の形態のいずれかとなる。
【0046】
一対の第2レーザー変位計17の第1受光部12は、サイドウォール照明部27のからの照明光の影響を受けないように配されている、のが望ましい。これにより、図5に示されるような、サイドウォール部3の外面の3次元形状の関するノイズの少ないデーターが取得される。
【0047】
より具体的には、一対の第2レーザー変位計17の第1受光部12は、タイヤ軸に対してサイドウォール照明部27の反対側の領域に配されている、のが望ましい。この場合、上述した「照明部21からの照明光の影響を受けないように配されている」形態として挙げられた第1の形態ないし第3の形態のいずれかとなる。
【0048】
図10は、図1、2及び8、9に示されるタイヤ外観検査装置1の変形例であるタイヤ外観検査装置1Aを示している。タイヤ外観検査装置1Aのうち、以下で説明されてない部分については、上述したタイヤ外観検査装置1の構成が採用されうる。
【0049】
図1等では、一対の第2レーザー変位計17は、タイヤ軸の周りに相対的に90゜の位相をずらして配されている。しかしながら、図10に示されるように、一対の第2レーザー変位計17がタイヤ軸の周りに同一の位相に配されていてもよい。
【0050】
この場合にあっても、一対の第2レーザー変位計17の第1受光部12が、タイヤ軸に対してトレッド照明部26及びサイドウォール照明部27の反対側の領域に配されているのが望ましい。これにより、一対の第2レーザー変位計17の第1受光部12が、トレッド照明部26及びサイドウォール照明部27のからの照明光の影響を受けないように配されるため、サイドウォール部3の外面の3次元形状の関するノイズの少ないデーターが取得される。
【0051】
以上、本発明のタイヤ外観検査装置1等が詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。
【0052】
[付記]
本発明は以下の態様を含む。
【0053】
[本発明1]
タイヤの外観を検査する装置であって、
前記タイヤの外面にレーザー光を投光する投光部と、前記外面によって反射されたレーザー光を受光する第1受光部とを備え、基準位置から前記外面までの距離を測定して、前記外面の3次元形状を取得するレーザー変位計と、
前記外面に照明光を照射する照明部と、前記外面によって反射された前記照明光を受光する第2受光部とを備え、前記外面の2次元画像を撮像する撮像装置とを含み、
前記第2受光部は、前記照明部からの前記照明光の影響を受けないように配されている、
タイヤ外観検査装置。
[本発明2]
前記外面は、前記タイヤのトレッド部の外面を含み、
前記第2照明部は、前記トレッド部に前記照明光を照射するトレッド照明部を含む、本発明1に記載のタイヤ外観検査装置。
[本発明3]
前記レーザー変位計は、前記トレッド部の前記外面の3次元形状を取得する第1レーザー変位計を含み、
前記第1レーザー変位計の前記第1受光部は、前記トレッド照明部からの前記照明光の影響を受けないように配されている、本発明2に記載のタイヤ外観検査装置。
[本発明4]
前記第1レーザー変位計の前記第1受光部は、タイヤ軸に対して前記トレッド照明部の反対側の領域に配されている、本発明3に記載のタイヤ外観検査装置。
[本発明5]
前記外面は、前記トレッド部のタイヤ軸方向の両端に連なる一対のサイドウォール部の外面を含み、
前記レーザー変位計は、前記一対のサイドウォール部の前記外面の3次元形状を取得する第2レーザー変位計を含み、
前記第2レーザー変位計の前記第1受光部は、前記トレッド照明部からの前記照明光の影響を受けないように配されている、本発明2に記載のタイヤ外観検査装置。
[本発明6]
前記第2レーザー変位計の前記第1受光部は、タイヤ軸に対して前記トレッド照明部の反対側の領域に配されている、本発明5に記載のタイヤ外観検査装置。
[本発明7]
前記外面は、前記タイヤのトレッド部のタイヤ軸方向の両端に連なる一対のサイドウォール部の外面を含み、
前記第2照明部は、前記一対のサイドウォール部に前記照明光を照射する一対のサイドウォール照明部を含む、本発明1に記載のタイヤ外観検査装置。
[本発明8]
前記レーザー変位計は、前記トレッド部の外面の3次元形状を取得する第1レーザー変位計を含み、
前記第1レーザー変位計の前記第1受光部は、前記サイドウォール照明部からの前記照明光の影響を受けないように配されている、本発明7に記載のタイヤ外観検査装置。
[本発明9]
前記第1レーザー変位計は、タイヤ軸に対して前記サイドウォール照明部の反対側の領域に配されている、本発明8に記載のタイヤ外観検査装置。
[本発明10]
前記レーザー変位計は、前記サイドウォール部の前記外面の3次元形状を取得する第2レーザー変位計を含み、
前記第2レーザー変位計は、前記サイドウォール照明部からの前記照明光の影響を受けないように配されている、本発明7に記載のタイヤ外観検査装置。
[本発明11]
前記第2レーザー変位計は、タイヤ軸に対して前記サイドウォール照明部の反対側の領域に配されている、本発明10に記載のタイヤ外観検査装置。
【符号の説明】
【0054】
1 :タイヤ外観検査装置
1A :タイヤ外観検査装置
2 :トレッド部
3 :サイドウォール部
10 :レーザー変位計
11 :投光部
12 :第1受光部
16 :第1レーザー変位計
17 :第2レーザー変位計
20 :撮像装置
21 :照明部
22 :第2受光部
26 :トレッド照明部
27 :サイドウォール照明部
42 :3次元形状
43 :3次元形状
52 :2次元画像
53 :2次元画像
T :タイヤ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10